JP2016214793A - 送液異常検知装置及び送液異常検知機能付きの輸液システム - Google Patents

送液異常検知装置及び送液異常検知機能付きの輸液システム Download PDF

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Abstract

【課題】超音波を利用して輸液チューブの閉塞検知を行うことができ、かつコンパクトに構成することができる送液異常検知装置を提供すること。
【解決手段】送液異常検知装置31は、可撓性を有する輸液チューブ3に当接することで、輸液チューブ3を保持するチューブ保持体35と、輸液チューブ3の外側から超音波を送受信する一対の超音波センサ36,37とを備える。チューブ保持体35は、輸液チューブ3を挟み込んで保持する溝部34を有する。溝部34を挟んで対向する位置に、一対の超音波センサ36,37が設けられている。送液異常検知装置31の制御部は、輸液チューブ3内の薬液W1中を伝播して超音波センサ37によって受信された超音波の受信信号の感度に基づいて、輸液チューブ3が閉塞しているか否かを検知する。
【選択図】図1

Description

本発明は、輸液チューブの閉塞を検知する送液異常検知装置、及びその送液異常検知装置を備えた送液異常検知機能付きの輸液システムに関するものである。
従来、輸液システムは、患者に対して薬液の投与を行うための点滴静脈注射を施す際に使用される。具体的には、輸液システムにおいて、薬液を収容した輸液バッグに、可撓性を有する輸液チューブが接続される。そして、輸液バッグの薬液の投与を行うにあたっては、輸液チューブを輸液ポンプ(例えば、フィンガポンプ)の装置本体に挟み込んで複数のフィンガで押すことにより、予め決められた投与量の薬液を送液する。
輸液システムは、手術や治療を行う医療現場等において、高い精度で長い時間に亘って使用されるため、高い安全性が求められている。このため、輸液システムは、輸液チューブの閉塞検知、気泡の混入検知などの送液異常検知機能を備えている。従来、輸液チューブの閉塞検知は、例えば力覚センサや磁気検出センサ等を用いて行われている(特許文献1,2等参照)。特許文献1に記載の多機能センサでは、力覚センサがチューブ壁面の変形を検出することにより、輸液チューブが閉塞しているか否かを検知している。また、特許文献2では、輸液チューブの膨張によりマグネットの位置を変位させ、そのマグネットの変位量を磁気センサで検出することにより、輸液チューブが閉塞しているか否かを検知している。
輸液チューブにおける気泡の混入検知は、超音波センサ(特許文献1では圧電素子、特許文献2では超音波振動子)を用いて超音波の透過率(受信感度)の変化を検出することにより行われている。さらに、薬液の流量計測も、超音波センサを用いて行うことが可能である。具体的には、輸液チューブの上流側及び下流側に一対の超音波センサを設置し、流れの正方向及び逆方向に伝播した超音波の伝播時間差から流量が求められる。なお、超音波センサを用いた超音波流量計では、輸液チューブの薬液に気泡が混入すると、超音波の受信感度が低下する。この受信感度を利用した気泡の混入検知の機能を有する超音波流量計(特許文献3等参照)も実用化されている。
特表2011−501804号公報 特許第3199459号公報 特開2006−337313号公報
ところで、従来の輸液システムでは、力覚センサや磁気センサを用いて輸液チューブの閉塞検知を行うとともに、超音波センサを用いて気泡の混入検出を行っている。このように種類の異なるセンサを用いる場合には、輸液チューブにおいて異なる位置に各センサを設ける必要がある。特に、磁気センサを用いる場合には、磁気センサに加えてマグネットを別途設置する必要があるため、設置スペースが大きくなってしまう。ゆえに、装置全体をコンパクトに構成することが困難になるといった問題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、超音波を利用して輸液チューブの閉塞検知を行うことができ、かつコンパクトに構成することができる送液異常検知装置を提供することにある。また、別の目的は、上記送液異常検知装置を用いてその設置スペースを小さくすることができる輸液システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、可撓性を有する輸液チューブに当接することで、前記輸液チューブを保持するチューブ保持体と、前記チューブ保持体に設けられ、前記輸液チューブの外側から超音波を送受信する超音波センサと、前記輸液チューブ内の液体中を伝播して前記超音波センサによって受信された前記超音波の受信信号の感度または前記超音波の伝播時間に基づいて、前記輸液チューブが閉塞しているか否かを検知する閉塞検知手段とを備えたことを特徴とする送液異常検知装置をその要旨とする。
従って、請求項1に記載の発明によると、チューブ保持体には、輸液チューブが保持されており、チューブ保持体に設けられた超音波センサにより、輸液チューブの外側から超音波が送受信される。輸液チューブは可撓性を有するため、液体の送液時に輸液チューブが閉塞されると、液体の液圧が高まって輸液チューブが膨らむ。このため、超音波センサと輸液チューブとの接触面積が変化したり、輸液チューブ内の液体中での超音波の伝播距離が変化したりする。ここで、超音波センサと輸液チューブとの接触面積が増える場合、液体を伝播する超音波の透過率が高まるため、超音波センサによって受信される超音波の受信信号の感度が高くなる。また、超音波の伝播距離が変化する場合、それに応じて超音波の伝播時間も変化する。従って、超音波センサによって受信された超音波の受信信号の感度または超音波の伝播時間の変化に基づいて、閉塞検知手段により、輸液チューブが閉塞しているか否かを検知することができる。このように、本発明では、チューブ保持体に設けた超音波センサを用いて輸液チューブの閉塞検知を行うことにより、送液異常検知装置をコンパクトに構成することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記チューブ保持体は、前記輸液チューブを挟み込んで保持する溝部を有し、前記溝部を挟んで対向する位置には、一対の前記超音波センサが設けられていることをその要旨とする。
従って、請求項2に記載の発明によると、チューブ保持体の溝部に輸液チューブを挟み込むことで輸液チューブを確実に保持することができる。また、チューブ保持体において、溝部を挟んで対向する位置に一対の超音波センサが設けられているため、一対の超音波センサにより輸液チューブの外側から超音波を確実に送受信することができる。このようにすると、比較的簡単な構造で送液異常検知装置をコンパクトに構成することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記超音波センサにより受信された前記超音波の受信信号の感度に基づいて、前記液体中に混在する気泡を検知する気泡検知手段をさらに備えたことをその要旨とする。
従って、請求項3に記載の発明によると、気泡検知手段により、液体中に混在する気泡が検知される。具体的には、液体中に気泡が混在する場合、超音波センサにより受信される超音波の受信信号の感度が低下する。気泡検知手段は、その受信信号の感度の低下に基づいて、液体中に気泡が混在していることを検知することができる。このように、本発明の送液異常検知装置では、同じ超音波センサを用いて閉塞検知と気泡検知とを行うことができる。このため、閉塞検知と気泡検知とで別々に超音波センサを設ける場合と比較して、超音波センサの設置スペースを小さくすることができ、送液異常検知装置の小型化を図ることができる。さらに、超音波センサの駆動回路や信号処理回路等も共通化できるため、送液異常検知装置の部品コストを抑えることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、一対の前記超音波センサは、前記輸液チューブに対して前記超音波が斜めに入射するように、前記輸液チューブの軸線方向にオフセットして配置され、一対の前記超音波センサ間にて前記超音波の送受信を互いに行わせ、前記液体中を伝播する前記超音波の伝播時間差に応じた前記液体の流量を演算により求める流量演算手段をさらに備えたことをその要旨とする。
