JP2016220823A - 自走式掃除機 - Google Patents

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Abstract

【課題】自走式掃除機が、床面に予め設定された進入禁止領域に進入することを、確実に防止すること。【解決手段】筐体と、複数の駆動輪と、前記駆動輪の回転を制御して前記筐体を走行させる走行制御部と、床面のゴミを収集する集塵部と、所定の光線を前記床面に出射して床面の状態を検知する床面検知部と、前記床面検知部が検知した床面の状態を示す情報に基づいて、前記床面に形成された進入禁止表示部材の存在を検出して進入禁止領域の境界を判定する進入禁止判定部とを備える。【選択図】図7

Description

この発明は、自走式掃除機に関し、特に、進入禁止領域を除き、所定の移動範囲を掃除しながら走行する自走式掃除機に関する。
従来から自律的に走行し、床面を掃除する自走式掃除機が利用されている。
従来の自走式掃除機には、超音波センサを利用して家具等の障害物を検出して移動方向を変更するもの、1対の赤外線発光素子と受光素子からなる床面検出センサを利用して床面の段差を検出して移動方向を変更するもの、予め床上に貼られた磁気テープを磁気スイッチで検出して移動方向を制御するものなどがある(たとえば、特許文献1)。
また、移動体の位置検出、移動方向のずれ検出および走行制御をする技術として、床面に施された市松模様を、発光素子と受光素子からなる複数の模様検出センサによって、移動体の位置と姿勢のずれを検出するもの(特許文献2)、走行路面に設けられたラインとマークの色を、床面からの反射光を受光することによって検出し、ラインに沿って移動車を誘導し、検出したマークの色に基づいて移動車の動作を制御するもの(特許文献3)が提案されている。
また、移動体が所定の進入禁止領域に進入しないようにするために、その領域の境界を示す空間に、赤外線を送信していわゆるバーチャルフェンスを形成し、赤外線の受光素子を有する移動体が、その赤外線を受信した場合に進入禁止領域への進入をしないように、移動方向を変更するものも利用される。
特開平8−224194号公報 特開平10−291180号公報 特開昭63−39006号公報
しかし、バーチャルフェンスを利用するものでは、送信された赤外線を遮る物体が存在する場合には、赤外線を受光できない場合があり、移動体が進入禁止領域に進入してしまう場合がある。
また、床面検知センサを利用するものでは、反射光の強度の大小によって床の有無や床面の段差を検出するが、進入してほしくない領域は段差のあるところだけでなく、平坦な床面のうち一部分の領域である場合もあり、単に段差を検出するだけでは平坦な進入禁止領域は検出できない。さらに、進入してほしくない領域の床面に磁気テープを貼る場合、掃除機本体に磁気スイッチを設ける必要があり、本体の構成が複雑となる。
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、家具等の物体が配置された空間であっても、また段差のない床面であっても、予め設定された進入禁止領域に入ることなく、所定の領域の掃除をすることが可能な自走式掃除機を提供することを課題とする。
この発明は、筐体と、複数の駆動輪と、前記駆動輪の回転を制御して前記筐体を走行させる走行制御部と、床面のゴミを収集する集塵部と、所定の光線を前記床面に出射して床面の状態を検知する床面検知部と、前記床面検知部が検知した床面の状態を示す情報に基づいて、前記床面に形成された進入禁止表示部材の存在を検出して進入禁止領域の境界を判定する進入禁止判定部とを備えたことを特徴とする自走式掃除機を提供するものである。
また、前記進入禁止判定部は、前記進入禁止表示部材の検出パターンに基づいて、進入禁止領域の境界を判定することを特徴とする。
また、前記進入禁止判定部が、前記進入禁止表示部材の存在を検出した場合、前記走行制御部が、前記筐体を停止させ、進入禁止領域に進む方向とは異なる方向に進行方向を変更した後、筐体を走行させることを特徴とする。
これによれば、進入禁止表示部材の存在を検知した場合に、進入禁止領域に進む方向とは異なる方向に進行方向を変更した後、筐体を走行させるので、自走式掃除機が進入禁止領域へ進入することを、確実に防止できる。
また、前記床面検知部を、床面と対向する前記筐体の底面であって、筐体の前進方向に対して前方部に設けることを特徴とする。
これによれば、床面検知部を、筐体の前進方向に対して前方部に設けているので、筐体の大部分が進入禁止領域に入る前に、自走式掃除機が進入禁止の境界に走行してきたことを検出することができる。
また、前記床面検知部は、赤外線を前記床面方向に出射する発光部と、前記床面に反射された赤外線を入射する受光部とからなる赤外線センサであることを特徴とする。
また、前記床面検知部は、1または複数の前記赤外線センサからなり、2つの赤外線センサを備える場合は、2つの赤外線センサを、筐体の前進方向に対して垂直な方向に並置することを特徴とする。
これによれば、2つの赤外線センサを備えた場合は、2つの赤外線センサを、筐体の前進方向に対して垂直な方向に並置することにより、進入禁止表示部材へ進入する方向を認識することができ、進入禁止領域の誤検出を防止し、進入禁止領域に進む方向とは異なる方向に、確実に進行方向を変更することができる。
また、前記床面検知部は、1または複数の前記赤外線センサからなり、2つの赤外線センサを備える場合は、2つの赤外線センサを、筐体の前進方向に対して垂直な方向に並置することを特徴とする。
