JP2017051985A - レーザー加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザー光線のエネルギー分布を容易に変更することができるレーザー加工装置を提供すること。【解決手段】レーザー加工装置1は、被加工物Wを保持するチャックテーブル10と、チャックテーブル10に保持された被加工物Wにパルスレーザー光線LBを照射して加工するレーザー光線照射手段20と、を備える。レーザー光線照射手段20は、パルスレーザー光線LBを発振するレーザー光線発振器21と、発振されたパルスレーザー光線LBのエネルギー分布を調整するデジタルミラーデバイス22と、デジタルミラーデバイス22を介して入射したパルスレーザー光線LBを集光する集光レンズ23と、デジタルミラーデバイス22を制御する制御手段100と、を具備する。デジタルミラーデバイス22は、パルスレーザー光線LBの所望の部分を間引いてエネルギー分布を調整する。【選択図】図2

Description

本発明は、レーザー加工装置に関する。
レーザー加工装置は、レーザー光線発振器から発振したレーザー光線を所望のパワーにするために、アッテネータ(λ/2波長板とビームスプリッターとビームダンパーとからなる)を用いる(例えば、特許文献1参照)。また、被加工物をアブレーション加工するレーザー加工装置も用いられている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
特開2013−229403号公報 特開2012−156168号公報 特開2008−073711号公報
特許文献1に示されたレーザー加工装置は、アッテネータでは、λ/2波長板を回転させるモータが必要となり、機械制御のため時間がかかり、非常に短時間でパワーを変更することができないという課題があった。
また、特許文献2に示されたレーザー加工装置は、レーザー光線のエネルギー分布が重要となる。例えば、特許文献3に示されたレーザー加工装置では、非球面レンズを用いてガウシアン分布のレーザー光線をトップハット分布に変更したりする。しかしながら、このような構成では、ガウシアン分布とトップハット分布に任意に変更するなどの自由度がない。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、レーザー光線のエネルギー分布を容易に変更することができるレーザー加工装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のレーザー加工装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物にパルスレーザー光線を照射して加工するレーザー光線照射手段と、を備えるレーザー加工装置であって、該レーザー光線照射手段は、パルスレーザー光線を発振するレーザー光線発振器と、発振されたパルスレーザー光線のエネルギー分布を調整するデジタルミラーデバイスと、該デジタルミラーデバイスを介して入射したパルスレーザー光線を集光する集光レンズと、該デジタルミラーデバイスを制御する制御手段と、を具備し、該デジタルミラーデバイスは、パルスレーザー光線の所望の部分を間引いてパルスレーザー光線のエネルギー分布を調整することを特徴とする。
該デジタルミラーデバイスを用いて、被加工物に照射されるパルスレーザー光線のエネルギー分布をガウシアン分布又はトップハット分布に調整することが望ましい。
該レーザー光線発振器と該デジタルミラーデバイスとの間には、ビームエキスパンダが設定されていることが望ましい。
そこで、本願発明のレーザー加工装置では、デジタルミラーデバイスによってパルスレーザー光線の所望の部分を間引く事ができるため、パルスレーザー光線のエネルギー分布を容易に変更することができる。
図1は、実施形態1に係るレーザー加工装置の概略の構成例を示す斜視図である。 図2は、図1に示されたレーザー加工装置のレーザー光線照射手段の概略の構成例を示す図である。 図3は、図2に示されたレーザー光線照射手段がレーザー光線を照射する要部を示す図である。 図4は、図1に示されたレーザー加工装置の制御手段が記憶したパルスレーザー光線の理想のエネルギー分布を示す図である。 図5は、図1に示されたレーザー加工装置のデジタルミラーデバイスとパルスレーザー光線のスポットとの位置関係を示す図である。 図6は、実施形態1に係るレーザー加工装置の調整前に出力測定手段が測定したパルスレーザー光線のエネルギー分布を示す図である。 図7は、図6中のA−A線に沿うパルスレーザー光線のエネルギー分布を示す図である。 図8は、図6中のVIII部を拡大して示す図である。 図9は、実施形態2に係るレーザー加工装置の制御手段が記憶したパルスレーザー光線の理想のエネルギー分布を示す図である。 