JP2017062179A - サーバ装置、移動体、及び走行経路選択方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】衛星測位システムで測位した情報に基づき走行する移動体を、予め定めた複数の走行経路の中の1つを走行させるに際し、衛星電波の受信状態が悪い場面に遭遇することによる測位位置の精度の低下を防ぎ、移動体の走行を安定化させる。
【解決手段】サーバ装置2は、経路選択部20aと、移動体1で走行時に取得され移動体1から受信した測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記録する記録部と、走行予定日時に対応する時間帯情報に関連付けられた経路情報毎の感度情報に基づき、経路選択部20aにおける各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う変更部20cと、走行予定日時に対応して変更された選択確率を用い、予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における移動体1の走行経路をランダムに選択する経路選択部20aと、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】サーバ装置2は、経路選択部20aと、移動体1で走行時に取得され移動体1から受信した測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記録する記録部と、走行予定日時に対応する時間帯情報に関連付けられた経路情報毎の感度情報に基づき、経路選択部20aにおける各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う変更部20cと、走行予定日時に対応して変更された選択確率を用い、予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における移動体1の走行経路をランダムに選択する経路選択部20aと、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、サーバ装置、移動体、及び走行経路選択方法に関し、より詳細には、衛星測位システムによる測位機能を搭載した移動体の走行経路を複数の中から選択するサーバ装置、その移動体、及びその走行経路選択方法に関する。
従来から、人や物を運ぶための移動体は様々な種類が流通している。また、移動体には自律走行型の移動体も提案されており、これにより、運搬目的だけでなく、周囲の監視(警備)のためにも用いることができる。そして、運搬目的、監視目的に拘わらず、また自律走行型か否かに拘わらず、移動体には自身の現在位置を把握するためのGPS(Global Positioning System)等の衛星測位システムによる測位機能が搭載されているものがある。自律走行型の移動体(自律走行装置)には、中央管制する管制センタのサーバ装置により、その走行経路が管理されて無線通信により提供されるものもある。
測位機能を搭載した移動体に関し、特許文献1には、移動体においてGPSにより測位した現位置から目的地までの進行経路を探索する際に、複数の経路における無線通信の通信状況を比較して、最も望ましい通信状態を維持できる推奨経路を探索する経路探索システムが開示されている。ここで、上記通信状況のデータは、移動体又は地上センタにあるCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)型のデータベースに格納されたものである。
また、特許文献2には、衛星通信により得られる位置情報に基づいて、設定した目的地までのルートを探索し、そのルートに沿って車両の進路を案内するナビゲーションシステムにおいて、車両の移動ルートを決定する際に、通信端末についての通信環境を考慮することによって、その通信端末による良好なデータ通信を行えるようにする技術が開示されている。ここで、上記通信環境のデータは、車両の記憶部に記憶されたもの、或いは通信端末を通じてホストコンピュータから取得されたものである。
特に自律走行装置においては、予め定められた走行経路を巡回させる目的で使用することができる。そのような走行経路(巡回経路)が1つの場合は問題ないが、複数存在している場合には、オペレータが巡回経路を指定すること、或いは曜日や時間帯によって巡回経路をスケジューリングしておくこと、或いは複数の巡回経路からランダムに選択することにより、そのときの巡回経路を特定し、自律的巡回を行うことになる。
しかしながら、自律走行装置を衛星測位システムで測位した測位位置に基づき走行させる場合、衛星の受信感度、位置精度の低下によって正確な位置が特定できない場合があり、そのような場合、走行が不安定になる可能性や走行が不可能になる可能性もある。また、このように正確な位置が特定できなくなる問題は、非自律型の移動体においても生じ得る。
なお、特許文献1,2に記載の技術は、予め定められた複数の走行経路の中から1つを選択して走行させる技術ではなく、また、実際に同じ走行経路を何度も走行する、つまり巡回することを前提とする技術でもない。
本発明は、上述のような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、衛星測位システムで測位した情報に基づき走行する移動体を、予め定めた複数の走行経路の中の1つを走行させるに際し、衛星電波の受信状態が悪い場面に遭遇することによる測位位置の精度の低下を防ぎ、移動体の走行を安定化させることにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、衛星測位システムで測位した測位位置を示す測位情報を取得し該測位情報に基づき走行する移動体に接続可能なサーバ装置であって、予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における前記移動体の走行経路をランダムに選択する選択処理を行う経路選択部と、前記移動体で走行時に取得された前記測位情報を受信する受信部と、該受信部で受信した前記測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記録する記録部と、前記走行予定日時に対応する前記時間帯情報に関連付けられた前記経路情報毎の前記感度情報に基づき、前記経路選択部における各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う変更部と、を備え、前記経路選択部は、前記走行予定日時に対応して変更された前記選択確率を用い、前記選択処理を行うことを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記時間帯は、前記衛星測位システムにおける衛星の周回周期を所定数で分割した時間帯であることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第1の技術手段において、前記時間帯は、1日を所定数で分割した時間帯であり、前記記録部は、走行した曜日を示す曜日情報を、前記経路情報、前記時間帯情報、及び前記感度情報に関連付けて記録し、前記変更部は、前記走行予定日時に対応する前記曜日情報及び前記時間帯情報に関連付けられた前記経路情報毎の前記感度情報に基づき、前記変更処理を行うことを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第1〜第3のいずれか1の技術手段において、前記変更部は、前記複数の走行経路のいずれについても前記選択確率がゼロとならないように前記選択確率を変更することを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第1〜第4のいずれか1の技術手段において、前記記録部は、走行時の天気を示す天気情報を、前記経路情報、前記時間帯情報、及び前記感度情報に関連付けて記録し、前記変更部は、前記走行予定日時及び前記走行予定日時における天気予想情報に対応する、前記時間帯情報及び前記天気情報に関連付けられた前記経路情報毎の前記感度情報に基づき、前記変更処理を行うことを特徴としたものである。
第6の技術手段は、第1〜第5のいずれか1の技術手段において、前記変更部は、前記走行予定日時又は前記変更処理時より所定期間前までに受信又は記録した前記感度情報に基づき、前記変更処理を行うことを特徴としたものである。
第7の技術手段は、第1〜第6のいずれか1の技術手段において、前記複数の走行経路はそれぞれ、他の少なくとも1つの前記走行経路と分岐点で繋がっていることを特徴としたものである。