従って、請求項4に記載の発明によると、輸液チューブの軸線方向にオフセットして配置された一対の超音波センサ間で超音波の送受信が互いに行われる。そして、流量演算手段により、超音波の伝播時間差に応じた液体の流量が演算により求められる。このように、本発明の送液異常検知装置では、同じ超音波センサを用いて閉塞検知と流量計測とを行うことができる。このため、閉塞検知と流量計測とで別々に超音波センサを設ける場合と比較して、超音波センサの設置スペースを小さくすることができ、送液異常検知装置の小型化を図ることができる。さらに、超音波センサの駆動回路や信号処理回路等も共通化できるため、検出装置の部品コストを抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記輸液チューブを前記チューブ保持体側に押圧する付勢部材をさらに備えるとともに、前記付勢部材には前記超音波センサが設けられるとともに、前記輸液チューブを挟んで前記超音波センサに対向する前記チューブ保持体側に、前記超音波センサと対となる別の超音波センサ、もしくは前記超音波センサからの超音波を反射する超音波反射体が設けられ、または前記付勢部材には、前記チューブ保持体側に設置した前記超音波センサからの超音波を反射する超音波反射体が設けられていることをその要旨とする。
従って、請求項5に記載の発明によると、輸液チューブが閉塞して液体の液圧が高まる場合、付勢部材の押圧力に抗して輸液チューブが膨らむことにより、超音波センサまたは超音波反射体が移動するため、超音波センサにて送受信される超音波の伝播距離が長くなる。従って、超音波の伝播時間の変化に基づいて、輸液チューブが閉塞しているか否かを検知することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記輸液チューブには、送液手段の駆動周期に応じて脈動しつつ前記液体が流れ、前記閉塞検知手段は、前記液体の脈動に同期して変化する前記受信信号の感度に基づいて、前記輸液チューブが閉塞しているか否かを検知することをその要旨とする。
従って、請求項6に記載の発明によると、輸液チューブ内において、送液手段の駆動周期に応じて脈動しつつ液体が流れる場合、輸液チューブが閉塞すると、超音波の受信信号の感度は、液体の脈動に同期して徐々に高くなっていく。従って、送液手段の駆動周期に同期したタイミングで、受信信号の感度の変動を捉えることにより、輸液チューブの閉塞検知をより確実に行うことができる。
請求項7に記載の発明は、可撓性を有し、基端に輸液バッグが接続され、経路上に調節つまみが設置された輸液チューブを収納及び支持し、前記輸液バッグ内の液体を前記輸液チューブの先端に向けて送液する輸液システムであって、所定方向に延びるチューブ収納路に収納された前記輸液チューブに対し、前記チューブ収納路に沿って設けられた複数の扱き部材を駆動することで、前記輸液チューブ内の液体を一方向に送出する送液手段と、前記チューブ収納路において前記送液手段の下流側に隣接して配置された請求項1乃至6のいずれか1項に記載の送液異常検知装置とを備え、前記送液異常検知装置の前記チューブ保持体には、前記輸液チューブにおける前記調節つまみの設置位置よりも基端側の領域が保持され、前記送液異常検知装置の前記閉塞検知手段は、前記送液手段による前記液体の送液時に、前記液体中を伝播して前記超音波センサによって受信された前記超音波の受信信号の感度または前記超音波の伝播時間に基づいて、前記調節つまみにより前記輸液チューブが閉塞されているか否かを検知することを特徴とする送液異常検知機能付きの輸液システムをその要旨とする。
従って、請求項7に記載の発明によると、送液手段による液体の送液時に、作業者が調節つまみを誤って操作して輸液チューブを閉塞状態にすると、送液手段による液体の送液が継続されるため、送液手段の下流側では液体の液圧が高まる。このとき、送液手段の下流側に隣接して配置された送液異常検知装置において、チューブ保持体に保持されている輸液チューブが膨らむため、超音波センサと輸液チューブとの接触面積が変化したり、輸液チューブ内の液体中での超音波の伝播距離が変化したりする。従って、超音波センサによって受信された超音波の受信信号の感度または超音波の伝播時間の変化に基づいて、閉塞検知手段により、輸液チューブが閉塞しているか否かを検知することができる。このように、本発明の輸液システムでは、チューブ保持体に設けた超音波センサを用いて輸液チューブの閉塞検知を行うことにより、送液異常検知装置をコンパクトに構成することができる。また、送液異常検知装置の超音波センサを用いて、気泡検知や流量計測を行うことが可能となる。この場合、輸液システムにおいて、閉塞検知、気泡検知及び流量計測を行う超音波センサを1箇所に集約することができるため、センサの設置スペースを小さくすることができる。
以上詳述したように、請求項1〜6に記載の発明によると、超音波を利用して輸液チューブの閉塞検知を行うことができ、送液異常検知装置をコンパクトに構成することができる。また、請求項7に記載の発明によると、上記送液異常検知装置を用いることにより、輸液システムの省スペース化を実現することができる。
第1の実施の形態の輸液システムを示す概略構成図。 送液手段としてのフィンガポンプの構成を示す断面図。 第1の実施の形態の送液異常検知装置の検知部を示す断面図。 第1の実施の形態の送液異常検知装置の検知部を示す斜視図。 第1の実施の形態の輸液システムの電気的構成を示すブロック図。 輸液チューブが膨らんだ状態を示す検知部の断面図。 輸液チューブの閉塞時及び開放時における受信信号の相対感度を示すグラフ。 第2の実施の形態の送液異常検知装置の検知部を示す斜視図。 第2の実施の形態の送液異常検知装置の検知部を示す正面図。 第2の実施の形態の送液異常検知装置の検知部を示す下面図。 第2の実施の形態の輸液システムの電気的構成を示すブロック図。 第3の実施の形態の送液異常検知装置の検知部を示す断面図。 第3の実施の形態の輸液システムの電気的構成を示すブロック図。 第3の実施の形態の輸液システムの輸液チューブが膨らんだ状態を示す検知部の断面図。 第4の実施の形態の送液異常検知装置の検知部を示す断面図。 第4の実施の形態の輸液システムの電気的構成を示すブロック図。 別の実施の形態の送液異常検知装置の検知部を示す断面図。 別の実施の形態の送液異常検知装置の検知部を示す断面図。 別の送液手段としてのチューブポンプを示す断面図。
[第1の実施の形態]
以下、本発明を送液異常検知機能付きの輸液システムに具体化した第1の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施の形態の輸液システム1は、基端に輸液バッグ2が接続された輸液チューブ3を収納及び支持し、輸液バッグ2内の薬液W1(液体)を輸液チューブ3の先端に向けて送液するポンプ装置4を備えている。輸液チューブ3は、可撓性を有する透明なチューブであり、その外径は例えば3mm程度である。輸液チューブ3の先端部には、図示しない注射針が装着され、その注射針を介して患者の静脈等に薬液W1が投与されるようになっている。
ポンプ装置4の装置本体6は、合成樹脂等を用いて略直方体形状に形成されている。ポンプ装置4の装置本体6には、所定方向(図1では左右方向)に延びるチューブ収納路7に輸液チューブ3が収納されており、チューブ収納路7に沿って複数のフィンガ10(扱き部材)からなるフィンガ部11が設けられている。フィンガ部11の上流側及び下流側の端部には、フィンガ部11に輸液チューブ3を案内して支持するチューブガイド12が設けられている。
図1及び図2に示されるように、フィンガ部11における複数のフィンガ10は、装置本体6に内蔵される駆動モータ14によって駆動され、それぞれ個別に上下動するよう構成されている。本実施の形態では、フィンガ部11(複数のフィンガ10)と駆動モータ14とによって送出手段としてのフィンガポンプ15が構成されている。より詳しくは、フィンガ部11の下方となる位置には、駆動モータ14によって回転駆動されるカムシャフト17が設けられるとともに、カムシャフト17には、その軸線方向に沿って複数のカム18が並設されている。そして、駆動モータ14によってカムシャフト17が回転駆動されると、複数のカム18の回転動作に応じて複数のフィンガ10がそれぞれ個別に上下動される。
装置本体6において、チューブ収納路7に沿った位置であってフィンガ部11に対応する位置には、フィンガ部11及びその前後の領域(図1では、フィンガ部11における左右の領域)を覆うためのカバー部材20が開閉可能に設けられている。図2に示されるように、カバー部材20の内側には、バネ部材23によって付勢される押さえ板24が設けられている。
カバー部材20を閉じた状態では、押さえ板24とフィンガ部11(複数のフィンガ10)との間に輸液チューブ3が弾性的に挟持される。この状態で駆動モータ14によってフィンガ部11が駆動されると、各フィンガ10が蠕動して輸液チューブ3が扱かれる。その結果、輸液チューブ3内の薬液W1が上流側から下流側に向かう一方向に押し流される。
