JP2017079896A - 医用画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギーサブトラクション処理において生成される差分画像の画像全体の品質を向上させる。
【解決手段】医用画像処理装置2によれば、制御部21は、放射線撮影装置1においてエネルギー分布の異なる放射線を同一の被写体に異なるタイミングで照射することにより取得された2枚の放射線画像における特定の領域とそれ以外の領域に対し、異なる重み係数の設定を行い、設定された重み係数を放射線画像の各画素の信号値に乗算して差分処理を行うことにより差分画像を生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、医用画像処理装置及びプログラムに関する。
従来、被写体を構成する物質によって透過した放射線の減衰量が違うことを利用して、エネルギー分布の異なる放射線を被写体に照射して得られた複数枚の放射線画像(高エネルギー画像、低エネルギー画像)の互いに対応する画素の信号値に適当な重み係数を乗算して差分処理を行うことにより差分画像を得る、所謂エネルギーサブトラクション処理が知られている。このエネルギーサブトラクション処理によって、特定の構造物のみが抽出された放射線画像を得ることが可能となる。例えば、胸部画像から骨部を除去した軟部組織画像(軟部画像)を生成することで、骨に邪魔されることなく軟部に現れた陰影を観察することが可能となる。また、逆に軟部を除去した骨部画像を生成することで、軟部に邪魔されることなく、骨部に現れた陰影を観察することが可能となる。
エネルギーサブトラクション処理に用いられる重み係数は、高エネルギー画像を生成するときに照射する放射線の平均エネルギー(放射線の有するエネルギー分布の平均値)に対する構造物の線減弱係数と、低エネルギー画像を生成するときに照射する放射線の平均エネルギーに対する構造物の線減弱係数に基づいて最適なものを定めることができる。線減弱係数は、放射線が物質を通過したときに減弱される割合を示す指標値であり、物質毎に、放射線エネルギーに依存した線減弱係数を有する(図12参照)。
ところで、連続スペクトルの放射線で撮影を行う場合、放射線が物質を通過する際に、高いエネルギーをもつ放射線よりも低いエネルギーをもつ放射線のほうがより多く吸収され、被写体を透過するにつれて放射線のエネルギー分布が高いほうへ移動するビームハードニングという現象が発生する。このビームハードニングの影響により放射線のエネルギー分布が変化すると、図12に示すように、線源弱係数も変化する。そのため、エネルギーサブトラクション処理時に使用する重み係数が固定値である場合、構造物が重なり合っているところや、厚みのある構造物の存在する箇所等の、ビームハードニングの影響の大きい領域では、重み係数が最適なものではなくなり、除去したい構造物の一部が残ってしまう場合がある。
そこで、例えば、特許文献1には、撮影した2つの放射線画像の各画素における放射線量の対数値の差、又は放射線量の比の対数値に基づいて、画素毎に重み係数を設定する技術が記載されている。
また、特許文献2、3には、スライドバーを操作することで画像全体の重み係数を変化させることが記載されている。
特開2002−152593号公報 特開2010−194261号公報 特開2013−85967号公報
ここで、ビームハードニングによる放射線エネルギー分布の変化は、放射線が通過する物質や放射線がその物質を通過する距離によって変わる。人体は、複数の物質が複雑に重なり合って構成されている。そのため、特許文献1に記載のように、各画素における放射線量の対数値の差、又は放射線量の比の対数値によって規則的に画像全体の重み係数を設定する手法では、除去したい構造物を精度良く除去できない場合がある。また、特許文献2、3に記載のように、画像全体に一つの重み係数を設定する構成では、仮に、重み係数を調整することによって残っていた構造物を除去できたとしても、他の部分の不要な構造物が出現したり、必要な構造物が見えなくなったりする等の問題が生じてしまう。
本発明の課題は、エネルギーサブトラクション処理において生成される差分画像の画像全体の品質を向上させることである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
エネルギー分布の異なる放射線を同一の被写体に異なるタイミングで照射することにより取得された複数枚の放射線画像の互いに対応する画素の信号値に所定の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより差分画像を生成する差分画像生成手段を備える医用画像処理装置において、
前記放射線画像における特定の領域とそれ以外の領域に対し、異なる重み係数の設定を行う設定手段を備え、
前記差分画像生成手段は、前記設定手段により設定された重み係数を用いて前記差分画像を生成する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記差分画像生成手段により前記放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像に基づいて前記特定の領域を指定する指定手段を備える。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記差分画像生成手段により前記放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像を表示する表示手段を備え、
