JP2017019989A - 活性エネルギー線硬化型組成物、組成物収容容器、2次元又は3次元の像の形成装置及び形成方法、並びに硬化物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型組成物、組成物収容容器、2次元又は3次元の像の形成装置及び形成方法、並びに硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】インクジェット吐出可能な程度に低粘度であり、皮膚感さ性について問題がなく、表面処理されていないポリエチレンテレフタレート基材に対する密着性に優れる活性エネルギー線硬化型組成物の提供。【解決手段】単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、及びポリエステル構造を有する重合体を含む活性エネルギー線硬化型組成物である。スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸エステル、及びアクリル酸から選択される少なくとも1種を重合してなる重合体をさらに含む態様などが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物、組成物収容容器、2次元又は3次元の像の形成装置及び形成方法、並びに硬化物に関する。
(メタ)アクリル酸エステルを使用する活性エネルギー線硬化型インクジェットインクは広く知られている(例えば、特許文献1等)。また、重合性化合物を含む黒色系インク組成物にポリマー成分を配合することにより塗膜に様々な機能を付与できることが提案されている(例えば、特許文献2等)。
ポリマー成分を配合することの利点のひとつに、液が浸透しにくく比較的平滑で塗膜の密着性を確保しにくいプラスチック材料などの基材に対しても、十分な密着性を確保できる点がある。
本発明は、インクジェット吐出可能な程度に低粘度であり、皮膚感さ性について問題がなく、表面処理されていないポリエチレンテレフタレート基材に対する密着性に優れる活性エネルギー線硬化型組成物の提供を目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、及びポリエステル構造を有する重合体を含む。
本発明によると、インクジェット吐出可能な程度に低粘度であり、皮膚感さ性について問題がなく、表面処理されていないポリエチレンテレフタレート基材に対する密着性に優れる活性エネルギー線硬化型組成物を提供することができる。
本発明における像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明における別の像形成装置の一例を示す概略図である。 本発明におけるさらに別の像形成装置の一例を示す概略図である。 図4は、組成物収容容器の組成物袋の一例を示す概略図である。 図5は、組成物袋を収容した組成物収容容器の一例を示す概略図である。 図6は、重合禁止剤の含有量F'と、重合開始剤の含有量C'との関係を示すグラフである。
(活性エネルギー線硬化型組成物)
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、及びポリエステル構造を有する重合体を含み、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、従来の活性エネルギー線硬化型インクでは、ポリマー成分を配合する場合には、ポリマー成分配合に伴う粘度増加が著しいため、ベースとなる光重合性インクジェットインクの成分、即ちモノマー材料として十分に低粘度なものを使用しないと、ポリマー成分を含む活性エネルギー線硬化型インクとしては吐出可能な範囲に低粘度化することが難しいという知見に基づくものである。また、ポリエチレンテレフタレート等の難接着性基材においてはコロナ処理などの表面処理が行われることが一般的であるが、装置や作業現場の制約条件等からこのような処理が難しい場合もあり、表面処理を行っていないポリエチレンテレフタレート等の難接着性基材への密着性を確保することも望まれる。
また、活性エネルギー線硬化型インクジェットインクにおいて使用されているモノマー材料の多くは毒性を有し、特に安価で容易に調達可能な(メタ)アクリル酸エステルにおいては十分に低粘度であるが、皮膚に触れるとアレルギーを引き起こす皮膚感さ性を有している。現状ではそのようなインクであっても保護具を着用する等して使用している場合も見られるが、望ましくは皮膚感さ性において問題なく、ポリマー成分を配合してもなお室温で吐出できる程度に十分に低粘度な活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを得るということが求められる。
なお、活性エネルギー線硬化型組成物の低粘度化は、希釈溶剤を配合することで容易に達成できるが、溶剤が揮発して大気に放出させることは環境影響を考慮すると好ましくなく、インクに対して溶剤を配合することは避けるべきである。また、水溶性モノマーを使用するなどした上で希釈用剤を配合して低粘度化する方法も可能であるが、プラスチック材料などの難接着性基材においては浸透乾燥の効果を望めない。そのため、印刷プロセスの高速化を図る場合には乾燥のために水を揮発させる必要があり、通常は熱源などの設置が必要になるが、このことは省エネルギーの観点から好ましくない。
<単官能(メタ)アクリレート>
前記単官能(メタ)アクリレートは、ポリマー成分を配合しても紫外線(UV)重合性組成物(より高エネルギー照射である電子線(EB)重合性を含む)を十分に低粘度に維持できる。
前記単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、γ−ブチロラクトン(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ホルマール化トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリル酸安息香酸エステル、(メタ)アクリロイルモルホリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、皮膚感さ性が陰性である点から、t−ブチルメタクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレートが好ましい。
前記単官能(メタ)アクリレートの含有量としては、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレート合計100質量部に対して、50質量部以上85質量部以下が好ましい。前記含有量が、50質量部以上85質量部以下であると、活性エネルギー線硬化型組成物の粘度を低くすることができる。
<多官能(メタ)アクリレート>
前記多官能(メタ)アクリレートとは、分子内にメタクリロイル基乃至アクリロイル基を2個以上有する化合物をいい、2個以上6個以下が好ましい。
前記多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、グリセロールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリロールヘキサ(メタ)アクリレート、トリクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート〔CH=CH−CO−(OC−OCOCH=CH(n≒9)、同(n≒14)、同(n≒23)〕、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクレート〔CH=C(CH)−CO−(OC−OCOC(CH)=CH(n≒7)〕、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、下記式で表されるポリエチレングリコールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、プロピレンオキサイド変性テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性グリセリルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ポリエステルトリ(メタ)アクリレート、ポリエステルテトラ(メタ)アクリレート、ポリエステルペンタ(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタンジ(メタ)アクリレート、ポリウレタントリ(メタ)アクリレート、ポリウレタンテトラ(メタ)アクリレート、ポリウレタンペンタ(メタ)アクリレート、ポリウレタンポリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、皮膚感さ性が陰性である点から、グリセロールジメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリロールヘキサアクリレート、トリクロデカンジメタノールジメタクリレート、下記式で表されるポリエチレングリコールジメタクリレートが好ましい。
(ただし、前記式中、nは、2〜23を表す。)
前記式中、nとしては、2、3、4、9、14、23が好ましく、2、9、14がより好ましい。
前記多官能(メタ)アクリレートの含有量としては、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレート合計100質量部に対して、15質量部以上50質量部以下が好ましい。前記含有量が、15質量部以上50質量部以下であると、硬化性を向上できる。
前記t−ブチルメタクリレート、前記n−ペンチルメタクリレート、及び前記n−ヘキシルメタクリレート等の単官能(メタ)アクリレートは、単体における25℃粘度が1mPa・s以上2mPa・s以下程度と低く、活性エネルギー線硬化型組成物を皮膚感さ性に問題なくインクジェット吐出可能な範囲に低粘度化することができる。
前記単官能(メタ)アクリレートの蒸気圧としては、それぞれ前記t−ブチルメタクリレートは700Pa(18.5℃)、前記n−ペンチルメタクリレートは69.1Pa(25℃)、及び前記n−ヘキシルメタクリレートは34.7Pa(20℃)であり、一般的な低粘度光重合性モノマーであるベンジルアクリレート(皮膚感さ性は陽性)の9.7Pa(25℃)より高く、乾燥性には不利となる傾向にある。低粘度の単官能(メタ)アクリレート及び多官能(メタ)アクリレートを配合する場合は、ノズル近傍で揮発する可能性がある。
前記単官能(メタ)アクリレートに、グリセロールジメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリロールヘキサアクリレート、トリクロデカンジメタノールジメタクリレート、前記式で表されるポリエチレングリコールジメタクリレートの少なくとも1種の多官能(メタ)アクリレートを併用すると、硬化性をさらに向上できる。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、単官能(メタ)アクリレート及び多官能(メタ)アクリレート以外のその他の重合性化合物を含有してもよい。
