I.定義
「疾患」という用語は、哺乳動物の正常な健康状態からの任意の逸脱を指し、疾患症状が存在する状態、及び逸脱(例えば、感染、遺伝子突然変異、遺伝子欠陥等)が生じているが、症状はまだ現れていない病態を含む。本発明によれば、本明細書において開示される方法は、霊長類、家畜及び家庭用ペット(例えばコンパニオンアニマル)を含むがこれらに限定されない、脊椎動物種、哺乳類のメンバーである患者における使用に好適である。典型的には、患者は、ヒト患者である。
「肺疾患」、「肺障害」、「肺病」等の用語は、本明細書において同義的に使用される。この用語は、広義に、呼吸困難、咳、気道の不快感及び炎症、粘液の増加、ならびに/または肺線維症を指すように使用される。
「気道粘膜試料」は、当該技術分野において知られている方法、例えば本明細書に記載のような気管支上皮ブラシを使用して得ることができる。追加的な方法は、気管支内生検、気管支洗浄、気管支肺胞洗浄、全肺洗浄、経内視鏡生検、及び経気管洗浄を含む。
「対象」、「患者」、「個人」等の用語は、本明細書において使用される場合、限定を意図せず、概して同義となり得る。すなわち、「患者」として説明される個人は、必ずしも所与の疾患を有するわけではなく、医学的助言を求めているだけの可能性もある。
「患者」という用語は、本明細書において使用される場合、示された障害に罹患しやすい動物界の全てのメンバーを含む。いくつかの態様において、対象は哺乳動物であり、いくつかの態様において、対象はヒトである。
「対照」試料または値は、試験試料との比較のための参照、通常は既知の参照として役立つ試料を指す。例えば、試験試料は、所与の肺疾患を有する疑いのある患者から採取され、既知の肺疾患患者、または既知の正常(非罹患)個人からの試料と比較され得る。また、対照は、同様の個人、例えば、同様の医学的背景、同じ年齢、体重等を有する肺疾患患者または健常個人の集団から収集された平均値を表し得る。対照値はまた、同じ個人から、例えば、疾患前、または治療前の以前に得られた試料から得ることができる。当業者には、対照は、任意の数のパラメータの評価用に設計され得ることが理解される。
当業者は、所与の状況においてどの対照が有益であるかを理解し、対照値との比較に基づいてデータを分析することができる。対照はまた、データの有意性の決定に有益となり得る。例えば、所与のパラメータに対する値が対照において広く変動している場合、試験試料における変動は有意であるとはみなされない。
本明細書において使用される場合、「薬学的に」許容されるという用語は、生理学的に許容される、及び薬理学的に許容されると同意語として使用される。薬学的組成物は、一般に、貯蔵における緩衝及び保存のための薬剤を含み、投与経路に依存して、適切な送達のための緩衝剤及び担体を含んでもよい。
「用量」及び「投薬量」という用語は、本明細書において同義的に使用される。用量は、各投与において個人に与えられる活性成分の量を指す。本発明において、用量は、一般に、肺疾患治療薬、抗炎症薬剤、作動薬または拮抗薬の量を指す。用量は、所与の治療における通常の用量の範囲、投与頻度;個人の大きさ及び耐性;病態の重症度;副作用のリスク;ならびに投与経路を含む、いくつかの因子に依存して変動する。当業者には、用量が、上記の因子に依存して、または治療の進行に基づいて変更され得ることが理解される。「投薬形態」という用語は、製剤の特定の形式を指し、投与経路に依存する。例えば、投薬形態は、噴霧用、例えば吸引用の液体形態、例えば経口送達用の錠剤もしくは液剤、または例えば注射用の生理食塩水溶液であってもよい。
本明細書において使用される場合、「治療する」及び「予防する」という用語は、絶対的な用語として意図されない。治療は、発病の任意の遅延、症状の頻度または重症度の低減、症状の改善、患者の快適性及び/または呼吸機能の向上等を指し得る。治療の効果は、所与の治療を受けていない個人もしくは個人のプールと、または治療の前もしくは治療の停止後の同じ患者と比較することができる。
「治療すること」または「治療」はまた、本明細書において使用される場合(及び当該技術分野において十分理解されているように)、広義に、臨床結果を含む対象の病態における有益または所望の結果を得るための任意のアプローチを含む。有益または所望の臨床結果は、部分的か全体的かを問わず、及び検出可能か検出不可能化を問わず、1つ以上の症状または病態の軽減または改善、疾患の範囲の減少、疾患の状態の安定化(すなわち悪化しない)、疾患の伝播または拡大の予防、疾患の進行の遅延または抑制、疾患状態の改善または緩和、疾患の再発の減少、及び寛解を含み得るが、これらに限定されない。換言すれば「治療」は、本明細書において使用される場合、疾患の任意の治癒、改善、または予防を含む。治療は、疾患が生じるのを予防する;疾患の拡大を阻害する;疾患の症状(例えば、眼痛、光の周囲にハローが見える、赤眼、非常に高い眼圧)を和らげる、完全もしくは部分的に疾患の根本原因を取り除く、疾患の期間を短縮する、またはこれらの組み合わせをもたらすことができる。
「治療すること」及び「治療」は、本明細書において使用される場合、予防的治療を含む。治療方法は、治療上好適な量の活性薬剤を対象に投与することを含む。投与するステップは、単回投与からなってもよく、または一連の投与を含んでもよい。治療期間の長さは、様々な因子、例えば病態の重症度、患者の年齢、活性薬剤の濃度、治療に使用される組成物の活性、またはそれらの組み合わせに依存する。また、治療または予防に使用される薬剤の効果的な投薬量は、特定の治療または予防計画の間に増加または減少され得ることが理解される。投薬量の変化は、当該技術分野において知られている標準的診断アッセイによりもたらされる、または明確化され得る。いくつかの場合において長期投与が必要となり得る。例えば、組成物は、患者を治療するのに十分な量及び期間で対象に投与される。
「予防する」という用語は、患者における肺疾患症状の発生の減少を指す。上で示されたように、予防は、治療されない場合に生じ得るものよりも少ない症状が観察されるように、完全(検出可能な症状がない)または部分的であってもよい。
「治療上効果的な量」という用語は、本明細書において使用される場合、上述のように障害を改善するのに十分な治療薬剤の量を指す。例えば、所与のパラメータに対して、治療上効果的な量は、少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、40%、50%、60%、75%、80%、90%、または少なくとも100%の増加または減少を示す。治療効力はまた、「〜倍」の増加または減少として表現され得る。例えば、治療上効果的な量は、対照よりも少なくとも1.2倍、1.5倍、2倍、5倍、またはそれ以上の効果を有し得る。
「診断」という用語は、対象において肺疾患が存在する相対的確率を指す。同様に、「予後診断」という用語は、対象においてある特定の将来の転帰が生じ得る相対的確率を指す。例えば、本発明に関して、予後診断は、個人が肺疾患を発症する可能性、または疾患の生じ得る重症度(例えば、症状の重症度、機能低下の速度、生存率等)を指し得る。この用語は、医療診断法の分野における当業者により理解されるように、絶対的であることを意図しない。
肺疾患リスク因子の決定に関して、「相関している」及び「関連している」という用語は、肺疾患に罹患していることが知られている、もしくは肺疾患のリスクを有することが知られている者、または肺病を有さないことが知られている者におけるリスク因子の存在または量に対して、個人におけるその存在または量を比較し(例えば、IPFバイオマーカータンパク質の減少または増加した発現)、肺病を有する/発症する増加または減少した確率を、アッセイ結果(複数可)に基づいて個人に割り当てることを指す。
本明細書において使用される、「核酸」または「オリゴヌクレオチド」または「ポリヌクレオチド」または文法的な均等物は、互いに共有結合した少なくとも2つのヌクレオチドを意味する。オリゴヌクレオチドは、典型的には、約5、6、7、8、9、10、12、15、25、30、40、50またはそれ以上のヌクレオチドの長さから、最大で約100ヌクレオチドの長さまでである。核酸及びポリヌクレオチドは、より長い長さ、例えば200、300、500、1000、2000、3000、5000、7000、10,000等を含む任意の長さのポリマーである。本発明の核酸は、一般に、ホスホジエステル結合を含有するが、いくつかの場合において、例えば、ホスホロアミデート、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、またはO−メチルホスホロアミダイト結合を含む、交互の骨格(Eckstein,Oligonucleotides and Analogues:A Practical Approach,Oxford University Pressを参照されたい);ならびにペプチド核酸骨格及び結合を有し得る核酸類似体が含まれる。他の類似体核酸は、米国特許第5,235,033号及び同第5,034,506号、ならびにChapters 6 and 7,ASC Symposium Series 580,Carbohydrate Modifications in Antisense Research,Sanghui & Cook,eds.に記載のものを含む、陽性骨格;非イオン性骨格、及び非リボース骨格を有するものを含む。1つ以上の炭素環糖類を含有する核酸もまた、核酸の1つの定義内に含まれる。リボース−リン酸塩骨格の修飾が、様々な理由から、例えば、生理学的環境における、またはバイオチップ上のプローブとしてのそのような分子の安定性及び半減期を増加させるために行われてもよい。自然発生的核酸及び類似体の混合物が作製されてもよく、代替として、異なる核酸類似体、ならびに自然発生的核酸及び類似体の混合物の混合物が作製されてもよい。
2つ以上の核酸(例えば、ゲノム配列もしくは部分配列またはコード配列)あるいはポリペプチド配列に関する「同一」またはパーセント「同一性」という用語は、以下の配列比較アルゴリズムの1つを使用して、または手作業での整列及び目視検査により測定されるように、比較域または指定領域にわたる最大の対応性のために比較及び整列された場合に、同じである、または指定されたパーセンテージの同じアミノ酸残基もしくはヌクレオチド(すなわち、指定された領域にわたる50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれ以上の同一性)を有する、2つ以上の配列または部分配列を指す。その場合、そのような配列は、「実質的に同一」であるといわれる。この定義はまた、試験配列の補体にも関連する。随意に、同一性は、少なくとも約10〜約100、約20〜約75、約30〜約50アミノ酸またはヌクレオチドの長さの領域にわたり存在する。
パーセント配列同一性及び配列類似性の決定に好適なアルゴリズムの例は、それぞれAltschul et al.,Nuc.Acids Res.25:3389−3402(1977)及びAltschul et al.,J.Mol.Biol.215:403−410(1990)に記載されている、BLAST及びBLAST 2.0アルゴリズムである。当業者に理解されるように、BLAST分析を実行するためのソフトウェアは、National Center for Biotechnology Informationのウェブサイト(ncbi.nlm.nih.gov)から公的に利用可能である。
「ポリペプチド」、「ペプチド」及び「タンパク質」は、本明細書においてアミノ酸残基のポリマーを指すように同義的に使用される。この用語は、1つ以上のアミノ酸残基が対応する自然発生的アミノ酸の人工的な化学模倣物であるアミノ酸ポリマー、ならびに、自然発生的アミノ酸ポリマー、修飾された残基を含有するそれらのもの、及び非自然発生的アミノ酸ポリマーに適用される。
「アミノ酸」という用語は、自然発生的及び合成アミノ酸、ならびに自然発生的アミノ酸と同様に機能するアミノ酸類似体及びアミノ酸模倣物を指す。自然発生的アミノ酸は、遺伝子コードによりコードされたもの、ならびに後に修飾されるそれらのアミノ酸、例えばヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタメート、及びO−ホスホセリンである。アミノ酸類似体は、自然発生的アミノ酸と同じ基本化学構造、例えば水素、カルボキシル基、アミノ基、及びR基に結合したα炭素を有する化合物、例えばホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウムを指す。そのような類似体は、修飾されたR基(例えば、ノルロイシン)または修飾されたペプチド骨格を有し得るが、自然発生的アミノ酸と同じ基本化学構造を保持する。アミノ酸類似体は、アミノ酸の一般化学構造とは異なる構造を有するが、自然発生的アミノ酸と同様に機能する化学化合物を指す。
アミノ酸は、本明細書において、その一般的に知られている3文字の符号、またはIUPAC−IUB Biochemical Nomenclature Commissionにより推奨されている1文字の符号で参照され得る。同様に、ヌクレオチドは、その一般的に認められている1文字のコードで参照され得る。
「保存的に修飾された変異体」は、アミノ酸及び核酸配列の両方に適用される。特定の核酸配列に関して、保存的に修飾された変異体は、同一もしくは本質的に同一のアミノ酸配列、または核酸がアミノ酸配列をコードしない場合、本質的に同一もしくは関連した、例えば自然に連続的な配列をコードする核酸を指す。遺伝子コードの縮重のために、多数の機能的に同一の核酸がほとんどのタンパク質をコードする。例えば、コドンGCA、GCC、GCG及びGCUは、全てアミノ酸アラニンをコードする。したがって、アラニンがコドンにより指定された全ての位置において、コドンは、コードされたポリペプチドを改変することなく、説明された対応するコドンの別のものに改変され得る。そのような核酸変異は、保存的に修飾された変異の1種である「サイレント変異」である。ポリペプチドをコードする本明細書における核酸配列はまた、いずれも、核酸のサイレント変異を説明する。ある特定の文脈において、核酸における各コドン(通常はメチオニンの唯一のコドンであるAUG、及び通常はトリプトファンの唯一のコドンであるTGGを除く)は、機能的に同一の分子を得るために修飾され得ることが、当業者に認識される。したがって、しばしば、ポリペプチドをコードする核酸のサイレント変異は、発現生成物に関しては説明される配列において暗黙的であるが、実際のプローブ配列に関してはそうではない。
アミノ酸配列に関して、コードされた配列における単一のアミノ酸または少ない割合のアミノ酸を改変、付加または欠失する、核酸、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質配列への個々の置換、欠失または付加は、改変がアミノ酸の化学的に類似したアミノ酸との置換をもたらす「保存的に修飾された変異体」であることが、当業者に認識される。機能的に類似したアミノ酸を記載する保存的置換表は、当該技術分野において周知である。そのような保存的に修飾された変異体は、本発明の多形変異体、種間ホモログ、及び対立遺伝子に追加的であり、これらを除外しない。典型的には、お互いに保存的な置換は以下の通りである:1)アラニン(A)、グリシン(G);2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q);4)アルギニン(R)、リシン(K);5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V);6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W);7)セリン(S)、トレオニン(T);及び8)システイン(C)、メチオニン(M)(例えば、Creighton,Proteins(1984)を参照されたい)。
「標識」または「検出可能部分」は、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、化学的、または他の物理的手段により検出可能な組成物である。例えば、有用な標識は、32P、蛍光染料、高電子密度試薬、酵素(例えば、ELISAにおいて一般的に使用されるようなもの)、ビオチン、ジゴキシゲニンまたはハプテン、及び、例えば標的ペプチドと特異的に反応性であるペプチドまたは抗体に放射性標識を組み込むことにより検出可能とされ得るタンパク質または他の実体を含む。抗体を標識に複合化するための技術分野において知られている任意の方法が、例えば、Hermanson,Bioconjugate Techniques 1996,Academic Press,Inc.,San Diegoに記載の方法を使用して使用され得る。
「標識化タンパク質またはポリペプチド」は、標識化タンパク質またはポリペプチドの存在が、標識化タンパク質またはポリペプチドに結合した標識の存在を検出することにより検出され得るように、共有結合的に、リンカーもしくは化学結合を介して、または非共有結合的に、イオン結合、ファンデルワールス力、静電気力、もしくは水素結合を介して標識に結合したものである。代替として、高親和性相互作用を使用した方法が同じ結果を達成し得、結合相手の組の一方が他方に、例えばビオチン、ストレプトアビジンに結合する。
「抗体」は、抗原、例えば特定の細菌性抗原に特異的に結合及びそれを認識する免疫グロブリン遺伝子またはその断片からのフレームワーク領域を含むポリペプチドを指す。典型的には、「可変領域」は、抗体(またはその機能的均等物)の抗原結合領域を含有し、結合の特異性及び親和性において最も重要である。Paul,Fundamental Immunology(2003)を参照されたい。
例示的な免疫グロブリン(抗体)構造単位は、四量体を含む。各四量体は、ポリペプチド鎖の2つの同一の対で構成され、各対は、1つの「軽」鎖(約25kD)及び1つの「重」鎖(約50〜70kD)を有する。各鎖のN末端は、主として抗原認識を担う約100〜110またはそれ以上のアミノ酸の可変領域を画定する。可変軽鎖(VL)及び可変重鎖(VH)という用語は、それぞれそれらの軽鎖及び重鎖を指す。
抗体は、無傷免疫グロブリンとして、または特異的抗原結合活性を含むいくつかの十分特性決定された断片のいずれかとして存在し得る。そのような断片は、様々なペプチダーゼでの消化により生成され得る。ペプシンは、ヒンジ領域のジスルフィド結合の下の抗体を消化し、それ自体はジスルフィド結合によりVH−CH1に連結した軽鎖であるFabの二量体であるF(ab)’2を生成する。F(ab)’2は、ヒンジ領域におけるジスルフィド結合を破壊する穏やかな条件下で還元され、それによりF(ab)’2二量体がFab’単量体に変換され得る。Fab’単量体は、本質的に、ヒンジ領域の一部を有するFabである(Fundamental Immunology(Paul ed.,3d ed.1993)を参照されたい)。無傷抗体の消化に関して様々な抗体断片が定義されるが、そのような断片は、化学的に、または組換えDNA法を使用することにより新たに合成されてもよいことが、当業者に理解される。したがって、抗体という用語はまた、本明細書において使用される場合、全抗体の修飾により生成された抗体断片、または組換えDNA法を使用して新たに合成された抗もの(例えば、単鎖Fv)もしくはファージディスプレイライブラリを使用して特定されたものを含む(例えば、McCafferty et al.,Nature 348:552−554(1990)を参照されたい)。
「アプタマー」という用語は、本明細書に記載される場合、短鎖オリゴヌクレオチド(例えば、デオキシリボヌクレオチド)を指し、これは、非ワトソン−クリック的にタンパク質、ペプチド、及び小分子に高い親和性及び特異性で結合する多様で複雑な構造に折り畳まれる。したがって、アプタマーは、線維性肺疾患マーカータンパク質を含む、対象となるほぼ任意の分子を検出または別様に標的化するために使用され得る。アプタマーの結合特性を構築及び決定する方法は、当該技術分野において周知である。例えば、そのような技術は、米国特許第5,582,981号、同第5,595,877号及び同第5,637,459号に記載されている。アプタマーは、典型的には、少なくとも5ヌクレオチド、10、20、30または40ヌクレオチドの長さであり、安定性を向上させるために修飾核酸で構成されてもよい。構造的安定性のために、例えばアプタマーに3次元構造を形成するために、隣接配列が付加されてもよい。アプタマーは、指数関数的濃縮によるリガンドの体系的進化(Ellington AD,Szostak JW(1990)In vitro selection of RNA molecules that bind specific ligands.Nature 346:818−822;Tuerk C,Gold L(1990)Systematic evolution of ligands by exponential enrichment:RNA ligands to bacteriophage T4 DNA polymerase.Science 249:505−510に記載のSELEX)のプロセスによって、または、SOMAmer(低オフ速度修飾アプタマー)(Gold L et al.(2010)Aptamer−based multiplexed proteomic technology for biomarker discovery.PLoS ONE 5(12):e15004)を開発することによって、無作為化配列の非常に大きなライブラリからインビトロで選択され得る。SELEX及びSOMAmer技術の適用は、例えば、アプタマーの化学的多様性を拡張するために、アミノ酸側鎖を模倣する官能基を付加することを含む。その結果、ほぼ任意のタンパク質標的に対する高親和性アプタマーが濃縮及び特定される。
「バイオマーカー」、「マーカータンパク質」または「バイオマーカータンパク質」は、本明細書に記載される場合、対象または試料における病態(例えば、線維性肺疾患もしくはその消失)または前記病態の療法を特定、予測、または監視するために使用される、任意のアッセイ可能な特徴または組成物を指す。バイオマーカーは、例えば、対象または試料における病態(例えばIPF)または病態(例えばIPF)の状況を特定するためにその存在、非存在、または相対量が使用される、タンパク質またはタンパク質の組み合わせである。本明細書において特定されるバイオマーカーは、レベル、発現、活性を決定するために、または前記バイオマーカーの断片、変異体もしくはホモログを検出するために測定される。変異体は、アミノ酸もしくは核酸変異体、または翻訳後修飾変異体を含む。実施形態において、マーカータンパク質は、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4Bに記載されるようなタンパク質またはその断片である。実施形態において、マーカータンパク質は、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4Bに列挙されるタンパク質のホモログである。本明細書に記載されるマーカータンパク質は、個々のマーカータンパク質の対応するアミノ酸及び/または核酸配列を指す寄託番号により特定される。したがって、当業者には、本明細書に記載されるマーカータンパク質の配列が即時に認識される。
開示された方法のいくつかの例において、バイオマーカー(複数可)の発現レベルが評価されル場合、レベルはバイオマーカー(複数可)の対照発現レベルと比較される。対照レベルとは、疾患(例えばIPF)を有さない、選択された病期もしくは疾患状態おける、または治療薬剤等の特定の変数の非存在下の試料または対象からの特定のバイオマーカー(複数可)の発現レベルを意味する。代替として、対照レベルは、既知の量のバイオマーカーを含む。そのような既知の量は、疾患を有さない、選択された病期もしくは疾患状態における、または治療薬剤等の特定の変数の非存在下の対象の平均レベルと関連する。対照レベルはまた、本明細書に記載のような1つ以上の選択された試料または対象からの1つ以上のバイオマーカーの発現レベルを含む。例えば、対照レベルは、疾患(例えばIPF)を有さない、疾患(例えばIPF)の選択された進行段階にある、または疾患の治療を受けていない対象からの試料における1つ以上のバイオマーカーの発現レベルの評価を含む。別の例示的な対照レベルは、疾患を有さない、疾患の選択された進行段階にある、または疾患の治療を受けていない複数の対象から採取された試料における1つ以上のバイオマーカーの発現レベルの評価を含む。
対照レベルが、治療薬剤の非存在下の試料または対象における1つ以上のバイオマーカーの発現レベルを含む場合、対照試料または対象は、随意に、治療薬剤による治療前もしくは治療後に試験されるべき試料もしくは対象と同じであるか、または、治療薬剤の非存在下の選択された試料もしくは対象である。代替として、対照レベルは、特定の疾患を有さない複数の対象から計算される平均発現レベルである。対照レベルはまた、既知の対照レベルまたは当該技術分野において知られた値を含む。
