JP2017022325A - 光電変換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】光電変換特性を向上させることができ、優れた耐久性を有する光電変換素子の提供。
【解決手段】少なくとも1つの光電変換セル50において、対極20から光が入射される光電変換素子100であって、半導体層13が、第1半導体層13aと、第1半導体層13aと導電性基板15との間に設けられる第2半導体層13bとを有し、第1半導体層13aが、1〜50nmの粒径を有する小径半導体粒子を含み、第2半導体層13bが、1〜50nmの粒径を有する小径半導体粒子と、100〜500nmの粒径を有する大径半導体粒子とを含み、第2半導体層13bにおいて、大径半導体粒子及び小径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率が50体積%以上であり、第1半導体層13aにおける大径半導体粒子及び小径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率より小さい光電変換素子100。
【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換素子に関する。
色素増感太陽電池は、スイスのグレッツェルらによって開発されたものであり、光電変換効率が高く、製造コストが低いなどの利点を持つため注目されている次世代光電変換素子である。
このような色素を用いた光電変換素子は一般に、少なくとも1つの光電変換セルを備えており、光電変換セルは、導電性基板と、導電性基板上に設けられる半導体層と、導電性基板に対向するように配置される透明な対向基板とを有している。このような光電変換素子としては、半導体層が設けられた導電性基板からではなく、半導体層に対向する透明な対向基板から光を入射させる、いわゆる裏面入射型光電変換素子が知られている。
例えば下記特許文献1には、導電性基板としてチタンを含む基板を用いることが開示されている。
特開2010−198834号公報(図3)
しかし、上述した特許文献1に記載の光電変換素子は、光電変換特性又は耐久性の点で改善の余地があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光電変換特性を向上させることができ、優れた耐久性を有する光電変換素子を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、以下の発明により上記課題を解決し得ることを見出した。
即ち本発明は、少なくとも1つの光電変換セルを備え、前記光電変換セルが、導電性基板と、前記導電性基板上に設けられる半導体層と、前記導電性基板に対向するように配置される透明な対向基板とを有し、前記少なくとも1つの光電変換セルにおいて、前記対向基板から光が入射される光電変換素子であって、前記半導体層が、第1半導体層と、前記第1半導体層と前記導電性基板との間に設けられる第2半導体層とを有し、前記第1半導体層が、1〜50nmの粒径を有する小径半導体粒子を含み、前記第2半導体層が、1〜50nmの粒径を有する小径半導体粒子と、100〜500nmの粒径を有する大径半導体粒子とを含み、前記第2半導体層において、前記大径半導体粒子及び前記小径半導体粒子の合計体積に占める前記小径半導体粒子の体積含有率が50体積%以上であり、前記第1半導体層における前記大径半導体粒子及び前記小径半導体粒子の合計体積に占める前記小径半導体粒子の体積含有率より小さい光電変換素子である。
この光電変換素子によれば、光を対向基板から光電変換セルに入射させると、その光は、対向基板を透過して半導体層に入射される。このとき、光はまず第1半導体層に入射された後、第2半導体層に入射される。このとき、第2半導体層は、大径半導体粒子を含んでいるため、光は十分に散乱される。また第2半導体層は、大径半導体粒子のほかに、小径半導体粒子を含んでおり、大径半導体粒子同士間の隙間に小径半導体粒子が入り込むため、第2半導体層が小径半導体粒子を含まない場合に比べて高い密度を有している。そのため、第2半導体層と導電性基板との接触面積が大きくなる。特に、第2半導体層は、小径半導体粒子と大径半導体粒子の合計体積に対して小径半導体粒子を50体積%以上含んでいるため、第2半導体層と導電性基板との接触面積が特に大きくなる。
このため、第1半導体層で発生した電子が導電性基板に達するまでの間の内部抵抗を十分に低減することが可能となる。従って、本発明の光電変換素子によれば、光電変換特性を向上させることができる。
また第2半導体層と導電性基板との接触面積をより大きくすることができるため、第2半導体層と導電性基板との接着性を向上させることができる。従って、本発明の光電変換素子によれば、優れた耐久性を有することが可能となる。
上記光電変換素子においては、前記第2半導体層の厚さが前記第1半導体層の厚さよりも小さいことが好ましい。
この場合、第2半導体層の厚さが前記第1半導体層の厚さ以上である場合に比べて、第1半導体層で発生した電子が導電性基板に達するまでの間の距離が短縮され、内部抵抗をより十分に低下させることができ、光電変換特性をより向上させることができる。
