JP2016220443A - 電源システム - Google Patents

電源システム Download PDF

Info

Publication number
JP2016220443A
JP2016220443A JP2015104461A JP2015104461A JP2016220443A JP 2016220443 A JP2016220443 A JP 2016220443A JP 2015104461 A JP2015104461 A JP 2015104461A JP 2015104461 A JP2015104461 A JP 2015104461A JP 2016220443 A JP2016220443 A JP 2016220443A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
path
supply system
power supply
power storage
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015104461A
Other languages
English (en)
Inventor
田原 雅彦
Masahiko Tawara
雅彦 田原
手塚 淳
Atsushi Tezuka
淳 手塚
智之 小池
Tomoyuki Koike
智之 小池
崇光 渡辺
Takamitsu Watanabe
崇光 渡辺
瑛文 小石
Akifumi Koishi
瑛文 小石
輝昌 土屋
Terumasa Tsuchiya
輝昌 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2015104461A priority Critical patent/JP2016220443A/ja
Publication of JP2016220443A publication Critical patent/JP2016220443A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

Landscapes

  • Control Of Charge By Means Of Generators (AREA)

Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池への充放電制御に冗長性を与えることのできる電源システムを提供すること。
【解決手段】発電機と、第1蓄電手段と、第2蓄電手段と、車両の電装負荷と、自動再始動の際にエンジンを始動させるエンジン再始動手段と、第2蓄電手段からエンジン再始動手段へ向かって分岐した第1経路と、第2蓄電手段から第1蓄電手段へ向かって分岐した第2経路と、第1経路スイッチと、第2経路スイッチと、第1経路スイッチよりもエンジン再始動手段側の接点と、第2経路スイッチよりも第1蓄電手段側の接点と、を接続する主経路と、主経路開閉器と、主経路開閉器、第1経路スイッチ、及び第2経路スイッチのオン・オフ制御を行う制御手段と、を備えた電源システムで、制御手段は、自動再始動の開始段階を除いたエンジンの運転中及びアイドリングストップ中において主経路開閉器、第1経路スイッチ、及び第2経路スイッチを全てオン状態とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、二つの二次電池を備える車両の電源システムに関する。
特許文献1には、発電機(オルタネータ)による充電が可能で相互に接続された鉛蓄電池とリチウムイオン二次電池とを備える車両の電源システムが開示されている。この電源システムでは、アイドリングストップからのエンジンの再始動時において鉛蓄電池のみからスタータモータへ放電を行うようになっている。また、リチウムイオン二次電池は、発電機、車両の電装負荷、及び鉛蓄電池等の各装置に接続され、発電機からの充電や車両負荷への放電を行うようになっている。
一方で、上記電源システムでは、リチウムイオン二次電池と上記各装置との間における電力の入出力、すなわちリチウムイオン二次電池に対する充放電のオン・オフを、リチウムイオン二次電池に付属して設けられたリチウムイオン二次電池付属リレーをオン・オフすることにより切り替えることができる。このようにリチウムイオン二次電池付属リレーを必要に応じてオン・オフすることで、リチウムイオン二次電池の過放電や過充電が防止される。
特開2011−234479号公報
上記文献の電源システムでは、リチウムイオン二次電池の充放電の制御が、リチウムイオン二次電池付属リレーのオン・オフの切り替えにより行われるので、このリチウムイオン二次電池付属リレーが故障すると、電源システム全体の動作に支障をきたす。
特に、本発明者らは、上述のような電源システムにおいて、鉛蓄電池とリチウムイオン二次電池に接続されたスタータとの間にさらにスイッチを設け、エンジンの初回始動時にはスタータに鉛蓄電池から電力を供給し、エンジンの自動再始動時には当該スイッチをオフ状態に切り替えることにより、リチウムイオン二次電池からスタータに電力を供給することに想到している。このようなリチウムイオン二次電池からスタータへの電力供給を確実に実行するためにも、リチウムイオン二次電池付属リレーの機能に冗長性を与えることが重要である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、リチウムイオン二次電池における充放電制御に冗長性を与えることのできる電源システムを提供することにある。
本発明のある態様によれば、エンジンを自動停止及び自動再始動するアイドリングストップ機能を有する車両に適用される電源システムが提供される。電源システムは、エンジンの回転によって発電する発電機と、発電機の発電電力を充放電可能な第1蓄電手段と、第1蓄電手段に接続され、発電機の発電電力を充放電可能な第2蓄電手段と、第1蓄電手段に接続された車両の電装負荷と、第2蓄電手段に接続され、自動再始動の際にエンジンを始動させるエンジン再始動手段と、第2蓄電手段からエンジン再始動手段へ向かって分岐した第1経路と、第2蓄電手段から第1蓄電手段へ向かって分岐した第2経路と、第1経路に設けられる第1経路スイッチと、第2経路に設けられる第2経路スイッチと、第1経路スイッチよりもエンジン再始動手段側の接点と、第2経路スイッチよりも第1蓄電手段側の接点と、を接続する主経路と、主経路に設けられる主経路開閉器と、主経路開閉器、第1経路スイッチ、及び前記第2経路スイッチのオン・オフ制御を行う制御手段と、を備える。さらに、制御手段は、エンジンの初回始動、自動再始動の開始段階を除いた前記エンジンの運転中及びアイドリングストップ中において主経路開閉器、第1経路スイッチ、及び第2経路スイッチを全てオン状態とする。
