JP2017066900A - 内燃機関排気系統の消音構造及びその製造方法、内燃機関排気系統の消音器 - Google Patents
内燃機関排気系統の消音構造及びその製造方法、内燃機関排気系統の消音器 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】高温となる排気系統に用いることが可能で、排気騒音中の広い周波数成分を共鳴減衰できると共に、部品点数の削減と省スペースの設置が可能で、樹脂材料を用いて重量を軽減できる。【解決手段】内燃機関の排気ガスを流通する金属製の排気本管10と、排気本管10の延びる方向に離間して設けられ、排気本管10と通ずる複数の分岐管11a、11b、11c、11dと、略袋状空間となるように耐熱性合成樹脂で形成され、分岐管11a、11b、11c、11dの各々を介して排気本管10と通ずる複数の共鳴室7a、7b、7c、7dを備え、複数の共鳴室7a、7b、7c、7dが排気本管10と近接し且つ離間して、排気本管10の延びる方向に並べて設けられ、複数の共鳴室7a、7b、7c、7dにより、排気騒音中の複数の異なる周波数成分を減衰可能である内燃機関排気系統の消音構造。【選択図】図3
Description
本発明は、排気騒音を低減するために内燃機関の排気系統に設置される内燃機関排気系統の消音構造及びその製造方法、内燃機関排気系統の消音器に関する。
自動車の内燃機関の排気騒音を低減する消音構造として、共鳴を利用する消音構造が知られているが、近年では、環境負荷削減のための燃費向上等の観点から自動車の部品軽量化が求められているため、排気系統の共鳴消音構造でも、樹脂材料を採用して軽量化する試みがなされている。そして、内燃機関の排気系統は吸気系統と異なり、非常に高温になるという特有の問題があるため、排気系統の消音構造に樹脂材料を採用する際には、樹脂部品の変形を防止するため、耐熱性合成樹脂を用いつつ構造上の工夫をすることが必要となる。
このような消音構造として、特許文献1には、排気管と連通して排気系統を構成するインナーパイプに多数の孔を形成し、インナーパイプの周囲に耐熱性合成樹脂のケーシングを設けて共鳴空間を形成し、更に、排気ガスの流通で高温となるインナーパイプの外周全体に晒されるケーシングへの熱影響を軽減するため、ケーシングに断熱材を内張りする消音構造が開示されている。
また、特許文献2には、排気騒音を減衰するメインマフラーとサブマフラーを有する排気系統において、排気系統の途中で二股に分岐するように金属製分岐管を設け、金属製分岐管を排気系統から遠く距離を隔てた所定位置まで引き延ばし、金属製分岐管の先端に、行き止まりの袋状に成形された樹脂成形部を接続し、排気騒音中の特定の周波数成分を共鳴を利用して減衰する消音構造が開示されている。
しかしながら、特許文献1の消音構造は、ケーシングの内面全体に亘って断熱材を内張りするものであるため、部品点数や製造コストの増加、製造効率の低下という問題を生ずる。また、特許文献2の消音構造は、排気騒音中の単独の特定周波数成分のみを樹脂成形部で減衰する補助的な消音構造であるため、この構造とは別途にメインマフラー等を用いて排気騒音中の他の周波数成分を減衰することが必須となると共に、樹脂成形部を排気系統から遠く距離を隔てた所定位置に設け、その位置まで金属製分岐管を引き延ばすものであるため、全体として設置スペースを広く確保する必要があり、長く引き延ばされた金属製分岐管により、重量も増加するという問題がある。
そのため、排気騒音中の広い周波数成分を共鳴減衰することができると共に、部品点数の削減と省スペースの設置が可能で、樹脂材料を用いて重量を軽減する目的を確実に達することができる消音構造が求められている。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、高温となる排気系統に用いることが可能で、排気騒音中の広い周波数成分を共鳴減衰することができると共に、部品点数の削減と省スペースの設置が可能で、樹脂材料を用いて重量を軽減する目的を確実に達することができ、更には、低コストでの製造、優れた製造効率を実現することができる内燃機関排気系統の消音構造及びその製造方法、内燃機関排気系統の消音器を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関排気系統の消音構造は、内燃機関の排気ガスを流通する金属製の排気本管と、前記排気本管の延びる方向に離間して設けられ、前記排気本管と通ずる複数の分岐管と、略袋状空間となるように耐熱性合成樹脂で形成され、前記分岐管の各々を介して前記排気本管と通ずる複数の共鳴室とを備え、前記複数の共鳴室が前記排気本管と近接し且つ離間して、前記排気本管の延びる方向に並べて設けられ、前記複数の共鳴室により、排気騒音中の複数の異なる周波数成分を減衰可能であることを特徴とする。