1つの具体例において、バイオマーカーは、対象または試料におけるその発現レベルが、線維性肺疾患または線維性肺疾患活性を示す、タンパク質またはタンパク質の組み合わせである。バイオマーカーまたは複数のバイオマーカーの組み合わせの発現レベルは、対照レベルと比較して上昇または減少していてもよい。例えば、本明細書に記載のバイオマーカーまたは複数のバイオマーカーの組み合わせの発現レベルは、以前の時点における同じ対象の発現レベルと比較して、対象において上昇または減少していてもよい。したがって、本明細書に記載のようなバイオマーカーの発現レベルは、特定の病期を示し得る。代替として、バイオマーカーは、治療の効力を示し得る。換言すれば、バイオマーカーの発現レベルは、患者が治療に反応性であるかどうかを示し得る。バイオマーカーは、さらに、疾患の活性を示すことができ、疾患の活性は、疾患の間の1つ以上のバイオマーカー発現レベルの変化を指す。
「作動薬」、「活性化因子」、「上方調節因子」等の用語は、所与の遺伝子またはタンパク質の発現または活性を検出可能なほどに増加させることができる物質を指す。作動薬は、作動薬の非存在下の対照と比較して、発現または活性を10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%またはそれ以上増加させることができる。ある特定の場合において、発現または活性は、作動薬の非存在下における発現または活性よりも、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍またはそれ以上高い。
「阻害薬」、「抑制因子」または「拮抗薬」または「下方調節因子」という用語は、同義的に、所与の遺伝子またはタンパク質の発現または活性を検出可能なほどに減少させることができる物質を指す。拮抗薬は、拮抗薬の非存在下の対照と比較して、発現または活性を10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%またはそれ以上減少させることができる。ある特定の場合において、発現または活性は、拮抗薬の非存在下における発現または活性化よりも、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍またはそれ以上低い。
本明細書において企図される肺疾患は、任意の肺障害、肺線維症疾患、間質性肺病、特発性間質性肺炎(IIP)、特発性肺線維症、家族性間質性肺炎(FIP)、非特異的間質性肺炎(NSIP)、過敏性肺炎、呼吸窮迫症候群(ARDS)、強皮症関連間質性肺病(SSc−ILD)、サルコイドーシス、ベリリウム疾患、関節リウマチ関連肺障害、膠原血管病関連肺障害、喫煙関連肺障害、シェーグレン症候群、混合結合組織病等を含み得る。
肺線維症病態、例えば間質性肺病(ILD)は、息切れ、慢性咳嗽、疲労及び衰弱、食欲不振、及び急激な体重減少を特徴とする。肺線維症は、一般に、間質性肺病(例えば、自己免疫障害、ウイルス感染または他の微視的な損傷)に関連しているが、特発性となり得る。線維症は、正常肺組織の線維性組織(瘢痕組織)との交換が関与し、これは酸素容量の低減をもたらす。
特発性間質性肺炎(IIP)は、病因が未知であるびまん性間質性肺病の部分集合である(「特発性」という用語は、未知の起源を示す)。IIPは、炎症細胞の浸潤を伴う間質区画(すなわち、上皮及び内皮基底膜の間に挟まれた肺実質の部分)の拡張を特徴とする。炎症性浸潤は、時折、異常なコラーゲン沈着、またはコラーゲンを合成することができる線維芽細胞の増殖の形で線維症を伴う。
特発性肺線維症(IPF)は、世界中で何千人もの人々に生じており、過去10年にわたり有病率は倍増している。IPFの発病は、約50〜70歳に生じ、進行性の息切れ及び低酸素血から始まる。IPFの生存期間の中央値は約3〜5年であり、現在まで治療不可能である。この病態の病因及び発病機序は、明確に理解されていない。IPFの全ての症例のうち約5〜20パーセントは家族歴を有し、遺伝的形質は、常染色体優性であるようである。IPFの臨床経過は極めて変動性である。IPFと診断された個人は、ゆっくりとした着実な低下を経験し得、一方その他の個人は、より急速に低下し、それにより進行型の特発性肺線維症を示し得る。患者はまた、急速な低下(急性増悪として知られる)の期間で中断された、比較的安定な期間を経験し得る。進行型の特発性肺線維症は、臨床的及び物理的マーカー(例えば、以下で定義されるようなFEV1、VC、FVC、DLCO)の急速な低下を特徴とする。
追加的な線維性肺疾患は、急性間質性肺炎(AIP)、呼吸細気管支炎関連間質性肺病(RBILD)、剥離性間質性肺炎(DIP)、非特異的間質性肺炎(NSIP)、器質化肺炎を伴う閉塞性細気管支炎(BOOP)を含む。
AIPは、急速進行性の組織学的に異なる形態の間質性肺炎である。病理学的なパターンは、呼吸窮迫症候群(ARDS)及び既知の原因の他の急性間質性肺炎においても見られる、器質化形態のびまん性肺胞障害(DAD)である(Clinical Atlas of Interstitial Lung Disease(2006 ed.)pp61−63を参照されたい)。
RBILDは、喫煙者における呼吸細気管支の炎症性病変を特徴とする。RBILDの組織学的外観は、呼吸細気管支及び周囲の空隙内の染色されたマクロファージの蓄積、可変の気管支周囲の線維症肺胞中隔肥厚、ならびに最小限の関連壁面炎症を特徴とする(Wells et al.(2003)Sem Respir.Crit.Care Med.vol.24を参照されたい)。
DIPは、多数の肺胞腔内のマクロファージの蓄積を特徴とする、間質性炎症及び/または線維症に関連した稀な間質性肺病である。マクロファージは、しばしば淡褐色色素を含有する。僅かではあるが明確な好酸球浸潤と同様に、リンパ結節が一般的である。DIPは、喫煙者に最も一般的に見られる(Tazelaar et al.(Sep.21,2010)Histopathologyを参照されたい)。
NSIPは、病理学的には、短期間の間に現れる均一な間質性炎症及び線維症を特徴とする。NSIPは、一般に良好な予後を有する点で、他の間質性肺病と異なる。さらに、NSIPにおいて見られる実質性変化の時間的均一性は、通常の間質性肺炎の時間的不均一性と極めて対照的である(Coche et al.(2001)Brit J Radiol 74:189を参照されたい)。
BOOPは、NSIPとは異なり、最初の急性症状の数日以内に致死性となり得る。これは、呼吸窮迫症候群の急速な発病を特徴とし、したがって、臨床的には、急速進行性BOOPは、急性間質性肺炎と区別不可能となり得る。組織学的な特徴は、肉芽組織を形成し、遠位気道及び肺胞腔を閉塞する単核性炎症細胞のクラスタを含む。肉芽組織のこれらの閉塞は、肺胞管内を移動するポリープを形成し得るか、または壁に局所的に付着し得る(White & Ruth−Saad(2007)Crit.Care Nurse 27:53を参照されたい)。
これらの疾患に対して利用可能な特徴及び療法に関するさらなる詳細は、例えば、American Lung Associationのウェブサイト(lungusa.org/lung−disease/pulmonary−fibrosis)上に見出すことができる。
肺障害の診断上の指標は、生検(例えば、VATSもしくは外科的肺生検)、高解像度コンピューター断層撮影法(HRTC)または呼吸メトリクス、例えば努力呼気肺活量(FEV1)、肺活量(VC)、強制肺活量(FVC)、及びFEV1/FVC等を含む。
II.方法
本明細書において、とりわけ、線維性肺疾患の診断のための、ならびに線維性肺疾患の進行、活性及び治療の評価のためのバイオマーカー(例えばタンパク質バイオマーカー)が提供される。さらに、本明細書において、線維性肺疾患を改善するための治療標的が提供される。
一態様において、線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象における、表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定する方法が提供される。方法は、(i)対象から生体試料を得ることと、(ii)生体試料における表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定することとを含む。いくつかの実施形態において、方法は、線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象を選択することを含む。選択された対象は、線維性肺疾患に関して治療され得る。いくつかの実施形態において、対象は、線維性肺疾患に関して治療されない。対象は、臨床試験に参加している複数の対象の一部であってもよい。対象が臨床試験の一部である場合、選択することは、少なくとも部分的に、本明細書に記載のような発現レベルを決定することに基づく。
線維性肺疾患マーカータンパク質は、対象または試料における線維性肺疾患もしくはその消失、または線維性肺疾患の療法を特定、予測、または監視するのに有用なバイオマーカータンパク質である。本明細書に記載の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定することは、試料(例えば、血液由来生体試料等の患者の生体試料)における1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質のレベルを決定することを含むことが、当業者には即座に認識される。したがって、いくつかの実施形態において、複数の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される。複数の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される場合、少なくとも2つ(例えば3、4、5、6、7、8、9、10個等)の線維性肺疾患マーカータンパク質のレベルが決定され、少なくとも2つの線維性肺疾患マーカータンパク質は、独立して異なる。
いくつかの実施形態において、線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である。実施形態において、線維性肺疾患は、進行型の特発性肺線維症である。他の実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である。進行性線維性肺疾患メーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患(例えば、進行型の線維性肺疾患)を有する、またはそれを発症するリスクを有する線維性肺疾患患者を示すバイオマーカータンパク質である。したがって、いくつかの実施形態において、対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する。他の実施形態において、進行性線維性肺疾患は、特発性肺線維症である。進行性線維性肺疾患は、ある特定の臨床的または生理学的パラメータが疾患の間に低下する疾患である。線維性肺疾患の進行を決定するために一般に使用されるパラメータは、例えば、呼吸メトリクス、例えば努力呼気肺活量(FEV1)、肺活量(VC)、強制肺活量(FVC)、FEV1/FVC及び一酸化炭素の拡散能力(DLCO)を含む。例えば、対照レベルと比較してFVCの5%の低下を示す線維性肺疾患患者は、進行性線維性肺疾患患者とみなされ得る。対照レベルは、線維性肺疾患の早期段階において測定された同じ患者のFVC、または線維性肺疾患を有さない複数の対象から計算されたFVCであってもよい。したがって、いくつかの実施形態において、進行性線維性肺疾患患者のFVCは、対照レベルより少なくとも5%低い。
他の実施形態において、進行性線維性肺疾患患者のFVCは、対照レベルより約5%低い。いくつかの実施形態において、進行性線維性肺疾患患者のFVCは、対照レベルより少なくとも10%低い。他の実施形態において、進行性線維性肺疾患患者のFVCは、対照レベルより約10%低い。
進行性線維性肺疾患の別のパラメータは、6分間歩行テスト距離(6MWD)の低下である。例えば、対照距離と比較して6MWDの50メートルを超える低下を示す線維性肺疾患患者は、進行性線維性肺疾患患者とみなされ得る。対照距離は、線維性肺疾患の早期段階において測定された同じ患者の6MWD、または線維性肺疾患を有さない複数の対象から計算された6MWDを指す。いくつかの実施形態において、6MWDの低下は、少なくとも30メートルである。他の実施形態において、6MWDの低下は、約50メートルである。
さらに、進行性線維性肺疾患の別のパラメータは、一酸化炭素の拡散能力(DLCO)の低下である。例えば、対照レベルと比較してDLCOの15%を超える低下を示す線維性肺疾患患者は、進行性線維性肺疾患患者とみなされ得る。対照レベルは、線維性肺疾患の早期段階において測定された同じ患者のDLCO、または線維性肺疾患を有さない複数の対象から計算されたDLCOを指す。したがって、いくつかの実施形態において、進行性線維性肺疾患患者のDLCOは、対照レベルと比較して少なくとも10%低い。他の実施形態において、進行性線維性肺疾患患者のDLCOは、対照レベルより約15%低い。
他の実施形態において、生体試料は、患者の血液由来生体試料である。いくつかのさらなる実施形態において、血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である。いくつかの実施形態において、生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である。
その実施形態を含む本明細書において提供される方法は、線維性肺疾患に関して対象を治療することをさらに含む。上述のように、1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される。いくつかの実施形態において、表1Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される。他の実施形態において、表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される。いくつかの実施形態において、表2Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される。他の実施形態において、表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される。いくつかの実施形態において、表4Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される。他の実施形態において、表4Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される。
表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、線維性肺疾患患者において上昇または減少していてもよい。表2Aまたは表2Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、線維性肺疾患患者において上昇または減少していてもよい。表4Aまたは表4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、線維性肺疾患患者において上昇または減少していてもよい。
いくつかの実施形態において、表1A、2Aまたは4Aに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、増加している。他の実施形態において、表1A、2Aまたは4Aに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、減少している。いくつかの実施形態において、表1B、2Bまたは4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、増加している。他の実施形態において、表1B、2Bまたは4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、減少している。
いくつかの実施形態において、表1Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して上昇している。他の実施形態において、表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して減少している。いくつかの実施形態において、表2Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して上昇している。他の実施形態において、表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して減少している。いくつかの実施形態において、表4Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して上昇している。他の実施形態において、表4Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して減少している。
本明細書において(例えば表1A、1B、2A、2B、4Aまたは4Bにおいて)開示されるような1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の変調した発現レベルを有する線維性肺疾患患者の治療計画は、1つ以上の上昇または減少したバイオマーカータンパク質発現レベルに影響する効果的な量のモジュレーターを患者に投与することを含んでもよい。したがって、いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表2Aまたは表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表4Aまたは表4Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。
いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表1Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表2Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表4Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表4Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、モジュレーターは、拮抗薬である。他の実施形態において、拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである。他の実施形態において、モジュレーターは、作動薬である。他の実施形態において、作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである。実施形態において、作動薬は、表1Aまたは1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質である。実施形態において、作動薬は、表2Aまたは2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質である。実施形態において、作動薬は、表4Aまたは4Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質である。
本明細書において提供される方法は、1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーター及び線維性肺疾患治療による、線維性肺疾患患者の組み合わせ治療を含んでもよい。したがって、方法は、効果的な量のさらなる治療薬剤を対象に投与することを含む。例示的な治療薬剤は、ステロイド(プレドニゾロンを含むがこれに限定されない)、細胞毒性薬剤(アザチオプリン及びシクロホスファミドを含むがこれらに限定されない)、バルドキソロン、LPA作動薬(AM152を含むがこれに限定されない);Torisel(テムシロリムス);PI3K阻害薬;ペントラキシンまたは血清アミロイドP(Pentraxin−2(PTX−2もしくはPRM−151)を含むがこれに限定されない);MEK阻害薬(ARRY−162及びARRY−300を含むがこれらに限定されない);p38阻害薬;PAI−1阻害薬(Tiplaxtininを含むがこれに限定されない);形質転換成長因子−ベータ(TGF−β)の活性を低減する薬剤(GC−1008(Genzyme/MedImmune);レルデリムマブ(CAT−152;Trabio、Cambridge Antibody);メテリムマブ(CAT−192、Cambridge Antibody);LY−2157299(Eli Lilly);ACU−HTR−028(Opko Health)を含むがこれらに限定されない)(1つ以上のTGF−βアイソフォームを標的化する抗体、TGF−β受容体キナーゼTGFBR1(ALK5)及びTGFBR2の阻害薬、ならびに受容体後シグナル伝達経路のモジュレーターを含む);ケモカイン受容体シグナル伝達;エンドセリン受容体A及びBの両方を標的化する阻害薬、ならびにエンドセリン受容体Aを選択的に標的化する阻害剤(アンブリセンタン;アボセンタン;ボセンタン;クラゾセンタン;ダルセンタン;BQ−153;FR−139317、L−744453;マシテンタン;PD−145065;PD−156252;PD163610;PS−433540;S−0139;シタキセンタンナトリウム;TBC−3711;ジボテンタンを含むがこれらに限定されない)を含むエンドセリン受容体拮抗薬;結合組織成長因子(CTGF)の活性を低減する薬剤FG−3019、FibroGenを含むがこれらに限定されない)(他のCTGF−中和抗体を含む);マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害薬(MMPI−12、PUP−1及びチガポチドトリフルテートを含むがこれらに限定されない);エルロチニブ、ゲフィチニブ、BMS−690514、セツキシマブ、EGF受容体を標的化する抗体、EGF受容体キナーゼの阻害薬、及び受容体後シグナル伝達経路のモジュレーターを含むがこれらに限定されない、上皮成長因子受容体(EGFR)の活性を低減する薬剤;血小板誘導成長因子(PDGF)の活性を低減する薬剤(イマチニブメシレート(Novartis)を含むがこれに限定されない)(PDGF中和抗体、PDGF受容体(PDGFR)を標的化する抗体、PDGFRキナーゼ活性及び受容体後シグナル伝達経路の阻害薬も含む);血管内皮成長因子(VEGF)の活性を低減する薬剤(アキシチニブ、ベバシズマブ、BIBF−1120、CDP−791、CT−322、IMC−18F1、PTC−299、及びラムシルマブを含むがこれらに限定されない)(VEGF中和抗体、VEGFを中和する、VEGF受容体1(VEGFR1、Flt−1)及びVEGF受容体2(VEGFR2、KDR)、VEGFR1の可溶化形態(sFlt)ならびにそれらの誘導体を標的化する抗体、さらにVEGF受容体キナーゼ活性の阻害剤も含む);血管内皮成長因子、線維芽細胞成長因子、及び血小板誘導成長因子の受容体キナーゼを阻害する、BIBF−1120等の多受容体キナーゼの阻害剤;インテグリン機能に干渉する薬剤(STX−100及びIMGN−388を含むがこれらに限定されない)(インテグリン標的化抗体も含む);IL−4(AER−001、AMG−317、APG−201、及びsIL−4Rαを含むがこれらに限定されない)ならびにIL−13(AER−001、AMG−317、アンルキンズマブ、CAT−354、シントレデキンベスドトクス、MK−6105、QAX−576、SB−313、SL−102、及びTNX−650を含むがこれらに限定されない)の線維化促進活性に干渉する薬剤(いずれかのサイトカインに対する中和抗体、IL−4及びIL−13の両方に結合しそれらを中和することが報告されている、IL−4受容体もしくはIL−13受容体、IL−4受容体の可溶化形態またはそれらの誘導体を標的化する抗体、IL−13の全てもしくは一部を含むキメラタンパク質、ならびに毒素、特にシュードモナス内毒素、JAK−STATキナーゼ経路を介したシグナル伝達も含む);mTorの阻害剤(AP−23573またはラパマイシンを含むがこれらに限定されない)を含む、上皮間葉移行に干渉する薬剤;テトラチオモリブデート等の銅のレベルを低減する薬剤;N−アセチルシステイン及びテトラチオモリブデートを含む、酸化ストレスを低減する薬剤;ならびに、インターフェロンガンマ、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)の阻害薬(Roflumilastを含むがこれに限定されない);ホスホジエステラーゼ5(PDE5)の阻害薬(ミロデナフィル、PF−4480682、クエン酸シルデナフィル、SLx−2101、タダラフィル、ウデナフィル、UK−369003、バルデナフィル、及びザプリナストを含むが、これらに限定されない);または、シクロオキシゲナーゼ及び5−リポキシゲナーゼ阻害薬(Zileutonを含むがこれに限定されない)を含むアラキドン酸経路の調節因子、プロリルヒドロラーゼ阻害薬(1016548、CG−0089、FG−2216、FG−4497、FG−5615、FG−6513、フィブロスタチンA(Takeda)、ルフィロニル,P−1894B、及びサフィロニルを含むがこれらに限定されない)を含む、組織再構築もしくは線維症を低減する化合物、ならびにペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)−ガンマ作動薬(ピオグリタゾン及びロシグリタゾンを含むがこれらに限定されない)、ならびにそれらの組み合わせからなる群から選択される薬剤を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、治療薬剤は、抗線維症薬である。いくつかの実施形態において、治療薬剤は、特発性肺線維症薬である。他の実施形態において、特発性肺線維症薬は、粘液溶解薬である。