図10は、図9に示されたレーザー加工装置のレーザー光線照射手段が照射するパルスレーザー光線のエネルギー分布の一例を示す図である。 図11は、図9に示されたレーザー加工装置の調整後のデジタルミラーデバイスとパルスレーザー光線のスポットとの位置関係を示す図である。 図12は、図11に示されたパルスレーザー光線のエネルギー分布の一例を示す図である。 図13は、実施形態1及び実施形態2の変形例1に係るレーザー加工装置の制御手段が記憶したパルスレーザー光線の理想のエネルギー分布を示す図である。 図14は、実施形態1及び実施形態2の変形例2に係るレーザー加工装置の制御手段が記憶したパルスレーザー光線の理想のエネルギー分布を示す図である。 図15は、実施形態1及び実施形態2の変形例3に係るレーザー加工装置のレーザー光線照射手段の概略の構成例を示す図である。
本発明を実施するための形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態1〕
実施形態1に係るレーザー加工装置を図面に基いて説明する。図1は、実施形態1に係るレーザー加工装置の概略の構成例を示す斜視図であり、図2は、図1に示されたレーザー加工装置のレーザー光線照射手段の概略の構成例を示す図であり、図3は、図2に示されたレーザー光線照射手段がレーザー光線を照射する要部を示す図であり、図4は、図1に示されたレーザー加工装置の制御手段が記憶したパルスレーザー光線の理想のエネルギー分布を示す図であり、図5は、図1に示されたレーザー加工装置のデジタルミラーデバイスとパルスレーザー光線のスポットとの位置関係を示す図である。
レーザー加工装置1は、被加工物Wの分割予定ラインLに沿ってパルスレーザー光線LB(図2に示す)を照射し、被加工物Wにアブレーション加工を施すものである。実施形態1では、レーザー加工装置1によりアブレーション加工が施される被加工物Wは、図1に示すように、シリコン、サファイア、ガリウムなどを母材とする円板状の半導体ウエーハや光デバイスウエーハである。被加工物Wは、表面WSに格子状に形成される複数の分割予定ラインLよって区画された領域にデバイスDが形成されている。
また、被加工物Wは、絶縁膜と回路を形成する機能層が表面に積層されている。実施形態1では、機能層を形成する絶縁膜は、SiO2膜または、SiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)からなる。
被加工物Wは、デバイスDが複数形成されている表面WSの裏側の裏面WRに粘着テープTが貼着され、粘着テープTの外縁が環状フレームFに貼着されることで、環状フレームFの開口に粘着テープTで支持される。実施形態1において、被加工物Wは、環状フレームFの開口に粘着テープTで支持された状態で、分割予定ラインLに沿ってパルスレーザー光線LB(図2に示す)が照射されて、アブレーション加工が施される。被加工物Wは、アブレーション加工等が施されることにより、個々のデバイスDに分割される。
レーザー加工装置1は、図1に示すように、被加工物Wを保持するチャックテーブル10と、チャックテーブル10に保持された被加工物Wにパルスレーザー光線LBを照射してレーザー加工するレーザー光線照射手段20と、チャックテーブル10とレーザー光線照射手段20とをX軸方向に相対移動させるX軸移動手段30と、チャックテーブル10とレーザー光線照射手段20とをY軸方向に相対移動させるY軸移動手段40と、撮像手段50と、出力測定手段70と、制御手段100とを備えている。
チャックテーブル10は、加工前の被加工物Wが保持面10a上に載置されて、粘着テープTを介して環状フレームFの開口に貼着された被加工物Wを保持するものである。チャックテーブル10は、保持面10aを構成する部分がポーラスセラミック等から形成された円盤形状であり、図示しない真空吸引経路を介して図示しない真空吸引源と接続され、保持面10aに載置された被加工物Wを粘着テープTを介して吸引することで保持する。チャックテーブル10の周囲には、エアーアクチュエータにより駆動して被加工物Wの周囲の環状フレームFを挟持するクランプ部11が複数設けられている。
