JP2017013473A - キャリア付銅箔、銅張積層板、積層体、プリント配線板、コアレス基板、電子機器及びコアレス基板の製造方法 - Google Patents

キャリア付銅箔、銅張積層板、積層体、プリント配線板、コアレス基板、電子機器及びコアレス基板の製造方法 Download PDF

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【課題】コアレス基板等のプリント配線板を低コスト且つ良好な製造効率で作製することが可能なキャリア付銅箔を提供する。
【解決手段】金属キャリアの両方の表面に、それぞれ中間層及び銅層をこの順に備えたキャリア付銅箔であり、接触式粗さ計で測定して得られる十点平均粗さRzについて、一方の表面と他方の表面との差の絶対値が1.0μm以下であるキャリア付銅箔。
【選択図】なし

Description

本発明は、キャリア付銅箔、銅張積層板、積層体、プリント配線板、コアレス基板、電子機器及びコアレス基板の製造方法に関する。
近年、電子機器における電子部品の高密度集積化が進んでおり、これに伴い電子部品を搭載するパッケージ基板には、高密度配線化が求められている。このようなパッケージ基板として、近年、コア基板を有さないコアレス基板が知られている。コアレス基板は、樹脂材料等の誘電体層と導体層とを交互に積層したビルドアップ層を主体とし、コア基板を省略することで高密度配線化を可能としている。
コアレス基板製造用のスタート材料として、特許文献1には、プリプレグキャリア付金属箔が開示されている。ここで、プリプレグ(Prepreg)とは、一般に、合成樹脂板、ガラス板、ガラス不織布、紙などの基材に合成樹脂を含浸させて得た誘電材である。特許文献1に開示されたプリプレグキャリア付金属箔は、このプリプレグを支持体とし、当該プリプレグの両表面に金属箔を積層して構成されている。
また、特許文献2には、樹脂基板、樹脂シート及び銅箔を積層して構成されたコアレス基板製造用のスタート材料が開示されている。また、特許文献2では、コアレス基板製造時の補強のため、耐熱性樹脂板や繊維強化樹脂板等の補強板の両面に樹脂シートを真空ラミネートによって形成し、更にその上に互いに剥離可能な銅箔2枚を配置したスタート材料が使用されている。
特許第4805304号公報 特開2006−332115号公報
しかしながら、特許文献1では、原材料としてプリプレグを使用するためコストがかかり、更に、コアレス基板の製造において、プリプレグと金属箔とを積層するプロセスが必要となるため、生産効率が低下し、工費も高くなるという問題がある。
また、特許文献2では、スタート材料として複数の原材料を使用し、更に、それらをラミネート等により作製するため、特許文献1と同様に原材料コストや工費がかさみ、生産効率の低下が避けられないという問題がある。
本発明は、コアレス基板を低コスト且つ良好な製造効率且つ同等の品質で作製することが可能なキャリア付銅箔を提供することを課題とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ねたところ、両表面に銅層を設けたキャリア付銅箔において、両表面における所定の表面形態の差を制御することで、当該キャリア付銅箔を用いたコアレス基板等のプリント配線板を低コスト且つ良好な製造効率且つ同等の品質で作製することが可能となることを見出した。
本発明は上記知見を基礎として完成したものであり、一側面において、金属キャリアの両方の表面に、それぞれ中間層及び銅層をこの順に備えたキャリア付銅箔であり、接触式粗さ計で測定して得られる十点平均粗さRzについて、一方の表面と他方の表面との差の絶対値が1.0μm以下であるキャリア付銅箔である。
本発明は別の一側面において、非接触式粗さ計で測定して得られる粗度Szについて、一方の表面と他方の表面との差の絶対値が1.0μm以下であるキャリア付銅箔である。
本発明は更に別の一側面において、金属キャリアの両方の表面に、それぞれ中間層及び銅層をこの順に備えたキャリア付銅箔であり、非接触式粗さ計で測定して得られる粗度Szについて、一方の表面と他方の表面との差の絶対値が1.0μm以下であるキャリア付銅箔である。
本発明は更に別の一側面において、キャリア付銅箔の両方の表面の銅層側にそれぞれ樹脂基材を積層後、前記両方の表面の銅層からそれぞれ前記金属キャリアを引き剥がし、前記樹脂基材側に積層された銅層をそれぞれ全面エッチングして除去し、前記樹脂基材のエッチング面の黒色面積率をそれぞれ測定した際、一方の樹脂基材の表面と他方の樹脂基材の表面の黒色面積率との差の絶対値が10%以下であるキャリア付銅箔である。
本発明は更に別の一側面において、金属キャリアの両方の表面に、それぞれ中間層及び銅層をこの順に備えたキャリア付銅箔であり、前記キャリア付銅箔の両方の表面の銅層側にそれぞれ樹脂基材を積層後、前記両方の表面の銅層からそれぞれ前記金属キャリアを引き剥がし、前記樹脂基材側に積層された銅層をそれぞれ全面エッチングして除去し、前記樹脂基材のエッチング面の黒色面積率をそれぞれ測定した際、一方の樹脂基材の表面と他方の樹脂基材の表面の黒色面積率との差の絶対値が10%以下であるキャリア付銅箔である。
本発明のキャリア付銅箔は一実施形態において、前記金属キャリアの両方の表面に設けられた銅層が、それぞれ5μm以下の極薄銅層である。
本発明のキャリア付銅箔は別の一実施形態において、前記金属キャリアの両方の表面に設けられた銅層の表面に、それぞれ粗化処理層が設けられている。
本発明のキャリア付銅箔は更に別の一実施形態において、前記粗化処理層が、銅、ニッケル、コバルト、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム及び亜鉛からなる群から選択されたいずれかの単体又はいずれか1種以上を含む合金からなる層である。
本発明のキャリア付銅箔は更に別の一実施形態において、前記粗化処理層の表面に、耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を有する。
本発明のキャリア付銅箔は更に別の一実施形態において、前記耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層の上に樹脂層を備える。
本発明のキャリア付銅箔は更に別の一実施形態において、前記粗化処理層の表面に樹脂層を備える。
本発明のキャリア付銅箔は更に別の一実施形態において、前記樹脂層が誘電体を含む。
本発明のキャリア付銅箔は更に別の一実施形態において、コアレス基板製造用である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔を用いて製造した銅張積層板である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔と樹脂層とを有する積層体である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔を用いて製造したプリント配線板である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔を用いて製造したコアレス基板である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のプリント配線板又は本発明のコアレス基板を用いた電子機器である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ絶縁基板を積層する工程、前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、その後、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって、前記銅張積層板の前記銅層に回路を形成する工程を含むコアレス基板の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ回路を形成する工程、前記回路が埋没するように前記キャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ樹脂層を形成する工程、前記樹脂層を形成した後に、前記キャリアを剥離させる工程、及び、前記キャリアを剥離させた後に、前記一方または両方の銅層を除去することで、前記一方または両方の銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程を含むコアレス基板の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ回路を形成する工程、前記回路が埋没するように前記キャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ樹脂層を形成する工程、前記一方または両方の銅層側表面に形成した樹脂層上にそれぞれ回路を形成する工程、前記一方または両方の樹脂層上にそれぞれ回路を形成した後に、前記キャリアを剥離させる工程、及び、前記キャリアを剥離させた後に、前記一方または両方の銅層を除去することで、前記一方または両方の銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程を含むコアレス基板の製造方法である。
本発明は更に別の一側面において、本発明のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面に樹脂層と回路との2層を、少なくとも1回設ける工程、及び、前記樹脂層及び回路の2層を形成した後に、前記キャリア付銅箔から前記一方または両方の銅層を剥離させる工程を含むコアレス基板の製造方法である。
本発明によれば、コアレス基板を低コスト且つ良好な製造効率且つ同等の品質で作製することが可能なキャリア付銅箔を提供することができる。
<キャリア付銅箔>
本発明のキャリア付銅箔は、金属キャリアの両方の面に、それぞれ、中間層及び銅層をこの順に有する。本発明のキャリア付銅箔の使用方法としては、例えば両方の銅層の各表面を紙基材フェノール樹脂、紙基材エポキシ樹脂、合成繊維布基材エポキシ樹脂、ガラス布・紙複合基材エポキシ樹脂、ガラス布・ガラス不織布複合基材エポキシ樹脂及びガラス布基材エポキシ樹脂、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等の絶縁基板に貼り合わせて熱圧着後に各金属キャリアを剥がし、絶縁基板に接着した銅層を目的とする導体パターンにエッチングし、最終的にプリント配線板を製造することができる。
<金属キャリア>
