JP2017062181A - 表面疵検査装置及び表面疵検査方法 - Google Patents

表面疵検査装置及び表面疵検査方法 Download PDF

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恵一 渡辺
淳嗣 赤井
Junji Akai
淳嗣 赤井
靖弘 石井
Yasuhiro Ishii
靖弘 石井
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Koji Kitayama
綱次 北山
清和 澤
Kiyokazu Sawa
清和 澤
誠二 出雲
Seiji Izumo
誠二 出雲
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Kazuyoshi Kasugai
和義 春日井
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Abstract

【課題】被検査材の表面に形成された疵を高い確度で検出する。【解決手段】被検査材200の表面を加熱する加熱器104と、被検査材200の表面の温度分布を撮像する赤外線カメラ102と、を備え、赤外線カメラ102で撮像された温度画像から当該温度画像の温度ムラを示す背景温度画像を算出する背景温度画像算出手段20と、温度画像と背景温度画像との差分を温度差画像として算出する温度差画像算出手段22と、温度差画像内の温度分布に基づいて被検査材の表面の疵を検出する疵検出手段24と、を備える表面疵検査装置100とする。【選択図】図1

Description

本発明は、表面疵検査装置及び表面疵検査方法に関する。
圧延された鋼板の表面には疵が生じることがあり、このような疵を高い確度で検出できる表面疵検査装置が必要とされている。例えば、鋳造時に溶鋼中に含まれていた不純物が表面近くに残り、圧延過程で表面に現れたかさぶたのようになったヘゲ疵、ヘゲ疵から鋼片等が剥がれ落ちた疵、圧延時に鋼板の走行方向に形成されるかき疵、異物を噛み込んだときにできる噛み込み疵等の様々な種類の疵が生ずるおそれがあり、これらの疵を確実に検出できる技術が必要である。
疵を有する材料の表面に現れる疵による温度変化(放射率変化による見かけの温度変化も含む)を赤外線サーモグラフィで検出することにより、疵を検出・計測する赤外線サーモグラフィ法が広く知られている。赤外線サーモグラフィ法には、材料に積極的に熱負荷を与えるアクティブ法と熱負荷を与えないパッシブ法とがある(非特許文献1)。アクティブ法では、材料を加熱する前に赤外線サーモグラフィで温度分布を計測しておき、加熱後、赤外線サーモグラフィで温度分布を再度計測して温度変化のある部分を疵として検出する。この方法は、鋼板、平鋼等の鋼材表面の検査にも適用されている。たとえば、走行する鋼板の表面を第1の赤外線カメラで撮像すると共に、誘導加熱装置で鋼板の表面を加熱した後、第2の赤外線カメラで撮像し、撮像された2つの画像の差をとることによって温度ムラの影響を除いて欠陥を検出する技術が開示されている(特許文献1)。
また、あらかじめ無欠陥部を加熱した上で赤外線サーモグラフィを用いて撮像して表面温度のラプラシアン標準偏差を温度の関数として求めておき、被検査鋼材を加熱して赤外線サーモグラフィで撮像してラプラシアンを求め、その値をラプラシアン標準偏差によって補正することにより温度ムラの影響を除いて欠陥を検出する技術が開示されている(特許文献2)。また、加熱直後に鋼板の表面温度画像を取得し、表面からの放射率の変化量を算出して、その変化量から欠陥の有無を検出する技術が開示されている(特許文献3)。また、被検査鋼材の表面を加熱後、冷却中に赤外線サーモグラフィカメラを用いて表面の熱画像データを取得し、その表面温度についてラプラシアンを算出することにより欠陥を検出する技術が開示されている(特許文献4)。
また、被検査鋼材にガス、液体等の加熱流体を吹き付けて加熱及び冷却を同時に行いつつ、鉄系焼結体製品から放射される赤外線量を検出して表面温度分布を測定し、温度分布から欠陥等を検出する技術が開示されている(特許文献5)。
また、高温の被検査鋼材に幅方向から低入射角度で平行光を照射し、鋼材の上方からCCDカメラで反射された光を撮像することによって得られた画像から鋼材の長手方向に沿った疵を検出する技術が開示されている(非特許文献2)。
また、3方向の異なる角度の偏光を受光する受光光学系から出力された画像信号から被検査物の表面の地肌信号が基準となるように規格化し、基準値に対する変化量から疵候補領域を抽出し、抽出された疵候補領域内における基準値に対する信号強度の変化量を積分し、当該積分量の相対的な比から疵を判定する技術が開示されている(特許文献6)。
