JP2017032390A - 立体物読取システム - Google Patents

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Abstract

【課題】台の適切な位置にユーザが読取対象物を載置できるようにする。【解決手段】読取システム(1)は、回転台(10)と、照射ユニット(20)と、受光ユニット(30)と、制御ユニットとを備える。回転台には、読取対象物(100)が載置される。照射ユニットは、読取対象物の側面に光を照射する。受光ユニットは、照射ユニットからの照射光が読取対象物を反射して生成される反射光を受光する。制御ユニットは、読取対象物の形状を読み取るためのスキャン処理と、判定処理と、指示処理とを実行する。判定処理では、スキャン処理により得られた読取対象物の形状データに基づき、回転台に載置された読取対象物の当該回転台の基準位置からの偏差が判定される。指示処理は、この偏差に基づき、回転台に対する読取対象物の位置調整をユーザに指示する処理として構成される。【選択図】図1

Description

本開示は、立体物の形状を読み取る読取システムに関する。
従来、読取対象物に光を照射し、その反射光をカメラで捉えることにより、読取対象物の三次元形状を読み取り、読取対象物の形状データを生成する読取システムが知られている(例えば特許文献1参照)。読取対象物を載置するための台を備え、台とは別に固定配置された光源及びカメラに対する読取対象物の向きを、台を回転させることによって変化させて、読取対象物の形状を読み取るシステムも知られている。
特開2007−108002号公報
台の回転によって読取対象物を回転させながら、読取対象物を光源及びカメラを用いて読み取る場合には、均一な読取のために、読取対象物の側面に沿って読取点が周方向におよそ均一な速度で移動するように、台を回転させるのが好ましい。
しかしながら、読取対象物が台の回転中心からずれて載置されている場合には、台を一定の角速度で回転させても、読取点を読取対象物の側面において均一な速度で移動させることはできない。なぜなら、光源と台の回転中心とを結ぶ照射光の光軸上で、読取対象物の側面の位置が、台の回転に伴って大きく変化するためである。即ち、読取品質の向上のためには、読取対象物は、台の回転中心に対して適切に配置されるのが好ましい。
そこで、本開示の一側面では、台の適切な位置にユーザが読取対象物を載置可能な技術を提供できることが望ましい。
本開示の一側面に係る立体物読取システムは、回転台と、照射ユニットと、受光ユニットと、制御ユニットとを備える。回転台は、駆動源により回転駆動される。回転台には、読取対象物が載置される。
照射ユニットは、回転台に載置された読取対象物の側面に光を照射するように構成される。受光ユニットは、照射ユニットからの照射光が読取対象物を反射して生成される反射光を受光するように構成される。制御ユニットは、読取対象物の形状を読み取るためのスキャン処理と、判定処理と、指示処理とを実行するように構成される。
スキャン処理は、駆動源を制御して回転台を回転させ、照射ユニットに光を照射させて反射光の受光信号を受光ユニットから取得し、取得した受光信号に基づき読取対象物の形状を表す形状データを生成する処理である。
判定処理は、上記形状データに基づき、回転台に載置された読取対象物の当該回転台の基準位置からの偏差(即ち、ずれ)を判定する処理である。指示処理は、判定処理により判定された偏差に基づき、回転台に対する読取対象物の位置調整をユーザに指示する処理として構成される。
本開示の一側面に係る立体物読取システムによれば、回転台に対して読取対象物が適切な位置に配置されていないときに、上記指示によって、ユーザに読取対象物の位置調整を促すことができる。ユーザは、上記指示に従って、回転台の適切な位置に読取対象物を載置することができる。従って、本開示の一側面によれば、立体物読取システムの読取品質を向上させることができる。
本開示の一側面によれば、制御ユニットは、上記指示処理において、読取対象物の位置調整方向及び位置調整量の少なくとも一方をユーザに指示するように構成され得る。この指示により、読取対象物の位置調整がユーザによって適切になされることが期待される。制御ユニットは、上記指示処理において、照射ユニット又は照射ユニットとは別の光源を用いた表示により、読取対象物の位置調整方向をユーザに指示するように構成されてもよい。
回転台の読取対象物が載置される表面には、目盛が設けられてもよい。目盛は、回転台の上記基準位置からの距離を表す目盛であり得る。指示処理は、この目盛を用いて、読取対象物の位置調整量をユーザに指示する処理であってもよい。目盛を用いた指示は、ユーザによる位置調整を容易にし得る。
制御ユニットは、上記スキャン処理として、プレスキャン処理、及び、本スキャン処理を順に実行するように構成されてもよい。制御ユニットは、上記判定処理として、プレスキャン処理により生成された形状データに基づき上記偏差を判定する処理を実行し、本スキャン処理の実行前に、上記指示処理を実行するように構成されてもよい。本スキャン処理より簡易な読取が行われるプレスキャン処理を活用して上記指示を行うことによれば、読取対象物が回転台において適切な位置に載置されていない状態での本スキャン処理の実行を抑えることができ、本スキャン処理が無駄となる可能性を抑えることができる。
上記判定処理は、読取対象物の上記照射光が照射される側面を周方向に包囲する最小の円である最小包絡円の中心と上記基準位置としての回転台の回転中心との位置偏差を算出する処理であってもよい。指示処理は、この位置偏差に基づき、位置偏差が減少する方向への読取対象物の位置調整をユーザに指示する処理であり得る。制御ユニットは、本スキャン処理において、この最小包絡円の径に対応する角速度で回転台を回転させるように駆動源を制御する構成にされてもよい。最小包絡円の径に応じて角速度を変えて回転台を回転させることによれば、例えば読取対象物の大きさによる影響を抑えて、およそ一定の周速度で読取対象物の側面をスキャンすることができ、解像度を揃えることができる。
読取対象物を読み取るための本スキャン処理は、読取対象物を区画化して定義される区画毎に実行されてもよい。このような区画毎の実行によっては、読取対象物の形状に起因する解像度の不均一性を抑制することができる。