また、前記進入禁止判定部が検出する前記進入禁止表示部材は、複数個の黒色と白色の細長い長方形パターンを交互に配置した検出パターンからなることを特徴とする。
また、前記進入禁止表示部材が、前記光線を吸収する光吸収面と、前記光線を反射する光反射面とを組み合わせたパターンからなる進入禁止領域の境界を示したテープであることを特徴とする。
この発明によれば、床面に形成された進入禁止表示部材を検出して進入禁止領域の境界を判定するので、家具等の物体が配置された空間を走行する場合でも、あるいは進入禁止領域が段差のない床面に存在する場合でも、自走式掃除機が進入禁止領域に進入することを、確実に防止することができる。
この発明の自走式掃除機の一実施例の構成ブロック図である。 この発明の自走式掃除機の底面図と側面図の一実施例の概略説明図である。 床面検知部によって検出される床面状態の説明図である。 進入禁止領域への進入を検出する方法の一実施例の説明図である。 この発明において、床面に形成する禁止テープのパターンの一実施例の説明図である。 床面検知部の出射光の発光パターンと、入射光の受光パターンの一実施例の説明図である。 進入禁止領域に進入しようとしたことが検出された後における自走式掃除機の進路変更の一実施例の説明図である。 この発明の禁止テープのパターンの一実施例の説明図である。
以下、図に示す実施例に基づいて、この発明を説明する。
なお、これによって、この発明が限定されるものではない。
<自走式掃除機の構成>
図1に、この発明の自走式掃除機の一実施例の構成ブロック図を示す。
図1において、この発明の自走式掃除機(以下、掃除機とも呼ぶ)は、主として、制御部11、充電池12、入力部13、吸気口14、排気口15、集塵部16、吸引風発生部17、障害検知部18、走行制御部21、駆動輪22、ブラシ駆動部23、メインブラシ24、サイドブラシ25、床面検知部31、進入禁止判定部32、記憶部41、誘導信号受信部51、充電台接続部52を備える。
自走式掃除機1を充電するために、掃除を行う部屋などの所定の位置に、充電台100を固定設置する。充電台100と自走式掃除機1を接続することにより、自走式掃除機1は充電台100と接触した状態で充電台からの電力の供給を受け、自走式掃除機1の充電池12を充電する。
この発明の自走式掃除機1は、設置された所定領域の床面を自走しながら、床面上の塵埃を含む空気を吸い込み、塵埃を除去した空気を排気することにより床面上を掃除する掃除ロボットである。この発明の自走式掃除機1は、掃除が終了すると、自律的に充電台に帰還する機能を有する。
また、床面に形成された進入禁止表示部材(以下、禁止テープとも呼ぶ)の所定のパターンの存在を、床面検知部31によって検出した場合に、一旦走行を停止させ、方向転換して、禁止テープによって区画された進入禁止領域には進入しないように走行して、所定の部屋の床面の清掃を行う機能を有する。
図2に、自走式掃除機の底面図と側面図の一実施例を示す。
図2(a)は、自走式掃除機の底面図であり、床面側から底面の表面を見た図である。
図2(a)において、この発明の自走式掃除機は、円形の筐体を備え、この筐体の底面に、吸気口14,メインブラシ24,2つのサイドブラシ25(25a,25b)、2つの駆動輪22(22a,22b)、自在に回転する後輪26,2つの床面検知部31(31a,31b)を備える。
ここで、図面の上方向が、掃除機が前進する進行方向である。また、筐体内部および外部には、制御部11、充電池12、集塵部16、吸引風発生部17、障害検知部18、走行制御部21、駆動輪22、ブラシ駆動部23、図1に示したその他の構成要素が設けられる。
自走式掃除機1は、一対の駆動輪22が同一方向に正回転して前進し、同一方向に逆回転して後退し、互いに逆方向に回転することにより静止した状態で旋回する。例えば、掃除機1は、掃除領域の周縁に到達した場合および進路上の障害物に衝突した場合、禁止テープパターンを検出した場合、駆動輪を停止し、一対の駆動輪を互いに逆方向に回転して向きを変える。これにより、掃除機1は、設置場所全体あるいは所望の範囲全体に障害物を避けながら自走する。
また、自走式掃除機1は、充電台の誘導信号送信部102から出射される誘導信号を受信して、たとえば掃除が終了した場合、充電池12の充電残量が少なくなった場合、あるいは設定された掃除タイマーの設定時間が経過した場合に、自動的に充電台100に近づく方向に向かって、直線的な走行と回転動作、あるいは壁ぎわ走行などを繰り返して進行し、充電台100まで帰還する。
ただし、障害物があれば、それを避けながら、充電台100の方向へ移動する。
以下、図1に示す各構成要素を説明する。
図1の制御部11は、掃除機1の各構成要素の動作を制御する部分であり、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて、各ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の掃除機能、走行機能、進入禁止判定機能などを実行する。
たとえば、後述するように、制御部11は、掃除機1が進入禁止判定部32によって判定された進入禁止領域の境界を超えて進入禁止領域へ入ろうとした場合に、筐体を停止させ、進入禁止領域に進む方向とは異なる方向に進行方向を変更した後、筐体を移動させることによって、集塵部33に進入禁止領域以外の床面領域のゴミを収集させる。