また、走行する被検査鋼材の表面反射光を所定のレベルで2値化して欠陥部分を弁別し、所定の長さ毎に幅方向の積算ヒストグラムを求め、当該積算ヒストグラムからスリ疵やヘゲ疵を判定する技術が開示されている(特許文献7)。また、画像処理を用いて鋼板表面の疵を検出及び識別する技術が開示されている(特許文献8,9)。
特開平6−94660号公報 特開2012−237639号公報 特開2011−237383号公報 特表2011−527438号公報 特開2009−244144号公報 特開2000−65751号公報 特開平7−49314号公報 特開2005−10008号公報 特開2010−249685号公報
「機械工学最前線4 非破壊検査光学最前線」、川嶋、阪上、巨、日本機械学会編、第6章、2009 「光学式による熱間鋼材表面きず検査技術の開発」、渡辺,高橋,池内、電気製鋼 第77巻3号 pp.247−254
ところで、上記のように鋼材の表面に生じた疵を検出するためには赤外線カメラを用いて撮像した温度画像から検出する方法と、可視光による画像を画像処理して検出する方法とがある。しかしながら、温度画像からはヘゲ疵から鋼片が剥がれた凹みやかき疵は温度差が小さく、温度画像からの検出が困難である。また、噛み込み疵や密着したヘゲ疵は輝度の差が小さく、可視画像からの検出が困難である。
特許文献1の技術のように鋼板を加熱して温度画像を取得する技術では、鋼板が均一に加熱されていないと温度ムラが生じ、欠陥が誤検出されるおそれがある。
また、特許文献2の技術のように材料毎に無欠陥の場合におけるラプラシアン標準偏差を算出しておく方法では、無欠陥の材料を用意する必要があり、さらに温度毎にラプラシアン標準偏差を予め求めておく必要があるため多大なコストが生ずる。また、材料が変わったときの適応性に欠ける。
また、特許文献3の技術では、表面温度から放射率の変化量を測定するために、鋼板の厚み、熱伝導率、鋼板面側の雰囲気温度、鋼板表面の位置座標における鋼板表面温度のラプラシアンが必要となる。当該文献に記載されている数式では、厚さが5mm以下の鋼板のみに適用可能であり、厚い鋼板には適用できない。また、鋼板毎に厚さと熱伝導率を計測する必要があり、雰囲気温度を測るセンサが別途必要などのコストが高い。
また、非特許文献2の技術では、幅方向にバンドパスフィルタを施した後、長手方向の連続性を確認して疵を検出しているが、材料に沸騰痕が発生した場合、幅方向に輝度が急激に変化するため、沸騰痕のエッジ部分を疵として誤検出する可能性がある。
また、特許文献6の技術では、沸騰痕がある部分も無い部分も正常部である。このため、輝度が大きく変化する沸騰痕部も地肌部として抽出して基準値を求め、その値を逐次変更しながら処理を行う必要がある。
また、特許文献7の技術では、表面反射光を所定のレベルで2値化してから疵を検出するため、高輝度な沸騰痕などがあると先に疵として誤検出してしまう可能性がある。
また、特許文献8の技術では、鋼板のエッジ検出、鋼板明るさ補正、空間フィルタ処理などの前処理を施すとされているが、沸騰痕は明るさが急激に変化する模様として多様なパターンで発生するため、明るさ補正や空間フィルタでは対応しきれない可能性がある。また、特許文献9の技術では、輝度ムラを補正するシェーディング補正、特定方向が長手となる疵を強調する空間フィルタ処理などを施すとされているが、沸騰痕は明るさが急激に変化するので特許文献8と同様の問題が生ずる可能性がある。
以上のように、疵を検出するための様々な技術が開示されているが、赤外線カメラで撮像した温度画像では密着したヘゲ疵が剥がれた浅く小さな凹みやかき疵は画像上での温度差が小さく検出しきれないことが多い。一方、可視光カメラで撮像された可視画像では密着したヘゲ疵や噛み込み疵は輪郭がかすかに分かる程度にしか写らず、これらの疵を検出できないことが多い。
そこで、本発明は、鋼板に生ずる様々な疵をより確実に検出できる表面疵検査装置及び表面疵検査方法を提供することを目的とする。
本発明の1つの態様は、被検査材の表面を加熱する加熱器と、前記被検査材の表面の温度分布を撮像する第1撮像手段と、を備え、前記第1撮像手段で撮像された温度画像から当該温度画像の温度ムラを示す背景温度画像を算出する背景温度画像算出手段と、前記温度画像と前記背景温度画像との差を温度差画像として算出する温度差画像算出手段と、放射率や冷却性等の違いにより疵の温度が正常部と異なることを利用して前記温度差画像内の温度分布に基づいて前記被検査材の表面の疵を検出する疵検出手段と、を備えることを特徴とする表面疵検査装置である。
さらに、前記被検査材に対して異なる照射方向からそれぞれ波長の異なる照明光を照射する照明手段と、前記被検査材からの反射光を撮像する第2撮像手段と、前記第2撮像手段で撮像された画像の輝度ムラを示す背景画像を算出する背景画像算出手段と、前記画像と前記背景画像との差分を差画像として算出する差画像算出手段と、を備え、前記疵検出手段は、前記差画像内の輝度分布に基づいて前記被検査材の表面の疵を検出することが好適である。