上記判定処理は、上記区画毎に、読取対象物の当該区画に属する側面を周方向に包囲する最小包絡円の中心と回転台の回転中心との位置偏差を算出する処理であってもよい。制御ユニットは、区画毎に本スキャン処理を実行し、本スキャン処理の実行前には、上記判定処理により算出された該当区画の上記位置偏差に基づき、上記指示処理として、この位置偏差が減少する方向への読取対象物の位置調整を指示する処理を実行するように構成されてもよい。
この場合、制御ユニットは、区画毎に、回転台に対して適切な位置に載置された読取対象物の読取結果に基づき、読取対象物の形状データを生成することができる。例えば、制御ユニットは、区画毎の本スキャン処理で生成された区画毎の形状データを結合して、高品質な読取対象物の形状データを生成することができる。
本開示の一側面によれば、制御ユニットは、区画毎の本スキャン処理において、読取対象物の該当区画に属する側面を包囲する最小包絡円の径に対応する角速度で回転台を回転させるように駆動源を制御する構成にされてもよい。
回転台、照射装置及びカメラの配置を表す読取システムの上面図である。 回転軸及び光の照射方向を表す読取システムの側面図である。 読取システムの電気的構成を表すブロック図である。 読取対象物の適切な配置に関する説明図である。 最小包絡円に関する説明図である。 制御装置が実行する読取制御処理を表すフローチャートである。 図7Aは、位置調整に関する第一の指示形態を表す図であり、図7Bは、位置調整に関する第二の指示形態を表す図である。 図8A−8Cは、区画化及び区画毎の本スキャン処理に関する説明図である。 第二実施例の読取制御処理を表すフローチャート(その1)である。 第二実施例の読取制御処理を表すフローチャート(その2)である。 ポインタを用いた位置調整方向及び位置調整量の指示に関する説明図である。
以下に本開示の例示的実施形態を、図面と共に説明する。
[第一実施例]
図1に示す本実施例の読取システム1は、回転台10に載置された読取対象物100の三次元形状を、照射装置20からレーザ光を照射し、この照射光L0に対する反射光L1をカメラ30で撮影することにより読み取るシステムである。図1では、読取対象物100を透過して表す。図1における破線は、例示的な読取対象物100の側面の輪郭を表す。読取対象物100の三次元形状は、カメラ30が生成する撮影画像データに基づき、照射光L0の反射点の撮影画像における位置を特定することにより読取可能である。回転台10、照射装置20及びカメラ30は、図2に示す支持体5上に固定配置される。
回転台10は、図2に示すように、円盤11を備えると共に、円盤11と支持体5との間に駆動装置15を備える。円盤11は、駆動装置15からの動力を受けて、円盤11の表面に垂直な回転軸Zを中心に回転する。回転軸Zは、円盤11の中心を通る。円盤11の表面は、読取対象物100の載置面として機能する。
円盤11の表面は、図1に示すように、グリッドGを備える。グリッドGは、円盤11の中心から放射状に走る複数のグリッドラインG1と、円盤11の同心円上を走る複数のグリッドラインG2とを備える。直線状のグリッドラインG1は、所定の角度間隔で配置される。円弧状のグリッドラインG2は、径方向に等間隔に配置される。グリッドGは、ユーザが円盤11の中心からの距離及び向きを容易に理解できるようにするために設けられる。図1におけるグリッドGは、簡易的に粗く表現される。
駆動装置15は、主に電動モータで構成される。以下では、説明を簡単にするために、円盤11が回転することを、回転台10が回転すると表現する。更に、円盤11の中心のことを、回転台10の回転中心O又は原点Oと表現する。
照射装置20は、回転台10に載置される読取対象物100の側面にレーザ光を照射するように構成される。照射装置20は、読取対象物100が回転台10に載置されていない場合には、回転台10の回転中心Oを照射光L0が通過するように、回転台10に対して位置決めされる。照射光L0は、例えば高さ方向(回転軸Z方向)に広がりを持った光として、照射装置20から照射される。
カメラ30は、読取対象物100からの反射光L1を受光可能な位置に配置される。カメラ30は、レンズを含む光学部品と、受光部である縦及び横に所定画素数を有する画像センサとを備える。受光により画像センサで生成される撮影画像データは、制御装置40に入力される。
読取システム1は、図3に示すように、回転台10、照射装置20及びカメラ30に加えて、図1及び図2では省略された制御装置40、ポインタ50、ディスプレイ60、及び、入力装置70を備える。
制御装置40は、周知のコンピュータと同様のハードウェア構成を有する。具体的に、制御装置40は、CPU41と、主記憶装置43と、補助記憶装置45とを備える。主記憶装置43は、RAMを含む。制御装置40は、補助記憶装置45として、ハードディスク装置又はフラッシュメモリを備える。補助記憶装置45は、各種プログラム及びデータを記憶する。
CPU41は、補助記憶装置45が記憶するプログラムに従う処理を実行する。例えば、CPU41は、回転台10及び照射装置20を制御して、読取対象物100を周方向にスキャンし、カメラ30から得られる撮影画像データに基づき、読取対象物100の三次元形状データを生成する処理を実行する。以下では、簡易的に、CPU41が実行する処理を、制御装置40が実行する処理として説明する。
スキャンに際して、制御装置40は、回転台10を一定の角速度ωで回転させるように駆動装置15を制御する。この回転時に、制御装置40は、照射装置20及びカメラ30を制御し、照射装置20にレーザ光を照射させ、カメラ30に反射光L1の受光に基づく撮影画像データを周期的に生成させる。
制御装置40は、回転台10の回転により読取対象物100が少なくとも一周する期間に、それより短い周期でカメラ30により生成される撮影画像データを逐次取得し、取得した撮影画像データに基づき、読取対象物100の三次元形状データを生成する。生成された形状データは、補助記憶装置45に記憶される。補助記憶装置45に記憶された形状データは、例えば外部装置に提供される。制御装置40は、外部装置とのデータ通信機能を有した構成にされ得る。外部装置は、例えば、3Dプリンタである。
