JP2016225755A - 通話装置およびプログラム - Google Patents

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Kaori Endo
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Abstract

【課題】ユーザの通話相手およびユーザの両者が同時に発言するダブルトークが発生した場合に、両者の声が混ざる事による通話障害を防止する通話装置を提供すること。
【解決手段】通話装置10は、マイク22からの音声の入力を検知する検知部と、通信を介して音声を含む信号を受信する通信部と、前記検知部が入力を検知した場合に前記通信部が受信した信号を記録する記録部と、前記検知部が入力を検知しない場合に前記記録部に記録された信号をスピーカー23に出力する出力部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、通話装置およびプログラムに関する。
骨伝導マイクおよび骨伝導スピーカーを備え、骨伝導マイクに入力する音の大きさに応じて骨伝導マイクと骨伝導スピーカーとを切り替える骨伝導型イヤホンマイクが開示されている(特許文献1)。
骨伝導マイク、骨伝導スピーカー、送信手段、受信手段および増幅器を備え、骨伝導マイクに入力する音の有無に応じて増幅器を骨伝導マイクまたは骨伝導スピーカーに接続するヘルメット用通信装置が開示されている(特許文献2)。
周囲の音を検出するマイク、ユーザが発する音を検出するマイクおよび骨伝導スピーカーを備え、ユーザが発する音と一致しない音だけを骨伝導スピーカーから出力する補聴器が開示されている(特許文献3)。
特開平09−331591号公報 特開2004−173018号公報 特開2003−284194号公報
しかしながら、特許文献1のイヤホンマイクおよび特許文献2のヘルメット用通信装置では、骨伝導マイクからの入力が行われている間は骨伝導スピーカーから音を出さない。そのため、これらの装置を使用して会話を行うユーザは、自分と相手とが同時に話をするダブルトークが発生した場合に相手の声を聞く事ができない。したがって、スムーズな会話を行うことが難しい。
また、特許文献3の補聴器は、周囲の音を増幅してユーザの聴力を補う装置であり、他者に対してユーザの声を伝達する機能を備えていない。
一つの側面では、本発明は、ユーザの通話相手およびユーザの両者が同時に発言するダブルトークが発生した場合に、両者の声が混ざる事による通話障害を防止する通話装置を提供することを目的とする。
通話装置は、マイクからの音声の入力を検知する検知部と、通信を介して音声を含む信号を受信する通信部と、前記検知部が入力を検知した場合に前記通信部が受信した信号を記録する記録部と、前記検知部が入力を検知しない場合に前記記録部に記録された信号をスピーカーに出力する出力部とを備える。
一つの側面では、ユーザの通話相手およびユーザの両者が同時に発言するダブルトークが発生した場合に、両者の声が混ざる事による通話障害を防止する通話装置を提供することが可能となる。
通話装置の使用状態を示す説明図である。 通話装置の装置構成図である。 通話装置の動作を示す説明図である。 通話装置の処理の流れを示すフローチャートである。 音声検知のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 受話を録音のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 再生のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態2の通話装置の装置構成図である。 実施の形態2の音声検知のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態3の通話装置の動作を示す説明図である。 実施の形態4の通話装置の動作を示す説明図である。 実施の形態4の受話を録音のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態5の通話装置の処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態5の速度調整録音のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施の形態5の第1係数を示す説明図である。 実施の形態5の第2係数を示す説明図である。 実施の形態6の通話装置の装置構成図である。
[実施の形態1]
図1は、通話装置10の使用状態を示す説明図である。図2は、通話装置10の装置構成図である。図1および図2を使用して、本実施の形態の通話装置10の構成を説明する。
通話装置10は、アンテナ25を介して無線通信によりネットワーク28に接続されている。通話装置10は、ユーザがネットワーク28を介して通話相手29と会話をする際に使用される。以下では、工場、工事現場、災害現場、ゲームセンター、パチンコ店、オートバイ運転中など、周囲の騒音が激しく、しかも周囲の騒音を完全に遮断するとユーザに危険が及ぶ可能性のある場所で使用する通話装置10を例にして説明する。
通話装置10は、耳かけ式ヘッドセット型の装置である。通話装置10は、CPU12、主記憶装置13、補助記憶装置14、通信部15、アンテナ25、アナログ/デジタル変換器18、マイク22、デジタル/アナログ変換器19、スピーカー23およびバスを備える。以後の説明では、アナログ/デジタル変換器18はA/D(Analog/Digital)変換器18と、デジタル/アナログ変換器19はD/A(Digital/Analog)変換器19とそれぞれ記載する。
CPU12は、本実施の形態に係るプログラムを実行する演算制御装置である。CPU12には、一または複数のCPUまたはマルチコアCPU等が使用される。CPU12は、バスを介して通話装置10を構成するハードウェア各部と接続されている。
主記憶装置13は、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の記憶装置である。主記憶装置13には、CPU12が行う処理の途中で必要な情報およびCPU12で実行中のプログラムが一時的に保存される。
