JP2017083269A - 自動分析装置 - Google Patents

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JP2017083269A
JP2017083269A JP2015211165A JP2015211165A JP2017083269A JP 2017083269 A JP2017083269 A JP 2017083269A JP 2015211165 A JP2015211165 A JP 2015211165A JP 2015211165 A JP2015211165 A JP 2015211165A JP 2017083269 A JP2017083269 A JP 2017083269A
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貴文 藤原
Takafumi Fujiwara
貴文 藤原
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Abstract

【課題】試料に含まれる一部の成分による分析データの悪化を効率的に防ぐことができる自動分析装置を提供する。
【解決手段】試料を収容した容器を保持した保持具が載置される第1の載置部と、容器から所定量の試料を吸引する試料プローブと、試料プローブが試料を吸引する位置に設けられ、試料プローブが吸引する試料の容器を保持する保持具が複数任意の順で載置される第2の載置部と、第1及び第2の載置部に載置された保持具を保持し、前記保持した保持具とともに水平方向に移動し、保持具を少なくとも第1の載置部から第2の載置部の空き領域のいずれかへ搬送する搬送部と、搬送部の少なくとも保持具を保持する部分に搬送による運動とは異なる運動をさせる制御回路とを有する。
【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、自動分析装置に関する。
自動分析装置は、生化学検査項目や免疫検査項目等を検査対象とし、試料と各検査項目
の分析に用いる試薬の混合液の反応によって生じる色調や濁りの変化を、分光光度計や比
濁計の測光部で光学的に測定する。この測定により、試料中の様々な検査項目成分の濃度
や酵素の活性等で示される分析データが生成される。
自動分析装置では、試料毎に複数の検査項目の中から選択された検査対象項目の分析を
行う。分析手順は以下の通りである。まず、試料分注プローブが分注位置に配置された試
料容器内の試料を吸引して反応容器に吐出する。次に試薬分注プローブが試薬容器内の試
薬を吸引して反応容器に吐出し、測光回路が反応容器内に吐出された試料及び試薬の混合
液を測定する。
ところで、自動分析装置による検査を行う前には、自動分析装置とは別体となった遠心
分離機を使用して試料を遠心分離する。例えば試料が全血の場合には、血清を含む上層試
料と血球及び血小板を含む下層試料に分離する。その後、自動分析装置内の搬送装置が遠
心分離された試料を分注位置へ搬送する。
しかしながら、遠心分離後に一定時間が経過すると試料容器内の上層試料の液面に下層
試料が浮遊する。これにより、試料分注プローブが吸引する上層試料に、浮遊した下層試
料の一部が混入してしまい、上層試料のみを用いて分析を行う検査項目に測定誤差が発生
する。例えば試料が全血の場合、遠心分離により血球成分が破壊され、その血球成分の残
骸が血清成分の液面に浮遊することがある。この血球成分の残骸が試料分注プローブによ
り吸引され、反応容器内に混入することで測定誤差が引き起こされる。
特開2013−205405号公報
実施形態は、測定誤差の発生を効率的に防ぐことができる自動分析装置を提供すること
を目的とする。
実施形態の自動分析装置は、被検査対象である試料を収容した容器を保持した保持具が
載置される第1の載置部と、容器から所定量の試料を吸引する試料プローブと、試料プロ
ーブが試料を吸引する位置に設けられ、当該試料プローブが吸引する試料の容器を保持す
る保持具が複数任意の順で載置される第2の載置部と、第1及び第2の載置部に載置され
た保持具を保持し、前記保持した保持具とともに水平方向に移動し、保持具を少なくとも
第1の載置部から第2の載置部の空き領域のいずれかへ搬送する搬送部と、搬送部の少な
くとも保持具を保持する部分に搬送による運動とは異なる運動をさせる制御回路とを有す
ることを特徴とする。
実施形態に係る分析装置の構成を示す斜視図。 実施形態に係る搬送装置の構成の一例を示す上面図。 実施形態に係る試料ラックの三面図。 実施形態に係る移動機構の構成の一例を示す図。 実施形態に係る上下移動機構の構成の一例を示す図。 実施形態に係る自動分析装置の構成を示すブロック図。 実施形態に係る分注位置で試料容器内の試料と試料を吸引する試料分注プローブの位置関係を示す断面図。 実施形態に係る移動機構の動作過程の一例を示すフローチャート。 実施形態に係る傾け動作機構の構成の一例を示す図。 実施形態に係る回転動作機構の構成の一例を示す図。
(実施例)
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
図1は自動分析装置100の測定装置10の構成を示した斜視図である。この測定装置
10は、第1試薬庫15と第2試薬庫16と反応テーブル18とを有する。
試料容器11は、試料を収容する容器である。試料容器11の例として、遠心分離され
た血液を収容する採血管が挙げられる。遠心分離された血液は、上層へ分離された例えば
血清を含む上層試料と、下層へ分離された赤血球、白血球及び血小板を含む下層試料とに
分離される。また試料容器11の別の例としては、遠心分離された採血管から分注される
血清又は血漿、及び尿等の各試料を収容する所定サイズの試料カップや試験管等がある。
第1試薬庫15と第2試薬庫16のそれぞれには試薬容器13が収容される。試薬容器
13には各検査時に使用する試薬が収容される。第1試薬庫15及び第2試薬庫16の中
には、試薬ラック14が配置され、試薬容器13を保持する。反応テーブル18は第1試