これによれば、高温となる排気本管や排気ガスとの熱伝導を分岐管近傍の僅かな箇所に限定し、耐熱性合成樹脂への熱影響を僅かに留めることが可能となり、高温となる排気系統に用いて排気騒音を低減することができる。そして、複数の共鳴室により、排気騒音中の広い周波数成分を共鳴減衰することができ、例えば補助的な消音器を必要とせずに、メインマフラーを構成することも可能となる。また、共鳴室の内面全体に亘って内張りする断熱材等を用いずに済むことから、部品点数を削減することができ、部品点数の削減、断熱材の内張作業等の不要により、製造コストの低減、製造効率の向上を図ることができる。また、部品点数の削減に加え、複数の共鳴室を排気本管と近接し且つ離間して並べて設け、省スペースで設置することが可能であり、消音構造全体の重量を確実に軽減することができる。また、排気ガスを流通させない共鳴室とすることで、排気ガスの流量損失、圧力損失を改善し、排気系統の管径の小型化により、より一層軽量化を図ることもできる。
これによれば、高温となる排気本管や排気ガスとの熱伝導を分岐管近傍の僅かな箇所に限定し、耐熱性合成樹脂への熱影響を僅かに留めることが可能となり、高温となる排気系統に用いて排気騒音を低減することができる。そして、複数の共鳴室により、排気騒音中の広い周波数成分を共鳴減衰することができ、例えば補助的な消音器を必要とせずに、メインマフラーを構成することも可能となる。また、共鳴室の内面全体に亘って内張りする断熱材等を用いずに済むことから、部品点数を削減することができ、部品点数の削減、断熱材の内張作業等の不要により、製造コストの低減、製造効率の向上を図ることができる。また、部品点数の削減に加え、複数の共鳴室を排気本管と近接し且つ離間して並べて設け、省スペースで設置することが可能であり、消音構造全体の重量を確実に軽減することができる。また、排気ガスを流通させない共鳴室とすることで、排気ガスの流量損失、圧力損失を改善し、排気系統の管径の小型化により、より一層軽量化を図ることもできる。
本発明の内燃機関排気系統の消音構造は、前記複数の共鳴室が、区画されるように耐熱性合成樹脂で一体的に形成されていることを特徴とする。
これによれば、複数の共鳴室をよりコンパクトに形成して小型化することができ、消音構造の設置スペースを一層低減することができる。また、一体的な複数の共鳴室の取り付けのみで共鳴室の取り付けを行うことができるので、製造効率を一層向上することができる。
これによれば、複数の共鳴室をよりコンパクトに形成して小型化することができ、消音構造の設置スペースを一層低減することができる。また、一体的な複数の共鳴室の取り付けのみで共鳴室の取り付けを行うことができるので、製造効率を一層向上することができる。
本発明の内燃機関排気系統の消音構造は、前記複数の共鳴室の各々に対応し、耐熱性合成樹脂で前記共鳴室と一体形成されている導入管の各々が、前記分岐管に外嵌されて固定されていることを特徴とする。
これによれば、導入管と分岐管の取り付けを容易に行うことができると共に、導入管を外側にすることで導入管や共鳴室への熱影響を放熱等でより小さくすることができる。
これによれば、導入管と分岐管の取り付けを容易に行うことができると共に、導入管を外側にすることで導入管や共鳴室への熱影響を放熱等でより小さくすることができる。
本発明の内燃機関排気系統の消音構造は、前記分岐管の外周に熱伝導緩衝材が周設され、前記熱伝導緩衝材の外周に前記導入管が外嵌されていることを特徴とする。
これによれば、共鳴室と一体的な耐熱性合成樹脂の導入管、及び共鳴室への熱伝導を熱伝導緩衝材でより低減することができ、導入管、共鳴室の耐久性を高めることができる。
これによれば、共鳴室と一体的な耐熱性合成樹脂の導入管、及び共鳴室への熱伝導を熱伝導緩衝材でより低減することができ、導入管、共鳴室の耐久性を高めることができる。
本発明の内燃機関排気系統の消音構造は、前記分岐管の外周に軸方向に離間して一対の凸部が形成され、前記熱伝導緩衝材が前記凸部相互間に設けられていることを特徴とする。
これによれば、熱伝導緩衝材をより安定した状態で定置して、分岐管と導入管の間に設けることができる。
これによれば、熱伝導緩衝材をより安定した状態で定置して、分岐管と導入管の間に設けることができる。
