JP2017025836A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】昇圧電圧のチャージが間に合わないような短期間の噴射が求められた場合に、燃料噴射量ばらつきを抑える内燃機関の燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁5と、燃料噴射弁の駆動を制御する燃料噴射制御装置27と、燃料噴射弁の駆動用電圧をバッテリの電圧よりも高圧の基準電圧に昇圧する昇圧回路41と、を有し、燃料噴射制御装置27は、燃料噴射により低下する基準電圧の電圧降下量を推定すると共に、昇圧回路により昇圧される電圧上昇量を推定する電圧推定手段52と、電圧推定手段により求めた電圧降下量と電圧上昇量とに基づいて、燃料噴射時の燃料噴射量を補正するための補正量を算出する補正量算出手段53と、を備える。昇圧電圧が基準電圧より低い場合には、燃料噴射パルス幅演算手段55で燃料噴射パルス幅を延長するように補正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射装置に係り、例えば燃料噴射量のばらつきを抑えることができる内燃機関の燃料噴射装置に関する。
従来、燃料噴射のためのシステムでは、内燃機関のシリンダ1動作サイクルにおいて電磁駆動される燃料噴射弁を有する燃料噴射装置から燃焼室に対して、複数回の燃料噴射(多段噴射)による燃料供給が行われている。
また、こうした燃料噴射装置においては、昇圧電源は、一般的には誘導素子とスイッチング素子からなる昇圧回路と、昇圧された電力を蓄えるコンデンサとから構成されている。昇圧電源から燃料噴射弁に通電する場合には、コンデンサからの放電によって電力が供給される。このため、昇圧電源から通電するとコンデンサは放電によって電圧が降下してしまう。
コンデンサは、放電後に電力が昇圧回路によってチャージされて、昇圧された所定の電圧に復帰するが、複数回の噴射を比較的短時間に行う場合には、二回目以降の噴射にチャージが間に合わないことがある。
例えば特許文献1では、エンジンコントローラユニットによりバッテリ電圧を昇圧した昇圧電圧をモニタし、該昇圧電圧が設定された通常電圧以下に低下したとき、燃料噴射弁の開弁時間Piを延長し、燃料噴射弁の動作に必要な駆動電流を確保する構成により、昇圧電圧が低下した場合においても、要求された噴射回数について実行可能な最大回数の噴射を行うことにより、信頼性の高い燃料噴射装置を実現している。
特開2011−185157号公報
しかし、内燃機関の燃料噴射装置においては、多段噴射に対する要求が年々増大している一方で、排気ガスの浄化を目的として昇圧電圧のチャージが間に合わないような短期間での燃料噴射をすることが求められている。昇圧電圧のチャージが完了する前に次の噴射を行うと、昇圧電圧不足によって燃料噴射弁のプランジャの吸引エネルギーが低下して燃料噴射弁の開弁遅れとなり、噴射量のばらつきが大きくなってしまう。特に低噴射パルス域では、この影響が大きく、開弁遅れによる噴射量のばらつきを抑える補正制御が必要である。
また、多段噴射時に噴射タイミングが近接するような噴射を実行する場合、昇圧電圧のチャージ時間を確保するために噴射タイミングを遅らせると、エンジン出力、排気ガスの浄化、燃費向上を高い次元で両立させることを目的として要求噴射タイミングを設定したとしても、所望のタイミングで燃料噴射を実行できないことがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、噴射タイミングが近接し、昇圧電圧のチャージが間に合わないような短期間の噴射が求められた場合に、所望の噴射タイミングの要求を満たすことができ、昇圧電圧がチャージ中に噴射することによる燃料噴射量ばらつきを抑える内燃機関の燃料噴射装置を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る内燃機関の燃料噴射装置は、内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁と、該燃料噴射弁の駆動を制御する燃料噴射制御装置と、前記燃料噴射弁の駆動用電圧をバッテリの電圧よりも高圧の基準電圧に昇圧する昇圧回路と、を有する内燃機関の燃料噴射装置であって、前記燃料噴射制御装置は、燃料噴射により低下する前記基準電圧の電圧降下量を推定すると共に前記昇圧回路により昇圧される電圧上昇量を推定する電圧推定手段と、該電圧推定手段により求めた電圧降下量と電圧上昇量とに基づいて、燃料噴射時の燃料噴射量を補正するための補正量を算出する補正量算出手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、多段噴射により昇圧回路の昇圧電圧が設定された基準電圧以下に低下した場合の噴射であっても、昇圧電圧推定値に応じて燃料噴射量を補正できるため、要求された噴射タイミングをずらすことなく、燃料噴射量のばらつきが抑えられる。
