JP2016509907A - リテーナ及びリテーナを製造する方法 - Google Patents

リテーナ及びリテーナを製造する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、歯を安定化させるのに好適な、複数の歯と協働するリテーナ(1,1′)であって、長く延びる少なくとも1つの弓状部材(3)を備え、弓状部材(3)は、全体的に、下顎又は上顎の自然の湾曲にしたがう湾曲形状を呈し、局所的に、それぞれ添接する歯の表面輪郭に個別に適合されており、リテーナ(1,1′)は、金属からなり、金属の、互いに平行に配置される2つの表面(19)を有する板状の部材、特に薄板から作り出されているリテーナ(1,1′)に関する。公知のリテーナの欠点(耐久性不足、誤った能動化、歯のブロッキング)を回避するリテーナを提供すべく、本発明では、金属は、ニッケル‐チタン‐合金、さらに好ましくはニチノールから形成されており、リテーナ(1,1′)の創出表面(13)は、リテーナ(1,1′)が組み付けられた状態で、該リテーナ(1,1′)が添接する歯表面(17)に対面しており、かつリテーナ(1,1′)の上面(2)又は下面(11)は、原始薄板平面に相当するようにした。さらに本発明は、このようなリテーナ(1,1′)を製造する方法に関する。

Description

導入
本発明は、歯を安定化させるのに好適な、複数の歯と協働するリテーナであって、長く延びる少なくとも1つの弓状部材を備え、弓状部材は、全体的に、下顎又は上顎の自然の湾曲にしたがう湾曲形状を呈し、局所的に、それぞれ添接する歯の表面輪郭に個別に適合されており、リテーナは、金属からなり、金属の、互いに平行に配置される2つの表面を有する板状の部材、特に薄板から作り出されているリテーナに関する。
さらに本発明は、前述のリテーナを製造する方法であって、
a)個人に応じて安定化させたい歯の輪郭を把握する方法ステップと、
b)リテーナを金属の薄板から作り出す方法ステップと、
を備える、リテーナを製造する方法に関する。
歯の「輪郭」とは、本明細書においていわば歯の形態あるいはトポグラフィ(Topografie)と解される。すなわち、歯の輪郭を把握することは、リテーナが、できるかぎり高い適合度で歯に添接し得るように、全体的にも局所的にも如何なる形状をできるかぎり有しているべきであるかについての情報が、治療を行う医師の手中にあるように、リテーナと協働する歯表面を把握することを包含している。
従来技術
冒頭で述べた形態のリテーナは、既に長らく公知である。リテーナは、基本的には、患者の歯の位置を固定するために用いられる。すなわち、リテーナにより、歯の位置の起こり得る変化を所定期間にわたって防止するために、歯の位置に関する現状が固定される。
特に典型的であるのは、歯列矯正治療の後処置の一環としてのリテーナの装着である。歯列矯正治療は、患者の歯の位置に対して動的に影響を及ぼすことを含む。このとき、好適な装置により力が歯に加えられ、これにより歯は、その位置あるいは角度を所定期間にわたって変化させる。このような歯列矯正治療が完了して、それぞれの装置の装着を終えると、歯は、以前の位置へ戻ろうとする。後治療がなされなければ、動的治療により達成された成果は、少なくとも部分的に元に戻ってしまい、動的治療は、したがって水泡に帰してしまう。
それゆえ、動的治療に続いて、典型的には、リテーナの装着が推奨される。リテーナは、新たに達成された歯の位置を固定する。このことを達成するために、この種のリテーナは、複数の歯に結合されている。リテーナは、1本の歯の所望される固有運動の結果としての力を受容し、残余の歯へと分配するのに好適である。これにより、歯の運動は阻止される。この種のリテーナは、例えば独国実用新案第202012004419号明細書及び独国特許出願公開第10245008号明細書において公知であり、後者の明細書には、2つの歯にのみ固く結合されている「2点式リテーナ(2‐Punkt‐Retainer)」が記載されている。
公知のリテーナの場合、それぞれのリテーナの、固定すべき歯の個人に応じた輪郭への精緻な適合が、一方では、極めて手間を要し、他方では、熟練の歯科技工士が慎重に加工したとても、大抵の場合、低い精度でしかないということが、特別な欠点として判明している。この欠点は、とりわけ、手作業で原材料、典型的には金属素線の曲げによりそれぞれの歯印象の形状に適合される今日公知のリテーナの製造に起因する。このような加工の精度には、当然のことながら限界がある。完成したリテーナは、数ミリメートルのオーダの、固定すべき歯に対する間隔を有している場合がある。リテーナと歯との間のこの「隙間」を埋めるために、歯とリテーナとの間の大きな間隔にもかかわらずリテーナを高い信頼性をもって囲繞し、結果として力を伝達可能に歯に結合する、相応に大きな接着部を設けることが必要である。このことは、噛む動作をしたときに発生し、リテーナあるいはその接着部に作用する剪断力が大きくなればなる程、口腔内にますます多くの「作用面」を提供することになるので、リテーナの装用快適性にとっても、耐久性にとっても不利である。このことは、しばしば、リテーナが局所的に剥離し、次に手作業で再び固定されねばならないことにつながる。また、通例、リテーナの破損が起こる。
さらに公知のリテーナは、リテーナの純粋に受動的な作用が、リテーナの僅かばかりの誤った歪みだけで「能動化」されてしまう場合があるという欠点を有している。これにより、通例、リテーナが自由に、すなわち接着されずに、1本の歯からそれぞれ隣接する歯に向かって延びる歯間領域において、リテーナが、例えば作用する咀嚼力の結果として誤って歪んでしまうことが起こる。歪むことにより、リテーナの投影長さは、局所的に減少してしまう。このことは、以後、リテーナが隣り合う歯同士を引き寄せることにつながる。すなわち、リテーナは、意図しない変形により受動的な要素から能動的な要素へと変化し、もはや純粋に固定するように作用するのではなく、能動的に歯の位置に影響を及ぼしてしまう。しかし、このような影響は、必ず回避すべきものである。それというのも、歯の動的治療は、リテーナ装着の時点で典型的には既に完了しており、その後の歯の移動は望ましくないからである。リテーナの変形が発生すると、それどころか、リテーナを完全に交換することが必要となる場合がある。
