JP2017025426A - ヘルメットおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】老眼の電気工事担当者が装着するヘルメットにおいて、老眼鏡を装用しなくても近くの物を明瞭に見ることができるようにする。【解決手段】帽体2にフェイスシールド5が昇降自在に取り付けられ、物体の拡大された虚像を見る拡大鏡部8がフェイスシールド5の一部に設けられている。この拡大鏡部8は、フェイスシールド5の内側にフレネルレンズシート7が貼着されることによって構成されている。これにより、通常は、頭部にヘルメット1を被り、フェイスシールド5を帽体2に収納したままで使用する(選択図(a)参照)。この状態で、フェイスシールド5を最下位まで引き下ろせば(選択図(b)参照)、フェイスシールド5本来の機能(主に両目の保護)を使える。また、フェイスシールド5を少し引き下ろせば(選択図(c)参照)、フレネルレンズシート7の拡大機能を使える。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、老眼(老視)の電気工事担当者が装着するのに好適なヘルメットおよびその製造方法に関するものである。
従来、この種のヘルメットとしては、その装着者の頭部と顔を保護すると同時に作業中の視界をも確保するため、装着者の顔を覆いうる透明なフェイスシールドが帽体(シェル)に昇降自在に取り付けられたものが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−203569号公報
しかしながら、ヘルメットの装着者が老眼である場合、近くの物(例えば、手元にある電気配線図などの資料)を明瞭に見るときには、老眼鏡をかける必要があるところ、作業中は作業用の手袋をはめていることが多く、わざわざ老眼鏡を取り出して装用するのが面倒という実情があった。
このことは、電気工事用以外の作業用ヘルメットや乗車用ヘルメットなどについても同様である。
本発明は、このような事情に鑑み、老眼鏡を装用しなくても近くの物を明瞭に見ることが可能なヘルメットを提供することを第1の目的とする。また、このようなヘルメットを簡単に製造することができる製造方法を提供することを第2の目的とする。
かかる目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、帽体にフェイスシールドが装着者の顔を覆いうるように設けられたヘルメットであって、物体の拡大された虚像を見る拡大鏡部が前記フェイスシールドの一部に設けられているヘルメットとしたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記フェイスシールドが前記帽体に対して昇降自在に取り付けられ、前記フェイスシールドが最下位を除く所定の拡大基準位置に位置決めされたときに、当該フェイスシールドの前記拡大鏡部を通して前記物体を視認できるように構成されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の構成に加え、前記フェイスシールドの一部にフレネルレンズシートが取り付けられることによって前記拡大鏡部が構成されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の構成に加え、前記フレネルレンズシートが前記フェイスシールドの内側に貼着されていることを特徴とする。
さらに、請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載のヘルメットの製造方法であって、同心円状の複数の輪帯レンズを持つフレネルレンズの材料シートを所定の形状に切り出して前記フレネルレンズシートを作製するフレネルレンズシート作製工程と、このフレネルレンズシート作製工程で作製されたフレネルレンズシートを両面テープの一方の粘着面に貼り付けるフレネルレンズシート貼付工程と、前記両面テープの他方の粘着面を前記フェイスシールドに貼り付ける両面テープ貼付工程とを含むヘルメットの製造方法としたことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の構成に加え、前記フレネルレンズシート貼付工程において、前記フレネルレンズシートを前記両面テープの一方の粘着面に貼り付けるときに、当該フレネルレンズシートの未貼付部を前記両面テープに対して約90°に起こした状態を維持しつつ、当該フレネルレンズシートをその一端部から他端部まで連続的に当該両面テープに貼り付けることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5または6に記載の構成に加え、前記フレネルレンズシート貼付工程において、前記フレネルレンズシートと前記両面テープとの間に生じた気泡を押圧装置で外部へ押し出すことにより、当該フレネルレンズシートの全面が当該両面テープに貼付された状態にすることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項5乃至7のいずれかに記載の構成に加え、前記フレネルレンズシート作製工程において、前記フレネルレンズシートを2枚作製する場合に、前記材料シートをその輪帯レンズの中心を通る切断線に沿って切り出すことにより、これら2枚のフレネルレンズシートがいずれも前記材料シートの輪帯レンズの中心を含むようにすることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、物体の拡大された虚像を見る拡大鏡部がフェイスシールドの一部に設けられているので、この拡大鏡部を通して物体を視認することにより、老眼鏡を装用しなくても近くの物を明瞭に見ることが可能となる。
また、請求項2に記載の発明によれば、フェイスシールドが帽体に対して昇降自在に取り付けられ、フェイスシールドが最下位を除く所定の拡大基準位置に位置決めされたときに、フェイスシールドの拡大鏡部を通して物体を視認できるように構成されているので、フェイスシールドを最下位まで引き下ろせば、フェイスシールド本来の機能(主に両目の保護)を使えるとともに、フェイスシールドを少し引き下ろせば、拡大鏡部の拡大機能を使えるようになる。その結果、上述した効果を奏するヘルメットの使い勝手を良好なものとすることが可能となる。
また、請求項3に記載の発明によれば、フェイスシールドの一部にフレネルレンズシートが取り付けられることによって拡大鏡部が構成されているので、上述した効果を奏するヘルメットの構造を簡単なものとすることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、フレネルレンズシートがフェイスシールドの内側に貼着されているので、フレネルレンズシートが汚れづらくなり、フレネルレンズシートの拡大機能を長期にわたって維持することが可能となる。
さらに、請求項5に記載の発明によれば、同心円状の複数の輪帯レンズを持つフレネルレンズの材料シートを所定の形状に切り出してフレネルレンズシートを作製するフレネルレンズシート作製工程と、このフレネルレンズシート作製工程で作製されたフレネルレンズシートを両面テープの一方の粘着面に貼り付けるフレネルレンズシート貼付工程と、両面テープの他方の粘着面をフェイスシールドに貼り付ける両面テープ貼付工程とを含むので、上述した効果を奏するヘルメットを簡単に製造することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、フレネルレンズシート貼付工程において、フレネルレンズシートを両面テープの一方の粘着面に貼り付けるときに、当該フレネルレンズシートの未貼付部を両面テープに対して約90°に起こした状態を維持しつつ、当該フレネルレンズシートをその一端部から他端部まで連続的に当該両面テープに貼り付けるので、フレネルレンズシートと両面テープとの間に気泡が生じない状態で両者を容易に貼り合わせることができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、フレネルレンズシート貼付工程において、フレネルレンズシートと両面テープとの間に生じた気泡を押圧装置で外部へ押し出すことにより、当該フレネルレンズシートの全面が当該両面テープに貼付された状態にするので、両面テープ貼付工程において、両面テープの他方の粘着面をフェイスシールドに確実に貼り付けることができる。
また、請求項8に記載の発明によれば、フレネルレンズシート作製工程において、フレネルレンズシートを2枚作製する場合に、材料シートをその輪帯レンズの中心を通る切断線に沿って切り出すことにより、これら2枚のフレネルレンズシートがいずれも材料シートの輪帯レンズの中心を含むようにするので、フレネルレンズシートの性能を維持しつつ、フレネルレンズシートの歩留まりを高めることができ、ひいてはヘルメットの製造コストを安価に抑えることが可能となる。
