JP2017036146A - ウェブ案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェブのしわ、たるみ、筋状の傷、蛇行を防止する。【解決手段】ウェブ案内ローラ21は、エアフローローラ28と、エアフローローラ28の軸方向両端部に設けられた一対のエッジローラ29とを備えている。エアフローローラ28は、多孔質部材から形成され、内筒22の貫通孔27から吐出されたエアを、外周面から染み出すように流出させることにより、外周面とウェブ12との間に空気層を形成し、空気層を介して非接触の状態でウェブ12の幅方向中央部を支持する。エッジローラ29は、ウェブ12の両側部を接触した状態で支持する。エアフローローラ28とエッジローラ29とは、外径が同一であり、これらの境界は面一に形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、ウェブの走行を案内するウェブ案内装置に関する。
磁気テープや写真フイルム、光学機能フイルムなどの機能性フイルムなどの製造設備では、これら長尺のフイルム(以下、ウェブと称する場合がある)を搬送する搬送装置を備えている。搬送装置としては、例えば、下記特許文献1に記載されているように、ウェブ全体を浮揚させて搬送させるものが知られている。また、搬送装置としては、例えば、下記特許文献2に記載されているように、両端部が中央部(幅方向中央部)よりも大径の段付きローラを用い、ウェブの中央部は浮揚させ、両側部はローラに接触させて搬送するものもある。
特開2014−101162号公報 特開2001−106402号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の装置では、ウェブ全体が浮揚しているため、搬送中のウェブが「蛇行してしまう」といった問題があった。一方、上記特許文献2記載の装置では、端部がローラに接触しているため前述した「蛇行」の問題は防止できるものの、段付きローラを用いているため、ローラの段差に起因してウェブに「しわ」や「たるみ」、「筋状の傷」などの不具合が発生してしまうといった問題があった。
本発明は、上記背景を鑑みてなされたものであり、ウェブの「蛇行」の問題を防止しながら、「しわ」や「たるみ」、「筋状の傷」などの不具合も防止できるウェブ案内装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、ウェブの長手方向への搬送を案内するウェブ案内装置において、周面をウェブの片面の両側部に接触させ、ウェブの搬送に伴って回転する一対の接触支持部と、一対の接触支持部の一方と他方との間に設けられ、外周面からエアを流出させて外周面とウェブとの間に空気層を形成し、空気層を介して非接触の状態でウェブの幅方向中央部を支持し、外周面が接触支持部の周面と面一に形成された非接触支持部と、を備えている。
非接触支持部は、通気性を有する多孔質部材から形成されるものでもよい。
多孔質部材は、セラミック焼結体、多孔質金属、多孔質プラスチックの少なくとも1つであってもよい。
接触支持部は、ウェブとの摩擦力により回転するものでもよい。
接触支持部に対して回転力を供給する回転力供給部を備え、接触支持部は、回転力供給部から供給された回転力によって回転するものでもよい。
接触支持部は、接触支持部の周面の移動速度とウェブの搬送速度との速度差が、ウェブの搬送速度の5%以下の範囲内で回転することが好ましい。
ウェブの厚みが40μm以下の範囲であることが好ましい。
搬送されるウェブに同伴して流れる同伴エアと、非接触支持部の外周面から流出する流出エアとから空気層が構成されるものでもよい。
流出エアと同伴エアとの少なくとも一方のエア量を制御して、空気層を構成する流出エアの体積を、空気層を構成する同伴エアの体積の5%以下とするエア量制御部を設けてもよい。
ウェブの搬送速度を、1m/min以上、200m/min以下、より好ましくは、10m/min以上、100m/min以下の範囲内に制御する搬送制御部を設けてもよい。
ウェブは、所定の離間位置で非接触支持部から離間され、非接触支持部は、外周面から流出させる流出エアを、離間位置のウェブへ向けて流出させるものでもよい。
空気層の厚みを、0μmよりも大きく、15μm未満の範囲内に制御する空気層厚制御部を設けてもよい。
接触支持部と接触するウェブの両側部の合計の接触幅が、ウェブの幅の1%以上、5%未満の範囲であることが好ましい。
本発明では、ウェブの両側部を接触した状態で支持し、ウェブの中央部(幅方向中央部)については空気層を介して非接触の状態で支持するウェブ案内ローラによりウェブの搬送を案内するので、ウェブ全体を浮かせた場合に生じる「蛇行」の問題を防止できる。また、本発明では、ウェブを接触した状態で支持する接触支持部の外周面とウェブを非接触の状態で支持する非接触支持部の外周面とを面一としたので、段付きローラを用いた場合に生じる「しわ」や「たるみ」、「筋状の傷」なども防止できる。
ウェブ搬送装置の概略を示す説明図である。 ウェブ案内装置の構成を示す斜視図である。 ウェブ案内ローラの分解図である。 ウェブ案内ローラの軸と垂直な断面を示す断面図である。 ウェブ案内ローラの軸方向の断面を示す断面図である。 ウェブ案内ローラの軸と垂直な断面を示す断面図である。 ウェブ案内装置の構成を示す斜視図である。 溶液成膜設備の概略を示す説明図である。
図1において、ウェブ搬送装置10は、コイル状に巻き回した原反ロール11からウェブ12を連続的に繰り出す繰り出し部13と、ウェブ12の表面に機能性材料を塗着して磁性塗膜や感光塗膜、光学機能牲塗膜などの機能性塗膜を形成する塗布部14と、塗膜を乾燥する乾燥部15と、塗膜が形成されたウェブ12(以下、湿潤フイルム16a、乾燥フイルム16bと称する場合がある。)を再度コイル状に巻き取る巻き取り部17とを備えている。
ウェブ12は、可撓性支持体であり、例えば、幅100mm以上3000mm以下、長さ100m以上9000m以下である。ウェブ12の材料としてはポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称する場合がある)、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミドなどのプラスチックフイルム;紙;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンブテン重合体などの炭素数が2〜10のα−ポリオレフィン類を塗布またはラミネートした紙;アルミニウム、銅、錫などの金属箔;などがある。