今日のリテーナの別の欠点は、ブロッキング(Verblockung)とも称呼され得るリテーナの固定作用にある。このブロッキングとは、従来技術において公知のリテーナが、確かに、所望の安定化効果を奏するものの、その際に、局所的に1本の歯に作用する負荷が実質的に均等にすべての歯に分配される程強く歯同士を連結してしまうことと解すべきである。矢状方向での独立的な運動は、リテーナのためにほぼ阻止されている。同じことは、歯の高さ方向軸線周りの歯の回動及び鉛直方向の運動にも当てはまる。これに伴い、個々の歯に関する外力の結果としての力の作用は、持続的に減少してしまう。このことは、歯が歯根にて植立されている歯槽骨に加えられる刺激が、リテーナなしの場合、つまり「自然の条件」下にある場合と比較して大幅に減少することを結果として伴う。しかし、この刺激は、特に重要である。それというのも、この刺激は、骨組織の刺激につながり、これにより骨組織が維持されるからである。骨組織は、刺激が減ると、退化してしまう。個々の歯に対する力の作用の低下は、これに応じて、歯槽骨が「ブロックされた」歯の領域で、骨組織に対する外力の作用が局所的に減少するので退化することを結果として伴う。
上述の点から、2種の歯の運動が区別されねばならないことは、明白である。一方では、不正位置に戻ろうとする歯の連続的な運動を意味する歯の移動が起こり、この歯の移動は、まさにリテーナにより阻止すべきものである。しかし、他方では、歯は、所定の固有運動性も有しており、この固有運動性に基づいて、歯は、特に噛むことで負荷が加わったときに所定のクリアランス(約0.2mm)で全方向に移動可能である。歯は、負荷の減少後、再びその初期位置に復帰する。しかし、この固有運動は、これに結び付いた骨組織の刺激に基づいて極めて重要なものであり、リテーナによってできる限り制限しないことが望ましい。
欧州特許出願公開第1782748号明細書において、酸化ジルコニウム、つまりセラミック材料からなるリテーナが公知である。酸化ジルコニウムが変形不能であるという事実に基づいて、リテーナは、1つのブロックからフライス加工又は研削加工により作り出される。酸化ジルコニウムは、高い曲げ強さを特徴としており、それゆえ極めて剛性が高く、撓みにくい。脆性のセラミック材料に内在する破損の恐れに基づいて、公知のリテーナは、極めて厚壁であり、嵩高である。しかし、これらの特性は、公知のリテーナの場合、まさに、歯槽内での歯の運動を制限し、非生理的となり、最終的に骨組織の退化に至らしめる「ブロッキング」の上述の欠点につながってしまう。
課題
本発明の根底にある課題は、公知のリテーナの欠点を克服することである。
解決手段
冒頭で述べたリテーナに関して、上述の課題は、本発明により、金属が、ニッケル‐チタン‐合金、さらに好ましくはニチノール(Nitinol)から形成されており、リテーナの創出表面が、リテーナが組み付けられた状態で、リテーナが添接する歯表面に対面しており、かつリテーナの上面又は下面が、原始薄板平面に相当することにより解決される。ニッケル‐チタン‐合金及びニチノールは、本発明に係るリテーナに特に好適な形状記憶材料である。それというのも、ニッケル‐チタン‐合金及びニチノールは、いわゆる「擬弾性」の材料特性(超弾性ともいう)を有しているからである。この材料特性は、本発明に関して、リテーナ自体が、これにより塑性変形することなく、つまり変形が残ることなく、比較的大きく変位可能であることを意味している。形状記憶材料の弾性領域は、材料内の相変態に基づいて応力作用下において条件付きで非常に大きく形成されており、リテーナのために今日一般的に使用されるような「通常の」鋼の弾性領域を20倍まで上回る。このことは、このような本発明に係るリテーナが実質的に塑性変形し得ないという特別な利点につながる。このことは、リテーナの「座屈」又はその他の誤った永久変形が不可能であることを意味する。したがって、本発明に係るリテーナが、誤って、(例えば高い局所的な咀嚼力の作用下、例えば穀物を噛み砕くことによる高い局所的な咀嚼力の作用下での)歯の固有運動性の結果としての個々の歯の局所的な変位に基づいて「能動化」することは、不可能である。その結果、矯正治療に比肩する、リテーナにより引き起こされる歯の運動は、本発明に係るリテーナの使用時には排除されている。
さらに形状記憶材料は、歯槽骨の刺激の欠如という上述の問題に関して有利である。この理由は、個々の歯に対する局所的な力の作用に起因する、歯の固有運動性の枠内での歯の短期の位置変化が、材料の擬弾性、すなわち極めて小さな弾性的な戻し力に基づいて、可能とされることにある。リテーナの可逆の弾性変形により、作用する力は、いなされ、歯は、自然と同程度に、歯がコラーゲン繊維により懸架されている歯槽内に変位可能である。力の作用が存在しなくなると直ちに、リテーナも、該当する歯も、再びその当初の形状あるいは位置をとる。
その上、形状記憶材料の擬弾性は、本発明に係るリテーナの耐久性を促進する。これによりリテーナは、変形に伴う破損又は戻し特性の「へたり」の危険に曝されない。
さらに形状記憶材料は、低い弾性率に基づいて比較的軟質であり、これに伴い容易に弾性変形される。これにより、歯への結合箇所の破断が起こる可能性は、従来技術におけるリテーナと比較して低い。さらに、個々の歯の矢状方向変形可能性及び鉛直方向変形可能性に関する低い剛性は、リテーナが、結合した歯をそれほど強く連結あるいはブロックしてしまわないので、有利である。したがって、形状記憶材料から形成されるリテーナは、比較的低いブロッキング作用に関連してやはり有利である。
ニッケル‐チタン‐合金、特にニチノールの使用により、従来存在していた、リテーナの使用及び形成にあたっての矛盾する関心事項、すなわち、一方では、所望されない歯の移動あるいは歯の変位に対抗するように、力を伝達可能な形式で歯同士を結合したいという関心事項と、他方では、個々の歯の生理的な固有運動性をできる限り制限すべきでないという関心事項との矛盾は、解消される。両事項は、本発明に係る方法あるいは本発明に係るリテーナによっては可能であるが、従来公知のリテーナによっては不可能である。これが成立するのは、ニッケル‐チタン‐合金、特にニチノールが、高速で発生する負荷の場合には、(弾性)変形が起き、低速で発生する負荷の場合には、リテーナの変形が引き起こされないことを特徴とするからである。このことは、噛む動きの際に短期的に発生する所望の歯の運動がその固有運動性の枠内でまさに許容される一方、不正位置に向かう歯の連続的な運動あるいは変位はまさに阻止されるので、特に有利である。変位が許容されても、常に、リテーナの初期位置への僅かな戻し力が存在している。確かに、例えば鋼も、ある程度の戻し力を有しているが、鋼の戻し力は明らかに小さく、鋼が持続的に曲がり、これによりもはや一切の戻し力を及ぼさず、反対に歯を不正位置へ変位させる力を歯に及ぼしてしまう高い蓋然性が存在する。
