JP2016534770A - 充血剤を使用することなく取得された近位及び遠位圧力測定値の最適化によって導管を評価するためのデバイス、システム、及び方法 - Google Patents

充血剤を使用することなく取得された近位及び遠位圧力測定値の最適化によって導管を評価するためのデバイス、システム、及び方法 Download PDF

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Abstract

本開示の実施形態は、導管内の閉塞、特に、血管内の狭窄の深刻さを評価するよう構成される。一部の特定の実施形態では、本開示のデバイス、システム、及び方法は、充血剤を投与することなく冠動脈内の狭窄の深刻さを評価するよう構成される。一部の実施形態では、本開示のデバイス、システム、及び方法は、導管の評価に用いられる近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を最適化するよう構成される。

Description

本開示は、一般的には導管の評価に関し、具体的には、導管内の流体の流れの妨害又は他の制限の深刻さの評価に関する。本開示の側面は、生物学的導管の評価に特に適し得る。例えば、本開示の一部の具体的実施形態は、特に人間の血管の狭窄を評価するために構成される。
虚血を引き起こす病変を含め、血管内の狭窄の深刻さを評価するための技術として現在認められている技術の1つは、冠血流予備量比(fractional flow reserve;FFR)である。FFRとは、(狭窄の近位側で取得された)近位圧力測定値に対する(狭窄の遠位側で取得された)遠位圧力測定値の比の計算結果である。FFRは、閉塞が血管内の血流を治療が必要な程度に制限するかを決定することを可能にする、狭窄の深刻さの指標を提供する。健康な血管におけるFFRの通常値は1.00であり、一方、約0.80未満の値は一般的に重大であり、治療を要すると見なされる。治療の一般的な選択肢は、血管形成術及びステント留置術を含む。
冠血流は、近位で生じる(例えば大動脈内等の)圧力変動だけでなく、同時に、遠位で生じる微小循環内の変動の影響も受ける点で独特である。したがって、遠位冠動脈圧は純粋に血管の大動脈端部から送られた圧力の残余ではないため、単純に、狭窄前後の平均又はピーク圧力降下を測定することによって冠動脈狭窄の深刻さを正確に評価することはできない。結果として、冠動脈内のFFRを有効に計算するには、血管内の血管抵抗を低下させる必要がある。現在、冠動脈内の抵抗を低下させ及び安定化するために、アデノシン等の薬理学的充血剤(hyperemic agent)が投与されている。これらの強力な血管拡張薬は、主に心周期の収縮部分に関連する微小循環抵抗を下げることによって抵抗の急激な変動を低減し、比較的安定な最小抵抗値が得られる。
しかし、充血剤の投与は必ずしも可能でなく又は推奨されない。第1に、充血剤投与の臨床的労力は非常に大きい可能性がある。国によっては(特に米国)、アデノシン等の充血剤は高価であり、また、静脈(IV)投与される場合、取得に時間がかかる。この点について、静脈投与されるアデノシンは、通常、病院薬局において症例毎に調合される。アデノシンを調製してオペレーションエリアに送るには、大きな時間及び労力を要するおそれがある。これらのロジスティクスに関する障害は、FFRの使用に関する医師の決定に影響を及ぼし得る。第2に、患者によっては、ぜんそく、深刻なCOPD、低血圧、徐脈、低い心駆出率、亜急性心筋梗塞、及び/又は充血剤の投与を阻害する他の要因等、充血剤の使用に対して禁忌を有する。第3に、多くの患者は充血剤の投与を不快に感じ、これは、FFR測定結果を取得するプロセスの過程で充血剤を複数回投与しなければならない可能性があるという事実によって悪化するだけである。第4に、充血剤の投与は、さもなければ回避され得る中心静脈へのアクセス(例えば、中心静脈シース)も要し得る。最後に、全ての患者が充血剤に対して期待通りの反応を示すわけではなく、充血剤の投与前にこれらの患者を識別することは困難であり得る。
したがって、導管内の妨害、特に血管内の狭窄の深刻さを評価するための改良された装置、システム、及び方法へのニーズが依然として存在する。これに関連して、充血剤の投与を必要としない、冠動脈内の狭窄の深刻さを評価するための改良された装置、システム、及び方法へのニーズが依然として存在する。
本開示の実施形態は、導管を評価するために使用される近位及び遠位圧力測定値を最適化することによって、充血剤を投与することなく、導管内の妨害、特に血管内の狭窄の深刻さを評価するよう構成される。
一部の実施形態では、患者の導管を評価する方法が提供される。方法は、複数の心周期について、導管の狭窄の近位位置において測定された近位圧力測定値を取得するステップと、複数の心周期について、導管の狭窄の遠位位置において測定された遠位圧力測定値を取得するステップと、取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を評価して、複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するステップと、異常な心周期に関連付けられた圧力測定値を除去することにより、取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を最適化するステップと、最適化された遠位圧力測定値と最適化された近位圧力測定値との間の圧力比を計算するステップと、計算された圧力比をディスプレイに出力するステップとを含み得る。計算された圧力比は、リアルタイムでディスプレイに出力され得る。一部の実施形態では、近位圧力測定値は圧力感知カテーテルから取得され、一方、遠位圧力測定値は、圧力感知ガイドワイヤーから取得される。
一部の実施形態では、複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するために、取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を、正常な心周期に関連付けられた圧力測定値のライブラリと比較する。一部の実施形態では、複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するために、複数の心周期のうちの1つの心周期の取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を、複数の心周期のうちの他の心周期の取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値と比較する。
一部の実施形態では、方法は、複数の心周期について、ECG信号を取得するステップと、取得されたECG信号を評価して、複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するステップとをさらに含む。これに関して、取得されたECG信号を評価して、複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するステップは、取得されたECG信号を、正常な心周期に関連付けられたECG信号のライブラリと比較するステップ、又は、複数の心周期のうちの1つの心周期の取得されたECG信号を、複数の心周期のうちの他の心周期の取得されたECG信号と比較するステップを含み得る。
かかる方法を実行するよう専用に構成されたシステムも提供される。
本開示の追加の側面、特徴、及び利点が、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