制御装置40は、補助記憶装置45が記憶するプログラムに従って、更にポインタ50による指示動作、及び、ディスプレイ60による表示動作を制御するように構成される。
ポインタ50は、読取対象物100の回転台10に対する載置位置が適切ではない場合に、適切な位置をユーザに指し示すために用いられる。ポインタ50は、制御装置40に制御されて、可視光を出力することにより、位置調整方向をユーザに指示する。ここでいう位置調整方向は、回転台10上での適切な位置への読取対象物100の移動方向に対応する。ポインタ50の詳細構成については、図7Aを用いて後述する。
ディスプレイ60は、制御装置40に制御されて、ユーザに伝達すべき情報を表示する。ディスプレイ60は、例えば液晶ディスプレイにより構成される。ディスプレイ60は、回転台10に載置された読取対象物100の位置が適切ではない場合に、適切な位置への読取対象物100の位置調整量をユーザに表示するために用いられる。
入力装置70は、ユーザからの操作信号を制御装置40に入力可能に構成される。入力装置70は、例えば、ユーザからの読取指令を受け付けるための操作キーを備えた構成にされる。周知の入力装置としては、キーボード、ポインティングデバイス及びタッチパネル等が知られている。入力装置70は、周知の入力装置の一つ又は複数により構成され得る。
本実施例の読取システム1は、上述したように、回転台10に載置された読取対象物100の位置が適切ではない場合に、読取対象物100の位置調整をユーザに対して指示する機能を有する。読取対象物100の位置が適切であるか否かは、読取対象物100の最小包絡円Cの中心Pと回転台10の回転中心Oである原点Oとの位置偏差(ずれ)を算出することにより判定される。位置偏差は、量及び向きを表すベクトル量として算出され得る。
図4上段に示すように、読取対象物100が明らかに原点Oからずれて配置されている場合を考える。示される読取対象物100の配置では、読取対象物100の地点E1における原点Oからの距離はR1であり、別の地点E2における原点Oからの距離はR2である。距離R1と距離R2との差は、読取対象物100が原点Oからずれて配置されていることに起因して、かなり大きい。
この状態では、回転台10を一定の角速度ωで回転させても、読取対象物100の地点E1周辺がスキャンポイントを周方向に通過するときの周速度(R1×ω)と、地点E2周辺がスキャンポイントを周方向に通過するときの周速度(R2×ω)との差が大きい。ここでいうスキャンポイントは、レーザ光による形状読取地点に対応し、具体的には、周方向においてレーザ光が読取対象物100の側面に当たる地点に対応する。
周速度のばらつきが大きい場合には、当然ながら、読取対象物100を周方向にスキャンするときの読取解像度のばらつきが大きくなる。即ち、図4上段に示す例によれば、読取対象物100を周方向に均一な解像度で読み取ることが難しい。
これに対し、図4下段に示すように、読取対象物100の最小包絡円Cの中心Pが原点Oに配置される場合には、読取対象物100の二地点E3,E4における原点Oからの距離R3,R4の差が、効果的に抑えられ、スキャンポイントでの周速度の変動を抑えることができる。その結果、読取対象物100を周方向に、およそ均一な解像度で読み取ることができる。
読取対象物100の最小包絡円Cは、図5に示すように、読取対象物100の側面を周方向に包囲する最小の円である。換言すれば、最小包絡円Cは、読取対象物100の周方向の輪郭を構成する各点を全て含む円の内、最小の円である。
最小包絡円Cを決定する際には、回転軸Zに垂直な二次元空間上で読取対象物100の側面を評価する。最小包絡円Cは、例えば、回転軸Zに垂直な所定の基準面と読取対象物100の側面との交線上に位置する点の全てを含む最小の円として決定することができる。基準面は、例えば、読取対象物100の高さ方向における読取範囲の中心を通る面や、回転台10の載置面から所定高さの位置を通る面等に定めることができる。
別例として、最小包絡円Cは、例えば、回転軸Zに垂直な一つの投影面に、読取対象物100の側面上の全点を回転軸Z方向に沿って平行投影して配置される当該投影面上の点を全て含む最小の円として決定することができる。例えば、最小包絡円Cは、読取対象物100の上面図を描いたときに表われる読取対象物100の側面を全て含む最小の円として決定することができる。
本実施例では、最小包絡円Cの中心Pと原点Oとの間の距離(位置偏差の量)が閾値以上であるとき、読取対象物100の位置が適切ではないと判定し、ユーザに対して読取対象物100の位置調整を指示する。これにより、ユーザの操作によって、読取対象物100が回転台10において適切な位置に配置されるようにする。
続いて、入力装置70を通じてユーザから読取指令が入力されると、制御装置40が実行する読取制御処理の詳細を、図6を用いて説明する。読取制御処理を開始すると、制御装置40は、プレスキャン処理を実行する(S110)。
プレスキャン処理(S110)において、制御装置40は、駆動装置15を制御することにより、予め定められたプレスキャン処理用の角速度ωpで回転台10を所定量回転させる。所定量は、回転台10が角速度ωpで1周定速回転する量以上の回転量である。この回転時に、制御装置40は、照射装置20及びカメラ30を制御し、照射装置20にレーザ光を照射させ、カメラ30に反射光L1の受光に基づく撮影画像データを周期的に生成させる。
制御装置40は、回転台10が所定量回転すると、カメラ30が生成した定速回転時の撮影画像データに基づき、読取対象物100の三次元形状データを生成する。この形状データは、読取対象物100の側面の回転台10上での位置座標を表す。形状データは、回転軸Zを中心軸とした円柱座標系、又は、回転軸ZをZ軸、回転台10の表面をXY軸とする直交座標系で、読取対象物100の側面の位置座標を表すデータとして構成され得る。プレスキャン処理では、後述する本スキャン処理よりも高い角速度ωpで回転台10が回転する。このため、プレスキャン処理では、本スキャン処理よりも、高速に読取対象物100の形状を読取可能である。但し、プレスキャン処理より生成される形状データの解像度は、本スキャン処理により生成される形状データの解像度より低い。