第8の技術手段は、第1〜第7のいずれか1の技術手段において、前記変更部は、現在走行中の前記走行経路について、現在の走行について受信した前記感度情報に基づき、前記選択確率又は前記選択確率の変更のための重み付け係数を算出すると共に、現在の走行以前の走行について受信した前記感度情報に基づき前記選択確率又は前記重み付け係数を算出或いは読み出し、前記経路選択部は、前記現在の走行に関する前記選択確率又は前記重み付け係数と前記現在の走行以前の走行に関する前記選択確率又は前記重み付け係数とを比較し、前者と後者が所定値以上の差をもつ場合、若しくは後者に対する前者の割合が所定割合以下である場合、前記複数の走行経路のうち現在走行していない前記走行経路に選択し直すことを特徴としたものである。
第9の技術手段は、第1〜第8のいずれか1の技術手段におけるサーバ装置に接続可能な移動体であって、前記測位情報を取得する測位情報取得部と、前記経路選択部で選択された前記走行経路を前記測位情報に基づき走行する制御を行う制御部と、走行時に取得した前記感度情報を前記サーバ装置に送信する送信部と、を備えたことを特徴としたものである。
第10の技術手段は、衛星測位システムで測位した測位位置を示す測位情報を取得する測位情報取得部を備え、該測位情報に基づき走行する移動体であって、予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における前記移動体の走行経路をランダムに選択する選択処理を行う経路選択部と、前記経路選択部で選択された前記走行経路を前記測位情報に基づき走行する制御を行う制御部と、走行時に取得された前記測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記録する記録部と、前記走行予定日時に対応する前記時間帯情報に関連付けられた前記経路情報毎の前記感度情報に基づき、前記経路選択部における各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う変更部と、をさらに備え、前記経路選択部は、前記走行予定日時に対応して変更された前記選択確率を用い、前記選択処理を行うことを特徴としたものである。
第11の技術手段は、衛星測位システムで測位した測位位置を示す測位情報を取得し該測位情報に基づき走行する移動体についての走行経路を選択する走行経路選択方法であって、経路選択部が、予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における前記移動体の走行経路をランダムに選択する選択処理を行う経路選択ステップと、記録部が、前記移動体の走行時の前記測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記録する記録ステップと、変更部が、前記走行予定日時に対応する前記時間帯情報に関連付けられた前記経路情報毎の前記感度情報に基づき、前記経路選択ステップにおける各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う変更ステップと、を有し、前記経路選択ステップは、前記走行予定日時に対応して変更された前記選択確率を用い、前記選択処理を行うことを特徴としたものである。
本発明によれば、衛星測位システムで測位した情報に基づき走行する移動体を、予め定めた複数の走行経路の中の1つを走行させるに際し、衛星電波の受信状態が悪い場面に遭遇する場面を減らすような走行経路を選択することで、測位位置の精度の低下を防ぎ、移動体の走行を安定化させることができる。
本発明に係るサーバ装置は、移動体に接続可能な装置であり、その移動体の走行経路を選択する装置である。また、本発明に係る移動体は、工場や公共施設の施設内、或いはそれらの施設や駐車場等の敷地内で移動させることに有用な移動体であり、自律走行型の制御機構を有しているものが好ましい。また、本発明に係る移動体は、主に移動しながら周囲を監視するために用いることができ、その場合、監視ロボットとも呼べる。その他、本発明に係る移動体は、人や物を運搬する運搬装置や、掃除機能をもたせることで掃除ロボットとして機能させることもできる。なお、自動車等の運転者による運転を基本とする移動体も自律走行型の制御機構を搭載することで、自律走行、或いは運転者の運転補助としての自律走行が可能になる。但し、本発明は、自律走行型の制御機構をもたない移動体であっても、例えば運転者などにナビゲーションシステムなどで走行経路を提案(推奨)することが有用な場合もあるため、同様に適用できる。以下、図面を参照しながら、本発明の様々な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について、図1A〜図3Cを参照しながら説明する。まず、図1のブロック図を参照しながら、本実施形態に係る移動体とサーバ装置とを備えた走行経路選択システムの一構成例について説明する。
本発明の第1の実施形態について、図1A〜図3Cを参照しながら説明する。まず、図1のブロック図を参照しながら、本実施形態に係る移動体とサーバ装置とを備えた走行経路選択システムの一構成例について説明する。
本実施形態に係る走行経路選択システム(以下、本システム)は、図1で例示するように移動体1とサーバ装置2が接続可能となっている。移動体1は、移動機構を備えたマシンであり、衛星測位システムで測位した測位位置を示す測位情報を取得し、その測位情報に基づき走行するものである。
上記移動機構は、駆動制御部11と駆動制御部11により制御される車輪を含む駆動部12とで構成される。駆動部12は、例えば図示しないエンジン及び/又はモータなどを備えている。なお、車輪としては、4輪、3輪、2輪など、車輪の数に制限はなく、また車輪を設けない機構を採用することもできる。例えば履帯(キャタピラー(登録商標))などを駆動させてもよい。その他、移動体1にはバッテリ(充電池)が設けられる。充電池は、車両の各機能要素に対して電力を供給する部分であり、例えば走行機能、測位情報取得機能、通信機能、物体認識機能(物体距離検出機能の他、路面判定機能を設けてもよい)、通信機能などの機能を実現する部位に電力を供給する部分である。充電池としては、例えばリチウムイオン電池、ニッケル水素電池、Ni−Cd電池、鉛電池、燃料電池、空気電池が用いられる。
さらに、移動体1は、移動体1の全体を制御する主制御部10を備えると共に、測位情報取得部13、記憶部14、及び通信部15を備える。本例では、主制御部10が移動体1における走行経路を管理する走行経路管理部10aを有するものとして説明する。
主制御部10は、駆動制御部11や通信部15の制御及び記憶部14への読み書きを行うが、測位情報取得部13での取得の制御も行うように構成することもできる。例えばこの主制御部10は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)、作業領域としてのRAM(Random Access Memory)、及び記憶装置などの制御デバイスで構成され、その一部又は全部を集積回路/IC(Integrated Circuit)チップセットとして搭載することもできる。この記憶装置には、主制御部10での制御に係る制御プログラムをはじめ、各種設定内容などが記憶される。この記憶装置としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)など様々な装置が適用でき、記憶部14を利用することができる。
測位情報取得部13は、GPS(Global Positioning System)で測位した測位位置を示す測位情報(この例ではGPS測位情報)を取得する部位であり、GPS衛星からの電波を受信するアンテナや受信したGPS信号を解析して現在の位置情報(緯度、経度)を求める解析部などで構成される。ここで、測位情報は緯度経度を示したGPS座標のような座標情報であるが、敷地内や屋内などごく限られた範囲でのみ移動体1を走らせる際には、単に直交座標や極座標などを採用し、GPS信号の解析結果を座標変換して測位情報として利用することもできる。なお、測位情報取得部13は、DGPS(Differential GPS)の機能又はRTK−GPS(Real Time Kinematic GPS)の機能を設けることや、通信部15の一例としての無線通信部及びそれと通信する無線通信基地局との位置関係から位置を補正する機能を設けることで、コストは嵩むがその精度を上げることもできる。
