JP2017081428A - 車両用表示装置 - Google Patents

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剛士 江尻
Takeshi Ejiri
剛士 江尻
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【課題】表示部を2つにしたことに伴う空間的な制限を軽減させた車両用表示装置を提供することにある。【解決手段】車両用表示装置10は、表示位置が移動する第1虚像マークを、第1表示部に対応する第1虚像領域310だけでなく、第2表示部に対応する第2虚像領域320にも表示する。車両用表示装置10は、表示位置が移動しない第2虚像マークを、第2虚像領域320に表示する。車両用表示装置10の画像生成部20は、ユーザー100から見て、第2虚像領域320内で、第1虚像マークが表示されるときに、第1虚像マークが第2虚像マークと区別可能な態様で表示されるように、画像を生成する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用表示装置に関する。本発明は、特に、車両の運転席に座るユーザーが大きな視線移動をすることなく、ユーザーに適切な情報を提供可能な車両用表示装置に関する。
車両用表示装置として、表示部に表示された画像を、車両のフロントウィンドウシールド等の透光部材に投射することによって、フロントウィンドウシールドで反射される画像の光を用いて車両の運転席に座ったユーザーに、虚像を視認させる、いわゆるヘッドアップディスプレイがある。このような車両用表示装置では、画像は、車両の運転席に座るユーザーに対して、車両のフロントウィンドウシールドを基準にして車両進行方向側(車両前方側)に、虚像として表示される。このような車両用表示装置が備えられている車両の運転席に座るユーザーは、運転中に大きな視線移動を行うことなく、車両用表示装置によって提供される情報を把握することができる。
このような車両用表示装置の例として、例えば、特許文献1には、スクリーン(表示部)を2つのスクリーン(表示部)から構成し、2つの表示部のうち一方と他方とで、異なる種類の画像を表示する車両用表示装置が示されている。特許文献1に示されている車両用表示装置では、2つの表示部に表示された画像は、車両の運転席に座ったユーザーから、上下に並んだ虚像として視認される。
特許文献1に示されている車両用表示装置は、2つの表示部に異なる種類の画像を表示することができる。例えば、一方の表示部に自車両の前方に車両(前方車両)が存在することを報知する画像要素を含む画像を表示し、他方の表示部に現在の車速等を報知する画像要素を含む画像を表示することができる。この結果、車両の運転席に座ったユーザーから見て、表示される虚像の上側に前方車両が存在することを報知する画像要素が表示され、下側に現在の車速等を報知する画像要素が表示される。また、車両の運転席に座ったユーザーから見て、表示される虚像の上側の、前方車両が存在することを報知する画像要素は、フロントウィンドウシールド越しに見える前方車両に重畳するように移動する。
また、特許文献1に示されている車両用表示装置では、車両の運転席に座ったユーザーから見て、表示される虚像の上側と下側とは、車両前後方向において異なった距離に表示される。この結果、特許文献1に示されている車両用表示装置では、種類の異なる情報をユーザーに対して提供する画像要素を、これらの情報に適した車両前後方向における距離で虚像として表示することができる。
特開2015−011211号公報
ところで、特許文献1に示されている車両用表示装置では、画像要素をこの画像要素が有する情報に適した車両前後方向における距離で虚像として表示するために、この画像要素が表示される領域は、2つの表示部のうち対応する一方の表示部に限られる。すなわち、例えば、運転席に座ったユーザーから見て、虚像として、前方車両が存在することを報知する画像要素が前方車両に重畳可能な領域は、虚像全体の領域ではなく、虚像の上側の領域に限られる。
その結果、特許文献1に示されている車両用表示装置では、例えば、自車両と前方車両との距離が所定の距離よりも近いときは、ユーザーに対して前方車両の存在を報知できない可能性があることを、本発明者は認識した。したがって、特許文献1に示されている車両用表示装置では、2つの画像が提供する種類の異なる情報の認識性を向上させるためには、改善の余地があることを、本発明者は認識した。
本発明の1つの目的は、表示部を2つにしたことに伴う空間的な制限を軽減させた車両用表示装置を提供することにある。本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び好ましい実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
本発明に従う第1の様相は、表示部を備え、前記表示部に表示された画像を構成する光を車両の透光部材に反射させて、前記車両の運転席に座るユーザーに対して、前記画像を虚像として表示する車両用表示装置であって、
前記画像を生成する画像生成部を備え、
前記表示部は、第1表示部と第2表示部とを含み、
前記画像生成部は、前記画像内の表示位置が移動する属性を有する第1画像要素を、生成する前記画像内の前記第1表示部に表示される部分及び/又は前記第2表示部に表示される部分に含ませることが可能であると共に、前記画像内の前記表示位置が移動しない属性を有する第2画像要素を、生成する前記画像内の前記第2表示部に表示される部分に含ませることが可能であり、
前記画像生成部は、生成する前記画像内の前記第2表示部に表示される部分に前記第1画像要素が含まれるときに、前記ユーザーから見て、前記第1画像要素が、前記第2画像要素と区別可能な態様で、前記虚像として表示されるように、前記画像を生成する車両用表示装置に関する。
車両の運転席に座るユーザーから見て、第1画像要素が虚像として表示される位置が、虚像のうち第1表示部に対応する部分に限られない。そのため、本発明の車両用表示装置は、車両用表示装置が有する画角の全体を用いて、例えば第1画像要素をフロントウィンドウシールド等の車両の透光部材越しの風景の対象と重畳する態様で、虚像として表示することができる。また、車両の運転席に座るユーザーから見て、虚像のうち第2表示部に対応する部分に、第1画像要素及び第2画像要素が互いに異なる態様で虚像として重なって表示されるときに、第1画像要素と第2画像要素との区別が可能になる。
