JP2017008216A - 活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決課題】歪の発生を低減しつつ活性エネルギー線硬化性を発揮し、堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性、密着性、透明性等に優れた保護層(コーティング膜)を簡便かつ低コストに形成し得る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を提供する。【解決手段】側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)および光重合開始剤(B)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物である。【選択図】なし
Description
本発明は、活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物に関する。
近年、インクジェット記録方式が広く採用されるようになっている。
インクジェット記録方式は、微細なノズルヘッドからインク液滴を吐出して、文字や画像を紙などの記録媒体の表面に記録する方法であり、普通紙をはじめ多種多様な記録媒体に対して非接触で印刷することにより、印刷版をおこすことなくオンデマンドで容易に画像形成できる利点を有している。
インクジェット記録方式は、微細なノズルヘッドからインク液滴を吐出して、文字や画像を紙などの記録媒体の表面に記録する方法であり、普通紙をはじめ多種多様な記録媒体に対して非接触で印刷することにより、印刷版をおこすことなくオンデマンドで容易に画像形成できる利点を有している。
このようなインクジェット記録方式に使用されるインクジェットインク組成物としては、近年、有機溶剤系インク組成物に代えて、安全性を向上させ、環境負荷を低減する、水性インクジェットインク組成物や無溶剤のインクジェットインク組成物が普及しつつある(例えば、特許文献1(特開平8−3498号公報)参照)。
一方、近年においては、インクジェット記録装置の印刷速度の向上に伴い、従来はグラビア印刷やフレキソ印刷等のロール・ツゥ・ロール方式により専ら産業用途向けに行われてきた、フィルム、金属箔等への印刷をインクジェット記録方式により行うことが検討されるようになっている。
しかしながら、被印刷物、被塗装物等の被記録物(記録メディア)であるフィルム、金属箔等への印刷は、紙等への印刷と異なりインク組成物の浸透による固定化(投錨効果)は期待できないことから、インクジェットインク組成物としても、フィルム、金属箔等の表面に対して十分な密着性を有する塗膜を形成し得るものが求められるが、特許文献1記載のインクジェットインク組成物は、被記録物であるフィルム、金属箔等の表面に対して十分な密着性を発揮し得る塗膜を形成し得なかった。
堅牢性や密着性に優れたインク印刷画像やインク塗膜等のインク画像を得るため、インクジェットインク組成物として、塗布処理後に紫外線等の活性エネルギー線を照射して硬化させる活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物を採用することが考えられるが、活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物は、インクジェット記録に適した印刷粘度まで粘度を低減するために、粘度の低い低分子モノマーを多用することになることから、臭気の発生を必ずしも十分に抑制することができず、また、一般に低分子モノマーは硬化塗膜を脆弱化してしまうため、硬化性を向上させるために高価な光重合開始剤を多用する必要があった。
このような状況下、本発明者等は、インク組成物自体を改良することに代えて、被印刷物、被塗装物等の被記録物上に形成したインク画像をコーティングする活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物により、上記技術課題を解決することを着想した。
ところで、活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物としては、インクジェットインク等からなるインク画像に対する層間密着性に優れるとともに、硬化収縮時におけるコーティング膜の歪の発生を抑制しつつ、極性の低いプラスチックフィルムや、極性の高い金属箔等の何れの被記録物に対しても高い密着性を示し、優れた堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性、透明性等を示す、機能性の高い保護層(コーティング膜)を形成し得るものが求められる。
一方、活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を被記録物に塗布し、活性エネルギー線を照射することによって、高度に架橋し、硬化して、堅牢性や、化学的・物理的強度に優れた硬化膜(コーティング膜)を得ようとする場合、硬化時に硬化歪を生じ易く、その歪応力からプラスチックフィルム等の被記録物が塗膜側に巻かれるカーリング現象を生じたり、塗膜と被記録物との境に硬化歪による応力が生じ、被印刷物に対する塗膜の密着性が低下し易くなることから、堅牢性、化学的・物理的強度と、被記録物への密着性という二律背反する塗膜性能を両立させた好適な活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、従来、提案されるに至っていなかった。
すなわち、本発明は、インク画像に対する層間密着性に優れるとともに、フィルム、金属箔等の被記録物に対しても高い密着性を示し、硬化収縮時におけるコーティング膜の歪の発生を抑制しつつ、優れた堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性、透明性等を示す、機能性の高い保護層を簡便かつ低コストに形成し得る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明者等が鋭意検討したところ、側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)および光重合開始剤(B)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物により、上記技術課題を解決し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)および光重合開始剤(B)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物、
(2)側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)が、下記一般式(I)
(但し、R1およびR2は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R1およびR2が結合して環状構造を成していてもよい。R3は、炭素数1〜22のアルキレン基、R4は炭素数1〜12のアルキレン基である。)
で表される環状イミドジオールに由来する構成単位を含むものである上記(1)に記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物、
(3)側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)が、さらに下記一般式(II)
(但し、R5およびR6は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R5およびR6が結合して環状構造を成していてもよい。R7は、炭素数1〜22のアルキレン基である。)
で表される環状イミドアルコールに由来する構成単位から選ばれる一種以上の構成単位を含む上記(2)に記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物、
(4)側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)が、環状イミド基を0.1〜3モル/kg含有するとともに、環状イミド基を含む活性エネルギー線硬化性不飽和基を1〜3モル/kg含有するものである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物、
(5)さらに対イオン(C)を含有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物、
(6)さらに活性エネルギー線硬化性不飽和基を有するモノマーまたはオリゴマー(D)を含む上記(1)〜(5)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物
を提供するものである。
なお、以下、「側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)」を、適宜、「ポリウレタン樹脂(A)」と称するものとする。
(1)側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)および光重合開始剤(B)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物、
(2)側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)が、下記一般式(I)
(但し、R1およびR2は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R1およびR2が結合して環状構造を成していてもよい。R3は、炭素数1〜22のアルキレン基、R4は炭素数1〜12のアルキレン基である。)
で表される環状イミドジオールに由来する構成単位を含むものである上記(1)に記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物、
(3)側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)が、さらに下記一般式(II)
(但し、R5およびR6は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R5およびR6が結合して環状構造を成していてもよい。R7は、炭素数1〜22のアルキレン基である。)
で表される環状イミドアルコールに由来する構成単位から選ばれる一種以上の構成単位を含む上記(2)に記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物、
(4)側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)が、環状イミド基を0.1〜3モル/kg含有するとともに、環状イミド基を含む活性エネルギー線硬化性不飽和基を1〜3モル/kg含有するものである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物、
(5)さらに対イオン(C)を含有する上記(1)〜(4)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物、
(6)さらに活性エネルギー線硬化性不飽和基を有するモノマーまたはオリゴマー(D)を含む上記(1)〜(5)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物
を提供するものである。
なお、以下、「側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)」を、適宜、「ポリウレタン樹脂(A)」と称するものとする。
本発明によれば、活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物が、側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)を含有するものであることにより、水溶性を発揮し、インク画像との親和性を発揮するとともに、硬化歪の発生を低減しつつ活性エネルギー線硬化性を発揮し、被記録物が極性の低いフィルムや、極性の高い金属箔等であっても表面への濡れ性や密着性が高く光沢性や透明性を有する保護層(コーティング膜)を形成することができる。
このため、本発明によれば、所望のインク組成物を用いてインク画像を形成した場合において、得られたインク画像が被記録物の表面に対して必ずしも十分な密着性を有さないものであったとしても、インク画像の上部にオーバーコーティングして保護層(コーティング膜)を形成することにより、臭気等を抑制し、インク画像に対して優れた層間密着性を発揮するとともに、フィルム、金属箔等の被記録物に対しても高い密着性を発揮し、硬化収縮時におけるコーティング膜の歪の発生を抑制しつつ、堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性、透明性等に優れた保護層を簡便かつ低コストに形成し得る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を提供することができる。
このため、本発明によれば、所望のインク組成物を用いてインク画像を形成した場合において、得られたインク画像が被記録物の表面に対して必ずしも十分な密着性を有さないものであったとしても、インク画像の上部にオーバーコーティングして保護層(コーティング膜)を形成することにより、臭気等を抑制し、インク画像に対して優れた層間密着性を発揮するとともに、フィルム、金属箔等の被記録物に対しても高い密着性を発揮し、硬化収縮時におけるコーティング膜の歪の発生を抑制しつつ、堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性、透明性等に優れた保護層を簡便かつ低コストに形成し得る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を提供することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)および光重合開始剤(B)を含有することを特徴とするものである。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物において、ポリウレタン樹脂(A)としては、ポリオールおよびポリイソシアネートとをウレタン反応させてなるものを挙げることができる。
上記ポリオールは2官能を超えるものであってよく、また、上記ポリイソアネートも2官能を超えるものであってもよいが、得られるポリウレタンが三次元化(ゲル化)する場合があることから、上記ポリオールまたはポリイソシアネートとしてはいずれも2官能のものが好ましい。
より具体的には、ポリウレタン樹脂(A)としては、上記ポリオールとしてイミドジオールをウレタン反応させてなるものや、上記ポリオールとして、イミドアルコールをウレタン反応させてなるものが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物において、ポリウレタン樹脂(A)としては、下記一般式(I)
