以下、図1〜図16に基づいて、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示すブロック図であり、図1中、100は車両を示している。また101は車両用通信システムであり、この車両用通信システム101は、車両用情報提供装置102と、携帯情報機器である外部機器(ここではスマートフォンとする)103と、車両用情報提供装置102と外部機器103とを接続する接続手段104とから構成され、この場合、車両用情報提供装置102は、第1の車両搭載機器110(ここでは車両用計器とする)と、第2の車両搭載機器120(ここではヘッドアップディスプレイ装置とする)とを備えている。
第1の車両搭載機器110は、車内に構築される伝送媒体としての車内LAN(多重通信ライン)105を介して、オーディオ106、エアコン107、ボディ制御部108、エンジン制御部109等の各種電装品と、第2の車両搭載機器120とに接続されている。また、接続手段104を介して第1の車両搭載機器110と接続される外部機器103は、通信手段130を介してインターネットとの接続も可能である。
図2は、車両の運転席に着座する車両の利用者(運転者)側から、ユニット化された第1の車両搭載機器110と、この第1の車両搭載機器110とは分離した状態でユニット化された第2の車両搭載機器120(第2の車両搭載機器120に備えられる後述するコンバイナ)とを見たときの概略図を示している。
図3は、第1の車両搭載機器110の断面図を示しており、第1の車両搭載機器110、図3中、左方側に位置する車両の走行速度をアナログ的に表示する速度計からなる指針式表示部140と、図1中、右方側に位置する表示ユニット150と、第1の車両搭載機器110の外装ケースを構成する計器用筐体160と、この計器用筐体160内に収容される回路基板170とを有し、指針式表示部140と表示ユニット150とが並設された構成となっている。
車両の走行速度(車両状態情報)を表示する指針式表示部140は、線状に延びる指針141と、この指針141を作動させる計器ムーブメントからなる駆動装置142と、この駆動装置142を導通装着してなる配線基板143と、指針141と配線基板143との間に位置し、指針141によって指示される目盛部等の計測値表示部144aを有する表示板144とで主に構成され、表示板144の背後側に設けられる配線基板143上には、指針141に対応する第1の光源145と表示板144に対応する第2の光源146とが搭載されている。
そして、この場合、指針141は第1の光源145の点灯によりその照射光を受けて発光可能な光透過材料により形成され、また表示板144の計測値表示部144a(図2参照)は第2の光源146の点灯によりその照射光を受けて発光するよう光透過性材料により形成されている。
配線基板143は、例えばガラスエポキシ系基材に配線パターンとしての導電路が施された硬質回路基板からなり、駆動装置142と、各光源145、146と、駆動装置142と各光源145、146と表示ユニット150に備えられる後述するディスプレイや第3の光源の制御を行う第1の制御部(後述する)と、発音体147と、抵抗やコンデンサ等の各種電子部品(図示せず)とが前記導電路に導通接続されている。
また、配線基板143の前方側には、例えば白色系の合成樹脂材料にて形成されたケース体148が設けられており、このケース体148には、各光源145、146を収納しそれらの光を指針141及び表示板144側に案内する照明室が複数形成されている。
そして、指針141や表示板144の前方側には、これらを覆う透光性合成樹脂材料にて形成された略平板状の第1の透視部149が設けられており、この第1の透視部149は、計器用筐体160に備えられる後述する第1の前面側開口を塞ぐように前記第1の前面側開口に配設されている。第1の車両搭載機器110を視認する車両の利用者は、第1の透視部149を通じて指針141や表示板144を透視(視認)することができる。
表示ユニット150は、各種情報を表示するTFT型液晶表示パネルからなる計器用表示器としてのディスプレイ151と、このディスプレイ151の前方側を覆う略平板状の第2の透視部152と、ディスプレイ151に照明光を供給する発光素子としての第3の光源153とで構成されている。
第2の透視部152は、透光性合成樹脂材料にて形成され、筐体150に備えられる後述する第2の前面側開口を塞ぐように配設され、ディスプレイ151の配設位置を除いた第2の透視部152の背面側周縁には例えば黒色印刷層からなる不透過部154が印刷形成されている。
なお、図3中、155は第2の透視部152の背面側周縁を保持する保持部であり、この保持部155は、ケース体148に一体的に形成されている。また、図3中、156は回路基板170を固定するために設けられたボス部からなり、このボス部156は、保持部155と同様にケース体148に一体的に形成され、配線基板143を貫通して回路基板170側に垂下形成されており、適宜固定手段を用いてボス部156に回路基板170が取り付けられる。
第1の車両搭載機器110を視認する車両の利用者は、第2の透視部152を通じてディスプレイ151に表示される各種情報を透視(視認)することができる。なお、必要に応じて、ディスプレイ151と第2の透視部152と間に設けられる光学接着剤からなる光硬化型の透明樹脂(図示せず)を通じて、ディスプレイ151と第2の透視部152とが接合されるようにしてもよい。
また、本例の場合、表示ユニット150(ディスプレイ151)は、車両の各種状態(車両状態信号に基づく車両状態情報)を少なくとも表示する計器用の表示媒体からなり、指針式表示部140ととともに車両のインストルメントパネル(図示せず)の内部に設置される。この表示ユニット150は、後述する特許請求の範囲の請求項1に記載されている第1の情報表示部に相当する。
計器用筐体160は、例えば黒色の合成樹脂材料にて形成され、指針式表示部140と表示ユニット150と回路基板170とを収容するものであり、この場合、上側ハウジング161と下側ハウジング162とに分割形成された構成となっている。
両ハウジング161、162のうち車両の利用者側に位置する上側ハウジング161の前方側には、指針141や表示板144に対応する箇所に第1の前面側開口163が開口形成され、ディスプレイ151に対応する箇所に第2の前面側開口164が開口形成されている。そして、第1の前面側開口163には第1の透視部149が配設され、第2の前面側開口164には第2の透視部152が配設される。なお、165は、発音体147から発せられる音を第1の車両搭載機器110外部に放出するための放音孔である。