充電池12は、掃除機1の各機能要素に対して電力を供給する部分であり、主として、掃除機能および走行制御を行うための電力を供給する部分である。たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、Ni−Cd電池などの充電池が用いられる。
充電池12の充電は、掃除機1と充電台100とを接続した状態で行われる。
掃除機1と充電台100との接続は、互いの接続部(52,101)である露出した充電端子どうしを接触させることにより行う。
なお、図示しない電池残量検出部を備え、充電池の残りの容量(電池残量)を検出し、検出された電池残量(%)に基づいて、充電台の方へ帰還するべきか否かを判断し、帰還してもよい。
入力部13は、ユーザが、掃除機1の動作を指示入力する部分であり、掃除機1の筐体表面に、操作パネル、あるいは操作ボタンとして設けられる。
あるいは、入力部13としては、掃除機本体とは別に、リモコンユニットを設け、ユーザがこのリモコンユニットに設けられた操作ボタンを押すことにより、赤外線や無線電波信号を送出し、無線通信により動作の指示入力をしてもよい。
入力部13として、電源スイッチ、起動スイッチ、主電源スイッチ、充電要求スイッチ、その他のスイッチ(運転モードスイッチ,タイマースイッチ)などが設けられる。
集塵部16は、床面のゴミを収集する部分であり、吸気口14から取り込まれたゴミやちりを集める掃除機能を実行する部分である。主として、図示しない集塵容器と、フィルタ部と、集塵容器およびフィルタ部を覆うカバー部とを備える。
また、吸気口14と連通する流入路と、排気口15と連通する排出路とを有し、吸気口14から吸い込まれた空気を流入路を介して集塵容器内に導き、集塵後の空気を排出路を介して排気口15から外部へ放出する。
吸気口14および排気口15は、それぞれ掃除のための空気の吸気および排気を行う部分である。
吸引風発生部17は、床面のゴミを吸気口14から吸引するための気流を発生させる部分であり、主として、空気を集塵部16の方向に吸い込む送風機からなる。
障害検知部18は、掃除機1の筐体の周囲に存在する障害物を検知する部分であり、たとえば、自走式掃除機1が走行中に、室内の机やいすなどの障害物に接触又は近づいたことを検知する。障害検知部18としては、たとえば、マイクロスイッチ、超音波センサ、赤外線測距センサなどからなる接触センサ又は障害物センサが用いられ、掃除機1の筐体の側面の前方部に配置される。
CPUは、障害検知部18から出力された信号に基づいて、障害物の存在する位置を認識する。認識された障害物の位置情報に基づいて、その障害物を避けて次に走行すべき方向を決定する。
走行制御部21は、自走式掃除機1の自律走行の制御をする部分であり、主として上記した駆動輪22の回転を制御して、直線走行および回転動作などをさせることによって、自動的に筐体を走行させる。駆動輪22は、左輪と右輪からなり、それぞれ異なる駆動用モータによって駆動させることにより、自走式掃除機1の前進、後退、回転、静止などの動作を行わせる。
図2(a)に示した後輪26は、駆動されておらず、掃除機が移動すると、360度いずれの方向にも自在に回転する。
また、図2(a)に示すように、メインブラシ24は、吸気口14の近傍に配置され、吸気口の幅とほぼ同程度の幅を持つ。
サイドブラシ25は、1対の右サイドブラシ25aと左サイドブラシ25bからなり、図2(a)に示したように、その一部が筐体からはみ出すような位置に配置される。
ブラシ駆動部23は、サイドブラシ25およびメインブラシ24を回転駆動させる部分である。ブラシ駆動部23は、モータ、並びにベルトおよびプールなどを含み、モータの回転をサイドブラシ25およびメインブラシ24に伝達する動力伝達機構を備えている。モータの回転がメインブラシ24に伝達されてメインブラシ24が回転されると共に、メインブラシ24の回転がさらにサイドブラシ25に伝達されてサイドブラシ25が回転される。
床面検知部31は、所定の光線を床面に出射して、床面の状態を検知する部分であり、主として、床面に形成された進入禁止表示部材(禁止テープ)の所定パターンの検知を行い、さらに掃除機1が走行する床面の有無の検知や、床面の段差の検知を行う。
また、床面検知部31は、検知した床面の状態を示す情報を出力する。制御部11や進入禁止判定部32が、この情報に基づいて、掃除機が現在走行中の床面の状態を判定する。たとえば、後述する進入禁止判定部32が、床面検知部31によって出力された情報から、床面に形成された進入禁止表示部材(禁止テープ)の存在を検出して、進入禁止領域の境界を判定する。禁止テープは、掃除を行う通常の床面領域と進入禁止領域との境界に形成される。
床面検知部31は、掃除機の筐体の大部分が進入禁止領域に深く進入してしまうことなく、できるだけ早く禁止テープを検出するために、図2に示すように、床面と対向する筐体の底面であって、筐体の前進方向に対して前方部に設けられる。
また、床面検知部31としては、赤外線を床面方向に出射する発光部33と、床面に反射された赤外線を入射する受光部34とからなる赤外線センサを用いる。床面に向かって発光部33から出射された光線(出射光)が床面に反射すると、その反射光が受光部34に入射され、受光部34に入射した光線(入射光)の強度を検知する。
出射する光線としては、赤外線を用いることが好ましいが、この他に可視光、超音波などを用いてもよい。
発光部33には、たとえば、発光ダイオード(LED)が用いられ、受光部34には、フォトディテクタが用いられる。