前記指定手段は、前記表示手段により表示された前記差分画像からユーザー操作により指定された領域を前記特定の領域として指定する。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、
前記指定手段は、前記差分画像生成手段により前記放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像の信号値を解析して前記特定の領域を指定する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記指定手段は、前記差分画像生成手段により前記放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像を解析することにより、当該差分画像においてビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域を認識し、認識した領域に基づいて前記特定の領域を指定する。
請求項6に記載の発明は、請求項2、4、又は5に記載の発明において、
前記指定手段は、過去に生成された差分画像においてビームハードニングの影響による画質劣化が生じた領域の情報に基づいて、前記特定の領域を指定する。
請求項7に記載の発明は、請求項2、4、又は5に記載の発明において、
前記指定手段は、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じやすい領域を示す情報に基づいて、前記特定の領域を指定する。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の発明において、
前記設定手段は、ユーザー操作に応じて前記特定の領域とそれ以外の領域に異なる重み係数の設定を行う。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の発明において、
前記設定手段は、前記差分画像生成手段により前記放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像における前記特定の領域とそれ以外の領域のそれぞれを解析し、解析結果に基づいて、前記特定の領域とそれ以外の領域に異なる重み係数の設定を行う。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、
前記設定手段により設定された重み係数を調整する調整手段を備える。
請求項11に記載の発明のプログラムは、
コンピューターを、
エネルギー分布の異なる放射線を同一の被写体に異なるタイミングで照射することにより取得された複数枚の放射線画像における特定の領域とそれ以外の領域のそれぞれに対し、異なる重み係数の設定を行う設定手段、
前記複数枚の放射線画像の互いに対応する画素の信号値に前記設定された重み係数を乗算して差分処理を行うことにより差分画像を生成する差分画像生成手段、
として機能させる。
本発明によれば、エネルギーサブトラクション処理において生成される差分画像の画像全体の品質を向上させることができる。
本実施形態に係る放射線画像システムの全体構成を示す図である。 図1の医用画像処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 第1の実施形態において図2の制御部により実行される差分画像生成処理Aを示すフローチャートである。 軟部画像及び骨部画像の一例を示す図である。 (a)は、図4のRに示す領域の骨部画像及び軟部画像における肺野内側のプロファイルの位置P1を示す図、(b)は、図4のRに示す領域の骨部画像及び軟部画像における肺野外側のプロファイルの位置P2を示す図である。 (a)は、骨部画像及び軟部画像における位置P1のプロファイルであり、(b)は、骨部画像及び軟部画像における位置P2のプロファイルを示す図である。 画素の信号値(又は画素の信号値差)と重み係数の関係性を示す直線を示す図である。 画素の信号値(又は画素の信号値差)と重み係数の関係性を示す曲線を示す図である。 指定領域の信号値のベースラインをその外側の領域に揃える処理の処理前後の信号値プロファイルを示す図である。 第2の実施形態において図2の制御部により実行される差分画像生成処理Bを示すフローチャートである。 第3の実施形態において図2の制御部により実行される差分画像生成処理Cを示すフローチャートである。 放射線エネルギーと骨及び軟部組織の線減弱係数との関係を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
<第1の実施形態>
[放射線画像システム100の構成]
まず、第1の実施形態における構成を説明する。
図1に、第1の実施形態に係る放射線画像システム100を示す。放射線画像システム100は、放射線撮影装置1と医用画像処理装置2とが、例えば、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNによりデータ送受信可能に接続されて構成されている。
放射線撮影装置1は、FPD(Flat Panel Detector)装置、CR(Computed Radiography)装置等により構成される。放射線撮影装置1は、放射線源と放射線検出器(FPDやCRカセッテ)を有し、これらの間に配置された被写体に放射線を照射し、被写体を透過した放射線を検出してデジタルの放射線画像を生成し、医用画像処理装置2に出力する。