上記光電変換素子においては、前記導電性基板の側面において、前記半導体層が設けられている面に対応する第1長辺と反対側の第2長辺の長さに対する前記第2長辺の両端の点を結ぶ線分の長さの比が0.5〜1であることが好ましい。
この場合、上記比が0.5未満となる場合に比べて、光電変換素子の耐久性をより向上させることができる。
なお、本発明において、小径半導体粒子及び大径半導体粒子の粒径は、動的光散乱法(DLS :Dynamic light scattering)によって測定された値を言うものとする。
また本明細書において、導電性基板又は対向基板(以下、本段落において「基板」と呼ぶ)が「可撓性を有する」とは、20℃の環境下で50mm×200mmの基板の長辺側の両縁部(それぞれ幅5mm)を張力1Nで水平に固定し、基板の中央に20g重の荷重をかけた際の基板の撓みの最大変形率が20%を超えるものを言うものとする。ここで、最大変形率とは、下記式に基づいて算出される値を言う。
最大変形率(%)=100×(最大変位量/基板の厚さ)
従って、例えば厚さ0.04mmの基板が上記のようにして荷重をかけることにより撓み、最大変形量が0.01mmとなった場合、最大変形率は25%となり、この基板は可撓性を有することとなる。
本発明によれば、光電変換特性を向上させることができ、優れた耐久性を有する光電変換素子が提供される。
本発明の光電変換素子の一実施形態を示す断面図である。 図1の作用極の一例を示す断面図である。 図1の導電性基板の湾曲の度合を示す比について説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、全図中、同一又は同等の構成要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明に係る光電変換素子の好適な実施形態を示す断面図、図2は、図1の作用極の一例を示す断面図である。
図1に示すように、光電変換素子100は、1つの光電変換セル50を備えている。光電変換セル50は、導電性基板15及び導電性基板15上に設けられる半導体層13を有する作用極10と、作用極10の導電性基板15に対向するように配置される透明な対向基板21を有する透明な対極20と、作用極10の半導体層13に担持される色素と、作用極10の導電性基板15と対極20の対向基板21とを連結し、導電性基板15と対向基板21との間に設けられる環状の封止部30と、作用極10の導電性基板15と対極20の対向基板21との間に配置される電解質40とを備えている。光電変換セル100においては、光が対向基板21から入射されるようになっている。すなわち、光電変換素子100は、いわゆる裏面入射型光電変換素子である。
対極20は、対向基板21と、対向基板21のうち作用極10側に設けられて対向基板21の表面における還元反応を促進する導電性の触媒層22とを備えている。さらに本実施形態では、対向基板21は可撓性を有している。
作用極10は、導電性基板15及び導電性基板15上に設けられる半導体層13を有するものである。本実施形態では、導電性基板15は可撓性を有している。また電解質40は、半導体層13中にも含浸されている。半導体層13は、対極20から最も近い位置に配置される第1半導体層13aと、第1半導体層13aと導電性基板15との間に配置される第2半導体層13bとを有している。第1半導体層13aは、粒径が1〜50nmである小径半導体粒子を少なくとも含んでいる。第2半導体層13bは、粒径が1〜50nmである小径半導体粒子と、粒径が100〜500nmである大径半導体粒子とを含んでいる。そして、第2半導体層13bにおいては、大径半導体粒子及び小径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率(以下、単に「小径半導体粒子の体積含有率」と呼ぶ)は50体積%以上となっており、この体積含有率は、第1半導体層13aにおける大径半導体粒子及び小径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率より小さい。
上述した光電変換素子100によれば、光を対極20に入射させると、その光は、対極20を透過して作用極10の半導体層13に入射される。このとき、光はまず第1半導体層13aに入射されて、第1半導体層13aで吸収されずに透過した光は、第2半導体層13bに入射される。このとき、第2半導体層13bは、大径半導体粒子を含んでいるため、光を十分に散乱することができる。また第2半導体層13bは、大径半導体粒子のほかに小径半導体粒子をも含んでおり、大径半導体粒子同士間の隙間に小径半導体粒子が入り込むため、第2半導体層13bが小径半導体粒子を含まない場合に比べて高い密度を有している。そのため、第2半導体層13bと導電性基板15との接触面積が大きくなる。特に、第2半導体層13bにおいては、小径半導体粒子の体積含有率が50体積%以上であるため、第2半導体層13bと導電性基板15との接触面積が特に大きくなる。