図1に示されるように、装置本体6においてチューブ収納路7に収納されている輸液チューブ3の経路上であって装置本体6よりも下流側の位置に、クレンメ27(調整つまみ)が設けられている。クレンメ27は、輸液チューブ3が貫通する本体部28と、本体部28において輸液チューブ3の軸線方向にスライド可能に設けられるローラ29とを有する。クレンメ27は、ローラ29の操作によりその位置を変更することで、輸液チューブ3内の流路を閉塞状態と開放状態とに切り替える。また、クレンメ27は、開放状態におけるローラ29の移動量に応じて、薬液W1の点滴の速度や量を調整可能に構成されている。
輸液システム1では、装置本体6のチューブ収納路7においてフィンガ部11の下流側に隣接して送液異常検知装置31の検出部32が配置されている。この検出部32は、カバー部材20の内側に収納されるようになっている。図3及び図4に示されるように、検出部32は、輸液チューブ3を挟み込んで保持する溝部34を有するチューブ保持体35と、チューブ保持体35において溝部34を挟んで対向する位置に設けられる一対の超音波センサ36,37とを有している。チューブ保持体35には、輸液チューブ3におけるクレンメ27の設置位置よりも基端側の領域が保持される。
より詳しくは、チューブ保持体35は、装置本体6の上面に固定される底部39と、底部39の両端からそれぞれ垂直方向に立設された一対の壁部40とを有し、断面コ字状に形成されている。チューブ保持体35において、一対の壁部40は同じ厚さを有し、各壁部40の内面41及び外面42は輸液チューブ3の設置方向(軸線方向)に沿ってそれぞれ平行に延びるように形成されている。そして、チューブ保持体35において、底部39の上面43及び各壁部40の内面41によって溝部34が形成されている。
また、チューブ保持体35において、一対の壁部40の外面42がそれぞれ素子設置面となり、各外面42には、超音波Soを送受信する圧電素子45の振動面が接触した状態で固定されている。本実施の形態では、圧電素子45と、その圧電素子45が固定されているチューブ保持体35の壁部40とによって超音波センサ36,37が構成されている。つまり、本実施の形態の超音波センサ36,37では、素子設置面42が形成されているチューブ保持体35の壁部40が、圧電素子45と輸液チューブ3との間で超音波を伝播させる超音波伝播ガイドとして機能し、その超音波伝播ガイドは、チューブ保持体35に一体的に形成されている。また、チューブ保持体35の溝部34の上端にある角部(壁部40の上端内側の角部)は、曲面状に面取りされており、溝部34の開口側が若干広くなっている。このように、溝部34の開口を広げることにより、溝部34に輸液チューブ3を挿入し易くしている。
チューブ保持体35の溝部34において、輸液チューブ3を挟み込んだときには、底部39の上面43に輸液チューブ3の外面3aが接触することで、輸液チューブ3が位置決めされる。この結果、送液異常検知装置31の検出部32において、一対の超音波センサ36,37の間に輸液チューブ3が当接した状態で配置されることとなる。
このように、送液異常検知装置31の検出部32を構成することにより、一対の超音波センサ36,37において、一方の超音波センサ36から送信された超音波Soが輸液チューブ3内の薬液W1中を伝播した後、他方の超音波センサ37で受信されるようになっている。なお、チューブ保持体35は、耐久性に優れ、超音波Soの伝播効率がよい樹脂材料(音響伝播材)を用いて形成される。また、圧電素子45は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電セラミックスを用いて円板状に形成される。圧電素子45は、直径はチューブ内径の1〜5倍程度になるように決定され、例えば6mm程度であり、厚さは厚み方向の共振周波数が1〜4MHz程度になるように決定され、例えば1.6mm程度である。
本実施の形態の送液異常検知装置31は、チューブ保持体35と一対の超音波センサ36,37とからなる検出部32に加えて、センサ信号処理部51及び制御部55等(図5参照)を備えて構成されている。これらセンサ信号処理部51及び制御部55は、輸液システム1の制御装置50を構成する処理回路として装置本体6に内蔵されている。
次に、本実施の形態における輸液システム1の電気的構成について、図5を用いて詳述する。
図5に示されるように、輸液システム1の制御装置50は、センサ信号処理部51、モータ駆動部52、操作パネル53、表示パネル54、及び制御部55等を備える。制御部55は、従来周知のCPU57やメモリ58等を含んで構成された処理回路である。制御部55において、メモリ58には制御プログラムやデータが記憶されており、CPU57はそのメモリ58の制御プログラムに従って動作し、モータ駆動や、閉塞検知及び気泡検知などの処理を行う。
図1に示されるように、操作パネル53には、電源スイッチ61、流量の設定や各種機能の設定を行う設定スイッチ62等が設けられている。そして、作業者が操作パネル53の各スイッチ61,62を操作して入力された情報が操作パネル53から制御部55に取り込まれるようになっている。
表示パネル54には、供給している流量(操作パネル53で入力した設定流量)や流量の積算量等を表示する表示画面64、動作状態を知らせる表示ランプ65、閉塞検知時や気泡検知時等に点灯する警告ランプ67,68,69が設けられている。
図5に示されるように、モータ駆動部52は、モータ用のドライブ回路であり、制御部55からの制御信号に基づいて、駆動信号を生成して駆動モータ14に供給する。駆動モータ14は、その駆動信号によって所定の回転速度で回転する。この結果、操作パネル53を用いて設定された設定流量で薬液W1が供給されるようにフィンガ部11が駆動される。
センサ信号処理部51は、パルス発生回路71、受信回路72、検波回路73、A/D変換回路74等を備える。本実施の形態では、センサ信号処理部51において、パルス発生回路71に一方の超音波センサ36が接続されるとともに、受信回路72に他方の超音波センサ37が接続されている。
パルス発生回路71は、制御部55からの制御信号に応答して動作し、超音波センサ36(圧電素子45)を駆動するための駆動パルスを出力する。この結果、一方の超音波センサ36の圧電素子45が振動することで、輸液チューブ3内の薬液W1中に超音波Soが送信される。受信回路72は、図示しない信号増幅回路を含み、輸液チューブ3内の薬液W1中を伝播して他方の超音波センサ37によって受信された超音波Soの受信信号を増幅した後、検波回路73に出力する。
検波回路73は、超音波Soを検出するための回路であり、図示しないゲート回路を含む。検波回路73は、ゲート回路により超音波Soの受信信号の中から1パルス分の超音波信号を抽出して、その超音波信号の信号強度に対応した電圧信号をA/D変換回路74に出力する。A/D変換回路74では、アナログ信号である超音波信号をデジタル信号にA/D変換する。制御部55は、A/D変換後の超音波信号を取り込み、メモリ58に記憶する。閉塞検知手段としての制御部55は、A/D変換後の超音波信号の信号強度(具体的には、1パルス分の超音波信号におけるピーク値)に基づいて、超音波Soの受信信号の感度を判定する。そして、制御部55は、受信信号の感度に基づいて、輸液チューブ3が閉塞しているか否かを検知する。
具体的には、フィンガポンプ15による薬液W1の送液時(駆動モータ14の駆動時)に、クレンメ27が誤って操作されて輸液チューブ3の流路が閉塞状態となると、フィンガポンプ15の下流側における輸液チューブ3内の薬液W1の液圧が高くなる。このとき、図6に示されるように、チューブ保持体35の溝部34内にて輸液チューブ3が膨らむことにより、超音波センサ36,37と輸液チューブ3との接触面積が増加する。この結果、薬液W1を伝播する超音波Soの透過率が高まるため、超音波センサ37によって受信される超音波Soの受信信号の感度が高くなる(図7参照)。
なお、図7は、評価試験で得られた超音波Soの受信感度の時系列データを示している。具体的には、本実施の形態の輸液システム1において、500mL/hourの流量に設定した状態でポンプ駆動を開始させた後、クレンメ27を操作して輸液チューブ3の閉塞と開放とを交互に繰り返す、といった評価試験を行った。また、この評価試験時におけるフィンガポンプ15の駆動周期(駆動モータ14によるフィンガ部11の駆動周期)は1秒程度であり、輸液チューブ3内にはその駆動周期に応じて脈動しつつ薬液W1が流れる。図7に示されるように、ポンプ駆動の開始後は、クレンメ27により流路が開放されているため、超音波Soの受信信号の感度は安定している。その後、クレンメ27によって流路が閉塞されると、超音波Soの受信信号の感度は、ポンプ駆動による薬液W1の脈動と同期して徐々に高くなっていく。
従って、本実施の形態において、閉塞検知手段としての制御部55は、フィンガポンプ15の駆動周期に同期したタイミングで、閉塞検知を行っている。具体的には、制御部55は、薬液W1の脈動に同期して変化する受信信号の感度に基づいて、閉塞を検知するために予め設定された閉塞検知用の第1の閾値Y1以上の感度になったときに、輸液チューブ3内の流路が閉塞したことを判定する。このとき、制御部55は、表示パネル54にHレベルの点灯信号を出力し、閉塞異常の警報ランプ67を点灯する。