また、前記照射方向と直交する方向に前記画像の輝度を積算した積算値を求める輝度積算手段をさらに備え、前記疵検出手段は、前記積算値を所定の基準値と比較することにより疵を検出することが好適である。
また、前記加熱器は、高温媒体を前記被検査材の表面に供給することが好適である。
本発明の別の態様は、被検査材の表面を加熱し、加熱された前記被検査材の表面の温度分布を撮像する第1の工程と、前記第1の工程において撮像された温度画像から当該温度画像の温度ムラを示す背景温度画像を算出する第2の工程と、前記温度画像と前記背景温度画像との差を温度差画像として算出する第3の工程と、放射率や冷却性等の違いにより疵の温度が正常部と異なることを利用して前記温度差画像内の温度分布に基づいて前記被検査材の表面の疵を検出する第4の工程と、を備えることを特徴とする表面疵検査方法である。
本発明によれば、鋼板に生ずる様々な疵をより確実に検出できる表面疵検査装置及び表面疵検査方法を提供することができる。特に、材料表面の沸騰痕や錆などの影響を受けずに疵を検出することができる。
本発明の第1の実施の形態における表面疵検査装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における表面疵検査処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における表面疵検査装置の構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における表面疵検査処理を示すフローチャートである。 温度画像を用いてヘゲ疵を検出した実施例を示す図である。 温度画像を用いて密着ヘゲ疵を検出した実施例を示す図である。 温度画像を用いて噛み込み疵を検出した実施例を示す図である。 可視画像を用いてヘゲ疵を検出した実施例を示す図である。 可視画像を用いて密着ヘゲ疵が剥がれた疵を検出した実施例を示す図である。 可視画像を用いてかき疵を検出した実施例を示す図である。
<第1の実施の形態>
本発明の実施の形態における表面疵検査装置100は、図1に示すように、赤外線カメラ102、加熱器104及び演算部106を含んで構成される。表面疵検査装置100は、被検査材200の表面の温度分布を温度画像として撮像し、当該温度画像に基づいて被検査材200の表面に存在する疵を検出する。
本実施の形態では、被検査材200として圧延工程にある鋼板を例に説明するが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではなく、被検査材200の表面から放射される光を撮像した画像から疵を検出できるものであればよい。
赤外線カメラ102は、被検査材200の表面から赤外線を受けて、当該表面の温度分布を示す温度画像を撮像して演算部106へ出力する。温度画像の解像度及びダイナミックレンジは、温度画像において検出対象とする疵が検出可能な程度に設定することが好適である。また、小さな疵を検出するためには、より高速及び高精度な赤外線カメラ102を使用することが好適である。
加熱器104は、ヒータ10、流量調整器12及び温調器14を含んで構成される。ヒータ10は、流量調整器12によって流量調整された流体を加熱して被検査材200の表面に吹き付ける。流体は、例えば、空気、窒素等の気体とすればよい。温調器14は、ヒータ10による流体の加熱温度を調整する。加熱温度は、被検査材200によって適宜適切な温度とすればよい。
加熱器104を用いることにより、被検査材200の材料を問わず、被検査材200を迅速に加熱することができる。また、誘導加熱装置のような大掛かりで高価な装置を用いることなく小型で安価な構成によって被検査材200を加熱することができる。
演算部106は、赤外線カメラ102から入力された温度画像を処理して、当該温度画像から被検査材200の表面に存在する疵を検出する処理を行う。演算部106は、一般的なコンピュータにおいて疵検査プログラムを実行することによって背景温度画像算出手段20、温度差画像算出手段22及び疵検出手段24として機能する。
以下、図2のフローチャートを参照して、演算部106における処理を説明する。ステップS10において、赤外線カメラ102によって被検査材200の表面(例えば下記実施例における図5(a)のような状態)を撮像して温度画像(例えば図5(b))が取り込まれたものとして以下説明する。なお、ここで温度画像は赤外線カメラ102で得られた温度分布を温度に応じた輝度に変換した画像である。
背景温度画像算出手段20は、赤外線カメラ102から入力された温度画像から被検査材200の表面の温度ムラを示す背景温度画像を算出する。