受光部34に光が入射するごとに、その入射強度に対応した信号が出力される。出力される信号を制御部11によってデジタル処理することにより、パルス波形の検出信号が得られ、この検出信号の波形パターンから、床面の状態を示す情報が得られる。
また、床面検知部31は、1または複数の赤外線センサからなり、図2(a)に示すように、2つの赤外線センサ(31a,31b)を備える場合は、この2つの赤外線センサを、筐体の前進方向に対して垂直な方向に、所定の距離だけ離して並置すればよい。
赤外線センサを2つ設けた場合は、進入禁止領域の境界を示す禁止テープに対して、筐体がななめ方向から進入した場合に、どちらか一方の赤外線センサによって先に禁止テープの存在が検知されるので、進入方向を認識することができる。さらに、進入方向を認識することによって、筐体が進入禁止領域へ進入しないような方向に方向転換して走行させることができる。
また、2つの赤外線センサによって禁止テープの存在を検知するので、誤検出を防止して検知精度を上げることもできる。
赤外線センサを1つだけ設ける場合も、筐体の前方部に設けるが、たとえば図2(a)の2つの赤外線センサ(31a,31b)の中央に設ければよい。
1つの赤外線センサによって禁止テープの存在を検知した場合、進入禁止領域へ進入しないようにするために、たとえば、禁止テープを検知した位置で180度回転して、進行してきた方向へ戻ればよい。
進入禁止判定部32は、床面検知部31によって検知された光線の強度あるいは光線の検出の有無に基づいて、床面に形成された進入禁止表示部材(禁止テープ)の存在を検出して、検出した床面の位置が進入禁止領域の境界であるか否かを判定する部分である。
進入禁止領域は、掃除機に進入してほしくない領域であるが、たとえば、段差のある床面や、危険物のある領域などであり、この発明では、禁止テープで囲まれた領域を意味するものとする。
進入禁止領域の境界であると判定された場合は、走行制御部21が、直ちに、禁止テープを検出した位置で筐体を停止させる。また、前進走行をしていたとすると、その前進走行を停止した後、停止した位置で所定の角度だけ回転し、進入禁止領域に進む方向とは異なる方向に、進行方向を変更する。その後、変更後の進行方向に向かって走行を開始させる。
たとえば、掃除機1が走行する通常の床面と同じ材質で同じ高さの表面に一定間隔で複数回の赤外線が出射された場合、受光部34に反射光が受光されると、比較的強い強度の信号が出射光と同様の一定間隔で複数回検出されるので、通常の床面が存在すると判断する。
一方、後述する進入禁止表示部材(禁止テープ)が形成された領域表面に一定間隔で複数回の赤外線が出射された場合は、出射光が禁止テープに吸収されて、ほとんど反射されない部分が生じる。
すなわち、受光部34に所定の強度の入射光が検出されない部分が発生する。赤外線の出射間隔と同じ一定間隔で所定強度の入射光が検出されず、さらに、受光部34から出力される検出信号が、後述する図6(c)に示すような所定の禁止領域信号パターンとなっていた場合には、進行禁止領域の境界を示す禁止テープパターンを検出したと判断する。
また、検出信号の強度が、通常の床面の検出レベルよりもかなり低いレベルとなった状態が所定期間以上継続した場合は、段差のある床面を検出したと判断することができる。
なお、左右2つの床面検知部(31a,31b)を、図2(a)に示すような位置に設けた場合、この2つの床面検知部(31a,31b)は、進入禁止領域の境界を検知するためだけに利用し、これとは別に、たとえば、駆動輪の前方で2つのサイドブラシ25の近傍に、それぞれ、段差を検出するための床面検知部(赤外線センサ)を設けてもよい。
誘導信号受信部51は、掃除機の筐体の前方部に配置され、充電台100の誘導信号送信部102から出力された信号を受信する部分である。誘導信号は、自走式掃除機の帰還処理および充電台への接続処理に用いられ、たとえば、赤外線信号が用いられる。
充電台接続部52は、充電池12を充電させるための電力を入力するための端子である。
この充電台接続部52と、充電台100の掃除機接続部101とを物理的に接触させることにより、充電台100の電力供給部104から与えられる電力を、充電池12に供給し充電する。
充電台接続部52は、掃除機接続部101と接触させるために、掃除機1本体の側面に露出した状態で形成される。
自走式掃除機1は、充電台100の近傍に帰還した後、誘導信号受信部51によって受信された赤外線を利用して、充電台接続部52と掃除機接続部101とを接触させるように、接続処理を行う。
記憶部41は、自走式掃除機1の各種機能を実現するために必要な情報や、プログラムを記憶する部分であり、RAMやROM等の半導体記憶素子、ハードディスク、SSDなどの記憶装置、その他の記憶媒体が用いられる。
記憶部41には、主として、検出信号パターン42、床面信号パターン43、禁止領域信号パターン44、段差信号パターン45などが記憶される。
検出信号パターン42は、受光部34から出力された検出信号の強度の時間的変化を示した受光パターンである。
図6に、出射光の発光パターンと、入射光の受光パターンの一実施例の説明図を示す。
図6(a)は、発光部33から出射される赤外線の強度の時間的変化の例を示している。すなわち、発光部33から出射される赤外線の強度は一定であるとし、所定の時間間隔(たとえば、2msec)で、連続的に赤外線を出射するものとすると、発光パターンは、パルス的に変化するパターンとなる。
