JP2017047732A - 動力伝達機構 - Google Patents

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加藤 真吾
Shingo Kato
真吾 加藤
木村 浩章
Hiroaki Kimura
浩章 木村
大島 啓次郎
Keijiro Oshima
啓次郎 大島
吉則 森田
Yoshinori Morita
吉則 森田
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Abstract

【課題】複軸式の動力伝達機構において、低車速時においても、デファレンシャル装置へ導入される潤滑オイル量を安定させて、デファレンシャル装置の発熱部の温度上昇を抑える。
【解決手段】第2電動機MG2のロータ軸25がデファレンシャル装置30に連結されるドライブシャフトよりも上側に配置される複軸式のトランスアクスル1である。電動機室17とギヤ室18とを仕切る隔壁部20を有するトランスアクスルケース11と、オイルポンプ2から圧送されるオイルを第2電動機MG2に供給する第2冷却パイプ3と、隔壁部20の電動機室17側に設けられ、第2電動機MG2に供給されたオイルを受け止めるオイル受部4と、貯まったオイルがデファレンシャル装置30へ導入されるように、デファレンシャル装置30の上方に設けられるオイル貯部6と、隔壁部20に貫通形成され、オイル受部4とオイル貯部6とを連通する連通孔5と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、電動機のロータ軸が、デファレンシャル装置に連結される車軸よりも上側に配置される複軸式の動力伝達機構に関するものである。
エンジンと電動機とを動力源とするハイブリッド車両では、エンジンから駆動輪へ動力を伝達する動力伝達機構を、各種ギヤやデファレンシャル装置をケース内に一括して組み込んだ所謂トランスアクスルとして構成することが従来から行われている。
この種のトランスアクスルとしては、エンジンと接続される出力軸や第1電動機のロータ軸が同軸上に配置される軸心と、第2電動機のロータ軸が配置される軸心と、デファレンシャル装置に連結される車軸が配置される軸心と、が異なる軸上に配置された複軸式のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−166548号公報
ところで、上記トランスアクスルでは、ケース(トランスアクスルケース)が隔壁部によって、電動機が収容される電動機室と、デファレンシャル装置が収容されるギヤ室とに仕切られているとともに、ケースの下部(オイル溜まり部)に溜まったオイルを用いて、ケース内に収容された電動機の冷却やデファレンシャル装置の潤滑が行われることが多い。
具体的には、電動機室では、オイルポンプによってオイル溜まり部から吸い上げたオイルを第1および第2電動機に供給することで、これら第1および第2電動機の冷却を行うことが多い。このようにして第1および第2電動機に供給されたオイルは、ケース内を流下してオイル溜まり部に溜まり、再びオイルポンプで吸い上げられて、第1および第2電動機に供給される。
一方、ギヤ室では、回転するデフリングギヤによってオイル溜まり部から掻き揚げられたオイルをデファレンシャル装置に導入することで、デファレンシャル装置を支持するデフサイドベアリング、および、デファレンシャル装置の差動ギヤ部の潤滑を行うことが多い。このため、デファレンシャル装置に導入される潤滑オイル量は、デフリングギヤの回転速度、延いては、車速度に比例するようになっている。
