JP2017018218A - 医療用管状体 - Google Patents
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Abstract
【課題】透析効率を向上することができる医療用管状体を提供する。【解決手段】医療用管状体100は、血管壁Wを刺通した状態で留置される医療用管状体において、血管の上流側及び下流側のうちの一方に向けて延びる第1のルーメン3と、血液の流路を形成するカテーテルを挿入可能な第2のルーメン4とを備え、前記第2のルーメンは、前記カテーテルの先端4aを前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて突出させるように形成されている。【選択図】図2
Description
本発明は、血管壁を刺通した状態で留置される医療用管状体に関し、特に、透析効率を向上しようとするものである。
従来、人体等の生体に対する血液透析のために医療用管状体が用いられている。透析では、血液を体外循環させるために、血液を体外に出すための流路(脱血ルート)と血液を体内に戻すための流路(返血ルート)が必要になる。これらの流路は、一般的には、穿刺針2本を血管に留置することで設置される。返血される血液は、透析処理によって老廃物や水が除去されており、この血液が再度すぐに脱血ルートに戻る(リサーキュレーションする)と透析効率が低下することから、2本の流路の先端は5cm以上離れて設置した方が良いとされている。
医療従事者も2本の流路の先端を離すように留意しているが、必ずしもこの距離を保てているとは限らない。また、前述した穿刺針では、2本の流路を設置するために2本の穿刺針を穿刺しなければならないため、穿刺による疼痛や血管壁の損傷の負担が生じている。
この他の医療用管状体としては、留置用カテーテルが用いられている。留置用カテーテルは、その内腔が2つ以上の管腔(ルーメン)から成り、主に中心静脈に挿入して用いられる(例えば、特許文献1〜4参照)。
しかしながら、前述したような従来の留置用カテーテルでは、一般的に、脱血・返血の先端開口位置が比較的近く、リサーキュレーションの課題が懸念されている。また、脱血・返血の先端開口の間隔を十分にとっている留置用カテーテルにおいても、脱血・返血の先端開口はいずれも、血管の上流側又は下流側のいずれかとなる同一方向に向けて配置されることになる。このため、脱血・返血のいずれか一方の先端開口は血液の流れに対して逆向きに配置されることになる。このように、先端開口が血液の流れに対して逆向きに配置されると、その先端開口において血液へのストレスを生じ、溶血や乱流、血栓を生じる可能性が高まり、その結果、透析効率が低下してしまうことが懸念される。
本発明は、このような課題を解決するために開発されたもので、透析効率を向上することができる医療用管状体を提供することを目的とする。
本発明の医療用管状体は、血管壁を刺通した状態で留置される医療用管状体において、血管の上流側及び下流側のうちの一方に向けて延びる第1のルーメンと、血液の流路を形成するカテーテルを挿入可能な第2のルーメンとを備え、前記第2のルーメンは、前記カテーテルの先端を前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて突出させるように形成されていることを特徴とする。
ここで、本発明の医療用管状体は、前記第2のルーメンが、前記第1のルーメンの周囲に螺旋状に巻き付くように形成されていることが好ましい。
また、本発明の医療用管状体においては、前記第2のルーメンは少なくとも先端側部分が畳まれており、該先端側部分は、前記カテーテルの挿入に際して拡張可能であることが好ましい。
また、本発明の医療用管状体は、前記第1のルーメンを内周側に形成する筒状壁を備え、前記第2のルーメンは前記筒状壁の内部に、例えば前記第1のルーメンの周囲に螺旋状に巻き付くように、形成されていることが好ましい。なお、前記筒状壁の外周面は円筒状をなすことが好ましい。
なお、前記カテーテルは、前記第2のルーメンの形状に沿って湾曲しながら先端の方向を変え、前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて突出することが望ましい。
また、前記第2のルーメンの少なくとも先端側部分が畳まれていない構成の場合には、前記第2のルーメンの基端開口に逆止弁を設けることが望ましい。あるいは、逆止弁に代えて、前記第2のルーメンの長手方向中間部を、かんしで挟んで血液の流れを遮断できるようにするための柔軟性を有する材料で形成してもよい。
また、前記第2のルーメンの少なくとも先端側部分が畳まれていない構成の場合には、前記第2のルーメンの基端開口に逆止弁を設けることが望ましい。あるいは、逆止弁に代えて、前記第2のルーメンの長手方向中間部を、かんしで挟んで血液の流れを遮断できるようにするための柔軟性を有する材料で形成してもよい。