別の態様において、対象が、線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定する方法が提供される。方法は、(i)対象における表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)発現レベルが、標準対照に対して上昇または減少しているかどうかを決定することであって、標準対照に対する表1A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表1B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定することと、を含む。
いくつかの実施形態において、方法は、線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象を選択することを含む。他の実施形態において、線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である。いくつかの実施形態において、1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である。他の実施形態において、対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する。いくつかの実施形態において、進行性線維性肺疾患は、特発性肺線維症である。
表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、対象の生体試料から検出される。いくつかの実施形態において、生体試料は、患者の血液由来生体試料である。他の実施形態において、血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である。いくつかの実施形態において、生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である。
上述のように、本明細書において提供される方法は、線維性肺疾患を治療することを含む。したがって、いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表1Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表2Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表4Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表4Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、モジュレーターは、拮抗薬である。他の実施形態において、拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである。一実施形態において、モジュレーターは、作動薬である。一実施形態において、作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである。
上述のように、本明細書において提供される方法は、効果的な量のさらなる治療薬剤(例えば上述のような)を対象に投与することをさらに含んでもよい。いくつかのさらなる実施形態において、治療薬剤は、特発性肺線維症薬である。いくつかの他のさらなる実施形態において、特発性肺線維症薬は、粘液溶解薬である。
別の態様において、線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法が提供される。方法は、(i)線維性肺疾患患者における表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することであって、標準対照に対する表1Aまたは表1B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の変調した発現レベルは、線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定することと、を含む。いくつかの実施形態において、発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む。実施形態において、発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者における同じ線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルに対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む。実施形態において、発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することは、発現レベルが患者における異なる線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルに対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む。いくつかの実施形態において、線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である。他の実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である。
実施形態において、標準対照に対する表1A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の増加した発現レベルは、線維性肺疾患の進行の増加したリスクを示す。実施形態において、標準対照に対する表1A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、線維性肺疾患の進行の減少したリスクを示す。実施形態において、標準対照に対する表1B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の増加した発現レベルは、線維性肺疾患の進行の増加したリスクを示す。実施形態において、標準対照に対する表1B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、線維性肺疾患の進行の減少したリスクを示す。
いくつかの実施形態において、対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する。他の実施形態において、進行性線維性肺疾患は、特発性肺線維症である。他の実施形態において、生体試料は、患者の血液由来生体試料である。いくつかのさらなる実施形態において、血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である。いくつかの実施形態において、生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である。
別の態様において、線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法が提供される。方法は、(i)第1の時点で、患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルと比較することとを含み、表1Aに記載されるタンパク質の第2の発現レベルが、表1Aに記載されるタンパク質の第1のレベルより高い場合、または表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルが、表1Bに記載されるタンパク質の第1のレベルより低い場合、患者は、線維性肺疾患の進行のリスクを有する。線維性肺疾患の進行のリスクを有する患者は、ステップ(i)における決定することの前に、線維性肺疾患の治療を受けていてもよい。線維性肺疾患の進行のリスクを有する患者が、ステップ(i)における決定することの前に、線維性肺疾患の治療を受けている場合、治療は、ステップ(i)における決定することの後、及びステップ(ii)における決定することの前に変更されてもよい。代替として、線維性肺疾患の進行のリスクを有する患者は、ステップ(i)における決定することの前に、線維性肺疾患の治療を受けていなくてもよい。線維性肺疾患の進行のリスクを有する患者が、ステップ(i)における決定することの前に、線維性肺疾患の治療を受けていない場合、患者は、ステップ(i)における決定することの後に治療を受けてもよい。したがって、いくつかの実施形態において、方法は、ステップ(i)における決定することの後に、線維性肺疾患治療薬を投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、比較することに基づいて、患者における線維性肺疾患の進行の速度を決定することをさらに含む。いくつかの実施形態において、方法は、比較することに基づいて、患者における線維性肺疾患の進行の速度を予測することをさらに含む。
他の実施形態において、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベル及び表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することは、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベル及び表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを、患者における標準遺伝子から発現したタンパク質に対して正規化することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、標準遺伝子は、当該技術分野において一般的に知られているように、GAPDHまたはベータ−アクチン等のいわゆるハウスキーピング遺伝子である。実施形態において、標準遺伝子は、非差別的に発現する。標準遺伝子が非差別的に発現する場合、標準遺伝子の発現レベルは、疾患の間不変のままである。いくつかの実施形態において、第1の発現レベルは、対象の第1の生体試料から検出され、第2の発現レベルは、対象の第2の生体試料から検出される。いくつかの実施形態において、第1の生体試料は、第1の体液試料であり、第2の生体試料は、第2の体液試料である。
別の態様において、患者における線維性肺疾患活性を決定する方法が提供される。方法は、(i)対象における表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定し、それにより患者における線維性肺疾患活性を決定することと、(iii)ステップ(ii)における発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、患者における線維性肺疾患活性を決定することとを含む。実施形態において、表1A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して増加している。実施形態において、表1B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して減少している。
別の態様において、患者における線維性肺疾患活性を決定する方法が提供される。方法は、(i)第1の時点で、患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルと比較し、それにより患者における線維性肺疾患活性を決定することとを含む。いくつかの実施形態において、方法は、ステップ(i)における決定することの後に、線維性肺疾患治療薬を投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、線維性肺疾患活性の変化を決定することを含む。
別の態様において、治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法が提供される。方法は、効果的な量の表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与し、それにより前記対象における線維性肺疾患を治療することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表1Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表2Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表4Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表4Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。他の実施形態において、モジュレーターは、拮抗薬である。いくつかのさらなる実施形態において、拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである。いくつかの実施形態において、モジュレーターは、作動薬である。いくつかの他のさらなる実施形態において、作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである。
一態様において、治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法が提供される。方法は、(i)対象が、標準対照に対して、上昇したレベルの表1Aに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質、または減少したレベルの表1Bに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質を発現するかどうかを決定することと、(ii)標準対照に対して、表1Aの線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表1Bの線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルが見られた場合、線維性肺疾患治療薬、表1Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の拮抗薬、または表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の作動薬を対象に投与し、それにより対象を治療することと、を含む。いくつかの実施形態において、線維性肺疾患治療薬は、粘液溶解薬である。
実施形態を含む本明細書において提供される態様は、本明細書に記載の表に記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質を示す。いくつかの態様において、1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、表1Aまたは表1Bに記載される。実施形態において、表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質である。実施形態において、表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、表4Aまたは表4Bに記載されるタンパク質である。いくつかの実施形態において、1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、表2Aに記載される。いくつかの実施形態において、1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、表2Bに記載される。いくつかの実施形態において、1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、表4Aに記載される。いくつかの実施形態において、1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、表4Bに記載される。
いくつかの実施形態において、対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する。他の実施形態において、進行性線維性肺疾患は、特発性肺線維症である。実施形態において、進行性線維性肺疾患は、進行型の特発性肺線維症である。他の実施形態において、生体試料は、患者の血液由来生体試料である。いくつかのさらなる実施形態において、血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である。いくつかの実施形態において、生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である。
いくつかの実施形態において、表3Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される。他の実施形態において、表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される。実施形態において、進行性線維性肺疾患を発症するリスクは、標準対象に対して増加している。実施形態において、進行性線維性肺疾患を発症するリスクは、標準対象に対して減少している。
表3Aまたは表3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、線維性肺疾患患者において上昇または減少していてもよい。いくつかの実施形態において、表3Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して上昇している。他の実施形態において、表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して減少している。
いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表3Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。したがって、方法は、効果的な量のさらなる治療薬剤を対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、治療薬剤は、特発性肺線維症薬である。他の実施形態において、特発性肺線維症薬は、粘液溶解薬である。
別の態様において、線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象における、表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定する方法が提供される。方法は、(i)対象から生体試料を得ることと、(ii)生体試料における表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定することとを含む。
いくつかの実施形態において、方法は、線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象を選択することを含む。他の実施形態において、線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である。いくつかの実施形態において、1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である。他の実施形態において、対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する。いくつかの実施形態において、進行性線維性肺疾患は、特発性肺線維症である。実施形態において、進行性線維性肺疾患は、進行型の特発性肺線維症である。
表3Aまたは表3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、対象の生体試料から検出される。いくつかの実施形態において、生体試料は、患者の血液由来生体試料である。他の実施形態において、血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である。いくつかの実施形態において、生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である。
上述のように、本明細書において提供される方法は、線維性肺疾患を治療することを含む。したがって、いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表3Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、効果的な量の表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与することを含む。
上述のように、本明細書において提供される方法は、効果的な量のさらなる治療薬剤を対象に投与することをさらに含んでもよい。いくつかのさらなる実施形態において、治療薬剤は、特発性肺線維症薬である。いくつかの他のさらなる実施形態において、特発性肺線維症薬は、粘液溶解薬である。
別の態様において、対象が、線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定する方法が提供される。方法は、(i)対象における表3Aまたは表3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが、標準対照に対して上昇または減少しているかどうかを決定することであって、標準対照に対する表3A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定することと、を含む。
他の実施形態において、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベル及び表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することは、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベル及び表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを、患者における標準遺伝子から発現したタンパク質に対して正規化することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、標準遺伝子は、当該技術分野において一般的に知られているように、GAPDHまたはベータ−アクチン等のいわゆるハウスキーピング遺伝子である。実施形態において、標準遺伝子は、非差別的に発現する。標準遺伝子が非差別的に発現する場合、標準遺伝子の発現レベルは、疾患の間不変のままである。いくつかの実施形態において、第1の発現レベルは、対象の第1の生体試料から検出され、第2の発現レベルは、対象の第2の生体試料から検出される。いくつかの実施形態において、第1の生体試料は、第1の体液試料であり、第2の生体試料は、第2の体液試料である。
