JP2017069640A - アンテナ装置 - Google Patents

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司 藤島
Tsukasa Fujishima
司 藤島
延明 北野
Nobuaki Kitano
延明 北野
小川 智之
Tomoyuki Ogawa
智之 小川
直樹 磯
Naoki Iso
直樹 磯
石神 良明
Yoshiaki Ishigami
良明 石神
雅之 福嶋
Masayuki Fukushima
雅之 福嶋
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Abstract

【課題】トリプレート線路を複数層に構成しながら、部品点数及び組み付け工数の増大を抑制することができるアンテナ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置1は、高周波信号が伝搬する伝送線路10、及びアンテナ素子群2を備え、伝送線路10は、第1乃至第3のグランド板11〜13と、第1及び第2の中心導体14,15と、第1のグランド板11と第3のグランド板13との間に配置された導電体からなるスペーサとを備え、第1及び第2のグランド板11、12と第1の中心導体14とによってトリプレート線路が構成されると共に、第2及び第3のグランド板12,13と第2の中心導体15とによってトリプレート線路が構成される。スペーサは、第1のグランド板11と第3のグランド板13との間に挟まれるスペーサ本体、接続フランジを有し、接続フランジが第2のグランド板12に接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、高周波信号が伝搬する伝送線路と、伝送線路に接続された複数のアンテナ素子とを備えたアンテナ装置に関する。
従来、高周波信号が伝搬する伝送線路と、伝送線路に接続された複数のアンテナ素子とを備え、伝送線路がトリプレート線路によって構成されたアンテナ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のアンテナ装置は、平行配置された2枚のグランド板の間に中心導体を配置して構成されたトリプレート線路によってアンテナ素子に電力が供給される。中心導体は、プリント基板に配線パターンを形成して構成されている。このアンテナ装置は、例えば携帯電話機用の基地局アンテナとして用いられる。
特開2014−236456号公報
近年、例えば携帯電話機用の基地局アンテナでは、複数の周波数帯に対応することが要請されており、これにより伝送線路の構成が複雑化している。そして、構成が複雑化したアンテナ装置の伝送線路をトリプレート線路によって構成すると、グランド板の面積が大きくなり、ひいてはアンテナ装置の大型化を招来してしまう。
そこで、本発明者らは、3枚のグランド板の間にそれぞれ中心導体を配置し、トリプレート線路を複数層に構成することを考えた。しかし、この場合、3枚のグランド板の間隔を一定に保ちながらグランド板同士を電気的に接続するための構成が複雑化し、部品点数が多くなると共に組み付け工数の増大を招来してしまう。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、トリプレート線路を複数層に構成しながら、部品点数及び組み付け工数の増大を抑制することができるアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、高周波信号が伝搬する伝送線路、及び前記伝送線路に接続された複数のアンテナ素子を備え、前記伝送線路は、平行配置された第1乃至第3の導電板と、前記第1の導電板と前記第2の導電板との間に配置された第1の中心導体と、前記第2の導電板と前記第3の導電板との間に配置された第2の中心導体と、前記第1の導電板と前記第3の導電板との間に配置された導電体からなるスペーサとを備え、前記第1及び第2の導電板と前記第1の中心導体とによってトリプレート線路が構成されると共に、前記第2及び第3の導電板と前記第2の中心導体とによってトリプレート線路が構成され、前記スペーサは、前記第1の導電板と前記第3の導電板との間に挟まれるスペーサ本体、及び前記スペーサ本体から前記第1乃至第3の導電板の並び方向に対して垂直な方向に張り出した接続フランジを有し、前記接続フランジが前記第2の導電板に接続された、アンテナ装置を提供する。
本発明に係るアンテナ装置によれば、トリプレート線路を複数層に構成しながら、部品点数及び組み付け工数の増大を抑制することが可能となる。