本実施形態において、放射線撮影装置1は、エネルギー分布の異なる放射線を異なるタイミングで被写体に照射して複数枚の放射線画像を取得して、医用画像処理装置2に出力する。具体的には、X線管電圧(以下、管電圧)を変えて(例えば、100〜140kVpの高管電圧と、50〜80kVpの低管電圧)被写体に対して2回の放射線照射を行い、高エネルギー画像と低エネルギー画像の2枚の放射線画像を取得する。放射線撮影装置1において取得される放射線画像の各画素の信号値は、被写体による放射線の透過が大きいほど大きく、放射線画像上では信号値が大きいほど黒く描画されることとする。
なお、放射線画像には、検査ID、患者情報、撮影部位、撮影条件(管電圧情報等)、撮影日等が対応付けられて医用画像処理装置2に出力される。
医用画像処理装置2は、放射線撮影装置1から入力された高エネルギー画像と低エネルギー画像とを用いて差分処理を行う(エネルギーサブトラクション処理を行う)ことにより、差分画像(軟部画像、骨部画像)を生成する装置である。
医用画像処理装置2は、図2に示すように、制御部21、RAM22、記憶部23、操作部24、表示部25、通信部26等を備えて構成されており、各部はバス27により接続されている。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)等により構成され、記憶部23に記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAM22に展開し、展開されたプログラムに従って後述する差分画像生成処理Aをはじめとする各種処理を実行することで、設定手段、差分画像生成手段、指定手段として機能する。
RAM22は、制御部21により実行制御される各種処理において、記憶部23から読み出された制御部21で実行可能な各種プログラム、入力若しくは出力データ、及びパラメーター等の一時的に記憶するワークエリアを形成する。
記憶部23は、HDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリー等により構成される。記憶部23には、前述のように各種プログラムやプログラムの実行に必要なデータが記憶されている。また、記憶部23には、放射線撮影装置1から送信された放射線画像及び医用画像処理装置2において生成された差分画像等を患者情報、撮影部位、日付等に対応付けて記憶する画像DB231が設けられている。
操作部24は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部21に出力する。また、操作部24は、タブレットペンや指による表示部25の画面上の押下操作を検出し、押下操作された位置の位置情報を制御部21に出力するタッチパネルを備える。
表示部25は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニターを備えて構成されており、制御部21から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
通信部26は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介して通信ネットワークNに接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。
[放射線画像システム100の動作]
次に、放射線画像システム100の動作について説明する。
まず、放射線撮影装置1において被写体の撮影が行われる。このとき、放射線源と放射線検出器とが対向する位置となるように放射線源や放射線検出器の位置が調整されるとともに、これらの間に被写体部位がポジショニングされ、異なる管電圧の放射線を異なるタイミングで照射して2回の撮影が行われる。撮影により得られた高エネルギー画像及び低エネルギー画像は、検査ID、患者情報、撮影部位(被写体部位)、撮影条件(管電圧等)、撮影日時等が付帯情報として対応付けられて通信ネットワークNを介して医用画像処理装置2に送信される。
医用画像処理装置2においては、通信部26により放射線撮影装置1からの高エネルギー画像及び低エネルギー画像が受信されると、制御部21により、差分画像生成処理Aが実行される。
図3に、制御部21により実行される差分画像生成処理Aのフローチャートを示す。差分画像生成処理Aは、制御部21と記憶部23に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
まず、制御部21は、画像全体に単一の重み係数を用いて差分画像を生成する(ステップS1)。
差分画像は、(式1)に示すように、2つの放射線画像、即ち、高エネルギー画像と低エネルギー画像の互いに対応する画素の信号値に重み係数を乗算して差分をとることにより生成することができる。なお、(式1)において、Pは差分画像の画素(x,y)の信号値、αは重み係数、Hは高エネルギー画像の画素(x,y)の信号値、Lは低エネルギー画像の画素(x,y)の信号値である。
P=α・H−L (式1)
これにより、特定の構造物を表す(それ以外の構造物が除去された)差分画像を生成することができる。また、重み係数の値を変えることによって、差分画像において表す構造物及び差分画像から除去する構造物を変えることができる。例えば、放射線画像が胸部画像である場合は、重み係数αを変えることによって、骨を除去した被写体の軟部を表す軟部画像、及び軟部を除去した被写体の骨部を表す骨部画像を生成することができる。なお、ステップS1において使用される重み係数は、全画素に共通であり、差分画像において表す(除去する)構造物に応じて最適なものが予めデフォルト値として設定されている。
次いで、制御部21は、生成された差分画像を表示部25に表示させる(ステップS2)。これにより、ユーザーは、除去対象の構造物が除去された、特定の構造物を表す差分画像が生成されたか否かを確認することができる。