本発明に従う第2の様相では、第1の様相において、前記第1表示部及び前記第2表示部は、前記ユーザーから見て、前記虚像のうち前記第1表示部に対応する部分と前記虚像のうち前記第2表示部に対応する部分とが、車両前後方向において異なる距離に表示されるように配置されてもよい。
車両の運転席に座るユーザーに対して、第1画像要素と第2画像要素とを、遠近感を出して虚像として表示することができる。
本発明に従う第3の様相では、第1又は第2の様相において、前記第1表示部及び前記第2表示部は、前記ユーザーから見て、前記虚像のうち前記第1表示部に対応する前記部分が、前記虚像のうち前記第2表示部に対応する前記部分よりも、車両前方向に表示されるように配置されてもよい。
車両の運転席に座るユーザーから見て、例えば虚像として表示される第1画像要素が重畳するフロントウィンドウシールド越しの風景の対象の特定のし易さと、虚像として表示される第2画像要素が提供する情報の視認のし易さとの双方を向上することができる。
本発明の車両用表示装置の構成の例を示すブロック図である。 図1に示される光学系の断面図である。 図3(a)は図1に示される画像生成部が生成する画像の例を示す。図3(b)は、車両の運転席に座るユーザーから見た虚像の例を示す。 車両が走行中しているときに、車両の運転席に座るユーザーから見た虚像の変化の例を説明する図である。 車両が走行中しているときに、車両の運転席に座るユーザーから見た虚像の変化の例を説明する図である。 図4(c)及び図5(c)とは異なる方法で第1虚像マークと第2虚像マークとが区別可能に表示されている例を示す図である。
以下に説明する好ましい実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
図1を参照して、本発明の車両用表示装置10の全体の構成の例を説明する。以下の説明を容易にするために、図1に示されるように、実空間において、例えば、車両1の進行方向を車両前方向とした車両前後方向にz軸を規定し、上下方向にy軸を規定し、車両前方向を向いて左右方向(車両左右方向)にx軸を規定する。このとき、x軸正方向は車両左方向を表し、y軸正方向は上方向を表し、z軸正方向は車両前方向を表す。
図1に示されるように、車両用表示装置10は、画像生成部20と第1表示部61である第1スクリーン61及び第2表示部62である第2スクリーン62を含む表示部60とを備える。車両用表示装置10は、投射機30と光学系40と前方情報取得部50とをさらに備えてもよい。
画像生成部20は、処理部21と記憶部22とを含む。処理部21は、例えば、1又は複数のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、任意の他のIC(Integrated Circuit)等を有する。記憶部22は、例えば、書き換え可能なRAM(Random Access Memory)、読み出し専用のROM(Read Only Memory)、消去不能なプログラム読み出し専用のEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、不揮発性メモリであるフラッシュメモリ等のプログラム及び/又はデータを記憶可能な1又は複数のメモリを有する。
画像生成部20は、例えば、記憶部22に記憶されているプログラムを処理部21が実行することによって、画像を生成する。画像生成部20は、CAN(Controller Area Network)バス通信等のネットワーク5を介して、例えば、前方情報取得部50、車速検出部6、ナビゲーション装置7、図示されていない装置、ECU等から信号を入力する。画像生成部20は、入力した信号が表す情報を、画像要素(マーク)250を生成する画像に含ませることによって、反映させることができる。
投射機30は、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)、液晶ライトバルブ等の表示素子を有する、プロジェクタである。すなわち、投射機30は、画像生成部20から入力する画像を表示素子上に描画すると共に、この描画された画像を構成する光80を投射可能に構成されている。描画された画像を構成する光80を、以下、画像光80とも呼ぶ。
光学系40は、例えば、ダッシュボード4の下側に設けられ、第1スクリーン61及び第2スクリーン62へ投射機30から投射される画像光80を案内する。光学系40は、さらに、画像光80が、第1スクリーン61及び第2スクリーン62で結像されると共に透過され、車両1のフロントウィンドウシールド2等の透光部材2で反射され、運転席に座るユーザー100のアイボックスに入射されるように案内する。光学系40の構成については後述する。なお、車両1の透光部材2は、車両1に設けられるコンバイナであってもよい。
運転席に座るユーザー100は、フロントウィンドウシールド2を基準にして車両前方側に形成される虚像300を視認することができる。虚像300には、第1スクリーン61に結像された像の虚像300−1と、第2スクリーン62に結像された像の虚像300−2とが含まれる。なお、詳しくは後述するが、虚像300−1は、運転席に座るユーザー100から見て、虚像300−2よりも車両前方向(遠方)に表示される。以下、運転席に座るユーザー100を、単にユーザー100とも呼ぶ。
前方情報取得部50は、例えば、前方画像取得部51と前方画像解析部52とを含む。前方情報取得部50は、例えば、車両前方向の道路の車線の位置情報、車両前方向に存在する他の車両及び障害物等の位置情報、車両前方向の道路標識の情報等の車両前方の情報を取得する。
前方画像取得部51は、例えば、車両前方の画像を撮像する車外カメラである。前方画像取得部51は、例えば、ドライブレコーダー等に用いられている共用の車外カメラ等であってもよく、車両用表示装置10専用の車外カメラ等であってもよい。また、車外カメラは、単眼カメラであってもよいが、車両前方に存在する物体と自車両1との距離を正確に取得するために、車外カメラはステレオカメラであることが好ましい。また、車外カメラは、車両前方が暗いときであっても車両前方の画像を撮像できるように、赤外線撮像が可能であってもよい。前方画像取得部51は、例えば、取得した車両前方の画像を前方画像解析部52に出力する。
