JP2016527247A - 高力価パンクレアチン医薬組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高活性パンクレアチン酵素を含む高力価医薬組成物を提供する。また本発明は、HA−パンクレアチン酵素、およびこの組成物または剤形を生成する工程、ならびにこれらの使用方法を目的とする。【選択図】なし

Description

相互関連出願
本願は、2013年7月22日に出願した米国特許仮出願第61/856,952号の恩典を、米国特許法119条(e)の下主張するものであり、この開示全体が、すべての目的のため本明細書中に参照として援用される。
技術分野
本発明は、高活性パンクレアチン(HA−パンクレアチン)酵素を含む高力価医薬組成物を目的とする。また本発明は、HA−パンクレアチン酵素およびその組成物または剤形を生成する工程、ならびにそれらの使用方法を目的とする。
膵外分泌不全(EPI)は、200,000人超のアメリカ人が罹患しているとFDAが推定しており、個体が自身の膵臓により作製される消化酵素を欠いていることにより食品を適切に消化することができない生理学的障害を含むものである。この消化酵素の喪失は、栄養素の消化不良および吸収不全などの障害をもたらし、これに関連する栄養障害および他の結果として起こる望ましくない生理学的な病態をもたらす。これらの障害は、嚢胞性線維症(CF)、ならびに膵臓癌、膵切除、および膵炎などの膵臓の外分泌機能を損なう他の病態に罹患する患者に共通している。この栄養障害は、処置しないまま、特に乳児およびCF患者で処置しないままである場合、生命が危険となる可能性がある。この障害は、成長不全、免疫応答障害、および短い平均余命を引き起こす可能性がある。
パンクレリパーゼ酵素などの消化酵素および他の膵酵素生成物(PEP)を投与して、EPIを少なくとも部分的に治療することができる。投与した消化酵素により、患者は食物をより効率的に消化できるようになる。
EPIを処置するために使用するパンクレリパーゼ酵素は、主に、3つの酵素分類であるリパーゼ、アミラーゼ、およびプロテアーゼの組み合わせであり、これと共にとりわけエラスターゼ、ホスホリパーゼ、およびコレステラーゼを含む他の酵素、ならびに他の様々な補因子および補酵素と共に様々な補因子および補酵素を含み、酵素生成物中のレベルまたは効力は記載されている。
これらの酵素は、膵臓で天然に産生されており、脂肪、タンパク質、および炭水化物の消化に重要である。この酵素は、脂肪のグリセロールおよび脂肪酸への、デンプンのデキストリンおよび糖への、かつタンパク質のアミノ酸およびアミノ酸由来物質への加水分解を触媒する。しかしながら、消化は、正しい消化機能に貢献する他の多くの酵素および基質を含み、最大範囲の消化産物の生成に関係する複合的な工程である。
パンクレリパーゼ酵素は、典型的に、ブタの膵腺から調製される。他のパンクレリパーゼの供給源として、ウシの膵腺または膵液が挙げられる。これら酵素の天然の哺乳類の供給源から、ヒトの膵臓により分泌されるものと類似する酵素組成を含む生成物がもたらされる。他の非哺乳類の供給源もまた使用でき、たとえばこれらは、米国特許第6,051,220号、米国特許第2004/0057944号、米国特許公開公報第2001/0046493号、および国際特許公開公報第2006044529号に記載されている。
パンクレリパーゼ含有生成物は有効な治療を提供することができるが、これにはいくつか問題がある。各食事に伴い複数(4〜9)の相対的に大きなカプセル(多くの服用錠数)が必要であり、これは投与に対する患者のアドヒアランスを下げるものである。服用錠数が多い結果として起こり得る微生物およびウイルスの混入もまた、望ましくないものとされる。これら問題のすべては、酵素抽出物の純度が低いことと関連している。純度の問題は、何年も行われている酵素抽出手法の結果であり、これは粗水性混合物またはスラリーの形成、アルコールによる沈殿、遠心分離、および濾過を含む。このような抽出工程により生じる最終生成物は、わずか25%のタンパク質からなり得る。リパーゼは、これらパンクレリパーゼ抽出物の効能の観点から重要な酵素であり、100IU USP/mgの範囲の活性を有する。これは、約25,000IU/mgの活性を有する(Sigma Aldrichから入手可能な純粋なブタリパーゼなどの)純粋なブタのリパーゼ活性とは対照的である。この近似を計算の根拠として使用すると、生成物は、0.5%未満の活性リパーゼを含むと推定できる。さらに、過度の不活性材料が存在することにより、必然的に何らかの感染性の混入が、このバルクの一部で起こり得て、結果として、混合物の望ましい活性成分と共に摂取され得る。過度の不活性材料はまた、たとえばメンブレンフィルターまたは濾過カラムの閉塞を介して、生体の負荷を低減する目的の技術をも妨害し、潜在的な感染上の負荷を減少させるために有益な電離放射線から抽出物を遮蔽する。
多くの純粋な単一酵素および3つの単一酵素の混合物は、1例では、EPIの処置のための臨床開発段階に入っている。これらは、組み換え型胆汁酸刺激リパーゼ(BSSL)(Exinalda(商標)/Kiobrina(登録商標))(母乳に含まれている組み換え型ヒトリパーゼ);Merispase(登録商標)(組み換え型イヌ胃リパーゼ);MSI 819(組み換え型リパーゼ);およびリプロタマーゼ(liprotamase)(微生物供給源から抽出し、化学的に架橋した、組み換え型細菌リパーゼ、プロテアーゼ、およびアミラーゼからなる混合物)である。これら実験上の治療は全て、これまでのところ、Zenpep(登録商標)またはUltresa(登録商標)などのブタの膵臓由来の市販の酵素抽出物に匹敵するレベルの処置効能を証明できていない。同様に、2011年1月12日のFDAの顧問会議では、パンクレリパーゼ抽出生成物で従来得られたものと比較して、脂肪の吸収係数(CFA)の増加に関するその低い効能により、リプロタマーゼの承認が反対された。
より良好、簡便、かつ潜在的に安全な生成物を生成するために、現存するパンクレリパーゼ含有生成物と比較してより濃縮かつ精製されており、さらにはEPIの処置のための効能を維持する生成物が必要であることが明らかである。プロテアーゼ、リパーゼ、またはアミラーゼの単離のための出発物質としてパンクレリパーゼの使用を記載する文献は多く存在するが、治療的に使用するために改善された生成物を作製する目的で精製したPEPもしくは類似生成物で見出される種類のパンクレリパーゼの報告は存在しない。それぞれの場合において、本明細書中に記載される本発明に先立つ目的は、他よりも特定の酵素または酵素の画分を精製すること、または酵素活性全体を実質的に増大させることなく特定の成分を除去することであった。すべての場合で、治療剤として使用するためのHA−パンクレアチン生成物を生成する方向性もなかった。
タンパク質の精製を記載する従来技術は、パンクレリパーゼにより例示されるようにタンパク質を多く含む単純な画分を抽出かつ単離すること、または、たとえばリパーゼもしくはプロテアーゼといった、単一のタンパク質または単一のクラスのタンパク質を分離することを目的とする。
たとえば、Hwang(Ind. Eng. Chem. Res. 2007, 46, 4289)は、膵酵素の溶解度と溶媒の極性との関係、ならびに膵タンパク質からのリパーゼ、プロテアーゼ、およびアミラーゼの選択的な沈殿についての報告を開示している。Hwangは、極性の低い溶媒を使用する場合、パンクレアチンの沈殿が増大し、溶媒が28(MPa)0.5未満のヒルデブラント溶解パラメータを有する場合に最大となること;溶媒極性が34(MPa)0.5未満に低下すると、アミラーゼおよびプロテアーゼの選択的な沈殿が増大するが、対照的にリパーゼの選択的な沈殿は、溶液の極性とは無関係であり、混合物に存在するリパーゼの65%以下が回収されることを示している。これらの結果から、HA−パンクレアチンを得るために幅広い範囲の膵酵素を精製する誘因はなく、当業者が精製の最中に酵素クラスの混合物を保存する誘因はない。60年をはるかに超えるあいだ治療生成物において使用してきたパンクレリパーゼを精製する試みがなかったという事実は、これを行うことによる利益が予想または予測されていなかったことを強く示している。パンクレリパーゼ生成物を改善するためのすべての試みは、非膵臓起源由来の単一酵素に焦点を当てており、さらに、改善した生成物を製造するための、より純粋かつ/またはより濃縮された酵素の供給源としてパンクレリパーゼを使用することが、これまで認識されていなかったことをさらに強調している。
実質的に類似した定性的および定量的な酵素活性プロファイルを有する生成物を生成する目的で、医薬品および洗浄の用途で現在使用されているパンクレリパーゼを数倍精製する誘因または理由はない。実際に、現在の生成物は、これらの役割を適切に果たしており、当該生成物は、60年を超えるあいだ実質的に変化しないままであり、本明細書に記載される著しく改善した生成物または関連する調製工程に関する記載はないように思われる。EPIの処置のための純粋な酵素を含む生成物は全て、単一酵素に基づくものであるか、または1例では、組み換え技術または微生物供給源からの3つの純粋かつ化学修飾された単一酵素の混合物に基づくものである。EPIの処置、洗浄、および組織の消化に使用される膵腺の粗製抽出物から、プロテアーゼ、リパーゼ、およびアミラーゼを含む混合物を精製する試みはなされていない。同様に、単離した酵素または酵素クラスを得る目的とは反対の手法などの、個々に精製した後に組み換えを行った膵臓供給源由来の酵素に関する誘因または報告もない。
本発明は、HA−パンクレアチン酵素およびそれらの高力価医薬組成物または剤形を目的とする。また本発明は、HA−パンクレアチンを生成する高収率工程、および当該生成物を使用するための方法を目的とする。
発明の詳細な説明