薬庫15を取り囲むように配置され、円周上に配置された複数の反応容器17を保持する
また、測定装置10は試料分注プローブ19と試料分注アーム20と第1試薬分注プロ
ーブ21と第1試薬分注アーム22と攪拌装置23を有する。
試料分注プローブ19は、分注レーン42上の試料ラック31に保持された試料容器1
1内の試料を吸引して反応容器17内へ分注する。試料分注プローブ19は、試料を試料
容器11から所定量吸引する試料プローブの一例である。試料ラック31は、被検査対象
である試料を収容した試料容器11を複数保持可能な保持具の一例である。
試料分注アーム20は試料分注プローブ19を保持し、試料分注アーム20が回転動作
することにより試料分注プローブ19を移動させる。また、試料分注アーム20が上下動
作することにより試料分注プローブ19を上下方向に移動させる。
第1試薬分注プローブ21は試薬を反応容器17内に分注する。反応容器17内には試
料が分注されており、試薬は反応容器17内の試料と混合される。
第1試薬分注アーム22は、第1試薬分注プローブ21を保持し、第1試薬分注アーム
22が回転動作することにより第1試薬分注プローブ21を移動させる。また、第1試薬
分注アーム22が上下動作することにより第1試薬分注プローブ21を上下方向に移動さ
せる。
第1試薬分注アーム22は、第1試薬分注プローブ21を回動及び上下移動可能に保持
する。攪拌装置23は、反応容器17に分注された試料及び試薬の混合液の攪拌を行う。
更に、測定装置10は、第2試薬分注プローブ25と第2試薬分注アーム26と測光装
置29と洗浄ノズル30とを有する。
第2試薬分注プローブ25は、試薬ラック14に保持された試薬容器13内の試薬を吸
引して反応容器17内に吐出する分注を行う。第2試薬分注アーム26は、第2試薬分注
プローブ25を回動及び上下移動可能に保持する。測光装置29は、反応容器17内の標
準試料や試料及び試薬を含む混合液を透過した当該光を検出し、得られた検出信号を解析
して、例えば標準データや被検データを生成する。標準データは濃度が既知の標準試料の
吸光度である。被検データは測光回路で測定された検査対象試料の吸光度である。更に測
光装置29は、生成した標準データや被検データを処理回路90に出力する。洗浄ノズル
30は、測光装置29による測定を終了した反応容器17内を洗浄する。
図2は、自動分析装置100の搬送装置40の構成を示した上面図である。この搬送装
置40は投入レーン41と移動機構51と分注レーン42と待機レーン43と回収レーン
44とを有する。搬送装置40の各レーン同士は空間的に隔たれた位置に設けられ、試料
ラック31は各レーンから移動機構51を介して他のレーンへと搬送される。
投入レーン41は、投入レーン41の長手方向が測定装置10の前後方向に平行になる
ように測定装置10の右方に近接配置される。ここで、投入レーン41上に載置された試
料ラック31は、投入レーン41の長手方向に移動駆動する投入レーン41の下側に配置
された駆動機構によって矢印L1方向に順次押し出されていき、投入レーン41上の投入
位置Taで停止される。この投入レーン41は、被検査対象である試料を収容した試料容器
11が載置される第1の載置部の一例である。
移動機構51は投入位置Taに載置された試料ラック31を保持し、投入位置Taから左方
の方向である矢印L2方向へリーダ45の前方を経由して移動させ、試料ラック31と分
注レーン42の長手方向が互いに平行になるように試料ラック31を分注レーン42上に
載置する。このとき、移動機構51は分注レーン42や待機レーン43の載置部に載置さ
れる試料ラック31の長手方向に沿って移動する。移動機構51が搬送してきた試料ラッ
ク31を載置する位置は、通常、投入レーン41に一番近い搬入位置Tbである。ただし、
移動機構51が試料ラック31を保持する位置は上記に限定されず、分注レーン42及び
待機レーン43上に配置された試料ラック31を保持し移動させても構わない。また、移
動機構51は、試料ラック31を例えば、投入レーン41から分注レーン42へと搬送す
るように、試料ラック31のレーン間での搬送を行う搬送部の一例である。
分注レーン42は、試料分注プローブ19が試料を分注する分注位置Tcへ試料ラック3
1を移動可能なように設けられ、分注レーン42の長手方向が測定装置10の左右方向に
平行になるように測定装置10の前方で投入レーン41の左方に近接配置される。ここで
、試料ラック31は分注レーン42上の複数任意の位置に載置される。また、分注レーン
42には、レーンの長手方向に回転駆動するベルトが設けられており、分注レーン42に
載置された複数の試料ラック31は、ベルトの回転駆動により試料容器11単位で分注位
置Tcへとスライド移動する。保持する各試料容器11の試料分注プローブ19による試料
の吸引が行われた試料ラック31は、搬出位置Tdで停止する。分注レーン42には複数の
試料ラック31が長手方向に対して単一線上に並べて載置され、移動機構51は分注レー
ン42の載置部に載置される試料ラック31の長手方向に沿って移動する。分注レーン4
2のベルトは、分注位置Tcにある試料容器11からの試料吸引が終わる毎に当該試料容器
11を保持している試料ラック31を搬出位置Tdに向けてスライド移動させる。また、分
注レーン42のベルトは分注レーン42に載置されている他の試料ラック31も搬出位置
Tdに向けてスライド移動させる。分注レーン42のベルト駆動により搬出位置Tdに移動し
た試料ラック31は、移動機構51により待機レーン43、回収レーン44の何れかに搬
送され、載置される。
なお、分注レーン42と移動機構51との間には、試料ラック31の搬入、搬出を妨げ
る構造物は何も設けられておらず、移動機構51は、搬送してきた試料ラック31を分注
レーン42上の空き領域の任意の位置に載置することができ、分注レーン42上に載置さ
れている任意の試料ラック31を搬出することができる。移動機構51が搬送してきた試
料ラック31を搬入、載置する分注レーン42上の位置は、上記搬入位置Tbに限定されな
い。分注レーン42上で試料ラック31が載置されていなく、搬送してきた試料ラック3