補助記憶装置14は、SRAMまたはフラッシュメモリ等の記憶装置である。補助記憶装置14には、CPU12に実行させるプログラム、録音データ31およびプログラムの実行に必要な各種情報が保存される。録音データ31には、アンテナ25および通信部15を介して取得した通話相手29の音声を示すデジタル信号が記録される。なお、以下の説明では録音データ31に音声を示すデジタル信号を記録することを、音声を録音すると記載する。
通信部15は、アンテナ25を介してネットワーク28との通信を行うインターフェイスである。ネットワーク28は、たとえば無線LAN(Local Area Network)を使用した構内通信網またはLTE(Long Term Evolution)を使用した移動体通信網である。ネットワーク28は、音声をデジタル化した信号をリアルタイムで伝達することにより、離れた場所にいる人同士の会話を可能にする。
マイク22は骨伝導式であり、ユーザの頬骨または顎骨に押し当てた状態で固定される。マイク22は、ユーザの骨を介して音を検出して、アナログ電気信号に変換して出力する。骨伝導式のマイク22は、騒音の多い環境においてもユーザが発声している音声を検出してアナログ電気信号に変換することができる。
A/D変換器18は、マイク22が出力したアナログ電気信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器18のサンプリング周波数は、たとえば8キロヘルツである。
D/A変換器19は、ネットワーク28から受信したデジタル信号をアナログ電気信号に変換する。スピーカー23は骨伝導式のイヤホンであり、ユーザのこめかみ付近の側頭骨に押し当てて固定される。スピーカー23は、D/A変換器19から出力されたアナログ電気信号を振動に変換する。振動は、骨を介してユーザの聴神経に伝わり、ユーザが音声として認識する。骨伝導式のスピーカー23は、騒音の多い環境であってもユーザに音声を伝えることができる。さらに、骨伝導式のスピーカー23は、外耳道を塞がずに使用することができる。外耳道を塞がずに使用することにより、ユーザは周囲の警告音等と、スピーカー23からの音声の両方を同時に聞き取ることができる。そのため、ユーザは騒音の多い環境においても通話相手29が発生する音声を明瞭に聞き取ることができる。
図3は、通話装置10の動作を示す説明図である。図3を使用して、本実施の形態の動作を説明する。図3は、タイムチャートであり、図3Aから図3Fまでの横軸は同一の時間軸を示す。
図3Aは、マイク22が検出した音声を示す。マイク22は、時刻t11から時刻t13までの間に、ユーザが発声した「明日晴れるといいね」という音声を検出している。
図3Bは、アンテナ25を介して通話装置10が受信した通話相手29の音声を示す。通話装置10は時刻t12から時刻t14までの間に、通話相手29が発声した「そういえば明日の待ち合わせなんだけど」という音声を受信している。
図3Cは、通話している両者が同時に話をするダブルトークの有無を示す。時刻t12から時刻t13までの間は、ユーザと通話相手29の双方が発声するダブルトークが発生している。
図3Dは、通話装置10がアンテナ25を介してネットワーク28に送信する信号を示す。時刻t11時刻t13までの間に、通話装置10はマイク22が検出したユーザの音声「明日晴れるといいね」を示す信号を、アンテナ25を介して送信する。
図3Eは、スピーカー23が出力する音声を示す。ダブルトークが終了した時刻t13から、スピーカー23は通話相手29から受信した「そういえば明日の待ち合わせなんだけど」という音声を出力する。
図3Fは、録音データ31に記録されたデータの量を示す。時刻t11から時刻t12までの間は、録音データ31に記録されたデータの量はゼロである。時刻t12から時刻t13までの間に、通話相手29の音声が録音データ31に録音され、録音データ31に記録されたデータの量が増加する。時刻t13から時刻t14までの間は、通話相手29の話す速度と同じ速度で録音データ31を再生し、再生が終了した部分を消去するため、録音データ31の量は一定である。時刻t14以降は、データの量は減少する。図3Fに示す時間範囲では、未出力の音声が残っている。
図4は、通話装置10の処理の流れを示すフローチャートである。図4を使用して、本実施の形態の通話装置10のCPU12が行う処理の流れを説明する。なお、本実施の形態では、マイク22が20ミリ秒間に出力するアナログ電気信号をA/D変換器18が変換したデジタル信号を1つの単位として処理する。アンテナ25および通信部15を介して受信したデジタル信号についても、20ミリ秒間の音声に対応するデジタル信号を1つの単位として処理する。また、録音データ31に記録されたデータについても、20ミリ秒間の音声に対応するデータを1つの単位として処理する。以後の説明では、このデジタル信号の単位を1フレームと記載する。
CPU12は、音声検知のサブルーチンを起動する(ステップS501)。音声検知のサブルーチンは、1フレームのデジタル信号を解析して、音声が含まれているか否かを判定するサブルーチンである。ステップS501では、CPU12はA/D変換器18から出力されたデジタル信号を解析する。音声検知のサブルーチンの処理の流れは後述する。
CPU12は、1フレームのデジタル信号がユーザの音声を含むか否かを判定する(ステップS502)。デジタル信号がユーザの音声を含むと判定した場合には(ステップS502でYES)、CPU12はスピーカー23をOFFの状態にする(ステップS503)。ここで、スピーカー23をOFFの状態にするとは、D/A変換器19からスピーカー23にアナログ電気信号を送らない状態にすることを意味している。
CPU12は、マイク22への音声の入力と、アンテナ25を介した通話相手29の音声の受信とが同時に発生するダブルトークが発生しているか否かを判定する(ステップS504)。ダブルトークが発生していると判定した場合は(ステップS504でYES)、CPU12は受信を録音のサブルーチンを起動する(ステップS505)。受話を録音のサブルーチンは、通話相手29の音声を録音データ31に録音するサブルーチンである。受信を録音のサブルーチンの処理の流れは後述する。