本発明は、有効かつ有意に高い治療活性を有する、より具体的には、不必要な生物学的成分および/または望ましくない潜在的に感染性の成分のバイオバーデンを減少させた本質的な酵素クラスを含む生成物(HA(高活性)‐パンクレアチン)を目的とする。また本発明は、HA−パンクレアチン、より具体的には非常に高い収率のHA−パンクレアチンを生成する工程を目的とする。また、HA−パンクレアチンは、より小さく、より簡便な剤形の製剤、特に、単一のピル、懸濁用の小粒子の剤形、および単一の単位服用量で他の治療成分または有益な成分と組み合わせることのできる剤形として送達され得る製剤の形成を可能にする。この革新は、嚢胞性線維症の患者などの、PEIを罹患している患者に対して特に価値がある。また本発明は、患者の年齢または病態により、たとえば懸濁物、粒子といった、カプセル以外の代替的な投与形態を必要とし得る製剤に製剤化するために有益である。より濃縮され、よってより小さくなる剤形、単位または粒子は、この患者グループにとって非常に価値がある。また本発明は、上述した理由のため微生物などの不必要または望ましくない生物学的構成成分および関連するいずれかの毒素を低減または除去するように設計した技術の使用を可能にする。
本発明は、HA−パンクレアチン酵素(HA−パンクレアチン)およびその高力価医薬組成物を目的とする。特定の実施形態では、HA−パンクレアチンは、ブタ由来である。HA−パンクレアチンは、リパーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼを含み、かつ、少なくとも約120USP IU/mg、または少なくとも約150USP IU/mg、または少なくとも約200USP IU/mg、または少なくとも約400USP IU/mg、または少なくとも約500USP IU/mgのリパーゼ比活性を有する。
本明細書中に使用される用語「消化酵素」は、生物が食物を摂取または吸収できるように食物の成分を分解する消化管中の酵素を指す。消化酵素の非限定的な例として、パンクレリパーゼ酵素(パンクレリパーゼまたはパンクレアチンとも呼ばれる)、リパーゼ、コリパーゼ、トリプシン、キモトリプシン、キモトリプシンB、パンクレアトペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼA、カルボキシペプチダーゼB、グリセロールエステルヒドロラーゼ、ホスホリパーゼ、ステロールエステルヒドロラーゼ、エラスターゼ、キニノゲナーゼ、リボヌクレアーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、α−アミラーゼ、パパイン、キモパパイン、グルテナーゼ、ブロメライン、フィシン、β−アミラーゼ、セルラーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ラクターゼ、スクラーゼ、イソマルターゼ、およびそれらの混合物が挙げられる。
本明細書中の用語「膵酵素」は、アミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ、またはそれらの混合物などの膵臓の分泌物、またはパンクレアチンなどの酵素活性を有する膵臓由来の任意の抽出物に存在する種類の酵素のいずれか1つを指す。
用語「パンクレリパーゼ酵素」または「パンクレリパーゼ」、または「パンクレアチン」は、アミラーゼ、リパーゼ、およびプロテアーゼの酵素を含む数種類の酵素の混合物を指す。パンクレリパーゼ酵素は、たとえばNordmark Arzneimittel GmbH, or Scientific Protein Laboratories LLCから販売されている。
用語「API」は、「消化酵素」または「パンクレリパーゼ酵素」または「パンクレアチン」を指すように本明細書中で使用される。
用語「リパーゼ」は、脂質のグリセロールおよび単純な脂肪酸への加水分解を触媒する酵素を指す。本発明に適したリパーゼの例として、限定するものではないが、動物のリパーゼ(たとえばブタのリパーゼ)、細菌のリパーゼ(たとえばシュードモナス(Pseudomonas)のリパーゼ、および/またはバークホルデリア(Burkholderia)のリパーゼ)、真菌のリパーゼ、植物のリパーゼ、組み換え型リパーゼ(たとえば培養物中の細菌、酵母、真菌、植物、昆虫、もしくは哺乳類の宿主細胞のいずれか1つから選択される適切な宿主細胞による組み換えDNA技術を介して生成されるか、または、天然に存在する配列と相同または実質的に同一であるアミノ酸配列を含む組み換え型リパーゼ天然に存在するリパーゼをコードする核酸と相同または実質的に同一である核酸によりコードされるリパーゼなどを含む)、合成リパーゼ、化学修飾されたリパーゼ、ならびにそれらの混合物が挙げられる。用語「脂質」は、脂肪、ワックス、ステロール、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E,およびKなど)、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、リン脂質などを含む天然に存在する分子を広く含む。
用語「アミラーゼ」は、たとえば、αアミラーゼ、βアミラーゼ、γアミラーゼ、酸α‐グルコシダーゼ、プチアリンなどの唾液性アミラーゼなどといった、でんぷんを分解するグリコシドヒドロラーゼ酵素を指す。本発明での使用に適したアミラーゼとして、限定するものではないが、動物のアミラーゼ、細菌のアミラーゼ、真菌のアミラーゼ(たとえばアスペルギルス(Aspergillus)のアミラーゼ、たとえばコウジカビ(Aspergillus oryzae)のアミラーゼ)、植物のアミラーゼ、組み換え型アミラーゼ(たとえば、培養物中の細菌、酵母、真菌、植物、昆虫、または哺乳類の宿主細胞のいずれか1つから選択した、適切な宿主細胞により組み換えDNA技術を介して生成されるアミラーゼ、または、天然に存在する配列と相同または実質的に同一であるアミノ酸配列を含む組み換えアミラーゼ、天然に存在するアミラーゼをコードする核酸と相同または実質的に同一である核酸によりコードされるアミラーゼなど)、化学修飾されたアミラーゼ、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
用語「プロテアーゼ」は、一般的に、タンパク質のアミノ酸の間のペプチド結合を切断する酵素(たとえばプロテナーゼ、ペプチダーゼ、またはタンパク質分解酵素)を指す。概して、プロテアーゼは、たとえば、アスパラギン酸ペプチダーゼ、システイン(チオール)ペプチダーゼ、メタロペプチダーゼ、セリンペプチダーゼ、スレオニンペプチダーゼ、触媒機構未知のアルカリもしくはセミアルカリプロテアーゼ、および中性ペプチダーゼといった、それら酵素の触媒の種類により同定される。本発明の使用に適したプロテアーゼの非限定的な例として、セリンプロテアーゼ、スレオニンプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼ(たとえばプラスメプシン)メタロプロテアーゼ、およびグルタミン酸プロテアーゼが挙げられる。さらに、本発明の使用に適したプロテアーゼとして、限定するものではないが、動物のプロテアーゼ、細菌のプロテアーゼ、真菌のプロテアーゼ(たとえばアスペルギルス メレウス(Aspergillus melleus)プロテアーゼ)、植物のプロテアーゼ、組み換えプロテアーゼ(たとえば、培養物中の細菌、酵母、真菌、植物、昆虫、または哺乳類の宿主細胞のうちのいずれか1つから選択した適切な宿主細胞により組み換えDNA技術を介して生成されるプロテアーゼ、または天然に存在する配列と相同または実質的に同一であるアミノ酸配列を含む組み換えプロテアーゼ、天然に存在するプロテアーゼをコードする核酸と相同または実質的に同一である核酸によりコードされるプロテアーゼなど)、化学修飾されたプロテアーゼ、ならびにそれらの混合物が挙げられる。
本発明の組成物のパンクレリパーゼ酵素は、1つまたは複数のリパーゼ(すなわち1つのリパーゼ、または2つ以上のリパーゼ)、1つまたは複数のアミラーゼ(すなわち1つのアミラーゼ、または2つ以上のアミラーゼ)、1つまたは複数のプロテアーゼ(すなわち1つのプロテアーゼ、または2つ以上のプロテアーゼ)を含み、かつ、異なる組み合わせおよび比率でのこれら酵素の混合物である。
本発明に有益な組成物のリパーゼの活性は、約650〜約100,000IU(USP法)とすることができる。これは、約675〜約825IU、約2,500〜約28,000IU、約2,700〜約3,300IU、約4,500〜約5,500IU、約8,000〜約11,000IU、約13,500〜約16,500IU、および約18,000〜約22,000IU、約22,500〜約27,500IU、約36,000〜約44,000IU、ならびにこの間のすべての範囲および部分範囲とすることができる。
本発明の組成物は、好ましくは、少なくとも約650IU(USP法)、少なくとも約9,000IU、さらにより好ましくは、単位服用量あたり約20,000USP単位、約40,000USP単位、約60,000USP単位、約80,000USP単位、または約100,000USP単位のリパーゼを含む。
本発明に係るHA−パンクレアチン組成物は、粉剤の形態であってもよく、またはたとえば錠剤といった圧縮形態であってもよく、または複数のコーティングしたおよび/もしくはコーティングしていない粒子を含んでもよい。この粒子は、少なくとも1つの腸溶コーティングでコーティングしたコアであって、上記コーティングが腸溶性ポリマーを含む、コアを含み得る。また、コーティングした粒子のほかに上述の組成物は、コーティングしていないパンクレリパーゼの粒子を含み得る。特に、この粒子は、ミニタブレット、マイクロタブレット、マイクロ粒子、マイクロスフェア、マイクロカプセル、マイクロペレットである。この粒子は、最大約5mmの直径を有することができる。この粒子は、任意の適切な粒子の大きさまたは形状を有することができる。たとえば、粒子は、約25〜5,000μmの範囲の大きさを有することができ、たとえば、約2〜5mmの範囲の公称粒径を有する「ミニタブレット」の形態とすることができ、または約2mm未満、たとえば約1〜2mmの公称粒径を有する「マイクロタブレット」とすることができる。この粒子は、約800μm未満、好ましくは500μm未満、より好ましくは200μm未満の平均粒径を有することができる。この粒子は、400μm以上の体積径(d(v,0.1)(体積分布の10%がこの値未満であり、90%超がこの値を超える径として定義)、および800μm以下の体積径(d(v,0.9)(体積分布の90%がこの値未満であり、10%がこの値を超える径として定義)を有しうる。