(但し、R1およびR2は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R1およびR2が結合して環状構造を成していてもよい。R3は、炭素数1〜22のアルキレン基、R4は炭素数1〜12のアルキレン基である。)で表される環状イミドジオールをモノマー原料としてウレタン反応させてなるもの(一般式(I)で表される環状イミドジオールに由来する構成単位を含むもの)
を挙げることができる。
(但し、R1およびR2は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R1およびR2が結合して環状構造を成していてもよい。R3は、炭素数1〜22のアルキレン基、R4は炭素数1〜12のアルキレン基である。)で表される環状イミドジオールをモノマー原料としてウレタン反応させてなるもの(一般式(I)で表される環状イミドジオールに由来する構成単位を含むもの)
を挙げることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物が、ポリウレタン樹脂(A)として、下記一般式(I)
で表される環状イミドジオールに由来する構成単位を含むものである場合、R1またはR2は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R1およびR2が結合して環状構造を成していてもよい。
で表される環状イミドジオールに由来する構成単位を含むものである場合、R1またはR2は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R1およびR2が結合して環状構造を成していてもよい。
上記R1またはR2が、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である場合、R1またはR2として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基を挙げることができる。
また、上記一般式(I)で表わされる環状イミドジオールにおいて、R3は、炭素数1〜22、好ましくは炭素数1〜21、より好ましくは炭素数1〜20のアルキレン基であり、R4は、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜11、より好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基である。
R3で表わされるアルキレン基として、具体的には、メチレン基、エチレン基、トリメチレン[propane-1,3-diyl]基、テトラメチレン[butane-1,4-diyl]基、ペンタメチレン[pentane-1,5-diyl]基、ヘキサメチレン[hexane-1,6-diyl]基、ヘプタメチレン[heptane-1,7-diyl]基、オクタメチレン[octane-1,8-diyl]基、ノナメチレン[nonane-1,9-diyl]基、ドデカメチレン[dodecane-1,12-diyl]基、オクタデカメチレン[octadecane-1,18-diyl]基、ドコサメチレン[docosane-1,22-diyl]基等を挙げることができる。
また、R4で表わされるアルキレン基として、具体的には、メチレン基、エチレン基、トリメチレン[propane-1,3-diyl]基、テトラメチレン[butane-1,4-diyl]基、ペンタメチレン[pentane-1,5-diyl]基、ヘキサメチレン[hexane-1,6-diyl]基、ヘプタメチレン[heptane-1,7-diyl]基、オクタメチレン[octane-1,8-diyl]基、ノナメチレン[nonane-1,9-diyl]基、ドデカメチレン[dodecane-1,12-diyl]基等を挙げることができる。
上記一般式(I)で表わされる環状イミドジオールは、通常、ポリイソシアネートとウレタン結合を形成してポリウレタン樹脂(A)を成した際に、上記一般式(I)で表わされる環状イミドジオールに由来する構成単位がポリウレタン樹脂鎖の内部に配置される。
上記一般式(I)で表わされる環状イミドジオールとしては、好適には、下記一般式(I’)
(但し、R8は、炭素数1〜22のアルキレン基、R9は炭素数1〜12のアルキレン基である。)で表される環状イミドジオールを挙げることができる。
(但し、R8は、炭素数1〜22のアルキレン基、R9は炭素数1〜12のアルキレン基である。)で表される環状イミドジオールを挙げることができる。
上記一般式(I’)で表される環状イミドジオールにおいて、R8で表されるアルキレン基として、具体的には、上述した一般式(I)で表される環状イミドジオールを構成するR3で表されるアルキレン基と同様のものを挙げることができる。
また、上記一般式(I’)で表される環状イミドジオールにおいて、R9で表されるアルキレン基として、具体的には、上述した一般式(I)で表される環状イミドジオールを構成するR4で表されるアルキレン基と同様のものを挙げることができる。
また、上記一般式(I’)で表される環状イミドジオールにおいて、R9で表されるアルキレン基として、具体的には、上述した一般式(I)で表される環状イミドジオールを構成するR4で表されるアルキレン基と同様のものを挙げることができる。
上記一般式(I)で表される環状イミドジオールとして、より好適には、上記一般式(I’)において、R8およびR9がいずれもメチレン基である、1−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド)−2,3ヒドロキシプロパンを挙げることができる。
上記一般式(I)で表わされる環状イミドジオールは、酸無水物と分子中に一級アミノ基と水酸基を2個有するアミノジオールとを反応させることにより得ることができる。
上記反応によって酸無水物が開環し、アミド基とカルボキシル基を有するアミック酸が生成し、生成したアミック酸を脱水閉環することで一般式(I)で表わされる環状イミドジオールを得ることができる。脱水閉環工程では縮合水を系外に溜去するために有機溶剤を用いることが好ましい。
上記反応によって酸無水物が開環し、アミド基とカルボキシル基を有するアミック酸が生成し、生成したアミック酸を脱水閉環することで一般式(I)で表わされる環状イミドジオールを得ることができる。脱水閉環工程では縮合水を系外に溜去するために有機溶剤を用いることが好ましい。
上記酸無水物として、光反応性を有するものとしては、3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸等を挙げることができ、光反応性を有さないものとしては、無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸無水物等の脂環族無水物、3−オクテニル無水コハク酸、3−ドデセニル無水コハク酸等の脂肪族酸無水物を挙げることができる。
光反応性を有さない酸無水物を用いてなる環状イミドジオールは、例えば、光反応性を有する酸無水物を用いてなる環状イミドジオールと併用することにより、光反応性を有するポリウレタン樹脂(A)を成してもよい。
分子中に一級アミノ基と水酸基を2個有するアミノジオールとしては、例えば1−アミノプロパンジオールが挙げられる。
光反応性を有さない酸無水物を用いてなる環状イミドジオールは、例えば、光反応性を有する酸無水物を用いてなる環状イミドジオールと併用することにより、光反応性を有するポリウレタン樹脂(A)を成してもよい。
分子中に一級アミノ基と水酸基を2個有するアミノジオールとしては、例えば1−アミノプロパンジオールが挙げられる。
脱水閉環反応は、脱水縮合触媒として、公知任意の脱水縮合を促すとされる錫系、チタン酸系等の触媒を用いて行うことが好ましく、テトライソプロポキシチタン(TiPT)、テトラノルマルブトキシチタン(TBT)等のチタン酸系の触媒を用いることが好ましい。
縮合水溜去に用いる有機溶剤は水に溶けないトルエンなどの溶剤が好ましく、窒素ガス吹き込みをしながら環流温度に保温し、脱水反応を促進させることが好ましい。
縮合水溜去に用いる有機溶剤は水に溶けないトルエンなどの溶剤が好ましく、窒素ガス吹き込みをしながら環流温度に保温し、脱水反応を促進させることが好ましい。
上記アミック酸の生成反応は発熱反応であることから、90℃以下の温度条件下でトルエン等の反応溶媒を用いてアミノジオールに当量の酸無水物を徐々に加え(分割添加し)た後、徐々に昇温して反応溶媒の沸点付近(トルエンの場合は110℃付近)の温度で縮合水を除去しながら脱水閉環することにより、上記一般式(I)で表わされる環状イミドジオールを得ることができる。
閉環するとアミック酸のカルボキシル基が減るため酸価を測定することにより反応率を求めることができる。すべてのアミック酸が閉環してイミド基になると酸価が0mgKOH/gになる。
閉環するとアミック酸のカルボキシル基が減るため酸価を測定することにより反応率を求めることができる。すべてのアミック酸が閉環してイミド基になると酸価が0mgKOH/gになる。
例えば、上記一般式(I)で表わされる環状イミドジオールが、1−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド)−2,3ヒドロキシプロパンである場合、3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸と1−アミノプロパンジオールとを反応させて(酸無水物と一級アミンとを反応させて)アミック酸を生成し、得られたアミック酸を脱水閉環することにより、作製することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物において、ポリウレタン樹脂(A)としては、上記一般式(I)で表される環状イミドジオールをモノマー原料としてウレタン反応させてなるものおよび下記一般式(II)
(但し、R5およびR6は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R5およびR6が結合して環状構造を成していてもよい。R7は、炭素数1〜22のアルキレン基である。)で表される環状イミドアルコールをモノマー原料としてウレタン反応させてなるもの(一般式(I)で表される環状イミドジオールに由来する構成単位および一般式(II)で表される環状イミドアルコールに由来する構成単位を含むもの)であってもよい。
この場合、R5およびR6は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R5およびR6が結合して環状構造を成していてもよい。
上記R5またはR6が、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である場合、R5またはR6として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基を挙げることができる。
(但し、R5およびR6は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R5およびR6が結合して環状構造を成していてもよい。R7は、炭素数1〜22のアルキレン基である。)で表される環状イミドアルコールをモノマー原料としてウレタン反応させてなるもの(一般式(I)で表される環状イミドジオールに由来する構成単位および一般式(II)で表される環状イミドアルコールに由来する構成単位を含むもの)であってもよい。
この場合、R5およびR6は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R5およびR6が結合して環状構造を成していてもよい。
上記R5またはR6が、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基である場合、R5またはR6として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基を挙げることができる。
上記一般式(II)で表される環状イミドアルコールにおいて、R7は、炭素数1〜22のアルキレン基であり、具体的には、上記一般式(I)で表わされる環状イミドアルコールを構成するR3と同様のアルキレン基を挙げることができる。
上記一般式(II)で表わされる環状イミドアルコールは、通常、ポリイソシアネートとウレタン結合を形成してポリウレタン樹脂(A)を成した際に、上記一般式(II)で表わされる環状イミドアルコールに由来する構成単位がポリウレタン樹脂鎖の末端に配置される。
上記一般式(II)で表わされる環状イミドアルコールとして、好適には、下記一般式(II’)
(但し、R10は、炭素数1〜22のアルキレン基である。)で表される環状イミドアルコールを挙げることができる。
(但し、R10は、炭素数1〜22のアルキレン基である。)で表される環状イミドアルコールを挙げることができる。
上記一般式(II’)で表される環状イミドアルコールにおいて、R10で表されるアルキレン基として、具体的には、上述した一般式(II)で表される環状イミドアルコールを構成するR7で表されるアルキレン基と同様のものを挙げることができる。
上記一般式(II)で表される環状イミドアルコールとして、より好適には、上記一般式(II’)において、R10がメチレン基である、4,5,6,7−テトラヒドロ−2−(ヒドロキシメチル)イソインドリン−1,3−ジオンを挙げることができる。
上記一般式(II)で表わされる環状イミドアルコールは、上記一般式(I)で表される環状イミドジオールと同様に、酸無水物と分子中に一級アミノ基と水酸基を1個有するアミノアルコールとを反応させることにより得ることができる。
酸無水物の具体例としては、上述したものと同様のものを挙げることができる。
分子中に一級アミノ基と水酸基を1個有するアミノアルコールとしては、モノエタノールアミン、3−アミノプロパノール等のアミノアルコールを挙げることができる。
酸無水物の具体例としては、上述したものと同様のものを挙げることができる。
分子中に一級アミノ基と水酸基を1個有するアミノアルコールとしては、モノエタノールアミン、3−アミノプロパノール等のアミノアルコールを挙げることができる。
上記反応によって酸無水物が開環し、アミド基とカルボキシル基を有するアミック酸が生成し、生成したアミック酸を脱水閉環することで一般式(II)で表わされる環状イミドアルコールを得ることができる。脱水閉環工程では縮合水を系外に溜去するために有機溶剤を用いることが好ましい。
脱水閉環反応は、脱水縮合触媒として、公知任意の脱水縮合を促すとされる錫系、チタン酸系等の触媒を用いて行うことが好ましく、テトライソプロポキシチタン(TiPT)、テトラノルマルブトキシチタン(TBT)等のチタン酸系の触媒を用いることが好ましい。
縮合水溜去に用いる有機溶剤は水に溶けないトルエンなどの溶剤が好ましく、窒素ガス吹き込みをしながら環流温度に保温し、脱水反応を促進させることが好ましい。
上記アミック酸の生成反応は発熱反応であることから、90℃以下の温度条件下でトルエン等の反応溶媒を用いてアミノジオールに当量の酸無水物を徐々に加え(分割添加し)た後、徐々に昇温して反応溶媒の沸点付近(トルエンの場合は110℃付近)の温度で縮合水を除去しながら脱水閉環することにより、上記一般式(II)で表わされる環状イミドアルコールを得ることができる。
閉環するとアミック酸のカルボキシル基が減るため酸価を測定することにより反応率を求めることができる。すべてのアミック酸が閉環してイミド基になると酸価が0mgKOH/gになる。