X軸移動手段30は、チャックテーブル10をX軸方向に移動させることで、チャックテーブル10を装置本体2の幅方向と水平方向との双方と平行なX軸方向に加工送りする加工送り手段である。Y軸移動手段40は、チャックテーブル10を水平方向と平行でX軸方向と直交するY軸方向に移動させることで、チャックテーブル10を割り出し送りする割り出し送り手段である。X軸移動手段30及びY軸移動手段40は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ31,41、ボールねじ31,41を軸心回りに回転させる周知のパルスモータ32,42及びチャックテーブル10をX軸方向又はY軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレール33,43を備える。また、レーザー加工装置1は、チャックテーブル10をX軸方向とY軸方向との双方と直交するZ軸方向と平行な中心軸線回りに回転される回転駆動源60を備える。回転駆動源60は、X軸移動手段30によりX軸方向に移動される移動テーブル12上に配置されている。
撮像手段50は、チャックテーブル10に保持された被加工物Wを撮像するものであり、レーザー光線照射手段20とX軸方向に並列する位置に配設されている。実施形態1では、撮像手段50は、支持柱4の先端に取り付けられている。撮像手段50は、チャックテーブル10に保持された被加工物Wを撮像するCCDカメラにより構成される。
レーザー光線照射手段20は、チャックテーブル10に保持面10aに保持された被加工物Wの表面にパルスレーザー光線LBを照射して、被加工物Wをアブレーション加工(加工に相当)するものである。パルスレーザー光線LBは、被加工物Wに対して吸収性を有する波長(例えば、355nm)のレーザー光線である。レーザー光線照射手段20は、レーザー加工装置1の装置本体2から立設した壁部3に連なった支持柱4の先端に取り付けられている。
レーザー光線照射手段20は、図2に示すように、パルスレーザー光線LBを発振するレーザー光線発振器21と、発振されたパルスレーザー光線LBのエネルギー分布ED(図7に示す)を調整するデジタルミラーデバイス22と、集光レンズ23と、ビームダンパ24と、制御手段100とを具備する。
レーザー光線発振器21は、光軸に対して直交するスポットの形状が円形のパルスレーザー光線LBを発振する。レーザー光線発振器21が発振するパルスレーザー光線LBは、平行光である。レーザー光線発振器21は、発振したパルスレーザー光線LBをデジタルミラーデバイス22に向けて照射する。レーザー光線発振器21は、被加工物Wの種類、加工形態などに応じて、発振するパルスレーザー光線LBの周波数が適宜調整される。レーザー光線発振器21として、例えば、YAGレーザー光線発振器やYVOレーザー光線発振器などを用いることができる。
デジタルミラーデバイス22は、十数μメータ程度の大きさのミラー25(図5に示す)を互いに直交する2方向に多数配置し、各ミラー25の向きを変更可能なC−MOS(Complementary MOS; 相補型MOS)を含む駆動機構を備えるものである。実施形態1において、デジタルミラーデバイス22は、ミラー25を100万個程度配置しているが、これに限定されない。デジタルミラーデバイス22のミラー25には、図5に示すように、レーザー光線発振器21が発振するパルスレーザー光線LBの全体が照射される。また、実施形態1において、複数のミラー25は、正方形上に配置されているが、これに限定されない。
デジタルミラーデバイス22は、駆動機構のオン、オフが切り換えられることで、ミラー25が反射するパルスレーザー光線LB(図2及び図3中に実線で示す)を集光レンズ23に照射する状態と、ミラー25が反射するパルスレーザー光線LB(図2及び図3中に一点鎖線で示す)をビームダンパ24に照射する状態とが切り換えられる。実施形態1において、駆動機構は、オンされるとパルスレーザー光線LBを集光レンズ23に照射する状態に位置付けられ、オフされるとパルスレーザー光線LBをビームダンパ24に照射する状態に位置付けられるが、これに限定されない。また、デジタルミラーデバイス22により反射されるパルスレーザー光線LBは、平行光である。即ち、デジタルミラーデバイス22の全てのミラー25が集光レンズ23又はビームダンパ24に向けて反射するパルスレーザー光線LBのスポットの形状、大きさは、レーザー光線発振器21が発振するパルスレーザー光線LBのスポットの形状、大きさと等しい。
集光レンズ23は、デジタルミラーデバイス22を介して入射したパルスレーザー光線LBを被加工物W上に集光する。実施形態1において、集光レンズ23が被加工物W上に集光するパルスレーザー光線LBの光軸は、Z軸方向と平行である。ビームダンパ24は、デジタルミラーデバイス22の各ミラー25により反射されたパルスレーザー光線LBを外部に漏れることなく遮蔽するものである。ビームダンパ24は、デジタルミラーデバイス22の全ての駆動機構がオフになって、全てのミラー25により反射されたパルスレーザー光線LBを遮蔽することが可能な大きさである。