このため、第1半導体層13aで発生した電子が導電性基板15に達するまでの間の内部抵抗を十分に低減することが可能となる。従って、光電変換素子100によれば、光電変換特性を向上させることができる。
また、第2半導体層13bと導電性基板15との接触面積をより大きくすることができるため、第2半導体層13bと導電性基板15との接着性を向上させることができる。従って、光電変換素子100によれば、優れた耐久性を有することが可能となる。
次に、作用極10、色素、対極20、封止部30および電解質40について詳細に説明する。
(作用極)
作用極10は、上述したように、可撓性を有する導電性基板15と、導電性基板15の上に設けられる半導体層13とを備えている。導電性基板15は、例えば図2に示すように、金属基板11を有することが好ましい。この場合、導電性基板15に対して容易に可撓性を付与することができる。また金属基板11は優れた耐熱性を有している。このため、導電性基板15は、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の可撓性を有する基板上に導電層を形成してなる導電性基板を用いる場合と異なり、半導体層13を低温焼成ではなく高温焼成によって形成することができる。このため、光電変換素子100の光電変換特性をより向上させることができる。
金属基板11を構成する金属としては、チタン、タングステンなどの、不動態を形成し得る金属が用いられる。
金属基板11の厚さは特に制限されるものではないが、通常は500μm以下であり、好ましくは20〜200μmである。
金属基板11はその表面に多数の凹面を有することが好ましい。
図2に示すように、金属基板11のうち対極20側には、第1金属酸化物層16bが設けられていることが好ましい。第1金属酸化物層16bは、金属基板11を構成する金属の酸化物で構成される。このような金属の酸化物としては、例えばTiO、WOなどが挙げられる。
第1金属酸化物層16bの厚さは100〜500nmであることが好ましい。この場合、第1金属酸化物層16bの厚さが100〜500nmの範囲を外れる場合に比べて、光電変換特性をより向上させることができ、より優れた耐久性を有することが可能となる。第1金属酸化物層16bの厚さは100〜300nmであることがより好ましい。
第1金属酸化物層16bは、その表面に多数の凹面を有することが好ましい。この場合、封止部30と第1金属酸化物層16bとの接触面積がより大きくなるので、封止部30と導電性基板15とをより強固に固定することができる。このため、電解質40が、第1金属酸化物層16bと封止部30との間から漏洩することをより十分に抑制することができる。従って、光電変換素子100はより優れた耐久性を有することが可能となる。
上記多数の凹面の各々には、さらに小さい凹面が形成されていることが好ましい。この場合、封止部30と第1金属酸化物層16bとの接触面積がより一層大きくなるので、光電変換素子100はより優れた耐久性を有することが可能となる。
また図2に示すように、金属基板11のうち対極20と反対側には、第2金属酸化物層16aがさらに設けられていることが好ましい。第2金属酸化物層16aは、第1金属酸化物層16bと同様の金属の酸化物で構成される。また第2金属酸化物層16aの表面には接続端子17が設けられていてもよい。
第2金属酸化物層16aの厚さは100〜500nmであることが好ましい。この場合、第2金属酸化物層16aの厚さが100〜500nmの範囲を外れる場合に比べて、光電変換特性をより向上させることができ、より優れた耐久性を有することが可能となる。第2金属酸化物層16aの厚さは100〜300nmであることがより好ましい。
第2金属酸化物層16aは、その表面に多数の凹面を有することが好ましい。この場合、接続端子17と第2金属酸化物層16aとの接触面積がより大きくなるので、接続端子17と導電性基板15とをより強固に固定することができる。このため、接続端子17が導電性基板15から剥離することを十分に抑制することができる。従って、光電変換素子100はより優れた耐久性を有することが可能となる。
上記多数の凹面の各々には、さらに小さい凹面が形成されていることが好ましい。この場合、第2金属酸化物層16aと接続端子17との接触面積がより一層大きくなるので、光電変換素子100はより優れた耐久性を有することが可能となる。
導電性基板15のシート抵抗は特に制限されるものではないが、1×10−5〜1×10Ω/□であることが好ましく、1×10−5〜1×10−1Ω/□であることがより好ましい。
導電性基板15の側面において、半導体層13が設けられている面に対応する第1長辺と反対側の第2長辺の長さに対する第2長辺の両端の点を結ぶ線分の長さの比は特に制限されるものではないが、0.5〜1であることが好ましい。この場合、光電変換素子100の耐久性をより向上させることができる。ここで、上記比について図3を用いながら説明する。