本発明の実施の形態1に係るヘルメットの装着状態を示す図であって、(a)はフェイスシールドが帽体に収納された状態を示す斜視図、(b)はフェイスシールドが最下位に位置決めされた状態を示す斜視図、(c)はフェイスシールドが拡大基準位置に位置決めされた状態を示す正面図である。 同実施の形態1に係るヘルメットのフェイスシールドの縦断面図である。 同実施の形態1に係るヘルメットの製造方法に使用するフレネルレンズシート貼付装置を示す概略図であって、(a)はその平面図、(b)はその正面図である。 同実施の形態1に係るヘルメットの製造方法におけるフレネルレンズシート作製工程を例示する模式図である。 同実施の形態1に係るヘルメットの製造方法におけるフレネルレンズシート貼付工程を例示する模式図である。 同実施の形態1に係るヘルメットの製造方法における両面テープ貼付工程を例示する模式図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[発明の実施の形態1]
図1乃至図6には、本発明の実施の形態1を示す。
この実施の形態1に係るヘルメット1は電気工事用のものであり、図1に示すように、ABS樹脂、高密度ポリエチレン(HDPE)等の合成樹脂からなる帽体2を有している。帽体2の前側には、ポリカーボネート、ポリエチレン等の合成樹脂からなる庇部3が前方へ突出するように取り付けられているとともに、ポリカーボネート、ポリエチレン等の合成樹脂からなる無色透明なフェイスシールド5が、ヘルメット1の装着者の顔を覆いうるように、帽体2の前部の内側に収納されるとともに、任意の位置(高さ)で固定できる形で昇降自在に取り付けられている。また、帽体2の下部には、ヘルメット1をその装着者の頭部に固定するための顎紐6が取り付けられている。
そして、フェイスシールド5の内側には、物体の拡大された虚像を見る拡大鏡部8を構成すべく、図1(b)、(c)および図2に示すように、その下端部の近傍に弓形の長方形のフレネルレンズシート7が無色透明な両面テープ9を介して貼着されている。なお、この両面テープ9としては、透明度が高くて剥がれにくいという特性を備えていれば、どのような種類のものでも利用可能である。
また、このヘルメット1の製造方法に使用するフレネルレンズシート貼付装置15は、図3に示すように、複数のアングルを組み立てて構成されたフレーム16を有している。フレーム16には、支持台11が水平に固定されており、この支持台11は、機体11aの上面に平板状のゴムシート11bが敷設された構造を備えている。また、フレーム16には、ガイドレール17が水平方向に延伸するように取り付けられている。ガイドレール17にはレンズ誘導治具13が、支持台11の上方で水平方向(矢印A、B方向に)に移動自在に支持されており、このレンズ誘導治具13は、主に、垂直に立設された平板状の背板13aと、この背板13aの側方(図3右方)に所定幅のスリット13bを形成するように取り付けられたL形断面板状のガイド部材13cとから構成されている。さらに、フレーム16には両面テープ支持軸19が、ガイドレール17の後方でガイドレール17と平行に配置されており、両面テープ支持軸19にはテープ巻回ロール20が回転自在に支持されている。このテープ巻回ロール20は、片側が剥離紙(台紙)で保護された両面テープ9をその剥離紙側が外側になるように円筒状(ロール状)に巻回したものである。
次に、図4〜図6に基づき、このヘルメット1の製造方法の一例について説明する。
まず、フレネルレンズシート作製工程で、図4(a)に示すように、同心円状の複数の輪帯レンズ10aを持つ正方形のフレネルレンズの材料シート10を用意し、型抜き等により、図4(b)に示すように、この材料シート10を弓形の長方形に切り出して2枚のフレネルレンズシート7を作製する。
このとき、図4(b)に示すように、フレネルレンズシートを2枚作製する場合に、材料シート10をその輪帯レンズ10aの中心CT1を通る曲線状の切断線L1に沿って切り出すことにより、2枚のフレネルレンズシート7がいずれも材料シート10の輪帯レンズ10aの中心CT1を含むようにする。
次いで、フレネルレンズシート貼付工程に移行し、こうして作製されたフレネルレンズシート7をフレネルレンズシート貼付装置15によって両面テープ9の一方の粘着面9a(剥離紙で保護されていない側の粘着面)に貼り付ける。
それには、まず、図3に二点鎖線で示すように、テープ巻回ロール20から両面テープ9を引き出して必要な長さで切断し、この両面テープ9を支持台11のゴムシート11bの上側に載置する。このとき、両面テープ9の一方の粘着面9aを上側に向ける。