以下の添付図面を参照しながら、本開示の例示的実施形態を説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る狭窄を有する導管の図式的斜視図である。 図2は、図1の切断線2−2に沿って取られた図1の導管の一部の図式的な部分断面斜視図である。 図3は、本開示の一実施形態に係る器具が挿入された図1及び図2の導管の図式的な部分断面斜視図である。 図4は、本開示の一実施形態に係るシステムの図式的な概略図である。 図5は、本開示の一実施形態に係る圧力測定値に基づく導管プロフィールの視覚的描写である。 図6は、本開示の他の実施形態を示す、図5と同様な圧力測定値に基づく導管プロフィールの視覚的描写である。 図7は、本開示の他の実施形態に係る圧力測定値に基づく導管プロフィールの視覚的描写である。 図8は、本開示の一実施形態に係る、導管を評価するための方法のステップを示すフローチャートである。 図9は、本開示の他の実施形態に係る、導管を評価するための方法のステップを示すフローチャートである。
本開示の原理の理解を助長することを目的として、以下、図示された実施形態が参照され、また、その説明のために具体的な表現が使用される。しかしながら、本開示の範囲を限定する意図はないことを理解されたい。本開示が関連する分野の当業者が通常考えつくであろう開示される装置、システム、及び方法への任意の変更及びさらなる改変、並びに本開示の原理の任意のさらなる用途が完全に考慮され、本開示の範囲に含まれる。特に、一実施形態に関連して説明された特徴、部品、及び/又はステップが、本開示の他の実施形態に関連して説明された特徴、部品、及び/又はステップと組み合わせられ得ることが完全に考慮される。しかしながら、簡潔さのため、これらの組み合わせは個別に何度も繰り返し説明されない。
図1及び図2を参照して、本開示の一実施形態に係る狭窄を有する導管100が示されている。図1は導管100の図式的な斜視図であり、図2は図1の切断線2−2に沿って取られた導管100の部分の部分的断面斜視図である。図1をより詳細に参照すると、導管100は、近位部分102及び遠位部分104を含む。導管100の長さに沿って、近位部分102と遠位部分104との間に管腔106が延在する。この点において、管腔106は導管内を流体が流れることを可能にするよう構成されている。一部の実施形態では、導管100は全身血管である。一部の具体的実施形態では、導管100は冠動脈である。このような場合、管腔106は、導管100内の血流を促進するよう構成される。
図示されるように、導管100は、近位部分102と遠位部分104との間に狭窄108を含む。狭窄108は、導管100の管腔106中の流体の流れを制限する任意の障害物又は他の構造的配置を一般的に表す。本開示の実施形態は、限定はされないが、冠状、末梢(限定はされないが、下肢、頸動脈、神経血管を含む)、腎臓、及び/又は静脈を含む多様な血管への適用に適する。導管100が血管の場合、狭窄108は、限定はされないが、線維、線維脂質(線維脂肪)、壊死性コア、石灰化(濃縮カルシウム)、血液、新鮮な血栓、及び成熟した血栓等のプラーク成分を含むプラークの蓄積の結果であり得る。一般的に、狭窄の組成は評価される導管の種類に依存する。これに関して、本開示の概念は、実質的にあらゆる種類の障害物又は流量の減少をもたらす他の導管狭窄に適用可能である。
図2についてより詳細に参照すると、導管100の管腔106は、狭窄108の近位直径110及び狭窄の遠位直径112を有する。一部の実施形態では、直径110及び112は、実質的に等しい。この点において、直径110及び112は管腔106の健康な部分、又は少なくとも狭窄108と比較してより健康な部分を表すことを意図する。したがって、管腔106のこれらのより健康な部分は、実質的に一定の円筒状プロフィールを有するよう描かれており、よって、管腔の高さ又は幅を直径として述べた。しかしながら、多くの場合、管腔106のこれらの部分も、狭窄108ほどではないがプラーク堆積物、非対称プロフィール、及び/又は他の不規則性を有し、よって円筒状プロフィールを有さないことを理解されたい。このような場合、直径110及び112は、管腔の相対的サイズ又は断面積を表すものであり、円形の断面プロフィールを示唆しないことを理解されたい。
図2に示されるように、狭窄108は、導管100の管腔106を狭めるプラーク堆積物114を含む。場合によっては、プラーク堆積物114は均等な又は対称なプロフィールを有さず、かかる狭窄の血管造影評価を信頼できないものにする。図示の実施形態では、プラーク堆積物114は上部116及び対向する下部118を含む。この点について、下部118は上部116よりも厚く、これは、狭窄108から近位及び遠位の管腔部分と比較して、非対称かつ不均等なプロフィールをもたらす。図示されるように、プラーク堆積物114は、流体が管腔106中を流れるために利用可能な空間を減少させる。特に、管腔106の断面積がプラーク堆積物114によって減少される。上部116と下部118との間の最も狭い地点において、管腔106は、狭窄108の近位及び遠位の直径110及び112に対して減少されたサイズ又は断面積を表す高さ120を有する。プラーク堆積物114を含む狭窄108は本質的に例示的であり、いかなる意味でも限定的であると解されるべきことに留意されたい。この点について、他の場合では、狭窄108は、管腔106内の流体の流れを制限する他の形状及び/又は組成を有することを理解されたい。図1及び図2では、単一の狭窄108を有する導管100が示され、後述される実施形態の記載は主に単一の狭窄を前提としているが、本明細書に記載される装置、システム、及び方法は、複数の狭窄領域を有する導管についても同様な用途を有することを理解されたい。
次に図3を参照して、本開示の一実施形態に係る器具130及び132が挿入された導管100が示されている。一般的に、器具130及び132は、導管内に配置されるよう寸法設定及び成形された装置、器具、又はプローブの任意の形態を取り得る。図示の実施形態では、器具130は一般的にガイドワイヤーを表し、器具132は一般的にカテーテルを表す。これに関して、器具130は器具132の中央管腔を通る。しかし、他の実施形態では、器具130及び132は他の形態を取る。これに関して、器具130及び132は一部の実施形態では同様な形態からなる。例えば、一部の実施形態では、器具130及び132はともにガイドワイヤーである。他の実施形態では、器具130及び132はともにカテーテルである。また、一方の器具がカテーテルで他方の器具がガイドワイヤーである図示の実施形態のように、一部の実施形態では器具130及び132は異なる形態からなる。また、一部の実施形態では、図3に示される実施形態のように、器具130及び132は同軸配置される。他の実施形態では、一方の器具が他方の器具のオフセンター管腔を通る。他の実施形態では、器具130及び132は並列して延在する。特定の実施形態では、少なくとも1つの器具がラピッドエクスチェンジデバイス、例えばラピッドエクスチェンジカテーテル等である。かかる実施形態では、他方の器具はバディーワイヤー、又はラピッドエクスチェンジデバイスの導入及び除去を容易化するよう構成された他のデバイスである。さらに、他の実施形態では、2つの別々の器具130及び132の代わりに単一の器具が使用される。これに関して、単一の器具は、一部の実施形態では器具130及び132の両方の機能(例えば、データ取得)の側面を備える。
器具130は、導管100に関する診断情報を取得するよう構成される。これに関して、器具130は、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は導管に関する診断情報を取得するよう構成された他のモニタリング要素を含む。診断情報は、圧力、フロー(速度)、画像(超音波(例えば、IVUS)、OCT、熱、及び/又は他のイメージング技術を使用して取得された画像を含む)、温度、及び/又はこれらの組み合わせのうちの1つ又は複数を含む。一部の実施形態では、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他のモニタリング要素は、器具130の遠位部分に隣接するよう配置される。これに関して、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他のモニタリング要素は、一部の実施形態では、器具130の遠位端134から30cm未満、10cm未満、5cm未満、3cm未満、2cm未満、及び/又は1cm未満に配置される。一部の実施形態では、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他のモニタリング要素のうちの少なくとも1つが器具130の遠位端に配置される。