ステップS505の終了後およびダブルトークが発生していないと判定した場合(ステップS504でNO)、CPU12は、デジタル信号を通信部15およびアンテナ25を介してネットワーク28に送信する(ステップS506)。デジタル信号は、ネットワーク28から通話相手29の使用する無線通信機器に送られ、通話相手29にユーザの音声が伝達される。
デジタル信号がユーザの音声を含まないと判定した場合には(ステップS502でNO)、CPU12はスピーカー23をONの状態にする(ステップS511)。ここで、スピーカー23をONの状態にするとは、D/A変換器19からスピーカー23にアナログ電気信号を送る状態にすることを意味している。
CPU12は、録音データ31に未出力のデータが有るか否かを判定する(ステップS512)。未出力のデータが無いと判定した場合(ステップS512でNO)、CPU12はネットワーク28、アンテナ25、通信部15を介して通話相手29から受信した音を、D/A変換器19を介してスピーカー23から出力する(ステップS513)。この際、スピーカー23から出力される音は、通話相手29が発した音声および通話相手29の使用しているマイクが検出した通話相手29の周囲の環境音である。
未出力の音声データが有ると判定した場合(ステップS512でYES)、CPU12は受信を録音のサブルーチンを起動する(ステップS514)。受信を録音のサブルーチンは、ステップS505と同一のサブルーチンである。
CPU12は再生のサブルーチンを起動する(ステップS515)。再生のサブルーチンは、録音データ31に記録されたデータをD/A変換器19を介してスピーカー23に出力するサブルーチンである。再生のサブルーチンの処理の流れは後述する。
ステップS506、ステップS513およびステップS515の終了後、CPU12は処理を終了するか否かを判定する(ステップS516)。ここで処理を終了する場合とは、録音データ31に未出力の音声データが残っておらず、かつ通話相手29との通信が切断されている場合である。処理を終了しないと判定した場合は(ステップS516でNO)、CPU12はステップS501に戻る。処理を終了すると判定した場合は(ステップS516でYES)、CPU12は処理を終了する。
図5は、音声検知のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。音声検知のサブルーチンは、1フレームのデジタル信号を解析して、音声が含まれているか否かを判定するサブルーチンである。図5を使用して、音声検知のサブルーチンの処理の流れを説明する。
CPU12は、1フレームのデジタル信号の代表値を算出する(ステップS522)。ここで代表値には、各時刻の出力値を二乗した値を加算して、1フレームに対応する時間、すなわち20ミリ秒で除した、いわゆる二乗平均値を使用する。なお、代表値に各時刻の出力値の絶対値の平均値を使用しても良い。また、代表値にフレーム内のデジタル信号の最大値を使用しても良い。
CPU12は、算出した代表値があらかじめ補助記憶装置14に記憶されている閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS523)。閾値よりも大きいと判定した場合は(ステップS523でYES)、CPU12は処理中のフレームは音声を含むと判定して(ステップS524)、判定結果を補助記憶装置14に記憶する。CPU12は、その後処理を終了する。
閾値以下と判定した場合は(ステップS523でNO)、CPU12は処理中のフレームは音声を含まないと判定して(ステップS525)、判定結果を補助記憶装置14に記憶する。CPU12は、その後処理を終了する。
図6は、受話を録音のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。受話を録音のサブルーチンは、通話相手29の音声を録音データ31に録音するサブルーチンである。図6を使用して、受話を録音のサブルーチンの処理の流れを説明する。
CPU12は、音声検知のサブルーチンを起動する(ステップS541)。図5を用いて説明したとおり、音声検知のサブルーチンは、1フレームのデジタル信号を解析して、音声が含まれているか否かを判定するサブルーチンである。ステップS541では、CPU12はアンテナ25および通信部15を介して受信したデジタル信号を解析する。
CPU12は、デジタル信号が通話相手29の音声を含むか否かを判定する(ステップS542)。デジタル信号が通話相手29の音声を含まないと判定した場合には(ステップS542でNO)、CPU12は処理を終了する。
デジタル信号が音声を含むと判定した場合には(ステップS542でYES)、CPU12は録音データ31の末尾に処理中のデジタル信号のデータを追加する(ステップS543)。CPU12は、その後処理を終了する。
図7は、再生のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。再生のサブルーチンは、録音データ31に記録されたデータをD/A変換器19を介してスピーカー23に出力するサブルーチンである。図7を使用して、再生のサブルーチンの処理の流れを説明する。
CPU12は、録音データ31の最初から1フレーム分のデータを読み出す(ステップS561)。CPU12は、読み出したデータをD/A変換器19でアナログ信号に変換した後スピーカー23から出力する(ステップS562)。CPU12は、録音データ31からステップS561で読み出した部分を削除する(ステップS563)。その後、CPU12は処理を終了する。
本実施の形態によると、通話相手29とユーザの両者が同時に発言するダブルトークが発生している場合に、CPU12は通話相手29の音声を録音データ31に録音し、ダブルトークが解消した後にスピーカー23から出力する。そのため、通話相手29が発した音声が、スピーカー23およびユーザの骨を介してマイク22に検出され、ユーザの話す音声と混ざって通話相手29に対して送信されることにより、通話相手29がユーザの声を聞き取りにくくなる現象を防ぐことができる。また、ユーザにとっても自分の話す音声と通話相手29の話す音声が同時に聞こえて、通話相手29の話す音声を聞き漏らすことを防止することができる。