この状態で、図5(a)に示すように、レンズ誘導治具13のスリット13bにその上側からフレネルレンズシート7を差し込み、フレネルレンズシート7の先端部を両面テープ9の一方の粘着面9aに貼り付ける。その後、図5(b)〜(e)に示すように、このフレネルレンズシート7の上側でハンドローラー12を転動させて、フレネルレンズシート7をその一端部から他端部まで連続的に両面テープ9の一方の粘着面9aに貼り付けていく。
すると、ハンドローラー12は、フレネルレンズシート7を下方、つまり両面テープ9側へ押圧しつつ前進すると同時に、レンズ誘導治具13を前方(矢印A方向)へ押して移動させるため、フレネルレンズシート7は、ハンドローラー12とレンズ誘導治具13との協働により、未貼付部7aがレンズ誘導治具13の背板13aに押し当てられて、ほぼ垂直な状態(つまり、両面テープ9に対して約90°に起きた状態)を維持しつつ、両面テープ9の一方の粘着面9aに貼り付けられていく。
このとき、両面テープ9の下面は支持台11のゴムシート11bに接触しており、両面テープ9とゴムシート11bとの間に大きい摩擦力が発生するため、ハンドローラー12を転動させても両面テープ9が前方へずれる恐れはなく、フレネルレンズシート7の貼付作業を円滑に進めることができる。
なお、フレネルレンズシート7を両面テープ9に貼り付けていく途中、或いは、フレネルレンズシート7を両面テープ9に貼り付けた後で、フレネルレンズシート7と両面テープ9との間に気泡が生じた場合には、その気泡をハンドローラー12で外部へ押し出すことにより、フレネルレンズシート7の全面が両面テープ9に貼付された状態にする。
こうして、フレネルレンズシート7が両面テープ9の一方の粘着面9aに貼り付けられたところで、両面テープ貼付工程に移行し、図6に示すように、両面テープ9の剥離紙を剥がして他方の粘着面9bを露出させた後、この粘着面9bをフェイスシールド5の内側に貼り付ける。すると、図2に示すように、フェイスシールド5の内側に両面テープ9を介してフレネルレンズシート7が取り付けられた状態となり、ヘルメット1が完成する。
ここで、ヘルメット1の製造工程が終了する。
このヘルメット1の製造方法では、フレネルレンズの材料シート10を切り出してフレネルレンズシート7を作製するフレネルレンズシート作製工程と、このフレネルレンズシート7を両面テープ9の一方の粘着面9aに貼り付けるフレネルレンズシート貼付工程と、両面テープ9の他方の粘着面9bをフェイスシールド5に貼り付ける両面テープ貼付工程とを経て、ヘルメット1が完成するので、ヘルメット1を簡単に製造することができる。
このとき、フレネルレンズシート作製工程においては、フレネルレンズシート7を2枚作製する場合に、材料シート10をその輪帯レンズ10aの中心CT1を通る切断線L1に沿って切り出すことにより、これら2枚のフレネルレンズシート7がいずれも材料シート10の輪帯レンズ10aの中心CT1を含むようにするので、フレネルレンズシート7の性能を維持しつつ、フレネルレンズシート7の歩留まりを高めることができ、ひいてはヘルメット1の製造コストを安価に抑えることが可能となる。
また、フレネルレンズシート貼付工程においては、フレネルレンズシート7を両面テープ9の一方の粘着面9aに貼り付けるときに、フレネルレンズシート7の未貼付部7aを両面テープ8に対して約90°に起こした状態を維持しつつ、フレネルレンズシート7をその一端部から他端部まで連続的に両面テープ9に貼り付けるので、フレネルレンズシート7と両面テープ9との間に気泡が生じない状態で両者を容易に貼り合わせることができる。
さらに、このフレネルレンズシート貼付工程においては、フレネルレンズシート7と両面テープ9との間に生じた気泡をハンドローラー12で外部へ押し出すことにより、フレネルレンズシート7の全面が両面テープ9に貼付された状態にするので、両面テープ貼付工程において、両面テープ9の他方の粘着面9bをフェイスシールド5に確実に貼り付けることができる。
次に、このヘルメット1の使用方法について説明する。
まず、ヘルメット1で装着者の頭部のみを保護するときには、フェイスシールド5が帽体2に収納されるとともに、顎紐6が緩んでいる状態で、図1(a)に示すように、帽体2の庇部3を前にして頭部にヘルメット1を被り、顎紐6を締めてヘルメット1を頭部に固定する。すると、頭部が帽体2で保護されるとともに、顔の前方にはフェイスシールド5がないため、電気工事を安全かつ円滑に行うことができる。