本発明の金属キャリアとしては、金属箔(合金箔を含む)を使用してもよい。金属箔としては銅箔、ニッケル箔、ニッケル合金箔、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、鉄箔、鉄合金箔、亜鉛箔、亜鉛合金箔、ステンレス箔等を用いることができる。また、本発明のキャリアとしては銅箔を使用することができる。銅箔は典型的には圧延銅箔や電解銅箔の形態で提供される。電解銅箔は硫酸銅めっき浴からチタンやステンレスのドラム上に銅を電解析出して製造され、圧延銅箔は圧延ロールによる塑性加工と熱処理を繰り返して製造する。銅箔の材料としてはタフピッチ銅(JIS H3100 合金番号C1100)や無酸素銅(JIS H3100 合金番号C1020)といった高純度の銅の他、例えばSn入り銅、Ag入り銅、Cr、Zr又はMg等を添加した銅合金、Ni及びSi等を添加したコルソン系銅合金のような銅合金も使用可能である。なお、本明細書において用語「銅箔」を単独で用いたときには銅合金箔も含むものとする。
本発明に用いることのできるキャリアの厚さについても特に制限はないが、コアレス基板を作製するためのキャリアとしての役目を果たす上で適した厚さに適宜調節すればよく、例えば12μm以上とすることができる。ここで、コアレス基板を作製するためのスタート材料として十分な剛性、すなわち、厚みを有する方が好ましいが、厚すぎると原料コスト、生産コストが高くなるので本工法には1000μm以下とするのが好ましい。従って、キャリアの厚みは典型的には12〜1000μmであり、より典型的には18〜500μmであり、より典型的には35〜300μmである。一方で、キャリアの厚みが小さい場合には、キャリアの通箔の際に折れシワが発生しやすい。折れシワの発生を防止するため、例えばキャリア付銅箔製造装置の搬送ロールを平滑にすることや、搬送ロールと、その次の搬送ロールとの距離を短くすることが有効である。なお、コアレス工法、コアレス工法を使用した埋め込み工法(エンベッティド法(Enbedded Process))にキャリア付銅箔が用いられる場合には、該銅箔の剛性が高いことが必要である。そのため、埋め込み工法に用いる場合には、キャリアの厚みは18μm以上300μm以下であることが好ましく、25μm以上300μm以下であることが好ましく、35μm以上300μm以下であることが好ましく、70μm以上300μm以下であることが更により好ましい。
本発明のキャリアとして電解銅箔を用いる場合、当該キャリアは以下の条件で、硫酸銅めっき浴からチタンやステンレスの電解ドラム上に平滑性の高い銅を電解析出し、両面平滑な電解銅箔を製造する。
<電解液組成>
銅:80〜120g/L
硫酸:80〜120g/L
塩素:30〜100ppm
レベリング剤1(ビス(3スルホプロピル)ジスルフィド):10〜30ppm
レベリング剤2(アミン化合物):10〜30ppm
電解液温度:50〜65℃
電解時間:0.5〜10分間(析出させる銅厚、電流密度により調整)
電流密度:70〜100A/dm2
電解液線速:1.5〜5m/sec
なお、本発明に用いられる、電解、表面処理又はめっき等に用いられる処理液の残部は特に明記しない限り水である。
上記のアミン化合物には以下の化学式のアミン化合物を用いることができる。
(上記化学式中、R1及びR2はヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリール基、芳香族置換アルキル基、不飽和炭化水素基、アルキル基からなる一群から選ばれるものである。)
また、このとき用いる電解ドラムは、表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値が2.0μm以下である。電解ドラムの表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値は1.8μm以下であるのが好ましく、1.6μm以下であるのがより好ましく、1.4μm以下であるのが更により好ましく、1.2μm以下であるのが更により好ましく、1.0μm以下であるのが更により好ましい。上記「スジ状の凹部」は、電解ドラムの表面において所定方向に伸びて長さ200μm以上のスジ状になっている凹部を云う。表面のスジ状の凹部の平均深さの最大値の下限は特に限定する必要は無いが、典型的には0.001μm以上、あるいは0.005μm以上、あるいは0.01μm以上である。
上記スジ状の凹部は電解ドラム表面の研磨スジに起因するものであるため、当該電解ドラムの表面のスジ状の凹部の平均深さは、電解ドラム表面を、番手1000〜5000の研削砥石を用いた研削、バフ研磨仕上げ、又は、鏡面研磨することによって制御することができる。研削砥石の回転数は500〜2000rpmとするのが好ましい。
本発明のキャリアとして圧延銅箔を用いる場合、仕上げ圧延ロール後に、圧延銅箔の表面を、番手#6000〜8000のバフ研磨材粒度のバフを用いたバフ研磨仕上げ、又は、鏡面研磨することが好ましい。バフの回転数は200〜350rpmとするのが好ましい。
本発明のキャリア付銅箔は、上述の表面を有する電解ドラム、又は、バフ研磨をキャリアの両表面に行うことによって、後述のように、接触式粗さ計で測定して得られる十点平均粗さRzについて一方の表面と他方の表面との差の絶対値を1.0μm以下、非接触式粗さ計で測定して得られる粗度Szについて一方の表面と他方の表面との差の絶対値を1.0μm以下、又は、黒色面積率について一方の表面と他方の表面との差の絶対値を10%以下に制御することができる。
<中間層>
本発明で用いる中間層は、キャリア付銅箔が絶縁基板への積層工程前にはキャリアから極薄銅層が剥離し難い一方で、絶縁基板への積層工程後にはキャリアから極薄銅層が剥離可能となるような構成であれば特に限定されない。例えば、本発明のキャリア付銅箔の中間層はCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Zn、これらの合金、これらの水和物、これらの酸化物、有機物からなる群から選択される一種又は二種以上を含んでも良い。また、中間層は複数の層であっても良い。キャリアと中間層との間に他の層を設けてもよい。
また、例えば、中間層はキャリア側からCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znで構成された元素群から選択された一種の元素からなる単一金属層、或いは、Cr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znで構成された元素群から選択された一種又は二種以上の元素からなる合金層を形成し、その上にCr、Ni、Co、Fe、Mo、Ti、W、P、Cu、Al、Znで構成された元素群から選択された一種又は二種以上の元素の水和物または酸化物からなる層を形成することで構成することができる。
また、例えば、中間層は、キャリア上に、ニッケル、ニッケル−リン合金又はニッケル−コバルト合金と、クロムとがこの順で積層されて構成することができる。ニッケルと銅との接着力はクロムと銅の接着力よりも高いので、極薄銅層を剥離する際に、極薄銅層とクロムとの界面で剥離するようになる。また、中間層のニッケルにはキャリアから銅成分が極薄銅層へと拡散していくのを防ぐバリヤー効果が期待される。中間層におけるニッケルの付着量は好ましくは100μg/dm2以上40000μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上4000μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上2500μg/dm2以下、より好ましくは100μg/dm2以上1000μg/dm2以下であり、中間層におけるクロムの付着量は5μg/dm2以上100μg/dm2以下であることが好ましい。
<銅層>
中間層の上には銅層を設ける。中間層と銅層との間には他の層を設けてもよい。銅層は、硫酸銅、ピロリン酸銅、スルファミン酸銅、シアン化銅等の電解浴を利用した電気めっきにより形成することができ、高電流密度での銅箔形成が可能であることから硫酸銅浴が好ましい。金属キャリアの両方の表面に設けられた当該銅層の厚みは、一般的にはキャリアよりも薄く、例えば70μm以下、典型的には0.5〜35μm、より典型的には1〜18μmである。また、銅層は、例えば5μm以下、典型的には0.5〜5μm、より典型的には1.5〜5μmの厚みの極薄銅層であってもよい。
本発明のキャリア付銅箔は、キャリアの両表面に設ける銅層を平滑な銅層となるような条件で設けると、後述のように、接触式粗さ計で測定して得られる十点平均粗さRzについて一方の表面と他方の表面との差の絶対値を1.0μm以下、非接触式粗さ計で測定して得られる粗度Szについて一方の表面と他方の表面との差の絶対値を1.0μm以下、又は、黒色面積率について一方の表面と他方の表面との差の絶対値を10%以下に制御することができる。このような平滑な極薄銅層としては、例えば、下記の条件により形成することができる。
銅濃度:30〜120g/L
2SO4濃度:20〜120g/L
ビス(3スルホプロピル)ジスルフィド−濃度:10〜100ppm
3級アミン化合物:10〜100ppm
塩素:10〜100ppm
電解液温度:20〜80℃
電流密度:10〜100A/dm2
なお、前述の3級アミン化合物として以下の化合物を用いることができる。
(上記化学式中、R1及びR2はヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリール基、芳香族置換アルキル基、不飽和炭化水素基、アルキル基からなる一群から選ばれるものである。ここでは、R1及びR2は共にメチル基とした。)
上記化合物は例えばナガセケムテックス株式会社製デナコール(例えばEx−314)とジアルキルアミン(例えばジメチルアミン)を所定量混合させ、60℃で3時間反応を行うことで得ることができる。
<粗化処理及びその他の表面処理>
金属キャリアの両方の表面に設けられた銅層の各表面には、粗化処理を施すことで粗化処理層を形成してもよい。但し、電解めっき槽の構造、めっき浴、めっき条件は次のようにする。すなわち、金属キャリア両側の銅層表面に均質な粗化粒子を施すため、金属キャリア両側にアノードを平行に設置し、同一の電解めっき浴を用い、同時に粗化粒子を形成する。粗化処理は、例えば、銅又は銅合金で粗化粒子を形成することにより行うことができる。粗化処理層は、ファインピッチ形成の観点から微細な粒子で構成されるのが好ましい。粗化粒子を形成する際の電気めっき条件について、電流密度を高く、めっき液中の銅濃度を低く、又は、クーロン量を大きくすると粒子が微細化する傾向にある。粗化処理層は、銅、ニッケル、コバルト、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム及び亜鉛からなる群から選択されたいずれかの単体又はいずれか1種以上を含む合金からなる層などであってもよい。また、銅又は銅合金で粗化粒子を形成した後、更にニッケル、コバルト、銅、亜鉛の単体または合金等で二次粒子や三次粒子を設ける粗化処理を行うこともできる。その後に、ニッケル、コバルト、銅、亜鉛の単体または合金等で耐熱層または防錆層を形成しても良く、更にその表面にクロメート処理、シランカップリング処理などの処理によりクロメート処理層、シランカップリング処理層を施してもよい。なお、上述の耐熱層、防錆層、クロメート処理層、シランカップリング処理層はそれぞれ複数の層で形成されてもよい(例えば2層以上、3層以上など)。