図3の(a)は、光電変換素子100の導電性基板15の側面を示す図であって、導電性基板15が湾曲していない状態を示している。ここで、導電性基板15の側面とは、導電性基板15の全側面のうち最も面積の大きい側面であって、導電性基板15のうち半導体層13が設けられている面と、その面と反対側の面とを連結する面のことを言う。図3の(a)において、ABは、半導体層13が設けられている面に対応する第1長辺15aであり、A’B’は、第1長辺15aと反対側の第2長辺15bである。一方、第2長辺15bの両端の点A’、B’を結ぶ線分15cは、第2長辺15bと一致している。このため、導電性基板15が湾曲していない状態では、L1=Lであるから、第2長辺15bの長さLに対する線分15cの長さL1の比(L1/L)は1となる。
これに対し、図3の(b)は、光電変換素子100の導電性基板15の側面を示す図であって、導電性基板15が湾曲している状態を示している。図3の(b)においては、第2長辺15bの両端の点A’、B’を結ぶ線分15cは、第2長辺15bと一致していない。このため、導電性基板15が湾曲している状態では、L1<Lであるから、第2長辺15bの長さLに対する線分15cの長さL1の比(L1/L)は1未満の値となる。特にL1=0になると、L1/Lは0となる。
(半導体層)
半導体層13は半導体粒子で構成される。半導体粒子としては、例えば酸化チタン(TiO)、酸化シリコン(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO)、酸化ニオブ(Nb)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化スズ(SnO)、酸化インジウム(In)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化タリウム(Ta)、酸化ランタン(La)、酸化イットリウム(Y)、酸化ホルミウム(Ho)、酸化ビスマス(Bi)、酸化セリウム(CeO)及び酸化アルミニウム(Al)などの酸化物半導体粒子が挙げられる。これらは単独で又はこれらの2種以上を組み合せて用いてもよい。
第1半導体層13aは、1〜50nmの粒径を有する小径半導体粒子を含んでいればよい。従って、第1半導体層13aは、100〜500nmの粒径を有する大径半導体粒子を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。
但し、第1半導体層13aにおいて、小径半導体粒子の体積含有率は50体積%より大きく且つ第2半導体層13bにおける小径半導体粒子の体積含有率よりも大きくなっている。
なお、第1半導体層13aにおいては、小径半導体粒子の体積含有率は90体積%以上であることがより好ましい。この場合、光の吸収効率をより向上させることができる。
第2半導体層13bは、上述したように、小径半導体粒子のほか、大径半導体粒子をも含む。そして、第2半導体層13bにおいては、大径半導体粒子及び小径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率が50体積%以上となっている。この場合、大径半導体粒子及び小径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率は50体積%未満である場合に比べて、光電変換素子100の光電変換特性をより向上させることができる。
ここで、小径半導体粒子及び大径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率は90体積%以上であることがより好ましい。
第1半導体層13aにおける小径半導体粒子の体積含有率に対する第2半導体層13bにおける小径半導体粒子の体積含有率の比は、1より小さければ特に制限されるものではないが、0.6〜0.98であることが好ましい。
第2半導体層13bの厚さ(d2)は特に限定されるものではなく、第1半導体層13aの厚さ(d1)より大きくてもよいし、小さくてもよいが、d1より小さいことが好ましい。この場合、d2がd1以上である場合に比べて、第1半導体層13aで発生した電子が導電性基板15に達するまでの間の距離が短縮され、内部抵抗をより十分に低下させることができる。
ここで、d1に対するd2の比(d2/d1)は0.8以下であることが好ましく、0.6以下であることがより好ましい。但し、d2/d1は0.05以上であることが好ましい。
第2半導体層13bの厚さは特に制限されるものではないが、通常は0.5〜8μmであり、好ましくは1〜6μmである。
(色素)
色素としては、例えばビピリジン構造、ターピリジン構造などを含む配位子を有するルテニウム錯体や、ポルフィリン、エオシン、ローダミン、メロシアニンなどの有機色素などの光増感色素や、ハロゲン化鉛系ペロブスカイトなどの有機−無機複合色素などが挙げられる。ハロゲン化鉛系ペロブスカイトとしては、例えばCHNHPbX(X=Cl、Br、I)が用いられる。ここで、色素として、光増感色素を用いる場合には、光電変換素子100は色素増感光電変換素子となる。
上記色素の中でも、ビピリジン構造又はターピリジン構造を含む配位子を有するルテニウム錯体からなる光増感色素が好ましい。この場合、光電変換素子100の光電変換特性をより向上させることができる。
(対極)
対極20は、上述したように、透明な対向基板21と、導電性の透明な触媒層22とを備えている。