別の態様において、線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法が提供される。方法は、(i)線維性肺疾患患者における表3Aまたは3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することであって、標準対照に対する表3Aまたは3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の変調した発現レベルは、線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定することと、を含む。いくつかの実施形態において、発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む。実施形態において、発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者における同じ線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルに対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む。実施形態において、発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することは、発現レベルが患者における異なる線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルに対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む。いくつかの実施形態において、線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である。他の実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である。
実施形態において、標準対照に対する表3A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の増加した発現レベルは、線維性肺疾患の進行の増加したリスクを示す。実施形態において、標準対照に対する表3A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、線維性肺疾患の進行の減少したリスクを示す。実施形態において、標準対照に対する表3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の増加した発現レベルは、線維性肺疾患の進行の増加したリスクを示す。実施形態において、標準対照に対する表3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、線維性肺疾患の進行の減少したリスクを示す。
いくつかの実施形態において、対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する。他の実施形態において、進行性線維性肺疾患は、特発性肺線維症である。実施形態において、進行性線維性肺疾患は、進行型の特発性肺線維症である。他の実施形態において、生体試料は、患者の血液由来生体試料である。いくつかのさらなる実施形態において、血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である。いくつかの実施形態において、生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である。
一態様において、線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法が提供される。方法は、(i)第1の時点で、患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルと比較することとを含み、表3Aに記載されるタンパク質の第2の発現レベルが、表3Aに記載されるタンパク質の第1のレベルより高い場合、または表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルが、表3Bに記載されるタンパク質の第1のレベルより低い場合、患者は、線維性肺疾患の進行のリスクを有する。線維性肺疾患の進行のリスクを有する患者は、ステップ(i)における決定することの前に、線維性肺疾患の治療を受けていてもよい。線維性肺疾患の進行のリスクを有する患者が、ステップ(i)における決定することの前に、線維性肺疾患の治療を受けている場合、治療は、ステップ(i)における決定することの後、及びステップ(ii)における決定することの前に変更されてもよい。代替として、線維性肺疾患の進行のリスクを有する患者は、ステップ(i)における決定することの前に、線維性肺疾患の治療を受けていなくてもよい。線維性肺疾患の進行のリスクを有する患者が、ステップ(i)における決定することの前に、線維性肺疾患の治療を受けていない場合、患者は、ステップ(i)における決定することの後に治療を受けてもよい。したがって、いくつかの実施形態において、方法は、ステップ(i)における決定することの後に、線維性肺疾患治療薬を投与することを含む。いくつかの実施形態において、方法は、比較することに基づいて、患者における線維性肺疾患の進行の速度を決定することをさらに含む。
他の実施形態において、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベル及び表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することは、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベル及び表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを、患者における標準遺伝子から発現したタンパク質に対して正規化することを含む。いくつかのさらなる実施形態において、標準遺伝子は、当該技術分野において一般的に知られているように、GAPDHまたはベータ−アクチン等のいわゆるハウスキーピング遺伝子である。実施形態において、標準遺伝子は、非差別的に発現する。標準遺伝子が非差別的に発現する場合、標準遺伝子の発現レベルは、疾患の間不変のままである。いくつかの実施形態において、第1の発現レベルは、対象の第1の生体試料から検出され、第2の発現レベルは、対象の第2の生体試料から検出される。いくつかの実施形態において、第1の生体試料は、第1の体液試料であり、第2の生体試料は、第2の体液試料である。
別の態様において、患者における線維性肺疾患活性を決定する方法が提供される。方法は、(i)対象における表3Aまたは表3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定し、それにより患者における線維性肺疾患活性を決定することと、(iii)ステップ(ii)における発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、患者における線維性肺疾患活性を決定することとを含む。実施形態において、表3A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して増加している。実施形態において、表3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、標準対照に対して減少している。
別の態様において、患者における線維性肺疾患活性を決定する方法が提供される。方法は、(i)第1の時点で、患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルと比較し、それにより患者における線維性肺疾患活性を決定することとを含む。実施形態において、方法は、線維性肺疾患活性の変化を決定することを含む。
別の態様において、治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法が提供される。方法は、効果的な量の表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを対象に投与し、それにより前記対象における線維性肺疾患を治療することを含む。
別の態様において、治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法が提供される。方法は、(i)対象が、標準対照に対して、上昇したレベルの表3Aに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質、または減少したレベルの表3Bに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質を発現するかどうかを決定することと、(ii)標準対照に対して、表3Aの線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表3Bの線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルが見られた場合、線維性肺疾患治療薬、表3Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の拮抗薬、または表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の作動薬を対象に投与し、それにより対象を治療することと、を含む。いくつかの実施形態において、発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む。したがって、本明細書において言及されるような標準対照は、肺疾患患者の集団から収集された平均値を含んでもよく、またはその平均値であってもよい。他の実施形態において、標準対照は、正常患者の集団から収集された平均値である。
III.キット及び生成物
本発明は、対象における線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片の検出のためのキットを提供する。キットは、個人の使用のためのものであってもよく、または医療専門家に提供されてもよい。キットは、線維性肺疾患を診断もしくは予後診断するための、または疾患の進行もしくは治療の効力を監視するためのキットであってもよい。
一態様において、キットが提供される。キットは、線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するヒト対象からの生体試料(例えば、全血、血清または血漿)内の物質に結合することができるマーカータンパク質結合薬剤(例えば、随意に標識化されたアプタマー)であって、物質は、本明細書において提供される表(例えば、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4B)に記載される線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片である、マーカータンパク質結合薬剤と、物質に対するマーカータンパク質結合薬剤の結合を示すことができる検出試薬または検出装置と、を含む。キットは、検出アッセイを実行するのに必要なアッセイ容器(管)、緩衝剤、または酵素をさらに含んでもよい。実施形態において、キットは、対象から試料を採取するための試料採取デバイスをさらに含む。実施形態において、ヒト対象は、線維性肺疾患を有する。
別の態様において、キットが提供される。キットは、線維性肺疾患を有するヒト対象からの生体試料内の物質に結合することができるマーカータンパク質結合薬剤であって、物質は、本明細書において提供される表(例えば、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4B)に記載される線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片である、マーカータンパク質結合薬剤と、物質に対するマーカータンパク質結合薬剤の結合を示すことができる検出試薬または検出装置とを含む。
いくつかの実施形態において、キットは、2つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質またはそれらの断片を検査するための構成要素を含む。例えば、キットは、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質またはそれらの断片に結合することができる、2つ以上のマーカータンパク質結合薬剤を含んでもよい。実施形態において、キットは、複数のマーカータンパク質結合薬剤を含む。キットが複数のマーカータンパク質結合薬剤を含む場合、複数の線維性肺疾患マーカータンパク質またはそれらの断片(例えば、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4Bに記載のような)が検出される。
キットは、一般に、少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、瓶、シリンジまたは他の容器手段を含み、その中で試験薬剤が好適に反応または等分され得る。キットはまた、好適な対照試料、例えば陽性及び/または陰性対照等の、結果を比較するための構成要素を含んでもよい。キットはまた、対象からの試料を採取及び/または保持するための採取デバイスを含んでもよい。採取デバイスは、滅菌綿棒もしくは針(血液を採取するため)、及び/または滅菌管(例えば、綿棒または体液試料を保持するため)を含んでもよい。
別の態様において、in vitroの複合体が提供される。複合体は、本明細書において提供される表(例えば、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4B)に記載される線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片に結合したマーカータンパク質結合薬剤を含み、線維性肺疾患マーカータンパク質は、線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するヒト対象から取り出される。実施形態において、対象は、線維性肺疾患を有する。
別の態様において、in vitroの複合体が提供される。複合体は、本明細書において提供される表(例えば、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4B)に記載される線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片に結合したマーカータンパク質結合薬剤を含み、線維性肺疾患マーカータンパク質は、線維性肺疾患を有するヒト対象から取り出される。
IV.検出の方法
本明細書において提供される方法は、線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片の発現レベルを決定(検出)するステップを含む。タンパク質及びそれらの他のタンパク質または核酸分子との相互作用を検出及び特定するための方法は、当該技術分野の技術の範囲内である、従来の分子生物学、微生物学、及び組換えDNA技術を含む。そのような技術は、文献において十分説明されている(例えば、Sambrook,Fritsch & Maniatis,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Second Edition 1989,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.;Animal Cell Culture,R.I.Freshney,ed.,1986を参照されたい)。
「タンパク質の発現レベルを決定する」または「タンパク質の発現のレベルを決定する」とは、本明細書に記載される場合、当該技術分野において周知の方法及び技術を含む。例えば、発現プロファイリングのための捕捉アレイを使用して、タンパク質の発現レベルを決定することができる。捕捉アレイは、ハイスループットで特定の標的リガンドに結合及びそれを検出するために、高親和性捕捉試薬、例えば従来の抗体、単一ドメイン、操作された足場、ペプチドまたは核酸アプタマーを使用する。抗体アレイは、特異性及び許容され得るバックグラウンドの必要な特性を有し、いくつかは市販されている(BD Biosciences、San Jose、CA;Clontech、Mountain View、CA;BioRad;Sigma、St.Louis、MO)。捕捉アレイ用の抗体は、従来の免疫化(ポリクローナル血清及びハイブリドーマ)により、または、ファージまたはリボソームディスプレイライブラリからの選択後に、通常は大腸菌において発現される組換え断片として作製される(Cambridge Antibody Technology、Cambridge、UK;Biolnvent、Lund、Sweden;Affitech、Walnut Creek、CA;Biosite、San Diego、CA)。従来の抗体に加えて、Fab及びscFv断片、ラクダ科からの単一Vドメインまたは操作されたヒト相当物(Domantis、Waltham、MA)が、随意にアレイにおいて有用である。
足場という用語は、特異性及び親和性の抗体様特性を有する多様な標的分子に結合することができる複数の変異体に操作されたタンパク質のリガンド結合ドメインを指す。変異体は、遺伝子ライブラリ形式で生成され、ファージ、細菌またはリボソームディスプレイにより個々の標的に対して選択される。そのようなリガンド結合足場またはフレームワークは、黄色ブドウ球菌タンパク質Aに基づくアフィボディ(Affibody、Bromma、Sweden)、フィブロネクチンに基づくトリネクチン(Phylos、Lexington、MA)及びリポカリン構造に基づくアンチカリン(Pieris Proteolab、Freising−Weihenstephan、Germany)を含む。これらは、抗体と同様の様式で、捕捉アレイ上で使用され、堅牢性及び生成の容易性の利点を有する。
非タンパク質捕捉分子、特に高い特異性及び親和性でタンパク質リガンドに結合する核酸アプタマーもまた、アレイにおいて使用される(SomaLogic、Boulder、CO)。アプタマーは、Selex(商標)手順(SomaLogic、Boulder、CO)によりオリゴヌクレオチドのライブラリから選択され、それらのタンパク質との相互作用は、共有結合、臭素化デオキシウリジンの組み込み、及びUV活性化架橋(フォトアプタマー)により高められる。リガンドへの光架橋は、特定の立体的要件に起因して、アプタマーの交差反応性を低減する。アプタマーは、自動オリゴヌクレオチド合成による生成の容易性、ならびにDNAの安定性及び堅牢性の利点を有するが、フォトアプタマーアレイにおいては、汎用の蛍光タンパク質染料が結合の検出に使用される。
抗体アレイに結合するタンパク質検体は、直接的または間接的に、例えば2次抗体により検出される。異なる色を有する異なる試料の比較には、直接標識化が使用される。同じタンパク質リガンドに指向された抗体の対が利用可能である場合、サンドイッチ免疫測定法が高い特異性及び感度を提供し、したがってサイトカイン等の低存在度タンパク質に適した方法であり、それらはまた、タンパク質修飾の検出の可能性を提供する。質量分析、表面プラズモン共鳴及び原子間力顕微鏡を含む非標識検出法は、リガンドの改質を回避する。いずれの方法においても必要なのは、高い信号対雑音を提供する低いバックグラウンドを伴う最適な感度及び特異性である。検体濃度は広い範囲にわたるため、感度は適切に調整される必要がある。試料の連続希釈または異なる親和性の抗体の使用が、この問題に対する解決策である。対象となるタンパク質は、しばしば、サイトカインまたは細胞内の低発現生成物等、体液及び抽出物中で低濃度のものであり、pg以下の範囲内での検出を必要とする。
捕捉分子のアレイの代替物は、分子インプリンティング技術により作製されたものであり、重合性マトリックス内に構造的に相補的な配列特異性空隙を生成するための鋳型としてペプチド(例えば、タンパク質のC末端領域からの)が使用され、次いで空隙は、適切な1次アミノ酸配列を有する(変性)タンパク質を特異的に捕捉することができる(ProteinPrint(商標)、Aspira Biosystems、Burlingame、CA)。
診断において、及び発現プロファイリングおいて有用な別の方法は、ProteinChip(登録商標)アレイ(Ciphergen、Fremont、CA)であり、固相クロマトグラフィー表面は、血漿または腫瘍抽出物等の混合物からの電荷または疎水性の同様の特性を有するタンパク質に結合し、SELDI−TOF質量分析を使用して保持されたタンパク質が検出される。
大規模機能性チップは、多数の精製タンパク質を固定化することにより構築されており、タンパク質の他のタンパク質との相互作用、薬物−標的相互作用、酵素−基質等の広範な生化学的機能をアッセイするために使用される。一般に、それらは、発現したタンパク質が次いでHisタグにより精製され固定化される、大腸菌、酵母または同様のものにクローニングされた発現ライブラリを必要とする。無細胞タンパク質転写/翻訳は、細菌または他のin vivo系においてあまり発現しないタンパク質の合成のための実行可能な代替法である。
実施形態において、本明細書において提供されるような線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片の発現レベルを決定(検出)することは、線維性肺疾患マーカータンパク質をマーカータンパク質結合薬剤と接触させることを含む。本明細書において提供されるような「マーカータンパク質結合薬剤」は、線維性肺疾患マーカータンパク質に結合することができる物質を指す。マーカータンパク質結合薬剤は、核酸またはタンパク質であってもよい。実施形態において、マーカータンパク質結合薬剤は、アプタマーである。実施形態において、マーカータンパク質結合薬剤は、ペプチドである。実施形態において、マーカータンパク質結合薬剤は、小分子である。実施形態において、マーカータンパク質結合薬剤は、抗体である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片は、生体試料(例えば、全血、血清または血漿)中のマーカータンパク質結合薬剤と接触される。実施形態において、マーカータンパク質結合薬剤は、検出可能な部分を含む。実施形態において、検出可能な部分は、蛍光部分である。実施形態において、マーカータンパク質結合薬剤は、捕捉部分を含む。「捕捉部分」は、共有結合的に、リンカーもしくは化学結合を介して、または非共有結合的にマーカータンパク質結合薬剤に結合し、捕捉薬剤と相互作用し得るタンパク質または核酸を指す。本明細書において提供される方法に有用な捕捉部分の例は、ビオチンである。実施形態において、捕捉部分は、ビオチンである。実施形態において、捕捉部分は、開裂性捕捉部分である。実施形態において、捕捉部分は、光開裂性ビオチンである。
「捕捉薬剤」は、本明細書に記載される場合、捕捉部分に結合することができる薬剤を指す。捕捉部分と捕捉薬剤との間の相互作用は、捕捉部分及び捕捉薬剤が互いに結合する高親和性相互作用であってもよい(例えば、ビオチン、ストレプトアビジン)。本明細書において提供される方法に有用な捕捉薬剤の例は、ストレプトアビジンコーティングビーズである。実施形態において、捕捉薬剤は、ストレプトアビジンコーティングビーズである。限定されることなく、当該技術分野において知られたいずれの好適な親和性結合対も、本明細書において提供される方法における捕捉部分及び捕捉薬剤として使用され得る。例えば、捕捉部分は、抗体であってもよく、捕捉薬剤は、抗原コーティングビーズであってもよい。実施形態において、捕捉部分は、ビオチンであり、捕捉薬剤は、ストレプトアビジンコーティングビーズである。
マーカータンパク質結合薬剤は、イオン結合、ファンデルワールス力、静電気力または水素結合により、非共有結合的に線維性肺疾患マーカータンパク質に結合し得る。マーカータンパク質結合薬剤が線維性肺疾患マーカータンパク質に結合した後、疾患マーカー−タンパク質結合薬剤複合体が形成される。その実施形態を含む本明細書において提供される方法は、疾患マーカー−タンパク質結合薬剤複合体を検出し、それにより生体試料中の線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片の発現レベルを決定することを含む。したがって、実施形態において、決定することは、(a)線維性肺疾患マーカータンパク質を生体試料中のマーカータンパク質結合薬剤と接触させ、それにより疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を形成することと、(b)疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を検出することとを含む。疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体は、疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を上述のような捕捉薬剤(例えば、ストレプトアビジンコーティングビーズ)と接触させることにより、試料及びその中に含有される未結合成分から分離され得る。したがって、実施形態において、検出することは、疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を捕捉薬剤と接触させ、それにより捕捉された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を形成することを含む。捕捉された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体は、いかなる未結合成分も除去するために洗浄されてもよい。