回路基板170は、例えばガラスエポキシ系基材に所定の回路パターンが施された硬質回路基板からなり、配線基板143と離間する(略平行状態をなす)ように配線基板143の背後側に位置している。この回路基板170は、その外形形状が配線基板143の外形形状よりも小さくなっており、配線基板143と配線部材(図示せず)を用いてコネクタ接続されている。
この回路基板170には、外部機器103との無線通信を行うための後述する通信部が形成されている。この前記通信部は、回路基板170の背面(一方の面)に導電性材料を用いて形成されたアンテナ用回路パターンからなり、前記回路パターンと導通接続されている。
図4は、車両搭載機器110のブロック図を示している。第1の車両搭載機器110は、車両の各種状態に関する各情報(車両状態信号)の入出力を行う第1車両情報端子(第1車両情報入力手段)210及び第1多重通信入出力端子(第1多重通信入出力手段)211と、所定の操作手段213からの操作指示信号を入力可能な操作情報端子212と、第1車両インターフェース(第1車両I/F)手段201と、第1の車両搭載機器110の制御を行う例えばマイクロコンピュータからなる第1の制御部202と、第1の制御部202の処理プログラムが格納されるフラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリからなる第1の記憶手段203と、車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を視覚的に報知するディスプレイ151と車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を聴覚的に報知するスピーカ等の発音体147とからなる報知手段204と、上述した光源145、146、153と、第1の制御部202からの光源駆動信号に基づき光源145、146、153の発光制御を行うための光源駆動回路(図示せず)と、駆動装置142と発音体147とディスプレイ151との駆動制御を兼ねた第1の駆動手段208と、外部機器103と接続するための接続手段104を構成する無線通信手段としての通信部(ここではBluetooth(登録商標)とする)209とを有している。
ここで、発音体147は、車両が自動二輪車である場合に、当該自動二輪車に搭乗する搭乗者(利用者)が装着するヘルメットに収められたヘルメットスピーカであってもよい。なお、通信部209は、外部機器103に備えられる後述する他の通信部410との間で無線通信を行うものである。つまり、通信部209は、車両の外部情報を出力する外部機器103と通信(接続)可能に構成されており、外部機器103に備えられる他の通信部410と間でデータのやりとりが可能となる。
また、操作手段213は、第1の車両搭載機器110の各種操作を行うための操作入力部からなり、例えば利用者の手が届くように車内の適宜箇所に設置されたカーソルボタンや決定ボタン等を含む略十字キー型の操作入力部を適用でき、車両の利用者が操作手段213を操作することにより操作手段213から出力される外部機器103側への操作指示信号(遠隔操作指示信号)は、操作情報端子212並びに第1車両インターフェース手段201を通じて第1の制御部202へと入力され、さらに接続手段104を介して外部機器103側へと至る。なお、操作手段213は、上述した十字キー型の操作入力部に代えてタッチパネル型の操作入力部を適用することも可能である。
第2の車両搭載機器120は、図5に示すように車両の各種状態に関する各情報(車両状態信号)の入出力を行う第2車両情報端子(第2車両情報入力手段)310及び第2多重通信入出力端子(第2多重通信入出力手段)311と、第2車両インターフェース(第2車両I/F)手段301と、第2の車両搭載機器120の制御を行う例えばマイクロコンピュータからなる第2の制御部302と、第2の制御部302の処理プログラムが格納されるフラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリからなる第2の記憶手段303と、液晶表示パネル304と当該液晶表示パネル304に照明光を供給する第4の光源305とから主に構成され、後述する表示光を発する液晶表示器306と、液晶表示パネル304の駆動制御を行う第2の駆動手段307と、第2の制御部302からの他の光源駆動信号に基づき第4の光源305の発光制御を行うための他の光源駆動回路(図示せず)と、第2の車両搭載機器120の外装ケースを構成する筐体308(図6参照)とを有している。なお、この場合、筐体308は、上側筐体H1と下側筐体H2とで構成されている。
そして、第2の制御部302による第4の光源305の点灯制御に伴い、液晶表示パネル304から発せられる表示光Lが、上側筐体H1に設けられた透光部H3を通じて透明な板状部材(反射板)からなるコンバイナ309に投影されることで、利用者(図6中、符号E参照)は、コンバイナ309越しに風景と重畳した状態の表示像Vを視認することができる。
なお、上述した第2の車両搭載機器120は、その筐体308が前記インストルメントパネルの内部に埋設(配設)され、前記インストルメントパネルの上側に飛び出しているコンバイナ309は、少なくとも車両の各種状態(車両状態情報)を、上述した表示像Vとして虚像表示する表示媒体からなる。
ここで、本例の場合、液晶表示器306とコンバイナ309とで第2の情報表示部310が構成されているものとし、第1の車両搭載機器110とコンバイナ309との位置関係については、両者は、上下に並設された位置関係となり、本例では第1の車両搭載機器110の上側(真上)にコンバイナ309が位置する構成となっている。
また、本例の場合、第1の制御部202と第2の制御部302とで制御手段Mが構成されているものとし、当該制御手段Mは、指針式表示部140や第1の情報表示部である表示ユニット150、並びに第2の情報表示部310(液晶表示器306)の制御を行うものである。
