JP2017006823A - 脱気方法及び脱気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 超音波発振時のキャビテーションの衝撃効果を高めるため、洗浄水から脱気する際、効率的に脱気するとともに、中空糸等を交換するような手間をなくし、装置の小型化を図る。【解決手段】 脱気槽4A内を空の状態にして真空ポンプ2により真空引きすることで脱気槽4A内の真空度を所定圧以下にし、脱気槽4A内に洗浄液を流入させて液面計12によって液面を一定にし、超音波振動子3によって振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振しながら脱気槽4Aの上部から真空引きを継続し、所定時間経過した時点で超音波発振と真空引きを停止して脱気槽4A内の洗浄液を流出させる。そして、これらの処理を断続的に繰り返す。また、これらの脱気処理を連続的に行ってもよい。【選択図】 図1

Description

本発明は、洗浄液中に超音波を発振してキャビテーションの効果でバリ取り・洗浄を行うような際、キャビテーションの衝撃効果を高めるため洗浄液から脱気する際の技術に関する。
従来、超音波によって洗浄水に浸漬した被処理物のバリ取りを行うような場合、本発明者の提案に係る超音波バリ取り、洗浄装置における脱気装置(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)などの技術が一般的であり、この技術では、洗浄槽から引き出した洗浄水を脱気筒内の複数本の中空糸に導くことにより液体と気体の接触面積を増やし、中空糸の外側から真空ポンプによって真空引きすることで、洗浄水中に溶解する酸素等の気体を脱気し、脱気した洗浄水を再び洗浄槽内に導入し、これを循環させながら洗浄水中で被処理物のバリ取りを行うようにしている。ここで、洗浄水を循環させながら脱気するのは、洗浄槽内における超音波発振に伴うキャビテーションの衝撃力を向上させるためであり、洗浄水を脱気することにより、キャビテーションの衝撃力が極めて高まり、微小なバリでも除去できるようになる。
因みに、この脱気度としては、10分程度以内に脱気後の溶存酸素(DO値)が2.5mg/l程度以下であれば、バリ取り、洗浄が効率的に行われて実用に供することが本発明者等の経験によって確かめられている。
実開平6−34783号公報 特開2001−129306号公報
ところが、上記のような技術は、洗浄水を中空糸内を流通させて脱気するようにしているため、脱気に時間がかかり作業時間に制約を受けるという問題があった。また、中空糸等を使用する技術では、ある程度の期間が経過すると、中空糸の目が詰まったりして脱気性能が低下するおそれがあり、定期的に交換する等の保守整備が必要であった。さらに、中空糸を使用した脱気装置の場合、脱気装置が大型化するという問題もあり、しかも、中空糸の場合は、洗浄液として水、特に純水しか使用することができず、洗浄剤や炭化水素系溶剤などを使用した洗浄液には適用できないという問題があった。
そこで本発明は、特に、バリ取り・洗浄装置において洗浄水から脱気する際、初期値の溶存酸素(DO値)7mg/lの洗浄水が、10分以内にDO値2.5mg/l以下になるようにするとともに、交換等の保守整備の必要性をなくし、また、装置の小型化を図り、また洗浄液の制約をなくすことを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、洗浄液中に溶解する気体を脱気するための脱気方法において、脱気槽内を空の状態にして真空引きすることで脱気槽内の真空度を所定圧以下にする工程と、脱気槽の所定領域内に所定量の洗浄液を流入させた後、流入を停止させる工程と、脱気槽内の洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振しながら脱気槽の洗浄