本発明の内燃機関排気系統の消音構造の製造方法は、内燃機関の排気ガスを流通する金属製の排気本管と、前記排気本管の延びる方向に離間して設けられ、前記排気本管と通ずる複数の分岐管と、前記分岐管の各々を介して前記排気本管と通ずる略袋状空間の複数の共鳴室が、区画されるように耐熱性合成樹脂で一体的に形成されている消音器とを備え、前記消音器が、前記排気本管と近接し且つ離間して、前記複数の共鳴室が前記排気本管の延びる方向に並ぶように設けられ、前記複数の共鳴室の各々に対応し、耐熱性合成樹脂で前記消音器に一体形成されている導入管の各々が、前記分岐管に外嵌されて固定され、前記複数の共鳴室により、排気騒音中の複数の異なる周波数成分を減衰可能である内燃機関排気系統の消音構造の製造方法であって、耐熱性合成樹脂製の第一半体と耐熱性合成樹脂製の第二半体とをそれぞれの共鳴室構成部を対応させて向かい合わせ、先端から途中までスリットが形成されている導入管構成部で排気本管と通ずる分岐管の各々を挟み込んで導入管を形成することにより、前記導入管の各々を前記分岐管に外嵌する第1工程と、前記第一半体の共鳴室構成部の間のフランジとこれに対応する前記第二半体の共鳴室構成部の間のフランジを全体に亘って固着して、複数の共鳴室を区画して形成する第2工程とを有することを特徴とする。
これによれば、本発明の内燃機関排気系統の消音構造と対応する構成から対応する効果が得られる。また、共鳴室間のフランジを全体的に固着することで、別途の仕切材等を用いずとも、簡単に共鳴室相互を区画することができる。また、先端から途中までスリットが形成されている導入管構成部で分岐管を挟み込んで導入管を形成することにより、導入管への分岐管の押し込み等が不要となり、導入管と分岐管の寸法誤差の許容範囲を広げることができ、製造管理の厳格性の緩和、歩留まりの向上を図ることができる。
これによれば、本発明の内燃機関排気系統の消音構造と対応する構成から対応する効果が得られる。また、共鳴室間のフランジを全体的に固着することで、別途の仕切材等を用いずとも、簡単に共鳴室相互を区画することができる。また、先端から途中までスリットが形成されている導入管構成部で分岐管を挟み込んで導入管を形成することにより、導入管への分岐管の押し込み等が不要となり、導入管と分岐管の寸法誤差の許容範囲を広げることができ、製造管理の厳格性の緩和、歩留まりの向上を図ることができる。
本発明の内燃機関排気系統の消音構造は、前記第一半体の前記導入管構成部と前記第二半体の前記導入管構成部のそれぞれについて、少なくとも基端側の一部の両側にフランジが設けられ、前記第2工程において、前記導入管構成部の両側のフランジを固着して、前記導入管と前記外嵌された前記分岐管の各々を固定することを特徴とする。
これによれば、第一半体と第二半体のフランジを固着する工程を効率的に利用して、導入管と分岐管の固定を行うことができる。
これによれば、第一半体と第二半体のフランジを固着する工程を効率的に利用して、導入管と分岐管の固定を行うことができる。
本発明の内燃機関排気系統の消音器は、耐熱性合成樹脂で一体的に形成され、排気騒音中の複数の異なる周波数成分を減衰可能な複数の共鳴室の各々が略袋状空間となるように形成して並べて設けられ、前記共鳴室の各々に通ずる導入管が突出して形成され、内燃機関の排気ガスを流通する金属製の排気本管の延びる方向に離間して設けられて前記排気本管と通ずる複数の分岐管の各々に、前記導入管の各々を外嵌するようにして、前記排気本管と近接し且つ離間して設置可能であることを特徴とする。
これによれば、高温となる排気本管や排気ガスとの熱伝導を分岐管近傍の僅かな箇所に限定し、耐熱性合成樹脂への熱影響を僅かに留めることが可能となり、高温となる排気系統に用いて排気騒音を低減することができる。そして、複数の共鳴室により、排気騒音中の広い周波数成分を共鳴減衰することができ、例えば補助的な消音器を必要とせずに、メインマフラーとして使用することも可能となる。また、共鳴室の内面全体に亘って内張りする断熱材等を用いずに済むことから、部品点数を削減することができ、部品点数の削減、断熱材の内張作業等の不要により、製造コストの低減、製造効率の向上を図ることができる。また、部品点数の削減に加え、消音器を排気本管と近接し且つ離間して並べて設け、省スペースで設置することが可能であり、消音構造全体の重量を確実に軽減することができる。また、排気ガスを流通させない共鳴室とすることで、排気ガスの流量損失、圧力損失を改善し、排気系統の管径の小型化により、より一層軽量化を図ることもできる。