本実施の形態は、スピーカー23から出力された音声がユーザの骨を伝わってほとんど減衰せずにマイク22に入力する場合、すなわちマイク22、スピーカー23の双方が骨伝導式である場合に効果を発揮しやすい。しかし、マイク22またはスピーカー23の一方または両方が骨伝導式ではない場合でも、ダブルトークにより聞き取りが困難になる現象を防止する効果を発揮する。たとえば、ユーザが難聴者である場合および通話相手29が難聴者である場合には、ダブルトークにより聞き取りが困難になる現象を防止することが有効である。
通話装置10は、ダイヤルボタン、受話ボタン等の入力部を備えていてもよい。このようにすることにより、通話装置10を使用して通信する相手をユーザが容易に選択することができる。
通話装置10は、ヘルメットに固定または内蔵されていても良い。このようにすることにより、工場、工事現場、災害現場、ゲームセンター、パチンコ店、オートバイ運転中など、ヘルメットの着用が必要な場面で通話装置10を使用する場合に、ヘルメット、マイク22およびスピーカー23の装着をまとめて簡便に行うことができる。
1フレームの長さの20ミリ秒は例示である。10ミリ秒、25ミリ秒など、任意の長さを選択することができる。またA/D変換器18のサンプリング周波数の8キロヘルツも例示である。12キロヘルツ、16キロヘルツなど、任意のサンプリング周波数を選択することができる。サンプリング周波数を高くすることにより、対面して会話している際の音声に近い音質で会話を行うことができる。
ユーザの使用する通話装置10と通話相手29が使用する無線通信機器とが、同時通話方式の無線通信により直接接続されても良い。このようにすることにより、ネットワーク28等の通信インフラが整ってない場所で通話装置10を使用することができる。
[実施の形態2]
本実施の形態は、スピーカー23から出力する音声から一部の周波数帯域の成分を除去することにより、マイク22がユーザの音声を検出しているか否かの判定の精度を高めた通話装置10等に関する。
図8は、実施の形態2の通話装置10の装置構成図である。図8を使用して、本実施の形態の通話装置10の構成を説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
通話装置10は、ヘッドセット用端子を備えた小型の情報機器である。通話装置10は、ユーザの服のポケット等に収納して使用する。ヘッドセット用端子には、マイク22およびスピーカー23を備えたヘッドセット21が接続されている。本実施の形態においても、マイク22は骨伝導式のマイクであり、スピーカー23は骨伝導式のイヤホンまたは骨伝導式のヘッドホンである。マイク22はヘッドセット用端子を介してA/D変換器18に接続されている。スピーカー23は、ヘッドセット用端子を介してD/A変換器19に接続されている。
D/A変換器19とバスの間に、帯域除去フィルタ17が設けられている。帯域除去フィルタ17は、バスを介してD/A変換器19に入力する信号からあらかじめ定められた周波数帯域の成分を除去するフィルタである。本実施の形態においては、除去する周波数帯域は、20ヘルツから80ヘルツの範囲である。
帯域除去フィルタ17の作用により、スピーカー23から出力される音声には、20ヘルツから80ヘルツの周波数成分が含まれない。なお、この程度の周波数帯域の範囲であれば、音声から除去されていてもユーザはほとんど違和感を覚えない。
マイク22の出力をA/D変換器18が変換した結果に、ユーザの発声する音声が含まれているか否かを判定する際には、A/D変換器18の出力のうち、帯域除去フィルタ17で除去した帯域、すなわち20ヘルツから80ヘルツの範囲の信号を用いる。
図9は、実施の形態2の音声検知のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。図9のサブルーチンは、図5で説明した音声検知のサブルーチンの代わりに使用するサブルーチンである。図9を使用して、本実施の形態の音声検知のサブルーチンの処理の流れを説明する。
CPU12は、1フレーム分のデジタル信号を帯域通過フィルタに通す処理を行う(ステップS581)。帯域通過フィルタは、帯域除去フィルタ17で除去する周波数帯域と同様の周波数帯域の信号のみを通過させるフィルタである。本実施形態においては、ステップS581で使用する帯域通過フィルタは20ヘルツから80ヘルツの範囲の信号を通過させる。
CPU12はデジタル信号の代表値を算出する(ステップS582)。代表値には、たとえば二乗平均値を使用する。CPU12は、算出した代表値があらかじめ補助記憶装置14に記憶されている閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS583)。閾値よりも大きいと判定した場合は(ステップS583でYES)、CPU12は処理中のフレームは音声を含むと判定して(ステップS584)、補助記憶装置14に記憶する。CPU12は、その後処理を終了する。
閾値以下と判定した場合は(ステップS583でNO)、CPU12は処理中のフレームは音声を含まないと判定して(ステップS585)、補助記憶装置14に記憶する。CPU12は、その後処理を終了する。
本実施の形態によると、スピーカー23から出力した音声の影響をうけずに、ユーザが発声した音声の有無を精度良く判定することができる。また、通話装置10にヘッドセット21を含まないため、ユーザが好みにあったヘッドセット21を選択して、通話装置10と組み合わせて使用することができる。
帯域除去フィルタ17は、D/A変換器19とスピーカー23の間に設けられたアナログフィルタでも良い。また、帯域除去フィルタ17は、スピーカー23に設けられていても良い。
帯域通過フィルタおよび帯域除去フィルタ17の帯域の20ヘルツから80ヘルツは例示であり、D/A変換器19のサンプリング周波数の半分より低い任意の周波数帯域を使用することができる。
ヘッドセット21を使用せず、マイク22およびスピーカー23に、各々個別の機器を使用しても良い。また、通話装置10とヘッドセット21との間は、たとえばブルートゥース(登録商標)のような無線通信方式により接続されていても良い。
[実施の形態3]
本実施の形態は、ダブルトークの解消後に再生する通話相手29の音声を再生する際に要する時間を、通話相手29が発声したときよりも短縮する通話装置10に関する。