器具130は、導管100内の圧力をモニタリングするよう構成された少なくとも1つの要素を含む。圧力モニタリング要素は、ピエゾ抵抗式圧力センサ、ピエゾ電気式圧力センサ、静電容量式圧力センサ、電磁式圧力センサ、液柱(液注は、器具とは別個の及び/又は液注から近位の器具の部分に配置された液注センサと連絡する)、光学圧力センサ、及び/又はこれらの組み合わせの形態を取り得る。一部の実施形態では、圧力モニタリング要素の1つ又は複数の機能は、半導体及び/又は他の適切な製造技術を使用して製造された固体要素として実現される。適切な圧力モニタリング要素を含む市販されているガイドワイヤー製品の例は、限定はされないが、それぞれがVolcano Corporation から入手可能なPrimeWire(登録商標)PRESTIGE圧力ガイドワイヤー、PrimeWire(登録商標)圧力ガイドワイヤー、並びにComboWire(登録商標) XT圧力及びフローガイドワイヤー、並びにそれぞれがSt. Jude Medical, Inc.から入手可能なPressureWire(登録商標) Certusガイドワイヤー及びPressureWire(登録商標) Aerisガイドワイヤーを含む。一般的に、器具130は、遠位圧力読み取り値に影響を及ぼす、狭窄前後の流体の流れに顕著な影響を及ぼすことなく狭窄108を通過して配置され得るよう寸法設定される。したがって、一部の実施形態では、器具130は0.018”以下の外径を有する。一部の実施形態では、器具130は0.014”以下の外径を有する。
器具132も導管100に関する診断情報を取得するよう構成される。一部の実施形態では、器具132は、器具130と同じ診断情報を取得するよう構成される。他の実施形態では、器具132は、器具130とは異なる診断情報を含むよう構成され、これは、追加診断情報、より少ない診断情報、及び/又は代替的な診断情報を含み得る。器具132によって取得される診断情報は、圧力、フロー(速度)、画像(超音波(例えばIVUS)、OCT、熱、及び/又は他のイメージング技術を使用して取得された画像を含む)、温度、及び/又はこれらの組み合わせのうちの1つ又は複数を含む。器具132は、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は診断情報を取得するよう構成された他のモニタリング要素を含む。これに関して、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他のモニタリング要素は、一部の実施形態では、器具132の遠位部分に隣接して配置される。これに関して、一部の実施形態では、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は他のモニタリング要素は、器具132の遠位端136から30cm未満、10cm未満、5cm未満、3cm未満、2cm未満、及び/又は1cm未満に配置される。一部の実施形態では、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又はモニタリング要素のうちの少なくとも1つは、器具132の遠位端に配置される。
器具130と同様に、器具132も、導管100内の圧力をモニタリングするよう構成された少なくとも1つの要素を含む。圧力モニタリング要素は、ピエゾ抵抗式圧力センサ、ピエゾ電気式圧力センサ、静電容量式圧力センサ、電磁式圧力センサ、液柱(液注は、器具とは別個の及び/又は液注から近位の器具の部分に配置された液注センサと連絡する)、光学圧力センサ、及び/又はこれらの組み合わせの形態を取り得る。一部の実施形態では、圧力モニタリング要素の1つ又は複数の機能は、半導体及び/又は他の適切な製造技術を使用して製造された固体要素として実現される。一部の実施形態では、ミラーカテーテルが使用される。PhilipsのXper Flex Cardio Physiomonitoring System、GEのMac-Lab XT及びXTi hemodynamic recording system、SiemensのAXIOM Sensis XP VC11、McKessonのHorizon Cardiology Hemo、及びMennenのHorizon XVu Hemodynamic Monitoring Systemのうちの1つ又は複数との使用に適し、圧力モニタリング要素を含む現在市販されているカテーテル製品が器具132として使用され得る。
本開示の側面によれば、器具130及び132のうちの少なくとも1つは、狭窄108の遠位の導管100内の圧力をモニタリングするよう構成され、器具130及び132のうちの少なくとも1つは、狭窄の近位の導管内圧力をモニタリングするよう構成される。これに関して、器具130、132は、導管100内の圧力をモニタリングするよう構成された少なくとも1つの要素が、デバイスの構成に基づき適宜に狭窄108の近位に及び/又は遠位に配置され得るよう寸法設定及び成形される。これに関して、図3は、狭窄108の遠位の圧力を測定するのに適した位置138を示す。これに関して、一部の実施形態では、位置138は(図2に示されるように)狭窄108の遠位端から5cm未満、3cm未満、2cm未満、1cm未満、5mm未満、及び/又は2.5mm未満である。また、図3は、狭窄108の近位の圧力を測定するのに適した複数の位置を示す。これに関して、位置140、142、144、146、及び148は、一部の実施形態において狭窄の近位の圧力をモニタリングするのに適した位置をそれぞれ表す。これに関して、位置140、142、144、146、及び148は、20cm以上から約5mm以下の範囲にわたり、狭窄108の近位端から異なる距離に配置されている。一般的に、近位圧力測定は、狭窄の近位端から離隔される。したがって、一部の実施形態では、近位圧力測定は、狭窄の近位端から導管の管腔の内径以上の距離において行われる。冠動脈圧測定の場合、近位圧力測定は、通常、血管の近位部分において、狭窄の近位かつ大動脈の遠位の位置で行われる。しかし、冠動脈圧測定の特定の実施形態では、近位圧力測定は大動脈内の位置で行われる。他の実施形態では、近位圧力測定は、冠動脈の起始部又は入口において行われる。
一部の実施形態では、器具130及び132のうちの少なくとも1つは、管腔106内を移動されている間に導管100内の圧力をモニタリングするよう構成される。一部の実施形態では、器具130は、管腔106内を移動し狭窄108を通過するよう構成される。これに関して、一部の実施形態では、器具130は狭窄108の遠位に配置され、狭窄を通過して狭窄の近位の位置に至るまで近位に移動される(すなわち、引き戻される)。他の実施形態では、器具130は狭窄108の近位に配置され、狭窄を通過して狭窄の遠位の位置に至るまで遠位に動かされる。一部の実施形態では、器具130の近位又は遠位への移動は、医療従事者によって手動で制御される(例えば、外科医の手によって)。他の実施形態では、器具130の近位又は遠位への移動は、移動制御デバイス(例えば、Volcano Corporationから入手可能なTrak Back II Device等のプルバックデバイス)によって自動的に制御される。これに関して、一部の実施形態では、移動制御デバイスは、器具130の移動を選択可能な既知の速度(例えば、2.0mm/s、1.0mm/s、0.5mm/s、0.2mm/s等)で制御する。一部の実施形態では、導管中の器具130の移動は、プルバック又はプッシュスルー毎に連続的である。他の実施形態では、器具130は導管内を段階的に動かされる(すなわち、繰り返し所定距離及び/又は所定時間動かされる)。後述される視覚的描写のいくつかの側面は、器具130及び132のうちの少なくとも1つが管腔106内を移動される実施形態に特に適する。さらに、一部の特定の実施形態では、以下で論じられる視覚的描写の側面は、第2の器具が存在し又は存在せずに、単一の器具が管腔106内を移動される実施形態に特に適する。
