JP2017061351A - 昇降装置および自律走行装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アームの昇降動作中に、人体の一部分がアーム等にはさまれた場合に、はさまれた状態から容易に脱出することが可能となるようにすること。【解決手段】固定台と、一方向に長いアームと、アームの一端が接続された駆動軸と、駆動軸を支点としてアームを上下方向に回動させるアーム駆動部と、昇降駆動モータとを備える。アーム駆動部は、アームの一端と固定台とを結合する部分に設けられ、駆動軸に定着されたシャフトホルダと、シャフトホルダに係合しかつ昇降駆動モータによって駆動軸を支点として回動させられるシリンダアームとを含む。シャフトホルダとシリンダアームの係合部分にすき間を形成した状態で、シャフトホルダとシリンダアームとを係合させ、シリンダアームを駆動軸を支点として回動させることによって、シリンダアームに係合したシャフトホルダと駆動軸とを回転させて、駆動軸に接続されたアームを上下方向に回動させる。【選択図】図14

Description

この発明は、昇降装置に関し、特に、屋外等において監視動作を行う自律走行装置などに搭載される昇降装置および自律走行装置に関する。
今日、建物内および建物周辺や所定の敷地内の状況を監視する監視用ロボットなど、自律的に移動する自律走行装置が利用されている。このような従来の自律走行装置は、カメラや距離画像センサ等を備えて、画像データなどの監視情報を取得しながら、所定の経路を無人走行するか、あるいは担当者による遠隔操作に基づいて自律走行している。
また、監視用カメラは、自律走行の前方方向の比較的近距離の領域を撮影する場合の他に、遠く離れた領域、建物の上方向、外壁の裏側などを撮影する場合もある。このような場合、高い位置から所望の領域を撮影するため、鉛直上下方向に伸縮可能なアームの先端にカメラを設置し、自律走行装置の荷台に、このアームを備えた昇降装置を搭載するものも利用されている。
このような昇降装置を備えた自律走行装置は、安全のため、目的地である監視場所に行くまでの走行中は、アームが下降した状態で走行を行い、走行中の振動によりカメラやアーム等が損傷しないように、アームを下部の固定台にロックするロック機構を有している。
たとえば、特許文献1に記載されているようなロック機構を備えることにより、アームを固定することによって、安全性と担当者の操作性の向上を図ることができる。
また、メンテナンス等のため、担当者がアームの上昇および下降を手動操作する場合もあるが、走行停止中であっても、作業中の担当者の安全性を十分に確保する必要がある。
特開平10−272980号公報
しかし、上記したロック機構は、アームが完全に下降した後の走行中における安全性を高めるものである。
アームの下降中において、アームと下部の固定台との間などに担当者の指や腕がはさまれる可能性があるが、ロック機構を備えるだけでは、昇降動作中において、担当者の腕等がはさまれた場合の安全性を確保することはできない。
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、昇降装置のアームの下降中などにおいて、担当者の腕等がはさまれた場合に、腕等が重大な損傷を受けることなく、はさまれた状態から脱出することが可能となるようにした昇降装置を提供することを課題とする。
この発明は、固定台と、一方向に長いアームと、前記アームの一端が接続された駆動軸と、前記駆動軸を支点として前記アームを上下方向に回動させるアーム駆動部と、昇降駆動モータとを備え、前記アーム駆動部は、前記アームの一端と固定台とを結合する部分に設けられ、アーム駆動部が、前記駆動軸に定着されたシャフトホルダと、前記シャフトホルダに係合しかつ前記昇降駆動モータによって前記駆動軸を支点として回動させられるシリンダアームとを含み、前記シャフトホルダと前記シリンダアームの係合部分に所定のすき間を形成した状態で、シャフトホルダとシリンダアームとを係合させ、前記シリンダアームを前記駆動軸を支点として回動させることによって、前記シリンダアームに係合した前記シャフトホルダと前記駆動軸とを回転させて、前記駆動軸に接続された前記アームを上下方向に回動させることを特徴とする昇降装置を提供するものである。
また、前記シャフトホルダは、その中心に前記駆動軸を挿入することのできる貫通孔を有するほぼ円柱形状の部材であり、かつその円柱形表面に前記シリンダアームと係合するための凹部を備え、前記シリンダアームは、前記凹部の中に係合することのできる凸部を有する締結口を備えた部材であり、前記締結口の中に前記シャフトホルダを収納し、前記凹部と前記凸部とが係合された場合に、前記すき間が、前記凹部の中に形成されることを特徴とする。
また、前記すき間は、前記アームを、所定角度だけ回動させることが可能な程度の幅を有することを特徴とする。
また、前記アームが、上部アームおよび下部アームからなり、前記上部アームの一端と前記下部アームの一端とが回動自在に結合され、前記下部アームの他端が前記駆動軸に接続されたくの字形状の部材であることを特徴とする。
また、前記アームの下側面および上側面、前記固定台の表面の少なくともいずれかの1つの面に、接触式または非接触式の感圧センサをさらに備え、前記感圧センサによって、物体の接触または接近を検知した場合に、前記アームの昇降動作を停止させることを特徴とする。
また、前記アームの昇降動作を停止させるための非常停止スイッチを、前記アームおよび前記固定台を含む前記昇降装置の構成部材の表面であって、手動操作が可能な部位に設置することを特徴とする。
また、前記昇降駆動モータの回転を制御する昇降制御部と、前記昇降駆動モータを回転させるための電流値を測定する電流測定部をさらに備え、前記電流測定部によって測定された電流値が、所定の過電流しきい値よりも大きくなった場合に、前記昇降制御部が、前記昇降駆動モータを停止させることを特徴とする。
また、この発明は、前記した昇降装置を搭載した自律走行装置や、前記アームの一端とは異なる他端の先端部分に、撮影部を備えた自律走行装置を提供するものである。
また、この発明は、固定台と、一方向に長いアームと、前記アームの一端が接続された駆動軸と、前記駆動軸を支点として前記アームを上下方向に回動させるアーム駆動部と、昇降駆動モータとを備え、前記アーム駆動部が、前記昇降駆動モータの回転を前記アームおよび駆動軸に伝達する係合機構を備え、前記係合機構に、前記アームおよび駆動軸の移動を可能とする所定のすき間を備えたことを特徴とする昇降装置を提供するものである。
さらに、前記アーム駆動部は、前記アームの一端と固定台とを結合する部分に設けられ、アーム駆動部が、前記駆動軸に定着されたシャフトホルダと、前記シャフトホルダに係合しかつ前記昇降駆動モータによって前記駆動軸を支点として回動させられるシリンダアームと、前記シリンダアームに結合されかつ、前記昇降駆動モータの回転を前記シリンダアームに伝達する駆動ピストンとを含み、前記係合機構が備えるすき間は、前記シャフトホルダと前記シリンダアームとの係合部分、前記駆動軸と前記シャフトホルダとの係合部分、前記アームと前記駆動軸との係合部分、および前記シリンダアームと前記駆動ピストンとの係合部分のうち、少なくともいずれか1つの係合部分に設けることを特徴とする。
この発明によれば、アームを上下方向に回動させるアーム駆動部に、互いに係合されたシャフトホルダとシリンダアームを備え、これらの係合部分に所定のすき間を形成した状態で、シャフトホルダとシリンダアームとを係合させているので、アームが下降中に、作業担当者の人体の一部分がアーム等によってはさまれた場合に、手動によってアームを押し返すことができ、はさまれた状態から容易に脱出することが可能となる。