1を載置することができる位置の何れか任意の位置であれば良い。また、移動機構51が
分注レーン42から搬出する試料ラック31は、上記搬入位置Tdに位置したものに限定さ
れるものではなく、当該試料ラック31が上記分注位置Tc上になく、分注レーン42上の
何れかの位置に載置されているものであれば、他の位置であっても構わない。なお、分注
レーン42には試料ラック31が複数任意の位置に載置され、試料ラック31を試料分注
プローブ19が試料を吸引する位置へ試料容器11単位で送る第2の載置部の一例である
待機レーン43は、待機レーン43の長手方向が分注レーン42と互いに平行になるよ
うに分注レーン42近傍に配置され、測定装置10で試料の分注が行われた一部の試料ラ
ック31を一時的に載置する。また、待機レーン43は、投入レーン41と回収レーン4
4の間に配置される。待機レーン43は、検査後に試料ラック31を一時的に載置する第
3の載置部の一例である。
回収レーン44は、回収レーン44の長手方向が測定装置10の前後方向と平行になる
ように測定装置10を挟んで投入レーン41の反対側に近接配置され、試料の分注が終了
した後の試料ラック31が載置される。ここで、回収位置Teの試料ラック31は、回収レ
ーン44の下側に配置された駆動機構によって矢印L4方向に移動される。
また、搬送装置40は、リーダ45と複数の検出器46とを有する。リーダ45は、投
入レーン41と分注レーン42の間に配置され、試料ラック31に記されたラックID及び
その試料ラック31に保持される試料容器11に記された試料IDを読み取って、処理回路
90に出力する光学センサである。例えばラックIDや試料IDはバーコードシンボル化され
て試料ラック31及び試料容器11に印刷されている。リーダ45はこのバーコードシン
ボルに光を当てその反射光を解析することでIDを読み取ることができる。検出器46は、
待機レーン43に配置され、リーダ45と同様の動作により待機レーン43上に載置され
た試料容器11の試料IDを読み取り、待機レーン43上における試料容器11の位置を示
す位置情報を検出し、処理回路90に出力する光学センサである。
次に、図3を参照して、試料ラック31の構成について説明する。
図3は、試料ラック31の構成の一例を示した三面図である。図3(a)は、試料ラッ
ク31の上面図を示している。図3(b)は試料ラック31の短手方向からの側面図を示
している。図3(c)は試料ラック31の長手方向からの側面図を示している。
図3(a)に示すように、試料ラック31は、その長手方向に複数の試料容器11を一
列に並べて保持可能な開口部311が形成されている。また、図3(b)に示すように、
試料ラック31は、側面の長手方向両端近傍に、上下方向に細長い貫通穴312が形成さ
れている。この貫通穴312を通じて移動機構51は試料ラック31を保持する。また、
図示しないが、試料ラック31の測面には、搬送装置40のリーダ45及び検出器46に
より読み取り可能なようにラックIDが記されている。
図4に移動機構51の構成図を示す。図4は、移動機構51が試料ラック31を保持し
ていない状態の斜視図である。移動機構51は上下移動機構57と、傾け動作機構57b
と、回転移動機構58と、直線移動機構59とを有する。上下移動機構57は支持アーム
571を図中の実線表示位置と点線表示位置との間を上下移動させることで、支持アーム
571にて保持する試料ラック31を上下に移動させる。傾け動作機構57bは、支持ア
ーム571を支持アーム571に設けられた支持アーム傾動軸590を中心に傾け動作さ
せる。回転移動機構58はフレーム587上の回転軸581を中心として移動機構51を
図中のR1およびR1とは反対方向のR2方向にそれぞれ180°回転動させることが可能
である。直線移動機構59は移動機構51を図中のL2方向及びL3方向にスライド移動さ
せる。
図5は上下移動機構57の構成の一例を示した側面図である。この上下移動機構57は
、支持アーム571と第1のホルダ572と第2のホルダ573とレール574とを有す
る。支持アーム571は、試料ラック31の貫通穴312に挿入された状態で試料ラック
31を支持する。第1のホルダ572は、支持アーム571を長手方向である矢印L5方
向及びL6方向にスライド自在に保持する。第2のホルダ573は、第1のホルダ572
を上下方向である矢印L7及び矢印L8方向にスライド自在に支持する。レール574は、
第2のホルダ573をL7方向及びL8方向に案内する。
また、上下移動機構57は、軸575とローラ576とプレート577と駆動アーム5
78とを有する。軸575は、支持アーム571に固定されている。ローラ576は、軸
575に回動自在に配置されている。図中に破線で示すプレート577は、上下方向の中
央に位置するローラ576を、曲線の軌道を描いて下方向及び上方向へ案内する開口が設
けられている。駆動アーム578は、一端部に軸575が遊貫する穴が形成されている。
更に、上下移動機構57は、回転軸581に固定されたフレーム580上に支持されて
いる。また、上下移動機構57はモータ579を有する。フレーム580は、レール57
4、プレート577及びモータ579を保持する。モータ579は、駆動アーム578の
他端部を矢印R3方向及び矢印R4方向に傾動駆動して上下方向の中央に位置する中央位置
HPの支持アーム571を、ローラ576と同じ曲線の軌道を描いて下方向及び上方向に駆
動させる。
図5に示すように、モータ579が駆動アーム578をR4方向へ傾動駆動させること
により、中央位置HPの支持アーム571はL6方向及びL8方向へ駆動され下停止位置BPで
停止する。更に、モータ579が駆動アーム578を水平になるまでR3方向へ傾動駆動
させることにより、支持アーム571はL5方向及びL7方向へ駆動され中央位置HPに達す
る。この駆動により、支持アーム571は、投入レーン41、分注レーン42、又は待機
レーン43上のいずれかの位置に載置されている試料ラック31の貫通穴312に進入し
て、貫通穴312の上端部に接触する。また、モータ579が駆動アーム578をR3方