前記その他の重合性化合物としては、例えば、ビニルエーテルなどが挙げられる。
前記ビニルエーテルとしては、例えば、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ジシクロペンタジエンビニルエーテル、トリシクロデカンビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、エチルオキセタンメチルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
[皮膚感さ性]
前記皮膚感さ性が陰性である重合性化合物としては、下記(1)〜(3)の少なくとも一つに該当する化合物が挙げられる。
(1)皮膚感作さ試験(LLNA法:Local Lymph Node Assay)による皮膚感さ性試験において、感さ性の程度を示すStimulation Index(SI値)が3未満である化合物
(2)化学物質安全性データシート(MSDS)において、「皮膚感さ性陰性」又は「皮膚感さ性なし」と評価された化合物
(3)文献〔例えば、Contact Dermatitis 8 223−235(1982)〕において「皮膚感さ性陰性」又は「皮膚感さ性なし」と評価された化合物
前記(1)については、例えば「機能材料」2005年9月号、Vol.25、No.9、P55にも示されるように、SI値が3未満の場合に皮膚感さ性が陰性であると判断される。前記SI値が低いほど皮膚感さ性が低いことになり、
なお、前記(2)において、「皮膚感さ性陰性」又は「皮膚感さ性なし」と評価された場合は、SI値が3未満であることと同義である。
前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレートの皮膚感さ試験(LLNA法)における感作性の程度を示すStimulation Index(SI値)としては、低いことが好ましく、3未満がより好ましく、2以下がさらに好ましく、1.6以下が特に好ましい。
<ポリエステル構造を有する重合体>
前記ポリエステル構造を有する重合体は、活性エネルギー線硬化型組成物として良好な硬化性と、表面処理していないポリエチレンテレフタレート基材に対する良好な密着性とを向上できる。
前記ポリエステル構造を有する重合体としては、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレートに対して良好な溶解性を有すれば特に制限はなく、適宜選択することができる。
前記ポリエステル構造を有する重合体としては、例えば、主鎖にポリエステル部位を有する(メタ)アクリル変性ポリエステル樹脂、側鎖にポリエステル部位を有する変性ポリエステル樹脂、主鎖にポリエステル構造を有する(スチレン変性ポリエステル樹脂、側鎖にポリエステル部位を有するスチレン変性ポリエステル樹脂、ポリエステル変性シリコーン樹脂などが挙げられる。具体的には、(メタ)アクリルモノマーとマレイン酸エステル、フマール酸エステルなどの不飽和ジカルボン酸との共重合体、ビスフェノールAの両端ジオールの水素原子が(メタ)アクリロイル基で置換された(メタ)アクリルモノマーと不飽和ジカルボン酸との共重合体、側鎖にオキソカルボン酸の縮合部位からなるポリエステル部位を有する変性(メタ)アクリルモノマーを配合して重合された変性ポリエステル樹脂(又はポリエステル変性アクリル樹脂)などが挙げられる。なお、純粋なポリエステル構造を有する重合体のほとんどは、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレートに対して溶解しない。
前記ポリエステル構造を有する重合体は、水酸基を有することが好ましい。
前記ポリエステル構造を有する重合体としては、市販品を使用してもよく、前記市販品としては、例えば、商品名:バイロン802(東洋紡株式会社製、数平均分子量:3,000、水酸基価:37mgKOH/g、酸価:1mgKOH/g未満)、商品名:バイロンGK810(東洋紡株式会社製、平均分子量:6,000、水酸基価:19mgKOH/g、酸価:5mgKOH/g)、商品名:バイロン650(東洋紡株式会社製、水酸基価:5mgKOH/g、酸価:2mgKOH/g未満、数平均分子量:23,000)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエステル構造を有する重合体が、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレートに対して溶解する条件は、前記ポリエステル構造を有する重合体の重量平均分子量、コンフォメーションやコンフィギュレーションにもよるが、前記ポリエステル構造を有する重合体中でのポリエステル部位の含有量が、ポリエステル構造を有する重合体全量に対して、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。溶解性の異なる複数種類の混合溶媒を用いて所謂O/O型エマルションにすることも塗料分野で知られているが、硬化性の低粘度化にこの技術を適用し本発明の目的を達成することは極めて難しい。
前記ポリエステル構造を有する重合体としては、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレートに対して良好な溶解性を有していることが好ましい。そのため、架橋構造を有するものは使用できず、鎖状が好ましい。鎖状であっても平均分子量が過度に大きいものは、インクに溶解させることにおいて作業性を著しく損なうため好ましくなく、前記ポリエステル構造を有する重合体の重量平均分子量としては、100,000以下が好ましく、50,000以下がより好ましく、また、1,000以上が好ましい。数平均分子量としては、10,000以下が好ましい。さらに溶解性についてはポリエステル構造を有する重合体があまり剛直でないことや結晶性が高すぎないことも重要であり、加えて実用的には安価で容易に調達できることも重要である。また溶解性やその他の都合により、任意の酸価や水酸基価を有するものも使用できる。
ここで、前記重量平均分子量及び数平均分子量とは、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量及び数平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本Water社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×10、分離範囲:100〜2×10、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定することができる。
前記ポリエステル構造を有する重合体のガラス転移温度としては、30℃以上が好ましく、50℃がより好ましい。前記ガラス転移温度が、30℃以上であると、一般的な室温環境において前記ポリエステル構造を有する重合体がガラス転移温度以上の状態を保持することができ、塗膜強度を高く保つのに好適である。
前記ポリエステル構造を有する重合体は、活性エネルギー線硬化型組成物をメタノールなどの溶媒に滴下した際に析出するため、これをろ過するなどして単離することができ、これを赤外分光法で分析すると1,700cm−1付近にエステル結合に由来する吸収ピークとして確認することができる。その他の成分についても質量分析ガスクロマトグラム法などにより前記ポリエステル構造を有する重合体と同一物であるかを確認することができる。
前記ポリエステル構造を有する重合体の含有量としては、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレート合計100質量部に対して、10質量部以上20質量部以下が好ましい。
<その他の重合体>
前記その他の重合体は、スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸エステル、及びアクリル酸から選択される少なくとも1種を重合してなる。
前記その他の重合体には、ホモ重合体、及び共重合体が含まれる。
前記その他の重合体は、ブラスチック材料、金属、ガラス等の非浸透性基材上に形成した画像乃至硬化物を水に浸漬しても密着性をさらに良好に維持でき、耐水性を向上できる。
前記その他の重合体は、水酸基を有することが好ましい。
前記その他の重合体のガラス転移温度としては、30℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。前記ガラス転移温度が30℃以上であると、一般的な室温環境において前記その他の重合体がガラス転移温度以上の状態を保持することができ、塗膜強度を高く保つのに好適である。
前記その他の重合体の重量平均分子量としては、1,000以上100,000以下が好ましく、1,000以上50,000以下がより好ましい。
前記その他の重合体としては、適宜合成してもよく、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、商品名:ジョンクリル611(スチレン−アクリル樹脂、BASF社製、酸価:53mgKOH/g、ガラス転移温度:50℃)、商品名:ジョンクリル804(アクリル樹脂、BASF社製、酸価:15mgKOH/g、ガラス転移温度:70℃)、商品名:ハイマーST−95(低分子量ポリスチレン樹脂、三洋化成工業株式会社製、酸価:0mgKOH/g、ガラス転移温度:42℃)、商品名:ARUFON(登録商標)UC−3000(固形)(アクリル樹脂、東亞合成株式会社製、酸価:74mgKOH/g、ガラス転移温度:65℃)、商品名:VS−1063、ポリスチレン樹脂、星光PMC株式会社製、酸価:0mgKOH/g、ガラス転移温度:100℃)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<重合開始剤>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、重合開始剤をさらに含むことが好ましい。
前記重合開始剤としては、例えば、光ラジカル重合開始剤などが挙げられる。これらの中でも、皮膚感さ性が陰性である光ラジカル重合開始剤が好ましい。
前記光ラジカル重合開始剤としては、例えば、分子開裂型光重合開始剤、水素引抜き型光重合開始剤などが挙げられる。