ステップS12では、背景温度画像算出手段20において、温度画像から鋼板温度画像を抽出する。すなわち、温度画像には被検査材200以外の背景も写っているため、被検査材200(例えば図5(d))を鋼板温度画像として抽出する。例えば、図5(b)の温度画像では、鋼板の右側に背景の高温部が写り込んでいるので、まず、写り込みのない温度画像の下から1/4の領域に対して縦方向(被検査材200の移動方向に沿った方向)の各画素の輝度値を積算し、幅方向(被検査材200の移動方向に直交する方向)に沿った輝度積算値プロファイルを算出する。高温部が写り込んでいない場合は、温度画像全体に対して幅方向に沿った輝度積算値プロファイルを算出する。輝度積算値プロファイルのうち積算値が大きい画素範囲(図5(c)では範囲xs〜xe)を抽出し、当該範囲を温度画像から切り出して高温部の鋼板温度画像とする。
ステップS14では、背景温度画像算出手段20は、温度画像から抽出された鋼板温度画像の温度ムラを求めることによって背景温度画像(例えば図5(f))を算出する。例えば、鋼板温度画像に対して所定のマスクサイズで収縮処理を施した後、同様に膨張処理を施すことによって背景温度画像を算出することが好適である。このとき、収縮処理を複数回施した後、膨張処理を複数回施すことがより好適である。
具体的には、鋼板温度画像に明部収縮処理を20回実行した後、明部膨張処理を20回実行する等、複数回の収縮・膨張処理を繰り返すことが好適である。収縮処理により疵の部分が収縮されて領域が消滅すると共に画像内の明るい領域も減少する。次に、膨張処理を行うと背景の明るい領域が元の大きさに戻るが疵の部分は消滅しているので元に戻らない。収縮・膨張の回数は、このように疵を画像内から消せる回数として決められるが、同じ疵であっても赤外線カメラ102の視野等により画像上の大きさが変化するので、撮像条件に応じて収縮・膨張の回数を設定することが好適である。
ステップS16では、温度差画像算出手段22は、赤外線カメラ102から入力された温度画像と背景温度画像算出手段20において算出された背景温度画像との差分をとった温度差画像(例えば図5(g))を算出する。温度画像の各画素の輝度値からそれに対応する背景温度画像の各画素の輝度値を減算した値を各画素の画素値とした温度差画像を生成する。
ステップS18では、疵検出手段24は、温度差画像に基づいて被検査材200の表面に存在する疵を検出する。疵検出手段24は、まず温度差画像を所定の閾値によって2値化する。次に、疵検出手段24は、2値化された温度差画像に対してオープニング(Opening)処理を施して2値化された領域のうち小さい領域をノイズとして除去する。疵検出手段24は、オープニング処理された温度差画像を粒子解析して、所定の面積以上の領域を持つ粒子を疵として検出する(例えば図5(h))。
なお、2値化後の粒子(疵と推測される領域)の長さや形状等の特徴量から疵を検出するようにしてもよい。これにより、疵の検出精度を高めることができる。また、2値化処理の前に、温度差画像にメディアンフィルタ等のフィルタを作用させて斑点状のノイズを除去することも疵の検出の精度を高めるために有効である。
また、被検査材200の搬送速度に対して赤外線カメラ102の撮像速度が遅い場合、被検査材200の搬送方向に沿って温度画像にボケが生じることがある。そこで、背景温度画像を算出する際の収縮・膨張処理のマスクサイズを縦と横とで変えてもよい。また、搬送速度と撮像周期との関係に応じてマスクサイズの縦横比を適切に選択するようにしてもよい。
また、背景温度画像算出手段20では、鋼板温度画像に対してローパスフィルタを作用させることによって背景温度画像を算出してもよい。被検査材200の搬送方向に沿ってボケが生ずる場合には縦方向(搬送方向)に沿ったフィルタの周波数を低くするとよい。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態における表面疵検査装置300は、図3に示すように、表面疵検査装置100の構成に加えて可視光を用いて疵を検出するための第1照明302、第2照明304、可視光カメラ306及び演算部308を含んで構成される。表面疵検査装置300は、被検査材200の表面に対して第1照明302及び第2照明304から所定の波長の可視光を照射し、被検査材200の表面において反射された光を可視画像として撮像し、当該可視画像に基づいて被検査材200の表面に存在する疵を検出する。
なお、表面疵検査装置300において、赤外線カメラ102、加熱器104並びに演算部308に含まれる背景温度画像算出手段20及び温度差画像算出手段22については表面疵検査装置100と同様であるので説明を省略する。
第1照明302及び第2照明304は、被検査材200の表面に対して可視光を照射する照明手段を含んで構成される。例えば、第1照明302及び第2照明304は、特定の波長の光を出力するLED等を含んで構成される。また、LEDの代わりに白色光源にカラーフィルタを設けて使用してもよい。また、第1照明302及び第2照明304は、ファイバーライトガイドで照射箇所に導いて照射させてもよい。