また、本発明の医療用管状体においては、前記第2のルーメンの先端側開口部に、前記カテーテルの先端が前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて突出することを促進するガイド部を設けることが好ましい。
また、前記ガイド部は、前記第1のルーメンを内周側に形成する筒状壁の外周面に凹設されると共に前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて湾曲している湾曲溝部であることが好ましい。
また、前記ガイド部は、前記第2のルーメンの内面に設けてもよい。この場合、前記ガイド部は、例えば前記血管の上流側及び下流側のうちの他方側の面に形成された粗面(前記血管の上流側及び下流側のうちの一方側の面よりも高摩擦となる面)として構成してもよい。
また、前記ガイド部は、前記第1のルーメンを内周側に形成する筒状壁の外周面に凹設されると共に前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて湾曲している湾曲溝部であることが好ましい。
また、前記ガイド部は、前記第2のルーメンの内面に設けてもよい。この場合、前記ガイド部は、例えば前記血管の上流側及び下流側のうちの他方側の面に形成された粗面(前記血管の上流側及び下流側のうちの一方側の面よりも高摩擦となる面)として構成してもよい。
なお、本発明の医療用管状体は、第2のルーメンにカテーテルを挿入せずに、第2のルーメンをそのまま血液の流路として用いてもよい。
また、本発明の医療用管状体は、前記第1のルーメンが血液の流路であることが好ましい。
また、本発明の医療用管状体は、前記第1のルーメンが中空針によって形成されていることが好ましい。
なお、このように前記第1のルーメンを前記中空針の内腔と兼ねてもよいが、留置することを考慮し、前記中空針の少なくとも先端はカニューレ等のように柔らかい素材で構成することが望ましい。
また、このような構成に代えて、本発明の医療用管状体は、前記第1のルーメンが穿刺用の内針を挿入可能であってもよい。
なお、このように前記第1のルーメンを前記中空針の内腔と兼ねてもよいが、留置することを考慮し、前記中空針の少なくとも先端はカニューレ等のように柔らかい素材で構成することが望ましい。
また、このような構成に代えて、本発明の医療用管状体は、前記第1のルーメンが穿刺用の内針を挿入可能であってもよい。
さらに、本発明の医療用管状体は、前記第1のルーメンが、血液の流路を形成する他のカテーテルを挿入可能であることが好ましい。
また、前記第1のルーメンの基端側には、逆止弁を設けてもよい。あるいは、前記第1のルーメンの長手方向中間部を、かんしで挟んで血液の流れを遮断できるようにするための柔軟性を有する材料で形成してもよい。
本発明に係る医療用管状体によれば、第2のルーメンにカテーテルを挿入することにより、血管の上流側及び下流側のうちの一方に向けて延びる第1のルーメンと、第2のルーメンに挿入されて前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて先端が突出するカテーテルとを用いて、脱血・返血ルートを確保することができる。その際、カテーテルの先端が第1のルーメンの先端から遠ざかる方向に突出するので、脱血・返血の先端開口位置を互いに遠ざけることが容易となり、リサーキュレーションの抑制が容易となる。また、第2のルーメンにカテーテルを挿入せずに、第2のルーメンをそのまま血液の流路として用いた場合には、第2のルーメンの先端を第1のルーメンの先端から十分に離れた位置に設けておくことで、脱血・返血の先端開口位置が互いに十分に離れるため、リサーキュレーションの抑制が容易となる。
また、本発明に係る医療用管状体によれば、第2のルーメンにカテーテルを挿入した際に、第1のルーメンの先端とカテーテルの先端とを互いに反対側(血管の上流側と下流側)に向けることができる。したがって、第1のルーメンの先端を血管の上流側に向けると共に、カテーテルの先端を血管の下流側に向ける場合には、第1のルーメンを脱血に用い、カテーテルを返血に用いることで、血液へのストレスを低減することができる。また、その逆に、第1のルーメンの先端を血管の下流側に向けると共に、カテーテルの先端を血管の上流側に向ける場合には、第1のルーメンを返血に用い、カテーテルを脱血に用いることで、血液へのストレスを低減することができる。また、第2のルーメンにカテーテルを挿入せずに、第2のルーメンをそのまま血液の流路として用いた場合にも、第1のルーメンの先端と第2のルーメンの先端とを互いに反対側(血管の上流側と下流側)に向けることができるため、血液へのストレスを低減することができる。
したがって、本発明によれば、透析効率を向上することができる医療用管状体を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態に係る医療用管状体について詳細に例示説明する。
