JP2017031721A - 壁パネル - Google Patents

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木村 慎吾
Shingo Kimura
慎吾 木村
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Abstract

【課題】隣り合う壁パネルの接合部をより目立ち難くするための新規な技術を提案する。
【解決手段】複数の縦目地3と複数の横目地3にて矩形の区画が形成され、各区画に凸部5a,5b・・・が構成される方形の壁パネルであって、各凸部には、横目地3に沿って、上側の側面部51aと、下側の側面部52aが形成され、横方向に隣り合う凸部同士の上側の側面部51aについて、面積、及び/又は、傾斜角度が互いに異なる箇所を、横方向において少なくとも一箇所有する上側目地ライン3Tと、及び/又は、横方向に隣り合う凸部同士の下側の側面部52aについて、面積、及び/又は、傾斜角度が互いに異なる箇所を、横方向において少なくとも一箇所有する下側目地ライン3Uと、を有する壁パネル、とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、住宅などの建物の外装や内装の美観を向上させるための技術に関するものであり、より詳しくは、外装や内装の壁を構成する壁パネルの構造に関する。
従来、住宅などの建物の外装(外壁)や内装(室内壁、通路壁など)において、板状(パネル状)の壁パネルを並設することで、外装や内装の壁を構成することが行われている。隣り合う壁パネルは接合され、外観において連続した一連の壁表面が形成される。
特許文献1では、複数個のブロック部を表面に突出して形成した建築板について開示しており、各ブロック部の斜面を異なる角度で構成することにより、各斜面に塗布された塗膜の面積が異なるようにし、これにより、建築板の陰影感を大きくすることについて記載している。
特許第4351588号公報
壁パネルを施工して形成した一連の壁表面においては、隣接する壁パネル同士の接合部を目立たなくする(目立ち難くする)ことにより、継ぎ目のない(目立たない)連続した壁面意匠を構成することが要求される。接合部(継ぎ目)が目立つと、美観上問題となり、施工上の不具合としてクレームとなる可能性もあるためである。
この点、特許文献1に開示される技術においては、一枚の壁パネル(建築板)内の意匠について、その柄模様の陰影感を大きくすることは可能であるものの、隣り合う壁パネルの接合部を目立たなくすることができる技術ではない。
他方、実際には製造交差や施工誤差が生じることが予想されるものであり、これらを見越し、接合部をより目立たなくすることができる技術が求められていた。
そこで、本発明は、以上の問題に鑑み、隣り合う壁パネルの接合部をより目立ち難くするための新規な技術を提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、
複数の縦目地と複数の横目地にて矩形の区画が形成され、各区画に凸部が構成される方形の壁パネルであって、
前記各凸部には、前記横目地に沿って、上側の側面部と、下側の側面部が形成され、
横方向に隣り合う前記凸部同士の上側の側面部について、面積、及び/又は、傾斜角度が互いに異なる箇所を、横方向において少なくとも一箇所有する上側目地ラインと、
及び/又は、
横方向に隣り合う前記凸部同士の下側の側面部について、面積、及び/又は、傾斜角度が互いに異なる箇所を、横方向において少なくとも一箇所有する下側目地ラインと、を有する壁パネルとする。
また、請求項2に記載のごとく、
前記上側目地ライン、及び/又は、前記下側目地ラインとは別に、横方向に一直線上に延びる直線状ラインを有する、こととする。
また、請求項3に記載のごとく、
前記凸部には、縦目地と横目地で囲まれる凸表面が構成され、
前記凸表面は、施工状態において垂直面に対し、傾斜する傾斜角度を有する、こととする。
また、請求項4に記載のごとく、
前記凸部には、縦目地と横目地で囲まれる斫り表面が構成されることとする。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、請求項1に記載の発明においては、横目地において、視覚上、「揺らぎ」のあるラインが形成され、各壁パネルの凸部の境界部に横方向の目地ズレが存在しているものと認識されやすくなり、横方向に隣り合う壁パネル同士の接合部における横方向の目地ズレが目立って認識されることを防止でき、ひいては、壁パネル同士の接合部をより目立ち難くすることができる。