上記アミック酸の生成反応は発熱反応であることから、90℃以下の温度条件下でトルエン等の反応溶媒を用いてアミノジオールに当量の酸無水物を徐々に加え(分割添加し)た後、徐々に昇温して反応溶媒の沸点付近(トルエンの場合は110℃付近)の温度で縮合水を除去しながら脱水閉環することにより、上記一般式(II)で表わされる環状イミドアルコールを得ることができる。
閉環するとアミック酸のカルボキシル基が減るため酸価を測定することにより反応率を求めることができる。すべてのアミック酸が閉環してイミド基になると酸価が0mgKOH/gになる。
例えば、上記一般式(II)で表わされる環状イミドアルコールが4,5,6,7−テトラヒドロ−2−(ヒドロキシメチル)イソインドリン−1,3−ジオンである場合、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物とメタノールアミンとを反応させて(酸無水物と一級アミンとを反応させて)アミック酸を生成し、得られたアミック酸を脱水閉環することにより、作製することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性樹脂組成物において、ポリウレタン樹脂(A)は側鎖に極性の高い環状イミド基を有するものであり、この環状イミド基が硬化歪を低減しつつ活性エネルギー線硬化性を発揮し得るとともに、環状イミド基自身が極性の低い構造部分と極性の高い構造部分とを有する基であるため、水溶性を発揮しつつ、被記録物が極性の高いものや極性の低いものであっても、高い濡れ性および密着性を発揮することができるとともに、インク画像に対する親和性も向上させることができる。
特に、ポリウレタン樹脂(A)が、一般式(I)で表される環状イミドジオールに由来する活性エネルギー線硬化性環状イミド基を有する場合や、一般式(I)で表される環状イミドジオールに由来する活性エネルギー線硬化性環状イミド基とともに一般式(II)で表される環状イミドアルコールに由来する活性エネルギー線硬化性環状イミド基を有する場合、R1、R2、R5、R6基に由来する炭化水素基が環状イミド基に対して相対的に極性が低く分子内に極性差が存在することから、より一層、被印刷物、被塗装物等の被記録物に対する接着性や、インク画像に対する濡れ性を向上させ得るとともに、R1、R2、R5、R6基に由来する炭化水素基により光沢性、透明性等を向上させ得ると考えられる。
特に、ポリウレタン樹脂(A)が、一般式(I)で表される環状イミドジオールに由来する活性エネルギー線硬化性環状イミド基を有する場合や、一般式(I)で表される環状イミドジオールに由来する活性エネルギー線硬化性環状イミド基とともに一般式(II)で表される環状イミドアルコールに由来する活性エネルギー線硬化性環状イミド基を有する場合、R1、R2、R5、R6基に由来する炭化水素基が環状イミド基に対して相対的に極性が低く分子内に極性差が存在することから、より一層、被印刷物、被塗装物等の被記録物に対する接着性や、インク画像に対する濡れ性を向上させ得るとともに、R1、R2、R5、R6基に由来する炭化水素基により光沢性、透明性等を向上させ得ると考えられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物において、 ポリウレタン樹脂(A)は、環状イミド基を有するイミドジオールや環状イミド基を有するイミドアルコールの他に、さらに水溶性を発揮し得る2以上の水酸基を有するポリオール化合物を、モノマー原料としてウレタン反応させてなるもの(水溶性を発揮し得る2以上の水酸基を有するポリオール化合物に由来する構成単位を含むもの)であることが好ましい。
水溶性を発揮し得る2以上の水酸基を有するポリオール化合物としては、例えば、ノニオン性分子鎖、アニオン性基またはカチオン性基を有するジオールを挙げることができ、ノニオン性分子鎖、アニオン性基またはカチオン性基を有するジオールを導入することで水溶性を高めることができる。
上記ジオールのうち、酸を対イオンとするカチオン性基を有するジオールは、印刷、塗装後の乾燥工程において対イオンである酸が蒸発する場合があることから、ノニオン性分子鎖またはアニオン性基を有するジオールが好ましく、印刷、塗装塗膜の耐水性の観点からは、塩基性の対イオンが蒸発すると耐水性が上昇するアニオン性基を有するジオールが好ましい。
上記ジオールのうち、酸を対イオンとするカチオン性基を有するジオールは、印刷、塗装後の乾燥工程において対イオンである酸が蒸発する場合があることから、ノニオン性分子鎖またはアニオン性基を有するジオールが好ましく、印刷、塗装塗膜の耐水性の観点からは、塩基性の対イオンが蒸発すると耐水性が上昇するアニオン性基を有するジオールが好ましい。
水溶性を発揮し得る2以上の水酸基を有するポリオール化合物としては、最終段階でポリウレタン樹脂(A)を水性媒体中に転相させる塩を形成し得るものであることが好ましく、具体的には、三級カルボキシル基含有ポリオール化合物を挙げることができる。
三級カルボキシル基含有ポリオール化合物としては、例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロール酢酸、ジメチロール酪酸、ジメチロール吉草酸、ジメチロールカプロン酸等のポリヒドロキシカルボン酸類を挙げることができ、これ等のうち、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のジヒドロキシモノカルボン酸が好ましい。上記ポリオール化合物が有する三級カルボキシル基はイソシアネート化合物との反応性が極めて低いことから、ウレタン結合反応を阻害することなく、目的とするポリウレタン樹脂を効率よく生成することができる。
また、上記三級カルボキシル基含有ポリオール化合物の配合量を制御することにより、ポリウレタン樹脂(A)の酸価を制御することが可能となり、酸価を調整するためには、三級カルボキシル基含有ポリオール化合物以外に、さらにノニオン性の分子鎖を有するジオール化合物をウレタン反応させてなるものであってもよい。
上記ノニオン性の分子鎖を有するジオール化合物としては、ポリエチレングリコールジオール(PEG)、或いはポリエチレングリコールジオール(PEG)と、ポリプロピレングリコールジオール(PPG)、ポリブチレングリコールジオール(PBG)との共重合ジオールに代表されるポリアルキレングリコールジオールを挙げることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物において、 ポリウレタン樹脂(A)は、環状イミド基を有するイミドジオールや環状イミド基を有するイミドアルコールの他に、さらに顔料との親和性を有するポリオールを、モノマー原料としてウレタン反応させてなるものであることが好ましい。
また、顔料との親和性を有するポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8 −オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、シクロヘキシルジメタノールなどのジオール類、或いは高分子ポリオールを挙げることができる。
高分子ポリオールとしては、ポリエステルジオール等のポリエステルポリオールや、ポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエンジオールなどの高分子ジオールや、ポリエーテルポリオールを挙げることができる。また、ロジン骨格または水添ロジン骨格を有する化合物のポリマージオールが挙げられる。
高分子ポリオールの分子量は、数平均分子量で300〜5000のものが好ましく、数平均分子量で500〜3000のものがより好ましい。
高分子ポリオールの分子量は、数平均分子量で300〜5000のものが好ましく、数平均分子量で500〜3000のものがより好ましい。
ポリエステルポリオールとしては、以下のポリオール、ポリオール同効成分のうちの1種または2種以上と、多塩基酸およびそれら無水物等のうちの1種または2種以上とが縮合反応することによって得られるものが挙げられる。
ポリエステルポリオールの原料であるポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8 −オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ひまし油変性ジオール、ひまし油変性ポリオール等を挙げることができる。
ポリエステルポリオールの原料であるポリオール同効成分としては、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテルおよびステアリルグリシジルエーテル等のアルキルモノグリシジルエーテル類、並びにアルキルグリシジルエステル(例えば、製品名カージュラE10:シェルジャパン社製)等のモノエポキシ化合物のうちの1種または2種以上が挙げられる。
ポリエステルポリオールの原料である多塩基酸およびそれらの無水物としては、琥珀酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸およびダイマー酸等の脂肪族二塩基酸並びにそれらの無水物、ドデセニル無水琥珀酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸および無水トリメリット酸等の芳香族多塩基酸並びにそれらの無水物、無水ヒドロフタル酸およびジメチル−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族多塩基酸並びにそれらの無水物等が挙げられる。
ポリラクトンジオールとしては、上記ポリオール、上記ポリエステルポリオールなどの水酸基末端化合物を出発物質としてε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトンなどのラクトン環を持つモノマーの開環付加重合によって得られるポリエステルポリオールもポリエステルポリオールの例として挙げられる。
ポリカーボネートジオールとしては、1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオールなどのジオールを原料にしたポリカーボネートジオールが挙げられる。
ポリブタジエンジオールとしては、下記式:
(ただし、f=0.2、g=0.2、h=0.6で、iは正の整数である。)で表されるポリブタジエンジオールPoly bdR−15HT、R−45HT(出光興産社製)や、ポリイソプレンジオールPoly ip(出光興産社製)が挙げられる。
また、ポリブタジエンジオールとしては、下記式
(式中、nは正の整数を示す。)
で表わされるα、ω―ポリブタジエングリコールG−1000、G−2000、G−3000(日本曹達社製)等が挙げられる。
で表わされるα、ω―ポリブタジエングリコールG−1000、G−2000、G−3000(日本曹達社製)等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコールジオール(PEG)、ポリプロピレングリコールジオール(PPG)、ポリブチレングリコールジオール(PBG) に代表されるポリアルキレングリコール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールFなどを出発物質として、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ブチレンオキサイドを付加させたポリエーテルポリオールが挙げられる。
ロジン骨格または水添ロジン骨格を有する化合物のポリマージオールとしては、パインクリスタルD−6011、D−6240(荒川化学工業(株)製)が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物において、 ポリウレタン樹脂(A)としては、上述した一般式(I)で表される環状イミドジオールや上記各種ポリオール等の、分子中に2個以上の水酸基を有する各種化合物と、ポリイソシアネートとをウレタン反応させてなるものを挙げることができる。
上記ポリイソシアネートとしては、分子中にイソシアネート基を2以上含有するものであれば特に限定されない。目的に応じてジイソシアネート或いはイソシアネート基を3以上含有するポリイソシアネートから選ばれる一種以上を採用することができる。
ジイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIと略記)、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート(以下TDIと略記)、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(以下IPDIと略記)、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HDIと略記)、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI)、水素添加キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)−シクロヘキサン(水添XDI)等を挙げることができ、また、これらのイソシアネート基を有する化合物のイソシアネート基の一部をビューレット、アロファネート、カルボジイミド、ウレトンイミン、オキサゾリドン、アミド、イミド、イソシアヌレート、ウレトジオン等に変性したものが挙げられる。これらは必要に応じて、単独または2種以上を併用することができる。
ポリウレタン樹脂(A)として、例えば分子中に2個の水酸基を有する各種化合物とジイソシアネートとを反応させて末端イソシアネート基を有するポリウレタン樹脂(A)を調製するためには、分子中に2つの水酸基を有する化合物の水酸基の当量数に対してジイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量数が2当量以上多い配合比(分子中に少なくとも2個の水酸基を有する化合物としてジオールを用いる場合には、ジイソシアネート化合物のモル数がジオールよりも1モル多い配合比)にすることにより、両末端にイソシアネート基が存在するポリウレタン樹脂(A)を得ることができる。
例えば、ジオールとジイソシアネートとの反応を例にとると、有機溶媒中で、ジオールの全モル数がnである場合、ジイソシアネートの全モル数がn+1となるように反応させることによって末端イソシアネート基のポリウレタン樹脂(A)を合成することができる。
例えば、ジオールとジイソシアネートとの反応を例にとると、有機溶媒中で、ジオールの全モル数がnである場合、ジイソシアネートの全モル数がn+1となるように反応させることによって末端イソシアネート基のポリウレタン樹脂(A)を合成することができる。
また、多段階的にイソシアネート末端オリゴマーを合成して分子量を上げていく方法も、精度良くイソシアネート末端のポリマーを得ることができ、分子量分布のばらつきの少ないポリウレタン樹脂(A)が得られるため有用である。
ポリウレタン樹脂(A)は、水に分散する機能を与えるために、固形分酸価が20〜120mgKOH/gであることが好ましく、30〜110mgKOH/gであることがより好ましく、35〜100mgKOH/gであることがさらに好ましい。