外部機器103は、図7に示すように第1の車両搭載機器110と接続するための接続手段104を構成する無線通信手段としての他の通信部(ここではBluetooth(登録商標)とする)410と、各種センサ(ここではGPSモジュールとする)411と、インターフェース(I/F)手段401と、外部機器103の制御を行う例えばマイクロコンピュータからなる第3の制御部402と、第3の制御部402の処理プログラムが格納されるフラッシュメモリやEEPROM等の不揮発性メモリからなる第3の記憶手段403と、車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を視覚的に報知するタッチパネル付ディスプレイ等の表示部404と車両の利用者へ各種情報(車両の各種状態)を聴覚的に報知するスピーカ等の他の発音体405とからなる他の報知手段406と、表示部404と他の発音体405の駆動制御を兼ねた第3の駆動手段407と、インターネットと接続するための通信手段130を構成する通信モジュール408とを有している。
ここで、ナビゲーション動作を行うことを想定した場合、第3の記憶手段403には、地図を表示するための地図情報や道路に設置された道路標識情報が格納されているものとする。また、第3の制御部402は、例えばナビゲーション動作を実行する場合、GPSモジュール411から取得した現在位置情報に基づいて、第3の記憶手段403を参照して必要な道路標識情報を取得するものとする。
なお、本実施形態では、第1の車両搭載機器110と外部機器103の接続手段104に、通信部209と他の通信部410とでなる無線通信手段を適用したが、これに限定されるものではなく、USB等の有線接続手段からなる接続手段104を用いて第1の車両搭載機器110と外部機器103とを接続することも可能である。
次に、図8〜図16を用いて、表示ユニット150のディスプレイ151とコンバイナ309との双方に車両状態情報を表示させる際の制御手段Mの処理動作について説明する。
制御手段Mは、第1多重通信入出力端子211(あるいは第1車両情報端子210)、並びに第2多重通信入出力端子311(あるいは第2車両情報端子310)を介して車両状態信号を受信する。そして、制御手段Mによる制御のもと、ディスプレイ151とコンバイナ309とに図8に示すような第1の表示モードM1に対応する車両状態情報が表示される。
この後述する車両の外部情報が一切表示されず、車両状態情報のみをディスプレイ151とコンバイナ309に表示する第1の表示モードM1においては、制御手段Mによる制御のもと、ディスプレイ151には、車両状態情報として、車両のエンジン回転数を表示する回転数表示部500、シフトポジションを表示するシフトポジション表示部510、燃料の残量を表示する燃料残量表示部520、車両の進行方向を示す方向指示表示部530、車両の平均燃費を表示する燃費表示部540、車両外部の気温を表示する外気温表示部550、注意喚起情報である警告表示部560が表示される。
また、このとき、制御手段Mによる制御のもと、第2の駆動手段307を介して液晶表示器306が駆動し、液晶表示パネル304からは車速用表示光からなる表示光Lが発せられ、これに伴いコンバイナ309には、車両状態情報として、車両の走行速度を表示する車速表示部570が虚像表示される。
また、この第1の表示モードM1において、ディスプレイ151は、区分けされた第1の表示領域R1と第2の表示領域R2とを有する。第1の表示領域R1は、ディスプレイ151の上側に位置し、車両状態情報のうち所定情報D1である上述した回転数表示部500、シフトポジション表示部510、燃料残量表示部520、方向指示表示部530を表示するものである。なお、本例の場合、所定情報D1には、コンバイナ309に表示される車速表示部570も含まれるものとする。
回転数表示部500は第1の表示領域R1の中央に表示され、シフトポジション表示部510は回転数表示部500と隣接するように回転数表示部500の左側に位置し、燃料残量表示部520は回転数表示部500と隣接するように回転数表示部500の右側に位置し、方向指示表示部530はシフトポジション表示部510と燃料残量表示部520とを挟むように第1の表示領域R1の両端側に位置している。
また、ここでの回転数表示部500とシフトポジション表示部510と燃料残量表示部520と方向指示表示部530とを少なくとも含む所定情報D1は、優先度が高く、車両の利用者が視認する頻度が多い車両状態情報となっており、第1の表示モードM1においては、所定情報D1を第1の表示領域R1へと表示させる表示レイアウトとしている。
一方、第2の表示領域R2は、ディスプレイ151の下側に位置し、所定情報D1とは異なる車両状態情報の他の情報D2である上述した燃費表示部540、外気温表示部550、警告表示部560を表示するものである。燃費表示部540並びに外気温表示部550は、第2の表示領域R2の左側に上下に並設された状態で表示され、燃費表示部540の真下に外気温表示部550が表示されている。
また、ここでの他の情報D2は、車両の利用者が視認する頻度が少ない車両状態情報となっており、第1の表示モードM1においては、他の情報D2を第2の表示領域R2へと表示させる表示レイアウトとしている。
そして、コンバイナ309に表示される(所定情報D1の1つに含まれる)車速表示部570は、車両の利用者が視認する頻度が最も多い車両状態情報に分類されており、第1の表示モードM1においては、車両運転時に、利用者が視線をあまり動かさなくてもよい表示位置(利用者が瞬時に把握できる表示位置)であるコンバイナ309の略中央へと表示させる表示レイアウトとしている。
次に、制御手段Mが、第1の表示モードM1とは異なる第2の表示モードM2を実行したときのディスプレイ151、コンバイナ309に表示される表示レイアウトについて図9を用いて説明する。なお、この第2の表示モードM2において、ディスプレイ151に表示される情報は、第1の表示モードM1の場合と同一であるため、以下ではコンバイナ309に表示される表示情報のみについて説明する。
まず、制御手段M(第1の制御部202)は、通信部209と外部機器103に備えられる他の通信部410との間で無線通信が確立した(つまり通信部209は他の通信部410と間でデータのやりとりが可能である)ことを示す検出信号すると、当該検出信号を車内LAN105経由で第2の制御部302へ伝達(伝送)する。
そして、制御手段Mは、前記検出信号を受信し、制御手段Mによる制御のもと、第2の駆動手段307を介して液晶表示器306が駆動し、液晶表示パネル304からは車速用表示光とアイコン用表示光とからなる表示光Lが発せられ、これに伴いコンバイナ309には、図9に示すように車速表示部570に加えて、車両の外部情報の種別を示すメニュー情報であるアイコン表示部580が表示される。