これにより、放電時における第2蓄電手段から第1蓄電手段側の電装負荷等への電力供給が、第1経路及び主経路を通るルート、及び第2経路を通るルートの双方を用いて行われるので、第2蓄電手段から第1蓄電手段側の電装負荷等への放電に際して一つの経路しか用いない場合と比較して第2蓄電手段から第1蓄電手段側の電装負荷等へ至るまでのハーネス抵抗を減少させることができる。結果として、リチウムイオン二次電池から全電装負荷への放電量を増加させて、鉛酸電池の放電量を抑制することができる。
図1は、本発明に係る実施形態の前提となるエンジンシステムの概略図である。 図2は、第1の電源システムの構成を説明する図である。 図3は、第2の電源システムの構成を説明する図である。 図4は、第3の電源システムの構成を説明する図である。 図5は、第1実施形態に係るスイッチング制御を示したタイムチャートである。 図6は、第2実施形態に係るスイッチング制御を示したタイムチャートである。 図7は、第3実施形態に係るスイッチング制御を示したタイムチャートである。 図8は、第4実施形態に係るスイッチング制御を示したタイムチャートである。 図9は、参考例に係るスイッチング制御を示したタイムチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の前提となるアイドリングストップ機能付きエンジンのシステム概略図である。
図1に示すように、エンジン1は一方の側面に発電機2を、他方の側面にエアコンコンプレッサ4を、それぞれ図示しないブラケット等を介して備えている。エンジン1のクランクシャフト先端に装着したクランクプーリ5と、発電機2の回転軸先端に装着した発電機プーリ6と、エアコンコンプレッサ4の回転軸先端に装着したコンプレッサプーリ7とが、ベルト8に巻掛けられ、これらが機械的に連結されている。
なお、図1ではクランクプーリ5、発電機プーリ6、及びコンプレッサプーリ7の3つのプーリが一本のベルト8で機械的に連結されているが、発電機プーリ6とコンプレッサプーリ7をそれぞれ別のベルト8でクランクプーリ5と機械的に連結してもよい。また、ベルトに代えてチェーンを用いてもよい。
エンジン1は自動変速機11との連結部付近にスタータ9を備える。スタータ9は、一般的な始動用のスタータと同様に進退動するピニオンギヤを備える。そして、スタータ9の作動時には、ピニオンギヤがクランクシャフト基端部に装着されたドライブプレートの外周に設けたギヤに係合することで、クランキングが行なわれる。スタータ9への電力供給については後述する。
自動変速機11は、アイドリングストップ中の制御油圧を確保するための電動オイルポンプ10を備える。電動オイルポンプ10は自動変速機コントローラ20の指令に応じて作動し、アイドリングストップからの発進時の応答性を向上している。
発電機2は、エンジン1の駆動力により駆動して発電し、発電する際に発電電圧をLIN(Local Interconnect Network)通信またはハードワイヤーにより可変制御することが可能である。また、発電機2は、車両の減速時に車両の運動エネルギを電力として回生することもできる。これら発電や回生の制御はエンジンコントロールモジュール(以下、ECMと称する。)19が行う。
ECM19は、クランク角センサ12、バッテリセンサ、大気圧センサ等の各種センサの検出信号や、ブレーキスイッチ等の各種スイッチ類の信号を読み込み、燃料噴射量や点火時期等の制御の他、アイドリングストップ制御を実行する。また、ECM19は、ABS・VDCユニット21、エアコンアンプ22、電動パワーステアリングユニット25、車両制御コントローラ26、電源分配コントローラ23、メータユニット24、及び運転支援システム(ADAS)ユニット27と、CAN(Controller Area Network)を介して相互通信を行い、車両に最適な制御を行っている。
なお、ECM19は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。ECM19を複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
図1に示すエンジンシステムは、第1蓄電手段としての鉛蓄電池及び第2蓄電手段としての非水電解質二次電池の2つの二次電池を備える。以下、鉛蓄電池は鉛酸電池15、非水電解質二次電池はリチウムイオン二次電池16とする。なお、鉛酸電池15の満充電状態での開放電圧は12.7V、リチウムイオン二次電池16の満充電状態での開放電圧は13.1Vとする。
また、鉛酸電池15は全電装負荷30へ電力を供給する。特に、本システムでは、後述するように、アイドリングストップからのエンジン自動再始動の開始段階において、スタータ9を駆動することによる瞬間的な電圧降下(以下、瞬低ともいう。)の影響を防止するために、主経路リレー201及びMOSFET205(図2参照)がオフ状態とされる。これにより、スタータ9と鉛酸電池15から全電装負荷30方向への導通が遮断されることとなり、全電装負荷30の作動電圧が保証される。
発電機2の発電電力(回生による電力も含む。以下同様)は、鉛酸電池15及びリチウムイオン二次電池16のいずれにも充電される。
なお、鉛酸電池15及びリチウムイオン二次電池16から全電装負荷30へ電力を供給する際や、発電機2の発電電力を鉛酸電池15又はリチウムイオン二次電池16に充電する際には、発電機2の界磁電流制御によって電圧の調整が行われる。
鉛酸電池15と、リチウムイオン二次電池16とは、バッテリ間リレー17とを介して接続されている。バッテリ間リレー17が、ECM19により制御されることで、鉛酸電池15、及び、リチウムイオン二次電池16からの、スタータ9、及び、全電装負荷30への電力供給が制御される。なお、本実施形態では、後述する主経路リレー201がバッテリ間リレー17として機能する。
また、鉛酸電池15、及び、リチウムイオン二次電池16と、スタータ9とは、バイパスリレー18を介して接続されている。ECM19は、駆動リレー3を介してバイパスリレー18を制御することにより、スタータ9への電源供給を制御する。
また、上記エンジンシステムにおいては一般的なアイドリングストップ制御が実行される。具体的には、例えば、アクセルペダルが全閉、ブレーキペダルが踏み込まれた状態、及び車速が所定車速以下等の諸条件を満たす場合はエンジン1を自動停止し、ブレーキペダルの踏み込み量が所定量以下になった場合等にエンジン1を自動再始動する。
図2は、スタータ9や全電装負荷30への電力供給を行う電源システムの第1構成(以下、タイプ1の電源システムとも称する)を説明する図である。なお、以下の図2〜図4及びその説明においては、バイパスリレー18等の必須ではない構成要素を省略する。