また、請求項2に記載の発明においては、縦方向に隣接する壁パネル同士の接合部に生じる直線状ラインのみならず、壁パネルの柄模様中にも直線状ラインが現れるので、接合部の直線状ラインに視線が集中することなく、接合部を目立ち難くすることができる。
また、請求項3に記載の発明においては、例えば、上側の側面部の幅をより広く、下側の側面部の幅をより狭く見せる効果を発揮させることができ、視覚上、「揺らぎ」の効果がより顕著に現れることにより、壁パネル同士の接合部をより目立ち難くすることができる。
また、請求項4に記載の発明においては、斫り表面に現れる複雑なラインによって、視覚の焦点が定まらないことになり、上側や下側の側面部の幅を特定し難くする効果を発揮させることができ、視覚上、「揺らぎ」の効果がより顕著に現れることにより、壁パネル同士の接合部をより目立ち難くすることができる。
本発明を適用する壁パネルの一実施例を示す図。 (A)は一実施例に係る柄模様の拡大図。(B)は略フラットな凸表面を有する凸部について示す図。(C)は傾斜した凸表面を有する凸部について示す図。(D)は傾斜した凸表面を有する凸部について示す図。(E)は傾斜した凸表面を有する凸部について示す図。(F)は傾斜した凸表面を有する凸部について示す図。(G)は斫り表面を有する凸部について示す図。 横方向(左右方向)に隣り合う壁パネルの接合部の部分の拡大図。 縦横に隣り合う壁パネルの接合部について示す図。 (A)ロールコーター塗装の概念について示す図。(B)は板厚が製作誤差により薄く構成された場合の塗装の状況について示す図。(C)は板厚が製作誤差により厚く構成された場合の塗装の状況について示す図。 壁パネルの色目のバラつきにより壁面に濃淡が形成されてしまう状況について説明する図。 (A)は板厚が薄い場合において立ち上がり面をより垂直に近づけた構成での塗装の状況について示す図。(B)は板厚が厚い場合において立ち上がり面をより垂直に近づけた構成での塗装の状況について示す図。 上下の壁パネルの接合部について示す正面図。(B)は(A)のA−A線断面図。(C)は一直線上の面取りラインについて示す図。(D)は面取りラインを分断した状態について示す図。(E)は面取りラインに粗面化加工を施した状態について示す図。
次に、発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明を適用する壁パネル1Aの一実施例を示すものであり、方形の板状材(建築板)として構成されており、その縁を構成する四辺をそれぞれ、上縁10、下縁20、右縁30、左縁40とする。各縁には合決部(裏実、表実)や、切りっ放し端面などが構成され、シーリングレスによる接合が可能に構成される。
壁パネル1Aの表面には、硬化前の基板をプレス成形や、切削による目地の形成などにより、凹凸面が形成される。図1の例では、断面略V字状の目地3にて矩形の区画が形成され、各区画において凸部5が構成されている。また、図1の例の壁パネル1Aは、横幅3030mm、縦幅455mmの長方形状のパネルとし、その表面に、横×縦にて120個×18個の区画が構成されることとしている。
なお、壁パネル1Aの素材については特に限定されるものではなく、窯業系の建築板(窯業系サイディング)、金属系の建築板(金属系サイディング)など、各種の建築板について本発明は適用できるものである。
図2(A)は、柄模様の拡大図であり、複数種類の各凸部5(ブリック)を縦横に配置してなる柄模様が構成される。凸部5は、例えば、図2(B)に示される略フラットな凸表面50a(施工状態で垂直面を構成するもの)を有するものや、図2(C)〜(F)に示されるように、上下左右の一辺が低くなる傾斜角度をつけた凸表面50b,50c・・を有するもの(なお、傾斜方向はこの4つの例に特に限定しない)が使用される。
また、各凸部5の間には、横方向と縦方向の目地3が存在し、凸部5と目地底31の間には、図2(B)〜(F)に示されるように、凸部5の凸表面50a,50b・・・から目地底31にかけて傾斜する側面部51〜54が構成される。
さらに、凸部5の一部は、図2(G)に示すように、表面が斫られた後のような、ランダムな凹凸にて複雑な表面を構成する斫り表面50mを有するもので構成される。
以上のように、本実施例では、各凸部5において、様々な角度の凸表面50a,50b・・・が構成されることで、様々な濃度の影が生まれ、色味に変化のある高い意匠性が確保される。また、斫り表面50mが配置されることで、光を受ける面に不規則性が生まれ、より複雑な陰影感が発揮される。また、塗装においては、スプレー塗装やフローコーター塗装により全体を濃い色味で塗った後、ツートンのトップ面の部分を明るい色でロールコーター塗装することで、更なる陰影感を表現できる。