プレスキャン処理(S110)の終了時、回転台10、照射装置20及びカメラ30は、一旦動作停止された状態にされる。その後、制御装置40は、プレスキャン処理結果として得られた上記形状データが表す読取対象物100の側面の回転台10上での位置座標に基づき、最小包絡円Cを探索し、最小包絡円Cの中心Pの位置座標を特定する(S120)。最小包絡円Cの探索は、上記基準面又は投影面上に位置する側面の構成点を二つ選択して、この二点を通る円が上記基準面又は投影面上に位置する側面の構成点を全て含むか否かを判断する処理を繰り返し実行し、側面の構成点を全て含む円の中で最小半径の円を選択することにより実現することができる。
S120の処理実行後、制御装置40は、最小包絡円Cの中心Pから原点Oへの位置ベクトルPOを算出する(S130)。位置ベクトルPOは、読取対象物100の回転台10上における適切な載置位置と現在の読取対象物100の回転台10上における載置位置との間の位置偏差(ずれ)に対応する。換言すれば、位置ベクトルPOは、適切な載置位置への読取対象物100の移動方向及び移動量に対応する。
更に、制御装置40は、上記位置ベクトルPOの大きさが、予め定められた閾値以上であるか否かを判断する(S135)。制御装置40は、位置ベクトルPOの大きさが閾値未満であると判断すると(S135でNo)、S160に移行する。制御装置40は、位置ベクトルPOの大きさが閾値以上であると判断すると(S135でYes)、S140に移行する。閾値は、読取システム1の設計者により定めることができる。閾値は、ユーザが読取対象物100を適切に位置調整できる距離の最小値を基準に、それと同じ値又はそれより少し大きい値に定められ得る。
S140において、制御装置40は、上記位置ベクトルPO方向に、位置ベクトルPOの大きさに対応する量、読取対象物100を回転台10上でスライド移動させるようにユーザに対して指示するための処理を実行する。S140において、制御装置40は、回転台10上の位置ベクトルPOの向きと、ポインタ50により生成される可視光ライン59(図7A参照)の向きとが揃う位置まで回転台10を回転させるように、回転台10を制御する。
駆動装置15は、制御装置40が回転台10の向きを特定できるように、例えばロータリエンコーダを備えた構成にされる。この場合、制御装置40は、ロータリエンコーダからの入力信号に基づき、回転台10の回転位置(向き)を特定することができる。駆動装置15は、ステッピングモータで構成されてもよい。この場合、制御装置40は、ロータリエンコーダなしで回転台10の回転位置を特定可能である。
図7Aに示すように、ポインタ50は、支持体5に立設された支柱51の上部において、その支柱51の側面から垂直に、柱状の本体部53が延設された構成にされる。本体部53は、照射部55を備え、照射部55は、本体部53の軸線に沿うライン状の可視光である可視光ライン59を、回転台10の表面に照射するように構成される。図7Aにおける破線は、回転台10の表面及び読取対象物100の表面に表示される可視光ライン59を表す。
本実施例においてポインタ50は固定されており、可視光ライン59の表示位置は固定されている。このことから、S140では、回転台10を回転させることにより、回転台10に対する可視光ライン59の表示位置を相対的に変化させて、可視光ライン59が読取対象物100の位置調整方向(位置ベクトルPO)に一致するように回転台10を配置する。そして、ポインタ50を制御し、ポインタ50に可視光ライン59を表示させることにより、ポインタ50に読取対象物100の回転台10上における位置調整方向を表示させる。
S140において、更に制御装置40は、ディスプレイ60を制御することにより、読取対象物100の位置が適切ではない旨のメッセージ、及び、ポインタ50が示す可視光ライン59に沿って読取対象物100を移動させるように指示するメッセージを、文字情報としてディスプレイ60に表示させる。
制御装置40は、併せて、位置ベクトルPOの大きさに対応する距離を、読取対象物100を移動させるべき位置調整量としてディスプレイ60に表示させる。位置調整量は、グリッドラインG2の間隔を単位としてディスプレイ60に表示させることができる。例えば、位置ベクトルPOの大きさが、グリッドラインG2の配置間隔の1.5倍である場合には、グリッドラインG2の1.5個分を移動させるように指示するメッセージをディスプレイ60に表示させることができる。
S140の処理実行後、制御装置40は、ユーザによる上記指示に従う読取対象物100の移動が完了するまで待機する(S150)。制御装置40は、入力装置70を通じてユーザから移動が完了した旨の操作信号が入力されるまで待機することができる。制御装置40は、移動が完了したと判断すると(S150でYes)、S160に移行する。
S160において、制御装置40は、本スキャン処理時の回転台10の角速度ωmを、S120で特定された最小包絡円Cの半径Rcに対応した角速度に決定する。S160では、スキャンポイントでの読取対象物100の側面の周速度が、およそ標準速度Vrとなるように、標準速度Vrを半径Rcで除算した値Vr/Rcに、角速度ωmを決定することができる。標準速度Vrは、目標とする読取解像度に基づいて設計者が予め定めることができる。
その後、制御装置40は、本スキャン処理を実行する(S170)。本スキャン処理において、制御装置40は、S160で決定した本スキャン処理用の角速度ωmで回転台10を所定量回転させるように、駆動装置15を制御する。所定量は、回転台10が角速度ωmで1周定速回転する回転量以上である。この回転時において、制御装置40は更に、照射装置20及びカメラ30を制御し、照射装置20にレーザ光を照射させ、カメラ30に反射光L1の受光に基づく撮影画像データを周期的に生成させる。