液占有領域以外の部分から真空引きをする工程と、所定時間経過した時点で超音波発振と真空引きを停止して脱気槽内の洗浄液を流出させる工程を設け、これら工程を断続的に繰り返すか、または、真空引きした脱気槽内に、脱気槽のハイレベル領域まで洗浄液を流入させた後、流入を停止させる工程と、脱気槽内の洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振しながら脱気槽の洗浄液占有領域以外の部分から真空引きする工程と、所定時間経過した時点で超音波発振と真空引きを停止して脱気槽内の洗浄液をローレベル領域まで流出させる工程を設け、前記ハイレベル領域まで洗浄液を流入させる工程からローレベル領域まで洗浄液を流出させる工程を連続的に繰り返すか、または、真空引きした脱気槽内の所定領域内に洗浄液を流入させ、流入を継続しながら洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振しながら脱気槽の洗浄液占有領域以外の部分から真空引きする工程と、前記脱気槽内の脱気室に所定高さの仕切りを介して隣接する脱気室内のオーバーフロー室内に、仕切りをオーバーフローした洗浄液を流入させる工程と、オーバーフロー室の洗浄液が所定の量に達したらこれを脱気槽外に流出させる工程を設けるようにした。
すなわち、最初の方法バッチ式の処理方法であり、二番目と三番目の方法は連続式の処理方法であるが、いずれも洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振することにより、洗浄液に溶解する気体が泡状になって液面上に分離浮遊するため、真空引きによって効率的に脱気することができる。この際、最初に、脱気槽内の真空度を所定圧以下にする工程の所定圧とは、−96Kpa程度であり、この程度の圧力以下に減圧することで、給水路を通して洗浄液を脱気槽に導入する際、給水路の開閉バルブを開くだけで、自動的に洗浄液が流れ込むようになる。
また、この際、洗浄液に向けて発振される超音波の振動周波数が25KHz未満であったり、2MHzを超えたりすると、洗浄液に溶解する気体が泡状になって分離される能力が低下する。また、特に、振動周波数が40KHzの場合、分離能力が極めて高いことが実験の結果、明らかになった。この実験結果から、特に振動周波数が35〜45KHzの範囲であれば分離能力が高くて好適なものと思われる。
また、洗浄液中に溶解する気体を脱気するための脱気装置において、真空引きラインを通して真空引きポンプが接続され且つ液面計を備えた脱気槽と、洗浄液を脱気槽に送り込むための給水路およびその途中の開閉バルブと、脱気槽の洗浄液を脱気槽外に送り出すための排水路およびその途中の開閉バルブを設け、前記脱気槽には、脱気槽内の洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振することのできる超音波振動子を設けるか、または、前記液面計として、脱気槽のハイレベル領域を検知するハイレベル液面計と、ローレベル領域を検知するローレベル液面計を設けるか、または、真空引きラインを通して真空引きポンプが接続される脱気槽と、洗浄液を脱気槽に送り込むための給水路と、脱気槽の洗浄液を脱気槽外に送り出すための排水路を設け、この排水路の途中には、排水ポンプを配設するとともに、前記脱気槽の内部を、所定の高さの仕切りを介して脱気室とオーバーフロー室に区画し、このオーバーフロー室に液面計を設け、また、前記給水路は脱気室に、前記排水路はオーバーフロー室にそれぞれ連通させ、且つ、脱気室側には、脱気室内の洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振することのできる超音波振動子を配設するようにした。