また、制御部55は、受信信号の感度が第1の閾値Y1以下であるときには、輸液チューブ3内の流路が開放されていることを判定する。このとき、制御部55は、表示パネル54にLレベルの点灯信号を出力し、閉塞異常の警報ランプ67を消灯する。なお、第1の閾値Y1の感度は、流路が開放されている正常動作時の受信信号の感度と比較して、十分に高い感度(例えば、2dB程度)に設定されている。
また、フィンガポンプ15による薬液W1の送液時(モータ駆動時)に、輸液チューブ3内の薬液W1に気泡が混入すると、超音波センサ37によって受信される超音波Soの受信信号の感度が急激に低下する。従って、制御部55は、受信信号の感度に基づいて、気泡を検知するために予め設定された気泡検知用の第2の閾値Y2以下の感度となったときに、薬液W1に気泡が混入したことを判定する。このとき、制御部55は、表示パネル54にHレベルの点灯信号を出力し、気泡混入異常の警報ランプ68を点灯する。
一方、制御部55は、受信信号の感度が第2の閾値Y2以上の感度である場合には、薬液W1に気泡が混入していないことを判定する。このとき、制御部55は、表示パネル54にLレベルの点灯信号を出力し、気泡混入異常の警報ランプ68を消灯する。なお、上記第2の閾値Y2の感度は、薬液W1に気泡が混入していない正常動作時の受信信号の感度と比較して、十分に低い感度(例えば、−2dB程度)に設定されている。
また、本実施の形態の送液異常検知装置31において、制御部55は、受信信号の感度に基づいて、輸液チューブ3の閉塞や気泡を検知をしたとき(警告ランプ67,68を点灯させたとき)、モータ駆動部52による駆動モータ14の回転を停止させる。この結果、フィンガポンプ15によるポンプ動作が停止されるようになっている。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の送液異常検知装置31では、チューブ保持体35の溝部34に輸液チューブ3を挟み込むことで輸液チューブ3を確実に保持することができる。また、チューブ保持体35において、溝部34を挟んで対向する位置に一対の超音波センサ36,37が設けられているため、一対の超音波センサ36,37により輸液チューブ3の外側から超音波Soを確実に送受信することができる。そして、超音波センサ37における超音波Soの受信感度に基づいて、輸液チューブ3の閉塞検知を行うことができる。また、本実施の形態の送液異常検知装置31では、各超音波センサ36,37における超音波伝播ガイドがチューブ保持体35と一体的に形成されるため、比較的簡単な構造で送液異常検知装置31をコンパクトに構成することができる。
(2)本実施の形態の送液異常検知装置31では、閉塞検知で用いた超音波センサ37の受信感度に基づいて、薬液W1中に気泡が混在しているか否かを検知している。このように構成すると、閉塞検知と気泡検知とで別々に超音波センサを設ける場合と比較して、超音波センサ36,37の設置スペースを小さくすることができ、送液異常検知装置31の小型化が可能となる。さらに、センサ信号処理部51や制御部55等の回路部品を共通化できるため、送液異常検知装置31の部品コストを抑えることができる。
(3)本実施の形態の送液異常検知装置31では、輸液チューブ3の流路が閉塞状態となると、超音波Soの受信信号の感度は、フィンガポンプ15の駆動周期に同期して徐々に高くなる。このため、フィンガポンプ15の駆動周期に同期したタイミングで、受信信号の感度の変動を捉えることにより、輸液チューブ3の閉塞検知をより確実に行うことができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を輸液システム1に具体化した第2の実施の形態を図面に基づき説明する。上記第1の実施の形態の輸液システム1において、送液異常検知装置31では、閉塞検知と気泡検知とを行うものであったが、本実施の形態の輸液システム1Aの送液異常検知装置31A(図11等参照)では、これら閉塞検知と気泡検知とに加えて、薬液W1の流量を計測する機能を有する。
以下、本実施の形態の送液異常検知装置31Aの構成について詳述する。先ず、送液異常検知装置31Aの検出部32Aの構造について説明する。送液異常検知装置31Aの検出部32Aも、上記第1の実施の形態と同様に、装置本体6のチューブ収納路7においてフィンガ部11の下流側に隣接して配置される。
図8〜図10に示されるように、本実施の形態の検出部32Aは、輸液チューブ3を挟み込んで保持する溝部34Aを有するチューブ保持体35Aと、チューブ保持体35Aにおいて溝部34Aを挟んで対向する位置に設けられる一対の超音波センサ36A,37Aとを有している。一対の超音波センサ36A,37Aは、溝部34A内の輸液チューブ3に対して超音波Soが斜めに入射するように、輸液チューブ3の軸線方向において上流側と下流側とでオフセットして対向配置されている。
具体的には、チューブ保持体35Aは、装置本体6の上面に固定される底部39Aと、底部39Aの両端から立設された一対の壁部40Aと、各壁部40Aの上端から外側に延設されたフランジ部80とを有する。本実施の形態のチューブ保持体35Aは、底部39Aと壁部40Aとフランジ部80とをそれぞれ直角に折り曲げたクランク状に形成されている。そして、チューブ保持体35Aにおいて、底部39Aの上面43と各壁部40Aの内面41とによって溝部34Aが形成されている。
また、チューブ保持体35Aの壁部40Aには、溝部34Aの延設方向(輸液チューブ3の軸線方向)に対して、傾斜した側面81を有しかつ徐々に厚くなるよう突出した突出部82が設けられている。チューブ保持体35Aにおいて、突出部82の端面であって側面81に直交する方向に形成された表面が圧電素子45を設置する素子設置面83となっている。突出部82の素子設置面83は、輸液チューブ3が当接する溝部34Aの内側面41(壁部40Aの内面)に対して傾斜して設けられている。具体的には、本実施の形態において、輸液チューブ3の軸線方向(溝部34Aの延設方向)に対する突出部82(側面81)の傾斜角度θ1は、例えば30°であり、素子設置面83の傾斜角度θ2は、例えば60°である。チューブ保持体35Aにおいて、一方の壁部40Aに設けられた突出部82の素子設置面83と、他方の壁部40Aに設けられた突出部82の素子設置面83とは、溝部34Aを挟んで対向するよう設けられており、それぞれ平行な表面となっている。
本実施の形態でも、圧電素子45と、チューブ保持体35Aにおける壁部40Aの突出部82とによって超音波センサ36A,37Aが構成されている。つまり、本実施の形態の超音波センサ36A,37Aでは、壁部40Aの突出部82が、圧電素子45と輸液チューブ3との間で超音波をSo伝播させる超音波伝播ガイドとして機能し、その超音波伝播ガイドは、チューブ保持体35Aに一体的に形成されている。また、チューブ保持体35Aの溝部34Aの上端にある角部(壁部40Aとフランジ部80との角部)は、曲面状に形成されており、溝部34Aの開口側が若干広くなっている。このように、溝部34Aの開口を広げることにより、溝部34Aに輸液チューブ3を挿入し易くしている。
チューブ保持体35Aの溝部34Aにおいて、輸液チューブ3を挟み込んだときには、底部39Aの上面43に輸液チューブ3の外面3aが接触することで、輸液チューブ3が位置決めされる。この結果、一対の超音波センサ36A,37Aの間に輸液チューブ3が当接した状態で配置されることとなる。
このように、送液異常検知装置31Aの検出部32Aを構成することにより、一対の超音波センサ36A,37Aにおいて、超音波Soが送受信されるようになっている。本実施の形態の送液異常検知装置31Aも、チューブ保持体35Aと一対の超音波センサ36A,37Aとからなる検出部32Aに加えて、センサ信号処理部51A及び制御部55等(図11参照)を備えて構成されている。
次に、本実施の形態の輸液システム1Aの電気的構成について、図11を用いて詳述する。
図11に示されるように、輸液システム1Aの制御装置50Aは、センサ信号処理部51A、モータ駆動部52、操作パネル53、表示パネル54、及び制御部55を備える。モータ駆動部52、操作パネル53、表示パネル54の構成は、上記第1の実施の形態と同じであり、センサ信号処理部51Aの構成が上記第1の実施の形態と異なる。また、制御部55の回路構成(CPU57及びメモリ58等)は同じではあるが、メモリ58に記憶される制御プログラムにおいて、流量を計測するためのプログラムを備える点が上記第1の実施の形態と異なる。