制御装置40は、回転台10が所定量回転すると、カメラ30により生成された定速回転時の撮影画像データに基づき、読取対象物100の三次元形状データを生成する。この形状データは、プレスキャン処理で生成される形状データと同様の座標系で、読取対象物100の側面の位置座標を表すデータとして構成され得る。本スキャン処理では、プレスキャン処理よりも低い角速度ωmで回転台10が回転するため、本スキャン処理で得られる形状データの解像度は、プレスキャン処理で得られる形状データの解像度より高い。本スキャン処理の終了時において、回転台10、照射装置20及びカメラ30は、動作停止された状態にされる。
本スキャン処理を終えると、制御装置40は、本スキャン処理により得られた形状データを、補助記憶装置45に保存する(S180)。S180において、制御装置40は、形状データを外部装置に提供するように動作してもよい。その後、制御装置40は、読取制御処理を終了する。読取制御処理の終了時、プレスキャン処理によって得られた形状データは、破棄することができる。
以上、第一実施例の読取システム1の構成について説明した。本実施例によれば、回転台10に対して読取対象物100が適切な位置に配置されていないときに、上記指示によって、ユーザに読取対象物100の位置調整を促すことができる。ユーザは、上記指示に従って、回転台10の適切な位置に読取対象物100を載置することができる。従って、本実施例によれば、本スキャン処理において、解像度に関するムラの少ない高品質な形状データを生成することができる。高品質な形状データを、例えば外部装置としての3Dプリンタに提供すれば、3Dプリンタでは、読取対象物100の複写物を、高品質に生成することが可能である。
本実施例によれば、回転台10上に目盛として機能するグリッドGを設けて、ユーザがポインタ50及びディスプレイ60による指示に従って、精度よく読取対象物100を回転台10の適切な位置に配置することができるようにもした。従って、本実施例によれば、ユーザにとって使い易い読取システム1を提供することが可能である。
上記実施例では、ポインタ50を用いて読取対象物100の位置調整方向を表示した。しかしながら、図7Bに示すように、ポインタ50に代えて照射装置20を用いて位置調整方向を表示してもよい。表示は、ポインタ50を用いる場合と同様に行うことができる。図7Bでは、読取対象物100とは形状の異なる例示的な読取対象物110が回転台10に載置されている例を示す。
この例において、制御装置40は、S140で次の処理を実行することができる。即ち、制御装置40は、照射装置20による照射光L0の光軸と、位置調整方向(位置ベクトルPO)とを合わせるように、回転台10を回転させることができる。制御装置40は更に、図7Bに示すように照射装置20に可視光として照射光L0を照射させることにより、読取対象物100の側面に、ユーザにとって視認可能に照射光L0を表示させることができる。ユーザは、この照射光L0に基づいて、読取対象物100の位置調整方向を把握して移動させることができる。
[第二実施例]
続いて、第二実施例の読取システム1を説明する。但し、第二実施例の読取システム1のハードウェア構成は、第一実施例の読取システム1のハードウェア構成と同一である。第二実施例の読取システム1は、制御装置40が実行する読取制御処理の内容が異なるだけである。従って、以下では、読取制御処理の内容を選択的に説明する。
本実施例の読取システム1は、読取制御処理の実行により、一つの読取対象物120を複数の区画に分けて、区画毎に本スキャン処理を実行するように構成される。区画化は、入力装置70を通じて入力されるユーザからの操作信号に従って行われる。
最初に、区画化及び区画毎の本スキャン処理の意義を、図8A−8Cを用いて説明する。図8A−8Cに示される例示的な読取対象物120は、図1に示す読取対象物100とは異なり、一方向に長尺で、中央領域が括れた不均一な形状を有する。このような形状を有する読取対象物120に関しては、第一実施例のように、ユーザに対して最小包絡円Cの中心Pを原点Oに位置合わせするように指示しても、本スキャン処理において生成される形状データには、解像度の不均一性が現れる。なぜなら、読取対象物120の括れた部分の側面の原点Oからの距離と、他の側面の原点Oからの距離が大きく異なるためである。読取対象物120に対して本スキャン処理を一度のみ実行することを前提とすると、読取対象物120の形状によっては、ユーザに読取対象物120を最適な位置に配置させたとしても、解像度の不均一性を大きく抑えることが難しくなる。
これに対し、読取対象物120を複数区画に分割し、区画毎に、その区画の本スキャン処理を実行する実施形態によれば、区画毎に最適な位置で読取対象物120を読み取ることが可能である。区画化は、読取対象物120の形状によらない解像度の均一化に貢献する。
図8Aに示す例によれば、読取対象物120は、分割ラインDLを境界に2つに分割される。本実施例では、この区画毎に本スキャン処理を実行する。本スキャン処理実行前には、読取対象の区画に属する読取対象物120の側面を周方向に包囲する最小包絡円の中心を原点Oに移動させるように、ユーザに指示する。これにより、読取対象物120は、区画毎に、回転台10において適切な位置に配置された状態で読み取られる。
図8A−8Cに示す最小包絡円C[1]は、読取対象物120の第1区画に属する側面を周方向に包囲する最小包絡円であり、点P[1]は、最小包絡円C[1]の中心である。最小包絡円C[2]は、読取対象物120の第2区画に属する側面を周方向に包囲する最小包絡円であり、点P[2]は、最小包絡円C[2]の中心である。第1区画は、図8Aにおいて分割ラインDLより上方に描かれた読取対象物120の区画であり、第2区画は、分割ラインDLより下方に描かれた読取対象物120の区画である。
図8Bによれば、読取対象物120は、最小包絡円C[1]の中心P[1]が原点Oに一致するように配置されている。図8Cによれば、読取対象物120は、最小包絡円C[2]の中心P[2]が原点Oに一致するように配置されている。読取対象物120の最小包絡円C[1],C[2]内に位置する側面と最小包絡円C[1],C[2]との乖離が少ないことから理解できるように、区画毎の本スキャン処理の実行により、スキャンポイントでの周速度の変動は抑えられ、解像度の均一性は向上する。
本実施例において、制御装置40は、ユーザから読取指令が入力されると、図9及び図10に示す読取制御処理を実行する。読取制御処理を開始すると、制御装置40は、プレスキャン処理を実行する(S210)。