向へ傾動駆動させることにより、支持アーム571はL6方向及びL7方向に駆動され上停
止位置UPで停止する。この駆動により、支持アーム571は試料ラック31を回転移動機
構58により回転可能な高さであり、直線移動機構59により直線移動可能な高さである
上停止位置UPまで移動させる。
支持アーム571が貫通穴312の上端部に接触することにより、試料ラック31は支
持アーム571によって保持される。ここで、試料ラック31に載置された試料容器11
に遠心分離された全血が一定時間以上保持されている場合には、血球成分の残骸などが上
層の血清成分の液面に浮遊することがある。血球成分の残骸による測定誤差を防ぐために
は、試料ラック31乃至は試料容器11に任意方向への運動(揺動)を与え、この血球成
分の残骸を血清成分の液面中央から試料分注プローブ19のプローブ先端が接触しない位
置へ移動させる必要がある。血球成分の残骸を血清成分の液面中央から移動させることに
よって、試料分注プローブ19に多量の浮遊物が吸入されてしまう事態が防がれる。そこ
で、支持アーム571は下停止位置BPから中央位置HPの間、及び上停止位置UPから中央位
置HPの間において、試料ラック31を保持した状態で試料ラック31に保持された試料容
器11の試料に鉛直方向の力を作用させるために上下運動を行う。上下運動を行うことで
、試料容器11の底方向に向かう力を負荷することができ、試料分注プローブ19の吸引
位置から上層試料に浮遊した下層試料成分の残骸を試料容器11の底方向に遠ざけること
ができる。上記、上下運動に代表されるような、搬送による運動とは異なる運動により、
上層試料に浮遊した下層試料成分の残骸を除去する力を負荷することができる。搬送によ
る運動とは異なる運動を、以下、残骸除去運動と定義する。
また、試料ラック31を上下運動させる際に、上層試料に浮遊した下層試料成分、例え
ば血球成分の残骸を下層に沈殿させることを目的として、試料ラック31を保持した状態
にて上方向への移動時の鉛直上向きの加速度が下方向への移動時の鉛直下向きの加速度よ
りも大きくなるように上下運動をしてもよい。
図6は、実施形態に係る自動分析装置100の構成を示したブロック図である。この自
動分析装置100は測定装置10と搬送装置40と駆動回路50と移動機構51とを備え
ている。測定装置10では標準試料や試料及び各検査項目の試薬を分注し、試料及び試薬
の混合液の測定が行われる。搬送装置40は、試料を測定装置10内で分注可能な位置へ
搬送する。
駆動回路50は測定装置10の図示されないサンプルテーブルを駆動させ、試料容器1
1を移動させる。駆動回路50は、試薬ラック14各々を駆動させ、試薬容器13を回動
させる。また、反応テーブル18を駆動させ、反応容器17を回転駆動させる。駆動回路
50は、試料分注アーム20と第1試薬分注アーム22と第2試薬分注アーム26と第1
攪拌アーム24とをそれぞれ回転駆動及び上下駆動させ、試料分注プローブ19と第1試
薬分注プローブ21と第2試薬分注プローブ25と攪拌装置23とを回動及び上下移動さ
せる。また、洗浄ノズル30を上下移動させる。
移動機構51は、上下移動機構57と、回転移動機構58と、直線移動機構59とを有
する。移動機構51は、上下移動機構57、回転移動機構58、直線移動機構59により
、所定の位置までの試料の移動や、試料への残骸除去運動を行う。また、自動分析装置1
00は、データ記憶回路60と出力回路70と操作装置80と処理回路90とを備えてい
る。
データ記憶回路60は標準データや分析データを保存する。また、残骸除去運動を与え
るべき試料情報及び検査種別情報を記録したテーブルを保存する。
出力回路70は各検査後に生成された検量データや分析データを印刷又は表示出力する
。標準データとは濃度が既知の標準試料の吸光度のことを示す。検量データとは吸光度が
既知で濃度が0の標準試料と、吸光度と濃度が既知である標準試料から得られた2つの測
定データから算出される、吸光度と濃度の相関関係を示す線形近似データである。また、
被検データとは測光回路で測定された検査対象試料の吸光度である。分析データは検量デ
ータと被検データの吸光度より算出され、試料中に含まれる対象物質の濃度を示す。
操作装置80は、例えば各検査項目の分析データを生成する分析データパラメータを設
定するための入力を行う。ところで、分注された試料及びこの試料に設定された検査項目
の試薬の混合液の測定により生成された分析データが予め再検査パラメータとして設定さ
れた範囲を外れている場合は、試料を再度分注し再検査が行われる。そこで、操作装置8
0は、再検査を実行する可能性のある再検査対象の検査項目に対して再検査パラメータを
設定するための入力を行う。また、操作装置80は、測定装置10で分注及び測定を行う
試料を識別する試料IDの入力、及びその試料に検査項目を設定するための入力を行う。た
だしこの限りではない。
処理回路90は、演算機能910と揺動制御機能920と分析制御機能930とシステ
ム制御機能940とを含んで構成され、自動分析装置100に係る各種処理を実行する。
システム制御機能940はデータ記憶回路60、出力回路70、演算機能910、揺動
制御機能920、及び分析制御機能930を統括して制御する。また、システム制御機能
940は試料ID等の情報から試料ラック31に載置された試料容器11に含まれる試料の
種類を識別する。
演算機能910は測定装置10で生成された標準データや被検データを読み込んで各検
査項目の検量データと比較することで、分析データを演算する。
揺動制御機能920は、試料ラック31に与える残骸除去運動に関する制御を行う。本
実施例では、移動機構51が試料ラック31を上下運動させる場合を例に説明する。また
揺動制御機能920を読み込んだ状態の処理回路90は、移動機構51の少なくとも試料
ラック31を保持した部分に残骸除去運動をさせる制御回路の一例である。揺動制御機能
920は、例えばデータ記憶回路60に保存されている残骸除去運動を与えるべき検体情
報及び検査種別情報を記録したテーブルを読み込む。次に、揺動制御機能920は識別し