本発明に係る内燃機関の燃料噴射装置の一実施形態を備えた内燃機関の全体構成図。 図1のエンジンコントロールユニットを示す制御ブロック図。 本発明の燃料噴射制御装置の制御ブロック図。 燃料噴射弁の駆動電流と、昇圧電圧と、昇圧復帰時間の関係を示したタイミングチャート。 多段噴射時の要求動作の一例を示すタイミングチャート。 多段噴射時の要求動作の他の例を示すタイミングチャート。 多段噴射時の要求動作のさらに他の例を示すタイミングチャート。 バッテリ電圧と昇圧電圧の復帰基準時間の関係を示すタイミングチャート。 本発明による昇圧電圧推定値と昇圧電圧推定補正量の関係を示すタイミングチャート。 本発明による燃料噴射制御のフローチャート。
以下、本発明に係る内燃機関の燃料噴射装置の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明に係る燃料噴射装置を備えた内燃機関のシステムの基本構成を示している。
図1において、内燃機関1は、シリンダ内にピストン2、吸気弁3、排気弁4を備えている。燃料噴射弁5はシリンダ内の燃焼室内に燃料を直接噴射するものであり、シリンダヘッドには点火プラグ6と点火コイル7が備えられている。シリンダのウォータジャケットには冷却水の水温センサ8が備えられている。内燃機関1に吸入される空気は、AFM(空気流量計: Air Flow Meter )20を通過し、スロットル弁19、コレクタ15の順に吸入にされ、その後、各気筒に備わる吸気管10、吸気弁3を介して燃焼室21に供給される。
一方、燃料は、燃料タンク23から低圧燃料ポンプ24により、内燃機関1に備わる高圧燃料ポンプ25へ送られ、高圧燃料ポンプ25は、ECU( Engine Control Unit )9からの制御指令値に基づき、燃料圧を所望の圧力になる様に制御する。これにより高圧化された燃料は、高圧燃料配管29を介して、燃料噴射弁5へ送られ、燃料噴射弁5は、ECU9内に備わる燃料噴射弁制御装置27の指令に基づき、燃料を燃焼室21内へ噴射する。
内燃機関1には、高圧燃料ポンプ25を制御するため、高圧燃料配管29内の圧力を計測する燃料圧力センサ26が備わっており、ECU9は、このセンサ値に基づき、高圧燃料配管内29の燃料圧を所望の圧力になる様、所謂フィードバック制御を行うように構成されている。更に内燃機関1には、前記点火コイル7、点火プラグ6が備えられており、ECU9により、所望のタイミングで点火コイル7への通電制御と点火プラグ6による点火制御が行われる仕組みとなっている。
これにより、燃焼室21内で吸入空気と燃料は、点火プラグ6から放たれる火花により燃焼する。燃焼により生じた排気ガスは、排気弁4を介して、排気管11に排出され、排気管の途中には、この排気ガスを浄化するための三元触媒12が備えられている。三元触媒12の上流側に排ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ13が設置されている。
ECU9には、前述の燃料噴射制御装置27が内蔵され、内燃機関1のクランク軸(図示せず)角度を計測するクランク角度センサ16、吸入空気量を示すAFM20、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ13、運転者が操作するアクセルの開度を示すアクセル開度センサ22、燃料圧力センサ26等の信号が入力される。
各センサから入力された信号について更に述べると、ECU9は、アクセル開度センサ22のアクセル開度信号から、内燃機関1の要求トルクを算出するとともに、アイドル状態であるか否かの判定等を行う。また、ECU9は、クランク角度センサ16の信号から、内燃機関1の回転速度(以下、エンジン回転数)を演算する回転数検出手段と、水温センサ8から得られる内燃機関1の冷却水温と内燃機関始動後の経過時間等から三元触媒12が暖機された状態であるか否かを判断する手段などが備えられている。
また、ECU9は、前述の要求トルクなどから、内燃機関1に必要な吸入空気量を算出し、それに見合った開度信号をスロットル弁19に出力し、燃料噴射制御装置27は吸入空気量に応じた燃料量を算出して燃料噴射弁15に燃料噴射信号を出力し、更に点火コイル17に点火信号を出力する。排気管11とコレクタ15との間はEGR(排気ガス再循環)通路18により接続され、EGR通路18の途中にはEGR弁14が備えられている。EGR弁14の開度はECU9によって制御され、排気管11の中の排気ガスが吸気管10に還流され再燃焼される。