このように、デファレンシャル装置に導入される潤滑オイル量は車速度に比例することから、低車速での運転状態においては、デフサイドベアリングや差動ギヤ部が必要とする潤滑オイル量に対して、掻き揚げによる供給オイル量が不足する場合がある。そうして、低車速にて大きなトルクまたは大きな差動が発生するような運転状態では、発熱量に対して放熱量が不足し、発熱部(デフサイドベアリングおよび差動ギヤ部)の温度上昇を招くおそれがあり、最悪の場合には、焼き付きが発生して車両ロックに至るという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複軸式の動力伝達機構において、低車速時においても、デファレンシャル装置へ導入される潤滑オイル量を安定させて、デファレンシャル装置の発熱部の温度上昇を抑えることにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る動力伝達機構では、オイルポンプによって吸い上げられて電動機に供給されたオイルの一部を、デファレンシャル装置へ導入するようにしている。
具体的には、本発明は、電動機のロータ軸がデファレンシャル装置に連結される車軸よりも上側に配置される複軸式の動力伝達機構を対象としている。
そして、この動力伝達機構は、上記電動機が収容される電動機室と、上記デファレンシャル装置が収容されるギヤ室と、当該電動機室と当該ギヤ室とを仕切る隔壁部と、を有するケースと、エンジンによって駆動されるオイルポンプにより、上記ケースの下部から汲み上げられるオイルを、上記電動機の上部に供給するオイル供給部と、上記隔壁部の電動機室側に設けられ、上記電動機に供給されたオイルを受け止めるオイル受部と、貯まったオイルが上記デファレンシャル装置へ導入されるように、上記ギヤ室における当該デファレンシャル装置の上方に設けられるオイル貯部と、上記隔壁部に貫通形成され、上記オイル受部と上記オイル貯部とを連通する連通孔と、を備えることを特徴とするものである。
この構成では、オイルポンプによってケースの下部から汲み上げられたオイルは、例えば冷却パイプ等のオイル供給部により、電動機の上部に供給される。電動機の上部に供給されたオイルは、電動機の下部に流れ、その一部がオイル受部によって受け止められる。オイル受部によって受け止められたオイルは、隔壁部に貫通形成された連通孔を通って、電動機室からギヤ室に設けられたオイル貯部へ流れ、オイル貯部に貯められる。このようにして、デファレンシャル装置の上方に設けられたオイル貯部に貯まったオイルは、下方に落下してデファレンシャル装置のデフサイドベアリングや差動ギヤ部へ導入される。以上により、デフリングギヤによって掻き揚げられる潤滑オイル量が少ない低車速時においても、デファレンシャル装置へ導入される潤滑オイル量を安定させることができる。
以上説明したように、本発明に係る動力伝達機構によれば、低車速時においても、デファレンシャル装置へ導入される潤滑オイル量を安定させて、デファレンシャル装置の発熱部の温度上昇を抑えることができる。
本発明の実施形態に係るトランスアクスルにおける、オイルポンプによって圧送されるオイルの流れを示すブロック図である。 トランスアクスルにおける、オイルの流れを立体的に説明する概念図である。 デファレンシャル装置の一例を模式的に示す図である。 隔壁部の電動機室側の面を模式的に示す図である。 図4のV−V線の矢視断面図である。 隔壁部のギヤ室側の面を模式的に示す図である。 ハウジング部のギヤ室側の面を模式的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係るトランスアクスル1(図2参照)における、オイルポンプ2によって圧送されるオイルの流れを示すブロック図である。本実施形態のトランスアクスル1は、エンジン(図示せず)並びに第1および第2電動機MG1,MG2という2種類の動力源を備え、状況に応じ駆動力を最適に組み合わせて駆動輪(図示せず)に伝達して走行するタイプのハイブリッド車両に適用されるものである。このトランスアクスル1では、図1に示すように、オイルポンプ2によって圧送されるオイルが、3つの経路を通って各部の冷却や潤滑に用いられた後、オイル溜まり部19(トランスアクスルケース11の下部)に戻り、オイルストレーナ12を介して再びオイルポンプ2によって吸い上げられるように構成されている。
第1の経路(図1の左側の経路)では、オイルポンプ2から圧送されたオイルは、オイルクーラ13で冷却された後、第1電動機MG1の上方に設けられた第1冷却パイプ(図示せず)を流れ、第1冷却パイプから第1電動機MG1の上部に供給される。第1電動機MG1の上部に供給されたオイルは、第1電動機MG1のステータ14を冷却しながら第1電動機MG1の下部に流れた後、オイル溜まり部19に流れ着き、オイルストレーナ12を介して再びオイルポンプ2によって吸い上げられる。