図6(b)は、上記出射光が床面に当たって反射され、その反射光が受光部34に入射された場合に、通常の床面検知をしているときの受光パターンの例を示している。ここで、入射光の強度は、出射光よりも小さくなるが、受光パターンは、発光パターンとほぼ同様の周期で変化するパルス的なパターンとなる。また、入射した反射光の受光パターンは、所定のしきい値レベルを用いて2値化され、0または1のいずれかの値を持つデジタル信号として検出される。
すなわち、掃除機が通常の床面を掃除しているときは、一定周期で、一定強度のパルスパターンが連続的に検出され、図6(b)に示すような2値化された受光パターンが、検出信号パターン42として一時記憶される。
図6(c)は、床面に形成された禁止テープを検知したときの入射光の受光パターンの例を示している。ここで、禁止テープが形成された位置では、光の反射が起こるところと起こらないところがあるので、パルスが検出されない部分のある不規則な受光パターンとなる。
図6(d)は、床面の段差を検知したときの入射光の受光パターンの例を示している。段差が検知されると、一定のしきい値以下の強度を持つ入射光しか検出されなくなるので、パルスが検出されなくなる。
図5に、この発明で利用する進入禁止表示部材(禁止テープ)の一実施例の説明図を示す。
進入禁止表示部材(禁止テープ)は、光線を吸収する光吸収面と、光線を反射する光反射面とを組み合わせたパターンからなる進入禁止領域の境界を示したテープである。
図5(a)には、禁止テープパターンの一例を示している。禁止テープ36は、図5(a)に示すようなパターンで床面に形成され、図5(b)に示すように、所定の部屋などの床面のうち、自走式掃除機1に進入してほしくない床面領域(進入禁止領域39)を囲むように形成される。
禁止テープ36は、PET、ポロン、金属フィルム、ゴムのような材料を用い、一方の面に粘着材を塗布した厚さ0.2mm程度の粘着テープであり、たとえば、交互に黒色と白色の細長い長方形パターンを配置したストライプ状(横縞模様)のテープである。
禁止テープ36の黒色の部分に出射光が当たると、光の反射が著しく減少するか、反射しないようにする。黒色部分の表面には、光の反射を防止する反射防止膜を塗布してもよい。白色の部分では、床面と同様に十分な強度の反射光が得られるようにする。なお、白色の代わりに、透明色の部分を形成し、通常の床面と同様の反射光が得られるようにしてもよい。
以下、黒色のパターンの部分を光吸収面とも呼び、白色のパターンの部分を光反射面とも呼ぶ。
図5(a)の禁止テープパターンは、紙面の横方向に細長い2本の黒色の長方形パターンと、3本の白色の長方形パターンと、この長方形パターンよりも進入禁止領域側に形成された複数個の縦長の黒色と白色とを交互に配置した長方形パターンとから構成されている。図面の中で、着色した黒色の長方形パターンの間が、白色の長方形パターンとする。
自走式掃除機1は、図5(a)の禁止テープパターンの上側の床面を走行するものとし、もし紙面の上方から禁止テープの細長い長方形パターンの中へ進入しようとした場合、図6(c)に示すような受光パターンが検出されるので、上方向に方向転換し、進行方向を変更させる。
図5(a)において、横方向に細長い白色と黒色の長方形パターンは、上方向から走行してきた掃除機の進入を検出するためのものであり、類似する模様やシミを誤検知するのを回避するため、少なくとも、それぞれ2本以上あることが好ましい。
また、図5(a)の縦長の長方形パターンは、ロボット掃除機がテープに向かって浅い角度(たとえば、45度以下の角度)で突入するときのために形成されたものであり、少なくとも、横長のパターンと同寸法の太さをもつ白色と黒色のパターンであることが好ましい。
禁止テープパターンの幅や大きさは、掃除機の走行速度V、出射光の発光周期(発振クロック周波数C)によって適切な値は異なるので、一意的に設定することはできない。禁止テープの存在を確実に検出するためには、禁止テープの各長方形パターン上を進行するときに、その長方形パターン上に複数回の赤外線の照射が行われるような間隔で、赤外線を出射させることが好ましい。
たとえば、掃除機の走行速度V=0.3(m/s)、発振クロック周波数C=500(Hz)とした場合、掃除機が1クロックあたりに進む距離Lは、L=V/C=0.6(mm)となる。
ここで、たとえば、細長い白色の長方形パターンの幅(W)を5mmとしたとすると、この5mmの幅を通過する毎に出力される出射光の数(クロック数)Nは、N=W/L=5(mm)/0.6(mm)=8.333となる。この場合、5mm幅の白色の長方形パターン上を通過するために、少なくとも8回以上の赤外線の出射を行うようにする。白色の長方形パターンの部分は光反射面なので、この光反射面に出射された赤外線がすべて受光部34に入射され、8回以上の赤外線の受光を検出することになる。
一方、黒色の長方形パターンの部分は光吸収面なので、黒色の部分に複数回出射された赤外線は反射されず、受光部34に受光されないことになる。このように、1つの長方形パターンに複数回の赤外線が出射されるようにすることによって、禁止テープのパターンを確実に検出できるようになる。
また、掃除機が、横方向に細長い白色と黒色の長方形パターンに対して、ななめ方向から進入した場合は、これらの長方形パターンの幅を通過する距離は長くなる。たとえば、掃除機が、0.3(m/s)の走行速度で、45度の傾きで白色の長方形パターンに進入した場合、通過する距離は、垂直に進入する場合に比べて√2倍となる。