リテーナの創出表面が、リテーナが組み付けられた状態で、リテーナが添接する歯表面に対面しており、かつリテーナの上面又は下面が、原始薄板平面に相当するという本発明に係るリテーナの特徴に関して、こうしてリテーナの曲げなしの切り離しが可能であるあるいは実施されるので、有利である。このことは、リテーナが、最終的に患者の歯に宛がわれる形状で製造されることを意味している。リテーナを製造する薄板の曲げは、超弾性の特性を有する材料では、永久変形がなされ得ないので、全く不可能である。これにより、本発明に係るリテーナは、さらなる加工なしに使用可能な最終製品である。電解研磨の形の好ましい最終処理は、これには含まれない。
さらに、部分的に結合区分において結合材料によりそれぞれ添接する歯に、力を伝達可能な形式で結合、好ましくはそれぞれの歯に付着した結合材料内に埋設されている本発明に係るリテーナでは、結合区分の各々において、それぞれの歯表面と、それぞれの歯表面に対して垂直に測定したときに当該歯表面に対して最小の間隔を有するリテーナの箇所との間の最大の間隔が、最大0.1mm、好ましくは最大0.01mm、さらに好ましくは最大0.005mmであると、特に有利である。このようなリテーナは、それぞれの歯の自然の輪郭に特に正確に適合されている。このことは、このようなリテーナの装着が、治療を行う専門家にとって特に簡単であるという点において有利である。それというのも、リテーナは、実質的にただ1つの位置においてのみ正確に歯に添うからである。したがって、過誤により「斜めに」組み付けられる可能性は、ほぼ排除されている。さらに、上述の正確な適合は、薄く構成された結合区分の使用を容易ならしめる。このことは、他方、リテーナの耐久性及びエラー発生率に肯定的に作用する。さらに、結合材料の薄い層は、患者側に差し障りのあるものとして知覚されることも少ない。
好ましくは、リテーナは、隣り合う2つの歯の間に存在する少なくとも1つの歯間に少なくとも部分的に突入するように局所的に成形されており、リテーナが未結合状態で歯に添接しているとき、リテーナと歯自体との間の、リテーナの長手方向に方向付けられた相対運動は阻止されている。
「未結合状態」とは、ここでは、リテーナがまだ、力を伝達可能な形式で歯に結合されておらず、その結果、つまり、例えば手により再び口腔から取り除くことが可能であることを意味している。これに対して、反対の「結合状態」では、リテーナは、固く歯に結合、特に接着されている。リテーナの上述の形状付与は、専ら、本発明に係る方法により可能である。歯間に突入する領域の成形部は、従来技術において一般的な変形加工法によっては不可能である。
上述の形式のリテーナの成形部は、一連の利点を提供する。これについては、上述の「ブロッキング」の問題を参照されたい。ブロッキングは、今日一般的なリテーナが歯を過度に強く互いに連結し、その結果、歯の独立した固有運動が著しく制限されることにより生じる。これに伴う歯槽骨の退化の問題は、既に上述した通りである。歯間内までリテーナを案内することにより、今や「自由長さ」、すなわちリテーナが、隣り合う2つの歯間で自由に、すなわち「未接着」に歯に添接している長さが、本発明に係るリテーナでは、公知のリテーナと比較してかなり長いという効果が奏される。公知のリテーナの場合、リテーナは、隣り合う2つの結合箇所間において実質的に直線状に、つまり可能な最短経路に沿って延びている。これに対して、本発明に係るリテーナの場合、リテーナが歯間内まで導入されることで、いわば「回り道」をする。このことは、本発明に係るリテーナの「取り付け長さ」、すなわちリテーナの展開長さが、従来慣用のリテーナの展開長さよりも明らかに長いという結果を伴う。ここで、再び、ニッケル‐チタン‐合金あるいはニチノールの擬弾性挙動が利用される。それというのも、擬弾性の材料を使用するだけで、2つの歯の間のそれ自体は短い区間の延長により、変位能力の顕著な向上も達成され得るからである。つまり、2つの接着箇所の間の拡大された長さにより、リテーナの柔軟性は、さらに向上する。これに対して、剛性の高い材料、例えばセラミックがリテーナのために使用されると、リテーナは、確かにやはり、隣り合う歯の歯間に突入するように形成可能であるが、これによってリテーナの柔軟性あるいは弾性は、向上されず、むしろ、セラミックの剛性に基づいて、引き続き、歯の十分な固有運動を不可能としてしまう。
最後に、2つの結合箇所間の拡大された自由長さは、歯の上述のブロッキングを従来技術と比較して低減するという有利な効果を有している。これは、それぞれの歯の、それぞれの隣接する歯への連結が少なければ少ない程、両歯を互いに結合する結合片が長くなることと関連している。このより大きな運動自由度は、実際の使用において、個々の歯が本発明に係るリテーナの使用時、従来慣用のリテーナの使用時と比較して明らかに自由に、矢状方向でも、横方向及び鉛直方向でも可動である点に表れる。さらに歯に、回動と、軸の傾きの変化とが可能であるようにする。これにより、これまで問題とされてきた歯槽骨の刺激の欠如は、ほぼ解消される。それにもかかわらず、横方向での歯の連結作用、すなわち基本的にリテーナにより達成されるべき連結は、本発明に係るリテーナの比較的大きな自由長さにより否定的な影響を被らない。
さらに、本発明に係るリテーナにおける比較的大きな自由長さは、リテーナの耐久性にとって肯定的である。これにより、本発明に係るリテーナでは、弓状部材又はそれぞれの結合箇所の破断が起こることは稀である。この理由は、弓状部材が従来技術におけるリテーナの場合と比較して容易に自由に変形可能であることにある。従来技術におけるリテーナの場合、変形は、短い区間で解消されねばならず、この場合、変位は、時としてリテーナの破断又は隣接する結合箇所の破断に至らしめる。