第2の経路(図1の真ん中の経路)では、オイルポンプ2から圧送されたオイルは、オイルクーラ13で冷却された後、第2電動機MG2の上方に設けられた第2冷却パイプ3内を流れ、第2冷却パイプ3から第2電動機MG2の上部に供給される。第2電動機MG2の上部に供給されたオイルは、第2電動機MG2のステータ24を冷却しながら第2電動機MG2の下部に流れた後、後述するオイル受部4、連通孔5、オイル貯部6等を経由してデファレンシャル装置30に供給される。デファレンシャル装置30に供給されたオイルは、デフサイドベアリング31および差動ギヤ部32を潤滑した後、オイル溜まり部19に流れ着き、オイルストレーナ12を介して再びオイルポンプ2によって吸い上げられる。
第3の径路(図1の右側の経路)では、オイルポンプ2から圧送されたオイルは、第1電動機MG1の筒状のロータ15の内部を通って当該ロータ15を冷却した後、当該ロータ15と同軸で配置されたインプット軸16を潤滑する。インプット軸16を潤滑したオイルは、オイル溜まり部19に流れ着き、オイルストレーナ12を介して再びオイルポンプ2によって吸い上げられる。
以下では、本実施形態の要部である、第2の経路における図1の破線で囲った部分の構成について詳細に説明する。
図2は、トランスアクスル1における、オイルの流れを立体的に説明する概念図である。なお、図2では、図を見易くするために、トランスアクスル1を構成する部材の一部のみを示している。また、図2では、後述する隔壁部20の厚さを誇張して示すとともに、第2電動機MG2およびデファレンシャル装置30を円柱にて、また、オイルストレーナ12、オイルポンプ2およびオイルクーラ13を直方体にて簡略化して示している。
このトランスアクスル(動力伝達機構)1は、第2電動機MG2のロータ軸25が、デファレンシャル装置30に連結されるドライブシャフト(車軸)33(図3参照)よりも上側に配置される複軸式のトランスアクスルである。より詳しくは、このトランスアクスル1は、図2に示すように、エンジンと接続されるインプット軸16と、当該インプット軸16と遊星歯車機構(図示せず)等を介して接続される第1電動機MG1のロータ15とが同軸上に配置される第1軸C1と、第2電動機MG2のロータ軸25が配置される第2軸C2と、ドライブシャフト33側と動力伝達可能に接続される駆動軸(図示せず)が配置される第3軸C3と、デファレンシャル装置30に連結されるドライブシャフト33が配置される第4軸C4と、が異なる軸上に配置される複軸式のトランスアクスルとして構成されている。
これら遊星歯車機構、駆動軸、第1電動機MG1および第2電動機MG2は、非回転部材であるトランスアクスルケース11内に収容されている。トランスアクスルケース11は、第1電動機MG1および第2電動機MG2を収容する電動機室17と、遊星歯車機構、駆動軸、デファレンシャル装置30等を収容するギヤ室18と、電動機室17とギヤ室18とを仕切る隔壁部20と、を備えている。トランスアクスルケース11は、主に電動機室17を形成する第1ケース部11aと、電動機室17とギヤ室18とを仕切る隔壁部20を含んで構成される第2ケース部11bと、主にギヤ室18を形成する第3ケース部11cと、ギヤ室18とエンジンが配置される空間とを仕切るハウジング部21と、が互いに接続されることで一体的に構成されている。
図3は、デファレンシャル装置30の一例を模式的に示す図である。デファレンシャル装置30は、左右の駆動輪を駆動する左右一対のドライブシャフト33および一対のサイドギヤ38の間の差動を許容するとともに、これら左右一対のドライブシャフト33に回転動力を伝達するように構成されている。デファレンシャル装置30は、図3に示すように、一対のテーパニードルベアリングにより構成されるデフサイドベアリング31を介して第2および第3ケース部11b,11cのベアリング支持部41,42に回転自在に支持されるデフケース34と、デフケース34の外周部に固定されたデフリングギヤ35と、シャフト36を介してデフケース34内に回転自在に支持されたピニオンギヤ37と、ピニオンギヤ37に噛み合う傘状のサイドギヤ38と、を備えている。なお、以下では、これらシャフト36、ピニオンギヤ37およびサイドギヤ38を差動ギヤ部32ともいう。