測位情報取得部13としてGPS測位情報を取得する部位を例示して説明しているが、GPSと同様の他の衛星測位システム(地域航法衛星システム)を適用することもできる。他の衛星測位システムとしては、ロシアのGLONASS(Global Navigation Satellite System)、EUのガリレオ、中国の北斗などの、GPS以外の全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)をはじめ、日本の準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System:QZSS)、インドのIRNSS(Indian Regional Navigational Satellite System)などが挙げられる。
記憶部14は、地図情報(マップデータ)を記憶する部位である。この地図情報には、建物などの複数の固定された物体の位置を示す物体情報も含まれている。また、地図情報には、通行可能な領域(道路や駐車場内の非駐車領域など)の位置を示す情報も含まれている。移動体1が監視ロボットである場合には、この地図情報は環境地図を示す情報であると言える。ここで、固定された物体(以下、単に物体と言う)には、建物等の不動産だけでなく、線路、植木や街路樹、壁や柱など、他の構造物を含めておけばよい。上記物体は、一般的に地物と呼ばれる概念のうち、実際に存在するものであって且つ通行可能な領域(道路等)を除いたものと言える。
通信部15としては、無線通信部を用いることが好ましい。この無線通信部における無線通信のネットワークとしては、公衆に開放されているインターネットなどを利用してもよく、或いは、接続できる装置が限定される専用回線の無線ネットワークを利用してもよい。無線通信路での無線伝送方式としては、各種無線LAN(Local Area Network)(WiFi(登録商標)認証の有無は問わない)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標) LE(Low Energy)などの規格に準じた方式が挙げられ、無線到達距離や伝送帯域などを考慮して使用すればよいが、例えば携帯電話網などを利用してもよい。但し、通信部15は、有線ネットワークを介して通信を行う有線の通信部であってもよい。移動体1とサーバ装置2とが有線で接続される場合、例えば、車庫(ガレージ)なので一時接続して必要な情報のやり取りを行うように構成することもできる。なお、通信部15では、サーバ装置2が移動体1を識別できるようにIP(Internet Protocol)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレス、車体番号などの識別情報を利用して通信を行うなどすればよい。
走行経路管理部10aは、後述する経路選択部20aで選択された走行経路を測位情報取得部13で取得された測位情報に基づき、駆動制御部11に対して走行制御を行う制御部の一例である。この走行経路を示す経路情報は、サーバ装置2から受信部(通信部15で例示)で受信すればよい。また、記憶部14に地図情報が記憶された例では、走行経路管理部10aが、サーバ装置2から受信した経路情報、測位情報取得部13で取得した測位情報、及び記憶部14に記憶された地図情報に基づいて、駆動制御部11を制御して自律的に走行させればよい。なお、ここでは移動体1が自律走行装置である例を挙げて説明しているが、上述したようにこれに限ったものではない。
また、移動体1は、送信部は、走行時に取得した感度情報をサーバ装置2に送信する送信部を備えている。この送信部は、通信部15と、通信部15を介して感度情報を送信する制御を行う走行経路管理部10aと、で例示できる。上記感度情報とは、測位情報取得部13で取得した測位情報(走行時の測位情報)に含まれる衛星電波受信感度を示す情報であり、精度情報を含むDOP(Dilution Of Precision)値や、測位に使用した衛星の数及び配置を示す情報、衛星各々の衛星仰角や信号のキャリア/ノイズ比で例示できる。DOP値には、幾何学的精度低下率、水平精度低下率、垂直程度低下率など多くの指標値があり、いずれの値を採用してもよいし、複数の値を採用してもよい。なお、衛星電波受信感度を示す情報は測位情報から算出することで得ることもでき、その場合にも概念的には測位情報に含まれると言える。
また、後述するように、走行時に取得した感度情報と併せて、取得時に走行している経路情報及び/又は走行時の時間帯を示す時間帯情報を上記送信部がサーバ装置2に送信するようにしてもよい。時間帯情報としては、予め定められた時間帯のいずれに測位情報の取得時が該当するかを示す情報であってもよいが、単に日時を示す時間情報であってもよい。
その他、移動体1には、図示しない物体認識部を設けることができる。この物体認識部は、基本的に物体の移動体1に対する位置(移動体1から物体までの距離と方向)が認識できればよく、移動体1に対する障害物の位置を検出するための障害物検知センサや、静止画又は動画を撮影するためのカメラなどが利用できる。カメラは2台以上設けることで、視差情報も得ることができる。カメラは、パッシブ型の障害物検知用のセンサの一例であると言える。なお、静止画を撮影するカメラでは撮影間隔を短くすることで移動体1の移動に対応できる。
上記障害物検知センサは、他の移動体や障害物との衝突を避けるためにそれらを事前に検知するためのセンサであり、光や赤外線や他の電磁波や超音波などを能動的に発信し、その発信波の反射波を受信して障害物の位置を検知するアクティブセンサである。障害物検知センサとしては、例えば、LIDAR(Light Detection and Ranging又はLaser Imaging Detection and Ranging)、レーザレンジファインダ、電波レーダ(ミリ波レーダ等)、超音波センサなど、様々な種類のセンサが適用できる。また、障害物検知センサは、必要に応じて、モータによって左右に動かすメカニカルスキャン方式、或いは、複数のチャンネルを使って受信を行い、受信チャンネル間に発生する位相差を利用して検知角度を算出する電子スキャン方式を採用して、障害物の検知を行えばよい。なお、レーザレンジファインダは光飛行時間測距方式(TOF:Time of Flight)を採用した測距センサであり、走査軸を1軸、2軸もたせることで、それぞれ2次元平面の計測、3次元的な計測が可能となる。また、LIDARはレーザレンジファインダの一種であるとも言える。このように、物体認識部においてセンシングのために放射されるものとしては、レーザー、赤外線、可視光、超音波、電磁波などを用いることができる。但し、耐天候性の高さと測距精度が高いことから、レーザーを用いることが好ましい。
一方で、サーバ装置2は、移動体1と通信が可能な装置であり、一般的にサーバプログラムを組み込んだコンピュータ(つまりサーバコンピュータ)で構成される。サーバ装置2は移動体1を中央管制する管制センタとして設けられている。
サーバ装置2は、その全体を制御する制御部20、移動体1の通信部15と通信を行う通信部21、及び記憶部22を備える。制御部20は、プログラム保存領域に格納されたサーバプログラムを動作させ、各種制御を行う。例えば制御部20は、CPU又はMPU、作業領域としてのRAM、及び記憶装置などの制御デバイスで構成され、その一部又は全部を集積回路/ICチップセットとして搭載することもできる。この記憶装置には、上記サーバプログラムをはじめ、各種設定内容などが記憶される。この記憶装置としては、HDD、SSDなど様々な装置が適用でき、記憶部22を利用することができる。
通信部21は、通信部15と同様に無線通信部であることが望ましいが、これに限らない。通信部21の一例としての無線通信部は、無線通信基地局であってもよいし、別途設置した無線通信基地局を介して通信部15の一例としての無線通信部と無線通信するようにしてもよい。なお、無線通信基地局は複数設けることができ、その場合、例えば複数の無線通信基地局がノードとなるメッシュネットワークを形成するなど、一部又は全部の無線通信基地局に中継機能をもたせておけばよい。記憶部22は、後述する各種情報を記憶する部位である。
そして、本実施形態の主たる特徴として、サーバ装置2は経路選択部20a、記録処理部20b、及び変更部20cを備える。これらは上記サーバプログラムとしてサーバ装置2に組み込むことができる。図1では、これらをサーバ装置2の制御部20の一部として設けた例を挙げているが、これに限ったものではない。