この発明の自律走行装置の一実施例の外観図である。 この発明の自律走行装置の走行に関係する構成の説明図である。 この発明の自律走行装置の一実施例の構成ブロック図である。 この発明の昇降装置を備えた自律走行装置の一実施例の概略説明図である。 この発明の昇降装置を備えた自律走行装置の一実施例の概略説明図である。 この発明の昇降装置の主要部分の概略構成図である。 図6におけるアーム駆動部の付近の拡大図である。 シリンダアームの一実施例の平面図および斜視図である。 シャフトホルダの一実施例の平面図および斜視図である。 シリンダアームとシャフトホルダとを係合させた状態の概略説明図である。 シリンダアームの凸部と、シャフトホルダの凹部との係合関係の概略説明図である。 下部アームが下降している状態の概略説明図である。 アームの上昇中と下降中におけるすき間の概略説明図である。 アームの下降中に、作業担当者の腕がはさまった場合の対応についての概略説明図である。 マジックハンド形状の昇降装置の一実施例の概略説明図である。 アームに感圧センサを備えた昇降装置の一実施例の概略説明図である。 電流測定および昇降動作の停止処理の一実施例のフローチャートである。
以下、図面を使用して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例の記載によって、この発明が限定されるものではない。
この発明の昇降装置としては、主として、カメラ(撮影部とも呼ぶ)を備え、移動しながら種々の監視対象や所定の監視領域をカメラによって撮影する自律走行装置に搭載されるものとして説明する。ただし、昇降装置は、自律走行装置に搭載することなく、単独で使用してもよく、また、他の車両や設備に搭載して使用してもよい。
以下の実施形態では、まず、自律走行装置について説明する。
<自律走行装置の構成>
図1に、この発明の自律走行装置の一実施例の外観図を示す。
図1において、この発明の自律走行装置1は、所定の経路情報に基づいて、障害物を避けながら、自律的に移動する機能を有する車両である。
また、自律走行装置1は、移動機能に加えて、輸送機能、監視機能、掃除機能、誘導機能、通報機能などの種々の機能を備えてもよい。
以下の実施例では、主として、屋外の所定の監視領域や通路を自律走行し、監視領域等の監視や輸送を行うことのできる自律走行装置について説明する。
図1の外観図において、自律走行装置1(以下、車両とも呼ぶ)は、主として、車体10と、4つの車輪(21,22)と、監視ユニット2と、制御ユニット3とを備える。
監視ユニット2は、移動する領域や路面の状態を確認する機能や監視対象を監視する機能を有する部分であり、たとえば、移動する前方空間の状態を確認する距離検出部51、振動検出部57、走行している現在位置の情報を取得する位置情報取得部59などから構成される。
制御ユニット3は、この発明の自律走行装置の有する走行機能や監視機能などを実行する部分であり、たとえば後述するような制御部50、画像認識部56、監視情報取得部58、通信部54、記憶部61などから構成される。
また、後述する図4に示すように、昇降装置は、自律走行装置1の上に搭載される。
この発明の自律走行装置では、特に、距離検出部51および振動検出部57等を利用して、車体10の進行方向前方の状態を確認しながら自走する。たとえば、前方に、障害物や段差等が存在することを検出した場合には、障害物に衝突することなどを防止するために、静止、回転、後退、前進等の動作を行って進路を変更し、画像により不審者を認識した場合や、異常振動を検出した場合には、検出項目に対応した所定の機能を実行する。
図2に、この発明の自律走行装置の走行に関係する構成の説明図を示す。
図2(a)は、車両1の右側面図であり、右側の前輪21や後輪22を仮想線で示している。また、図2(b)は、図2(a)のB−B線矢視断面図を示し、後述するスプロケット21b,22b,31b,32bを仮想線で示している。車体10の前面13に前輪(21,31)を配置し、後面14に後輪(22,32)を配置する。
車体10の各側面12R,12Lには帯状のカバー18が設置され、車体10の前後方向に沿って延びている。カバー18の下側には、前輪21、31および後輪22、32をそれぞれ回転支持する車軸21a,31aおよび車軸22a、32aが設けられている。各車軸21a,31a,22a,32aは、動力伝達部材によって結合されない場合は、独立して回転可能となっている。
左右のそれぞれ一対の前輪(21,31)と後輪(22,32)とには、動力伝達部材であるベルト23,33が設けられている。具体的には、右側の前輪21の車軸21aにはスプロケット21bが設けられ、後輪22の車軸22aにはスプロケット22bが設けられる。また、前輪のスプロケット21bと後輪のスプロケット22bとの間には、例えばスプロケットと歯合する突起を内面側に設けたベルト23が巻架されている。同様に、左側の前輪31の車軸31aにはスプロケット31bが設けられるとともに、後輪32の車軸32aにはスプロケット32bが設けられており、前輪のスプロケット31bと後輪のスプロケット32bとの間には、ベルト23と同様の構造を持つベルト33が巻架されている。
したがって、左右のそれぞれ一対の前輪と後輪(21と22、31と32)は、ベルト(23,33)によって連結駆動されるので、一方の車輪を駆動すればよい。たとえば、前輪(21,31)を駆動すればよい。一方の車輪を駆動輪とした場合に、他方の車輪は、動力伝達部材であるベルトによってスリップすることなく駆動される従動輪として機能する。
左右それぞれ一対の前輪と後輪とを連結駆動する動力伝達部材としては、スプロケットとこのスプロケットに歯合する突起を設けたベルトを用いるほか、例えば、スプロケットとこのスプロケットに歯合するチェーンを用いてもよい。さらに、スリップが許容できる場合は、摩擦の大きなプーリーとベルトを動力伝達部材として用いてもよい。ただし、駆動輪と従動輪の回転数が同じとなるように動力伝達部材を構成する。
図2では、前輪(21、31)が駆動輪に相当し、後輪(22、32)が従動輪に相当する。
車体10の底面15の前輪側には、右側の前後輪21,22を駆動するための電動モータ41Rと、左側の前後輪31,32を駆動するための電動モータ41Lの2つのモータが設けられている。右側の電動モータ41Rのモータ軸42Rと右側の前輪21の車軸21aとの間には、動力伝達機構としてギアボックス43Rが設けられている。同様に、左側の電動モータ41Lのモータ軸42Lと左側の前輪31の車軸31aとの間には、動力伝達機構としてギアボックス43Lが設けられている。ここでは、2つの電動モータ41R,41Lは車体の進行方向の中心線に対して左右対称となるように並列配置されており、ギアボックス43R,43Lもそれぞれ電動モータ41R,41Lの左右外側に配設されている。
ギアボックス43R,43Lは、複数の歯車や軸などから構成され、電動モータからの動力をトルクや回転数、回転方向を変えて出力軸である車軸に伝達する組立部品であり、動力の伝達と遮断を切替えるクラッチを含んでいてもよい。なお、左右の後輪22,32はそれぞれ軸受44R,44Lによって軸支されており、軸受44R,44Lはそれぞれ車体10の底面15の右側面12R、左側面12Lに近接させて配設されている。
以上の構成により、進行方向右側の一対の前後輪21,22と、左側の一対の前後輪31,32とは、独立して駆動することが可能となる。すなわち、右側の電動モータ41Rの動力はモータ軸42Rを介してギアボックス43Rに伝わり、ギアボックス43Rによって回転数、トルクあるいは回転方向が変更されて車軸21aに伝達される。そして、車軸21aの回転によって車輪21が回転するとともに、車軸21aの回転は、スプロケット21b、ベルト23、および、スプロケット22bを介して後軸22bに伝わり、後輪22を回転させることになる。左側の電動モータ41Lからの前輪31および後輪32への動力の伝達については上記した右側の動作と同様である。
2つの電動モータ41R,41Lの回転数が同じである場合、各ギアボックス43R,43Lのギア比(減速比)を同じにすれば、自律走行装置1は前進あるいは後進を行うことになる。自律走行装置1の速度を変更する場合は、各ギアボックス43R,43Lのギア比を同じ値に維持しつつ変化させればよい。
また、進行方向を変える場合は、各ギアボックス43R,43Lのギア比を変更して、右側の前輪21および後輪22の回転数と左側の前輪31および後輪32の回転数とに、回転差を持たせればよい。さらに、各ギアボックス43R,43Lからの出力の回転方向を変えることにより、左右の車輪の回転方向を反対にすることで車体中央部を中心とした定置旋回が可能になる。