図2に示すように、本実施形態にかかる電源システム100は、エンジン1の回転によって発電する発電機2を備えており、発電機2に対して主経路210、並びに第1経路211、及び第2経路212を介して、第1蓄電手段としての鉛酸電池15が接続されている。したがって、鉛酸電池15には、発電機2の発電電力を充放電可能である。さらに、電源システム100は、鉛酸電池15に第2経路212を介して接続されているリチウムイオン二次電池16を有する。したがって、リチウムイオン二次電池16には、第1経路211と主経路210及び第2経路212の少なくともいずれか一方を介して発電機2の発電電力を充電可能である。
そして、主経路210には主経路開閉器である主経路リレー201が設けられており、主経路リレー201と発電機2の間の接点Aにおいて、エンジン1の自動再始動に用いられる再始動手段としてのスタータ9が接続されている。
また、第1経路211は、リチウムイオン二次電池16からスタータ9に向かって接点Cにおいて分岐した経路であり、第2経路212は、リチウムイオン二次電池16から鉛酸電池15に向かって接点Cにおいて分岐した経路である。さらに、第1経路211には、第1経路スイッチである第1経路リレー202が設けられている。また、第2経路212には、第2経路スイッチとしての半導体スイッチ部203が設けられている。
さらに、主経路210は、第1経路211における第1経路リレー202よりもエンジンスタータ9側の接点Aと、第2経路212における半導体スイッチ部203よりも鉛酸電池15側の接点Bと、を接続している。
発電機2は、エンジン1の回転に伴って発電する一般的な発電機(ALT:Alternater)である。
主経路リレー201は、コイルに通電されていない状態でオン状態(閉状態)となる、いわゆるノーマルクローズタイプのリレーにより構成される。なお、主経路リレー201は、例えば定格電流が200Aであり、瞬時最大電流容量が2ms、1300Aである。
第1経路リレー202は、コイルに通電されていない状態でオフ状態(開状態)となる、いわゆるノーマルオープンタイプのリレーにより構成される。また、第1経路リレー202は、定格電流が200Aであり、瞬時最大電流容量が2ms、800Aであるものとする。
半導体スイッチ部203は、第1半導体スイッチとしてのMOSFET204、及びこれに直列に配置された第2半導体スイッチとしてのMOSFET205により構成される。
MOSFET204は、寄生ダイオードの順方向が鉛酸電池15からリチウムイオン二次電池16に向かう方向(すなわち、接点Bから接点Cに向かう方向)となるように設けられている。
一方で、MOSFET205は、寄生ダイオードの順方向がリチウムイオン二次電池16から鉛酸電池15に向かう方向(すなわち、接点Cから接点Bに向かう方向)となるように設けられている。
ここで、MOSFET204及び205がともにオン状態である場合には、第2経路212は双方向(接点Bから接点Cに向かう方向及び接点Cから接点Bに向かう方向)から導通状態となる。
一方、MOSFET204及び205がともにオフ状態である場合には、第2経路212は完全に遮断され、双方向から非導通状態となる。
さらに、MOSFET204がオン状態であり、MOSFET205がオフ状態とした場合には、接点Cから接点Bに向かう方向の電流は流れ、接点Bから接点Cに向かう方向の電流が遮断される。したがって、例えば減速回生時等の充電指令が発生されている場合においては、発電機2から主経路210を経由して第2経路212からリチウムイオン二次電池16に流れ込む電流は遮断されることなる。
また、MOSFET204がオフ状態であり、MOSFET205がオン状態とした場合には、接点Bから接点Cに向かう方向の電流は流れ、接点Cから接点Bに向かう方向の電流が遮断される。すなわち、リチウムイオン二次電池16から第2経路212を経由した鉛酸電池15や全電装負荷30側への出力電流が遮断される。
また、タイプ1の電源システム100において、主経路リレー201、第1経路リレー202、及びMOSFET204及び205のオン・オフ制御が、図2に示したECM19によって行われる。
なお、実際の製品においては、リチウムイオン二次電池16、第1経路リレー202、半導体スイッチ部203が一つにまとめられ、リチウム電池パックとして構成されても良い。さらに、このようにリチウムイオン二次電池パックが構成される場合には、ECM19に代えて、第1経路リレー202、及び半導体スイッチ部203のオン・オフ制御を行うバッテリーコントローラを当該リチウムイオン二次電池パックに設けるようにしても良い。
図3は、電源システムの第2構成(以下、タイプ2の電源システムとも称する)を説明する図である。なお、図2で示した各要素と同様の要素には同一の符号を付している。
本タイプ2の電源システム100´は、図2に示したタイプ1の電源システム100に対して、発電機2の代わりに電動機70が用いられている点、及びスタータ9が接点Aではなく主経路210と第2経路212との連結部分である接点Bに接続されている点で相違する。
すなわち、鉛酸電池15及びスタータ9が主経路リレー201に対して同じ側に存在する。なお、電動機70は発電機プーリ6に相当するプーリを備え、当該プーリとクランクプーリ5とがベルト等により機械的に連結されている。
電動機70はインバータを備え、リチウムイオン二次電池16から供給される電力により駆動するモータ機能と、エンジン1の駆動力により駆動して発電する発電機能を有する。また、電動機70の発電機能を使用する際に、発電電圧を可変に制御することが可能である。
モータ機能と発電機能の切り換えは、ECM19が行う。モータ機能を使用するのは、主にアイドリングストップからの自動再始動の開始段階である。すなわち、本タイプ2の電源システム100´では、電動機70がエンジン再始動手段として機能する。なお、スタータ9は初回始動時(自動再始動ではない始動時)にのみ使用される。したがって、本タイプ2の電源システム100´におけるスタータ9には、アイドリングストップ機能を有しない車両と同じ仕様を用いることができる。
また、本タイプ2の電源システム100´によれば、鉛酸電池15及びスタータ9が主経路リレー201に対して同じ側にあるので、エンジン1の初回始動時に鉛酸電池15からスタータ9へ電力供給する際に、主経路リレー201に電流は流れない。
すなわち、主経路リレー201の瞬時最大電流容量を設定するにあたって、エンジン1の初回始動時にスタータ9を駆動するための大電流が流れることを考慮する必要がない。このため、主経路リレー201の電流容量を、タイプ1の電源システム100において用いた主経路リレー201と比較してより小さくすることができ、主経路リレー201を構成するコストを低減できる。