次に、図4を参照して、本開示の一実施形態に係るシステム150が示されている。これに関して、図4は、システム150の図式的な概略図である。図示されるように、システム150は器具152を含む。これに関して、一部の実施形態では、器具152は、上記器具130及び132のうちの少なくとも1つとしての使用に適する。したがって、一部の実施形態では、器具152は、いくつかの実施形態において器具130及び132に関連して上記した特徴と同様な特徴を含む。当該図示の実施形態では、器具152は、遠位部分154と、遠位部分154に隣接する筐体156とを有するガイドワイヤーである。これに関して、筐体156は、器具152の遠位端から約3cm離れている。筐体156は、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は導管に関する診断情報を取得するよう構成された他のモニタリング要素を収容するよう構成される。図示の実施形態では、筐体156は、器具152が挿入された管腔内の圧力をモニタリングするよう構成された圧力センサを少なくとも収容する。筐体156から近位にシャフト158が伸びる。シャフト158の近位部分にかけてトルクデバイス160が配置され、結合される。器具152の近位端部162は、コネクタ164に結合される。コネクタ164からコネクタ168にケーブルが伸びる。一部の実施形態では、コネクタ168はインターフェイス170にプラグインされるよう構成される。これに関して、一部の実施形態では、インターフェイス170は患者インターフェイスモジュール(patient interface module;PIM)である。一部の実施形態では、ケーブル166は、無線接続によって置き換えられる。これに関して、物理的接続(電気的、光学的、及び/又は流体接続を含む)、無線接続、及び/又はこれらの組み合わせを含む様々な通信経路が器具152とインターフェイス170との間で使用可能なことを理解されたい。
インターフェイス170は、接続174を介してコンピュータデバイス172に通信結合される。コンピュータデバイス172は、本開示に記載される処理及び解析技術を実行するのに適した任意のデバイスを一般的に表す。一部の実施形態では、コンピュータデバイス172はプロセッサ、RAM、及び記憶媒体を含む。これに関して、一部の特定の実施形態では、コンピュータデバイス172は、本明細書に記載されるデータ取得及び解析に関連するステップを実行するようプログラミングされる。したがって、データ取得、データ処理、機器制御、及び/又は本開示の他の処理又は制御側面に関連する任意のステップが、コンピュータデバイスにより、コンピュータデバイスがアクセス可能な非一時的コンピュータ可読媒体に保存された対応する命令を使用して実行され得ることを理解されたい。一部の実施形態では、コンピュータデバイス172はコンソールデバイスである。一部の特定の実施形態では、コンピュータデバイス172は、それぞれVolcano Corporationから入手可能なs5TMImaging System又はs5iTM Imaging Systemと同様である。一部の実施形態では、コンピュータデバイス172はポータブルである(例えば、ハンドヘルド、台車上等)。また、一部の実施形態では、コンピュータデバイスは複数のコンピュータデバイスを含むことを理解されたい。これに関して、本開示の異なる処理及び/又は制御側面は、複数のコンピュータデバイスを使用して別々に又は所定のグループで実行され得ることを特に理解されたい。複数のコンピュータデバイス間の後述される処理及び/又は制御側面の任意の分割及び/又は組み合わせが本開示の範囲に含まれる。
コネクタ164、ケーブル166、コネクタ168、インターフェイス170、及び接続174は合わせて、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は器具152の他のモニタリング要素と、コンピュータデバイス172との間の通信を助長する。しかし、この接続経路は本質的に例示的であり、如何なる意味でも限定的であると考えられるべきではない。これに関して、物理的接続(電気的、光学的、及び/又は流体接続を含む)、無線接続、及び/又はこれらの組み合わせを含む任意の接続経路が器具152とコンピュータデバイス172との間で使用され得る。これに関して、一部の実施形態では、接続174は無線であることが理解される。一部の実施形態では、接続174はネットワーク(例えば、イントラネット、インターネット、テレコミュニケーションネットワーク、及び/又は他のネットワーク)を介する通信リンクを含む。これに関して、一部の実施形態では、コンピュータデバイス172は、器具152が使用されているオペレーションエリアから遠方に配置されることが理解される。接続174がネットワーク接続を含むことは、コンピュータデバイスが近隣の部屋、近隣の建物、又は異なる国にあるかに関わらず、器具152と遠隔コンピュータデバイス172との間の通信を助長し得る。また、一部の実施形態では、器具152とコンピュータデバイス172との間の通信経路はセキュア通信であることを理解されたい。さらに、一部の実施形態では、器具152とコンピュータデバイス172との間の通信経路の1つ又は複数の部分を介して通信されるデータは暗号化されることを理解されたい。
また、システム150は器具175を含む。これに関して、一部の実施形態では、器具175は、上記器具130及び132のうちの少なくとも1つとしての使用に適する。したがって、一部の実施形態では、器具175は、いくつかの場合において器具130及び132に関連して上記した特徴と同様な特徴を含む。図示の実施形態では、器具175はカテーテル型デバイスである。これに関して、器具175は、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は導管に関する診断情報を取得するよう構成された器具の遠位部分に隣接する他のモニタリング要素を含む。図示の実施形態では、器具175は、器具175が挿入された管腔内の圧力をモニタリングするよう構成された圧力センサを含む。器具175は、接続177を介してインターフェイス176と通信する。一部の実施形態では、インターフェイス176は、Siemens AXIOM Sensis、Mennen Horizon XVu、及びPhilips Xper IM Physiomonitoring 5等の血行動態モニタリングシステム又は他の制御デバイスである。ある特定の実施形態では、器具175は、その長さにわたり延在する液柱を含む圧力感知カテーテルである。かかる実施形態では、インターフェイス176は、カテーテルの液柱に流体結合された止血弁、止血弁に流体結合されたマニホールド、及び構成要素を流体結合するよう構成要素間に適宜延在するチューブを含む。これに関して、カテーテルの液柱は、弁、マニホールド、及びチューブを介して圧力センサと流体連絡する。一部の実施形態では、圧力センサはインターフェイス176の一部である。他の実施形態では、圧力センサは、器具175とインターフェイス176との間に配置された別個の部品である。インターフェイス176は、接続178を介してコンピュータデバイス172に通信結合される。