このように本例においては、第1の表示モードM1に対して、コンバイナ309に(外部機器103の操作に関係した表示情報である)アイコン表示部580が追加表示された状態を第2の表示モードM2とする。
アイコン表示部580は、この場合、ナビゲーション機能用の第1アイコン表示581と、オーディオ機能用の第2アイコン表示582と、電話機能用の第3アイコン表示583とからなり、コンバイナ309における車速表示部570の右側に表示される。これにより、車両の利用者は、上述した車両の外部情報を利用できると認識する(つまり外部機器103を用いてナビゲーション機能やオーディオ機能、電話機能を利用できると認識する)。
次に、制御手段Mが、上述した第1、第2の表示モードM1、M2とは異なる第3の表示モードM3を実行したときのディスプレイ151、コンバイナ309に表示される表示レイアウトについて図10を用いて説明する。
まず、ここでは、図9に示す第2の表示モードM2に対応する表示レイアウトがディスプレイ151に表示されている状況下において、利用者が車両の外部情報の種別(外部機器103の操作)に関する各アイコン表示581、582、583を見て、車両の外部情報の種別を選択する。
例えば、利用者の操作手段213による所定の操作によって、ナビゲーション機能用の第1アイコン表示581が選択されると、制御手段M(第1の制御部202)は、第1アイコン表示581が選択されたことを示す選択情報を検出し、当該選択情報が、車内LAN105経由で第2の制御部302へと伝送されるとともに、通信部209、他の通信部410経由で第3の制御部402へ伝送される。
これに応じて、制御手段M(第2の制御部302)は、前記選択情報に基づいて第1アイコン表示581の表示色を変化させるとともに、第3の制御部402は、他の通信部410、通信部209経由で車両の外部情報(ここではナビゲーション情報とする)を第1の車両搭載機器110へ送信する。
そして、制御手段M(第1の制御部202)は、この他の通信部410、通信部209経由で送られてきた車両の外部情報(ナビゲーション情報)を受信し、当該ナビゲーション情報に基づいて図10に示すような第3の表示モードM3に対応する表示情報をディスプレイ151に表示させるべく、表示ユニット150を表示動作させる制御を行う。
つまり、第3の表示モードM3において、外部機器103に備えられる第3の制御部402は、接続手段104(他の通信部410、通信部209)を介して第1の制御部202に対し車両の外部情報として、ナビゲーション情報と道路標識情報とを出力し、第1の制御部202は、当該ナビゲーション情報に基づいて、第2の表示領域R2の右側に車両の外部情報であるナビゲーション表示部590を表示(追加表示)させるべく、表示ユニット150を表示動作させる制御を行う。
すると、第3の表示モードM3におけるディスプレイ151には、図10に示すように回転数表示部500と、シフトポジション表示部510と、燃料残量表示部520と、方向指示表示部530と、燃費表示部540と、外気温表示部550と、ナビゲーション表示部590が表示される。
そして、これらのうち回転数表示部500とシフトポジション表示部510と燃料残量表示部520と方向指示表示部530とを含む所定情報D1は、第1、第2の表示モードM1、M2の場合と同様に第1の表示領域R1に表示される。つまり、第3の表示モードM3における回転数表示部500、シフトポジション表示部510、燃料残量表示部520、方向指示表示部530の個々の表示位置は、第1、第2の表示モードM1、M2の場合と同じ位置となっている。
そして、この第3の表示モードM3においては、ディスプレイ151における第2の表示領域R2の右側にターンバイターン表示からなるナビゲーション表示部590が表示される。このターンバイターン表示は、矢印表示591と、交差点名表示592と、交差点までの残距離表示593とを含むものである。
なお、車両の外部情報としてターンバイターン表示を行うとき、第3の制御部402は、接続手段104(他の通信部410、通信部209)を介して第1の車両搭載機器110側に画像情報を出力する代わりにコマンドを出力してもよい。例えば、予め第1の記憶手段203に複数種類のターンバイターン表示情報を格納しておき、制御手段M(第1の制御部202)は、前記コマンドに対応するターンバイターン表示情報を第1の記憶手段203から読み出してディスプレイ151へ表示することで対応可能である。これにより、接続手段104(通信部209、他の通信部410)を介して外部機器103から第1の車両搭載機器110側へと出力する情報量を削減することが可能である。
また、ナビゲーション表示部590は、ターンバイターン表示に代えて地図表示を適用してもよい。このときは、第3の制御部402は、接続手段104(他の通信部410、通信部209)を介して画像情報を出力するものとする。
なお、この第3の表示モードM3においては、制御手段Mによる制御のもと、第2の駆動手段307を介して液晶表示器306が駆動し、液晶表示パネル304からは車速用表示光と道路標識用表示光(制限速度用表示光)とからなる表示光Lが発せられ、コンバイナ309には、図10に示すように車速表示部570に加えて、車速表示部570の表示位置の周囲(近傍)に道路に設置された道路標識情報である制限速度表示部600が表示される。例えば図10では、コンバイナ309の右側に制限速度表示部600が表示される。
次に、図10に示す第3の表示モードM3の実行中に、第1〜第3の表示モードM1〜M3とは異なる第4の表示モードM4を実行したときのディスプレイ151、コンバイナ309に表示される表示レイアウトについて図11を用いて説明する。
まず、利用者が操作手段213を操作することにより操作手段213から出力される入力信号(外部機器103の操作に関する各アイコン表示の選択)が、操作情報端子212並びに車両インターフェース手段201を通じて制御手段M(第1の制御部202)へと入力される。そして、制御手段M(第1の制御部202)は、この外部機器103の操作に関する各アイコン表示が選択された状態(車両の各種状態のうち所定の状態)が生じたことを示す前記入力信号を検出すると、当該入力信号は車内LAN105経由で制御手段M(第2の制御部302)へと伝送される。
これに伴い、制御手段Mによる制御のもと、コンバイナ309には、それまで表示されていた制限速度表示部600に代えて第2の表示モードM2のときに表示されていたアイコン表示部580が再度表示(割り込むように表示)される。ここでは、このコンバイナ309(第2の情報表示部310)にアイコン表示部580が割り込むように表示される状態を、後述する特許請求の範囲の請求項3に記載されている割り込み表示があった状態(つまり前記所定の状態)と定義することにする。