ここでクロメート処理層とは無水クロム酸、クロム酸、二クロム酸、クロム酸塩または二クロム酸塩を含む液で処理された層のことをいう。クロメート処理層はコバルト、鉄、ニッケル、モリブデン、亜鉛、タンタル、銅、アルミニウム、リン、タングステン、錫、ヒ素およびチタン等の元素(金属、合金、酸化物、窒化物、硫化物等どのような形態でもよい)を含んでもよい。クロメート処理層の具体例としては、無水クロム酸または二クロム酸カリウム水溶液で処理したクロメート処理層や、無水クロム酸または二クロム酸カリウムおよび亜鉛を含む処理液で処理したクロメート処理層等が挙げられる。
耐熱層、防錆層としては公知の耐熱層、防錆層を用いることができる。例えば、耐熱層および/または防錆層はニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、タンタルの群から選ばれる1種以上の元素を含む層であってもよく、ニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、タンタルの群から選ばれる1種以上の元素からなる金属層または合金層であってもよい。また、耐熱層および/または防錆層はニッケル、亜鉛、錫、コバルト、モリブデン、銅、タングステン、リン、ヒ素、クロム、バナジウム、チタン、アルミニウム、金、銀、白金族元素、鉄、タンタルの群から選ばれる1種以上の元素を含む酸化物、窒化物、珪化物を含んでもよい。また、耐熱層および/または防錆層はニッケル−亜鉛合金を含む層であってもよい。また、耐熱層および/または防錆層はニッケル−亜鉛合金層であってもよい。前記ニッケル−亜鉛合金層は、不可避不純物を除き、ニッケルを50wt%〜99wt%、亜鉛を1wt%〜50wt%含有するものであってもよい。前記ニッケル−亜鉛合金層の亜鉛及びニッケルの合計付着量が5〜1000mg/m2、好ましくは10〜500mg/m2、好ましくは20〜100mg/m2であってもよい。また、前記ニッケル−亜鉛合金を含む層または前記ニッケル−亜鉛合金層のニッケルの付着量と亜鉛の付着量との比(=ニッケルの付着量/亜鉛の付着量)が1.5〜10であることが好ましい。また、前記ニッケル−亜鉛合金を含む層または前記ニッケル−亜鉛合金層のニッケルの付着量は0.5mg/m2〜500mg/m2であることが好ましく、1mg/m2〜50mg/m2であることがより好ましい。耐熱層および/または防錆層がニッケル−亜鉛合金を含む層である場合、スルーホールやビアホール等の内壁部がデスミア液と接触したときに銅箔と樹脂基板との界面がデスミア液に浸食されにくく、銅箔と樹脂基板との密着性が向上する。
例えば耐熱層および/または防錆層は、付着量が1mg/m2〜100mg/m2、好ましくは5mg/m2〜50mg/m2のニッケルまたはニッケル合金層と、付着量が1mg/m2〜80mg/m2、好ましくは5mg/m2〜40mg/m2の錫層とを順次積層したものであってもよく、前記ニッケル合金層はニッケル−モリブデン、ニッケル−亜鉛、ニッケル−モリブデン−コバルトのいずれか一種により構成されてもよい。また、耐熱層および/または防錆層は、ニッケルまたはニッケル合金と錫との合計付着量が2mg/m2〜150mg/m2であることが好ましく、10mg/m2〜70mg/m2であることがより好ましい。また、耐熱層および/または防錆層は、[ニッケルまたはニッケル合金中のニッケル付着量]/[錫付着量]=0.25〜10であることが好ましく、0.33〜3であることがより好ましい。当該耐熱層および/または防錆層を用いるとキャリア付銅箔をプリント配線板に加工して以降の回路の引き剥がし強さ、当該引き剥がし強さの耐薬品性劣化率等が良好になる。
なお、シランカップリング処理に用いられるシランカップリング剤には公知のシランカップリング剤を用いてよく、例えばアミノ系シランカップリング剤又はエポキシ系シランカップリング剤、メルカプト系シランカップリング剤を用いてよい。また、シランカップリング剤にはビニルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメトキシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、4−グリシジルブチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−3−(4−(3−アミノプロポキシ)プトキシ)プロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、イミダゾ−ルシラン、トリアジンシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を用いてもよい。
前記シランカップリング処理層は、エポキシ系シラン、アミノ系シラン、メタクリロキシ系シラン、メルカプト系シランなどのシランカップリング剤などを使用して形成してもよい。なお、このようなシランカップリング剤は、2種以上混合して使用してもよい。中でも、アミノ系シランカップリング剤又はエポキシ系シランカップリング剤を用いて形成したものであることが好ましい。
ここで言うアミノ系シランカップリング剤とは、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル−3−アミノプロピル)トリス(2−エチルヘキソキシ)シラン、6−(アミノヘキシルアミノプロピル)トリメトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、3−(1−アミノプロポキシ)−3,3−ジメチル−1−プロペニルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキシエトキシ)シラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ω−アミノウンデシルトリメトキシシラン、3−(2−N−ベンジルアミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、(N,N−ジエチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)トリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−スチリルメチル−2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−3−(4−(3−アミノプロポキシ)プトキシ)プロピル−3−アミノプロピルトリメトキシシランからなる群から選択されるものであってもよい。
シランカップリング処理層は、ケイ素原子換算で、0.05mg/m2〜200mg/m2、好ましくは0.15mg/m2〜20mg/m2、好ましくは0.3mg/m2〜2.0mg/m2の範囲で設けられていることが望ましい。前述の範囲の場合、基材樹脂と表面処理銅箔との密着性をより向上させることができる。
また、銅層、粗化処理層、耐熱層、防錆層、シランカップリング処理層またはクロメート処理層の表面に、国際公開番号WO2008/053878、特開2008−111169号、特許第5024930号、国際公開番号WO2006/028207、特許第4828427号、国際公開番号WO2006/134868、特許第5046927号、国際公開番号WO2007/105635、特許第5180815号、特開2013−19056号に記載の表面処理を行うことができる。
〔十点平均粗さRz〕
本発明のキャリア付銅箔は、一側面において、接触式粗さ計で測定して得られる十点平均粗さRzについて、一方の表面と他方の表面との差の絶対値が1.0μm以下に制御されている。このような構成によれば、キャリア付銅箔の両方の表面におけるパフォーマンス(キャリア剥離後のピンホール発生の抑制、埋め込み回路パターニング性、M−SAP(Modified Semi Additive Process)回路形成性)を同等にすることができ、これによって、コアレス基板の形成において、原材料としてプリプレグを使用する必要が無く、プリプレグと金属箔とを積層するプロセスが必要無く、さらに、スタート材料として複数の原材料を使用し、更に、それらをラミネート等により作製する必要が無いため、コアレス基板を低コスト且つ良好な製造効率且つ同等の品質で作製することができる。
前記Rzの差の絶対値は、より好ましくは0.8μm以下であり、更により好ましくは0.6μm以下であり、更により好ましくは0.5μm以下であり、更により好ましくは0.4μm以下であり、典型的には0.0〜1.0μmであり、より典型的には0.3〜0.7μmである。
〔面粗さSz〕
本発明のキャリア付銅箔は、別の一側面において、非接触式粗さ計で測定して得られる面粗さSzについて、一方の表面と他方の表面との差の絶対値が1.0μm以下に制御されている。このような構成によれば、キャリア付銅箔の両方の表面におけるパフォーマンス(キャリア剥離後のピンホール発生の抑制、埋め込み回路パターニング性、M−SAP(Modified Semi Additive Process)回路形成性)を同等にすることができ、これによって、コアレス基板の形成において、原材料としてプリプレグを使用する必要が無く、プリプレグと金属箔とを積層するプロセスが必要無く、さらに、スタート材料として複数の原材料を使用し、更に、それらをラミネート等により作製する必要が無いため、コアレス基板を低コスト且つ良好な製造効率且つ同等の品質で作製することができる。
前記Szの差の絶対値は、より好ましくは1.0μm以下であり、更により好ましくは0.8μm以下であり、更により好ましくは0.6μm以下であり、更により好ましくは0.5μm以下であり、典型的には0.0〜1.0μmであり、より典型的には0.2〜0.8μmである。
〔黒色面積率〕