図10は、実施の形態3の通話装置10の動作を示す説明図である。図10を使用して、本実施の形態の動作を説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。図10は、タイムチャートであり、図10Aから図10Fまでの横軸は同一の時間軸を示す。
図10Aは、マイク22が検出した音声を示す。マイク22は、時刻t21から時刻t23までの間に、ユーザが発声した「明日晴れるといいね」という音声を検出している。
図10Bは、アンテナ25を介して通話装置10が受信した通話相手29の音声を示す。通話装置10は時刻t22から時刻t25までの間に、通話相手29が発声した「そういえば明日の待ち合わせなんだけど場所は」という音声を受信している。
図10Cは、通話している両者が同時に話をするダブルトークの有無を示す。時刻t22から時刻t23までの間は、ユーザと通話相手29の双方が発声するダブルトークが発生している。
図10Dは、通話装置10がアンテナ25を介してネットワーク28に送信する信号を示す。時刻t21から時刻t23までの間に、通話装置10はマイク22が検出したユーザの音声「明日晴れるといいね」を示すデジタル信号を、アンテナ25を介して送信する。
図10Eは、スピーカー23が出力する音声を示す。ダブルトークが終了した時刻t23から時刻t24まで、スピーカー23は録音データ31に保存された「そういえば明日の待ち合わせなんだけど」という音声を、図10Bに示す受信時よりも速い速度で出力する。通話相手29が発声する際に要する時間よりも、再生に要する時間の方が短縮されるため、時刻t24で、図10Bに示す通話相手29の音声に追いつく。t24以降は、通話装置10は、アンテナ25を介して受信した通話相手29の音声を、スピーカー23に出力する。
図10Fは、録音データ31に記録されたデータの量を示す。時刻t21から時刻t22までの間は、録音データ31に記録されたデータの量はゼロである。時刻t22から時刻t23までの間に、通話相手29の音声が録音データ31に録音され、データの量が増加する。時刻t23から時刻t24までの間は、通話相手29の話す速度よりも早い速度で録音データ31を再生し、再生が終了した部分を消去するため、データの量は徐々に減少する。時刻t24で録音データ31に記録されたデータの量はゼロになる。
本実施の形態によると、ダブルトークの解消後に発声時より早い速度で通話相手29の音声を再生するので、通話相手29の発声に追いつくことができる。したがって、さらにスムーズに会話を行える通話装置10を提供することができる。
なお、録音データ31に通話相手29の音声を録音する際に、データを間引いていわゆる早送り状態で記録しても良い。このようにすることにより、録音データ31の記憶容量を節約することができる。
通話装置10は、録音データ31に保存された音声を再生する際の速度を、ユーザによる入力に基づいて定めても良い。
[実施の形態4]
本実施の形態は、通話相手29の音声を録音データ31に録音する際に、既に録音されているデータの量が多い時にはデータを間引いていわゆる早送り状態で記録する通話装置10に関する。
図11は、実施の形態4の通話装置10の動作を示す説明図である。図11を使用して、本実施の形態の動作を説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
図11は、タイムチャートであり、図11Aから図11Fまでの横軸は同一の時間軸を示す。
図11Aは、マイク22が検出した音声を示す。マイク22は、時刻t31から時刻t34までの間に、ユーザが発声した「明日晴れるといいね」という音声を検出している。
図11Bは、アンテナ25を介して通話装置10が受信した通話相手29の音声を示す。通話装置10は時刻t32から時刻t36までの間に、通話相手29が発声した「そういえば明日の待ち合わせなんだけど場所は」という音声を受信している。
図11Cは、通話している両者が同時に話をするダブルトークの有無を示す。時刻t32から時刻t34までの間は、ユーザと通話相手29の双方が発声するダブルトークが発生している。
図11Dは、通話装置10がアンテナ25を介してネットワーク28に送信する信号を示す。時刻t31から時刻t34までの間に、通話装置10はマイク22が検出したユーザの音声「明日晴れるといいね」を示す信号を、アンテナ25を介して送信する。
図11Eは、スピーカー23が出力する音声を示す。ダブルトークが終了した時刻t34以降に、スピーカー23は録音データ31に保存された「そういえば明日の待ち合わせなんだけど場所は」という音声を、出力する。出力する速度については後述する。
図11Fは、録音データ31に記録されたデータの量を示す。時刻t31から時刻t32までの間は、録音データ31に記録されたデータの量はゼロである。時刻t32から、通話相手29の音声が録音データ31に録音され、データの量が増加する。時刻t33に、データの量は閾値Pに到達する。以後、録音データ31には、間引きにより再生に要する時間が短縮されたいわゆる早送りの状態で通話相手29の音声が録音される。そのため、データの量の増加速度は低下し、図Fのグラフの傾きはなだらかになる。
時刻t34にダブルトーク状態が解消し、録音データ31を再生し、再生した部分を消去する一方、受信した通話相手29の音声を録音データ31に追加する。データを追加する速度よりも、消去する速度の方が速いので、図11Fに示す通りデータ量は徐々に少なくなる。
時刻t35に、データの量は閾値Pに到達する。データの量が閾値Pより少ない場合には、受信した通話相手29の音声を間引かずに録音データ31に録音する。したがって、図11Fに示す通り、録音データ量は一定になる。
図11Eに戻って、スピーカー23が出力する音声の再生速度について説明する。時刻
t33から時刻t35までの間に、受信した通話相手29の音声である「いえば明日のまちあわせな」の部分は、データを間引いて再生に要する時間を短縮したいわゆる早送り状態で録音データ31に記録されている。一方、冒頭の「そう」の部分および「んだけど場所は」の部分は、データを間引かずに記録されている。したがって、再生する音声は、「いえば明日のまちあわせな」の部分は早送り状態で、その前後の部分は通話相手29が発声した際の速度で再生される。