次いで、制御部21は、差分画像において、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域を指定する(ステップS3)。
ここで、デフォルトの重み係数を用いて差分処理を施した場合、ビームハードニングの影響を強く受けた領域では、その重み係数が適切でなくなり、除去対象の構造物が除去しきれずに残ってしまったり、逆に、診断対象となる特定の構造物が見えづらくなってしまったりすることがある。そこで、ステップS2においては、このようなビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域を重み係数の補正対象となる特定の領域として指定する。
重み係数の補正対象の領域の指定は、ユーザーによる操作部24の操作(ユーザー操作)に応じて(手動により)行うこととしてもよいし、制御部21が画像解析により自動で行うこととしてもよい。また、手動と自動を組み合わせることとしてもよい。
重み係数の補正対象の領域の指定をユーザー操作に応じて行う手法としては、例えば、表示部25に表示された差分画像上の補正対象の領域をユーザーが操作部24(マウス、タブレットペン)、指等によりフリーハンドで囲む等により行うことができる。この場合、アバウトな指定になることが考えられるため、制御部21は、差分画像中において描画された線をその最も近傍にあるエッジ線に自動的に揃えることとしてもよい。描画された線を自動的にエッジ線に揃える手法としては、例えば、"Intelligent Scissors for Image Composition",Computer Graphics Proceedings,Annual Conference Series,1995に記載されているインテリジェント・シザーズ(intelligent scissors)コンピュータ・ツール等を用いることができる。
また、例えば、表示部25に表示された差分画像上に矩形等の領域指定用のテンプレートを表示し、ユーザーが操作部24によりテンプレートを移動させることで、重み係数の補正対象の領域を指定することとしてもよい。テンプレートの縦幅、横幅、回転は、操作部24によりユーザーが調整できるようにすることが好ましい。
重み係数の補正対象の領域の指定を画像解析により行う手法としては、例えば、差分画像に2値化処理やエッジ検出処理等を施す等により、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域(例えば、除去対象の構造物が除去しきれずに残っている領域)を自動認識し、認識された領域を重み係数の補正対象の領域として指定する(第1の手法)。
例えば、胸部の放射線画像から生成された差分画像である軟部画像においては、骨部が残っている領域を自動認識し、認識された領域を重み係数の補正対象の領域として指定する。具体的には、2値化処理により骨部画像から骨領域を検出し、軟部画像における骨部画像から検出された骨領域の境界に対応する位置の信号値のプロファイルを作成する。そして、プロファイル上で予め定められた閾値を超えるエッジ情報(プロファイル上で隣り合う画素の信号差)が存在する場合は、そのエッジに囲まれた領域を骨部が残っている骨領域として認識する。
図4に、軟部画像及び骨部画像の一例を示す。図5(a)に、図4のRに示す領域の骨部画像及び軟部画像における肺野内側のプロファイルの位置P1を示す。図5(b)に、図4のRに示す領域の骨部画像及び軟部画像における肺野外側のプロファイルの位置P2を示す。図6(a)の上段に、骨部画像における位置P1のプロファイル、下段に軟部画像における位置P1のプロファイルを示す。図6(b)の上段に、骨部画像における位置P2のプロファイル、下段に軟部画像における位置P2のプロファイルを示す。
図6(a)、(b)に示すように、図5(a)、(b)に示す骨部画像では、肺野内側及び肺野外側とも骨の境界(破線で示す位置)で大きな信号変化が見られるが、軟部画像では、肺野内側では骨の境界に大きな信号変化が見られず、肺野外側のみに骨の境界で大きな信号変化が見られる。この軟部画像における肺野外側の信号変化は骨部のエッジとして検出され、このエッジに囲まれる領域をビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域として認識する。
また、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じやすい領域は、放射線の吸収の大きい領域であり、人体の放射線画像においては、放射線の吸収が大きい構造物(例えば、骨等)が重なり合っている領域や、放射線の吸収が大きく、かつ厚みのある構造物が存在する領域である。即ち、人体においてビームハードニングの影響による画質劣化が発生しやすい領域の情報は、過去のデータから実験的、経験的に求めておくことができる。例えば、胸部正面の放射線画像においては、肺野の外側の辺縁部、鎖骨、椎体等である。
そこで、被写体部位毎に、過去のデータから実験的、経験的に求めたビームハードニングの影響による画質劣化が生じやすい領域の位置情報(胸部正面の画像であれば、肺野の外側輪郭周辺、鎖骨、椎体等)を記憶部23に記憶しておき、ステップS3においてはこの位置情報を記憶部23から取得して、今回生成された差分画像(又は、高エネルギー画像)等においてその領域を認識し、認識された領域を重み係数の補正対象の領域として指定することとしてもよい(第2の手法)。