た試料の種類とテーブルとを照合し、試料ラック31に載置された試料に残骸除去運動を
与えるか否かを判断する。例えば試料の種類が遠心分離された全血である場合には赤血球
の残骸などの浮遊物が液面に浮遊する場合があるため残骸除去運動を与えるものとする。
一方で、試料の種類が尿や唾液など、浮遊物による影響が少ない種類の試料である場合に
は残骸除去運動を与えないものとする。これらの試料ごとの残骸除去運動の要否がテーブ
ルとしてデータ記憶回路60に記録される。揺動制御機能920はこのテーブルに記録さ
れている残骸除去運動の要否と対象試料の種別とを比較することで、浮遊物の影響が生じ
る検体に対して選択的に負荷を与える。
分析制御機能930は、操作装置80から入力された各検査項目の分析パラメータ、再
検査パラメータ、試料ID、及びこの試料IDで識別される試料に設定された検査項目等の入
力情報、搬送装置40のリーダ45から出力されるラックID及び試料ID、並びに搬送装置
40の検出器46から出力される試料ラック31の位置情報等を読み込んで、駆動回路5
0及び移動機構51を制御する。
また、処理回路90の構成要素、演算機能910、揺動制御機能920、分析制御機能
930とシステム制御機能940にて行われる各処理機能は、コンピュータによって実行
可能なプログラムの形態で記憶回路に記録されている。処理回路90はプログラムを記憶
回路から読み出し、実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサで
ある。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路90は、図1の処理回路9
0内に示された各機能を有することとなる。なお、図1においては単一の処理回路90に
て演算機能910、揺動制御機能920、分析制御機能930とシステム制御機能940
にて行われる処理機能が実現されるものとして説明したが、複数の独立したプロセッサを
組み合わせて処理回路90を構成し、各プロセッサがプログラムを実行することにより機
能を実現するものとしても構わない。
図7は、分注位置で試料容器11内の試料を吸引する試料分注プローブ19を示した断
面図である。この試料分注プローブ19は、上下方向に伸びた管から成り、下端の開口か
ら試料の吸引及び吐出を行い、上端は試料分注ポンプ19bと例えば純水等の圧力伝達媒
体が充填されたチューブ191で連通している。そして、試料分注プローブ19は、試料
分注ポンプ19bの吸引及び吐出動作によるチューブ191を介して伝達される圧力によ
り、下端から試料の吸引及び吐出を行う。また、試料分注プローブ19は、上端部が試料
分注アーム20に保持され、この試料分注アーム20の回動動作により円周方向へ水平に
移動し、上下動作により上下方向に移動することで、任意の試料容器11および反応容器
17の内部へ試料分注プローブ19の先端を移動させる。また、試料分注プローブ19の
移動、吸引、吐出を組み合わせることにより、試料ラック31中の任意の試料を任意の反
応容器17に分注することができる。
図8は移動機構51の動作過程の一例を示したフローチャートである。先述したように
、遠心分離がなされた血液を検査対象の試料とする場合には、血球成分の残骸が上層に浮
遊することで測定誤差を生じる場合がある。そこで図8の動作過程では、揺動制御機能9
20がこの血球成分の残骸によって測定誤差が生じる可能性のある試料を検出し、分注前
にその試料へ残骸除去運動を与えるよう移動機構51を制御する。本フローチャートは投
入レーン41上の試料ラック31を移動機構51が保持する過程から試料ラック31に残
骸除去運動を与えた後に分注レーン42へ試料ラック31を戻す過程までのステップS1
1乃至S16により構成されている。
まず、搬送装置40上の投入レーン41から搬送された試料ラック31は投入レーン4
1上のベルトの駆動により矢印L1方向に移動する。投入レーン41上の投入位置Taに配
置された試料ラック31は移動機構51によって保持される(ステップS11)。
移動機構51は試料ラック31をリーダ45の位置へと搬送し、ラックID及び試料IDの
読み取りを行わせる。読み取られた結果は処理回路90へと転送され、処理回路90が有
するシステム制御機能940はどの試料ラック31にどのような種類の試料が保持されて
いるかを識別する。(ステップS12)
ラックID及び試料IDの読み取り後、移動機構51は試料ラック31を待機レーン43を
経由した後に、分注レーン42へと搬送する。S11では投入位置Taにおいて試料ラック
31を保持する例を述べたが、投入位置Taの代わりに待機レーン43に配置された試料ラ
ック31を保持しても良い。(ステップS13)
揺動制御機能920はステップS12で識別した試料の種類および検査項目を読み込ん
で、残骸除去運動を与えるべき試料であるか否かを判定する。揺動制御機能920が残骸
除去運動を与えるべきと判断した場合、揺動制御機能920は移動機構51を駆動させ、
Txに位置する試料ラック31を保持させる。揺動制御機能920は、移動機構51が保持
する試料ラック31に対し残骸除去運動を行わせるよう移動機構51に指示する。つまり
、移動機構51が試料ラック31を保持する時点としては、分注レーン42に載置されて
いる試料ラック31のうち、保持している試料容器11から試料分注プローブ19が吸引
していないものがある場合などが挙げられる。また、試料ラック31の位置情報は検出器
46によって検出され、処理回路90に送信される。移動機構51は処理回路90から試
料ラック31の位置情報を受信し、試料ラック31を保持するために移動する。また、揺
動制御機能920が移動機構51の試料ラック31を保持した部分に残骸除去運動を行わ
せるのは、移動機構51が試料ラック31を投入レーン41から分注レーン42の載置部
に搬送するための移動途中でも良いし、検査後に試料ラック31を一時的に載置する待機
レーン43から分注レーン42の載置部に搬送するための移動途中でも良い。(ステップ
S14)
移動機構51は支持アーム571に試料ラック31を保持した状態で上下運動を行うこ