経路選択部20aは、予め定められた複数の走行経路(巡回経路)の中から走行予定日時における移動体1の走行経路をランダムに選択する(無作為に抽出する)選択処理を行う。ここで、上記選択処理での選択候補となる複数の走行経路は、サーバ装置2からの管理者ユーザによるユーザ操作、或いはサーバ装置2にネットワークを介して接続された、パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、タブレット端末などのクライアント端末装置からユーザ操作により、予め定めておけばよく、選択を行う度にその選択処理前に予め定めておいてもよい。なお、ユーザ操作は、キーボード、マウス等のポインティングデバイスなどの操作部(図示せず)で受け付ければよい。
また、サーバ装置2は通信部21で例示した受信部を有し、この受信部により、移動体1で走行時に取得されたGPS測位情報等の測位情報を移動体1側の送信部(通信部15で例示)から受信する。この測位情報には、衛星電波受信状況を示す情報が含まれている。また、サーバ装置2は、通信部21で例示した送信部を有し、この送信部により、経路選択部20aで選択された走行経路を示す経路情報を移動体1に送信する。移動体1は、この経路情報を受信部(通信部15で例示)で受信し、その経路情報に基づき走行することになる。
なお、上記経路情報は、走行方向と走行速度とを所定間隔で送信するような指示情報(つまり所定間隔毎の走行経路を示す情報)であっても、それを受信した移動体1での走行は同様に可能である。また、上記経路情報が走行経路自体を示す座標情報でなくても移動体1での走行は可能である。例えば、各走行経路の座標情報を予め移動体1の記憶部14の地図情報として格納しておき、上記経路情報として経路番号又は経路ID等をやり取りすれば、指定された経路の走行は可能である。
サーバ装置2は次の記録部を備える。この記録部は、記憶装置である記憶部22と、それに対して次のような記録の処理を実行する記録処理部20bと、で例示できる。記録処理部20bは、通信部21で例示した受信部で受信した測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す上記感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を記憶部22に関連付けて記録する。
ここで、上述したように、上記時間帯情報は単に日時を示す情報であってもよく、また、上記感度情報は、測位情報に含まれる或いは測位情報から算出される情報である。また、サーバ装置2が経路情報を移動体1に指示することから、上記経路情報及び上記時間帯情報はその指示内容を保存しておけば移動体1から受信しなくてもよいが、移動体1で何らかの走行トラブルがあり予定の時間で走行できないことも想定できるため、移動体1から受信するようにすることが好ましいと言える。
変更部20cは、記録処理部20bにより記憶部22に記録された、上記走行予定日時に対応する時間帯情報に関連付けられた経路情報毎の感度情報に基づき、経路選択部20aにおける各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う。ここで、走行予定日時とは走行予定開始日時だけでもよいし、開始から終了までの日時(つまり巡回に必要な時間も含めた時間)を採用してもよい。また、選択確率の変更は、各走行経路の選択確率(候補数がNの場合、1/N)のそれぞれに乗算する重み付け係数を算出し、重み付けを行うなどすればよい。この重み付け係数の算出例については後述する。ここでNは2以上の整数であるが、場合によってはN=1となることもある。
そして、経路選択部20aは、上記走行予定日時に対応して変更された選択確率を用い、上記選択処理を行う。つまり、経路選択部20aは、変更後の選択確率を加味した上で、無作為に走行経路を選択する。単純な例を挙げると、3つのルート1,2,3が選択候補として存在した場合、走行予定日時が含まれる時間帯についてルート2,1,3の順番に受信感度が高いという履歴が残っていた場合、ルート2,1,3の順に選択確率が高くなる。その結果として選択された走行経路を示す経路情報は移動体1側に通信部21を介して送信される。移動体1は、その走行経路を走行することになる。
本システムは、このような構成を有することで、移動体1に予め定めた複数の走行経路の中の1つを走行させるに際し、衛星電波の受信状態が悪い場面に遭遇する場面を減らすような走行経路を選択して指示することができ、移動体1での測位位置の精度の低下を防ぎ、移動体1の走行を安定化させることができる。
次に、本システムの主たる特徴の具体的な処理例について、図2A〜図3Cを併せて参照しながら説明する。図2A、図2Bはそれぞれ、サーバ装置2、移動体1における処理の一例を説明するためのフロー図である。図3Aは、図1のシステムにおいて選択候補となる走行経路の一例を示す模式図、図3Bは、図3Aの選択候補のうち1つの走行経路を移動体が走行する様子を示す模式図、図3Cは、図1のシステムにおいて選択候補となる走行経路の他の例を示す模式図である。
図2Aに例示するように、まず、サーバ装置2側の経路選択部20aは、移動体1が今から走行可能な経路を確認する(ステップS1)。ここで確認されるのは、記憶部22に予め記録しておいた複数(Mを2以上の整数とし、M本とする)の走行経路のうち、ユーザ操作などにより予め定められた複数(N本とする)の走行経路とすればよい。例えばM本の走行経路としてM本の監視対象経路を記録しておいた場合などは、工事中の経路が含まれるなどの問題がない限り、監視は全ての経路で必要となることが常であるため、M=Nとしておけばよい。図3Aで例示する地図情報30では、敷地内に第1〜第3工場とガレージが存在し、それらを周回するルート1,2,3の3つの走行経路が選択候補となっており、以下ではこの例で説明する。
次に、経路選択部20aは、そのN本の走行経路に走行履歴が残っているか否かを、記憶部22を参照して判定する(ステップS2)。なお、記憶部22には、移動体1から受信した測位情報が、記録処理部20bでの関連付けを伴う記録処理により記憶されており、ステップS2ではそれを走行履歴として参照すればよい。また、ステップS2では、(a)N本のうち少なくとも1本に走行履歴が残っていた場合にYESと判定するようにしてもよいし、(b)N本全てに走行履歴が残っていた場合にYESと判定するようにしてもよいし、(c)所定割合(例えばN/2)以上に走行履歴が残っていた場合にYESと判定するようにしてもよい。また、走行履歴が残っていてもその走行予定日時の時間帯に合致した走行履歴が残っていなければ、ステップS2でNOとすればよい。
ステップS2でNOの場合、経路選択部20aはN本の走行経路からランダムに走行予定日時における走行経路を選択し(ステップS3)、移動体1にその走行経路を示す経路情報を、通信部21を介して送信する(ステップS4)。なお、上記走行予定日時はユーザ操作により指定することもできるし、ユーザが処理開始を指定した時点の日時であってもよい。ステップS4では、例えば移動体1がガレージに存在した場合(移動体1の現在位置の把握は後述のステップS10で可能である)、ガレージからステップS3で選択された走行経路の出発点までの経路を加算した経路情報を送信しておけばよい。但し、例えば、経路選択部20aで選択対象となる走行経路は全て、図3Cの監視地図情報32に示すようにある所定位置(ここではガレージ)から開始してそこで終了するような経路としておいてもよい。
ステップS2でYESの場合、変更部20cが走行予定日時の時間帯について各走行経路の重みを計算し(ステップS5)、その後、経路選択部20aが、計算された重みを考慮した上でN本の走行経路からランダムに走行経路を選択し(ステップS6)、ステップS4へ進む。
ステップS5において、N本のうちi(正の整数)番目の走行経路の重みの計算式としては、例えば下式を使用することができる。但し、走行予定日時に対応する時間帯(例えば、走行予定日時が14:00の場合、それを含む12:00〜15:00の時間帯など)について、過去の情報の統計値(平均値、最大値、最小値、初期値[開始地点の値]、中間値、最終値[終了地点の値]などのいずれか)を用いるものとする。統計処理はこの時点で行ってもよいが、記録処理時に行っておいてもよい。
(走行経路iの各捕捉衛星のSNRの平均)×(k+走行経路iの捕捉衛星数)
(走行経路iの各捕捉衛星のSNRの平均)×(k+走行経路iの捕捉衛星数)
ここで、上記の平均は、(走行経路iの捕捉衛星毎のSNRの合計)/(走行経路iの捕捉衛星数)となる。SNRとしては各衛星のキャリア/ノイズ比を利用すればよい。また、DOP値に含まれる或いはDOP値から計算される値を利用してもよい。また、kは走行経路間での重みの差を調整するための正の定数であり、例えば10程度など、重みを重視するかしないかによって適宜、定めればよい。また、kを加算する代わりに定数を「走行経路iの補足衛星数」に乗算するようにしてもよい。この重みをN本の走行経路全て求め、規格化することで、重み付け係数を求めることができる。例えば、k=10とし、その時間帯におけるルート1,2,3についてそれぞれ、捕捉衛星数が10,15,20で、捕捉衛星のSNRの平均が40,35,30であった場合、重みが800,875,900となり、重み付け係数がそれらを合計値の2575で割った0.31,0.34,0.35となる。
