JP2017040698A - 画像形成装置、画像形成装置の制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 定着部材の研磨動作による印刷生産性の低下を抑制する。【解決手段】 画像形成装置101において、1つのジョブに係る画像形成の実行中に、あるいは、あるジョブに係る画像形成とその次のジョブに係る画像形成との間で、画像形成を停止して行う要停止動作を実行する場合に、動作調整部155が定着制御部154を制御して、その要停止動作と並行して画像の定着処理に用いる定着部材の研磨を実行するようにした。この場合、画像形成の停止直前に画像形成を行ったシートが上記定着部材を通過した後で研磨を開始し、画像形成の再開後に画像形成を行ったシートが上記定着部材に到達するよりも所定時間前までに、研磨を終了するようにするとよい。【選択図】 図4
Description
この発明は、画像形成装置、画像形成装置の制御方法及びプログラムに関する。
従来から、紙等のシート上にトナー等により形成した画像を、加熱及び加圧することによりシート上に定着させることにより印刷を行う画像形成装置が知られている。また、このような画像形成装置において、印刷後のシート束に対し、パンチ処理、ステープル処理、製本処理等の後処理を行う機能を設けることも知られている。
また、特許文献1には、後処理を行う時間を確保するためにシート間で画像形成タイミングの間隔を広げる際に、その広げたタイミングで、画像形成の品質維持のためのパラメータ調整処理を行う技術が開示されている。この技術によれば、パラメータ調整のために画像形成を停止させる期間を低減でき、印刷全体でみた生産性を向上させることができる。
また、これとは別に、上記定着の際にニップ部を形成しシートの搬送や加圧を担う定着部材に、通過するシートのエッジにより徐々に傷がつき、これを放置すると画質の低下をもたらすことも知られている。このため、適当なタイミングで定着部材を摺擦し、研磨することにより、画質の低下を防止することが従来から行われている。
ところで、定着部材の研磨を行うと、研磨粉が発生する。このため、研磨粉がシートに付着することを防止するため、研磨動作は、印刷動作の終了後に行うことが通常であった。
しかし、例えばあるジョブに係る印刷の終了後に研磨動作を行うと、研磨動作が終了するまで次のジョブに係る印刷を開始できないこととなり、その分印刷の生産性が低下するという問題があった。
この発明は、このような問題を解決し、定着部材の研磨動作による印刷生産性の低下を抑制することを目的とする。
しかし、例えばあるジョブに係る印刷の終了後に研磨動作を行うと、研磨動作が終了するまで次のジョブに係る印刷を開始できないこととなり、その分印刷の生産性が低下するという問題があった。
この発明は、このような問題を解決し、定着部材の研磨動作による印刷生産性の低下を抑制することを目的とする。
この発明の画像形成装置は、シート上に画像を形成する画像形成手段と、上記画像形成手段によりシート上に形成された画像を定着部材により処理して定着させる定着手段と、上記定着部材を研磨する研磨手段と、1つのジョブに係る画像形成の実行中に、あるいは、あるジョブに係る画像形成とその次のジョブに係る画像形成との間で、上記画像形成手段による画像形成を停止して行う要停止動作を実行する場合に、その要停止動作と並行して上記研磨手段による研磨を実行する第1制御手段とを設けたものである。
上記構成によれば、定着部材の研磨動作による印刷生産性の低下を抑制することができる。
以下、この発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、この発明の一実施形態である画像形成装置を含む画像形成システムの概略構成を示す。図1は、この画像形成システムにおいて、シートへの画像形成、定着、および後処理に関与する部分の構成を、断面模式図として示したものである。
図1に、この発明の一実施形態である画像形成装置を含む画像形成システムの概略構成を示す。図1は、この画像形成システムにおいて、シートへの画像形成、定着、および後処理に関与する部分の構成を、断面模式図として示したものである。
図1に示す画像形成システム100は、画像形成装置101と後処理装置301とを備える。
また、画像形成装置101は、作像部102と定着部201とを備える。
作像部102は、シート状の記録媒体である記録用紙130上に画像データに基づきトナー像を形成する画像形成手段である。定着部201は、作像部102により形成されたトナー像を定着部材により加熱及び加圧処理して記録用紙130に定着させる定着手段である。
また、画像形成装置101は、作像部102と定着部201とを備える。
作像部102は、シート状の記録媒体である記録用紙130上に画像データに基づきトナー像を形成する画像形成手段である。定着部201は、作像部102により形成されたトナー像を定着部材により加熱及び加圧処理して記録用紙130に定着させる定着手段である。
より具体的には、作像部102は、中央に中間転写ベルト103を備え、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、それぞれY、M、C、Kと記す。)のトナー像を中間転写ベルト103上に形成するための作像ユニットを、中間転写ベルト103に対向するように並べて設けている。
各作像ユニットは、帯電部110、露光部111、現像部112及び感光体ドラム113を備える。図では、これら各部を示す符号の末尾に、「110Y」のように、形成する画像の色を示すアルファベットを付したが、各色に共通の構成を説明する際には、アルファベットのない符号を用いる。
各作像ユニットは、帯電部110、露光部111、現像部112及び感光体ドラム113を備える。図では、これら各部を示す符号の末尾に、「110Y」のように、形成する画像の色を示すアルファベットを付したが、各色に共通の構成を説明する際には、アルファベットのない符号を用いる。
感光体ドラム113は、作像ユニットが形成する像を担持するための像担持体である。帯電部110は、感光体ドラム113の周囲に配設され、感光体ドラム113を一様に帯電させる。露光部111は、画像データに従ってオンオフ制御される光源を備え、その光源が出射する光により感光体ドラム113を走査することにより、感光体ドラム113上に、画像データが示す画像の静電潜像を形成する。現像部112は、現像剤であるトナーを用いて静電潜像を現像する。なお、現像に用いるトナーは、トナーボトル121に格納され、トナー供給部120から供給される。
これらの作像ユニットにより形成された各色のトナー像は、各色と対応する転写ローラ114Y〜114Kにより、中間転写ベルト103上に重ね合わせて転写される。
これらの作像ユニットにより形成された各色のトナー像は、各色と対応する転写ローラ114Y〜114Kにより、中間転写ベルト103上に重ね合わせて転写される。
作像部102及び定着部201は、それぞれ給紙装置105,205を備え、ここに記録用紙130を収納する。この記録用紙130は、搬送ローラにより破線で示す搬送路上を中間転写ベルト103と二次転写ベルト104のニップ点106に、中間転写ベルト103上のトナー像とタイミングを合わせて搬送され、このニップ点106において、トナー像が記録用紙130に転写される。