デフリングギヤ35は、駆動軸に設けられたファイナルドライブギヤ(図示せず)と噛み合うことで回転するように構成されている。そうして、このデファレンシャル装置30では、回転するデフリングギヤ35によってオイル溜まり部19から掻き揚げられたオイルが、デフサイドベアリング31や、デフケース34内部に導入されることで、デフサイドベアリング31や差動ギヤ部32が潤滑されるようになっている。このため、デファレンシャル装置30に導入される潤滑オイル量は、デフリングギヤ35の回転速度、延いては、車速度に比例するようになっている。
このように、デファレンシャル装置30に導入される潤滑オイル量は車速度に比例することから、低車速での運転状態においては、デフサイドベアリング31や差動ギヤ部32が必要とする潤滑オイル量に対して、デフリングギヤ35の掻き揚げによる供給オイル量が不足する場合がある。そうして、低車速にて大きなトルクまたは大きな差動が発生するような運転状態では、発熱量に対して放熱量が不足し、デフサイドベアリング31および差動ギヤ部32の温度上昇を招き、最悪の場合には、焼き付きが発生して車両ロックに至る場合がある。
そこで、本実施形態では、上述の如く、第2の経路を設定し、第2電動機MG2に供給されたオイルをデファレンシャル装置30に供給することで、デフリングギヤ35による掻き揚げだけでは不足する潤滑オイル量を補うようにしている。かかる第2の経路を実現するべく、本実施形態のトランスアクスル1は、オイルポンプ2と、第2冷却パイプ3と、オイル受部4と、オイル貯部6と、連通孔5と、オイル案内部7と、を備えている。
オイルポンプ2は、エンジンによって駆動される機械式ポンプであり、インプット軸16等を介してエンジンと連結されている。このオイルポンプ2がエンジンと連動して駆動することにより、オイル溜まり部19に溜まったオイルが、オイルストレーナ12を介してオイルポンプ2に吸い上げられ、オイルクーラ13で冷却された後、冷却用オイルや潤滑用オイルとして各部に供給されるようになっている。
図4は、隔壁部20の電動機室17側の面を模式的に示す図であり、図5は、図4のV−V線の矢視断面図である。なお、図5では、図を見易くするために、断面のハッチングを省略している。第2冷却パイプ(オイル供給部)3は、図2および図4に示すように、トランスアクスルケース11内における第2電動機MG2の上方に、軸方向に延びるように設けられている。第2冷却パイプ3は、例えば、磁性金属材料等により略円筒状に形成されている。第2冷却パイプ3は、軸方向一端部(ギヤ室18とは反対側の端部)が開口しており、この開口した一端部がパイプ部材等を介してオイルクーラ13と接続されることにより、オイルクーラ13で冷却されたオイルの一部が、第2冷却パイプ3内に流入するようになっている。第2冷却パイプ3には、軸方向両端部に噴出孔3aが形成されている。これらの噴出孔3aは、第2電動機MG2におけるステータ24のコイルエンド24aの上部に向けられており、各噴出孔3aからオイルがステータ24のコイルエンド24aの上部に供給されるようになっている。ステータ24のコイルエンド24aの上部に供給されたオイルは、図4および図5の黒塗り矢印で示すように、ステータ24を冷却しながら第2電動機MG2の下部へ流れる。
オイル受部4は、図4に示すように、隔壁部20の電動機室17側で、且つ、軸方向から見て、第2電動機MG2のステータ24の下部と重なる位置に設けられている。オイル受部4は、断面半円状(円筒を反割りしたような形状)に形成されていて、図5に示すように、隔壁部20の電動機室17側の面から第2電動機MG2側に突出している。このようなオイル受部4を設けることで、第2電動機MG2の下部へ流れるオイルの一部が、当該オイル受部4によって受け止められるようになっている。