前記分子開裂型光重合開始剤としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシックアシッドメチルエステル、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン−1、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフォスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン−〔4−(フェニルチオ)−2−(o−ベンゾイルオキシム)〕、エタノン−1−〔9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−1−(O−アセチルオキシム)、〔4−(メチルフェニルチオ)フェニル〕フェニルメタノン、2−[4−(メチルチオ)ベンゾイル]−2−(4−モルホリニル)プロパンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記水素引抜き型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾイルベンゾエイト、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、フェニルベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルチオキサントン等のチオキサントン系化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、皮膚感さ性が陰性であり、安価で容易に調達可能である点から、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン、2,4−ジエチルチオキサントンとp−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシルとの等モル混合物が好ましい。
前記重合開始剤としては、市販品を使用することができ、前記市販品としては、例えば、商品名:Irgacure184、商品名:Irgacure379、商品名:Irgacure907(以上、BASF社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドとその誘導体、ビニルエーテルなどは、イオン重合性も有することが知られているが、イオン重合開始剤は一般に高価であるだけでなく、光を照射しない状態においてもわずかに強酸、強アルカリを発生させるため、インクジェット塗工システム内のインク供給経路において耐酸性、耐アルカリ性を有するなどの特別な配慮が必要となる。そのため、インクジェット塗工システムを構成する部材の選定に制約が生じる。これに対して、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物では、安価で強酸、強アルカリを発生しない光ラジカル重合開始剤を使用することができるので、インクを安価に製造することができ、インクジェット塗工システムの部材選定も容易となる。もちろん電子線やβ線、X線、α線、γ線などの高エネルギーな光源を使用する場合においては、重合開始剤を使用せずとも重合反応を進めることができるが、これは従前より一般的に公知のことであり、本発明では特に詳細説明しない。
前記重合開始剤の含有量としては、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレート合計100質量部に対して、5質量部以上15質量部以下が好ましい。前記含有量が、5質量部以上15質量部以下であると、硬化性を向上できる。
<重合禁止剤>
インクジェット吐出装置のノズル近傍では、吐出温度やUVランプでの温度上昇や漏れ光などで重合反応が進みやすい環境にある。さらに、前記低粘度モノマーは揮発するものもあり、揮発により重合開始剤の濃度が上昇し重合反応を加速する場合がある。また、インク内にポリエステル構造を有する重合体が配合されている場合、重合反応とともに接着性を発現するため、ノズルにインクが接着して詰まりや、曲がりなどを起こしやすく、所定の回復動作を入れても解消できないことがあった。そこで、重合禁止剤を含有することにより、低粘度モノマーが揮発した場合でも重合反応を抑制し、吐出信頼性を向上できる。
前記重合禁止剤としては、分子内に2個の水酸基を有することが好ましい。前記水酸基を2個有すると、分子内に1個の水酸基を有する重合禁止剤と比較して、良好な吐出回復性が得られる。
前記重合禁止剤としては、例えば、4−メトキシ−1−ナフトール、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、ジ−t−ブチルハイドロキノン、メトキノン、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、p−ベンゾキノン、ジ−t−ブチルジフェニルアミン、9,10−ジ−n−ブトキシシアントラセン、4,4’−〔1,10−ジオキソ−1,10−デカンジイルビス(オキシ)〕ビス〔2,2,6,6−テトラメチル〕−1−ピペリジニルオキシなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合禁止剤としては、市販品を使用することができ、前記市販品としては、商品名:メトキノン(4−メトキシフェノール、精工化学株式会社製)、商品名:MNT(4−メトキシ−1−ナフトール、川崎化成工業株式会社製)、商品名:ハイドロキノン(p−ヒドロキシフェノール、精工化学株式会社製)、商品名:MH(メチルヒドロキノン、精工化学株式会社製)、商品名:、商品名:ノンフレックスアルバ(2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、精工化学株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記重合禁止剤の含有量としては、前記重合開始剤の含有量をA質量%としたときに、0.01×A質量%以上が好ましい。
<重合促進剤>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、重合促進剤を含有することができる。
前記重合促進剤としては、例えば、アミンなどが挙げられる。
前記アミンとしては、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸−2−エチルヘキシル、p−ジメチルアミノ安息香酸メチル、安息香酸−2−ジメチルアミノエチル、p−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチルなどが挙げられる。
<色材>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、色材を含有していてもよい。色材としては、本発明における組成物の目的や要求特性に応じて、ブラック、ホワイト、マゼンタ、シアン、イエロー、グリーン、オレンジ、金や銀等の光沢色、などを付与する種々の顔料や染料を用いることができる。色材の含有量は、所望の色濃度や組成物中における分散性等を考慮して適宜決定すればよく、特に限定されないが、組成物の総質量(100質量%)に対して、0.1〜20質量%であることが好ましい。なお、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、色材を含まず無色透明であってもよく、その場合には、例えば、画像を保護するためのオーバーコート層として好適である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができ、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機顔料としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタンを使用することができる。
有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、アゾレーキ、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、染色レーキ(塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料が挙げられる。
また、顔料の分散性をより良好なものとするため、分散剤をさらに含んでもよい。 分散剤としては、特に限定されないが、例えば、高分子分散剤などの顔料分散物を調製するのに慣用されている分散剤が挙げられる。
染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<有機溶媒>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、有機溶媒を含んでもよいが、可能であれば含まない方が好ましい。有機溶媒、特に揮発性の有機溶媒を含まない(VOC(Volatile Organic Compounds)フリー)組成物であれば、当該組成物を扱う場所の安全性がより高まり、環境汚染防止を図ることも可能となる。なお、「有機溶媒」とは、例えば、エーテル、ケトン、キシレン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、トルエンなどの一般的な非反応性の有機溶媒を意味するものであり、反応性モノマーとは区別すべきものである。また、有機溶媒を「含まない」とは、実質的に含まないことを意味し、0.1質量%未満であることが好ましい。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、ポリエーテル基、アミノ基、カルボキシル基、水酸基を有する高級脂肪酸エステル;側鎖又は末端にポリエーテル基、アミノ基、カルボキシル基、水酸基を有するポリジメチルシロキサン化合物;ポリエーテル、アミノ基、カルボキシル基、水酸基を有するフルオロアルキル化合物等の界面活性剤;極性基含有高分子顔料分散剤などが挙げられる。
<活性エネルギー線硬化型組成物の調製>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、上述した各種成分を用いて作製することができ、その調製手段や条件は特に限定されないが、例えば、重合性モノマー、顔料、分散剤等をボールミル、キティーミル、ディスクミル、ピンミル、ダイノーミルなどの分散機に投入し、分散させて顔料分散液を調製し、当該顔料分散液にさらに重合性モノマー、開始剤、重合禁止剤、界面活性剤などを混合させることにより調製することができる。
<活性エネルギー線>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために用いる活性エネルギー線としては、紫外線の他、電子線、α線、β線、γ線、X線等の、組成物中の重合性成分の重合反応を進める上で必要なエネルギーを付与できるものであればよく、特に限定されない。特に高エネルギーな光源を使用する場合には、重合開始剤を使用しなくても重合反応を進めることができる。また、紫外線照射の場合、環境保護の観点から水銀フリー化が強く望まれており、GaN系半導体紫外発光デバイスへの置き換えは産業的、環境的にも非常に有用である。さらに、紫外線発光ダイオード(UV−LED)及び紫外線レーザダイオード(UV−LD)は小型、高寿命、高効率、低コストであり、紫外線光源として好ましい。