さらに、このとき、制御手段Mによる制御のもと、それまでディスプレイ151における第2の表示領域R2の左側に表示されていた燃費表示部540、外気温表示部550に代えて、コンバイナ309に表示されていた制限速度表示部600が移動して表示される。つまり、このとき、制御手段Mは、前記入力信号を検出すると、コンバイナ309(第2の情報表示部310)に表示されている表示内容(つまり制限速度表示部600)をディスプレイ151(第1の情報表示部150)へと移動させる表示移動処理を少なくとも実行していることになる。
このように、制御手段Mは、コンバイナ309に表示されていた制限速度表示部600に対して、アイコン表示部580の割り込み表示が行われると、予め定られた表示位置(ディスプレイ151における第2の表示領域R2の表示位置)に制限速度表示部600を移動して表示する処理を実行する。つまり、このことは、制御手段Mは、前記表示移動処理の実行後において、コンバイナ309(第2の情報表示部310)に表示される表示内容(制限速度表示部600)を上述の予め定められた表示位置へと移動させるべく、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行うことを意味している。
その後、利用者が操作手段213を用いてアイコン表示580の選択を終了させる操作を行うと、制御手段Mは、利用者によるアイコン表示580の選択が終了したことを示す選択終了情報を検出し、前記選択終了情報に基づいて、第3の表示モードM3(図10参照)に対応する表示情報がディスプレイ151、コンバイナ309に表示されるように、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行う。
換言すれば、制御手段Mは、前記入力信号の入力(前記所定の状態)が終了したことを示す前記選択終了情報を検出すると、ディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容を、表示移動前のディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容(つまり図10の第3の表示モードM3に対応する表示情報)へと戻すべく、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行い、制限速度表示部600は、コンバイナ309に表示されている車速表示部570の表示位置の周囲(近傍)に、再度、表示される。
同様に、図10に示す第3の表示モードM3の実行中に、第1〜第3の表示モードM1〜M3とは異なる第4の表示モードM4を実行したときのディスプレイ151、コンバイナ309に表示される他の表示レイアウトについて図12を用いて説明する。
制御手段Mは、第1多重通信入出力端子211(あるいは第1車両情報端子210)を介して各種の警告信号(ここでは車両後部のトランクが開いていることを示すトランク開信号とする)を受信すると、ディスプレイ151における第2の表示領域R2の右側には「トランクが開いています」なる警告表示部560が表示される。つまり、このとき、制御手段Mは、トランクが開いている状態(車両の各種状態のうち所定の状態)が生じたことを示す前記警告信号を検出すると、当該警告信号は車内LAN105経由で制御手段M(第2の制御部302)へと伝送される。
そして、この警告表示部560の表示に伴い、制御手段Mによる制御のもと、コンバイナ309には、それまで表示されていた制限速度表示部600に代えて簡易報知部としてのマスターウォーニング部610が割り込むように表示される。ここでは、このコンバイナ309にマスターウォーニング部610が割り込むように表示される状態を、前記請求項3に記載されている割り込み表示があった状態(つまり前記所定の状態)と定義することにする。
さらに、このとき、制御手段Mによる制御のもと、それまでディスプレイ151における第2の表示領域R2の左側に表示されていた燃費表示部540、外気温表示部550に代えて制限速度表示部600が移動して表示される。つまり、このとき、制御手段Mは、前記警告信号を検出すると、コンバイナ309に表示されている表示内容(制限速度表示部600)をディスプレイ151へと移動させる表示移動処理を少なくとも実行していることになる。
このように、制御手段Mは、コンバイナ309に表示されていた制限速度表示部600に対して、マスターウォーニング部610の割り込み表示が行われると、予め定られた表示位置(第2の表示領域R2の表示位置)に制限速度表示部600を移動して表示する処理を実行する。
その後、前記警告信号の発生要因が解消すると(つまり制御手段Mは前記トランクが閉じられたことを示すトランク閉信号を受信すると)、第3の表示モードM3(図10参照)に移行して、制限速度表示部700は、コンバイナ309に表示されている車速表示部570の表示位置の周囲(近傍)に、再度、表示される。
換言すれば、制御手段Mは、前記トランク開信号の入力(前記所定の状態)が終了したことを示す前記トランク閉信号を検出すると、ディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容を、表示移動前のディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容(つまり図10の第3の表示モードM3に対応する表示情報)へと戻すべく、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行い、制限速度表示部600は、コンバイナ309に表示されている車速表示部570の表示位置の周囲(近傍)に、再度、表示される。
同様に、図10に示す第3の表示モードM3の実行中に、第1〜第3の表示モードM1〜M3とは異なる第4の表示モードM4を実行したときのディスプレイ151、コンバイナ309に表示される他の表示レイアウトについて図13を用いて説明する。
制御手段M(第1の制御部202)は、外部機器103側から他の通信部410、通信部209経由で通信情報としての車両の外部情報(ここでは電話の着信情報とする)を受信する。このとき、制御手段Mは、電話着信(車両の各種状態のうち所定の状態)が生じていることを示す電話着信情報を検出すると、当該電話着信情報は車内LAN105経由で制御手段M(第2の制御部302)へと伝送される。つまり、本例の場合、制御手段M(第1の制御部202)は、通信部209及び車内LAN105を介して、前記電話着信情報(車両の外部情報)を取得可能に構成されている。