図3は、横方向(左右方向)に隣り合う壁パネル1A,1Bの接合部Syの部分の拡大図である。
図3において、凸部5a,5b・・・・が現れており、壁パネル1Aの凸部5fと、壁パネル1Bの凸部5gの間に、接合部Syが存在する。
ここで、凸部5aにおいては、略傾斜のない凸表面50aと、上側の側面部51aと、下側の側面部52aと、右側の側面部53aが現れている。
同様に、凸部5bにおいては、上側が低く下側が高い傾斜がつけられた凸表面50bと、上側の側面部51b、下側の側面部52bと、右側の側面部53bが現れている。
なお、凸表面50bの傾斜の説明において、「高い」、「低い」の用語は、壁パネルの厚み方向における「厚い」、「薄い」に対応するものである。換言すれば、壁パネルにおける凸表面の突出高さを意味するものである。
同様に、凸部5cにおいては、上側が高く下側が低い傾斜であって、他の部位から右下部分にかけて低くなる傾斜がつけられた凸表面50cと、上側の側面部51cと、下側の側面部52cが現れている。
同様に、凸部5dにおいては、斫り表面50dと、その周囲において発現する上側の側面部51dと、下側の側面部52dと、右側の側面部53dが現れている。
同様に、凸部5eにおいては、略傾斜のない凸表面50eと、上側の側面部51eと、下側の側面部52eと、右側の側面部53eが現れている。
同様に、凸部5fにおいては、斫り表面50fと、上側の側面部51fが現れている。
同様に、凸部5gにおいては、略傾斜のない凸表面50gと、上側の側面部51gと、下側の側面部52gと、右側の側面部53gが現れている。
そして、各凸部5a〜5gが横方向に一列に並べられ、その上側の側面部51a〜51gの箇所において、横方向の目地3に沿って延びる一連の上側目地ライン3Tが形成される。この上側目地ライン3Tは、光を反射する面を構成するため、認識され易いように現れる。図3では、より理解をし易くするために、上側目地ライン3Tの輪郭を上側に抽出して記載している。
ここで、上側目地ライン3Tにおいては、各側面部51a〜51gの面積(形状)や傾斜角度が異なるため、視覚上、「揺らぎ」のあるラインが形成される。換言すれば、長さ方向において幅が広くなったり狭くなったりし、また、傾斜角度が大きくなったり小さくなったりするバリエーションのある帯状のラインが形成される。
また、各凸表面50a,50b・・・の傾斜角度の違いや、斫り表面50d,50fの存在により、視覚上、「揺らぎ」がより顕著に現れる。具体的には、例えば、凸部5bの凸表面50bが傾斜していることによって、凸表面50bと、凸表面50aの側面部53aとの間に輪郭線55が顕著に現れることになる。この輪郭線55は、角度αにて傾斜するため、視覚上、側面部51aの幅をより広く、側面部51bの幅をより狭く見せる効果を発揮することになる。また、斫り表面50f,50gの複雑なライン56a,56bによっても、視覚の焦点が定まらないことになり、側面部51d,51fの幅を特定し難くする効果が発揮されることになる。
このように、各凸表面50a,50b・・・の傾斜角度の違いや、斫り表面50d,50fが存在することにより、単に、上側の側面部51a〜51gの幅が上側目地ライン3Tの長さ方向において変化する構成と比較して、より「揺らぎ」の効果を強く発揮させることが可能となる。
また、同様に、下側の側面部52a〜52gの箇所においても、横方向に延びる一連の下側目地ライン3Uが形成される。この下側目地ライン3Uは、影をなす面を構成するため、認識され易いように現れる。図3では、より理解をし易くするために、下側目地ライン3Uの輪郭を下側に抽出して記載している。
この下側目地ライン3Uについても、上側目地ライン3Tと同様に、「揺らぎ」の効果を発揮させることができる。
そして、以上のように、横方向の目地3に沿って上側目地ライン3T、下側目地ライン3Uが構成されることで、隣り合う壁パネル1A,1Bの目地3同士の間で生じるズレが目立ち難くなる。これにより接合部Syが目立ち難くなるといった視覚効果を発揮させることができる。
つまり、上側目地ライン3T、下側目地ライン3Uの「揺らぎ」が存在するため、各壁パネル1A,1Bの凸部5a,5b・・・の境界部に横方向の目地ズレが存在しているものと認識されやすくなり、横方向に隣り合う壁パネル1A,1B同士の接合部Syにおける横方向の目地ズレだけが特別目立って認識されることがない。