<粘度>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物の粘度としては、用途や適用手段に応じて適宜調整すればよく、特に限定されないが、例えば、当該組成物をノズルから吐出させるような吐出手段を適用する場合には、20℃から65℃の範囲における粘度、好ましくは25℃における粘度として5mPa・s以上18mPa・s以下が好ましい。また当該粘度範囲を、上記有機溶媒を含まずに満たしていることがより好ましい。なお、上記粘度は、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を20℃〜65℃の範囲で適宜設定して測定することができる。循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いることができる。
<用途>
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物の用途は、一般に活性エネルギー線硬化型材料が用いられている分野であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、成形用樹脂、塗料、接着剤、絶縁材、離型剤、コーティング材、シーリング材、各種レジスト、各種光学材料などが挙げられる。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、インクとして用いて2次元の文字や画像、各種基材への意匠塗膜を形成するだけでなく、3次元の立体像(立体造形物)を形成するための立体造形用材料としても用いることができる。この立体造形用材料は、例えば、粉体層の硬化と積層を繰り返して立体造形を行う粉体積層法において用いる粉体粒子同士のバインダーとして用いてもよく、また、図2や図3に示すような積層造形法(光造形法)において用いる立体構成材料(モデル材)や支持部材(サポート材)として用いてもよい。なお、図2は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を所定領域に吐出し、活性エネルギー線を照射して硬化させたものを順次積層して立体造形を行う方法であり(詳細後述)、図3は、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物5の貯留プール(収容部)1に活性エネルギー線4を照射して所定形状の硬化層6を可動ステージ3上に形成し、これを順次積層して立体造形を行う方法である。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を用いて立体造形物を造形するための立体造形装置としては、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、該組成物の収容手段、供給手段、吐出手段や活性エネルギー線照射手段等を備えるものが挙げられる。
また、本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させて得られた硬化物や当該硬化物が基材上に形成された構造体を加工してなる成形加工品も含む。前記成形加工品は、例えば、シート状、フィルム状に形成された硬化物や構造体に対して、加熱延伸や打ち抜き加工等の成形加工を施したものであり、例えば、自動車、OA機器、電気・電子機器、カメラ等のメーターや操作部のパネルなど、表面を加飾後に成形することが必要な用途に好適に使用される。
上記基材としては、特に限定されず、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、又はこれらの複合材料などが挙げられ、加工性の観点からはプラスチック基材が好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物は、インクジェット用インクであることが好ましい。
<組成物収容容器>
本発明の組成物収容容器は、活性エネルギー線硬化型組成物が収容された状態の容器を意味し、上記のような用途に供する際に好適である。例えば、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物がインク用途である場合において、当該インクが収容された容器は、インクカートリッジやインクボトルとして使用することができ、これにより、インク搬送やインク交換等の作業において、インクに直接触れる必要がなくなり、手指や着衣の汚れを防ぐことができる。また、インクへのごみ等の異物の混入を防止することができる。また、容器それ自体の形状や大きさ、材質等は、用途や使い方に適したものとすればよく、特に限定されないが、その材質は光を透過しない遮光性材料であるか、または容器が遮光性シート等で覆われていることが望ましい。
上記インクカートリッジについて、図4及び図5を参照して説明する。図4は組成物収容容器のインク袋241の一例を示す概略図であり、図5は図4のインク袋241をカートリッジケース244内に収容した組成物収容容器200を示す概略図である。
図4に示すように、インク注入口242からインクをインク袋241内に充填し、該インク袋中に残った空気を排気した後、該インク注入口242を融着により閉じる。使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に装置本体の針を刺して装置に供給する。インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成する。そして、図5に示すように、通常、プラスチック製のカートリッジケース244内に収容し、組成物収容容器200として各種インクジェット塗工装置に着脱可能に装着して用いる。
本発明の組成物収容容器は、インクジェット塗工装置に着脱可能とすることが好ましい。これにより、インクの補充や交換を簡素化でき作業性を向上させることができる。
<像の形成方法、形成装置>
本発明の像の形成方法は、少なくとも、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を硬化させるために、活性エネルギー線を照射する照射工程を有し、本発明の像の形成装置は、活性エネルギー線を照射するための照射手段と、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物を収容するための収容部と、を備え、該収容部には前記容器を収容してもよい。さらに、活性エネルギー線硬化型組成物を吐出する吐出工程、吐出手段を有していてもよい。吐出させる方法は特に限定されないが、連続噴射型、オンデマンド型等が挙げられる。オンデマンド型としてはピエゾ方式、サーマル方式、静電方式等が挙げられる。
図1は、インクジェット吐出手段を備えた像形成装置の一例である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色活性エネルギー線硬化型インクのインクカートリッジと吐出ヘッドを備える各色印刷ユニット23a、23b、23c、23dにより、供給ロール21から供給された被記録媒体22にインクが吐出される。その後、インクを硬化させるための光源24a、24b、24c、24dから、活性エネルギー線を照射して硬化させ、カラー画像を形成する。その後、被記録媒体22は、加工ユニット25、印刷物巻取りロール26へと搬送される。各印刷ユニット23a、23b、23c、23dには、インク吐出部でインクが液状化するように、加温機構を設けてもよい。また必要に応じて、接触又は非接触により記録媒体を室温程度まで冷却する機構を設けてもよい。また、インクジェット記録方式としては、吐出ヘッド幅に応じて間欠的に移動する記録媒体に対し、ヘッドを移動させて記録媒体上にインクを吐出するシリアル方式や、連続的に記録媒体を移動させ、一定の位置に保持されたヘッドから記録媒体上にインクを吐出するライン方式のいずれであっても適用することができる。
被記録媒体22は、特に限定されないが、紙、フィルム、金属、これらの複合材料等が挙げられ、シート状であってもよい。また片面印刷のみを可能とする構成であっても、両面印刷も可能とする構成であってもよい。
更に、光源24a、24b、24cからの活性エネルギー線照射を微弱にするか又は省略し、複数色を印刷した後に、光源24dから活性エネルギー線を照射してもよい。これにより、省エネ、低コスト化を図ることができる。
本発明のインクにより記録される記録物としては、通常の紙や樹脂フィルムなどの平滑面に印刷されたものだけでなく、凹凸を有する被印刷面に印刷されたものや、金属やセラミックなどの種々の材料からなる被印刷面に印刷されたものも含む。また、2次元の画像を積層することで、一部に立体感のある画像(2次元と3次元からなる像)や立体物を形成することもできる。
図2は、本発明に係る別の像形成装置(3次元立体像の形成装置)の一例を示す概略図である。図2の像形成装置39は、インクジェットヘッドを配列したヘッドユニット(AB方向に可動)を用いて、造形物用吐出ヘッドユニット30から第一の活性エネルギー線硬化型組成物を、支持体用吐出ヘッドユニット31、32から第一の活性エネルギー線硬化型組成物とは組成が異なる第二の活性エネルギー線硬化型組成物を吐出し、隣接した紫外線照射手段33、34でこれら各組成物を硬化しながら積層するものである。より具体的には、例えば、造形物支持基板37上に、第二の活性エネルギー線硬化型組成物を支持体用吐出ヘッドユニット31、32から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて溜部を有する第一の支持体層を形成した後、当該溜部に第一の活性エネルギー線硬化型組成物を造形物用吐出ヘッドユニット30から吐出し、活性エネルギー線を照射して固化させて第一の造形物層を形成する工程を、積層回数に合わせて、上下方向に可動なステージ38を下げながら複数回繰り返すことで、支持体層と造形物層を積層して立体造形物35を製作する。その後、必要に応じて支持体積層部36は除去される。なお、図2では、造形物用吐出ヘッドユニット30は1つしか設けていないが、2つ以上設けることもできる。
<基材>