前方画像解析部52は、例えば、公知の画像処理、パターンマッチング手法等を用いて、入力した車両前方の画像を解析する。前方画像解析部52は、入力した車両前方の画像を解析することによって、車両前方の道路形状に関する前方情報(車線、白線、黄線、停止線、横断歩道、道路の幅員、車線数、交差点、カーブ、分岐路等)を取得する。また、前方画像解析部52は、入力した車両前方の画像を解析することによって、車両前方に存在する他の車両、障害物等の位置、大きさ、自車両1との距離、自車両1との相対速度、車両前方に存在する標識の種類及び自車両1との距離等の前方情報を取得する。前方画像解析部52は、例えば、取得した前方情報をネットワーク5を介して、画像生成部20に出力する。ここで、前方画像解析部52は、例えば、車外カメラの中に含まれて設けられていてもよく、画像生成部20が前方画像解析部52の機能を含んでもよい。また、画像生成部20は、ネットワーク5を介さずに前方画像解析部52から前方情報を直接入力してもよい。
図2を用いて、光学系40の構成の例を説明する。光学系40は、第1平面鏡41、反射鏡42、第2平面鏡43、凹面鏡44及びフィールドレンズ45を含む。図2に示されているように、第1平面鏡41、第2平面鏡43、反射鏡42及び凹面鏡44は、投射機30、第1スクリーン61及び第2スクリーン62と共にケース70の内側に配置されている。
ケース70は、上方に向かって開口した下ケース71に、上ケース72が被されている。下ケース71及び上ケース72は、例えば、黒色の遮光性を有する合成樹脂によって形成されている。上ケース72の上面には、開口部72aが形成されている。この開口部72aには、例えば、透明樹脂製のカバー部73が設けられている。
また、下ケース71の内部に、太陽光等の外部からの光を遮るために中蓋74が配置されてもよい。中蓋74は、例えば、黒色の遮光性を有する合成樹脂によって形成されている。中蓋74は、投射機30から投射された画像光80の通過を許容するよう、一部に開口部74aが形成されている。
光学系40の第1平面鏡41は、下ケース71の側壁に固定された図示されていないステー等によって支持されている。第1平面鏡41は、例えば、合成樹脂やガラス材料からなる基材の表面に、蒸着等の手段により反射膜を形成したものである。第1平面鏡41は、投射機30から投射される画像光80を反射鏡42に向けて反射する。
光学系40の反射鏡42は、下ケース71の側壁に固定された図示されていないステー等によって支持されている。反射鏡42は、例えば、合成樹脂やガラス材料からなる基材の表面に、蒸着等の手段により反射膜を形成したものである。
反射鏡42の表面は、第1反射面42−1及び第2反射面42−2によって構成されている。第1反射面42−1は平面鏡状に形成される。第2反射面42−2は凸面鏡状に形成される。第2反射面42−2は例えば自由曲面を有する。第1反射面42−1及び第2反射面42−2は1つの基材上に形成されている。
第1スクリーン61は、第1反射面42−1において反射された画像光80を透過する。ここで、第1反射面42−1において反射された画像光80は、投射機30において表示素子上に描画された画像のうちの第1部分を構成する光であり、以下、第1画像光80−1とも呼ぶ。
第1スクリーン61は、第1画像光80−1をy軸負側の面で受光してy軸正側の面に結像させることによって、投射機30において表示素子上に描画された画像のうちの第1部分をy軸正側の面に表示する透過スクリーンである。第1スクリーン61には、例えば、ホログラフィックディフューザ、マイクロレンズアレイ、拡散板等を採用することができる。
第2スクリーン62は、第2反射面42−2において反射された画像光80を透過する。ここで、第2反射面42−2において反射された画像光80は、投射機30において表示素子上に描画された画像のうちの第2部分を構成する光であり、以下、第2画像光80−2とも呼ぶ。なお、投射機30において表示素子上に描画された画像のうちの第2部分は、第1部分とは異なる部分である。
第2スクリーン62は、第2画像光80−2をy軸負側の面で受光してy軸正側の面に結像させることによって、投射機30において表示素子上に描画された画像のうちの第2部分をy軸正側の面に表示する透過スクリーンである。第2スクリーン62には、第1スクリーン61と同様に、例えば、ホログラフィックディフューザ、マイクロレンズアレイ、拡散板等を採用することができる。
第1スクリーン61及び第2スクリーン62は、スクリーンホルダ65によって、支持されている。スクリーンホルダ65は、下ケース71の側壁に取り付けられた図示されていないステー等に固定されている。スクリーンホルダ65は、第1スクリーン61を支持している第1筒部66と、第2スクリーン62を支持している第2筒部67と、からなる。また、第1筒部66と第2筒部67との間は、壁部68で隔てられている。
光学系40の第2平面鏡43は、上ケース72の側壁に固定された図示されていないステー等によって支持されている。第2平面鏡43は、例えば、合成樹脂やガラス材料からなる基材の表面に、蒸着等の手段により反射膜を形成してなる。
光学系40の凹面鏡44は、上ケース72の側壁に回転可能に支持されている。凹面鏡44は、例えば、合成樹脂材料からなる基材の表面に、蒸着等の手段により反射膜を形成してなる。凹面鏡44は、自由曲面を有するミラーであり、第2平面鏡43によって反射した第1画像光80−1及び第2画像光80−2をフロントウィンドウシールド2に向けてさらに反射させる。
フロントウィンドウシールド2で反射された第1画像光80−1及び第2画像光80−2は、上述したように、ユーザー100のアイボックスに入射する。その結果、ユーザー100は、フロントウィンドウシールド2を基準にして車両前方側に、第1スクリーン61に表示される画像の虚像である虚像300−1と、第2スクリーン62に表示される画像の虚像である虚像300−2とを視認することができる。
ここで、第1スクリーン61及び第2スクリーン62は、ユーザー100から見て、虚像300−1と虚像300−2とが重ならないように配置されている。すなわち、第1画像光80−1及び第2画像光80−2が第1スクリーン61及び第2スクリーン62を透過する方向において、第1スクリーン61と第2スクリーン62とが重ならないように配置されている。図2に示される例において、第1画像光80−1及び第2画像光80−2が第1スクリーン61及び第2スクリーン62を透過する方向は、y軸方向である。
