JP2017072190A - トルク変動抑制装置、トルクコンバータ、及び動力伝達装置 - Google Patents

トルク変動抑制装置、トルクコンバータ、及び動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回転部材のトルク変動を抑えるための装置において、広い回転数域においてトルク変動のピークを抑える。【解決手段】この装置は、イナーシャリング20と、複数の遠心子21と、作動禁止機構24と、カム機構22と、を備えている。イナーシャリング20は、回転体12とともに回転可能、かつ回転体12と相対回転自在である。遠心子21は、回転体12の回転による遠心力を受けるように配置され、径方向に移動自在である。作動禁止機構24は、回転体12が所定回転数以上では複数の遠心子21の少なくとも1つの遠心子21の径方向外側への移動を規制する。カム機構22は、遠心力によって径方向に移動する遠心子21の作動を利用して、回転体12とイナーシャリング20との間に回転方向における相対変位が生じたときには、遠心力を、相対変位が小さくなる方向の円周方向力に変換する。【選択図】図2A

Description

本発明は、トルク変動抑制装置、特に、トルクが入力される回転体のトルク変動を抑制するためのトルク変動抑制装置に関する。また、本発明は、トルク変動抑制装置を備えたトルクコンバータ及び動力伝達装置に関する。
例えば、自動車のエンジンとトランスミッションとの間には、ダンパ装置を含むクラッチ装置やトルクコンバータが設けられている。また、トルクコンバータには、燃費低減のために、所定の回転数以上で機械的にトルクを伝達するためのロックアップ装置が設けられている。
ロックアップ装置は、一般に、クラッチ部と、複数のトーションスプリングを有するダンパと、を有している。また、クラッチ部は、油圧の作用によってフロントカバーに押し付けられる摩擦部材付きのピストンを有している。そして、ロックアップオンの状態では、トルクは、フロントカバーから摩擦部材を介してピストンに伝達され、さらに複数のトーションスプリングを介して出力側の部材に伝達される。
このようなロックアップ装置では、複数のトーションスプリングを有するダンパによって、トルク変動(回転速度変動)が抑えられる。
また、特許文献1のロックアップ装置では、イナーシャ部材を含むダイナミックダンパ装置を設けることによって、トルク変動を抑えるようにしている。特許文献1のダイナミックダンパ装置は、トーションスプリングを支持するプレートに装着されており、このプレートと相対回転自在な1対のイナーシャリングと、プレートとイナーシャリングとの間に設けられた複数のコイルスプリングと、を有している。
特開2015−094424号公報
特許文献1のダイナミックダンパ装置をロックアップ装置に設けることによって、所定の回転数域に発生するトルク変動のピークを抑えることができる。
特許文献1を含む従来のダイナミックダンパ装置では、所定の回転数域のトルク変動のピークを抑えることができる。しかし、エンジンの仕様等が変わると、それに応じてトルク変動のピークが現れる回転数域が変わる。このため、エンジンの仕様等の変更に伴ってイナーシャリングの慣性量及びコイルスプリングのばね定数を変更する必要があり、対応が困難な場合がある。
本発明の課題は、回転部材のトルク変動を抑えるための装置において、比較的広い回転数域においてトルク変動のピークを抑えることができるようにすることにある。
(1)本発明に係るトルク変動抑制装置は、トルクが入力される回転体のトルク変動を抑制するためのトルク変動抑制装置である。この装置は、質量体と、複数の遠心子と、作動禁止機構と、カム機構と、を備えている。質量体は、回転体とともに回転可能であり、かつ回転体に対して相対回転自在に配置されている。複数の遠心子は、回転体及び質量体の回転による遠心力を受けるように配置され、径方向に移動自在である。作動禁止機構は、回転体又は質量体が所定回転数以上では複数の遠心子の少なくとも1つの遠心子の径方向外側への移動を規制する。カム機構は、遠心力によって径方向に移動する遠心子の作動を利用して、回転体と質量体との間に回転方向における相対変位が生じたときには、遠心力を、相対変位が小さくなる方向の円周方向力に変換する。
この装置では、回転体にトルクが入力されると、カム機構の作動によって回転体及び質量体が回転する。回転体に入力されるトルクに変動がない場合は、回転体と質量体との間の回転方向における相対変位はなく、同期して回転する。一方、入力されるトルクに変動がある場合は、質量体は回転体に対して相対回転自在に配置されているために、トルク変動の程度によっては、両者の間に回転方向における相対変位(以下、この変位を「回転位相差」と表現する場合がある)が生じる場合がある。
ここで、回転体及び質量体が回転すると、遠心子は遠心力を受けて径方向に移動する。そして、カム機構は、この遠心子の作動を利用して、回転体と質量体との間に相対変位が生じたときには、遠心子に作用する遠心力を円周方向力に変換し、この円周方向力によって回転体と質量体の間の相対変位を小さくするように作動する。このようなカム機構の作動によって、トルク変動が抑えられる。一方、回転体又は質量体が所定回転数以上では複数の遠心子の少なくとも1つの遠心子の径方向外側への移動を規制される。すなわち、この径方向外側への移動が規制された遠心子は、カム機構の作動に寄与しないことになる。