上記固形分酸価は、例えば、上述した三級カルボキシル基含有ポリオール化合物のモル数を調整することによって制御することができる。
なお、本出願書類において、ポリウレタン樹脂(A)が、ジメチロールプロピオン酸等の三級カルボキシル基含有ジオール化合物を用いてなるものである場合、その酸価(AN)は、以下の式によって算出される。
ただし、上式において、
a1:三級カルボキシル基含有ジオール化合物のモル数、
A1:三級カルボキシル基含有ジオール化化合物の分子量、
a2、a3・・・an:その他のジオール化合物のモル数、
A2、A3・・・An:その他のジオール化合物の分子量、
b1,b2,b3・・・bn:ジイソシアネートのモル数、
B1,B2,B3・・・Bn:ジイソシアネートの分子量
である。
a1:三級カルボキシル基含有ジオール化合物のモル数、
A1:三級カルボキシル基含有ジオール化化合物の分子量、
a2、a3・・・an:その他のジオール化合物のモル数、
A2、A3・・・An:その他のジオール化合物の分子量、
b1,b2,b3・・・bn:ジイソシアネートのモル数、
B1,B2,B3・・・Bn:ジイソシアネートの分子量
である。
また、上記ジオール化合物およびジイソシアネートを用いたときの、ポリウレタン樹脂(A)の数平均分子量は、次式により算出ないし調整することができる。
数平均分子量=nA’+(n+1)B’
ただし、上式において、
n :ジオール化合物の全モル数、
A’:ジオール化合物の数平均分子量、
B’:ジイソシアネートの数平均分子量
である。
数平均分子量=nA’+(n+1)B’
ただし、上式において、
n :ジオール化合物の全モル数、
A’:ジオール化合物の数平均分子量、
B’:ジイソシアネートの数平均分子量
である。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物において、ポリウレタン樹脂(A)は、上記式によって算出される数平均分子量が、1000〜15000であるものが好ましく、1300〜10000であるものがより好ましく、1600〜8000であるものがさらに好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物において、ポリウレタン樹脂(A)は、環状イミド基を0.1〜3モル/kg含有するものであることが好ましく、0.15〜2.7モル/kg含有するものであることがより好ましく、0.2〜2.5モル/kg含有するものであることがさらに好ましい。
ポリウレタン樹脂(A)が、環状イミド基を上記範囲で含有するものであることにより、インク画像に対して優れた層間密着性を発揮するとともに、フィルム、金属箔等の被記録物に対しても高い密着性を発揮し、硬化収縮時におけるコーティング膜の硬化歪の発生を抑制しつつ、堅牢性、化学的・物理的強度等に優れた保護層を簡便かつ低コストに形成することができる。
なお、本出願書類において、上記環状イミド基の含有割合は、環状イミド基を有する原料モノマーの分子構造およびポリウレタン樹脂(A)調製時における環状イミド基を有する原料モノマーの混合割合から算出することができ、例えば環状イミド基を有する原料モノマーとして一般式(I)および一般式(II)で表される化合物を用いる場合には、その構造およびポリウレタン樹脂(A)調製時の混合割合から算出することができる。
ポリウレタン樹脂(A)が、環状イミド基を上記範囲で含有するものであることにより、インク画像に対して優れた層間密着性を発揮するとともに、フィルム、金属箔等の被記録物に対しても高い密着性を発揮し、硬化収縮時におけるコーティング膜の硬化歪の発生を抑制しつつ、堅牢性、化学的・物理的強度等に優れた保護層を簡便かつ低コストに形成することができる。
なお、本出願書類において、上記環状イミド基の含有割合は、環状イミド基を有する原料モノマーの分子構造およびポリウレタン樹脂(A)調製時における環状イミド基を有する原料モノマーの混合割合から算出することができ、例えば環状イミド基を有する原料モノマーとして一般式(I)および一般式(II)で表される化合物を用いる場合には、その構造およびポリウレタン樹脂(A)調製時の混合割合から算出することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物において、ポリウレタン樹脂(A)は、環状イミド基を含む活性エネルギー線硬化性不飽和基を1〜3モル/kg含有するものであることが好ましく、1.2〜2.7モル/kg含有するものであることがより好ましく、1.5〜2.5モル/kg含有するものであることがさらに好ましい。
ポリウレタン樹脂(A)が、環状イミド基を含む活性エネルギー線硬化性不飽和基を上記範囲で含有するものであることにより、好適な活性エネルギー線硬化性を発揮することができる。
なお、本出願書類において、上記環状イミド基を含めた活性エネルギー線硬化性不飽和基の含有割合は、環状イミド基を有する原料モノマーの分子構造およびポリウレタン樹脂(A)調製時における環状イミド基を有する原料モノマーの混合割合と、ポリウレタン樹脂(A)調製時に用いたその他の活性エネルギー線不飽和基を有する原料モノマーの分子構造およびポリウレタン樹脂(A)調製時におけるその他の活性エネルギー線不飽和基を有する原料モノマーの混合割合から算出される不飽和基濃度から求めることができる。
ポリウレタン樹脂(A)が、環状イミド基を含む活性エネルギー線硬化性不飽和基を上記範囲で含有するものであることにより、好適な活性エネルギー線硬化性を発揮することができる。
なお、本出願書類において、上記環状イミド基を含めた活性エネルギー線硬化性不飽和基の含有割合は、環状イミド基を有する原料モノマーの分子構造およびポリウレタン樹脂(A)調製時における環状イミド基を有する原料モノマーの混合割合と、ポリウレタン樹脂(A)調製時に用いたその他の活性エネルギー線不飽和基を有する原料モノマーの分子構造およびポリウレタン樹脂(A)調製時におけるその他の活性エネルギー線不飽和基を有する原料モノマーの混合割合から算出される不飽和基濃度から求めることができる。
二官能を超えるポリオールや、二官能を超えるポリイソシアネートを用いてポリウレタン樹脂(A)を調製する場合、P.J フローリーのゲル化式などを参考にそのモル分率を調整しゲル化を防ぐ様工夫することが望ましい。
ポリウレタン樹脂(A)は、例えば、一般式(I)で表される環状イミドジオールや、上述した三級カルボキシル基含有ポリオール化合物等のポリオール化合物を、ポリイソシアネートと接触させ、ウレタン反応させることにより、作製することができる。
上記ウレタン反応の際の接触温度(反応温度)は、副反応を押さえる意味から60〜80℃が好ましい。
また、上記ウレタン反応は、無溶媒、あるいはイソシアネートと反応する水酸基やアミノ基等の活性水素を有さない比較的低沸点の溶媒の存在下で行うことが好ましく、具体的には、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトニトリル等の通常ウレタン反応に用いられる公知、任意の有機溶媒を用いて反応することができる。
上記低沸点の溶媒は、ウレタン反応後に簡便に溜去することができる。
また、印刷、塗工の際、印刷機、塗工機上の乾燥による不具合を防ぐために高沸点溶剤を使用する場合は、上記反応溶媒の一部または全部として活性水素を分子中に有さない高沸点溶媒を用いてもよい。
ウレタン反応触媒としては、三級アミン系触媒、ジブチル錫ラウリレート、オクチル酸第一錫などの公知任意の触媒を挙げることができ、無触媒でも反応させることができる。
また、上記ウレタン反応は、無溶媒、あるいはイソシアネートと反応する水酸基やアミノ基等の活性水素を有さない比較的低沸点の溶媒の存在下で行うことが好ましく、具体的には、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトニトリル等の通常ウレタン反応に用いられる公知、任意の有機溶媒を用いて反応することができる。
上記低沸点の溶媒は、ウレタン反応後に簡便に溜去することができる。
また、印刷、塗工の際、印刷機、塗工機上の乾燥による不具合を防ぐために高沸点溶剤を使用する場合は、上記反応溶媒の一部または全部として活性水素を分子中に有さない高沸点溶媒を用いてもよい。
ウレタン反応触媒としては、三級アミン系触媒、ジブチル錫ラウリレート、オクチル酸第一錫などの公知任意の触媒を挙げることができ、無触媒でも反応させることができる。
上記ウレタン反応により、目的とするウレタン反応物を調製することができる。
上述した方法により得られるウレタン反応物が末端イソシアネート基を有するウレタン反応物である場合、水酸基と活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合を有する化合物を一種以上ウレタン反応させてもよい。
上記水酸基と活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合を有する化合物としては、上述した一般式(II)で表される環状イミドアルコールや、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル等の水酸基含有モノマーや、これら水酸基含有モノマーにεカプロラクトンを付加した水酸基含有のモノマー、共栄社化学(株)製ライトエステルG−201P(2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート)、アロニックスM−306(ペンタエリスリトールトリアクリレート)等の一分子に水酸基と2官能以上の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーを挙げることができる。
上記水酸基と活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合を有する化合物を、ポリウレタン樹脂の末端イソシアネート基にウレタン反応させることにより、末端に活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合を有する化合物に由来する構成単位を含むポリウレタン樹脂(A)を得ることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、ポリウレタン樹脂(A)を、1〜50質量%含むものであることが好ましく、4〜40質量%含むものであることがより好ましく、7〜30質量%含むものであるものがさらに好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物が、ポリウレタン樹脂(A)を上記割合で含有するものであることにより、水溶性を発揮して臭気等を抑制しつつ、インク画像に対して優れた層間密着性を発揮するとともに、フィルム、金属箔等の被記録物に対しても高い密着性を発揮し、硬化収縮時におけるコーティング膜の歪の発生を抑制しつつ、被記録物が極性の低いフィルムや、極性の高い金属箔等であっても堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性、透明性等に優れた保護層(コーティング膜)を簡便かつ低コストに容易に形成することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物が、ポリウレタン樹脂(A)を含有するものであることにより、活性エネルギー線、特に紫外線を照射することによって、ポリウレタン樹脂(A)の環状イミド基が容易に重合を開始することから、少量の光重合開始剤(B)の存在下に容易に光重合反応を行って架橋することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、光重合開始剤(B)を含有する。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、光重合開始剤(B)を含有することにより、耐薬品性、硬度などの塗膜性能を容易に調整することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、光重合開始剤(B)を含有することにより、耐薬品性、硬度などの塗膜性能を容易に調整することができる。
光重合開始剤(B)は、通常、活性エネルギー線硬化型インキに用いられる光重合開始剤を挙げることができ、特に制限されないが、分子開裂型又は水素引き抜き型であるものが好ましい。
光重合開始剤(B)としては、例えば、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルエトキシフォスフィンオキシド、6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モロフォリノプロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等から選ばれる一種以上が挙げられる。
分子開裂型の光重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンおよび2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等から選ばれる一種以上を挙げることができ、水素引き抜き型光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルスルフィド等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、光重合開始剤(B)を、0.01〜5質量%含むものであることが好ましく、0.015〜4質量%含むものであることがより好ましく、0.02〜3質量%含むものであることがさらに好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物が、光重合開始剤(B)を上記割合で含有するものであることにより、好適な活性エネルギー線硬化性を容易に発揮することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、環状イミド基を有するポリウレタン樹脂(A)を含有するものであることから、少量の光重合開始剤(B)の存在下に光重合反応を行っても、容易に架橋して堅牢なコーティング膜を形成することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、環状イミド基を有するポリウレタン樹脂(A)を含有するものであることから、少量の光重合開始剤(B)の存在下に光重合反応を行っても、容易に架橋して堅牢なコーティング膜を形成することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)および光重合開始剤(B)とともに、対イオン(C)を含有するものであってもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物が対イオン(C)を含有することにより、三級カルボキシル基含有ポリオール化合物に由来する構成単位等を含むポリウレタン樹脂(A)を水性媒体液中に転相する際に、対イオン(C)で適宜中和して分散させることができる。
対イオン(C)としては、増感剤として機能するものであることが好ましく、ポリウレタン樹脂(A)への溶解性に優れ、活性エネルギー線の透過性を阻害しないものから適宜選択することが好ましい。