または、同一患者の同一部位の過去の差分画像においてビームハードニングの影響による画質劣化が生じた領域として指定された領域の位置情報を記憶部23に記憶しておき、ステップS3においては、過去の差分画像と、ステップS1で生成された今回の差分画像の位置合わせを行い、今回の差分画像における過去の差分画像においてビームハードニングの影響による画質劣化が生じた領域に対応する領域を重み係数の補正対象の領域として指定することとしてもよい(第3の手法)。
また、上述の第1の手法で認識された領域が第2又は第3の手法で認識された領域に含まれている場合に、その領域をビームハードニングの影響による画質劣化が生じた領域として認識することとしてもよい。これにより、自動認識の精度を向上させることができる。
また、差分画像上の自動認識された領域を囲んで表示部25に表示し、ユーザーがその囲んで示された領域を操作部24により微調整した領域を補正領域として指定することとしてもよい。
ビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域が指定されると、制御部21は、放射線画像の指定された領域に対し、それ以外の領域に設定されているデフォルトの重み係数とは異なる重み係数を新たに設定し(ステップS4)、設定された重み係数を用いて、再度差分画像を生成する(ステップS5)。
ステップS4においては、指定された領域全体に対して新たに重み係数を設定してもよいし、指定された領域内の特定の構造物領域を抽出し、抽出された構造物領域を指定された領域(指定領域)として新たに重み係数を設定してもよい。例えば、ステップS3において、ユーザー操作により領域を指定した場合等、大まかな指定を行った場合は、指定された領域内の特定の構造物領域を抽出し、抽出された構造物領域を指定領域として、この領域に対して新たに重み係数を設定することが好ましい。ビームハードニングの影響がほとんどない領域の重み係数を補正してしまうと、補正により逆に不要な構造物が浮かび上がってしまう等の弊害が生じる可能性があるからである。
ステップS4における重み係数の設定は、ユーザーによる重み係数の調整操作に基づいて行われる。
例えば、制御部21は、差分画像とともに重み係数を調整するための調整手段としてスライドバーや操作ボタン等のGUI(Graphical User Interface)を表示部25に表示し、ユーザーの操作部24によるスライドバーや操作ボタン等のGUIの操作に応じて指定領域内に一律な重み係数を設定する。或いは、操作部24のマウスのホイール操作やテンキーによる重み係数の入力等に応じて指定領域内に一律な重み係数を設定することとしてもよい。そして、制御部21は、放射線画像の指定された領域の信号値に対してはステップS4で設定された重み係数を乗算して、指定領域外の信号値にはデフォルトの重み係数を乗算して、上記(式1)により差分画像を生成し、表示部25に表示する。なお、複数の領域が指定されている場合は、指定されている領域毎に重み係数を調整することができる。これにより、領域毎に最適な重み係数を設定することができる。
または、指定領域内に一律な重み係数を設定するのではなく、指定領域内の画素の信号値に応じて、又は指定領域内の画素の信号値差(高エネルギー画像の信号値と低エネルギー画像の信号値の差)に応じて重み係数を線形又は非線形に変化させるように設定することもできる。
指定領域内の重み係数を線形に変化させる場合、例えば、制御部21は、図7に示すような画素の信号値(又は画素の信号値差)と重み係数の関係性を示す直線を表示部25に表示して、表示された直線の傾きと切片(バイアス)のユーザーによる調整操作(操作部24による調整操作)に応じて指定領域内の画素毎の重み係数を調整する。そして、制御部21は、調整された直線に基づいて放射線画像の指定領域内の画素毎に重み係数を設定し、指定された領域の信号値に対してはステップS4で設定された重み係数を乗算して、指定領域外の信号値にはデフォルトの重み係数を乗算して、上記(式1)により差分画像を生成する。
指定領域内の重み係数を非線形に変える場合、例えば、制御部21は、図8に示すような画素の信号値(又は画素の信号値差)と重み係数の関係性を示す曲線を表示部25に表示して、表示された曲線の形状と切片(バイアス)のユーザーによる調整操作(操作部24による調整操作)に応じて指定領域内の画素毎の重み係数を調整する。例えば、曲線の形状は、予め描画された曲線を操作部24の操作に応じて縦横方向に拡大、縮小することにより調整することができる。切片は、予め描画された曲線を操作部24の操作に応じて上下方向に移動させることにより調整することができる。或いは、曲線の形状は、ユーザーが操作部24によりグラフ上の何点かを指定すると、その近似曲線を引き、その近似曲線を操作部24の操作に応じて縦横方向に拡大、縮小することにより調整することとしてもよい。また、複数の曲線のテンプレートを表示して、操作部24の操作によりユーザーに選択させることで曲線の形状を調整することとしてもよい。そして、制御部21は、調整された曲線に基づいて放射線画像の指定領域内の画素毎に重み係数を設定し、指定された領域の信号値に対してはステップS4で設定された重み係数を乗算して、指定領域外の信号値にはデフォルトの重み係数を乗算して、上記(式1)により差分画像を生成する。
なお、重み係数の調整時には準リアルタイムでその重み係数を用いて生成した差分画像を表示部25に表示させる事で、ユーザーは重みを変える事の効果を把握しながら適切な重み係数に調整することが可能である。また、表示する差分画像は、本来の表示サイズに比べて縮小されたサイズとすることでリアルタイム性を向上させてもよい。