ここでは、質量体、遠心子、及びカム機構によって装置を構成しているので、これらの部材を回転体に対して径方向に並べて配置することが可能になり、軸方向のスペースを小さくすることが可能になる。また、遠心子に作用する遠心力を、トルク変動を抑えるために利用しているので、回転体の回転数に応じてトルク変動を抑制する特性が変わることになり、またカム機構の仕様を変更することによってもトルク変動を抑制する特性を変えることができ、より広い回転数域におけるトルク変動のピークを抑えることができる。さらには、作動禁止機構の設定によって、遠心力を円周方向力に変換する特性を適宜変更することができる。
(2)好ましくは、作動禁止機構は、ピンと、回動部材と、を有している。ピンは、遠心子が配置された回転体又は質量体に配置され、回転体の回転軸方向に沿った方向に延びる。回動部材は、ピンの回りに回動自在に支持され、ピンを挟んで円周方向の一端側に形成され遠心子の外周面に当接する爪部と、ピンを挟んで円周方向の他端側に形成された錘部と、を有する。そして、回転体及び質量体の回転に伴って錘部は外周側に回動し、所定の回転数以上では爪部が遠心子の径方向の移動を禁止する。
(3)好ましくは、作動禁止機構は、錘部が内周側に移動するように回動部材を付勢する付勢部材をさらに有している。
(4)好ましくは、質量体は回転体の外周又は内周に配置されている。この場合は、回転体と質量体とが径方向に並べて配置されるので、軸方向スペースを小さくすることができる。
(5)好ましくは、内周側に配置された回転体又は質量体は、外周面に凹部を有している。そして、遠心子は凹部に径方向移動自在に収容されている。この場合も、前記同様に、装置の軸方向スペースを小さくすることができる。
(6)好ましくは、遠心子と回転体又は質量体の凹部との間の摩擦係数は0.1以下である。
(7)好ましくは、遠心子が移動する方向の遠心子の側面と回転体又は質量体の凹部との間には、遠心子が移動する際の摩擦を低減するための摩擦低減部材が配置されている。
(8)好ましくは、カム機構は、遠心子に設けられたカムフォロアと、カムと、を有している。カムは、外周側に配置された回転体又は質量体の内周面に形成され、カムフォロアが当接し回転体と質量体との間の回転方向の相対変位量に応じて円周方向力が変化するような形状を有する。
ここでは、回転体のトルク変動の大きさによって、回転体と質量体との間の回転方向の相対変位量が変動する。このとき、遠心力から変換された円周方向力が、相対変位量に応じて変化するようにカムの形状が設定されているので、トルク変動をより効率的に抑えることができる。
(9)好ましくは、凹部内に配置され、回転体及び質量体が回転していない状態でカムフォロアがカムに当接するように遠心子を径方向外方に付勢する付勢部材をさらに備えている。
ここでは、遠心子は付勢部材によって常にカムに当接させられている。このため、回転停止時に遠心子がカムから離れたり、あるいは回転開始時に遠心子がカムに当接(衝突)したりする際の音をなくすことができる。
(10)好ましくは、カムフォロアは遠心子の外周面に配置されたコロである。
(11)好ましくは、カムフォロアは遠心子の外周面に、遠心子と一体で形成された突起部である。
(12)好ましくは、カム機構は、外周側に配置された回転体又は質量体の内周面に形成されたカムフォロアと、カムと、を有している。カムは、外周面がカムフォロアに当接し、遠心子に設けられ、回転体と質量体との間の回転方向の相対変位量に応じて円周方向力が変化するような形状を有する。
(13)好ましくは、外周側に配置された回転体又は質量体は、内周面に凹部を有している。そして、遠心子は凹部に径方向移動自在に収容されている。好ましくは、カム機構は、遠心子に設けられたカムフォロアと、カムと、を有している。カムは、内周側に配置された回転体又は質量体の内周面に形成され、カムフォロアが当接し回転体と質量体との間の回転方向の相対変位量に応じて円周方向力が変化するような形状を有する。
(14)好ましくは、質量体は、連続した円環状に形成されている。
(15)好ましくは、質量体は、円周状に並べて配置された複数の分割質量体と、分割質量体を径方向に保持するための保持部材と、を有する。
(16)本発明に係るトルクコンバータは、エンジンとトランスミッションとの間に配置される。このトルクコンバータは、エンジンからのトルクが入力される入力側回転体と、トランスミッションにトルクを出力する出力側回転体と、入力側回転体とタービンとの間に配置されたダンパと、以上に記載のいずれかのトルク変動抑制装置と、を備えている。
(17)好ましくは、トルク変動抑制装置は入力側回転体に配置されている。
(18)好ましくは、トルク変動抑制装置は出力側回転体に配置されている。
(19)好ましくは、ダンパは、入力側回転体からトルクが入力される第1ダンパと、出力側回転体にトルクを出力する第2ダンパと、第1ダンパと第2ダンパとの間に設けられた中間部材と、を有している。そして、トルク変動抑制装置は中間部材に配置されている。