出力測定手段70は、レーザー光線照射手段20の集光レンズ23から照射されるパルスレーザー光線LBのスポット内のエネルギー分布(パワー分布又は強度分布ともいう)を測定するものである。出力測定手段70は、移動テーブル12上に設けられて、チャックテーブル10の隣に配置されている。出力測定手段70は、レーザー光線照射手段20の集光レンズ23から照射されるパルスレーザー光線LBのX軸方向とY軸方向との双方と平行な平面におけるパルスレーザー光線LBのエネルギー分布を測定し、測定結果を制御手段100に出力する。出力測定手段70は、熱電対素子を利用した所謂サーマル式出力測定手段、フォトダイオードを利用した所謂光学式出力測定手段、又は、焦電気物質を利用した所謂エネルギー式出力測定手段が用いられる。
制御手段100は、上述した構成要素をそれぞれ制御して、被加工物Wに対するレーザー加工動作をレーザー加工装置1に実施させるものである。制御手段100は、デジタルミラーデバイス22を制御するもの、即ちデジタルミラーデバイス22の各駆動機構のオンオフを切り換えるものである。制御手段100は、図4に示す被加工物Wに照射されるパルスレーザー光線LBのスポット内の理想のエネルギー分布IEを記憶している。図4の横軸は、X軸方向とY軸方向との双方と平行な平面におけるパルスレーザー光線LBのスポットの中心からの位置を示し、図4の縦軸は、パルスレーザー光線LBのエネルギーを示している。実施形態1において、制御手段100が記憶したパルスレーザー光線LBの理想のエネルギー分布IEは、全周に亘ってガウシアン分布である。制御手段100は、被加工物Wのレーザー加工前に、出力測定手段70にレーザー光線照射手段20からパルスレーザー光線LBを照射して、レーザー光線照射手段20が照射するパルスレーザー光線LBのエネルギー分布が図4に示す理想のエネルギー分布IEになるように、デジタルミラーデバイス22の各駆動機構のオンオフを切り換える。
なお、制御手段100は、コンピュータシステムを含む。制御手段100は、CPU(central processing unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(read only memory)又はRAM(random access memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。
制御手段100の演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、レーザー加工装置1を制御するための制御信号を、入出力インターフェース装置を介してレーザー加工装置1の上述した構成要素に出力する。また、制御手段100は、加工動作の状態や画像などを表示する液晶表示装置などにより構成される図示しない表示手段や、オペレータが加工内容情報などを登録する際に用いる入力手段と接続されている。入力手段は、表示手段に設けられたタッチパネルと、キーボード等とのうち少なくとも一つにより構成される。
次に、レーザー加工装置1が、被加工物Wを個々のデバイスDに分割する工程を図面に基いて説明する。図6は、実施形態1に係るレーザー加工装置の調整前に出力測定手段が測定したパルスレーザー光線のエネルギー分布を示す図であり、図7は、図6中のA−A線に沿うパルスレーザー光線のエネルギー分布を示す図であり、図8は、図6中のVIII部を拡大して示す図である。
まず、オペレータが加工内容情報をレーザー加工装置1の制御手段100に登録し、オペレータがチャックテーブル10の保持面10a上に被加工物Wの表面WSの裏側の裏面WRを載置し、オペレータから加工動作の開始指示があった場合に、レーザー加工装置1が加工動作を開始する。
加工動作では、制御手段100は、真空吸引源を駆動させてチャックテーブル10に被加工物Wを吸引保持する。制御手段100は、X軸移動手段30及びY軸移動手段40によりチャックテーブル10をレーザー光線照射手段20の下方に向かって移動して、移動テーブル12上に設けられた出力測定手段70をレーザー光線照射手段20の集光レンズ23の下方に位置付ける。制御手段100は、出力測定手段70をレーザー光線照射手段20の集光レンズ23の下方に位置付けると、デジタルミラーデバイス22の全ての駆動機構をオンにしてレーザー光線照射手段20からパルスレーザー光線LBを出力測定手段70に向けて照射する。
出力測定手段70は、測定結果を制御手段100に出力する。制御手段100は、例えば、図6及び図7に示す出力測定手段70が測定したパルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDと、図4に示す理想のエネルギー分布IEとを全周に亘って比較する。制御手段100は、出力測定手段70が測定したパルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDと、図4に示す理想のエネルギー分布IEとの差が所定値を超える部分P(図6、図7及び図8に示す)を抽出する。実施形態1では、出力測定手段70が測定したパルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDと、図4に示す理想のエネルギー分布IEとの差が所望の部分としての所定値を超える部分P(図6及び図7に示す)を抽出する。