パンクレリパーゼのコアが腸溶コーティングにより囲まれている実施形態で、このコーティングは、胃の酸性環境から薬物を保護し、かつ小腸に達する前での薬物の放出を実質的に防止する障壁として作用する。他のコーティング組成物を伴う腸溶コーティング組成物の適切な組み合わせを使用して、薬剤の放出または治療効果に関して望ましい種類の制御を提供できる。腸溶コーティングは、少なくとも1つの腸溶性ポリマーおよびさらなる賦形剤を含む。文言「腸溶性ポリマー」は、たとえば、酸性のpHで安定であるが、高いpHでは迅速に崩壊することができるポリマー、または、残りの消化管とは対照的に、胃の中に存在するあいだ、消化酵素と胃の内容物の接触が相対的に軽微あることを確保するために水和もしくは浸食の速度が十分に遅いポリマーといった、胃の内容物から消化酵素を保護するポリマーを意味する。
腸溶性ポリマーの非限定的な例として、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ポリビニルアセテートフタレート、メタクリル酸のコポリマー、メチルメタクリル酸のエステル、メチルメタクリル酸のコポリマー、およびメタクリル酸/メチルメタクリル酸コポリマー、メタクリル酸‐アクリル酸エチルのコポリマー(1:1)、シェラック、ならびにエチルセルロースがある。これらのポリマーは、セラフェート(酢酸フタル酸セルロース)、Eudragit(登録商標)L1OO、S1OO、L30D、FS30D、L100−55、L30D55(メタクリル酸のコポリマー)、Aquateric(登録商標)(酢酸フタル酸セルロース)、Aqoat(登録商標)(ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート)、およびHP55(登録商標)(ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート)などの異なる商標名で市販されている。腸溶コーティングは、タルクなどの他の賦形剤をさらに含んでもよい。好ましくは、腸溶コーティング剤は、少なくとも1つの腸溶性ポリマーを10〜20重量%含み、上記重量%は、それぞれコーティングした粒子の総重量に基づくものである。このコーティングは、脂肪族カルボン酸およびアルコールから選択したC6〜C30親油性低分子量分子、好ましくはステアリン酸、ミリスチン酸、ミリスチンアルコール、またはステアリルアルコールなどのC14〜C18カルボン酸もしくはアルコールなどの親油性の薬剤をさらに含んでもよい。コーティングの他の任意の成分は、可塑剤、固化防止剤(タルク、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状二酸化ケイ素、およびそれらの組み合わせ;さらに任意に低粘度のエチルセルロース)である。適切な可塑剤の非限定的な例として、トリアセチン、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルトリ−n−ブチルシトラート、フタル酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ひまし油、アセチル化モノおよびジグリセリド、セチルアルコール、ならびにこれらの混合物が挙げられる。好ましい可塑剤は、非フタル酸の可塑剤またはその混合物である。
HA−パンクレアチンのコーティングまたは非コーティング粒子は、既知の工程によって調製され得る。たとえばマイクロペレットのコアを、HA−パンクレアチンに適切な結合剤を添加し、次いで適切な溶媒の存在下での押し出しおよびその後の球形化(spheronization)を行うことにより調製してもよい。制御された球形化を応用して、小さな大きさのHA−パンクレアチン粒子を作製してもよい。噴霧コーティング、粉末レイヤリング、および流動床の技術を、不活性なコアのコーティングを介してビーズを調製するために使用してもよい。また、コアセルベーションの工程は、コーティングしたパンクレリパーゼの粒子を調製するために有益であり得る。
直接的な圧縮を使用して、賦形剤を含まない圧縮された粒子を調製してもよい。特定の例では、錠剤は、胃液と接触すると疎水性コーティング層がその場で形成されることにより、胃抵抗性を示し得る。
HA−パンクレアチンを含む組成物は、消化酵素を含む治療薬の投与に適した任意の形態であってよく、たとえば、この形態は、粉剤、ペレット、マイクロスフィア、カプセル、分包包装、錠剤、液体懸濁物、および液体溶液などであってよい。
本発明の一実施形態では、HA−パンクレアチンを含む剤形、特に、HA−パンクレアチンを含むより小さなかつ/または単一の剤形を調製できる。HA−パンクレアチンの利用率により、250〜275mgのAPIが充填されている、20,000単位力価、カプセルサイズ0のZenpep(登録商標)の典型的な製剤組成物と比較して、カプセルの大きさを低減でき、かつ/またはさらには食事あたりのカプセルの数を減少させて用量を送達することが可能となる。成人の患者は、食事あたり当該カプセルを4〜10個摂取し得る。全体の一日用量200,000USPのリパーゼでは、現在、患者は10個のカプセルを摂取しており、薬剤の摂取量は、約2,500〜2,750mgである。少なくとも2倍の純度にすることが意味のある改善であり、より純度を高くすることも求められている。実際、HA−パンクレアチンの製剤上の剤形は、約100〜110mgのAPI(対250〜275mg)の含有量を有し得る経口投与カプセルの形態を取っており、よって、全体の一日投与量200,000USP Uのリパーゼでは、患者の薬剤摂取量は、約1,000〜1,100mg(対2,500〜2,750mg)である。さらに、サイズ2(対サイズ0)のHA−パンクレアチンのカプセルを用いて、投与されるカプセルの総数をも顕著に減少させてもよく、または代替としてサイズ0のカプセルを維持し、その含量を適切に調節し、これにより毎日の摂取量を顕著に低下させてもよい。EPIの処置は、しばしば乳児期に始まる長期的な処置である。より少量の単位服用量に含めることができ、かつ/または食事あたりの単位剤形の数を減らすことができるようにパンクレリパーゼを製剤化できることは、患者にとって重要な利点となる。
本発明の新規の剤形はまた、小さな粒子の剤形を含んでもよい。単位体積あたりの効力が増大したパンクレリパーゼ生成物は、ビーズの寸法の減少に関する重要な問題を克服するであろう。市販のパンクレリパーゼの剤形の大部分は、パンクレリパーゼのビーズで充填したカプセルであり、腸溶性ポリマーでコーティングされている。このコーティングは、膵臓のリパーゼが酸性媒体中で非可逆的に不活化されることから使用されている。カプセルを開けて、ビーズを特定の食物にばらまいてもよく、この方法は、若年の患者、または嚥下困難患者もしくは服薬錠数の多さに対処するのが難しい患者にとって重要な選択肢となる。ビーズは最大2mmであり得る相当の直径を有することから、この選択肢は、すべての患者の必要性に対処していない。このことは、乳児または経管栄養を必要とする患者のための液体に、このビーズを簡単に懸濁できないことを意味する。ビーズの寸法を減らす試みは、総表面積を大きく増大させることとなり、結果として粒子の増大した表面積を有効的に被覆するために、より多くの腸陽性ポリマーが必要となる。これにより、剤形のバルクが服用錠数を更に増大させ、コーティングする賦形剤のレベルが、その1日摂取量で設定される確立した上限を超える可能性がある点まで、剤形のバルクおよび摂取されるポリマー量が著しく増大することとなる。
バルクをかなり減少させたHA−パンクレアチンを利用できることは、全用量を単一の単位剤形に含めることができるだけでなく、または単位剤形の数を減らすことができるだけでなく、他の化合物とパンクレリパーゼの併用を可能にする。たとえば、炭酸水素ナトリウムなどの制酸緩衝剤およびHA−パンクレアチンを、単一の単位剤形に組み合わせてもよいが、このような組み合わせは、追加的なカプセル/錠剤が必要であり、かつ/または過剰な大きさのカプセル/錠剤の大きさが必要であるため、すでに非常に多くの服薬錠数を顕著に増大させることから、膵酵素と、現在のパンクレリパーゼを使用して胃のpHを増加させる薬剤とのそのような併用を企図することは可能ではない。
また、HA−パンクレアチンは、緩衝液が、パンクレアチンのリパーゼ成分の酸不活性化を防止することから、腸溶コーティングを用いなくとも分散可能な剤形を提供する選択肢を提供する。さらにまた、炭酸水素塩の分泌が、概してEPI患者で低減しているため、炭酸水素塩の補充もまた治療上の利益を提供し得る。この新規の剤形は、即時放出または遅延放出用に製剤化することができ、かつ液体の媒体に分散できる。この後者の特性は、この組成が、液体食または別の簡便な媒体に容易に分散可能であるため、液体食を必要とする患者にとって重要な利点を提供する。これらの併用は、様々な従来の剤形、たとえばカプセル、錠剤、分包包装、ビーズ、および液体などで送達することができる。上述するように、腸溶性ポリマーでパンクレリパーゼの剤形をコーティングする必要性は、酸性媒体中でリパーゼ酵素が不安定であるためであるが、しかしながら、プロトンポンプ阻害剤の使用を介して胃のpHを上げると、リパーゼを不活化するために十分低いpHのレベルにおそらく曝露されないため、リパーゼは活性のままであることが証明されている。この手法は、服薬錠数を増加させ、かつ別の欠点を克服するために追加的の長期的な投薬を使用することから、簡便ではなく、また必ずしも医学的に望ましいとは言えない。胃のpHは、炭酸水素ナトリウムなどの単純な制酸剤で一時的に中和することができ、炭酸水素ナトリウムは、薬剤Zegerid(登録商標)の成分であり、PPIオメプラゾールなどの酸不安定性の薬剤の保護に有益であることが示されている。この薬剤中の炭酸水素ナトリウムのレベルは、1.1gであり、オメプラゾールのレベルは、20mgまたは40mgのいずれかであり、これらの成分は、硬いシェルカプセルに含まれている。
HA−パンクレアチンおよびHアンタゴニストであるプロトンポンプ阻害剤または胆汁酸塩などの少なくとも1つの他の活性化合物の組み合わせを含む単一剤形もまた、本発明に開示されている。