さらに、ここでは歯間内までのリテーナの適合に表れる高い嵌合精度は、基本的にリテーナの装用快適性にとって肯定的である。これについては、上述の説明を参照されたい。
リテーナの好ましい態様において、弓状部材は、局所的に1.0mm以下、好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下の曲率半径を有する。このような小さな曲率半径は、例えば歯間の領域にある。このような箇所において、リテーナの弓状部材は、局所的に先細りするように延び、いわば「ピーク部」を形成している。さらに、弓状部材におけるこのような「シャープな」曲率は、局所的に歯表面に存在する形態を模すのに好適な場合がある。この種の曲げ半径の形成は、従来慣用のリテーナでは考えられない。
本発明に係るリテーナは、弓状部材が、平行四辺形、好ましくは方形の横断面を有し、横断面の辺の長さが、最大0.7mm、好ましくは最大0.5mm、さらに好ましくは最大0.3mmであると、有利である。正方形の横断面が特に好適である。リテーナの「角張った」構成は、第1に、「トルクコントロール」、すなわち歯の傾倒あるいは軸の傾きを安定化させる利点を提供する。この理由は、角張ったリテーナが良好に結合箇所の結合材料と噛むことが可能であり、したがってリテーナのその都度の回動を阻止することにある。これに対して、一般的なリテーナは、円形又は楕円形の横断面を有しており、円形又は楕円形の横断面により、このような安定化は、それぞれの接着箇所とリテーナ横断面が噛まないことに基づいて提供されていない。
さらに、本発明に係るリテーナの僅かな横断面サイズは、歯表面に対する結合箇所が比較的フラットになり得ることにつながる。このことは、一方では、剪断力の作用面が小さく維持されるので、リテーナの耐久性を促進し、他方では、患者が歯表面上に僅かな凹凸を知覚するにすぎないので、装用快適性を高める。
好ましくは、本発明に係るリテーナは、「6点式リテーナ(6‐Punkt‐Retainer)」として使用され、6点式リテーナとして2つより多くの歯あるいは3つより多くの歯に、力を伝達可能な形式で結合されている。それにもかかわらず、いわゆる「2点式リテーナ」としての使用も原則可能である。
歯とのリテーナの結合に関して、リテーナは、結合区分において完全に結合材料により被覆されていると、特に有利である。このことは、リテーナが結合区分において4方にて結合材料により包囲されていることを意味している。これによりリテーナは、少なくとも一区分において完全にプラスチック材料内に存在する。その結果、当該区分において、リテーナのいずれの部分も露出していないあるいは不可視である。こうして、リテーナと歯との特に耐久性のある結合が形成される。
さらに、特に好ましい態様において、リテーナは一体に構成されている。このことは、本発明に係る方法を使用すると、薄板からリテーナを作り出す過程において、完全なリテーナを形成する単一のまとまりのある部材が生じるので、当然のことである。それにもかかわらず、本発明に係るリテーナを複数の個々の部分から組み合わせることも可能である。
本発明に係るリテーナを、リテーナの平面図で見て仮想の内側の枠放物線及び仮想の外側の枠放物線により囲繞し、内側の枠放物線がリテーナの最も内側に位置する箇所に接し、外側の枠放物線がリテーナの最も外側に位置する箇所に接するものとしたとき、局所的に歯間の領域において、内側の枠放物線に対して垂直に測定される、内側の枠放物線と外側の枠放物線との間の最大の間隔が、少なくとも1.0mm、好ましくは1.5mm、さらに好ましくは2.0mmであるリテーナが好ましい。枠放物線間のこの間隔は、歯間内へのリテーナの侵入深さの寸法として理解してもよい。リテーナが歯間に沿う程に、リテーナは、歯に正確に嵌合し、隣り合う結合箇所間の自由長さは、長くなる。その点において、上述の間隔を有するリテーナは、特に有利である。
さらに、リテーナが、少なくとも部分的に粗面化された表面を備え、好ましくは、リテーナのすべての表面(下面、上面、前面、背面)が粗面化されていると、有利に働く場合がある。このような粗面化は、リテーナと、リテーナを歯に結合する材料との間のより良好な結合を可能にする。
好ましい態様において、リテーナは、電解研磨又はプラズマ研磨により処理されている。このようなリテーナの利点は、既に上述した通りである。
最後に、ニッケル‐チタン‐合金は、25℃〜35℃、好ましくは27℃〜33℃、さらに好ましくは29℃〜31℃のAF温度を有すると、特に有利である。AF温度が、ワークピースが使用される温度、つまりリテーナの場合であれば約37℃の体温に相当する温度に近ければ近い程、高い信頼性で、材料の膨張時、応力誘起マルテンサイトプラトーの所望の範囲が達成されることが、判っている。
根底にある課題は、冒頭で述べた形態の方法から出発して、本発明により、以下の方法ステップ、すなわち:
c)把握した歯の輪郭を好ましくはデジタル式のモデルに転換し、リテーナをモデルに基づいて設計する方法ステップと、
d)設計したリテーナをモデルに基づいて、コンピュータにより制御される方法により、ニッケル‐チタン‐合金、好ましくはニチノールからなる薄板から作り出し、このとき、リテーナの創出表面は、リテーナが組み付けられた状態で、リテーナが添接する歯表面に対面しており、リテーナの上面又は下面は、原始薄板平面に相当する方法ステップと、
により解決される。
本発明の根底には、患者のそれぞれの歯輪郭へのリテーナの適合における精度の改良が、リテーナの作用及び装用快適性のかなりの改善につながるという思想がある。さらに、リテーナの誤った能動化に基づく誤った治療エラーは、回避可能である。
本発明に係る方法は、リテーナが添接すべきそれぞれの歯表面からのリテーナの間隔が局所的に極めて僅かであるという形で、完成したリテーナの精度を、今日公知のリテーナに対してかなり向上させることができる。把握した輪郭から、適当なCAD(computer aided design:コンピュータ支援設計)ソフトウエアを有するコンピュータの使用により、リテーナのための特に精緻なモデルが作製可能である。このモデルから、最終的に、コンピュータにより制御される加工法(CAM:computer aided manufacturing:コンピュータ支援製造)により自動化されて、リテーナは、薄板から、CADモデルが設定する正確な形状で作り出されることができる。それゆえ、このプロセスは、CAD‐CAM‐法とも称呼される。本発明に係るリテーナは、薄板から作り出されることにより、「引き算方式」といえる。