制御手段100は、所定値を超える部分Pに対応するデジタルミラーデバイス22の駆動機構の一部をオフにして、所定値を超える部分Pのパルスレーザー光線LBの一部を間引く。制御手段100は、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを図4に示す理想のエネルギー分布IEに近付ける(調整する)。こうして、実施形態1のレーザー加工装置1のデジタルミラーデバイス22は、パルスレーザー光線LBの所望の部分であるエネルギー分布ED,IEの差が所定値を超える部分Pを間引いてパルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを調整する。また、実施形態1において、レーザー加工装置1は、デジタルミラーデバイス22を用いて、被加工物Wに照射されるパルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを全周に亘ってガウシアン分布に調整する。なお、実施形態1において、制御手段100は、所定値を超える部分Pの外周側の第1の領域R1に対応するデジタルミラーデバイス22の駆動機構を一つおきにオフにし、内周側の第2の領域R2に対応するデジタルミラーデバイス22の駆動機構を最大三つおきにオフにして、パルスレーザー光線LBの所望の部分であるエネルギー分布ED,IEの差が所定値を超える部分Pを間引く。
制御手段100は、出力測定手段70が測定したパルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDと、図4に示す理想のエネルギー分布IEとの差が所定値を超える部分Pがなくなると、レーザー光線照射手段20からのパルスレーザー光線LBの照射を停止し、X軸移動手段30及びY軸移動手段40により撮像手段50の下方にチャックテーブル10に保持された被加工物Wを位置付け、撮像手段50に撮像させる。制御手段100は、撮像手段50が撮像した画像にパターンマッチング等の画像処理を実施し、チャックテーブル10に保持された被加工物Wとレーザー光線照射手段20との相対位置を調整するアライメントを実施する。
制御手段100は、レーザー光線照射手段20からパルスレーザー光線LBを照射しつつ、X軸移動手段30、Y軸移動手段40及び回転駆動源60によりチャックテーブル10に保持された被加工物Wとレーザー光線照射手段20とを相対的に移動させて、全ての分割予定ラインLに一つずつ順にパルスレーザー光線LBを照射する。
すると、被加工物Wの一部が昇華して、アブレーション加工により分割予定ラインLにレーザー加工溝が形成される。制御手段100は、全ての分割予定ラインLにパルスレーザー光線LBを照射すると、X軸移動手段30及びY軸移動手段40によりチャックテーブル10をレーザー光線照射手段20の下方から離間する方向に移動して、レーザー光線照射手段20の下方から離間した位置で真空吸引源を停止して、被加工物Wの吸引保持を解除する。オペレータが、レーザー加工された被加工物Wをチャックテーブル10上から取り除くとともに、レーザー加工前の次の被加工物Wをチャックテーブル10の保持面10a上に載置して、先程と同様に被加工物Wのレーザー加工を行う。
実施形態1に係るレーザー加工装置1によれば、デジタルミラーデバイス22によってパルスレーザー光線LBの所望の部分であるエネルギー分布ED,IEの差が所定値を超える部分Pを間引く事ができるため、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを高速でかつ容易に任意の分布に制御可能となり、アッテネータを用いるより高速でかつ容易にパルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDの調整を実施できるという効果を奏する。したがって、実施形態1に係るレーザー加工装置1は、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを容易に変更することができる。また、レーザー加工装置1は、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを任意の分布に調整できるため、実施形態1では、ガウシアン分布に制御できる。さらに、レーザー加工装置1は、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを電気的にスイッチングするデジタルミラーデバイス22によって調整するので、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDの制御を素早く行うことができるとともに、エネルギー分布EDを任意に部分的にも調整することができる。