(20)好ましくは、ダンパは複数のコイルスプリングを有している。好ましくは、入力側回転体及び出力側回転体に対して相対回転自在であり、複数のコイルスプリングを支持するフロート部材をさらに備え、トルク変動抑制装置はフロート部材に配置されている。
(21)本発明に係る動力伝達装置は、フライホイールと、クラッチ装置と、以上に記載のいずれかのトルク変動抑制装置と、を備えている。フライホイールは、回転軸を中心に回転する第1慣性体と、回転軸を中心に回転し第1慣性体と相対回転自在な第2慣性体と、第1慣性体と第2慣性体との間に配置されたダンパと、を有する。クラッチ装置は、フライホイールの第2慣性体に設けられている。
(22)好ましくは、トルク変動抑制装置は第2慣性体に配置されている。
(23)好ましくは、トルク変動抑制装置は第1慣性体に配置されている。
(24)好ましくは、ダンパは、第1慣性体からトルクが入力される第1ダンパと、第2慣性体にトルクを出力する第2ダンパと、第1ダンパと第2ダンパとの間に設けられた中間部材と、を有している。そして、トルク変動抑制装置は中間部材に配置されている。
以上のような本発明では、回転部材のトルク変動を抑えるための装置において、比較的広い回転数域においてトルク変動のピークを抑えることができる。
本発明の一実施形態によるトルクコンバータの模式図。 図1の出力側回転体及びトルク変動抑制装置の正面図。 他の実施形態の図2Aに相当する図。 図2Aの拡大部分図。 作動禁止機構の構成及び作動を示す図。 カム機構の作動を説明するための図。 回転数とトルク変動の関係を示す特性図。 カム機構の変形例1の図3に相当する図。 カム機構の変形例2の図3に相当する図。 カム機構の変形例3の図3に相当する図。 カム機構の変形例4の図3に相当する図。 本発明の他の実施形態を示す図3に相当する図。 本発明のさらに他の実施形態を示す図3に相当する図。 本発明のさらに他の実施形態を示す図1に相当する図。 本発明の適用例1を示す模式図。 本発明の適用例2を示す模式図。 本発明の適用例3を示す模式図。 本発明の適用例4を示す模式図。 本発明の適用例5を示す模式図。 本発明の適用例6を示す模式図。 本発明の適用例7を示す模式図。 本発明の適用例8を示す模式図。 本発明の適用例9を示す模式図。
図1は、本発明の一実施形態によるトルク変動抑制装置をトルクコンバータのロックアップ装置に装着した場合の模式図である。図1において、O−Oがトルクコンバータの回転軸線である。
[全体構成]
トルクコンバータ1は、フロントカバー2と、トルクコンバータ本体3と、ロックアップ装置4と、出力ハブ5と、を有している。フロントカバー2にはエンジンからトルクが入力される。トルクコンバータ本体3は、フロントカバー2に連結されたインペラ7と、タービン8と、ステータ(図示せず)と、を有している。タービン8は出力ハブ5に連結されており、出力ハブ5の内周部には、トランスミッションの入力軸(図示せず)がスプラインによって係合可能である。
[ロックアップ装置4]
ロックアップ装置4は、クラッチ部や、油圧によって作動するピストン等を有し、ロックアップオン状態と、ロックアップオフ状態と、を取り得る。ロックアップオン状態では、フロントカバー2に入力されたトルクは、トルクコンバータ本体3を介さずに、ロックアップ装置4を介して出力ハブ5に伝達される。一方、ロックアップオフ状態では、フロントカバー2に入力されたトルクは、トルクコンバータ本体3を介して出力ハブ5に伝達される。
ロックアップ装置4は、入力側回転体11と、出力側回転体12と、ダンパ13と、トルク変動抑制装置14と、を有している。
入力側回転体11は、軸方向に移動自在なピストンを含み、フロントカバー2側の側面に摩擦部材16を有している。この摩擦部材16がフロントカバー2に押し付けられることによって、フロントカバー2から入力側回転体11にトルクが伝達される。
出力側回転体12は、入力側回転体11と軸方向に対向して配置され、入力側回転体11と相対回転自在である。出力側回転体12は出力ハブ5に連結されている。
ダンパ13は、入力側回転体11と出力側回転体12との間に配置されている。ダンパ13は、複数のトーションスプリングを有しており、入力側回転体11と出力側回転体12とを回転方向に弾性的に連結している。このダンパ13によって、入力側回転体11から出力側回転体12にトルクが伝達されるとともに、トルク変動が吸収、減衰される。
[トルク変動抑制装置14]
図2Aは、出力側回転体12及びトルク変動抑制装置14の正面図である。図2Aに示すように、トルク変動抑制装置14は、イナーシャリング20と、4個の遠心子21と、4個のカム機構22と、2個のコイルスプリング23と、2個の作動禁止機構24と、を有している。それぞれ4個の遠心子21、カム機構22は円周方向に90°の等間隔で配置され、それぞれ2個のコイルスプリング23及び作動禁止機構24は円周方向に180°の等間隔で配置されている。
なお、図2Bに示すように、遠心子21の内周側に配置されたコイルスプリング23を省略することも可能である。また、以降で説明する各例においても、同様に、コイルスプリング23を設けてもよく、省略してもよい。