対向基板21は、例えば可撓性を有する透明な基板にITO、FTO等の導電性酸化物からなる透明な膜を形成したもので構成される。ここで、可撓性を有する透明基板としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルフォン(PES)などの樹脂が挙げられる。対向基板21の厚さは、光電変換素子100のサイズに応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、例えば0.005〜0.1mmとすればよい。
触媒層22は、白金、炭素系材料又は導電性高分子などから構成される。ここで、炭素系材料としては、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンナノチューブが挙げられ、その中でも特にカーボンナノチューブが好適に用いられる。
(封止部)
封止部30を構成する材料としては、例えば非鉛系の透明な低融点ガラスフリットなどの無機絶縁材料や、アイオノマー、エチレン−ビニル酢酸無水物共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体などを含む変性ポリオレフィン樹脂、紫外線硬化樹脂、及び、ビニルアルコール重合体などの樹脂が挙げられる。
(電解質)
電解質40は、例えばヨウ素とヨウ化物塩を混合することで形成される酸化還元対(I/I など)などと有機溶媒とを含んでいる。有機溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、メトキシプロピオニトリル、プロピオニトリル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、バレロニトリル、ピバロニトリル、グルタロニトリル、メタクリロニトリル、イソブチロニトリル、フェニルアセトニトリル、アクリロニトリル、スクシノニトリル、オキサロニトリル、ペンタニトリル、アジポニトリルなどを用いることができる。酸化還元対としては、例えばI/I のほか、臭素/臭化物イオン、亜鉛錯体、鉄錯体、コバルト錯体などのレドックス対が挙げられる。また電解質40は、有機溶媒に代えて、イオン液体を用いてもよい。イオン液体としては、例えばピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、トリアゾリウム塩等の既知のヨウ素塩などが用いられる。このようなヨウ素塩としては、例えば、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムアイオダイド、1−エチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイド、ジメチルイミダゾリウムアイオダイド、エチルメチルイミダゾリウムアイオダイド、ジメチルプロピルイミダゾリウムアイオダイド、ブチルメチルイミダゾリウムアイオダイド、又は、メチルプロピルイミダゾリウムアイオダイドが好適に用いられる。
また、電解質40は、上記有機溶媒に代えて、上記イオン液体と上記有機溶媒との混合物を用いてもよい。
また電解質40には添加剤を加えることができる。添加剤としては、1−メチルベンゾイミダゾール(NMB)、1−ブチルベンゾイミダゾール(NBB)などのベンゾイミダゾール、LiI、I2、4−t−ブチルピリジン、グアニジウムチオシアネートなどが挙げられる。中でも、ベンゾイミダゾールが添加剤として好ましい。
さらに電解質40としては、上記電解質にSiO、TiO、カーボンナノチューブなどのナノ粒子を混練してゲル様となった擬固体電解質であるナノコンポジットゲル電解質を用いてもよく、また、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド誘導体、アミノ酸誘導体などの有機系ゲル化剤を用いてゲル化した電解質を用いてもよい。
なお、電解質40は、ヨウ素とヨウ化物塩を混合することで形成される酸化還元対(I/I )を含み、I の濃度が0.006mol/リットル以下であることが好ましい。この場合、電子を運ぶI の濃度が低いため、漏れ電流をより減少させることができる。このため、開放電圧をより増加させることができるため、光電変換特性をより向上させることができる。特に、I の濃度は0.005mol/リットル以下であることが好ましく、0〜6×10−6mol/リットルであることがより好ましく、0〜6×10−8mol/リットルであることがさらに好ましい。この場合、光電変換素子100を対極20の光入射側から見た場合に、電解質40の色を目立たなくすることができる。
次に、光電変換素子100の製造方法について説明する。
<作用極形成工程>
まず作用極10を以下のようにして準備する。
はじめに基板11の上に導電層12を形成し、導電性基板15を準備する。導電層12の形成方法としては、スパッタ法、蒸着法、スプレー熱分解法(SPD)及びCVD法などが用いられる。
(半導体層形成工程)