第1照明302及び第2照明304からは被検査材200の表面に対して低角度で光を照射することが好適である。例えば、第1照明302及び第2照明304から被検査材200に対して約10°程度の入射角度で光を照射することが好適である。このように低角度で光を照射することによって、可視光カメラ306において撮像される可視画像から被検査材200の表面に存在する疵を検出し易くすることができる。
第1照明302から照射される光と第2照明304から照射される光はそれぞれ異なる波長とする。例えば、第1照明302を青色の波長領域(450−495nm程度)とした場合、第2照明304を赤色の波長領域(620−750nm程度)とする。通常のカラーカメラで撮像すると緑色の波長領域を用いた場合、青色及び赤色の波長領域に対するフィルタ特性と重なるので用いないことが好適である。ただし、それぞれの波長領域において画像が分離できれば第1照明302及び第2照明304の波長は、これらに限定されるものではなく、被検査材200の表面に存在する疵を検出し易くする波長とすればよい。
なお、第1照明302を青色の波長とし、第2照明304を赤色の波長とした場合、第1照明302は被検査材200である鋼板の移動方向に沿った方向から光を照射し、第2照明304は移動方向と交差する方向から光を照射するように配置することが好適である。これは、赤色の波長の光を鋼板の移動方向に沿った方向から照射して得た可視画像には鋼板表面の赤茶色の錆が明るく写り、疵との判別が困難なためである。これに対し、青色の波長の光を照射して得た可視画像では錆は暗く写り、疵との判別が容易となる。なお、移動方向と交差する方向から赤色の波長の光を照射しても錆は明るく写るが、赤色の波長を照射して得た可視画像には筋状の疵(かき疵)を検出する処理を行うため、錆の影響を受けずに疵を検出することができる。
可視光カメラ306は、被検査材200の表面から可視光を受けて可視画像を撮像して演算部308へ出力する。可視光カメラ306は、カラーラインセンサ等の可視光領域の撮像素子を含んで構成される。可視光カメラ306はエリアセンサカメラとしてもよいが、撮像領域内の両端で照明角度が異なるので輝度ムラが生じ易く、疵の検出が難しくなるおそれがある。可視光カメラ306は、第1照明302及び第2照明304から照射される波長領域においてそれぞれ第1可視画像及び第2可視画像を撮像して演算部308へ出力する。可視光カメラ306によって撮像される可視画像の解像度及びダイナミックレンジは、可視画像において検出対象とする疵が検出可能な程度に設定することが好適である。
第1照明302を青色の波長とし、第2照明304を赤色の波長とした場合、可視光カメラ306内のカラーフィルタで撮像画像を色分離することが可能となる。すなわち、第1可視画像は青色の波長領域の画像(以下、便宜上、第1可視画像を青画像という)となり、第2可視画像は赤色の波長領域の画像(以下、便宜上、第2可視画像を赤画像という)となる。
演算部308は、可視光カメラ306から入力された可視画像(青画像及び赤画像)を処理して、当該可視画像から被検査材200の表面に存在する疵を検出する処理を行う。演算部308は、一般的なコンピュータにおいて疵検査プログラムを実行することによって、背景温度画像算出手段20、温度差画像算出手段22及び疵検出手段24に加えて、背景可視画像算出手段30、可視差画像算出手段32、ノイズ除去手段34及び輝度積算手段36として機能する。
以下、図4のフローチャートを参照して、演算部308における処理を説明する。ステップS20において、可視光カメラ306によって被検査材200の表面(例えば下記実施例の図8(a)のような状態)を撮像した可視画像(例えば図8(b)、図9(b)の青画像や図10(b)の赤画像)が取り込まれたとして以下説明する。
背景可視画像算出手段30は、可視光カメラ306から入力された可視画像(青画像及び赤画像)から背景可視画像を算出する。背景可視画像算出手段30は、可視画像の輝度ムラを求めることによって背景可視画像を算出する。
ステップS22では、背景可視画像算出手段30において、可視画像から鋼板画像(例えば図8(d))を抽出する。すなわち、可視画像から背景を除いた被検査材200の鋼板画像を抽出する。まず、可視画像に対して縦方向(被検査材200の移動方向に沿った方向)の各画素の輝度値を積算し、幅方向(被検査材200の移動方向に直交する方向)に沿った輝度積算値プロファイルを算出する(例えば図8(c))。輝度積算値プロファイルのうち積算値が大きい画素範囲(図8(c)では範囲xs〜xe)を抽出し、当該範囲を可視画像から切り出して鋼板画像とする。
ステップS24では、背景可視画像算出手段30は、可視画像から抽出された鋼板画像の輝度ムラを求めることによって背景可視画像(例えば図8(f))を算出する。例えば、鋼板画像に対して所定のマスクサイズで収縮処理を施した後、同様に膨張処理を施すことによって背景可視画像を算出する。このとき、収縮処理を複数回施した後、膨張処理を複数回施すことがより好適である。具体的には、鋼板画像に明部収縮処理を10回実行した後、明部膨張処理を10回実行する等、複数回の収縮・膨張処理を繰り返すことが好適である。