とによって、試料容器11に残骸除去運動を与える。(ステップS15)
試料ラック31への残骸除去運動を与えた後に、移動機構51は再度試料ラック31を
分注レーン42中のTxへと戻す。(ステップS16)
以上の動作により、移動機構51は位置Txにある試料ラック31を揺動させる。これに
より、試料の分注直前に試料ラック31に残骸除去運動を与えることができ、血球成分の
残骸を液面中央から移動させることができる。
本フローチャートでは移動機構51の動作過程の一例を示した。ところで、検査結果に
不備がある検体を有する試料ラック31に対して、再検査を行う場合があり、再検査時に
試料容器11を保持する試料ラック31を移動機構51が保持する場合に、揺動制御機能
920は残骸除去運動を与えることにしても良い。例えば、処理回路90は1回目の検査
の分析データを読み込んで分析データがデータ記憶回路60に記録された基準値を超える
場合、或いは検査項目によっては基準値を下回る場合には試料容器11を有する試料ラッ
ク31を再検査対象候補として検出する。検査結果が判明するまでの間、試料ラック31
は待機レーン43上に載置される。再検査対象の試料を含む試料ラック31は、待機レー
ン43上から分注レーン42上へ移動機構51によって搬送される過程において残骸除去
運動を与えても良い。また、2回目の検査を行うために分注レーン42上へ搬送した後、
分注レーン42上から試料ラック31を保持して残骸除去運動を与えるようにしても良い
また、再検査時においては残骸除去運動を与えるか否かは特定の条件に基づいて決定し
ても良い。例えば、揺動制御機能920は、1回目の検査時に残骸除去運動がなされた試
料ラック31に含まれる試料が、2回目の検査時に試料分注プローブ19によって吸引さ
れるまでの時間を推定する。この推定された時間が所定の時間を超える場合、揺動制御機
能920は2回目の検査時に移動機構51に試料ラック31を保持させて残骸除去運動を
させることにしても良い。若しくは、揺動制御機能920が、残骸除去運動をさせた移動
機構51の試料ラック31を保持した部分に残骸除去運動を行わせるのは、試料ラック3
1が分注レーン42または待機レーン43の何れかに載置されてから所定時間経過した場
合としても良い。1回目の残骸除去運動からの経過時間が短い場合には下層試料成分の上
層試料への浮遊が起こる可能性が低いと考えられる。そのため、1回目の残骸除去運動か
らの経過時間を計測しておき、残骸除去運動を与える試料ラック31と残骸除去運動を与
えない試料ラック31を弁別することにより検査時間の短縮が見込まれる。
(変形例1)
次に図9を参照して、上記実施形態の変形例について説明する。先の実施形態では、上
下移動機構57が試料ラック31を保持した状態で上下運動を行うことで試料容器11の
底方向に向かう力を負荷する残骸除去運動について述べた。本変形例では、この上下運動
に代わって、傾け動作機構57bにより搬送装置40が保持した試料ラック31を所定方
向に所定角度で繰り返し傾ける傾動運動を与える。これにより、試料容器11の底方向に
向かう力が負荷され、残骸除去運動が行われる場合について述べる。本変形例では、移動
機構51に設けられた支持アーム571に傾け動作を与えるための支持アーム傾動軸59
0が追加されている。支持アーム571によって試料ラック31を保持した状態で、支持
アーム571は試料ラック31を傾けるように動かす。この動作によって、試料に負荷を
与えることができる。この場合、図6の移動機構51を、移動機構51bに置き換えて実
施すればよい。
図9は本変形例の傾け動作機構57bの構成を示した側面図である。図9中に示すよう
に、支持アーム571に傾動軸590を追加することにより支持アーム571の試料ラッ
ク保持部571bを傾けることが可能になる。試料ラック保持部571bを傾けるために
は、例えば移動機構51b内の駆動部から支持アーム571と試料ラック保持部571b
の間に設けられた傾動軸590の間をベルトコンベアで結び、傾動軸590を中心に支持
アーム571を回転させてもよい。また、移動機構51b内に別途、支持アーム571と
連結したピンを往復運動させるようなモータを追加し、ピンの往復運動に伴い傾動軸59
0を中心に支持アーム571を回転させる構成を設けても良い。
本変形例では支持アーム571が試料ラック31を保持した状態において傾動運動を行
うことで試料に試料容器の側壁方向および底方向に対する力を負荷する。これにより、上
層試料に浮遊した下層試料成分の残骸を液面の側壁方向および底方向へ分散させ、試料分
注プローブ19による吸引位置から遠ざけることができる。
(変形例2)
次に図10を参照して上記実施形態の別の変形例について説明する。本変形例では、先
述した底方向に向かう力を与える場合に代わって、移動機構51が保持した試料ラック3
1に保持された試料容器11の側壁方向に向かう力を与えることによって、下層試料の残
骸を上層試料の液面中央から移動させる場合について説明する。本変形例では、試料容器
11の側壁方向に向う力として、移動機構51の試料ラック31を保持する部分を搬送路
上において移動機構51の回転軸581を中心軸として所定方向に回転動させることで、
残骸除去運動を行う場合について説明する。
図10は回転移動機構58の構成の一例を示した上面図である。この回転移動機構58
は、モータ583とプーリ584とプーリ585とベルト586とフレーム587とによ
り構成される。モータ583は、移動機構51を回転駆動させる。プーリ584は、モー
タ583に固定される。プーリ585は、移動機構51の回転軸581に固定される。ベ
ルト586は、プーリ584及びプーリ585に巻回される。フレーム587は、ベルト
586及びモータ583を保持すると共に、移動機構51の回転軸581を回転自在に保
持する。
モータ583がプーリ584を回転駆動することにより、回転軸581を中心として移
動機構51は回転駆動される。そして、上下移動機構57により上下停止位置に移動され
た試料ラック31をR1方向、及びR1方向とは反対方向のR2方向に180°回転移動さ
れる。