これによれば、高温となる排気本管や排気ガスとの熱伝導を分岐管近傍の僅かな箇所に限定し、耐熱性合成樹脂への熱影響を僅かに留めることが可能となり、高温となる排気系統に用いて排気騒音を低減することができる。そして、複数の共鳴室により、排気騒音中の広い周波数成分を共鳴減衰することができ、例えば補助的な消音器を必要とせずに、メインマフラーとして使用することも可能となる。また、共鳴室の内面全体に亘って内張りする断熱材等を用いずに済むことから、部品点数を削減することができ、部品点数の削減、断熱材の内張作業等の不要により、製造コストの低減、製造効率の向上を図ることができる。また、部品点数の削減に加え、消音器を排気本管と近接し且つ離間して並べて設け、省スペースで設置することが可能であり、消音構造全体の重量を確実に軽減することができる。また、排気ガスを流通させない共鳴室とすることで、排気ガスの流量損失、圧力損失を改善し、排気系統の管径の小型化により、より一層軽量化を図ることもできる。
本発明によれば、高温となる排気系統に用いて排気騒音の低減を図ることができ、更に、排気騒音中の広い周波数成分を共鳴減衰することができる。また、部品点数の削減と省スペースの設置が可能で、樹脂材料を用いて重量を軽減する目的を確実に達することができる。また、部品点数の削減、断熱材の内張作業等の不要により、製造コストの低減、製造効率の向上を図ることができる。
〔実施形態の内燃機関排気系統の消音構造〕
本発明による実施形態の内燃機関排気系統の消音構造は、自動車の内燃機関排気系統に設置される消音構造であり、図1〜図4に示すように、内燃機関の排気ガスを流通する金属製の排気本管10と、排気本管10の延びる方向に離間して設けられ、排気本管10と通ずる複数の金属製の分岐管11a、11b、11c、11dを有する。分岐管11a、11b、11c、11dは、後述する共鳴室7a、7b、7c、7dの大きさに合わせて間隔を開けて設けられ、排気本管10に形成されているスリーブ12に嵌め込まれており、それぞれ排気本管10の内部とその内部が貫通して繋がるようにして、排気本管10に溶接等で固定して設けられている。
本発明による実施形態の内燃機関排気系統の消音構造は、自動車の内燃機関排気系統に設置される消音構造であり、図1〜図4に示すように、内燃機関の排気ガスを流通する金属製の排気本管10と、排気本管10の延びる方向に離間して設けられ、排気本管10と通ずる複数の金属製の分岐管11a、11b、11c、11dを有する。分岐管11a、11b、11c、11dは、後述する共鳴室7a、7b、7c、7dの大きさに合わせて間隔を開けて設けられ、排気本管10に形成されているスリーブ12に嵌め込まれており、それぞれ排気本管10の内部とその内部が貫通して繋がるようにして、排気本管10に溶接等で固定して設けられている。
排気本管10の側方には、排気本管10と近接し且つ離間した位置に消音器1が配設されており、後述する複数の共鳴室7a、7b、7c、7dが排気本管10と近接し且つ離間した位置に配設され、排気本管10の延びる方向に並べて設けられている。
消音器1は、耐熱性合成樹脂で一体的に形成されており、後述する複数の共鳴室7a、7b、7c、7dも耐熱性合成樹脂で一体的に形成されている。消音器1を構成する耐熱性合成樹脂の素材は、構造的に必要とされる所要の耐熱性を有するものであれば適宜であり、例えば耐熱性ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリアミドイミド樹脂(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)などのフッ素樹脂等とすることが可能である。
本実施形態の消音器1は、図1〜図5に示すように、耐熱性合成樹脂で形成されている第一半体2と、耐熱性合成樹脂で形成されている第二半体3とから構成されている。第一半体2は、フランジ21を有すると共に、凹形の共鳴室構成部22a〜22d、及び各共鳴室構成部22a〜22dからそれぞれ側方に突出して断面視略半円状で延設されている導入管構成部23a〜23dが形成されている。フランジ21は、共鳴室構成部22a、22b、22c、22dの周囲と、導入管構成部23a、23b、23c、23dの基端側の一部の両側に亘って形成されている。
第二半体3も同様の構成で、フランジ31、凹形の共鳴室構成部32a〜32d、及び各共鳴室構成部32a〜32dからそれぞれ側方に突出して断面視略半円状で延設されている導入管構成部33a〜33dを有し、フランジ31、各共鳴室構成部32a〜32d、各導入管構成部33a〜33dは、第一半体2のフランジ21、各共鳴室構成部22a〜22d、各導入管構成部23a〜23dに対応する形状、大きさ、位置で形成されている。そして、第一半体2のフランジ21と第二半体3のフランジ31を互いに合わせるように当接し、フランジ21、31を全体に亘ってレーザー溶接して固着することにより、消音器1として一体化されている。尚、導入管構成部23a〜23d、33a〜33dには後述する導入管5a、5b、5c、5dのスリット51を構成するスリット部51mが先端から途中位置まで形成されている。