本明細書において提供される方法において、線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片は、タグ化部分と接触されてもよい。「タグ化部分」は、本明細書に記載される場合、線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片に非共有結合的に結合することができる組成物である。実施形態において、タグ化部分は、ビオチンである。線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片に結合した後、タグ化部分は、高親和性相互作用により、タグ化薬剤(例えばストレプトアビジン)と結合し得る。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片は、捕捉された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体の形成後に、タグ化部分と接触される。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片は、捕捉された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体の形成前に、タグ化部分と接触される。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片は、捕捉された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体の形成と同時に、タグ化部分と接触される。実施形態において、検出することは、(1)捕捉された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体をタグ化部分と接触させ、それによりタグ化された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を形成することと、(2)タグ化された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を生体試料から分離することとをさらに含む。
タグ化された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体が生体試料から分離されたら、捕捉部分(例えば、光開裂性ビオチン)と捕捉薬剤(例えば、ストレプトアビジンコーティングビーズ)との間の相互作用が逆転し(例えば、光開裂性ビオチンの開裂により)、開裂した疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体が形成される。開裂した疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体は、マーカータンパク質結合薬剤及びタグ化部分に結合した線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片を含む。したがって、実施形態において、検出することは、ステップ(2)の分離することの後に、捕捉結合薬剤をタグ化された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体から分離し、それにより開裂した疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を形成することをさらに含む。
開裂した疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体は、タグ化薬剤(例えば、ストレプトアビジンコーティングビーズ)と接触されてもよく、線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片に結合したタグ化部分(例えば、ビオチン)は、タグ化薬剤と高親和性相互作用を形成し得る。開裂した疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体は、タグ化薬剤(例えば、ストレプトアビジンコーティングビーズ)により捕捉されてもよく、マーカータンパク質結合薬剤は、その後、開裂した疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体から分離されてもよい(例えば、親和性クロマトグラフィーにより溶出されてもよい)。マーカータンパク質結合薬剤(例えば、アプタマー)は、開裂した疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体から放出(分離)されたら、標識化された核酸分子(例えば、カスタムDNAマイクロアレイへのハイブリダイゼーション)を定量するために、当該技術分野において知られた標準的技術を使用して定量され得る。したがって、実施形態において、検出することは、(3)マーカータンパク質結合薬剤を開裂した疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体から分離し、それにより放出されたマーカータンパク質結合薬剤を形成するステップと、(4)放出されたマーカータンパク質結合薬剤の量を決定することとをさらに含む。
V.マーカータンパク質
本明細書において提供されるような線維性肺疾患マーカータンパク質(例えば、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4Bに記載される)は、本明細書に記載の全ての方法、キット及び組成物に適用可能である。本明細書に記載の方法、キット及び組成物において、1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)され得る。実施形態において、少なくとも1つの線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)され得る。実施形態において、複数(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20個)の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。複数の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される場合、本明細書において提供される線維性肺疾患マーカータンパク質のいずれか1つの組み合わせの発現レベルが決定(検出)される。
例えば、本明細書において提供される方法、キットまたは組成物において、表4A及び/または表4Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の組み合わせの発現レベルが決定(検出)され得る。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、a2−マクログロブリン、PUR8、iC3b、C4b、CAPG、PARC、カテプシンH、ジスコイジンドメイン受容体2、sICAM−5、LKHA4、MMP−7、MMP−9、NXPH1、OLR1、PTK6、またはカルグラニュリンBである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、a2−マクログロブリン、PUR8、iC3b、C4b、CAPG、PARC、カテプシンH、ジスコイジンドメイン受容体2、sICAM−5、LKHA4、MMP−7、MMP−9、NXPH1、OLR1、PTK6、及びカルグラニュリンBである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、a2−マクログロブリンである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、PUR8である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、iC3bである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、C4bである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、CAPGである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、PARCである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、カテプシンHである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、ジスコイジンドメイン受容体2である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、sICAM−5である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、LKHA4である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、MMP−7である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、MMP−9である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、NXPH1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、OLR1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、PTK6である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、カルグラニュリンBである。実施形態において、a2−マクログロブリン、PUR8、iC3b、C4b、CAPG、PARC、カテプシンH、ジスコイジンドメイン受容体2、sICAM−5、LKHA4、MMP−7、MMP−9、NXPH1、OLR1、PTK6、またはカルグラニュリンBの発現レベルが決定される。実施形態において、a2−マクログロブリン、PUR8、iC3b、C4b、CAPG、PARC、カテプシンH、ジスコイジンドメイン受容体2、sICAM−5、LKHA4、MMP−7、MMP−9、NXPH1、OLR1、PTK6、及びカルグラニュリンBの発現レベルが決定される。
実施形態において、a2−マクログロブリン及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、PUR8及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、iC3b及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、C4b及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、CAPG及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、PARC及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、カテプシンH及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、ジスコイジンドメイン受容体2及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、sICAM−5及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、LKHA4及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、MMP−7及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、MMP−9及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、NXPH1及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、OLR1及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、PTK6及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、カルグラニュリンB及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。
実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、AMPK a2b2g1、CAMK2A、CAMK2B、CAMK2D、COMMD7、FER、FYN、インテグリンa1b1、LYNB、METAP1、MMP−3、PDPK1、ホスホグリセリン酸キナーゼ1、SHC1、またはSRCN1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、AMPK a2b2g1、CAMK2A、CAMK2B、CAMK2D、COMMD7、FER、FYN、インテグリンa1b1、LYNB、METAP1、MMP−3、PDPK1、ホスホグリセリン酸キナーゼ1、SHC1、及びSRCN1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、AMPK a2b2g1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、CAMK2Aである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、CAMK2Bである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、CAMK2Dである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、COMMD7である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、FERである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、FYNである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、インテグリンa1b1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、LYNBである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、METAP1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、MMP−3である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、PDPK1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、ホスホグリセリン酸キナーゼ1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、SHC1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、SRCN1である。実施形態において、AMPK a2b2g1、CAMK2A、CAMK2B、CAMK2D、COMMD7、FER、FYN、インテグリンa1b1、LYNB、METAP1、MMP−3、PDPK1、ホスホグリセリン酸キナーゼ1、SHC1、またはSRCN1の発現レベルが決定される。実施形態において、AMPK a2b2g1、CAMK2A、CAMK2B、CAMK2D、COMMD7、FER、FYN、インテグリンa1b1、LYNB、METAP1、MMP−3、PDPK1、ホスホグリセリン酸キナーゼ1、SHC1、及びSRCN1の発現レベルが決定される。
実施形態において、AMPK a2b2g1及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、CAMK2A及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、CAMK2B及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、CAMK2D及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、COMMD7及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、FER及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、FYN及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、インテグリンa1b1及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、LYNB及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、METAP1及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、MMP−3及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、PDPK1及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、ホスホグリセリン酸キナーゼ1及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、SHC1及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、SRCN1及び本明細書において提供されるような(例えば、表4Aまたは4Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。
本明細書において提供されるように、方法、キット及び組成物は、表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定(検出)することを含んでもよい。したがって、実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、TIMP−1、MMP−7、PTN、アクチビンA、HGF、ミッドカイン、VEGF121、PDE3A、SBDS、Dkk−4、sICAM−5、SREC−I、ERK−1、DKK1、a2−マクログロブリン、NAGK、UFC1、またはSGTAである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、TIMP−1、MMP−7、PTN、アクチビンA、HGF、ミッドカイン、VEGF121、PDE3A、SBDS、Dkk−4、sICAM−5、SREC−I、ERK−1、DKK1、a2−マクログロブリン、NAGK、UFC1、及びSGTAである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、TIMP−1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、MMP−7である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、PTNである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、アクチビンAである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、HGFである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、ミッドカインである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、VEGF121である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、PDE3Aである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、SBDSである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、Dkk−4である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、sICAM−5である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、SREC−Iである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、ERK−1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、DKK1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、a2−マクログロブリンである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、NAGKである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、UFC1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、SGTAである。実施形態において、TIMP−1、MMP−7、PTN、アクチビンA、HGF、ミッドカイン、VEGF121、PDE3A、SBDS、Dkk−4、sICAM−5、SREC−I、ERK−1、DKK1、a2−マクログロブリン、NAGK、UFC1、またはSGTAの発現レベルが決定される。実施形態において、TIMP−1、MMP−7、PTN、アクチビンA、HGF、ミッドカイン、VEGF121、PDE3A、SBDS、Dkk−4、sICAM−5、SREC−I、ERK−1、DKK1、a2−マクログロブリン、NAGK、UFC1、及びSGTAの発現レベルが決定される。
実施形態において、CCL18及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、YKL40及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、TIMP−1及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、MMP−7及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、PTN及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、アクチビンA及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、HGF及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、ミッドカイン及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、VEGF121及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、PDE3A及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、SBDS及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、Dkk−4及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、sICAM−5及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、SREC−I及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、ERK−1及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、DKK1及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、a2−マクログロブリン及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、NAGK及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、UFC1及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、SGTA及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。