イナーシャリング20は、連続した円環状に形成された所定の厚みを有するプレートであり、出力側回転体12の外周側に、径方向に所定の隙間をあけて配置されている。すなわち、イナーシャリング20は、出力側回転体12と軸方向において同じ位置に配置されている。また、イナーシャリング20は、出力側回転体12の回転軸と同じ回転軸を有し、出力側回転体12とともに回転可能で、かつ出力側回転体12に対して相対回転自在である。
遠心子21は、出力側回転体12に配置されており、出力側回転体12の回転による遠心力によって径方向外方に移動可能である。より詳細には、図3に拡大して示すように、出力側回転体12には、外周面に凹部12aが設けられている。凹部12aは、出力側回転体12の外周面に、内周側の回転中心に向かって窪むように矩形状に形成されている。そして、この凹部12aに遠心子21が径方向に移動可能に挿入されている。遠心子21及び凹部12aは、遠心子21の側面と凹部12aとの間の摩擦係数が0.1以下になるように設定されている。また、遠心子21は、出力側回転体12とほぼ同じ厚みを有するプレートで、かつ外周面21aが円弧状に形成されている。また、遠心子21の外周面21aには、内側に窪むコロ収容部21bが形成されている。
カム機構22は、図3に示すように、カムフォロアとしてのコロ25と、イナーシャリング20の内周面に形成されたカム26と、から構成されている。コロ25は遠心子21のコロ収容部21bに装着されており、遠心子21とともに径方向に移動自在である。なお、コロ25は、コロ収容部21bにおいて、回転自在であっても、固定されていてもよい。カム26は、コロ25が当接する円弧状の面であり。出力側回転体12とイナーシャリング20とが所定の角度範囲で相対回転した際には、コロ25はこのカム26に沿って移動する。
詳細は後述するが、コロ25とカム26との接触によって、出力側回転体12とイナーシャリング20との間に回転位相差が生じたときに、遠心子21及びコロ25に生じた遠心力は、回転位相差が小さくなるような円周方向の力に変換される。
コイルスプリング23は、凹部12aの底面と遠心子21の内周側の面との間に配置され、遠心子21を外周側に付勢している。このコイルスプリング23の付勢力によって、遠心子21及びコロ25はイナーシャリング20のカム26に押し付けられている。したがって、出力側回転体12が回転していない状態で、遠心子21に遠心力が作用していない場合でも、コロ25はカム26に当接する。
作動禁止機構24は、前述のように、回転軸を挟んで対向して配置されている。すなわち、4つの遠心子21のうちの、対向する2つの遠心子21の径方向の移動を規制し、カム機構22の作動を規制する。
作動禁止機構24は、図4に拡大し示すように、1対の回動部材241,242と、1対の回動部材241,242を図4(a)に示すような作動許容姿勢に保持するためのねじりバネ29a,29bと、ピン243と、を有している。1対の回動部材241,242は、円周方向において遠心子21を挟むように配置されている。1対の回動部材241,242は、遠心子21に対して対称に配置されている。
一方の回動部材241は、出力側回転体12に固定されたピン243に回動自在に支持されている。すなわち、回動部材241は、ピン243に回りに、出力側回転体12の側面に平行に回動自在である。回動部材241は、ピン243の遠心子21側に爪部241aを有し、逆側に錘部241bを有している。爪部241aは遠心子21の外周面に当接可能な長さに形成されている。そして、他方の回動部材242も同様の構成であり、爪部242a及び錘部242bを有している。
1対の回動部材241,242は、ねじりバネ29a,29bによって、外力(回転による遠心力)が作用していなときには、図4(a)に示すような許容姿勢に保持されている。すなわち、1対の回動部材241,242の爪部241a,242aは外周側を向き、遠心子21は自由に径方向に移動可能である。
一方、出力側回転体12が所定の回転数以上になると、1対の回動部材241,242の錘部241b,242bに作用する遠心力が、遠心子21に作用する遠心力及びねじりバネ29a,29bの保持力よりも大きくなる。この場合は、図4(b)に示すように、1対の回動部材241,242の錘部241b,242bが外周側に、爪部241a,242aが内周側に移動する。このような状態では、遠心子21は爪部241a,242aによって径方向に移動が禁止される。したがって、遠心子21に設けられているカムフォロアとしてのコロ25はカム26に当接できなくなり、カム機構22は作動しなくなる。
[カム機構22の作動]
図3及び図5を用いて、カム機構22の作動(トルク変動の抑制)について説明する。ロックアップオン時には、フロントカバー2に伝達されたトルクは、入力側回転体11及びダンパ13を介して出力側回転体12に伝達される。
トルク伝達時にトルク変動がない場合は、図3に示すような状態で、出力側回転体12及びイナーシャリング20は回転する。すなわち、カム機構22のコロ25はカム26のもっとも深い位置(円周方向の中央位置)に当接し、出力側回転体12とイナーシャリング20との回転位相差は「0」である。
前述のように、出力側回転体12とイナーシャリング20との間の回転方向の相対変位を、「回転位相差」と称しているが、これらは、図3及び図5では、遠心子21及びコロ25の円周方向の中央位置と、カム26の円周方向の中央位置と、のずれを示すものである。