自律走行装置1を定置旋回させる場合は、前後の車輪の角度を可変にするステアリング機構が設けられていないため、前後の車輪の間隔(ホイールベース)が大きいほど、車輪にかかる抵抗が大きくなり、旋回のために大きな駆動トルクが必要となる。しかし、各ギアボックス43R,43L内のギア比は可変にしているので、旋回時の車輪の回転数を下げるだけで車輪に大きなトルクを与えることができる。
例えば、ギアボックス43R内のギア比として、モータ軸42R側のギアの歯数を10、中間ギアの歯数を20、車軸21b側のギアの歯数を40とした場合、車軸21bの回転数はモータ軸42Rの1/4の回転数となるが、4倍のトルクが得られる。そして、更に回転数が小さくなるようなギア比を選択することによって、より大きなトルクを得ることができるため、不整地や砂地などの車輪に係る抵抗が大きな路面であっても旋回が可能となる。
また、モータ軸42R,42Lと車軸21a、31aとの間にギアボックス43R,43Lを設けているため、車輪21,31からの振動が直接モータ軸に伝わることがない。さらに、ギアボックス43R,43Lに動力の伝達と切り離し(遮断)を行うクラッチを設けておき、電動モータ41R,41Lの非通電時には、電動モータ41R,41L側と駆動軸となる車軸21a,31aとの間の動力伝達を遮断しておくことが望ましい。これにより、仮に停止時に車体10に力が加わり車輪が回転しても、電動モータ41R,41Lには回転が伝わらないため、電動モータ41R,41Lに逆起電力が発生することはなく、電動モータ41R,41Lの回路を損傷するおそれもない。
このように、左右のそれぞれ前後一対の前輪と後輪を動力伝達部材で連結し、前輪側に配置した2つの電動モータで駆動可能するようにして4輪を駆動しているので、後輪専用の電動モータ、さらに、この電動モータと後輪との間に必要な後輪専用のギアボックスを設ける必要がなく、後輪専用の電動モータやギアボックスのための設置スペースを削減することができる。
上記したように、車体10の底面15の前輪21、31側には2つの電動モータ41R,41Lを進行方向左右に配置し、さらに各電動モータ41R,41Lのそれぞれの左右側方にギアボックス43R,43Lを配置しているが、底面15の後輪22、32側には軸受44R,44Lを配置しているだけであるため、車体10の底面15には、その中央位置から例えば車体の後端までにわたって、広い収容スペース16を確保できる。
各電動モータ41R,41Lは、例えばリチウムイオン電池などのバッテリ(充電池)40を動力源とし、バッテリ40を収容スペース16に設置する。具体的には、バッテリ40は、例えば直方体の外形をなし、図2(b)に示すように、底面15の略中央位置に載置することが可能である。また、車体10の後面14は例えば上面あるいは底面15に対して開閉可能に構成し、収容スペース16へのバッテリ40の出し入れを容易にすることが望ましい。これにより、長時間走行を実現させるための大容量のバッテリ40を車体10の収容スペース16に搭載可能になり、また、バッテリ40の交換、充電、点検などの作業は、後面14から容易に実施可能になる。さらに、バッテリ40を底面15に配置することができるため、車体10の重心が低く、安定した走行が可能な電動車両を得ることができる。
図3に、この発明の自律走行装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
図3において、この発明の自律走行装置1は、主として、制御部50、距離検出部51、走行制御部52、車輪53、通信部54、カメラ55、画像認識部56、振動検出部57、監視情報取得部58、位置情報取得部59、充電池60、昇降装置を制御する昇降駆動モータ91、昇降駆動モータに流れる電流を測定する電流測定部92、昇降駆動モータの回転を制御する昇降制御部93、記憶部61を備える。
また、自律走行装置1は、ネットワーク6を介して、管理サーバ100に接続され、管理サーバ100から送られる指示情報等に基づいて自律走行し、取得した監視情報や退避情報などを管理サーバ100に送信する。
ネットワーク6としては、現在利用されているあらゆるネットワークを利用することができるが、自律走行装置1は、移動する装置であるので、無線通信が可能なネットワーク(たとえば、無線LAN)を利用することが好ましい。
無線通信のネットワーク6としては、公衆に開放されているインターネットなどを利用してもよく、あるいは、接続できる装置が限定される専用回線の無線ネットワークを利用してもよい。また、無線通信路での無線伝送方式としては、各種無線LAN(Local Area Network)(WiFi(登録商標)認証の有無は問わない)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標) LE(Low Energy)などの規格に準じた方式が挙げられ、無線到達距離や伝送帯域などを考慮して使用すればよいが、例えば携帯電話網などを利用してもよい。
管理サーバ100は、主として、通信部101、監視制御部102、記憶部103を備える。通信部101は、ネットワーク6を介して、自律走行装置1と通信する部分であり、無線による通信機能を有することが好ましい。
監視制御部102は、自律走行装置1に対する移動制御、自律走行装置1の情報収集機能および監視機能などを実行させる部分である。
記憶部103は、自律走行装置1に対して移動指示をするための情報、自律走行装置1から送られてきた監視情報(監視情報103a)や退避情報、監視制御のためのプログラムなどを記憶する部分である。
自律走行装置1の制御部50は、走行制御部52などの各構成要素の動作を制御する部分であり、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の走行機能、画像認識機能、昇降制御機能などを実行する。
距離検出部51は、車両の現在位置から、進行方向の前方空間に存在する物体および路面までの距離を検出する部分である。ここで、車両が屋外を走行する場合、物体とは、たとえば、建物、柱、壁、突起物などを意味する。
距離検出部51は、走行方向の前方空間に所定の光を出射した後、前方空間に存在する物体および路面によって反射された反射光を受光して、物体および路面までの距離を検出する。具体的には、距離検出部51は、主として、レーザー光を出射する発光部51aと、物体によって反射されたレーザー光を受光する受光部51bと、光の出射方向を、2次元的あるいは3次元的に変化させる走査制御部51cとから構成される。
発光部51aから出射されたレーザーが、物体に反射して、受光距離だけ往復して戻ってきたレーザーの一部分が受光部51bに受光される。
出射される光としては、レーザー、赤外線、可視光、超音波、電磁波などを用いることができるが、夜間でも測距が充分可能でなければならないため、レーザーを用いることが好ましい。
また、今日、距離検出用センサとして、LIDAR(Light Detection and Ranging、あるいはLaser Imaging Detection and Ranging:ライダー)が用いられているが、これを距離検出部51として用いてもよい。
LIDARは、所定の距離測定領域内の2次元空間または3次元空間にレーザーを出射し、距離測定領域内の複数の測点における距離を測定する装置である。
また、LIDARは、発光部51aからレーザーを出射した後、物体によって反射された反射光を受光部51bで検出し、たとえば、出射時刻と受光時刻との時間差から、受光距離L0を算出する。この受光距離L0が、後述する測定距離情報61bに相当する。
発光部51aから出射されたレーザーが、距離L0だけ離れた動かない物体に当たったとすると、発光部51aの先端から物体表面までの距離L0の2倍に相当する距離(2L0)だけ進行して、受光部51bに受光される。
レーザーを出射した時刻と受光した時刻とは、レーザーが上記距離(2L0)を進行するのにかかる時間T0だけずれている。すなわち、時間差が生じている。この時間差T0と、光の速度とを利用することによって、上記受光距離L0を算出することができる。