上記対イオン(C)としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、メチルジメタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウイムハイドライドなどの四級アミントリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N-メチルピラジン、メチルイミダゾール、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の、ポリウレタン樹脂(A)と付加反応を生じない三級アミン等のアミン類の中から選ばれる1種以上を挙げることができる。
対イオン(C)としては、増感剤として機能するものであることが好ましく、ポリウレタン樹脂(A)への溶解性に優れ、活性エネルギー線の透過性を阻害しないものから適宜選択することが好ましい。
上記対イオン(C)としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、メチルジメタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウイムハイドライドなどの四級アミントリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N-メチルピラジン、メチルイミダゾール、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の、ポリウレタン樹脂(A)と付加反応を生じない三級アミン等のアミン類の中から選ばれる1種以上を挙げることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、活性エネルギー線硬化性不飽和基を含むモノマーまたはオリゴマー(D)を含むものであることが好ましい。
活性エネルギー線硬化性不飽和基を含むモノマーまたはオリゴマー(D)としては、アクリルモノマーまたは該アクリルモノマーが重合したオリゴマーを挙げることができる。
アクリルモノマーとしては、例えばテクノネット社版「光硬化技術データブック」材料編6〜74頁(整理番号A−101〜A−360,M−101〜M−305、C−01〜C−24)に記載されているモノマーを挙げることができ、アクリルモノマーが重合したオリゴマーとしては、同文献の84〜118頁に記載されているものを挙げることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、活性エネルギー線硬化性不飽和基を含むモノマーまたはオリゴマー(D)を、0〜20質量%含むものであることが好ましく、0.05〜15質量%含むものであることがより好ましく、0.1〜10質量%含むものであることがさらに好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、保湿剤、湿潤剤、防黴剤、防腐剤、乳化剤、塗膜表面平滑剤、光沢向上助剤、消泡剤、水溶性樹脂、水に分散したワックス、樹脂エマルション、被記録物に対する密着性助剤等から選ばれる一種以上の添加成分を含むものであってもよい。
これ等の成分の含有量は、得ようとする効果に応じて適宜決定すればよい。
これ等の成分の含有量は、得ようとする効果に応じて適宜決定すればよい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、通常、水性媒体を含む。
水性媒体としては、水や、水に対して水溶性の有機溶媒を混合した混合液等を挙げることができるが、経済性や安全性の面から水が好ましく、特に脱イオン水が好ましい。
水性媒体としては、水や、水に対して水溶性の有機溶媒を混合した混合液等を挙げることができるが、経済性や安全性の面から水が好ましく、特に脱イオン水が好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、固形分濃度が、1〜50質量%であるものが好ましく、4〜40質量%であるものがより好ましく、7〜30質量%であるものがさらに好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、例えば、以下の方法で調製することができる。
すなわち、上述したように、ポリウレタン樹脂(A)が、無溶媒反応でウレタン反応させてなるものである場合等、有機溶媒を含まない場合は、ポリウレタン樹脂(A)に、光重合開始剤(B)を加え、さらに必要に応じて、対イオン(C)や、活性エネルギー線硬化性不飽和基を有するモノマーまたはオリゴマー(D)や、上述した、保湿剤、湿潤剤、防黴剤、防腐剤、乳化剤、塗膜表面平滑剤、光沢向上助剤、消泡剤、水溶性樹脂、水に分散したワックス、樹脂エマルション、被記録物に対する密着性助剤等から選ばれる一種以上の添加成分を加えて撹拌溶解し、水性媒体に乳化分散した上で、必要に応じて水性媒体を加えて粘度を調整し、公知の方法で濾過処理することにより、目的とする活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を得ることができる。
このように、ポリウレタン樹脂(A)が、無溶媒反応でウレタン反応させてなるものである場合等は、上記溶剤の溜去工程を省略することができるため、活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物の製造工程を簡略化することができる。
すなわち、上述したように、ポリウレタン樹脂(A)が、無溶媒反応でウレタン反応させてなるものである場合等、有機溶媒を含まない場合は、ポリウレタン樹脂(A)に、光重合開始剤(B)を加え、さらに必要に応じて、対イオン(C)や、活性エネルギー線硬化性不飽和基を有するモノマーまたはオリゴマー(D)や、上述した、保湿剤、湿潤剤、防黴剤、防腐剤、乳化剤、塗膜表面平滑剤、光沢向上助剤、消泡剤、水溶性樹脂、水に分散したワックス、樹脂エマルション、被記録物に対する密着性助剤等から選ばれる一種以上の添加成分を加えて撹拌溶解し、水性媒体に乳化分散した上で、必要に応じて水性媒体を加えて粘度を調整し、公知の方法で濾過処理することにより、目的とする活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を得ることができる。
このように、ポリウレタン樹脂(A)が、無溶媒反応でウレタン反応させてなるものである場合等は、上記溶剤の溜去工程を省略することができるため、活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物の製造工程を簡略化することができる。
また、上述したように、ポリウレタン樹脂(A)が、有機溶媒中でウレタン反応させてなるものである場合は、ウレタン反応後に光重合開始剤(B)を加え、さらに必要に応じて、対イオン(C)や、活性エネルギー線硬化性不飽和基を有するモノマーまたはオリゴマー(D)や、上述した、保湿剤、湿潤剤、防黴剤、防腐剤、乳化剤、塗膜表面平滑剤、被記録物に対する密着性助剤、光沢向上助剤、消泡剤、水溶性樹脂、水に分散したワックス、樹脂エマルション等から選ばれる一種以上の添加成分を加えて撹拌溶解し、水性媒体に乳化分散した後、上記ウレタン反応時に使用した反応溶媒を減圧溜去することにより、溶媒が水だけの活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を得ることができる。
得られた活性エネルギー線硬化性組成物は、必要に応じて水性媒体を加えて粘度を調整し、公知の方法で濾過処理してもよい。
得られた活性エネルギー線硬化性組成物は、必要に応じて水性媒体を加えて粘度を調整し、公知の方法で濾過処理してもよい。
水性媒体の使用量は特に制限されないが、ポリウレタン樹脂(A)および光開始剤(B)や、対イオン(C)、活性エネルギー線硬化性不飽和基を有するモノマーまたはオリゴマー(D)等の固形分の合計量を100質量部としたときに、20〜50質量部の水性媒体に分散することが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性樹脂組成物は、固形分濃度が3〜70質量%であるものが好ましく、5〜60質量%であるものがより好ましく、7〜53質量%であるものがさらに好ましく、7〜50質量%であるものが一層好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性樹脂組成物の固形分濃度は、水性媒体によって所望濃度に適宜希釈することにより調整することができる。
本発明によれば、活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物が、側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)を含有するものであることにより、水溶性やインク画像との親和性を発揮するとともに、硬化歪の発生を低減しつつ活性エネルギー線硬化性を発揮し、被記録物が極性の低いフィルムや、極性の高い金属箔等であっても表面への濡れ性や密着性が高く光沢性や透明性を有する保護層(コーティング膜)を形成することができる。
このため、本発明によれば、所望のインク組成物を用いてインク画像を形成した場合において、得られたインク画像が被記録物の表面に対して必ずしも十分な密着性を有さず、堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性等に劣るものであったとしても、インク画像の上部にオーバーコーティングして保護層(コーティング膜)を形成することにより、臭気等を抑制し、インク画像に対して優れた層間密着性を発揮するとともに、フィルム、金属箔等の被記録物に対しても高い密着性を発揮し、硬化収縮時におけるイコーティング膜への歪の発生を抑制しつつ、堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性、透明性等に優れた保護層を簡便かつ低コストに形成し得る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を提供することができる。
このため、本発明によれば、所望のインク組成物を用いてインク画像を形成した場合において、得られたインク画像が被記録物の表面に対して必ずしも十分な密着性を有さず、堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性等に劣るものであったとしても、インク画像の上部にオーバーコーティングして保護層(コーティング膜)を形成することにより、臭気等を抑制し、インク画像に対して優れた層間密着性を発揮するとともに、フィルム、金属箔等の被記録物に対しても高い密着性を発揮し、硬化収縮時におけるイコーティング膜への歪の発生を抑制しつつ、堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性、透明性等に優れた保護層を簡便かつ低コストに形成し得る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を提供することができる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物は、水性活性エネルギー線硬化クリヤーコーティングまたはオーバープリントワニス(OPニス)として好適に用いることができる。
次に、本発明に係る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物の実施形態として、本発明に係る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を用いた記録方法を例にとって説明する。
本発明に係る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を用いた記録方法としては、インク画像を本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物でコーティング(オーバーコーティング)した後、活性エネルギー線を照射してコーティング膜を形成する態様を挙げることができる。
本発明に係る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を用いた記録方法としては、インク画像を本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物でコーティング(オーバーコーティング)した後、活性エネルギー線を照射してコーティング膜を形成する態様を挙げることができる。
インク画像の形成に使用する印刷装置、記録メディア(被記録物)等については、使用するインク組成物に応じて公知のものから適宜選択することができる。
インク画像の形成に使用するインク組成物としては、インクジェットインク組成物であることが好ましく、この場合は、公知のインクジェット印刷装置やインクジェット記録用の記録メディアを採用することができる。
インク画像の形成に使用するインク組成物としては、インクジェットインク組成物であることが好ましく、この場合は、公知のインクジェット印刷装置やインクジェット記録用の記録メディアを採用することができる。
記録メディア(被記録物)としては、フィルム、金属箔等から選ばれる一種以上であることが適当である。
本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を用いて、インク画像をコーティングする方法は特に制限されず、インクジェット方式に塗布することによりコーティングしてもよいし、スプレー塗布することによりコーティングしてもよいし、刷毛塗りによりコーティングしてもよい。
このとき、インク画像全体とともに、印刷画像外側のインクジェットインク画像が形成されていない記録メディア(被記録物)表面もコーティングすることにより、より密着性の高いコーティング膜を形成することができる。
このとき、インク画像全体とともに、印刷画像外側のインクジェットインク画像が形成されていない記録メディア(被記録物)表面もコーティングすることにより、より密着性の高いコーティング膜を形成することができる。
上記記録方法においては、本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物によりインク画像をコーティングした後、活性エネルギー線を照射してコーティング膜を形成する。
活性エネルギー線の照射装置や活性エネルギー線の照射方法は、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキの硬化方法に採用されている装置や方法と同様のものから適宜選択することが好ましい。
活性エネルギー線の照射装置や活性エネルギー線の照射方法は、活性エネルギー線硬化型インクジェットインキの硬化方法に採用されている装置や方法と同様のものから適宜選択することが好ましい。
上記記録方法において、所望のインク組成物を用いてインク画像を形成した場合において、得られたインク画像が被記録物の表面に対して必ずしも十分な密着性を有さず、堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性等に劣るものであったとしても、インク画像の上部に本発明の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物をオーバーコーティングして保護層(コーティング膜)を形成することにより、臭気等を抑制し、インク画像に対して優れた層間密着性を発揮するとともに、フィルム、金属箔等の被記録物に対しても高い密着性を発揮し、硬化収縮時におけるコーティング膜の歪の発生を抑制しつつ、堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性、透明性等に優れたコーティング膜を簡便かつ低コストに形成することができる。