ここで、図2に示される例において、第1スクリーン61からフロントウィンドウシールド2までの第1画像光80−1の光路の長さが、第2スクリーン62からフロントウィンドウシールド2までの第2画像光80−2の光路の長さと比較して長くなるように、第1スクリーン61及び第2スクリーン62がスクリーンホルダ65内に配置されている。その結果、ユーザー100から見て、虚像300−1は、虚像300−2よりも車両前方向(遠方)に表示される。
また、投射機30から第1スクリーン61までの第1画像光80−1の光路と、投射機30から第2スクリーン62までの第2画像光80−2の光路との長さでは、投射機30から第2スクリーン62までの第2画像光80−2の光路の方が長くなる。すなわち、投射機30の図示されていない投射レンズの焦点が、第1スクリーン61の位置に合わせられているとき、第2スクリーン62の位置にはその焦点が合わない。そのため、図2に示される例では、反射鏡42の第2反射面42−2が凸面鏡状に形成され、第2画像光を広げるように反射することによって、焦点を第2スクリーン62の位置に合わせている。
さらに、図2に示される例においては、フィールドレンズ45が、スクリーンホルダ65の第2筒部67内であって第2スクリーン62よりも反射鏡42側に設けられている。フィールドレンズ45は、反射鏡42の第2反射面42−2によって放射状に広がるように反射された第2画像光80−2の進行方向を狭まる方向に変化させることによって、第2画像光80−2が第2スクリーン62を透過させるために設けられている。
なお、図2に示される反射鏡42の第1反射面42−1及び第2反射面42−2の形状は一例に過ぎず、例えば、第1反射面42−1が、平面ではなく湾曲した面である湾曲面であっても良い。このとき、反射鏡42の第2反射面42−2が、例えば、湾曲面でなく平面であってもよい。また、第1反射面42−1及び第2反射面42−2の両方が湾曲面であってもよい。第1反射面42−1及び第2反射面42−2が共に湾曲面である場合には、第1反射面42−1及び第2反射面42−2の形状が互いに異なっている必要がある。
また、反射鏡42の第1反射面42−1及び第2反射面42−2の一方又は双方が湾曲面で構成される場合に限らず、双方が平面で構成されてもよい。この場合、例えば、投射機30とスクリーンホルダ65との間に円形状のレンズをz軸方向に分割した第1レンズと第2レンズを設けてもよい。例えば、第1画像光80−1の焦点が第1スクリーン61に合うように、第1レンズの形状及び/又は位置を最適化し、且つ、第2画像光80−2の焦点が第2スクリーン62に合うように、第2レンズの形状及び/又は位置を最適化する方法が採用されてもよい。すなわち、反射鏡42の第1反射面42−1及び第2反射面42−2の形状を変化させることによって焦点を合わせるのではなく、レンズの形状及び/又は位置を変化させることによって焦点を合わせる方式を採用してもよい。
また、図2に示される反射鏡42の第1反射面42−1及び第2反射面42−2は、1つの基材上に形成されているが、これに限らない。すなわち、反射鏡42の第1反射面42−1及び第2反射面42−2が別体の基材上に形成されてもよい。
また、図2に示される例において、第1スクリーン61の光軸及び第2スクリーン62の光軸は、第1画像光80−1の光軸及び第2画像光80−2の光軸の対応する光軸に沿うよう配置されている。しかしながら、第1スクリーン61及び/又は第2スクリーン62を、透過する光の光軸に対して傾けて配置してもよい。第1スクリーン61及び/又は第2スクリーン62が、透過する光の光軸に対して傾けて配置されたときは、ユーザー100から傾いた虚像300−1及び/又は虚像300−2が視認される。
さらに、図2に示される例において、第1スクリーン61及び第2スクリーン62は、スクリーンホルダ65内に固定されている。しかしながら、第1スクリーン61及び/又は第2スクリーン62は、例えば画像光80の光路に沿って移動可能にケース70内に設けられていてもよい。すなわち、第1スクリーン61からフロントウィンドウシールド2までの第1画像光80−1の光路の長さ、及び/又は、第2スクリーン62からフロントウィンドウシールド2までの第2画像光80−2の光路の長さが可変であってもよい。
図3を用いて、画像生成部20によって生成される画像の例と、ユーザー100から見たこの画像の虚像の例とを説明する。図3(a)には、画像生成部20によって生成される画像の例として画像200が示されている。図3(a)に示されている画像200において、実空間上のy軸方向に対応する方向にiy軸が規定され、実空間上のx軸に対応する方向にix軸が規定されている。図3(b)には、ユーザー100から見た図3(a)に示されている画像200の虚像の例として虚像300が示されている。
なお、図3(a)に示されている画像200の例では、説明を簡明にするために、画像200内の明るさ(明度)を反転したものが示されている。すなわち、実際に画像生成部20によって生成される画像200では、画像要素250の部分の明るさが明るく、画像要素250でない部分の明るさが暗くなる。画像200のうちの明るさが明るい部分が、ユーザー100から見て、虚像300のうち色が濃い部分(例えば図3(b)における虚像マーク350)として表示される。その一方で、画像200のうちの明るさが暗い部分が、ユーザー100から見て、色が薄い部分(例えば図3(b)における虚像マーク350でない透明な部分)として表示される。
図3(a)に示されている画像200には、図2に示されている第1スクリーン61に表示される部分である第1部分210と、図2に示されている第2スクリーン62に表示される部分である第2部分220とが、含まれている。図3(a)に示されている例において、第1部分210と第2部分220との間の部分は、図2に示されているスクリーンホルダ65の壁部68と対応する部分である。すなわち、画像生成部20が第1部分210と第2部分220との間の部分に画像要素を含む画像を生成したとしても、虚像として表示されることはない。
画像生成部20は、生成する画像200に第1画像要素260と第2画像要素270とを含ませることが可能である。第1画像要素260は、画像200内での表示位置が移動する属性を有する画像要素である。第2画像要素270は、画像200内での表示位置が移動しない属性を有する画像要素である。画像生成部20は、生成する画像200において、第1画像要素を第1部分210及び/又は第2部分220に含ませることが可能であり、第2画像要素を第2部分220に含ませることが可能である。画像生成部20は、例えば、第1画像要素と第2画像要素とを異なるレイヤ(層)に生成し、これらのレイヤを合成することによって1枚の画像200を生成してもよい。