そして、制御手段Mによる制御のもと、第2の駆動手段307を介して液晶表示器306が駆動し、液晶表示パネル304からは車速用表示光と電話情報用表示光とからなる表示光Lが発せられ、これに伴いコンバイナ309には、それまで表示されていた制限速度表示部600に代えて、車速表示部570の右側に前記電話着信情報に対応した電話着信アイコン620が表示される。ここでは、このコンバイナ309に電話着信アイコン620が割り込むように表示される状態を、前記請求項3に記載されている割り込み表示があった状態(つまり前記所定の状態)と定義することにする。
また、このとき制御手段Mは、前記電話着信情報を受信すると、前記電話着信情報に基づいて第2の表示領域R2の右側に表示されていたナビゲーション表示部590が前記電話着信情報に対応した電話着信表示部630へと切替表示されるように、ディスプレイ151を表示動作させる制御を行う。
これにより、それまで第2の表示領域R2に表示されていたナビゲーション表示部590が非表示状態となり、そこに外部機器103に対し電話をかけてきた相手の名前631と、相手からの電話に応答(接続)するか否かを選択する応答選択情報632とからなる電話着信表示部630が表示(割り込み表示)される。
さらに、このとき、制御手段Mによる制御のもと、それまでディスプレイ151における第2の表示領域R2の左側に表示されていた燃費表示部540、外気温表示部550に代えて、コンバイナ309に表示されていた制限速度表示部600が移動して表示される。つまり、このとき、制御手段Mは、前記電話着信情報を検出すると、コンバイナ309に表示されている表示内容(制限速度表示部600)をディスプレイ151へと移動させる表示移動処理を少なくとも実行していることになる。
このように、制御手段Mは、コンバイナ309に表示されていた制限速度表示部600に対して、電話着信アイコン620の割り込み表示が行われると、予め定られた表示位置(第2の表示領域R2の表示位置)に制限速度表示部600を移動して表示する処理を実行する。
その後、例えば利用者が操作手段213を操作することにより操作手段213から出力される電話応答信号を制御手段Mが受信すると、第3の表示モードM3(図10参照)に移行して、制限速度表示部700は、コンバイナ309に表示されている車速表示部570の表示位置の周囲(近傍)に、再度、表示される。
換言すれば、制御手段Mは、前記電話着信の入力(前記所定の状態)が終了したことを示す前記電話応答信号を検出すると、ディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容を、表示移動前のディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容(つまり図10の第3の表示モードM3に対応する表示情報)へと戻すべく、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行い、制限速度表示部600は、コンバイナ309に表示されている車速表示部570の表示位置の周囲(近傍)に、再度、表示される。
同様に、図10に示す第3の表示モードM3の実行中に、第1〜第3の表示モードM1〜M3とは異なる第4の表示モードM4を実行したときのディスプレイ151、コンバイナ309に表示される他の表示レイアウトについて図14を用いて説明する。
まず、利用者が操作手段213を操作することにより操作手段213から出力される入力信号(各種カメラ画像表示の選択)が、操作情報端子212並びに車両インターフェース手段201を通じて制御手段M(第1の制御部202)へと入力される。そして、制御手段M(第1の制御部202)は、この各種カメラ画像の表示選択(車両の各種状態のうち所定の状態)が生じたことを示す前記画像入力信号を検出すると、当該画像入力信号は車内LAN105経由で制御手段M(第2の制御部302)へと伝送される。
これに伴い、制御手段M(第2の制御部302)による制御のもと、コンバイナ309には、それまで表示されていた制限速度表示部600に代えて所定情報D1のうち、シフトポジション表示部510、燃料残量表示部520、方向指示表示部530が移動して表示される。つまり、このとき、制御手段Mは、前記画像入力信号を検出すると、ディスプレイ151(第1の情報表示部150)に表示されている表示内容(つまりシフトポジション表示部510、燃料残量表示部520、方向指示表示部530)をコンバイナ309(第2の情報表示部310)へと移動させる表示移動処理を少なくとも実行していることになる。
さらに、このとき、制御手段Mによる制御のもと、ディスプレイ151の表示エリア全体に各種のカメラ画像(夜間の視界を確保する暗視カメラ画像、あるいは、車両後方の視界を確保するバックモニター画像)640が表示されるとともに、それまで第2の表示領域R2の左側に表示されていた燃費表示部540、外気温表示部550に代えて、コンバイナ309に表示されていた制限速度表示部600が移動して表示される。このように各種カメラ画像の表示を行うとき、図14に示すようにディスプレイ151の表示エリアを確保するように表示制御を行うので、利用者にとって視認し易いカメラ画像の提供が可能である。
つまり、このとき、制御手段Mは、前記画像入力信号を検出すると、コンバイナ309に表示されている表示内容(制限速度表示部600)をディスプレイ151へと移動させる表示移動処理を少なくとも実行していることになる。また、ここでは、このディスプレイ151にカメラ画像640が表示される状態を、前記請求項3に記載されているカメラ画像表示があった状態(つまり前記所定の状態)と定義し、コンバイナ309にシフトポジション表示部510、燃料残量表示部520、方向指示表示部530が割り込むように表示される状態を、前記請求項3に記載されている割り込み表示があった状態(つまり前記所定の状態)と定義することにする。
このように、制御手段Mは、コンバイナ309に表示されていた制限速度表示部600に対して、シフトポジション表示部510と燃料残量表示部520と方向指示表示部530の割り込み表示が行われると、ディスプレイ151における第2の表示領域R2の表示位置(予め決められた場所)に制限速度表示部600を移動して表示する。