つぎに、図2を参照して、ECU9について説明する。図2はECU9の制御ブロック図を示している。燃料噴射制御装置27はECU9に内蔵され、マイコン34、ドライバIC45、昇圧回路41、上部ドライバ42、下部ドライバ43とから構成されている。
車両用電源であるバッテリ31からのバッテリ電圧は、ECU9に供給されることで、電源IC33、燃料噴射制御回路27のドライバIC45、燃料噴射装置駆動用の昇圧回路41、及び上部ドライバ42等に供給される。電源IC33からの電圧は制御手段としてのマイコン34、ドライバIC45等に供給される。昇圧回路41は燃料噴射弁5の駆動用電圧をバッテリ31の電圧よりも高圧の基準電圧に昇圧するものであり、バッテリの電圧の12ボルトより高い65ボルト程度に電圧が上げられる。
燃料噴射制御装置27のドライバIC45は、マイコン34との通信部39、昇圧回路駆動部40およびドライバ駆動部38を有し、昇圧回路駆動部40から昇圧回路41にスイッチング信号を送って昇圧回路41により昇圧された電圧を上部ドライバ42に供給する。また、昇圧回路41で昇圧された電圧はドライバIC45の昇圧回路駆動部40にフィードバックされ、ドライバIC45はこれにより再びスイッチング信号を送るか否かを判断する。
また、昇圧回路41で昇圧された電圧は、マイコン34のA/Dコンバータ35にフィードバックされ、マイコン34はA/D値を基にして通信部36よりドライバIC45に対して信号を送ることができる。マイコン34はA/Dコンバータ35を介して、昇圧電圧の他に燃圧センサや温度センサ(ECU9の周辺温度、基板温度、昇圧回路の温度含む)等からの信号を入力、モニタすることが可能である。マイコン34はこの他にも、外部負荷を駆動したり、外部からの信号をモニタしたりする入出力ポート32を有している。また、マイコン34は、図示しないが、ROM、RAMを備え、設定値等を記憶できる機能を備えている。
マイコン34は、燃料噴射制御部28をその構成要素として備えているものであり、具体的には図3に示されているように、燃料噴射弁5が燃料噴射したときに基準電圧が下がる電圧降下量を推定すると共に、昇圧回路41により昇圧される電圧上昇量を推定する電圧推定手段52を内蔵している。また、マイコン34は、電圧推定手段により求めた電圧降下量と電圧上昇量に基づいて、燃料噴射時の燃料噴射量を補正するための補正量を算出する補正量算出手段53を内蔵している。
燃料噴射制御装置27の上部ドライバ42は昇圧回路41の昇圧電圧によりコイル負荷44を駆動する昇圧電圧ドライバ42aと、バッテリ31からのバッテリ電圧によりコイル負荷44を駆動するバッテリ電圧ドライバ42bを有する。上部ドライバ42はドライバIC45のドライバ駆動部38の駆動信号Aおよび駆動信号Bにより、電磁コイルを有する燃料噴射弁等のコイル負荷44へ電流を供給する。駆動信号Aは昇圧電圧による昇圧電圧ドライバ42aをトリガし、駆動信号Bはバッテリ電圧によるバッテリ電圧ドライバ42bをトリガする。また、下部ドライバ43は、ドライバ駆動部38の駆動信号Cによりコイル負荷44からの電流をグランド電位に流す。
上部ドライバ42と下部ドライバ43の少なくとも一方は、シャント抵抗等を用いた電流検出部及び端子電圧検出部を有しており、ドライバ及びコイル負荷44に流れる電流値を検出してフィードバックするドライバ駆動制御を行っている。また、これらの機能によりドライバへの過電流や端子の天絡、地絡の検出を行うことも可能である。
ここで、この実施形態では昇圧回路41、上部ドライバ42、下部ドライバ43はドライバIC45と別体に設けているが、これらをドライバIC45の内部に設けてもよい。すなわち、ドライバIC45をドライバもしくはプリドライバどちらの役割で使用してもよい。
図3は、本発明に係る燃料噴射弁の燃料噴射制御部28に関するものであり、推定した昇圧電圧により燃料噴射パルス幅を補正する制御ブロック図の一例を示している。燃料噴射タイミング演算手段51は、燃料噴射タイミングを演算する手段であり、エンジン回転数や、エンジン水温、噴射行程情報などの条件により、気筒毎に噴射タイミングを算出する。昇圧電圧推定手段52は、気筒毎の燃料噴射タイミング、ECU9の周辺温度、ECU9の基板温度、昇圧回路の温度、バッテリ電圧、またはバッテリ電圧なまし値から、昇圧回路駆動部40でモニタする昇圧電圧を起点として、昇圧電圧の推定を行い、昇圧電圧推定値を算出する。具体的には、燃料噴射により低下する燃料噴射弁の電圧降下量を推定すると共に、昇圧回路41により昇圧される燃料噴射弁の電圧上昇量を推定する。昇圧電圧推定値の算出方法については、後述で説明する。