ステップS5では、これらの重み付け係数を考慮した上でランダム抽出すれば選択確率を変更した選択が可能となる。無論、重みをそのまま使用して、ルート1,2,3がそれぞれ800,875,900本ずつ存在するとして、合計2575本の中からランダム抽出することでも、同様に選択確率を変更した選択が可能となる。また、ここで例示した計算式は単なる一例に過ぎない。
なお、ステップS2の判定において、上記(b)の場合は例示したように計算して問題ない。上記(a)又は上記(c)の場合、走行履歴が残っていない走行経路については、例えばその走行経路についての重み付け係数を1/Nのまま変えないようにし、走行履歴が残っている走行経路の重み付け係数も全て求めた上で、規格化すればよい。また、例示した重みや重み付け係数の求め方はこれに限ったものではなく、例えば、(k+走行経路iの捕捉衛星数)の平均値などでもよい。
ステップS4に続き、記録処理部20bは、移動体1からの情報(測位情報を含む)の通信部21での受信を待ち(ステップS7)、受信があった場合、その情報に含まれる感度情報を、経路情報及び時間帯情報に関連付けて記録する(ステップS8)。ステップS7で受信する情報は、移動体1が受信した経路情報(例えばルート1を示す情報)に基づき、図3Bの監視地図情報31中の移動体1の位置で例示するように、走行を開始し、その走行時に取得した情報である。なお、監視地図情報31で例示するように、サーバ装置2では地図情報に走行経路の候補と共に実際の移動体1の位置を反映させて管理者に提示することが好ましい。
ステップS8では、上記時間帯が変わる毎に上記統計値(平均値等)を求めて記録しておけばよい。無論、統計処理の対象は、測位情報に変化がない場合(移動体1の停止や巡回の開始前や終了後)を除外しておく。経路情報及び時間帯情報はステップS4で送信した経路情報、送信日時(又は経路走行指示の日時)を保存しておくか、移動体1から受信するようにしておけば得られる。
次いで、記録処理部20bは、ステップS7で受信した情報(測位情報を含む)に基づき移動体1が目的地に着いたか否かを判定し(ステップS9)、YESの場合にはステップS1へ戻って新たな巡回についての処理を実行し、NOの場合には移動体1の現在の位置を記憶部22に記録しておき(ステップS10)、ステップS7に戻る。なお、ステップS10は、移動体1から情報が来なくなった場合に備えて、最終位置を確認できるようにする処理である。
一方で、図2Bに例示するように、移動体1側では、走行経路管理部10aが通信部15を介してステップS4で送信された経路情報を受信するところから処理が始まる(ステップS11)。次いで、走行経路管理部10aは受信した経路情報(例えばルート1を示す情報)に従い、その走行経路を走行するよう駆動制御部11を制御する(ステップS13)。この制御には測位情報取得部13により一定間隔で取得された測位情報が用いられる。駆動制御部11による駆動部12の制御により、移動体1はルート1に到達後、監視地図情報31中の移動体1の位置で例示するように走行を行うことになる。そして、走行経路管理部10aは、上記一定間隔と同じ間隔又はその整数倍の間隔毎に測位情報(現在の位置を示す情報)をサーバ装置2に送信する(ステップS13)。ここで送信される測位情報がステップS7で受信されることになる。
その後、走行経路管理部10aは、経路情報が示す目的地に到着したか否かを測位情報との比較により判定し(ステップS14)、NOの場合にはステップS12に戻り、走行を継続する。ステップS14でYESとなった段階で、走行経路管理部10aはサーバ装置2に目的地に着いたことを通知し(ステップS15)、新たな巡回についてステップS11の経路情報の受信を待つ。
また、以上では、上記時間帯の詳細を特に言及せず、1日を所定数で分割した時間帯を採用することを前提に説明した。これは、GPS衛星の周回周期が約12時間周期であるため、上記所定数としてある程度適切な値を採用しておけば、時間帯毎に受信感度が異なると言え、上述のような効果が得られると言えるためである。
但し、このような衛星の周回周期を考慮しなくても、最近のデータだけ用いるといった処理により、上述のような効果は十分、得られる。具体的には、変更部20cは、走行予定日時又は上記変更処理時(走行予定日時が入力された時点や変更処理の実行指示を受け付けた時点など)より所定期間前までに受信又は記録した感度情報に基づき、上記変更処理を行うようにすればよい。この所定期間としては、例えば1週間などが挙げられる。所定期間より過去のデータについては全て消去する、つまり所定期間より過去のデータは定期的にリフレッシュするようにしてもよい。
また、代替処理として、変更部20cは、上記変更処理を定期的に実行し、或いは上記変更処理を実行した過去の結果を参照し、変化が大きかった場合に、変化が大きくなる前のデータを使用しないで上記変更処理を行うようにしてもよい(そのデータを消去してしまってもよい)。
また、上記時間帯として1日を所定数で分割した時間帯を採用した場合、曜日についても考慮してもよい。その場合、記録処理部20bは、走行した曜日を示す曜日情報を、経路情報、時間帯情報、及び感度情報に関連付けて記憶部22に記録しておけばよい。そして、変更部20cは、走行予定日時に対応する曜日情報及び時間帯情報に関連付けられた経路情報毎の感度情報に基づき、上記変更処理を行えばよい。曜日を考慮することで、曜日に応じた環境の違い、例えばある走行経路が使えない、或いは高いクレーンが存在する、などといった環境の違いを反映して、受信状態が悪い場面に遭遇し難いような走行経路を決定することができる。
また、本システムにおいて、GPS以外の衛星測位システムを採用する場合、その衛星は1日や半日を周期としないものがあるため、周回周期を考慮することが好ましいと言える。よって、GPSを採用する場合も含め、一般的に、上記時間帯は、測位情報取得部13で測位情報の取得に使用する衛星測位システムにおける衛星の周回周期を所定数(第1の所定数)で分割した時間帯とすることが好ましい。その場合、変更部20cでは、例えば走行予定日時の上記周回周期において定義された時間帯(つまり上記周回周期における位相)と同じ位相(時間的位置)についての過去の走行履歴を参照すればよい。また、同じ位相であるかは、例えば西側に4つ捕捉でき且つ東側に1つ捕捉できる状態の位相なのか、東側に4つ捕捉でき且つ西側に1つ捕捉できる状態の位相なのかなどと、衛星の配置状態の類似により区別しておいてもよい。
周回周期を考慮した場合にも、曜日と同様の考え方で曜日情報のようなより周期の長い情報を考慮してもよい。つまり、記録処理部20bは、上記周回周期を第2の所定数倍した定数倍周期における何番目の上記周回周期に走行時が該当するかを示す位相情報(走行時における周回周期単位での位相を示す位相情報)を、経路情報、時間帯情報、及び感度情報に関連付けて記憶部22に記録しておいてもよい。そして、変更部20cは、走行予定日時に対応する位相情報及び時間帯情報に関連付けられた経路情報毎の感度情報に基づき、上記変更処理を行えばよい。なお、上記周回周期が1日又は半日の場合、上記定数倍周期のより一般的な例が7日であり、その場合、位相情報は曜日情報を示すことになる。よって、この例でも曜日情報を用いた場合と同様の効果を奏する。
また、走行経路のうち受信感度が悪すぎる走行経路が存在すると、その走行経路が全く選択されなくなるといった問題がある。従って、そのような事態を避けるために、変更部20cは、上記複数の走行経路のいずれについても上記選択確率がゼロとならないように上記選択確率を変更することが望ましい。一例としては上記式においてk≠0などとするなお、この例は、上述したいずれの応用例にも適用できる。
また、受信感度は、天気に左右されることにあり、本システムも天気に対応できるようにしておいてもよい。その場合、記録処理部20bは、走行時の天気を示す天気情報を、経路情報、時間帯情報、及び感度情報に関連付けて記憶部22に記録しておいてもよい。走行時の天気は、カメラでの撮影画像、照度計、温度計、湿度計などから取得することが可能であり、これらの計器などを移動体1に搭載してサーバ装置2側に計測結果を送信し、記録するようにしてもよいが、全ての経路情報に共通に利用できる情報であるため、サーバ装置2側にこれらの計器などを接続しておき、直接、計測結果を得て記録しておくことが好ましい。