器具152とコンピュータデバイス172との間の接続と同様に、インターフェイス176並びに接続177及び178は、1つ又は複数のセンサ、トランスデューサ、及び/又は器具175の他のモニタリング要素と、コンピュータデバイス172との間の接続を助長する。しかし、この通信経路は本質的に例示的であり、如何なる意味でも限定的であると考えられるべきではない。これに関して、物理的接続(電気的、光学的、及び/又は流体接続を含む)、無線接続、及び/又はこれらの組み合わせを含む任意の接続経路が器具175とコンピュータデバイス172との間で使用され得る。これに関して、一部の実施形態では、接続178は無線であることが理解される。一部の実施形態では、接続178はネットワーク(例えば、イントラネット、インターネット、テレコミュニケーションネットワーク、及び/又は他のネットワーク)を介する通信リンクを含む。これに関して、一部の実施形態では、コンピュータデバイス172は、器具175が使用されているオペレーションエリアから遠方に配置されることが理解される。接続178がネットワーク接続を含むことは、コンピュータデバイスが近隣の部屋、近隣の建物、又は異なる国にあるかに関わらず、器具175と遠隔コンピュータデバイス172との間の通信を助長し得る。また、一部の実施形態では、器具175とコンピュータデバイス172との間の通信経路はセキュア通信であることを理解されたい。さらに、一部の実施形態では、器具175とコンピュータデバイス172との間の通信経路の1つ又は複数の部分を介して通信されるデータは暗号化されることを理解されたい。
本開示の他の実施形態では、システム150の1つ又は複数の構成要素が含まれず、異なる配置/順番で実装され、及び/又は代替的なデバイス/機構によって置き換えられることを理解されたい。例えば、一部の実施形態では、システム150はインターフェイス170及び/又はインターフェイス176を含まない。かかる実施形態では、コネクタ168(又は器具152若しくは器具175と通信する他の同様なコネクタ)はコンピュータデバイス172に関連付けられたポートにプラグインし得る。あるいは、器具152、175はコンピュータデバイス172と無線通信し得る。一般的に、器具152、175とコンピュータデバイス172との間の通信経路の一方又は両方は、中間ノードを有さず(すなわち、直接接続)、器具とコンピュータデバイスとの間に1つの中間ノードを有し、又は器具とコンピュータデバイスとの間に複数の中間ノードを有し得る。
次に図5−図7を参照して、本開示の一実施形態の側面を示す診断情報のグラフ表現が示されている。これに関して、図5は、導管内の測定圧力、速度、及び抵抗のグラフ表現であり、図6は、患者の安静状態に対応する図5のグラフ表現の一部の拡大図であり、図7は、患者の充血状態に対応する図5のグラフ表現の一部の拡大図である。
図5についてより詳細に参照すると、導管に関する診断情報のグラフ表現180が示されている。より具体的には、グラフ表現180は、経時的な導管内の圧力をプロットするグラフ182、経時的な導管内の流速をプロットするグラフ184、及び経時的な導管内の圧力をプロットするグラフ186を含む。これに関して、グラフ186に示される抵抗(又はインピーダンス)は、グラフ182及び184の圧力及び速度データに基づき計算される。具体的には、グラフ186に示される抵抗値は、グラフ182の圧力測定値を対応する時間の速度測定値184で割ることによって求められる。グラフ表現180は、患者の心臓の安静状態に対応する期間188と、患者の心臓の負荷状態に対応する期間190とを含む。これに関して、患者の心臓の負荷状態は、充血剤の投与によって引き起こされ得る。
患者の安静状態と負荷状態との間の圧力、速度、及び抵抗データの差をより良く示すために、窓192及び194内のデータの拡大図が図6及び図7に提供されている。図6をより詳細に参照すると、グラフ表現180の窓192は、グラフ182、184、及び186にそれぞれ対応するグラフ部分196、198、及び200を含む。図示されるように、図6の安静状態では、導管内の抵抗は、線202によって示されるように、グラフ200のスケール上で約0.35の平均値を有する。次に図7を参照して、グラフ表現180の窓194は、グラフ182、184、及び186にそれぞれ対応するグラフ部分204、206、及び208を含む。図示されるように、図7の負荷状態では、導管内の抵抗は安静状態よりも顕著に小さく、線210によって示されるように、グラフ208のスケール上で約0.20の値を有する。現在のFFR技術は心周期全体にわたる平均圧力に依拠するので、取得されるデータがFFR技術との使用に適するよう、この抑制された心拍全体にわたり比較的一定な圧力を達成するために患者の心臓に負荷を与えることが必要である。
いくつかの先願では、充血剤を使用せず、又は患者の心臓に他の負荷を与えることなく患者の血管の狭窄を評価するために、心周期の一部のみを含む診断窓にわたり圧力比計算を行うことが用いられている。このような、充血剤を使用せず、心周期の一部のみを含む圧力比計算は、「iFR」計算と呼ばれることがある。参照によって全体として援用される、2012年4月30日に出願された米国特許出願公開第13/460,296号、 “DEVICES, SYSTEMS, AND METHODS FOR ASSESSING A VESSEL”、2011年1月6日に出願された英国特許出願公開第1100137.7号、“APPARATUS AND METHOD OF ASSESSING A NARROWING IN A FLUID FILLED TUBE”、及び2011年1月6日に出願された英国特許出願公開第1100136.9号、“APPARATUS AND METHOD OF CHARACTERIZING A NARROWING IN A FLUID FILLED TUBE”に関連技術が開示されている。
本開示は、充血剤を使用することなく、狭窄前後の圧力比の計算に用いられる近位及び遠位圧力測定値を最適化又はフィルタリングすることによって、血管病変の機能的重要性を評価するための技術を提供する。これに関して、近位及び遠位圧力測定値の最適化は、近位圧力測定値、遠位圧力測定値、ECG波形、及び/又は導管性能の他の特定可能及び/又は測定可能な側面のうちの1つ又は複数の特性及び/又は成分を評価することによって達成され得る。これに関して、異常な又は外れた心周期をフィルタリング除去し、病巣前後の圧力比の計算において適切な近位及び遠位圧力測定値のみを使用するために、近位圧力測定値、遠位圧力測定値、ECG波形、及び/又は導管性能の他の特定可能及び/又は測定可能な側面のうちの1つ又は複数の特性及び/又は成分に対して、様々な信号処理及び/又は計算技術を適用することができる。このようにして近位及び遠位圧力測定値を最適化することによって、これらの慣用的には生の圧力比計算値のFFR及び/又はiFRとの相関性を著しく向上させることができる。この向上された相関性の結果、最適化された圧力比計算値は、FFR及び/又はiFR測定値を必要とすることなく、又はFFR及び/又はiFR測定値とともに、導管内の障害の深刻さに関する有効な見識を、術者又はシステムの他のユーザーに提供することができる。
一部の実施形態では、近位及び遠位圧力測定値の最適化、並びに/又は圧力比の計算は、略リアルタイムで又はライブで実行される。これに関して、本開示の文脈において「リアルタイム」又は「ライブ」で圧力比を計算するとは、データ取得の10秒以内に発生する計算を含むと理解されたい。しかし、多くの場合、「リアルタイム」又は「ライブ」計算はデータ取得の1秒以内に実行されることを認識されたい。一部の実施形態では、「リアルタイム」又は「ライブ」計算は、データ取得と同時に実行される。一部の実施形態では、計算は、データ取得間のディレイ中にプロセッサによって実行される。例えば、データが5ms毎に1ms間、圧力感知デバイスから取得される場合、データ取得間の4msの間にプロセッサが計算を実行し得る。これらのタイミングは例に過ぎず、データ取得レート、処理時間、及び/又は計算に関する他のパラメータは変更可能であることを理解されたい。他の実施形態では、圧力比計算は、データ取得から10秒以上経過した後に実行される。例えば、一部の実施形態では、診断窓を特定し及び/又は圧力比を計算するために使用されるデータは、後の解析のために保存される。