指定領域内に一律な重み係数を設定するか、指定領域内の重み係数を線形に変化させた設定にするか、又は、指定領域内の重み係数を非線形に変化させた設定にするかは、操作部24の操作によりユーザーが選択できるようにすることが好ましい。また、指定領域以外の領域についても、指定領域内と同様に、デフォルトとは異なる重み係数を設定できるようにすることとしてもよい。
なお、図9に示す処理前の信号値プロファイルのように、指定領域内の重み係数を調整した場合、指定領域とその周囲の領域と信号値の段差ができてしまい、あたかも構造物が存在するように見えてしまう場合がある。そこで、ステップS5において、制御部21は、生成された差分画像における指定領域の信号値のベースラインをその外側の領域に揃える処理を併せて行う。
以上の差分画像生成処理Aにおいて生成された差分画像は、表示部25に表示される。また、生成された差分画像は、放射線画像と対応付けて画像DB231に記憶される。
このように、本実施形態においては、ビームハードニングの影響により画質劣化が生じている領域を重み係数の補正対象として指定すると、放射線画像の指定された領域に対し、デフォルトの重み係数とは異なる重み係数を設定して差分画像を生成する。従って、現状で最適な重み係数が設定される領域はそのままで、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域のみ重み係数を調整することができるので、画像全体に対して最適な重み係数で差分処理を行うことができ、画像全体の品質を向上させることができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態における放射線画像システム100及び放射線画像システム100を構成する各装置の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用する。また、放射線撮影装置1の動作についても、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用し、以下、第2の実施形態における医用画像処理装置2の動作について説明する。
図10に、制御部21により実行される差分画像生成処理Bのフローチャートを示す。差分画像生成処理Bは、制御部21と記憶部23に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
まず、制御部21は、画像全体に単一の重み係数を用いて差分画像を生成する(ステップS21)。ステップS21の処理は、図3のステップS1の処理と同様であるので説明を援用する。
次いで、制御部21は、生成された差分画像を表示部25に表示させる(ステップS22)。
次いで、制御部21は、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域を指定する(ステップS23)。ステップS23の処理は、図3のステップS3の処理と同様であるので説明を援用する。
次いで、制御部21は、放射線画像における指定された領域とそれ以外の領域とに異なる重み係数を自動的に設定し(ステップS24)、設定された重み係数を用いて、再度差分画像を生成する(ステップS25)。
ステップS24において、制御部21は、差分画像における指定された領域とそれ以外の領域のそれぞれについて、領域内の信号値を解析し、解析された信号値の特徴に基づいて、放射線画像の指定された領域とそれ以外の領域のそれぞれに対して最適な重み係数を設定し、設定された重み係数を用いて差分画像を生成する。指定された領域とそれ以外の領域の信号値のベースラインを揃える処理も併せて行う。各領域に設定する重み係数は、固定値であってもよいし、画素の信号値又は信号値差に対して線形又は非線形であってもよい。信号値の特徴に対応する最適な重み係数は、予め実験的に求められており、制御部21は、差分画像の各領域の信号値を解析することにより取得した特徴に対応する最適な重み係数を設定する。
ここで、指定された領域外の領域の重み係数についても重み係数を設定し直すのは、被写体となる患者の体型によって、デフォルトの重み係数では最適でない場合も考えられるためである。
次いで、制御部21は、生成された差分画像を表示部25に表示させ、操作部24のユーザー操作に応じて、領域毎に重み係数を調整する(ステップS26)。ステップS26における調整の手法については、図3のステップS4で説明したものと同様であるので説明を援用する。重み係数の調整が終了すると、制御部21は、差分画像生成処理Bを終了する。
第2の実施形態においては、ビームハードニングの影響により画質劣化が生じている領域を指定すると、指定した領域内と領域外とで異なる重み係数を自動的に設定して差分画像を生成して表示部25に表示する。そして、ユーザーによる重み係数の調整を受け付ける。従って、ユーザーは、指定された領域とそれ以外の領域のそれぞれに対して自動的に調整された重み係数の差分画像を見て、必要があれば、重み係数を微調整すればよいので、ユーザーの調整の手間を低減することができる。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態における放射線画像システム100及び放射線画像システム100を構成する各装置の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用する。また、放射線撮影装置1の動作についても、第1の実施形態で説明したものと同様であるので説明を援用し、以下、第3の実施形態における医用画像処理装置2の動作について説明する。
図11に、制御部21により実行される差分画像生成処理Cのフローチャートを示す。差分画像生成処理Cは、制御部21と記憶部23に記憶されているプログラムとの協働により実行される。