ステップS26では、可視差画像算出手段32は、可視光カメラ306から入力された可視画像と背景可視画像算出手段30において算出された背景可視画像との差分をとった可視差画像(例えば図8(g))を算出する。すなわち、可視画像の各画素の輝度値からそれに対応する背景可視画像の各画素の輝度値を減算した値を各画素の画素値とした可視差画像を生成する。
ステップS28では、ノイズ除去手段34は、青画像から生成された可視差画像からノイズを除去する処理を行う。すなわち、可視差画像算出手段32において青画像に対して得られた可視差画像に対してノイズ除去フィルタを適用して画像内のノイズを除去する。ノイズ除去フィルタは、検出対象とする疵の種類や予想される疵の大きさに応じて適宜選択すればよい。ノイズ除去フィルタは、例えば、メディアンフィルタとすることが好適である。また、疵の検出に十分なほど可視差画像内のノイズが小さい場合にはノイズ除去手段34における処理は省略してもよい。ノイズ除去手段34は、ノイズ除去処理された可視差画像を疵検出手段24へ出力する。
ステップS30では、輝度積算手段36は、赤画像から生成された可視差画像について被検査材200の移動方向に沿って輝度値を積算する。これによって、被検査材200の幅方向(移動方向に直交する方向)に沿った輝度積算値プロファイル(輝度の分布)が求められる(例えば図10(g))。輝度積算手段36は、輝度積算値プロファイルを疵検出手段24へ出力する。
ステップS32では、疵検出手段24は、ノイズ除去手段34から入力された可視差画像及び輝度積算手段36から入力された輝度積算値プロファイルの結果に基づいて被検査材200の表面に存在する疵を検出する。
疵検出手段24は、青色画像から得られた可視差画像を所定の閾値によって2値化する。次に、疵検出手段24は、2値化された可視差画像に対してオープニング(Opening)処理を施して2値化された領域のうち小さい領域をノイズとして除去する。疵検出手段24は、オープニング処理された可視差画像を粒子解析して、所定の面積以上の領域を持つ粒子を疵として検出する。
なお、2値化後の粒子(疵と推測される領域)の長さや形状等の特徴量から疵を検出するようにしてもよい。これにより、疵の検出精度を高めることができる。
また、被検査材200の搬送速度に対して可視光カメラ306の撮像速度が遅い場合、被検査材200の搬送方向に沿って青画像にボケが生じることがある。そこで、背景可視画像を算出する際の収縮・膨張処理のマスクサイズを縦と横とで変えてもよい。また、搬送速度と撮像周期との関係に応じてマスクサイズの縦横比を適切に選択するようにしてもよい。
また、疵検出手段24は、輝度積算手段36から入力された輝度積算値プロファイルにおいて輝度積算値×幅が基準閾値を超える場合に疵(かき疵)として検出する。幅方向に対し、5画素程度の輝度積算値の移動平均を求めて、閾値と比較しても同様の結果が得られる。疵検出手段24によるかき疵の検出では、赤色画像から得られた可視差画像の縦方向(被検査材200の搬送方向に沿った方向)の全域に亘って輝度積算を行うが、短いかき疵が検出される可能性が高い場合には縦方向の一部の領域に輝度積算を行ってもよい。
また、輝度積算処理の前に、可視差画像にメディアンフィルタ等のフィルタを作用させて斑点状のノイズを除去してもよい。これにより、ノイズの影響を低減し、疵の検出の精度を高めることができる。
また、背景温度画像算出手段20では、鋼板画像に対してローパスフィルタを作用させることによって背景可視画像を算出してもよい。また、被検査材200の搬送方向に沿ってボケが生ずる場合には縦方向(搬送方向)に沿ったフィルタの周波数を低くするとよい。
<実施例>
以下、被検査材200である鋼材において発生する様々な疵について検出した実施例につて説明する。
図5は、表面に沸騰痕や擦れ跡がある鋼材においてヘゲ疵を検出した例を示す。図5(a)は、疵の状態を示す画像である。図5(b)は、赤外線カメラ102によって取得された温度画像である。温度画像には鋼材以外(背景)における高温部の写り込みがあるので、図5(c)に示す写り込み部を除いた画像下部1/4の領域の輝度積算値プロファイルに基づいて鋼板温度画像を抽出する。図5(d)は、鋼板温度画像である。図5(e)は、背景温度画像算出手段20において当該鋼板温度画像に対して20回の収縮処理を施した収縮温度画像である。図5(f)は、背景温度画像算出手段20において当該収縮温度画像に対して20回の膨張処理を施すことによって得られた背景温度画像である。図5(g)は、温度差画像算出手段22において図5(d)の鋼板温度画像と図5(f)の背景温度画像との差分をとった温度差画像である。図5(h)は、疵検出手段24において温度差画像から疵を検出した画像である。このように、温度画像の温度ムラを背景温度画像として算出し、温度画像(鋼板温度画像)と背景温度画像との差分をとった温度差画像を利用することにより沸騰痕や擦れ跡の影響を受けることなく被検査材200の表面上のヘゲ疵を的確に検出することができた。