巻取り部17には、モータ18とモータ制御部(搬送制御部)19とが設けられている。モータ18はウェブ12が巻き取られる巻取り軸17aに接続されており、モータ制御部19によって駆動制御され巻取り軸17aを回転させる。そして、巻取り軸17aが回転することにより、ウェブ12が繰り出し部13から巻取り部17へ向けて搬送される。このように、モータ制御部19は、ウェブ12の搬送を制御する、本発明の搬送制御部として機能する。
なお、ウェブ12の搬送速度は、自由に設定できるが、1m/min以上、200m/min以下とすることが好ましい。また、後述するように、ウェブ12の搬送速度が速いと、搬送中のウェブ12がばたついてしまう恐れがある。反対に、ウェブ12の搬送速度が遅いと、搬送中のウェブ12が傷ついてしまう恐れがある。このため、ウェブ12の搬送速度は、10m/min以上、100m/min以下とすることがより好ましい。
また、原反ロール11が巻き付けられた巻き付け軸13aを回転させるモータを設け、このモータについてもモータ18と同様にモータ制御部19によって駆動制御してもよい。また、ウェブ搬送装置10には、後述するウェブ案内ローラ21など、ウェブ12の搬送を案内する複数のローラが設けられているので、これらのローラを回転させるモータを設け、モータ制御部19によって駆動制御してもよい。
塗布部14と乾燥部15との間には、ウェブ案内装置20が設けられている。ウェブ案内装置20は、ウェブ案内ローラ21を備え、ウェブ12は、ウェブ案内ローラ21に案内されて塗布部14から乾燥部15へと搬送される。塗布部14と乾燥部15との間において、ウェブ12は、ウェブ案内ローラ21に巻き掛けられて下面がウェブ案内ローラ21によって支持され、ウェブ案内ローラ21を頂点とした山型の搬送経路で乾燥部15へと搬送される。
図2〜図5に示すように、ウェブ案内ローラ21は、図示しない支持部に固定された内筒22と、ベアリング23を介して内筒22の外側に回転自在に取り付けられた外筒24とからなる二重管構造で構成されている。
内筒22の両端には、送風機25からの配管(図示せず)が接続されている。送風機25は送風制御部(エア量制御部)26によって駆動制御され、配管を介して内筒22の内部にエアを供給する。内筒22には、側壁を貫通する複数の貫通孔27が形成されており、送風機25から供給されたエアは貫通孔27から吐出される。本実施形態では、ウェブ案内ローラ21の上側の90°の角度範囲にウェブ12が巻き掛けられている(図4参照)。そして、本実施形態では、この範囲へ向けてエアが吐出されるように、内筒22の上側の90°の角度範囲に貫通孔27を設けている。
外筒24は、エアフローローラ(非接触支持部)28と、エアフローローラ28の軸方向(ウェブ12の幅方向)両端部に設けられた一対のエッジローラ(接触支持部)29とから構成されている。
エアフローローラ28は、通気性を有する部材から構成されている。通気性を有する部材としては、連続気泡構造を有する多孔質部材などが挙げられ、より具体的には、セラミック焼結体、多孔質金属、多孔質プラスチックなどが挙げられる。そして、エアフローローラ28は、内筒22の貫通孔27から吐出されたエアを、その外周面から染み出すように流出させることにより、外周面とウェブ12との間に空気層を形成し、空気層を介して非接触の状態でウェブ12の中央部(幅方向中央部)を支持する。このように、エアフローローラ28は、本発明の非接触支持部である。
なお、エアフローローラ28は、前述した通気性を有する1種類の部材のみから構成されたものでもよいし、通気性を有する複数種類の部材を組み合わせて構成されたものでもよい。また、内筒27の貫通孔27のように、筒状の部材の側壁に複数の貫通孔を設けることによって通気性を付与したものをエアフローローラとして用いてもよい。
ただし、後述するように本発明では、エアフローローラの外周とウェブとの間に形成される空気層の厚みを極限まで薄くできるので、エアフローローラ28の外周面から流出させるエア(以下、流出エアと称する場合がある)の量は僅かでよいにも関わらず、エアフローローラ28の内側から外周面へ抵抗無くエアが通過できてしまうと、流出エアの供給量が必要以上に増大してしまう。
このため、エアフローローラ28の内側から外周面へ向かう流出エアの抵抗となるように、流出エアの流路は細く、また、複雑(直線的ではない)であることが好ましい。具体的には、エアフローローラに貫通孔を設ける場合は、貫通孔の径が100μm以下であることが好ましい。また、多孔質部材を用いてエアフローローラを構成する場合は、平均孔径が60μm以下(#200)であることが好ましく、30μm以下(#400)であることがより好ましい。多孔質部材には、アルミナなどのセラミック、ステンレスなどの金属、プラスチックなどがあるが、孔径や材料の大きさ、価格により選定すればよい。
他方、エッジローラ29は、エアフローローラ28とは異なり、ウェブ12の両側部を接触した状態で支持する、本発明の接触支持部である。エッジローラ29は、ウェブ12と接触するローラ表面が、例えば、ステンレス、セラミック、超硬質合金、ハードクロムメッキ、アルマイト処理されたアルミなどから形成される。そして、外筒24は、エッジローラ29とウェブ12との間の摩擦力により、ウェブ12の搬送に伴って回転する。
なお、エッジローラ29は、エアフローローラ28とは異なり、通気性を有している必要はないが、ウェブ12との間の摩擦力が小さいと、ウェブ12がエッジローラ29の表面でスリップしてしまい、ウェブ12が「蛇行」してしまう場合がある。このため、エッジローラ29の少なくとも表面を多孔質部材から形成し、この多孔質部材の孔に起因した凹凸によってウェブ12とエッジローラ29との間の摩擦力を高めてもよい。もちろん、エッジローラ29の表面にブラスト処理による梨地やディンプルといった凹凸加工や溝加工を施すことによってウェブ12とエッジローラ29との間の摩擦力を高めてもよい。
これらエアフローローラ28とエッジローラ29とは外径が同一、すなわち、外筒24は、エアフローローラ28とエッジローラ29との境界が面一に形成されている(図5参照)。こうすることで、エアフローローラ28とエッジローラ29との境界やその近傍のウェブ12に、「しわ」や「たるみ」、「筋状の傷」が生じてしまうといった問題を防止できる。また、本発明では、ウェブ12の両側部を接触した状態で支持するため、ウェブ12の「蛇行」も防止できる。
このようなウェブ案内ローラ21を備えたウェブ搬送装置10では、まず、繰り出し部13より原反ロール11からウェブ12が繰り出され、塗布部14へと搬送される。塗布部14では、搬送されたウェブ12の表面に機能性材料が塗着され、湿潤フイルム16aとなってウェブ案内ローラ18に向けて搬送される。
湿潤フイルム16aは、ウェブ案内ローラ18によって、乾燥部15に搬送される。乾燥部15に搬送された湿潤フイルム16aは、乾燥部15で乾燥されて乾燥フイルム16bとなり、巻き取り部17で再度コイル状に巻き取られる。コイル状、すなわちロール形態の乾燥フイルム16bは、次の加工工程に移送され、製品に加工される。