本発明を用いることにより生成物が改善されている。実際に、HA−パンクレアチンの調製により、このバイオバーデンを有する材料の量を低下させる結果として、単純にバイオバーデンの低減をもたらす。しかしながら、さらに、この調製工程のために使用する方法もまた、バイオバーデンを低減させることができ、結果として妨害が著しく少ない生成物が生成される。さらに、生成物から大量の不活性材料を除去することにより、たとえば、濾過、紫外線(UV)光の曝露といった、適用される注射可能な生体物質に使用する滅菌技術の使用を可能にする。繰り返しになるが、これは、生成物の特徴において重要かつ予測し得なかった改善を表すものである。
本発明の組成物または経口剤形に存在するHA−パンクレアチンは、以下の工程にしたがって調製される。
出発材料はパンクレアチンである。本発明では、この用語を、用語「API」または「出発パンクレアチン」、または「出発膵酵素」、または「天然のパンクレアチン」、「出発パンクレリパーゼ」、または「天然のパンクレリパーゼ」を使用して言及することもありうる。
簡便な出発材料は、たとえばNordmark Arzneimittel GmbHまたはScientific Protein Laboratories LLCか販売されているブタ由来のパンクレリパーゼである。ウシまたは他の哺乳類の供給源由来の類似の抽出物を使用してもよい。好ましい出発材料はブタ由来のパンクレリパーゼである。粗製抽出物を生成するために使用する抽出の手順を、以下のステップを含むものとしてまとめることができる:ブタ膵腺を湿潤状態ですりつぶす;パンクレリパーゼの「アクチベータ」の添加;タンパク質を沈殿かつ脂質を除去するための冷却かつ加熱したイソプロパノールによる「粗製酵素スラリー」の処置;線維状物質を除去し、圧縮かつ濃縮するための遠心分離および濾過ステップ;「ウェットケーキ」の真空乾燥;バルク密度および粒子の大きさのための「ウェットケーキ」の粉砕および製粉。この乾燥生成物が、現在の製品として使用されるパンクレアチンである。
本発明のHA−パンクレアチンは、出発パンクレアチンをさらに処置することにより調製される。この処置は、膵酵素を基とする生成物の効能にとって鍵となる要素を保存し、本質的ではない要素を除去するものである。
本発明の工程からもたらされる物質はHA−パンクレアチンである。
少なくとも約120USP IU/mgのリパーゼ比活性を有するHA−パンクレアチンは、溶媒でパンクレアチンを処理することを含む工程を使用して調製され、上記溶媒は、28〜45(MPa)0.5から構成されるヒルデブラント溶解パラメータ(SP)を有し、上記溶媒は、1つの有機溶媒、または有機溶媒の混合物、または少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物であり、この工程は、低温、好ましくは室温を下回る温度で実行される。
1つの実施形態では、少なくとも約120USP IU/mgのリパーゼ比活性を有するHA−パンクレアチンは、溶媒でパンクレアチンを処理する工程を使用して調製され、上記溶媒は、28〜38(MPa)0.5から構成されるヒルデブラント溶解パラメータ(SP)を有し、上記溶媒は、1つの有機溶媒、または有機溶媒の混合物、または少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物であり、工程が、低温、好ましくは室温を下回る温度で実行されている。
1つの特定の実施形態では、少なくとも約120USP IU/mgのリパーゼ比活性を有するHA−パンクレアチンは、溶媒でパンクレアチンを処理することを含む工程を使用して調製され、上記溶媒が、28〜34(MPa)0.5から構成されるヒルデブラント溶解パラメータ(SP)を有し、上記溶媒は、1つの有機溶媒、または有機溶媒の混合物、または少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物であり、この工程は、低温、好ましくは室温を下回る温度で実行される。
別の特定の実施形態では、少なくとも約120USP IU/mgのリパーゼ比活性を有するHA−パンクレアチンは、溶媒でパンクレアチンを処理することを含む工程を使用して調製され、上記溶媒が、34〜38(MPa)0.5から構成されるヒルデブラント溶解パラメータ(SP)を有し、上記溶媒は、1つの有機溶媒、または有機溶媒の混合物、または少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物であり、この工程は、低温、好ましくは室温を下回る温度で実行される。
別の実施形態では、少なくとも約120USP IU/mgのリパーゼ比活性を有するHA−パンクレアチンは、溶媒でパンクレアチンを処理することを含む工程を使用して調製され、上記溶媒が、34〜45(MPa)0.5から構成されるヒルデブラント溶解パラメータ(SP)を有し、上記溶媒は、1つの有機溶媒、または有機溶媒の混合物、または少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物であり、この工程は、低温、好ましくは室温を下回る温度で実行される。
1つの特定の実施形態では、少なくとも約120USP IU/mgのリパーゼ比活性を有するHA−パンクレアチンは、溶媒でパンクレアチンを処理することを含む工程を使用して調製され、上記溶媒が、38〜45(MPa)0.5から構成されるヒルデブラント溶解パラメータ(SP)を有し、上記溶媒は、1つの有機溶媒、または有機溶媒の混合物、または少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物であり、この工程は、低温、好ましくは室温を下回る温度で実行される。
HA−パンクレアチンは、少なくとも約120USP IU/mg、または少なくとも約150USP IU/mg、または少なくとも約200USP IU/mg、または少なくとも約400USP IU/mg、または少なくとも約500USP IU/mgのリパーゼ比活性を有し得る。
ヒルデブラント溶解パラメータは、特定の溶媒の相対的な溶解力を示す数値である。これは、溶媒の凝集エネルギー密度に由来し、言い換えると気化熱に由来する。ヒルデブラントの値は、Barton Handbook of Solubility Parameters, CRC Press, 1983などの文献から利用可能である。この工程の溶媒は、1つの有機溶媒、または複数の有機溶媒の混合物、または少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物であり、有機溶媒と水性溶媒との混合物は、1つまたは複数の有機溶媒と、1つまたは複数の水性溶媒とを含み得る。この溶媒は、以下の溶解度の値:45、42、40、38、36、35、34、および28を有しうる。
有機溶媒は、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、ジエチルエーテル、シクロヘキサン、四塩化炭素、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、トリクロロエチレン、アセトン、ジメチルホルムアミド、n−プロパノール、イソプロパノール、エタノール、ジメチルスルホキシドブチルアルコール、メタノール、アセトニトリル、ジオキサン、および塩化メチレン(methylenchloride)を含む溶媒の群から選択され得る。好ましい有機溶媒は、アセトン、イソプロパノール、およびエタノールである。
水性溶媒は、水または緩衝溶液からなる群から選択され得る。好ましい緩衝液は、pH=7またはpH=4であり、これらはそれぞれ、pH=7、10mMのリン酸塩緩衝液、およびpH=4.0、10mMの酢酸塩の緩衝液であり得る。
本発明の一実施形態では、溶媒は、1つまたは複数の有機溶媒および1つの水性溶媒を含む混合物であって、上記混合物が、28〜45(MPa)0.5の範囲のヒルデブラント溶解パラメータを有する。本発明の実施形態では、溶媒は、1つまたは複数の有機溶媒および1つの水性溶媒を含む混合物であって、上記混合物が、28〜38(MPa)0.5の範囲のヒルデブラント溶解パラメータを有する。1つの特定の実施形態では、溶媒は、1つまたは複数の有機溶媒および1つの水性溶媒を含む混合物であって、上記混合物は、28〜34(MPa)0.5の範囲のヒルデブラント溶解パラメータを有する。1つの特定の実施形態では、溶媒は、1つまたは複数の有機溶媒および1つの水性溶媒を含む混合物であって、上記混合物は、34〜38(MPa)0.5の範囲のヒルデブラント溶解パラメータを有する。別の実施形態では、溶媒は、1つまたは複数の有機溶媒および1つの水性溶媒を含む混合物であって、上記混合物は、34〜45(MPa)0.5の範囲のヒルデブラント溶解パラメータを有する。1つの特定の実施形態では、溶媒は、1つまたは複数の有機溶媒および1つの水性溶媒を含む混合物であって、上記混合物は、38〜45(MPa)0.5の範囲のヒルデブラント溶解パラメータを有する。溶媒混合物のSPは、ヒルデブラント溶解パラメータを使用して計算する。
1つの実施形態では、溶媒は、38(MPa)0.5のSPを有し、水性溶媒と有機溶媒の混合物である。SP=38を有するこのような2成分溶媒のいくつかの例として、
アセトン‐緩衝液:pH=7の緩衝液に対するアセトンの体積比率は、35:65である;pH=4.0の緩衝液に対するアセトンの体積比率は、35:65である;SP(アセトン)=20.2、SP(緩衝液)=47.9
エタノール−緩衝液:PH=7の緩衝液に対するエタノールの体積比率は、45:55である;pH=4.0の緩衝液に対するエタノールの体積比率は45:55である;SP(エタノール)=26.0、SP(緩衝液)=47.9
がある。
別の実施形態では、SP=34(MPa)0.5の2成分溶媒は、アセトン‐緩衝液である:pH=7の緩衝液に対するアセトンの体積比率は50:50である;SP(アセトン)=20.2、SP(緩衝液)=47.9。
さらなる別の実施形態では、SP=35(MPa)0.5の2成分溶媒は、アセトン‐緩衝液である:pH=7の緩衝液に対するアセトンの体積比率は45:55である;SP(アセトン)=20.2、SP(緩衝液)=47.9。
本発明の一実施形態(単一のステップ工程)では、28〜45(MPa)0.5のSPを有する溶媒でパンクレアチンを処理することは、以下の:a1)撹拌しながら溶媒にパンクレアチンを懸濁するステップと、a2)ステップa2)の混合物の可溶部分(上清)から不溶部分(ペレット)で分離するステップと、a3)a1で得た不溶部分を乾燥させるステップとを含み、上記ステップa1〜a3は、室温より低い温度で実行される。この工程の実行に適した温度は4℃である。