図12は、実施の形態4の受話を録音のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。図12のサブルーチンは、図6で説明した受話を録音のサブルーチンの代わりに使用するサブルーチンである。図12を使用して、本実施の形態の受話を録音のサブルーチンの処理の流れを説明する。
CPU12は、音声検知のサブルーチンを起動する(ステップS601)。図5を用いて説明したとおり、音声検知のサブルーチンは、1フレームのデジタル信号を解析して、音声が含まれているか否かを判定するサブルーチンである。ステップS601では、CPU12はアンテナ25および通信部15を介して受信したデジタル信号を解析する。
CPU12は、デジタル信号が通話相手29の音声を含むか否かを判定する(ステップS602)。デジタル信号が通話相手29の音声を含まないと判定した場合には(ステップS602でNO)、CPU12は処理を終了する。
デジタル信号が音声を含むと判定した場合には(ステップS602でYES)、CPU12は録音データ31に含まれるデータの量が閾値よりも多いか否かを判定する(ステップS603)。多いと判定した場合には(ステップS603でYES)、CPU12はデジタル信号を間引いて音声の速度を変更する(ステップS604)。たとえば、10個のデータ点ごとに1個のデータ点を間引くことにより、再生速度を早くして再生に要する時間を10パーセント短縮することができる。
録音データ31に含まれるデータの量が閾値以下と判定した場合(ステップS603でNO)およびステップS604の終了後、CPU12は録音データ31の末尾に処理中のデジタル信号のデータを追加する(ステップS605)。その後、CPU12は処理を終了する。
本実施の形態によると、通話相手29の発声と、スピーカー23からの再生との間の時間差が大きい場合には早い速度で再生することにより、時間差が大きくなりすぎることを防止して、会話を円滑に行える通話装置10を提供することができる。
一度閾値Pを超過した録音データ量が閾値Pより少なくなった場合、つまり図11の時刻t35に引き続き録音時のデータの間引きを継続しても良い。このようにすることにより、ダブルトーク解消後の通話相手29の発声が長引いた場合でも、再生がおいつき、ユーザと通話相手29とが時間差なく会話を行える通話装置10を提供することができる。
[実施の形態5]
本実施の形態は、アンテナ25および通信部15を介して受信したデータ中に通話相手29の音声が含まれる時間の割合および録音データ31に記録されたデータの量に応じて、録音データ31に録音する音声の速度を調整する通話装置10に関する。
図13は、実施の形態5の通話装置10の処理の流れを示すフローチャートである。図13を使用して、本実施の形態の通話装置10の処理の流れを説明する。なお、実施の形態1と共通する部分については、説明を省略する。
CPU12は、カウンタIを1に設定する(ステップS621)。CPU12は、音声検知のサブルーチンを起動する(ステップS622)。音声検知のサブルーチンは、1フレームのデジタル信号を解析して、音声が含まれているか否かを判定するサブルーチンである。ステップS622では、図5を用いて説明したサブルーチンまたは図9を用いて説明したサブルーチンを使用する。
CPU12は、1フレームのデジタル信号がユーザの音声を含むか否かを判定する(ステップS623)。デジタル信号がユーザの音声を含むと判定した場合には(ステップS623でYES)、CPU12は行列RのI番目の要素R(I)を1に設定する(S624)。ここで行列Rは、各フレーム中に音声が含まれるか否かを記録する行列である。行列Rの要素R(I)が1である場合には、I番目のフレームには音声が含まれている事を示す。行列Rの要素R(I)が0である場合には、I番目のフレームには音声が含まれていないことを示す。行列Rは、補助記憶装置14に記憶されている。
CPU12はスピーカー23をOFFの状態にする(ステップS625)。CPU12は、マイク22への音声の入力と、アンテナ25を介した通話相手29の音声の受信とが同時に発生するダブルトークが発生しているか否かを判定する(ステップS626)。ダブルトークが発生していると判定した場合は(ステップS626でYES)、CPU12は速度調整録音のサブルーチンを起動する(ステップS627)。速度調整録音のサブルーチンは、通話相手29の音声を間引いて再生する際の速度を調整して録音データ31に録音するサブルーチンである。速度調整録音のサブルーチンの処理の流れは後述する。
ステップS627の終了後およびダブルトークが発生していないと判定した場合(ステップS626でNO)、CPU12は、デジタル信号を通信部15およびアンテナ25を介してネットワーク28に送信する(ステップS628)。デジタル信号は、ネットワーク28から通話相手29の使用する無線通信機器に送られ、通話相手29にユーザの音声が伝達される。
デジタル信号がユーザの音声を含まないと判定した場合には(ステップS623でNO)、CPU12は行列RのI番目の要素R(I)を0に設定する(ステップS631)。CPU12はスピーカー23をONの状態にする(ステップS632)。
CPU12は、録音データ31に未出力のデータが有るか否かを判定する(ステップS633)。未出力のデータが無いと判定した場合(ステップS633でNO)、CPU12はネットワーク28、アンテナ25、通信部15を介して通話相手29から受信した音を、D/A変換器19を介してスピーカー23から出力する(ステップS634)。
未出力の音声データが有ると判定した場合(ステップS633でYES)、CPU12は速度調整録音のサブルーチンを起動する(ステップS635)。速度調整録音のサブルーチンは、ステップS627と同一のサブルーチンである。
CPU12は再生のサブルーチンを起動する(ステップS636)。再生のサブルーチンは、録音データ31に記録されたデータをD/A変換器19を介してスピーカー23に出力するサブルーチンである。ステップS636では、図7を用いて説明したサブルーチンを使用する。