図4は、電源システムの第3の構成(以下、タイプ3の電源システムとも称する)を説明する図である。なお、本タイプ3の電源システム100´´は、図2に示したタイプ1の電源システム100に対し、発電機2が主経路210と接点Bの間の接点Dに接続されている点で相違する。すなわち、発電機2が主経路リレー201に対して鉛酸電池15側に接続されている。
以下では、上記タイプ1〜3の各電源システムにおける経路リレー201、第1経路リレー202、及び半導体スイッチ部203のオン・オフ制御の一例を参考例として説明する。
(参考例)
図9は、参考例に係る主経路リレー201、第1経路リレー202、及びMOSFET204及び205のオン・オフ制御を示したタイムチャートである。当図には、それぞれ、イグニションキー(図示せず)のオン・オフ状態及びエンジン速度の大きさと対比して、主経路リレー201、第1経路リレー202、及びMOSFET204及び205のオン・オフ状態が経時的に示されている。また、当図では、鉛酸電池15やリチウムイオン二次電池16に対して充電指示が発せられているか放電指示が発せられているかを示す充電/放電指示チャートも示されている。
この充電/放電指示チャートから明らかなように、鉛酸電池15やリチウムイオン二次電池16は、減速回生中である時刻t2〜時刻t3においてのみ充電指示が発せられており、他の時刻においては放電指示が発せられている。
なお、図9のタイムチャートは、図2に示した電源システム100の構成に適用した場合を想定して説明するが、図3に示した電源システム100´、及び図4に示した電源システム100´´の構成に対しても同様に適用が可能である。
図示のように、例えばイグニションキー操作やスタートボタン操作といった運転者の始動操作に応じてエンジン1を初回始動する時刻t0〜時刻t1の間においては、ノーマルクローズタイプのリレーである主経路リレー201はオン状態であり、ノーマルオープンタイプのリレーである第1経路リレー202はオフ状態であり、MOSFET204及び205はオフ状態である。
これにより、主経路210を介して鉛酸電池15のみからスタータ9への電力供給が行われる。なお、初回始動時に、ECM19が第1経路リレー202をオン状態とすることで、鉛酸電池15及びリチウムイオン二次電池16の2つの電池からスタータ9に電力供給するようにしても良い。
そして、エンジン初回始動が終了した後の運転中である時刻t1〜時刻t2の間においては、ECM19が、第1経路リレー202をオン状態に切り替える。
これにより、発電機2の発電電力が鉛酸電池15だけでなく、第1経路211を介してリチウムイオン二次電池16にも充電され得る状態となる。
そして、アイドリングストップに移行する前の減速回生段階が開始される時刻t2では、ECM19がMOSFET204及び205をオン状態に切り替える。そして、ECM19は、時刻t2から所定時間Δt経過した後に主経路リレー201をオフ状態に切り替える。
このようにMOSFET204及び205がオン状態に切り替えられてから所定時間Δt経過後に主経路リレー201がオフ状態に切り替えられることで、主経路リレー201をその両端電位差を減少した状態でオフにすることができるので、遮断時アークの発生を防止することができる。
そして、リチウムイオン二次電池16は鉛酸電池15に比べて発電機2の発電電力が充電され易い上に、鉛酸電池15は満充電時では充電電圧が13Vを超えるとほとんど充電されなくなるという特性がある。したがって、発電機2の発電電力は主にリチウムイオン二次電池16に充電されることとなる。
なお、上記所定時間Δtは、主経路リレー201の両端電位差をある程度解消できる程度の時間として適宜設定することができる。
さらに、減速回生段階が終了した後の時刻t3から時刻t4のアイドリングストップ中においても、主経路リレー201がオフ状態に維持され、第1経路リレー202、並びにMOSFET204及び205がオン状態に維持されたままである。
したがって、時刻t3から時刻t4のアイドリングストップ中においては、主経路リレー201がオフ状態であっても、MOSFET204及び205がオン状態であるから、リチウムイオン二次電池16と全電装負荷30の通電が第2経路212により確保される。これにより、鉛酸電池15及びリチウムイオン二次電池16のいずれからも全電装負荷30へ電力供給が可能である。
なお、例えば発電機2の制御が不能になり発電電圧が過剰に高くなった場合には、ECM19により第1経路リレー202をオフ状態とすることが好ましい。これにより、発電機2とリチウムイオン二次電池16とが非導通状態となり、リチウムイオン二次電池16に過電圧がかかることが防止される。
また、リチウムイオン二次電池16と全電装負荷30が各経路を介して導通状態であると、リチウムイオン二次電池16及び鉛酸電池15の特性上、全電装負荷30への電力供給は主にリチウムイオン二次電池16により行われる。さらに、発電電力はリチウムイオン二次電池16に充電され易いという特性を有するので、リチウムイオン二次電池16の電力でスタータ9を駆動する自動再始動の開始段階を除き、リチウムイオン二次電池16の電圧は鉛酸電池15の電圧以上に維持される。
ところで、リチウムイオン二次電池16は鉛酸電池15に比べてエネルギ密度及び充放電エネルギ効率が高いという特性を有する。また、リチウムイオン二次電池16は充放電時に電極材料の溶解析出反応を伴わないので、長寿命が期待できるという特徴も有する。これに対し鉛酸電池15は、同じ容量であればリチウムイオン二次電池16に比べて低コストであるが、放電することによって電極が劣化するため、繰り返しの充放電に対する耐久性ではリチウムイオン二次電池16に劣る。
そこで本参考例では、アイドリングストップが終了する直前である再始動開始段階(時刻t4〜t5)において、ECM19が、MOSFET204をオン状態に維持したまま、MOSFET205をオフ状態に切り替える。これにより、接点Bから接点Cに向かう方向の電流が遮断される。
これにより、主経路リレー201がオフ状態で主経路210が非導通状態とであるとともに、接点Bから接点C方向へ向かう電流も遮断されていることから、全電装負荷30側からスタータ9側への通電が完全に遮断される。したがって、スタータ9のモータに流れる大電流により全電装負荷30の電圧が瞬時低下することが防止される。さらに、鉛酸電池15からスタータ9への電力供給も遮断される。一方で、第1経路リレー202はオン状態に維持されているので、リチウムイオン二次電池16とスタータ9との間の導通は確保されており、リチウムイオン二次電池16の放電によるスタータ9の始動を行うことは可能である。