そして、一番目の装置は、バッチ式処理方法に適用される装置であり、二番目と三番目の装置は、連続式処理方法に適用される装置である。この際、液面計は、脱気槽の外部に設けるようにすれば、超音波の影響を受けないため耐久性の面から好適である。また、中空糸を使用することに較べて装置の小型化が図れ、しかも洗浄液の制約を受けることがない。
洗浄液中に発振した超音波のキャビテーションの衝撃効果を高めるため、洗浄液中に溶解する気体を脱気する脱気方法において、従来のように中空糸を利用せず、特定の超音波振動周波数範囲の超音波を利用することで、脱気効果が向上するとともに、脱気に要する時間の短縮を図ることができ、しかも、定期的に部品を交換する等の手間が省ける。また装置の小型化が図れ、洗浄液の制約を受けないため都合がよい。
本発明に係るバッチ式脱気装置が使用されるバリ取り・洗浄装置の第1構成例の説明図である。 本発明に係る連続式脱気装置が使用されるバリ取り・洗浄装置の第2構成例の説明図である。 本発明に係る連続式脱気装置が使用されるバリ取り・洗浄装置の第3構成例の説明図である。
本発明に係る脱気方法および脱気装置の一例について添付した図面に基づき説明する。
本発明に係る脱気方法および脱気装置は、特に、超音波を利用したバリ取り・洗浄において超音波発振時のキャビテーションの衝撃効果を高めるため、洗浄水から脱気する際の技術に関し、効率的に脱気するとともに、中空糸等を交換するような手間をなくすことができるようにされている。
そこで、まず、バッチ式処理方式の脱気装置から説明する。
バッチ式処理方式の脱気装置1Aは、図1に示すように、真空引きライン15を通して真空ポンプ2が接続され且つ振動周波数25KHz〜2MHzの超音波振動子3が取り付けられる脱気槽4Aを備えており、真空ポンプ2は、脱気槽4Aの上面側に接続されるとともに、超音波振動子3は、脱気槽4Aの底面側に取り付けられている。
また、この脱気槽4Aの一方側側面には、脱気槽4A内に洗浄液を導入することのできる給水路5が接続され、この給水路5には、給水路を開閉するための開閉バルブとしてのサーボバルブ6が取り付けられている。また、脱気槽A4の他方側側面には、脱気槽4A内の洗浄液を脱気槽4A外に排水するための排水路7が接続され、この排水路7にも、排水路を開閉するための開閉バルブとしてのサーボバルブ8が取り付けられている。
そして、本実施例では、前記給水路5の延出端部には、超音波バリ取り・洗浄に使用する洗浄槽20内に貯留される洗浄液中に浸漬されて洗浄液を吸い込むことのできる吸水部材10が接続され、前記排水路7の延出端部には、洗浄槽20内に洗浄液を戻すことのできる送水部材11が接続されている。
また、脱気槽4Aには、脱気槽4A内に給水される洗浄液の液面のレベルを検出することのできる液面計12が設けられており、この液面計12は、本実施例では、脱気槽4Aの外側で液面を検知して液面を制御できる方式のものを採用し、脱気槽4A内部の洗浄液に超音波を発振しても超音波の影響を受けて故障等が起きにくくなるようにしている。
また、この液面計は、液面が所定の高さに達すると自動的に洗浄液の給水が停止するようにされている。
また、脱気槽4Aの上面には、脱気槽4A内の空間部を大気に開放するための大気解放ライン13およびこのラインを開閉するための開閉バルブとしてのサーボバルブ14が設けられており、前記真空引きライン15にも、開閉バルブとしてのサーボバルブ16が取り付けられている。
一方、被処理物のバリ取り・洗浄を行う前記洗浄槽20側には、その底面側に、複数の超音波振動子21を備えた振動板22が配設されており、洗浄液は、洗浄槽20内の振動板22からの振動が伝達可能な状態に貯留されている。
そして、前記脱気装置1A側の吸水部材10と、送水部材11は、洗浄槽20内の洗浄液中に浸漬され、これを循環させて洗浄液中に溶解する気体を脱気するようにされている。
因みに、洗浄槽20側の超音波振動子21は、振動周波数50KHz未満、好ましくは20〜25KHzとし、強力なキャビテーションを発生してバリ取り効果が高まるようにしている。