なお、本明細書において、基端側とは、医療用管状体が留置されたときに体表面側に位置する側(図1における右上)を意味し、先端側とは、その反対側(図1における左下)を意味する。
まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態に係る医療用管状体について例示説明する。
なお、本明細書において、基端側とは、医療用管状体が留置されたときに体表面側に位置する側(図1における右上)を意味し、先端側とは、その反対側(図1における左下)を意味する。
まず、図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態に係る医療用管状体について例示説明する。
図1〜図2に示すように、医療用管状体100は、例えば合成樹脂製又は金属製の中空針1と、該中空針1の一部を被覆する例えば合成樹脂製の被覆部材2とで構成されている。なお、中空針1は、留置することを考慮し、少なくとも先端がカニューレ等のように柔らかい素材で構成されることが望ましい。また、医療用管状体100は、中空針1の中空部を含む第1のルーメン3と、被覆部材2によって形成された第2のルーメン4とを備えている。本実施形態では、第1のルーメン3は直線状をなすように形成されており、第2のルーメン4は、第1のルーメン3の周囲に螺旋状に巻き付くように形成されている。また、第2のルーメン4は、血液の流路を形成するカテーテルCを挿入可能に構成されている。なお、第1のルーメン3と第2のルーメン4とは、互いに完全に分離した構成とすることが好ましい。しかしながら、カテーテルCが第2のルーメン4の長手方向に沿って案内される限りにおいて、第1のルーメン3と第2のルーメン4とは少なくとも部分的に互いに連通していてもよい。また、第2のルーメン4の基端開口には、逆止弁を設け、カテーテルCの挿入を許容しつつ血液の漏出を防止するように構成することができる。あるいは、第2のルーメン4の長手方向中間部を、かんしで挟んで血液の流れを遮断できるようにするための柔軟性を有する材料で形成してもよい。
そして、医療用管状体100は、中空針1の先端を患者等の生体の皮膚Sから挿入し、血管壁Wに穿刺することで、第1のルーメン3を血液の流路とすることができる。また、このように医療用管状体100が血管壁Wを刺通した状態で留置されたとき、図2に示したように、第1のルーメン3は血管の上流側及び下流側のうちの一方に向けて延びることになる。そして、第2のルーメン4は、このように医療用管状体100が留置されたとき、第2のルーメン4に挿入されたカテーテルCの先端C1を血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて突出させるように形成されている。なお、カテーテルCは、第2のルーメン4の形状に沿って湾曲しながら先端の方向を変え、前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて突出することが望ましい。
なお、カテーテルCの先端C1をこのように突出させるためには、第2のルーメン4の先端4aにおける第2のルーメン4の中心軸線O2と、血管壁Wの穿刺部における第1のルーメン3の中心軸線と平行な軸線O1とが成す角θ(図1参照)を60°以上とすることが好ましく、より好ましくは80°以上、さらに好ましくは90°以上とする。
このように、本実施形態に係る医療用管状体100は、血管壁Wを刺通した状態で留置される医療用管状体100において、血管の上流側及び下流側のうちの一方に向けて延びる第1のルーメン3と、血液の流路を形成するカテーテルCを挿入可能な第2のルーメン4とを備え、第2のルーメン4は、カテーテルCの先端C1を前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて突出させるように形成されているという構成になっている。
したがって、第2のルーメン4にカテーテルCを挿入することにより、血管の上流側及び下流側のうちの一方に向けて延びる第1のルーメン3と、第2のルーメン4に挿入されて前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて先端C1が突出するカテーテルCとを用いて、脱血・返血ルートを確保することができる。その際、カテーテルCの先端が第1のルーメン3の先端から遠ざかる方向に突出するので、脱血・返血の先端開口位置を互いに遠ざけることが容易となり、リサーキュレーションの抑制が容易となり、もって透析効率を向上することができる。また、第2のルーメン4にカテーテルCを挿入せずに、第2のルーメン4をそのまま血液の流路として用いた場合には、第2のルーメン4の先端4aを第1のルーメン3の先端3aから十分に離れた位置に設けておくことで、脱血・返血の先端開口位置が互いに十分に離れるため、リサーキュレーションの抑制が容易となる。