昇圧電圧推定補正量算出手段53では、前記昇圧電圧推定値によって、昇圧電圧降下に伴う燃料ばらつきを抑えるよう補正量を算出する。基本制御値算出手段54では、エンジン回転数、負荷、エンジン水温などの条件により基本制御値を算出する。燃料噴射パルス幅演算手段55では、前記基本制御値に対して、本発明の特徴点である後述する昇圧電圧推定手段52と補正量算出手段53で算出される前記昇圧電圧推定値による燃料補正量を反映し、噴射パルス幅を演算する。多段噴射を実行する際は、多段噴射回数や分割比に応じて複数回噴射するためのパルス幅を演算する。燃料噴射弁駆動手段56は、燃料噴射弁9を駆動する手段であり、前記燃料噴射タイミングと前記燃料噴射パルス幅に応じて、燃料噴射弁5に対して、駆動電流を出力して燃料噴射を実行する。
つぎに、燃料噴射弁の1本駆動あたりの昇圧電圧降下量、及び降下時間の算出について、図4を用いて説明する。図4は、燃料噴射弁の駆動電流と、昇圧電圧と、昇圧復帰時間の関係を示したタイミングチャートである。この波形では、燃料噴射弁の1本駆動時に消費される電荷はΔQ(401)の面積で示しており、dt(402)とip(403)からΔQを下式(1)で算出できる。
ΔQ=dt×ip/2・・・(1)
dt(402)は燃料噴射弁の駆動電流が流れてからピーク電流に到達するまでの時間であり、昇圧電圧(Vboost)の降下時間ΔT(404)と等価である。dt(402)は、バッテリ電圧、またはバッテリ電圧なまし値、またはECUの周辺温度、またはECUの基板温度、または昇圧回路の温度、のいずれか2つ以上によって設定しておく。ここで、バッテリ電圧なまし値とは、バッテリ電圧に対して加重平均フィルタを掛けることにより、バッテリ電圧の変動を抑えたものとする。
ip(403)は燃料噴射弁のピーク電流であり、開弁電流I peakとして使用燃圧などに応じて予め設定しておく。燃料噴射弁駆動電流波形で立上り部は有効パルス幅w1を示しており、立下り部と、平坦に延びる噴射電流I holdは無効パルス幅w2を示している。本発明では、燃料噴射量を補正するための補正量は、無効パルス幅w2を延長あるいは短縮して燃料噴射量のばらつきを抑えている。昇圧回路41による電圧上昇量に対して燃料噴射による電圧降下量が大きい場合に、駆動電圧は基準電圧より低い電圧となる。この場合には、噴射電流を延長して無効パルス幅を延長することで開弁時間を延長して燃料噴射量を増やし燃料噴射量のばらつきを抑えることができる。
また、電荷算出式(Q=CV)から、燃料噴射弁1本駆動あたりの昇圧電圧降下量ΔV(405)は、下式(2)で算出できる(ΔVは昇圧電圧降下量と呼ぶ)。
ΔV=ΔQ/C・・・(2)
昇圧回路41内部で使用しているコンデンサに応じて静電容量:Cが決まるが、コンデンサは温度によるばらつきを含むので、温度センサによって静電容量を補正することが好ましい。なお、電荷算出式より、燃料噴射弁を2本同時に駆動した場合、消費される電荷ΔQ(401)は2倍になるため、昇圧電圧降下量ΔV(405)も2倍となる。また、dtc(406)は昇圧電圧復帰時間であり、昇圧回路にチャージされる電流(ic)は、下式(3)で算出できる。
ic=ΔQ/dtc・・・(3)
電荷算出式より、上式を下式(4)に変換できる。
ΔV=ic×dtc/C・・・(4)
チャージされる電流(ic)と、静電容量(C)を仮に固定値とした場合、昇圧電圧降下量ΔV(405)が2倍になると、昇圧電圧復帰時間:dtc(406)も2倍となる。
ここで、請求項に記載の予め設定した消費電力量とは、燃料噴射弁1本駆動あたりの燃料噴射するたびの昇圧電圧降下量ΔV(405)と降下時間ΔT(404)を表す。消費電力量を求めることで、燃料噴射弁1本駆動時の昇圧電圧の低下量を推定することができ、基準電圧を所定値低下させて推定してもよい。また、燃料噴射弁1本駆動時の供給電力量とは、昇圧電圧の上昇(復帰)量ΔV(405)と昇圧電圧復帰時間dtc(406)を表す。
図5は、多段噴射時の要求動作の一例を示すタイミングチャートである。タイミングチャートは上から順に、噴射パルス幅、燃料噴射弁の電流波形、昇圧電圧(Vboost)を表しており、180deg所定期間(507〜508)の間に同一気筒の多段噴射を3回行う場合を例として要求動作を説明する。昇圧電圧(Vboost)は、電源が投入されると、基準電圧501まで昇圧され、基準電圧501で一定となるよう保持される。