また、ヘルメット1で装着者の頭部と顔の両方を保護するときには、頭部にヘルメット1を被った状態で、図1(b)に示すように、フェイスシールド5を最後まで引き下ろして最下位に位置決めする。すると、頭部が帽体2で保護されるとともに、顔(とりわけ両目)がフェイスシールド5で保護される。このとき、フェイスシールド5は無色透明であるため、作業中の視界を確保することができることから、フェイスシールド5が最下位に位置決めされた状態でも電気工事を支障なく行うことができる。
さらに、老眼の装着者が近くの物(例えば、手元にある電気配線図などの資料)を見るときには、頭部にヘルメット1を被った状態で、図1(c)に示すように、フェイスシールド5を少し引き下ろして所定の拡大基準位置に位置決めする。すると、頭部が帽体2で保護されるとともに、フェイスシールド5のフレネルレンズシート7を通して物体を視認できるため、わざわざ老眼鏡を取り出して装用しなくても近くの物を明瞭に見ることが可能となる。しかも、フレネルレンズシート7の全面に両面テープ9が取り付けられているため、フレネルレンズシート7とフェイスシールド5との間に塵埃が入り込むことはなく、クリアな視界を維持することができる。
このように、このヘルメット1では、フェイスシールド5を最下位まで引き下ろせば、フェイスシールド5本来の機能(主に両目の保護)を使えるとともに、フェイスシールド5を少し引き下ろせば、フレネルレンズシート7の拡大機能を使えるようになる。その結果、老眼であっても近くの物を明瞭に見ることができるとともに、このヘルメット1の使い勝手を良好なものとすることが可能となる。
また、このヘルメット1では、フェイスシールド5の一部にフレネルレンズシート7が取り付けられることによって拡大鏡部8が構成されているので、このヘルメット1の構造を簡単なものとすることができる。
しかも、このヘルメット1では、フレネルレンズシート7がフェイスシールド5の内側に貼着されているので、ヘルメット1を長期にわたって使用しても、フレネルレンズシート7が汚れづらくなり、フレネルレンズシート7の拡大機能を維持することが可能となる。
[発明のその他の実施の形態]
なお、上述した実施の形態1では、ヘルメット1の製造方法のフレネルレンズシート貼付工程において、テープ巻回ロール20から両面テープ9を引き出して切断した後、この両面テープ9にフレネルレンズシート7を貼り付ける場合について説明した。しかし、両面テープ9を切断することなく複数のフレネルレンズシート7を順次貼り付けるようにしても構わない。
また、上述した実施の形態1では、老眼の装着者が近くの物を見るときに、フレネルレンズシート7とフェイスシールド5との間に塵埃が入り込んで装着者の視界がクリアでなくなる事態の発生を避けるべく、フレネルレンズシート7の全面に両面テープ9が取り付けられたヘルメット1について説明した。しかし、塵埃の少ない作業環境では、そうした事態が生じにくいため、フレネルレンズシート7の両端部のみに両面テープ9を取り付けてもよい。
また、上述した実施の形態1では、両面テープ9を用いてフレネルレンズシート7をフェイスシールド5に取り付ける場合について説明したが、両面テープ9以外の取付手法を代用または併用することもできる。例えば、フェイスシールド5の内面に左右一対の係止部材(図示せず)を付設し、これらの係止部材にフレネルレンズシート7の両端部を係止させることにより、フレネルレンズシート7の弾性力を利用して、このフレネルレンズシート7をフェイスシールド5の内面に密着させて取り付けることも考えられる。
さらに、上述した実施の形態1では、フェイスシールド5の一部に拡大鏡部8を設けるべく、このフェイスシールド5にフレネルレンズシート7を取り付ける場合について説明した。しかし、フェイスシールド5自体にフレネルレンズの加工を施して拡大鏡部8を設けても構わない。
また、上述した実施の形態1では、ヘルメット1の製造方法のフレネルレンズシート貼付工程において、フレネルレンズシート7を両面テープ9の一方の粘着面9aに貼り付けるときにハンドローラー12を用いる場合について説明した。しかし、フレネルレンズシート7を両面テープ9に押圧することができるものである限り、ハンドローラー12以外の押圧装置を代用または併用することもできる。