図6は、隔壁部20のギヤ室18側の面を模式的に示す図であり、図7は、ハウジング部21のギヤ室18側の面を模式的に示す図である。オイル貯部6は、図6および図7に示すように、ギヤ室18におけるデファレンシャル装置30の上方で、且つ、図5に示すように、オイル受部4よりも低い位置に設けられており、回転するデフリングギヤ35と干渉しないようになっている。このオイル貯部6は、断面略V字状に形成されていて、上方に行くほどトランスアクスルケース11の側壁側へ傾斜して延びる第1傾斜壁部6aと、第1傾斜壁部6aの下端部から上方に行くほどトランスアクスルケース11の内側へ傾斜して延びる第2傾斜壁部6bとを有している。オイル貯部6は、図2に示すように、ギヤ室18の軸方向における全長に亘って、換言すると、隔壁部20のギヤ室18側の面からハウジング部21のギヤ室18側の面まで延びるように形成されている。これにより、このオイル貯部6では、第1傾斜壁部6aと、第2傾斜壁部6bと、隔壁部20のギヤ室18側の面と、ハウジング部21のギヤ室18側の面とによって区画される空間にオイルを貯めることが可能となっている。このように形成されたオイル貯部6をデファレンシャル装置30の上方に設けることで、オイル貯部6に貯まったオイルは、液面が第2傾斜壁部6bの上端を超えると、オイル貯部6から溢れて下方に落下し、デフサイドベアリング31や差動ギヤ部32へ導入されるようになっている。
連通孔5は、図4〜図6に示すように、隔壁部20に軸方向に貫通形成されていて、オイル受部4とオイル貯部6とを連通している。このように、隔壁部20を軸方向に貫通する連通孔5を設けることで、オイル受部4で受け止められたオイルは、連通孔5を通って電動機室17からギヤ室18のオイル貯部6へ流れ、オイル貯部6に貯まりながらハウジング部21まで至るようになっている。
上述の如く、オイル貯部6から溢れたオイルは下方に落下するが、車両が前後方向に傾いたり、慣性力が作用している場合には、オイルが真下に落下せず、落下しながらデファレンシャル装置30よりもエンジン側へ流れてしまうため、ベアリング支持部41に形成された給油孔41a等にオイルが導入されないことも想定される。そこで、本実施形態では、オイル貯部6から溢れたオイルをデファレンシャル装置30へ案内するオイル案内部7を、トランスアクスルケース11に設けるようにしている。具体的には、オイル案内部7は、図6に示すように、隔壁部20のギヤ室18側の面に形成された、下端がベアリング支持部41の給油孔41aに向くように上下に延びるリブによって構成されている。同様に、ハウジング部21のギヤ室18側の面にも、図7に示すように、上下に延びるリブによって構成されるオイル案内部7が形成されている。このように、オイル案内部7を設けることで、落下しながらエンジン側へ流れたオイルが、オイル案内部7に当たって給油孔41a等に導かれることから、デフサイドベアリング31や差動ギヤ部32を潤滑することが可能となっている。
以上のように構成されたトランスアクスル1では、オイルポンプ2によってオイルストレーナ12を介してトランスアクスル1の下部から吸い上げられたオイルは、オイルクーラ13で冷却された後、第2冷却パイプ3から冷却用オイルとして第2電動機MG2におけるステータ24のコイルエンド24aの上部に供給される。なお、第2電動機MG2の仕事量が多い場合、換言すると、高出力が要求されている場合には、エンジンの出力も大きくなることから、冷却用オイルとして第2電動機MG2の上部に供給されるオイル量は多くなるように設定される。
第2電動機MG2におけるステータ24のコイルエンド24aの上部に供給されたオイルは、図4や図5の黒塗り矢印で示すように、鉄損や銅損によるステータ24の発熱を吸収しながら第2電動機MG2の下部へ流れ、その一部がオイル受部4によって受け止められる(図4のハッチング部参照)。
そうして、オイル受部4によって受け止められたオイルは、図5のハッチング矢印で示すように、連通孔5を通って電動機室17からギヤ室18へ流れる。ギヤ室18へ流れたオイルは、図5および図6の白抜き矢印で示すように、オイル貯部6に流れ落ち、図6および図7のハッチング部で示すようにオイル貯部6に貯まりながらハウジング部21まで至る。