前記基材としては、例えば、紙、プラスチック、金属、セラミックス、ガラスあるいはこれらの複合材料などが挙げられる。上質紙などの浸透性基材においては、浸透乾燥の効果が望める点から、速乾性のない水性インクや油性インクの使用も実用的である。一方、マットコート紙、グロスコート紙、プラスチックフィルム、プラスチック成型物、セラミック、ガラス、金属等の非浸透性基材においては速乾性を得られるインクを使用することがより実用的であり、光照射により直ちに硬化する点から、本発明における活性エネルギー線硬化型組成物に好適に用いることができる。前記非浸透性基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート基材などが挙げられる。前記ポリエチレンテレフタレート基材においては、表面を活性化して密着性を向上させる目的でコロナ処理が行われる場合もあるが、そのような電気火花が発生する処理は消防法上の危険物に該当する活性エネルギー線硬化型組成物の塗工現場では通常使用することができないが、本発明の活性エネルギー線硬化型組成物においては、前記コロナ処理等の表面処理をしなくとも十分な密着性を得ることができる。
(硬化物)
本発明の硬化物は、基材と、前記基材上に本発明の活性エネルギー線硬化型組成物に、活性エネルギー線を照射して硬化させた硬化膜と、を有する。
前記基材としては、ポリエチレンテレフタレート基材が好ましい。
前記塗膜としては、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、及びポリエステル構造を有する重合体を含むことが好ましい。
前記硬化物は、ポリエチレンテレフタレート基材と、前記硬化膜との密着力としては、1kPa以上であり、10kPa以上が好ましい。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定されるものではない。
<SI値の評価方法>
前記SI値はLLNA法(Local Lymph Node Assay)による皮膚感さ性試験に従い、以下のようにして測定した。
[試験材料]
<<陽性対照物質>>
陽性対照物質としては、α−ヘキシルシンナムアルデヒド(HCA、和光純薬工業株式会社製)を使用した。
<<媒体>>
媒体としては、アセトン(和光純薬工業株式会社製)とオリーブ油(株式会社フヂミ製薬所製)を、体積比(アセトン:オリーブ油)=4:1で混合した混合液を使用した。
<<使用動物>>
被験物質、陽性対照、媒体対照のそれぞれについて、マウスの雌に対して6日間の検疫を含む8日間の馴化を行った。検疫、馴化期間中、全ての動物に異常は認められなかった。
感さ開始2日前に測定した体重を用いて、体重層別無作為抽出法により、個体の体重が全体の平均体重±20%以内となるように2群(4匹/群)に群分けした。感さ開始時の動物の週齢は8週齢以上9週齢以下であった。群分けにより外れた動物は試験から除外した。
使用した動物は、試験期間を通して尾部への油性インク塗布により識別し、併せてケージはラベルをつけて識別した。
<<飼育環境>>
使用動物は、検疫、馴化期間中を含む全飼育期間を通して、温度21℃以上25℃以下、相対湿度40%以上70%以下、換気回数10回以上15回以下/時間、明暗サイクル12時間感覚(7時点灯、19時消灯)に設定したバリアーシステムの飼育室で飼育した。
飼育ケージはポリカーボネート製ケージを使用した。使用動物は4匹/ケージで飼育した。
飼料は、実験動物用固形飼料MF(オリエンタル酵母工業株式会社製)を使用し、使用動物に自由摂取させた。飲料水は、塩素濃度が略5ppmとなるように次亜塩素酸ナトリウム(ピューラックス、株式会社オーヤラックス製)を添加した水道水を、給水びんにより、使用動物に自由摂取させた。床敷はサンフレーク(モミ材、電気かんな削りくず、日本チャールス・リバー株式会社製)を使用した。飼料及び飼育用器材は、オートクレーブ滅菌(121℃、30分間)したものをそれぞれ使用した。
ケージ及び床敷は、群分け時及び耳介リンパ節摂取日(飼育室からの搬出時)に交換し、給水びん及びラックは、群分け時に交換した。
[試験方法]
<<群構成>>
SI値の測定試験で使用した群構成を、表1に示す。
[調製]
<<被験物質>>
表2に被験物質の秤量条件を示す。被験物質をメスフラスコに秤量し、媒体を加えながら1mLに定容した。調製液は、遮光した気密容器(ガラス製)に入れた。
<<陽性対照物質>>
略0.25gのHCAを正確に秤量し、媒体を加えながら1mLとして25.0w/v%液を調製した。調製物は、遮光した気密容器(ガラス製)に入れた。
<<BrdU>>
5−ブロモ−2’−デオキシウリジン(BrdU、ナカライテスク株式会社製)200mgをメスフラスコに正確に秤量し、生理食塩液(株式会社大塚製薬工場製)を加えて超音波照射し、溶解させた。その後、20mLに定容して10mg/mL液(BrdU調製液)を調製した。調製液は、滅菌濾過フィルターを用いて濾過滅菌し、滅菌容器に入れた。
<<調製時期及び保管期間>>
陽性対照物質調製液は感さ開始前日に調製し、使用時以外は冷所で保管した。媒体及び被験物質調製液は各感さ日に調製した。BrdU液は、投与の2日前に調製し、投与日まで冷所に保管した。
[感さ及びBrdU投与]
<<感さ>>
各被験物質及び陽性対照物質の調製液及び媒体を動物の両耳介にそれぞれ25μLずつ塗布した。塗布には、マイクロピペッターを用いた。この操作を1日1回、3日連続して行った。
<<BrdUの投与>>
最終感さの略48時間後に1回、BrdU調製液を動物1匹あたり0.5mL、腹腔内投与した。
[観察及び検査]
<<一般状態>>
試験に使用した全動物について、感さ開始日から耳介リンパ節採取日(飼育室からの搬出日)まで、1日1回以上観察した。なお、観察日の起算法は、感さ開始日をDay1とした。
<<体重測定>>
感さ開始日及び耳介リンパ節採取日(飼育室からの搬出日)に体重を測定した。また、群ごとの体重の平均値及び標準誤差を算出した。
<<耳介リンパ節の採取及び重量測定>>
BrdU投与の略24時間後に動物を安楽死させ、耳介リンパ節を採取した。周囲組織を取り除き、両側耳介リンパ節を一括して重量測定した。また、群ごとの耳介リンパ節重量の平均値及び標準誤差を算出した。重量測定後、個体毎に−20℃に設定されたバイオメディカルフリーザーで凍結保存した。
<<BrdU取り込み量の測定>>
耳介リンパ節を室温に戻した後、生理食塩液を加えながらすり潰し、懸濁させた。この懸濁液を濾過した後、個体ごとに3wellずつ、96wellマイクロプレートに分注し、ELISA法によりBrdU取り込み量の測定を行った。試薬は、市販のキット(Cell Proliferation ELISA、BrdU colorimetric、Cat.No.1647229、ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社製)を使用し、マルチプレートリーダー(FLUOstar OPTIMA、BMG LABTECH社製)より得られた各個体の吸光度(OD370nm−OD492nm、BrdU取り込み量)について、3wellの平均値を各個体のBrdU測定値とした。
[結果の評価]
<<Stimulation Index(SI)の算出>>
下記式で示すように、各個体のBrdU測定値を、媒体対照群のBrdU測定値の平均値で除して、各個体のSI値を算出した。各試験群のSI値は、各個体のSIの平均値とした。なお、SI値は、小数点以下第2位を四捨五入して小数点第1位まで表示した。
(実施例1〜実施例15、及び比較例1〜比較例3)
次の(A)〜(E)の材料を、下記表3の各実施例及び比較例の各欄に示す配合割合(数値は質量部)で用い、常法に従って、それぞれの活性エネルギー線硬化型組成物を得た。
(A)単官能(メタ)アクリレート
(B)多官能(メタ)アクリレート
(C)皮膚感さ性が陰性である光ラジカル重合開始剤
(D)ポリエステル構造を有する重合体
(E)その他の重合体
得られた活性エネルギー線硬化型組成物を用いて、下記のようにして粘度を測定した。
<粘度>
調製した各活性エネルギー線硬化型組成物の25℃における粘度を、東機産業株式会社製コーンプレート型回転粘度計VISCOMETER TVE−22Lにより、コーンロータ(1°34’×R24)を使用し、回転数50rpm、恒温循環水の温度を25℃に設定して測定した。なお、循環水の温度調整にはVISCOMATE VM−150IIIを用いた。結果を表3に示した。なお、実施例の各活性エネルギー線硬化型組成物は、いずれも、25℃で5mPa・s以上18mPa・s以下の粘度範囲であった。
まず、活性エネルギー線硬化型組成物の取り扱いとしては、図4に示す形状のアルミニウム製パウチ袋に気泡が入らないようにインクを密封し、図5に示すようなプラスチック製カートリッジにインクを密封した前記のパウチ袋を収納し、このカートリッジが収納できるようにした筐体においてカートリッジからリコープリンティングシステムズ株式会社製GEN4ヘッドに達するまでインク流路に設置し、表面をコロナ処理したプロピレン基材(商品名:エステルフィルムE5100のコロナ処理面、東洋紡株式会社製)又は未処理のポリエチレンテレフタレート基材(商品名:エステルフィルムE5100の未処理面、東洋紡株式会社製)上に、インクジェット吐出して約3cm角のベタ塗膜を作製した。なお、インク滴の打ち込み量をベタ塗膜の平均厚みが約10μmとなるように調整した。
作製したベタ状の印刷塗膜に対して、UVA領域に相当する波長域において0.2(mW/cm)で、3,000(mJ/cm)の光量条件で硬化させ、硬化物を得た。これを密着性評価に供した。
次に、各活性エネルギー線硬化型組成物について、硬化塗膜の基材との密着性を評価した。結果を表3に示した。
<密着性>
硬化塗膜の基材との密着性は、包装材料や産業資材として幅広く使用されている汎用的なフィルム材料として、市販のPETフィルム(東洋紡株式会社製、エステルフィルムE5100、平均厚み:100μm)を使用し、前記PETフィルムのコロナ処理面と未処理面に活性エネルギー線硬化型組成物をインクジェット吐出して、UV照射機(LH6(Dバルブ)、フュージョンシステムズジャパン株式会社製)により光照射して硬化させたベタ塗膜に対して、JIS−K−5600−5−6に示されるクロスカット法による測定し、下記評価基準に基づいて、「密着性」を評価した。
また、引っ張り試験機(装置名:オートグラフAG−10kNXplus、株式会社島津製作所製)で一定面積の塗膜を基材から剥離させるために必要な応力(密着力)を測定した。
[評価基準]
◎:剥がれが見られなかったり、カットの交差点における小さな剥がれのみの場合であり、密着力が10kPa以上であった
○:剥がれが見られなかったり、カットの交差点における小さな剥がれのみの場合であり、密着力が1kPa以上10kPa未満であった
△:明確には剥がれが見られなかったが、密着力が1kPa未満であった
×:明確に剥がれが見られた
*2:硬化しなかった
*3:高粘度のためインクジェット吐出できなかった
前記表3中のA1〜A4、B1〜B5、C1〜C2、D1〜D3、及びE1の詳細は次のとおりである。