また、医療用管状体100によれば、第2のルーメン4にカテーテルCを挿入した際に、第1のルーメン3の先端3aとカテーテルCの先端C1とを互いに反対側(血管の上流側と下流側)に向けることができる。したがって、第1のルーメン3の先端3aを血管の上流側に向けると共に、カテーテルCの先端C1を血管の下流側に向ける場合には、第1のルーメン3を脱血に用い、カテーテルCを返血に用いることで、血液へのストレスを低減し、もって透析効率を向上することができる。また、その逆に、第1のルーメン3の先端3aを血管の下流側に向けると共に、カテーテルCの先端C1を血管の上流側に向ける場合には、第1のルーメン3を返血に用い、カテーテルCを脱血に用いることで、血液へのストレスを低減することができ、この場合も透析効率を向上することができる。また、第2のルーメン4にカテーテルCを挿入せずに、第2のルーメン4をそのまま血液の流路として用いた場合にも、第1のルーメン3の先端3aと第2のルーメン4の先端4aとを互いに反対側(血管の上流側と下流側)に向けることができるため、血液へのストレスを低減することができる。
また、本実施形態に係る医療用管状体100は、第2のルーメン4が、第1のルーメン3の周囲に螺旋状に巻き付くように形成されている。したがって、第1のルーメン3の径方向における第2のルーメン4の突出幅を比較的小さくし、医療用管状体100全体の外径寸法を低減できるため、血管壁Wへの穿刺を容易にし、また、穿刺に伴う生体組織への負荷を低減することができる。
また、本実施形態に係る医療用管状体100は、第1のルーメン3が血液の流路となっている。したがって、第1のルーメン3によって直接血液の流路を形成することができるため、血液の流路を形成するための別途のカテーテルを用いる必要がない。したがって、脱血・返血ルート確保のための手順を簡素化すると共に、必要な医療用具の数を低減することができる。
さらに、本実施形態に係る医療用管状体100は、第1のルーメン3が中空針1によって形成されている。したがって、中空針1によって血管壁Wを穿刺するだけで、脱血・返血ルートの一方を確保することができる。
次に、前述した医療用管状体100の変形例について、図3〜図4を用いて例示説明する。
本変形例に係る医療用管状体101は、第2のルーメン4の構成が異なる他は、前述した医療用管状体100の場合と同一の構成になっている。
本変形例に係る医療用管状体101は、第2のルーメン4の構成が異なる他は、前述した医療用管状体100の場合と同一の構成になっている。
すなわち、図3〜図4に示すように、本変形例では、第2のルーメン4は少なくとも先端側部分4bが畳まれており、該先端側部分4bは、カテーテルCの挿入に際して拡張可能に構成されている。より具体的には、本変形例では、第2のルーメン4は少なくとも先端側部分4bが折り畳まれており、該先端側部分4bは、カテーテルCの挿入に際して折り畳み状態から復元可能に構成されている。
このように構成することで、第2のルーメン4を畳んだ状態で血管壁Wを穿刺できるため、穿刺を容易にし、当該穿刺に伴う生体組織への負担を低減することができる。また、このように第2のルーメン4を畳む構成とすることで、第2のルーメン4の基端開口から血液が漏出することを防止するための逆止弁等を設ける必要をなくすことができる。
このように構成することで、第2のルーメン4を畳んだ状態で血管壁Wを穿刺できるため、穿刺を容易にし、当該穿刺に伴う生体組織への負担を低減することができる。また、このように第2のルーメン4を畳む構成とすることで、第2のルーメン4の基端開口から血液が漏出することを防止するための逆止弁等を設ける必要をなくすことができる。
なお、第2のルーメン4の折り畳み時の形状は図4に示すものに限られず、適宜変更が可能である。また、折り畳み状態から復元させるための具体的な構成については、種々の構成を採用することができる。例えば、仮接着によって第2のルーメン4の折り畳み状態を保持させておき、カテーテルC(前掲図2参照)の挿入に伴って作用する引張力によって仮接着が解け、第2のルーメン4が復元するようにすることができる。あるいは、第2のルーメン4を折り畳むと共に別途設けたフィルム状の鞘体内に圧入することで当該折り畳み状態を保持しておき、血管壁Wへの穿刺後に当該鞘体を破断させつつ取り除くように構成してもよい。
また、第2のルーメン4を折り畳む構成に代えて、第2のルーメン4をスリットで構成することもできる。すなわち、第1のルーメン3を内周側に形成する柔軟性を有する筒状壁に、畳まれた第2のルーメン4としてのスリットを形成しておき、該スリットの基端側からカテーテルCを挿入することで、第2のルーメン4を開いていく構成としてもよい。