本開示によれば、圧力比は単一の心周期に基づき計算され得るため、圧力測定デバイスが導管を移動している間に(例えば、プルバック中に)リアルタイム又はライブ圧力比計算がなされ得る。したがって、一部の実施形態では、システムは少なくとも2つのモード、すなわち、遠位圧力測定デバイスを導管内で動かしている間の圧力比計算を助長するシングル心周期モードと、離散地点においてより正確な圧力比計算を提供するマルチ心周期モードとを含む。かかるシステムの一実施形態では、ソフトウェアユーザーインターフェイスは、遠位圧力測定デバイスが所望の位置まで移動されて測定ボタンが選択されかつ/又はマルチ心周期モード計算をトリガするための何らかの他の作動ステップが取られるまで、ライブ圧力比の値を提供するよう構成される。
次に、図8を参照すると、本開示の一実施形態に係る、導管を評価するための方法220のステップを示すフローチャートが図示されている。ステップ222において、複数の心周期の遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及びECGトレースの取得をもって方法が開始する。一部の実施形態では、遠位圧力測定値は圧力感知ガイドワイヤーによって測定され、一方、近位圧力測定値は圧力感知カテーテルによって取得される。一部の実施形態では、ECGトレースは、12誘導心電図デバイス又は他の適切なECGデバイスを使用して取得される。また、遠位及び近位圧力測定値、並びにECGトレースは、リアルタイムで又は遅延して取得され得る。例えば、一部の実施形態では、遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及びECGトレースのうちの1つ又は複数は、実際の施術中に取得される。他の実施形態では、遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及びECGトレースのうちの1つ又は複数は、先に行われた施術に関するデータを保管している1つ又は複数のデータベース、ハードドライブ、メモリ、又は他の記憶装置から取得される。
ステップ224において、方法220は、取得された遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースの評価に進む。特に、取得された遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースは、データが取得された複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するために評価される。これに関して、関連付けられた遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースの特性に基づき、異常な心周期が特定される。
例えば、ECGトレースが、正常な心周期のECGトレースのライブラリと比較され得る。ECGトレースがライブラリ内の正常なECGレースのうちの1つとマッチしなかった場合、当該ECGトレースに関連付けられた心周期は、異常な心周期として特定又はタグ付けされる。心周期の「正常な」ECGトレースは、特定の患者の状況又は状態の結果として異なり得るという認識のもと、ECGトレースのライブラリは、患者の特性に基づき選択され得ることが理解される。同様に、ECGトレースが異常な心周期のトレースとマッチする場合に異常な心周期として特定又はタグ付けされるよう、ECGトレースのライブラリは、異常な心周期の例を含んでもよい。ECGトレースがライブラリからのECGトレースとマッチするか(又は否か)の評価は、限定はされないが、PLS(partial least squares)回帰、線形回帰、非線形回帰、及び/又は他の比較分析技術を含む、任意の適切な数学的データ評価技術を使用して決定され得る。
また、マッチする(又はマッチしない)と考えられるために、ECGトレースがどれだけライブラリからのECGトレースに近くなければならない(又は離れていなければならない)かを決定する閾値が、ユーザーの選択、経験的結果、及び/又はこれらの組み合わせに基づき選択され得る。一部の実施形態では、マッチすると考えられるには、ECGトレースとライブラリのECGトレースとの間の差は、30%未満、20%未満、10%未満、5%未満、3%未満、又は1%未満でなければならない。同様に、一部の実施形態では、マッチしないと考えられるには、ECGトレースは、ライブラリからのECGトレースから30%より大きく、20%より大きく、10%より大きく、5%より大きく、3%より大きく、又は1%より大きく離れていなければならない。
一部の実施形態では、関連付けられた心周期が正常又は異常のどちらであると考えられるかを決定するために、ECGトレースが客観的測定基準と比較される。例えば、一部の実施形態では、心拍数を用いてECGトレースが評価され得る。心拍数が正常範囲より速い又は遅い場合、対応する心周期は異常であると考えることができる。一部の実施形態では、心拍数が40bpm未満、30bpm未満、又は20bpm未満の場合、心周期は正常より遅く、よって異常であると考えられる。一部の実施形態では、心拍数が160bpmより高い、180bpmより高い、又は200bpmより高い場合、心拍数は正常より速く、よって異常であると考えられる。
遠位圧力測定値及び/又は近位圧力測定値について、同様なマッチング及び比較アプローチが使用され得る。すなわち、取得された遠位及び近位圧力測定値の波形が、それぞれ、正常な心周期の遠位及び近位圧力測定波形のライブラリと比較され得る。圧力測定値の波形が、ライブラリ内の正常な圧力測定値の波形のうちの1つとマッチしない場合、当該圧力測定値に関連付けられた心周期は、異常な心周期として特定又はタグ付けされる。心周期の「正常な」圧力波形は、特定の患者の状況又は状態の結果として異なり得るという認識に則り、圧力波形のライブラリは、患者の特性に基づき選択され得ることが理解される。同様に、圧力波形が異常な心周期波形とマッチする場合に異常な心周期として特定又はタグ付けされるよう、圧力波形のライブラリは、異常な心周期の例を含み得る。圧力波形がライブラリからの圧力波形とマッチするか(又は否か)の評価は、限定はされないが、PLS(partial least squares)回帰、線形回帰、非線形回帰、及び/又は他の比較分析技術を含む、任意の適切な数学的データ評価技術を使用して決定され得る。
さらに、遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースは、ステップ222において取得された他の遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースと比較され得る。これに関して、遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースが、それぞれ、他の遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースからかけ離れすぎている場合、当該遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースに関連付けられた心拍は、異常な心周期として考えられる。遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースが他の遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースからかけ離れすぎているか否かの評価は、限定はされないが、平均偏差、中央値偏差、及び/又は他の適切な偏差分析技術を含む任意の適切な数学的データ評価技術を使用して決定することができる。