そして、変更部20cは、走行予定日時及び走行予定日時における天気予想情報に対応する、時間帯情報及び天気情報に関連付けられた経路情報毎の感度情報に基づき、上記変更処理を行う。上記天気予報情報は、或る程度直ぐに出発させる場合には上記天気情報と同じ情報で対応することもできるが、そうでない場合には、サーバ装置2がインターネット上などで取得した天気予想情報、例えば晴れ/曇り/雨等、気温、湿度、降水確率などの情報を採用すればよい。なお、天気対応の例は、上述したいずれの応用例にも適用できる。例えば、曜日情報を採用する場合、曜日情報にも対応させた記録処理及び変更処理を行えばよい。
以上、移動体1はサーバ装置2に対し、1台のみ用意されていることを前提に説明したが、複数台用意されていてもよい。その場合、経路選択部20aでは各移動体1の走行経路を選択するに際し、選択済みの走行経路を選択候補から除外して選択処理を実行するなどすれば、同時間帯且つ同走行経路での移動体の重複を避けることができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について、図4A〜図5Cを併せて参照しながら説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態との重複箇所の説明を基本的に省略するが、第1の実施形態で説明した様々な応用例が適用できる。図4A、図4Bはそれぞれ、本実施形態に係るサーバ装置2、移動体1における処理の一例を説明するためのフロー図である。また、図5Aは、図4A,図4Bの処理において選択候補となる走行経路の一例及びその中の1つの走行経路を移動体が走行する様子を示す模式図、図5Bは、図5Aの状態から移動体が分岐点を通過した様子を示す模式図、図5Cは、図4A,図4Bの処理において選択候補となる走行経路の他の例及びその中の1つの走行経路を移動体が走行する様子を示す模式図である。
本発明の第2の実施形態について、図4A〜図5Cを併せて参照しながら説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態との重複箇所の説明を基本的に省略するが、第1の実施形態で説明した様々な応用例が適用できる。図4A、図4Bはそれぞれ、本実施形態に係るサーバ装置2、移動体1における処理の一例を説明するためのフロー図である。また、図5Aは、図4A,図4Bの処理において選択候補となる走行経路の一例及びその中の1つの走行経路を移動体が走行する様子を示す模式図、図5Bは、図5Aの状態から移動体が分岐点を通過した様子を示す模式図、図5Cは、図4A,図4Bの処理において選択候補となる走行経路の他の例及びその中の1つの走行経路を移動体が走行する様子を示す模式図である。
本実施形態では、選択候補となるN本の走行経路はそれぞれ、他の少なくとも1つの走行経路と分岐点で繋がっているものとする。換言すれば、本実施形態では、図5Aの監視地図情報50等で例示するように、巡回させたい経路を分岐点で分割したものが選択候補としてのN本の走行経路となり、監視地図情報50の例では分岐点50a等により9本の走行経路が選択候補となる。
図4Aに例示するように、サーバ装置2では、まず経路選択部20aが通信部21を介して、移動体1から現在の位置情報(測位情報)を受信し(ステップS21)、その位置に対応する経路情報を移動体1に送信する(ステップS22)。このとき送信する経路情報は、単に現在位置から所定の巡回方向に沿った次の分岐点までを示す情報とすればよい。これにより、移動体1が例えば監視地図情報50の第1工場の下側に居た場合、サーバ装置2が、移動体1に対し矢視の方向に次の分岐点50aに向かって走行させるような経路情報を送信することになる。
続いてステップS7,S8と同様の処理を行った後(ステップS23,S24)、記録処理部20bは、ステップS23で受信した情報(測位情報を含む)に基づき移動体1が分岐点(上記の例では分岐点50a)に着いたか否かを判定し(ステップS25)、NOの場合にはステップS10と同様に移動体1の現在の位置を記憶部22に記録しておき(ステップS26)、ステップS23に戻る。ステップS25でYESの場合には、ステップS1〜S6の処理と同様の処理を行い(ステップS27〜S32)、ステップS30の後、ステップS23へ戻る。
但し、ステップS27では、移動体1の現在の位置から走行可能な経路として、その分岐点からの分岐路のみ(分岐点50aで言えば、走行方向も考慮すると、第1工場と第2工場との間の経路と第2工場の上側の経路の合計2つの分岐路が存在することになる)を候補とすることが、巡回の効率が良いため好ましいと言える。但し、この例に限らず、他の走行経路も候補に入れ、最終的にステップS29又はS32で選択された走行経路が分岐点50aから離れた経路であればその開始点まで最短経路で進ませるなどの処理を加えればよい。
一方で、図4Bに例示するように、移動体1側では、走行経路管理部10aが通信部15を介して、サーバ装置2に現在の位置情報(測位情報)を送信し(ステップS41)、経路情報をサーバ装置2から受信する(ステップS42)。ステップS42では最初ステップS22で送信された経路情報を受信するが、走行経路が決定した時点ではステップS30で送信された経路情報を受信することになる。
次いで、ステップS12〜S15と同様の処理を行う(ステップS43〜S46)。但し、ステップS45,S46では目的地として分岐点に着いたか否かを判定し、分岐点に着いたことをサーバ装置2に通知する。
以上のような処理により、移動体1は、まず図5Aの監視地図情報50の位置から分岐点50aに向かい、図5Bの監視地図情報51で例示するように分岐点50aの後に続く経路(ステップS30で送信された経路情報が示す経路)を移動体1が走行することになる。
このような処理においても第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、図5Cの監視地図情報52で例示したように監視地図情報50,51の分岐点に左折/右折点52aのような点を分岐点と取扱い、これらを追加して処理を行うこともできる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について、図6A〜図7を併せて参照しながら説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態との重複箇所の説明を基本的に省略するが、第1,第2の実施形態で説明した様々な応用例が適用できる。図6A、図6Bはそれぞれ、本実施形態に係るサーバ装置2、移動体1における処理の一例を説明するためのフロー図である。図7は、図6A,図6Bの処理において選択候補となる走行経路の一例及びその中の1つの走行経路を移動体が走行後、他の走行経路に移動する様子を示す模式図である。
本発明の第3の実施形態について、図6A〜図7を併せて参照しながら説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態との重複箇所の説明を基本的に省略するが、第1,第2の実施形態で説明した様々な応用例が適用できる。図6A、図6Bはそれぞれ、本実施形態に係るサーバ装置2、移動体1における処理の一例を説明するためのフロー図である。図7は、図6A,図6Bの処理において選択候補となる走行経路の一例及びその中の1つの走行経路を移動体が走行後、他の走行経路に移動する様子を示す模式図である。
本実施形態では、走行中に走行経路の再選択を可能にするものである。そのため、本実施形態における変更部20cは、現在走行中の走行経路について、現在の走行について受信した感度情報に基づき、選択確率又は選択確率の変更のための重み付け係数を算出すると共に、(保存しておいた或いは再度算出した)現在の走行以前の走行について受信した感度情報に基づき選択確率又は重み付け係数を算出或いは読み出す。上記重み付け係数は、上述した例からも分かるように上記重みでも同義となり、以下の説明でもその点は同様である。なお、本実施形態では、走行中も通信が必要であるため、通信部15,21が無線通信部であることがより好ましいと言える。
そして、本実施形態における経路選択部20aは、上記現在の走行に関する選択確率又は重み付け係数と上記現在の走行以前の走行に関する選択確率又は重み付け係数とを比較し、前者と後者が所定値以上の差をもつ場合、若しくは後者に対する前者の割合が所定割合以下である場合、N本の走行経路のうち現在走行していない走行経路に選択し直す(選択結果を変更する)。