本発明のキャリア付銅箔は、別の一側面において、キャリア付銅箔の両方の表面の銅層側にそれぞれ樹脂基材を積層後、前記両方の表面の銅層からそれぞれ前記金属キャリアを引き剥がし、前記樹脂基材側に積層された銅層をそれぞれ全面エッチングして除去し、前記樹脂基材のエッチング面の黒色面積率をそれぞれ測定した際、一方の樹脂基材の表面と他方の樹脂基材の表面の黒色面積率との差の絶対値が10%以下に制御されている。このような構成によれば、キャリア付銅箔の両方の表面におけるパフォーマンス(キャリア剥離後のピンホール発生の抑制、埋め込み回路パターニング性、M−SAP(Modified Semi Additive Process)回路形成性)を同等にすることができ、これによって、コアレス基板の形成において、原材料としてプリプレグを使用する必要が無く、プリプレグと金属箔とを積層するプロセスが必要無く、さらに、スタート材料として複数の原材料を使用し、更に、それらをラミネート等により作製する必要が無いため、コアレス基板を低コスト且つ良好な製造効率且つ同等の品質で作製することができる。
前記黒色面積率の差の絶対値は、より好ましくは8%以下であり、更により好ましくは7%以下であり、更により好ましくは6%以下であり、更により好ましくは5%以下であり、典型的には0〜10%であり、より典型的には0〜7%である。
ここで、黒色面積率は、基材表面のSEM像(30k倍)について、Photo Shop 7.0ソフトウェアを使用し、白色・黒色画像処理を施し、当該黒色領域の面積率(%)を求めた。黒色面積率(%)は、Photo Shop 7.0にある「イメージ」の「ヒストグラム」を選定し、閾値128における比率とした。なお、黒色領域は測定表面が凹状、白色部は測定表面が凸状になっていることを示す。
本発明において、前記RzについてはJIS B0601−1982に準拠して接触式粗さ計で測定する。また、前記SzについてはISO25178に準拠して非接触式粗さ計(レーザー顕微鏡)で測定する。
なお、プリント配線板または銅張積層板など、銅層表面に樹脂などの絶縁基板が接着されている場合においては、絶縁基板を溶かして除去することで、銅回路または銅箔表面について、前述の粗度(Rz、Sz)及び黒色面積率を測定することができる。
<樹脂層>
本発明のキャリア付銅箔の両方の表面の銅層のいずれか一方の表面、又は、両方の表面に樹脂層を設けてもよい。また、本発明のキャリア付銅箔の両方の表面の粗化処理層のいずれか一方の表面、又は、両方の表面に樹脂層を設けてもよい。或いは、本発明のキャリア付銅箔の両方の表面の耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層のいずれか一方の表面、又は、両方の表面に樹脂層を設けてもよい。前記樹脂層は絶縁樹脂層であってもよい。
前記樹脂層は接着剤であってもよく、接着用の半硬化状態(Bステージ状態)の絶縁樹脂層であってもよい。半硬化状態(Bステージ状態)とは、その表面に指で触れても粘着感はなく、該絶縁樹脂層を重ね合わせて保管することができ、更に加熱処理を受けると硬化反応が起こる状態のことを含む。
また前記樹脂層は熱硬化性樹脂を含んでもよく、熱可塑性樹脂であってもよい。また、前記樹脂層は熱可塑性樹脂を含んでもよい。その種類は格別限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、多官能性シアン酸エステル化合物、マレイミド化合物、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂などを含む樹脂を好適なものとしてあげることができる。
前記樹脂層は公知の樹脂、樹脂硬化剤、化合物、硬化促進剤、誘電体(無機化合物及び/または有機化合物を含む誘電体、金属酸化物を含む誘電体等どのような誘電体を用いてもよい)、反応触媒、架橋剤、ポリマー、プリプレグ、骨格材等を含んでよい。また、前記樹脂層は例えば国際公開番号WO2008/004399、国際公開番号WO2008/053878、国際公開番号WO2009/084533、特開平11−5828号、特開平11−140281号、特許第3184485号、国際公開番号WO97/02728、特許第3676375号、特開2000−43188号、特許第3612594号、特開2002−179772号、特開2002−359444号、特開2003−304068号、特許第3992225号、特開2003−249739号、特許第4136509号、特開2004−82687号、特許第4025177号、特開2004−349654号、特許第4286060号、特開2005−262506号、特許第4570070号、特開2005−53218号、特許第3949676号、特許第4178415号、国際公開番号WO2004/005588、特開2006−257153号、特開2007−326923号、特開2008−111169号、特許第5024930号、国際公開番号WO2006/028207、特許第4828427号、特開2009−67029号、国際公開番号WO2006/134868、特許第5046927号、特開2009−173017号、国際公開番号WO2007/105635、特許第5180815号、国際公開番号WO2008/114858、国際公開番号WO2009/008471、特開2011−14727号、国際公開番号WO2009/001850、国際公開番号WO2009/145179、国際公開番号WO2011/068157、特開2013−19056号に記載されている物質(樹脂、樹脂硬化剤、化合物、硬化促進剤、誘電体、反応触媒、架橋剤、ポリマー、プリプレグ、骨格材等)および/または樹脂層の形成方法、形成装置を用いて形成してもよい。
これらの樹脂を例えばメチルエチルケトン(MEK)、トルエンなどの溶剤に溶解して樹脂液とし、これを前記銅層上、あるいは前記耐熱層、防錆層、あるいは前記クロメート皮膜層、あるいは前記シランカップリング剤層の上に、例えばロールコータ法などによって塗布し、ついで必要に応じて加熱乾燥して溶剤を除去しBステージ状態にする。乾燥には例えば熱風乾燥炉を用いればよく、乾燥温度は100〜250℃、好ましくは130〜200℃であればよい。
前記樹脂層を備えたキャリア付銅箔(樹脂付きキャリア付銅箔)は、その樹脂層を基材に重ね合わせたのち全体を熱圧着して該樹脂層を熱硬化せしめ、ついでキャリアを剥離して銅層を表出せしめ(当然に表出するのは該銅層の中間層側の表面である)、そこに所定の配線パターンを形成するという態様で使用される。
この樹脂付きキャリア付銅箔を使用すると、多層プリント配線基板の製造時におけるプリプレグ材の使用枚数を減らすことができる。しかも、樹脂層の厚みを層間絶縁が確保できるような厚みにしたり、プリプレグ材を全く使用していなくても銅張り積層板を製造することができる。またこのとき、基材の表面に絶縁樹脂をアンダーコートして表面の平滑性を更に改善することもできる。
なお、プリプレグ材を使用しない場合には、プリプレグ材の材料コストが節約され、また積層工程も簡略になるので経済的に有利となり、しかも、プリプレグ材の厚み分だけ製造される多層プリント配線基板の厚みは薄くなり、1層の厚みが100μm以下である極薄のコアレス多層プリント配線基板を製造することができるという利点がある。
この樹脂層の厚みは0.1〜80μmであることが好ましい。
樹脂層の厚みが0.1μmより薄くなると、接着力が低下し、プリプレグ材を介在させることなくこの樹脂付きキャリア付銅箔を内層材を備えた基材に積層したときに、内層材の回路との間の層間絶縁を確保することが困難になる場合がある。
一方、樹脂層の厚みを80μmより厚くすると、1回の塗布工程で目的厚みの樹脂層を形成することが困難となり、余分な材料費と工数がかかるため経済的に不利となる。更には、形成された樹脂層はその可撓性が劣るので、ハンドリング時にクラックなどが発生しやすくなり、また内層材との熱圧着時に過剰な樹脂流れが起こって円滑な積層が困難になる場合がある。
更に、この樹脂付きキャリア付銅箔のもう一つの製品形態としては、前記銅層上、あるいは前記耐熱層、防錆層、あるいは前記クロメート処理層、あるいは前記シランカップリング処理層の上に樹脂層で被覆し、半硬化状態とした後、次いでキャリアを剥離して、キャリアが存在しない樹脂付き銅箔の形で製造することも可能である。
更に、プリント配線板に電子部品類を搭載することで、プリント回路板が完成する。本発明において、「プリント配線板」にはこのように電子部品類が搭載されたプリント配線板、プリント回路板、プリント基板も含まれることとする。
また、当該プリント配線板、コアレス基板を用いて電子機器を作製してもよく、当該電子部品類が搭載されたプリント回路板、コアレス基板を用いて電子機器を作製してもよく、当該電子部品類が搭載されたプリント基板、コアレス基板を用いて電子機器を作製してもよい。
ここで、本発明において「コアレス基板」とはコアを有さないプリント配線板、プリント基板、プリント回路板、銅張積層板を含むものとする。
本発明のキャリア付銅箔を用いたコアレス基板の製造方法としては、本発明のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ絶縁基板を積層する工程、
前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、
その後、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって、前記銅張積層板の前記銅層に回路を形成する工程を含んでもよい。
本発明において、セミアディティブ法とは、絶縁基板又は銅箔シード層上に薄い無電解めっきを行い、パターンを形成後、電気めっき及びエッチングを用いて導体パターンを形成する方法を指す。
従って、セミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法によりすべて除去する工程、
前記銅層をエッチングにより除去することにより露出した前記樹脂にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記樹脂および前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
セミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層と、前記絶縁樹脂基板とにスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法によりすべて除去する工程、
前記銅層をエッチング等により除去することにより露出した前記樹脂および前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
セミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層と、前記絶縁樹脂基板とにスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法によりすべて除去する工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記銅層をエッチング等により除去することにより露出した前記樹脂および前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
セミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法によりすべて除去する工程、
前記銅層をエッチングにより除去することにより露出した前記樹脂の表面について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層及び銅層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
本発明において、モディファイドセミアディティブ法とは、絶縁層上に金属箔を積層し、めっきレジストにより非回路形成部を保護し、電解めっきにより回路形成部の銅厚付けを行った後、レジストを除去し、前記回路形成部以外の金属箔を(フラッシュ)エッチングで除去することにより、絶縁層上に回路を形成する方法を指す。
従って、モディファイドセミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層表面にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストを設けた後に、電解めっきにより回路を形成する工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストを除去することにより露出した銅層をフラッシュエッチングにより除去する工程、
を含む。
モディファイドセミアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層の上にめっきレジストを設ける工程、
前記めっきレジストに対して露光し、その後、回路が形成される領域のめっきレジストを除去する工程、
前記めっきレジストが除去された前記回路が形成される領域に、電解めっき層を設ける工程、
前記めっきレジストを除去する工程、
前記回路が形成される領域以外の領域にある無電解めっき層及び銅層をフラッシュエッチングなどにより除去する工程、
を含む。
本発明において、パートリーアディティブ法とは、導体層を設けてなる基板、必要に応じてスルーホールやバイアホール用の孔を穿けてなる基板上に触媒核を付与し、エッチングして導体回路を形成し、必要に応じてソルダレジストまたはメッキレジストを設けた後に、前記導体回路上、スルーホールやバイアホールなどに無電解めっき処理によって厚付けを行うことにより、プリント配線板を製造する方法を指す。
従って、パートリーアディティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について触媒核を付与する工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層表面にエッチングレジストを設ける工程、
前記エッチングレジストに対して露光し、回路パターンを形成する工程、
前記極薄銅層および前記触媒核を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して、回路を形成する工程、
前記エッチングレジストを除去する工程、
前記極薄銅層および前記触媒核を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して露出した前記絶縁基板表面に、ソルダレジストまたはメッキレジストを設ける工程、
前記ソルダレジストまたはメッキレジストが設けられていない領域に無電解めっき層を設ける工程、
を含む。
本発明において、サブトラクティブ法とは、銅張積層板上の銅箔の不要部分を、エッチングなどによって、選択的に除去して、導体パターンを形成する方法を指す。
従って、サブトラクティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の表面に、電解めっき層を設ける工程、
前記電解めっき層または/および前記銅層の表面にエッチングレジストを設ける工程、
前記エッチングレジストに対して露光し、回路パターンを形成する工程、
前記銅層および前記無電解めっき層および前記電解めっき層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して、回路を形成する工程、
前記エッチングレジストを除去する工程、
を含む。
サブトラクティブ法を用いた本発明に係るプリント配線板の製造方法の別の一実施形態においては、本発明に係るキャリア付銅箔と絶縁基板とを準備する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層する工程、
前記キャリア付銅箔と絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程、
前記キャリアを剥がして露出した銅層と絶縁基板にスルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域についてデスミア処理を行う工程、
前記スルーホールまたは/およびブラインドビアを含む領域について無電解めっき層を設ける工程、
前記無電解めっき層の表面にマスクを形成する工程、
マスクが形成されていない前記無電解めっき層の表面に電解めっき層を設ける工程、
前記電解めっき層または/および前記銅層の表面にエッチングレジストを設ける工程、
前記エッチングレジストに対して露光し、回路パターンを形成する工程、
前記銅層および前記無電解めっき層を酸などの腐食溶液を用いたエッチングやプラズマなどの方法により除去して、回路を形成する工程、
前記エッチングレジストを除去する工程、
を含む。
スルーホールまたは/およびブラインドビアを設ける工程、及びその後のデスミア工程は行わなくてもよい。
本発明のキャリア付銅箔を用いたコアレス基板の製造方法は、以下のような埋め込み回路・コアレス基板の製造方法であってもよい。すなわち、本発明のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ回路を形成する工程、
前記回路が埋没するように前記キャリア付銅箔の前記両方の銅層側表面にそれぞれ樹脂層を形成する工程、
前記一方または両方の銅層側表面に形成した樹脂層上にそれぞれ回路を形成する工程、
前記一方または両方の樹脂層上にそれぞれ回路を形成した後に、前記キャリアを剥離させる工程、及び、
前記キャリアを剥離させた後に、前記一方または両方の銅層を除去することで、前記一方または両方の銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程を含んでもよい。
また、本発明のキャリア付銅箔を用いたコアレス基板の製造方法は、以下のような埋め込み回路・コアレス基板の製造方法であってもよい。すなわち、本発明のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ回路を形成する工程、
前記回路が埋没するように前記キャリア付銅箔の前記両方の銅層側表面にそれぞれ樹脂層を形成する工程、
前記一方または両方の銅層側表面に樹脂層を形成した後に、前記キャリアを剥離させる工程、及び、
前記キャリアを剥離させた後に、前記一方または両方の銅層を除去することで、前記一方または両方の銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程を含んでもよい。
なお、埋め込み回路・コアレス基板とは、コアレス基板の作製において、途中の段階で埋め込み回路が形成させるようなコアレス基板を示す。
また、本発明のプリント配線板、および/又は、コアレス基板の製造方法は、本発明のキャリア付銅箔の一方または両方の前記銅層側表面に、樹脂層と回路との2層を、少なくとも1回設ける工程、及び、前記樹脂層及び回路の2層を形成した後に、前記キャリア付銅箔から前記銅層を剥離させる工程を含むプリント配線板、および/又は、コアレス基板の製造方法(コアレス工法)であってもよい。当該コアレス工法について、具体的な例としては、まず、本発明のキャリア付銅箔の銅層側表面に樹脂層を形成する。銅層側表面に形成した樹脂層には、さらに別の銅層または別のキャリア付銅箔をキャリア側又は銅層側から積層してもよい。当該別のキャリア付銅箔は、キャリアの一方または両方の面に銅層を有してもよい。この場合、本発明のキャリア付銅箔を中心として、当該本発明のキャリア付銅箔の一方または両方の銅層側表面に、樹脂層/キャリア/中間層/銅層の順あるいは樹脂層/銅層/中間層/キャリアの順あるいは樹脂層/銅層の順でキャリア付銅箔または銅層が積層された構成となっている。当該別の銅層は銅箔あるいは電解銅箔あるいは圧延銅箔であってもよい。両端の銅層あるいはキャリアの露出した表面には、別の樹脂層を設け、さらに銅層又は金属層を設けた後、当該銅層又は金属層を加工することで回路を形成してもよい。さらに、別の樹脂層を当該回路上に、当該回路を埋め込むように設けても良い。また、このような回路及び樹脂層の形成を1回以上行ってもよい(ビルドアップ工法)。そして、このようにして形成した積層体について、それぞれのキャリア付銅箔の銅層をキャリアから剥離させてコアレス基板を作製することができる。前述の積層体は本発明のキャリア付銅箔と樹脂層とを有する積層体であってもよく、当該積層体は上述のプリント配線板、及び/又は、コアレス基板の製造方法に用いることができる。前述の積層体は、極薄銅層の表面、キャリアの表面、キャリアとキャリアとの間、極薄銅層と極薄銅層との間、極薄銅層とキャリアとの間には他の層を有してもよい。なお、本明細書において「極薄銅層の表面」、「極薄銅層側表面」、「キャリアの表面」、「キャリア側表面」、「積層体の表面」は、極薄銅層、キャリア、積層体が、極薄銅層表面、キャリア表面、積層体表面に他の層を有する場合には、当該他の層の表面(最表面)を含む概念とする。