なお、上記実施形態では、ウェブ案内ローラ21がウェブ12との摩擦力によりウェブ12の搬送に従動して回転するフリー回転のローラである例で説明をしたが、モータなどの回転力供給部からウェブ案内ローラ21に対して回転力を供給することによってウェブ案内ローラ21を回転させてもよい。この場合、ウェブ案内ローラ21の外周面の移動速度とウェブ12の搬送速度の速度差が1%以下の範囲内となるようにウェブ案内ローラ21を回転させる、すなわち、回転力供給部を駆動制御する制御部を設けることが好ましい。
もちろん、上記実施形態のように、ウェブ案内ローラ21がフリー回転のローラである場合も、ウェブ案内ローラ21の外周面の移動速度とウェブの搬送速度の速度差が1%以下の範囲内でウェブ案内ローラ21が回転することが好ましい。この場合、ウェブ案内ローラ21の外周面の移動速度とウェブの搬送速度の速度差が1%以下となるように、ウェブ12との摩擦力、具体的には、ウェブ案内ローラ21(エッジローラ29)の表面の材質やウェブ12の搬送テンションなどを決定すればよい。
また、エアフローローラ28やエッジローラ29の幅、すなわち、非接触支持部や接触支持部の幅は自由に設定できる。ただし、ウェブ12のうち接触支持部と接触する領域には搬送に伴う「擦り傷」などが発生することがあるため、この領域が大きいと、製品として使用できる領域が減少してしまう。一方、この領域が小さいと、ウェブの「蛇行」を防止する効果が弱くなってしまう。このため、ウェブ12のうち接触支持部と接触する両側部の幅の合計は、ウェブ12の全体の幅の0.5%以上、5%未満とすることが好ましく、さらに好ましくは、1%以上、3%未満とすることである。
さらに、ウェブ12と非接触支持部との間に形成する空気層の厚みをどの程度とするかについては自由に設定できる。ただし、本発明では、非接触支持部と接触支持部とが面一であるため、従来のようにローラ中央部の外径を両側部の外径よりも小径化したいわゆる段付きローラを用いてウェブ12の中央部は非接触で支持し、ウェブ12の両側部は接触した状態で支持する場合と比較して、非接触支持部とウェブ12との間に形成する空気層の厚みを段付きローラの段の高さと等しくする必要がない。このため、本発明では、空気層の厚みを極限まで薄く、具体的には、0μmより大きく、15μm未満の範囲とすることが好ましい。このように空気層の厚みを薄くすることで、ウェブ12を浮上させるために供給するエア量(単位時間あたりに供給されるエアの体積)を抑えることができる。また、空気層の厚みを薄くすることで、ウェブ12の「ばたつき(ウェブの面に対して垂直な方向への振動)」も抑えることができる。
なお、ウェブ12と非接触支持部との間に形成される空気層には、非接触支持部から流出された流出エアだけでなく、ウェブの搬送に伴ってウェブの周囲をウェブに同伴して流れるエア(以下、同伴エアと称する場合がある)も含まれる(空気層は、流出エアと同伴エアとから構成される)。そして、前述のように本発明によれば空気層の厚みを極限まで薄くできるため、空気層のほぼすべてを同伴エアから構成、具体的には,空気層を構成する流出エアのエア量を同伴エアのエア量の5%以下の範囲とすることも可能であり、流出エアの供給量を抑えることができる。
なお、同伴エアのエア量は、ウェブ12の搬送速度によっても変化し、ウェブ12の搬送速度が速い同伴エアのエア量が増加して空気層の厚みが厚くなり、ウェブ12の搬送速度が遅いと同伴エアのエア量が減少して空気層の厚みが薄くなる。そして、空気層の厚みが厚くなるほど、すなわち、ウェブ12の搬送速度が速くなるほど、搬送中のウェブ12に「ばたつき」が生じ易くなる。反対に、空気層の厚みが薄くなるほど、すなわち、ウェブ12の搬送速度が遅くなるほど、搬送中のウェブ12がローラに接触して傷ついてしまう恐れがある。このため、エア層の厚みを安定させる観点から、ウェブ12の搬送速度は、10m/min以上、100m/min以下とすることが好ましい。
このように、ウェブ12と非接触支持部との間に形成される空気層には、流出エアと同伴エアとが含まれ、流出エアのエア量は、送風機25からの送風量によって変化し、同伴エアのエア量は、ウェブの搬送速度(すなわち、モータ18の回転速度)によって変化する。つまり、送風機25を駆動制御する送風制御部26は、空気層を構成する流出エアのエア量を制御する、本発明のエア量制御部としても機能する。また、モータ18を駆動制御するモータ制御部19、すなわち、搬送制御部は、空気層を構成する同伴エアのエア量を制御する、本発明のエア量制御部としても機能する。
さらに、流出エアや同伴エアのエア量によって空気層の厚みが変化するので、送風制御部26やモータ制御部19は、空気層の厚みを制御する、本発明の空気層厚制御部としても機能する。なお、空気層の厚みを制御する場合、流出エアのエア量(送風機25が供給するエアの供給量)と同伴エアのエア量(モータ18の回転速度)との双方を制御することによって空気層の厚みを所望の厚みに制御してもよいし、一方を一定とし、他方のみを制御することによって空気層の厚みを所望の厚みに制御してもよい。
なお、本発明は、厚みが40μm以下、さらに好ましくは厚みが16μm以下の比較的薄いウェブの搬送を案内するウェブ案内装置に適用した場合に、より顕著な効果が得られる。すなわち、従来のようにウェブ全体を非接触で支持する場合、ウェブの厚みが薄くなるほどウェブが「ばたつき」やすい。また、従来のように段付きローラを用いてウェブの中央部は非接触で支持し、ウェブの両側部は接触した状態で支持する場合、ウェブの厚みが薄くなるほど中央部と両側部との間の段差による「しわ」や「たるみ」、「筋状の傷」といった不具合が生じやすい。これに対し、本発明は、ウェブの厚みが薄い場合であっても従来のような問題を防止できる。
また、本発明は、ウェブがウェブ案内ローラに巻き掛けされており、かつ、ウェブの搬送テンションが200N/m以上、さらには300N/m以上といった比較的高い場合に、より顕著な効果が得られる。すなわち、従来のように段付きローラを用いた場合、搬送テンションが高くなるほど、接触支持部と非接触支持部殿間との境界やその近傍に「しわ」や「たるみ」、[筋状の傷]が発生し易い。これに対して本発明では接触支持部と非接触支持部とが面一に形成されているため、搬送テンションが高い場合であっても前述した問題を防止できる。
さらに、本発明は、ウェブの搬送テンションが50N/m以下、さらには20N/m以下といった比較的低い場合に、より顕著な効果が得られる。すなわち、従来のようにウェブ全体を浮上させて搬送する場合、搬送テンションが低くなるほど、ウェブが「蛇行」し易い。これに対して本発明ではウェブの中央部のみを浮上させ、両側部については接触した状態で支持しているので、搬送テンションが低い場合であっても前述した問題を防止できる。