一方、トルクの伝達時にトルク変動が存在すると、図5(a)(b)に示すように、出力側回転体12とイナーシャリング20との間には、回転位相差±θが生じる。図5(a)は+R側に回転位相差+θが生じた場合を示し、図5(b)は−R側に回転位相差−θが生じた場合を示している。
図5(a)に示すように、出力側回転体12とイナーシャリング20との間に回転位相差+θが生じた場合は、カム機構22のコロ25は、カム26に沿って相対的に図5の左側に移動する。このとき、遠心子21及びコロ25には遠心力が作用しているので、カム26からコロ25が受ける反力は、図5(a)のP0の方向及び大きさとなる。この反力P0によって、円周方向の第1分力P1と、遠心子21及びコロ25を回転中心に向かって移動させる方向の第2分力P2と、が発生する。
そして、第1分力P1は、カム機構22を介して出力側回転体12を図5(a)の右方向に移動させる力となる。すなわち、出力側回転体12とイナーシャリング20との回転位相差を小さくする方向の力が、出力側回転体12に作用することになる。また、第2分力P2によって、遠心子21及びコロ25は、コイルスプリング23の付勢力に抗して、径方向内周側に移動させられる。
図5(b)は、出力側回転体12とイナーシャリング20との間に回転位相差−θが生じた場合を示しており、カム機構22のコロ25の移動方向、反力P0、第1分力P1、及び第2分力P2の方向が図5(a)と異なるだけで、作動は同様である。
また、出力側回転体12が所定回転数より低い場合は、作動禁止機構24が設けられた部分の2つのカム機構22は、以上のように作動する。しかし、出力側回転体12が所定回転数以上になると、作動禁止機構24が設けられていない部分のカム機構221のみが作動し、他の2つのカム機構22は前述のように作動しなくなる。
以上のように、トルク変動によって出力側回転体12とイナーシャリング20との間に回転位相差が生じると、遠心子21に作用する遠心力及びカム機構22の作用によって、出力側回転体12は、両者の回転位相差を小さくする方向の力(第1分力P1)を受ける。この力によって、トルク変動が抑制される。
以上のトルク変動を抑制する力は、遠心力、すなわち出力側回転体12の回転数によって変化するし、回転位相差及びカム26の形状によっても変化する。したがって、カム26の形状を適宜設定することによって、トルク変動抑制装置14の特性を、エンジン仕様等に応じた最適な特性にすることができる。
例えば、カム26の形状は、同じ遠心力が作用している状態で、回転位相差に応じて第1分力P1が線形に変化するような形状にすることができる。また、カム26の形状は、回転位相差に応じて第1分力P1が非線形に変化する形状にすることができる。
また、作動禁止機構24(特に回動部材241,242の形状)の仕様を適宜設定すれば、種々のエンジン仕様等に応じてトルク変動を効果的に抑えることができる。
[特性の例]
図6は、トルク変動抑制特性の一例を示す図である。横軸は回転数、縦軸はトルク変動(回転速度変動)である。特性Q1はトルク変動を抑制するための装置が設けられていない場合、特性Q2は従来のダイナミックダンパ装置が設けられた場合、特性Q3は本実施形態のトルク変動抑制装置14が設けられた場合を示している。
この図6から明らかなように、従来のダイナミックダンパ装置が設けられた装置(特性Q2)では、特定の回転数域のみについてトルク変動を抑制することができる。一方、本実施形態(特性Q3)では、すべての回転数域においてトルク変動を抑制することができる。
[カム機構22の変形例]
(変形例1)
図7に示す実施形態では、遠心子21と凹部12aの側面(円周方向の端面)との間に、ベアリングや、ローラ、樹脂レース、シート等の摩擦低減部材30が配置されている。このような摩擦低減部材30を配置することによって、遠心子21が移動する際に、よりスムーズに移動することができる。
(変形例2)
図8に示す実施形態では、遠心子及びイナーシャリングの形状が前記実施形態と異なっている。すなわち、遠心子31の外周面31aは、内周側に凹む円弧状に形成されている。この外周面31aがカムとして機能している。一方、イナーシャリング40の内周面には、カムフォロアとしてのコロ25を収容するコロ収容部40aが形成されている。そして、コロ25がカムとしての外周面31aに当接している。
この実施形態では、作動禁止機構24が設けられていないカム機構32のカムフォロアとしてのコロ25がイナーシャリング40に配置され、カム31aが遠心子31に設けられていることを除いて、他の構成や作動は前記実施形態と同様である。
(変形例3)
図9は、カム機構のカムフォロアを遠心子と一体で形成した例を示している。すなわち、遠心子41の外周面には、外周側に突出する半円形状の突起41aが形成されている。この突起41aがカムフォロアとして機能し、イナーシャリング20に形成されたカム26に接触して、前記実施形態と同様の作動をする。
(変形例4)
図10は、作動禁止機構24が設けられていないカム機構の構成が異なっている。すなわち、この例では、イナーシャリング側に遠心子が配置され、出力側回転体の内周面にカム機構が配置されている。イナーシャリング50の内周面には、矩形の凹部50aが形成されており、この凹部50aに遠心子51が径方向に移動自在に配置されている。また、遠心子51と凹部50aの底面との間には、遠心子51を外周側に引き込む引張バネ53が設けられている。