以上のような脱気装置1Aの作用等について説明する。
脱気槽4Aが空の状態で、給水路5のサーボバルブ6や、排水路7のサーボバルブ8や、大気解放ライン13のサーボバルブ14をいずれも閉じた状態で、真空ポンプ2を作動させ、真空引きライン15のサーボバルブ16を開にして脱気槽4A内を真空引きする。そして脱気槽4Aの減圧程度が−96Kpa程度になるまで真空引きすると、給水路5のサーボバルブ6が開かれる。すると、脱気槽4A内の負圧により洗浄槽20内の洗浄液が脱気槽4A内に流れ込み、液面計12により洗浄液の液面高さが所定量に達したことが検知されると、給水路5のサーボバルブ6は自動的に閉じられる。この洗浄液の吸引の際、必要に応じて真空ポンプ2の作動は継続される。
脱気槽4A内に所定量の洗浄液が導入されると、給水路5のサーボバルブ6が閉じられて真空ポンプ2による真空引きを継続しながら超音波振動子3が駆動される。すると、超音波振動子3から発振される25KHz〜2MHzの振動周波数により、洗浄液に溶解する気体が気泡となって分離され、洗浄液内を浮遊して液面上に排出され、真空ポンプ2によって吸引される。そして、数分程度(10分以内)に超音波振動子3の作動によって、洗浄液に溶解する溶存気体量が2.5mg/l以下となる。
そして、タイマー等により数分程度で超音波振動子3の作動が停止すると、真空引きライン15のサーボバルブ16が閉じられ大気解放ライン13のサーボバルブ14が開かれるとともに、排水路7のサーボバルブ8が開かれて、脱気された洗浄液は洗浄槽20内に戻される。そして、このような脱気槽4Aによる脱気、すなわち、所定量の洗浄液の吸引、脱気、洗浄液の戻しが断続的に繰り返される。
因みに、従来の中空糸を使用した脱気装置の場合、定期的に中空糸を交換する必要があり、装置の大型化も伴っていたが、本願の場合は、定期的に中空糸を交換等する必要もなく、装置の小型化も図れる。また、洗浄液として、洗浄剤や炭化水素系溶剤を含む場合も適用できるため、洗浄効果を高めることができる。
なお、本実施例では、脱気槽4Aの振動周波数を25KH〜2MHzとしているが、下表は、周波数を変化させて所定時間後に溶存酸素(DO値)を測定したときの実測値である。この結果、25KHz〜2MHzの範囲であれば、10分以内に脱気後の溶存酸素(DO値)が2.5mg/l以下となり、十分実用に供することが判明した。なお、この振動周波数のうち、特に振動周波数40KHzの場合は、格別脱気効果が良好であることが判明し、この結果から振動周波数35〜45KHzの範囲の振動周波数であれば特に有効であると思われる。
Figure 2017006823
次に、連続処理方式の脱気装置1Bについて、まず、図2に示す構成例の場合から説明する。
図2に示すように、この構成例では、脱気槽4Bの液面を検知する液面計として、ハイレベル領域まで洗浄液が充填されていることを検知するハイレベル液面計12aと、ローレベル領域まで洗浄液が充填されていることを検知するローレベル液面計12bを設けている。
そして、その他の構成は、前記バッチ式処理方式の脱気装置1Aと同様であるが、ハイレベル液面計12aは、その検知により給水路5のサーボバルブ6が制御されて自動的に洗浄液の給水が停止するようにされ、また、ローレベル液面計12bは、その検知により、排水路7のサーボバルブ8が制御されて、脱気槽4B内の洗浄液の排水が停止するようにされている。
以上のような脱気装置1Bにおいて、脱気槽4A内を真空引きして、脱気槽4B内に洗浄液を流入させる工程は、前記したバッチ式処理方式の脱気装置1Aの場合と同様である。そして、ハイレベル液面計12aが検知すると、給水路5のサーボバルブ6は自動的に閉じられるとともに、超音波振動子3が駆動される。この間、真空ポンプ2による真空引きは継続されている。そして、所定時間の脱気が完了すると、排水路7のサーボルブ8が制御されて排水路7からの排水が開始され、ローレベル液面計12bの検知によって、サーボバルブ8が閉じられる。次いで、給水路5のサーボバルブ6が開放されて脱気槽4B内に洗浄液が給水され、ハイレベル液面計12aの検知によって給水が停止し、超音波振動子3が所定時間駆動され、これが繰り返される。