次に、導電層12上に、第2半導体層13bを形成するための第2半導体層形成用ペーストを印刷する。第2半導体層形成用ペーストは、小径半導体粒子及び大径半導体粒子のほか、ポリエチレングリコール、エチルセルロースなどの樹脂及び、テレピネオールなどの溶媒を含む。このとき、大径半導体粒子及び小径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率が50体積%以上となるように第2半導体層形成用ペーストを用意する。
次に、上記第2半導体層形成用ペーストを乾燥させ、その上に、第1半導体層13aを形成するための第1半導体層形成用ペーストを印刷する。第1半導体層形成用ペーストは、少なくとも小径半導体粒子のほか、ポリエチレングリコール、エチルセルロースなどの樹脂及び、テレピネオールなどの溶媒を含む。このとき、第1半導体層形成用ペーストにおいては、大径半導体粒子及び小径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率が、第2半導体層形成用ペーストにおける大径半導体粒子及び小径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率よりも大きくなるようにする。
第1半導体層形成用ペースト及び第2半導体層形成用ペーストの印刷方法としては、例えばスクリーン印刷法、ドクターブレード法、及び、バーコート法などが挙げられる。
最後に、第2半導体層形成用ペースト及び第1半導体層形成用ペーストを一括焼成して導電層12上に第2半導体層13b及び第1半導体層13aからなる半導体層13を形成する。焼成温度は小径半導体粒子及び大径半導体粒子の材質により異なるが、通常は350〜600℃であり、焼成時間も、小径半導体粒子及び大径半導体粒子の材質により異なるが、通常は1〜5時間である。なお、第2半導体層形成用ペースト及び第1半導体層形成用ペーストを一括して焼成する代わりに、第2半導体層形成用ペーストを焼成させた後、第1半導体層形成用ペーストを印刷し、最後に第1半導体層形成用ペーストを焼成してもよい。
こうして作用極10が得られる。
<色素担持工程>
次に、作用極10の半導体層13に色素を担持させる。このためには、例えば作用極10を、色素を含有する溶液の中に浸漬させ、その色素を半導体層13に吸着させた後に上記溶液の溶媒成分で余分な色素を洗い流し、乾燥させることで、色素を半導体層13に吸着させればよい。
<対極準備工程>
一方、以下のようにして対極20を準備する。
まず透明な対向基板21を準備する。そして、対向基板21の上に触媒層22を形成する。触媒層22の形成方法としては、スパッタ法、スクリーン印刷法、及び、蒸着法などが挙げられる。
<封止部固定工程>
次に、例えば熱可塑性樹脂からなる環状のシートを準備する。そして、このシートを、色素を担持した半導体層13を有する作用極10上に載せ、加熱溶融させる。このとき、環状のシートの内側に半導体層13が配置されるようにする。こうして作用極10の表面に環状の樹脂シートを固定する。
<電解質配置工程>
そして、電解質40を用意する。そして、電解質40を、作用極10上に固定した環状の樹脂シートの内側に配置する。電解質40は、例えば滴下法によって配置することが可能である。
<封止工程>
電解質40を作用極10の上に配置した後は、作用極10に対し、作用極10との間に電解質40を挟むように対極20を重ね合わせ、環状の樹脂シートを加熱溶融させることによって作用極10と対極20とを接着させる。こうして、作用極10と対極20との間に封止部30を有する光電変換セル50を有する光電変換素子100が得られ、光電変換素子100の製造が完了する。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、光電変換素子が1つの光電変換セル50で構成されているが、本発明の光電変換素子は、複数の光電変換セル50で構成されてもよい。
また上記実施形態では、封止部は、作用極10の導電性基板15と対極20との間に設けられる1つの封止部30のみで構成されているが、封止部は、作用極10の導電性基板15を挟むように設けられる2つの第1封止部と、対極20上に設けられる第2封止部とで構成し、2つの第1封止部の一方と第2封止部とを接着させるように構成することが好ましい。ここで、2つの第1封止部の一部は作用極10の導電性基板15に接着され、残部は他方の第1封止部に接着される。この場合、対極20の対向基板21としてフレキシブルな基板を用い、光電変換素子100を湾曲させた状態にしても、光電変換素子100の耐久性をより向上させることができる。ここで、フレキシブルな基板としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルフォン(PES)などの樹脂基板が挙げられる。
また上記実施形態では、導電性基板15及び対向基板21がいずれも可撓性を有しているが、導電性基板15及び対向基板20のうちいずれか一方又は両方が可撓性を有していなくてもよい。なお、導電性基板15および対向基板21に含まれる透明な基板が可撓性を有しない場合には、透明な基板は、例えばホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、白板ガラス、石英ガラスなどのガラスで構成される。