結果として、本発明に係る方法は、したがって、把握された歯の輪郭に正確に宛がわれ、安定した座りを有するリテーナを形成する。特に、リテーナの事後的な変形加工あるいは処理は、これが機械によるものであるにしろ、手作業によるものにしろ、不要であるか、あるいは、ニッケル‐チタン‐合金、特にニチノールの場合、その擬弾性の特性によりそれどころか全く不可能である。それというのも、この材料は、強制された変形後、再びその初期位置に復帰するからである。これにより、本発明に係るリテーナは、薄板から作り出されると直ちに、さらなる適合を必要とすることなしに、あるいはさらなる適合が可能であることなしに、直接、その最終的な形状を(全体的にも局所的にも)有している。このことは、複数の利点につながる。リテーナがそれぞれの歯に結合される結合箇所は、従来技術における結合箇所と比較して、明らかにフラットに構成され得る。すなわち、結合箇所を形成する必要とされるプラスチックの層厚さは、僅かとなる。このことは、リテーナが対応する歯表面の至近にあるいは直接的に添接していることに起因する。この種のリテーナを典型的に歯に結合するプラスチック層は、相応に、リテーナを完全に囲繞あるいは埋設あるいは被覆するのに、歯表面に対して垂直な方向に比較的小さな延在長さを必要とする。従来技術であれば通常は必要となる、リテーナと歯との間のスペースを埋めることは、不要である。「フラットな」結合箇所は、一方では、このようなリテーナの装用快適性をかなり向上させる。このことは、第1に、リテーナが結合材料とともに患者の口内に最終的に形成する異物の空間的な延在長さが極めて小さいので、より快適な装用フィーリングに関する。さらに、患者の口腔衛生の管理を容易にする。他方、薄い結合箇所は、口腔内での小さな延在長さに基づいて、従来技術における結合箇所で一般的であるよりも明らかに小さな表面積を有し、したがって、明らかに小さな剪断力あるいは咀嚼力に曝されていることにつながる。後者は、本発明に係る方法により製造されるリテーナの耐久性にとって特に有利である。それというのも、このような力の作用に基づいて1つ又は複数の歯からリテーナが剥離する可能性が、明らかに低減されているからである。さらにリテーナの耐久性に関して、ニッケル‐チタン‐合金又はニチノールの擬弾性により、咀嚼及びこれに伴う歯の変位により力が作用したときに、リテーナ‐歯‐複合体内に生じるストレス、つまり応力が少ないことは、有利である。このようなストレスあるいは応力は、最悪の場合、ストレス破断に至りかねない。
形状記憶材料により形成されるリテーナの塑性変形可能性の欠如は、同時に、なぜこの種のリテーナがこれまで市場で入手可能でなかったかの理由である。これにより、説明したようにそれぞれ固定したい歯列に合わせたリテーナの個別の成形を曲げ加工により行っている今日公知の製造方法は、このようなニッケル‐チタン‐合金からなるリテーナを成形するには不適であるか、あるいは不可能である。それというのも、ニッケル‐チタン‐合金は、永久変形あるいは塑性変形しないからである。本発明に係る方法を用いて、すなわち上述の方向性を考慮しながら薄板からリテーナを作り出すことによって初めて、形状記憶材料の使用がそもそも可能である。
精緻に成形されるリテーナの別の重要な利点は、患者におけるリテーナの使用あるいは装着に関する簡単性にある。従来技術におけるリテーナの場合、治療を行う医師が、リテーナの、リテーナと固定したい歯との間の間隔が比較的大きい箇所を手作業で歯に宛がって、次に接着してしまうことが、よくある。この宛がいにより、リテーナは、弾性変形され、相応に、リテーナを以前の位置へと戻そうとする戻し力を発生させる。リテーナが歯に固定されていることにより、この戻し力は、保存され、以後、それぞれの歯に作用する。このことは、リテーナがもはや、歯を現在の位置に固定するだけの純然たる受動的な要素として機能するのではなく、能動化され、力の作用に基づいて、それぞれの歯の運動を引き起こすことを意味する。これに対して、本発明に係る製造方法により、リテーナは、このような誤った能動化がもはや不可能であり、特に不要であるように、歯に精緻に適合されている。結果として、本発明に係る方法により、将来の治療成功率は、明らかに向上し、リテーナの装着は、従来技術よりも明らかに確実なものとなる。
リテーナは、リテーナの創出表面が、リテーナが組み付けられた状態で、リテーナが添接し、相応に当該歯のそれぞれの表面輪郭に適合されている歯表面に対面しており、リテーナの上面又は下面が、原始薄板平面に相当するように薄板から作り出される。リテーナの「上面」及び「下面」は、それぞれ互いに平行に方向付けられている面と解される。実施の形態の図1の例では、リテーナの上面は、図面を見ている人にとって可視の面である。「創出表面」は、薄板からリテーナを作り出すことで生じるリテーナの表面を指している。したがって、創出表面は、実施の形態の図1で見て図平面に対して垂直に配置されている面である。創出表面は、典型的には、それぞれ固定したい歯の表面に添接する。少なくともこの創出表面は、部分的に歯表面に添接している。これとは反対側の、歯表面から背離した面も同様に、創出表面と解されてもよい。
リテーナを薄板から作り出す際のこの配向は、リテーナを直接、後にそれぞれの患者の歯に宛がわれる形状で製造することを可能にする。特に、全体的に見て略放物線状である湾曲した延びは、直接自動化されて、適当な工具により「追従可能」である。その結果、リテーナは、材料の曲げ加工又は変形加工なしに分離される。確かに、既に上述した独国特許出願公開第10245008号明細書からは、基本的に、リテーナを薄板から作り出す方法が見て取れる(上記明細書の図4に記載の実施の形態参照)。しかし、そこに記載されるリテーナの場合、創出表面(又は加工面ともいう)は、リテーナの上面あるいは下面と一致している。したがって、作り出されたリテーナは、結果として「フラット」であり(このことは、明らかに拡大された接着端部区分に基づいてそうすることが必要であったものである。)、さらなるステップにおいて歯に合わせて成形されねばならず、典型的には曲げ加工される。典型的には手動で実施されるこのような付加的なステップは、他方、リテーナの嵌合形状に関して不正確となる恐れをもたらす。この付加的なステップは、本発明に係る方法ではまさに不要であるが、ニッケル‐チタン‐合金の特性に基づいて不可能ともいえる。