なお、末尾の( )内の数値は前記(1)のLLNA試験におけるSI値であり、「陰性」又は「なし」は前記(2)の文献、もしくは前記(3)のMSDS(化学物質安全性データシート)において「皮膚感さ性陰性」又は「皮膚感さ性なし」と評価されたものである。また「陽性」は欧州指令におけるリスクフレーズ表記ルールにおいて皮膚感作性に問題があることを示す「R43」、あるいはCLP規則において皮膚感作性に問題があることを示す「H317」の警句が付記されるものである。なお、ポリマー成分は高分子量であるため皮膚を通過することが困難で、通常は皮膚感さ性を有さない。
−(A)単官能(メタ)アクリレート−
・A1:t−ブチルアクリレート、大阪有機化学工業株式会社製、「t−ブチルアクリレート」(陽性)
・A2:t−ブチルメタクリレート、三菱レイヨン株式会社製、「アクリエステルTB」(陰性)文献による評価(試験方法:マキシマイゼーション法)
・A3:n−ペンチルメタクリレート、Zhangjiagang Render Chemical社製、「n−AmylMethacrylate」(陰性)文献による評価(試験方法:マキシマイゼーション法)
・A4:n−ヘキシルメタクリレート、東京化成工業株式会社製、「n−HexylMethacrylate」(陰性)文献による評価(試験方法:マキシマイゼーション法)
−(B)多官能(メタ)アクリレート−
・B1:エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレート、新中村化学工業株式会社製、「A−TMPT−3EO」(陽性)
・B2:グリセロールジメタクリレート、新中村化学工業株式会社製、「701」、(1.2)
・B3:トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、新中村化学工業株式会社製「DCP」、(1.3)
・B4:エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、新中村化学工業株式会社製、「TMPT−3EO」、(1.0)
・B5:カプロラクトン変性ジペンタエリスリロールヘキサアクリレート、日本化薬株式会社製(陰性)MSDSによる評価(試験方法:OECDテストガイドライン406)
−(C)皮膚感さ性が陰性である光ラジカル重合開始剤−
・C1:1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、BASF社製、「Irgacure184」(なし)MSDSによる評価(試験方法:OECDテストガイドライン406)
・C2:2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン、BASF社製、「Irgacure379」(なし)MSDSによる評価(試験方法:OECDテストガイドライン406)
−(D)ポリエステル構造を有する重合体−
・D1:ポリエステル構造を有する重合体、数平均分子量:3,000、水酸基価:37mgKOH/g、酸価:1mgKOH/g未満、東洋紡株式会社製、「バイロン802」
・D2:ポリエステル構造を有する重合体、数平均分子量:6,000、水酸基価:19mgKOH/g、酸価:5mgKOH/g、東洋紡株式会社製、「バイロンGK810」
・D3:ポリエステル構造を有する重合体、数平均分子量:23,000、水酸基価:5mgKOH/g、酸価:2mgKOH/g未満、東洋紡株式会社製、「バイロン650」
−その他の重合体−
・E1:スチレン−アクリル樹脂、酸価:53mgKOH/g、重量平均分子量:8,100、BASF社製、「ジョンクリル611」
−カーボンブラック−
三菱化学株式会社製カーボンブラック#10に対して日本ルーブリゾール社製高分子分散剤Solsperse39000を3:1の質量比で含む状態として配合量を示した。
比較例1と実施例1から、D群のポリマー成分としてポリエステル構造を有する重合体を含有する場合に、表面処理を行っていないポリエチレンテレフタレート基材に対する密着性が得られることがわかった。
比較例2から分かるように、多官能(メタ)アクリレートを含まない場合には硬化性が不十分であった。
また、比較例3から分かるように、単官能(メタ)アクリレートを含まない場合には、高粘度のためインクジェット印刷できなかった。
実施例1、及び2から、A群の単官能(メタ)アクリレートに皮膚感作性に問題のないものを使用した場合にも、同様に表面処理を行っていないポリエチレンテレフタレート基材に対する密着性が得られることがわかったため、インク取り扱いにおける安全性を考慮すると、皮膚感作性に問題のないものを使用することが望ましい。
実施例2、及び3から、ポリエステル構造を有する重合体のうち異なる種類を使用しても、複数併用しても、いずれも表面処理を行っていないポリエチレンテレフタレート基材に対する密着性が得られることがわかった。
実施例4、及び5から、ポリエステル構造を有する重合体の配合比を増減させても表面処理を行っていないポリエチレンテレフタレート基材に対する密着性が得られることがわかった。
実施例1、6、及び7から、A群の単官能(メタ)アクリレートに、皮膚感さ性に問題のないものとして異なるものを用いた場合にも、いずれも表面処理を行っていないPETに対する密着性が得られることがわかった。
実施例8から、色材を含有する場合やC群の重合開始剤の種類が異なる場合にも、表面処理を行っていないPETに対する密着性が得られることがわかった。
実施例9、10、11、12、及び13から、B群の多官能(メタ)アクリレートに異なる種類のものを用いた場合にも、いずれも表面処理を行っていないPETに対する密着性が得られることがわかったため、インク取り扱いにおける安全性を考慮すると、皮膚感さ性に問題のないものを使用することが望ましい。
実施例14から、各群の材料をそれぞれ複数併用しても、いずれも表面処理を行っていないポリエチレンテレフタレート基材に対する密着性が得られることがわかったため、必要に応じて最適なものを選定すればよい。
実施例15でも良好な密着性が得られたが、他の実施例と比較してインクジェット吐出時に液滴が伸長しやすくミスト発生がやや多かったことから、ポリマー成分としては分子量が小さいほうがより好ましいことがわかった。
上述したすべての実施例において、光照射後の塗膜は指触確認においてべたつきなどなく良好に硬化していた。
なお、ポリエステル構造を有する重合体は、活性エネルギー線硬化型組成物をメタノールなどの溶媒に滴下した際に析出するため、これをろ過するなどして単離することができ、これを赤外分光法で分析すると1,700cm−1付近にエステル結合に由来する吸収ピークとして確認することができる。その他の成分についても質量分析ガスクロマトグラム法などで前記成分と同一かどうかを確認することができる。
(実施例16〜27、及び比較例4)
次の(A)〜(E)の材料を、下記表4の各実施例及び比較例の各欄に示す配合割合(数値は質量部)で用い、常法に従って、それぞれの活性エネルギー線硬化型組成物を得た。
(A)単官能(メタ)アクリレート
(B)多官能(メタ)アクリレート
(C)皮膚感さ性が陰性である光ラジカル重合開始剤
(D)ポリエステル構造を有する重合体
(E)その他の重合体
得られた活性エネルギー線硬化型組成物を用いて、下記のようにして粘度を測定した。
<粘度>
前記粘度は、実施例1と同様にして測定した。結果を表4に示した。実施例の各活性エネルギー線硬化型組成物は、いずれも、25℃で8mPa・s以上11mPa・s以下の粘度範囲であった。
得られた活性エネルギー線硬化型組成物を用いて、実施例1と同様にして硬化物を得、これをポリエチレンテレフタレート基材(未処理面)に対する「密着性」の評価に供した。
また、実施例1において、ポリエチレンテレフタレート基材をカラー鋼板基材(商品名:ヨドカラーGL(GS200)、株式会社淀川製鋼製)に変更した以外は、実施例1と同様にして、硬化物を得、カラー鋼板基材上に対する塗膜耐水性(外観変化、耐水密着性)の評価に供した。
<密着性>
前記密着性について、実施例1と同様にして、「密着性」を評価した。下記表4中の密着性における( )内の数値は、100マス中の剥がれなかったマスの数を表す。
<塗膜耐水性>
−外観変化−
得られた硬化物を、カラー鋼板基材とともに、40℃の水に浸し、24時間放置した後、水が接していた領域を目視により観察し、「外観変化」を評価した。
−耐水密着性−
実施例1における密着性の評価において、ポリエチレンテレフタレート基材上に形成した硬化物を、カラー鋼板基材上に形成した硬化物に変更し、JIS−K−5600−5−6に示されるクロスカット法により前記硬化物をカットした後に、さらに40℃の水に浸し、24時間放置した以外は、実施例1の密着性の評価と同様にして、「耐水密着性」を評価した。下記表4中の耐水密着性における( )内の数値は、100マス中の剥がれなかったマスの数を表す。
前記表4中のA2〜A4、B5〜B6、C2〜C3、D1〜D2、及びE1〜E5の詳細は次のとおりである。
なお、末尾の( )内の数値は前記(1)のLLNA試験におけるSI値であり、「陰性」又は「なし」は前記(2)の文献、もしくは前記(3)のMSDS(化学物質安全性データシート)において「皮膚感さ性陰性」又は「皮膚感さ性なし」と評価されたものである。また「陽性」は欧州指令におけるリスクフレーズ表記ルールにおいて皮膚感作性に問題があることを示す「R43」、あるいはCLP規則において皮膚感作性に問題があることを示す「H317」の警句が付記されるものである。なお、ポリマー成分は高分子量であるため皮膚を通過することが困難で、通常は皮膚感さ性を有さない。
−(A)単官能(メタ)アクリレート−
・A2:t−ブチルメタクリレート、三菱レイヨン株式会社製、「アクリエステルTB」(陰性)文献による評価(試験方法:マキシマイゼーション法)
・A3:n−ペンチルメタクリレート、Zhangjiagang Render Chemical社製、「n−AmylMethacrylate」(陰性)文献による評価(試験方法:マキシマイゼーション法)
・A4:n−ヘキシルメタクリレート、東京化成工業株式会社製、「n−HexylMethacrylate」(陰性)文献による評価(試験方法:マキシマイゼーション法)
−(B)多官能(メタ)アクリレート−
・B5:ジエチレングリコールジメタクリレート、新中村化学工業株式会社製、(1.1)
・B6:トリメチロールプロパントリメタクリレート、新中村化学工業株式会社製、(1.9)
−(C)皮膚感さ性が陰性である光ラジカル重合開始剤−
・C2:2−(ジメチルアミノ)−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、BASF社製、「Irgacure379」、(なし)MSDSによる評価(試験方法:OECDテストガイドライン406)
・C3:2−[4−(メチルチオ)ベンゾイル]−2−(4−モルホリニル)プロパン、BASF社製、「Irgacure907」、(なし)MSDSによる評価(試験方法:OECDテストガイドライン406)
−(D)ポリエステル構造を有する重合体−