以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
センサ信号処理部51Aは、パルス発生回路71、受信回路72、検波回路73A、A/D変換回路74に加えて、送受波切替回路90及びタイマ91等を備えている。センサ信号処理部51Aにおいて、パルス発生回路71、受信回路72及びA/D変換回路74は上記第1の実施の形態と同一構成の回路である。
送受波切替回路90は、一対の超音波センサ36A,37Aのうちの上流側の超音波センサ36Aをパルス発生回路71に接続するとともに下流側の超音波センサ37Aを受信回路72に接続する第1の接続位置と、下流側の超音波センサ37Aをパルス発生回路71に接続するとともに上流側の超音波センサ36Aを受信回路72に接続する第2の接続位置とを切替可能に構成されている。この送受波切替回路90における接続位置は、制御部55から出力される切替信号によって制御される。
検波回路73Aは、超音波Soを抽出するためのゲート回路に加えて、比較回路を含む。具体的には、検波回路73Aは、ゲート回路により超音波Soの受信信号を抽出してA/D変換回路74に出力する。また、検波回路73Aは、比較回路により超音波Soの受信信号が所定の閾値電圧を超えたタイミングを検出し、その検出信号をタイマ91に通知する。タイマ91は、検波回路73Aから出力される検出信号に基づいて、超音波Soの伝播時間を計測し、伝播時間に対応したデータを出力する。この伝播時間のデータは、制御部55に取り込まれ、メモリ58に記憶される。
上記第1の実施の形態と同様に、制御部55は、A/D変換後の超音波信号の信号強度(具体的には、1パルス分の超音波信号におけるピーク値)に基づいて受信信号の感度を判定する。そして、制御部55は、受信信号の感度に基づいて、輸液チューブ3が閉塞しているか否かを検知する。また、制御部55は、受信信号の感度に基づいて、薬液W1中に気泡が混在しているか否かを検知する。
さらに、本実施の形態の制御部55は、超音波Soの伝播時間に基づいて流量を求める。具体的には、流量演算手段としての制御部55は、送受波切替回路90やパルス発生回路71を制御することで、一対の超音波センサ36A,37A間にて超音波Soの送受信を互いに行わせる。このとき、センサ信号処理部51Aでは、一対の超音波センサ36A,37Aにおいて、上流側の超音波センサ36Aから送信され下流側の超音波センサ37Aで受信された超音波Soの正方向の伝播時間(薬液W1の流れに対して正方向に伝播した超音波Soの伝播時間)をタイマ91により計測する。また、下流側の超音波センサ37Aから送信され上流側の超音波センサ36Aで受信された超音波Soの逆方向の伝播時間(薬液W1の流れに対して逆方向に伝播した超音波Soの伝播時間)をタイマ91により計測する。制御部55は、センサ信号処理部51Aのタイマ91から出力された正方向の伝播時間と逆方向の伝播時間とを取り込み、伝播時間差に応じた薬液W1の流量を演算により求める。
そして、制御部55は、流量の演算値のデータを表示パネル54に送り、表示パネル54の流量の表示画面64(図1参照)に流量の計測値を表示させる。また、制御部55は、演算により求めた流量と、操作パネル53で設定された設定流量とを比較し、流量が異なる場合には、流量の異常と判定してその異常を知らせる警告ランプ69(図1参照)を点灯させる。
従って、本実施の形態の送液異常検知装置31Aでも、上記第1実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態の送液異常検知装置31Aでは、閉塞検知や気泡検知で用いた一対の超音波センサ36A,37Aを利用することで、薬液W1の流量を計測している。このように構成すると、閉塞検知及び気泡検知と流量計測とで別々に超音波センサを設ける場合と比較して、超音波センサ36A,37Aの設置スペースを小さくすることができ、送液異常検知装置31Aの小型化を図ることができる。さらに、制御部55におけるCPU57やメモリ58を共通化できるため、送液異常検知装置31Aの部品コストを抑えることができる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明を輸液システムに具体化した第3の実施の形態を図面に基づき説明する。上記第1の実施の形態の輸液システム1において、送液異常検知装置31では、一対の超音波センサ36,37を備え、超音波センサ37の受信信号の感度に基づいて閉塞検知と気泡検知とを行っていた。これに対して、本実施の形態の輸液システム1Bにおける送液異常検知装置31Bでは、気泡検知用の一対の超音波センサ36,37と閉塞検知用の一対の超音波センサ93,94とを別々に備えている(図12及び図13参照)。
以下、本実施の形態の送液異常検知装置31Bの構成について詳述する。先ず、送液異常検知装置31Bの検出部32Bの構造について説明する。
図12に示されるように、送液異常検知装置31Bの検出部32Bは、輸液チューブ3を挟み込んで保持する溝部34を有するチューブ保持体35と、チューブ保持体35において溝部34を挟んで対向する位置(水平方向の対向位置)に設けられる一対の超音波センサ36,37とを有している。チューブ保持体35の形状及び一対の超音波センサ36,37の構成は、上記第1実施の形態と同じである。本実施の形態では、これら超音波センサ36,37は、気泡検知を行うために使用される。
さらに、送液異常検知装置31Bの検出部32Bは、チューブ保持体35において、溝部34を挟んで上下方向に対向するよう一対の超音波センサ93,94が配置されている。本実施の形態では、これら一対の超音波センサ93,94が閉塞検知を行うために使用される。具体的には、閉塞検知用の一対の超音波センサ93,94において、下側の超音波センサ93は、チューブ保持体35の底部39に設けられるとともに、上側の超音波センサ94は、センサ設置板95及び付勢部材としてのバネ部材96を介して装置本体6のカバー部材20に固定されている。下側の超音波センサ93は、超音波Soを送受信する圧電素子45と、チューブ保持体35の底部39とによって構成されている。一方、上側の超音波センサ94は、センサ設置板95に固定される圧電素子45と、超音波Soを伝播させる円板状の超音波伝播ガイド98とによって構成されている。超音波センサ94では、素子設置面となる超音波伝播ガイド98の一方の表面に圧電素子45の振動面が固定される。超音波伝播ガイド98は、チューブ保持体35と同じ樹脂材料を用い、チューブ保持体35の底部39と同じ厚みとなるように形成されている。
装置本体6においてカバー部材20を閉じた状態では、上側の超音波センサ94は、バネ部材96によって付勢されることで輸液チューブ3をチューブ保持体35における底部39側に押圧する。この結果、チューブ保持体35の溝部34内に保持されている輸液チューブ3は、下側の超音波センサ93と上側の超音波センサ94との間に挟み込まれた状態で配置される。そして、一対の超音波センサ93,94において、一方の超音波センサ93から送信された超音波Soが輸液チューブ3内の薬液W1中を伝播した後、他方の超音波センサ94で受信されるようになっている。このように、本実施の形態では、バネ部材96によって輸液チューブ3を押圧する方向に沿って、超音波Soが薬液W1中を進行するように閉塞検知用の一対の超音波センサ93,94が配置されている。つまり、気泡検知用の各超音波センサ36,37により送受信される超音波Soの伝播方向に対して交差する方向に沿って超音波Soが送受信されるように閉塞検知用の各超音波センサ93,94が配置されている。
本実施の形態の送液異常検知装置31Bは、チューブ保持体35と各超音波センサ36,37,93,94とからなる検出部32Bとに加えて、2つのセンサ信号処理部51,51B及び制御部55等(図13参照)を備えて構成されている。次に、本実施の形態の輸液システム1Bの電気的構成について、図13を用いて詳述する。
図13に示されるように、輸液システム1Bの制御装置50Bは、第1のセンサ信号処理部51、第2のセンサ信号処理部51B、モータ駆動部52、操作パネル53、表示パネル54、及び制御部55を備える。制御装置50Bにおいて、第1のセンサ信号処理部51、モータ駆動部52、操作パネル53、表示パネル54の構成は、上記第1の実施の形態と同じであり、第2のセンサ信号処理部51Bを追加した点が上記第1の実施の形態と異なる。なお、本実施の形態における第1のセンサ信号処理部51は第1の実施の形態におけるセンサ信号処理部51と同じ回路構成である。また、制御部55の回路構成(CPU57及びメモリ58等)は同じではあるが、メモリ58に記憶される制御プログラムとして、閉塞検知を行うためのプログラムを変更した点が上記第1の実施の形態と異なっている。
以下、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