本発明に係る方法は、リテーナをレーザ切断又はワイヤ放電加工により薄板から切り出すと、特に有利である。この方法によりリテーナは、熱の作用により作り出され、すれ違うように移動する2つの刃のせん断プロセスによって作り出されない。この種の切断法は、特に精緻である。さらに、自動化されて薄板を切断するのに好適な対応する装置が、良好に使用可能である。しかし、択一的には、やはり別の方法、例えばウォータジェット切断も可能である。
さらに方法は、安定化させたい歯の輪郭を口腔内で把握すると、特に有利である。このことは、いわゆる「口腔内スキャナ」により可能である。確かに、安定化させたい歯の印象(ネガ型)を型どり材料により採得し、石膏材料をこの印象に流し込むことでポジ型を得る一般的な型どり法も、特に高品質なものとなってきてはいるが、口腔内スキャンの精度は、その方法に由来して、より良好である。それというのも、良い型どり材料を使用しても、常に、乾燥に伴う収縮が起こり、自然の歯から印象型への、さらには印象型から完成形状への輪郭情報の移転時に、必然的に損失が生じるからである。さらに、通常、型どりの際に、空気が閉じ込められることにより気泡が発生する。このことは、ポジ型の精度に負の影響を及ぼす。今日一般的なリテーナの場合、このことは、些末なこととされている。それというのも、その精度は、モデルと真の歯との間のこのような僅かの偏差を把握しきれないからである。これに対して、本発明に係る方法により製造されるリテーナの場合、直接的な口腔内スキャンは、リテーナの最終結果における利点を提供可能である。
本発明に係る方法の特に好ましい態様において、リテーナを作り出す薄板は、予め湾曲した薄板から形成されており、薄板を少なくとも湾曲させている湾曲軸線は、薄板が湾曲していない状態では薄板平面内を延びている。予め湾曲した薄板は、製造中、リテーナを同様に湾曲させて形成する可能性を提供する。
平らな薄板では、本発明により製造されるリテーナは、弓状を呈しており、リテーナは、しかし、互いに平行な2つの平面を有している。したがって、平らな薄板から作り出されるリテーナは、フラットに平たんな表面上、例えばテーブル板上に載置可能である。このとき、リテーナの下面は、テーブル板と全面接触する。予め湾曲した薄板を使用し、予め湾曲した薄板からリテーナが作り出されることで、リテーナは、付加的な(鉛直方向の)次元を有している。それというのも、リテーナは、したがって同様に湾曲した幾何学形状を有しているからである。テーブル板の例では、このことは、リテーナが部分的にのみその下面で平らなテーブル板上に載置され、その他の部分ではテーブル板から離間していることを意味する。リテーナを付加的な次元で構成するこのような可能性は、場合によっては、歯弓の全体的な形状へのリテーナのより良好な適合を可能にする。
特に好ましい方法において、リテーナを薄板から作り出した後、リテーナを電解研磨又はプラズマ研磨し、これにより角に丸みを付ける。リテーナのこのような処理は、その表面のマイクロオーダの粗さ及びナノオーダの粗さを低減し、これにより潜在的に有害な菌の付着を困難にする。さらに、リテーナの耐食性が向上する。研磨後に新たに生じた上面及び下面は、本明細書ではなおも、方法についての独立請求項でいうところの「原始薄板平面」に相当するものと解される。それというのも、研磨による材料の除去は、ごく僅かであり、特に材料の除去は、マイクロメートル領域で推移するものであるからである。
以下に、上述した本発明について、図面に示した実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
上顎に装着する本発明に係るリテーナを上から見た平面図である。 図1と同様のリテーナを上顎のモデルに装着した図である。 下顎のモデルに装着したリテーナのスケッチである。 図1と同様のリテーナを3次元のフレームモデルとして示す図である。 本発明に係るリテーナが設けられた1本の歯の断面図である。 図5に示したリテーナの拡大図である。 択一的に形成されたリテーナの拡大図である。 創出されたリテーナを含むニチノール薄板を上から見た平面図である。
実施の形態
図1に示す第1の実施の形態は、上顎での使用に好適なリテーナ1を有している。リテーナ1は、6点式リテーナとして構成されており、それぞれの患者に装着後、力を伝達可能な形式で6つの歯に結合される。図1は、リテーナ1を上から見た平面図で示してあり、その結果、リテーナ1の上面2が見て取れる。
リテーナ1は、弓状部材3からなっている。弓状部材3の全体的な形状は、放物線状に構成されている。弓状部材3のこの全体的な形状は、リテーナ1を装着すべきそれぞれの上顎の形状により予め定まっている。局所的に弓状部材3は、個人に応じた成形部4を有している。これらの成形部4は、2つのカテゴリに分類可能である。第1のカテゴリは、「フラットな波形部5」としての成形部4であり、リテーナ1が添接する歯の個人に応じた形態にリテーナ1を適合させるのに好適である。したがって、これらのフラットな波形部5は、患者個人の歯形に応じて適合されている。第2のカテゴリは、ピーク部6である。ピーク部6は、弓状部材3の、隣り合う歯の間の歯間に入り込む部分を形成している。ピーク部6において弓状部材3は、小さな曲率半径を有している。本実施の形態において、この曲率半径は、0.5mm〜1.0mmの範囲にある。これらのピーク部6は、弓状部材3の全体的な形状に対して相対的に観察される振幅の点で、波形部5とは異なる。