走査制御部51cは、走行方向の前方空間の所定の複数の測点に向けて光が出射されるように、光の出射方向を走査させる部分であり、距離検出部51の向きを一定時間ごとに少しずつ変化させることによって、出射されるレーザーが進行する光路を少しずつ移動させる。
LIDAR51では、水平方向の所定の2次元空間の範囲内で、レーザーの出射方向を所定の走査ピッチずつ変化させて、物体までの距離を算出する(水平方向の2次元走査)。また、3次元的に距離を算出する場合は、垂直方向に、所定の走査ピッチだけレーザーの出射方向を変化させて、さらに上記の水平方向の2次元走査を行って距離を算出する。
このように、水平方向のレーザーの走査と、垂直方向のレーザーの走査を順次行うことによって、所定の3次元空間に対してレーザーが照射され、3次元の測定空間に物体が存在すれば、その物体までの距離が算出される。
また、複数の測点に向けて出射された光(レーザー)が物体に反射された場合に、物体に反射された反射光が受光部に受光されたことが確認されると、距離が算出された測点の位置に物体の一部分が存在すると判定される。
さらに、物体の一部分が存在すると判定された複数の測点を含む領域内に、その物体が存在し、その複数の測点を含む領域の情報から、物体の形状を特徴づける検知情報を取得する。
検知情報は、何らかの物体を特徴づける情報であるが、距離検出部51によって取得してもよく、あるいは、カメラ55によって撮影された物体の画像データから取得してもよい。
なお、2次元走査において、レーザーを走査する方向を、水平方向として説明したが、これに限るものではなく、垂直方向にレーザーを出射する方向を変化させてもよい。
3次元的な測定空間にレーザーを照射する場合は、垂直方向の2次元走査をした後、水平方向に所定の走査ピッチだけずらして、順次、同様の垂直方向の2次元走査を行えばよい。
距離検出部51の受光部51bにレーザーが入射されると、そのレーザーの受光強度に対応した電気信号が出力される。
制御部50は、受光部51bから出力される電気信号を確認し、たとえば、所定のしきい値以上の強度を有する電気信号が検出された場合に、レーザーを受光したと判断する。
発光部51aには、従来から用いられているレーザー発光素子が用いられ、受光部51bには、レーザーを検出するレーザー受光素子が用いられる。
また、制御部50は、発光部51aから出射されたレーザーの出射時刻と、受光部51bに反射光が受光されたことを確認された受光時刻との時間差T0を利用して、発光部51aと複数の測点との間の距離である受光距離L0を算出する。
制御部50が、たとえば、タイマーを利用して現在時刻を取得し、レーザーの出射時刻と、レーザーの受光が確認された受光時刻との時間差T0を算出し、この両時刻の時間差T0と、レーザーの速度とを利用して、受光距離L0を算出する。
走行制御部52は、駆動部材を制御する部分であり、主として、駆動部材に相当する車輪53の回転を制御して、直線走行および回転動作などをさせることによって、自動的に車両を走行させる。駆動部材には、車輪やキャタピラなどが含まれる。
車輪53は、図1および図2に示したような4つの車輪(21、22、31、32)に相当する。
また、上記したように、車輪のうち、左右の前輪(21,31)を駆動輪とし、左右の後輪(22,32)は回転制御をしない従動輪としてもよい。
また、図示しないエンコーダを、駆動輪(21,31)の左輪と右輪にそれぞれ設け、車輪の回転数や回転方向、回転位置、回転速度によって車両の移動距離等を計測し、走行を制御してもよい。
通信部54は、ネットワーク6を介して、管理サーバ100と、データの送受信を行う部分である。上記したように、無線通信によってネットワーク6に接続し、管理サーバ100と通信できる機能を有することが好ましい。
通知部54は、たとえば、異常状態が発生したこと、異常状態の発生日時および発生位置を含む通知情報を、自律走行装置とは異なる位置に配置された管理サーバ100に送信する。
また、通知情報は、自律走行装置とは異なる位置にいる担当者の所持する端末に送信してもよく、管理サーバおよび端末の少なくともどちらか一方または両方に送信すればよい。
なお、送信先をどこにするかは、予め設定しておく必要があるが、車両の運用形態に対応させて、異常状態の内容などに基づいて、送信先を変更、追加できるようにしてもよい。
カメラ55は、主として、車両の走行方向の前方空間を含む所定の空間の画像を撮影する部分であり、撮影する画像は、静止画でも、動画でもよい。撮影された画像は、入力画像データ61aとして、記憶部61に記憶され、管理サーバ100からの要求に応じて、管理サーバに転送される。
カメラ55は、後述するように、昇降装置の上部アームの先端部分に設置する。昇降装置のアームが上昇し、伸長した状態では、カメラ55によって、高い位置から周囲の状態を撮影する。
また、カメラ55は、1台だけでなく、複数台備えてもよい。たとえば、車体の前方、左方、右方、後方をそれぞれ撮影するように、4台のカメラを固定設置してもよい。また各カメラは、その撮影方向を変更できるようにしてもよく、ズーム機能を備えてもよい。
また、車両が屋外を走行する場合、天候がよく撮影領域が十分に明るい場合は、カメラで撮影した画像を分析することにより、人体、障害物、路面の状態等を検出する。
画像認識部56は、カメラ55によって撮影された画像データ(入力画像データ61a)の中に含まれる物体を認識する部分である。たとえば、画像データに含まれる物体を抽出し、抽出された物体が、人体の所定の特徴を持つ物体である場合に、その物体を人体として認識してもよい。画像認識処理は、既存の画像認識技術を用いればよい。
振動検出部57は、外部から自律走行装置1に与えられた振動を検出する部分であり、主として、自律走行装置1が停止中に、外部から与えられる振動を検出する。
また、走行時に発生する振動以外の振動を検出してもよい。たとえば、車両を持ち上げられたときの振動、車両に対して破壊動作が加えられたときの振動、車両上への落下物等による衝撃の振動などを区別して検出することが好ましい。
振動を検出するセンサとしては、たとえば、加速度センサ、角速度センサ、方位センサ、圧電センサ、AEセンサなどのうちいずれかを用いればよい。ただし、車両の3次元的な振動を検出するために、これらの機能の異なる複数個のセンサをいくつか組み合わせて使用することが好ましい。
たとえば、走行時に発生する振動であることは、角速度センサを用いて、上下の振幅もしくは周波数を検出することによって、検出ができる。あるいは、車両を破壊するときに発生する振動は、AEセンサを用いて、弾性波を検出することによって検出することができる。
監視情報取得部58は、所定の監視対象の情報を取得する部分であり、たとえば、車両が所定の領域を自律走行して収集した情報や車両の走行状態の情報を取得して、記憶部60に、監視情報61cとして記憶する。監視情報取得部58に相当するデバイスとして、たとえば、温度計、湿度計、マイク、ガス検知装置などを備えればよい。
監視情報61cは、走行中および停止中に取得した種々の監視対象の情報であり、ネットワーク6を介して管理サーバ100に送信される情報である。この情報としては、たとえば、カメラ55によって撮影された入力画像データ61a、走行距離、移動経路、環境データ(温度、湿度、放射線、ガス、雨量、音声、紫外線など)、地形データ、障害物データ、路面情報、警告情報などが含まれる。
位置情報取得部59は、車両の現在位置を示す情報(緯度、経度など)を取得する部分であり、たとえば、GPS(Global Position System)を利用して、現在位置情報61dを取得してもよい。
取得された現在位置情報61dと、記憶部61に予め記憶された経路情報61eとを比較しながら、車両の進行すべき方向を決定し、車両を自律走行させる。
車両を自律走行させるためには、上記した距離検出部51、カメラ55、位置情報取得部59のすべてから得た情報を用いることが好ましいが、あるいは少なくともいずれか1つから得た情報を利用して自律走行させてもよい。