図6は、鋼材の表面にある密着ヘゲ疵を検出した例を示す。密着ヘゲ疵とは、鋼片や不純物が表面とほぼ同じ高さで貼り付いたヘゲ疵で、内部に薄い空気層を持つ。図6(a)は、疵の状態を示す画像である。図6(b)は、赤外線カメラ102から入力された温度画像である。図6(c)は、鋼板温度画像である。図6(d)は、背景温度画像算出手段20において当該鋼板温度画像に対して20回の収縮処理を施した収縮温度画像である。図6(e)は、背景温度画像算出手段20において当該収縮温度画像に対して20回の膨張処理を施すことによって得られた背景温度画像である。図6(f)は、温度差画像算出手段22において図6(c)の鋼板温度画像と図6(e)の背景温度画像との差分をとった温度差画像である。図6(g)は、疵検出手段24において温度差画像から疵を検出した画像である。このように、被検査材200の表面上の密着ヘゲ疵を的確に検出することができた。これは、密着ヘゲ疵の空気層が加熱された後、冷え難く、周りより高温状態が保たれたためと考えられる。一方、密着ヘゲ疵から鋼片等が剥がれた疵については、周辺の正常部と同じ速度で冷えたため温度差が生じず、当該方法では検出できなかった。
図7は、鋼材の表面にある噛み込み疵を検出した例を示す。図7(a)は、疵の状態を示す画像である。図7(b)は、赤外線カメラ102から入力された温度画像である。図7(c)は、鋼板温度画像である。図7(d)は、背景温度画像算出手段20において当該鋼板温度画像に対して20回の収縮処理を施した収縮温度画像である。図7(e)は、背景温度画像算出手段20において当該収縮温度画像に対して20回の膨張処理を施すことによって得られた背景温度画像である。図7(f)は、温度差画像算出手段22において図7(c)の鋼板温度画像と図7(e)の背景温度画像との差分をとった温度差画像である。図7(g)は、疵検出手段24において温度差画像から疵を検出した画像である。このように、被検査材200の表面上の噛み込み疵を的確に検出することができた。噛み込み疵も密着ヘゲ疵と同様に、内部の薄い空気層が加熱された後、冷え難く、周りより高温状態が保たれたためと考えられる。
図8は、可視画像を用いて表面に沸騰痕や擦れ跡がある鋼材(図5と同じ鋼材)においてヘゲ疵を検出した例を示す。図8(a)は、疵の状態を示す画像である。図8(b)は、可視光カメラ306によって取得された青画像である。図8(c)に示す輝度積算値プロファイルに基づいて鋼板画像を抽出する。図8(d)は、鋼板画像である。図8(e)は、背景可視画像算出手段30において当該鋼板画像に対して10回の収縮処理を施した収縮可視画像である。図8(f)は、背景可視画像算出手段30において当該収縮可視画像に対して10回の膨張処理を施すことによって得られた背景可視画像である。図8(g)は、可視差画像算出手段32において図8(d)の鋼板画像と図8(f)の背景可視画像との差分をとった可視差画像である。図8(h)は、疵検出手段24において可視差画像から疵を検出した画像である。このように、可視画像(青画像)の輝度ムラを背景可視画像として算出し、可視画像(鋼板画像)と背景可視画像との差分をとった可視差画像を利用することにより沸騰痕や擦れ跡の影響を受けることなく被検査材200の表面上のヘゲ疵を的確に検出することができた。
図9は、可視画像(青画像)を用いて表面に密着ヘゲ疵が剥がれた部位がある鋼材(図6と同じ鋼材)において当該部位を疵として検出した例を示す。図9(a)は、疵の状態を示す画像である。図9(b)は、可視光カメラ306から入力された可視画像(青画像)である。図9(c)は、鋼板画像である。図9(d)は、背景可視画像算出手段30において当該鋼板画像に対して10回の収縮処理を施した収縮可視画像である。図9(e)は、背景可視画像算出手段30において当該収縮可視画像に対して10回の膨張処理を施すことによって得られた背景可視画像である。図9(f)は、可視差画像算出手段32において図9(c)の鋼板画像と図9(e)の背景可視画像との差分をとった可視差画像である。図9(g)は、疵検出手段24において可視差画像から疵を検出した画像である。このように、可視画像内のムラを背景可視画像として算出し、可視画像と背景可視画像との差分をとった可視差画像を利用することにより被検査材200の表面上の密着ヘゲ疵が剥がれた部位を的確に検出することができた。