本発明の一実施形態(単一のステップ工程)では、34〜38(MPa)0.5のSPを有する溶媒でパンクレアチンを処理することは、以下の:a1)撹拌しながら溶媒にパンクレアチンを懸濁するステップと、a2)ステップa2の混合物の可溶部分(上清)から不溶部分(ペレット)で分離するステップと、a3)ステップa1で得た不溶部分を乾燥させるステップとを含み、ステップa1〜a3は、室温より低い温度で実行される。この工程の実行に適した温度は4℃である。
ステップ1aは、好ましくは約60分間実行される。好ましい温度は4℃である。分離ステップ(ステップa2)は、遠心分離、沈降、または濾過などの異なる方法により実行され得る。乾燥ステップ(a3)は、たとえば、効率の高い乾燥器、真空ポンプ、凍結乾燥器で行うことができ、他の方法もまた使用できる。ステップa1の溶媒中のパンクレアチンの濃度は、好ましくは、0.050〜0.3mg/mLから構成される量、好ましくは0.065〜0.1mg/mLの量であり、好ましくは0.065mg/mLまたは0.1mg/mLである。
単一のステップ工程である1つの特定の実施形態では、溶媒は、38(MPa)0.5のSPを有し、アセトンおよびpH7の緩衝液(10mMのリン酸塩)の混合物であり、ステップa1のパンクレアチンは10g/mLの濃度である。
本発明の別の実施形態(2つのステップの工程)では、溶媒は、有機溶媒と水性溶媒との混合物であり、まずパンクレアチンを水性溶媒に分散して、次いで有機溶媒をその上に添加する。この実施形態では、ステップa1は、以下の、a1.1(懸濁)撹拌しながら水性溶媒にパンクレアチンを懸濁するステップと、a1.2(沈殿)有機溶媒またはその混合物をステップa1.1の懸濁物に添加するステップとを含む。ステップa1.1の混合物は静的条件下で保存される。ステップa1.1の持続時間は、スケールおよび器具に応じて約10〜約30分である。ステップa1.2の持続時間は約30分である。
水性溶媒中のパンクレアチンは、0.050〜0.3mg/mLから構成される量、好ましくは0.1〜0.3mg/mL、好ましくは0または0.3mg/mLの量であり、有機溶媒は、好ましくはエタノールまたはアセトンのいずれかであり、水性溶媒は、好ましくはpH=4.0の緩衝液(10mMの酢酸塩緩衝液など)またはpH7の緩衝液(10mMのリン酸塩など)である。
単一のステップ工程の1つの特定の実施形態では、溶媒は、38(MPa)0.5のSPを有し、アセトンおよびpH7の緩衝液(20mMのリン酸塩など)の混合物であり、ステップa1のパンクレアチンは、0.1mg/mLの濃度で存在する。
単一ステップ工程の別の特定の実施形態では、溶媒は、38(MPa)0.5のSPを有し、アセトンおよびpH4の緩衝液(10mMの酢酸塩緩衝液など)の混合物であり、ステップa1のパンクレアチンは、0.1mg/mLの濃度で存在する。
本発明のさらなる別の実施形態(複数のステップ工程)では、溶媒が有機溶媒と水性溶媒との混合物である際、まずパンクレリパーゼを水性溶媒に分散し、次いで有機溶媒を、この水性分散物の可溶部分に添加する。この実施形態では、工程ステップa1は、以下の、a1.1)(懸濁)撹拌しながら水性溶媒にパンクレアチンを懸濁するステップと、a1.2)(分離)不溶部分(ペレット)からステップa1.1の可溶部分(上清)を分離するステップと、a1.3)(沈殿)、有機溶媒またはその混合物を、ステップa1.2の可溶部分に添加するステップとを含む。
ステップa1.1は、好ましくは約30分実行される。ステップa1.3の混合物は、約15分間静的条件下で保存される。これらのステップに好ましい温度は4℃である。
水性溶媒中のパンクレアチンは、好ましくは、0.05〜0.3mg/mLから構成される量、好ましくは0.1〜0.3mg/mL、好ましくは0.1または0.3mg/mLの量で存在する。使用する溶媒のSPは、好ましくは38である。有機溶媒は、好ましくはエタノールまたはアセトンのいずれかであり、水性溶媒は、好ましくはpH=4.0の緩衝液(10mMの酢酸塩緩衝液など)またはpH7の緩衝液(10mMのリン酸塩など)である。
複数のステップの工程の1つの特定の実施形態では、溶媒は、38(MPa)0.5のSPを有し、アセトンおよびpH4.0の緩衝液(10mMの酢酸塩緩衝液など)の混合物であり、ステップa1のパンクレアチンは、0.3mg/mLの濃度で存在する。
複数のステップの工程のさらなる別の実施形態では、溶媒は、38(MPa)0.5のSPを有し、エタノールおよびpH4.0の緩衝液(10mMの酢酸塩緩衝液など)の混合物であり、ステップa1のパンクレアチンは、0.3mg/mLの濃度で存在する。
複数のステップの工程のさらなる別の実施形態では、溶媒は、38(MPa)0.5のSPを有し、エタノールおよびpH4.0の緩衝液(10mMの酢酸塩緩衝液など)の混合物であり、ステップa1のパンクレアチンは、0.1mg/mLの濃度で存在する。
複数のステップの工程のさらなる別の実施形態では、溶媒は、38(MPa)0.5のSPを有し、アセトンおよびpH7の緩衝液(10mMのリン酸塩緩衝液など)の混合物であり、ステップa1のパンクレアチンは、0.3mg/mLの濃度で存在する。
分離ステップ(ステップa2およびa1.2)は、遠心分離または濾過などの異なる方法により実行され得る。HA−パンクレアチンの調製工程のうちすべての工程ステップは、温度制御下で実行されており、この温度は常に室温を下回り、好ましくは約4℃であり、湿度もまた制御され得る。
本発明の工程は、HA−パンクレアチンの滅菌、およびウイルスの不活性化またはウイルス負荷の低下を含み得るが、これは濾過、加熱、照射(紫外線照射、X線照射、β線照射、およびガンマ線照射)、高圧処理および/またはβプロピオラクトン(propriolactone)(BPL)を使用するなどの核酸のアルキル化により、実行され得る。約18時間超、好ましくは18〜48時間、さらにより好ましくは18〜30時間といった適切な時間、85℃超、好ましくは85℃〜100℃などの温度での加熱は、ウイルス混入物の低減にも有効である。0.5重量%以下の残留水分を有する固体のHA−パンクレアチンに、低温での加熱(84℃、好ましくは80℃)を行ってもよい。
本発明に開示される手法には多くの利点があることが上記から明らかである。本発明の手法は、消化液に存在し、出発材料の消化を維持する消化酵素の天然のスペクトルおよび天然の供給源を保持するものである。本発明の手法は、粗製物抽出工程の結果として残っている消化に必要とされていない材料を除去するものであり、よって、APIのバルクが減少する。本発明の手法により、細菌またはウイルス混入物の低減または除去が可能となる。本発明の手法により、混合した酵素クラスの互いに対する比率の制御が可能となる。さらにAPIを、高力価の多数の剤形に製剤化できる。
本明細書中に記載の本発明は、上述の理由により、現存する生成物よりもすぐれており、かつ治療に顕著な進歩を提示する生成物をもたらすものである。
実験
材料
パンクレアリパーゼ(API、出発パンクレリパーゼまたはパンクレアチン、天然のパンクレリパーゼまたはパンクレアチン)は、Nordmarkにより提供される。これは、ブタ膵臓から抽出され、典型的にタンパク質を約30%含み(ブラッドフォード法で定量化)、94.4IU/mgのリパーゼ活性、253.2IU/mgのプロテアーゼ活性、420.3IU/mgのアミラーゼ活性を有し、P/L比は2.7、A/L比は4.5であり、水の含量は0.3である。この材料を、1次元および2次元の電気泳動、次いでMALDI TOFによる特徴付けにより解析して、パンクレリパーゼの構成成分を同定する(Mario Negri Institute, Milan, Italy)。この抽出物の2次元の電気泳動から、水に明らかに容易に可溶である画分の中に少なくとも50のタンパク質/ペプチドスポット、および水に明らかに容易に可溶ではない画分の中に30のタンパク質/ペプチドスポットが存在することが示される。溶解度の決定は、活性酵素が上に吸着し得る、またはパンクレリパーゼの水不溶性成分により捕捉され得るという事実により混同される。また溶解度は、pHの関数でもある。混合物中の個々のタンパク質に対応するスポット、および可溶性の高いまたは可溶性の低い画分を使用して調製したゲルの画像を、主なスポットを切断してウシのトリプシンで消化させ、かつマトリックス支援レーザー脱離イオン化−飛行時間型質量分析法(MALDI−TOF)および酵素電気泳動を使用して解析した後に解析する。ペプチド質量フィンガープリントを、ライブラリーの参照物質のフィンガープリントと比較し、アミラーゼ、リパーゼ、コリパーゼ、カルボキシペプチダーゼA1およびB、エラスターゼ2Aおよび1、キモトリプシン、トリプシン、およびホスホリパーゼA2を同定する。この抽出物は、明らかに、比較的粗製であり、多くの活性酵素種に加えて多くの外来性タンパク質を含む。
腸溶製剤:Peptamen(登録商標) Junior 1.0 Cal(Nestle、250mL包装):脂肪含有量:3.8g/100mL、タンパク質含有量:3g/100mL、脂肪および炭水化物含有量:20.4g/Ml。
方法
脂肪分解活性:パンクレリパーゼ酵素USPのモノグラフに記載のリパーゼアッセイの標準的な手順に基づく方法を用いて測定を実行し、これは、使用する基質(オリーブ油)中のエステル型脂肪酸の加水分解から形成される遊離脂肪酸の、pHスタット法による滴定に基づく。これは、以下の原理に基づく:リパーゼは、トリグリセリドの加水分解を触媒し、遊離脂肪酸(FFA)の形成をもたらす。形成したFFAを経時的に滴定すると、リパーゼの酵素活性が決定され、これを、単位で表記することができる:1U=1分間に形成されたFFA1μモル。pHの値が、固定値と比較して変化する場合(PHスタット法)、NAOH(滴定剤)の添加を提供する実験系を介して安定したpH値を維持することにより反応が起こる。添加した滴定剤の経時的な量は、トリグリセリドに対するリパーゼの作用により形成されたFFAの量に対応する。曲線の勾配(添加した滴定剤=f(体積(mL)/時間(分))は、リパーゼの酵素活性を与える。