また、昇圧電圧の実線502で示す通り、噴射1回目(503)、噴射2回目(504)、噴射3回目(505)のタイミング(時点)で噴射1回あたり所定量、電圧が降下し、その後は基準電圧501に向けて昇圧される。噴射2回目のタイミング504のように、昇圧電圧が基準電圧501まで復帰していれば、安定した燃料噴射量を噴射できるが、噴射3回目のタイミング505のように、昇圧電圧(Vboost)が基準電圧501までチャージ完了する前に次の噴射を行うと、昇圧電圧不足によって燃料噴射弁のプランジャの吸引エネルギーが低下して燃料噴射弁の開弁遅れとなり、噴射量ばらつきが大きくなってしまう。特に低噴射パルス域ではこの影響が大きく、開弁遅れによる噴射量のばらつきを抑える補正制御が必要である。また、多段噴射時に噴射タイミングが近接するような噴射を実行する場合、昇圧電圧のチャージ時間を確保するために噴射タイミングを遅らせると、エンジン出力、排気ガスの浄化、燃費向上を高い次元で両立させることを目的とした要求噴射タイミングを設定しているのに、所望のタイミングで燃料噴射を実行できないことになる。
そのため、噴射3回目のタイミング505のように、昇圧電圧(Vboost)が基準電圧501までチャージ完了する前に次の噴射を行う場合に対応するため、燃料噴射弁の駆動前のタイミング505で、2回目噴射開始時504と3回目噴射開始時505の時間差分(Δt1)から算出することにより、2回目噴射分の昇圧電圧の電圧降下および3回目噴射タイミング505での昇圧電圧を推定する。
3回目噴射タイミング505で推定した昇圧電圧は基準電圧501より低いと推定されるので、補正506aの斜線部に示すように噴射パルス幅の延長を行うことで、燃料噴射弁の電流波形も補正506bに示す斜線部が延長され、燃料噴射量のばらつきを抑制できる。昇圧電圧の推定方法詳細については後述するが、本発明は、昇圧電圧のチャージが間に合わないような短期間の噴射が求められた場合に、所望の噴射タイミングの要求を満たすことができ、昇圧電圧がチャージ中に噴射することによる燃料噴射量ばらつきを抑えることができる。
図6は、多段噴射時の要求動作として、図5とは別の他の例を示すタイミングチャートである。タイミングチャートは上から順に、噴射パルス幅、燃料噴射弁の電流波形、昇圧電圧(Vboost)を表しており、180deg所定期間(607〜608)の間に同一気筒の多段噴射を2回行う場合を例として要求動作を説明する。昇圧電圧(Vboost)は、電源が投入されると、基準電圧601まで昇圧され、基準電圧601で一定となるよう保持される。また、昇圧電圧の実線602で示す通り、噴射1回目603、噴射2回目604、次180deg所定期間(608〜609)の間に噴射1回目のタイミング605で噴射1回あたり所定量、電圧が降下し、その後は基準電圧601に向けて昇圧される。噴射2回目のタイミング604のように、昇圧電圧が基準電圧601まで復帰していれば、安定した燃料噴射量を噴射できるが、次行程噴射1回目のタイミング605のように、昇圧電圧(Vboost)が基準電圧601までチャージ完了する前に次の噴射を行うと、昇圧電圧不足によって燃料噴射弁のプランジャの吸引エネルギーが低下して燃料噴射弁の開弁遅れとなり、噴射量ばらつきが大きくなってしまう。
そのため、次行程の噴射1回目のタイミング605のように、昇圧電圧(Vboost)が基準電圧601までチャージ完了する前に次の噴射を行う場合に対応するため、燃料噴射弁の駆動前のタイミング605で、前行程噴射2回目間に噴射タイミング604の確定REFの割り込み608があった場合、噴射タイミングの確定時点608に実測した昇圧電圧および噴射タイミングの確定時点608と、確定後1回目噴射タイミング605の時間差分(Δt2)により、確定後1回目噴射タイミング605の昇圧電圧を推定する。
もちろん、2回目噴射タイミング604と、確定後1回目噴射タイミング605の時間差分(Δt3)から算出することにより、2回目噴射分の昇圧電圧の電圧降下および確定後1回目噴射タイミング605での昇圧電圧を推定することも可能である。このように、前回噴射タイミングからの経過時間と昇圧回路による昇圧特性により今回噴射タイミングでの電圧上昇量を推定することができ、マイコン34の演算負荷を低減することができる。
確定後1回目噴射タイミング605での推定した昇圧電圧は基準電圧601より低いと推定されるので、補正606aの斜線部に示すように噴射パルス幅の延長を行うことで、燃料噴射弁の電流波形も補正606bに示す斜線部が延長され、燃料噴射量のばらつきを抑制できる。
図7は、多段噴射時の要求動作として、図5、図6とは別の一例を示すタイミングチャートである。タイミングチャートは上から順に、(A)n気筒噴射パルス幅、(B)n気筒燃料噴射弁電流波形、(C)n+1気筒噴射パルス幅、(D)n+1気筒燃料噴射弁電流波形、(E)昇圧電圧(Vboost)を表している。本図は、(A)、(C)の異なる気筒の組合せで、所定期間(705〜706)のクランク角度180degの行程内に3回、次の行程に1回の多段噴射を行うケースを表している。1回目の噴射パルスの立上りと、2回目、3回目の噴射パルスの立上りとが(Δt4)ずれており、4回目の噴射パルスの立上りは3回目より大きく遅れてBTDC10degから(Δt5)ずれている。