実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、PGRP−S、sFRP−3、P−カドヘリン、SSRP1、a2−HS−糖タンパク質、パーセフィン、ABL2、SCF sR、EMR2、MSP、マラプシン、NXPH1、ZAP70、CHL1、Rb、CAD15、CK−MB、IL−1 sR9、リンホトキシンa2/b1、PH、スルビビン、IL−6 sRa、CLC7A、17−ベータ−HSD 1、またはNCAM−120である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、PGRP−S、sFRP−3、P−カドヘリン、SSRP1、a2−HS−糖タンパク質、パーセフィン、ABL2、SCF sR、EMR2、MSP、マラプシン、NXPH1、ZAP70、CHL1、Rb、CAD15、CK−MB、IL−1 sR9、リンホトキシンa2/b1、PH、スルビビン、IL−6 sRa、CLC7A、17−ベータ−HSD1、及びNCAM−120である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、PGRP−Sである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、sFRP−3である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、P−カドヘリンである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、SSRP1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、a2−HS−糖タンパク質である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、パーセフィンである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、ABL2である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、SCF sRである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、EMR2である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、MSPである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、マラプシンである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、NXPHである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、ZAP70である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、CHL1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、Rbである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、CAD15である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、CK−MBである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、IL−1 sR9である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、リンホトキシンa2/b1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、PHである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、スルビビンである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、IL−6 sRaである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、CLC7Aである。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、17−ベータ−HSD1である。実施形態において、線維性肺疾患マーカータンパク質は、NCAM−120である。実施形態において、PGRP−S、sFRP−3、P−カドヘリン、SSRP1、a2−HS−糖タンパク質、パーセフィン、ABL2、SCF sR、EMR2、MSP、マラプシン、NXPH1、ZAP70、CHL1、Rb、CAD15、CK−MB、IL−1 sR9、リンホトキシンa2/b1、PH、スルビビン、IL−6 sRa、CLC7A、17−ベータ−HSD1、またはNCAM−120の発現レベルが決定される。実施形態において、PGRP−S、sFRP−3、P−カドヘリン、SSRP1、a2−HS−糖タンパク質、パーセフィン、ABL2、SCF sR、EMR2、MSP、マラプシン、NXPH1、ZAP70、CHL1、Rb、CAD15、CK−MB、IL−1 sR9、リンホトキシンa2/b1、PH、スルビビン、IL−6 sRa、CLC7A、17−ベータ−HSD1、及びNCAM−120の発現レベルが決定される。
実施形態において、PGRP−S及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)(検出)される。実施形態において、sFRP−3及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、P−カドヘリン及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、SSRP1及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、a2−HS−糖タンパク質及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、パーセフィン及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、ABL2及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、SCF sR及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、EMR2及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、MSP及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、マラプシン及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、NXPH1及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、ZAP70及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、CHL1及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、Rb及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、CAD15及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、CK−MB及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、IL−1 sR9及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、リンホトキシンa2/b1及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、PH及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、スルビビン及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、IL−6 sRa及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、CLC7A及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、17−ベータ−HSD1及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。実施形態において、NCAM−120及び本明細書において提供されるような(例えば、表3Aまたは3Bに記載される)1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定(検出)される。
本明細書において提供される方法、キットまたは組成物において、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A及び/または表4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、線維性肺疾患に関連した既知のマーカーの発現レベルと組み合わせて決定(検出)されてもよい。実施形態において、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4Aまたは表4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、MMP7、PARC/CCL18、YKL−40(キチナーゼ様−3)、MMP3、SP−D、KL−6/Muc1、またはオステオポンチン(OPN)の発現レベルと組み合わせて決定される。実施形態において、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4Aまたは表4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、MMP7、PARC/CCL18、YKL−40(キチナーゼ様−3)、MMP3、SP−D、KL−6/Muc1、及びオステオポンチン(OPN)の発現レベルと組み合わせて決定される。実施形態において、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4Aまたは表4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、MMP1、SP−A、S100a12(エンレージ)、ペリオスチン、ICAM1、VCAM、IL8、VEGF、CD28、Hsp47、IL6、LDH、PAI−1、タンパク質C、トロンボモジュリン、ヴォン・ヴィレブランド因子(vWF)、MMP8、IL2Rアルファ、IL2Rガンマ、TGFB1、TGFb2、TGFb3、またはTNFアルファの発現レベルと組み合わせて決定される。実施形態において、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4Aまたは表4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、MMP1、SP−A、S100a12(エンレージ)、ペリオスチン、ICAM1、VCAM、IL8、VEGF、CD28、Hsp47、IL6、LDH、PAI−1、タンパク質C、トロンボモジュリン、ヴォン・ヴィレブランド因子(vWF)、MMP8、IL2Rアルファ、IL2Rガンマ、TGFB1、TGFb2、TGFb3、及びTNFアルファの発現レベルと組み合わせて決定される。実施形態において、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4Aまたは表4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、BNP、アルブミン、COMP、CCL11、CCL13、CCL17、血清アミロイドA、またはCXCL13の発現レベルと組み合わせて決定される。実施形態において、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4Aまたは表4Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルは、BNP、アルブミン、COMP、CCL11、CCL13、CCL17、血清アミロイドA、及びCXCL13の発現レベルと組み合わせて決定される。
本発明の以下の議論は、例示及び説明を目的とし、本発明を本明細書において開示される形態(複数を含む)に限定することを意図しない。本発明の説明は、1つ以上の実施形態ならびにある特定の変形例及び修正を含んでいるが、他の変形例及び修正も、例えば、本開示を理解した後に当業者の技術及び知識の範囲内となり得るように、本発明の範囲内である。本明細書において引用される全ての出版物、特許、特許出願、Genbank番号、UniProt番号、及びウェブサイトは、全ての目的において、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
VI.具体的実施形態
試料及び試料選択
IPF患者から血漿試料を得た。健康状態の概要及び薬剤使用に関する情報を有する、統計的にマッチした健常対照対象の血漿試料を、別個の採取プロトコルから得た。全ての試料は、適切な書面によるインフォームド・コンセントの下に得られた。IPF及び対照群の可能な最善の一致を提供するために、病歴を再検討した。これによって、健常対照群から大きな肺疾患が除外され、IPFの治療における承認適応症外使用によるプレドニゾロンまたは他の薬物(プロトンポンプ阻害薬以外)の最近の使用が、IPFコホートから除外された。
IPF患者試料は、死亡した全ての患者を含むように選択された。さらに、IPF患者試料は、広範囲のその後のFVC変化を経験した患者を含むように選択された。男性及び女性IPF患者の比(2.5:1)は、IPF集団における比と同様である。対照試料は、群にわたりバランスの取れた設計となるように選択された。正常健常対照対象は、臨床試験集団(年齢/性別)との一致のために、IPF患者試料と統計的に一致するように選択された。正常健常対照試料は、同等の採取バイアル(すなわち、マッチした保存料を有する)内に採取した。IPF及び対照試料は共に、複数の部位で採取した。
広範囲のアプタマーベースプロテオームプラットフォーム(SomaLogic、Colorado、US)を使用して、IPF患者及び健常対照の血漿から1129のタンパク質をプロファイリングした。簡潔に説明すると、この技術は、ある量の各標的化されたタンパク質を対応する量のアプタマーに変換する多重化アッセイにおいて、極めて特異的なタンパク質結合試薬として化学修飾ヌクレオチドを含有するDNAアプタマーを使用する(図1)。次いで、タンパク質の量がマイクロアレイプラットフォーム上で検出され、相対蛍光単位(RFU)として記録される。品質管理基準に適合するデータは、130/140のIPF患者及び69/70の対照において得られた。
様々な会社(R&D Systems Inc.、Minneapolis、MN;Abcam Inc.、Cambridge、UK)から商業的に利用可能なサンドイッチ免疫測定法(ELISA)において、IPF患者及び対照の血漿からタンパク質をプロファイリングした。簡潔には、アッセイは、特定抗体上の捕捉マトリックスへの対象となるタンパク質の結合、及び第2の酵素的に複合化した抗体、通常はホースラディッシュペルオキシダーゼを使用した検出を含む。HRPは、発色基質と反応して、マイクロプレートリーダーにより読み取られ、ODとして表現される比色読取値を生成する。標準曲線を使用して、これを明確なタンパク質濃度に変換する。品質管理基準に適合するデータは、患者コホート1における191〜213名から、患者コホート2における466〜613名の患者までの範囲であった。生存率及び無進行生存率(PFS)カプランマイヤープロットは、中央値及びRpart分析を使用して生成された。
統計分析:相対タンパク質濃度(相対蛍光単位;RFUで測定)を、ハイブリダイゼーション対照に対して正規化し、中央値を全ての群にわたり正規化(補正)した。正規化されたタンパク質濃度を、統計モデルにおけるガウス仮定とのより良好な忠実度のために対数変換した。差次的タンパク質調節を、一変量試験(タンパク質当たり)に基づいて評価した。差次的に発現したタンパク質を、複数比較のための補正と共にANOVAにより特定した(FDR<0.01及び倍率変化≧1.2×)。これは、262の差次的に発現したタンパク質の特定をもたらし、そのうち174は、健常対照に対してIPFにおいて上方調節され(表1A)、88は下方調節される(表1B)。この分析により、マトリックスメタロプロテアーゼ7(MMP7)、ケモカイン(C−Cモチーフ)リガンド(CCL18)、及び界面活性剤タンパク質D(SFTPD)を含む、IPFにおいて差次的に発現したいくつかの以前に知られていたタンパク質が確認された。
IPFにおいて濃縮された生物学的プロセスを特定するために、IPFにおける差次的に発現したタンパク質に関連した経路を、全体として1129のタンパク質パネル上のタンパク質におけるそれらと関連した経路と比較した。それぞれの場合において、関連したプロセスは、MetaCore(Thomson Reuters、New York、NY)を使用して特定された。タンパク質パネルに対してIPFにおける差次的に発現したタンパク質により過剰に示されたプロセスを特定するために、それぞれの場合に関連したプロセスのランク順を比較した。図2は、全体としてのパネル上のタンパク質(X軸)に関連したプロセスと比較した、IPFにおける差次的に発現したタンパク質(Y軸)に関連した最高ランクのプロセスのプロットを示す。赤いボックス(右下のセクション)内で強調されたプロセスが、IPF内で濃縮される。表IIは、IPFと全体としてのパネルとの間の少なくとも10の位置のシフトを示す関連したプロセスを列挙している(ランクの最大の変化に関連したプロセスが上部)。これらのプロセスには、TGF−Bシグナル伝達、細胞付着、及び上皮間葉移行(EMT)に関与するものが含まれる。これらのプロセスは、IPF及び繊維性病態に関連することが知られており、得られる血漿プロテオーム痕跡は、疾患状態と一致していることを示唆している。
疾患の進行を予測するタンパク質の特定:タンパク質濃度及び患者の転帰(特に死亡までの時間または疾患の進行)を、Rを使用して分析した。この分析のために、疾患の進行は、死亡、または、少なくとも6週間間隔で実行された2回の連続的評価により記録された、ベースラインと比較した任意の時点におけるパーセント予測FVCの≧10%の絶対的減少もしくはパーセント予測DLCO(Hbに対し補正)の≧15%の絶対的減少として定義された。患者は、ベースラインから、最後に知られた生存日または試験の完了のいずれか短い方まで追跡した。肺移植を受けている患者は、移植の時点で中止した。
1129のタンパク質のそれぞれに対して、樹木モデル法(CART、Rパッケージ)を使用した初期分析により、患者は、死亡率または無進行生存率のハザード比(HR)の差を最大化するタンパク質濃度の高リスク及び低リスク範囲に区分された。この分析からの出力は、さらなる評価のためのタンパク質濃度閾値(RFUにおける)であった。さらなる分析において、この閾値に関連するHR及びp値が、Cox比例ハザード(PH)モデル(Rの生存率パッケージ)を使用して決定及び報告された。追加的な分析により、患者は、タンパク質発現により階層化され(四分位点において)、最低四分位点における患者と比較して生存率またはPFSの関連した差が報告された。得られたカプラン−マイヤー曲線を手作業で評価すると、生存率、無進行生存率、またはその両方を予測する43のタンパク質が特定された(表3;図5〜図47)。このリストは、IPFにおける疾患の進行の以前に報告されたマーカーであるMMP−7を含む。
教師なし階層的クラスタ化:より厳格な試験対象患者基準(FDR<0.001及びFC>1.25)に適合する150の差次的に発現したタンパク質のサブセットに基づいて、教師なし階層的クラスタ化を行った。この分析には、Partek Genomics Suiteを使用した(Partek、St.Louis、MO)。この分析において、大多数のIPF患者が互いにクラスタ化している(図3、枝5〜7)。2次クラスタを形成する残りの患者のほとんどは、健常対照との類似性が増加している(図3;枝1)。上方調節されたタンパク質の1つのクラスタ及び下方調節されたタンパク質の1つのクラスタは、IPF患者の大多数にわたり一致している。一貫して上方調節されたタンパク質(図4)は、以前に報告されたIPF血漿タンパク質マーカーMMP−7及びCCL−18を含む。このクラスタ内の17のタンパク質のうちの7は、IPF肺組織において、mRNAレベルで差次的に上方調節される(GEOデータベースにおけるデータのInterMune分析)。
さらに、いくつかの差次的に発現したタンパク質は、IPF肺組織において差次的に発現することが以前に示されたmRNAに対応する。
表IIIA及びIIIB.Cox比例ハザード回帰モデルによる、死亡率と血漿タンパク質レベル(すなわち、MMP−7、CCL−18、YKL−40、アクチビンA及びA2M)との間の関連性の二変量分析。2つの独立した患者コホート(すなわち、表IIIA中のコホート1及び表IIIB中のコホート2)において、ELISAによりタンパク質レベルを定量化した。
実施形態1.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象における、表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定する方法であって、(i)前記対象から生体試料を得ることと、(ii)前記生体試料における表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片の発現レベルを決定することとを含む、前記方法。
実施形態2.前記決定することは、(a)線維性肺疾患マーカータンパク質を前記生体試料中のマーカータンパク質結合薬剤と接触させ、それにより疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を形成することと、(b)前記疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を検出することとを含む、実施形態1に記載の前記方法。
実施形態3.前記マーカータンパク質結合薬剤は、検出可能な部分を含む、実施形態2に記載の方法。
実施形態4.前記マーカータンパク質結合薬剤は、捕捉部分を含む、実施形態3に記載の方法。
実施形態5.前記捕捉部分は、開裂性捕捉部分である、実施形態4に記載の方法。
実施形態6.前記検出することは、前記疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を捕捉薬剤と接触させ、それにより捕捉された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を形成することを含む、実施形態2から5のいずれか1つに記載の方法。
実施形態7.前記検出することは、(1)捕捉された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体をタグ化部分と接触させ、それによりタグ化された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を形成することと、(2)前記タグ化された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を前記生体試料から分離することとをさらに含む、実施形態6に記載の方法。
実施形態8.前記検出することは、ステップ(2)の前記分離することの後に、前記捕捉結合薬剤を前記タグ化された疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体から分離し、それにより開裂した疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体を形成することをさらに含む、実施形態7に記載の方法。
実施形態9.前記検出することは、(3)前記マーカータンパク質結合薬剤を前記開裂した疾患マーカータンパク質−結合薬剤複合体から分離し、それにより放出されたマーカータンパク質結合薬剤を形成するステップと、(4)放出されたマーカータンパク質結合薬剤の量を決定することとをさらに含む、実施形態8に記載の方法。