作像部102は、トナー像が転写された記録用紙130を定着部201の定着ユニット210に搬送する。定着ユニット210は、記録用紙130に熱と圧力を加えてトナー像を記録用紙130に溶融溶着することにより、定着させる。定着部201は、その後、記録用紙130を後処理装置301に搬送する。また、記録用紙130の両面に印刷を行う場合には、定着部201は、第1面に画像が定着された記録用紙130を、用紙反転路211および両面搬送路212を介して作像部102に戻し、第1面と同様な手順で第2面に画像を形成させる。
定着部201は、さらに表示器203を備え、この表示器203に、画像形成装置101の状態等を表示する。
定着部201は、さらに表示器203を備え、この表示器203に、画像形成装置101の状態等を表示する。
後処理装置301は、印刷済み(画像を定着済み)の記録用紙130に対して、パンチ処理、ステープル処理、製本処理等の後処理を行う装置である。そして、後処理を行う場合、集積部302に印刷済みの記録用紙130を一旦集積し、後処理を行う単位の枚数が揃った後に、その記録用紙130を後処理部304へ搬送して後処理を行う。後処理後の記録用紙130は、積載部303へ排出して積載する。また、後処理を行わない場合は、印刷済みの記録用紙130を、そのまま図で左方へ排出する。
次に、図2に、図1に示した定着ユニット210の構成をより詳細に示す。
図2に示すように、定着ユニット210は、定着ローラ223および加熱ローラ221に一定のテンションで架け渡された定着ベルト226と、定着ベルト226に対して回転圧接する加圧ローラ224を備える。
定着ユニット210が記録用紙130に対するトナー像の定着を行う場合、定着ローラ223が外部から入力される駆動力によって駆動されて図で時計回り方向に回転する。定着ローラ223は、定着ベルト226を介して加圧ローラ224と接し、記録用紙130を加圧するニップ部を形成する。加圧ローラ224は、図で半時計回りにつれ回りされる結果、記録用紙130が排出される方向に回転する。
図2に示すように、定着ユニット210は、定着ローラ223および加熱ローラ221に一定のテンションで架け渡された定着ベルト226と、定着ベルト226に対して回転圧接する加圧ローラ224を備える。
定着ユニット210が記録用紙130に対するトナー像の定着を行う場合、定着ローラ223が外部から入力される駆動力によって駆動されて図で時計回り方向に回転する。定着ローラ223は、定着ベルト226を介して加圧ローラ224と接し、記録用紙130を加圧するニップ部を形成する。加圧ローラ224は、図で半時計回りにつれ回りされる結果、記録用紙130が排出される方向に回転する。
また、定着の際は、加熱ローラ221内部に配置されるヒータ222の発熱により、定着ベルト226が加熱され、ニップ部において所定の温度になるように制御される。ヒータ222の出力は、温度センサの検出結果に基づき制御される。
未定着のトナー像を一方の面に担持した記録用紙130は、上記のニップ部に導かれて加熱及び加圧処理され、トナー像が定着される。
未定着のトナー像を一方の面に担持した記録用紙130は、上記のニップ部に導かれて加熱及び加圧処理され、トナー像が定着される。
また、定着ユニット210は、定着部材である定着ベルト226の表面を研磨することによりその表面性状を維持させる研磨部材225を備える。定着ユニット210は、この研磨を行う場合、所定の駆動手段により、研磨部材225を定着ベルト226に対し所定の圧力で押しつけると共に、定着ベルト226の回転方向と順方向(もしくは逆方向)に、定着ベルト226の回転に対して線速差をつけて回転駆動する。研磨を行わない場合には、定着ユニット210は研磨部材225を定着ベルト226から離れた位置に移動させる。
回収部227は、研磨部材225による研磨で生じた研磨粉が定着処理に影響を与えないようにこれを回収する回収手段である。
回収部227は、研磨部材225による研磨で生じた研磨粉が定着処理に影響を与えないようにこれを回収する回収手段である。
次に、図3に、以上説明してきた画像形成装置101を制御する制御部のハードウェア構成を示す。
図3に示すように、画像形成装置101の制御部140は、CPU141、ROM142、RAM143、通信I/F(インタフェース)144、操作部145、表示部146、エンジンI/F147を備え、これらをシステムバス148により接続した構成としている。
図3に示すように、画像形成装置101の制御部140は、CPU141、ROM142、RAM143、通信I/F(インタフェース)144、操作部145、表示部146、エンジンI/F147を備え、これらをシステムバス148により接続した構成としている。
そして、CPU141が、RAM143をワークエリアとしてROM142に記憶されたプログラムを実行することにより画像形成装置101全体を制御し、図4に示すものをはじめとする種々の機能を実現する。
ROM142は、不揮発性記憶媒体(記憶手段)であり、CPU141が実行する各種プログラムや処理に必要な各種データを格納している。
通信I/F144は、後処理装置301や後述する印刷制御装置401等の他の装置と通信するためのインタフェースである。この通信は、専用線によって行うものでも、汎用のネットワークを介して行うものでもよく、有線、無線を問わず、任意のプロトコルを採用可能である。
ROM142は、不揮発性記憶媒体(記憶手段)であり、CPU141が実行する各種プログラムや処理に必要な各種データを格納している。
通信I/F144は、後処理装置301や後述する印刷制御装置401等の他の装置と通信するためのインタフェースである。この通信は、専用線によって行うものでも、汎用のネットワークを介して行うものでもよく、有線、無線を問わず、任意のプロトコルを採用可能である。
操作部145は、ユーザからの操作を受け付けるための操作手段であり、各種のキー、ボタン、タッチパネル等により構成することができる。
表示部146は、画像形成装置101の動作状態や設定内容、メッセージ等をユーザに提示するための、図1に示した表示器203等の提示手段であり、液晶ディスプレイやランプ等により構成することができる。
エンジンI/F147は、エンジン部150をシステムバス148に接続し、CPU141から制御可能とするためのインタフェースである。
エンジン部150は、図1及び図2に示した、シートへの画像形成及び画像の定着を実行するための各種ハードウェアである。
表示部146は、画像形成装置101の動作状態や設定内容、メッセージ等をユーザに提示するための、図1に示した表示器203等の提示手段であり、液晶ディスプレイやランプ等により構成することができる。
エンジンI/F147は、エンジン部150をシステムバス148に接続し、CPU141から制御可能とするためのインタフェースである。
エンジン部150は、図1及び図2に示した、シートへの画像形成及び画像の定着を実行するための各種ハードウェアである。