なお、上記実施形態では、ウェブ案内ローラ21の上側の90°の角度範囲にウェブ12を巻き掛ける例で説明をしたが、ウェブ12を巻き掛ける範囲はこれに限定されず、適宜変更できる。また、上記実施形態では、ウェブ案内ローラ21のうち、ウェブ12の巻き掛けられる領域から流出エアが流出するように構成する例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、前述した貫通孔27(図3〜図5参照)を内筒22の全周に渡って設け、全周から流出エアを流出させるようにウェブ案内ローラを構成してもよい。
また反対に、ウェブ12の巻き掛けられた領域の一部のみから流出エアを流出させる構成としてもよい。この場合、図6に示すウェブ案内ローラ30のように、ウェブ案内ローラ30から離間する離間位置P1のウェブ12へ向けて流出エアを流出させることが好ましい。なお、図6以降の図面を用いた説明では、上述した実施形態と同様の部材については同様の符号を付して説明を省略している。
図6において、ウェブ12は、前述した実施形態と同様にウェブ案内ローラ30の上側の90°の角度範囲に巻き掛けられている。すなわち、図6の例では、ウェブ案内ローラ30からウェブ12が離間する離間位置P1は、ウェブ案内ローラ30の最上部を0°としたときに、反時計回り(下流側に)に45°回転した位置となる。そして、図6の例では、この離間位置P1を中心とした20°の角度範囲から流出エアが流出するように、内筒22に貫通孔27を形成している。
前述のように、本発明では、ウェブ12とエアフローローラ28との間に形成される空気層を極限まで薄くできる。また、空気層には、ウェブ12の搬送に同伴して流れる同伴エアも含まれ、本発明では、空気層のほぼすべてを同伴エアで構成することが可能である。一方、離間位置P1近傍では、ウェブ12がエアフローローラ28から離間することにより、空気層を構成するエアの圧力が低下し、ウェブ12がエアフローローラ28に接触してしまう恐れがある。これに対して、図6のように離間位置P1のウェブ12へ向けて流出エアを流出させる構成とすることで、前述した問題、すなわち、ウェブ12とエアフローローラ28との接触を防止できる。また、図6の例では、例えば、ウェブ12が巻き掛けられた領域全体から流出エアを流出させる構成と比較して流出エアの供給量を抑えることができる。
なお、上記実施形態では、エアフローローラ28とエッジローラ29とが一体化され共に回転する例で説明をしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図7に示すように、エッジローラ29のみが回転する構成としてもよい。図7において、ウェブ案内装置31は、前述したエアフローローラ28(図2、図3参照)に代えて、本体部32を設けている。本体部32は、上部が多孔質部材により構成され、送風機25により内部に供給されるエアを上部から染み出すように流出させる、本発明の非接触支持部である。そして、本体部32は、例えば、底面が床などに固定されている。
本体部32の両端には、支持軸32aが設けられている。そして、この支持軸32aにエッジローラ29が取り付けられて回転自在に支持されている。このような構成、すなわち、非接触支持部が回転しない構成としても上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、非接触支持部が回転しない場合、非接触支持部が回転する場合と比較して、空気層を構成する同伴エアのエア量が減少する。このため、非接触支持部が回転しない構成とする場合は、流出エアの供給量を多くしたり、ウェブ12の搬送速度を速くするなどして、ウェブ12と非接触支持部との接触を防止することが好ましい。
なお、上記実施形態では、同伴エアがウェブ12の搬送により自然発生するもののみである例で説明をしたが、同伴エアにはこのように自然発生するものだけでなく、例えば、送風機から強制的に発生させるものも含まれる。すなわち、同伴エアを発生させる送風機などを設けてもよい。このように、同伴エアを発生させる送風機を設けることで、同伴エアが不足し易い状況であっても安定した量の同伴エアを供給できる。同伴エアが不足し易い状況としては、例えば、ウェブ12の搬送速度が遅い場合、具体的には、ウェブ12の搬送速度が50m/min以下、さらには、20m/min以下の場合が挙げられる。また、同伴エアが不足し易い状況としては、図7の例のように、非接触支持部が回転しない場合が挙げられる。
なお、上述のように、同伴エアを強制的に発生させる送風機を設けた場合、この送風機を制御する制御部が、同伴エアのエア量を制御する、本発明のエア量制御部として機能する。また、同伴エアを強制的に発生させる送風機を設けた場合、この送風機を制御する制御部は、ウェブ12と非接触支持部との間に形成される空気層の厚みを制御する、本発明の空気層厚制御部としても機能する。
なお、本発明は、上述のようにベースとなるフイルム(ウェブ)に機能性材料を塗布することにより機能性フイルムを製造する製造設備だけではなく、ベースとなるフイルム自体を製造したり、機能性フイルムを直接製造する、溶液製膜設備や溶融製膜設備に対しても適用できる。
溶液製膜において本発明のウェブ案内装置により案内されるウェブは、流延支持体から剥がされた後の溶媒を含むいわゆる湿潤フイルムと乾燥した後の乾燥フイルム(以下、単にフイルムと称する場合がある)である。溶液製膜設備では、ポリマーと溶剤とが含まれるドープを流延支持体に流延して流延膜を流延支持体上に形成し、この流延膜を流延支持体からフイルムとして剥ぎ取る。剥ぎ取られたフイルムは、溶剤を含んでいるので、この溶剤を蒸発させてフイルムを乾燥する。乾いたフイルムは、ロール形態となるように巻き取り装置で巻き取られる、あるいは次工程に送られる。次工程を実施する装置としては、例えば、図1に示すウェブ搬送装置10が挙げられる。また、溶融製膜おいて本発明のウェブ案内装置により案内されるウェブは、原料であるポリマーを溶融押出機により溶融して薄膜形状に押し出されたフイルムである。
溶液製膜における湿潤フイルムは、溶媒を含み、かつ、乾燥促進のために加熱されている。また、溶融製膜におけるフイルムは、溶融押出機から押し出されたときには略融点という高温とされている。このように、溶媒を含むウェブや、高温のウェブを案内するために、本発明のウェブ案内装置を用いた場合であっても、前述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
以下に、製膜設備で本発明のウェブ案内装置を用いる態様の例として、溶液製膜設備で、図8に示すウェブ案内ローラ21を用いた態様を説明する。