一方、カム機構52は、遠心子51の先端(内周端)に設けられたカムフォロアとしてのコロ55と、出力側回転体57の内周面に形成されたカム56と、から構成されている。カム56の形状は、前記実施形態と同様である。コロ55は、引張バネ53の付勢力によって、常にカム56に当接している。
この実施形態では、イナーシャリング50が出力側回転体57とともに回転すると、遠心子51には外周側に向かう遠心力が発生する。この遠心力によって、コロ55がカム56に押し付けられる。そして、トルク変動が生じた場合の動作は、前記実施形態と同様である。
[他の実施形態]
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
(a)出力側回転体とイナーシャリングとの位置関係は前記実施形態に限定されない。例えば、図11に示すように、前記実施形態とは逆に、出力側回転体60を外周側に配置し、イナーシャリング61を内周側に配置してもよい。カム機構22等の他の構成については、前記実施形態と同様である。
(b)前記実施形態では、イナーシャリングを連続した円環状の部材で構成したが、図12に示すように、分割された複数のイナーシャ体65を円周方向に並べて配置してもよい。この場合は、複数のイナーシャ体65を保持するために、イナーシャ体65の外周側に、円環状の保持リング66等の保持部材を設ける必要がある。
(c)図13に示すように、トルク変動抑制装置14を構成するイナーシャリングをタービン8に連結するようにしてもよい。この場合は、タービン8は出力ハブ5には連結されていない。この場合は、イナーシャリングがタービン8(正確には、タービンシェル8a)に連結されているので、タービンシェル8aも、イナーシャリングとともに、イナーシャ(慣性体)として機能する。
なお、図13に示す実施形態では、ロックアップオフの状態では、トルクコンバータ本体3からのトルクは、タービン8を介してトルク変動抑制装置14から出力側回転体12に伝達され、出力ハブ5に出力される。このとき、イナーシャリングからカム機構を介して出力側回転体12にトルク(変動トルクではなく、定常的な平均トルク)を伝達するのは困難である。このため、カム機構の作動角度を確保した上で、バネあるいは機械的なストッパー等を用いてトルクが伝達されるように構成する必要がある。
[適用例]
以上のようなトルク変動抑制装置を、トルクコンバータや他の動力伝達装置に適用する場合、種々の配置が可能である。以下に、トルクコンバータや他の動力伝達装置の模式図を利用して、具体的な適用例について説明する。
(1)図14は、トルクコンバータを模式的に示した図であり、トルクコンバータは、入力側回転体71と、出力側回転体72と、両回転体71,72の間に設けられたダンパ73と、を有している。入力側回転体71は、フロントカバー、ドライブプレート、ピストン等の部材を含む。出力側回転体72は、ドリブンプレート、タービンハブを含む。ダンパ73は複数のトーションスプリングを含む。
この図14に示した例では、入力側回転体71のいずれかに遠心子が設けられており、この遠心子に作用する遠心力を利用して作動するカム機構74が設けられている。カム機構74については、前記各実施形態に示された構成と同様の構成を適用できる。
(2)図15に示したトルクコンバータは、出力側回転体72のいずれかに遠心子が設けられており、この遠心子に作用する遠心力を利用して作動するカム機構74が設けられている。カム機構74については、前記各実施形態に示された構成と同様の構成を適用できる。
(3)図16に示したトルクコンバータは、図14及び図15に示した構成に加えて、別のダンパ75と、2つのダンパ73,75の間に設けられた中間部材76と、を有している。中間部材76は、入力側回転体71及び出力側回転体72と相対回転自在であり、2つのダンパ73,75を直列的に作用させる。
図16に示した例では、中間部材76に遠心子が設けられており、この遠心子に作用する遠心力を利用して作動するカム機構74が設けられている。カム機構74については、前記各実施形態に示された構成と同様の構成を適用できる。
(4)図17に示したトルクコンバータは、フロート部材77を有している。フロート部材77は、ダンパ73を構成するトーションスプリングを支持するための部材であり、例えば、環状に形成されて、トーションスプリングの外周及び少なくとも一方の側面を覆うように配置されている。また、フロート部材77は、入力側回転体71及び出力側回転体72と相対回転自在であり、かつダンパ73のトーションスプリングとの摩擦によってダンパ73に連れ回る。すなわち、フロート部材77も回転する。
この図17に示した例では、フロート部材77に遠心子78が設けられており、この遠心子78に作用する遠心力を利用して作動するカム機構74が設けられている。カム機構74については、前記各実施形態に示された構成と同様の構成を適用できる。
(5)図18は、2つの慣性体81,82を有するフライホイール80と、クラッチ装置84と、を有する動力伝達装置の模式図である。すなわち、エンジンとクラッチ装置84との間に配置されたフライホイール80は、第1慣性体81と、第1慣性体81と相対回転自在に配置された第2慣性体82と、2つの慣性体81,82の間に配置されたダンパ83と、を有している。なお、第2慣性体82は、クラッチ装置84を構成するクラッチカバーも含む。