また上記実施形態では、対向基板21が導電性を有しているが、対向基板21よりも半導体層13側に別途対向電極が設けられるのであれば、対向基板21は導電性を有していなくてもよい。但し、この場合、対向基板21のみならず、対向電極も透明であることが必要である。
さらに上記実施形態では、導電性基板15が金属基板11を有しているが、導電性基板15は、金属基板11を有する代わりに、基板と基板の上に設けられる導電層とを有して構成されてもよい。
ここで、基板は透明材料で構成されても不透明な材料で構成されてもよい。基板を構成する材料としては、例えばホウケイ酸ガラス、ソーダライムガラス、白板ガラス、石英ガラスなどのガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルフォン(PES)などの樹脂や、ポリイミド(PI)などが挙げられる。
導電層は透明材料で構成されても不透明な材料で構成されてもよい。導電層を構成する材料としては、例えばスズ添加酸化インジウム(ITO)、酸化スズ(SnO)、フッ素添加酸化スズ(FTO)などの導電性金属酸化物、銅又は銀などの導電性材料が挙げられる。中でも、導電層は、高い耐熱性及び耐薬品性を有することから、FTOで構成されることが好ましい。
以下、本発明の内容を、実施例を挙げてより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(作用極の作製)
はじめに、ガラス基板上にFTO層が形成された導電性基板であるFTO/ガラス基板(以下、「FTOガラス基板」と呼ぶ)を準備した。一方、1〜50nmの粒径を有する小径半導体粒子(平均粒径:20nm)と、100〜500nmの粒径を有する大径半導体粒子(平均粒径:200nm)と、エチルセルロースからなる樹脂と、テレピネオールからなる溶媒とを含む第2半導体層形成用ペーストを用意した。このとき、小径半導体粒子の体積含有率が60体積%となるように第2半導体層形成用ペーストを用意した。そして、FTOガラス基板上に、スクリーン印刷によって第2半導体層形成用ペーストを塗布し、150℃で10分間乾燥させて、第2半導体層形成用ペーストの乾燥体を得た。
次に、1〜50nmの粒径を有する小径半導体粒子(平均粒径:20nm)と、100〜500nmの粒径を有する大径半導体粒子(平均粒径:200nm)と、エチルセルロースからなる樹脂と、テレピネオールからなる溶媒とを含む第1半導体層形成用ペーストを用意した。このとき、大径半導体粒子及び小径半導体粒子の合計体積に占める小径半導体粒子の体積含有率が95体積%となるように第1半導体層形成用ペーストを用意した。そして、この第1半導体層形成用ペーストを、スクリーン印刷によって第2半導体層形成用ペーストの乾燥体の上に塗布し、150℃で10分間乾燥させて、第1半導体層形成用ペーストの乾燥体を得た。
こうして、未焼成基板を得た。その後、この未焼成基板をオーブンに入れて第2半導体層形成用ペーストの乾燥体、及び、第1半導体層形成用ペーストの乾燥体を500℃で30時間焼成し、FTOガラス基板上に、厚さ2μmの第2半導体層および厚さ9μmの第1半導体層を順次積層してなる半導体層を形成した。こうして作用極を得た。
(光増感色素の担持)
次に、光増感色素であるZ907色素を、アセトニトリルとt−ブチルアルコールとを1:1(体積比)で混合した混合溶媒中に溶かして色素溶液を作製した。そして、この色素溶液中に上記作用極を24時間浸漬させ、半導体層に光増感色素を担持させた。
(対極の作製)
一方、対向基板として、作用極の導電性基板として使用した厚さ1mmのFTOガラス基板を用意し、この対向基板上にスパッタリング法によって触媒層であるPtを堆積させた。こうして対極を得た。
(封止部の作製)
次に、作用極の導電性基板上に、アイオノマーであるハイミラン(商品名、三井・デュポンポリケミカル社製)からなる環状の熱可塑性樹脂シートを配置した。このとき、環状の熱可塑性樹脂シートの内側に、半導体層が配置されるようにした。そして、熱可塑性樹脂シートを180℃で5分間加熱し溶融させて導電性基板上に接着させた。
(電解質の配置)
他方、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヨーダイドおよび3−メトキシプロピオニトリルの混合物に、I、グアニジウムチオシアネート、及び、1−メチルベンゾイミダゾールを加え電解質を用意した。そして、用意した電解質を滴下法によって、作用極の半導体層を覆うように塗布した。
(封止)
作用極の導電性基板に対し、対極の対向基板を、導電性基板との間に電解質を挟むように重ね合わせ、封止部を減圧下(1000Pa)で加熱溶融することによって対極と封止部とを接着させた。こうして単一の光電変換セルからなる光電変換素子を得た。
(実施例2)
第2半導体層形成用ペーストを用意する際に、小径半導体粒子の体積含有率を95体積%にするとともに、第1半導体層形成用ペーストを用意する際に、小径半導体粒子の体積含有率を100体積%にしたこと以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(実施例3)