以上の画像形成システム100において特徴的な点の一つは、画像形成装置101における定着部材である定着ベルト226の研磨を実行するタイミング及び実行時間の制御である。以下、この点について詳述する。
まず図4に、画像形成装置101及びその周辺装置が備える、定着ベルト226の研磨の実行タイミング及び実行時間の制御に関与する機能の構成を示す。図4に示す各部の機能は、CPU141など、各装置が備えるプロセッサが、所要のプログラムを実行して所要のハードウェアの動作を制御することにより実現されるものである。
まず図4に、画像形成装置101及びその周辺装置が備える、定着ベルト226の研磨の実行タイミング及び実行時間の制御に関与する機能の構成を示す。図4に示す各部の機能は、CPU141など、各装置が備えるプロセッサが、所要のプログラムを実行して所要のハードウェアの動作を制御することにより実現されるものである。
図4に示すように、画像形成装置101は、後処理装置301及び印刷制御装置401と、通信路500により相互に通信可能なように接続される。
後処理装置301は、画像形成装置101と共に画像形成システム100を構成する装置である。
後処理装置301は、画像形成装置101と共に画像形成システム100を構成する装置である。
印刷制御装置401は、ユーザから、画像形成システム100に実行させる印刷ジョブの指定及びその実行指示を受け付ける装置である。そして、その指示に応じて画像形成装置101及び後処理装置301に必要な情報を送信し、印刷ジョブを実行させる。ここで送信する情報は、例えば、印刷すべき画像の画像データ及び、印刷に用いる用紙、印刷部数、両面印刷有無、後処理有無等の印刷設定情報と、ジョブの実行指示である。
ジョブ受付部412が上記のジョブの指定及び実行指示の受け付けに係る機能を備え、ジョブ管理部413が、ジョブの実行管理に係る機能を備える。印刷制御装置I/F部411は、印刷制御装置401を通信路500に接続するためのインタフェースの機能を備える。
ジョブ受付部412が上記のジョブの指定及び実行指示の受け付けに係る機能を備え、ジョブ管理部413が、ジョブの実行管理に係る機能を備える。印刷制御装置I/F部411は、印刷制御装置401を通信路500に接続するためのインタフェースの機能を備える。
次に、後処理装置301について先に説明すると、後処理装置I/F部311は、後処理装置301を通信路500に接続するためのインタフェースの機能を備える。
後処理制御部312は、集積部302及び後処理部304等を制御して、画像形成装置101の定着部201において画像が定着された記録用紙130に対する後処理を行う機能を備える。この後処理は、用紙搬送を含めてある程度の時間を要するため、後処理を行う単位の枚数の記録用紙130が集積部302に揃った後で、次の用紙までの間隔を空けて行う。このため、画像形成装置101には、後処理を行う単位の枚数だけ印刷を行った後、後処理に必要な時間だけ、作像部102における画像形成を一時的に停止させる。この停止に係る制御は、後述する動作調整部155が、後処理制御部312から、後処理を行うタイミングや後処理に要する時間など、必要な情報を取得して行う。
後処理制御部312は、集積部302及び後処理部304等を制御して、画像形成装置101の定着部201において画像が定着された記録用紙130に対する後処理を行う機能を備える。この後処理は、用紙搬送を含めてある程度の時間を要するため、後処理を行う単位の枚数の記録用紙130が集積部302に揃った後で、次の用紙までの間隔を空けて行う。このため、画像形成装置101には、後処理を行う単位の枚数だけ印刷を行った後、後処理に必要な時間だけ、作像部102における画像形成を一時的に停止させる。この停止に係る制御は、後述する動作調整部155が、後処理制御部312から、後処理を行うタイミングや後処理に要する時間など、必要な情報を取得して行う。
次に、画像形成装置101は、画像形成装置I/F部151、画像形成制御部152、搬送制御部153、定着制御部154、動作調整部155を備える。
これらのうち画像形成装置I/F部151は、画像形成装置101を通信路500に接続するためのインタフェースの機能を備える。
画像形成制御部152は、印刷制御装置401から受信した画像データ及び印刷設定情報に従い図1に示したY,M,C,Kの作像ユニットを制御して、記録用紙130上にトナー像を形成する機能を備える。
これらのうち画像形成装置I/F部151は、画像形成装置101を通信路500に接続するためのインタフェースの機能を備える。
画像形成制御部152は、印刷制御装置401から受信した画像データ及び印刷設定情報に従い図1に示したY,M,C,Kの作像ユニットを制御して、記録用紙130上にトナー像を形成する機能を備える。
なお、作像部102では、感光体ドラム113や現像剤の劣化あるいは環境条件の変化などの影響を受けて印刷画質が変化してしまうため、画質を一定に保つためには、定期的な画像形成条件の調整が必要である。この調整は、作像ユニットにより中間転写ベルト103上に所定のマークを形成してセンサによりこれを読み取り、その結果に基づき画像形成条件を規定するパラメータの値を調整するものであり、適当な読み取り結果が得られるまで何度かこの工程を繰り返す必要がある場合もある。画像形成制御部152は、作像ユニット等の動作を制御してこの調整を行う機能も備える。
また、画質を良好な状態に保つためには、定期的に作像ユニットや中間転写ベルト103のクリーニングが必要である。画像形成制御部152は、所定のクリーニング部材を動作させてこのクリーニングを実行する機能も備える。
また、画像形成制御部152は、画像形成した枚数やサイズ、作像ユニットの動作時間等をカウントし、それらに基づいて上記の調整やクリーニングが必要となるタイミングを検出する機能も備える。しかし、これらの調整やクリーニングは、作像ユニットや中間転写ベルト103を占有して行う必要があるため、実行の際には通常の(画像データに従った)画像形成動作を一旦停止する必要がある。このため、調整やクリーニングは、実行が必要になってすぐではなく、動作調整部155による許可があってから行う。
また、画像形成制御部152は、画像形成した枚数やサイズ、作像ユニットの動作時間等をカウントし、それらに基づいて上記の調整やクリーニングが必要となるタイミングを検出する機能も備える。しかし、これらの調整やクリーニングは、作像ユニットや中間転写ベルト103を占有して行う必要があるため、実行の際には通常の(画像データに従った)画像形成動作を一旦停止する必要がある。このため、調整やクリーニングは、実行が必要になってすぐではなく、動作調整部155による許可があってから行う。
搬送制御部153は、印刷制御装置401から受信した印刷設定に従い、記録用紙130への画像の転写及び定着が適切に行われるように画像形成装置101の給紙及び搬送動作を制御する機能を備える。
定着制御部154は、印刷制御装置401から受信した印刷設定に従い、記録用紙130への画像の定着が適切に行われるように、定着ユニット210をはじめとする定着部201の動作を制御する機能を備える。