以上の構成により、図4に示すように、横方向に壁パネル1A,1Bを突き合わせて接合した状態では、接合部Syにおける横方向の目地3A,3B同士のズレ(上下方向)を目立ちににくくすることができる。
他方、図4に示すように、縦方向に隣接する壁パネル同士(壁パネル1A,1Cの間、壁パネル1B,1Dの間)の接合部Sxには、横方向に延びる直線状ラインLが生じることになる。接合部Sxでは、壁パネル1Aの下縁と壁パネル1Cの上縁が接合されるため、直線状ラインLが必然的に現れるのである。
そこで、この直線状ラインLを目立ち難くするために、壁パネルの柄模様中に、直線状ラインXを形成することとする。即ち、壁パネルの柄模様中において、上側目地ライン3T、下側目地ライン3Uを伴う目地3A,3Bの他に、直線状ラインXを伴う目地ライン3xを出現させるものである。
これによれば、縦方向に隣接する壁パネル同士の接合部Sxに生じる直線状ラインLのみならず、壁パネルの柄模様中にも直線状ラインXが現れるので、接合部Sxの直線状ラインLに視線が集中することなく、接合部Sxを目立ち難くすることができる。
なお、以上の実施例では、横方向に延びる目地について、「揺らぎ」を形成する上側目地ライン3T、下側目地ライン3Uが構成される例について述べたが、縦方向に延びる目地についても同様に適用できるものである。また、本明細書中において、方向を特定するための「縦」「横」の用語は、互いに直交する2方向を定義するために便宜的に用いるだけであり、説明中、「縦」と「横」を置き換えて解釈することもできる。
次に、壁パネルのロールコーター塗装に関する技術について説明する。
図5(A)に示すように、ロールコーター塗装は、塗布ロール80とバックアップロール81の隙間82に壁パネル1Aを差し込み搬送し、塗布ロール80にて壁パネル1Aの凹凸表面1zの凸部分9a,9bに塗装を施す技術である。この図5(A)では、複雑な凹凸表面をなす斫り表面50mが形成される例を表現している。
ここで、ロール間の隙間82のクリアランス幅は規定の一定の値に設定されており、壁パネル1Aに対して塗布ロール80から一定の圧力Pが作用し、塗布ロール80が適宜圧縮して塗り込みが行われる。そして、圧力が一定であれば、壁パネル1Aに形成される塗膜も一定のものとなり、壁パネルごとの塗装にはバラつきが生じないことになる。
しかしながら、壁パネル1Aには製作誤差があるため、板厚1wにバラつきが生じることが想定される。そして、この板厚1wのバラつきが塗膜の形成に影響することを見出した。
具体的には、図5(B)に示すように、板厚1wが製作誤差により薄く構成された場合には、塗布ロール80から作用する圧力Pは小さくなり、塗布ロール80の圧縮量も小さくなるため、凸部分9a,9bにおいて塗装範囲G1,G2は狭くなる。換言すれば、断面で見た場合に、凸部分9a,9bの頂上部分からの塗り込み深さDが浅くなるため、平面(壁パネルの表面と対向する方向から見た場合)で見た場合に、塗装範囲G1,G2が狭くなるのである。
他方、図5(C)に示すように、板厚1wが製作誤差により厚く構成された場合には、塗布ロール80から作用する圧力Pは大きくなり、塗布ロール80の圧縮量も大きくなるため、凸部分9a,9bにおいて塗装範囲G1,G2は広くなる。換言すれば、断面で見た場合に、凸部分9a,9bの頂上部分からの塗り込み深さDが深くなるため、平面で見た場合に、塗装範囲G1,G2が狭くなるのである。
そして、例えば、ホワイト系の明るい塗装を施す場合には、図5(B)の場合は全体的に色目が暗くなり、図5(C)の場合は、全体的に色目が明るくなる。他方、ダーク系の塗装を施す場合には、図5(B)の場合は全体的に色目が薄くなり、図5(C)の場合は、全体的に色目が濃くなる。
このように壁パネルの色目にバラつきが生じると、図6に示すように、壁パネルを並べて施工した場合に、その色味の違いが顕著に目立つことになり、壁面全体の統一感を阻害することになる。図6の例では、ホワイト系の明るい塗装が施された略同一厚みの壁パネル1A,1Aの中に、一枚だけ厚みが薄く色目が暗い壁パネル1Bが配置されることにより、壁面に濃淡が形成されてしまうことを表している。
鋭意検討したところ、ロールコーター塗装を行う場合において、凸部分9a,9bの断面形状が塗装範囲G1,G2に影響することを見出した。即ち、図7(A)(B)の拡大部分に示すように、凸部分9aは、壁パネルの基板9cのベース面9dから立ち上がる立ち上がり面9eと、立ち上がり面9eよりも上の部分に現れる表面部9fを有して構成される。そして、凸部分9aのうち、立ち上がり面9eの角度θをより垂直に近づけることにより(急勾配とする)、平面で見た場合の塗装範囲G1の均一化が図られるのである。