図18に示した例では、第2慣性体82を構成する回転部材のいずれかに遠心子が設けられており、この遠心子に作用する遠心力を利用して作動するカム機構85が設けられている。カム機構85については、前記各実施形態に示された構成と同様の構成を適用できる。
(6)図19は、図18と同様の動力伝達装置において、第1慣性体81に遠心子が設けられた例である。そして、この遠心子に作用する遠心力を利用して作動するカム機構85が設けられている。カム機構85については、前記各実施形態に示された構成と同様の構成を適用できる。
(7)図20に示した動力伝達装置は、図18及び図19に示した構成に加えて、別のダンパ86と、2つのダンパ83,86の間に設けられた中間部材87と、を有している。中間部材87は、第1慣性体81及び第2慣性体82と相対回転自在である。
図20に示した例では、中間部材87に遠心子88が設けられており、この遠心子88に作用する遠心力を利用して作動するカム機構85が設けられている。カム機構85については、前記各実施形態に示された構成と同様の構成を適用できる。
(8)図21は、1つのフライホイールにクラッチ装置が設けられた動力伝達装置の模式図である。図21の第1慣性体91は、1つのフライホイールと、クラッチ装置92のクラッチカバーと、を含む。この例では、第1慣性体91を構成する回転部材のいずれかに遠心子が設けられており、この遠心子に作用する遠心力を利用して作動するカム機構94が設けられている。カム機構94については、前記各実施形態に示された構成と同様の構成を適用できる。
(9)図22は、図21と同様の動力伝達装置において、クラッチ装置92の出力側に遠心子95が設けられた例である。そして、この遠心子95に作用する遠心力を利用して作動するカム機構94が設けられている。カム機構94については、前記各実施形態に示された構成と同様の構成を適用できる。
(10)図面には示していないが、本発明のトルク変動抑制装置を、トランスミッションを構成する回転部材のいずれかに配置してもよいし、さらにはトランスミッションの出力側のシャフト(プロペラシャフト又はドライブシャフト)に配置してもよい。
(11)他の適用例として、従来から周知のダイナミックダンパ装置や、振り子式ダンパ装置が設けられた動力伝達装置に、本発明のトルク変動抑制装置をさらに適用してもよい。
1 トルクコンバータ
12 出力側回転体
14 トルク変動抑制装置
20,40,61 イナーシャリング(質量体)
21,31,78,88,95 遠心子
22,32,74,85,94 カム機構
23 コイルスプリング(付勢部材)
24 作動禁止機構
241,242回動部材
241a,242a 爪部
241b,242b 錘部
243 ピン
25 コロ
26,31a カム
30 スラスト部材
65 イナーシャ体
66 保持リング
71 入力側回転体
72 出力側回転体
73,75,83,86 ダンパ
76,87 中間部材
77 フロート部材
80 フライホイール
81,91 第1慣性体
82 第2慣性体
84,92 クラッチ装置

Claims (24)

  1. トルクが入力される回転体のトルク変動を抑制するためのトルク変動抑制装置であって、
    前記回転体とともに回転可能であり、かつ前記回転体に対して相対回転自在に配置された質量体と、
    前記回転体及び前記質量体の回転による遠心力を受けるように配置され、径方向に移動自在な複数の遠心子と、
    前記回転体又は前記質量体が所定回転数以上では前記複数の遠心子の少なくとも1つの遠心子の径方向外側への移動を規制する作動禁止機構と、
    遠心力によって径方向に移動する前記遠心子の作動を利用して、前記回転体と前記質量体との間に回転方向における相対変位が生じたときには、前記遠心力を、前記相対変位が小さくなる方向の円周方向力に変換するカム機構と、
    を備えたトルク変動抑制装置。
  2. 前記作動禁止機構は、
    前記遠心子が配置された前記回転体又は前記質量体に配置され、前記回転体の回転軸方向に沿った方向に延びるピンと、
    前記ピンの回りに回動自在に支持され、前記ピンを挟んで円周方向の一端側に形成され前記遠心子の外周面に当接する爪部と、前記ピンを挟んで円周方向の他端側に形成された錘部と、を有する回動部材と、
    を有し、
    前記回転体及び前記質量体の回転に伴って前記錘部は外周側に回動し、所定の回転数以上では前記爪部が前記遠心子の径方向の移動を禁止する、
    請求項1に記載のトルク変動抑制装置。
  3. 前記作動禁止機構は、前記錘部が内周側に移動するように前記回動部材を付勢する付勢部材をさらに有している、請求項2に記載のトルク変動抑制装置。
  4. 前記質量体は前記回転体の外周又は内周に配置されている、請求項1から3のいずれかに記載のトルク変動抑制装置。
  5. 内周側に配置された前記回転体又は質量体は、外周面に凹部を有し、
    前記遠心子は前記凹部に径方向移動自在に収容されている、
    請求項4に記載のトルク変動抑制装置。