また、位置情報取得部59としては、GPSと同様に、現在利用されている他の衛星測位システムを用いてもよい。たとえば、日本の準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System:QZSS)、ロシアのGLONASS(Global Navigation Satellite System)、EUのガリレオ、中国の北斗、インドのIRNSS(Indian Regional Navigational Satellite System)などを利用してもよい。
充電池60は、車両1の各機能要素に対して電力を供給する部分であり、主として、走行機能、距離検出機能、画像認識機能、振動検出機能、通信機能などを行うための電力を供給する部分である。
たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、Ni−Cd電池、鉛電池、各種燃料電池などの充電池が用いられる。
また、図示しない電池残量検出部を備え、充電池の残りの容量(電池残量)を検出し、検出された電池残量に基づいて、所定の充電設備の方へ帰還するべきか否かを判断し、電池残量が所定残量よりも少なくなった場合は、充電設備へ自動的に帰還するようにしてもよい。
昇降制御部93は、後述する昇降装置の動作を制御する部分であり、主として、昇降駆動モータ91の回転を制御して、アームを上昇または下降させる。
昇降駆動モータ91は、昇降装置のアームを上昇または下降させるための動力源であり、後述するアーム駆動部75の中に備えられた機構にその動力を与えて、アームを昇降させる。
電流測定部92は、昇降制御部93が昇降駆動モータ91を回転させるときに、昇降駆動モータ91に電流が流れるが、このモータ91を回転させるための電流値を測定する部分である。測定された電流値は、昇降制御部93に与えられる。
昇降制御部93は、電流測定部92によって通常動作時に流れる電流値よりも過大な電流値が測定された場合、すなわち、測定された電流値が、所定の過電流しきい値よりも大きくなった場合に、過負荷がかかっていると判断し、昇降駆動モータ91の動作をすぐに停止させる。
一般的に、過電流が流れ過負荷がかかっていると判断された場合は、担当者の腕等が昇降装置のアーム等によってはさまれた可能性があるので、アームの下降動作等を停止させる必要がある。
昇降装置を自律走行装置に搭載する場合は、上記した電流測定部92と昇降制御部93は、自律走行装置に設けてもよいが、昇降装置を自律走行装置に搭載しないで用いる場合もあるので、昇降駆動モータ91とともに、電流測定部92と昇降制御部93も、昇降装置に備えることが好ましい。
記憶部61は、自律走行装置1の各機能を実行するために必要な情報やプログラムを記憶部する部分であり、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子、HDD、SSDなどの記憶装置、その他の記憶媒体が用いられる。記憶部61には、たとえば、入力画像データ61a,測定距離情報61b,上記した監視情報61c,現在位置情報61d,経路情報61eなどが記憶される。
入力画像データ61aは、カメラ55によって撮影された画像データである。カメラが複数台ある場合は、カメラごとに記憶される。画像データとしては、静止画および動画のどちらでもよい。画像データは、不審者の検知、異常状態の検出、車両の進路決定などに利用され、また監視情報61cの1つとして、管理サーバ100に送信される。
測定距離情報61bは、上記のように距離検出部51から取得した情報によって算出された受光距離L0である。1つの受光距離L0は、所定の距離測定領域内の1つの測点において測定された距離を意味する。
また、この情報61bは、所定の距離測定領域内に属する測点ごとに記憶され、各測点の位置情報と対応づけて記憶される。たとえば、測点が水平方向にm個あり、垂直方向にn個ある場合は、合計m×n個の測点にそれぞれ対応した受光距離L0が記憶される。
また、各測点の方向に、レーザーを反射する物体(障害物、路面、柱など)が存在し、その物体からの反射光を受光できた場合は、その物体までの受光距離L0が記憶される。ただし、測点方向に物体が存在しない場合は、反射光が受光されないので、測点距離情報61bとして、たとえば、受光距離L0の代わりに、測定できなかったことを示す情報を記憶してもよい。
現在位置情報61dは、位置情報取得部59によって取得された車両の現在位置を示す情報である。たとえば、GPSを利用して取得された緯度と経度とからなる情報である。この情報は、たとえば、車両の進路を決定するのに用いられる。
経路情報61eは、車両が走行すべき経路の地図を予め記憶したものであり、たとえば、移動する経路や領域が予め固定的に決まっている場合は、当初から固定的な情報として記憶される。ただし、経路変更をする必要がある場合などでは、ネットワーク6を介して、管理サーバ100から送信される情報を、新たな経路情報として記憶してもよい。
<昇降装置>
図4におよび図5に、この発明の昇降装置を備えた自律走行装置の一実施例を示す。
図4および図5は、自律走行装置1の上に、アームがくの字形状の昇降装置7を搭載した図であり、図4は、アームを下降させた収納状態を示している。
また、図5は、アームを上昇させた監視状態を示した図である。
アームがくの字形状の昇降装置7は、主として、上部アームおよび下部アームからなるアームを備え、上部アームの一端と下部アームの一端とが回動自在に結合され、下部アームの他端が、後述するアーム駆動部75の駆動軸に接続された構成を備えたものである。
昇降装置7は、主として、カメラ55と、上部アーム72と、結合部73と、下部アーム74と、アーム駆動部75と、固定台71とから構成される。
固定台71は、昇降装置7を、自律走行装置1に固定する部分である。
カメラ55は、すでに説明したように、上部アーム72の先端に取り付けられ、図5に示すように、監視状態では、高い位置から、周囲の状態を撮影する。
ただし、カメラ55は、監視機能を有する自律走行装置では、監視用カメラとして利用されるが、必須の構成要素ではない。たとえば、カメラ55の代わりに、上部アーム72の先端に、マイク、スピーカ、化学物質検知センサー、放射能センサー、切断工具などを取り付けてもよい。
アームは、剛性のある一方向に長い部材であり、図4および図5では、2つのアーム(72,74)からなるものを示している。ただし、アームは、1つでもよく、あるいは3つ以上組み合わせたものでもよく、たとえば、1つの下部アーム74のみからなるものでもよい。
結合部73は、上部アーム72と下部アーム74とを結合する部分であり、アームの上昇および下降動作に伴って、上下方向に回動可能に、2つのアーム(72,74)を結合している。
アーム駆動部75は、アームの一端と、固定台71とを結合する部分に設けられ、後述する駆動軸を支点としてアームを上下方向に回動させる部分である。
図4において、アーム駆動部75は、たとえば固定台71と下部アーム74とを結合する部分に設けられ、下部アーム74を反時計回りに回動させることによって、2つのアーム(72,74)を上昇させ、逆に、下部アーム74を時計回りに回動させることによって、2つのアーム(72,74)を下降させるものである。
アーム駆動部75および固定台71の結合部分には、上記した昇降駆動モータ91が配置され、後述するように、昇降駆動モータ91によって、駆動ピストンを駆動して、アームの昇降動作を行う。
すなわち、昇降制御部93から与えられる駆動信号によって、昇降駆動モータ91が回転し、昇降駆動モータの回転によってアーム駆動部75に含まれる駆動ピストンを動作させることによって、アームの上昇または下降動作が行われる。
図6に、昇降装置の主要部分の概略構成図を示す。
図6は、図4のように、アームを下降させた状態を示している。
図7に、図6のうち、アーム駆動部75の付近の拡大図を示す。
ここで、図4に示したアーム駆動部75は、主として、シリンダ76、駆動ピストン77、シリンダ結合部81、シリンダアーム78、シャフトホルダ79、駆動軸80を含む部分に相当する。
駆動ピストン77は、円筒形のシリンダ76の内部に動作可能に収納され、図示しない昇降制御部93からの駆動信号に基づいて、紙面に水平な左右方向に直線的な往復運動を行う部材である。シリンダ76は、駆動ピストン77を収納する部材であり、アーム駆動部75と固定台71との結合部分で、昇降駆動モータ91の近傍に、固定配置される。