噴射1回目と噴射2回目、噴射2回目と噴射3回目が近接しており、(E)昇圧電圧(Vboost)が基準電圧701までチャージされる前に次の噴射が実行される場合、実線702で示すように噴射1回目よりも噴射2回目、噴射2回目よりも噴射3回目で更に昇圧電圧が低下する。燃料噴射時の昇圧電圧が基準電圧701よりも低下している場合、燃料噴射量が低下することから、噴射2回目の補正703a、噴射3回目の補正704aで示す斜線部で噴射パルス幅の燃料増量補正を、昇圧電圧推定値に応じて行う。この場合、2回目の噴射より3回目の噴射の昇圧電圧がさらに低いため、2回目噴射の補正703aの時間w3より、3回目噴射の補正704aの時間w4を長く設定している。この噴射パルス幅の補正に伴い、燃料噴射弁の電流波形(D)の補正703b、電流波形(B)の補正704bで示す斜線部が延長され、燃料噴射量のばらつきを抑制できる。また、噴射4回目においては、昇圧電圧は基準電圧701まで復帰しているため、噴射4回目の噴射パルス幅に対する補正は実施しない。
次に、本発明における昇圧電圧推定値の算出方法について詳細を説明する。本実施例での昇圧電圧推定値の算出方法は、前回噴射開始時点と今回噴射開始時点の時間差分(図5では503と504のタイミング差分、504と505のタイミング差分)または噴射タイミングの確定時REFから初回噴射までの時間時間差分(図6では603と607のタイミング差分、605と608のタイミング差分)、昇圧電圧復帰時間、供給電力量と、消費電力量から、噴射時点の昇圧電圧を推定する。昇圧電圧推定値は下式により算出する。
C1、噴射タイミングの確定時点に実測した昇圧電圧を利用しない場合
C2、噴射タイミングの確定時点に実測した昇圧電圧を利用し、噴射n回目と噴射n+1回目間に噴射タイミングの確定REFの割り込みがあった場合
C3、噴射タイミングの確定時点に実測した昇圧電圧を利用し、噴射n回目と噴射n+1回目間に噴射タイミングの確定REFの割り込みがなかった場合
上記C1またはC3の場合、
昇圧電圧推定値=前回噴射開始時点の昇圧電圧−噴射後昇圧電圧降下量+噴射後昇圧電圧降下量×(昇圧電圧復帰時間−dt(402))/(復帰基準時間−dt(402))・・・(5)
上記C2の場合、
昇圧電圧推定値=噴射タイミングの確定時点にモニタした昇圧電圧+噴射後昇圧電圧降下量×(昇圧電圧復帰時間−dt(402))/(復帰基準時間−dt(402))・・・(6)
但し、昇圧電圧推定値の最大値は基準電圧を上限とする。車両用電源(バッテリ)の電源投入後の燃料初回噴射またはアイドルストップ後燃料初回噴射の昇圧電圧推定値は基準電圧とする。昇圧電圧推定値の最大値を、基準電圧の上限とすることで、マイコン34の誤演算を回避することができる。アイドルストップ後燃料初回噴射の昇圧電圧推定値は基準電圧とすることで、基準電圧の実測タイミング回数を増加して、アイドルストップ車の再始動時も精度の高い推定値を算出することができる。
本実施例における基準電圧は、車両用電源(バッテリ)の初回電源投入後かつ燃料噴射前またはアイドルストップ後燃料噴射前にモニタした昇圧電圧とし、マイコン34に記憶しておくこととする。前記昇圧電圧推定値の算出式において、昇圧電圧復帰時間は下式により算出する。
上記C1またはC3の場合、
昇圧電圧復帰時間= 噴射n+1回目の噴射タイミング−噴射n回目の噴射タイミング・・・(7)
上記C2の場合、
昇圧電圧復帰時間= 噴射n+1回目の噴射タイミング−噴射タイミングの確定タイミング・・・(8)
多段噴射時の燃料噴射量のばらつきを正しく補正するには、昇圧電圧の降下量をリアルタイムに把握する必要があるが、燃料噴射による昇圧電圧の降下〜基準電圧までの復帰動作は数百μs〜数msであり、リアルタイムにモニタすることは、マイコンの演算負荷が増大するので好ましくない。そのため、噴射タイミングの確定時点にモニタした昇圧電圧を利用する場合、前述した昇圧回路駆動部40での昇圧電圧は、本実施例では所定期間の前に(図5では507と508、図6では607、608、609のタイミング)、A/D(アナログ信号からデジタル信号変換)して気筒毎に取り込む。昇圧電圧の実測値は、以下で昇圧電圧AD値と呼ぶ。
また、前記昇圧電圧推定値の算出式において、復帰基準時間は昇圧電圧の復帰基準時間実測値を設定する。昇圧電圧の復帰基準時間については、図8を用いて説明する。