このことは、図1に破線で示し、弓状部材3を囲繞する2つの枠放物線7,8により把握可能である。これらの枠放物線7,8は、リテーナ1の内外の境界線をなしており、内側の枠放物線7は、リテーナ1の形状に対して相対的に最も内側にある点を包含し、外側の枠放物線8は、リテーナ1の形状に対して相対的に最も外側にある点を包含している。したがって、外側の枠放物線8は、実質的に、ピーク部6の頂点を通って延びている。内側の枠放物線7に対して垂直に測定された、内側の枠放物線7と外側の枠放物線8との間の間隔は、図示の実施の形態では、一貫して約2mmである。この値は、同時に、ピーク部6の上述の振幅を表している。実質的にフラットな波形部5の頂点を通る放物線は、内側の枠放物線7に対して明らかに小さな間隔を有している。すなわち、波形部5の振幅は、ピーク部6と比較して小さい。このことは、図示のリテーナ1の形状において良好に看取可能である。
リテーナ1は、ニチノールという材料から形成されており、レーザ切断法を用いて適当なニチノール薄板から切り出されたものである。この方法ステップの前段階において、常に、安定化させたい歯のその都度模して形成すべき輪郭を把握しておくことが必要である。このことは、典型的には、下顎あるいは上顎の印象に模して形成されている印象型のスキャンによってか、又は口腔内スキャナを用いてなされるいわゆる「口腔内スキャン」によって実施される。後者の方法の場合、歯の形状は、直接、患者の口内で把握される。この場合、この方法は、比較的迅速に可能であり、印象法よりも高い精度を可能にする点で有利である。
歯のその都度のスキャンの結果は、次に、CADソフトウエアにより処理され、リテーナ1の、極めて良好にスキャンに合わされ、したがってそれぞれの歯のリアルな形態に合わされた3次元のモデルが作製される。このモデルに基づいて、次に、リテーナ1を切り出すレーザがプログラミングされる。この方法ステップは、コンピュータ支援製造(CAM)とも称呼される。
リテーナ1は、図2に装着された状態で示してある。装着された状態においてリテーナ1は、とりあえずルーズに、つまり未固定に歯に宛がわれる。リテーナ1は、リテーナ1が添接する歯表面と、この歯表面に対して垂直に測定したときに最小の間隔を有するリテーナ1の箇所との間の間隔が、最大10μm、すなわち0.01mmであるように成形されている。このような精度は、従来技術におけるリテーナでは実現不能である。このことから生じる利点は、前に詳述した通りである。
図3は、本発明に係るリテーナ1′の別の例を示している。この場合、リテーナ1′は、下顎への装着に好適である。リテーナ1′は、リテーナ1と同様に、力を伝達可能な形式で6つの歯に結合されるが、図3には、リテーナ1′が装着された状態で、すなわち結合のために必要な結合箇所なしに示したにすぎない。この場合、リテーナ1′のピーク部6′は、歯に対するリテーナ1′の少なくとも横方向の相対移動が阻止されているように、歯の間の歯間に突入している。図3からは、ピーク部6′の振幅がリテーナ1′の場合、リテーナ1の場合と比較してかなり大きくなっていることが明白である。このことは、歯の自然の形状に由来する。
リテーナ1を図4に最後に3次元のフレームモデルとして示してある。図4からは、リテーナ1が正方形の横断面を有することが明白であり、この場合、横断面の一辺の長さは、0.3mmである。同様に、図4には、リテーナ1の前面9及び背面10も看取可能である。前面9と背面10とは、互いに平行に配置されており、前面9は、リテーナ1が組み付けられた状態でそれぞれ添接する歯の歯表面に対面している。前面9あるいは背面10に対して垂直に、リテーナの上面2及び下面11は、方向付けられている。
リテーナ1の上面2及び下面11は、それぞれ1つの平面内に位置している。これらの平面は、リテーナ1が作り出されるおおもとの図示しない薄板を規定している。この場合、薄板は、0.3mmの厚さを有している。すなわち、加工工具(レーザ、ウォータジェット、放電加工ワイヤ等)は、リテーナ1を薄板から作り出すために、リテーナ1の上面2に対して平行に薄板上をリテーナ1の輪郭に応じて移動させられる。この作業ステップにより、リテーナ1の前面9及び背面10が形成される。したがって、前面9及び背面10は、加工された面であるか、あるいはリテーナ1が創出される面であるため、加工面12あるいは創出表面13と解することができる。作り出した後、リテーナ1は、直接、図示の形状にて存在しており、さらなる適合なしに患者の歯に宛がわれ得る。
図5は、切歯14の断面図である。切歯14には、図1に示した本発明に係るリテーナ1が設けられている。ここでは、切歯14の、歯肉15より上にある領域しか示していない。見やすくするために、図6は、図5に示したリテーナ1を拡大して示している。リテーナ1は、リテーナ1が切歯14に結合されている結合区分において、内側の歯表面17に予め被着された結合材料16内に埋設されており、いわば直接この歯表面17に添接している。リテーナ1の、歯表面17に添接する面は、リテーナ1の創出表面13、つまりリテーナ1の製造時に生じた切断縁18に相当する。リテーナ1の上面2は、上側の薄板表面19に相当し、リテーナ1の下面11は、下側の薄板表面に相当する。上下の薄板表面19は、互いに平行である。上下の薄板表面19は、原始表面に相当する。リテーナ1の上面2及び下面11は、内側の歯表面17に対して垂直に延びている。
図6aには、択一的に形成したリテーナ1″を示している。このリテーナ″は、正方形の横断面を有しており、その結合区分において、完全に結合材料16により被覆されているように、結合材料16により切歯14に取り付けられている。
最後に図7は、図1に示した本発明に係るリテーナ1を作り出す工程がちょうど完了し、切り出し終えたリテーナ1がまだニチノール薄板20内に残っている状態のニチノール薄板20を上から見た平面図である。ニチノール薄板20及びリテーナ1の、図平面内に存在する面は、上側のニチノール薄板表面19あるいはリテーナ1の上面2に相当する。図7には単に線21として看取可能なリテーナ1の切断縁18は、図平面に対して垂直に延びている。切断縁18は、リテーナ1の、内側の歯表面17に沿って横に延びる創出表面13に相当する。やはり図7に単に線24として看取可能な、切断縁18に対して平行に延びる切断縁22は、やはり創出表面23と解される。切断縁22あるいは創出表面23は、装着された状態で内側の歯表面17から背離している。
1,1′,1″ リテーナ
2 上面
3 弓状部材
4 成形部
5 波形部
6,6′ ピーク部
7 枠放物線
8 枠放物線
9 前面
10 背面
11 下面