プレスキャン処理(S210)において、制御装置40は、S110と同様に、プレスキャン処理用の角速度ωpで回転台10を所定量回転させる。この回転時に、制御装置40は、照射装置20及びカメラ30を制御し、照射装置20にレーザ光を照射させ、カメラ30に反射光L1の受光に基づく撮影画像データを周期的に生成させる。制御装置40は、回転台10が所定量回転すると、カメラ30により生成された定速回転時の撮影画像データに基づき、読取対象物120の三次元形状データを生成する。
その後、制御装置40は、ディスプレイ60を制御し、上記形状データに基づき、ディスプレイ60に、読取対象物120の三次元画像を含む区画化の要否を問い合わせる画面を表示させる(S220)。区画化の要否を問い合わせる画面は、入力装置70を通じて区画化の要否を入力することをユーザに対して指示し、区画化が必要である場合には分割ラインDLを入力することをユーザに対して指示する画面として構成される。例えば、画面は、ユーザが読取対象物120の三次元画像に対して分割ラインDLを描くことが可能なGUI画面として構成される。
上記画面の表示開始後、制御装置40は、入力装置70を通じたユーザからの区画化の要否の入力及び分割ラインDLの入力が完了するまで待機する(S225)。制御装置40は、入力が完了したと判断すると(S225でYes)、区画化の要否の情報に基づき、処理を分岐する(S230)。
具体的に、制御装置40は、区画化不要との情報が入力された場合には(S230でNo)、区画化数を表す変数Nを値1に設定して(S240)、S260に移行する。制御装置40は、区画化要との情報が入力された場合には(S230でYes)、分割ラインDLの入力情報に従って読取対象物120を区画化する。この際、変数Nの値を、区画化した数に設定する(S250)。その後、S260に移行する。
S260において、制御装置40は、変数iを値1に設定する。続くS270において、制御装置40は、変数iが値1であるか否かを判断する。変数iが値1であると判断すると、制御装置40は、S280に移行し、プレスキャン処理(S210)により得られた形状データに基づき、変数iに対応する第i区画の最小包絡円C[i]の中心P[i]の回転台10上における現在位置座標を算出する。そして、最小包絡円C[i]の中心P[i]から原点Oへの位置ベクトルP[i]Oを算出する(S300)。位置ベクトルP[i]Oは、第i区画を読み取る際の読取対象物120の適切な載置位置と現在の読取対象物120の載置位置との間の位置偏差(ずれ)に対応する。
更に、制御装置40は、上記算出した位置ベクトルP[i]Oの大きさが、予め定められた閾値以上であるか否かを判断する(S305)。制御装置40は、位置ベクトルP[i]Oの大きさが閾値未満であると判断すると(S305でNo)、S330に移行する。位置ベクトルP[i]Oの大きさが閾値以上であると判断すると(S305でYes)、S310に移行する。
S310において、制御装置40は、上記位置ベクトルP[i]O方向に、位置ベクトルP[i]Oの大きさに対応する量、読取対象物120を回転台10上でスライド移動させるようにユーザに対して指示する処理を実行する。指示は、第一実施例と同様に行うことができる。
S310の処理実行後、制御装置40は、S150と同様に、読取対象物120の上記指示に従う移動が完了するまで待機する(S320)。制御装置40は、移動が完了したと判断すると(S320でYes)、S330に移行する。
S330において、制御装置40は、本スキャン処理時の回転台10の角速度ωmを、S280で特定された最小包絡円C[i]の半径Rc[i]に対応した角速度に決定する。制御装置40は、S160と同様、標準速度Vrに基づき、角速度ωmを、値Vr/Rc[i]に決定することができる。
その後、制御装置40は、S170と同様に本スキャン処理を実行する(S340)。本スキャン処理において、制御装置40は、S330で決定した本スキャン処理用の角速度ωmで回転台10を所定量回転させる。この回転時において、制御装置40は更に、照射装置20及びカメラ30を制御し、照射装置20にレーザ光を照射させ、カメラ30に反射光L1の受光に基づく撮影画像データを周期的に生成させる。制御装置40は、回転台10が所定量回転すると、カメラ30より生成された定速回転時の撮影画像データに基づき、読取対象物120の三次元形状データを生成する。
制御装置40は、生成された形状データを、後に実行される結合処理(S370)のために、第i区画の形状データとして一時保存する。一時保存される第i区画の形状データは、読取対象物120の第i区画に隣接する区画部分のデータを含む。形状データは、例えば主記憶装置43又は補助記憶装置45に一時保存される。本スキャン処理の終了時、回転台10、照射装置20及びカメラ30は、一旦動作停止された状態にされる。
本スキャン処理(S340)の終了後、制御装置40は、変数iが区画数Nであるか否かを判断する(S350)。変数iが区画数N未満である場合、制御装置40は、S360に移行し、変数iを1加算した値に更新する。
S360の処理実行後、制御装置40は、S270に処理を戻す。S270において、制御装置40は、否定判断し、S290に移行する。S290において、制御装置40は、第(i−1)区画の最小包絡円C[i−1]の中心P[i−1]が原点Oに位置しているという仮定の下で、プレスキャン処理により得られた形状データに基づき、第i区画の最小包絡円C[i]の中心P[i]の現在位置座標を算出する。
プレスキャン処理により得られた形状データが示す位置座標は、プレスキャン処理の実行時における読取対象物120の配置に基づくものである。S290では、第(i−1)区画の最小包絡円C[i−1]の中心P[i−1]が原点Oに位置するように、読取対象物120がプレスキャン処理の実行時から移動しているとの仮定の下で、形状データが表す中心P[i]の位置座標を、移動後の位置座標に変換する。このようにして、制御装置40は、中心P[i]の現在位置座標を算出することができる。第(i−1)区画に関して、S305で否定判断したことによりS310の処理を実行していない場合には、第(i−2)区画の本スキャン時から読取対象物120が移動していないという仮定の下で、中心P[i]の現在位置座標を算出することができる。