駆動ピストン77は、シリンダ結合部81において、シリンダアーム78と結合され、昇降駆動モータ91の回転を、シリンダアーム78に伝達する。
駆動軸80は、アームを駆動する支点となる回転軸であり、下部アーム74の一端が接続される。
シャフトホルダ79は、駆動軸80に定着された部材である。
また、シャフトホルダ79は、その中心に駆動軸80を挿入することのできる貫通孔を有するほぼ円柱形状の部材であり、かつ、その円柱形表面に、後述する図9に示すように、シリンダアーム78と係合するための凹部79aを備える。
シリンダアーム78は、シャフトホルダ79に係合し、かつ昇降駆動モータ91によって、駆動軸80を支点として回動させられる部材である。
また、シリンダアーム78は、一方の端部の近傍であって、シリンダ結合部81となる位置に円形の穴を備え、他の端部の近傍に、後述する図8に示すように、シャフトホルダ79の凹部79aの中に係合することのできる凸部78aを有する締結口78cを備える。
シリンダアーム78の締結口78cの中に、シャフトホルダ79が収納され、シリンダアームの凸部78aと、紙面に垂直な方向に延長された駆動軸80にはめこまれたシャフトホルダ79の凹部79aとが係合させられる。
また、後述するように、この発明では、シャフトホルダ79とシリンダアーム78の係合部分に、所定のすき間を形成し、このすき間が形成された状態で、シャフトホルダ79とシリンダアーム78とを係合させることを特徴とする。
下部アーム74は、駆動軸80に接続されているが、図7に示すように、第1下部アーム74aと、第2下部アーム74bとからなり、第2下部アーム74bの一端が、駆動軸80と連結されている。
駆動ピストン77が左右方向に動くことによって、シリンダ結合部81で駆動ピストン77に結合されたシリンダアーム78は、駆動軸80を回動支点として回動する。
シャフトホルダ79は、駆動軸80とともに回転する部材であり、シリンダアーム78を駆動軸80を支点として回動させることによって、シリンダアーム78に係合したシャフトホルダ79と、駆動軸80とが回転させられる。この回転によって、駆動軸80に接続された下部アーム74を上下方向に回動させ、上部アーム72を含むアーム全体を上昇または下降させる。
図7において、下部アーム74は、2つのアーム(74a,74b)からなるものを示しており、シャフトホルダ79が、駆動軸80を中心として、反時計方向に回動することによって、駆動軸80に連結された第2下部アーム74bが反時計方向に回転し、それに伴って第1下部アーム74aも連動して反時計方向に回転し、下部アーム(74a,74b)の右端側が上方向へ上昇させられる。また、下部アーム74の上昇に伴って、上部アーム72は結合部73を支点として時計回り方向に回転し上方向へ上昇する。
逆に、シャフトホルダ79が時計回り方向に回動することによって、下部アーム(74a,74b)の右端側が下方向に下降させられる。
図8に、シリンダアームの一実施例の平面図と、斜視図とを示す。
シリンダアーム78は、図8(a)および図8(b)に示すように、シャフトホルダ79と係合する部分に、締結口78cを備え、シリンダ結合部81に対応する位置に、円形の穴78bを備えた部材である。
また、締結口78cは、ほぼ円形であるが、後述するシャフトホルダ79の凹部79aと係合するための2つの凸部78aを備えている。凸部78は、互いに逆方向から、締結口78cの中に突出している。このような形状の締結口78cの中に、シャフトホルダ79が収納される。ただし、凸部78aは、2つに限るものではなく、3つ以上でもよく、設ける位置も図8(a)に図示した位置に限るものではない。
図9に、シャフトホルダの一実施例の平面図と、斜視図とを示す。
シャフトホルダ79は、図9(a)および図9(b)に示すように、比較的大きな直径を持つ中央円柱部と、中央円柱部の両側に、比較的小さな直径を持つ側面円柱部とから構成され、円柱の中央部分には、駆動軸80が挿入される空間(貫通孔)が設けられている。
この空間の周囲の側面円柱部は、2つの凹部79aを有し、2つの凹部79aによって、2つの扇形形状の部分(79b,79c)に分離されている。
図10に、シリンダアーム78と、シャフトホルダ79とを係合させた状態の概略説明図を示す。
図10(a)は、図8(a)と同じシリンダアーム78を示したものである。
図10(b)は、図9(a)と同じシャフトホルダ79を示したものである。
図10(c)は、図10(a)と図10(b)にそれぞれ示したシリンダアーム78とシャフトホルダ79とを係合させた状態を示している。
ここで、図10(a)の締結口78cの中に、図10(b)のシャフトホルダ79の側面円柱部(79b,79c)が収納される。
このとき、シャフトホルダ79の2つの凹部79aの部分に、シリンダアーム78の2つの凸部78aが、それぞれ係合される。
図10(c)において、シリンダアームの凸部78aの幅および高さは、シャフトホルダ79の凹部79aの幅および深さよりもやや小さく設定する。
すなわち、凹部79aに係合された凸部78aと、凹部壁面との間には、わずかなすき間(バックラッシュ(Backlash)とも呼ぶ)が空くようにする。
このすき間は、下部アーム74を、所定角度だけ回動させることが可能な程度の幅を有するものとする。
図11に、シリンダアームの凸部78aと、シャフトホルダ79の凹部79aとの係合関係の概略説明図を示す。
ここでは、凸部78aと凹部79aとの間のすき間を説明するために、係合部分を模式的に示している。
図11において、シリンダアーム78の凸部78aの幅をW1とし、シャフトホルダ79の凹部79aの幅をW2としている。
W1<W2であり、幅Wsに相当する部分がすき間(以下、Wsとも呼ぶ)に相当する(W2=W1+Ws)。
すき間Wsは、下部アーム74を、駆動軸80を支点として、たとえば、3度から9度程度回動させることができる幅を有するようにすることが好ましい。
このすき間Wsは、たとえば、アームが下降中において、下部アーム74と、固定台71との間に、担当者の腕等がはさまってしまった場合に、下部アーム74を、上方へ手動で押し返すために設けたものである。
アームの上昇動作中、および下降動作中のどちらにおいても、シリンダアームの凸部78aの一方の側面と、シャフトホルダの凹部79aの一方の側面とが接触した状態でアームの上昇および下降が行われる。
図12に、下部アーム74が下降している状態の一実施例を説明する概略図を示す。
ここでは、シリンダアーム78とシャフトホルダ79とが係合した状態で、駆動ピストン77を左方向に移動させることによって、シリンダアーム78を時計回りに回動させ、下部アーム74が下降させられている状態を示している。
このとき、下部アーム74は自重量により常に下方向に回動しようとするので、右側の凸部78aの上部側面と、シャフトホルダ79の側面円柱部79cの右側の凹部79aの上部壁面とが接触した状態となる。また、係合部分は、右側の凹部79aのすき間が下方に存在した状態で、時計回りに回動し、アーム全体を下方向に移動させている。
また、左側の凸部78aの下部側面と、左側の凹部79aの下部壁面とが接触した状態となり、左側の凹部79aのすき間は、上方に存在した状態で、時計回りに回動している。
図13に、アームの上昇中と下降中におけるすき間の概略説明図を示す。
図13(a)において、アームの上昇中における凹部79aの中のすき間の状態を示している。
アームを上昇させる場合、駆動ピストン77を、シリンダ76の中に引き込むように、右方向に移動させる。
このとき、シリンダアーム78の右側の凸部78aが、凹部79aの上部壁面と接触し、すき間が下方に存在した状態で、シャフトホルダ79は、反時計回りに回動する。
図13(b)において、アームの下降中における凹部79aの中のすき間の状態を示している。
アームを下降させる場合も、すでに図12で説明したのと同様に、下部アーム74の自重量による下方向への回動のため、凹部79aのすき間が下方に存在した状態で、シャフトホルダ79は、時計回りに回動する。
このように、凸部と凹部との係合部分にすき間が存在していても、シリンダアーム78とシャフトホルダ79とは端面で接触してアームを回動させるので、アームの上昇および下降は正常に行われる。