定着制御部154は、印刷制御装置401から受信した印刷設定に従い、記録用紙130への画像の定着が適切に行われるように、定着ユニット210をはじめとする定着部201の動作を制御する機能を備える。
なお、定着ユニット210では、定着ベルト226に、通過する記録用紙130のエッジにより徐々に傷がつき、これを放置すると画質の低下をもたらす。このため、画質を良好な状態に保つためには、適当なタイミングで研磨部材225により定着ベルト226を摺擦し、研磨する必要がある。定着制御部154は、研磨部材225及び定着ベルト226の動作を制御してこの研磨を行う機能も備える。
また、定着制御部154は、定着を行った記録用紙130の枚数を、サイズ、材質、厚さ等の、定着ベルト226を傷つける度合いを示すパラメータを加味してカウントし、そのカウント値を、定着ベルト226の表面の荒れ具合を示す情報として取得し、その値に基づいて研磨が必要となるタイミングを検出する機能も備える。しかし、この研磨も、定着ベルト226を占有して行う必要があるため、実行の際には通常の定着動作を一旦停止する必要がある。また、これに伴い、定着動作の前段階である作像部102での画像形成動作も停止する必要がある。このため、研磨は、実行が必要になってすぐではなく、動作調整部155による許可があってから行う。また、必ずしも研磨がすぐに必要でないタイミングであっても、動作調整部155からの指示により実行する場合もある。
なお、定着ベルト226の表面の荒れ具合を示す情報は、定着ベルト226の表面を撮像し、その画像を解析して得ることも考えられる。
なお、定着ベルト226の表面の荒れ具合を示す情報は、定着ベルト226の表面を撮像し、その画像を解析して得ることも考えられる。
動作調整部155は、画像形成装置101に接続されている各装置において、通常の画像形成動作を停止させて実行する動作(以下、このような動作をまとめて「要停止動作」と呼ぶことにする)の実行タイミングを調整する機能を備える。この要停止動作としては、上述した後処理、画像形成条件の調整、作像部及び中間転写ベルト103のクリーニング、定着ベルト226の研磨等が考えられるが、これらに限られない。
動作調整部155は、作像部102による各ページの画像形成の実行前及び印刷ジョブの実行後に、画像形成制御部152、定着制御部154、後処理制御部312など、要停止動作の実行を制御する制御部に、その要停止動作の実行要否を問い合わせ、実行が必要である場合に、画像形成を一旦停止させてその要停止動作の実行を許可する。また、動作調整部155は、要停止動作を実行する場合に、可能であれば同時に定着ベルト226の研磨を実行すべく、定着制御部154へその指示を行う機能も備える。
次に、動作調整部155の機能と対応する処理と、その処理に関連した、定着制御部154による定着ベルト226の研磨の実行制御処理の例について説明する。以下の各フローチャートの説明では、動作調整部155あるいは定着制御部154が各ステップの処理を実行するものとして説明するが、これらの処理は、実際には、動作調整部155あるいは定着制御部154として機能するCPU141が実行するものである。
まず図5に、動作調整部155の機能と対応する処理を示す。
動作調整部155は、印刷ジョブを実行中でない状態で新たに印刷ジョブの実行指示を受信すると、図5のフローチャートに示す処理を開始する。印刷ジョブの実行中にさらに印刷ジョブの実行指示を受信した場合、受信した実行指示に係る印刷ジョブをキューに登録しておき、実行中の印刷ジョブが完了した後で実行する。
動作調整部155は、印刷ジョブを実行中でない状態で新たに印刷ジョブの実行指示を受信すると、図5のフローチャートに示す処理を開始する。印刷ジョブの実行中にさらに印刷ジョブの実行指示を受信した場合、受信した実行指示に係る印刷ジョブをキューに登録しておき、実行中の印刷ジョブが完了した後で実行する。
図5の処理において、動作調整部155はまず、次に何ページ目の画像形成を行うかを示す変数Nに、1を代入する(S11)。そして、印刷ジョブ中でNページ目に形成する画像の情報を取得する(S12)とともに、要停止動作のためにNページ目の画像形成前に画像形成を停止する必要があるか否かを、要停止動作を制御する各制御部に問い合わせる(S13)。例えば、画像形成制御部152へは、画像形成条件の調整、および作像部及び中間転写ベルト103のクリーニングの要否を問い合わせる。定着制御部154へは、定着ベルト226の研磨の要否を問い合わせる。後処理制御部312へは、後処理の要否を問い合わせる。各制御部は、自身が管理するパラメータの値、センサの測定値、実行中の印刷ジョブに係る印刷設定等を参照して、問い合わせに係る動作の要否を判定し、動作調整部155に対して回答する。
図6に、上記各制御部が行う回答のための処理の一例として、定着制御部154が実行する処理を示す。
定着制御部154は、動作調整部155から定着ベルト226の研磨の要否の問い合わせを受けると、図6のフローチャートに示す処理を開始する。
図6の処理において、定着制御部154はまず、定着ベルト226の表面の荒れ具合が所定の第1閾値T1以上であるか否か判断する(S111)。そして、T1以上であれば研磨実行要、すなわち画像形成の停止要と回答し(S112)、T1未満であれば研磨実行不要と回答して(S113)、処理を終了する。
ここで用いる第1閾値T1は、定着時の画質に影響を与える虞がある程度のスジが定着ベルト226上に形成されており、速やかに研磨を実行する必要があることを示す値である。
定着制御部154は、動作調整部155から定着ベルト226の研磨の要否の問い合わせを受けると、図6のフローチャートに示す処理を開始する。
図6の処理において、定着制御部154はまず、定着ベルト226の表面の荒れ具合が所定の第1閾値T1以上であるか否か判断する(S111)。そして、T1以上であれば研磨実行要、すなわち画像形成の停止要と回答し(S112)、T1未満であれば研磨実行不要と回答して(S113)、処理を終了する。
ここで用いる第1閾値T1は、定着時の画質に影響を与える虞がある程度のスジが定着ベルト226上に形成されており、速やかに研磨を実行する必要があることを示す値である。
図5の説明に戻る。動作調整部155は、ステップS13の問い合わせに応じて、いずれかの制御部から要停止動作のために画像形成の停止が必要である旨の応答があった場合(S14のYes)、その停止の間に並行して定着ベルト226の研磨を実行することを検討すべく、図7に示す研磨制御処理を行う(S15)。
図7の研磨制御処理においては、動作調整部155はまず、定着ベルト226の表面の荒れ具合が第1閾値T1未満でかつ所定の第2閾値T2以上であるか否か判断する(S31)。ここで用いる第2閾値T2は、第1閾値T1よりも小さい(荒れ具合が少ないことを示す)値であり、画質に影響を与えない程度のスジが定着ベルト226上に形成されていることを示す値である。従って、荒れ具合がT2以上となったとしてもただちに研磨を行う必要はない。しかし、荒れ具合がT1以上とならないようにするため、ここでは、他の要停止動作と並行して行える場合のみ、荒れ具合がT2以上となった時点で研磨を実行することとしている。なお、荒れ具合がT1以上の場合には、要停止動作として研磨を実行するため、これと重複しないよう、図7の処理による研磨実行の対象外としている。