また、本変形例では、穿刺を容易にし、当該穿刺に伴う生体組織への負担を低減するために第2のルーメン4を畳む構成としたが、このような構成に代えて、第1のルーメン3を内周側に形成する筒状壁を備え、第2のルーメン4は前記筒状壁の内部に、例えば第1のルーメン3の周囲に螺旋状に巻き付くように、形成されるという構成を採用することもできる。この場合、前記筒状壁の外周面は円筒状をなすことが好ましい。このような構成を採用した場合には、筒状壁の滑らかな外周面内に第2のルーメン4が収まっていることで、穿刺が容易になると共に当該穿刺に伴う生体組織への負担を低減することができる。
次に、前述した医療用管状体100の他の変形例について、図5を用いて例示説明する。
本変形例に係る医療用管状体102は、第2のルーメン4の先端側開口部にガイド部5を設けた他は、図1〜図2を用いて前述した医療用管状体100の場合と同一の構成になっている。
本変形例に係る医療用管状体102は、第2のルーメン4の先端側開口部にガイド部5を設けた他は、図1〜図2を用いて前述した医療用管状体100の場合と同一の構成になっている。
すなわち、図5に示すように、本変形例では、第2のルーメン4の先端側開口部に、カテーテルCの先端C1が前述した「血管の上流側及び下流側のうちの他方」に向けて突出することを促進するガイド部5を設けている。より具体的には、本変形例では、ガイド部5は、第1のルーメン3を内周側に形成する筒状壁の外周面に凹設されると共に前述した「血管の上流側及び下流側のうちの他方」に向けて湾曲している湾曲溝部として構成されている。このように、ガイド部5を設けたことで、第2のルーメン4を通過したカテーテルCの先端C1を、より「血管の上流側及び下流側のうちの他方」側に向かう方向へと案内することができる。
なお、ガイド部5は、第2のルーメン4の内面に設けてもよい。この場合、ガイド部5は、例えば前述した「血管の上流側及び下流側のうちの他方」側の面に形成された粗面(「血管の上流側及び下流側のうちの一方」側の面よりも高摩擦となる面)として構成してもよい。
また、本変形例においても、図3〜図4を用いて前述した医療用管状体101の場合と同様に、第2のルーメン4を畳む構成としてもよい。
また、本変形例においても、図3〜図4を用いて前述した医療用管状体101の場合と同様に、第2のルーメン4を畳む構成としてもよい。
次に、図6〜図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る医療用管状体について詳細に例示説明する。
図6に示すように、本実施形態に係る医療用管状体200は、中空針1を備えておらず、例えば合成樹脂製の管状体として構成されている他は、図1〜図2を用いて前述した第1実施形態の場合と同一の構成になっている。
図6に示すように、本実施形態に係る医療用管状体200は、中空針1を備えておらず、例えば合成樹脂製の管状体として構成されている他は、図1〜図2を用いて前述した第1実施形態の場合と同一の構成になっている。
すなわち、医療用管状体200は、第1のルーメン3と第2のルーメン4とを備えており、第1のルーメン3には、例えば金属製の中空針を備える内針6を挿入できるようになっている。したがって、医療用管状体200に内針6を挿入した状態で血管壁Wを穿刺し、内針6を取り除くと、第1のルーメン3によって脱血・返血ルートの一方を確保することができる。具体的には、第1のルーメン3をそのまま血液の流路として用いてもよいし、血液の流路を形成する他のカテーテル(図示省略)を挿入するための導入路として用いてもよい。なお、第1のルーメン3の基端側には、逆止弁を設け、内針6や前述した他のカテーテルの挿入を許容しつつ血液の漏出を防止するように構成することができる。あるいは、第1のルーメン3の長手方向中間部を、かんしで挟んで血液の流れを遮断できるようにするための柔軟性を有する材料で形成してもよい。
なお、第2のルーメン4は、本実施形態においても第1のルーメン3の周囲に螺旋状に巻き付くように形成されているが、第2のルーメン4の軌道は適宜変更が可能である。例えば図7に示す変形例である医療用管状体201のように、第2のルーメン4の長手方向中間部を第1のルーメン3に沿って延在させると共に、第2のルーメン4の先端部を第1のルーメン3の径方向外側に向けて湾曲させた構成としてもよい。なお、第2のルーメン4をこのような構成としてもよいことは、図1〜図5を用いて前述した第1実施形態の場合においても同様である。
次に、図8を参照して、本発明の第3実施形態に係る医療用管状体について詳細に例示説明する。
図8に示すように、本実施形態に係る医療用管状体300は、血液の流路を形成するカテーテルCを挿入可能な第2のルーメン4を備える留置用カテーテルとして構成されている他は、図1〜図2を用いて前述した第1実施形態の場合と同一の構成になっている。
図8に示すように、本実施形態に係る医療用管状体300は、血液の流路を形成するカテーテルCを挿入可能な第2のルーメン4を備える留置用カテーテルとして構成されている他は、図1〜図2を用いて前述した第1実施形態の場合と同一の構成になっている。