周波数共用アンテナ装置の外観を示す外観斜視図である。 周波数共用アンテナ装置のレドームの内部を示す構成図である。 第3のグランド板に配置されたアンテナ素子群を示す斜視図である。 第1の中心導体の一部を示す斜視図である。 第2の中心導体の一部を示す斜視図である。 移相器の構成例を示す斜視図である。 スペーサの周辺部における伝送線路の構成を示す分解斜視図である。 第1のグランド板側から見た伝送線路を第1のグランド板の図示を省略して示す構成図である。 (a)は、図8のA−A線断面における伝送線路の断面図である。(b)は、図8のB−B線断面における伝送線路の断面図である。 スペーサの四面図である。 スペーサの斜視図である。 接続ピンとスペーサ本体との間の最短距離と、接続ピンにおける伝送損失との関係を示したグラフである。 比較例に係る伝送線路の構成を示す断面図である。
[実施の形態]
以下、本発明のアンテナ装置の一態様としての周波数共用アンテナ装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。この周波数共用アンテナ装置は、携帯電話機用の基地局アンテナとして用いられる。なお、以下の説明では、本実施の形態に係る周波数共用アンテナ装置を高周波信号の送信に用いる場合について説明するが、この周波数共用アンテナ装置を受信のために用いることも可能である。
(周波数共用アンテナ装置の全体構成)
図1は、周波数共用アンテナ装置の外観を示す外観斜視図である。図2は、周波数共用アンテナ装置のレドームの内部を示す構成図である。
この周波数共用アンテナ装置1は、高周波信号が伝搬する伝送線路10と、伝送線路10に接続された複数のアンテナ素子からなるアンテナ素子群2と、アンテナ素子群2の各アンテナ素子から放射される電波の位相を変化させる移相器3の誘電体板31(後述)を移動させる移動機構4と、FRP(fiber reinforced plastics)等の絶縁性の樹脂からなるレドーム5とを備えている。アンテナ素子群2は、伝送線路10によって分配された高周波信号を送信可能である。
レドーム5は、両端がアンテナキャップ(図示せず)によって閉塞される円筒状であり、その長手方向が鉛直方向となるように一対の取付金具51によってアンテナ塔などに取り付けられる。伝送線路10、アンテナ素子群2、移相器3、及び移動機構4は、レドーム5内に配置されている。
伝送線路10は、複数対の板状導体の間にそれぞれ中心導体を挟んでなるトリプレート構造を有している。本実施の形態では、伝送線路10が、電気的に接地された第1乃至第3の導電板としての第1乃至第3のグランド板11〜13と、第1のグランド板11と第2のグランド板12との間に配置された第1の中心導体14と、第2のグランド板12と第3のグランド板13との間に配置された第2の中心導体15とを備えている。また、伝送線路10は、後述するスペーサ6(図7等参照)を備え、第1乃至第3のグランド板11〜13の間隔がスペーサ6によって一定に保たれている。
第1のグランド板11は、図略のアース線に接続されることにより電気的に接地され、第2及び第3のグランド板12,13は、スペーサ6によって第1のグランド板11と電気的に接続されることにより、電気的に接地されている。
第1乃至第3のグランド板11〜13は、互いに平行に配置され、第2のグランド板12が第1のグランド板11と第3のグランド板13との間に位置している。第1乃至第3のグランド板11〜13は、レドーム5の中心軸方向に長手方向を有する長板状である。なお、図2では、第1乃至第3のグランド板11〜13ならびに第1及び第2の中心導体14,15の間に配置されたスペーサ6や誘電体板31等の部材の図示を省略している。レドーム5の中心軸方向の長さは、例えば1〜3mである。
第1のグランド板11の長手方向の両端部には、第1のグランド板11をレドーム5に固定するための固定金具52が固定されている。固定金具52は、取付金具51との間にレドーム5を挟み、ボルト53によってレドーム5に締結されている。
(アンテナ素子群の構成)
図3は、第3のグランド板13上に配置されたアンテナ素子群2の一部を示す斜視図である。
アンテナ素子群2は、第1周波数帯の水平偏波及び垂直偏波、ならびに第1周波数帯よりも低い第2周波数帯の水平偏波及び垂直偏波の各高周波信号を送信することが可能である。第1周波数帯は、例えば1.5〜2GHz帯であり、第2周波数帯は、例えば700〜800MHz帯である。