第一半体2と第二半体3から構成される消音器1の側壁4には、耐熱性合成樹脂の導入管5a、5b、5c、5dが側方に突出するように一体的に形成され、各導入管5a、5b、5c、5dには、先端から途中位置までスリット51が複数形成されている。導入管5a、5b、5c、5dは、排気本管10の分岐管11a、11b、11c、11dとそれぞれ対応する位置に設けられている。
また、第一半体2と第二半体3を合わせて形成されている消音器1の内部空間では、共鳴室構成部22aと32a、共鳴室構成部22bと32b、共鳴室構成部22cと32c、共鳴室構成部22dと32dが対向配置されて、複数の共鳴室7a、7b、7c、7dが設けられていると共に、消音器1の外周のフランジ21と31、共鳴室構成部22aと22b間のフランジ21と共鳴室構成部32aと32b間のフランジ31、共鳴室構成部22bと22c間のフランジ21と共鳴室構成部32bと32c間のフランジ31、共鳴室構成部22cと22d間のフランジ21と共鳴室構成部32cと32d間のフランジ31、がそれぞれレーザー溶接で互いに固着されて、共鳴室7aと7bとの間、共鳴室7bと7cとの間、共鳴室7cと7dとの間にそれぞれ区画部6が設けられ、略袋状空間となるように複数の共鳴室7a、7b、7c、7dが構成されている。複数の共鳴室7a、7b、7c、7dの内部空間は、導入管5a、5b、5c、5dの内部と貫通して繋がっている。
複数の共鳴室7a、7b、7c、7dは、それぞれ所定の大きさ或いは形状或いはその組み合わせ等で形成することにより、排気騒音中の複数の異なる周波数成分を減衰可能になっている。図示例では、共鳴室7a、7b、7c、7dの各々が、排気騒音中の複数の異なる周波数成分のそれぞれに対応して減衰可能になっており、複数の共鳴室全体をよりコンパクトにしつつ、より広範囲の周波数成分を効果的に減衰することが可能になっている。尚、複数の共鳴室7a、7b、7c、7dのうち、より人間に影響を及ぼし易い等の特定の周波数成分をより減衰するため、同一形状・サイズ等で同じ周波数成分を減衰する共鳴室を複数設け、全体として排気騒音中の複数の異なる周波数成分を減衰可能にしてもよい。
そして、分岐管11a、11b、11c、11dの外側に、消音器1の導入管5a、5b、5c、5dがそれぞれ外嵌され、導入管5a、5b、5c、5dの各々の両側のフランジ21、31がレーザー溶接されることで、導入管5a、5b、5c、5d内で分岐管11a、11b、11c、11dが締め付けられて固定されている。尚、導入管5a、5b、5c、5dの各々について、周方向に全体に亘ってレーザー溶接し、分岐管11a、11b、11c、11dと固定する構成とすることも可能であり、その他、分岐管11a、11b、11c、11dと導入管5a、5b、5c、5dは適宜の方法で固定することが可能である。
導入管5a、5b、5c、5dの分岐管11a、11b、11c、11dへの外嵌、固定により、分岐管11a、11b、11c、11dと共鳴室7a、7b、7c、7dがそれぞれ対応して連通され、複数の共鳴室7a、7b、7c、7dが分岐管11a、11b、11c、11dの各々を介して排気本管10と通ずるように構成される。
尚、図6(a)に示すように、分岐管11a、11b、11c、11dの外側に、多量の空気が間に介在するステンレスメッシュなどメッシュ構造、或いはセラミックスなど熱伝導率が低い材料等の熱伝導緩衝材8を外周に周設して固定し、熱伝導緩衝材8の外側から導入管5a、5b、5c、5dを外嵌して固定するようにすると、導入管5a、5b、5c、5dへの分岐管11a、11b、11c、11dからの熱伝導をより部分的な領域に留める等により、導入管5a、5b、5c、5d等の消音器1への熱伝導をより低減することができ、導入管5a、5b、5c、5d、消音器1の耐久性を高めることができて良好である。
特に、空気が間に介在するメッシュ構造等の厚さ方向に伸縮性を有する熱伝導緩衝材8では、外嵌した導入管5a、5b、5c、5dが分岐管11a、11b、11c、11dの各々を締め付ける際に、クッション機能を果たし、シール性が向上するのでより好適である。更に、ステンレスメッシュなどメッシュ構造の熱伝導緩衝材8を用いる場合には、予め分岐管11a、11b、11c、11dの外周にスポット溶接等で固定し、その状態で外周に導入管構成部23a、23b、23c、23dと導入管構成部33a、33b、33c、33dを外嵌めし、導入管5a、5b、5c、5dを形成するようにすることが好ましい。