[原料]
ドープの原料としては、溶液製膜でフイルムを製造できる公知のポリマー及び溶剤を用いることができる。ポリマーの中でも、セルロースアシレート、環状ポリオレフィンを好ましく用いることができる。これらのいずれのポリマーであっても、製造設備の構成と製造方法の流れとは基本的に同じであるので、以下、セルロースアシレートフイルムをポリマー成分として用いる場合を例に挙げて説明する。
セルロースアシレートの中でも、セルロースの水酸基をカルボン酸でエステル化している割合、つまりアシル基の置換度(以下、アシル基置換度と称する)が下記式(I)〜(III)の全ての条件を満足するものがより好ましい。なお、(I)〜(III)において、A及びBはともにアシル基置換度であり、Aにおけるアシル基はアセチル基であり、Bにおけるアシル基は炭素原子数が3〜22のものである。
2.5≦A+B≦3.0・・・(I)
0≦A≦3.0・・・(II)
0≦B≦2.9・・・(III)
セルロースを構成しβ−1,4結合しているグルコース単位は、2位、3位および6位に遊離の水酸基を有している。セルロースアシレートは、これらの水酸基の一部または全部がエステル化されて、水酸基の水素が炭素数2以上のアシル基に置換された重合体(ポリマー)である。なお、グルコース単位中のひとつの水酸基のエステル化が100%されていると置換度は1であるので、セルロースアシレートの場合には、2位、3位および6位の水酸基がそれぞれ100%エステル化されていると置換度は3となる。
ここで、グルコース単位の2位のアシル基置換度をDS2、3位のアシル基置換度をDS3、6位のアシル基置換度をDS6とする。DS2+DS3+DS6で求められる全アシル基置換度は2.00〜3.00であることが好ましく、2.22〜2.90であることがより好ましく、2.40〜2.88であることがさらに好ましい。また、DS6/(DS2+DS3+DS6)は0.28以上であることが好ましく、0.30以上であることがより好ましく、0.31〜0.34であることがさらに好ましい。
アシル基は1種類だけでもよいし、あるいは2種類以上であってもよい。アシル基が2種類以上であるときには、そのひとつがアセチル基であることが好ましい。2位、3位及び6位の水酸基の水素のアセチル基による置換度の総和をDSAとし、2位、3位及び6位におけるアセチル基以外のアシル基による置換度の総和をDSBとすると、DSA+DSBの値は2.22〜2.90であることが好ましく、2.40〜2.88であることが特に好ましい。DSBは0.30以上であることが好ましく、0.70以上であることが特に好ましい。そして、DSBはその20%以上が6位水酸基の置換基であることが好ましいが、より好ましくは25%以上、さらに好ましくは30%以上、特に好ましくは33%以上が6位水酸基の置換基であることが好ましい。また、セルロースアシレートの6位のDSA+DSBの値が0.75以上であることが好ましく、0.80以上であることがより好ましく、0.85以上であることが特に好ましい。以上のようなセルロースアシレートを用いることにより、溶解性が好ましいドープや、粘度が低く、ろ過性がよいドープを製造できる。特に非塩素系有機溶剤を用いる場合には、上記のようなセルロースアシレートが好ましい。
炭素数が2以上であるアシル基としては、脂肪族基でもアリール基でもよく、特に限定されない。例えばセルロースのアルキルカルボニルエステル、アルケニルカルボニルエステルあるいは芳香族カルボニルエステル、芳香族アルキルカルボニルエステルなどがあり、これらは、それぞれさらに置換された基を有していてもよい。プロピオニル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、トリデカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、iso−ブタノイル基、t−ブタノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などを挙げることが出来る。これらの中でも、プロピオニル基、ブタノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、t−ブタノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、シンナモイル基などがより好ましく、プロピオニル基、ブタノイル基が特に好ましい。
なお、セルロースアシレートの詳細については、特開2005−104148号公報の[0140]段落から[0195]段落に記載されており、これらの記載は本発明にも適用できる。
ドープを製造するための溶剤としては、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン,トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン,クロロホルム,クロロベンゼンなど)、アルコール(例えば、メタノール,エタノール,n−プロパノール,n−ブタノール,ジエチレングリコールなど)、ケトン(例えば、アセトン,メチルエチルケトンなど)、エステル(例えば、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸プロピルなど)及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン,メチルセロソルブなど)などが例示される。なお、ここで、ドープとはポリマーを溶剤に溶解または分散媒に分散して得られるポリマー溶液または分散液である。
溶剤としては、上記化合物の中でも炭素原子数1〜7のハロゲン化炭化水素が好ましく、ジクロロメタンが最も好ましい。そして、セルロースアシレートの溶解性、流延膜の支持体からの剥ぎ取り性、フイルムの機械的強度、フイルムの光学特性等の特性の観点から、炭素原子数1〜5のアルコールを一種ないし数種類を、ジクロロメタンに混合して用いることが好ましい。このとき、アルコールの含有量は、溶剤全体に対し2重量%〜25重量%であることが好ましく、5重量%〜20重量%であることがより好ましい。アルコールの好ましい具体例としては、メタノール,エタノール,n−プロパノール,イソプロパノール,n−ブタノール等が挙げられるが、中でも、メタノール,エタノール,n−ブタノール、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