取得された遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及び/又はECGトレースの評価は、遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及びECGトレースのうちの1つだけの評価、遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及びECGトレースのうちの2つの評価(例えば、遠位及び近位圧力測定値、遠位圧力測定値及びECGトレース、又は近位圧力測定値及びECGトレース)、又は遠位圧力測定値、近位圧力測定値、及びECGトレースの3つ全ての評価を含み得る。取得されたデータパラメータのうちの2つ以上が評価される場合、パラメータのうちの1つが正常な心周期と合致する一方、他のパラメータが異常な心周期を示す可能性がある。一部の実施形態では、いずれかのパラメータの評価が異常な心周期を示す場合、当該心周期は異常であると考えられる。しかし、他の実施形態では、パラメータに重み付けがされ、1つのパラメータが異常な心周期を示したとしても、当該心周期は必ずしも異常であると考えられない。
ステップ226において、評価ステップ224に基づき、遠位圧力測定値及び近位圧力測定値が最適化される。これに関して、異常であると決定された心周期に関連付けられた遠位及び近位圧力測定値が、導管の評価に使用されるデータセットからフィルタリング又は除去される。したがって、これらの異常な心周期の結果は、後の圧力比計算、及び対応する導管障害の評価に悪影響を及ばさない。
ステップ228において、最適化された遠位圧力測定値の最適化された近位圧力測定値に対する比が計算される。計算された圧力比は、データが取得された複数の心周期のうちの全て又は一部の正常心周期の平均値、中央値、及び/又はモードであり得る。さらに、一部の実施形態では、計算の所望の信頼度を達成するために、比は、複数の心周期にわたって平均化又は安定化される。例えば、一部の実施形態では、正常心周期のうちの2つについて圧力比が計算され、各圧力比の値が平均化される。次に、第3の周期の圧力比が計算される。圧力比の平均値が、3つの周期を用いた平均圧力比と比較される。平均値間の差が所定の閾値未満の場合、計算された値は安定していると考えられ、それ以上の計算は行われない。例えば、閾値0.001が使用されて、追加の心周期を加えたことによる平均圧力比の値の変化が0.001未満の場合、計算は完了する。しかし、平均値間の差が所定の閾値以上の場合、第4の周期の圧力比が計算され、閾値との比較が実行される。心周期Nの平均値と心周期N+1の平均値との間の差が所定の閾値未満になるまで、この処理が繰り返される。通常、圧力比値は小数第2位の精度で表現されるため(例えば、0.80)、分析完了のための閾値は、通常、次の心周期の追加が圧力差分値を変えない程度に十分小さく選択される。例えば、一部の実施形態では、閾値は、約0.0001〜約0.05の間で選択される。
一部の実施形態では、信頼度計算は、狭窄の程度及び/又は圧力比の初期計算値に応じて、異なる閾値を有する。これに関して、狭窄の圧力比分析は、通常、(行われるのであれば)治療の種類に関する決定のためのカットオフ値に基づく。したがって、一部の実施形態では、これらのカットオフポイントのあたりでは、より正確であることが望ましい。言い換えれば、圧力比の計算値がカットオフに近い場合、より高い信頼度が要求される。例えば、治療決定のためのカットオフが0.80で、圧力比測定の初期計算値が約0.75〜0.85の場合、圧力比測定の初期計算値がカットオフポイント0.80から離れた0.40の場合よりも高い信頼度が必要とされる。したがって、一部の実施形態では、閾値は、少なくとも部分的に圧力比測定の初期計算値によって決定される。
一部の実施形態では、圧力比計算値の信頼度又は安定度は、ソフトウェアインターフェイスを介してユーザーに視覚的に示される。例えば、信頼度の上昇に伴い計算された圧力比の色が変化してもよく(例えば、暗い色から明るい色にフェードする)、ユーザーインターフェイスが、特定の計算結果に対応するマーカーが表示された信頼度スケールを含んでもよく(例えば、スライディングスケール、又は、信頼度が上昇するとともに信頼度のインジケータが中心部に近づくブルズアイ)、信頼度の上昇とともに、圧力比値がぼやけた又は不鮮明な表示から鮮明、明瞭な表示に遷移してもよく、及び/又は、信頼度又は認識される測定精度のレベルを視覚的に表す他の適切なインジケータであり得る。
ステップ230において、方法220は、計算された圧力比をディスプレイに出力する。ディスプレイは、カテーテル検査室内のモニター、カテーテル検査室から離れた場所にあるモニター、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータデバイス、携帯電話、又は他の適切なディスプレイであり得る。さらに、計算された圧力比が、導管に関する他のデータ、例えば限定はされないが、外部画像(例えば、血管造影法、CT、MRI等)、内部画像(IVUS、OCT、スペクトロスコピー等)、圧力データ(例えば、FFR、iFR、Pa、Pd等)、フローデータ、ECG波形、及び/又は任意の他の適切な導管又は患者情報とともに表示されてもよいことを理解されたい。
次に、図9を参照すると、本開示の一実施形態に係る、導管を評価するための方法240のステップを示すフローチャートが図示されている。方法240は、上記方法220と多くの点において類似するが、ECGトレースの取得又は評価を含まない。ステップ242において、複数の心周期の遠位圧力測定値及び近位圧力測定値の取得をもって方法が開始する。一部の実施形態では、遠位圧力測定値は、圧力感知ガイドワイヤーによって測定され、一方、近位圧力測定値は、圧力感知カテーテルによって取得される。また、遠位及び近位圧力測定値は、リアルタイムで又は遅延して取得され得る。例えば、一部の実施形態では、遠位圧力測定値及び近位圧力測定値は、実際の手術中に取得される。他の実施形態では、遠位圧力測定値及び近位圧力測定値は、先に行われた手術に関するデータを保管している1つ又は複数のデータベース、ハードドライブ、メモリ、又は他の記憶装置から取得される。
ステップ244において、方法240は、取得された遠位圧力測定値及び近位圧力測定値の評価に進む。特に、取得された遠位圧力測定値及び近位圧力測定値は、データが取得された複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するために評価される。これに関して、取得された遠位圧力測定値及び近位圧力測定値の特性に基づき、異常な心周期が特定される。方法220のステップ224について上記で詳述されたような技術が同様に使用され、よって、簡潔さのため繰り返し説明しない。
ステップ246において、評価ステップ244に基づき、遠位圧力測定値及び近位圧力測定値が最適化される。これに関して、異常であると決定された心周期に関連付けられた遠位及び近位圧力測定値が、導管の評価に使用されるデータセットからフィルタリング又は除去される。したがって、異常な心周期の結果は、後の圧力比計算、及び対応する血管病巣の評価に悪影響を及ばさない。
ステップ248において、最適化された遠位圧力測定値の最適化された近位圧力測定値に対する比が計算される。計算された圧力比は、データが取得された複数の心周期のうちの全て又は一部の正常心周期の平均値、中央値、及び/又はモードであり得る。さらに、一部の実施形態では、計算の所望の信頼度を達成するために、比は、複数の心周期にわたって平均化又は安定化される。
ステップ250において、方法240は、計算された圧力比をディスプレイに出力する。上記と同様に、ディスプレイは、カテーテル検査室内のモニター、カテーテル検査室から離れた場所にあるモニター、タブレットコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータデバイス、携帯電話、又は他の適切なディスプレイであり得る。さらに、計算された圧力比が、導管に関連する他のデータ、例えば、限定はされないが、外部画像(例えば、血管造影法、CT、MRI等)、内部画像(IVUS、OCT、スペクトロスコピー等)、圧力データ(例えば、FFR、iFR、Pa、Pd等)、フローデータ、ECG波形、及び/又は任意の他の適切な導管又は患者情報とともに表示されてもよいことを理解されたい。