第1半導体層形成用ペーストを用意する際に、小径半導体粒子の体積含有率を100体積%にしたこと以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(実施例4)
半導体層を形成する際に、第1半導体層の厚さ(d1)と第2半導体層の厚さ(d2)との比(d1/d2)を、d2を9μmとすることによって表1に示す通り9/9としたこと以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(比較例1)
第2半導体層形成用ペーストを用意する際に、小径半導体粒子の体積含有率を0体積%にしたこと以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
(比較例2)
第2半導体層形成用ペーストを用意する際に、小径半導体粒子の体積含有率を0体積%にするとともに、第1半導体層形成用ペーストを用意する際に、小径半導体粒子の体積含有率を100体積%にしたこと以外は実施例1と同様にして光電変換素子を作製した。
[特性評価]
上記のようにして得られた実施例1〜4及び比較例1〜2の光電変換素子について、光電変換特性、及び、耐久性を評価した。
(1)光電変換特性
上記のようにして得られた実施例1〜4及び比較例1〜2の光電変換素子について、光電変換効率η(%)を測定した。そして、比較例2を基準として、下記式に基づいて光電変換効率ηの増加率を算出した。結果を表1に示す。

光電変換効率の増加率(%)=100×(実施例又は比較例の光電変換効率−比較例2の光電変換効率)/比較例2の光電変換効率

このとき、光電変換効率の測定は、Xeランプソーラーシミュレータ(山下電装社製YSS−150)とIVテスタ(英光精機社製MP−160)を使用して行った。
なお、上記のようにして得られた実施例1〜4及び比較例1〜2の光電変換素子について、電気化学インピーダンス測定(Electrochemical Impedance Spectroscopy, EIS)によって、比較例2を基準とした内部抵抗の値の低減率を測定した。結果を表1に示す。

内部抵抗値の低減率(%)=100×(比較例2の内部抵抗値−実施例又は比較例の内部抵抗値)/比較例2の内部抵抗値
(2)耐久性
上記のようにして得られた実施例1〜4及び比較例1〜2の光電変換素子について、「JIS K 5600 塗料一般試験方法」に従ってFTOガラス基板に対する半導体層の接着性を評価することにより、耐久性を評価した。結果を表1に示す。なお、表1において、「◎」、「○」及び「×」はそれぞれ以下の基準に基づいて表記した。

◎:FTOガラス基板に対して半導体層が全く剥離していなかった
○:FTOガラス基板に対して半導体層がわずかに剥離していていたが、光電変換特性に影響を与えない程度であった
×:FTOガラス基板に対して半導体層がかなり剥離していた

Figure 2017022325
表1に示す結果より、実施例1〜4の光電変換素子は、比較例1〜2の光電変換素子よりも、光電変換効率の増加率が高く、FTOガラス基板に対する半導体層の接着性も良好であることが分かった。
よって、本発明の光電変換素子によれば、光電変換特性を向上させることができ、優れた耐久性を有することが確認された。
10…作用極
13…半導体層
13a…第1半導体層
13b…第2半導体層
15…導電性基板
15a…第1長辺
15b…第2長辺
15c…第2長辺の両端の点を結ぶ線分
21…対向基板
50…光電変換セル
100…光電変換素子

Claims (3)

  1. 少なくとも1つの光電変換セルを備え、
    前記光電変換セルが、
    導電性基板と、
    前記導電性基板上に設けられる半導体層と、
    前記導電性基板に対向するように配置される透明な対向基板とを有し、
    前記少なくとも1つの光電変換セルにおいて、前記対向基板から光が入射される光電変換素子であって、
    前記半導体層が、
    第1半導体層と、
    前記第1半導体層と前記導電性基板との間に設けられる第2半導体層とを有し、
    前記第1半導体層が、1〜50nmの粒径を有する小径半導体粒子を含み、
    前記第2半導体層が、1〜50nmの粒径を有する小径半導体粒子と、100〜500nmの粒径を有する大径半導体粒子とを含み、
    前記第2半導体層において、前記大径半導体粒子及び前記小径半導体粒子の合計体積に占める前記小径半導体粒子の体積含有率が50体積%以上であり、前記第1半導体層における前記大径半導体粒子及び前記小径半導体粒子の合計体積に占める前記小径半導体粒子の体積含有率より小さい光電変換素子。
  2. 前記第2半導体層の厚さが前記第1半導体層の厚さよりも小さい、請求項1に記載の光電変換素子。
  3. 前記導電性基板の側面において、前記半導体層が設けられている面に対応する第1長辺と反対側の第2長辺の長さに対する前記第2長辺の両端の点を結ぶ線分の長さの比が0.5〜1である、請求項1又は2に記載の光電変換素子。
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