図3(a)に示される画像200の第1部分210には、第1画像要素260の例として、距離バー260が含まれている。距離バー260は、例えば、車両1が走行する道路上における、特定の交差点を起点として所定の距離(例えば100m)毎離れた地点をユーザー100に報知する画像要素250である。
距離バー260は、虚像として表示されたときに、ユーザー100から見て、特定の交差点を起点として所定の距離毎離れた地点に重畳して移動する。その結果、車両1の走行中は、距離バー260は画像200内での表示位置が移動する。具体的に、距離バー260が示す地点に車両1が近づくに応じて、距離バー260は画像200内での表示位置が、iy軸正方向から負方向に向かって移動する。また、距離バー260は、画像200内での表示位置が、iy軸負方向の端まで移動した後に消滅してもよい。例えば、上述した特定の交差点は、画像生成部20がナビゲーション装置7から入力した、次に左折又は右折する交差点であってもよい。
このように、第1画像要素260は、ユーザー100から見て、虚像として表示されたときに、フロントウィンドウシールド2越しの風景の対象と重畳することによって、ユーザー100に対して情報を提供可能な画像要素250である。また、第1画像要素260の他の例として、前方情報取得部50から入力する、車両1の前方の他の車両、歩行者等の存在を示すもの、車両1と前方の他の車両との車間距離を示すもの、一時停止位置を示すもの、車両1の予測停止位置を示すもの等がある。
図3(a)に示される画像200の第2部分220には、第2画像要素270の例として、車速270が含まれている。車速270は、例えば車速検出部6から入力する車両1の現在の走行速度を、ユーザー100に報知する画像要素250である。車速270は、ユーザー100から見て、その虚像が移動する必要はない。その結果、車両1の走行中であったとしても、車速270は画像200内での表示位置が移動しない。
このように、第2画像要素270は、ユーザー100から見て、虚像として表示されたときに、視認可能な文字、記号、図形等が含まれることによって、ユーザー100に対して情報を提供可能な画像要素250である。第2画像要素270の他の例として、ネットワーク5を介して図示されていない装置等から入力する情報に応じて、燃料、バッテリ等の残量を報知するもの、走行中の道路の制限速度を報知するもの等がある。
図3(a)に示される画像200の、第1部分210が第1スクリーン61に表示され、第2部分220が第2スクリーン62に表示された結果、ユーザー100から見て、図3(b)に示されるような虚像300が表示される。図3(b)には、ユーザー100からフロントウィンドウシールド2越しに見える風景と重畳する態様で、虚像300が表示されている。
図3(b)に示される虚像300には、虚像300のうち第1スクリーン61に対応する部分である第1虚像領域310と、虚像300のうち第2スクリーン62に対応する部分である第2虚像領域320とが含まれている。また、虚像300には、画像要素250に対応する虚像マーク350が含まれている。
図3(b)に示される虚像300の第1虚像領域310には、第1画像要素260の虚像である第1虚像マーク360として、虚像距離バー360が表示されている。虚像距離バー360は、例えば、ユーザー100から見て、車両1が走行している道路上における、上述した距離バー260が示す地点に重畳して移動するように表示される。
また、当然ながら、ユーザー100から見て、フロントウィンドウシールド2越しの風景のうち、ユーザー100から前方の距離が遠いところに存在するものは小さく、距離が近いところに存在するものは大きく見える。したがって、虚像距離バー360が重畳する地点に車両1が近づくに応じて、ユーザー100から見て、虚像距離バー360の大きさが大きく表示されるように、画像生成部20によって画像200が生成されるのが好ましい。すなわち、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360の大きさが変化することによって、第1虚像マーク360が重畳する対象と車両1との距離が把握し易い。
図3(b)に示される虚像300の第2虚像領域320には、第2画像要素270の虚像である第2虚像マーク370として、虚像車速370が表示されている。上述したように画像200内での車速270の表示位置が移動しないため、ユーザー100から見て、虚像車速370も移動しない。
ここで、第1スクリーン61及び第2スクリーン62は、ユーザー100から見て、第1虚像領域310に表示される虚像マーク350(第1虚像マーク360)と、第2虚像領域320に表示される虚像マーク350(第1虚像マーク360及び/又は第2虚像マーク370)とが、車両前後方向において異なる距離に表示されるように配置されていることが好ましい。すなわち、第1スクリーン61及び第2スクリーン62がこのように配置されていることによって、ユーザー100に対して、第1虚像マーク360と第2虚像マーク370とを、遠近感を出して表示することができる。
また、第1スクリーン61及び第2スクリーン62は、ユーザー100から見て、第1虚像領域310に表示される虚像マーク350(第1虚像マーク360)が、第2虚像領域320に表示される(第1虚像マーク360及び/又は第2虚像マーク370)よりも、車両前方向(奥側)に表示されるように配置されていることがさらに好ましい。なぜなら、第1虚像マーク360は、ユーザー100から見て、表示される距離が離れることによる視認性の低下は大きくないからである。また、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が重畳する対象であるフロントウィンドウシールド2越しの風景は、広い距離の範囲におよぶからである。さらに、これに対して、第2虚像マーク370は、ユーザー100から見て、表示される距離が離れることによる視認性の低下は大きいからである。すなわち、第1スクリーン61及び第2スクリーン62がこのように配置されていることによって、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が重畳するフロントウィンドウシールド2越しの風景の対象の特定のし易さと、第2虚像マーク370に含まれる文字、記号、図形等の視認のし易さとの双方を向上することができる。