以下に本発明の内容を具体的な例を比較例とともに挙げつつ説明する。ただし、本発明はこれら例に限定されるものではない。
<環状イミドジオールx1の合成>
撹拌羽、乾燥窒素吹き込み管、縮合水トラップ装置付き冷却器をフラスコにセットしてダイセル化学工業(株)製1−アミノプロパンジオール92g、トルエン79.4gをフラスコに仕込み攪拌した。
冷却しながら新日本理化(株)製リカシッドHT−1A(3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸)152gを5分割して温度が90℃を上回らないように冷却しながら投入した。リカシッドHT−1Aを全量仕込み終えた後、90〜95℃で15分間保持し、テトライソプロポキシチタン(日本曹達(株)製:製品名A−1)0.5gを加えた。
その後徐々に反応温度を上げて、110〜115℃(トルエン環流温度)にて反応させた。脱水量が18gに達した段階で酸価の測定を開始し、酸価が1.5mgKOH/g(反応率99%相当)以下になるまで反応させた後、得られた反応溶液を70℃で減圧溜去して固形分が99質量%以上になるまで脱溶媒することにより、目的とする環状イミドジオールx1(1−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド)−2,3ヒドロキシプロパン)を得た。
撹拌羽、乾燥窒素吹き込み管、縮合水トラップ装置付き冷却器をフラスコにセットしてダイセル化学工業(株)製1−アミノプロパンジオール92g、トルエン79.4gをフラスコに仕込み攪拌した。
冷却しながら新日本理化(株)製リカシッドHT−1A(3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸)152gを5分割して温度が90℃を上回らないように冷却しながら投入した。リカシッドHT−1Aを全量仕込み終えた後、90〜95℃で15分間保持し、テトライソプロポキシチタン(日本曹達(株)製:製品名A−1)0.5gを加えた。
その後徐々に反応温度を上げて、110〜115℃(トルエン環流温度)にて反応させた。脱水量が18gに達した段階で酸価の測定を開始し、酸価が1.5mgKOH/g(反応率99%相当)以下になるまで反応させた後、得られた反応溶液を70℃で減圧溜去して固形分が99質量%以上になるまで脱溶媒することにより、目的とする環状イミドジオールx1(1−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド)−2,3ヒドロキシプロパン)を得た。
<環状イミドアルコールx2の合成>
撹拌羽、乾燥窒素吹き込み管、縮合水トラップ装置付き冷却器をフラスコにセットしてエタノールアミン61.5g、トルエン79.4gをフラスコに仕込み攪拌した。
冷却しながら新日本理化(株)製リカシッドHT−1A(3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸)152gを5分割して温度が90℃を上回らないように冷却しながら投入した。リカシッドHT−1Aを全量仕込み終えた後、90〜95℃で15分間保持し、テトライソプロポキシチタン(日本曹達(株)製:製品名A−1)0.5gを加えた。
その後徐々に反応温度を上げて、110〜115℃(トルエン環流温度)にて反応させた。脱水量が18gに達した段階で酸価の測定を開始し、酸価が1.5mgKOH/g(反応率99%相当)以下になるまで反応させた後、得られた反応溶液を70℃で減圧溜去して固形分が99質量%以上になるまで脱溶媒することにより、目的とする環状イミドアルコールx2(4,5,6,7−テトラヒドロ-2−(ヒドロキシメチル)イソインドリン−1,3−ジオン)を得た。
撹拌羽、乾燥窒素吹き込み管、縮合水トラップ装置付き冷却器をフラスコにセットしてエタノールアミン61.5g、トルエン79.4gをフラスコに仕込み攪拌した。
冷却しながら新日本理化(株)製リカシッドHT−1A(3,4,5,6−テトラヒドロ無水フタル酸)152gを5分割して温度が90℃を上回らないように冷却しながら投入した。リカシッドHT−1Aを全量仕込み終えた後、90〜95℃で15分間保持し、テトライソプロポキシチタン(日本曹達(株)製:製品名A−1)0.5gを加えた。
その後徐々に反応温度を上げて、110〜115℃(トルエン環流温度)にて反応させた。脱水量が18gに達した段階で酸価の測定を開始し、酸価が1.5mgKOH/g(反応率99%相当)以下になるまで反応させた後、得られた反応溶液を70℃で減圧溜去して固形分が99質量%以上になるまで脱溶媒することにより、目的とする環状イミドアルコールx2(4,5,6,7−テトラヒドロ-2−(ヒドロキシメチル)イソインドリン−1,3−ジオン)を得た。
<水性ポリウレタン樹脂A−1の合成>
撹拌羽、窒素ガス吹き込み管、玉入れ冷却管付きのフラスコに酢酸エチルを117g、ジメチロールプロピオン酸を35.2g、住化バイエルウレタン(株)製ディスモジュールW(水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI))を142.7g加えて70℃で5時間反応させた。
次いで、保土谷化学(株)製PTG650SN(ポリエーテルジオール、数平均分子量665.5)を37.5g、荒川化学工業(株)製パインクリスタルD−6011(ロジン骨格ポリマージオール、数平均分子量967)35.5g、上記(1)で得た環状イミドジオールx1を21.7g、酢酸エチルを116g加え、73℃で5時間反応させることにより、イソシアネート基の含有割合が1.7質量%である反応溶液を調製した。
得られた反応溶液に対し、さらに東亞合成(株)製アロニックスM−306(活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合を有するアクリレート)を77.2g、ターシャリブチルハイドロキノン0.07g、オクチル酸第一錫0.2g、酢酸エチル116.6gを加え、窒素吹込みを空気吹き込みに変え、75℃にて更に8時間反応させることにより、イソシアネート基の含有割合が0.01質量%である反応溶液を得た。
上記反応後、得られた反応溶液を35℃まで冷却して、トリエチルアミンを26.6g加えて30分間攪拌することにより、不揮発分が48.0質量%、GPC(ポリスチレン換算ゲルパーミッションクロマトグラフ)で測定した数平均分子量が3080、重量平均分子量が7500である、側鎖に環状イミド基、末端にアクリロイル基を有する水性ポリウレタン樹脂A−1を得た。
得られた水性ポリウレタン樹脂A−1は、固形分重量に対して、環状イミド基モル濃度が0.27モル/kg、環状イミド基およびアクリロイル基を含めた二重結合モル濃度が2.04モル/kgであるものであった。
撹拌羽、窒素ガス吹き込み管、玉入れ冷却管付きのフラスコに酢酸エチルを117g、ジメチロールプロピオン酸を35.2g、住化バイエルウレタン(株)製ディスモジュールW(水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI))を142.7g加えて70℃で5時間反応させた。
次いで、保土谷化学(株)製PTG650SN(ポリエーテルジオール、数平均分子量665.5)を37.5g、荒川化学工業(株)製パインクリスタルD−6011(ロジン骨格ポリマージオール、数平均分子量967)35.5g、上記(1)で得た環状イミドジオールx1を21.7g、酢酸エチルを116g加え、73℃で5時間反応させることにより、イソシアネート基の含有割合が1.7質量%である反応溶液を調製した。
得られた反応溶液に対し、さらに東亞合成(株)製アロニックスM−306(活性エネルギー線硬化性不飽和二重結合を有するアクリレート)を77.2g、ターシャリブチルハイドロキノン0.07g、オクチル酸第一錫0.2g、酢酸エチル116.6gを加え、窒素吹込みを空気吹き込みに変え、75℃にて更に8時間反応させることにより、イソシアネート基の含有割合が0.01質量%である反応溶液を得た。
上記反応後、得られた反応溶液を35℃まで冷却して、トリエチルアミンを26.6g加えて30分間攪拌することにより、不揮発分が48.0質量%、GPC(ポリスチレン換算ゲルパーミッションクロマトグラフ)で測定した数平均分子量が3080、重量平均分子量が7500である、側鎖に環状イミド基、末端にアクリロイル基を有する水性ポリウレタン樹脂A−1を得た。
得られた水性ポリウレタン樹脂A−1は、固形分重量に対して、環状イミド基モル濃度が0.27モル/kg、環状イミド基およびアクリロイル基を含めた二重結合モル濃度が2.04モル/kgであるものであった。
<水性ポリウレタン樹脂A−2の合成>
撹拌羽、窒素ガス吹き込み管、玉入れ冷却管付きのフラスコに、酢酸エチルを117g、ジメチロールプロピオン酸を35.7g、住化バイエルウレタン(株)製ディスモジュールW(水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI))を151.5g加えて70℃で5時間反応させた。
次いで、DIC(株)製ポリライトOD−X−2155(ポリカプロラクトンポリオール、数平均分子量967.4)を51.6g、荒川化学工業(株)製パインクリスタルD−6011(ロジン骨格ポリマージオール、数平均分子量967)を33.6g、上記(1)で得た環状イミドジオールx1を30.9g、酢酸エチルを116g加えて73℃で5時間反応させることにより、イソシアネート基の含有割合が1.5質量%である反応溶液を調製した。
得られた反応溶液に対し、さらに共栄社化学(株)製ライトエステルG201P(2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート)を46.5g、ターシャリブチルハイドロキノン0.07g、オクチル酸第一錫0.2g、酢酸エチル116.6gを加え、窒素吹込みを空気吹き込みに変え75℃にて更に8時間反応させることにより、イソシアネート基の含有割合が0.01質量%である反応溶液を得た。
上記反応後、得られた反応溶液を35℃まで冷却して、トリエチルアミンを27g加えて30分間攪拌することにより、不揮発分が48.0質量%、GPC(ポリスチレン換算ゲルパーミッションクロマトグラフ)で測定した数平均分子量が3580、重量平均分子量が8500である、側鎖に環状イミド基、末端にアクリロイル基およびメタクロイル基を有する水性ポリウレタン樹脂A−2を得た。
得られた水性ポリウレタン樹脂A−2は、固形分重量に対して、環状イミド基モル濃度が0.76モル/kg、環状イミド基およびアクリロイル基を含めた二重結合モル濃度が1.5モル/kgであるものであった。
撹拌羽、窒素ガス吹き込み管、玉入れ冷却管付きのフラスコに、酢酸エチルを117g、ジメチロールプロピオン酸を35.7g、住化バイエルウレタン(株)製ディスモジュールW(水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート(水添MDI))を151.5g加えて70℃で5時間反応させた。
次いで、DIC(株)製ポリライトOD−X−2155(ポリカプロラクトンポリオール、数平均分子量967.4)を51.6g、荒川化学工業(株)製パインクリスタルD−6011(ロジン骨格ポリマージオール、数平均分子量967)を33.6g、上記(1)で得た環状イミドジオールx1を30.9g、酢酸エチルを116g加えて73℃で5時間反応させることにより、イソシアネート基の含有割合が1.5質量%である反応溶液を調製した。
得られた反応溶液に対し、さらに共栄社化学(株)製ライトエステルG201P(2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート)を46.5g、ターシャリブチルハイドロキノン0.07g、オクチル酸第一錫0.2g、酢酸エチル116.6gを加え、窒素吹込みを空気吹き込みに変え75℃にて更に8時間反応させることにより、イソシアネート基の含有割合が0.01質量%である反応溶液を得た。
上記反応後、得られた反応溶液を35℃まで冷却して、トリエチルアミンを27g加えて30分間攪拌することにより、不揮発分が48.0質量%、GPC(ポリスチレン換算ゲルパーミッションクロマトグラフ)で測定した数平均分子量が3580、重量平均分子量が8500である、側鎖に環状イミド基、末端にアクリロイル基およびメタクロイル基を有する水性ポリウレタン樹脂A−2を得た。
得られた水性ポリウレタン樹脂A−2は、固形分重量に対して、環状イミド基モル濃度が0.76モル/kg、環状イミド基およびアクリロイル基を含めた二重結合モル濃度が1.5モル/kgであるものであった。
<水性ポリウレタン樹脂A−3の合成>
上記<水性ポリウレタン樹脂A−2の合成>において、ライトエステルG201P(2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート)を46.5gに代えて、上述した方法で調製した環状イミドアルコールx2を35.4g用いた以外は、<水性ポリウレタン樹脂A−2の合成>と同様の方法で、不揮発分が48.0質量%、GPC(ポリスチレン換算ゲルパーミッションクロマトグラフ)で測定した数平均分子量が3490、重量平均分子量が8400である、側鎖および末端に環状イミド基を有する水性ポリウレタン樹脂A−3を得た。
得られた水性ポリウレタン樹脂A−3は、固形分重量に対して、環状イミド基モル濃度が0.38モル/kg、環状イミド基およびアクリロイル基を含めた二重結合モル濃度が1.2モル/kgであるものであった。
上記<水性ポリウレタン樹脂A−2の合成>において、ライトエステルG201P(2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート)を46.5gに代えて、上述した方法で調製した環状イミドアルコールx2を35.4g用いた以外は、<水性ポリウレタン樹脂A−2の合成>と同様の方法で、不揮発分が48.0質量%、GPC(ポリスチレン換算ゲルパーミッションクロマトグラフ)で測定した数平均分子量が3490、重量平均分子量が8400である、側鎖および末端に環状イミド基を有する水性ポリウレタン樹脂A−3を得た。
得られた水性ポリウレタン樹脂A−3は、固形分重量に対して、環状イミド基モル濃度が0.38モル/kg、環状イミド基およびアクリロイル基を含めた二重結合モル濃度が1.2モル/kgであるものであった。
(実施例1)<UV硬化型水性OPニス1の調製>
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−1を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア379を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g、各々撹拌溶解させつつ添加した後、イオン交換水を265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g、撹拌しながら加えて分散させ、次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分30.2質量%、ガードナー気泡粘度W−XのUV硬化型水性OPニス1を得た。