図6Aに例示するように、まず、サーバ装置2はステップS1〜S9と同様の処理を行う(ステップS51〜S59)。次いで、変更部20cが現在走行中の走行経路(走行経路jとする)について、現在の走行について移動体1から受信した測位情報のみに基づいて重みを計算する(ステップS60)。ステップS60でも、例えば、(走行中の走行経路jの各捕捉衛星のSNRの平均)×(k+走行経路jの捕捉衛星数)の計算式を採用することができるが、上述したように今回の走行時のデータだけが用いられる。ここで、上記の平均は、(走行経路jの捕捉衛星毎のSNRの合計)/(走行経路jの捕捉衛星数)となる。
次いで、変更部20cは、それ以前(過去)の走行時に得たその走行経路jについて、移動体1から受信した測位情報に基づいて重みを計算する(ステップS61)。なお、ステップS61ではステップS55で計算した重みのうち、走行指示する走行経路(現在走行中の走行経路jに該当)を保存しておき、その重みを読み出すだけでもよい。なお、ステップS60,61の順序は問わない。その後、或いはステップS59の直後などに、サーバ装置2はステップS10と同様に移動体1の位置を記録する(ステップS62)。
次いで、経路選択部20aは、ステップS60で計算した現在の重みがステップS61で計算した過去の重みの2/3(上記所定割合の一例)以上であるか否かを判定し(ステップS63)、YESの場合にはそのままの走行経路jを継続させるため、そのままステップS57に戻る。ステップS63でNOの場合には、経路選択部20aは、別経路を選択し移動体1に通信部21を介して経路変更指示を行うと共に(ステップS64)、移動体1に変更後の経路情報を送信する(ステップS65)。なお、ステップS64,S65は同時であってもよく、ステップS65の処理だけでもよい。ステップS65の処理後はステップS57に戻る。
ここで、ステップS64における別経路の選択方法について簡単に説明する。ステップS64では、まず、走行中の走行経路を走行できないと捉えて走行可能な経路から外すと。次いで、ステップS52,S53,S55,S56と同様の処理を行い、次の走行経路を選択するか、或いはランダム選択せずにそれに一番近い走行経路(例えばルート1が走行中であればルート2)を選択するようにしてもよい。
一方で、図6Bに例示するように、移動体1側では、ステップS11〜S13と同様にサーバ装置2から受信した走行経路に従い走行を行い、測位情報の送信を行う(ステップS71〜S73)。その後、走行経路管理部10aが通信部15を介してサーバ装置2からの指示を確認し(ステップS74)、ステップS64で送信される経路変更指示を受信したか否かを判定する(ステップS75)。
ステップS75でYESの場合、そのままステップS71へ戻り、ステップS65で送信された経路情報を受信する。これにより、図7の監視地図情報60で例示するように、例えばルート1を走行中に経路変更指示及び次の経路情報(例えばルート2)を受信すると、必要に応じてUターンして矢視で示すようにルート2の出発点に向かうことになる。但し、経路変更指示を受けた時点でガレージ方向又は近接するルートの出発点に自動的に戻るようにし、ステップS65で送信される経路情報を待ってもよい。一方で、ステップS75でNOの場合にはステップS14,S15と同様の処理を行う(ステップS76,S77)。ステップS76でNOの場合にはステップS72へ進み、YESの場合にはステップS77の処理後、ステップS71へ戻る。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果だけでなく、受信環境が急変した場合にも対応することができる。
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について、図8を併せて参照しながら説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態との重複箇所の説明を基本的に省略するが、第1〜第3の実施形態で説明した様々な応用例が適用できる。図8は、本実施形態に係る移動体の一構成例を示すブロック図である。
本発明の第4の実施形態について、図8を併せて参照しながら説明する。なお、本実施形態では、第1の実施形態との重複箇所の説明を基本的に省略するが、第1〜第3の実施形態で説明した様々な応用例が適用できる。図8は、本実施形態に係る移動体の一構成例を示すブロック図である。
図8で例示するように、本実施形態に係る移動体8は、図1のサーバ装置2の機能を併せもち単独で同様の処理を行うものである。そのため、移動体8は、駆動制御部11、駆動部12、測位情報取得部13、及び記憶部14と同様の駆動制御部81、駆動部82、測位情報取得部83、及び記憶部84を備えると共に、経路選択部20a、記録処理部20b、及び変更部20cと同様の経路選択部80a、記録処理部80b、及び変更部80cを有する主制御部80を備える。なお、走行経路管理部10aに対応する部位は、サーバ装置2とのやり取りを行う機能を除き、主制御部10の機能を含む主制御部80が行うものとして説明する。また、記憶部84は記憶部14と記憶部22の双方に記憶されたデータを記憶することになる。
経路選択部80aは、予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における移動体1の走行経路をランダムに選択する選択処理を行う。主制御部80は、経路選択部20aで選択された走行経路を測位情報取得部83で取得した測位情報に基づき走行する制御を行う。記録処理部80bは、走行時に取得された測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記憶部84に記録する。
変更部80cは、走行予定日時に対応する上記時間帯情報に関連付けられた経路情報毎の感度情報に基づき、経路選択部20aにおける各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う。そして、経路選択部20aは、上記走行予定日時に対応して変更された上記選択確率を用い、上記選択処理を行う。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られるだけではなく、移動体8単体で処理が完結するため、移動体1のようにサーバ装置2との通信が不要である。
(その他)
以上、本発明の様々な実施形態に係るサーバ装置、移動体、及びそれらを備えた走行経路選択システムについて説明したが、本発明は、走行経路選択方法としての形態も採り得る。この走行経路選択方法は、衛星測位システムで測位した測位位置を示す測位情報を取得し上記測位情報に基づき走行する移動体についての走行経路を選択する走行経路選択方法であり、次の経路選択ステップ、記録ステップ、及び変更ステップを有する。上記経路選択ステップは、経路選択部が、予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における上記移動体の走行経路をランダムに選択する選択処理を行う。上記記録ステップは、記録部が、上記移動体の走行時の上記測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記録する、上記変更ステップは、変更部が、上記走行予定日時に対応する上記時間帯情報に関連付けられた上記経路情報毎の上記感度情報に基づき、上記経路選択ステップにおける各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う。そして、上記経路選択ステップは、上記走行予定日時に対応して変更された上記選択確率を用い、上記選択処理を行う。
以上、本発明の様々な実施形態に係るサーバ装置、移動体、及びそれらを備えた走行経路選択システムについて説明したが、本発明は、走行経路選択方法としての形態も採り得る。この走行経路選択方法は、衛星測位システムで測位した測位位置を示す測位情報を取得し上記測位情報に基づき走行する移動体についての走行経路を選択する走行経路選択方法であり、次の経路選択ステップ、記録ステップ、及び変更ステップを有する。上記経路選択ステップは、経路選択部が、予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における上記移動体の走行経路をランダムに選択する選択処理を行う。上記記録ステップは、記録部が、上記移動体の走行時の上記測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記録する、上記変更ステップは、変更部が、上記走行予定日時に対応する上記時間帯情報に関連付けられた上記経路情報毎の上記感度情報に基づき、上記経路選択ステップにおける各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う。そして、上記経路選択ステップは、上記走行予定日時に対応して変更された上記選択確率を用い、上記選択処理を行う。