アンテナ素子群2は、第1周波数帯の高周波信号を送信する複数の第1水平偏波アンテナ素子21及び第1垂直偏波アンテナ素子22と、第2周波数帯の高周波信号を送信する複数の第2水平偏波アンテナ素子23及び第2垂直偏波アンテナ素子24とからなる。これらのアンテナ素子21〜24は、放射素子として機能する図略の配線パターンが板状の誘電体に形成されたプリント基板からなるプリントダイポールアンテナであり、ボルト71及びナット72によって第3のグランド板13に固定されたL字状の取付金具73により、第3のグランド板13に対して垂直に固定されている。
また、アンテナ素子21〜24には、第3のグランド板13に形成された開口を挿通する図略の凸部が設けられ、この凸部を介して放射素子として機能する配線パターンの一端部が伝送線路10の第2の中心導体15に半田付け等によって接続されている。
(第1及び第2の中心導体の構成)
図4は、第1の中心導体14の一部を示す斜視図である。第1の中心導体14は、誘電体からなる平板状の第1の基板140の表面に配線パターンとして設けられた銅等の金属箔によって形成されている。
図5は、第2の中心導体15の一部を示す斜視図である。第2の中心導体15も、第1の中心導体14と同様に、誘電体からなる平板状の第2の基板150の表面に配線パターンとして設けられた銅等の金属箔によって形成されている。
なお、第1の中心導体14としての配線パターンは、第1の基板140の両面に設けられていてもよく、一方の面のみに設けられていてもよい。同様に、第2の中心導体15としての配線パターンは、第2の基板150の両面に設けられていてもよく、一方の面のみに設けられていてもよい。
第1及び第2の基板140,150は、第1乃至第3のグランド板11〜13と平行に配置されている。第1の基板140は、第1のグランド板11と第2のグランド板12との間に配置され、第2の基板150は、第2のグランド板12と第3のグランド板13との間に配置されている。
(移相器及び移動機構の構成)
図6は、移相器3の構成例を示す斜視図である。
移相器3は、第1の基板140に対向して配置された可動式の誘電体板31を有する誘電体挿入型の移相器であり、誘電体板31が第1の中心導体14に対して移動することで、各アンテナ素子21〜24に分配される高周波信号の位相を変化させる。第1の中心導体14は、誘電体板31に対向する部分がミアンダ状に蛇行し、誘電体板31の移動方向に対して直交する方向に延在する第1乃至第5の延在部141〜145を有している。
誘電体板31は、第1乃至第5の誘電体部311〜315を有し、これら第1乃至第5の誘電体部311〜315が誘電体板31の長手方向に沿って連結されている。また、誘電体板31の長手方向の両端部には、誘電体板31のその長手方向に移動させるための駆動軸32が固定されている。駆動軸32は、誘電体板31を貫通し、第1の基板140に形成された長穴140cに沿って移動する。
第1乃至第5の誘電体部311〜315は三角形状であり、誘電体板31がその長手方向に移動することにより、第1の中心導体14と第1乃至第5の誘電体部311〜315とが重なる重複面積が増減する。そして、この重複面積の変化によって第1乃至第5の延在部141〜145における実効誘電率が変化し、これに伴って第1乃至第5の延在部141〜145の電気線路長が変化することにより、信号の位相調節が可能となる。
誘電体板31は、図2に示す移動機構4によってレドーム5の中心軸方向に移動する。移動機構4は、電動モータ41と、電動モータ41のトルクによって直線移動する直動軸42と、直動軸42の移動方向に対して直交する方向に延びる一対の腕部43と、一対の腕部43に連結された複数の連結棒44とを有している。連結棒44には、複数の駆動軸32が連結されている。これにより、電動モータ41の回転によって複数の連結棒44が誘電体板31と共に移動し、複数のアンテナ素子21〜24から放射される第1周波数帯及び第2周波数帯の水平偏波及び垂直偏波の位相が調節される。
(伝送線路の構成)
次に、図7乃至図11を参照して伝送線路10の構成を説明する。
図7は、スペーサ6の周辺部における伝送線路10の構成を示す分解斜視図である。図8は、第1のグランド板11側から見た伝送線路10を第1のグランド板11の図示を省略して示す構成図である。図9(a)は、図8のA−A線断面における伝送線路10の断面図であり、図9(b)は、図8のB−B線断面における伝送線路10の断面図である。図10は、スペーサ6の四面図である。図11は、スペーサ6の斜視図である。