・D1:ポリエステル構造を有する重合体、数平均分子量:3,000、水酸基価:37mgKOH/g、酸価:1mgKOH/g未満、東洋紡株式会社製、「バイロン802」
・D2:ポリエステル構造を有する重合体、数平均分子量:6,000、水酸基価:19mgKOH/g、酸価:5mgKOH/g、東洋紡株式会社製、「バイロンGK810」
−(E)その他の重合体−
・E1:スチレン−アクリル樹脂、BASF社製、「ジョンクリル611」、酸価:53mgKOH/g、ガラス転移温度:50℃
・E2:アクリル樹脂、BASF社製、「ジョンクリル804」、酸価:15mgKOH/g、ガラス転移温度:70℃
・E3:低分子量ポリスチレン樹脂、三洋化成工業株式会社製、「ハイマーST−95」
・E4:アクリル樹脂、東亞合成株式会社製、「ARUFON(登録商標)UC−3000(固形)、酸価:74mgKOH/g、ガラス転移温度:65℃
・E5:ポリスチレン樹脂、星光PMC株式会社製、「VS−1063」、酸価:0mgKOH/g、ガラス転移温度:100℃
−カーボンブラック−
三菱化学株式会社製カーボンブラック#10に対して日本ルーブリゾール社製高分子分散剤Solsperse39000を3:1の質量比で含む状態として配合量を示した。
実施例16、及び17から、ポリエステル構造を有する重合体とその他の重合体とを併用することでポリエチレンテレフタレート基材に対する密着性とカラー鋼板に対する耐水性とを両立できることがわかった。また、併用する場合の比率が異なっても問題ないことがわかったため、必要とされるその他物性に応じて適宜選定することができることがわかった。
実施例18〜20から、使用するモノマーが異なる場合でも密着性及び耐水性に優れることがわかったため、必要とされるその他物性に応じて適宜選定することができることがわかった。
実施例21〜25から、併用するポリエステル構造を有する重合体とその他の重合体の種類が異なる場合でも密着性及び耐水性に優れることがわかったため、必要とされるその他物性に応じて適宜選定することができることがわかった。
実施例26から、使用する重合開始剤が異なる場合においても密着性及び耐水性に優れることがわかったため、必要とされるその他物性に応じて適宜選定することができることがわかった。
実施例27から、色材を含む場合においても密着性及び耐水性に優れることがわかった。
なお、ポリエステル構造を有する重合体は、活性エネルギー線硬化型組成物をメタノールなどの溶媒に滴下した際に析出するため、これをろ過するなどして単離することができ、これを赤外分光法で分析すると1,700cm−1付近にエステル結合に由来する吸収ピークとして確認することができる。その他の成分についても質量分析ガスクロマトグラム法などで前記成分と同一かどうかを確認することができる。
(実施例28〜36、及び比較例5〜13)
次の(A)〜(F)の材料を、表5の実施例及び比較例の各欄に示す配合割合(数値は重量部)で用い、常法により活性エネルギー線硬化型組成物を得た。
(A)単官能(メタ)アクリレート
(B)多官能(メタ)アクリレート
(C)皮膚感さ性が陰性である光ラジカル重合開始剤
(D)ポリエステル構造を有する重合体
(E)その他の重合体
(F)重合禁止剤
得られた活性エネルギー線硬化型組成物を用いて、下記のようにして粘度を測定した。
<粘度>
前記粘度は、実施例1と同様にして測定した。結果を表5に示した。実施例の各活性エネルギー線硬化型組成物は、いずれも、25℃で8mPa・s以上15mPa・s以下の粘度範囲であった。
得られた活性エネルギー線硬化型組成物を用いて、実施例1と同様にして硬化物を得、実施例と同様にして、ポリエチレンテレフタレート基材(未処理面)に対する「密着性」の評価に供した。
<密着性>
前記密着性について、実施例1と同様にして、「密着性」を評価した。
<吐出回復性>
得られた活性エネルギー線硬化型組成物を用いて、実施例1と同様にして、リコープリンティングシステムズ株式会社製GEN4ヘッドに達するまでインク流路に設置し、基材に対してベタ塗膜平均厚みが7μmとなるように吐出した。その後、ヘッドを50℃で3日間、キャップを外した状態で放置し、所定の加圧力で加圧メンテナンス後を行った。吐出可能ノズル数を確認し、下記評価基準に基づいて、「吐出回復性」を評価した。
[評価基準]
◎:20kPa加圧メンテナンスにより吐出可能ノズル数が全ノズル(100%)である
○:20kPa加圧メンテナンスにより吐出可能ノズル数が90%以上であり、30kPa加圧メンテナンスにより吐出可能ノズル数が全ノズル(100%)である
△:30kPa加圧メンテナンスにより吐出可能ノズル数が50%以上100%未満である
×:30kPa加圧メンテナンスにより吐出可能ノズル数が50%未満である
*2:吐出が困難であった
前記表5中のA2〜A4、B2〜B3、B5、C1〜C2、D1〜D3、E1、F1〜F5の詳細は次のとおりである。末尾の( )内の数値は前記(1)のLLNA試験におけるSI値であり、「陰性」又は「なし」は前記(2)の文献、もしくは前記(3)のMSDS(化学物質安全性データシート)において「皮膚感さ性陰性」又は「皮膚感さ性なし」と評価されたものである。また「陽性」は欧州指令におけるリスクフレーズ表記ルールにおいて皮膚感作性に問題があることを示す「R43」、あるいはCLP規則において皮膚感作性に問題があることを示す「H317」の警句が付記されるものである。なお、ポリマー成分は高分子量であるため皮膚を通過することが困難で、通常は皮膚感さ性を有さない。
−(A)単官能(メタ)アクリレート−
・A2:t−ブチルメタクリレート、三菱レイヨン株式会社製、「アクリエステルTB」(陰性)文献による評価(試験方法:マキシマイゼーション法)
・A3:n−ペンチルメタクリレート、Zhangjiagang Render Chemical社製、「n−AmylMethacrylate」(陰性)文献による評価(試験方法:マキシマイゼーション法)
・A4:n−ヘキシルメタクリレート、東京化成工業株式会社製、「n−HexylMethacrylate」(陰性)文献による評価(試験方法:マキシマイゼーション法)
−(B)多官能(メタ)アクリレート−
・B2:グリセロールジメタクリレート、新中村化学工業株式会社製、「701」、(1.2)
・B3:トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、新中村化学工業株式会社製「DCP」、(1.3)
・B5:下記式1で示されるポリエチレングリコールジメタクリレート(n≒2)、新中村化学工業株式会社製、「2G」、(1.1)
−(C)皮膚感さ性が陰性である光ラジカル重合開始剤−
・C1:1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、BASF社製、「Irgacure184」(なし)MSDSによる評価(試験方法:OECDテストガイドライン406)
・C2:2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)ブタン−1−オン、BASF社製、「Irgacure379」(なし)MSDSによる評価(試験方法:OECDテストガイドライン406)
−(D)ポリエステル構造を有する重合体−
・D1:ポリエステル構造を有する重合体、数平均分子量:3,000、水酸基価:37mgKOH/g、酸価:1mgKOH/g未満、東洋紡株式会社製、「バイロン802」
・D2:ポリエステル構造を有する重合体、数平均分子量:6,000、水酸基価:19mgKOH/g、酸価:5mgKOH/g、東洋紡株式会社製、「バイロンGK810」
・D3:ポリエステル構造を有する重合体、数平均分子量:23,000、水酸基価:5mgKOH/g、酸価:2mgKOH/g未満、東洋紡株式会社製、「バイロン650」
−(E)その他の重合体−
・E1:スチレン−アクリル樹脂、酸価:53mgKOH/g、重量平均分子量:8,100、BASF社製、「ジョンクリル611」
−(F)重合禁止剤−
・F1:4−メトキシフェノール、精工化学株式会社製、「メトキノン」、水酸基:1個
・F2:4−メトキシ−1−ナフトール、川崎化成工業株式会社製、「MNT」、水酸基:1個
・F3:p−ヒドロキシフェノール、精工化学株式会社製、「ハイドロキノン」、水酸基:2個
・F4:メチルヒドロキノン、精工化学株式会社製、「MH」、水酸基:2個
・F5:tert−ブチルハイドロキノン、精工化学株式会社製、「TBH」、水酸基:2個
・F6:2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、精工化学株式会社製、「ノンフレックスアルバ」、水酸基:2個
−カーボンブラック−
三菱化学株式会社製カーボンブラック#10に対して日本ルーブリゾール社製高分子分散剤Solsperse39000を3:1の質量比で含む状態として配合量を示した。
実施例28〜35及び比較例5〜13から、F群の重合禁止剤の量によっては良好な吐出回復性が得られることがわかった。重合禁止剤量には良好な吐出回復性を得られる境界線が存在することも分かり、F群の重合禁止剤の含有量F’はC群の重合開始剤の含有量をC’としたときF’=0.01×C’以上が好ましいことがわかった。図6は、表5のF’とC’の関係を示した。
実施例28〜35、及び比較例5〜12とも、分子内に2個の水酸基を有する重合禁止剤は、分子内に1個の水酸基を有する重合禁止剤に比べて少ない量で良好な吐出回復性が得られていることがわかった。これは、重合禁止剤がインク中に発生したラジカルを捕捉して安定ラジカルを効率よく形成しているためであると考えられる。
比較例13においても、良好な密着性が得られたが、他の実施例と比較してインクジェット吐出時に液滴が伸長しやすくミスト発生がやや多かったことや、高周波パルスには追従が難しいことから、ポリマー成分としては分子量が小さいほうがより好ましいことがわかった。
また、すべての実施例において、光照射後の塗膜は指触確認においてべたつきなどなく良好に硬化していた。
なお、ポリエステル構造を有する重合体は、活性エネルギー線硬化型組成物をメタノールなどの溶媒に滴下した際に析出するため、これをろ過するなどして単離することができ、これを赤外分光法で分析すると1,700cm−1付近にエステル結合に由来する吸収ピークとして確認することができる。その他の成分についても質量分析ガスクロマトグラム法などで前記成分と同一かどうかを確認することができる。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、及びポリエステル構造を有する重合体を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物である。