本変形例では支持アーム571が試料ラック31を保持した状態においてR1方向及びR
2方向への複数回の反転運動を行うことで試料に試料容器11の側壁方向への負荷を与え
、上層試料に浮遊した下層試料成分の残骸を側壁方向へ分散させる。これにより試料分注
プローブ19によって吸引される下層試料成分の残骸が減少する。
(変形例3)
また、移動機構51が試料ラック31を保持した状態において搬送装置40内を水平又
は垂直方向の何れか一方に繰り返しスライド移動することによって、試料に残骸除去運動
を与える構成を有しても良い。例えば、パルス状に移動機構51をスライド移動させる。
すなわち短時間に移動と停止を繰り返すことによって、スライド移動方向に対して水平方
向の残骸除去運動を試料に与えてもよい。
本変形例では移動機構51がパルス状のスライド移動を行うことにより、試料容器11
内の下層試料の残骸は試料容器11の側壁方向に向かう力を受け、試料分注プローブ19
による吸引位置から遠ざけられる。これにより試料分注プローブ19によって吸引される
下層試料の残骸が減少する。
(変形例4)
また、変形例1の傾け動作は実施形態の上下運動や変形例2の回転運動と組み合わせて
実施しても良い。例えば、移動機構51が保持する試料ラック31を繰り返し上下運動さ
せながら傾動運動させるものであっても良いし、試料ラック31を繰り返し回転動させな
がら傾動運動させるものであっても良い。具体的には、支持アーム571によって試料ラ
ック31を保持し、傾動軸590を中心に支持アーム571で傾け動作を行いながら、移
動機構51を上下運動させても良い。上下運動時の傾け動作は試料ラック31を傾けた状
態を保持して上下運動しても良いし、上下運動中に傾け動作を作動させても良い。また、
支持アーム571によって試料ラック31を保持し、傾動軸590を中心に支持アーム5
71で傾け動作を行いながら、移動機構51を回転させて実施しても良い。回転時の傾け
動作は、試料ラック31を傾けた状態を保持して回転しても良いし、回転中に傾け動作を
作動させても良い。また、試料ラック31を上下運動させる際に、上層試料に浮遊した下
層試料成分、例えば血球成分の残骸等を下層に沈殿させることを目的として、試料ラック
31を保持した状態において上方向への移動時の鉛直上向きの加速度が下方向への移動時
の鉛直下向きの加速度よりも大きくなるように上下運動を行っても良い。
本変形例では支持アーム571が試料ラック31を保持した状態において上下運動およ
び傾動運動、または回転動および傾動運動を行うことで、試料容器11内の下層試料の残
骸に側壁方向および底方向に対する力を負荷する。これにより、上層試料に浮遊した下層
試料成分の残骸を液面の側壁方向および底方向に分散させ、試料分注プローブ19による
吸引位置から遠ざけることができる。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば試料ラック31の搬送過程において、
水平方向乃至は底方向への力を負荷することにより、下層試料からの浮遊物を上層試料の
試料分注プローブ19による吸引位置から遠ざけることができる。これにより、試料分注
プローブ19によって吸引される下層試料の残骸が減少するため、測定誤差を低減するこ
とができる。また別途負荷を試料容器11に与えるための個別の構成を有する必要が無く
、試料ラック31の搬送中に負荷を与えることが可能なため、分注までに要する時間を短
縮することが可能である。
各実施形態における測定装置10、搬送装置40、駆動回路50、移動機構51、デー
タ記憶回路60、出力回路70、印刷装置710、表示装置720、操作装置80、処理
回路90、演算機能910、揺動制御機能920、分析制御機能930、システム制御機
能940は、それぞれ対応する測定部10、搬送部40、駆動部50、移動機構部51、
データ記憶部60、出力部70、印刷部710、表示部720、操作部80、処理部90
、演算部910、揺動制御部920、分析制御部930、システム制御部940によって
実現されるものであっても良い。なお、本実施形態において「部」として説明した構成要
素は、その動作がハードウェアによって実現されるものであっても良いし、ソフトウェア
によって実現されるものであっても良いし、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ
によって実現されるものであっても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したも
のであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これら新規な実施形態は、その
他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の
省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲
や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる
10…測定装置、11…試料容器、13…試薬容器、14…試薬ラック、15…第1試
薬庫、16…第2試薬庫、17…反応容器、18…反応テーブル、19…試料分注プロー
ブ、19a…液面検出器、19b…試料分注ポンプ、191…チューブ、20…試料分注
アーム、21…第1試薬分注プローブ、22…第1試薬分注アーム、23…攪拌装置、2
5…第2試薬分注プローブ、26…第2試薬分注アーム、29…測光装置、30…洗浄ノ
ズル、31…試料ラック、311…開口部、312…貫通穴、40…搬送装置、41…投
入レーン、42…分注レーン、43…待機レーン、44…回収レーン、45…リーダ、4
6…検出器、51…移動機構、51b…移動機構、57…上下移動機構、57b…傾け動
作機構、58…回転移動機構、59…直線移動機構、571…支持アーム、571b…試
料ラック保持部、572…第1のホルダ、573…第2のホルダ、574…レール、57
5…軸、576…ローラ、577…プレート、578…駆動アーム、579…モータ、5