図10は、可視画像(赤画像)を用いて鋼材の表面に形成されたかき疵を検出した例を示す。図10(a)は、疵の状態を示す画像である。図10(b)は、可視光カメラ306から入力された可視画像(赤画像)である。図10(c)は、鋼板画像である。図10(d)は、背景可視画像算出手段30において当該鋼板画像に対して10回の収縮処理を施した収縮可視画像である。図10(e)は、背景可視画像算出手段30において当該収縮可視画像に対して10回の膨張処理を施すことによって得られた背景可視画像である。図10(f)は、可視差画像算出手段32において図10(c)の鋼板画像と図10(e)の背景可視画像との差分をとった可視差画像である。図10(g)は、輝度積算手段36において可視差画像の縦方向(被検査材200の移動方向)に沿って各画素の輝度を積算した積算値を幅方向(被検査材200の移動方向に直交する方向)に沿って示したヒストグラムである。図10(g)に示すように、被検査材200の表面上に移動方向に沿って形成されたかき疵を的確に検出することができた。
以上のように、本実施の形態によれば、加熱ムラ、製造工程で発生する沸騰痕や錆などの部位で生ずる放射率の違いによる温度ムラ、周囲の熱源の写り込みによる温度ムラなどの様々な要因で発生する画像内のムラを背景温度画像として求め、温度画像との差画像を生成することによりムラを除去することができる。これにより、被検査材200の表面の疵を正しく検出することができる。
また、温度差が小さく温度画像から検出できない浅く小さい凹みや筋状の疵を低角度から光照射して上方から撮像し、疵で反射された正反射光が高輝度で写り込んだ画像を撮像し、当該画像から沸騰痕や錆などの輝度ムラ(模様)を背景画像として求め、撮像画像と背景画像との差画像を生成することにより輝度ムラを除去することができる。これにより、被検査材200の表面の疵を正しく検出することができる。
また、疵の形態や種類によって光の照明方向に応じて認識性が異なる。そこで、異なる方向から波長の異なる光を照射して画像を撮像することによって、ヘゲ疵は縦方向(搬送方向)から、かき疵は幅方向(搬送方向に直交する方向)から照射したときの画像から検出することができる。なお、へげ疵は温度画像からも検出可能であるので、温度画像からヘゲ疵を検出し、幅方向両側からの低角度単色照射による画像から浅く小さい凹みとかき疵を検出してもよい。
10 ヒータ、12 流量調整器、14 温調器、20 背景温度画像算出手段、22 温度差画像算出手段、24 疵検出手段、30 背景可視画像算出手段、32 可視差画像算出手段、34 ノイズ除去手段、36 輝度積算手段、100 表面疵検査装置、102 赤外線カメラ、104 加熱器、106 演算部、200 被検査材、300 表面疵検査装置、302 第1照明、304 第2照明、306 可視光カメラ、308 演算部。

Claims (5)

  1. 被検査材の表面を加熱する加熱器と、
    前記被検査材の表面の温度分布を撮像する第1撮像手段と、
    を備え、
    前記第1撮像手段で撮像された温度画像から当該温度画像の温度ムラを示す背景温度画像を算出する背景温度画像算出手段と、
    前記温度画像と前記背景温度画像との差を温度差画像として算出する温度差画像算出手段と、
    放射率や冷却性の違いにより疵の温度が正常部と異なることを利用して前記温度差画像内の温度分布に基づいて前記被検査材の表面の疵を検出する疵検出手段と、
    を備えることを特徴とする表面疵検査装置。
  2. 請求項1に記載の表面疵検査装置であって、
    前記被検査材に対して異なる照射方向からそれぞれ波長の異なる照明光を照射する照明手段と、
    前記被検査材からの反射光を撮像する第2撮像手段と、
    前記第2撮像手段で撮像された画像の輝度ムラを求めて背景画像を算出する背景画像算出手段と、
    前記画像と前記背景画像との差分を差画像として算出する差画像算出手段と、
    を備え、
    前記疵検出手段は、前記差画像内の輝度分布に基づいて前記被検査材の表面の疵を検出することを特徴とする表面疵検査装置。
  3. 請求項2に記載の表面疵検査装置は、
    前記照射方向と直交する方向に前記画像の輝度を積算した積算値を求める輝度積算手段をさらに備え、
    前記疵検出手段は、前記積算値を所定の基準値と比較することにより疵を検出することを特徴とする表面疵検査装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面疵検査装置であって、
    前記加熱器は、高温媒体を前記被検査材の表面に供給することを特徴とする表面疵検査装置。
  5. 被検査材の表面を加熱し、加熱された前記被検査材の表面の温度分布を撮像する第1の工程と、
    前記第1の工程において撮像された温度画像から当該温度画像の温度ムラを示す背景温度画像を算出する第2の工程と、
    前記温度画像と前記背景温度画像との差を温度差画像として算出する第3の工程と、
    放射率や冷却性の違いにより疵の温度が正常部と異なることを利用して前記温度差画像内の温度分布に基づいて前記被検査材の表面の疵を検出する第4の工程と、
    を備えることを特徴とする表面疵検査方法。
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