〔実施形態2〕
実施形態2に係るレーザー加工装置を図面に基いて説明する。図9は、実施形態2に係るレーザー加工装置の制御手段が記憶したパルスレーザー光線の理想のエネルギー分布を示す図であり、図10は、図9に示されたレーザー加工装置のレーザー光線照射手段が照射するパルスレーザー光線のエネルギー分布の一例を示す図であり、図11は、図9に示されたレーザー加工装置の調整後のデジタルミラーデバイスとパルスレーザー光線のスポットとの位置関係を示す図であり、図12は、図11に示されたパルスレーザー光線のエネルギー分布の一例を示す図である。なお、図9から図12において、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
実施形態2に係るレーザー加工装置1の制御手段100が記憶したパルスレーザー光線の理想のエネルギー分布IE−2は、図9に示すように、全周に亘ってガウシアン分布の裾野部分のエネルギーが零となる分布である。また、実施形態2に係るレーザー加工装置1のレーザー光線照射手段20が照射するパルスレーザー光線LBのエネルギー分布ED−2は、図10に示すように、全周に亘ってガウシアン分布である。
実施形態2に係るレーザー加工装置1の制御手段100は、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布ED−2を調整する際に、デジタルミラーデバイス22の全ての駆動機構がオンとなると、出力測定手段70が測定したパルスレーザー光線LBのエネルギー分布ED−2が、図10に示すように、ガウシアン分布になる。そして、レーザー加工装置1−2の制御手段100は、図11中に平行斜線で示すデジタルミラーデバイス22の外縁部のミラー25の向きを変更する駆動機構をオフにして、図12に示すように、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布ED−2を理想のエネルギー分布IE−2に調整する。
実施形態2に係るレーザー加工装置1によれば、実施形態1と同様にデジタルミラーデバイス22によってパルスレーザー光線LBの所望の部分であるエネルギー分布ED−2,IE−2の差が所定値を超える部分Pを間引く事ができるため、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布ED−2を容易に変更することができる。
〔変形例1及び変形例2〕
実施形態1及び実施形態2の変形例1及び変形例2に係るレーザー加工装置を図面に基いて説明する。図13は、実施形態1及び実施形態2の変形例1に係るレーザー加工装置の制御手段が記憶したパルスレーザー光線の理想のエネルギー分布を示す図であり、図14は、実施形態1及び実施形態2の変形例2に係るレーザー加工装置の制御手段が記憶したパルスレーザー光線の理想のエネルギー分布を示す図である。なお、図13及び図14において、実施形態1及び実施形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
変形例1に係るレーザー加工装置1の制御手段100が記憶したパルスレーザー光線LBの理想のエネルギー分布IE−3は、図13に示すように、ガウシアン分布の中央部分のエネルギーが均一なトップハット形状をなしている。変形例1において、レーザー加工装置1は、デジタルミラーデバイス22を用いて、被加工物Wに照射されるパルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを全周に亘ってトップハット分布に調整する。また、変形例2に係るレーザー加工装置1の制御手段100が記憶したパルスレーザー光線LBの理想のエネルギー分布IE−4は、図14に示すように、ガウシアン分布の中央部分のエネルギーが外周部よりも弱いサテライト形状をなしている。また、実施形態1において、レーザー加工装置1は、デジタルミラーデバイス22を用いて、被加工物Wに照射されるパルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを全周に亘ってサテライト分布に調整する。
