JP2017036117A - リール部材及びフィルム収容体 - Google Patents
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Abstract
Description
D/F≧0.005*F−0.379 (1)
数式(1)において、Dは巻芯部の直径であり、Fはフランジ部の直径である。
(1−1.面振れについて)
本発明者は、面振れを抑制する技術について鋭意検討し、その結果、本実施形態に係るリール部材1に想到した。そこで、まず、面振れについて詳細に説明する。面振れとは、上述したように、フランジ部が巻芯部の回転軸方向に振れる(歪む)ことを意味する。面振れには、正方向の面振れと、負方向の面振れとに区分される。
つぎに、図1〜図3に基づいて、本実施形態に係るリール部材1の全体構成について説明する。
本実施形態では、リール部材1に関する各寸法は所定の範囲内の値となっていることが好ましい。以下、図3に基づいて、各寸法及び好ましい数値範囲について説明する。
D/F≧0.005*F−0.38 (1)
D/F≧0.005*F−0.27 (2)
D/F≧0.005*F−0.14 (3)
巻芯部2及びフランジ部3の材質は特に制限されない。巻芯部2及びフランジ部3の材質としては、例えば、熱可塑性樹脂等が挙げられる。ここで、熱可塑性樹脂としては、汎用樹脂の他、汎用エンプラ、スーパーエンプラ等が挙げられる。熱可塑性樹脂は、結晶性であっても、非結晶性であってもよい。汎用樹脂の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等が挙げられる。汎用エンプラの例としては、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げられる。スーパーエンプラの例としては、ポリイミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。寸歩精度を再現性よく得られる点から、非結晶性樹脂が好ましい。
次に、図4に基づいて、リール部材1を用いたフィルム収容体50の構成について説明する。フィルム収容体50は、リール部材1と、フィルム巻き付け部50aとを備える。フィルム巻き付け部50aは、巻芯部2の周面21に接着フィルムをトラバース状に巻き付けることで形成される。なお、接着フィルムはトラバース状に巻き付けられていなくてもよい。本実施形態では、フランジ部3の面振れ量が±0.2mmの範囲内の値なので、接着フィルムの巻き付け時及び引き出し時のいずれにおいても接着フィルムの脱落が生じにくい。
つぎに、リール部材1の製造方法について説明する。リール部材1は、巻芯部2及びフランジ部3をそれぞれ作製し、これらを固着することで作製される。巻芯部2は以下の工程で作製される。
つぎに、本発明の実施例について説明する。実施例1では、以下の実験を行った。
幅1mm、厚さ38μmのPETからなる基材フィルムと、基材フィルム上に形成された厚さ20μmの接着剤層と、接着剤層上に形成された厚さ12μmの剥離PETフィルムとを有する接着フィルムを準備した。なお、接着フィルムの長さは5,000mとした。具体的には、100m程度の接着フィルムを複数作製し、これらを連結することで、5,000mの接着フィルムを作製した。
以下の工程によりリール部材1を作製した。まず、直径120mm、長さ1000mmのポリカーボネート製丸棒を用意した。ついで、丸棒に平滑化処理を施した。ついで、旋盤加工機を用いて丸棒を荒削りすることで、巻芯部2のおおよその外形を有する巻芯外形体を作製した。ついで、巻芯外形体に平滑化処理を施した。この段階で、固着面22が平滑になる。ついで、旋盤加工機を用いて巻芯外形体の細部を仕上げ加工することで、巻芯部2を作製した。
つぎに、フランジ部3の面振れ量を以下の様に測定した。まず、一方のフランジ部3と巻芯部2との接触点3bを巻芯部2の周方向に沿って90°おきに4つ設定した。そして、これらの接触点3bを用いて面振れ量を測定した。具体的には、予め用意した台座に他方のフランジ部3を設置し、株式会社ミツトヨ製の測定子インジケーターTI−113HR(513−474)を用いて面振れ量を測定した。他方のフランジ部3についても同様に面振れ量を測定した。そして、合計8つの測定値における正負の各最大の振れ量をフランジ部3の面振れ量とした。
リール部材1に接着フィルムを巻き付けることで、フィルム収容体50を作製した。ここで、フィルム巻き付け部50aの幅wは49.5mmとした。また、接着フィルムの巻き付けは、特許文献1に開示されている方法に従って行った。トラバースピッチは1mm、ラインスピードは25M/minとした。また、脱落の箇所を目視で計測し、脱落の箇所に基づいて、フィルム収容体50を以下の様に評価した。
A 脱落の発生なし
B 脱落の発生ありだが軽度(実用上問題なし)
C 脱落の発生箇所が接着フィルム5,000m中1〜5箇所
D 脱落の発生箇所が接着フィルム5,000m中6箇所以上
芝浦メカトロニクス(株)製のフィルム貼り付け装置(型番TTO−1794M)などの市販のフィルム仮貼り・貼り付け装置を参考にして作製した自作の引出試験機を用意した。そして、この引出試験機を用いて、リール収容部温度30度、引張速度500mm/sec、引き出し張力50g、ストローク250mmで、フィルム収容体50から接着フィルムを引き出す引出試験を行った。引出試験は、フィルム収容体50から全ての接着フィルムが引き出されるまで行った。また、脱落の回数を目視で計測し、脱落の回数に基づいて、フィルム収容体50を以下の様に評価した。