また、制御手段Mは、ディスプレイ151に表示のシフトポジション表示部510、燃料残量表示部520、方向指示表示部530に対して、カメラ画像640の表示要求があったとき、予め決められた表示位置(つまりコンバイナ309に表示されている車速表示部570の表示位置の両脇)に、シフトポジション表示部510、燃料残量表示部520、方向指示表示部530を移動して表示する。つまり、このことは、制御手段Mは、前記表示移動処理の実行後において、ディスプレイ151(第1の情報表示部150)に表示される表示内容(シフトポジション表示部510、燃料残量表示部520、方向指示表示部530)を上述の予め定められた表示位置へと移動させるべく、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行うことを意味している。
その後、例えば利用者が操作手段213を操作することにより操作手段213から出力されるカメラ画像解除信号を制御手段Mが受信すると、制御手段Mによる制御のもと、ディスプレイ151の表示状態は第3の表示モードM3(図10参照)へと移行して、制限速度表示部600は、コンバイナ309の車速表示部570の表示位置の周囲(近傍)に、再度、表示される。
換言すれば、制御手段Mは、前記画像入力信号の入力(前記所定の状態)が終了したことを示す前記カメラ画像解除信号を検出すると、ディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容を、表示移動前のディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容(つまり図10の第3の表示モードM3に対応する表示情報)へと戻すべく、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行い、制限速度表示部600は、コンバイナ309に表示されている車速表示部570の表示位置の周囲(近傍)に、再度、表示される。
次に、図15を用いて、制御手段Mが第1〜第4の表示モードM1〜M4とは異なるオープニングモード(第5の表示モード)M5を実行したときのディスプレイ151、コンバイナ309に表示される表示レイアウトについて説明する。
制御手段Mは、第1多重通信入出力端子211(あるいは第1車両情報端子210)を介して利用者が車両のドアを開けたことを示す車両状態信号(前記ドア開信号)を受信する。そして、その後、制御手段M、利用者が車両のドアを閉じたことを示す車両状態信号(前記ドア閉信号)を受信する。これにより、制御手段Mは、車両の利用者が車両に乗り込んだと判断し、ディスプレイ151を利用した初期演出表示であるオープニング表示を行う処理を実行する(図15(a)参照)。
具体的には、制御手段Mは、第1の記憶手段203からオープニング表示画像Aを読み出して、ディスプレイ151へ出力するとともに第3の光源153を点灯動作させる処理を実行する。これにより、ディスプレイ151にオープニング表示画像Aが表示される。ここでは、オープニング表示画像Aは図15(a)に示す車両の外観図とする。
また、このとき、制御手段Mによる制御のもと、第2の駆動手段307を介して液晶表示器306が駆動し、液晶表示パネル304からは車速用表示光からなる表示光Lが発せられ、これに伴いコンバイナ309には車速表示部570が虚像表示される(図15(a)参照)。
次に、制御手段Mは、第1多重通信入出力端子211(あるいは第1車両情報端子210)を介して利用者がイグニッションスイッチ(始動スイッチ)をオンしたことを示す車両状態信号(オン操作信号)を受信する。つまり、このとき、制御手段Mは、このイグニッションスイッチのオン操作状態(車両の各種状態のうち所定の状態)が生じたことを示す前記オン操作信号を検出することになる。また、ここでは、このイグニッションスイッチがオン操作された状態を、前記請求項3に記載されているオープニング表示があった状態(つまり前記所定の状態)と定義することにする。
そして、これにより、制御手段Mは、ディスプレイ151を利用したオープニング表示Aに代えて、コンバイナ309に表示していた車速表示部570をディスプレイ151側に移動表示させるべく、第1、第2の情報表示部150、310を動作させる制御を行う(図15(b)参照)。従って、このとき、制御手段Mは、前記オン操作信号を検出すると、コンバイナ309に表示されている表示内容(つまり車速表示部570)をディスプレイ151へと移動させる表示移動処理を少なくとも実行していることになる。
このとき、例えば制御手段Mが、燃料の残量が僅かであることを示す残燃料警告信号を受信しているような状況下にあっては、制御手段Mによる制御のもと、コンバイナ309には、前記残燃料警告信号に基づいたマスターウォーニング部610と「給油してください」なる警告表示部560が表示される(図15(b)参照)。
その後、制御手段Mは、車両の走行速度が時速0キロメートルを超えていることを示す車速信号を受信すると、ディスプレイ151とコンバイナ309に表示される表示情報を、図8に示すような第1の表示モードM1に対応する車両状態情報へと戻すべく、第1、第2の情報表示部150、310を動作させる制御を行う。換言すれば、制御手段Mは、前記初期演出表示(前記所定の状態)が終了したことを示す前記車速信号を検出すると、ディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容を、表示移動前のディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容(図8の第1の表示モードM1に対応する表示情報)へと戻すべく、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行う。
なお、ここでは便宜上、前記初期演出表示を行う前段階である、前回の車両運転時での前記イグニッションスイッチのオフ操作前に、図8に示す第1の表示モードM1がディスプレイ151、コンバイナ309に表示されているものとし、この前回の車両運転時でのディスプレイ151、コンバイナ309の表示状態を表示移動前のディスプレイ151、コンバイナ309の表示内容と定義することにする。
次に、図16を用いて、制御手段Mが第1〜第4の表示モードM1〜M4とは異なるエンディングモード(第6の表示モード)M6を実行したときのディスプレイ151、コンバイナ309に表示される表示レイアウトについて説明する。