環境に対する影響を最小限に抑えることを目的にした場合には、ジクロロメタンを用いずにドープを製造してもよい。この場合の溶剤としては、炭素原子数が4〜12のエーテル、炭素原子数が3〜12のケトン、炭素原子数が3〜12のエステルが好ましく、これらを適宜混合して用いることがある。これらのエーテル、ケトン及びエステルは、環状構造を有するものであってもよい。また、エーテル、ケトン及びエステルの官能基(すなわち、−O−,−CO−及び−COO−)のいずれかを二つ以上有する化合物も、溶剤として用いることができる。また、溶剤は、例えばアルコール性水酸基のような他の官能基を化学構造中に有するものであってもよい。
ドープには、目的に応じて可塑剤、紫外線吸収剤(UV剤)、劣化防止剤、滑り剤、剥離促進剤等の公知である各種添加剤を添加させても良い。例えば、可塑剤としては、トリフェニルフィスフェート、ビフェニルジフェニルフォスフェート等のリン酸エステル系可塑剤や、ジエチルフタレート等のフタル酸エステル系可塑剤、及びポリエステルポリウレタンエラストマー等の公知の各種可塑剤を用いることができる。
以上の原料を用いて、セルロースアシレート濃度が5重量%〜40重量%であるドープを製造する。セルロースアシレート濃度は15重量%以上30重量%以下の範囲とすることがより好ましく、17重量%以上25重量%以下の範囲とすることがさらに好ましい。また、添加剤の濃度は、固形分全体に対して1重量%以上20重量%以下の範囲とすることが好ましい。
なお、ドープの製造に関して、原料の溶解方法、ろ過方法、脱泡、添加方法については、特開2005−104148号公報の[0517]段落から[0616]段落に詳しく記載されており、これらの記載の内容も本発明に適用できる。
[フイルム製造方法]
図8は溶液製膜設備50を示す概略図である。ただし、本発明は、この溶液製膜設備50に限定されるものではない。溶液製膜設備50には、セルロースアシレートが溶剤に溶けているドープ51を流延して溶剤を含んだセルロースアシレートフイルムである湿潤フイルム(ウェブ)52とする流延室53と、湿潤フイルム52を搬送しながら乾燥する第1乾燥室56と、第1乾燥室56を出た湿潤フイルム52の両側端部を保持して湿潤フイルム52を搬送しながら乾燥するテンタ57と、湿潤フイルム52の両側端部を切り離す耳切装置58と、湿潤フイルム52を搬送しながら乾燥して溶剤がほとんど含まれないセルロースアシレートフイルム(本発明のウェブであり、以降、単にフイルムと称する)59とする第2乾燥室61と、フイルム59を冷却するための冷却室62と、フイルム59の帯電量を減らすための除電装置63と、側端部にエンボス加工を施すナーリング付与ローラ対66と、フイルム59を巻き取る巻き取り部67とが備えられる。
流延室53には、ドープ51を流出する流延ダイ71と、流延支持体としてのバンド72とを備える。流延ダイ71はコートハンガー型のダイが好ましい。
流延支持体としてのバンド72は、周方向に回転するバックアップローラ73に巻き掛けられており、バックアップローラ73の回転により連続走行する。バックアップローラ73には、駆動手段(図示せず)が設けられ、この駆動手段により回転する。
バックアップローラ73は、伝熱媒体が通る流路(図示せず)が内部に形成されている。そして、バックアップローラ73には、伝熱媒体循環装置(図示せず)が接続しており、この伝熱媒体循環装置は、伝熱媒体の温度を制御し、前述の流路に伝熱媒体を循環供給する。これによりバックアップローラ73の周面温度が制御され、バックアップローラ73に接するバンド72の温度を所定値となるようにする。なお、バンド72の温度は、溶剤の種類、固形成分の種類、ドープ51の濃度等に応じて適宜設定する。
流延ダイ71からバンド72にかけては流延ビードが形成され、バンド72の上には流延膜78が形成される。流延ビードの上流側には減圧チャンバ76が備えられる。流延ビートに関し上流側のエリアを減圧して、流延ビードの様態を安定させる
流延室53には、その内部温度を所定の値に保つための温調装置77と、ドープ51及び流延膜78から蒸発した溶剤を凝縮して回収するための凝縮器(図示せず)とが設けられる。そして、凝縮液化した溶剤を回収するための回収装置(図示せず)が流延室53の外部には設けられてある。回収装置により回収された溶剤は、再生してドープ製造用の溶剤として再利用する。
そして、この流延室53には、流延膜78をバンド72から剥ぎ取るために湿潤フイルム52を支持する剥ぎ取りローラ85が備えられる。流延膜78は、自己支持性をもつまで乾燥されてから、バンド72から剥ぎ取られる。剥ぎ取り時における流延膜78の残留溶剤の重量は、固形分の重量を100としたときに10〜200であることが好ましい。
なお、バンド72とバックアップローラ73とに代えて、周方向に回転するドラムを用いることもできる。この場合には、流延膜78を冷却することによりゲル化して自己支持性をもたせる。冷却しつつ乾燥することにより、剥ぎ取りのタイミングをより早めることができる。
第1乾燥室56には、送風機(図示せず)が備えられる。送風機からの乾燥風の温度は、20℃〜250℃の範囲とすることが好ましい。この第1乾燥室56には、湿潤フイルム52をテンタ57に案内するために、ウェブ案内ローラ18が備えられる。これにより、湿潤フイルム52(ウェブ)の「蛇行」を抑え、湿潤フイルム52を安定して搬送できる。また、エアフローローラ28(非接触支持部)とエッジローラ29(接触支持部)との境界やその近傍に、「しわ」や「たるみ」、「筋状の傷」が生じてしまうといったこともない。なお、ウェブ案内ローラ18は、第1乾燥室56に複数備えられてもよい。また、第1乾燥室56の搬送路に備えられる複数のローラのすべてがウェブ案内ローラ18であってもよいし、一部のみがウェブ案内ローラ18であってもよい。
第1乾燥室56では、搬送路に配する複数のローラについては、下流側のローラの回転速度を上流側のローラの回転速度よりも速くすることにより、湿潤フイルム52にドローテンション(搬送テンション)、すなわち搬送方向における張力を付与できる。これにより、湿潤フイルム52のたるみや、変形を防止できる。
なお、第1乾燥室56では、湿潤フイルム52が、上下に互い違い配置されたローラに順に巻き掛けられることにより、上下に振幅する経路で搬送される例で説明をしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1乾燥室56における湿潤フイルム52の搬送経路を水平とし、湿潤フイルム52の下面を支持するように複数のローラを湿潤フイルム52の下面側に水平に配置してもよい。
また、第1乾燥室56に、湿潤フイルム52から溶剤を蒸発させて乾燥させるための乾燥風を送風する送風機を設けてもよい。この場合、湿潤フイルム52は、バンド72と対面している面の方が反対側の面よりも溶剤が蒸発し難いため、湿潤フイルム52のうち、バンド72と対面している面に対して乾燥風を送風することが好ましい。さらに、本例では、第1乾燥室56を設ける例で説明をしたが、第1乾燥室56を廃止し、バックアップローラ73の直後に後述するテンタ57を配置してもよい。