変形例1及び変形例2に係るレーザー加工装置1は、実施形態1又は実施形態2と同様に、デジタルミラーデバイス22によってパルスレーザー光線LBの所望の部分であるエネルギー分布ED,IE−3,IE−4の差が所定値を超える部分Pを間引く事ができるため、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを容易に変更することができる。また、変形例1及び変形例2に係るレーザー加工装置1は、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを任意の分布に調整できるため、変形例1ではトップハット分布、変形例2ではサテライト分布に制御できる。さらに、変形例1及び変形例2に係るレーザー加工装置1は、トップハット分布のパルスレーザー光線LBを照射するので、アブレーション加工による機能層(Low−k膜)の除去において、パルスレーザー光線LBで形成したレーザー加工溝のエッジがシャープになり、機能層の剥離を抑える事ができるという効果も奏する。
〔変形例3〕
実施形態1及び実施形態2の変形例3に係るレーザー加工装置を図面に基いて説明する。図15は、実施形態1及び実施形態2の変形例3に係るレーザー加工装置のレーザー光線照射手段の概略の構成例を示す図である。なお、図15において、実施形態1及び実施形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
変形例3に係るレーザー加工装置1−3のレーザー光線照射手段20−3は、図15に示すように、レーザー光線発振器21とデジタルミラーデバイス22との間には、パルスレーザー光線LBを平行光のままパルスレーザー光線LBのスポットの外径を拡大するビームエキスパンダ26が設定されている。
変形例3に係るレーザー加工装置1−3は、実施形態1又は実施形態2と同様に、デジタルミラーデバイス22によってパルスレーザー光線LBの所望の部分であるエネルギー分布ED,IEの差が所定値を超える部分Pを間引く事ができるため、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを容易に変更することができる。また、レーザー加工装置1は、パルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを電気的にスイッチングするデジタルミラーデバイス22によって調整するので、最終的に集光レンズ23に入射するパルスレーザー光線LBのスポット形状を任意の形状に調整することができる。
さらに、変形例3に係るレーザー加工装置1−3は、レーザー光線発振器21とデジタルミラーデバイス22との間にはビームエキスパンダ26が設定されているので、レーザー光線発振器21とデジタルミラーデバイス22の各ミラー25とを光学的に接続でき、デジタルミラーデバイス22によってパルスレーザー光線LBのエネルギー分布EDを確実に変更することができる。
なお、本発明は上記実施形態1、実施形態2及び変形例1〜変形例3に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 レーザー加工装置
10 チャックテーブル
10a 保持面
20,20−3 レーザー光線照射手段
21 レーザー光線発振器
22 デジタルミラーデバイス
23 集光レンズ
26 ビームエキスパンダ
100 制御手段
W 被加工物
LB パルスレーザー光線
P 所定値を超える部分(所望の部分)
IE,IE―2,IE―3,IE−4 理想のエネルギー分布
ED,ED−2 エネルギー分布

Claims (3)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物にパルスレーザー光線を照射して加工するレーザー光線照射手段と、を備えるレーザー加工装置であって、
    該レーザー光線照射手段は、
    パルスレーザー光線を発振するレーザー光線発振器と、
    発振されたパルスレーザー光線のエネルギー分布を調整するデジタルミラーデバイスと、
    該デジタルミラーデバイスを介して入射したパルスレーザー光線を集光する集光レンズと、
    該デジタルミラーデバイスを制御する制御手段と、を具備し、
    該デジタルミラーデバイスは、パルスレーザー光線の所望の部分を間引いてパルスレーザー光線のエネルギー分布を調整するレーザー加工装置。
  2. 該デジタルミラーデバイスを用いて、被加工物に照射されるパルスレーザー光線のエネルギー分布をガウシアン分布又はトップハット分布に調整する請求項1記載のレーザー加工装置。
  3. 該レーザー光線発振器と該デジタルミラーデバイスとの間には、ビームエキスパンダが設定されている請求項1又は2記載のレーザー加工装置。
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