以上から、動作調整部155は、ステップS31でNoの場合には定着ベルト226の研磨を実行せずに元の処理に戻るが、Yesの場合、研磨を実行すべく、実行時間を調整するステップS32以下の処理に進む。
ここではまず、図5のステップS14で必要と判断された実行予定の要停止動作の所要時間の予測が可能か否か判断する(S32)。例えば後処理のように、必ず決まった動作のみ行う場合には、実行時間の予測が可能であると考えられる。しかし、画像形成条件の調整のように、適切な結果が得られるまで何度も繰り返すものであり、予め繰り返し回数が決まっていない場合には、実行時間の予測は不能であると考えられる。
ここではまず、図5のステップS14で必要と判断された実行予定の要停止動作の所要時間の予測が可能か否か判断する(S32)。例えば後処理のように、必ず決まった動作のみ行う場合には、実行時間の予測が可能であると考えられる。しかし、画像形成条件の調整のように、適切な結果が得られるまで何度も繰り返すものであり、予め繰り返し回数が決まっていない場合には、実行時間の予測は不能であると考えられる。
そして、予測不能(S32でNo)の場合には、動作調整部155は次に、要停止動作の終了から画像形成した記録用紙130が定着ユニット210に到達するまでに、研磨粉の回収に必要な所定時間Xの余裕があるか否か判断する(S33)。
研磨を実行した後は、研磨により生じた研磨粉が定着動作に悪影響を与えないよう、ある程度の時間をかけて回収を行う必要がある。しかし、要停止動作の所要時間が予測できない場合、予め回収に要する時間を見越して要停止動作よりも早く研磨を終了させるということができない。一方で、例えば要停止動作が画像形成条件の調整である場合、要停止動作を終了し、画像形成を再開しても、その後すぐに定着ユニット210に到達することはなく、ある程度時間の余裕がある。この余裕は、中間転写ベルト103上に画像を形成し、これを記録用紙130に転写し、その転写された記録用紙130をニップ点106から定着ユニット210まで搬送するために要する時間であり、その時間の長さは用紙搬送速度に依存する。
研磨を実行した後は、研磨により生じた研磨粉が定着動作に悪影響を与えないよう、ある程度の時間をかけて回収を行う必要がある。しかし、要停止動作の所要時間が予測できない場合、予め回収に要する時間を見越して要停止動作よりも早く研磨を終了させるということができない。一方で、例えば要停止動作が画像形成条件の調整である場合、要停止動作を終了し、画像形成を再開しても、その後すぐに定着ユニット210に到達することはなく、ある程度時間の余裕がある。この余裕は、中間転写ベルト103上に画像を形成し、これを記録用紙130に転写し、その転写された記録用紙130をニップ点106から定着ユニット210まで搬送するために要する時間であり、その時間の長さは用紙搬送速度に依存する。
従って、用紙搬送速度に基づきこの余裕時間を求め、これが上記所定時間Xよりも長い場合、少なくとも要停止動作の終了と同時に研磨を終了させれば、研磨粉により定着動作に悪影響を与えないようにすることができる。逆に、余裕時間が所定時間X以下である場合、要停止動作の終了と同時に研磨を終了させても定着ユニット210への記録用紙130の到達までに研磨粉の回収が間に合わず、定着動作に悪影響を与える虞があることになる。
以上から、ステップS33でYesの場合には、動作調整部155は、定着制御部154へ定着ベルト226の研磨を実行することを指示して(S34)、元の処理に戻る。この場合、実行時間の指示は与えず、実行時間は定着制御部154側で管理させる。また、ステップS33でNoの場合には、定着動作への悪影響を防止するため研磨を実行しないこととしてそのまま元の処理に戻る。
一方、ステップS32でYesの場合、動作調整部155は、要停止動作の予測所要時間及び用紙搬送速度から、画像形成の停止直前に画像形成した記録用紙130が定着ユニット210を通過してから画像形成の再開後に画像形成した最初の用紙が定着ユニット210に到達するまでの時間を予測する(S35)。そして、ステップS35で予測した時間から、研磨分の回収に必要な所定時間Xを差し引いた時間を、定着ベルト226の研磨の実行時間として決定する(S36)。その後、動作調整部155は、定着制御部154へステップS36で決定した実行時間だけ定着ベルト226の研磨を実行することを指示して(S37)、元の処理に戻る。
ステップS35乃至S37の処理は、要停止動作の実行に伴って定着ユニット210内に記録用紙130が無い期間に収まるように、研磨及びその後の研磨粉回収を実行することを指示するものである。
ステップS34又はS37の実行指示に応じた研磨の実行は、定着制御部154が図8の処理により行うが、ここでは先に図5の処理の続きについて説明する。
ステップS34又はS37の実行指示に応じた研磨の実行は、定着制御部154が図8の処理により行うが、ここでは先に図5の処理の続きについて説明する。
動作調整部155は、ステップS15(図7の処理)の後、ステップS13の問い合わせに対する回答に従い、実行が必要な要停止動作を制御する各制御部に対し、要停止動作の実行を許可する(S16)。そして、要停止動作の実行に必要な時間だけ待機する(S17)。要停止動作の所要時間が予測できない場合には、要停止動作が終了するまで待機する。その後、動作調整部155は、画像形成制御部152へ、Nページ目の画像形成の実行を許可する(S18)。
すなわち、ステップS16及びS17の処理により、N−1ページの画像形成完了からNページの画像形成開始までの間、要停止動作の実行に必要な時間だけ、画像形成を停止させることになる。ただし、画像形成を停止する期間と、ステップS16での許可を受けた各制御部が要停止動作を実行する期間とは、必ずしも一致するとは限らない。
すなわち、ステップS16及びS17の処理により、N−1ページの画像形成完了からNページの画像形成開始までの間、要停止動作の実行に必要な時間だけ、画像形成を停止させることになる。ただし、画像形成を停止する期間と、ステップS16での許可を受けた各制御部が要停止動作を実行する期間とは、必ずしも一致するとは限らない。
例えば、後処理動作が画像形成条件の調整であれば、ステップS16の時点で画像生成は実行中でないと考えられるため、画像形成制御部152が直ちに実行可能である。しかし、要停止動作が後処理動作である場合、ステップS16の時点ではまた後処理の対象とするN−1ページ目の記録用紙130は作像部102にあり、後処理装置301に達していないため、すぐには後処理を実行できない。そこで、動作調整部155は、ステップS17の待機により、N−1ページ目の記録用紙とNページ目の記録用紙との間に、後処理動作に必要な時間分だけ間隔が空くように画像形成を停止させる。そしてその後、N−1ページ目の記録用紙が後処理装置301に到達してから、Nページ目の記録用紙が上記間隔を搬送されている間に後処理制御部312が後処理を実行すればよい。