図8はバッテリ電圧と昇圧電圧の復帰基準時間の関係(昇圧特性)を示すチャートである。曲線801はECU基板温度が高温、曲線802はECU基板温度が低温の場合を示している。バッテリ電圧が低くなるほど、また、ECU基板温度が高温になるほど、昇圧電圧復帰時間が長くなることを表している。ここではECU基板温度を用いたが、ECUの周辺温度または昇圧回路の温度のいずれか1つ以上を用いても良い。また、ここではバッテリ電圧を用いたが、バッテリ電圧なまし値であっても良い。ここまで説明した手段により、昇圧電圧の推定値を求めることができる。
次に噴射パルス幅と昇圧電圧推定補正の算出手段について説明する。なお、昇圧電圧推定補正は、今回噴射開始時に算出する。
気筒別噴射パルス幅=基本制御値×分割比×燃圧補正係数+無効パルス幅+昇圧電圧推定補正・・・(9)
ここで、基本制御値は図3の基本制御値算出手段54で算出された値であり、分割比は基本制御値算出手段54で算出された値のうち、今回噴射に対する割合であり、燃圧補正係数は今回噴射開始時の燃料噴射圧力に基づく補正係数である。
昇圧電圧推定補正は、昇圧電圧推定補正量算出手段53で算出される補正量であり、昇圧電圧がチャージ中に噴射することによる基準電圧に対する降下量が大きくなるのに伴い、燃料噴射量の低下量も大きくなることから、燃料噴射量の低下を抑えるように設定され、燃料噴射パルス幅演算手段55でパルス幅として演算される。具体的な設定例を図9に示す。
図9は、本発明による昇圧電圧推定値に応じて昇圧電圧推定補正量を設定するチャート(昇圧特性)の一例である。実線901は昇圧電圧推定補正量であり、昇圧電圧が基準電圧に対して低くなるほど補正量を大きくして燃料噴射パルス幅を延長する一方、昇圧電圧が基準電圧903よりも高い領域では、補正量を小さくして燃料噴射パルス幅を縮小するように補正量を設定した一例である。点線902は、昇圧電圧が基準電圧903付近でチャージ完了している状態では、昇圧電圧推定補正量を無効として、噴射パルス幅の延長および縮小補正は行わないことを示している。本実施例では、噴射パルス幅に対して昇圧電圧推定補正を加算あるいは減算して補正しているため、「0」で実質的には無効となる。
図10は、本発明による燃料噴射制御のフローチャートである。本フローは燃料噴射毎の割込みで演算する。
ステップS1001では、前述したVboost基準電圧、BTDC昇圧電圧AD値、ECUの基板温度、ECUの周辺温度、昇圧回路の温度、バッテリ電圧、バッテリ電圧なまし値等の入力パラメータを取り込む。ステップS1002では、始動後の初回噴射か否を判断する。アイドルストップ再始動の初回噴射も初回噴射と定義する。初回噴射の場合、ステップS1003へ進み、Vboost基準電圧は初回噴射時の昇圧電圧推定値とする。前記ステップS1002の条件不成立時は、すなわち初回噴射ではない場合、ステップS1004に進み、BTDC時昇圧電圧AD値を利用する要否を判断する。
ステップS1004でBTDC時昇圧電圧AD値を利用する時は、ステップS1005に進み、前回噴射と今回噴射間にBTDC割り込みがあるか無いかを判断する。割り込みがある時は、ステップS1006に進み、BTDC時昇圧電圧AD値を実測し、前回噴射時の昇圧電圧値とする。前記ステップS1004のBTDC時昇圧電圧AD値を利用しない時、かつ前記ステップS1005の割り込みが無い時に、ステップS1007に進み、今回噴射時の昇圧電圧値を算出する。次に、ステップS1008では、今回噴射時の昇圧電圧値、昇圧電圧復帰時間などにより今回噴射時昇圧電圧推定値を算出する。
ステップS1008での今回噴射の昇圧電圧推定値の算出にあたっては、ECUの基板温度、またはECUの周辺温度、または昇圧回路の温度、またはバッテリ電圧、またはバッテリ電圧なまし値のいずれか2つ以上により昇圧電圧の復帰基準時間を設定する。昇圧電圧が変動するパラメータを2つ以上とすることで精度の高い推定値を算出することができる。
ステップS1009では、今回噴射の昇圧電圧推定値により、図9に示すような昇圧電圧推定補正量を算出する。ステップS1010では昇圧電圧推定補正量を基本制御値に反映して燃料噴射パルス幅を算出する。次にステップS1011では算出した燃料噴射パルス幅と燃料噴射タイミングを燃料噴射装置27のドライバIC45にセットし、ドライバIC45は駆動電流を出力して燃料噴射弁5を制御する構成となっている。