すなわち、白色のパターンを通過するときに出力されるクロック数Nは、8.333×√2となり、約12回となる。
また、上記クロック数Nは、掃除機の走行速度Vによっても変化するが、たとえば、V=0.1(m/s)の場合、上記白色パターンを通過するときに出力さるクロック数は、8.333/(0.1/0.3)=24.999となる。なお、掃除機の走行速度は、駆動輪に組み込まれているエンコーダからの情報に基づいて取得することができる。
図5(a)に示した禁止テープのパターンの数値例として、図5(a)に示す符号aからhの幅(mm)を以下に示す。
a=5mm,b=10mm,c=5mm,d=10mm,e=5mm,f=35mm,g=5mm,h=10mm
ただし、上記数値例は一例であって、これらの数値に限るものではない。
図1において、床面信号パターン43と、禁止領域信号パターン44と、段差信号パターン45は、予め記憶部41に記憶される信号パターンであり、進入禁止判定部32が、現在進行している床面がどの状態にあるかを判定するときに利用する信号パターンである。
たとえば、床面信号パターン43は、床面検知部31によって、通常の床面を検知したときに、受光される入射光の信号パターンであり、図6(b)に示すような受光パターンに相当する情報が、記憶部41に予め記憶される。
床面検知部31によって現在受光された入射光の検出信号パターン42と、記憶部41に記憶された床面信号パターン43とを比較し、両パターンがほぼ一致する場合に、現在走行している場所は、通常の床面であると判定する。
また、禁止領域信号パターン44と段差信号パターン45も予め記憶部41に記憶されるが、たとえば、それぞれ、図6(c)と図6(d)に示すような受光パターンに相当する情報が記憶される。
現在の検出信号パターン42と、記憶部41に記憶されている禁止領域信号パターン44とを比較して、両パターンがほぼ一致する場合に、自走式掃除機1が進入禁止領域の境界に入ったと判定する。同様に、現在検出されている検出信号パターン42が、記憶部41に記憶されている段差信号パターン45とほぼ一致する場合には、段差の生じている床面に近づいたと判定する。
このように、進入禁止領域に入ったと判定された場合と、段差のある床面が検出された場合は、その検出位置で前進走行を停止し、所定の方向に方向転換する。
図3に、床面検知部31によって検出される3つの床面状態の説明図を示す。
まず、床面状態が通常走行する床面35の場合、この床面が十分に赤外線を反射する表面を有するものとすると、発光部33から出射された出射光が床面35に当たって反射した場合、反射光は、大きな損失を生じることなく、受光部34に入射される。
図6(a)に示すように、出射光を一定間隔でパルス的に出射したとすると、図6(b)に示すように、同じ一定間隔で、受光部34によって入射光が検出される。
また、掃除機が禁止テープ36が形成されている床面に進行してきた場合、発光部33から出射された出射光が、光を吸収しほとんど反射光を生じない禁止テープ36の黒色部分に当たった場合、出射光はこの光吸収面に吸収されるので、受光部34に受光されない部分が生じる。
すなわち、受光されない空白のタイミングが生じることになり、図6(a)に示す出射パターンの出射光を出射した場合に、図6(b)とは異なり、たとえば、図6(c)に示すように、受光されないタイミングのある受光パターンが検出される。
このような受光パターンが検出されると、進入禁止領域の境界に来たことがわかる。
さらに、掃除機が段差37が生じている床面の近傍に進行してきた場合、通常の床面35のよりも低い位置にある段差下面38に、発光部33から出射された出射光が当たることになる。この場合、出射光が出射されてから段差下面38に当たるまでの距離は、通常床面35までの距離よりも長いので、段差下面38に当たって反射され受光部34に入射される入射光の強度は、通常床面に当たって反射される入射光の強度よりも小さい。
受光される入射光の強度に対して、所定のしきい値レベルを予め設定しておき、段差下面38に当たって受光される入射光のレベルがしきい値レベルよりも小さい場合には、出力信号がゼロとなるようなデジタル化処理を行えば、段差が検出された場合、図6(d)に示すように、段差検出後に受光強度がゼロとなるような受光パターンが検出される。
このように、受光部34に入射される入射光の受光パターンが、予め記憶された信号パターンのどのパターンに一致するかを判定することにより、床面の状態を判定することができる。
この発明の自走式掃除機1は、以上のような構成に加えて、他にも必要な構成や機能を備えてもよい。
たとえば、掃除中あるいは静止状態において、イオンを発生する構成(イオン発生器)を備えて、除菌や消臭(または脱臭)を行うようにしてもよい。
また、掃除処理を実行する時間を設定するタイマースイッチを設け、タイマースイッチの入(ON)操作がされた場合には、予め設定された時間(たとえば60分間)のカウントを開始し、その設定時間が経過するまで掃除処理を実行するようにしてもよい。
この設定時間が経過した後は、掃除処理を中止し、自動的に充電台に帰還するようにしてもよい。
<充電台の構成>
図1において、充電台100は、主として、掃除機接続部101、誘導信号送信部102、制御部103、電力供給部104とを備え、室内の壁などに配置された商用電源105のコンセントからのAC交流電力の供給を受ける。