なお、リチウムイオン二次電池16とスタータ9の間に、所定の抵抗とこれに並列接続されたバイパスリレー18を介在させても良い。この構成の下、リチウムイオン二次電池16からの電力供給によりスタータ9を駆動して100〜150ms程度経過した後に、バイパスリレー18をオフからオンとすることにより、スタータ9の始動時のスパイク電流を大幅に低減させることができ、始動性能が確保される。この場合、エンジン完爆後に所定時間が経過したら、通常の走行時の状態へと戻す制御を行う。
次に、再始動開始段階が終了した後には、再始動初期段階(時刻t5〜時刻t6)に突入する。ここで、再始動初期段階の突入時である時刻t5において、ECM19はMOSFET205をオン状態に切り替える。一方、ECM19は、MOSFET205をオン状態に切り替えた所定時間(図のΔt´)後に、主経路リレー201をオン状態に切り替える。
このように、先ず、MOSFET205がオン状態に切り替えられた後に、所定時間(ディレイ)Δt´をもって主経路リレー201がオン状態に切り替えられる。これにより、再始動初期段階の開始時(時刻t5)において、主経路リレー201よりも応答速度の速いMOSFET205によって遅延なく第2経路212を導通させて鉛酸電池15及びリチウムイオン二次電池16の双方による全電装負荷30への放電を可能とすることができる。また、上述のようにMOSFET205をオン状態して第2経路212を導通させていることで、主経路リレー201の両端間の電位差が減少している。したがって、この状態で主経路リレー201がオン状態に切り替えられることで、突入電流の発生が防止される。
そして、再始動初期段階が終了した後におけるエンジン運転中の状態(時刻t6〜時刻t7)では、ECM19は、MOSFET204及び205をオフ状態に切り替える。
その後、時刻t7においてイグニションキーがオフ状態とされるエンジン1の停止段階が開始される。時刻t7〜時刻t8はエンジン1が停止に至るまでの停止開始段階である。図からわかるように、本参考例においては、時刻t8において、第1経路リレー202がオフ状態に切り替えられる。その後、エンジン1の回転数が略ゼロとなり、エンジン1が停止する。一方で、ノーマルクローズタイプの主経路リレー201はオン状態が維持されたままである。したがって、次回のエンジン初期始動時(時刻t0)においては、鉛酸電池15とスタータ9が導通した状態で初期始動を行うことができる。
上記参考例の電源システム100において、仮にエンジン1の自動再始動開始時(時刻t4)に鉛酸電池15の電力を用いるとすると、上述したようにリチウムイオン二次電池16に比べて繰り返しの充放電に対する耐久性が低い鉛酸電池15は、アイドリングストップを実行する度に劣化が促進されるので、交換サイクルが短くなる。
これに対し本参考例では、エンジン1の自動再始動の開始段階に主経路リレー201及びMOSFET204及び205がオフ状態であり、鉛酸電池15からスタータ9への電力供給通路が遮断されている。したがって、自動再始動にリチウムイオン二次電池16の電力のみが用いられるので、鉛酸電池15の交換サイクルを長期化することができる。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について説明する。なお、下記の各実施形態においては、上記参考例と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。また、本実施形態に係る制御では、図2に示した構成の電源システム100が前提として用いられる。
図5は、本実施形態に係る主経路リレー201、第1経路リレー202、及びMOSFET204及び205のスイッチング制御を示したタイムチャートである。なお、本実施形態にかかるオン・オフ制御の特徴点を明らかにするために、図9に示した参考例に係る主経路リレー201及びMOSFET204及び205のオン・オフ制御のチャートの一部を図中に破線で示している。
既に説明したように、減速回生中(時刻t2〜時刻t3)以外のエンジン運転中及びアイドリングストップ中では、鉛酸電池15やリチウムイオン二次電池16は放電状態である。
本実施形態に係る制御では、エンジン1の初期始動から運転状態に移行する時(時刻t1)にECM19がMOSFET204及び205をオフ状態からオン状態に切り替える。
さらに、本実施形態に係る電源システム100の制御では、アイドリングストップが終了する時刻(再始動開始段階の開始時刻)t4の所定時間Δt4前(時刻t4−Δt4)までの間において、主経路リレー201がオン状態に維持されている。そして、ECM19は時刻t4−Δt4に主経路リレー201をオフ状態に切り替える。一方で、ECM19は、再始動開始段階の開始時刻である時刻t4においてMOSFET205をオフ状態に切り替え、その後、再始動初期段階の開始時刻である時刻t5において、MOSFET205をオン状態に切り替える。
さらに、再始動初期段階の開始時刻である時刻t5の所定時間Δt5経過後(時刻t5+Δt5)に、ECM19が再び主経路リレー201をオン状態に切り替える。さらに、本実施形態においては、参考例に係る制御と異なり、再始動初期段階が終了した時刻t6から時刻t7までの間のエンジン運転中においても、MOSFET204及び205がオフ状態とされることなく、オン状態のまま維持される。
すなわち、本実施形態においては、エンジン1の初期始動の後(時刻t1以降)は、再始動開始段階(時刻t4〜時刻t5)及びその所定時間前後を除いて、主経路リレー201、第1経路リレー202、及びMOSFET204及び205が常にオン状態に維持されることとなる。
これにより、本実施形態では、上記再始動開始段階(時刻t4〜時刻t5)及びその所定時間前後を除き、放電指令が発せられている全過程において、第1経路211及び主経路210を通るルート、並びに第2経路212を通るルートの双方を介して、リチウムイオン二次電池16から鉛酸電池15側の全電装負荷30へ放電が行われることとなる。
したがって、リチウムイオン二次電池16から全電装負荷30への放電に際して一つの経路しか用いない場合と比較してハーネス抵抗を減少させることができ、リチウムイオン二次電池16から全電装負荷30への放電量を増加させて、鉛酸電池15から全電装負荷30への放電量を抑制することができる。
以上、説明した本実施形態に係る電源システム100によれば以下の作用効果を奏する。