ステップS628、ステップS634およびステップS636の終了後、CPU12は処理を終了するか否かを判定する(ステップS641)。ここで処理を終了する場合とは、録音データ31に未出力の音声データが残っておらず、かつ通話相手29との通信が切断されている場合である。処理を終了しないと判定した場合は(ステップS641でNO)、CPU12はカウンタIに1を加算する(ステップS642)。CPU12は、ステップS622に戻る。処理を終了すると判定した場合は(ステップS641でYES)、CPU12は処理を終了する。
図14は、実施の形態5の速度調整録音のサブルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。図15は、実施の形態5の第1係数を示す説明図である。図16は、実施の形態5の第2係数を示す説明図である。速度調整録音のサブルーチンは、通話相手29の音声を間引いて再生する際の速度を調整して録音データ31に録音するサブルーチンである。第1係数および第2係数は、速度調整録音のサブルーチンで使用する係数である。図14から図16を使用して、速度調整録音のサブルーチンの処理の流れを説明する。
CPU12は、音声検知のサブルーチンを起動する(ステップS651)。音声検知のサブルーチンは、1フレームのデジタル信号を解析して、音声が含まれているか否かを判定するサブルーチンである。ステップS651では、図5を用いて説明したサブルーチンまたは図9を用いて説明したサブルーチンを使用する。ステップS651では、CPU12はアンテナ25および通信部15を介して受信したデジタル信号を解析する。
CPU12は、デジタル信号が通話相手29の音声を含むか否かを判定する(ステップS652)。デジタル信号が通話相手29の音声を含まないと判定した場合には(ステップS652でNO)、CPU12は処理を終了する。
デジタル信号が音声を含むと判定した場合には(ステップS652でYES)、CPU12は新しい方からあらかじめ定めた数、たとえば10個の行列Rの要素を補助記憶装置14から取得する(ステップS653)。
CPU12は、音声率VRを算出する(ステップS654)。音声率VRとは、アンテナ25および通信部15を介して受信したデジタル信号を分割したフレームのうち、通話相手29の音声が含まれているフレームの割合である。ステップS653で取得した10個の行列Rの要素を平均することにより、直近の10フレーム分の時間、すなわち200ミリ秒間の音声率VRを算出することができる。
CPU12は、第1係数K1を算出する(ステップS655)。第1係数K1は、音声率VRの関数で定められる。図15に音声率VRと第1係数K1との関係を示す。図15の横軸は音声率VRを示す。横軸の最小値は0、横軸の最大値は1である。図15の縦軸は第1係数K1を示す。音声率VRが0のとき、第1係数K1は1である。音声率VRがUより大きいとき、第1係数K1はLである。Uは0から1までの定数、たとえば0.8である。Lは0から1までの定数、たとえば0.5である。音声率VRが0とUの間では、音声率VRと第1係数K1との関係は一次関数である。図15に示した音声率VRと第1係数K1との関係は式(1)で表すことができる。
Figure 2016225755
CPU12は、録音データ31に記録された録音データ量RLを取得する(ステップS656)。以後の説明では、録音データ量RLは通常の速度で再生した場合に要する時間を用いて表現する。
CPU12は、第2係数K2を算出する(ステップS657)。第2係数K2は、録音データ量RLの関数で定められる。図16に録音データ量RLと第2係数K2との関係を示す。図16の横軸は録音データ量RLを示す。横軸の最小値は0である。横軸の単位はミリ秒である。図16の縦軸は第2係数K2を示す。録音データ量RLが0のとき、第2係数K2は1である。録音データ量RLがQより大きいとき、第2係数K2はMである。Qは0より大きい定数、たとえば100ミリ秒である。Mは0から1までの定数、たとえば0.5である。音声率VRが0とUの間では、音声率VRと第1係数K1との関係は一次関数である。図16に示した録音データ量Qと第2係数K2との関係は式(2)で表すことができる。
Figure 2016225755
CPU12は、第1係数K1と第2係数K2との積があらかじめ定めた閾値よりも大きいか否かを判定する(ステップS658)。閾値は0から1までの数、たとえば0.25である。あらかじめ定めた閾値よりも大きいと判定した場合(ステップS658でYES)、CPU12は倍率を第1係数K1と第2係数K2に定める(ステップS659)。あらかじめ定めた閾値以下であると判定した場合(ステップS658でNO)、CPU12は倍率をステップS658で使用した閾値に定める(ステップS660)。ここで、倍率はデジタル信号を間引いて再生する場合に要する時間を短縮する倍率を意味する。すなわち倍率が0.25である場合には、再生に要する時間を元の時間の25%にすることを意味する。
CPU12はステップS659またはステップS660で定めた倍率に基づいて、デジタルデータを間引いて再生時の速度を変更する(ステップS661)。CPU12は、録音データ31の末尾に処理中のデジタル信号のデータを追加する(ステップS662)。CPU12は、その後処理を終了する。
本実施の形態によると、通話相手29が発声する量および録音データ31に記録されている音声の長さに応じて、音声を録音する速度を自動的に調整する通話装置10を提供することができる。
定数L、定数M、定数Qおよび定数Uの値はいずれも例示であり、通話装置10の用途等に応じて任意の値に設定する事ができる。録音データ量RLの単位には、バイト数を使用しても良い。図15および図16に示したグラフは例示である。一次関数ではなく二次以上の関数を使用しても良い。
[実施の形態6]
実施の形態6は、汎用のコンピュータとプログラム47とを組み合わせて動作させることにより、通話装置10を実現する形態に関する。図17は、実施の形態6の通話装置10の装置構成図である。図17を使用して、本実施の形態の構成を説明する。なお、実施の形態1と共通する部分の説明は省略する。
本実施の形態の通話装置10は、CPU12、主記憶装置13、補助記憶装置14、通信部15、アンテナ25、A/D変換器18、D/A変換器19、読取部16およびバスを備える。読取部16は、可搬型記録媒体48を読み取る装置であり、具体的にはたとえばマイクロSDカードスロットである。通話装置10は、ヘッドセット用端子および通信機能を備えるスマートフォンまたはタブレット等の情報処理装置である。