第2のセンサ信号処理部51Bは、パルス発生回路71、受信回路72、検波回路73A、A/D変換回路74、及びタイマ91を備える。第2のセンサ信号処理部51Bにおいて、パルス発生回路71、受信回路72、及びA/D変換回路74は、第1のセンサ信号処理部51のパルス発生回路71、受信回路72、及びA/D変換回路74と同じ回路構成である。
検波回路73Aは、超音波Soを抽出するためのゲート回路に加えて、比較回路を含む。検波回路73Aは、ゲート回路により超音波Soの受信信号を抽出してA/D変換回路74に出力する。検波回路73Aは、比較回路により超音波Soの受信信号が所定の閾値電圧を超えたタイミングを検出し、その検出信号をタイマ91に通知する。タイマ91は、検波回路73Aから出力される検出信号に基づいて、超音波Soの伝播時間を計測し、伝播時間に対応したデータを出力する。この伝播時間のデータは、制御部55に取り込まれ、メモリ58に記憶される。
輸液システム1Bにおいて、フィンガポンプ15の駆動時に、クレンメ27が誤って操作されて輸液チューブ3の流路が閉塞状態となると、輸液チューブ3内の薬液W1の液圧が高くなり、図14に示されるように、チューブ保持体35の溝部34内にて輸液チューブ3が膨らむ。このとき、輸液チューブ3の左右方向はチューブ保持体35の壁部40で移動不能に押え付けられているため、バネ部材96による押圧力に抗して上方に輸液チューブ3が膨らんでいく。この結果、一対の超音波センサ93,94において、上側の超音波センサ94の位置が上方に押し上げられ、輸液チューブ3内の薬液W1中での超音波Soの伝播距離が長くなる。
従って、制御部55は、タイマ91で計測した超音波Soの伝播時間に基づいて、輸液チューブ3が閉塞しているか否かを検知する。具体的には、制御部55は、超音波Soの伝播時間が予め設定された所定の伝播時間よりも長くなったときに、輸液チューブ3内の流路が閉塞したことを判定する。このとき、制御部55は、表示パネル54にHレベルの点灯信号を出力し、閉塞異常の警報ランプ67を点灯する。一方、制御部55は、超音波Soの伝播時間が所定の伝播時間よりも短いときに、輸液チューブ3内の流路が開放されていることを判定する。このとき、表示パネルにLレベルの点灯信号を出力し、閉塞異常の警報ランプ67を消灯する。
また、制御部55は、第1のセンサ信号処理部51から取り込んだ超音波Soの受信信号の感度に基づいて、上記第1の実施の形態と同様に薬液W1中に混在した気泡を検出する。そして、制御部55は、その検出結果に基づいて、気泡混入異常の警報ランプ68を点灯したり消灯したりする。
なお、本実施の形態の輸液システム1Bにおいて、輸液チューブ3の閉塞時には、上下方向の一対の超音波センサ93,94に対する輸液チューブ3の接触面積が変化する。このため、制御部55は、超音波Soの伝播時間と受信信号の感度とに基づいて、輸液チューブ3の閉塞検知を行うように送液異常検知装置31Bを構成してもよい。
このように、本実施の形態の送液異常検知装置31Bでは、閉塞検知用の一対の超音波センサ93,94で送受信される超音波Soの伝播時間の変化に基づいて、輸液チューブ3が閉塞しているか否かを検知することができる。また、気泡検知用の一対の超音波センサ36,37で送受信される超音波Soの受信信号の感度に基づいて、薬液W1中に気泡が混入しているか否かを検出することができる。これら閉塞検知用の一対の超音波センサ93,94と気泡検知用の一対の超音波センサ36,37とは、互いの超音波Soの伝播方向が交差(直交)するよう配置されているため、超音波Soの誤検出が防止される。さらに、気泡の検知方式(受信感度による検知方法)とは異なる方式(伝播時間による検知方法)で閉塞検知を行うことにより、輸液チューブ3が閉塞したことをより確実に判定することができる。
また、本実施の形態の送液異常検知装置31Bでは、閉塞検知用の一対の超音波センサ93,94と気泡検知用の一対の超音波センサ36,37とを別々に設けているが、各超音波センサ36,37,93は、チューブ保持体35を共通使用している。この場合、チューブ保持体35の1箇所に集約して各超音波センサ36,37,93,94を設けることができるため、送液異常検知装置31Bをコンパクトに形成することができる。さらに、本実施の形態では、制御部55におけるCPU57やメモリ58を共通化できるため、送液異常検知装置31Bの部品コストを抑えることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明を具体化した第4の実施の形態を図面に基づき説明する。本実施の形態の輸液システムにおける送液異常検知装置は、閉塞検知用の超音波センサの構成を変更した点が上記第3の実施の形態と異なる。具体的には、第3の実施の形態の送液異常検知装置31Bの検出部32Bでは、チューブ保持体35の溝部34において上下方向に一対の超音波センサ93,94が設けられていた。これに対して、本実施の形態の送液異常検知装置31Cの検出部32Cでは、下側の超音波センサ93からの超音波Soを反射する超音波反射体100が上側の超音波センサ94の代わりに設けられている(図15等参照)。
図15に示されるように、超音波反射体100は、金属板などからなり、付勢部材としてのバネ部材96を介して装置本体6のカバー部材20に固定されている。なお、下側の超音波センサ93は、上記第3の実施の形態と同様にチューブ保持体35の底部39に設けられている。従って、装置本体6においてカバー部材20を閉じた状態では、上側に配置された超音波反射体100がバネ部材96によって付勢されることで輸液チューブ3をチューブ保持体35の底部39側に押圧する。この結果、チューブ保持体35の溝部34内に保持されている輸液チューブ3は、上側の超音波反射体100と下側の超音波センサ93との間に挟み込まれた状態で配置される。そして、下側の超音波センサ93から送信された超音波Soは輸液チューブ3内の薬液W1中を伝播した後、超音波反射体100で反射する。さらに、その反射した超音波Soは、輸液チューブ3内の薬液W1中を伝播した後、下側の超音波センサ93で受信されるようになっている。本実施の形態でも、バネ部材96によって輸液チューブ3を押圧する方向に沿って、超音波Soが薬液W1中を進行するように閉塞検知用の超音波センサ93が配置されている。つまり、気泡検知用の各超音波センサ36,37により送受信される超音波Soの伝播方向に対して交差する方向に沿って超音波Soが送受信されるように閉塞検知用の超音波センサ93が配置されている。
本実施の形態の送液異常検知装置31Cも、チューブ保持体35と各超音波センサ36,37,93とからなる検出部32Cに加えて、2つのセンサ信号処理部51,51C及び制御部55(図16参照)を備えて構成されている。以下、本実施の形態の輸液システム1Cの電気的構成について、図16を用いて詳述する。
図16に示されるように、制御装置50Cは、第1のセンサ信号処理部51、第2のセンサ信号処理部51C、モータ駆動部52、操作パネル53、表示パネル54、及び制御部55を備える。制御装置50Cにおいて、第1のセンサ信号処理部51、モータ駆動部52、操作パネル53、表示パネル54の構成は、上記第3の実施の形態と同じであり、第2のセンサ信号処理部51Cの回路構成が上記第3の実施の形態と異なっている。
本実施の形態において、第2のセンサ信号処理部51Cは、パルス発生回路71、受信回路72、検波回路73A、A/D変換回路74、送受波分離回路101及びタイマ91を備える。つまり、第2のセンサ信号処理部51Cは、送受波分離回路101を備える点が第3の実施の形態の第2のセンサ信号処理部51Bと異なっている。
具体的には、第2のセンサ信号処理部51Cにおいて、パルス発生回路71及び受信回路72は、送受波分離回路101を介して超音波センサ93に接続されている。パルス発生回路71で発生された駆動パルスは、送受波分離回路101を介して超音波センサ93に供給される。これにより、超音波センサ93の圧電素子45が振動し、チューブ保持体35の底部39を介して輸液チューブ3内の薬液W1に超音波Soが伝播する。そして、超音波反射体100で反射して薬液W1を伝播した超音波Soが超音波センサ93で受信される。超音波センサ93の圧電素子45は、送受波兼用の超音波振動子であり、超音波反射体100で反射した超音波Soを電気信号に変換する。その超音波の電気信号は送受波分離回路101を介して受信回路72に入力される。そして、受信回路72、検波回路73A及びタイマ91により、超音波Soの伝播時間が計測された後、その伝播時間に対応したデータが制御部55に取り込まれる。