図14に、アームの下降動作中に、下部アーム74と固定台71との間の空間に、作業担当者の腕がはさまってしまった場合の対応についての概略説明図を示す。
図14(a)は、駆動シリンダ77を左方向に移動させ、シリンダアーム78とシャフトホルダ79の係合部分を、時計回り方向に回動させ、アームを下降させている状態を示している。
この場合、凹部79aの下方にすき間aが存在している。
アームの下降中に、図示した位置の空間Aに、作業担当者(人体)の腕が存在し、下部アーム74と固定台71との間に、はさまってしまったとする。
このとき、腕の存在のため、下降動作に過負荷がかかり、電流測定部92によって、通常よりも大きな過電流が測定されるので、昇降制御部93は、アームの下降動作を停止させる。
これにより、作業担当者の腕に大きな損傷を与えることなく、下部アーム74は停止する。
図14(b)は、このように停止した状態から、手動操作により、下部アーム74を上方に押し返した状態を示している。
図14(a)の停止状態において、作業担当者あるいは他の担当者が手動で、下部アーム74を上方に上昇させたとする。
このとき、下部アーム74を上昇させようとする力は、シリンダアーム78とシャフトホルダ79の係合部分にも与えられ、下方にあったすき間aに相当する距離だけ、シリンダアームの凸部78aと凹部79aとの係合部分を反時計回りに回動させる。
これにより、下方にあったすき間aは、上方のすき間bに移動する。
また、下部アームが上方に上昇させられることにより、空間Aよりも広い空間Bができる。
このように、係合部分にわずかなすき間を設けておくことにより、人体の腕がはさまった場合でも、手動で下部アーム74を上昇させることができ、広がった空間Bを確保することができるので、はさまった腕を容易に脱出させることができ、安全性を高めることができる。
<その他の実施形態>
(実施例1)
上記実施形態では、図7に示すようなアーム駆動部75を備えたくの字形状の昇降装置を示したが、このアーム駆動部75の構成は、他の形状の昇降装置にも、利用することができる。
たとえば、図15に示すようなアームが交差したような構造のマジックハンド形状の昇降装置に、アーム駆動部75を備えてもよい。
図15では、図2と同じ機能を有する部材には、同一の符号を付している。
ここでは、4つのアーム(2つの上部アーム72、2つの下部アーム74、2つの結合部73)を備えたものを示している。
また、図15には、2つのアーム駆動部75を有するものを示しているが、この部分に、図8から図10に示すようなシリンダアーム78と、シャフトホルダ79を設け、図10(c)などに示すように、両者の係合部分に、すき間を設ければ、腕等がはさまれた場合でも、手動でアームを押し返すことができるので、同様に安全性を高めることができる。
(実施例2)
ここでは、人体の腕などが、アーム部分にはさまれたことを検出した場合、主としてアームの下降動作を停止させる実施例について説明する。
図5に示したアームが上昇した状態からアームを下降させ、図4に示したアームが下降した状態になるまでの間において、担当者が作業中の場合、上部アーム72と下部アーム74との間、あるいは下部アーム74と固定台71との間に、担当者の腕や指がはさまれる可能性がある。
担当者の腕等がはさまれた場合に、腕等に重大な損傷を与えないようにするために、図11や図14で説明したようにシリンダアーム78とシャフトホルダ79の係合部分にすき間を設けることに加えて、はさまれる可能性のある所定の部位に、腕などがはさまれたことを検知するために、感圧センサを設けることが好ましい。
以下に示すように、アーム(72,74)の下側面および上側面、固定台71の表面の少なくともいずれか1つの面に、接触式または非接触式の感圧センサを設けるようにする。
この感圧センサによって、人体の一部分などの物体の接触または接近を検知した場合に、アームの昇降動作を停止させる。
図16に、感圧センサを設けた昇降装置の一実施例の概略説明図を示す。
図16(a)に示すように、人体の一部分がはさまれる可能性のある部分にテープ状の感圧センサ85を設置する。感圧センサ85としては、たとえば、所定の押圧力を検出すると、検出信号を出力する接触式のセンサを用いればよい。
図16(a)では、上部アーム72の下側面と、これと対向する下部アーム74の上側面に、それぞれ感圧センサ(85a,85b)を設けている。
また、下部アーム74の下側面と、固定台71の表面に、それぞれ感圧センサ(85c,85d)を設けている。
人体の腕等が感圧センサ85に接触し、検出信号が出力された場合、この検出信号は昇降制御部93に与えられる。昇降制御部93が検出信号を確認すると、昇降駆動モータ91を停止させ、アームの下降動作を停止させる。
ただし、感圧センサ85の配置位置、大きさ、個数は、図16のものに限るものではない。
たとえば、上部アーム72の下側面の全体に、感圧センサ85aを設けてもよい。
また、上部アーム72と下部アーム74の対向面にそれぞれ感圧センサ(85a,85b)を設けたものを示したが、どちらか一方の面のみに、感圧センサ(たとえば、感圧センサ85bのみ)を設けてもよい。下部アーム74と固定台71との対向面についても、同様に、いずれか一方の面のみに、感圧センサを設けてもよい。
接触式の感圧センサ85を設けることにより、人体の腕などがアームに接触してはさまれそうになっても、迅速にアームの下降を停止させることができるので、腕などが重大な損傷を受けることなく、担当者がアームを上方に押し返すことによって、容易に脱出することができ、より安全性を高めることができる。
さらに、感圧センサ85としては、接触式のセンサの他に、人体の一部分が所定の距離内に接近したときに、検出信号を出力する非接触式のセンサを用いてもよい。
非接触式のセンサの場合は、人体の一部分がアームに実際に接触する前に、検出信号が出力されるので、人体の腕などがアームにはさまれる前にアームの下降を停止させることができ、人体の一部分がはさまれるという事故を未然に防止し、より確実に、安全性を高めることができる。
(実施例3)
ここでは、アームの駆動動作に過負荷がかかったために、昇降駆動モータ91に過電流が流れたことを検出して、アームの昇降動作を停止させる処理について説明する。
図17に、電流測定と昇降動作の停止処理の一実施例のフローチャートを示す。
まず、ステップS1において、過電流しきい値(Imax)を予め設定し、記憶部61に記憶しておく。
ステップS2において、電流測定部92が、昇降駆動モータ91に流れる現在の電流値Inを測定する。測定された電流値Inは、昇降制御部93に与えられる。
ステップS3において、昇降制御部93は、現在の電流値Inと、過電流しきい値Imaxとを比較する。In≦Imaxの場合は、ステップS2に戻り、再度電流値を測定する。
しかし、現在の電流値Inが、過電流しきい値Imaxよりも大きくなった場合(In>Imax)、過負荷がかかり、人体がはさまれた可能性があると判断し、ステップS4に進み、昇降駆動モータ91を停止させる。すなわち、昇降駆動モータ91への電源供給を停止させる。
これにより、アームの昇降動作が停止されるので、もし、人体の腕がはさまってしまった場合でも、これ以上腕を押圧することはなく、作業担当者が手動でアームを押し上げることによって、脱出することができる。
(実施例4)
作業担当者の腕等がはさまれた場合、あるいは、はさまれそうになった場合、より安全性を高めるために、作業担当者が、自らの手動操作によって、アームの昇降動作を停止させるためのスイッチ(非常停止スイッチ)を、昇降装置に設けてもよい。
作業担当者が非常停止スイッチを押し下げた場合、昇降制御部93がその押し下げたことを検出し、昇降駆動モータ91を停止させる。
非常停止スイッチは、作業中の担当者が押しやすい位置に、容易に入力することのできる大きさや形状のものを設ければよい。
たとえば、昇降装置の固定台71や下部アーム74の側面などを含む昇降装置の構成部材の表面であって、担当者が作業中でも容易に手動操作が可能な部位に、非常停止スイッチを設置すればよい。
このような非常停止スイッチを設けることにより、作業担当者が、自らの意思で、昇降動作を停止させることができ、腕などがはさまれることを防止し、あるいは腕がはさまれても容易に下降動作を停止させて、手動でアームを押し上げて脱出することが可能となる。