なお、上述のコアレス基板の製造方法において、キャリア付銅箔または積層体の端面の一部または全部を樹脂で覆うことにより、ビルドアップ工法でプリント配線板を製造する際に、中間層または積層体を構成する1つのキャリア付銅箔ともう1つのキャリア付銅箔の間への薬液の染み込みを防止することができ、薬液の染み込みによる極薄銅層とキャリアの分離やキャリア付銅箔の腐食を防止することができ、歩留りを向上させることができる。ここで用いる「キャリア付銅箔の端面の一部または全部を覆う樹脂」または「積層体の端面の一部または全部を覆う樹脂」としては、樹脂層に用いることができる樹脂を使用することができる。また、上述のコアレス基板の製造方法において、キャリア付銅箔または積層体において平面視したときにキャリア付銅箔または積層体の積層部分(キャリアと極薄銅層との積層部分、または、1つのキャリア付銅箔ともう1つのキャリア付銅箔との積層部分)の外周の少なくとも一部が樹脂又はプリプレグで覆ってもよい。また、当該キャリア付銅箔において平面視したときにキャリア付銅箔または積層体の積層部分(キャリアと銅層との積層部分、または、1つのキャリア付銅箔ともう1つのキャリア付銅箔との積層部分)の外周の全体にわたって樹脂又はプリプレグで覆われてなるものであってもよい。このような構成とすることにより、キャリア付銅箔または積層体を平面視したときに、キャリア付銅箔または積層体の積層部分が樹脂又はプリプレグにより覆われ、他の部材がこの部分の側方向、すなわち積層方向に対して横からの方向から当たることを防ぐことができるようになり、結果としてハンドリング中のキャリアと銅層またはキャリア付銅箔同士の剥がれを少なくすることができる。また、キャリア付銅箔または積層体の積層部分の外周を露出しないように樹脂又はプリプレグで覆うことにより、前述したような薬液処理工程におけるこの積層部分の界面への薬液の浸入を防ぐことができ、キャリア付銅箔の腐食や侵食を防ぐことができる。なお、積層体の一対のキャリア付銅箔から一つのキャリア付銅箔を分離する際、またはキャリア付銅箔のキャリアと銅箔(銅層)を分離する際には、樹脂又はプリプレグで覆われているキャリア付銅箔又は積層体の積層部分(キャリアと銅層との積層部分、または、1つのキャリア付銅箔ともう1つのキャリア付銅箔との積層部分)を切断等により除去する必要がある。
また、このように構成した積層体に樹脂層と回路との2層を、少なくとも1回設ける工程、及び、前記樹脂層及び回路の2層を少なくとも1回形成した後に、前記積層体のキャリア付銅箔から前記極薄銅層又はキャリアを剥離させる工程を実施することでプリント配線板を作製することができる。なお、当該積層体の一方または両方の表面に、樹脂層と回路との2層を設けてもよい。
本発明のキャリア付銅箔は公知のプリント配線板、プリント回路板、銅張積層板、半導体素子搭載用パッケージ基板等の製造方法に用いられる多層金属箔として用いることができる。例えば、本発明のキャリア付銅箔は以下の半導体素子搭載用パッケージ基板の製造方法に用いることができる。
本発明のキャリア付銅箔を準備し、本発明のキャリア付銅箔と、樹脂層または基材とを積層して基板Aを形成する工程と、前記キャリア付銅箔の一つの銅層とキャリアとの界面で、前記一つの銅層を剥離する工程と、前記基板Aに残ったキャリア上にパターンめっきを行う工程と、前記パターンめっきを含むキャリア上に別の樹脂層または絶縁層を積層して積層体を形成する工程と、前記キャリア付銅箔のキャリアともう一つの銅層との界面で、前記積層体をキャリアとともに基板Aから剥離して分離する工程と、前記分離した積層体のキャリア側からエッチングを行い、少なくとも前記キャリアの一部を除去するとともに、前記パターンめっきの表面が前記別の樹脂層または絶縁層の表面に対して凹みを形成するようにする工程と、前記凹みを形成したパターンめっきの表面上に、下地めっきと貴金属めっきとを行い、前記貴金属めっきの表面が前記絶縁層の表面に対して面一となるようにする工程と、
を有する半導体素子搭載用パッケージ基板の製造方法に、本発明のキャリア付銅箔を用いることができる。
以下に本発明の実施例を示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
キャリア表面の凹凸を抑制するためには、電解ドラム表面の研磨スジを抑制する必要があり、そのためには、キャリア作製に使用する電解ドラムの研磨条件を制御しなければならない。実施例1〜8の両面フラット電解生箔、比較例4のロープロファイル電解生箔、比較例5の一般電解生箔については、該凹凸を抑制するため、研磨に使用する研磨砥石の番手を1000とし、研削砥石の回転数を1500rpmとした。キャリア表面の凹凸を抑制していない比較例1〜3の両面フラット電解生箔については、電解ドラムの研磨に使用する研磨砥石の番手をF320、研削砥石の回転数を500rpm(標準条件)とした。
また、以下に、各銅箔バルク層(生箔)の作製方法を示す。
・キャリア付き極薄生銅箔
以下の一般電解生箔、両面フラット電解生箔、ロープロファイル電解生箔の各製造条件で、厚み18μmの両面フラット電解生箔を作製した。
(一般電解生箔)
銅濃度80〜120g/L、硫酸濃度80〜120g/L、塩化物イオン濃度30〜100ppm、ニカワ濃度1〜5ppm、電解液温度57〜62℃の硫酸銅電解液を電解銅メッキ浴とし、アノードとカソード(銅箔用電着用金属製ドラム)の間を流れる電解液の線速度を1.5〜2.5m/秒、電流密度70A/dm2で厚み18μm(重量厚み155g/m2)の一般電解生箔を作製した。
(両面フラット電解生箔)
銅濃度80〜120g/L、硫酸濃度80〜120g/L、塩化物イオン濃度30〜100ppm、レベリング剤1(ビス(3スルホプロピル)ジスルフィド):10〜30ppm、レベリング剤2(アミン化合物):10〜30ppm、電解液温度57〜62℃の硫酸銅電解液を電解銅メッキ浴とし、アノードとカソード(銅箔用電着用金属製ドラム)の間を流れる電解液の線速度を1.5〜2.5m/秒、電流密度70A/dm2で厚み18μm(重量厚み155g/m2)の両面フラット電解生箔を作製した。上記のアミン化合物には以下の化学式のアミン化合物を用いることができる。
(上記化学式中、R1及びR2はヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリール基、芳香族置換アルキル基、不飽和炭化水素基、アルキル基からなる一群から選ばれる。)
(ロープロファイル電解生箔)
銅濃度80〜120g/L、硫酸濃度80〜120g/L、塩化物イオン濃度30〜100ppm、ニカワ濃度1〜5ppm、電解液温度57〜62℃の硫酸銅電解液を電解銅メッキ浴とし、アノードとカソード(銅箔用電着用金属製ドラム)の間を流れる電解液の線速度を1.5〜2.5m/秒、電解槽給液配管の添加剤添加サクションからのチオ尿素添加量を20〜30mg/min・kA、電流密度70A/dm2で厚み18μm(重量厚み155g/m2)の一般電解生箔を作製した。
これらを銅箔キャリアとして、以下の方法により、当該キャリアの両表面に、それぞれ剥離層(中間層)、銅メッキ層(銅層)を形成し、キャリア付銅箔を得た。
(1)Ni層(剥離層:下地メッキ1)
銅箔キャリアのS面に対して、以下の条件でロール・トウ・ロール型の連続メッキラインで電気メッキすることにより1000μg/dm2の付着量のNi層を形成した。具体的なメッキ条件を以下に記す。
硫酸ニッケル:270〜280g/L
塩化ニッケル:35〜45g/L
酢酸ニッケル:10〜20g/L
ホウ酸:30〜40g/L
光沢剤:サッカリン、ブチンジオール等
ドデシル硫酸ナトリウム:55〜75ppm
pH:4〜6
浴温:55〜65℃
電流密度:10A/dm2
(2)Cr層(剥離層:下地メッキ2)
次に、(1)にて形成したNi層表面を水洗及び酸洗後、引き続き、ロール・トウ・ロール型の連続メッキライン上でNi層の上に11μg/dm2の付着量のCr層を以下の条件で電解クロメート処理することにより付着させた。
重クロム酸カリウム1〜10g/L、亜鉛0g/L
pH:7〜10
液温度:40〜60℃
電流密度:2A/dm2
(3)銅メッキ層(銅層)
次に、(2)にて形成したCr層表面を水洗及び酸洗後、引き続き、ロール・トウ・ロール型の連続メッキライン上で、Cr層の上に表1に記載の厚さの平滑銅メッキ層(銅層)を以下の条件で電気メッキすることにより形成し、両表面に銅層が形成されたキャリア付極薄銅箔を作製した。
銅濃度:80〜120g/L
硫酸濃度:80〜120g/L
塩化物イオン濃度:30〜100ppm
レベリング剤1(ビス(3スルホプロピル)ジスルフィド):10〜30ppm
レベリング剤2(アミン化合物):10〜30ppm
なお、レべリング剤2として下記のアミン化合物を用いた。
(上記化学式中、R1及びR2はヒドロキシアルキル基、エーテル基、アリール基、芳香族置換アルキル基、不飽和炭化水素基、アルキル基からなる一群から選ばれるものである。)
電解液温度:50〜80℃
電流密度:100A/dm2
〔銅メッキ層(銅層)上の表面処理〕
次に、実施例2〜8、比較例2〜5について、両面の平滑銅メッキ層(銅層)上に、それぞれ以下の条件で各種表面処理を施した。
・球状粗化:(実施例2に実施)
(電解液組成)
Cu:20〜30g/L(硫酸銅5水和物で添加、以下同様)
2SO4:80〜120g/L
ヒ素:1.0〜2.0g/L
(電解液温度)
35〜40℃
(電流条件)
電流密度:70A/dm2
上記条件で粗化処理を施した両面の銅層の表面に、それぞれ粗化粒子の脱落防止とピール強度向上のため、硫酸・硫酸銅からなる銅電解浴で被せメッキを行った。被せメッキ条件を以下に記す。
(電解液組成)
Cu:40〜50g/L
2SO4:80〜120g/L
(電解液温度)
43〜47℃
(電流条件)
電流密度:29A/dm2
・微細粗化(type1):(実施例3に実施)
下記条件で第一次粒子と第二次粒子を形成させる粗化処理を行った。
第一次粒子形成:
(電解液組成)
Cu濃度:10〜20g/L
2SO4濃度:80〜120g/L
タングステン濃度:1〜10mg/L(タングステン酸ナトリウム2水和物で添加)
ドデシル硫酸ナトリウム濃度:1〜10mg/L
(電解液温度)
35〜45℃
(電流条件)
二段式で電流を付与した。電流密度は次の通りとした。
一段目:50A/dm2
二段目:10A/dm2
上記条件で第一次粗化粒子を形成した両面の銅層表面に、第一次粗化粒子の脱落防止とピール強度向上のため、硫酸・硫酸銅からなる銅電解浴で被せメッキを行った。被せメッキ条件を以下に記す。
(電解液組成)
Cu:40〜50g/L
2SO4:80〜120g/L
(電解液温度)
43〜47℃
(電流条件)
電流密度:41A/dm2
第二次粒子形成:
次に、両面の銅層表面の第一次粗化粒子の上に、第二次粗化粒子を形成させるための粗化処理を行った。
(電解液組成)
Cu:10〜20g/L
Co:1〜10g/L
Ni:1〜10g/L
pH:1〜4
(電解液温度)
40〜50℃
(電流条件)
電流密度:25A/dm2
上記条件で第二次粒子粗化処理を施した両面の銅層表面にCo−Niの被せメッキを行った。被せメッキ条件を以下に記す。
(電解液組成)
Co:1〜30g/L
Ni:1〜30g/L