本実施の形態の輸液システム1Cにおいても、フィンガポンプ15の駆動時に、クレンメ27が誤って操作されて輸液チューブ3の流路が閉塞状態となると、輸液チューブ3内の薬液W1の液圧が高くなり、チューブ保持体35の溝部34内にて輸液チューブ3が膨らむ。このとき、バネ部材96による押圧力に抗して上方に輸液チューブ3が膨らむため、超音波反射体100の位置が上方に押し上げられ、輸液チューブ3内の薬液W1中での超音波Soの伝播距離が長くなる。
従って、本実施の形態の送液異常検知装置31Cにおいても、制御部55は、第2のセンサ信号処理部51Cのタイマ91で計測した超音波Soの伝播時間に基づいて、輸液チューブ3が閉塞しているか否かを検知することができる。また、制御部55は、第1のセンサ信号処理部51から取り込んだ超音波Soの受信信号の感度に基づいて、薬液W1中に混在する気泡を検知することができる。
なお、本実施の形態の送液異常検知装置31Cにおいても、輸液チューブ3の閉塞時には、超音波センサ93に対する輸液チューブ3の接触面積が変化する。このため、制御部55は、超音波Soの伝播時間と受信信号の感度とに基づいて、輸液チューブ3の閉塞検知を行うように構成してもよい。
このように、本実施の形態の送液異常検知装置31Cでも、上記第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施の形態では、1つの超音波センサ93で送受信される超音波Soの伝播時間の変化に基づいて、輸液チューブが閉塞しているか否かを検知することができる。つまり、本実施の形態では、部品コストが高い超音波センサ94の代わりに部品コストが低い超音波反射体100(金属板など)を用いている。このため、一対の超音波センサ93,94を用いて閉塞検知を行う場合と比較して、送液異常検知装置31Cの製造コストを抑えることができる。
なお、本発明の各実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記第1の実施の形態の送液異常検知装置31において、一対の超音波センサ36,37を用いて、閉塞検知及び気泡検知を行うように構成していたが、一対の超音波センサ36,37のうちの一方のセンサを省略して他方のセンサのみで閉塞検知及び気泡検知を行うように構成してもよい。なおこの場合、第4の実施の形態の第2のセンサ信号処理部51Cと同様に、送受波分離回路101を追加して、超音波Soの送受兼用の回路となるようにセンサ信号処理部51を変更する。
・上記第2実施の形態の送液異常検知装置31Aにおいて、一対の超音波センサ36A,37Aで流量計測を行うとともに、上記第3の実施の形態の送液異常検知装置31Bのように、チューブ保持体51Aの溝部34Aの上下方向に閉塞検知用の一対の超音波センサ93,94を追加してもよい。また、上記第2実施の形態の送液異常検知装置31Aにおいて、一対の超音波センサ36A,37Aで流量計測を行うとともに、上記第4の実施の形態の送液異常検知装置31Cのように、チューブ保持体35Aの溝部34Aの上下方向に閉塞検知用の超音波センサ93及び超音波反射体100を追加してもよい。なおこの場合、流量測定用の超音波センサ36A,37Aにより送受信される超音波Soの伝播方向に対して交差する方向に沿って超音波Soが送受信されるように閉塞検知用の超音波センサ93,94が配置される。
・上第2の実施の形態の送液異常検知装置31Aでは、一対の超音波センサ36A,37Aを輸液チューブ3の反対側に配置し、超音波Soの透過波を検出して流量を求めるものであったが、これに限定されるものではない。一対の超音波センサ36A,37Aを輸液チューブ3の同じ側に配置し、超音波Soの反射波を検出して流量を求めるように送液異常検知装置を構成してもよい。なおこの場合も、一対の超音波センサ36A,37Aは、輸液チューブ3に対して超音波Soが斜めに入射するように、輸液チューブ3の軸線方向の上流側及び下流側にオフセットして配置される。
・上記各実施の形態における送液異常検知装置31,31A〜31Cの検出部32,32A〜32Cは、チューブ保持体35の溝部34に輸液チューブ3を挟み込んで保持する構成であったが、輸液チューブ3をより確実に固定するためにカバー部材を設けてもよい。図17には、カバー部材105が設けられた検出部32Dの具体例を示している。図17に示されるように、検出部32Dは、断面コ字状のチューブ保持体35Bと、チューブ保持体35Bにおいて溝部34Bを挟んで対向する位置に設けられる一対の超音波センサ36,37と、溝部34Bの開口を塞ぐように設けられるカバー部材105とを有している。チューブ保持体35Bにおいても、底部39Bの上面43及び各壁部40Bの内面41によって溝部34Bが形成されている。カバー部材105は、断面が凸状に形成された蓋部材である。より詳しくは、カバー部材105の内面(図17では下面)には、輸液チューブ3の設置方向(図17では奥行き方向)に沿って突起106が設けられている。そして、突起106を溝部34Bの開口に嵌め込んだ状態でカバー部材105が各壁部40Bの上端に固定される。この結果、突起106の先端が輸液チューブ3の外面3aに接触して、カバー部材105の突起106と底部39Bとの間に輸液チューブ3が保持される。このように、カバー部材105を設けることにより、チューブ保持体35Bにおける溝部34B内に輸液チューブ3を確実に固定することができる。また、輸液チューブ3の左右方向はチューブ保持体35Bの壁部40Bで移動不能に押え付けられるとともに、輸液チューブ3の上下方向はチューブ保持体35Bの底部39Bとカバー部材105の突起106とで移動不能に押さえ付けられている。このため、輸液チューブ3の閉塞時には、溝部34Bのコーナ部の隙間を埋めるように輸液チューブ3が膨らむ。この場合、一対の超音波センサ36,37に対する輸液チューブ3の接触面積が確実に変化し、超音波Soの受信信号の感度の変動が大きくなる。このため、超音波Soの受信信号の感度に基づいて、輸液チューブ3の閉塞検知を確実に行うことができる。
また、カバー部材105は凸形状の部材に限定されるものではなく、平板状のカバー部材を用いて溝部34Bの開口を塞いでもよい。この場合、チューブ保持体35Bにおいて、壁部40Bを低く形成することで溝部34Bを輸液チューブ3の外径よりも若干浅くする。そして、平板状のカバー部材の内面が輸液チューブ3の外面3aに接触した状態で各壁部40Bの上端に平板状のカバー部材を固定する。このように構成しても、チューブ保持体35Bの溝部34B内に輸液チューブ3を固定することができ、輸液チューブ3の閉塞検知を確実に行うことができる。
・上記第3の実施の形態の送液異常検知装置31Bにおいて、気泡検知用の一対の超音波センサ36,37を省略し、輸液チューブ3の上下方向に配置した一対の超音波センサ93,94を用いて、閉塞検知に加えて気泡検知を行うように検知部32Eを構成してもよい(図18参照)。また、上記第4の実施の形態の送液異常検知装置31Cにおいても、気泡検知用の一対の超音波センサ36,37を省略し、輸液チューブ3の上下に配置した超音波センサ93及び超音波反射体100を用いて、閉塞検知に加えて気泡検知を行うように構成してもよい。
・上記第3の実施の形態の送液異常検知装置31Bでは、付勢部材としてのバネ部材96及びセンサ設置板95を介して超音波センサ94が設けられるとともに、輸液チューブ3を挟んで超音波センサ94に対向するチューブ保持体35の底部39側に、超音波センサ94と対となる別の超音波センサ93が設けられていたが、これに限定されるものではない。チューブ保持体35の底部39において、超音波センサ93を省略するとともに、付勢部材側の超音波センサ94からの超音波Soを反射する超音波反射体100を超音波センサ93の代わりに設けて検出部を構成してもよい。
・上記各実施の形態の輸液システム1,1A〜1Cでは、送出手段として、複数のフィンガ10とそれらを駆動する駆動モータ14とからなるフィンガポンプ15を備えるものであったが、これに限定されるものではない。チューブ収納路7に沿って設けられた複数のローラ110(扱き部材)とそれらを駆動する駆動モータとからなるチューブポンプ111(図19参照)をフィンガポンプ15の代わりに備えて輸液システム1,1A〜1Cを構成してもよい。図19に示すチューブポンプ111では、ポンプケース112の内面とロータ113の外周面との間にチューブ収納路114が形成されており、ロータ113の外周側には、チューブ収納路114に沿って複数のローラ110が設けられている。そして、そのチューブ収納路114に収納された輸液チューブ3に対し、複数のローラ110を押し付けながらロータ113とともに回転させることで、輸液チューブ3内の薬液W1が一方向(図19では時計回り方向)に送出される。このチューブポンプ111を用いて輸液システムを構成した場合でも、フィンガポンプ15を用いる場合と同様に、輸液チューブ3には、チューブポンプ111の駆動周期に応じて脈動しつつ薬液W1が流れる。従って、上記各実施の形態と同様に、チューブポンプ111の駆動周期に同期したタイミングで、受信信号の感度の変動を捉えることにより、輸液チューブ3の閉塞検知をより確実に行うことができる。