<2> スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸エステル、及びアクリル酸から選択される少なくとも1種を重合してなる重合体をさらに含む前記<1>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<3> 重合開始剤、及び重合禁止剤をさらに含み、
前記重合開始剤の含有量をA質量%としたときの前記重合禁止剤の含有量が、0.01×A質量%以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<4> 前記重合禁止剤が、分子内に水酸基を2個有する前記<3>に記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<5> 前記単官能(メタ)アクリレートのStimulation Indexが、3未満である前記<1>から<4>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<6> 前記多官能(メタ)アクリレートのStimulation Indexが、3未満である前記<1>から<5>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<7> 前記ポリエステル構造を有する重合体の重量平均分子量が、100,000以下である前記<1>から<6>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<8> 前記ポリエステル構造を有する重合体の含有量が、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレート合計100質量部に対して、10質量部以上20質量部以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<9> 前記ポリエステル構造を有する重合体中におけるポリエステル部位の含有量が、前記ポリエステル構造を有する重合体全量に対して、50質量%以下である前記<1>から<8>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<10> 前記単官能(メタ)アクリレートの含有量が、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレート合計100質量部に対して、50質量部以上85質量部以下である前記<1>から<9>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<11> 前記多官能(メタ)アクリレートの含有量が、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレート合計100質量部に対して、15質量部以上50質量部以下である前記<1>から<10>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<12> 25℃における粘度が、5mPa・s以上18mPa・s以下である前記<1>から<11>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<13> 立体造形用材料である前記<1>から<12>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<14> インクジェット用インクである前記<1>から<13>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物である。
<15> 前記<1>から<14>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を収容してなることを特徴とする組成物収容容器である。
<16> 前記<15>に記載の組成物収容容器を備えることを特徴とする2次元又は3次元の像の形成装置である。
<17> 前記<1>から<14>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物に活性エネルギー線を照射する照射工程を含むことを特徴とする2次元又は3次元の像の形成方法である。
<18> 表面処理されていないポリエチレンテレフタレート基材に対して、前記活性エネルギー線硬化型組成物を吐出する吐出工程を含む前記<17>に記載の2次元又は3次元の像の形成方法である。
<19> 基材と、前記基材上に前記<1>から<14>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物に、活性エネルギー線を照射して硬化させた硬化膜と、を有することを特徴とする硬化物である。
<20> 前記基材が、ポリエチレンテレフタレート基材であり、
前記硬化膜が、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、及びポリエステル構造を有する重合体を含み、
前記ポリエチレンテレフタレート基材と、前記硬化膜との密着力が、1kPa以上である前記<19>に記載の硬化物である。
前記<1>から<14>のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物、前記<15>に記載の組成物収容容器、前記<16>に記載の組成物吐出装置、前記<17>から<18>に記載の2次元又は3次元の像の形成方法、及び前記<19>から<20>のいずれかに記載の硬化物によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
特開2009−57546号公報 特開2012−207117号公報
39 像の形成装置
200 組成物収容容器

Claims (20)

  1. 単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、及びポリエステル構造を有する重合体を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物。
  2. スチレン、スチレン誘導体、アクリル酸エステル、及びアクリル酸から選択される少なくとも1種を重合してなる重合体をさらに含む請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  3. 重合開始剤、及び重合禁止剤をさらに含み、
    前記重合開始剤の含有量をA質量%としたときの前記重合禁止剤の含有量が、0.01×A質量%以上である請求項1から2のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  4. 前記重合禁止剤が、分子内に水酸基を2個有する請求項3に記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  5. 前記単官能(メタ)アクリレートのStimulation Indexが、3未満である請求項1から4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  6. 前記多官能(メタ)アクリレートのStimulation Indexが、3未満である請求項1から5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  7. 前記ポリエステル構造を有する重合体の重量平均分子量が、100,000以下である請求項1から6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  8. 前記ポリエステル構造を有する重合体の含有量が、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレート合計100質量部に対して、10質量部以上20質量部以下である請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  9. 前記ポリエステル構造を有する重合体中におけるポリエステル部位の含有量が、前記ポリエステル構造を有する重合体全量に対して、50質量%以下である請求項1から8のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  10. 前記単官能(メタ)アクリレートの含有量が、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレート合計100質量部に対して、50質量部以上85質量部以下である請求項1から9のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  11. 前記多官能(メタ)アクリレートの含有量が、前記単官能(メタ)アクリレート及び前記多官能(メタ)アクリレート合計100質量部に対して、15質量部以上50質量部以下である請求項1から10のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  12. 25℃における粘度が、5mPa・s以上18mPa・s以下である請求項1から11のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  13. 立体造形用材料である請求項1から12のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  14. インクジェット用インクである請求項1から13のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物を収容してなることを特徴とする組成物収容容器。
  16. 請求項15に記載の組成物収容容器を備えることを特徴とする2次元又は3次元の像の形成装置。
  17. 請求項1から14のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物に活性エネルギー線を照射する照射工程を含むことを特徴とする2次元又は3次元の像の形成方法。
  18. 表面処理されていないポリエチレンテレフタレート基材に対して、前記活性エネルギー線硬化型組成物を吐出する吐出工程を含む請求項17に記載の2次元又は3次元の像の形成方法。
  19. 基材と、前記基材上に請求項1から14のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物に、活性エネルギー線を照射して硬化させた硬化膜と、を有することを特徴とする硬化物。
  20. 前記基材が、ポリエチレンテレフタレート基材であり、
    前記硬化膜が、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、及びポリエステル構造を有する重合体を含み、
    前記ポリエチレンテレフタレート基材と、前記硬化膜との密着力が、1kPa以上である請求項19に記載の硬化物。
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