テンタ57に送られた湿潤フイルム52は、その両端部が保持手段(図示せず)により保持され、保持手段の移動により搬送される。そして、この搬送の間に乾燥される。保持手段としては、湿潤フイルム52の側部を把持するクリップや、側部を突き刺して保持する複数のピン等がある。流延支持体としてバンド72を用い、溶剤の一部を蒸発させた後に流延膜78を剥ぎ取る場合には、テンタ57での保持手段はクリップが好ましく、一方、流延支持体としてドラムを用いて溶剤をほとんど蒸発させずに冷却した流延膜を剥ぎ取る場合には、テンタ57での保持手段はピンが好ましい。なお、テンタ57では、湿潤フイルム52は、120℃以上180℃以下の温度とされることにより乾燥を進められる。
湿潤フイルム52は、テンタ57で乾燥された後、その両側端部が耳切装置58により切断除去される。切り離された両側端部はカッターブロワ(図示なし)によりクラッシャ89に送られる。クラッシャ89により、側端部は粉砕されてチップとなる。このチップはドープ製造用に再利用される。
一方、両側端部を切断除去された湿潤フイルム52は、第2乾燥室61に送られて、搬送されながらさらに乾燥される。第2乾燥室61の内部温度は、特に限定されるものではないが、60〜140℃とすることが好ましい。第2乾燥室61の搬送路にも、第1乾燥室56と同様に、ウェブ案内ローラ18が備えられる。これにより、湿潤フイルム52(ウェブ)の「蛇行」を抑え、湿潤フイルム52を安定して搬送できる。また、エアフローローラ28(非接触支持部)とエッジローラ29(接触支持部)との境やその近傍界に、「しわ」や「たるみ」、「筋状の傷」が生じてしまうといったこともない。なお、第2乾燥室61の搬送路に備えられる複数のローラのすべてがウェブ案内ローラ18であってもよいし、一部のみがウェブ案内ローラ18であってもよい。
乾燥したフイルム59は、冷却室62で略室温にまで冷却することが好ましい。
巻き取り部67の内部には、フイルム59を巻き取るための巻取装置92と、その巻き取り時のテンションを制御するためのプレスローラ93とが備えられている。
なお、溶液製膜設備50の搬送路には、図示を略したローラがあり、これらのローラのいずれにも本発明のウェブ案内ローラを用いることができる。これにより、ウェブ(湿潤フイルム52やフイルム59)の「蛇行」を抑えて安定した搬送が可能となる。また、エアフローローラ28(非接触支持部)とエッジローラ29(接触支持部)との境界やその近傍に、「しわ」や「たるみ」、「筋状の傷」が生じてしまうといったこともない。
[実施例]
本発明のウェブ案内装置の効果を実証するために、本発明のウェブ案内装置を用いた実施例1〜6と、従来のウェブ案内装置を用いた比較例1〜7との比較を行った。以下、比較結果について表1、表2を参照しながら説明を行う。
Figure 2017036146
Figure 2017036146
表1に示すように、実施例1〜6では、ウェブ案内装置として、図2〜図5に示すウェブ案内ローラ21を用い、ウェブ12の中央部については非接触の状態で搬送し、ウェブ12の両側部については接触した状態で搬送した。なお、実施例1〜6のウェブ案内ローラ21は、直径が80mm、エアフローローラ28の幅が1450mm、エアフローローラ28の材質が多孔質金属である。そして、実施例1〜6では、エッジローラ29により接触状態で支持するウェブ12の幅を片側につき20mmとした。また、実施例1〜6では、エアフローローラ28によるウェブ12の浮上量(空気層の厚み)が3μmとなるように、送風機25、すなわち、エアフローローラ28の周面から流出させる流出エアのエア量を制御した。このとき、ウェブ12の浮上に必要な流出エアの供給量は1L/minであり、エア圧は0.3MPaであった。なお、ウェブ12の浮上量(空気層の厚み)は、キーエンス製レーザー変位計LK−G10で測定した。
表2に示すように、比較例1〜4では、ウェブ案内装置として外周に段差のない円柱状のウェブ案内ローラを用い、このウェブ案内ローラによりウェブ12の全体を接触した状態で搬送した。なお、比較例1〜4のウェブ案内ローラは、面長(幅)が1600mm、直径が100mm、アルミ素管にニッケル、ハードクロムメッキ、バフ仕上げ(面粗度Ra<0.6μm)である。
比較例5〜7では、ウェブ案内装置として段付きローラを用い、ウェブ12の中央部については非接触の状態で搬送し、ウェブ12の両側部については接触した状態で搬送した。なお、比較例4、5のウェブ案内ローラは、中央部の幅が1450mm、両側部の幅が片側につき50mm、中央部の直径が250mm、両側部直径が300mmである。そして、比較例5〜7では、ウェブ案内ローラの両側部により接触状態で支持するウェブ12の幅を片側につき20mmとした。また、比較例5〜7では、ウェブ案内ローラの中央部がウェブ12を浮上させる浮上量が25mmとなるように、ウェブ案内ローラの周面から吐出させるエアの量を制御した。このとき、ウェブ12の浮上に必要なエアの供給量は、10000L/minであった。
また、表1、表2に示すように、実施例1〜6、比較例1〜7では、いずれもウェブ12として幅が1490mmのPETフイルムを用いた。そして、このような条件下で、ウェブ12の厚み、搬送速度、搬送テンションを変えて、「しわ・たるみ(ウェブ12の両側部と中央部との境界及びその近傍のしわやたるみ)」、「エッジ傷(ウェブ12の両側部と中央部との境界の筋状の傷)」、「製品傷(ウェブ12の中央部(製品部分)の擦り傷)」、「蛇行(ウェブ12の幅方向の位置ずれ)」について評価を行った。
「しわ・たるみ」、「エッジ傷」、「製品傷」については、ウェブ12で光を反射させ、反射状態を目視で検査することにより評価を行った。そして、「しわ・たるみ」については、ウェブ12の両側部と中央部との境界及びその近傍に「しわ」や「たるみ」が認められた場合は「不合格」と評価し、認められなかった場合は「合格」と評価した。また、「エッジ傷」については、ウェブ12の両側部と中央部との境界に「筋状の傷」が認められた場合は「不合格」と評価し、認められなかった場合は「合格」と評価した。さらに、「製品傷」については、ウェブ12の中央部の製品部分に「擦り傷」が認められた場合は「不合格」と評価し、認められなかった場合は「合格」と評価した。また、「蛇行」については、ウェブ12の端部位置を監視し、1mm以上のずれが発生した場合は「不合格」と評価し、1mm以上のずれが発生しない場合は「合格」と評価した。
[実施例1]
実施例1は、ウェブ12の厚みを40μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを100N/mとして評価を行ったものである(表1参照)。この実施例1では、全ての項目(「しわ・たるみ」、「エッジ傷」、「製品傷」、「蛇行」)について「合格」の評価が得られた。