・上記各実施の形態の輸液システム1,1A〜1Cでは、フィンガ部11(複数のフィンガ10)を駆動する駆動モータ14とカムシャフト17とを直接連結する構成としていたが、これに限定されるものではない。カムシャフト17と駆動モータ14との間に、例えばタイミングベルトやプーリなどからなる駆動連結機構を設け、カムシャフト17を回転駆動するように構成してもよい。
・上記各実施の形態の輸液システム1,1A〜1Cでは、装置本体6の表示パネル54に設けた警告ランプ67,68で輸液チューブ3の閉塞異常や気泡の混入異常を警告するよう構成した。これに対して、装置本体6に警報音を出力するスピーカを設け、警告音によって輸液チューブ3の閉塞異常や気泡の混入異常を警告するように輸液システム1,1A〜1Cを構成してもよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した各実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至6のいずれか1項において、前記超音波センサは、前記超音波を送受信する圧電素子と、前記チューブ保持体が一体的に形成されるとともに前記圧電素子を設置する素子設置面が形成された超音波伝播ガイドとからなることを特徴とする送液異常検知装置。
(2)請求項1において、前記チューブ保持体には、前記輸液チューブの閉塞を検知するために用いられる閉塞検知用の前記超音波センサとは別に、前記液体中に混在する気泡を検知するための超音波を送受信する気泡検知用の超音波センサがさらに設けられていることを特徴とする送液異常検知装置。
(3)請求項1において、前記チューブ保持体には、前記輸液チューブの閉塞を検知するために用いられる閉塞検知用の前記超音波センサとは別に、前記液体の流量を求めるための超音波を送受信する流量測定用の超音波センサがさらに設けられていることを特徴とする送液異常検知装置。
(4)技術的思想(2)において、前記気泡検知用の超音波センサは、前記超音波を送受信する圧電素子と、前記チューブ保持体が一体的に形成されるとともに前記圧電素子を設置する素子設置面が形成された超音波伝播ガイドとからなることを特徴とする送液異常検知装置。
(5)技術的思想(3)において、前記流量測定用の超音波センサは、前記超音波を送受信する圧電素子と、前記チューブ保持体が一体的に形成されるとともに前記圧電素子を設置する素子設置面が形成された超音波伝播ガイドとからなることを特徴とする送液異常検知装置。
(6)技術的思想(2)または(4)において、前記気泡検知用の超音波センサにより送受信される超音波の伝播方向に対して交差する方向に沿って超音波が送受信されるように前記閉塞検知用の超音波センサが配置されていることを特徴とする送液異常検知装置。
(7)技術的思想(3)または(5)において、前記流量測定用の超音波センサにより送受信される超音波の伝播方向に対して交差する方向に沿って超音波が送受信されるように前記閉塞検知用の前記超音波センサが配置されていることを特徴とする送液異常検知装置。
(8)技術的思想(6)または(7)において、前記輸液チューブを前記チューブ保持体における溝部の底側に押圧する付勢部材を備え、前記付勢部材によって前記輸液チューブを押圧する方向に沿って、前記超音波が進行するよう前記閉塞検知用の超音波センサが配置されることを特徴とする送液異常検知装置。
(9)請求項1において、前記超音波の受信信号の感度が高くなったときに、前記閉塞検知手段は前記輸液チューブが閉塞したことを検知し、前記超音波の受信信号の感度が低くなったときに、前記気泡検知手段は、前記液体中に気泡が混在していることを検知することを特徴とする送液異常検知装置。
(10)請求項1において、前記超音波の伝播時間が長くなったときに、前記閉塞検知手段は前記輸液チューブが閉塞したことを検知することを特徴とする送液異常検知装置。
(11)請求項7において、前記送液手段は、チューブポンプまたはフィンガポンプであることを特徴とする輸液システム。
1,1A〜1C…輸液システム
2…輸液バッグ
3…輸液チューブ
7,114…チューブ収納路
10…扱き部材としてのフィンガ
15…送液手段としてのフィンガポンプ
27…調節つまみとしてのクレンメ
31,31A〜31C…送液異常検知装置
34,34A,34B…溝部
35,35A,35B…チューブ保持体
36,36A,37,37A,93,94…超音波センサ
55…閉塞検知手段、気泡検知手段及び流量演算手段としての制御部
96…付勢部材としてのバネ部材
100…超音波反射体
110…扱き部材としてのローラ
111…送液手段としてのチューブポンプ
So…超音波
W1…液体としての薬液

Claims (7)

  1. 可撓性を有する輸液チューブに当接することで、前記輸液チューブを保持するチューブ保持体と、
    前記チューブ保持体に設けられ、前記輸液チューブの外側から超音波を送受信する超音波センサと、
    前記輸液チューブ内の液体中を伝播して前記超音波センサによって受信された前記超音波の受信信号の感度または前記超音波の伝播時間に基づいて、前記輸液チューブが閉塞しているか否かを検知する閉塞検知手段と
    を備えたことを特徴とする送液異常検知装置。
  2. 前記チューブ保持体は、前記輸液チューブを挟み込んで保持する溝部を有し、
    前記溝部を挟んで対向する位置には、一対の前記超音波センサが設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の送液異常検知装置。
  3. 前記超音波センサにより受信された前記超音波の受信信号の感度に基づいて、前記液体中に混在する気泡を検知する気泡検知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の送液異常検知装置。
  4. 一対の前記超音波センサは、前記輸液チューブに対して前記超音波が斜めに入射するように、前記輸液チューブの軸線方向にオフセットして配置され、
    一対の前記超音波センサ間にて前記超音波の送受信を互いに行わせ、前記液体中を伝播する前記超音波の伝播時間差に応じた前記液体の流量を演算により求める流量演算手段をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の送液異常検知装置。
  5. 前記輸液チューブを前記チューブ保持体側に押圧する付勢部材をさらに備えるとともに、
    前記付勢部材には前記超音波センサが設けられるとともに、前記輸液チューブを挟んで前記超音波センサに対向する前記チューブ保持体側に、前記超音波センサと対となる別の超音波センサ、もしくは前記超音波センサからの超音波を反射する超音波反射体が設けられ、
    または前記付勢部材には、前記チューブ保持体側に設置した前記超音波センサからの超音波を反射する超音波反射体が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の送液異常検知装置。
  6. 前記輸液チューブには、送液手段の駆動周期に応じて脈動しつつ前記液体が流れ、
    前記閉塞検知手段は、前記液体の脈動に同期して変化する前記受信信号の感度に基づいて、前記輸液チューブが閉塞しているか否かを検知する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の送液異常検知装置。
  7. 可撓性を有し、基端に輸液バッグが接続され、経路上に調節つまみが設置された輸液チューブを収納及び支持し、前記輸液バッグ内の液体を前記輸液チューブの先端に向けて送液する輸液システムであって、
    所定方向に延びるチューブ収納路に収納された前記輸液チューブに対し、前記チューブ収納路に沿って設けられた複数の扱き部材を駆動することで、前記輸液チューブ内の液体を一方向に送出する送液手段と、
    前記チューブ収納路において前記送液手段の下流側に隣接して配置された請求項1乃至6のいずれか1項に記載の送液異常検知装置と
    を備え、
    前記送液異常検知装置の前記チューブ保持体には、前記輸液チューブにおける前記調節つまみの設置位置よりも基端側の領域が保持され、
    前記送液異常検知装置の前記閉塞検知手段は、前記送液手段による前記液体の送液時に、前記液体中を伝播して前記超音波センサによって受信された前記超音波の受信信号の感度または前記超音波の伝播時間に基づいて、前記調節つまみにより前記輸液チューブが閉塞されているか否かを検知する
    ことを特徴とする送液異常検知機能付きの輸液システム。
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