制御手段Mは、第1多重通信入出力端子211(あるいは第1車両情報端子210)を介して、車両が停車したことをしめす信号(車速零信号)を検出すると、図8に示すような第1の表示モードM1に対応する車両状態情報に代えて、コンバイナ309に表示していた車速表示部570をディスプレイ151に移動して表示させるべく、第1、第2の情報表示部150、310を動作させる制御を行う(図16(a)参照)。
このとき、制御手段Mによる制御もと、コンバイナ309には、例えば前記残燃料警告信号に基づいたマスターウォーニング部610と「給油してください」なる警告表示部560が表示される(図16(a)参照)。
次に、第1の制御部202は、第1多重通信入出力端子211(あるいは第1車両情報端子210)を介して、車両の利用者がイグニッションスイッチをオフしたことを示す車両状態信号(オフ操作信号)を受信すると、ディスプレイ151を利用したエンディング表示を行う処理を実行する(図16(b)参照)。
具体的には、第1の制御部202は、第1の記憶手段203からエンディング表示画像Bを読み出して、ディスプレイ151へ出力するとともに第3の光源153を点灯動作させる処理を実行する。これにより、ディスプレイ151にはエンディング表示画像Bが表示される。ここでは、エンディング表示画像Bは、図15(b)に示すような車両の外観図とする(なお、エンディング表示画像Bとオープニング表示画像Aは異なるものとする)。
また、このとき、第2の制御部302による制御のもと、第2の駆動手段307を介して液晶表示器306が駆動し、液晶表示パネル304からは車速用表示光からなる表示光Lが発せられ、これに伴いコンバイナ309には車速表示部570が虚像表示される(図16(b)参照)。
その後、制御手段Mは、利用者が車両のドアを開けたことを示す車両状態信号(ドア開信号)を受信すると、ディスプレイ151への表示出力を終了するとともに第3の光源153を消灯する処理を実行し、ディスプレイ151は非表示状態となる。同様に、制御手段Mは、液晶表示器306の駆動を終了させるとともに、第4の光源309を消灯する処理を実行し、コンバイナ309は非表示状態となる。上述のように、第5、第6の表示モードM5、M6にあっては、オープニング表示とエンディング表示等の利用者の運転負荷が小さいときは、ディスプレイ151とコンバイナ309との間で、表示コンテンツを移動して表示を行うので、演出効果を高めることが可能となる。
以上のように本実施形態では、制御手段Mは、前記所定の状態(例えば各アイコン表示が選択された状態)が生じたことを検出すると、コンバイナ309に表示されている表示内容(例えば制限速度表示部600)をディスプレイ151へと移動させる表示移動処理を少なくとも実行し、その後、前記所定の状態が終了したことを検出すると、ディスプレイ151及びコンバイナ309の表示内容を、表示移動前のディスプレイ151及びコンバイナ309の表示内容(図10の第3の表示モードM3に対応する表示情報)へと戻すべく、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行うことにより、再び、利用者が視認し易い表示レイアウトとする(つまり車両を運転する利用者がおかれている状況に適した情報提供を行う)ことが可能であり、ヒューマン・マシン・インターフェイスを向上させることができる。
また本実施形態では、制御手段Mは、前記所定の状態(例えば各種カメラ画像の表示選択)が生じたことを検出すると、ディスプレイ151に表示されている表示内容(例えばシフトポジション表示部510、燃料残量表示部520、方向指示表示部530)をコンバイナ309へと移動させる表示移動処理を少なくとも実行し、その後、前記所定の状態が終了したことを検出すると、ディスプレイ151及びコンバイナ309の表示内容を、表示移動前のディスプレイ151及びコンバイナ309の表示内容(図10の第3の表示モードM3に対応する表示情報)へと戻すべく、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行うことにより、再び、利用者が視認し易い表示レイアウトとする(つまり利用者がおかれている状況に適した情報提供を行う)ことが可能であり、ヒューマン・マシン・インターフェイスを向上させることができる。また、所定の状態が生じると、ディスプレイ151とコンバイナ309との間で、表示コンテンツを移動して表示を行うので、優先度に応じた表示エリアの確保が可能であり、視認性をより向上させることができる。
また本実施形態では、制御手段Mは、表示移動処理の実行後において、ディスプレイ151に表示される表示内容(例えばシフトポジション表示部510、燃料残量表示部520、方向指示表示部530)またはコンバイナ309に表示される表示内容(例えば制限速度表示部600)を予め定められた表示位置へと移動させるべく、第1、第2の情報表示部150、310の制御を行うことにより、予め決められた表示位置に表示コンテンツの表示を行うので、利用者が視認し易い表示レイアウトとなっている。また、ディスプレイ151とコンバイナ309との間で、表示コンテンツを移動して表示を行うとき、予め決められた表示位置に表示コンテンツを移動するので、利用者が戸惑うことなく簡単に表示コンテンツの視認が可能であり、ヒューマン・マシン・インターフェイスの向上が図られるという利点がある。
また本実施形態では、制御手段Mは、第1の車両搭載機器110の制御を行う第1の制御部202と、第2の車両搭載機器120の制御を行う第2の制御部302とを備え、第2の制御部302は、通信部209及び車内LAN105を介して車両の外部情報を取得可能であることにより、外部機器103から出力される車両の外部情報は、通信部209を経て第1の制御部202へと入力され、その後、車内LAN105を介して第2の制御部302(第2の車両搭載機器120)へと送られるため、第2の車両搭載機器120と外部機器103とを専用の通信手段を用いて接続することが不要となるため、コスト上昇を抑制することができるという利点がある。
なお、本発明は、上述の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、実施形態及び図面に変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、第1の車両搭載機器110に第1の制御部202を設け、第2の車両搭載機器120に第2の制御部302を設けたものであったが、例えば両車両搭載機器110、120が単一の制御部(図示せず)により制御されるようにしてもよい。