まず、制御部21は、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じやすい領域を自動的に指定する(ステップS31)。
例えば、制御部21は、まず、2つの放射線画像、即ち、高エネルギー画像と低エネルギー画像の互いに対応する画素の信号値に重み係数を乗算して差分をとることにより差分画像を生成する。次いで、制御部21は、生成した差分画像に基づいて、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じやすい領域を自動認識し、認識した領域を重み係数の補正対象の領域として指定する。自動認識の手法は、図3のステップS3において説明したものと同様であるので説明を援用する。
ビームハードニングの影響による画質劣化が生じやすい領域の指定が終了すると、制御部21は、ステップS32〜S34の処理を実行し、差分画像生成処理を終了する。ステップS32〜ステップS34の処理は、図10のステップS24〜26で説明したものと同様であるので説明を援用する。
第3の実施形態においては、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じやすい領域を自動的に指定し、指定された領域内と領域外とで異なる重み係数を自動的に設定して差分画像を生成して表示部25に表示する。そして、ユーザーによる重み係数の調整を受け付ける。従って、ユーザーは、自動的に調整された重み係数を用いて生成した差分画像を見て、必要があれば、重み係数を微調整すればよいので、ユーザーの調整の手間を低減することができる。
以上説明したように、医用画像処理装置2によれば、制御部21は、放射線撮影装置1においてエネルギー分布の異なる放射線を同一の被写体に異なるタイミングで照射することにより取得された複数枚の放射線画像における特定の領域とそれ以外の領域に対し、異なる重み係数の設定を行い、設定された重み係数を放射線画像の各画素の信号値に乗算して差分処理を行うことにより差分画像を生成する。
従って、特定の領域とそれ以外の領域に、各領域に適した重み係数の設定を行うことができるので、画像全体に一つの重み係数を設定した場合に比べ、差分画像の画像全体の品質を向上させることができる。
例えば、制御部21は、放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像を表示部25に表示させ、表示された差分画像からユーザー操作により指定された領域を上述の特定の領域として指定する。従って、ユーザーは、単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像を確認して、例えば、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域等の、重み係数が適切でない領域を特定の領域として指定して、指定した領域に他の領域とは異なる重み係数の設定を行うことが可能となる。
またこのとき、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じていると推定される領域が解るように枠線等で提示することで、ユーザーが特に注視するべき領域が明瞭となり、確認作業工数の削減につながる。更に、上記領域での演算に用いた情報(重み係数値、若しくは、重み係数の関数)を記憶し、上記領域をユーザーが手動調整する際の基点とすることで、手動調整にかかる工数を減らすことが期待できる。
また、例えば、制御部21は、放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像の信号値を解析して、上述の特定の領域を自動的に指定する。従って、他とは異なる重み係数を設定すべき特定の領域をユーザーが手動で指定する手間を省くことが可能となる。
また、例えば、制御部21は、放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像を解析することにより、当該差分画像においてビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域を認識し、認識した領域に基づいて上述の特定の領域を指定する。従って、差分画像においてビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域に他とは異なる重み係数の設定を行うことが可能となる。
また、例えば、制御部21は、過去に生成された差分画像においてビームハードニングの影響による画質劣化が生じた領域の情報に基づいて、上述の特定の領域を指定することで、精度良く特定の領域を指定することが可能となる。
また、例えば、制御部21は、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じやすい領域を示す情報に基づいて、上述の特定の領域を指定することで、大まかに特定の領域を指定することが可能となる。
また、例えば、制御部21は、ユーザー操作に応じて上述の特定の領域とそれ以外の領域に異なる重み係数の設定を行うので、ユーザーにとって品質のよい差分画像を生成することが可能となる。
また、例えば、制御部21は、放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像における特定の領域とそれ以外の領域のそれぞれを解析し、解析結果に基づいて、特定の領域とそれ以外の領域に異なる重み係数の設定を行う。従って、ユーザーの手間なく、品質のよい差分画像を生成することが可能となる。また、設定された重み係数は、操作部24の操作により調整することができるので、万一設定された重み係数が最適なものでなかった場合であっても微調整を行って、品質のよい差分画像を得ることができる。