これにより、板厚1wが薄い図7(A)の場合には、断面で見ると、凸部分9aの部位において、立ち上がり面9eがほとんど塗布されず、平面で見ても、表面部9fのみが認識され、立ち上がり面9eの塗装は略認識されないことになる。
これに対し、板厚1wが厚い図7(B)の場合には、断面で見ると、凸部分9aの部位において、立ち上がり面9eが塗布されるものの、この立ち上がり面9eの角度θが90度に近く設定されているため、平面で見ると、表面部9fのみが認識され、立ち上がり面9eの塗装は略認識されないことになる。
以上のように、図7(A)(B)において、凸部分9aにおける塗装のなされ方は異なるものの、立ち上がり面9eの角度θの設定によって、平面で見た場合の塗装範囲G1を均一にすることができる。
なお、角度θについては特に限定されるものではないが、45度〜90度の範囲とすることが考えられ、より顕著な効果を得るには、60度〜90度の範囲とすることが好ましい。
また、この方法、即ち、立ち上がり面9eの角度θの設定による平面で見た場合の塗装範囲の均一化については、特に、図2(A)に示すように、斫り表面50mを有する凸部5を含む柄模様について特に好適である。つまり、図5(B)(C)に示される斫り表面50mにおいては、なだらかな傾斜をなす立ち上がり面9eを有する凸部分9aが多く出現するので、この立ち上がり面9eの角度θを90度に近づけることで、顕著な効果を得ることができる。
次に、壁パネルの縁部分の面取りに関して説明する。
図8(A)は上下の壁パネル1A,1Cの接合部について示す正面図であり、図8(B)は、図8(A)のA−A線断面図である。
図8(B)に示すように、下側の壁パネル1Aの上縁には下実部11が形成され、上側の壁パネル1Cの下縁には上実部12が形成され、下実部11に上実部12が乗り掛かって合決接合されている。
壁パネル1Cにおいて、凸部5bには、凸表面50aと、下側の側面部52aが現れている。この側面部52aは面取り加工により形成され、幅52wを有して構成される。
そして、この面取り加工による側面部52aが、図8(C)に示すように、一直線上の面取りライン52Lを形成するように現れることになる。
ここで、面取り加工は、図8(B)に示すように、表面加工mを施した後の壁パネルに対して行われるため、面取り加工により形成された側面部52aのみ表面加工mが存在しないことになり、他の表面加工mの部位と質感が異なり、より目立ち易いことを見出した。具体的には、例えば、凸表面50aについて、ビーズ吹き付け加工などにより表面が粗面化されている場合では、面取りされた後の面取りライン52Lは平滑な面となるため、その質感の違いにより、面取りライン52Lが顕著に目立ってしまうことなどである。また、下から見上げた場合には、一連の影のラインとなって目立ち易くなることも見出した。
以上の問題の解決策としては、面取り加工による側面部52aの幅52w(図8(B))を狭くすることが考えられるが、面取により始発目地(端部の目地)を形成することから幅52wは十分に確保する必要があり、他の解決策を鋭意検討した。
一つの解決手段としては、面取りライン52Lを目地3の箇所で分断させることで、面取りライン52Lの存在を目立ち難くするものである。具体的には、図8(D)に示すように、目地3に対し追加的に切削加工を施し、目地3をより深くすることで、目地3の箇所において面取りライン52Lの連続性を分断し、面取りライン52Lを目立ち難くするものである。
さらに、別の解決手段としては、面取りライン52Lの質感を、壁パネルの表面の質感に近づけるものである。具体的には、図8(E)に示すように、例えば、壁パネルの表面が粗面化されている場合に、面取りライン52Lに対して粗面化加工を施すことで、質感を近づけるものである。粗面化加工の方法としては、ビーズ吹き付け加工や、硬質ブラシによるブラッシングや、叩き加工による凹凸形成、などが考えられる。なお、図8(D)において説明した目地3をより深くする加工も合せて行ってもよい。
以上の方法により、面取りライン52Lをより目立ち難くすることができ、これにより、壁パネル同士の接合部Sをより目立ち難くすることができる。なお、以上の実施例では、上下に配置される壁パネルの接合部Sの例を用いて説明したが、左右に配置される壁パネルの接合部においても同様の方法を適用することができる。
以上のようにして本発明を実施することができる。