pH:1.0〜3.5
(電解液温度)
30〜80℃
(電流条件)
電流密度5.0A/dm2
・微細粗化(type2):(実施例4に実施)
(電解液組成)
Cu濃度:10〜20g/L
2SO4濃度:80〜120g/L
タングステン濃度:1〜10mg/L(タングステン酸ナトリウム2水和物で添加)
ドデシル硫酸ナトリウム濃度:1〜10mg/L
(電解液温度)
35〜45℃
(電流条件)
二段式で電流を付与した。電流密度は次の通りとした。
一段目:50A/dm2
二段目:10A/dm2
上記条件で粗化処理を施した両面の銅層表面に、それぞれ粗化粒子の脱落防止とピ−ル強度向上のため、硫酸・硫酸銅からなる銅電解浴で被せメッキを行った。被せメッキ条件を以下に記す。
(電解液組成)
Cu:40〜50g/L
2SO4:80〜120g/L
(電解液温度)
43〜47℃
(電流条件)
電流密度:41A/dm2
・微細粗化(type3):(実施例5〜8、比較例2〜5に実施)
(電解液組成)
Cu:10〜20g/L
Co:1〜10g/L
Ni:1〜10g/L
pH:1〜4
(電解液温度)
40〜50℃
(電流条件)
電流密度:25A/dm2
(メッキ終了後のメッキ液中の浸漬時間)
所定の穴形状を得るため5秒以内とした。
上記条件で粗化処理を施した両面の銅層表面に、それぞれCo−Niの被せメッキを行った。被せメッキ条件を以下に記す。
(電解液組成)
Co:1〜30g/L
Ni:1〜30g/L
pH:1.0〜3.5
(電解液温度)
30〜80℃
(電流条件)
電流密度5.0A/dm2
〔バリヤー(耐熱)処理〕
実施例2〜5には、さらにバリヤー(耐熱)処理を下記の条件で行い、真鍮メッキ層又は亜鉛・ニッケル合金メッキ層を形成した。
実施例2のバリヤー層(真鍮メッキ)形成条件:
銅濃度50〜80g/L、亜鉛濃度2〜10g/L、水酸化ナトリウム濃度50〜80g/L、シアン化ナトリウム濃度5〜30g/L、温度60〜90℃の真鍮メッキ浴を用い、電流密度5〜10A/dm2(多段処理)でメッキ電気量30As/dm2を、粗化処理層を形成した銅層の表面に付与した。
実施例4のバリヤー層(亜鉛・ニッケルメッキ)形成条件:
Ni:10g/L〜30g/L、 Zn:1g/L〜15g/L、 硫酸(H2SO4):1g/L〜12g/L、塩化物イオン:0g/L〜5g/Lを添加したメッキ浴を用い、電流密度1.3A/dm2でメッキ電気量5.5As/dm2を、粗化処理層を形成したM面に付与した。
〔防錆処理〕
粗化粒子層、バリヤー層を付与していない実施例1及び比較例1の銅層の表面に、防錆処理(クロメート処理)を下記の条件で行い、防錆処理層を形成した。また、粗化処理層のみ、或いは、粗化処理層とバリヤー層の両方を施した実施例2〜8及び比較例2〜5についても、同様の条件で防錆処理層を形成した。
(クロメート条件) CrO3:2.5g/L、Zn:0.7g/L、Na2SO4:10g/L、pH4.8、54℃のクロメート浴で0.7As/dm2の電気量を付加。
〔シランカップリング材塗布〕
銅箔の粗化処理面に、0.2〜2%のアルコキシシランを含有量するpH7〜8の溶液を噴霧することで、シランカップリング材塗布処理を行った。
後述のキャリア付銅箔の各種評価に記載された評価項目の一つである「M−SAP工法での微細配線形成性」を評価するに当たり、実施例1、比較例1については、防錆処理、シランカップリング材塗布の後、ピール向上効果のある樹脂層を下記条件にて形成した。なお、「M−SAP工法での微細配線形成性」以外の評価においては、銅層表面の樹脂層は不要であるため、樹脂層を形成しないサンプルも作製した。
(樹脂合成例)
ステンレス製の碇型攪拌棒、窒素導入管とストップコックのついたトラップ上に、玉付冷却管を取り付けた還流冷却器を取り付けた2リットルの三つ口フラスコに、3,4、3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物117.68g(400mmol)、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン87.7g(300mmol)、γ−バレロラクトン4.0g(40mmol)、ピリジン4.8g(60mmol)、N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと記す)300g、トルエン20gを加え、180℃で1時間加熱した後室温付近まで冷却した後、3,4、3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.42g(100mmol)、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}プロパン82.12g(200mmol)、NMP200g、トルエン40gを加え、室温で1時間混合後、180℃で3時間加熱して、固形分38%のブロック共重合ポリイミドを得た。このブロック共重合ポリイミドは、下記に示す一般式(1):一般式(2)=3:2であり、数平均分子量:70000、重量平均分子量:150000であった。
合成例で得られたブロック共重合ポリイミド溶液をNMPで更に希釈し、固形分10%のブロック共重合ポリイミド溶液とした。このブロック共重合ポリイミド溶液にビス(4−マレイミドフェニル)メタン(BMI−H、ケイ・アイ化成)を固形分重量比率35、ブロック共重合ポリイミドの固形分重量比率65として(即ち、樹脂溶液に含まれるビス(4−マレイミドフェニル)メタン固形分重量:樹脂溶液に含まれるブロック共重合ポリイミド固形分重量=35:65)60℃、20分間溶解混合して樹脂溶液とした。その後、銅層表面に、リバースロール塗工機を用いて前記樹脂溶液を塗工し、窒素雰囲気下で、120℃で3分間、160℃で3分間乾燥処理後、最後に300℃で2分間加熱処理を行い、樹脂層を備えるキャリア付銅箔を作製した。なお、樹脂層の厚みは2μmとした。
(キャリア付銅箔の各種評価)
上記のようにして得られたキャリア付銅箔について、以下の方法で各種の評価を実施した。
<接触式粗さ計で測定して得られる十点平均粗さRz>
各実施例、比較例(実施例1、比較例1では、樹脂層を形成しないサンプルを選定)のキャリア、及び、キャリア付銅箔について、株式会社小阪研究所製接触式粗さ計Surfcorder SE−3Cを使用してJIS B0601−1982に準拠して十点平均粗さを表面処理面について測定した。測定基準長さ0.8mm、評価長さ4mm、カットオフ値0.25mm、送り速さ0.1mm/秒の条件で、電解銅箔の製造装置における電解銅箔の進行方向と垂直な方向(TD)に測定位置を変えて、それぞれ3回行い、3回の測定での平均値を接触式粗さ計で測定して得られる十点平均粗さRzとした。また、測定は、キャリア付銅箔のドラム面側及び析出面側の両方について行った。
表1において、「キャリア銅箔 表面粗さ」は剥離層(中間層)及び銅層を形成する前のキャリア単体での表面粗さを示す。また、「極薄銅層(TL前)表面粗さ」は、キャリア両面に剥離層(中間層)と銅層を形成した後の表面であって、粗化処理等の表面処理直前の表面の粗さを示す。また、「極薄銅層(TL後)表面粗さ」は、「極薄銅層(TL前)表面粗さ」に粗化処理等の表面処理を施した後の表面粗さを示す。
<面粗さSz>
各実施例、比較例のキャリア付銅箔(実施例1、比較例1では、樹脂層を形成しないサンプルを選定)について、オリンパス社製レーザー顕微鏡(試験機:OLYMPUS LEXT OLS 4000、解像度:XY−0.12μm、Z−0.0μm、カットオフ:無し)を用いて、両方の銅層の各表面(ドラム面側と析出面側)の面粗さSzを、ISO25178に準拠して測定し、その差の絶対値を算出した。なお、Szの測定範囲は256μm×256μm(実データでは66,524μm2)とした。また、レーザー顕微鏡によるSzの測定環境温度は23〜25℃とした。
<黒色面積率>
各実施例、比較例のキャリア付銅箔(実施例1、比較例1では、樹脂層を形成しないサンプルを選定)について、20cm角サイズの樹脂基材(三菱ガス化学社GHPL−830MBT)を準備し、樹脂基材を両表面に銅層を設けたキャリア付銅箔の両表面に接触させ、更に各々の樹脂基材の上に捨て銅箔を配置し、積層プレスし、銅張積層体を作製した。積層プレスの温度、圧力、時間は、基材メーカーの推奨条件を用いた。
次に、積層プレス後の銅張積層体について、キャリア付銅箔の両面に付与した銅層/樹脂基材層/捨て銅箔をキャリアから剥がした後、剥離層(中間層)上の銅層を下記のエッチング条件にて全面エッチングで除去した。なお、「全面エッチング」とは、銅層が厚み分、全て除去されて、全面に樹脂が露出するまでエッチングすることをいう。
(エッチング条件)エッチング液:塩化第二銅溶液、HCl濃度:3.5mol/L、温度:50℃、比重1.26となるようにCuCl2濃度調節
各実施例、比較例の、各樹脂基材のエッチング側表面について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて加速電圧を15kVとして、写真撮影を行った。なお、写真撮影の際に、観察視野全体の穴の輪郭が明確に見えるように、コントラストとブライトネスを調整した。写真全体が真っ白や真っ黒ではなく、穴の輪郭が観察できる状態で写真撮影を行った。写真全体が真っ白や真っ黒ではなく、穴の輪郭が観察できる状態で写真撮影を行ったのであれば、当該写真における黒色面積率(%)はほぼ同じ値となる。そして撮影した写真(SEM像(30k倍(30000倍)))について、Photo Shop 7.0ソフトウェアを使用し、白色・黒色画像処理を施し、黒色面積率(%)を求めた。黒色面積率(%)は、Photo Shop 7.0にある「イメージ」の「ヒストグラム」を選定し、閾値128とした場合の観察面積(白色面積と黒色面積とを合計した面積)に対する黒色面積の割合とした。また、得られた一方の樹脂基材の表面(キャリア銅箔ドラム面側に対応する面)と他方の樹脂基材の表面(キャリア銅箔析出面側に対応する面)の黒色面積率との差の絶対値を算出した。
<ピンホール>
各実施例、比較例のキャリア付銅箔(実施例1、比較例1では、樹脂層を形成しないサンプルを選定)について、20cm角サイズの樹脂基材(三菱ガス化学社GHPL−830MBT)を準備し、樹脂基材を両表面に銅層を設けたキャリア付銅箔の両表面に接触させ、更に各々の樹脂基材の上に捨て銅箔を配置し、積層プレスし、銅張積層体を作製した。積層プレスの温度、圧力、時間は、基材メーカーの推奨条件を用いた。