また、上述した実施の形態1では、ヘルメット1の製造方法のフレネルレンズシート作製工程において、フレネルレンズシート7の性能を維持しつつ、フレネルレンズシート7の歩留まりを高めるべく、フレネルレンズの材料シート10から2枚のフレネルレンズシート7を作製する場合に、これら2枚のフレネルレンズシート7がいずれも材料シート10の輪帯レンズ10aの中心CT1を含むようにする場合について説明した。しかし、フレネルレンズシート7の性能をさらに高める必要がある場合には、材料シート10の輪帯レンズ10aの中心CT1がフレネルレンズシート7の中心にほぼ一致するようにフレネルレンズの材料シート10から1枚のフレネルレンズシート7を作製してもよい。逆に、フレネルレンズシート7の性能をあまり高める必要がない場合には、フレネルレンズシート7の歩留まり(ヘルメット1の製造コスト)を重視して、フレネルレンズの材料シート10から3枚以上のフレネルレンズシート7を作製しても構わない。
また、上述した実施の形態1では、上述した実施の形態1では、作業中の蒸れを軽減するためのベンチレーションシステムを備えていないヘルメット1について説明したが、こうしたベンチレーションシステムを備えたヘルメットにも本発明を同様に適用できることは言及するまでもない。
さらに、上述した実施の形態1では、電気工事用のヘルメット1について説明したが、電気工事用以外の用途に用いるヘルメットに本発明を同様に適用することも可能である。
本発明は、電気工事用、建築・土木工事用、消防用、警備用、港湾荷役作業用、造林作業用その他の作業用ヘルメットのほか、防災用、スポーツ用、乗車用など各種の用途のヘルメットに幅広く適用することが可能である。
1……ヘルメット
2……帽体
5……フェイスシールド
7……フレネルレンズシート
7a……未貼付部
8……拡大鏡部
9……両面テープ
9a……一方の粘着面
9b……他方の粘着面
10……フレネルレンズの材料シート
10a……輪帯レンズ
12……押圧装置(ハンドローラー)
13c……ガイド部材
CT1……輪帯レンズの中心
L1……切断線

Claims (8)

  1. 帽体にフェイスシールドが装着者の顔を覆いうるように設けられたヘルメットであって、
    物体の拡大された虚像を見る拡大鏡部が前記フェイスシールドの一部に設けられていることを特徴とするヘルメット。
  2. 前記フェイスシールドが前記帽体に対して昇降自在に取り付けられ、
    前記フェイスシールドが最下位を除く所定の拡大基準位置に位置決めされたときに、当該フェイスシールドの前記拡大鏡部を通して前記物体を視認できるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のヘルメット。
  3. 前記フェイスシールドの一部にフレネルレンズシートが取り付けられることによって前記拡大鏡部が構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のヘルメット。
  4. 前記フレネルレンズシートが前記フェイスシールドの内側に貼着されていることを特徴とする請求項3に記載のヘルメット。
  5. 請求項3または4に記載のヘルメットの製造方法であって、
    同心円状の複数の輪帯レンズを持つフレネルレンズの材料シートを所定の形状に切り出して前記フレネルレンズシートを作製するフレネルレンズシート作製工程と、
    このフレネルレンズシート作製工程で作製されたフレネルレンズシートを両面テープの一方の粘着面に貼り付けるフレネルレンズシート貼付工程と、
    前記両面テープの他方の粘着面を前記フェイスシールドに貼り付ける両面テープ貼付工程と
    を含むことを特徴とするヘルメットの製造方法。
  6. 前記フレネルレンズシート貼付工程において、前記フレネルレンズシートを前記両面テープの一方の粘着面に貼り付けるときに、当該フレネルレンズシートの未貼付部を前記両面テープに対して約90°に起こした状態を維持しつつ、当該フレネルレンズシートをその一端部から他端部まで連続的に当該両面テープに貼り付けることを特徴とする請求項5に記載のヘルメットの製造方法。
  7. 前記フレネルレンズシート貼付工程において、前記フレネルレンズシートと前記両面テープとの間に生じた気泡を押圧装置で外部へ押し出すことにより、当該フレネルレンズシートの全面が当該両面テープに貼付された状態にすることを特徴とする請求項5または6に記載のヘルメットの製造方法。
  8. 前記フレネルレンズシート作製工程において、前記フレネルレンズシートを2枚作製する場合に、前記材料シートをその輪帯レンズの中心を通る切断線に沿って切り出すことにより、これら2枚のフレネルレンズシートがいずれも前記材料シートの輪帯レンズの中心を含むようにすることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載のヘルメットの製造方法。
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