12 加工面
13 創出表面
14 切歯
15 歯肉
16 結合材料
17 内側の歯表面
18 切断縁
19 上側の薄板表面
20 ニチノール薄板
21 線
22 切断縁
23 創出表面
24 線

Claims (17)

  1. 歯を安定化させるのに好適な、複数の歯と協働するリテーナ(1,1′)であって、長く延びる少なくとも1つの弓状部材(3)を備え、該弓状部材(3)は、全体的に、下顎又は上顎の自然の湾曲にしたがう湾曲形状を呈し、局所的に、それぞれ添接する歯の表面輪郭に個別に適合されており、前記リテーナ(1,1′)は、金属からなり、金属の、互いに平行に配置される2つの表面(19)を有する板状の部材、特に薄板から作り出されているリテーナ(1,1′)において、
    前記金属は、ニッケル‐チタン‐合金、さらに好ましくはニチノールから形成されており、前記リテーナ(1,1′)の創出表面(13)は、該リテーナ(1,1′)が組み付けられた状態で、該リテーナ(1,1′)が添接する歯表面(17)に対面しており、かつ前記リテーナ(1,1′)の上面(2)又は下面(11)は、原始薄板平面に相当することを特徴とする、リテーナ。
  2. 請求項1の上位概念部記載又は請求項1記載のリテーナ(1,1′)であって、該リテーナ(1,1′)は、結合された状態において、部分的に結合区分において結合材料によりそれぞれ添接する歯に、力を伝達可能な形式で結合、好ましくはそれぞれの歯に付着した結合材料内に埋設されているリテーナ(1,1′)において、前記結合区分の各々において、それぞれの歯表面と、それぞれの歯表面に対して垂直に測定したときに当該歯表面に対して最小の間隔を有する前記リテーナ(1,1′)の箇所との間の最大の間隔が、最大0.1mm、好ましくは最大0.01mm、さらに好ましくは最大0.005mmである、リテーナ。
  3. 前記リテーナ(1,1′)は、隣り合う2つの歯の間に存在する少なくとも1つの歯間に少なくとも部分的に突入するように局所的に成形されており、該リテーナ(1,1′)が未結合状態で歯に添接しているとき、前記リテーナ(1,1′)と歯自体との間の、該リテーナ(1,1′)の長手方向に方向付けられた相対運動は阻止されている、請求項1又は2記載のリテーナ。
  4. 前記弓状部材は、局所的に1.0mm以下、好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下の曲率半径を有する、請求項1から3までのいずれか1項記載のリテーナ。
  5. 前記弓状部材(3)は、平行四辺形、好ましくは方形の横断面を有し、該横断面の辺の長さは、最大0.7mm、好ましくは最大0.5mm、さらに好ましくは最大0.3mmである、請求項1から4までのいずれか1項記載のリテーナ。
  6. 前記リテーナ(1,1′)は、少なくとも3つの歯に、力を伝達可能な形式で結合されている、請求項1から5までのいずれか1項記載のリテーナ。
  7. 前記リテーナ(1,1′)は、前記結合区分において完全に前記結合材料により被覆されている、請求項1から6までのいずれか1項記載のリテーナ。
  8. 前記リテーナは一体に構成されている、請求項1から7までのいずれか1項記載のリテーナ。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項記載のリテーナ(1,1′)であって、該リテーナ(1,1′)は、該リテーナ(1,1′)の平面図で見て内側の枠放物線(7)及び外側の枠放物線(8)により囲繞可能であるリテーナ(1,1′)において、局所的に歯間の領域において、前記内側の枠放物線(7)に対して垂直に測定される、該内側の枠放物線(7)と前記外側の枠放物線(8)との間の最大の間隔が、少なくとも1.0mm、好ましくは1.5mm、さらに好ましくは2.0mmである、リテーナ。
  10. 少なくとも部分的に粗面化された表面を備え、好ましくは、前記リテーナの長手方向で延びるすべての表面が粗面化されている、請求項1から9までのいずれか1項記載のリテーナ。
  11. 前記リテーナの表面は、少なくとも部分的に電解研磨又はプラズマ研磨により処理されている、請求項1から10までのいずれか1項記載のリテーナ。
  12. 前記ニッケル‐チタン‐合金は、25℃〜35℃、好ましくは27℃〜33℃、さらに好ましくは29℃〜31℃のAF温度を有する、請求項1から11までのいずれか1項記載のリテーナ。
  13. 請求項1の上位概念部に記載のリテーナ(1,1′)を製造する方法であって、
    a)個人に応じて安定化させたい歯の輪郭を把握する方法ステップと、
    b)前記リテーナ(1,1′)を金属の薄板から作り出す方法ステップと、
    を備える、リテーナ(1,1′)を製造する方法において、
    c)把握した歯の輪郭を好ましくはデジタル式のモデルに転換し、前記リテーナ(1,1′)を前記モデルに基づいて設計する方法ステップと、
    d)設計した前記リテーナ(1,1′)を前記モデルに基づいて、コンピュータにより制御される方法により、ニッケル‐チタン‐合金、好ましくはニチノールからなる薄板から作り出し、このとき、前記リテーナ(1,1′)の創出表面は、該リテーナ(1,1′)が組み付けられた状態で、該リテーナ(1,1′)が添接する歯表面に対面しており、該リテーナ(1,1′)の上面又は下面は、原始薄板平面に相当する方法ステップと、
    を備えることを特徴とする、リテーナを製造する方法。
  14. 前記リテーナ(1,1′)をレーザ切断又はワイヤ放電加工により前記薄板から切り出す、請求項13記載の方法。
  15. 安定化させたい歯の輪郭を口腔内で把握する、請求項13又は14記載の方法。
  16. 前記リテーナ(1,1′)を作り出す前記薄板は、少なくとも1つの湾曲軸線を中心として湾曲しており、該湾曲軸線は、前記薄板が湾曲していない状態では薄板平面内を延びている、請求項13から15までのいずれか1項記載の方法。
  17. 前記リテーナを前記薄板から作り出した後、前記リテーナを電解研磨又はプラズマ研磨し、これにより角に丸みを付ける、請求項13から16までのいずれか1項記載の方法。
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