80…フレーム、581…回転軸、583…モータ、584…プーリ、585…プーリ、
586…ベルト、587…フレーム、590…傾動軸、60…データ記憶回路、70…出
力回路、710…印刷装置、720…表示装置、80…操作装置、90…処理回路、91
0…演算機能、920…揺動制御機能、930…分析制御機能、940…システム制御機
能、100…自動分析装置

Claims (16)

  1. 被検査対象である試料を収容した容器を複数保持可能な保持具が載置される第1の載置
    部と、
    前記試料を前記容器から所定量吸引する試料プローブと、
    前記第1の載置部と空間的に隔てられた位置に設けられ、前記保持具が複数任意の位置
    に載置され、当該保持具を前記試料プローブが試料を吸引する位置へ前記容器単位で送る
    第2の載置部と、
    前記保持具を保持し、当該保持具とともに前記第1の載置部と前記第2の載置部との間
    を移動し、前記保持具を前記第1の載置部から前記第2の載置部の任意の位置へ搬送する
    搬送部と、
    前記搬送部の前記保持具を保持する部分に前記搬送による運動とは異なる運動をさせる
    制御回路と、
    を有することを特徴とする自動分析装置。
  2. 前記搬送による運動とは異なる運動とは、前記搬送部が保持した前記保持具に保持され
    た前記容器の底方向或いは側壁方向の少なくともいずれかの方向への力を負荷するもので
    あることを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
  3. 前記搬送による運動とは異なる運動とは、前記保持具に保持された前記容器の試料に鉛
    直方向の力を作用させるものであることを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
  4. 前記搬送による運動とは異なる運動とは、前記保持具を保持する部分を搬送路上で所定
    方向に回転動させるものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の自
    動分析装置。
  5. 前記搬送による運動とは異なる運動とは、保持する前記保持具を所定方向に所定角度で
    繰り返し傾動運動させるものであることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の自
    動分析装置。
  6. 前記搬送による運動とは異なる運動とは、保持する前記保持具を水平方向又は垂直方向
    の何れか一方に繰り返しスライド移動するものであることを特徴とする請求項1又は2の
    何れかに記載の自動分析装置。
  7. 前記搬送による運動とは異なる運動とは、保持する前記保持具を繰り返し上下及び傾動
    させるものであることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の自動分析装置。
  8. 前記制御回路が前記搬送部の前記保持具を保持する部分に行わせる運動は、保持する前
    記保持具を繰り返し回転動及び傾動させるものであることを特徴とする請求項1又は2の
    何れかに記載の自動分析装置。
  9. 前記搬送部は、前記第2の載置部に載置されている前記保持具を保持し、
    前記制御回路は、前記第2の載置部に載置されていた前記保持具を保持する前記搬送部
    の保持部分に前記搬送による運動とは異なる運動をさせることを特徴とする請求項1乃至
    8の何れか1つに記載の自動分析装置。
  10. 前記搬送部が保持する前記保持具は、前記第2の載置部に載置されている前記保持具の
    うち、保持している容器から前記試料プローブが吸引していないものであることを特徴と
    する請求項9に記載の自動分析装置。
  11. 前記制御回路は、再検査する試料の容器を保持する前記保持具を前記搬送部が保持する
    場合に、前記搬送による運動とは異なる運動をさせることを特徴とする請求項1乃至8の
    何れか1つに記載の自動分析装置。
  12. 前記制御回路は、前記搬送による運動とは異なる運動をさせた前記搬送部の前記保持具
    が保持していた容器から所定の時間内に前記試料プローブが試料を吸引しない場合に、前
    記搬送部に前記保持具を保持させて前記搬送による運動とは異なる運動をさせることを特
    徴とする請求項1乃至8の何れか1つに記載の自動分析装置。
  13. 前記制御回路が前記搬送部の少なくとも前記保持具を保持した部分に前記搬送による運
    動とは異なる運動を行わせるのは、前記保持具が何れかの前記載置部に載置されてから所
    定時間経過した場合であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1つに記載の自動分
    析装置。
  14. 前記制御回路が前記搬送部の少なくとも前記保持具を保持した部分に前記搬送による運
    動とは異なる運動を行わせるのは、前記搬送部が前記保持具を前記第1の載置部から第2
    の載置部に搬送する為の移動途中であることを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置
  15. 前記制御回路が前記搬送部の少なくとも前記保持具を保持した部分に前記搬送による運
    動とは異なる運動を行わせるのは、検査後に前記保持具を一時的に載置する第3の載置部
    から前記第2の載置部に搬送する為の移動途中であることを特徴とする請求項1に記載の
    自動分析装置。
  16. 前記第2の載置部には、前記複数の保持具の長手方向が単一線上に位置した状態で複数
    の前記保持具が載置され、
    前記搬送部は、前記第2の載置部に載置される前記保持具の長手方向に沿って移動する
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動分析装置。
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