以上より、昇圧電圧のチャージが間に合わないような短期間の噴射が求められた場合に、燃料噴射パルス幅(w1+w2)の無効パルス幅w2を延長して所望の噴射タイミングの要求を満たすことができ、昇圧電圧がチャージ中に噴射することによる燃料噴射量ばらつきを抑えることが可能となる。S1009での昇圧電圧推定補正量の算出は、燃料噴射に対して個別に算出されるため、精度の高い推定値を求めることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、例えば、上記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施の形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
本発明の活用例として、自動車用の内燃機関の他に、他の用途の内燃機関にも適用できる。
1:内燃機関(エンジン)、5:燃料噴射弁、9:ECU(エンジンコントロールユニット)、27:燃料噴射制御装置、28:燃料噴射制御部、31:バッテリ(車両用電源)、32:入出力ポート、33:電源IC、34:マイコン、38:ドライバ駆動部、40:昇圧回路駆動部、41:昇圧回路、42a:昇圧電圧ドライバ、42b:バッテリ電圧ドライバ、44:コイル負荷(燃料噴射弁5)、45:ドライバIC(燃料噴射制御装置)、51:燃料噴射タイミング演算手段、52:昇圧電圧推定手段(電圧推定手段)、53:昇圧電圧推定補正量算出手段(補正量算出手段)、55:燃料噴射パルス幅演算手段、56:燃料噴射弁駆動手段

Claims (10)

  1. 内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁と、該燃料噴射弁の駆動を制御する燃料噴射制御装置と、前記燃料噴射弁の駆動用電圧をバッテリの電圧よりも高圧の基準電圧に昇圧する昇圧回路と、を有する内燃機関の燃料噴射装置であって、
    前記燃料噴射制御装置は、燃料噴射により低下する前記基準電圧の電圧降下量を推定すると共に前記昇圧回路により昇圧される電圧上昇量を推定する電圧推定手段と、該電圧推定手段により求めた電圧降下量と電圧上昇量とに基づいて燃料噴射時の燃料噴射量を補正するための補正量を算出する補正量算出手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。
  2. 前記電圧推定手段は、前記燃料噴射弁1本駆動あたりの燃料噴射するたびの予め設定した消費電力量に基づき、前記基準電圧を所定値低下させて前記電圧降下量を推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  3. 前記電圧推定手段は、前回噴射時点からの経過時間と前記昇圧回路による昇圧特性により今回噴射時点での前記電圧上昇量を推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  4. 前記電圧推定手段は、前記基準電圧を上限として前記電圧上昇量を推定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  5. 前記昇圧特性は、バッテリ電圧、またはバッテリ電圧なまし値、または制御装置の周辺温度、または制御装置の基板温度、または昇圧回路の温度、いずれか2つ以上によって設定すること特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  6. 前記補正量は、燃料噴射に対して、個別に算出することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  7. 前記補正量は、昇圧電圧が前記基準電圧より低い場合には、燃料噴射弁の開弁時間に関わる無効パルス幅を延長し、燃料噴射パルス幅を延長するように補正することを特徴とする請求項1又は6に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  8. 前記補正量は、昇圧電圧が前記基準電圧より高い場合には、燃料噴射弁の開弁時間に関わる無効パルス幅を短縮し、燃料噴射パルス幅を短縮するように補正することを特徴とする請求項1又は6に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  9. 前記基準電圧は、前記バッテリの電源投入後かつ燃料噴射前またはアイドルストップ後燃料噴射前に実測した昇圧電圧とすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
  10. 前記電圧推定手段は、前回噴射時点と今回噴射時点間に所定タイミングで実測した電圧と、前記所定タイミングからの経過時間と、前記昇圧回路による昇圧特性により今回噴射時点での昇圧電圧を推定すること可能を特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
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