ステップS18の後、動作調整部155は、Nページ目の画像形成が完了するまで待機する(S19)。そして、実行中の印刷ジョブに次のページがあれば(S20のYes)、Nに1を加算してステップS12に戻り、次のページの処理を行う。次のページがなければ(S20のNo)、現在実行中の印刷ジョブは終了したと判断し、キューを参照して次に実行すべき印刷ジョブがあるか否か判断する(S22)。ここでYesであれば、次の印刷ジョブを実行対象として(S23)、ステップS11に戻って処理をくり返す。この場合、ある印刷ジョブに係る画像形成とその次の印刷ジョブに係る画像形成との間で、ステップS13〜S17の処理を実行することになる。
一方、ステップS22でNoであれば、現時点で実行すべき印刷ジョブは全て完了したと判断する。そして、動作調整部155は、ステップS13の場合と同様に、現時点で実行すべき要停止動作があるか否かを各制御部に問い合わせる(S24)と共に、その回答に応じてステップS14乃至S17と同様な動作を行い(S25)、図5の処理を終了する。ステップS24及びS25の処理は、要停止動作が必要であればジョブの実行完了時点で行っておくことにより、次に印刷ジョブを実行する際の待ち時間を低減できるため、この時点でも要停止動作の要否を確認するようにしたものである。
次に、図8及び図9に、定着制御部154が実行する、定着ベルト226の研磨の実行制御のための処理を示す。
図8に示すのは、要停止動作として、図5のステップS16で送信される実行許可に応じて研磨を実行する場合の処理である。
定着制御部154は、要停止動作としての研磨の実行許可を検出すると、図8のフローチャートに示す処理を開始する。そして、定着ユニット210を画像形成済みの記録用紙130が全て通過した後に、定着ベルト226の研磨の実行を開始する(S121)。これは、記録用紙130が通過中に研磨を行うと研磨粉により定着動作に悪影響を与えるためである。
図8に示すのは、要停止動作として、図5のステップS16で送信される実行許可に応じて研磨を実行する場合の処理である。
定着制御部154は、要停止動作としての研磨の実行許可を検出すると、図8のフローチャートに示す処理を開始する。そして、定着ユニット210を画像形成済みの記録用紙130が全て通過した後に、定着ベルト226の研磨の実行を開始する(S121)。これは、記録用紙130が通過中に研磨を行うと研磨粉により定着動作に悪影響を与えるためである。
その後、定着制御部154は、定着ベルト226の表面の荒れ具合が所定の第3閾値T3以下になるまで研磨を続ける(S122)。この第3閾値T3は、定着ベルト226の表面が十分に滑らかである状態を示す値である。
そして、定着ベルト226の表面の荒れ具合がT3まで下がると、定着制御部154は、研磨を停止し(S123)、その後上述の所定時間Xだけ研磨粉の回収を続行し(S124)、動作調整部155へ研磨の終了を通知して(S125)、処理を終了する。
この処理は、定着時の画質への悪影響を防止するため、定着ベルト226の研磨のために画像形成を一旦停止させて、十分な研磨を行うためのものである。そして、この処理を行う定着制御部154と、実行許可を出す動作調整部155は、第2制御手段として機能する。
そして、定着ベルト226の表面の荒れ具合がT3まで下がると、定着制御部154は、研磨を停止し(S123)、その後上述の所定時間Xだけ研磨粉の回収を続行し(S124)、動作調整部155へ研磨の終了を通知して(S125)、処理を終了する。
この処理は、定着時の画質への悪影響を防止するため、定着ベルト226の研磨のために画像形成を一旦停止させて、十分な研磨を行うためのものである。そして、この処理を行う定着制御部154と、実行許可を出す動作調整部155は、第2制御手段として機能する。
図9に示すのは、図7の研磨制御処理により送信される研磨実行指示に応じて研磨を実行する場合の処理である。
定着制御部154は、図7のステップS34又はS37で送信される研磨実行指示を検出すると、図9のフローチャートに示す処理を開始する。
この処理においても、図8の場合と同様、定着制御部154は、定着ユニット210を画像形成済みの記録用紙130が全て通過した後に、定着ベルト226の研磨の実行を開始する(S131)。その後、定着ベルト226の表面の荒れ具合が所定の第3閾値T3以下になった場合に(S132のYes)、研磨を停止し(S138)、所定時間Xだけ研磨粉の回収を続行し(S139)、動作調整部155へ研磨の終了を通知して(S140)処理を終了する点も、図8の場合と同様である。
定着制御部154は、図7のステップS34又はS37で送信される研磨実行指示を検出すると、図9のフローチャートに示す処理を開始する。
この処理においても、図8の場合と同様、定着制御部154は、定着ユニット210を画像形成済みの記録用紙130が全て通過した後に、定着ベルト226の研磨の実行を開始する(S131)。その後、定着ベルト226の表面の荒れ具合が所定の第3閾値T3以下になった場合に(S132のYes)、研磨を停止し(S138)、所定時間Xだけ研磨粉の回収を続行し(S139)、動作調整部155へ研磨の終了を通知して(S140)処理を終了する点も、図8の場合と同様である。
しかし、図8の場合、定着ベルト226の表面の荒れ具合がT3より大きくても研磨を終了する場合があり、ステップS132でNoの場合にはこの終了の制御に係る処理に進む。研磨実行指示に応じた研磨は、他の要停止動作と並行して、要停止動作の実行のために生じる記録用紙130の間隙を利用して行うものであるので、画像形成動作の再開後に記録用紙130が定着ユニット210に到達するまでには研磨粉の回収も含めて終了させる必要がある。ステップS133以下の処理は、この点を考慮して適切なタイミングで研磨を終了させるための処理である。
まず、検出した研磨実行指示に実行時間の指定がある場合(S133のYes)、定着制御部154は、研磨の実行開始からその指定時間が経過した時点で(S134のYes)、研磨を終了し、それまでは研磨を続ける。この場合には、動作調整部155が適切な実行時間を指定してきているので、単にそれに従えばよい。また、ステップS137で残り実行時間が指定された場合も、ステップS133の判断はYesになり、残り実行時間が経過した時点でステップS134の判断がYesになるものとする。
一方、実行時間の指定がない場合(S133のNo)、少なくとも並行して実行中の要停止動作が完了するまでは(S135のNo)、研磨を続ける。これは、要停止動作の完了時点で研磨を停止して間に合わない場合には、動作調整部155が研磨実行指示を出さないようにしていることに対応するものである。そして、要停止動作が完了すると(S123のYes)、定着制御部154は、用紙搬送速度から、画像形成再開後に画像形成した記録用紙130が定着ユニット210に到達するまでの時間を予測する(S136)。そして、その予測した時間から研磨粉の回収に必要な所定時間Xを差し引いた時間を、研磨の残り実行時間に指定し(S137)、ステップS132に戻って処理をくり返す。