  6. 前記遠心子と前記回転体又は質量体の凹部との間の摩擦係数は0.1以下である、請求項5に記載のトルク変動抑制装置。
  7. 前記遠心子が移動する方向の前記遠心子の側面と前記回転体又は質量体の凹部との間には、前記遠心子が移動する際の摩擦を低減するための摩擦低減部材が配置されている、請求項5又は6に記載のトルク変動抑制装置。
  8. 前記カム機構は、
    前記遠心子に設けられたカムフォロアと、
    外周側に配置された前記回転体又は前記質量体の内周面に形成され、前記カムフォロアが当接し前記回転体と前記質量体との間の回転方向における相対変位量に応じて前記円周方向力が変化するような形状を有するカムと、
    を有する、
    請求項5から7のいずれかに記載のトルク変動抑制装置。
  9. 前記凹部内に配置され、前記回転体及び前記質量体が回転していない状態で前記カムフォロアが前記カムに当接するように前記遠心子を径方向外方に付勢する付勢部材をさらに備えた、請求項8に記載のトルク変動抑制装置。
  10. 前記カムフォロアは前記遠心子の外周面に配置されたコロである、請求項8又は9に記載のトルク変動抑制装置。
  11. 前記カムフォロアは前記遠心子の外周面に、前記遠心子と一体で形成された突起部である、請求項8又は9に記載のトルク変動抑制装置。
  12. 前記カム機構は、
    外周側に配置された前記回転体又は前記質量体の内周面に形成されたカムフォロアと、
    外周面が前記カムフォロアに当接し、前記遠心子に設けられ、前記回転体と前記質量体との間の回転方向の相対変位量に応じて前記円周方向力が変化するような形状を有するカムと、
    を有する、
    請求項5から7のいずれかに記載のトルク変動抑制装置。
  13. 外周側に配置された前記回転体又は質量体は、内周面に凹部を有し、
    前記遠心子は前記凹部に径方向移動自在に収容されており、
    前記カム機構は、
    前記遠心子に設けられたカムフォロアと、
    内周側に配置された前記回転体又は前記質量体の内周面に形成され、前記カムフォロアが当接し前記回転体と前記質量体との間の回転方向の相対変位量に応じて前記円周方向力が変化するような形状を有するカムと、
    を有する、
    請求項4に記載のトルク変動抑制装置。
  14. 前記質量体は、連続した円環状に形成されている、請求項1から13のいずれかに記載のトルク変動抑制装置。
  15. 前記質量体は、
    円周状に並べて配置された複数の分割質量体と、
    前記分割質量体を径方向に保持するための保持部材と、
    を有する、
    請求項1から13のいずれかに記載のトルク変動抑制装置。
  16. エンジンとトランスミッションとの間に配置されるトルクコンバータであって、
    前記エンジンからのトルクが入力される入力側回転体と、
    前記トランスミッションにトルクを出力する出力側回転体と、
    前記入力側回転体と前記タービンとの間に配置されたダンパと、
    請求項1から15のいずれかに記載のトルク変動抑制装置と、
    を備えたトルクコンバータ。
  17. 前記トルク変動抑制装置は前記入力側回転体に配置されている、請求項16に記載のトルクコンバータ。
  18. 前記トルク変動抑制装置は前記出力側回転体に配置されている、請求項16に記載のトルクコンバータ。
  19. 前記ダンパは、
    前記入力側回転体からトルクが入力される第1ダンパと、
    前記出力側回転体にトルクを出力する第2ダンパと、
    前記第1ダンパと前記第2ダンパとの間に設けられた中間部材と、
    を有し、
    前記トルク変動抑制装置は前記中間部材に配置されている、
    請求項16に記載のトルクコンバータ。
  20. 前記ダンパは複数のコイルスプリングを有し、
    前記入力側回転体及び前記出力側回転体に対して相対回転自在であり、前記複数のコイルスプリングを支持するフロート部材をさらに備え、
    前記トルク変動抑制装置は前記フロート部材に配置されている、
    請求項16に記載のトルクコンバータ。
  21. 回転軸を中心に回転する第1慣性体と、前記回転軸を中心に回転し前記第1慣性体と相対回転自在な第2慣性体と、前記第1慣性体と前記第2慣性体との間に配置されたダンパと、を有するフライホイールと、
    前記フライホイールの前記第2慣性体に設けられたクラッチ装置と、
    請求項1から15のいずれかに記載のトルク変動抑制装置と、
    を備えた動力伝達装置。
  22. 前記トルク変動抑制装置は前記第2慣性体に配置されている、請求項21に記載の動力伝達装置。
  23. 前記トルク変動抑制装置は前記第1慣性体に配置されている、請求項21に記載の動力伝達装置。
  24. 前記ダンパは、
    前記第1慣性体からトルクが入力される第1ダンパと、
    前記第2慣性体にトルクを出力する第2ダンパと、
    前記第1ダンパと前記第2ダンパとの間に設けられた中間部材と、
    を有し、
    前記トルク変動抑制装置は前記中間部材に配置されている、
    請求項21に記載の動力伝達装置。
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