例えば、第1スクリーン61及び第2スクリーン62の配置が、図2に示されているように配置されているときには、第1虚像領域310に含まれる虚像マーク350は、ユーザー100から見て、例えば、ユーザー100のアイボックスから数十メートル前方に表示される。また、このとき、第2虚像領域320に含まれる虚像マーク350は、ユーザー100から見て、例えば、ユーザー100のアイボックスから2m前方に表示される。
ここで、上述したように、画像生成部20は、生成する画像200において、第1画像要素260を第1部分210及び/又は第2部分220に含ませることが可能であり、第2画像要素270を第2部分220に含ませることが可能である。すなわち、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が表示されるのは、第1虚像領域310内及び/又は第2虚像領域320内である。また、ユーザー100から見て、第2虚像マーク370が表示されるのは、第2虚像領域320内である。
このように、車両用表示装置10では、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が表示される位置が、第1虚像領域310に限られない。そのため、車両用表示装置10では、車両用表示装置10が有する画角の全体を用いて、第1虚像マーク360をフロントウィンドウシールド2越しの風景の対象と重畳する態様で表示することができる。車両用表示装置10は、例えば、ユーザー100から見て、第1虚像領域310内のみで第1虚像マーク360を表示可能な車両用表示装置と比較して、多くのタイミングで第1虚像マーク360を用いた情報提供をユーザー100に対して行うことができる。
ここで、ユーザー100から見て、第2虚像領域320内において、第1虚像マーク360及び第2虚像マーク370が表示されることがある。また、第1虚像マーク360が表示される位置が移動することによって、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360及び第2虚像マーク370が重なって表示されることがある。仮に、このときに、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360の表示態様(例えば、色相、明度、彩度等)を、第1虚像領域310と第2虚像領域320との間で変化させないと仮定すると、第1虚像マーク360と第2虚像マーク370との区別が困難になる可能性がある。
このような状況が発生することを防止するために、車両用表示装置10の画像生成部20は、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が第2虚像マーク370との区別可能な態様で第2虚像領域320に表示されるように、画像200を生成する。このことについて、以下、図4を用いて説明する。
図4には、車両1が、上述した特定の交差点から例えば500m離れた地点である地点90に近づくに応じて、ユーザー100から見た虚像300の表示が変化する様子が示されている。なお、図4(a),(b),(c)の右側に示されている破線90は、地点90を図示しているに過ぎず、実際にユーザー100から見て、虚像300として破線90が表示される訳ではない。
図4(a)の左側には、車両1と、車両1が走行中の道路上の地点90との位置関係の例が示されている。図4(a)の右側には、車両1と地点90との位置関係が図4(a)の左側に示されている例のときに、ユーザー100から見た虚像300の例が示されている。
図4(a)の右側に示される例では、ユーザー100から見て、虚像距離バー360が第1虚像領域310に、且つ、虚像車速370が第2虚像領域320に、表示されている。図4(a)の右側に示されている虚像距離バー360は、ユーザー100から見て、フロントウィンドウシールド2越しの道路上の地点90に重畳する態様で、表示されている。
図4(b)の左側には、図4(a)の左側に示される例よりも、車両1が地点90に近づいた例が示されている。図4(b)の右側には、車両1と地点90との位置関係が図4(b)の左側に示されている例のときに、ユーザー100から見た虚像300の例が示されている。
図4(b)の右側に示される例では、ユーザー100から見て、虚像距離バー360が、図4(a)の右側に示される例よりも車両1からの距離が近くなった地点90に重畳する態様で、表示されている。図4(b)の右側に示される例においては、虚像距離バー360は、ユーザー100から見て、第1虚像領域310内に表示されている。なお、図4(b)の右側に示されている虚像距離バー360は、重畳する地点90が車両1からの距離が近くなったことによって、ユーザー100から見て、大きさが大きく表示されている。
図4(c)の左側には、図4(b)の左側に示される例よりも、さらに車両1が地点90に近づいた例が示されている。図4(c)の右側には、車両1と地点90との位置関係が図4(c)の左側に示されている例のときに、ユーザー100から見た虚像300の例が示されている。
図4(c)の右側に示される例では、ユーザー100から見て、虚像距離バー360が、図4(b)の右側に示される例よりも車両1からの距離がさらに近くなった地点90に重畳する態様で、表示されている。図4(c)の右側に示される例においては、虚像距離バー360は、ユーザー100から見て、第2虚像領域320内に表示されている。また、図4(c)の右側に示される例においては、ユーザー100から見て、虚像距離バー360が、虚像車速370と区別可能な態様で表示されている。
このように、画像生成部20は、生成する画像200内における第2部分220に第1画像要素260が含まれるときに、第1画像要素260の色相、明度、彩度等を調整する。その結果、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が、第2虚像マーク370と区別可能な態様で表示される。したがって、ユーザー100から見て、第2虚像領域320内に、第1虚像マーク360及び第2虚像マーク370が重なって表示されるときに、第1虚像マーク360と第2虚像マーク370との区別が困難になることがない。