本実施形態の制御が適用された電源システム100では、エンジン1を自動停止及び自動再始動するアイドリングストップ機能を有する車両に適用される。そして、電源システム100は、エンジン1の回転によって発電する発電機2と、発電機2の発電電力を充放電可能な第1蓄電手段としての鉛酸電池15と、鉛酸電池15に接続され、発電機2の発電電力を充放電可能な第2蓄電手段としてのリチウムイオン二次電池16と、を備える。また、電源システム100は、鉛酸電池15に接続される車両の電装負荷としての全電装負荷30と、リチウムイオン二次電池16に接続され、自動再始動の際にエンジン1を始動させるエンジン再始動手段であるスタータ9と、リチウムイオン二次電池16からスタータ9へ向かって分岐した第1経路211と、リチウムイオン二次電池16から鉛酸電池15へ向かって分岐した第2経路212と、第1経路211に設けられる第1経路スイッチとしての第1経路リレー202と、第2経路212に設けられる第2経路スイッチとしての半導体スイッチ部203(MOSFET204及び205)と、第1経路211における第1経路リレー202よりもスタータ9側の接点Aと、第2経路212における半導体スイッチ部203よりも鉛酸電池15の接点Bと、を接続する主経路210と、主経路210に設けられる主経路開閉器としての主経路リレー201と、を備える。さらに、電源システム100は、主経路リレー201、第1経路リレー202、及び半導体スイッチ部203のオン・オフ制御を行う制御手段としてのECM19を備え、ECM19は、エンジン1の初回始動、自動再始動の開始段階を除いたエンジン1の運転中及びアイドリングストップ中において主経路リレー201、第1経路リレー202、及び半導体スイッチ部203を全てオン状態とする。
なお、ここで「自動再始動の開始段階」には、図5及び上述した再始動開始段階である時刻t4〜時刻t5に加えて、上述した時刻t4の所定時間Δt4前から時刻t5の所定時間Δt5経過後までの区間が含まれるものとする。すなわち、図5における時刻t4−Δt4〜時刻t5+Δt5は、第1経路リレーのオン・オフの応答遅れを考慮した実際の再始動開始段階前後でマージンをとったものであるから、第1経路リレー202のオン・オフ制御に関して、時刻t4−Δt4〜時刻t5+Δt5は再始動開始段階と同一視される。さらに、「アイドリングストップ」には停車状態においてエンジンの停止を行う通常のアイドリングストップに加えて、非停車状態においてエンジンの停止を行ういわゆる「コーストストップ」も含まれるものとする。
本実施形態にかかる電源システム100によれば、リチウムイオン二次電池16から充放電のルートが、第1経路211と第2経路212へ分岐(図の接点C参照)し、これらがともに主経路210と連結されることとなる。すなわち、従来のようにリチウムイオン二次電池16に対して分岐することなく付属して設けられていたリチウムイオン二次電池付属リレーを廃して、リチウムイオン二次電池16の入出力系統が第1経路211と第2経路212との2系統となっている。これにより、第1経路211及び第2経路212の双方を介して、リチウムイオン二次電池16からスタータ9への電力の供給や、発電機2の発電電力による充電を行うことができる。
したがって、万が一、第1経路211における第1経路リレー202が故障し、第1経路211が遮断されて非導通状態となった場合でも、第2経路212と主経路210をリチウムイオン二次電池16の充放電のルートとして用いることができる。これにより、リチウムイオン二次電池16への充放電制御に冗長性を与えることができ、延いては安定した電源システム100の構築が可能となる。
そして、本実施形態の制御が適用された電源システム100によれば、エンジン1の初期始動以降の運転中、すなわち時刻t0〜時刻t8においては、自動再始動の開始段階を除いて、主経路リレー201、第1経路リレー202、及び半導体スイッチ部203(MOSFET204及び205)が常にオン状態に維持されることとなる。
したがって、自動再始動の開始段階以外の放電時において、リチウムイオン二次電池16から鉛酸電池15側の全電装負荷30への電力供給が、第1経路211及び主経路210を通るルート、並びに第2経路212を通るルートの双方を用いて行われる。したがって、リチウムイオン二次電池16から全電装負荷30への放電に際して一つの経路しか用いない場合と比較してリチウムイオン二次電池16から全電装負荷30へ至るまでのハーネス抵抗を減少させることができる。これにより、リチウムイオン二次電池16から全電装負荷30への放電量を増加させて、鉛酸電池15の放電量を抑制することができる。
なお、本発明者らの鋭意研鑽の結果、本実施形態の制御が適用された電源システム100では、鉛酸電池15の放電分担率が、上記参考例の制御の場合と比較して8%程度小さくなることがわかっている。
また、本実施形態の主経路リレー201、第1経路リレー202、及び半導体スイッチ部203のオン・オフ制御は、図2に示したタイプ1の電源システム100に限られず、図3に示したタイプ2の電源システム100´や図4に示したタイプ3の電源システム100´´に適用することが可能である。
さらに、上記本実施形態では第2経路スイッチとして、寄生ダイオードの順方向の向きが相互に逆向きであるMOSFET204及び205が用いられているが、これに限られず、例えば機械式のリレーとMOSFETを並列に配置する等、少なくとも第2経路212における接点Bから接点Cへの導通・非導通を切り替えることができる任意の等価回路を適用することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態に係る制御では、図4に示した構成の電源システム100´´が前提として用いられる。
図6は、本実施形態に係る主経路リレー201、第1経路リレー202、及びMOSFET204及び205のスイッチング制御を示したタイムチャートである。本実施形態では、充電指令が発せられる減速回生段階(時刻t2〜時刻t3)において、ECM19がMOSFET205をオフ状態とする点で図5に示す第1実施形態に係る制御と相違する(図中の丸囲み部分を参照)。
本実施形態に係るスイッチング制御が適用された電源システム100´´によれば以下の作用効果を奏する。
本実施形態のスイッチング制御が適用された電源システム100´´では、第2経路スイッチである半導体スイッチ部203は、鉛酸電池15からリチウムイオン二次電池16へ向かう方向を順方向とする寄生ダイオードを有する第1半導体スイッチとしてのMOSFET204と、該MOSFET204に直列に配置されリチウムイオン二次電池16から鉛酸電池15へ向かう方向を順方向とする寄生ダイオードを有する第2半導体スイッチとしてのMOSFET205と、を有しており、ECM19が、自動車の減速回生中に、MOSFET205をオフ状態とする。
これにより、充電指令が発せられている減速回生中(時刻t2〜時刻t3)では、第2経路212において鉛酸電池15からリチウムイオン二次電池16へ向かう方向(接点Bから接点Cに向かう方向)の電流が遮断されるので、発電機2からリチウムイオン二次電池16へ至る充電ルートとして、主経路210及び第1経路211のみが使用されることとなる。