[実施例2]
実施例2は、ウェブ12の厚みを25μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを100N/mとして評価を行ったものである(表1参照)。この実施例2においても、全ての項目について「合格」の評価が得られた。
[実施例3]
実施例3は、ウェブ12の厚みを16μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを100N/mとして評価を行ったものである(表1参照)。この実施例3においても、全ての項目について「合格」の評価が得られた。
[実施例4]
実施例4は、ウェブ12の厚みを16μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを300N/mとして評価を行ったものである(表1参照)。この実施例4においても、全ての項目について「合格」の評価が得られた。
[実施例5]
実施例5は、ウェブ12の厚みを16μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを30N/mとして評価を行ったものである(表1参照)。この実施例5においても、全ての項目について「合格」の評価が得られた。
[実施例6]
実施例6は、ウェブ12の厚みを16μm、搬送速度を100m/min、搬送テンションを30N/mとして評価を行ったものである(表1参照)。この結果、実施例6においても、全ての項目について「合格」の評価が得られた。
[比較例1]
比較例1は、ウェブ12の厚みを40μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを100N/mとして評価を行ったものである(表2参照)。この比較例1では、「製品傷」についての評価が「不合格」であった。
[比較例2]
比較例2は、ウェブ12の厚みを25μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを100N/mとして評価を行ったものである(表2参照)。この比較例2では、「製品傷」についての評価が「不合格」であった。
[比較例3]
比較例3は、ウェブ12の厚みを16μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを100N/mとして評価を行ったものである(表2参照)。この比較例3では、「製品傷」についての評価が「不合格」であった。
[比較例4]
比較例4は、ウェブ12の厚みを16μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを30N/mとして評価を行ったものである(表2参照)。この比較例4では、「製品傷」、及び「蛇行」についての評価が「不合格」であった。
[比較例5]
比較例5は、ウェブ12の厚みを50μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを100N/mとして評価を行ったものである(表2参照)。この比較例5では、「エッジ傷」についての評価が「不合格」であった。
[比較例6]
比較例6は、ウェブ12の厚みを25μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを100N/mとして評価を行ったものである(表2参照)。この比較例6では、「しわ・たるみ」、及び「エッジ傷」についての評価が「不合格」であった。
[比較例7]
比較例7は、ウェブ12の厚みを16μm、搬送速度を50m/min、搬送テンションを100N/mとして評価を行ったものである(表2参照)。この比較例7では、「しわ・たるみ」、及び「エッジ傷」についての評価が「不合格」であった。
以上のように、本発明によれば、「しわ・たるみ」、「エッジ傷」、「製品傷」、「蛇行」を防止できることが確認できた。また、本発明は、搬送されるウェブの厚みが40μmを下回るような比較的薄い場合であっても有効に機能することが確認できた(実施例1〜6参照)。さらに、本発明は、搬送テンションが100N/mを上回るような比較的高い場合や、搬送テンションが100N/mを下回るような比較的低い場合にも有効に機能することが確認できた(実施例4〜6参照)。また、本発明は、搬送速度が50m/minを上回るような比較的速い場合であっても有効に機能することが確認できた(実施例6参照)。
10 ウェブ搬送装置
12 ウェブ
16a 湿潤フイルム(ウェブ)
16b 乾燥フイルム(ウェブ)
19 モータ制御部(搬送制御部、エア量制御部、空気層厚制御部)
20、31 ウェブ案内装置
21 ウェブ案内ローラ
22 内筒
24 外筒
26 送風制御部(エア量制御部、空気層厚制御部)
27 貫通孔
28 エアフローローラ(非接触支持部)
29 エッジローラ(接触支持部)
32 本体部(非接触支持部)
50 溶液成膜設備
52 湿潤フイルム(ウェブ)
59 フイルム(ウェブ)

Claims (7)

  1. ウェブの長手方向への搬送を案内するウェブ案内装置において、
    周面を前記ウェブの片面の両側部に接触させ、前記ウェブの搬送に伴って回転する一対の接触支持部と、
    前記一対の接触支持部の一方と他方との間に設けられ、外周面からエアを流出させて前記外周面と前記ウェブとの間に空気層を形成し、前記空気層を介して非接触の状態で前記ウェブの幅方向中央部を支持し、前記外周面が前記接触支持部の周面と面一に形成された非接触支持部と、
    を備えたウェブ案内装置。
  2. 前記非接触支持部は、通気性を有する多孔質部材から形成される請求項1記載のウェブ案内装置。
  3. 前記多孔質部材は、セラミック焼結体、多孔質金属、多孔質プラスチックの少なくとも1つである請求項2記載のウェブ案内装置。
  4. 前記接触支持部は、前記ウェブとの摩擦力により回転する請求項1〜3のいずれか1項記載のウェブ案内装置。
  5. 前記接触支持部に対して回転力を供給する回転力供給部を備え、
    前記接触支持部は、前記回転力供給部から供給された回転力によって回転する請求項1〜3のいずれか1項記載のウェブ案内装置。
  6. 前記ウェブの厚みが40μm以下の範囲である請求項1〜5のいずれか1項記載のウェブ案内装置。
  7. 前記ウェブは、所定の離間位置で前記非接触支持部から離間され、
    前記非接触支持部は、外周面から流出させる流出エアを、前記離間位置の前記ウェブへ向けて流出させる請求項1〜6のいずれか1項記載のウェブ案内装置。
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