また、図6(b)に示すように、分岐管11a、11b、11c、11dの外周面に外側に突出する一対の凸部111・111を軸方向に離間して形成し、熱伝導緩衝材8を凸部111・111間に嵌め込むように位置決めして設置してもよく、特にセラミックスなど熱伝導率が低く厚さ方向に伸縮性がない熱伝導緩衝材8の場合には凸部111・111間の嵌め込みによる設置の有効性が高い。この凸部は、分岐管11a、11b、11c、11dの外周に沿って形成される突条、或いは外周に沿って所定間隔を開けて形成される点状突起等とすることが可能である。
上記実施形態の消音器1による消音構造を製造する際には、耐熱性合成樹脂製の第一半体2と耐熱性合成樹脂製の第二半体3とをそれぞれの共鳴室構成部22aと32a、22bと32b、22cと32c、22dと32dを対応させて向かい合わせ、第一半体2のフランジ21と第二半体3のフランジ31を互いに合わせるように当接すると共に、先端から途中までスリット51mが形成されている導入管構成部23aと33a、23bと33b、23cと33c、23dと33dで、分岐管11a、11b、11c、11dの各々を挟み込み、導入管5a、5b、5c、5dを形成して、導入管5a、5b、5c、5dの各々を分岐管11a、11b、11c、11dに外嵌する。
その後、外周のフランジ21と31、共鳴室構成部22aと22b間のフランジ21と共鳴室構成部32aと32b間のフランジ31、共鳴室構成部22bと22c間のフランジ21と共鳴室構成部32bと32c間のフランジ31、共鳴室構成部22cと22d間のフランジ21と共鳴室構成部32cと32d間のフランジ31をレーザー溶接して、複数の共鳴室7a、7b、7c、7dを区画して形成すると共に、導入管5a、5b、5c、5dの各々の両側のフランジ21、31をレーザー溶接することで、外嵌した導入管5a、5b、5c、5dが分岐管11a、11b、11c、11dの各々を締め付けるようにして、導入管5a〜5dと分岐管11a〜11dを固定する。
本実施形態の消音器1による消音構造では、排気本管10を流れる高温の排気ガスは略袋状空間の共鳴室7a、7b、7c、7dに基本的に流れ込まず、高温の排気本管10や排気ガスからの耐熱性合成樹脂の消音器1に対する熱伝導を分岐管11a、11b、11c、11d近傍の僅かな箇所に限定し、耐熱性合成樹脂の消音器1への熱影響を僅かに留めることが可能となる。従って、耐熱性合成樹脂を高温となる排気系統に用いて排気騒音を低減することができる。そして、複数の共鳴室7a、7b、7c、7dにより、排気騒音中の広い周波数成分を共鳴減衰することができ、例えば補助的な消音器を必要とせずに、メインマフラーを構成することも可能となる。
また、共鳴室7a、7b、7c、7dの内面全体に亘って内張りする断熱材等を用いずに済むことから、部品点数を削減することができ、部品点数の削減、断熱材の内張作業等の不要により、製造コストの低減、製造効率の向上を図ることができる。また、部品点数の削減に加え、消音器1を排気本管10と近接し且つ離間して並べて設け、省スペースで設置することが可能であり、消音構造全体や車体の重量を確実に軽減することができる。また、排気ガスを流通させない共鳴室7a、7b、7c、7dとすることで、排気ガスの流量損失、圧力損失を改善し、排気系統の管径の小型化により、消音構造や車体の重量をより一層軽量化することもできる。
また、複数の共鳴室7a、7b、7c、7dを一体的に形成して消音器1とすることにより、複数の共鳴室7a、7b、7c、7dをよりコンパクトに形成して小型化することができ、消音構造の設置スペースを一層低減することができる。また、一体的な複数の共鳴室7a、7b、7c、7dで構成される消音器1の取り付けのみで共鳴室の取り付けを行うことができるので、製造効率を一層向上することができる。
また、導入管5a、5b、5c、5dを分岐管11a、11b、11c、11dの外側に外嵌することにより、導入管5a、5b、5c、5dと分岐管11a、11b、11c、11dの取り付けを容易に行うことができると共に、導入管5a、5b、5c、5dや共鳴室7a、7b、7c、7dへの熱影響を放熱等でより小さくすることができる。
また、共鳴室7aと7b、共鳴室7bと7c、共鳴室7cと7d間のフランジ21、31をレーザー溶接することで、別途の仕切材等を用いずとも、簡単に共鳴室7a〜7d相互を区画することができる。また、導入管構成部23a〜23d、33a〜33dの両側のフランジ21、31をレーザー溶接することにより、第一半体2と第二半体3のフランジ21、31を固着する工程を効率的に利用して、導入管5a、5b、5c、5dと分岐管11a、11b、11c、11dの固定を行うことができる。また、先端から途中までスリット51mが形成されている導入管構成部23aと33a等で分岐管11a等を挟み込んで導入管5a等を形成することにより、導入管5a等への分岐管11a等の押し込み等が不要となり、導入管5a〜5dと分岐管11a〜11dの寸法誤差の許容範囲を広げることができ、製造管理の厳格性の緩和、歩留まりの向上を図ることができる。