プログラム47は、可搬型記録媒体48に記録されている。CPU12は、読取部16を介してプログラム47を読み込み、補助記憶装置14に保存する。またCPU12は、通話装置10内に実装されたフラッシュメモリ等の半導体メモリ49に記憶されたプログラム47を読出しても良い。さらに、CPU12は、通信部15および図示しないネットワークを介して接続される図示しない他のサーバコンピュータからプログラム47をダウンロードして補助記憶装置14に保存しても良い。
プログラム47は、通話装置10の制御プログラムとしてインストールされ、主記憶装置13にロードして実行される。これにより、情報処理装置は上述した通話装置10として機能する。
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(付記1)
マイクからの音声の入力を検知する検知部と、
通信を介して音声を含む信号を受信する通信部と、
前記検知部が入力を検知した場合に前記通信部が受信した信号を記録する記録部と、
前記検知部が入力を検知しない場合に前記記録部に記録された信号をスピーカーに出力する出力部と
を備える通話装置。
(付記2)
前記記録部は、前記検知部が入力を検知せずかつ前記通信部が受信した信号が音声を示す信号である場合には、前記信号を記録し、
前記出力部は、前記検知部が入力を検知せずかつ前記通信部が受信した信号が音声を示す信号である場合には、前記記録部に記録された信号を時系列に従って出力する
付記1に記載の通話装置。
(付記3)
前記記録部に記録された信号を再生する速度を決定する速度決定部を備え、
前記出力部は、前記速度決定部が決定した速度で信号を出力する付記1または付記2に記載の通話装置。
(付記4)
前記速度決定部は、前記記録部に記録された未出力の信号の長さに関連付けて決定する付記3に記載の通話装置。
(付記5)
前記速度決定部は、前記記録部に記録された未出力の信号の長さと、前記通信部が受信した信号中に音声を示す信号が占める時間の割合とに関連づけて決定する付記3または付記4に記載の通話装置。
(付記6)
前記速度決定部は、前記記録部に信号が記録されるときに決定する付記3から付記5のいずれか一つに記載の通話装置。
(付記7)
前記速度決定部は、前記出力部から信号が出力されるときに決定する付記3から付記5のいずれか一つに記載の通話装置。
(付記8)
前記出力部は、所定の周波数帯域の音声を示す信号を出力しない付記1から付記7のいずれか一つに記載の通話装置。
(付記9)
前記マイクは骨伝導マイクであり、
前記スピーカーは骨伝導イヤホンまたは骨伝導ヘッドホンである付記1から付記8のいずれか一つに記載の通話装置。
(付記10)
前記通信部は、前記マイクから入力された音声を示す信号を送信する付記1から付記9のいずれか一つに記載の通話装置。
(付記11)
前記記録部は、前記通信部が受信した信号に含まれる音声を記録する付記1から付記10のいずれか一つに記載の通話装置。
(付記12)
音声を検出するマイクからの入力の有無を判定し、
前記マイクからの入力が有ると判定した場合には、通信を介して取得した信号を記録し、
前記マイクからの入力が無いと判定した場合には、記録された信号をスピーカーから出力する
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記13)
音声を検出するマイクからの入力の有無を判定し、
前記マイクからの入力が有ると判定した場合には、通信を介して取得した信号を記録し、
前記マイクからの入力が無いと判定した場合には、記録された信号をスピーカーに出力する
処理をコンピュータに実行させる通話方法。
10 通話装置
12 CPU
13 主記憶装置
14 補助記憶装置
15 通信部
16 読取部
17 帯域除去フィルタ
18 A/D変換器
19 D/A変換器
21 ヘッドセット
22 マイク
23 スピーカー
25 アンテナ
28 ネットワーク
29 通話相手
31 録音データ
47 プログラム
48 可搬型記録媒体
49 半導体メモリ

Claims (7)

  1. マイクからの音声の入力を検知する検知部と、
    通信を介して音声を含む信号を受信する通信部と、
    前記検知部が入力を検知した場合に前記通信部が受信した信号を記録する記録部と、
    前記検知部が入力を検知しない場合に前記記録部に記録された信号をスピーカーに出力する出力部と
    を備える通話装置。
  2. 前記記録部は、前記検知部が入力を検知せずかつ前記通信部が受信した信号が音声を示す信号である場合には、前記信号を記録し、
    前記出力部は、前記検知部が入力を検知せずかつ前記通信部が受信した信号が音声を示す信号である場合には、前記記録部に記録された信号を時系列に従って出力する
    請求項1に記載の通話装置。
  3. 前記記録部に記録された信号を再生する速度を決定する速度決定部を備え、
    前記出力部は、前記速度決定部が決定した速度で信号を出力する請求項1または請求項2に記載の通話装置。
  4. 前記速度決定部は、前記記録部に記録された未出力の信号の長さに関連付けて決定する請求項3に記載の通話装置。
  5. 前記速度決定部は、前記記録部に記録された未出力の信号の長さと、前記通信部が受信した信号中に音声を示す信号が占める時間の割合とに関連づけて決定する請求項3に記載の通話装置。
  6. 前記マイクは骨伝導マイクであり、
    前記スピーカーは骨伝導イヤホンまたは骨伝導ヘッドホンである請求項1から請求項5のいずれか一つに記載の通話装置。
  7. 音声を検出するマイクからの入力の有無を判定し、
    前記マイクからの入力が有ると判定した場合には、通信を介して取得した信号を記録し、
    前記マイクからの入力が無いと判定した場合には、記録された信号をスピーカーから出力する
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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