別例として、S290では、第(i−1)区画の本スキャン処理の実行により得られた形状データに基づいて、第i区画の最小包絡円C[i]の中心P[i]の現在位置座標が算出されてもよい。
第(i−1)区画の本スキャン処理の実行により得られた形状データに基づけば、第(i−1)区画の最小包絡円C[i−1]の中心P[i−1]の現在位置座標を特定することができる。プレスキャン処理により得られた形状データに基づけば、中心P[i−1]から中心P[i]への位置ベクトルを特定することができる。従って、中心P[i−1]の現在位置座標と、上記位置ベクトルとに基づいて、中心P[i]の現在位置座標を上記仮定なしに算出することができる。
S290での処理を終えると、制御装置40は、S300以降の処理を上述したように実行する。即ち、制御装置40は、最小包絡円C[i]の中心P[i]から原点Oへの位置ベクトルP[i]Oを算出する(S300)。この位置ベクトルP[i]Oの大きさが閾値以上である場合には(S305でYes)、位置ベクトルP[i]Oに基づいて、読取対象物120の移動を、ユーザに対して指示する(S310)。
移動が完了すると(S320)、制御装置40は、第i区画の本スキャン処理実行時の角速度ωmを、最小包絡円C[i]の半径Rc[i]に対応した角速度に決定する(S330)。その後、制御装置40は、本スキャン処理を実行し、得られた形状データを、第i区画の形状データとして一時保存する(S340)。
制御装置40は、S270からS340までの処理を、変数i=Nについての処理が終了するまで繰り返し実行する。これにより、第1区画から第N区画までの形状データを一時保存する。変数i=Nであると判断すると(S350でYes)、制御装置40は、S370に移行し、第1区画から第N区画までの本スキャン処理にて得られた形状データに基づく結合処理を実行する。本スキャン処理にて得られた各区画の形状データは、上述したように隣接する区画の位置座標を含む。
結合処理(S370)において、制御装置40は、各区画の形状データに含まれる上記隣接する区画の位置座標を糊代に用いて、全ての区画の形状データを結合し、読取対象物120の全区画についての側面の位置座標を表す統合形状データを生成する。そして、この統合形状データを、補助記憶装置45に保存し、読取制御処理を終了する。S370において、制御装置40は、統合形状データを外部装置に提供するように動作してもよい。読取制御処理の終了時、プレスキャン処理によって得られた形状データ及び本スキャン処理によって得られた結合前の各区画の形状データは、破棄することができる。
以上、第二実施例の読取システム1について説明した。本実施例によれば、本スキャン処理が、読取対象物120を区画化して定義される区画毎に実行される(S340)。区画毎の本スキャン処理の実行前には、対応する区画の読取に適切な位置に読取対象物120が配置されるように、位置調整の指示が行われる(S310)。更に、区画毎の本スキャン処理の実行時には、スキャンポイントでの周速度が標準速度Vrとなるように回転台10の角速度ωmが、最小包絡円C[i]の半径Rc[i]に基づいて決定される(S330)。従って、この読取システム1によれば、読取対象物120の配置だけでなく、読取対象物120の形状に起因する解像度の不均一性を抑制することができ、高品質な形状データを生成することができる。
本実施例では、ユーザから指定された分割ラインDLの情報に基づいて読取対象物120が区画化されたが、分割ラインDLは、制御装置40により自動決定されてもよい。例えば、制御装置40は、ユーザから区画数Nの情報を取得して、この区画数Nに対応する各区画の最小包絡円の合計面積が最小となるような分割パターンを探索し、読取対象物120をN個に区画化するように構成されてもよい。
[その他]
本開示は、上述した第一実施例及び第二実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。例えば、第一実施例において位置調整方向をユーザに指示するために用いられたポインタ50は、位置調整方向だけでなく位置調整量をユーザに指示するために用いられてもよい。例えば、ポインタ50により表示される可視光ラインの端点の位置を調整することにより、位置調整量をユーザに対して指示することが可能である。
図11は、図4上段に示す場合と同じく、読取対象物100が原点Oからずれて配置されている場合に、読取対象物100の最小包絡円Cの中心Pが原点Oに配置されるように、読取対象物100のスライド移動をユーザに対して指示する例を示す。
この例において、制御装置40は、回転台10上の位置ベクトルPOの向きと、ポインタ50により生成される可視光ライン90の向きとが揃う位置まで回転台10を回転させるように、回転台10を制御する。そして、ポインタ50を制御し、ポインタ50に可視光ライン90を次のように表示させることにより、ポインタ50に位置調整方向及び位置調整量を表示させる。
図11下段に示す例によれば、可視光ライン90は、読取対象物100の側面と交差する地点F1から、可視光ライン90の端点F0までの距離が位置調整量(位置ベクトルPOの大きさ)と同一となるように表示される。図11下段に示す例によれば、可視光ライン90は、ユーザにとって位置調整量が理解しやすいように、位置調整量を表す実線部分と、位置調整方向を表す破線部分とを備えた構成にされる。但し、可視光ライン90は、その全体が統一されたラインで構成されてもよい。この可視光ライン90の表示による位置調整方向及び位置調整量の指示によれば、グリッドGを回転台10上に設ける必要がない。ユーザは、可視光ライン90と読取対象物100の側面との交差地点F1が可視光ライン90の端点F0に移動するように、読取対象物100をスライド移動させることにより、読取対象物100を適切に配置することができる。
上述した実施形態の構成の少なくとも一部は、同様の機能を有する公知の構成に置き換えられてもよい。上記構成の一部は、省略されてもよい。上述した実施形態の構成の少なくとも一部は、他の実施形態の構成に対して付加又は置換されてもよい。特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