〔実施形態の変形例等〕
本明細書開示の発明は、各発明や実施形態の構成の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものである。そして、下記変形例も包含する。
本明細書開示の発明は、各発明や実施形態の構成の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な構成を本明細書開示の他の構成に変更して特定したもの、或いはこれらの構成に本明細書開示の他の構成を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な構成を部分的な作用効果が得られる限度で削除して特定した上位概念化したものを含むものである。そして、下記変形例も包含する。
例えば上記実施形態では、複数の共鳴室7a、7b、7c、7dを一つの消音器1に一体形成したが、複数の消音器に分けて形成する構成、或いは各共鳴室7a、7b、7c、7d等毎に独立して設ける構成とすることも可能である。また、上記実施形態では、導入管5a、5b、5c、5dや分岐管11a、11b、11c、11dにスリット51を形成したが、スリット51を形成しない構成とすることも可能である。また、本発明における複数の共鳴室には、分岐管の各々を介して排気本管と通ずる適宜の構成が含まれる。
また、上記実施形態では、第一半体2のフランジ21と第二半体3のフランジ31をレーザー溶接して全体に亘って固着する構成としたが、第一半体2のフランジ21と第二半体3のフランジ31の固着方法は全体に亘って固着可能なものであれば、レーザー溶接以外の溶接或いは接着など適宜である。
また、上記実施形態では、導入管5a、5b、5c、5dの各々の両側のフランジ21、31をレーザー溶接することで、外嵌した導入管5a、5b、5c、5dが分岐管11a、11b、11c、11dの各々を締め付けるようにして、導入管5a〜5dと分岐管11a〜11dを固定したが、例えば図7の固定具16、或いは図8の固定具17のような固定具を用い、導入管5a、5b、5c、5dと分岐管11a、11b、11c、11dの固定を補助するようにしてもよい。また、導入管5a、5b、5c、5dの各々の両側のフランジ21、31の固着をせずに、例えば図7の固定具16、或いは図8の固定具17のような固定具で導入管5a、5b、5c、5dと分岐管11a、11b、11c、11dを固定するようにしてもよい。
図7の固定具16は、導入管5a、5b、5c、5dと分岐管11a、11b、11c、11dの位置に半円形凹部が形成されている一対の細長の固定板161、161を有し、固定板161、161を対向配置して、半円形凹部相互により、それぞれ分岐管11a、11b、11c、11dに外嵌された導入管5a、5b、5c、5dを把持する。この状態で固定板161の半円形凹部間と外端に位置する半円形凹部の外側に形成されている貫通孔にボルト162を挿通し、逆側からナット163で締め付けることにより、分岐管11a、11b、11c、11dに外嵌された状態で導入管5a、5b、5c、5dを一体的に固定するようになっている。
図8の固定具17は、C字形状の締結部材171を有し、この締結部材171を、分岐管11a、11b、11c、11dに外嵌された導入管5a、5b、5c、5dの外側に嵌め込み、締結部材171の隙間を有する部分において、ボルト172を螺合して締め付けることにより、分岐管11a、11b、11c、11dに外嵌された状態の導入管5a、5b、5c、5dをそれぞれ固定するようになっている。
本発明は、例えば自動車のエンジンの排気系統における消音構造に利用することができる。
1…消音器 2…第一半体 21…フランジ 22a、22b、22c、22d…共鳴室構成部 23a、23b、23c、23d…導入管構成部 3…第二半体 31…フランジ 32a、32b、32c、32d…共鳴室構成部 33a、33b、33c、33d…導入管構成部 4…側壁 5a、5b、5c、5d…導入管 51、51m…スリット 6…区画部 7a、7b、7c、7d…共鳴室 8…熱伝導緩衝材 10…排気本管 11a、11b、11c、11d…分岐管 111…凸部 12…スリーブ 16、17…固定具 161…固定板 162…ボルト 163…ナット 171…締結部材 172…ボルト
Claims (8)
- 内燃機関の排気ガスを流通する金属製の排気本管と、
前記排気本管の延びる方向に離間して設けられ、前記排気本管と通ずる複数の分岐管と、