(実施例5)
上記した実施形態では、シャフトホルダ79とシリンダアーム78との係合部分に、すき間を設けて、手動によってアームを上方に押し返す構成を示した。
ただし、このすき間を設ける位置は、これに限るものではなく、アーム駆動部75において、昇降駆動モータ91の回転を、アームおよび駆動軸に伝達するまでの間に存在する複数の係合機構のいずれかであればよい。
係合機構としては、たとえば、上記したシャフトホルダ79とシリンダアーム78との係合部分の他にも、駆動軸80とシャフトホルダ79との係合部分、アームと駆動軸80との係合部分、シリンダアーム78と駆動ピストン77との係合部分(シリンダ結合部81)がある。
したがって、これらの係合部分のうち、少なくともいずれか1つの係合部分に、アームおよび駆動軸の移動を可能とする所定のすき間を設ければよい。
なお、シリンダ76内に収納される駆動ピストン77が、昇降駆動モータ91に、いくつかのギアを介して接続されている場合、これらのギア自体に、所定のすき間を設けてもよい。
1 自律走行装置、 2 監視ユニット、 3 制御ユニット、 6 ネットワーク、 7 昇降装置、 10 車体、 12R 右側面、 12L 左側面、 13 前面、 14 後面、 15 底面、 16 収容スペース、 18 カバー、 21 前輪、 21a 車軸、 21b スプロケット、 22 後輪、 22a 車軸、 22b スプロケット、 23 ベルト、 31 前輪、 31a 車輪、 31b スプロケット、 32 後輪、 32a 車輪、 32b スプロケット、 33 ベルト、 40 バッテリ、 41R 電動モータ、 41L 電動モータ、 42R モータ軸、 42L モータ軸、 43R ギアボックス、 43L ギアボックス、 44R 軸受、 44L 軸受、 50 制御部、 51 距離検出部(LIDAR)、 51a 発光部、 51b 受光部、 51c 走査制御部、 52 走行制御部、 53 車輪、 54 通信部、 55 カメラ、 56 画像認識部、 57 振動検出部、 58 監視情報取得部、 59 位置情報取得部、 60 充電池、 61 記憶部、 61a 入力画像データ、 61b 測定距離情報、 61c 監視情報、 61d 現在位置情報、 61e 経路情報、 71 固定台、 72 上部アーム、 73 結合部、 74 下部アーム、 74a 第1下部アーム、 74b 第2下部アーム、 75 アーム駆動部、 76 シリンダ、 77 駆動ピストン、 78 シリンダアーム、 78a 凸部、 78b 穴、 78c 締結口、 79 シャフトホルダ、 79a 凹部、 79b 側面円柱部、 79c 側面円柱部、 80 駆動軸、 81 シリンダ結合部、 85 感圧センサ、 85a,85b,85c,85d 感圧センサ、 91 昇降駆動モータ、 92 電流測定部、 93 昇降制御部、 100 管理サーバ、 101 通信部、 102 監視制御部、 103 記憶部、 103a 監視情報

Claims (11)

  1. 固定台と、一方向に長いアームと、前記アームの一端が接続された駆動軸と、
    前記駆動軸を支点として前記アームを上下方向に回動させるアーム駆動部と、昇降駆動モータとを備え、
    前記アーム駆動部は、前記アームの一端と固定台とを結合する部分に設けられ、アーム駆動部が、前記駆動軸に定着されたシャフトホルダと、前記シャフトホルダに係合しかつ前記昇降駆動モータによって前記駆動軸を支点として回動させられるシリンダアームとを含み、
    前記シャフトホルダと前記シリンダアームの係合部分に所定のすき間を形成した状態で、シャフトホルダとシリンダアームとを係合させ、
    前記シリンダアームを前記駆動軸を支点として回動させることによって、前記シリンダアームに係合した前記シャフトホルダと前記駆動軸とを回転させて、前記駆動軸に接続された前記アームを上下方向に回動させることを特徴とする昇降装置。
  2. 前記シャフトホルダは、その中心に前記駆動軸を挿入することのできる貫通孔を有するほぼ円柱形状の部材であり、かつその円柱形表面に前記シリンダアームと係合するための凹部を備え、
    前記シリンダアームは、前記凹部の中に係合することのできる凸部を有する締結口を備えた部材であり、
    前記締結口の中に前記シャフトホルダを収納し、前記凹部と前記凸部とが係合された場合に、前記すき間が、前記凹部の中に形成されることを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
  3. 前記すき間は、前記アームを、所定角度だけ回動させることが可能な程度の幅を有することを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
  4. 前記アームが、上部アームおよび下部アームからなり、前記上部アームの一端と前記下部アームの一端とが回動自在に結合され、前記下部アームの他端が前記駆動軸に接続されたくの字形状の部材であることを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
  5. 前記アームの下側面および上側面、前記固定台の表面の少なくともいずれかの1つの面に、接触式または非接触式の感圧センサをさらに備え、前記感圧センサによって、物体の接触または接近を検知した場合に、前記アームの昇降動作を停止させることを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
  6. 前記アームの昇降動作を停止させるための非常停止スイッチを、前記アームおよび前記固定台を含む前記昇降装置の構成部材の表面であって、手動操作が可能な部位に設置することを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
  7. 前記昇降駆動モータの回転を制御する昇降制御部と、
    前記昇降駆動モータを回転させるための電流値を測定する電流測定部をさらに備え、
    前記電流測定部によって測定された電流値が、所定の過電流しきい値よりも大きくなった場合に、前記昇降制御部が、前記昇降駆動モータを停止させることを特徴とする請求項1に記載の昇降装置。
  8. 前記請求項1に記載した昇降装置を搭載した自律走行装置。
  9. 前記アームの一端とは異なる他端の先端部分に、撮影部を備えたことを特徴とする請求項8に記載の自律走行装置。
  10. 固定台と、一方向に長いアームと、前記アームの一端が接続された駆動軸と、
    前記駆動軸を支点として前記アームを上下方向に回動させるアーム駆動部と、昇降駆動モータとを備え、
    前記アーム駆動部が、前記昇降駆動モータの回転を前記アームおよび駆動軸に伝達する係合機構を備え、
    前記係合機構に、前記アームおよび駆動軸の移動を可能とする所定のすき間を備えたことを特徴とする昇降装置。
  11. 前記アーム駆動部は、前記アームの一端と固定台とを結合する部分に設けられ、アーム駆動部が、前記駆動軸に定着されたシャフトホルダと、前記シャフトホルダに係合しかつ前記昇降駆動モータによって前記駆動軸を支点として回動させられるシリンダアームと、前記シリンダアームに結合されかつ、前記昇降駆動モータの回転を前記シリンダアームに伝達する駆動ピストンとを含み、
    前記係合機構が備えるすき間は、前記シャフトホルダと前記シリンダアームとの係合部分、前記駆動軸と前記シャフトホルダとの係合部分、前記アームと前記駆動軸との係合部分、および前記シリンダアームと前記駆動ピストンとの係合部分のうち、少なくともいずれか1つの係合部分に設けることを特徴とする請求項10に記載の昇降装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020165208A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 株式会社フジタ 搬送装置、位置特定システム及び構造物の解体方法

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