以下に報告するリパーゼ活性(LA)は、常にIU USPとして表される。
以下に報告するリパーゼの比活性(LSA)は、常に、IU USP/ mgとして表される。
タンパク質分解活性およびアミロース分解活性:パンクレリパーゼ酵素のUSPモノグラフに記載の標準的な手法に従って測定を行う。以下で報告する酵素の比活性(SA)を、常にIU UDP/mgとして表す。
水分含有量を、80℃で4時間(試料18、19、および20)でのTGA、またはカールフィッシャー法(試料26、27、および28)により測定する。
内部標準物質としてパルミチン酸コレステリルを使用して、ヘキサン:イソプロパノール(3:2)でトリグリセリドを抽出し、HPLCにより解析する。全ての保持時間を標準物質のトリオレイン溶液と比較することにより、ピークを同定する。
タンパク質解析:総タンパク質含有量をブラッドフォードアッセイで定量化する。
炭水化物の解析:1)短鎖の糖を、内部標準物質としてキシリトールを使用したHPLCにより解析する。全ての保持時間を、糖の標準物質、すなわちマルトースと比較することにより、ピークを同定する。2)マルトデキストリンを、Carrez IおよびCarrezIIの存在下で抽出し、HPLCにより解析し、全ての保持時間を、マルトデキストリンの標準物質、すなわちマルトース一水和物、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、およびマルトヘプタオースと比較することにより、ピークを同定する。
実施例
実施例1
HA−パンクレアチンの調製;0.1g/mL;マルチステップ:懸濁、分離、沈殿(SP=38:アセトン:水性溶媒=35:65;エタノール:溶媒水性溶媒=45:55)
ステップa1.1‐懸濁:出発パンクレリパーゼを、0.1g/mLの濃度、4℃で水性溶媒に分散し、30分間撹拌し続ける。この実験を、650mg(有機溶媒がアセトンの場合)または550mg(有機溶媒がエタノールの場合)の出発パンクレリパーゼのいずれかを使用して実験室規模で実行する。4つの異なる水性溶媒:1)pH=4.0の緩衝液(10mMの酢酸塩緩衝液);2)pH=7.0の緩衝液(10mMのリン酸塩);3)脱イオン水(DW);4)NaCl(0.5M)を含むpH=4.0の緩衝液(10mMの酢酸塩)を、パンクレリパーゼの懸濁に関して試験する。
ステップa1.2‐分離:ステップa.1.1からの懸濁物を遠心分離(10分、4℃、約11,000g)し、上清(SN)をペレットから分離する。
ステップa1.3‐沈殿:有機溶媒を、ステップa.1.2の上清に添加し、混合物を静的条件で15分間、4℃で保存する。有機溶媒はアセトンまたはエタノールのいずれかである。アセトンは、水性溶媒それぞれ65部(体積)あたり35部(体積)の量で添加する。エタノールは、水性溶媒それぞれ55部(体積)あたり45部(体積)の量で添加する。
ステップa2‐分離:混合物を遠心分離(10分、4℃、約11,000g)して、パンクレリパーゼ酵素を含むペレットから上清を分離する。このペレットをステップa1.1で使用した水性溶媒に再度懸濁する(再懸濁後のペレットのLA、沈殿物)。
異なるステップの材料を解析する。リパーゼ活性(LA)として表すパンクレリパーゼの量を、
ステップa1の懸濁物(懸濁物のLA;LA−Sa.1.1)
ステップa2で得られた上清(SNのLA、沈殿物、LA−SN)
ステップa2で得、次いで出発媒体に再度懸濁したペレット(ペレットのLA、沈殿物、LA−P)
で測定する。
結果を表1、2、3、および4に記録する。
Figure 2016527247
表1は、パンクレリパーゼの沈殿物(ステップa1.3)が、沈殿部分(ペレット)においてリパーゼ活性の約67〜約77%の範囲の良好な回収を可能にすることを示す。収率は、最初の懸濁したパンクレリパーゼのリパーゼ活性に関するステップa2(ペレットおよび上清)の総リパーゼ活性の%であり、ステップa1.1(Sa1.1)の懸濁物のリパーゼ活性:(LA−SN+LA−P)/(LA−Sa.1.1)として表す。
Figure 2016527247
この工程の収率は、約37〜約56%の範囲である。収率%は、ステップa1.aで使用したパンクレリパーゼの理論上のリパーゼ活性に関する、ステップa2のペレットおよび上清の総リパーゼ活性であり、無処置の原材料の比活性(すなわち、標準的なUSP法に従って決定した94.4IU USP/mg)およびその初期重量を因数分解することにより計算される。
Figure 2016527247
濃縮係数(pH非依存的)は、ステップa2のペレットのリパーゼ活性と、出発パンクレアチン(94.4IU/mgである)のリパーゼ活性のとの比率を計算することにより決定する。この工程により最大2.5の濃縮係数が得られる。またこの濃縮は、HPLCプロファイル解析によっても確認される。
他の消化酵素に関して、最終ペレット(ステップa2の沈殿物)のアミラーゼ含有量は、出発パンクレリパーゼのアミラーゼ含有量よりも少ない。
実施例2.HA−パンクレアチンの沈殿;0.3g/mL;マルチステップ:懸濁、分離、沈殿(SP=38:アセトン:水性溶媒=35:65;エタノール:水性溶媒=45:55)
ステップa.1.1‐懸濁:パンクレリパーゼ(API)を、0.3g/mLの濃度、4℃で水性溶媒に分散し、30分間撹拌する。この実験を、650mg(有機溶媒がアセトンの場合)または550mg(有機溶媒がエタノールの場合)の出発パンクレリパーゼのいずれかを使用して、実験室規模で行う。2つの実験を、異なる水性溶媒:1)pH=4.0の緩衝液(10mMの酢酸塩緩衝液);2)pH=7.0の緩衝液(10mMのリン酸塩)のそれぞれにおいて行う。
ステップa1.2−分離:ステップa1からの懸濁物を遠心分離(10分、4℃、約11,000g)し、上清(SN)を、ペレットから分離する。
ステップa1.3−沈殿:有機溶媒を、ステップa1.2の上清に添加し、混合物を、静的条件で15分間、4℃で保存する。有機溶媒はアセトンまたはエタノールのいずれかである。アセトンは、水性溶媒それぞれ65部(体積)あたり35部(体積)の量で添加する。エタノールは、水性溶媒それぞれ55部(体積)あたり45部(体積)の量で添加する。
ステップa2−分離:この混合物を遠心分離(10分、4℃、約11,000g)して、パンクレリパーゼ酵素を含むペレットから上清を分離する。ペレットを、出発水性溶媒に再度懸濁する(再懸濁後のペレットのLA、沈殿物)。
ステップa3‐乾燥:ステップa2のペレットを乾燥させる。
異なるステップの材料を解析する。パンクレリパーゼの量を、リパーゼ活性(LA)として表し、
ステップa1の懸濁物(懸濁物のLA;LA−Sa1.1);
ステップa2で得られた上清(SNのLA、沈殿物、LA−SN);
ステップa2で得られ、次いで出発水性媒体で再度懸濁したペレット(ペレットのLA、沈殿物、LA−P)
で測定する。
結果を、表4、5、および6に記録する。
Figure 2016527247
表4は、沈殿後の回収率が非常に良好(73〜92%)であることを示す。
Figure 2016527247
0.3g/mLのパンクレリパーゼの濃度で実行したマルチステップの工程の総収率は、約56〜約64の範囲にある。
Figure 2016527247
濃縮係数を、ステップa2のペレットのリパーゼ活性と、ステップa1.1の出発パンクレリパーゼのリパーゼ活性(94.4U/mg)との比率を計算することにより計算する。濃縮係数は、1.9〜3.0の範囲にある。
実施例3 HA−パンクレアチンの調製;0.1g/mL:2ステップ:懸濁、沈殿(SP=38:アセトン:水性溶媒=35:65;エタノール:水性溶媒=45:55、SP(アセトン)=20.2、SP(エタノール)=26.0、SP(緩衝液)=47.9)
ステップa1.1−懸濁:パンクレリパーゼを、0.1g/mLの濃度、4℃で水性溶媒に分散し、30分間撹拌し続ける。この実験を、650mg(有機溶媒がアセトンの場合)または550mg(有機溶媒がエタノールの場合)の出発パンクレリパーゼを使用して実験室規模で実行する。2つの実験を、異なる水性溶媒:1)pH=4.0、10mMの酢酸塩緩衝液;2)pH=7.0、10mMのリン酸塩緩衝液でそれぞれ行う。
ステップa1.2‐沈殿:有機溶媒を、ステップa1.1の懸濁物に添加し、この混合物を、4℃で15分間保存する。この有機溶媒はアセトンまたはエタノールのいずれかである。アセトンは、水性溶媒それぞれ65部(体積)あたり35部(体積)の量で添加する。エタノールは、水性溶媒それぞれ55部(体積)あたり45部(体積)の量で添加する。
ステップa.2−分離:混合物を遠心分離(10分、4℃、約11,000g)して、膵酵素を含むペレットから上清を分離する。ペレットを、出発水性溶媒に再度懸濁する(再懸濁後のペレットのLA、分離物)。
異なるステップの材料を解析する。パンクレリパーゼの量をリパーゼ活性として表し、全行程に沿って、
ステップa1.1の懸濁物(懸濁物のLSA;LA−Sa1.1)
ステップa2で得られた上清(SNのLA,分離物、LA−SN);
ステップa2で得られ、次いで出発媒体に再度懸濁したペレット(ペレットのLA、沈殿物、LA−P)
で測定する。
結果を表7、8、および9に記録する。
Figure 2016527247
沈殿後の回収率は高く、ほぼ完全な回収が、2ステップ工程で達成される。
Figure 2016527247
全工程の収率は73.1〜84.5の範囲にあり、複数のステップの工程を用いて得た収率よりも高い。収率%は、ステップa1.1で使用したパンクレアチンの理論上のリパーゼ活性に関する、ステップa2のペレットおよび上清の総リパーゼ活性であり、これは、出発材料(すなわち標準的なUSP法により決定した94.4IU USP/mg)の比活性およびその初期重量を因数分解することにより計算する。
Figure 2016527247
この結果から、2ステップ工程におけるpH=7の水性緩衝液およびアセトンの使用が、興味深い収率(総工程の収率が約76%)、ならびに2.1〜4.2の範囲の濃縮係数が提供することが示される。
実施例4 HA−パンクレアチンの調製;0.1g/mL;2ステップ;懸濁、沈殿、スケールアップ(SP=38:アセトン:水性溶媒=35:65)