すなわち、医療用管状体300は、例えば合成樹脂製とすることができ、血液の流路となる第1のルーメン3と、血液の流路を形成するカテーテルCを挿入可能な第2のルーメン4とを備えている。医療用管状体300を留置するに際しては、例えば、周知のセルジンガー法に従ってガイドワイヤ(図示省略)を設置した後、第1のルーメン3を該ガイドワイヤに沿わせて医療用管状体300を導入し、ガイドワイヤを取り除けばよい。なお、符号7は、カテーテルCを第2のルーメン4に固定するためのねじ部を示す。
なお、本実施形態においても、前述した実施形態の場合と同様に、例えば、第2のルーメン4を畳む構成としたり(図3〜図4参照)、ガイド部5(図5参照)を設けたり、第2のルーメン4の軌道を変更したり(図7参照)、種々の変更が可能である。
前述したところは本発明の一実施形態を示したにすぎず、特許請求の範囲において、種々の変更を加えてもよいことは言うまでもない。
100〜102,200〜201,300 医療用管状体
1 中空針
2 被覆部材
3 第1のルーメン
3a 第1のルーメンの先端
4 第2のルーメン
4a 第2のルーメンの先端
4b 第2のルーメンの先端側部分
5 ガイド突起
6 内針
7 ねじ部
C カテーテル
C1 カテーテルの先端
S 皮膚
W 血管壁
O1,O2 軸線
θ 角
1 中空針
2 被覆部材
3 第1のルーメン
3a 第1のルーメンの先端
4 第2のルーメン
4a 第2のルーメンの先端
4b 第2のルーメンの先端側部分
5 ガイド突起
6 内針
7 ねじ部
C カテーテル
C1 カテーテルの先端
S 皮膚
W 血管壁
O1,O2 軸線
θ 角
Claims (7)
- 血管壁を刺通した状態で留置される医療用管状体において、
血管の上流側及び下流側のうちの一方に向けて延びる第1のルーメンと、
血液の流路を形成するカテーテルを挿入可能な第2のルーメンとを備え、
前記第2のルーメンは、前記カテーテルの先端を前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて突出させるように形成されていることを特徴とする医療用管状体。 - 前記第2のルーメンは、前記第1のルーメンの周囲に螺旋状に巻き付くように形成されている、請求項1に記載の医療用管状体。
- 前記第2のルーメンは少なくとも先端側部分が畳まれており、該先端側部分は、前記カテーテルの挿入に際して拡張可能である、請求項1又は2に記載の医療用管状体。
- 前記第2のルーメンの先端側開口部に、前記カテーテルの先端が前記血管の上流側及び下流側のうちの他方に向けて突出することを促進するガイド部を設けた、請求項1〜3のいずれか一項に記載の医療用管状体。
- 前記第1のルーメンは血液の流路である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医療用管状体。
- 前記第1のルーメンは中空針によって形成されている、請求項5に記載の医療用管状体。
- 前記第1のルーメンは、血液の流路を形成する他のカテーテルを挿入可能である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医療用管状体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015137166A JP2017018218A (ja) | 2015-07-08 | 2015-07-08 | 医療用管状体 |
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---|---|---|---|
JP2015137166A JP2017018218A (ja) | 2015-07-08 | 2015-07-08 | 医療用管状体 |
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Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020004672A1 (ja) * | 2018-06-29 | 2020-01-02 | 株式会社アドバンス | 血液透析用経皮端子及び個体差別血液透析システム |
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2015
- 2015-07-08 JP JP2015137166A patent/JP2017018218A/ja active Pending
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WO2020004672A1 (ja) * | 2018-06-29 | 2020-01-02 | 株式会社アドバンス | 血液透析用経皮端子及び個体差別血液透析システム |
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