以上のような要領によって、連続的に脱気処理することができる。
次に、他の連続処理方式の脱気装置1Cの構成例について図3に基づき説明する。
この脱気装置1Cの脱気槽4Cは、内部が所定高さの仕切り17によって脱気室18aとオーバーフロー室18bの各領域に区画され、給水路5は脱気室18a内に接続されるとともに、排水路7はオーバーフロー室18bに接続されている。また、超音波振動子3は、脱気室18a側の底面に配置されている。また、排水路7の途中には、排水ポンプ19が配設され、また、オーバーフロー室18bには、オーバーフロー室18bに流れ込む洗浄液の液面を検知するための液面計12が設けられおり、この液面計12が検知する信号によって前記排水ポンプ19の作動を制御するようにされている。
また、その他の構成は、前記各例の場合と同様の構成であり、超音波振動子3の性能等も同様である。
以上のような連続処理方式の脱気装置1Cの作用等について説明する。
当初、脱気槽4C内に洗浄液が導入されるまでの工程は、前記例の場合と同様である。そして、脱気槽4C内の真空引きが終えると、給水路5のサーボバルブ6や、排水路7のサーボバルブ8が開かれ、脱気槽4C内への洗浄液の導入が開始される。そして、脱気槽4Cの脱気室18a内の液面が所定のレベル(例えば、液面が仕切り17の高さより若干低い位置等)に達した時点で真空ポンプ2による真空引きが継続されながら超音波振動子3が駆動される。
そして、脱気室18a内の液面が上昇し、液面が仕切り17の高さを超えるようになると、脱気された洗浄液は仕切り17をオーバーフローし、オーバーフロー室18b内に貯留される。そして、オーバーフロー室18b内の洗浄液の液面が所定の高さに達すると、液面計12がそれを検知して排水ポンプ19が作動して排水路7を通して排水され、洗浄槽20内に戻される。この際、超音波振動子3を駆動してから、液面計12が液面を検知して排水が始まるまで、所定の時間が経過するよう設定しておく。
そして、この場合でも、洗浄液に溶解する溶存気体量を効率的に2.5mg/l程度以下にすることができ、脱気効率は極めて良好である。
なお、本発明は以上のような実施形態に限定されるものではない。本発明の特許請求の範囲に記載した事項と実質的に同一の構成を有し、同一の作用効果を奏するものは本発明の技術的範囲に属する。
例えば、脱気した洗浄液の用途は、バリ取り・洗浄に限られるものではなく、単なる洗浄等でもよい。また、脱気槽1A、1B、1Cに使用する超音波振動子3の数などは任意である。
超音波バリ取り・洗浄処理を行うような際、洗浄液から効率的に脱気することができ、キャビテーションの衝撃力を高めることができるため、製品の研磨やバリ取りや洗浄等の処理を行う業界での広い範囲の普及が期待される。
1A、1B、1C…脱気装置、2…真空ポンプ、3…超音波振動子、4A、4B、4C…脱気槽、5…給水路、6…サーボバルブ、7…排水路、8…サーボバルブ、12、12a、12b…液面計、15…真空引きライン、16…サーボバルブ、17…仕切り、18a…脱気室、18b…オーバーフロー室、19…排水ポンプ。