したがって、MOSFET204及びMOSFET205がオン状態であって、主経路210及び第1経路211のみならず第2経路212がリチウムイオン二次電池16への充電ルートとして使用できる場合と比べて、発電機2からリチウムイオン二次電池16へ至るまでのハーネス抵抗が増加することとなる。これにより、リチウムイオン二次電池16への充電量が抑制され、必然的に鉛酸電池15への充電量が増加することとなる。すなわち、充電時には鉛酸電池15への充電分担率を向上させることができるので、鉛酸電池15の充電残量(SOC)を高くすることができる。
特に、本実施形態では、MOSFET205をオフ状態とするだけで、リチウムイオン二次電池16から鉛酸電池15に向かう方向(図4の接点Cから接点Bに向かう方向)の電流の流れを確保しつつ、鉛酸電池15からリチウムイオン二次電池16へ向かう方向(図4の接点Bから接点Cに向かう方向)への電流を遮断することができる。すなわち、本実施の形態のように鉛酸電池15からリチウムイオン二次電池16へ向かう方向への電流のみを遮断することが要求される場合に、MOSFETを2つ配置した構成の半導体スイッチ部203を用いることで、鉛酸電池15からリチウムイオン二次電池16へ向かう方向への電流を遮断する制御を円滑に行うことができる。
なお、本実施形態の制御は、図4に示したタイプ3の電源システム100´´に限られず、図2に示したタイプ1の電源システム100や図3に示したタイプ3の電源システム100´に適用することが可能である。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態に係る制御では、図3に示した構成の電源システム100´が前提として用いられる。特に、本実施形態では、発電機として機能する電動機70が、主経路リレー201に対して第2蓄電手段であるリチウムイオン二次電池16側に配置されていることが重要な要素である。
図7は、本実施形態に係る主経路リレー201、第1経路リレー202、及びMOSFET204及び205のスイッチング制御を示したタイムチャートである。図示のように、本実施形態では、充電指令が発せられる減速回生段階(時刻t2〜時刻t3)において、主経路リレー201をオフ状態とする点で図5に示す第1実施形態と異なる(図中の丸囲み部分を参照)。
本実施形態に係るスイッチング制御が適用された電源システム100´によれば以下の作用効果を奏する。
本実施形態の制御が適用された電源システム100´では、発電機である電動機70が、主経路リレー201に対してリチウムイオン二次電池16側に配置されている。そして、ECM19が、自動車の減速回生中に主経路リレー201をオフ状態にする。これにより、充電指令が発せられている減速回生中(時刻t2〜時刻t3)では、主経路210が非通電状態となるので、電動機70から鉛酸電池15へ至るために第1経路211及び第2経路212のルートを必ず通過することとなる。
したがって、発電電力が電動機70から鉛酸電池15へ至る過程でリチウムイオン二次電池16が経由される。これにより、電動機70の電力は、リチウムイオン二次電池16に優先的に充電されることとなる。したがって、リチウムイオン二次電池16への充電分担率を向上させることができるので、リチウムイオン二次電池16の充電残量(SOC)を高くすることができる。
さらに、本実施形態に係る電源システム100´では、上述のように、発電電力が電動機70から鉛酸電池15へ至る過程で、リチウムイオン二次電池16に優先的に充電されることで、鉛酸電池15へ実際に供給される電圧が降下することとなり、鉛酸電池15への充電電圧が過剰となることが防止される。特に、本実施形態では、鉛酸電池15側に配置されている全電装負荷30に対する供給電力も抑制することができ、全電装負荷30が過電圧になることを確実に防止することができる。
なお、本実施形態の制御は、図3に示したタイプ2の電源システム100´に限られず、図2に示したタイプ1の電源システム100に適用することが可能である。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同様の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態に係る制御では、図4に示した構成の電源システム100´´が前提として用いられる。
図8は、本実施形態に係る主経路リレー201、第1経路リレー202、及びMOSFET204及び205のスイッチング制御を示したタイムチャートである。図示のように、本実施形態では、充電指令が発せられる減速回生段階(時刻t2〜時刻t3)において、第1経路リレー202をオフ状態とする(図中の丸囲み部分を参照)。すなわち、本実施形態に係るスイッチ制御は、上述した第2実施形態に係る減速回生段階(時刻t2〜時刻t3)でMOSFET205をオフ状態とすることに代えて、第1経路リレー202をオフ状態としたものである。
本実施形態に係るスイッチング制御が適用された電源システム100´´によれば以下の作用効果を奏する。
本実施形態の制御が適用された電源システム100´´では、ECM19が、自動車の減速回生中に第1経路リレー202をオフ状態にする。これにより、充電指令が発せられている減速回生中(時刻t2〜時刻t3)では、第1経路211が非導通状態であるので、発電機2からリチウムイオン二次電池16へ至るルートが、第2経路212を経由するルートのみとなる。
したがって、第1経路リレー202がオン状態であって、第2経路212のみならず主経路210及び第1経路211がリチウムイオン二次電池16への充電ルート使用できる場合と比べて、発電機2からリチウムイオン二次電池16へ至るまでのハーネス抵抗が増加することとなる。これにより、リチウムイオン二次電池16への充電量が抑制され、必然的に鉛酸電池15への充電量が増加することとなる。すなわち、充電時には鉛酸電池15への充電分担率を向上させることができるので、鉛酸電池15の充電残量(SOC)を高くすることができる。
なお、本実施形態の主経路リレー201、第1経路リレー202、及び半導体スイッチ部203のオン・オフ制御は、図4に示したタイプ1の電源システム100´´に限られず、図2に示したタイプ1の電源システム100や図3に示したタイプ2の電源システム100´に適用することが可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。例えば、第1蓄電手段は鉛酸電池15に限定されるものではなく、例えば、ニッケル水素電池等の鉛フリー二次電池であってもよい。また、各実施形態で用いた機械式リレーに代えて、半導体を用いたスイッチング素子を用いてもよい。
1 エンジン
2 発電機
9 スタータ
10 電動オイルポンプ
11 自動変速機
12 クランク角センサ
15 鉛酸電池