A 脱落の発生なし
B 脱落の発生ありだが軽度(実用上問題なし)
C 脱落の発生回数が接着フィルム5,000m中1〜5回
D 脱落の発生回数が接着フィルム5,000m中6回以上
巻芯部2の直径D及びフランジ部3の直径Fを表1の様に変更した他は、実施例1と同様の処理を行った。各例の寸法(巻芯部2の直径D、フランジ部3の直径F、D/F)、面振れ量、及び脱落評価を表1にまとめて示す。
表1に示されるように、面振れ量が小さいほど、脱落が生じにくいことがわかった。すなわち、本実施例によれば、面振れ量は±0.2mmの範囲内の値とすることができる。さらに、面振れ量は、±0.15mmの範囲内の値であることが好ましく、±0.1mmの範囲内の値であることがさらに好ましい。
D/F=0.005*F−0.38 (1’)
また、直線L2は以下の数式(2’)で示される。
D/F=0.005*F−0.27 (2’)
また、直線L3は以下の数式(3’)で示される。
D/F=0.005*F−0.14 (3’)
次に、固着面22の幅Bと凹部23の直径Aとの比(B/A)の好適な範囲を特定するために、実施例10〜12を行った。実施例10〜12では、固着面22の幅B及び凹部23の直径Aを表2に示す値に変更した他は、実施例1と同様の処理を行うことで、リール部材1を作製した。さらに、接着フィルムの長さを5,000mとして、実施例1と同様の試験を行った。評価の区分は以下の通りである。
A 脱落の発生なし
B 脱落の発生ありだが軽度(実用上問題なし)
C 脱落の発生箇所が接着フィルム5,000m中1〜5箇所
D 脱落の発生箇所が接着フィルム5,000m中6箇所以上
A 脱落の発生なし
B 脱落の発生ありだが軽度(実用上問題なし)
C 脱落の発生回数が接着フィルム5,000m中1〜5回
D 脱落の発生回数が接着フィルム5,000m中6回以上
次に、凹部23の深さHと凹部23の底面24間の距離Cとの比(H/C)の好適な範囲を特定するために、実施例13〜15を行った。実施例13〜15では、凹部23の直径Aを104mmとし、凹部23の深さH及び凹部23の底面24間の距離Cを表3に示す値に変更した他は、実施例1と同様の処理を行うことで、リール部材1を作製した。また、巻き付け試験及び引き出し試験は実施例10〜12と同様の条件で行った。
2 巻芯部
3 フランジ部
21 周面
22 固着面
23 凹部
24 底面
24a 肉抜き部
24b 軸体用貫通孔
25 固着部材
50 フィルム収容体
50a フィルム巻き付け部
Claims (14)
- 接着フィルムを巻き付け可能な巻芯部と、
前記巻芯部の回転軸方向の両端部に設けられたフランジ部と、を有し、
前記巻芯部と前記フランジ部とは別体であり、
前記フランジ部の面振れ量は±0.2mmの範囲内の値である、リール部材。 - 前記巻芯部の直径及び前記フランジ部の直径は、以下の数式(1)を満たす、請求項1記載のリール部材。
D/F≧0.005*F−0.38 (1)
前記数式(1)において、Dは前記巻芯部の直径であり、Fは前記フランジ部の直径である。 - 前記巻芯部の回転軸方向の両端部には、前記フランジ部が固着される固着面が形成されている、請求項1または2記載のリール部材。
- 前記固着面は、平滑処理がなされている、請求項3記載のリール部材。
- 前記フランジ部は、固着部材により前記固着面に固定されている、請求項3または4の何れか1項に記載のリール部材。
- 前記巻芯部の回転軸方向の両端部に形成された凹部を備え、
前記固着面は前記凹部の周囲に配置されている、請求項3〜5の何れか1項に記載のリール部材。 - 前記固着面の幅と前記凹部の直径との比は、1.0以下である、請求項6記載のリール部材。
- 前記凹部の深さと前記凹部の底面間の距離との比は0.12以上である、請求項6または7記載のリール部材。
- 前記凹部の底面には、肉抜き部が形成されている、請求項6〜8の何れか1項に記載のリール部材。
- 前記肉抜き部は、前記巻芯部の回転軸に関して対称な位置に配置されている、請求項9記載のリール部材。
- 前記フランジ部間の距離は10mm以上である、請求項1〜10の何れか1項に記載のリール部材。
- 前記巻芯部の直径が40mm以上である、請求項1〜11の何れか1項に記載のリール部材。
- 前記フランジ部の直径が135mm以上である、請求項1〜12の何れか1項に記載のリール部材。
- 請求項1〜13の何れか1項に記載のリール部材と、
前記巻芯部に巻き付けられた接着フィルムと、を備える、フィルム収容体。
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JPH0680314A (ja) * | 1991-11-11 | 1994-03-22 | Gold Kogyo Kk | 合成樹脂製リール |
JP2014037315A (ja) * | 2012-07-20 | 2014-02-27 | Hitachi Chemical Co Ltd | 接着テープ用リール及びテープ |
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