さらに、当業者は、上記装置、システム、及び方法が、様々な方法で変更され得ることを認識するであろう。したがって、当業者は、本開示が包含する実施形態は、上記実施形態の具体例に限定されないことを理解する。これに関して、例示的実施形態が図示及び記載されてきたが、本開示は、広範な改変、変更、及び置換を考慮する。本開示の範囲から逸脱することなく、上記に対してかかる変更がなされ得ることが理解される。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示に則して広く解釈されるべきである。

Claims (20)

  1. 患者の導管を評価する方法であって、
    複数の心周期について、前記導管の狭窄の近位位置において測定された近位圧力測定値を取得するステップと、
    前記複数の心周期について、前記導管の前記狭窄の遠位位置において測定された遠位圧力測定値を取得するステップと、
    前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するステップと、
    前記異常な心周期に関連付けられた圧力測定値を除去することにより、前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を最適化するステップと、
    前記最適化された遠位圧力測定値と前記最適化された近位圧力測定値との間の圧力比を計算するステップと、
    前記計算された圧力比をディスプレイに出力するステップと
    を含む、方法。
  2. 前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するステップは、前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を、正常な心周期に関連付けられた圧力測定値のライブラリと比較するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を評価して、前記複数の心周期うちの異常な心周期を特定するステップは、前記複数の心周期のうちの1つの心周期の前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を、前記複数の心周期のうちの他の心周期の前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値と比較するステップを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記複数の心周期について、ECG信号を取得するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記取得されたECG信号を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
  6. 前記取得されたECG信号を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するステップは、前記取得されたECG信号を、正常な心周期に関連付けられたECG信号のライブラリと比較するステップを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記取得されたECG信号を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定するステップは、前記複数の心周期のうちの1つの心周期の前記取得されたECG信号を、前記複数の心周期のうちの他の心周期の前記取得されたECG信号と比較するステップを含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記近位圧力測定値は、圧力感知カテーテルから取得される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記遠位圧力測定値は、圧力感知ガイドワイヤーから取得される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記計算された圧力比は、リアルタイムで前記ディスプレイに出力される、請求項1に記載の方法。
  11. 第1及び第2の圧力感知デバイスと通信する処理装置であって、
    複数の心周期について、導管の狭窄の近位位置において前記第1の圧力感知デバイスによって測定された近位圧量測定値を取得し、
    前記複数の心周期について、前記導管の前記狭窄の遠位位置において前記第2の圧力感知デバイスによって測定された遠位圧量測定値を取得し、
    前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定し、
    前記異常な心周期に関連付けられた圧力測定値を除去することにより、前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を最適化し、
    前記最適化された遠位圧力測定値と前記最適化された近位圧力測定値との間の圧力比を計算し、
    前記処理装置と通信するディスプレイに前記計算された圧力比を出力する、処理装置を含む、システム。
  12. 前記処理装置は、前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を、正常な心周期に関連付けられた圧力測定値のライブラリと比較することにより、前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定する、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記複数の心周期のうちの1つの心周期の前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を、前記複数の心周期のうちの他の心周期の前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値と比較することにより、前記取得された近位圧力測定値及び遠位圧力測定値を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定する、請求項11に記載のシステム。
  14. 前記処理装置は、さらに、前記複数の心周期についてECG信号を取得する、請求項11に記載のシステム。
  15. 前記処理装置は、さらに、前記取得されたECG信号を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定する、請求項14に記載のシステム。
  16. 前記処理装置は、前記取得されたECG信号を、正常な心周期に関連付けられたECG信号のライブラリと比較することにより、前記取得されたECG信号を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定する、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記処理装置は、前記複数の心周期のうちの1つの心周期の前記取得されたECG信号を、前記複数の心周期のうちの他の心周期の前記取得されたECG信号と比較することにより、前記取得されたECG信号を評価して、前記複数の心周期のうちの異常な心周期を特定する、請求項15に記載のシステム。
  18. 前記第1の圧力感知デバイスはカテーテルである、請求項11に記載のシステム。
  19. 前記第2の圧力感知デバイスはガイドワイヤーである、請求項18に記載のシステム。
  20. 前記処理装置は、前記計算された圧力比をリアルタイムで前記ディスプレイに出力する、請求項11に記載のシステム。
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