上記目的を達成するため本発明は、洗浄液中に溶解する気体を脱気する際、溶存酸素量(DO値)を10分以内に2.5mg/l以下にするための脱気方法において、脱気槽内を空の状態にして真空引きすることで脱気槽内の真空度を所定圧以下にする工程と、脱気槽の所定領域内に所定量の洗浄液を流入させた後、流入を停止させる工程と、脱気槽内の洗浄液に向けて振動周波数35KHz〜45KHzの超音波を発振しながら脱気槽の洗浄液占有領域以外の部分から真空引きをする工程と、所定時間経過した時点で超音波発振と真空引きを停止して脱気槽内の洗浄液を流出させる工程を設け、これら工程を断続的に繰り返すか、または、真空引きした脱気槽内に、脱気槽の給水停止レベルまで洗浄液を流入させた後、流入を停止させる工程と、脱気槽内の洗浄液に向けて振動周波数35KHz〜45KHzの超音波を発振しながら脱気槽の洗浄液占有領域以外の部分から真空引きする工程と、所定時間経過した時点で超音波発振と真空引きを停止して脱気槽内の洗浄液を排水停止レベルまで流出させる工程を設け、前記給水停止レベルまで洗浄液を流入させる工程から排水停止レベルまで洗浄液を流出させる工程を連続的に繰り返すか、または、真空引きした脱気槽内の所定領域内に洗浄液を流入させ、流入を継続しながら洗浄液に向けて振動周波数35KHz〜45KHzの超音波を発振しながら脱気槽の洗浄液占有領域以外の部分から真空引きする工程と、前記脱気槽内の脱気室に所定高さの仕切りを介して隣接する脱気室内のオーバーフロー室内に、仕切りをオーバーフローした洗浄液を流入させる工程と、オーバーフロー室の洗浄液が所定の量に達したらこれを脱気槽外に流出させる工程を設けるようにした。
すなわち、最初の方法バッチ式の処理方法であり、二番目と三番目の方法は連続式の処理方法であるが、いずれも洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振することにより、洗浄液に溶解する気体が泡状になって液面上に分離浮遊するため、真空引きによって効率的に脱気することができる。この際、最初に、脱気槽内の真空度を所定圧以下にする工程の所定圧とは、−96Kpa程度であり、この程度の圧力以下に減圧することで、給水路を通して洗浄液を脱気槽に導入する際、給水路の開閉バルブを開くだけで、自動的に洗浄液が流れ込むようになる。
また、この際、洗浄液に向けて発振される超音波の振動周波数が25KHz未満であったり、2MHzを超えたりすると、洗浄液に溶解する気体が泡状になって分離される能力が低下する。また、特に、振動周波数が40KHzの場合、分離能力が極めて高いことが実験の結果、明らかになった。この実験結果から、特に振動周波数が35〜45KHzの範囲であれば分離能力が高くて好適なものと思われる。
また、洗浄液中に溶解する気体を脱気する際、溶存酸素量(DO値)を10分以内に2.5mg/l以下にするための脱気装置において、真空引きラインを通して真空引きポンプが接続され且つ液面計を備えた脱気槽と、洗浄液を脱気槽に送り込むための給水路およびその途中の開閉バルブと、脱気槽の洗浄液を脱気槽外に送り出すための排水路およびその途中の開閉バルブを設け、前記脱気槽には、脱気槽内の洗浄液に向けて振動周波数35KHz〜45KHzの超音波を発振することのできる超音波振動子を設けるか、または、前記液面計として、脱気槽の給水停止レベルを検知する給水停止レベル液面計と、排水停止レベルを検知する排水停止レベル液面計を設けるか、または、真空引きラインを通して真空引きポンプが接続される脱気槽と、洗浄液を脱気槽に送り込むための給水路と、脱気槽の洗浄液を脱気槽外に送り出すための排水路を設け、この排水路の途中には、排水ポンプを配設するとともに、前記脱気槽の内部を、所定の高さの仕切りを介して脱気室とオーバーフロー室に区画し、このオーバーフロー室に液面計を設け、また、前記給水路は脱気室に、前記排水路はオーバーフロー室にそれぞれ連通させ、且つ、脱気室側には、脱気室内の洗浄液に向けて振動周波数35KHz〜45KHzの超音波を発振することのできる超音波振動子を配設するようにした。
次に、連続処理方式の脱気装置1Bについて、まず、図2に示す構成例の場合から説明する。
図2に示すように、この構成例では、脱気槽4Bの液面を検知する液面計として、給水停止レベルまで洗浄液が充填されていることを検知する給水停止レベル液面計12a(以下、ハイレベル液面計12aという。)と、排水停止レベルまで洗浄液が充填されていることを検知する排水停止レベル液面計12b(以下、ローレベル液面計12bという。)を設けている。