以上のような終了タイミング制御を行うことにより、研磨粉が定着動作に悪影響を与えることを防止しつつ、なるべく長い時間、定着ベルト226の研磨を行うことができる。そして、この処理を行う定着制御部154と、研磨実行指示を行う動作調整部155は、第1制御手段として機能する。
また、図9の処理による研磨は、他の要停止動作が必要になった場合にそれにより生じる記録用紙130の間隙を利用して行うため、研磨のために画像形成を停止させる必要がなく、定着部材の研磨動作による印刷生産性の低下を抑制することができる。
また、図9の処理による研磨は、他の要停止動作が必要になった場合にそれにより生じる記録用紙130の間隙を利用して行うため、研磨のために画像形成を停止させる必要がなく、定着部材の研磨動作による印刷生産性の低下を抑制することができる。
ここで、図10を用いて、図7及び図9の処理により実現される定着ベルトの研磨の実行タイミングについて説明する。
図10の例では、要停止動作として画像形成条件の調整と後処理を順次行う場合における、これらの動作と定着ベルト226の研磨との実行タイミングを示している。また、定着ユニットを各記録用紙130が通過するタイミングを、長方形のマークで示している。
図10の例では、要停止動作として画像形成条件の調整と後処理を順次行う場合における、これらの動作と定着ベルト226の研磨との実行タイミングを示している。また、定着ユニットを各記録用紙130が通過するタイミングを、長方形のマークで示している。
図10の例ではまず、n枚目の記録用紙130−nに画像を形成する前に画像形成条件の調整を行っている。この画像形成条件の調整は、定着ユニット210よりも上流の作像部102において行う動作であるので、定着ユニット210をn−1枚目の記録用紙130−n−1が通過するよりも前に開始される。また、その実行時間は予め予測できないが、矢印A1で示す期間とする。
この場合、矢印A1が示す期間の直前に、動作調整部155が図7のステップS34で実行時間を定めずに研磨実行指示を行い、定着制御部154は、それに応じて図9の処理を開始する。そして、定着ユニット210をn−1枚目の記録用紙130−n−1が通過してから定着ベルト226の研磨を開始する。また、画像形成条件の調整が終了すると、定着制御部154は、それに応じて再開される画像形成がなされたn枚目の記録用紙130−nが定着ユニット210に到達するまでの時間を予測し、それよりも所定時間Xだけ前に研磨を終了させる。
また、図10の例では、m−1枚目の記録用紙130−m−1までの記録用紙に対して後処理を行うべく、m−1枚目の記録用紙130−m−1に対する画像形成から次のm枚目の記録用紙130−mに対する画像形成までに、その後処理に要する時間だけ間隔を空けるようにしている。ただし、実際に後処理が行われるのは、定着ユニット210の下流の後処理装置301であるので、後処理の実行タイミングは、定着ユニット210を記録用紙130−m−1が通過して少し後の、矢印B1で示す期間となる。なお、後処理に要する期間の長さは予測可能である。
この場合、動作調整部155は、定着ユニット210を記録用紙130−m−1が通過する少し前のタイミング(記録用紙130−m−1に対する画像形成が終わった直後)に、図7のステップS37で実行時間を定めた研磨実行指示を行う。定着制御部154は、それに応じて図9の処理を開始する。そして、定着ユニット210を記録用紙130−m−1が通過してから研磨を開始する。またこの場合、記録用紙130−m−1が定着ユニット210を通過してから次の記録用紙130−mが定着ユニット210に到達するまでの時間から所定時間Xを差し引いた時間が実行時間として設定されている。このため、定着制御部154は、その実行時間だけ研磨を実行することにより、矢印B2で示す期間の研磨を行う。
いずれの場合も、次の記録用紙130が定着ユニット210に到達するまでに研磨粉の回収も含めて研磨動作を終了させることができるため、研磨が定着動作の品質に影響を与えることはない。
なお、このようなタイミングで研磨を終了させると、定着ベルト226の表面が十分滑らかになるまで研磨を実行できない場合もある。この点について、図11を用いて説明する。
なお、このようなタイミングで研磨を終了させると、定着ベルト226の表面が十分滑らかになるまで研磨を実行できない場合もある。この点について、図11を用いて説明する。
図11は、定着ユニット210における定着ベルト226の表面の荒れ具合と、通紙枚数との関係を示す図である。図中のT1〜T3は、それぞれ上述した第1〜第3閾値である。
図11に示すように、定着ベルト226の表面の荒れ具合は、通紙枚数が増加するにつれて大きくなる。なお、実際には紙の厚さ、材質、サイズ等により1枚当たりの増加量は異なるが、ここでは1枚当たりの増加量が一定であるとする。また、一旦増加した荒れ具合は、研磨を行うことにより、a〜dで示すように減少させることができる。その減少幅は、研磨を行った時間に応じたものとなる。ここで、a〜cは、荒れ具合がT2を超えたため他の要停止動作と並行して行う研磨、dは、荒れ具合がT1を超えたため研磨そのものを要停止動作として行う研磨である。
図11に示すように、定着ベルト226の表面の荒れ具合は、通紙枚数が増加するにつれて大きくなる。なお、実際には紙の厚さ、材質、サイズ等により1枚当たりの増加量は異なるが、ここでは1枚当たりの増加量が一定であるとする。また、一旦増加した荒れ具合は、研磨を行うことにより、a〜dで示すように減少させることができる。その減少幅は、研磨を行った時間に応じたものとなる。ここで、a〜cは、荒れ具合がT2を超えたため他の要停止動作と並行して行う研磨、dは、荒れ具合がT1を超えたため研磨そのものを要停止動作として行う研磨である。
図11の例において、bにおける研磨は、要停止動作の所要時間が短く、十分な研磨ができなかった場合の例である。この場合、定着ベルト226の表面を完全に滑らかな状態に戻すことはできないが、それでも一定の効果はある。そして、ここで少しでも荒れ具合を減らしておくことにより、荒れ具合がT1に達し、研磨のために画像形成を止めざるを得なくなることを防止できる。
一方で、他の要停止動作と並行して行う研磨は、印刷の生産性に悪影響を与えることがないため、定着動作の品質に影響を与えないレベルであるT2を閾値として実行可否を判定し、頻繁に研磨を行うことになっても、特に問題はない。
なお、bのように研磨によって荒れ具合をT3まで戻せなかった場合、研磨が中断されたと捉え、次に要停止動作を行う際に、荒れ具合がT2を超えていなくても、bの時点で本来必要だった研磨時間に対する不足分の時間だけ、研磨を行うようにしてもよい。
なお、bのように研磨によって荒れ具合をT3まで戻せなかった場合、研磨が中断されたと捉え、次に要停止動作を行う際に、荒れ具合がT2を超えていなくても、bの時点で本来必要だった研磨時間に対する不足分の時間だけ、研磨を行うようにしてもよい。
以上で実施形態の説明を終了するが、この発明において、装置の具体的な構成、各部の動作の具体的な手順、考慮する要停止動作の種類等は、実施形態で説明したものに限るものではない。
例えば、この発明を適用する画像形成装置は、カラーではなくモノクロの画像を形成する装置であってもよい。また、後処理装置301を画像形成装置の一部であると捉えることもできる。