即ち、本発明の特徴的な技術として、図3に示すように、
複数の縦目地3と複数の横目地3にて矩形の区画が形成され、各区画に凸部5a,5b・・・が構成される方形の壁パネルであって、
各凸部には、横目地3に沿って、上側の側面部51aと、下側の側面部52aが形成され、
横方向に隣り合う凸部同士の上側の側面部51aについて、面積、及び/又は、傾斜角度が互いに異なる箇所を、横方向において少なくとも一箇所有する上側目地ライン3Tと、
及び/又は、
横方向に隣り合う凸部同士の下側の側面部52aについて、面積、及び/又は、傾斜角度が互いに異なる箇所を、横方向において少なくとも一箇所有する下側目地ライン3Uと、を有する壁パネル、とするものである。
これにより、図3に示すように、横目地において、視覚上、「揺らぎ」のあるラインが形成され、各壁パネル1A,1Bの凸部5a,5b・・・の境界部に横方向の目地ズレが存在しているものと認識されやすくなり、横方向に隣り合う壁パネル1A,1B同士の接合部Syにおける横方向の目地ズレが目立って認識されることを防止でき、ひいては、壁パネル1A,1B同士の接合部Syをより目立ち難くすることができる。
また、図4に示すように、上側目地ライン3T、及び/又は、下側目地ライン3Uとは別に、横方向に一直線上に延びる直線状ラインXを有する、壁パネルとするものである。
これによれば、図4に示すように、縦方向に隣接する壁パネル同士の接合部Sxに生じる直線状ラインLのみならず、壁パネルの柄模様中にも直線状ラインXが現れるので、接合部Sxの直線状ラインLに視線が集中することなく、接合部Sxを目立ち難くすることができる。
また、図2(C)〜(F)に示すように、凸部には、縦目地と横目地で囲まれる凸表面50b〜50eが構成され、
凸表面50b〜50eは、施工状態において垂直面に対し、傾斜する傾斜角度を有する、こととするものである。
これにより、図3に示すように、例えば、上側の側面部51aの幅をより広く、下側の側面部51bの幅をより狭く見せる効果を発揮させることができ、視覚上、「揺らぎ」の効果がより顕著に現れることにより、壁パネル1A,1B同士の接合部Syをより目立ち難くすることができる。
また、図2(G)に示すように、凸部には、縦目地と横目地で囲まれる斫り表面50mが構成される、こととするものである。
これにより、図3に示すように、斫り表面50mに現れる複雑なラインによって、視覚の焦点が定まらないことになり、上側や下側の側面部51d,51fの幅を特定し難くする効果を発揮させることができ、視覚上、「揺らぎ」の効果がより顕著に現れることにより、壁パネル1A,1B同士の接合部Syをより目立ち難くすることができる。
本発明は、住宅などの建物の外装(外壁)や内装(室内壁、通路壁など)を形成するための壁パネルの接合部をより目立ち難くする技術として、幅広く適用可能である。
1 壁パネル
3 横目地
5 凸部
50a 凸表面
51a 上側の側面部
52a 下側の側面部
3T 上側目地ライン
3U 下側目地ライン
Sy 接合部

Claims (4)

  1. 複数の縦目地と複数の横目地にて矩形の区画が形成され、各区画に凸部が構成される方形の壁パネルであって、
    前記各凸部には、前記横目地に沿って、上側の側面部と、下側の側面部が形成され、
    横方向に隣り合う前記凸部同士の上側の側面部について、面積、及び/又は、傾斜角度が互いに異なる箇所を、横方向において少なくとも一箇所有する上側目地ラインと、
    及び/又は、
    横方向に隣り合う前記凸部同士の下側の側面部について、面積、及び/又は、傾斜角度が互いに異なる箇所を、横方向において少なくとも一箇所有する下側目地ラインと、を有する壁パネル。
  2. 前記上側目地ライン、及び/又は、前記下側目地ラインとは別に、横方向に一直線上に延びる直線状ラインを有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の壁パネル。
  3. 前記凸部には、縦目地と横目地で囲まれる凸表面が構成され、
    前記凸表面は、施工状態において垂直面に対し、傾斜する傾斜角度を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の壁パネル。
  4. 前記凸部には、縦目地と横目地で囲まれる斫り表面が構成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の壁パネル。
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