好ましくは、画像生成部20が第2部分220に含まれる第1画像要素260の色相、明度、彩度等を調整することによって、ユーザー100から見て、第1虚像マーク(虚像距離バー)360が第2虚像マーク(虚像車速)370と比較して車両前方向(遠方)に表示されているように表現する。その結果、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360及び第2虚像マーク370が重なって表示されるときに、第2虚像マーク370に含まれる文字、記号、図形等の認識が困難になることが防止される。それと同時に、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が重畳している対象の識別が困難になることが防止される。
これに加えて、ユーザー100から見て、ユーザー100のアイボックスから第2虚像領域320内で表示される第1虚像マーク360までの距離と、ユーザー100のアイボックスから第1虚像マーク360が重畳する風景の対象までの距離とが解離することが防止される。言い換えると、ユーザー100から見て、第2虚像領域320内において、第1虚像マーク360が第2虚像マーク370と比較して車両前方向(遠方)に表示されているように表現しないとすると、第1虚像マーク360は、重畳する風景の対象よりも車両後方向(手前)に表示されていると感じてしまう。
例えば、図4(c)の右側の例に示されているような態様で、第1虚像マーク360を、ユーザー100から見て、第2虚像マーク370と比較して車両前方向(遠方)に表示されているように表現してもよい。すなわち、第1虚像マーク(虚像距離バー)360が、ユーザー100から見て、第2虚像マーク(虚像車速)370と比較して表示される色が薄く表示されるように、画像生成部20が第2部分220に含まれる第1画像要素260の色相、明度、彩度等を調整してもよい。
例えば、画像生成部20が第2部分220に含まれる第1画像要素260の明度を下げることによって、第1虚像マーク360が、ユーザー100から見て、第2虚像マーク370と比較して表示される色が薄く表示されるようにしてもよい。また、例えば、画像生成部20が第2部分220に含まれる第1画像要素260の彩度を下げることによって、第1虚像マーク360が、ユーザー100から見て、第2虚像マーク370と比較して表示される色が薄く表示されるようにしてもよい。
ここで、画像生成部20が第2部分220に含まれる第1画像要素260の彩度を下げる場合は、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360の明るさが保たれた状態で、第2虚像マーク370の色と区別可能になる。すなわち、画像生成部20が第2部分220に含まれる第1画像要素260の、彩度を下げる場合の方が、明度を下げる場合よりも、ユーザー100から見た第1虚像マーク360の視認性の低下を防止できるため、好ましい。ただし、彩度を下げすぎると画像200上で白色になるため、画像生成部20は、所定の範囲内で彩度を下げることが好ましい。
ここで、ユーザー100から見た、第1虚像領域310及び第2虚像領域320の位置及び大きさは、例えば、表示部60(第1スクリーン61及び第2スクリーン62)の配置、大きさ、フロントウィンドウシールド2までの光路の長さ等、及び、車両1の車種等によって定まる。また、例えば、図2に示される例においては、スクリーンホルダ65の壁部68の厚みが厚くなるに応じて、ユーザー100から見て、虚像マーク350が表示されない部分である第1虚像領域310と第2虚像領域320との間の、上下方向の長さが長くなる。
図5には、図4に示される例と比較して、ユーザー100から見て、第1虚像領域310と第2虚像領域320との間の上下方向の長さが長い場合における、ユーザー100から見た虚像300の表示が変化する様子が示されている。以下、図5に示される場合において、車両1が地点90に近づくに応じて変化する、ユーザー100から見た虚像300の表示を説明する。なお、図4を用いて説明した内容と重複する部分については詳しい説明は省略する。
図5(a)の左側には、車両1と、車両1が走行中の道路上の地点90との位置関係の例が示されている。図5(a)の右側には、車両1と地点90との位置関係が図5(a)の左側に示されている例のときに、ユーザー100から見た虚像300の例が示されている。
図5(b)の左側には、図5(a)の左側に示される例よりも、車両1が地点90に近づいた例が示されている。図5(b)の右側には、車両1と地点90との位置関係が図5(b)の左側に示されている例のときに、ユーザー100から見た虚像300の例が示されている。
図5(b)に示される例において、ユーザー100から見て、地点90は、第1虚像領域310と第2虚像領域320との間にある。また、図5(b)に示される例において、虚像距離バー360は、ユーザー100から見て、第1虚像領域310及び第2虚像領域320のいずれにも表示されていない。すなわち、図5(b)に示される例のときには、ユーザー100から見て、地点90に重畳する態様で表示されていた虚像距離バー360が、表示されていない。
図5(c)の左側には、図5(b)の左側に示される例よりも、さらに車両1が地点90に近づいた例が示されている。図5(c)の右側には、車両1と地点90との位置関係が図5(c)の左側に示されている例のときに、ユーザー100から見た虚像300の例が示されている。
図5(c)の右側に示される例では、虚像距離バー360は、ユーザー100から見て、第2虚像領域320内に、フロントウィンドウシールド2越しの道路上の地点90に重畳する態様で、再度表示されている。すなわち、ユーザー100から見て、地点90が、第1虚像領域310と第2虚像領域320との間から第2虚像領域320内に移動したときに、虚像距離バー360が、第2虚像領域320内に再度表示される。
このように、画像生成部20は、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が重畳する風景の対象が、第1虚像領域310内又は第2虚像領域320内にあるときに、生成する画像200の第1部分210又は第2部分220の対応する方に第1画像要素260を含ませる。なお、画像生成部20は、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が重畳する風景の対象が、第1虚像領域310と第2虚像領域320との間にあるときには、生成する画像200の第1部分210と第2部分220との間に第1画像要素260を含ませてもよく、含ませなくてもよい。