伝送線路10は、第1及び第2のグランド板11,12と第1の中心導体14とによってトリプレート線路が構成されると共に、第2及び第3のグランド板12,13と第2の中心導体15とによってトリプレート線路が構成される。第1のグランド板11と第2のグランド板12との間隔、及び第2のグランド板12と第3のグランド板13との間隔は、それぞれ例えば5mmである。
スペーサ6は、例えば銅メッキ又は錫メッキされた黄銅などの導電体からなり、第1のグランド板11と第3のグランド板13との間に配置されている。なお、スペーサ6は、伝送線路10における第1グランド板11と第3グランド板13との間の複数箇所に配置されるが、図9では、このうち1つのスペーサ6の周辺部を図示している。
スペーサ6は、第1のグランド板11と第3のグランド板13との間に挟まれるスペーサ本体61、スペーサ本体61から第1乃至第3のグランド板11〜13の並び方向に対して垂直な方向に張り出した一対の接続フランジ62、及び第3のグランド板13の第2のグランド板12との対向面に沿ってスペーサ本体61から張り出した一対の固定フランジ63を一体に有している。
一対の接続フランジ62は、第2のグランド板12にボルト81によって固定され、第2のグランド板12と電気的に接続されている。一対の固定フランジ63は、第3のグランド板13にボルト82によって固定され、第3のグランド板13と電気的に接続されている。
なお、一対の固定フランジ63は省略してもよい。つまり、スペーサ本体61及び一対の接続フランジ62によってスペーサ6を構成してもよい。ただし、一対の固定フランジ63を設けることによって、スペーサ6がより強固に第3のグランド板13に固定される。
スペーサ本体61は、その側面視が第1乃至第3のグランド板11〜13の並び方向に長い長方形をなす直方体状である。以下、第1乃至第3のグランド板11〜13の並び方向を長手方向という。スペーサ本体61は、長手方向の一方の端面61aが第1のグランド板11に当接し、他方の端面61bが第2のグランド板12に当接する。
スペーサ6には、スペーサ本体61を長手方向に貫通する貫通孔610が形成されている。また、第1のグランド板11には、スペーサ本体61の貫通孔610と連通するボルト挿通孔110が形成され、第3のグランド板13は、スペーサ本体61の貫通孔610と連通するボルト挿通孔130が形成されている。
スペーサ本体61の貫通孔610ならびに第1及び第3のグランド板11,13のボルト挿通孔110,130には、ボルト83の軸部831が挿通されている。ボルト83の軸部831の先端部には、ナット84が螺合している。これにより、第1のグランド板11は、ボルト83の頭部832とスペーサ本体61の端面61aとの間に挟まれ、第3のグランド板13は、ナット84とスペーサ本体61の端面61bとの間に挟まれている。このように、第1及び第3のグランド板11,13は、ボルト83の締め付け力によってスペーサ本体61に押し付けられている。
また、スペーサ本体61の第1乃至第4の側面61c〜61fのうち、第1の側面61cには、長手方向に延在する溝状の凹部611が形成されている。第1の側面61cの反対側の第3の側面61eは平坦な面である。第1の側面61cと第3の側面61eとの間の第2の側面61d及び第4の側面61fには、それぞれ1つずつの接続フランジ62及び固定フランジ63が立設されている。
接続フランジ62には、ボルト81の軸部811を挿通させるボルト挿通孔620が形成されている。また、固定フランジ63には、ボルト82の軸部821を挿通させるボルト挿通孔630が形成されている。接続フランジ62のボルト挿通孔620に挿通されたボルト81の軸部811は、第2のグランド板12に形成された螺子孔121に螺合している。また、固定フランジ63のボルト挿通孔630に挿通されたボルト82の軸部821は、第3のグランド板13に形成された螺子孔131に螺合している。なお、ボルト81,82の軸部811,821をナットに螺合させてもよい。
第2のグランド板12には、スペーサ6を挿通させる開口120aが形成されている。また、第1の基板140には、スペーサ6を挿通させる開口140aが形成され、第2の基板150にも同様に、スペーサ6を挿通させる開口150aが形成されている。第1及び第2の基板140,150は、その一部がスペーサ本体61の凹部611内に張り出し、この張り出した部分に第1及び第2の中心導体14,15の一部が形成されている。
図8に示すように、スペーサ6をスペーサ本体61の長手方向の一方の端面61aから見た場合、固定フランジ63のボルト挿通孔630は、接続フランジ62に遮られない位置に形成されている。これにより、ボルト81〜83を同じ方向から組み付けることができ、伝送線路10を組み立てる際の作業の容易化が図られている。