Claims (6)

  1. 洗浄液中に溶解する気体を脱気するための脱気方法であって、脱気槽内を空の状態にして真空引きすることで脱気槽内の真空度を所定圧以下にする工程と、脱気槽の所定領域内に所定量の洗浄液を流入させた後、流入を停止させる工程と、脱気槽内の洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振しながら脱気槽の洗浄液占有領域以外の部分から真空引きをする工程と、所定時間経過した時点で超音波発振と真空引きを停止して脱気槽内の洗浄液を流出させる工程を備え、これら工程を断続的に繰り返すことを特徴とする脱気方法。
  2. 洗浄液中に溶解する気体を脱気するための脱気方法であって、脱気槽内を空の状態にして真空引きすることで脱気槽内の真空度を所定圧以下にする工程と、脱気槽のハイレベル領域まで洗浄液を流入させた後、流入を停止させる工程と、脱気槽内の洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振しながら脱気槽の洗浄液占有領域以外の部分から真空引きをする工程と、所定時間経過した時点で超音波発振と真空引きを停止して脱気槽内の洗浄液をローレベル領域まで流出させる工程を備え、前記ハイレベル領域まで洗浄液を流入させる工程からローレベル領域まで洗浄液を流出させる工程を連続的に繰り返すことを特徴とする脱気方法
  3. 洗浄液中に溶解する気体を脱気するための脱気方法であって、脱気槽内を空の状態にして真空引きすることで脱気槽内の真空度を所定圧以下にする工程と、脱気槽内の脱気室の所定領域内に洗浄液を流入させ、流入を継続させながら洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振すると同時に脱気槽の洗浄液占有領域以外の部分から真空引きする工程と、前記脱気槽内の脱気室に所定高さの仕切りを介して隣接する脱気室内のオーバーフロー室内に、仕切りをオーバーフローした洗浄液を流入させる工程と、オーバーフロー室の洗浄液が所定の量に達したらこれを脱気槽外に流出させる工程を備えたことを特徴とする脱気方法。
  4. 洗浄液中に溶解する気体を脱気するための脱気装置であって、真空引きラインを通して真空引きポンプが接続され且つ液面計を備えた脱気槽と、洗浄液を脱気槽に送り込むための給水路およびその途中の開閉バルブと、脱気槽の洗浄液を脱気槽外に送り出すための排水路およびその途中の開閉バルブを備え、前記脱気槽には、脱気槽内の洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振することのできる超音波振動子が設けられることを特徴とする脱気装置。
  5. 前記液面計は、脱気槽のハイレベル領域を検知するハイレベル液面計と、ローレベル領域を検知するローレベル液面計を備えたことを特徴とする請求項4に記載の脱気装置。
  6. 洗浄液中に溶解する気体を脱気するための脱気装置であって、真空引きラインを通して真空引きポンプが接続される脱気槽と、洗浄液を脱気槽に送り込むための給水路と、脱気槽の洗浄液を脱気槽外に送り出すための排水路を備え、この排水路の途中には、排水ポンプが配設されるとともに、前記脱気槽の内部は、所定の高さの仕切りを介して脱気室とオーバーフロー室に区画され、このオーバーフロー室には液面計が設けられ、また、前記給水路は脱気室に、前記排水路はオーバーフロー室にそれぞれ連通し、且つ、脱気室側には、脱気室内の洗浄液に向けて振動周波数25KHz〜2MHzの超音波を発振することのできる超音波振動子が配設されることを特徴とする脱気装置。
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