次に、積層プレス後の銅張積層体について、キャリア付銅箔の両面に付与した銅層/樹脂基材層/捨て銅箔をキャリアから剥がした後、片側(本側)の銅層全面を粘着フィルムで被覆し、四辺を耐薬品テープでマスキングし、逆側(逆面)の捨て銅箔を、塩化第二銅を主成分とする市販のエッチング液を用いて全面をエッチングした。更に、本側四辺をマスキングした耐薬品テープと粘着フィルムを剥がした。その後、光透過法により、本側の銅層上に存在するピンホールを目視で検出し、マーキングをした。そして、当該マーキングをしたピンホールについて光学顕微鏡で観察を行い、10μm径以上のピンホールを数え、両側でそれぞれ400個未満の場合を〇、片側のみが400個以上である場合を△、両側でそれぞれ400個以上の場合を×とした。
<M−SAP工法での微細配線形成性>
各実施例、比較例のキャリア付銅箔(実施例1、比較例1では、樹脂層を形成したサンプルを選定)について、20cm角サイズの樹脂基材(三菱ガス化学社GHPL−830MBT)を準備し、樹脂基材をキャリア付銅箔の両表面に接触させて積層プレスした。積層プレスの温度、圧力、時間は、基材メーカーの推奨条件を用いた。
次に、樹脂基材上のキャリア付銅箔について、キャリアを剥がした後、銅層を下記のエッチング条件にて全面エッチングで除去した。
(エッチング条件)エッチング液:塩化第二銅溶液、HCl濃度:3.5mol/L、温度:50℃、比重1.26となるようにCuCl2濃度調節
各実施例、比較例の、各樹脂基材の両エッチング側表面に、それぞれ電解銅メッキ、電解銅メッキを施して銅層厚を5μmとしたメッキ銅付き積層板について、両側のメッキ銅をエッチングにより加工し、L(ライン)/S(スペース)=30μm/30μm、25μm/25μm、20μm/20μm、15μm/15μm、及び、12.5μm/12.5μmの回路を形成した。このとき、樹脂基板上に形成された微細配線を目視で観察し、回路の剥離、回路間のショート(回路間の銅異常析出)、回路の欠けが、それぞれ両側に無いものを〇、片側のみに無いものを△、両側にあるものを×とした。
<埋め込み回路用銅パターン形成性>
実施例1、比較例1については、樹脂層を形成しないサンプルを選定し、両方の銅層表面に以下のフローにて前処理(粗化処理)を行った。前処理には、ATOTEK社製のボンドフィルム処理液を適用した。
・前処理フロー:ソフトエッチ(ソフトクリーンS168使用、40℃、10秒)→水洗(純水使用、常温60秒)→アルカリクリーナー処理(ボンドフィルムクリーナー使用、50℃、60秒)→水洗(純水使用、常温60秒)→アクチベーター処理(ボンドフィルムアクチベーター使用、35℃、30秒)→ボンドフィルム処理(ボンドフィルムパートAプラス使用、35℃、60秒)→水洗(純水使用、常温60秒)。
実施例2〜8、比較例2〜5については、既に粗化処理が施されている。従って、両方の銅層表面に形成されたバリヤー層、防錆層、シランカップリング層を除去するため、10重量%希硫酸にて60秒間洗浄を行った。
その後、全ての実施例、比較例について、次のフローにて銅パターン形成を行い、銅パターンの脱落の有無を確認することにより、銅パターン形成性を評価した。
両面の銅層表面上に、DF(ドライフィルム、日立化成社製、商品名RY−3625)をラミネート塗布した。15mJ/cm2の条件で露光し、現像液(炭酸ナトリウム)を用いて38℃で1分間液噴射揺動し、ラインアンドスペース(L/S)=20μm/20μm、12μm/12μm、7.5μm/7.5μmでレジストパターンを形成した。次いで、硫酸銅めっき(荏原ユージライト製CUBRITE21)を用いて7.5μmめっきUPしたのち、剥離液(水酸化ナトリウム)でDFを剥離して、銅層表面に、一つ当たり55mm×55mmの大きさの領域毎に、ラインアンドスペース(L/S)=20μm/20μm、12/12μm、7.5μm/7.5μmの銅パターン形成を行った。前述の55mm×55mmの大きさの領域に従って各々サンプルを10個切り出した。得られたサンプルについてAOI検査を行い、銅パターンの脱落の有無を確認した。銅パターンの脱落がないものを〇、銅パターンの脱落が片面のみ発生したものを△、銅パターンの脱落が両面で発生したものを×とした。
上記試験条件及び結果を表1〜2に示す。

Claims (22)

  1. 金属キャリアの両方の表面に、それぞれ中間層及び銅層をこの順に備えたキャリア付銅箔であり、接触式粗さ計で測定して得られる十点平均粗さRzについて、一方の表面と他方の表面との差の絶対値が1.0μm以下であるキャリア付銅箔。
  2. 非接触式粗さ計で測定して得られる粗度Szについて、一方の表面と他方の表面との差の絶対値が1.0μm以下である請求項1に記載のキャリア付銅箔。
  3. 金属キャリアの両方の表面に、それぞれ中間層及び銅層をこの順に備えたキャリア付銅箔であり、非接触式粗さ計で測定して得られる粗度Szについて、一方の表面と他方の表面との差の絶対値が1.0μm以下であるキャリア付銅箔。
  4. 前記キャリア付銅箔の両方の表面の銅層側にそれぞれ樹脂基材を積層後、前記両方の表面の銅層からそれぞれ前記金属キャリアを引き剥がし、前記樹脂基材側に積層された銅層をそれぞれ全面エッチングして除去し、前記樹脂基材のエッチング面の黒色面積率をそれぞれ測定した際、一方の樹脂基材の表面と他方の樹脂基材の表面の黒色面積率との差の絶対値が10%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔。
  5. 金属キャリアの両方の表面に、それぞれ中間層及び銅層をこの順に備えたキャリア付銅箔であり、
    前記キャリア付銅箔の両方の表面の銅層側にそれぞれ樹脂基材を積層後、前記両方の表面の銅層からそれぞれ前記金属キャリアを引き剥がし、前記樹脂基材側に積層された銅層をそれぞれ全面エッチングして除去し、前記樹脂基材のエッチング面の黒色面積率をそれぞれ測定した際、一方の樹脂基材の表面と他方の樹脂基材の表面の黒色面積率との差の絶対値が10%以下であるキャリア付銅箔。
  6. 前記金属キャリアの両方の表面に設けられた銅層が、それぞれ5μm以下の極薄銅層である請求項1〜5のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔。
  7. 前記金属キャリアの両方の表面に設けられた銅層の表面に、それぞれ粗化処理層が設けられている請求項1〜6のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔。
  8. 前記粗化処理層が、銅、ニッケル、コバルト、リン、タングステン、ヒ素、モリブデン、クロム及び亜鉛からなる群から選択されたいずれかの単体又はいずれか1種以上を含む合金からなる層である請求項7に記載のキャリア付銅箔。
  9. 前記粗化処理層の表面に、耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層を有する請求項7又は8に記載のキャリア付銅箔。
  10. 前記耐熱層、防錆層、クロメート処理層及びシランカップリング処理層からなる群から選択された1種以上の層の上に樹脂層を備える請求項9に記載のキャリア付銅箔。
  11. 前記粗化処理層の表面に樹脂層を備える請求項7又は8に記載のキャリア付銅箔。
  12. 前記樹脂層が誘電体を含む請求項10又は11に記載のキャリア付銅箔。
  13. コアレス基板製造用である請求項1〜12のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔。
  14. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔を用いて製造した銅張積層板。
  15. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔と樹脂層とを有する積層体。
  16. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔を用いて製造したプリント配線板。
  17. 請求項13に記載のキャリア付銅箔を用いて製造したコアレス基板。
  18. 請求項16に記載のプリント配線板又は請求項17に記載のコアレス基板を用いた電子機器。
  19. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ絶縁基板を積層する工程、
    前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ絶縁基板を積層した後に、前記キャリア付銅箔のキャリアを剥がす工程を経て銅張積層板を形成し、
    その後、セミアディティブ法、サブトラクティブ法、パートリーアディティブ法又はモディファイドセミアディティブ法のいずれかの方法によって、前記銅張積層板の前記銅層に回路を形成する工程を含むコアレス基板の製造方法。
  20. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ回路を形成する工程、
    前記回路が埋没するように前記キャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ樹脂層を形成する工程、
    前記樹脂層を形成した後に、前記キャリアを剥離させる工程、及び、
    前記キャリアを剥離させた後に、前記一方または両方の銅層を除去することで、前記一方または両方の銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
    を含むコアレス基板の製造方法。
  21. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ回路を形成する工程、
    前記回路が埋没するように前記キャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面にそれぞれ樹脂層を形成する工程、
    前記一方または両方の銅層側表面に形成した樹脂層上にそれぞれ回路を形成する工程、
    前記一方または両方の樹脂層上にそれぞれ回路を形成した後に、前記キャリアを剥離させる工程、及び、
    前記キャリアを剥離させた後に、前記一方または両方の銅層を除去することで、前記一方または両方の銅層側表面に形成した、前記樹脂層に埋没している回路を露出させる工程
    を含むコアレス基板の製造方法。
  22. 請求項1〜12のいずれか一項に記載のキャリア付銅箔の前記一方または両方の銅層側表面に樹脂層と回路との2層を、少なくとも1回設ける工程、及び、
    前記樹脂層及び回路の2層を形成した後に、前記キャリア付銅箔から前記一方または両方の銅層を剥離させる工程
    を含むコアレス基板の製造方法。
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