スペーサ本体61の凹部611内には、第1の中心導体14と第2の中心導体15とを電気的に接続する接続部材としての接続ピン85が配置されている。接続ピン85は、例えば銅や黄銅などの導電体からなる軸状の部材である。本実施の形態では、接続ピン85が円柱状であるが、これに限らず、例えば四角柱状や六角柱状であってもよい。接続ピン85は、その両端部が第1の基板140に形成された挿通孔140b及び第2の基板150に形成された挿通孔150bにそれぞれ挿通され、第1の中心導体14及び第2の中心導体15に半田付けされている。また、接続ピン85は、その中心軸が第1及び第2の基板140,150に対して垂直となるように配置されている。
図8に示すように、接続ピン85とスペーサ本体61の凹部611の内面611aとの間の最短距離をDとすると、Dは2.5mm以下である。
図12は、第1の中心導体14から第2の中心導体15に接続ピン85を介して2GHzの高周波信号を伝送する場合において、接続ピン85とスペーサ本体61の凹部611の内面611aとの間の最短距離Dと、接続ピン85による第1の中心導体14と第2の中心導体15との接続部における伝送損失(通過特性を示すSパラメータのS21)との関係を示したグラフである。
このグラフに示すように、接続ピン85とスペーサ本体61の凹部611の内面611aとの間の最短距離Dを2.5mm以下とすれば、伝送損失を0.1dB以下に抑えることができる。すなわち、この最短距離Dが2.5mm以下であれば、良好な伝送特性が得られる。この理由としては、接続ピン85を流れる電流の電流経路と、スペーサ6を流れる電流経路との経路長の差が縮まることが一因と考えられる。
(比較例)
図13は、比較例に係る伝送線路10Aの構成を示す断面図である。図13において、上記実施の形態において説明したものと共通又は対応する構成要素については、図9等に用いたものと同一の符号を付して重複した説明を省略する。
上記実施の形態では、第1乃至第3のグランド板11〜13がスペーサ6によって電気的に接続されていたが、比較例に係る伝送線路10Aでは、第1のグランド板11と第2のグランド板12とが第1金属スペーサ91によって接続され、第2のグランド板12と第3のグランド板13とが第2金属スペーサ92によって接続されている。
第1のグランド板11には、貫通孔112が形成され、この貫通孔112に第1金属スペーサ91の螺子部911が挿通されている。第1金属スペーサ91の螺子部911は、ナット93に螺合している。第2のグランド板12には、貫通孔122が形成され、この貫通孔122に第2金属スペーサ92の螺子部921が挿通されている。第2金属スペーサ92の螺子部921は、第1金属スペーサ91に形成された図略の螺子孔に螺合している。また、第3のグランド板13には、貫通孔132が形成され、この貫通孔132にボルト94の螺子部941が挿通されている。ボルト94の螺子部941は、第2金属スペーサ92に形成された図略の螺子孔に螺合している。
この比較例に係る伝送線路10Aでは、第1乃至第3のグランド板11〜13を電気的に接続するために、2つのスペーサ(第1金属スペーサ91及び第2金属スペーサ92)が必要となる。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した実施の形態によれば、第1乃至第3のグランド板11〜13が1つのスペーサ6によって電気的に接続されるので、伝送線路10においてトリプレート線路を複数層に構成しながら、部品点数及び組み付け工数の増大を抑制することが可能となる。
(実施の形態のまとめ)
次に、以上説明した実施の形態から把握される技術思想について、実施の形態における符号等を援用して記載する。ただし、以下の記載における各符号は、特許請求の範囲における構成要素を実施の形態に具体的に示した部材等に限定するものではない。
[1]高周波信号が伝搬する伝送線路(10)、及び前記伝送線路(10)に接続された複数のアンテナ素子(21〜24)を備え、前記伝送線路(10)は、平行配置された第1乃至第3の導電板(第1乃至第3のグランド板11〜13)と、前記第1の導電板(11)と前記第2の導電板(12)との間に配置された第1の中心導体(14)と、前記第2の導電板(12)と前記第3の導電板(13)との間に配置された第2の中心導体(15)と、前記第1の導電板(11)と前記第3の導電板(13)との間に配置された導電体からなるスペーサ(6)とを備え、前記第1及び第2の導電板(11,12)と前記第1の中心導体(14)とによってトリプレート線路が構成されると共に、前記第2及び第3の導電板(12,13)と前記第2の中心導体(15)とによってトリプレート線路が構成され、前記スペーサ(6)は、前記第1の導電板(11)と前記第3の導電板(13)との間に挟まれるスペーサ本体(61)、及び前記スペーサ本体(61)から前記第1乃至第3の導電板(11〜13)の並び方向に対して垂直な方向に張り出した接続フランジ(62)を有し、前記接続フランジ(62)が前記第2の導電板(12)に接続された、アンテナ装置(1)。