上記のサーバプログラム或いは第4の実施形態における移動体に組み込まれるプログラム(ファームウェア)は、上記の経路選択ステップ、記録ステップ、及び変更ステップをサーバコンピュータ或いは移動体内部のコンピュータに実行させるためのプログラムと言える。いずれのプログラムも、可搬の記録媒体にコンピュータ読取可能な状態で格納することや、インターネット経由で送信することなどにより、流通させることができる。その他の応用例については、第1〜第4の実施形態で説明した通りであり、その説明を省略する。
1,8…移動体、2…サーバ装置、10,80…移動体側の主制御部、10a…走行経路管理部、11,81…駆動制御部、12,82…駆動部、13,83…測位情報取得部、14,84…移動体側の記憶部、15…移動体側の通信部、20…サーバ装置側の制御部、20a…経路選択部、20b…記録処理部、20c…変更部、21…サーバ装置側の通信部、22…サーバ装置側の記憶部、30…地図情報、31,32,50,51,52,60…監視地図情報、50a…分岐点、52a…左折/右折点、80a…移動体側の経路選択部、80b…移動体側の記録処理部、80c…移動体側の変更部。
Claims (11)
- 衛星測位システムで測位した測位位置を示す測位情報を取得し該測位情報に基づき走行する移動体に接続可能なサーバ装置であって、
予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における前記移動体の走行経路をランダムに選択する選択処理を行う経路選択部と、
前記移動体で走行時に取得された前記測位情報を受信する受信部と、
該受信部で受信した前記測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記録する記録部と、
前記走行予定日時に対応する前記時間帯情報に関連付けられた前記経路情報毎の前記感度情報に基づき、前記経路選択部における各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う変更部と、
を備え、
前記経路選択部は、前記走行予定日時に対応して変更された前記選択確率を用い、前記選択処理を行うことを特徴とするサーバ装置。 - 前記時間帯は、前記衛星測位システムにおける衛星の周回周期を所定数で分割した時間帯であることを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
- 前記時間帯は、1日を所定数で分割した時間帯であり、
前記記録部は、走行した曜日を示す曜日情報を、前記経路情報、前記時間帯情報、及び前記感度情報に関連付けて記録し、
前記変更部は、前記走行予定日時に対応する前記曜日情報及び前記時間帯情報に関連付けられた前記経路情報毎の前記感度情報に基づき、前記変更処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。 - 前記変更部は、前記複数の走行経路のいずれについても前記選択確率がゼロとならないように前記選択確率を変更することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のサーバ装置。
- 前記記録部は、走行時の天気を示す天気情報を、前記経路情報、前記時間帯情報、及び前記感度情報に関連付けて記録し、
前記変更部は、前記走行予定日時及び前記走行予定日時における天気予想情報に対応する、前記時間帯情報及び前記天気情報に関連付けられた前記経路情報毎の前記感度情報に基づき、前記変更処理を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のサーバ装置。 - 前記変更部は、前記走行予定日時又は前記変更処理時より所定期間前までに受信又は記録した前記感度情報に基づき、前記変更処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のサーバ装置。
- 前記複数の走行経路はそれぞれ、他の少なくとも1つの前記走行経路と分岐点で繋がっていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のサーバ装置。
- 前記変更部は、現在走行中の前記走行経路について、現在の走行について受信した前記感度情報に基づき、前記選択確率又は前記選択確率の変更のための重み付け係数を算出すると共に、現在の走行以前の走行について受信した前記感度情報に基づき前記選択確率又は前記重み付け係数を算出或いは読み出し、
前記経路選択部は、前記現在の走行に関する前記選択確率又は前記重み付け係数と前記現在の走行以前の走行に関する前記選択確率又は前記重み付け係数とを比較し、前者と後者が所定値以上の差をもつ場合、若しくは後者に対する前者の割合が所定割合以下である場合、前記複数の走行経路のうち現在走行していない前記走行経路に選択し直すことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のサーバ装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載のサーバ装置に接続可能な移動体であって、
前記測位情報を取得する測位情報取得部と、
前記経路選択部で選択された前記走行経路を前記測位情報に基づき走行する制御を行う制御部と、
走行時に取得した前記感度情報を前記サーバ装置に送信する送信部と、
を備えたことを特徴とする移動体。 - 衛星測位システムで測位した測位位置を示す測位情報を取得する測位情報取得部を備え、該測位情報に基づき走行する移動体であって、
予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における前記移動体の走行経路をランダムに選択する選択処理を行う経路選択部と、
前記経路選択部で選択された前記走行経路を前記測位情報に基づき走行する制御を行う制御部と、
走行時に取得された前記測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記録する記録部と、
前記走行予定日時に対応する前記時間帯情報に関連付けられた前記経路情報毎の前記感度情報に基づき、前記経路選択部における各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う変更部と、
をさらに備え、
前記経路選択部は、前記走行予定日時に対応して変更された前記選択確率を用い、前記選択処理を行うことを特徴とする移動体。 - 衛星測位システムで測位した測位位置を示す測位情報を取得し該測位情報に基づき走行する移動体についての走行経路を選択する走行経路選択方法であって、
経路選択部が、予め定められた複数の走行経路の中から走行予定日時における前記移動体の走行経路をランダムに選択する選択処理を行う経路選択ステップと、
記録部が、前記移動体の走行時の前記測位情報に含まれる衛星電波受信感度を示す感度情報と、走行した走行経路を示す経路情報と、走行した時間帯を示す時間帯情報と、を関連付けて記録する記録ステップと、
変更部が、前記走行予定日時に対応する前記時間帯情報に関連付けられた前記経路情報毎の前記感度情報に基づき、前記経路選択ステップにおける各走行経路の選択確率を変更する変更処理を行う変更ステップと、
を有し、
前記経路選択ステップは、前記走行予定日時に対応して変更された前記選択確率を用い、前記選択処理を行うことを特徴とする走行経路選択方法。
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2015
- 2015-09-25 JP JP2015187608A patent/JP2017062179A/ja active Pending
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US11587366B1 (en) * | 2018-11-20 | 2023-02-21 | State Farm Mutual Automobile Insurance Company | Systems and methods for selecting locations to validate automated vehicle data transmission |
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