電力供給部104は、商用電源105からの交流電力を受け入れ、掃除機1を充電することのできる直流電力に変換し、掃除機接続部101に与える部分である。
誘導信号送信部102は、たとえば、赤外線信号を送信する部分である。
充電台100の制御部103は、充電台の各種機能を実現する部分であり、主として、赤外線信号の発信処理と、充電電力の供給制御を行う。制御部103は、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータにより実現できる。
<進入禁止領域への進入検出の例>
図4に、自走式掃除機が進入禁止領域へ進入しようとした場合に、その進入を検出する方法の一実施例の説明図を示す。
図4(a)は、掃除機1が通常の床面の位置を走行している場合を示している。この場合、発光部33から出射された赤外線が、通常床面35に当たって反射し、出射光の強度とほとんど同じ強度の入射光が受光部34によって検出される。
すなわち、図6(b)に示すような受光パターンが検出されるので、現在走行している床面は、通常床面であると判定される。
図4(b)は、さらに左方向に走行して、発光部33からの出射光が、禁止テープ36の光吸収面に当たった場合を示している。この場合、出射光は、禁止テープの光吸収面に吸収され、ほとんど反射されないので、受光部34に、入射光が受光されない。
掃除機が左方向に走行する間に、禁止テープの光吸収面に対して、複数回(たとえば、10数回)、出射光がパルス的に出射されるとすると、その複数回の出射タイミングの間は、受光部34に入射光が検出されない状態が生じる。
すなわち、通常床面の場合には検出されていた複数の入射光による受光パターンが、検出されないことになる。
図4(c)は、掃除機が左方向にさらに進行し、禁止テープ36のうち、光吸収面がなく十分に反射光が生じる光反射面に、出射光が出射されるようになった場合を示している。
この場合、通常床面と同様に、受光部34によって十分な強度の入射光が検出される。
すなわち、禁止テープのうち十分に反射光が生じる光反射面に、複数回の出射光が照射されることにより、その複数回の出射タイミングの間は、発光パターンと同様のパルス的な受光パターンが検出されることになる。
図4(d)は、図4(c)の状態から、さらに掃除機が左方向に進行した場合を示している。この場合、図4(b)と同様に、禁止テープ36のうち光吸収面に出射光が照射されたとすると、光が反射されないため、入射光が検出されなくなる。
このように、禁止テープが形成されている床面に進行した場合、出射光の発光パターンと同様の受光パターンの部分と、入射光が検出されない部分からなる図6(c)のような受光パターンが検出される。
上記したように、このように実際に検出された検出信号パターン42が、所定の禁止領域信号パターン44にほぼ一致するものであれば、掃除機1が進行禁止領域の境界にいると判定する。
<進入禁止領域に進入した後の進路変更>
図7に、進入禁止領域に進入したことが検出された場合において、掃除機の進路変更の一実施例の説明図を示す。
ここでは、床面に図5(a)に示すような禁止テープパターンが形成され、図7の禁止テープの下側領域が進入禁止領域であるとする。
図7(a)は、通常の床面を走行していた掃除機1が、禁止テープパターンの最も上側の長方形パターンの部分に対して、左ややななめ上方向から進入した場合を示している。
この場合、2つの床面検知部(31a,31b)のうち、左側にある左床面検知部31bの方が先に、禁止テープパターンを検出する。もしこのまま進行したとすると、右床面検知部31aも、やや遅れて禁止テープパターンを検出することになる。
したがって、左床面検知部31bのみが禁止テープパターンを検出した場合、あるいは、左床面検知部31bが禁止テープパターンを検出した後に右床面検知部31aによって禁止テープパターンを検出した場合に、まず、その検出した位置で、進行を停止する。
その後、2つの駆動輪22を互いに反対方向に回転させて、時計と反対回りに、所定角度(たとえば90度)だけ、筐体を静止したまま左回転させる。さらに、2つの駆動輪22を、筐体の前進方向に進行するように、同方向に回転させる。これにより、掃除機1は、進入禁止領域から離れるように、図の右ななめ上方向に進行していく。
筐体を回転させる角度は、90度に限るものではなく、進入禁止領域から離れる方向に進行するような角度であればよい。
図7(b)は、掃除機1が、禁止テープパターンの最も上側の長方形パターンの部分に対して、右ななめ上方向から、進入した場合を示している。この場合は、2つの床面検知部(31a,31b)のうち、右床面検知部31aの方が先に、禁止テープパターンを検出することになる。
したがって、右床面検知部31aのみが禁止テープパターンを検出した場合、あるいは、右床面検知部31aが禁止テープパターンを検出した後に左床面検知部31bによって禁止テープパターンを検出した場合に、その検出した位置で、進行を停止する。
その後、停止位置で、時計と同じ方向に、所定角度(たとえば90度)だけ、筐体を静止したまま右回転させる。
さらに、駆動輪22を同方向に回転させて、筐体を前進方向に進行させる。これにより、掃除機1は、図の左ななめ上方向に進行し、進入禁止領域から離れていく。
図7(c)は、掃除機1が、禁止テープパターンの最も上側の長方形パターンの部分に対して、ほぼ垂直の方向から進入した場合を示している。この場合は、2つの床面検知部(31a,31b)がほぼ同時に、禁止テープパターンを検出する。