例えば、この発明を適用する画像形成装置は、カラーではなくモノクロの画像を形成する装置であってもよい。また、後処理装置301を画像形成装置の一部であると捉えることもできる。
また、この発明のプログラムの実施形態は、コンピュータに所要のハードウェアを制御させて上述した実施形態における画像形成装置101の機能を実現させるためのプログラムである。
このようなプログラムは、はじめからコンピュータに備えるROMや他の不揮発性記憶媒体(フラッシュメモリ,EEPROM等)などに格納しておいてもよい。しかし、メモリカード、CD、DVD、ブルーレイディスク等の任意の不揮発性記録媒体に記録して提供することもできる。それらの記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータにインストールして実行させることにより、上述した各手順を実行させることができる。
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部装置あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部装置からダウンロードし、コンピュータにインストールして実行させることも可能である。
このようなプログラムは、はじめからコンピュータに備えるROMや他の不揮発性記憶媒体(フラッシュメモリ,EEPROM等)などに格納しておいてもよい。しかし、メモリカード、CD、DVD、ブルーレイディスク等の任意の不揮発性記録媒体に記録して提供することもできる。それらの記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータにインストールして実行させることにより、上述した各手順を実行させることができる。
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部装置あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部装置からダウンロードし、コンピュータにインストールして実行させることも可能である。
また、以上説明してきた各実施形態の構成が、相互に矛盾しない限り任意に組み合わせて実施可能であり、また、一部のみを取り出して実施することができることは、勿論である。
100:画像形成システム、101:画像形成装置、102:作像部、103:中間転写ベルト、104:二次転写ベルト、105,205:給紙装置、106:ニップ点、110:帯電部、111:露光部、112:現像部、113:感光体ドラム、114:転写ローラ、120:トナー供給部、121:トナーボトル、130:記録用紙、140:制御部、141:CPU、142:ROM、143:RAM、144:通信I/F、145:操作部、146:表示部、147:エンジンI/F、148:システムバス、150:エンジン部、151:画像形成装置I/F部、152:画像形成制御部、153:搬送制御部、154:定着制御部、155:動作調整部、201:定着部、203:表示器、210:定着ユニット、211:用紙反転路、212:両面搬送路、221:加熱ローラ、222:ヒータ、223:定着ローラ、224:加圧ローラ、225:研磨部材、226:定着ベルト、227:回収部、301:後処理装置、302:集積部、303:積載部、304:後処理部、311:後処理装置I/F部、312:後処理制御部、401:印刷制御装置、411:印刷制御装置I/F部、412:ジョブ受付部、413:ジョブ管理部、500:通信路
Claims (7)
- シート上に画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段によりシート上に形成された画像を定着部材により処理して定着させる定着手段と、
前記定着部材を研磨する研磨手段と、
1つのジョブに係る画像形成の実行中に、あるいは、あるジョブに係る画像形成とその次のジョブに係る画像形成との間で、前記画像形成手段による画像形成を停止して行う要停止動作を実行する場合に、該要停止動作と並行して前記研磨手段による研磨を実行する第1制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置であって、
前記第1制御手段は、前記画像形成の停止直前に画像形成を行ったシートが前記定着手段を通過した後で前記研磨を開始し、前記画像形成の再開後に画像形成を行ったシートが前記定着手段に到達するよりも所定時間前までに、前記研磨を終了することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置であって、
前記定着部材の表面の荒れ具合を示す情報を取得する取得手段と、
前記荒れ具合が所定の第1閾値を超えた場合に、前記画像形成手段による画像形成を停止して前記研磨手段による研磨を実行する第2制御手段を備え、
前記第1制御手段は、前記荒れ具合が前記第1閾値よりも小さい第2閾値を超えた場合に、前記要停止動作と並行した前記研磨手段による研磨を実行することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3に記載の画像形成装置であって、
前記要停止動作は、前記画像形成手段による画像形成条件の調整動作を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4に記載の画像形成装置であって、
前記要停止動作は、前記定着手段による定着後のシートに対する、所定の後処理手段による後処理動作を含むことを特徴とする画像形成装置。 - シート上に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によりシート上に形成された画像を定着部材により処理して定着させる定着手段と、前記定着部材を研磨する研磨手段とを備える画像形成装置において、1つのジョブに係る画像形成の実行中に、あるいは、あるジョブに係る画像形成とその次のジョブに係る画像形成との間で、前記画像形成手段による画像形成を停止して行う要停止動作を実行する場合に、前記画像形成装置に、該要停止動作と並行して前記研磨手段による研磨を実行させることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
- シート上に画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段によりシート上に形成された画像を定着部材により処理して定着させる定着手段と、前記定着部材を研磨する研磨手段とを備える画像形成装置を制御するコンピュータに、
前記画像形成装置において、1つのジョブに係る画像形成の実行中に、あるいは、あるジョブに係る画像形成とその次のジョブに係る画像形成との間で、前記画像形成手段による画像形成を停止して行う要停止動作を実行する場合に、前記画像形成装置に、該要停止動作と並行して前記研磨手段による研磨を実行させる制御を行う手順を実行させるためのプログラム。
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