実施形態10.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象を選択することをさらに含む、実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
実施形態11.前記線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である、実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
実施形態12.前記線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である、実施形態1から9のいずれか1つに記載の方法。
実施形態13.前記対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する、実施形態12に記載の方法。
実施形態14.前記進行性線維性肺疾患は、特発性肺線維症である、実施形態13に記載の方法。
実施形態15.前記生体試料は、前記対象の血液由来生体試料である、実施形態1に記載の方法。
実施形態16.前記血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である、実施形態15に記載の方法。
実施形態17.前記生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である、実施形態1に記載の方法。
実施形態18.表1Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される、実施形態1に記載の方法。
実施形態19.効果的な量の表1Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態18に記載の方法。
実施形態20.前記モジュレーターは、拮抗薬である、実施形態19に記載の方法。
実施形態21.前記拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態20に記載の方法。
実施形態22.表1Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、標準対照に対して上昇している、実施形態20に記載の方法。
実施形態23.表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される、実施形態1に記載の方法。
実施形態24.効果的な量の表1Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態23に記載の方法。
実施形態25.前記モジュレーターは、作動薬である、実施形態24に記載の方法。
実施形態26.前記作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態24に記載の方法。
実施形態27.表1Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、標準対照に対して減少している、実施形態25に記載の方法。
実施形態28.効果的な量のさらなる治療薬剤を、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態19または24に記載の方法。
実施形態29.前記治療薬剤は、特発性肺線維症薬または抗線維症薬である、実施形態28に記載の方法。
実施形態30.前記特発性肺線維症薬は、粘液溶解薬である、実施形態28に記載の方法。
実施形態31.対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)対象における表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが、標準対照に対して上昇または減少しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表1A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表1B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定することとを含む、前記方法。
実施形態32.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象を選択することをさらに含む、実施形態31に記載の方法。
実施形態33.前記線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である、実施形態31に記載の方法。
実施形態34.前記1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である、実施形態31に記載の方法。
実施形態35.前記対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する、実施形態34に記載の方法。
実施形態36.前記進行性線維性肺疾患は、特発性肺線維症である、実施形態35に記載の方法。
実施形態37.表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、前記対象の生体試料から検出される、実施形態31に記載の方法。
実施形態38.前記生体試料は、前記対象の血液由来生体試料である、実施形態37に記載の方法。
実施形態39.前記血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である、実施形態38に記載の方法。
実施形態40.前記生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である、方法実施形態37。
実施形態41.効果的な量の表1Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態31に記載の方法。
実施形態42.前記モジュレーターは、拮抗薬である、実施形態41に記載の方法。
実施形態43.前記拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態42に記載の方法。
実施形態44.効果的な量の表1Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態31に記載の方法。
実施形態45.前記モジュレーターは、作動薬である、実施形態44に記載の方法。
実施形態46.前記作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態45に記載の方法。
実施形態47.効果的な量のさらなる治療薬剤を、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態41または44に記載の方法。
実施形態48.前記治療薬剤は、特発性肺線維症薬または抗線維症薬である、実施形態47に記載の方法。
実施形態49.前記特発性肺線維症薬は、粘液溶解薬である、実施形態48に記載の方法。
実施形態50.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)線維性肺疾患患者における表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表1Aまたは表1B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の変調した発現レベルは、前記線維性肺疾患患者が前記線維性肺疾患の進行のリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記線維性肺疾患患者が前記線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定することと、を含む、方法。
実施形態51.発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを前記決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む、実施形態50に記載の方法。
実施形態52.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較することとを含み、表1Aに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表1Aに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより高い場合、または表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表1Bに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより低い場合、患者は、線維性肺疾患の進行のリスクを有する、前記方法。
実施形態53.ステップ(i)における前記決定することの後に、線維性肺疾患治療薬を投与することをさらに含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態54.前記比較することに基づいて、前記患者における前記線維性肺疾患の進行の速度を予測することをさらに含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態55.表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベル及び表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを前記決定することは、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベル及び表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、前記患者における標準遺伝子から発現したタンパク質に対して正規化することを含む、実施形態52に記載の方法。
実施形態56.前記第1の発現レベルは、前記対象の第1の生体試料から検出され、前記第2の発現レベルは、前記対象の第2の生体試料から検出される、実施形態55に記載の方法。
実施形態57.前記第1の生体試料は、第1の体液試料であり、前記第2の生体試料は、第2の体液試料である、実施形態56に記載の方法。
実施形態58.患者における線維性肺疾患活性を決定する方法であって、(i)対象における表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定し、それにより前記患者における線維性肺疾患活性を決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記患者における前記線維性肺疾患活性を決定することとを含む、前記方法。
実施形態59.表1A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、前記標準対照に対して増加している、実施形態58に記載の方法。
実施形態60.表1B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、前記標準対照に対して減少している、実施形態58に記載の方法。
実施形態61.患者における線維性肺疾患活性を決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較し、それにより前記患者における前記線維性肺疾患活性を決定することとを含む、前記方法。
実施形態62.ステップ(i)における前記決定することの後に、線維性肺疾患治療薬を投与することをさらに含む、実施形態61に記載の方法。
実施形態63.患者における線維性肺疾患活性の変化を決定する方法であって、(i)第1の時点で、患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較し、それにより患者における線維性肺疾患活性の前記変化を決定することとを含む、前記方法。
実施形態64.患者における線維性肺疾患活性の変化を決定する方法であって、(i)対象における表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定し、それにより前記患者における線維性肺疾患活性の変化を決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記患者における線維性肺疾患活性の前記変化を決定することとを含む、前記方法。
実施形態65.線維性肺疾患治療を受けている患者または線維性肺疾患治療を受けた患者における、線維性肺疾患に対する治療の効果を監視する方法であって、(i)第1の時点で、患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルと比較し、それにより患者における線維性肺疾に対する治療の効果を決定することと、を含む、方法。
実施形態66.線維性肺疾患治療を受けている患者または線維性肺疾患治療を受けた患者における、線維性肺疾患に対する治療の効果を監視する方法であって、(i)対象における表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定し、それにより患者における線維性肺疾患に対する治療の効果を監視することと、(iii)ステップ(ii)における発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、患者における線維性肺疾患に対する治療の効果を監視することと、を含む、方法。
実施形態67.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、効果的な量の表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを前記対象に投与し、それにより前記対象における線維性肺疾患を治療することを含む、前記方法。
実施形態68.効果的な量の表1Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することを含む、実施形態67に記載の方法。
実施形態69.前記モジュレーターは、拮抗薬である、実施形態68に記載の方法。
実施形態70.前記拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態69に記載の方法。
実施形態71.効果的な量の表1Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することを含む、実施形態67に記載の方法。
実施形態72.前記モジュレーターは、作動薬である、実施形態71に記載の方法。
実施形態73.前記作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態72に記載の方法。
実施形態74.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、(i)対象が、標準対照に対して、上昇したレベルの表1Aに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質、または減少したレベルの表1Bに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質を発現するかどうかを決定することと、(ii)前記標準対照に対して、表1Aの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表1Bの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルが見られた場合、線維性肺疾患治療薬、表1Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の拮抗薬、または表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の作動薬を前記対象に投与し、それにより前記対象を治療することと、を含む、前記方法。
実施形態75.前記線維性肺疾患治療薬は、粘液溶解薬である、実施形態74に記載の前記方法。
実施形態76.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象における、表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定する方法であって、(i)前記対象から生体試料を得ることと、(ii)前記生体試料における表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定することとを含む、前記方法。
実施形態77.対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)対象における表3Aまたは表3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが、標準対照に対して上昇または減少しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表3A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定することとを含む、前記方法。
実施形態78.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)線維性肺疾患患者における表3Aまたは3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表3Aまたは表3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の変調した発現レベルは、前記線維性肺疾患患者が前記線維性肺疾患の進行のリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記線維性肺疾患患者が前記線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定することと、を含む、方法。
実施形態79.表3A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、前記標準対照に対して増加している、実施形態78に記載の方法。
実施形態80.表3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、前記標準対照に対して減少している、実施形態78に記載の方法。
実施形態81.発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを前記決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む、実施形態78に記載の方法。
実施形態82.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較することとを含み、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより高い場合、または表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより低い場合、患者は、線維性肺疾患の進行のリスクを有する、前記方法。
実施形態83.患者における線維性肺疾患活性を決定する方法であって、(i)対象における表3Aまたは表3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定し、それにより前記患者における線維性肺疾患活性を決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記患者における前記線維性肺疾患活性を決定することとを含む、前記方法。
実施形態84.表3A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、前記標準対照に対して増加している、実施形態83に記載の方法。
実施形態85.表3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、前記標準対照に対して減少している、実施形態83に記載の方法。
実施形態86.患者における線維性肺疾患活性を決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較し、それにより前記患者における前記線維性肺疾患活性を決定することとを含む、前記方法。
実施形態87.患者における線維性肺疾患活性の変化を決定する方法であって、(i)第1の時点で、患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較し、それにより患者における線維性肺疾患活性の前記変化を決定することとを含む、前記方法。
実施形態88.患者における線維性肺疾患活性の変化を決定する方法であって、(i)対象における表3Aまたは表3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定し、それにより前記患者における線維性肺疾患活性の変化を決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記患者における線維性肺疾患活性の前記変化を決定することとを含む、前記方法。
実施形態89.線維性肺疾患治療を受けている患者または線維性肺疾患治療を受けた患者における、線維性肺疾患に対する治療の効果を監視する方法であって、(i)第1の時点で、患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルと比較し、それにより患者における線維性肺疾に対する治療の効果を決定することと、を含む、方法。
実施形態90.線維性肺疾患治療を受けている患者または線維性肺疾患治療を受けた患者における、線維性肺疾患に対する治療の効果を監視する方法であって、(i)対象における表3Aまたは表3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定し、それにより患者における線維性肺疾患に対する治療の効果を監視することと、(iii)ステップ(ii)における発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、患者における線維性肺疾患に対する治療の効果を監視することと、を含む、方法。
実施形態91.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、効果的な量の表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを前記対象に投与し、それにより前記対象における線維性肺疾患を治療することを含む、前記方法。
実施形態92.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、(i)対象が、標準対照に対して、上昇したレベルの表3Aに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質、または減少したレベルの表3Bに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質を発現するかどうかを決定することと、(ii)前記標準対照に対して、表3Aの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表3Bの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルが見られた場合、線維性肺疾患治療薬、表3Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の拮抗薬、または表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の作動薬を前記対象に投与し、それにより前記対象を治療することと、を含む、前記方法。
実施形態93.発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを前記決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む、実施形態92に記載の方法。
実施形態94.キットであって、(a)線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するヒト対象からの生体試料内の物質に結合することができるマーカータンパク質結合薬剤であって、前記物質は、表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片である、(b)マーカータンパク質結合薬剤と、前記物質に対する前記マーカータンパク質結合薬剤の結合を示すことができる検出試薬または検出装置とを備える、キット。
実施形態95.