したがって、2つの床面検知部31によってほぼ同じ期間内に禁止テープパターンを検出した場合、その検出位置で停止し、たとえば、180度回転する。その後、前進方向へ進行すれば、進入禁止領域から離れていく。この場合の回転角度は、180度ではなくてもよく、90度から180度までの任意の角度で、右回転あるいは左回転すればよい。
<実施形態のまとめ>
(実施形態1)
この発明では、床面検知部31を掃除機の筐体の底面に、床面と対向する位置に設けるが、この床面検知部31は、図2に示すように、前進の進行方向に対して、筐体の前方部分に、1つまたは2つ設けることが好ましい。
ただし、床面検知部31は、これに限ることはなく、3つ以上設けてもよい。たとえば、3個以上設ける場合、図2のような位置に加えて、後退出来る場合は筺体の後方の部分や横方向に動ける場合には右側左側にそれぞれに設けてもよい。
(実施形態2)
床面検知部31は、進入禁止領域の検知と、段差の検知を両方できるようにしてもよいが、それぞれ、進入禁止領域の検知用と、段差の検知用とを別々に備えてもよい。
別々に備える場合は、たとえば、図2のような位置に、進入禁止領域検知用の赤外線センサを設け、駆動輪の前方で2つのサイドブラシの近傍の位置に、それぞれ段差検知用の赤外線センサを設けてもよい。
(実施形態3)
左右方向に配置した一対の床面検知部を複数個設け、それぞれの白黒閾値を少しずつ変えるようにしてもよい。これによれば、床面の色等で検出がばらついても、どれか一つの一対の床面検知部が特定パターンを検出することができ、確実に進入禁止領域を検出できるようになる。
(実施形態4)
図5に示した禁止テープのパターンは1つの例であってこれに限るものではない。たとえば、図8(a)、(b)に示すように、市松、水玉のようなパターンを模様のサイズを変えて2重に床面に形成してもよい。
このようなパターンを形成した場合には、どのような進入経路に対しても有効に、進入禁止領域への進行を防止することができる。
また、禁止テープパターンは、光を反射しやすい白色と、光を反射しにくい黒色パターンの組合せによって形成すればよいが、白と黒の組合せに限ることはなく、光を反射しやすいその他の色や材料で形成された部分(光反射面)と、光を反射しにくいその他の色や材料で形成された部分(光吸収面)とを組み合わせたパターンであればよい。
(実施形態5)
床面検知部31から出射する光は、赤外線の他に、可視光などを用いてもよい。また、画像センサを使用して床面の白黒パターンを検出してもよい。画像センサを用いる場合は、所定面積(例えば2センチメートル四方)を一度に撮像可能であるため、認識可能な特定パターンが連続した禁止テープを使用して床面に禁止領域を形成することが好ましい。
1 自走式掃除機、 11 制御部、 12 充電池、 13 入力部、 14 吸気口、 15 排気口、 16 集塵部、 17 吸引風発生部、 18 障害検知部、 21 走行制御部、 22 駆動輪、 22a 右駆動輪、 22b 左駆動輪、 23 ブラシ駆動部、 24 メインブラシ、 25 サイドブラシ、 25a 右サイドブラシ、 25b 左サイドブラシ、 26 後輪、 31 床面検知部、 31a 右床面検知部、 31b 左床面検知部、 32 進入禁止判定部、 33 発生部、 34 受光部、 35 床面、 36 禁止テープ、 37 段差、 38 段差下面、 41 記憶部、 42 検出信号パターン、 43 床面信号パターン、 44 禁止領域信号パターン、 45 段差信号パターン、 51 誘導信号受光部、 52 充電台接続部、 100 充電台、 101 掃除機接続部、 102 誘導信号送信部、 104 電力供給部、 105 商用電源

Claims (6)

  1. 筐体と、複数の駆動輪と、
    前記駆動輪の回転を制御して前記筐体を走行させる走行制御部と、
    床面のゴミを収集する集塵部と、
    所定の光線を前記床面に出射して床面の状態を検知する床面検知部と、
    前記床面検知部が検知した床面の状態を示す情報に基づいて、前記床面に形成された進入禁止表示部材の存在を検出して進入禁止領域の境界を判定する進入禁止判定部とを備えたことを特徴とする自走式掃除機。
  2. 前記進入禁止判定部は、前記進入禁止表示部材の検出パターンに基づいて、進入禁止領域の境界を判定することを特徴とする請求項1に記載の自走式掃除機。
  3. 前記床面検知部は、赤外線を前記床面方向に出射する発光部と、
    前記床面に反射された赤外線を入射する受光部とからなる赤外線センサであることを特徴とする請求項1または2に記載の自走式掃除機。
  4. 前記床面検知部は、1または複数の前記赤外線センサからなり、2つの赤外線センサを備える場合は、2つの赤外線センサを、筐体の前進方向に対して垂直な方向に並置することを特徴とする請求項3に記載の自走式掃除機。
  5. 前記床面検知部は、床面に形成された段差と、床面に形成された異なる複数の色彩からなる検出パターンとを検出することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載した自走式掃除機。
  6. 前記進入禁止判定部が検出する前記進入禁止表示部材は、複数個の黒色と白色の細長い長方形パターンを交互に配置した検出パターンからなることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載した自走式掃除機。
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