ステップa1.1−懸濁:6.5gの出発パンクレリパーゼ(61,400IU リパーゼ)を、pH=7.0の緩衝液(10mMのリン酸塩緩衝液)45mlに4℃で分散し、各サイクル1分間で、撹拌(Ultraturrax、3サイクル)する。この攪拌機を10mlの冷却緩衝液10mlで2回洗浄し、残りのパンクレリパーゼを回収する。
ステップa1.2‐沈殿:35mLのアセトンを、ステップa1.1の懸濁物に添加し、混合物を静的条件下で、30分間4℃で保存する。
ステップa2−分離:混合物を遠心分離(15分、4℃、約2,700g)して、
膵酵素を含むペレットから上清を分離する。
ステップa3−乾燥:ペレットを、2つの異なるプロトコルに従って乾燥させる。ペレットの平均乾燥重量は1.55gであり、リパーゼ活性(LA)は365,000IUリパーゼであり、比活性(LSA)は235IU USP/mgである。
表10は、2つのプロトコルで得た各材料に関して測定したリパーゼ(P)、プロテアーゼ(P)、およびアミラーゼ(A)の比活性を報告する。ペレットのリパーゼ活性(1mLの緩衝液中の懸濁後に測定)は、乾燥処理の前にも測定する。これは、233.7IU USP/mgに達する。
Figure 2016527247
この解析から、乾燥工程自体は、LSAに影響を与えず、プロトコルが異なっても同一の酵素活性を有する材料をもたらすことが示される。前の実施例で計算された濃縮係数も常に2を超え、異なるプロトコルの間で一定である。これは、2.5(試料18)、2.7(試料19)、2.3(試料10)であり、平均値は2.5である。乾燥処理の前に測定したペレットのリパーゼ活性は、合計233.7IU USP/mg(試料18)に達する。
Figure 2016527247
異なるプロトコルを用いて得た試料のHPLCプロファイルを、重ねることができる(super−imposable)。出発材料のHPLCプロファイルとの関連する定性的な差は観察されなかった。
実施例5 HA−パンクレアチンの調製;0.1g/mL;2ステップ;懸濁、調製;スケールアップ(SP=38:エタノール:水性溶媒(pH=7)=45:55、試料21);(SP=34:アセトン:水性溶媒(pH=7)=50:50 試料22);(SP=35:アセトン:水性溶媒(pH=7)=45:55、試料23)。実施例4の調製工程を、ここで異なる量の出発パンクレリパーゼ、異なる量の緩衝溶液、および異なる量のアセトン(HS=34または35)またはエタノールの量(HS=38)に適用する。乾燥プロトコルは、24時間、6〜8℃、0.2mbarであり、他の全てのパラメータおよび条件は、実施例4と同一である。
Figure 2016527247
結果を表13および14に報告する。
Figure 2016527247
このデータから、乾燥工程自体はLAに影響を与えるものではなく、プロトコルが異なっても、同一の酵素活性を有する材料をもたらすことが示される。上述の実施例のように計算した濃縮係数は、1.6(試料21)、1.3(試料22)、1.7(試料23)である。
表14は、ここで適用したスケールアップ工程で得た最終的な精製材料の酵素活性および酵素の収率を示す。
Figure 2016527247
異なる凍結乾燥プロトコルで得た試料のHPLCプロファイルは、重ねることができる。出発材料のHPLCプロファイルとの関連する定性的な差は観察されていない。
異なるプロトコルで得た試料25および26から、プロトコル(HS=38)で示された試料24よりも低い比LAおよび高いPAおよびAAが示される。
実施例6 HA−パンクレアチンの調製;0.065および0.1g/mL;単ステップ:実験室規模(SP=38−アセトン:水性溶媒=35:65)
ステップa1−懸濁‐沈殿:650mg(試料24)または1000mg(試料25)の天然のパンクレリパーゼを、4℃で30分間撹拌しながら、緩衝液(pH=7、10mMのリン酸塩)およびアセトンの65:35の混合物(65容量の緩衝液および35容量のアセトン)10mLに分散する。
ステップa2−分離:ステップa1の混合物を遠心分離(10分、10,000g、4℃)して、膵酵素を含むペレットから上清を分離する。
ステップa3)−乾燥:ペレットを、高効率ポンプを用いて0.2mbarで乾燥する。
この材料を解析する。リパーゼ活性として表すパンクレリパーゼの量を、全行程に沿って、
ステップa2で得た上清(SNのLA、分離物、LA−SN);
ステップa2で得て、出発媒体で再度懸濁したペレット(ペレットのLA、沈殿物、LA−P);
で測定する。
懸濁物のLA−ステップa1の沈殿物(懸濁物のLA;LA−SN)は、理論値として表す。
結果を、表15および16に記録する。
Figure 2016527247
Figure 2016527247
単ステップ工程は、良好な収率、および2ステップ工程よりも高い反応係数を提供する。これは実施が簡単であり、直接的であることから、工業化にとって興味深いことである。
実施例7 HA−パンクレアチンの調製;0.1g/mL;単ステップ;パイロットスケール(SP=38−アセトン:水性溶媒:35:65)
ステップa1‐懸濁‐沈殿:10gの天然のパンクレリパーゼを、60分間、4℃で撹拌しながら、緩衝液(pH=7、10mMのリン酸塩)およびアセトンの溶媒混合物(65容量の緩衝液および35容量のアセトン)100mLに分散する。
ステップa2−分離:ステップa1の混合物を遠心分離(10分、2,700g、4℃)して、膵酵素を含むペレットから上清を分離する。
ステップa3)−乾燥、試料26のペレットを、ペトリ皿に注ぎ、試料28および29のペレットは、遠心管に保存したままにし、高効率ポンプを使用して0.2mbarで直接乾燥させる。
材料を解析する。リパーゼ活性として表されるパンクレリパーゼの量は、全工程に沿って、
ステップa2で得た上清(SNのLA、分離物、LA−SN);
ステップa2で得、次いで、出発媒体で再度懸濁したペレット(ペレットのLA、分離物、LA−P)
で測定する。
懸濁‐沈殿ステップa1のLA(懸濁物のLA;LA−SN)は、理論値として表される。
結果を、表17および18に報告する。
Figure 2016527247
リパーゼ、プロテアーゼ、およびアミラーゼ活性に関して良好な再現性が得られる。
Figure 2016527247
非常に高いリパーゼの収率が得られ、同様に濃縮係数も高い(2超)。これは、2.(試料26)、2.4(試料27)、2.3(試料28)である。
単ステップ工程は、良好な収率を提供する。4.2grのHA−パンクレアチンが得られ(出発パンクレリパーゼの42%)、リパーゼの総活性単位は、940,000IU USP(初期のLAの99〜100%)である。入手したHA−パンクレアチンは、221IU USP/mgの比活性を有する。
実施例8 HA−パンクレアチンの調製;0.1g/mL;マルチステップ;懸濁、沈殿、分離;比較例(SP=38−アセトン:水=35:65)
ステップa1.1−懸濁:パンクレリパーゼを、約30分間撹拌しながら、4℃、0.045mg/Lの濃度で水性溶媒(蒸留水)に分散する(試料29)。
ステップa1.2‐沈殿:80mLの溶媒混合物(アセトン:水=35:45)を、ステップa1.1の懸濁物20mLに添加する(ことにより最終溶媒混合物中でSP=38(MPa)0.5を得る)。この混合物を、静的条件下で、60分間25℃で保存する。
ステップa2−分離:この混合物を遠心分離(10分、3,000g、25℃)して、膵酵素を含むペレットから上清を分離する。
異なるステップの材料を解析する。リパーゼ活性として表されるパンクレリパーゼの量を、全工程に沿って、
ステップa1.1の懸濁物(懸濁物のLA;LA−Sa1.1)
ステップa2で得た上清(SNのLA、沈殿物、LA−SN)、
ステップa2で得、次いで出発蒸留水で再度懸濁したペレット(ペレットのLA、沈殿物、LA−P)
で測定する。
結果を、表19〜20に報告する。上述の実施例の2つのステップおよび1つのステップの方法で得た結果を、直接比較する目的のため同様にここで報告する。
Figure 2016527247
Figure 2016527247
この従来技術の工程は不十分な収率を提供し、酵素の不活化が顕著であり、結果としてリパーゼの濃縮は観察されていない。
実施例9 精製したHA−パンクレアチン(試料20)の特徴付け
HA材料を、消化能力に関して試験し、出発パンクレリパーゼと比較した。20mgのHA−パンクレアチンおよび50mgの出発パンクレリパーゼ(2300IU USPリパーゼに対応)を、それぞれ1mLの脱イオン水に懸濁し、50mLの腸溶製剤Peptamen Junior 1.0に37℃で添加し、100rpmで、60分、120分、および240分間撹拌する。消化試験を、1時間後、2時間後、および4時間後に行う。この試験を、各パンクレリパーゼの試料で6回繰り返した。
脂質栄養素を、トリオレインの消化(トリオレインのピークの減少)を測定することによりモニタリングする。総タンパク質消化を、ブラッドフォード法によりモニタリングする。アミロース分解工程を、短鎖糖の形成を測定することによりモニタリングする。消化の度合いの差異を、4時間の消化の後の天然およびHA材料の消化成績を比較することにより得る。
Figure 2016527247
活性の差を、式(天然のパンクレアチンの活性−HA−パンクレアチンの活性)/天然のパンクレリパーゼの活性で計算する。消化の差を、以下の式(天然のパンクレアチンの消化(%)−HA−パンクレアチンの消化(%))により計算する。
このインビトロ試験により、HA−パンクレアチンのリパーゼ、タンパク質、および炭水化物の消化を解析することが可能である。リパーゼの消化は、反応容器に存在する酵素活性の差に対する感受性がきわめて高く、よって、活性の10%の差異が消化量の差異の10%に対応する。消化の動態は同様の傾向を示す。これらの結果から、天然およびHAのパンクレアチンは、類似の脂質消化パターンを有することが示唆される。
タンパク質消化プロファイルはほぼ重ねることができることから、HA−パンクレアチンのプロテアーゼ活性は、同レベルの天然のパンクレリパーゼで消化を維持することが示唆される。プロテアーゼ活性の約60%の差は、タンパク質消化の度合いに関して全く効果をもたらすものではない。
炭水化物消化プロファイルは、マルトースの産生がHA−パンクレアチンでは少ないため、異なっている。アミラーゼ活性の差および消化産物の量の比較から、HA−パンクレアチンにおいても、アミロース分解が起こることが示される。