なお、上述した本実施形態における記述は、本発明に係る好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態においては、高エネルギー画像の各画素に重み係数を乗算して差分処理を行うことにより差分画像を生成したが、低エネルギー画像の各画素に対しても重み付け係数を乗算することとしてもよい。
また、例えば、上記実施形態においては、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピューター読み取り可能な媒体としてHDDや不揮発性メモリーを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
その他、放射線画像システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
100 放射線画像システム
1 放射線撮影装置
2 医用画像処理装置
21 制御部
22 RAM
23 記憶部
231 画像DB
24 操作部
25 表示部
26 通信部
27 バス

Claims (11)

  1. エネルギー分布の異なる放射線を同一の被写体に異なるタイミングで照射することにより取得された複数枚の放射線画像の互いに対応する画素の信号値に所定の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより差分画像を生成する差分画像生成手段を備える医用画像処理装置において、
    前記放射線画像における特定の領域とそれ以外の領域に対し、異なる重み係数の設定を行う設定手段を備え、
    前記差分画像生成手段は、前記設定手段により設定された重み係数を用いて前記差分画像を生成する医用画像処理装置。
  2. 前記差分画像生成手段により前記放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像に基づいて前記特定の領域を指定する指定手段を備える請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記差分画像生成手段により前記放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像を表示する表示手段を備え、
    前記指定手段は、前記表示手段により表示された前記差分画像からユーザー操作により指定された領域を前記特定の領域として指定する請求項2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記指定手段は、前記差分画像生成手段により前記放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像の信号値を解析して前記特定の領域を指定する請求項2に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記指定手段は、前記差分画像生成手段により前記放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像を解析することにより、当該差分画像においてビームハードニングの影響による画質劣化が生じている領域を認識し、認識した領域に基づいて前記特定の領域を指定する請求項4に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記指定手段は、過去に生成された差分画像においてビームハードニングの影響による画質劣化が生じた領域の情報に基づいて、前記特定の領域を指定する請求項2、4又は5に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記指定手段は、ビームハードニングの影響による画質劣化が生じやすい領域を示す情報に基づいて、前記特定の領域を指定する請求項2、4又は5に記載の医用画像処理装置。
  8. 前記設定手段は、ユーザー操作に応じて前記特定の領域とそれ以外の領域に異なる重み係数の設定を行う請求項1〜7の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記設定手段は、前記差分画像生成手段により前記放射線画像の全画素の信号値に対して単一の重み係数を乗算して差分処理を行うことにより生成された差分画像における前記特定の領域とそれ以外の領域のそれぞれを解析し、解析結果に基づいて、前記特定の領域とそれ以外の領域に異なる重み係数の設定を行う請求項1〜7の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
  10. 前記設定手段により設定された重み係数を調整する調整手段を備える請求項9に記載の医用画像処理装置。
  11. コンピューターを、
    エネルギー分布の異なる放射線を同一の被写体に異なるタイミングで照射することにより取得された複数枚の放射線画像における特定の領域とそれ以外の領域のそれぞれに対し、異なる重み係数の設定を行う設定手段、
    前記複数枚の放射線画像の互いに対応する画素の信号値に前記設定された重み係数を乗算して差分処理を行うことにより差分画像を生成する差分画像生成手段、
    として機能させるためのプログラム。
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