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−1を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア379を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g、各々撹拌溶解させつつ添加した後、イオン交換水を265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g、撹拌しながら加えて分散させ、次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分30.2質量%、ガードナー気泡粘度W−XのUV硬化型水性OPニス1を得た。
(実施例2)<UV硬化型水性OPニス2の調製>
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−1を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア819を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g撹拌し、溶解させる。次いで、イオン交換水を265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g、撹拌しながら加えて分散させた。次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分30.0質量%、ガードナー気泡粘度WのUV硬化型水性OPニス2を得た。
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−1を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア819を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g撹拌し、溶解させる。次いで、イオン交換水を265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g、撹拌しながら加えて分散させた。次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分30.0質量%、ガードナー気泡粘度WのUV硬化型水性OPニス2を得た。
(実施例3)<UV硬化型水性OPニス3の調製>
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−2を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア379を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g、イオン交換水を265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g撹拌しながら加えて分散させた。次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分30.8質量%、ガードナー気泡粘度UのUV硬化型水性OPニス3を得た。
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−2を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア379を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g、イオン交換水を265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g撹拌しながら加えて分散させた。次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分30.8質量%、ガードナー気泡粘度UのUV硬化型水性OPニス3を得た。
(実施例4)<UV硬化型水性OPニス4の調製>
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−2を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア819を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g、各々撹拌溶解しつつ添加した後、日本化薬(株)製カヤマーPM21(分子末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有するリン酸エステル)を1.5g、トリエチルアミン0.7gを撹拌しながら加えて溶解させ、溶解したらイオン交換水265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g、撹拌しながら加えて分散させた。次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分29.5質量%、ガードナー気泡粘度TのUV硬化型水性OPニス4を得た。
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−2を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア819を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g、各々撹拌溶解しつつ添加した後、日本化薬(株)製カヤマーPM21(分子末端に(メタ)アクリロイルオキシ基を有するリン酸エステル)を1.5g、トリエチルアミン0.7gを撹拌しながら加えて溶解させ、溶解したらイオン交換水265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g、撹拌しながら加えて分散させた。次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分29.5質量%、ガードナー気泡粘度TのUV硬化型水性OPニス4を得た。
(実施例5)<UV硬化型水性OPニス5の調製>
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−2を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア819を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g、各々撹拌溶解しつつ添加した後、アロニックスOT−1002(東亞合成(株)製6官能ウレタンアクリレート)3gを撹拌しながら加えて溶解させ、溶解したらイオン交換水265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g、撹拌しながら加えて分散させた。次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分30.5質量%、ガードナー気泡粘度Q−RのUV硬化型水性OPニス5を得た。
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−2を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア819を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g、各々撹拌溶解しつつ添加した後、アロニックスOT−1002(東亞合成(株)製6官能ウレタンアクリレート)3gを撹拌しながら加えて溶解させ、溶解したらイオン交換水265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g、撹拌しながら加えて分散させた。次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分30.5質量%、ガードナー気泡粘度Q−RのUV硬化型水性OPニス5を得た。
(実施例6)<UV硬化型水性OPニス6の調製>
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−3を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア379を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g、各々撹拌溶解させつつ添加した後、イオン交換水を265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g、撹拌しながら加えて分散させ、次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分30.1質量%、ガードナー気泡粘度V−WのUV硬化型水性OPニス6を得た。
遮光できるフラスコに、上記水性ポリウレタン樹脂A−3を208.3g、光重合開始剤として、BASF社製イルガキュア379を1g、Lamberti社製Esacure KIP150を2g、各々撹拌溶解させつつ添加した後、イオン交換水を265g、消泡剤として日信化学工業(株)製オルフィンAK02を0.2g、撹拌しながら加えて分散させ、次いで、得られた分散液中に含まれる酢酸エチル(ポリウレタン樹脂の作製時に使用した反応溶媒)を減圧蒸留して溜去することにより、不揮発分30.1質量%、ガードナー気泡粘度V−WのUV硬化型水性OPニス6を得た。
(比較例1)
比較用UV硬化型水性OPニスとして、DIC社製ハイドランHW−163(水性ポリウレタン樹脂ディスパージョン;不揮発分33質量%、粘度34mPa・s)を採用した。
比較用UV硬化型水性OPニスとして、DIC社製ハイドランHW−163(水性ポリウレタン樹脂ディスパージョン;不揮発分33質量%、粘度34mPa・s)を採用した。
(比較例2)
比較用UV硬化型水性OPニスとして、BASF社製ジョンクリル61J(水性スチレンアクリル共重合樹脂:不揮発分30.0質量%)を採用した。
比較用UV硬化型水性OPニスとして、BASF社製ジョンクリル61J(水性スチレンアクリル共重合樹脂:不揮発分30.0質量%)を採用した。
(特性評価)
実施例1〜実施例6で得られたUV硬化型水性OPニス1〜UV硬化型水性OPニス6に対し、各々表1に示す配合割合でエアプロダクト(株)製濡れ改良剤Dynol−604を加えるとともに、不揮発分が25質量%になるように表1に示す配合割合で各々イオン交換水を加えることにより、OPニス配合物1〜OPニス配合物6を得た。
また、比較例1および比較例2で各々採用した、ハイドランHW−163およびジョンクリル61Jに対し、表2に示す配合割合でエアプロダクト(株)製濡れ改良剤Dynol−604を加えるとともに、不揮発分が25質量%になるように表2に示す配合割合で各々イオン交換水を加えることにより、比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2を得た。
実施例1〜実施例6で得られたUV硬化型水性OPニス1〜UV硬化型水性OPニス6に対し、各々表1に示す配合割合でエアプロダクト(株)製濡れ改良剤Dynol−604を加えるとともに、不揮発分が25質量%になるように表1に示す配合割合で各々イオン交換水を加えることにより、OPニス配合物1〜OPニス配合物6を得た。
また、比較例1および比較例2で各々採用した、ハイドランHW−163およびジョンクリル61Jに対し、表2に示す配合割合でエアプロダクト(株)製濡れ改良剤Dynol−604を加えるとともに、不揮発分が25質量%になるように表2に示す配合割合で各々イオン交換水を加えることにより、比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2を得た。
<光沢性>
表1に記載の配合により得られたOPニス配合物1〜OPニス配合物6および表2に記載の配合により得られた比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2を、ドローダウンロッドNo.6にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)の片側主表面上に塗布して、送風乾燥機により100℃で5分間乾燥することにより、無色透明のOPニス塗膜を各々設けた各試験片を得た。
得られた試験片の60°光沢(60°グロス)をBYK−Gardner GmbH製光沢計で測定し、得られた結果を以下の基準で評価した。
○:60°光沢の測定値が70以上
×:60°光沢の測定値が70未満
結果を表3および表4に示す。
表1に記載の配合により得られたOPニス配合物1〜OPニス配合物6および表2に記載の配合により得られた比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2を、ドローダウンロッドNo.6にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)の片側主表面上に塗布して、送風乾燥機により100℃で5分間乾燥することにより、無色透明のOPニス塗膜を各々設けた各試験片を得た。
得られた試験片の60°光沢(60°グロス)をBYK−Gardner GmbH製光沢計で測定し、得られた結果を以下の基準で評価した。
○:60°光沢の測定値が70以上
×:60°光沢の測定値が70未満
結果を表3および表4に示す。
<硬化歪>
表1に記載の配合により得られたOPニス配合物1〜OPニス配合物6を、ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)の片側主表面上に塗布して、送風乾燥機により110℃で5分間乾燥した後、積算光量200mJ/cmでUV照射して無色透明な硬化塗膜を得、得られた硬化塗膜の硬化歪を以下の評価基準で評価した。
○:PETフィルムの反りまたは塗膜の剥れなし
×:PETフィルムの反りまたは塗膜の剥れあり
結果を表3に示す。
表1に記載の配合により得られたOPニス配合物1〜OPニス配合物6を、ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)の片側主表面上に塗布して、送風乾燥機により110℃で5分間乾燥した後、積算光量200mJ/cmでUV照射して無色透明な硬化塗膜を得、得られた硬化塗膜の硬化歪を以下の評価基準で評価した。
○:PETフィルムの反りまたは塗膜の剥れなし
×:PETフィルムの反りまたは塗膜の剥れあり
結果を表3に示す。
<セロテープ(登録商標)剥離試験>
表1に記載の配合により得られたOPニス配合物1〜OPニス配合物6を、ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)およびステンレス板((株)光製、KHS034)の片側主表面上に各々塗布して、送風乾燥機により110℃で5分間乾燥した後、積算光量200mJ/cmでUV照射して得られた無色透明な硬化塗膜に1cm2あたり100マスの切れ目を入れ、ニチバンセロテープ(登録商標)を100マスの切れ目部分に貼り、塗膜が剥し取れたマス目の数を目視観察し、以下の基準により評価した。