最後に用語間の対応関係について説明する。照射装置20は、照射ユニットの一例に対応し、カメラ30は、受光ユニットの一例に対応し、制御装置40は、制御ユニットの一例に対応する。制御装置40が実行するS120,S130,S280,S290,S300の処理は、判定処理の一例に対応し、S140,S310の処理は、指示処理の一例に対応する。カメラ30から制御装置40に入力される撮影画像データは、受光信号の一例に対応する。
1…読取システム、10…回転台、11…円盤、15…駆動装置、20…照射装置、30…カメラ、40…制御装置、41…CPU、43…主記憶装置、45…補助記憶装置、50…ポインタ、51…支柱、53…本体部、55…照射部、60…ディスプレイ、70…入力装置、100,110,120…読取対象物、G…グリッド。

Claims (10)

  1. 駆動源により回転駆動される回転台であって読取対象物が載置される回転台と、
    前記回転台に載置された前記読取対象物の側面に光を照射する照射ユニットと、
    前記照射ユニットからの照射光が前記読取対象物を反射して生成される反射光を受光する受光ユニットと、
    前記読取対象物の形状を読み取るスキャン処理であって、前記駆動源を制御して前記回転台を回転させ、前記照射ユニットに前記光を照射させて前記反射光の受光信号を前記受光ユニットから取得し、前記取得した前記受光信号に基づき前記読取対象物の形状を表す形状データを生成するスキャン処理を実行する制御ユニットと、
    を備え、
    前記制御ユニットは、更に、
    前記形状データに基づき、前記回転台に載置された前記読取対象物の前記回転台の基準位置からの偏差を判定する判定処理と、
    前記判定処理により判定された前記偏差に基づき、前記回転台に対する前記読取対象物の位置調整をユーザに指示する指示処理と、
    を実行するように構成されていること
    を特徴とする立体物読取システム。
  2. 前記制御ユニットは、前記指示処理において、前記読取対象物の位置調整方向及び位置調整量を前記ユーザに指示するように構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の立体物読取システム。
  3. 前記指示処理は、前記照射ユニット又は前記照射ユニットとは別の光源を用いた表示により、前記読取対象物の位置調整方向を前記ユーザに指示する処理を含むこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の立体物読取システム。
  4. 前記回転台の前記読取対象物が載置される表面には、前記基準位置からの距離を表す目盛が設けられており、
    前記指示処理は、前記目盛を用いて、前記読取対象物の位置調整量を前記ユーザに指示する処理を含むこと
    を特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項記載の立体物読取システム。
  5. 前記制御ユニットは、前記スキャン処理として、プレスキャン処理、及び、本スキャン処理を順に実行し、前記判定処理として、前記プレスキャン処理により生成された前記形状データに基づき前記偏差を判定する処理を実行し、前記本スキャン処理の実行前に、前記指示処理を実行するように構成されていること
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項記載の立体物読取システム。
  6. 前記判定処理は、前記偏差として、前記回転台に載置された前記読取対象物の前記照射光が照射される側面を周方向に包囲する最小包絡円の中心と前記基準位置としての前記回転台の回転中心との位置偏差を算出する処理であること
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項記載の立体物読取システム。
  7. 前記判定処理は、前記偏差として、前記回転台に載置された前記読取対象物の前記照射光が照射される側面を周方向に包囲する最小包絡円の中心と前記基準位置としての前記回転台の回転中心との位置偏差を算出する処理であり、
    前記指示処理は、前記位置偏差が減少する方向への前記読取対象物の位置調整を指示する処理であり、
    前記制御ユニットは、前記本スキャン処理において、前記最小包絡円の径に対応する角速度で前記回転台を回転させるように前記駆動源を制御すること
    を特徴とする請求項5記載の立体物読取システム。
  8. 前記判定処理は、前記読取対象物を区画化して定義される区画毎に、前記偏差として、前記回転台に載置された前記読取対象物の前記区画に属する前記側面を周方向に包囲する最小包絡円の中心と前記基準位置としての前記回転台の回転中心との位置偏差を算出する処理であること
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項記載の立体物読取システム。
  9. 前記判定処理は、前記読取対象物を区画化して定義される区画毎に、前記偏差として、前記回転台に載置された前記読取対象物の前記区画に属する前記側面を周方向に包囲する最小包絡円の中心と前記基準位置としての前記回転台の回転中心との位置偏差を算出する処理であり、
    前記制御ユニットは、前記区画毎に前記本スキャン処理を実行し、前記区画の夫々に対応する前記本スキャン処理の実行前には、前記判定処理により算出された前記区画の前記位置偏差に基づき、前記区画の前記回転台の回転中心に対する前記位置偏差が減少する方向への前記読取対象物の位置調整を指示する処理を前記指示処理として実行すること
    を特徴とする請求項5記載の立体物読取システム。
  10. 前記制御ユニットは、前記区画毎の前記本スキャン処理において、前記読取対象物の前記区画に属する前記側面を周方向に包囲する前記最小包絡円の径に対応する角速度で前記回転台を回転させるように前記駆動源を制御すること
    を特徴とする請求項9記載の立体物読取システム。
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