オイル貯部6内に貯まったオイルは、液面が第2傾斜壁部6bの上端を超えると、オイル貯部6から溢れて下方に落下し、デフサイドベアリング31や差動ギヤ部32へ導入される。落下しながらエンジン側へ流れたオイルはオイル案内部7に当たり、図6および図7の黒塗り矢印で示すように、給油孔41a等に導かれることで、デフサイドベアリング31および差動ギヤ部32が潤滑される。
上述の如く、冷却用オイルとして第2電動機MG2の上部に供給されるオイル量は、第2電動機MG2の仕事量が多い場合は多くなることから、デフサイドベアリング31や差動ギヤ部32へ導入される潤滑オイル量も、第2電動機MG2の仕事量が多い場合は多くなる。したがって、本実施形態のトランスアクスル1によれば、従来潤滑オイル量が不足しがちであった、第2電動機MG2が高出力且つ低車速のモード(例えば低速登坂など)においても、デファレンシャル装置30へ導入される潤滑オイル量を安定させて、デファレンシャル装置30の発熱部(デフサイドベアリング31および差動ギヤ部32)の温度上昇を抑えることができ、これにより、焼き付きの発生によって車両ロックに至るのを抑えることができる。
しかも、第2冷却パイプ3、オイル受部4、オイル貯部6、連通孔5およびオイル案内部7をトランスアクスルケース11に設けるという簡単な構成で潤滑オイル量を安定させることができることから、安価にて信頼性の高いトランスアクスル1を提供することが可能となる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記実施形態では、オイルポンプ2から圧送されたオイルをオイルクーラ13で冷却した後、第2冷却パイプ3に供給するようにしたが、これに限らず、オイルクーラ13を省略して、オイルポンプ2から直接オイルを第2冷却パイプ3に圧送するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、オイル貯部6を断面略V字状に形成したが、溢れたオイルがデファレンシャル装置30へ導入されるのであれば、これに限らず、例えば、オイル貯部6を断面半円状に形成してもよい。
さらに、上記実施形態では、オイルを給油孔41a等に導くためにオイル案内部7を設けたが、例えば、オイル貯部6から溢れたオイルがデフサイドベアリング31へ確実に導入されるような配置や構造を採用するのであれば、オイル案内部7を省略してもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、低車速時においても、デファレンシャル装置へ導入される潤滑オイル量を安定させて、デファレンシャル装置の発熱部の温度上昇を抑えることができるので、複軸式の動力伝達機構に適用して極めて有益である。
1 トランスアクスル(動力伝達機構)
2 オイルポンプ
3 第2冷却パイプ(オイル供給部)
4 オイル受部
5 連通孔
6 オイル貯部
11 トランスアクスルケース(ケース)
17 電動機室
18 ギヤ室
19 オイル溜まり部(ケースの下部)
20 隔壁部
25 ロータ軸
30 デファレンシャル装置
33 ドライブシャフト(車軸)
MG2 第2電動機

Claims (1)

  1. 電動機のロータ軸がデファレンシャル装置に連結される車軸よりも上側に配置される複軸式の動力伝達機構であって、
    上記電動機が収容される電動機室と、上記デファレンシャル装置が収容されるギヤ室と、当該電動機室と当該ギヤ室とを仕切る隔壁部と、を有するケースと、
    エンジンによって駆動されるオイルポンプにより、上記ケースの下部から汲み上げられるオイルを、上記電動機の上部に供給するオイル供給部と、
    上記隔壁部の電動機室側に設けられ、上記電動機に供給されたオイルを受け止めるオイル受部と、
    貯まったオイルが上記デファレンシャル装置へ導入されるように、上記ギヤ室における当該デファレンシャル装置の上方に設けられるオイル貯部と、
    上記隔壁部に貫通形成され、上記オイル受部と上記オイル貯部とを連通する連通孔と、を備えることを特徴とする動力伝達機構。
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