また、表2に記載の配合により得られた比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2についても、ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)およびステンレス板((株)光製、KHS034(SUS430))の片側主表面上に各々塗布して、送風乾燥機により100℃で5分間乾燥した後、UV照射しなかった以外は同様に塗膜を形成して、同様に評価した。
結果を表3および表4に示す。
○:全く剥がれない
△:1〜10マス剥がれる
×:11マス以上剥がれる
表1に記載の配合により得られたOPニス配合物1〜OPニス配合物6を、ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)およびステンレス板((株)光製、KHS034)の片側主表面上に各々塗布して、送風乾燥機により110℃で5分間乾燥した後、積算光量200mJ/cmでUV照射して得られた無色透明な硬化塗膜に1cm2あたり100マスの切れ目を入れ、ニチバンセロテープ(登録商標)を100マスの切れ目部分に貼り、塗膜が剥し取れたマス目の数を目視観察し、以下の基準により評価した。
また、表2に記載の配合により得られた比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2についても、ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)およびステンレス板((株)光製、KHS034(SUS430))の片側主表面上に各々塗布して、送風乾燥機により100℃で5分間乾燥した後、UV照射しなかった以外は同様に塗膜を形成して、同様に評価した。
結果を表3および表4に示す。
○:全く剥がれない
△:1〜10マス剥がれる
×:11マス以上剥がれる
<MEKラビング試験>
表1に記載の配合により得られたOPニス配合物1〜OPニス配合物6を、ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)およびステンレス板((株)光製、KHS034(SUS430))の片側主表面上に各々塗布して、送風乾燥機により110℃で5分間乾燥した後、積算光量200mJ/cmでUV照射して得られた無色透明な硬化塗膜をMEK(メチルエチルケトン)を浸した綿棒で往復100回擦り、塗膜の剥れの有無を確認し、以下の評価基準で評価した。
また、表2に記載の配合により得られた比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2についても、ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)の片側主表面上に塗布して、送風乾燥機により110℃で5分間乾燥した後、UV照射しなかった以外は同様に塗膜を形成して、同様に評価した。
○:剥れなし
×:剥れあり
結果を表3および表4に示す。
表1に記載の配合により得られたOPニス配合物1〜OPニス配合物6を、ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)およびステンレス板((株)光製、KHS034(SUS430))の片側主表面上に各々塗布して、送風乾燥機により110℃で5分間乾燥した後、積算光量200mJ/cmでUV照射して得られた無色透明な硬化塗膜をMEK(メチルエチルケトン)を浸した綿棒で往復100回擦り、塗膜の剥れの有無を確認し、以下の評価基準で評価した。
また、表2に記載の配合により得られた比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2についても、ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)の片側主表面上に塗布して、送風乾燥機により110℃で5分間乾燥した後、UV照射しなかった以外は同様に塗膜を形成して、同様に評価した。
○:剥れなし
×:剥れあり
結果を表3および表4に示す。
<層間密着性>
(黒インキの調製)
東海カーボン(株)製自己分散性カーボンブラックAqua-Black(商標登録)162(固形分19.5質量%)を25.6g、DIC(株)製ウレタンアクリルエマルション ボンコートHY-364(固形分44.6質量%)を11.2g、2-ピロリドンを7.5g、1,2-ヘキサンジオールを2.5g、ビックケミ―・ジャパン(株)製BYK−346を0.5g、イオン交換水を52.6g混合し、顔料濃度5質量%の黒インキを調製した。
(黒インキの調製)
東海カーボン(株)製自己分散性カーボンブラックAqua-Black(商標登録)162(固形分19.5質量%)を25.6g、DIC(株)製ウレタンアクリルエマルション ボンコートHY-364(固形分44.6質量%)を11.2g、2-ピロリドンを7.5g、1,2-ヘキサンジオールを2.5g、ビックケミ―・ジャパン(株)製BYK−346を0.5g、イオン交換水を52.6g混合し、顔料濃度5質量%の黒インキを調製した。
(白インキの調製)
1.白分散体の調製
石原産業(株)製酸化チタンCR−50を40g、ビックケミ―・ジャパン(株)DISPERBYK−2015を1.0g、イオン交換水59gを、0.6mmのジルコニア製ビーズとともにマヨネーズ瓶に入れ、(株)東洋精機製作所製ペイントコンディショナーを用いて2時間分散させ、顔料濃度40質量%の白分散体を調製した。
2.白インキの調製
1.で作製した白分散体を25.0g、DIC(株)製ウレタンアクリルエマルション ボンコートHY-364(固形分44.6質量%)を11.2g、2-ピロリドンを7.5g、1,2-ヘキサンジオールを2.5g、ビックケミ―・ジャパン(株)製BYK−346を0.5g、イオン交換水を53.3g混合し、顔料濃度10.0質量%の白インキを調製した。
1.白分散体の調製
石原産業(株)製酸化チタンCR−50を40g、ビックケミ―・ジャパン(株)DISPERBYK−2015を1.0g、イオン交換水59gを、0.6mmのジルコニア製ビーズとともにマヨネーズ瓶に入れ、(株)東洋精機製作所製ペイントコンディショナーを用いて2時間分散させ、顔料濃度40質量%の白分散体を調製した。
2.白インキの調製
1.で作製した白分散体を25.0g、DIC(株)製ウレタンアクリルエマルション ボンコートHY-364(固形分44.6質量%)を11.2g、2-ピロリドンを7.5g、1,2-ヘキサンジオールを2.5g、ビックケミ―・ジャパン(株)製BYK−346を0.5g、イオン交換水を53.3g混合し、顔料濃度10.0質量%の白インキを調製した。
上記黒インキおよび白インキを、各々ドローダウンロッドNo.7にて、PETフィルム(パナック(株)製ACL75TACX、75μm表面処理ポリエステルフイルム)およびステンレス板((株)光製、KHS034(SUS430))の片側主表面上に各々塗布して、送風乾燥機により110℃で5分間乾燥させることでインク塗膜を作製した。
得られたインク塗膜上に、表1に記載の配合により得られたOPニス配合物1〜OPニス配合物6を各々ドローダウンロッドNo.7にて塗布して、送風乾燥機により110℃で5分間乾燥させ、積算光量200mJ/cmでUV照射して硬化塗膜を得た。
また、表2に記載の配合により得られた比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2についても、UV照射しなかった以外は各々同様に塗膜を形成した。これら試験片に対して光沢性、セロテープ(登録商標)剥離試験、MEKラビング試験を行った。
結果を表5および表6に示す。
また、表2に記載の配合により得られた比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2についても、UV照射しなかった以外は各々同様に塗膜を形成した。これら試験片に対して光沢性、セロテープ(登録商標)剥離試験、MEKラビング試験を行った。
結果を表5および表6に示す。
OPニス配合物1〜OPニス配合物6を用いて得られた塗膜は、透明性に優れるとともに、表3の結果より、十分な光沢性を有するものであることが分かる。
また、表3の結果より、OPニス配合物1〜OPニス配合物6を用いて得られた硬化塗膜は、UV照射によっても硬化塗膜に歪みを生じないものであるとともに、UV照射によって十分に架橋硬化することにより、セロテープ(登録商標)剥離試験やMEKラビング試験を行っても剥れが生じることがないことから、溶解、膨潤が生じ難い、堅牢性、化学的・物理的強度に優れ、硬化塗膜の密着性が高いものであることが分かる。
一方、表4の結果より、比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2を用いて得られた塗膜は、セロテープ(登録商標)剥離試験やMEKラビング試験によって剥れが生じる、堅牢性、化学的・物理的強度が低く、塗膜の密着性が劣るものであることが分かる。
また、表5の結果より、OPニス配合物1〜OPニス配合物6を用いて得られた硬化塗膜は、インク塗膜上でも十分な光沢性を保ち、セロテープ(登録商標)剥離試験やMEKラビング試験を行っても剥れが生じることがないことから、インク塗膜との層間密着性が高いものであることが分かる。
一方、表6の結果より、比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2を用いて得られた塗膜は、セロテープ(登録商標)剥離試験やMEKラビング試験によって剥れが生じており、インク塗膜との密着性に劣るものであることが分かる。
また、表3の結果より、OPニス配合物1〜OPニス配合物6を用いて得られた硬化塗膜は、UV照射によっても硬化塗膜に歪みを生じないものであるとともに、UV照射によって十分に架橋硬化することにより、セロテープ(登録商標)剥離試験やMEKラビング試験を行っても剥れが生じることがないことから、溶解、膨潤が生じ難い、堅牢性、化学的・物理的強度に優れ、硬化塗膜の密着性が高いものであることが分かる。
一方、表4の結果より、比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2を用いて得られた塗膜は、セロテープ(登録商標)剥離試験やMEKラビング試験によって剥れが生じる、堅牢性、化学的・物理的強度が低く、塗膜の密着性が劣るものであることが分かる。
また、表5の結果より、OPニス配合物1〜OPニス配合物6を用いて得られた硬化塗膜は、インク塗膜上でも十分な光沢性を保ち、セロテープ(登録商標)剥離試験やMEKラビング試験を行っても剥れが生じることがないことから、インク塗膜との層間密着性が高いものであることが分かる。
一方、表6の結果より、比較用OPニス配合物1〜比較用OPニス配合物2を用いて得られた塗膜は、セロテープ(登録商標)剥離試験やMEKラビング試験によって剥れが生じており、インク塗膜との密着性に劣るものであることが分かる。
本発明によれば、所望のインク組成物を用いてインク画像を形成した場合において、得られたインク画像が被記録物の表面に対して必ずしも十分な密着性を有さないものであったとしても、インク画像の上部にオーバーコーティングして保護層(コーティング膜)を形成することにより、臭気等を抑制し、インク画像に対して優れた層間密着性を発揮するとともに、フィルム、金属箔等の被記録物に対しても高い密着性を発揮し、硬化収縮時におけるコーティング膜の歪の発生を抑制しつつ、堅牢性、化学的・物理的強度、光沢性、透明性等に優れた保護層を簡便かつ低コストに形成し得る活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物を提供することができる。
Claims (6)
- 側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)および光重合開始剤(B)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物。
- 側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)が、下記一般式(I)
(但し、R1およびR2は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R1およびR2が結合して環状構造を成していてもよい。R3は、炭素数1〜22のアルキレン基、R4は炭素数1〜12のアルキレン基である。)
で表される環状イミドジオールに由来する構成単位
を含むものである請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物。 - 側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)が、さらに下記一般式(II)
(但し、R5およびR6は、水素原子または炭素数1〜6の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基であって、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、R5およびR6が結合して環状構造を成していてもよい。R7は、炭素数1〜22のアルキレン基である。)
で表される環状イミドアルコールに由来する構成単位から選ばれる一種以上の構成単位を含む請求項2に記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物。 - 側鎖に環状イミド基を有する活性エネルギー線硬化型水性ポリウレタン樹脂(A)が、環状イミド基を0.1〜3モル/kg含有するとともに、環状イミド基を含む活性エネルギー線硬化性不飽和基を1〜3モル/kg含有するものである上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物。
- さらに対イオン(C)を含有する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物。
- さらに活性エネルギー線硬化性不飽和基を有するモノマーまたはオリゴマー(D)を含む請求項1〜請求項5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化性水性コーティング組成物。
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JP2021102726A (ja) * | 2019-12-25 | 2021-07-15 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | インクジェット用インク |
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- 2015-06-23 JP JP2015125581A patent/JP2017008216A/ja active Pending
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