仮に、ユーザー100から見て、虚像距離バー360が重畳する地点90が、第1虚像領域310と第2虚像領域320との間にあるときに、例えば、虚像距離バー360が第1虚像領域310の下端又は第2虚像領域320の上端に表示されるとする。この場合、ユーザー100から見て、車両1が走行中であるにもかかわらず、虚像距離バー360が静止した状態で表示されるタイミングが生じるため、ユーザー100に対して違和感を与えてしまう。
そのため、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が重畳する風景の対象が、第1虚像領域310内又は第2虚像領域320内にあるときに、第1虚像マーク360が表示される。また、ユーザー100から見て、第1虚像マーク360が重畳する風景の対象が、第1虚像領域310と第2虚像領域320との間にあるときには、第1虚像マーク360は表示されない。その結果、ユーザー100は、ユーザー100から見て、車両1が走行中であるにもかかわらず、虚像距離バー360が静止した状態で表示されるタイミングが生じないため、ユーザー100の違和感を軽減することができる。
図4(c)の右側の例及び図5(c)の右側の例では、第1虚像マーク360が、ユーザー100から見て、第2虚像マーク370と比較して表示される色が薄く表示されるようにすることによって、第1虚像マーク360が、第2虚像マーク370と区別可能な態様で表示されている。しかしながら、代替として、画像生成部20は、第2部分200の含まれる第1画像要素260の辺縁部又は全体にぼかし処理を施すことによって、第1虚像マーク360が、第2虚像マーク370と区別可能な態様で表示されるようにしてもよい。
図6には、画像生成部20が、第2部分220の含まれる第1画像要素260の全体にぼかし処理を施したときの虚像300の例が示されている。図6に示される例においては、第1虚像マーク360が、ユーザー100から見て、第2虚像マーク370と比較して車両前方向(遠方)に表示されるように表現されている。
画像生成部20が施すぼかし処理は、公知のぼかし処理が用いられてもよい。例えば、第2部分220に含まれる第1画像要素260のうちの任意の画素(ピクセル)の色相、明度、彩度(又はRGB値)を、任意の画素に隣接する8個の画素の色相、明度、彩度(又はRGB値)の平均値に変更する方法を採用してもよい。
この方法では、画像生成部20が、第2部分220の含まれる第1画像要素260の全体にぼかし処理を施す場合に関して、第2部分220に含まれる第1画像要素260のうちの任意の画素は、第1画像要素260を構成する全ての画素である。また、画像生成部20が、第2部分220の含まれる第1画像要素260の辺縁部にぼかし処理を施す場合に関して、第2部分220に含まれる第1画像要素260のうちの任意の画素は、第1画像要素260の辺縁部を構成する画素である。
また、画像生成部20は、他の方法によって、第1虚像マーク360が、ユーザー100から見て、第2虚像マーク370と区別可能な態様で表示されるようにしてもよい。
以上の説明において、第1表示部61及び第2表示部62は、図2に示されている例のように、透過スクリーンである第1スクリーン61及び第2スクリーン62によって構成されているように説明した。しかしながら、第1表示部61及び第2表示部62は、例えば、TFT(Thin Film Transistor)等を備える駆動回路によって駆動される2つの液晶パネルで構成されていてもよい。この場合、図2に示されているような、投射機30及び光学系40のうち投射機30から投射される光を第1表示部61及び第2表示部62に案内する第1平面鏡41、反射鏡42等は備えられている必要はない。この場合、例えば、第1表示部61及び第2表示部62は、画像生成部20から画像データを入力できるように、画像生成部20と接続されてもよい。この場合、例えば、第1表示部61及び第2表示部62は、画像生成部20が生成した1枚の画像を分割して表示してもよい。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。
1・・・車両、2・・・フロントウィンドウシールド、10・・・車両用表示装置、20・・・画像生成部、30・・・投射機、40・・・光学系、60・・・表示部、61・・・第1表示部,第1スクリーン、62・・・第2表示部,第2スクリーン、80・・・画像光、80−1・・・第1画像光、80−2・・・第2画像光、200・・・画像、210・・・画像の第1部分、220・・・画像の第2部分、250・・・画像要素、260・・・第1画像要素、270・・・第2画像要素、300・・・虚像、310・・・第1虚像領域、320・・・第2虚像領域、350・・・虚像マーク、360・・・第1虚像マーク、370・・・第2虚像マーク。

Claims (3)

  1. 表示部を備え、前記表示部に表示された画像を構成する光を車両の透光部材に反射させて、前記車両の運転席に座るユーザーに対して、前記画像を虚像として表示する車両用表示装置であって、
    前記画像を生成する画像生成部を備え、
    前記表示部は、第1表示部と第2表示部とを含み、
    前記画像生成部は、前記画像内の表示位置が移動する属性を有する第1画像要素を、生成する前記画像内の前記第1表示部に表示される部分及び/又は前記第2表示部に表示される部分に含ませることが可能であると共に、前記画像内の前記表示位置が移動しない属性を有する第2画像要素を、生成する前記画像内の前記第2表示部に表示される部分に含ませることが可能であり、
    前記画像生成部は、生成する前記画像内の前記第2表示部に表示される部分に前記第1画像要素が含まれるときに、前記ユーザーから見て、前記第1画像要素が、前記第2画像要素と区別可能な態様で、前記虚像として表示されるように、前記画像を生成する車両用表示装置。
  2. 前記第1表示部及び前記第2表示部は、前記ユーザーから見て、前記虚像のうち前記第1表示部に対応する部分と前記虚像のうち前記第2表示部に対応する部分とが、車両前後方向において異なる距離に表示されるように配置される、請求項1に記載の車両用表示装置。
  3. 前記第1表示部及び前記第2表示部は、前記ユーザーから見て、前記虚像のうち前記第1表示部に対応する前記部分が、前記虚像のうち前記第2表示部に対応する前記部分よりも、車両前方向に表示されるように配置される、請求項1又は2に記載の車両用表示装置。
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