略袋状空間となるように耐熱性合成樹脂で形成され、前記分岐管の各々を介して前記排気本管と通ずる複数の共鳴室とを備え、
前記複数の共鳴室が前記排気本管と近接し且つ離間して、前記排気本管の延びる方向に並べて設けられ、
前記複数の共鳴室により、排気騒音中の複数の異なる周波数成分を減衰可能である
ことを特徴とする内燃機関排気系統の消音構造。 - 前記複数の共鳴室が、区画されるように耐熱性合成樹脂で一体的に形成されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関排気系統の消音構造。
- 前記複数の共鳴室の各々に対応し、耐熱性合成樹脂で前記共鳴室と一体形成されている導入管の各々が、前記分岐管に外嵌されて固定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関排気系統の消音構造。
- 前記分岐管の外周に熱伝導緩衝材が周設され、前記熱伝導緩衝材の外周に前記導入管が外嵌されていることを特徴とする請求項3記載の内燃機関排気系統の消音構造。
- 前記分岐管の外周に軸方向に離間して一対の凸部が形成され、前記熱伝導緩衝材が前記凸部相互間に設けられていることを特徴とする請求項4記載の内燃機関排気系統の消音構造。
- 内燃機関の排気ガスを流通する金属製の排気本管と、
前記排気本管の延びる方向に離間して設けられ、前記排気本管と通ずる複数の分岐管と、
前記分岐管の各々を介して前記排気本管と通ずる略袋状空間の複数の共鳴室が、区画されるように耐熱性合成樹脂で一体的に形成されている消音器とを備え、
前記消音器が、前記排気本管と近接し且つ離間して、前記複数の共鳴室が前記排気本管の延びる方向に並ぶように設けられ、
前記複数の共鳴室の各々に対応し、耐熱性合成樹脂で前記消音器に一体形成されている導入管の各々が、前記分岐管に外嵌されて固定され、
前記複数の共鳴室により、排気騒音中の複数の異なる周波数成分を減衰可能である内燃機関排気系統の消音構造の製造方法であって、
耐熱性合成樹脂製の第一半体と耐熱性合成樹脂製の第二半体とをそれぞれの共鳴室構成部を対応させて向かい合わせ、先端から途中までスリットが形成されている導入管構成部で排気本管と通ずる分岐管の各々を挟み込んで導入管を形成することにより、前記導入管の各々を前記分岐管に外嵌する第1工程と、
前記第一半体の共鳴室構成部の間のフランジとこれに対応する前記第二半体の共鳴室構成部の間のフランジを全体に亘って固着して、複数の共鳴室を区画して形成する第2工程と
を有することを特徴とする内燃機関排気系統の消音構造の製造方法。 - 前記第一半体の前記導入管構成部と前記第二半体の前記導入管構成部のそれぞれについて、少なくとも基端側の一部の両側にフランジが設けられ、
前記第2工程において、前記導入管構成部の両側のフランジを固着して、前記導入管と前記外嵌された前記分岐管の各々を固定することを特徴とする請求項6記載の内燃機関排気系統の消音構造の製造方法。 - 耐熱性合成樹脂で一体的に形成され、
排気騒音中の複数の異なる周波数成分を減衰可能な複数の共鳴室の各々が略袋状空間となるように形成して並べて設けられ、
前記共鳴室の各々に通ずる導入管が突出して形成され、
内燃機関の排気ガスを流通する金属製の排気本管の延びる方向に離間して設けられて前記排気本管と通ずる複数の分岐管の各々に、前記導入管の各々を外嵌するようにして、前記排気本管と近接し且つ離間して設置可能である
ことを特徴とする内燃機関排気系統の消音器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015190098A JP2017066900A (ja) | 2015-09-28 | 2015-09-28 | 内燃機関排気系統の消音構造及びその製造方法、内燃機関排気系統の消音器 |
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CN111765690A (zh) * | 2020-07-01 | 2020-10-13 | 海信(山东)冰箱有限公司 | 冰箱 |
KR20220128512A (ko) * | 2021-03-11 | 2022-09-21 | 재단법인 파동에너지 극한제어 연구단 | 음향 메타 구조체 |
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2015
- 2015-09-28 JP JP2015190098A patent/JP2017066900A/ja active Pending
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