[2]前記スペーサ(6)には、前記スペーサ本体(61)を前記第1乃至第3の導電板(11〜13)の並び方向に貫通する貫通孔(610)が形成され、前記貫通孔(610)を挿通するボルト(83)の締め付け力によって前記第1及び第3の導電板(11,13)が前記スペーサ本体(61)に押し付けられた、前記[1]に記載のアンテナ装置(1)。
[3]前記スペーサ(6)は、前記第3の導電板(13)の前記第2導電板(12)との対向面に沿って前記スペーサ本体(61)から張り出した固定フランジ(63)を有し、前記固定フランジ(63)が前記第3の導電板(13)に固定された、前記[1]又は[2]に記載のアンテナ装置(1)。
[4]前記スペーサ本体(61)には、前記第1乃至第3の導電板(11〜13)の並び方向に延在する凹部(611)が形成され、前記第1の中心導体(14)と前記第2の中心導体(15)とを電気的に接続する接続部材(接続ピン85)が前記凹部(611)内に配置された、前記[1]乃至[3]の何れか1項に記載のアンテナ装置(10)。
[5]前記接続部材(85)と前記凹部(611)の内面(611a)と間の最短距離(D)が2.5mm以下である、前記[4]に記載のアンテナ装置(1)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
1…周波数共用アンテナ装置(アンテナ装置)
10…伝送線路
11〜13…第1乃至第3のグランド板(第1乃至第3の導電板)
14…第1の中心導体
15…第2の中心導体
21〜24…アンテナ素子
6…スペーサ
61…スペーサ本体
610…貫通孔
611…凹部
62…接続フランジ
63…固定フランジ
85…接続ピン(接続部材)

Claims (5)

  1. 高周波信号が伝搬する伝送線路、及び前記伝送線路に接続された複数のアンテナ素子を備え、
    前記伝送線路は、
    平行配置された第1乃至第3の導電板と、
    前記第1の導電板と前記第2の導電板との間に配置された第1の中心導体と、
    前記第2の導電板と前記第3の導電板との間に配置された第2の中心導体と、
    前記第1の導電板と前記第3の導電板との間に配置された導電体からなるスペーサとを備え、
    前記第1及び第2の導電板と前記第1の中心導体とによってトリプレート線路が構成されると共に、前記第2及び第3の導電板と前記第2の中心導体とによってトリプレート線路が構成され、
    前記スペーサは、前記第1の導電板と前記第3の導電板との間に挟まれるスペーサ本体、及び前記スペーサ本体から前記第1乃至第3の導電板の並び方向に対して垂直な方向に張り出した接続フランジを有し、前記接続フランジが前記第2の導電板に接続された、
    アンテナ装置。
  2. 前記スペーサには、前記スペーサ本体を前記第1乃至第3の導電板の並び方向に貫通する貫通孔が形成され、
    前記貫通孔を挿通するボルトの締め付け力によって前記第1及び第3の導電板が前記スペーサ本体に押し付けられた、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記スペーサは、前記第3の導電板の前記第2導電板との対向面に沿って前記スペーサ本体から張り出した固定フランジを有し、
    前記固定フランジが前記第3の導電板に固定された、
    請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記スペーサ本体には、前記第1乃至第3の導電板の並び方向に延在する凹部が形成され、
    前記第1の中心導体と前記第2の中心導体とを電気的に接続する接続部材が前記凹部内に配置された、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記接続部材と前記凹部の内面と間の最短距離が2.5mm以下である、
    請求項4に記載のアンテナ装置。
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