c)対象から試料を採取するための試料採取デバイスをさらに備える、実施形態94に記載のキット。
実施形態96.前記対象は、線維性肺疾患を有する、実施形態94または95に記載のキット。
実施形態97.表1A、1B、2A、2B、3A、3B、4A、または4Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質またはその断片に結合したマーカータンパク質結合薬剤を含むin vitroの複合体であって、前記線維性肺疾患マーカータンパク質は、線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するヒト対象から取り出される、複合体。
実施形態98.前記対象は、線維性肺疾患を有する、実施形態97に記載の複合体。
実施形態99.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象における、表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定する方法であって、(i)前記対象から生体試料を得ることと、(ii)前記生体試料における表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定することとを含む、前記方法。
実施形態100.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象を選択することをさらに含む、実施形態99に記載の方法。
実施形態101.前記線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である、実施形態99に記載の方法。
実施形態102.前記線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である、実施形態99に記載の方法。
実施形態103.前記対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する、実施形態102に記載の方法。
実施形態104.前記進行性線維性肺疾患は、進行性特発性肺線維症である、実施形態103に記載の方法。
実施形態105.前記生体試料は、前記対象の血液由来生体試料である、実施形態99に記載の方法。
実施形態106.前記血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である、実施形態105に記載の方法。
実施形態107.前記生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である、実施形態99に記載の方法。
実施形態108.表1Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される、実施形態99に記載の方法。
実施形態109.効果的な量の表1Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態108に記載の方法。
実施形態110.前記モジュレーターは、拮抗薬である、実施形態109に記載の方法。
実施形態111.前記拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態110に記載の方法。
実施形態112.表1Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、標準対照に対して上昇している、実施形態110に記載の方法。
実施形態113.表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される、実施形態99に記載の方法。
実施形態114.効果的な量の表1Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態113に記載の方法。
実施形態115.前記モジュレーターは、作動薬である、実施形態114に記載の方法。
実施形態116.前記作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態114に記載の方法。
実施形態117.表1Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、標準対照に対して減少している、実施形態115に記載の方法。
実施形態118.効果的な量のさらなる治療薬剤を、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態109または114に記載の方法。
実施形態119.前記治療薬剤は、特発性肺線維症薬である、実施形態118に記載の方法。
実施形態120.前記特発性肺線維症薬は、粘液溶解薬である、実施形態118に記載の方法。
実施形態121.対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)対象における表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが、標準対照に対して上昇または減少しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表1A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表1B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定することとを含む、前記方法。
実施形態122.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象を選択することをさらに含む、実施形態121に記載の方法。
実施形態123.前記線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である、実施形態121に記載の方法。
実施形態124.前記1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である、実施形態121に記載の方法。
実施形態125.前記対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する、実施形態124に記載の方法。
実施形態126.前記進行性線維性肺疾患は、進行性特発性肺線維症である、実施形態125に記載の方法。
実施形態127.表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、前記対象の生体試料から検出される、実施形態121に記載の方法。
実施形態128.前記生体試料は、前記対象の血液由来生体試料である、実施形態127に記載の方法。
実施形態129.前記血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である、実施形態128に記載の方法。
実施形態130.前記生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である、方法実施形態127。
実施形態131.効果的な量の表1Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態121に記載の方法。
実施形態132.前記モジュレーターは、拮抗薬である、実施形態131に記載の方法。
実施形態133.前記拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態132に記載の方法。
実施形態134.効果的な量の表1Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態121に記載の方法。
実施形態135.前記モジュレーターは、作動薬である、実施形態134に記載の方法。
実施形態136.前記作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態135に記載の方法。
実施形態137.効果的な量のさらなる治療薬剤を、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態131または134に記載の方法。
実施形態138.前記治療薬剤は、特発性肺線維症薬である、実施形態137に記載の方法。
実施形態139.前記特発性肺線維症薬は、粘液溶解薬である、実施形態138に記載の方法。
実施形態140.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較することとを含み、表1Aに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表1Aに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより高い場合、または表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表1Bに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより低い場合、患者は、線維性肺疾患の進行のリスクを有する、前記方法。
実施形態141.ステップ(i)における前記決定することの後に、線維性肺疾患治療薬を投与することをさらに含む、実施形態140に記載の方法。
実施形態142.前記比較することに基づいて、前記患者における前記線維性肺疾患の進行の速度を決定することをさらに含む、実施形態140に記載の方法。
実施形態143.表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベル及び表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを前記決定することは、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベル及び表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、前記患者における標準遺伝子から発現したタンパク質に対して正規化することを含む、実施形態140に記載の方法。
実施形態144.前記標準遺伝子は、GAPDHまたはベータ−アクチンである、実施形態143に記載の方法。
実施形態145.前記第1の発現レベルは、前記対象の第1の生体試料から検出され、前記第2の発現レベルは、前記対象の第2の生体試料から検出される、実施形態144に記載の方法。
実施形態146.前記第1の生体試料は、第1の体液試料であり、前記第2の生体試料は、第2の体液試料である、実施形態145に記載の方法。
実施形態147.患者における線維性肺疾患活性を決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表1Aまたは表1Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較し、それにより前記患者における前記線維性肺疾患活性を決定することとを含む、前記方法。
実施形態148.ステップ(i)における前記決定することの後に、線維性肺疾患治療薬を投与することをさらに含む、実施形態147に記載の方法。
実施形態149.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、効果的な量の表1Aまたは表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを前記対象に投与し、それにより前記対象における線維性肺疾患を治療することを含む、前記方法。
実施形態150.効果的な量の表1Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することを含む、実施形態149に記載の方法。
実施形態151.前記モジュレーターは、拮抗薬である、実施形態150に記載の方法。
実施形態152.前記拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態151に記載の方法。
実施形態153.効果的な量の表1Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することを含む、実施形態149に記載の方法。
実施形態154.前記モジュレーターは、作動薬である、実施形態153に記載の方法。
実施形態155.前記作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態154に記載の方法。
実施形態156.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、(i)対象が、標準対照に対して、上昇したレベルの表1Aに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質、または減少したレベルの表1Bに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質を発現するかどうかを決定することと、(ii)前記標準対照に対して、表1Aの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表1Bの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルが見られた場合、線維性肺疾患治療薬、表1Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の拮抗薬、または表1Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の作動薬を前記対象に投与し、それにより前記対象を治療することと、を含む、前記方法。
実施形態157.前記線維性肺疾患治療薬は、粘液溶解薬である、実施形態156に記載の前記方法。
実施形態158.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)線維性肺疾患患者における表1Aまたは表1Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表1Aまたは表1B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の変調した発現レベルは、前記線維性肺疾患患者が前記線維性肺疾患の進行のリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記線維性肺疾患患者が前記線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定することと、を含む、方法。
実施形態159.発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを前記決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む、実施形態158に記載の方法。
実施形態160.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象における、表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定する方法であって、(i)前記対象から生体試料を得ることと、(ii)前記生体試料における表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定することとを含む、前記方法。
実施形態161.対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)対象における表3Aまたは表3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが、標準対照に対して上昇または減少しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表3A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定することとを含む、前記方法。
実施形態162.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較することとを含み、表3Aに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表3Aに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより高い場合、または表1Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表1Bに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより低い場合、患者は、線維性肺疾患の進行のリスクを有する、前記方法。
実施形態163.患者における線維性肺疾患活性を決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較し、それにより前記患者における前記線維性肺疾患活性を決定することとを含む、前記方法。
実施形態164.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、効果的な量の表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを前記対象に投与し、それにより前記対象における線維性肺疾患を治療することを含む、前記方法。
実施形態165.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、(i)対象が、標準対照に対して、上昇したレベルの表3Aに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質、または減少したレベルの表3Bに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質を発現するかどうかを決定することと、(ii)前記標準対照に対して、表3Aの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表3Bの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルが見られた場合、線維性肺疾患治療薬、表3Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の拮抗薬、または表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の作動薬を前記対象に投与し、それにより前記対象を治療することと、を含む、前記方法。
実施形態166.発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを前記決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む、実施形態165に記載の方法。
実施形態167.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)線維性肺疾患患者における表3Aまたは3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表3Aまたは3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の変調した発現レベルは、前記線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定することと、を含む、方法。
実施形態168.発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを前記決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む、実施形態167に記載の方法。
実施形態169.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象における、表2Aまたは表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定する方法であって、(i)前記対象から生体試料を得ることと、(ii)前記生体試料における表2Aまたは表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定することとを含む、前記方法。
実施形態170.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象を選択することをさらに含む、実施形態169に記載の方法。
実施形態171.前記線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である、実施形態169に記載の方法。
実施形態172.前記線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である、実施形態169に記載の方法。
実施形態173.前記対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する、実施形態172に記載の方法。
実施形態174.前記進行性線維性肺疾患は、進行性特発性肺線維症である、実施形態173に記載の方法。
実施形態175.前記生体試料は、前記対象の血液由来生体試料である、実施形態169に記載の方法。
実施形態176.前記血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である、実施形態175に記載の方法。
実施形態177.前記生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である、実施形態169に記載の方法。
実施形態178.表2Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される、実施形態169に記載の方法。
実施形態179.効果的な量の表2Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態178に記載の方法。
実施形態180.前記モジュレーターは、拮抗薬である、実施形態179に記載の方法。
実施形態181.前記拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態180に記載の方法。
実施形態182.表2Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、標準対照に対して上昇している、実施形態180に記載の方法。
実施形態183.表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルが決定される、実施形態169に記載の方法。
実施形態184.効果的な量の表2Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態183に記載の方法。
実施形態185.前記モジュレーターは、作動薬である、実施形態184に記載の方法。
実施形態186.前記作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態184に記載の方法。
実施形態187.表2Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、標準対照に対して減少している、実施形態185に記載の方法。
実施形態188.効果的な量のさらなる治療薬剤を、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態179または184に記載の方法。
実施形態189.前記治療薬剤は、特発性肺線維症薬である、実施形態188に記載の方法。
実施形態190.前記特発性肺線維症薬は、粘液溶解薬である、実施形態188に記載の方法。
実施形態191.対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)対象における表2Aまたは表2Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが、標準対照に対して上昇または減少しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表2A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表2B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定することとを含む、前記方法。
実施形態192.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象を選択することをさらに含む、実施形態191に記載の方法。
実施形態193.前記線維性肺疾患は、特発性肺線維症または家族性間質性肺炎である、実施形態191に記載の方法。
実施形態194.前記1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質は、進行性線維性肺疾患マーカータンパク質である、実施形態191に記載の方法。
実施形態195.前記対象は、進行性線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する、実施形態194に記載の方法。
実施形態196.前記進行性線維性肺疾患は、進行性特発性肺線維症である、実施形態195に記載の方法。
実施形態197.表2Aまたは表2Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の前記発現レベルは、前記対象の生体試料から検出される、実施形態191に記載の方法。
実施形態198.前記生体試料は、前記対象の血液由来生体試料である、実施形態197に記載の方法。
実施形態199.前記血液由来生体試料は、全血、血清または血漿である、実施形態198に記載の方法。
実施形態200.前記生体試料は、尿、唾液、肺組織、気管支肺胞洗浄試料、または呼気凝縮液である、方法実施形態197。
実施形態201.効果的な量の表2Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態191に記載の方法。
実施形態202.前記モジュレーターは、拮抗薬である、実施形態201に記載の方法。
実施形態203.前記拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態202に記載の方法。
実施形態204.効果的な量の表2Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態191に記載の方法。
実施形態205.前記モジュレーターは、作動薬である、実施形態204に記載の方法。
実施形態206.前記作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態205に記載の方法。
実施形態207.効果的な量のさらなる治療薬剤を、前記対象に投与することをさらに含む、実施形態201または204に記載の方法。
実施形態208.前記治療薬剤は、特発性肺線維症薬である、実施形態207に記載の方法。
実施形態209.前記特発性肺線維症薬は、粘液溶解薬である、実施形態208に記載の方法。
実施形態210.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較することとを含み、表2Aに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表2Aに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより高い場合、または表2Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表2Bに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより低い場合、患者は、線維性肺疾患の進行のリスクを有する、前記方法。
実施形態211.ステップ(i)における前記決定することの後に、線維性肺疾患治療薬を投与することをさらに含む、実施形態210に記載の方法。
実施形態212.前記比較することに基づいて、前記患者における前記線維性肺疾患の進行の速度を決定することをさらに含む、実施形態210に記載の方法。
実施形態213.表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベル及び表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを前記決定することは、表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベル及び表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、前記患者における標準遺伝子から発現したタンパク質に対して正規化することを含む、実施形態210に記載の方法。
実施形態214.前記標準遺伝子は、GAPDHまたはベータ−アクチンである、実施形態213に記載の方法。
実施形態215.前記第1の発現レベルは、前記対象の第1の生体試料から検出され、前記第2の発現レベルは、前記対象の第2の生体試料から検出される、実施形態214に記載の方法。
実施形態216.前記第1の生体試料は、第1の体液試料であり、前記第2の生体試料は、第2の体液試料である、実施形態215に記載の方法。
実施形態217.患者における線維性肺疾患活性を決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表2Aまたは表2Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較し、それにより前記患者における前記線維性肺疾患活性を決定することとを含む、前記方法。
実施形態218.ステップ(i)における前記決定することの後に、線維性肺疾患治療薬を投与することをさらに含む、実施形態217に記載の方法。
実施形態219.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、効果的な量の表2Aまたは表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを前記対象に投与し、それにより前記対象における線維性肺疾患を治療することを含む、前記方法。
実施形態220.効果的な量の表2Aに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することを含む、実施形態219に記載の方法。
実施形態221.前記モジュレーターは、拮抗薬である、実施形態220に記載の方法。
実施形態222.前記拮抗薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態221に記載の方法。
実施形態223.効果的な量の表2Bに記載される前記線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを、前記対象に投与することを含む、実施形態219に記載の方法。
実施形態224.前記モジュレーターは、作動薬である、実施形態223に記載の方法。
実施形態225.前記作動薬は、ペプチド、小分子、核酸、抗体またはアプタマーである、実施形態224に記載の方法。
実施形態226.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、(i)対象が、標準対照に対して、上昇したレベルの表2Aに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質、または減少したレベルの表2Bに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質を発現するかどうかを決定することと、(ii)前記標準対照に対して、表2Aの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表2Bの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルが見られた場合、線維性肺疾患治療薬、表2Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の拮抗薬、または表2Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の作動薬を前記対象に投与し、それにより前記対象を治療することと、を含む、前記方法。
実施形態227.前記線維性肺疾患治療薬は、粘液溶解薬である、実施形態226に記載の前記方法。
実施形態228.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)線維性肺疾患患者における表2Aまたは表2Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表2Aまたは表2B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の変調した発現レベルは、前記線維性肺疾患患者が前記線維性肺疾患の進行のリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記線維性肺疾患患者が前記線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定することと、を含む、方法。
実施形態229.発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを前記決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む、実施形態228に記載の方法。
実施形態230.線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有する対象における、表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定する方法であって、(i)前記対象から生体試料を得ることと、(ii)前記生体試料における表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを決定することとを含む、前記方法。
実施形態231.対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)対象における表3Aまたは表3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)前記発現レベルが、標準対照に対して上昇または減少しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表3A中の線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルは、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における前記発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記対象が線維性肺疾患を有する、またはそれを発症するリスクを有するかどうかを決定することとを含む、前記方法。
実施形態232.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較することとを含み、表3Aに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表3Aに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより高い場合、または表3Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルが、表3Bに記載されるタンパク質の前記第1のレベルより低い場合、患者は、線維性肺疾患の進行のリスクを有する、前記方法。
実施形態233.患者における線維性肺疾患活性を決定する方法であって、(i)第1の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第1の発現レベルを決定することと、(ii)第2の時点で、前記患者における表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の第2の発現レベルを決定することと、(iii)表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第2の発現レベルを、表3Aまたは表3Bに記載されるタンパク質の前記第1の発現レベルと比較し、それにより前記患者における前記線維性肺疾患活性を決定することとを含む、前記方法。
実施形態234.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、効果的な量の表3Aまたは表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質のモジュレーターを前記対象に投与し、それにより前記対象における線維性肺疾患を治療することを含む、前記方法。
実施形態235.治療を必要とする対象における線維性肺疾患を治療する方法であって、(i)対象が、標準対照に対して、上昇したレベルの表3Aに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質、または減少したレベルの表3Bに記載されるような線維性肺疾患マーカータンパク質を発現するかどうかを決定することと、(ii)前記標準対照に対して、表3Aの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の上昇した発現レベル、または表3Bの前記線維性肺疾患マーカータンパク質の減少した発現レベルが見られた場合、線維性肺疾患治療薬、表3Aに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の拮抗薬、または表3Bに記載される線維性肺疾患マーカータンパク質の作動薬を前記対象に投与し、それにより前記対象を治療することと、を含む、前記方法。
実施形態236.発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを前記決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む、実施形態235に記載の方法。
実施形態237.線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定する方法であって、(i)線維性肺疾患患者における表3Aまたは3Bに記載される1つ以上の線維性肺疾患マーカータンパク質の発現レベルを検出することと、(ii)発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを決定することであって、前記標準対照に対する表3Aまたは3B中の線維性肺疾患マーカータンパク質の変調した発現レベルは、前記線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有することを示す、決定することと、(iii)ステップ(ii)における発現レベルに少なくとも部分的に基づいて、前記線維性肺疾患患者が線維性肺疾患の進行のリスクを有するかどうかを決定することと、を含む、方法。
実施形態238.発現レベルが標準対照に対して変調しているかどうかを前記決定することは、発現レベルが他の線維性肺疾患患者に対して上昇している、または抑制されているかどうかを決定することを含む、実施形態237に記載の方法。