16 リチウムイオン二次電池
19 ECM
30 全電装負荷
70 電動機
100 タイプ1の電源システム
100´ タイプ2の電源システム
100´´ タイプ3の電源システム
201 主経路リレー
202 第1経路リレー
203 半導体スイッチ部
204 MOSFET
205 MOSFET
210 主経路
211 第1経路
212 第2経路

Claims (4)

  1. エンジンを自動停止及び自動再始動するアイドリングストップ機能を有する車両に適用される電源システムにおいて、
    前記エンジンの回転によって発電する発電機と、
    前記発電機の発電電力を充放電可能な第1蓄電手段と、
    前記第1蓄電手段に接続され、前記発電機の発電電力を充放電可能な第2蓄電手段と、
    前記第1蓄電手段に接続される車両の電装負荷と、
    前記第2蓄電手段に接続され、前記自動再始動の際にエンジンを始動させるエンジン再始動手段と、
    前記第2蓄電手段から前記エンジン再始動手段へ向かって分岐した第1経路と、
    前記第2蓄電手段から前記第1蓄電手段へ向かって分岐した第2経路と、
    前記第1経路に設けられる第1経路スイッチと、
    前記第2経路に設けられる第2経路スイッチと、
    前記第1経路における前記第1経路スイッチよりも前記エンジン再始動手段側の接点と、前記第2経路における前記第2経路スイッチよりも前記第1蓄電手段側の接点と、を接続する主経路と、
    前記主経路に設けられる主経路開閉器と、
    前記主経路開閉器、前記第1経路スイッチ、及び前記第2経路スイッチのオン・オフ制御を行う制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記エンジンの初回始動、前記自動再始動の開始段階を除いた前記エンジンの運転中及びアイドリングストップ中において前記主経路開閉器、前記第1経路スイッチ、及び前記第2経路スイッチを全てオン状態とすることを特徴とする電源システム。
  2. 請求項1に記載の電源システムにおいて、
    前記第2経路スイッチは、前記第1蓄電手段から前記第2蓄電手段へ向かう方向を順方向とする寄生ダイオードを有する第1半導体スイッチと、該第1半導体スイッチに直列に配置され前記第2蓄電手段から前記第1蓄電手段へ向かう方向を順方向とする寄生ダイオードを有する第2半導体スイッチと、を有し、
    前記制御手段は、前記自動車の減速回生中に前記第2半導体スイッチをオフ状態とする電源システム。
  3. 請求項1に記載の電源システムにおいて、
    前記発電機が前記主経路開閉器に対して前記第2蓄電手段側に配置され、
    前記制御手段は、前記自動車の減速回生中に前記主経路開閉器をオフ状態とする電源システム。
  4. 請求項1に記載の電源システムにおいて、
    前記制御手段は、前記自動車の減速回生中に前記第1経路スイッチをオフ状態とする電源システム。
JP2015104461A 2015-05-22 2015-05-22 電源システム Pending JP2016220443A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015104461A JP2016220443A (ja) 2015-05-22 2015-05-22 電源システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015104461A JP2016220443A (ja) 2015-05-22 2015-05-22 電源システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016220443A true JP2016220443A (ja) 2016-12-22

Family

ID=57578789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015104461A Pending JP2016220443A (ja) 2015-05-22 2015-05-22 電源システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016220443A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110962775A (zh) * 2018-10-01 2020-04-07 株式会社电装 控制装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110962775A (zh) * 2018-10-01 2020-04-07 株式会社电装 控制装置
JP2020055408A (ja) * 2018-10-01 2020-04-09 株式会社デンソー 制御装置
US11473543B2 (en) 2018-10-01 2022-10-18 Denso Corporation Control device
JP7259251B2 (ja) 2018-10-01 2023-04-18 株式会社デンソー 制御装置
CN110962775B (zh) * 2018-10-01 2024-05-24 株式会社电装 控制装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6056988B2 (ja) 電気回路
JP6384601B2 (ja) 電源システム
CN108656968B (zh) 车辆用电源装置
JP6844611B2 (ja) 電源システム及びその制御方法
JP6691502B2 (ja) 車両用電源装置
EP3299223B1 (en) Power supply system control device and power supply system control method
JP6646703B2 (ja) 車両用電源装置
CN110192320B (zh) 电源装置和电源***
JP6277859B2 (ja) 電源制御装置
JP6331740B2 (ja) 車両用電気回路
JP6560713B2 (ja) 車両用電源装置
JP2018057179A (ja) 電源システム、及び電池ユニット
WO2015189902A1 (ja) 車両用電気回路
JP6724675B2 (ja) スイッチ制御装置、電源ユニット及び電源システム
JP2016220443A (ja) 電源システム
JP2016220427A (ja) 電源装置
JP6572621B2 (ja) 電気回路

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20161205