Claims (42)

  1. 高活性パンクレアチン(HA−パンクレアチン)であって、前記パンクレリパーゼが、少なくとも約120USP IU/mgのリパーゼ比活性を有する、高活性パンクレアチン。
  2. 少なくとも約150USP IU/mgのリパーゼ比活性を有する、請求項1に記載のパンクレアチン。
  3. 少なくとも約200USP IU/mgのリパーゼ比活性を有する、請求項1に記載のパンクレアチン。
  4. 少なくとも約500USP IU/mgのリパーゼ比活性を有する、請求項1に記載のパンクレアチン。
  5. 請求項1、2、3、または4に記載のHA−パンクレアチンを含む高力価医薬組成物。
  6. 前記パンクレアチンがブタ由来である、請求項1、2、3、4、または5に記載の組成物。
  7. 単位服用量あたり少なくとも約9,000USP IU、約20,000USP IU、約40,000USP IU、約60,000USP IU、約80,000USP IU、または約100,000USP IUのリパーゼを含む、請求項5または6に記載の組成物。
  8. 複数のコーティングされたHA−パンクレアチン粒子を含み、前記粒子が少なくとも1つの腸溶性ポリマーでコーティングしたコアを含む、請求項7に記載の組成物。
  9. 粉剤、ペレット、マイクロスフェア、カプセル、分包包装、錠剤、液体懸濁物、または液体溶液の形態である、請求項5、6、7、または8に記載の組成物。
  10. 少なくとも約120USP IU/mgのリパーゼ比活性を有するHA−パンクレアチンの調製のための工程であって、28〜45(MPa)0.5で構成されたヒルデブランド溶解パラメータを有する溶媒でパンクレアチンを処理することを含み、前記溶媒が、1つの有機溶媒、または有機溶媒の混合物、または少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物であり、前記工程の温度が室温を下回る、工程。
  11. 前記溶媒が、28〜38(MPa)0.5で構成されたヒルデブランド溶解パラメータを有する、請求項10に記載の工程。
  12. 前記溶媒が、28〜34(MPa)0.5で構成されたヒルデブランド溶解パラメータを有する、請求項10に記載の工程。
  13. 前記溶媒が、34〜38(MPa)0.5で構成されたヒルデブランド溶解パラメータを有する、請求項10に記載の工程。
  14. 前記溶媒が、34〜45(MPa)0.5で構成されたヒルデブランド溶解パラメータを有する、請求項10に記載の工程。
  15. 前記溶媒が、38〜45(MPa)0.5で構成されたヒルデブランド溶解パラメータを有する、請求項10に記載の工程。
  16. 少なくとも約150USP IU/mgのリパーゼ比活性を有するパンクレアチンの調製のための、請求項10、11、12、13、14、または15に記載の工程。
  17. 少なくとも約200USP IU/mgのリパーゼ比活性を有するパンクレアチンの調製のための、請求項10、11、12、13、14、または15に記載の工程。
  18. 少なくとも約250USP IU/mgのリパーゼ比活性を有するパンクレアチンの調製のための、請求項10、11、12、13、14、または15に記載の工程。
  19. a1)34〜45(MPa)0.5で構成されたヒルデブランド溶解パラメータを有する溶媒にパンクレアチンを懸濁するステップであって、前記溶媒が、1つの有機溶媒、または有機溶媒の混合物、または少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物である、ステップと、
    a2)前記ステップa1)の混合物の可溶部分から不溶部分を分離するステップと、
    a3)前記ステップa2)で得られた不溶部分を乾燥させるステップと
    を含み、
    前記工程で、温度が室温を下回る、
    請求項10に記載の工程。
  20. ステップ1a)が、約30分間実行され、工程の温度が4℃である、請求項19に記載の工程。
  21. 前記溶媒が、少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物であり、ステップa1が、以下の、
    a1.1)撹拌しながら水性溶媒にパンクレアチンを懸濁するステップと、
    a1.2)前記ステップ1a)の懸濁物に前記1つの有機溶媒またはその混合物を添加するステップと
    を含み、
    前記工程の温度が室温を下回る、
    請求項10、19、または20に記載の工程。
  22. 前記溶媒が、少なくとも1つの有機溶媒と水性溶媒との混合物であって、ステップa1)が、
    a1.1)撹拌しながら前記水性溶媒にパンクレアチンを懸濁するステップと、
    a1.2)前記ステップa1.1の可溶部分を不溶部分から分離するステップと、
    a1.3)前記ステップa1.2)の可溶部分に前記1つの有機溶媒またはその混合物を添加するステップと
    を含み、
    前記工程の温度が室温を下回る、
    請求項21に記載の工程。
  23. ステップa1.3)が、約30分間実行され、工程の温度が4℃である、請求項22に記載の工程。
  24. 前記ステップa1.1のパンクレアチンが、0.05〜0.3mg/mLから構成された量で存在する、請求項21、22、または23に記載の工程。
  25. 前記溶媒が、38(MPa)0.5のヒルデブラント溶解パラメータを有する、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24に記載の工程。
  26. 前記有機溶媒が、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ジエチルエーテル、シクロヘキサン、四塩化炭素、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、トリクロロエチレン、アセトン、ジメチルホルムアミド、n−プロパノール、イソプロパノール、エタノール、ジメチルスルホキシドブチルアルコール、メタノール、アセトニトリル、ジオキサン、および塩化メチレン(methylenchloride)の群から選択される、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25に記載の工程。
  27. 前記有機溶媒が、アセトン、イソプロパノール(isoprapanol)、およびエタノールの群から選択される、請求項26に記載の工程。
  28. 前記水性溶媒が、緩衝溶液である、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、または26に記載の工程。
  29. 前記緩衝溶液が、pH=7またはpH=4を有する、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、または28に記載の工程。
  30. 前記有機溶媒がアセトンであり、前記水性溶媒が、pH=7の緩衝溶液である、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、または28に記載の工程。
  31. 前記有機溶媒がエタノールであり、前記水性溶媒が、pH=7の緩衝溶液である、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、または28に記載の工程。
  32. 前記有機溶媒がアセトンであり、前記水性溶媒が、pH=4の緩衝溶液である、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、または28に記載の工程。
  33. 前記有機溶媒がエタノールであり、前記水性溶媒が、pH=4の緩衝溶液である、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、28、または24に記載の工程。
  34. 前記溶媒が、38(MPa)0.5のヒルデブラント溶解パラメータを有し、前記溶媒がアセトンとpH=7の緩衝溶液との混合物であり、前記ステップ1a)のパンクレアチンが、0.1mg/mLの濃度である、請求項19または21に記載の工程。
  35. 前記溶媒が、38(MPa)0.5のヒルデブラント溶解を有し、前記溶媒が、アセトンとpH=4の緩衝溶液との混合物であり、前記ステップa1のパンクレアチンが、0.1mg/mlの濃度で存在する、請求項22に記載の工程。
  36. 前記溶媒が、38(MPa)0.5のヒルデブラント溶解を有し、前記溶媒が、エタノールとpH=4の緩衝溶液との混合物であり、前記ステップa1のパンクレアチンが、0.1mg/mlの濃度で存在する、請求項22に記載の工程。
  37. 前記溶媒が、38(MPa)0.5のヒルデブラント溶解を有し、前記溶媒が、アセトンとpH=7の緩衝溶液との混合物であり、前記ステップa1のパンクレアチンが、0.3mg/mlの濃度で存在する、請求項22に記載の工程。
  38. 前記溶媒が、38(MPa)0.5のヒルデブラント溶解を有し、前記溶媒が、アセトンとpH=4の緩衝溶液との混合物であり、前記ステップa1のパンクレアチンが、0.3mg/mlの濃度で存在する、請求項23に記載の工程。
  39. 前記溶媒が、38(MPa)0.5のヒルデブラント溶解を有し、前記溶媒が、エタノールとpH=4の緩衝溶液との混合物であり、前記ステップa1のパンクレアチンが、0.3mg/mlの濃度で存在する、請求項23に記載の工程。
  40. 微生物および/またはウイルスの負荷を低減するステップを含む、請求項10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、または39に記載の工程。
  41. 前記細菌および/またはウイルスの負荷の低減を、濾過、加熱、電離放射線、高圧、またはアルキル化により実行する、請求項40に記載の工程。
  42. 膵酵素不全に関連する生理学的な病態にある患者を処置する方法であって、薬学的に許容可能な量の請求項5、6、7、8、または9に記載の組成物を前記患者に投与することを含む、方法。
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