JP2016210591A - 乗客コンベアの移動手摺着脱工具 - Google Patents

乗客コンベアの移動手摺着脱工具 Download PDF

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Abstract

【課題】工具を引いて行う作業に際に、持ち手を把持しても、指で引掛けても行うことができる、乗客コンベアの移動手摺着脱工具を提供すること。
【解決手段】移動手摺着脱工具10を、直軸部14と直軸部14の第1の端部14Aから延出された、鉤状に屈曲してなる鉤状部16とを含む鉤棒12と、直軸部14の、第1の端部14Aとは反対側の第2の端部14Bに接合された持ち手20とを有し、持ち手20が直軸部14の軸心X1方向に細長く偏平した環部材からなるものとした。
【選択図】図3

Description

本発明は、乗客コンベアの移動手摺着脱工具に関し、特に、乗客コンベアにおいて移動手摺を脱着したり装着したりするのに用いる手動工具に関する。
エスカレータや動く歩道などの乗客コンベアでは、定期点検等の一環として、移動手摺および当該移動手摺を案内するガイドレールにおける傷の有無や損耗の程度などを調べるため、乗客コンベアメーカーの保守部門や、保守サービス会社の作業員によって、ガイドレールに取り付けられている移動手摺をガイドレールから脱着したり、ガイドレールに装着したりする作業がなされる。
移動手摺は、合成ゴムあるいは合成樹脂からなり、横断面が偏平なC字状をしたベルト状をしている。一方、ガイドレールは、例えば、横断面が略T字状をしており、上下に延びるストレート部の上端部から左右にフランジ部が突出された形状をなしている。当該ガイドレールに、移動手摺は、前記C字断面の開口部を下方に向け、当該C字断面の両端部内面が前記左右のフランジ部を包囲するような形で嵌め込まれて、取り付けられている。
このようにガイドレールに嵌め込まれている移動手摺をガイドレールに対して着脱するのに用いられる工具として、略円柱状をした合成樹脂製の持ち手の一端部から鉤棒が突出して設けられてなる工具(以下、「第1の工具」と言う。)が知られている。鉤棒は、前記持ち手と同軸上に延出されてなる直軸部と当該直軸部の先端部から延出された、略L字状に屈曲してなる鉤状部とを有する。
第1の工具を用いてガイドレールから移動手摺を脱着するには、先ず、前記持ち手を手で握り、前記鉤状部の先端を移動手摺とガイドレールの隙間から差し込み、当該鉤状部を前記C字断面の一端部に引掛ける。当該一端部を引掛けた状態で、移動手摺と直交する水平方向に引いた後、前記鉤状部を上方に持ち上げて(持ち手を直立させた状態で上方へ引き)、移動手摺の一部(鉤状部で引掛けられた部分とその近傍)を弾性変形させて、ガイドレールのフランジ部から外す。
次に、持ち手を倒して、移動手摺の長手方向と略平行にし、鉤状部が、フランジ部から外れた移動手摺部分と当該フランジ部との間に挟まれている状態で、持ち手を把持した手を鉤状部側とは反対向きに(通常、自分の体に近づける向きに)、所望の長さに亘って引き続けることにより、前記移動手摺部分を起点として、連続的に、移動手摺がガイドレールから前記所望の長さ分離脱することとなる。
また、前記第1の工具とは別のタイプの工具として、特許文献1,2に開示されているような工具(以下、「第2の工具」と言う。)が知られている。第2の工具は、第1の工具とは、鉤棒を有する点で共通するが、持ち手の構成が異なっている。第2の工具の持ち手は、細長い金属棒からなる。第2の工具は、前記金属棒の長さ方向における中央部に、鉤棒における直軸部の、鉤状部とは反対側の端部が、前記金属棒とT字状に直交する状態で接合されてなるものである。
第2の工具を用いた場合において、ガイドレールから移動手摺を脱着する際における鉤棒の取り回し方は、第1の工具を用いた場合において上記したのと同様であるが、上記した移動手摺をガイドレールのフランジ部からその一部を外すときや、所望の長さに亘って離脱させるときの、持ち手の持ち方が異なる。すなわち、第2の工具を使う場合、工具を引く動作のときには、作業員は、前記鉤棒とT字状に交差した前記金属棒からなる持ち手に、親指以外の4本または3本の指を引掛けることとなる。
いずれの工具を用いるにしても、相当な厚みのある移動手摺を弾性変形させてガイドレールから脱着するには、大きな力を必要とし、工具を引く上記作業において、作業員は工具に体重を掛けることとなる。なお、工具を引く作業は、ガイドレールに移動手摺を装着する際にも必要となる。
特開2003−171079号公報(特許第3917849号公報) 特開2013−170070号公報(特許第5518916号公報)
ところで、工具を引く作業において、作業員によっては、持ち手をしっかりと握れる(把持できる)第1の工具の方が使い勝手が良いと感じる者(以下、「第1の作業員」と言う。)がいる一方で、持ち手に指を引掛けて行える第2の工具の方が使い勝手が良いと感じる者(以下、「第2の作業員」と言う。)がいる。
この場合、両方の作業員の使い勝手を考慮する場合、前記部門や前記会社において、共同使用するためには、2種類の工具を準備する必要があるが、これは経済性に欠けることとなる。
また、作業員各々に各自に合った方の工具を準備した場合において、例えば、第1の作業員と第2の作業員が共同作業する場合、一方の作業員が工具を忘れると、他方の作業員から工具を借りて作業することとなるが、工具を借りた一方の作業員は、自身において使い勝手の良くない工具で作業することとなり、作業効率が低下するおそれがある。
上記した課題に鑑み、本発明は、例えば、工具を引いて行う作業の際に、持ち手に指を引掛けても、持ち手を把持しても行うことができる、乗客コンベアの移動手摺着脱工具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る、乗客コンベアの移動手摺着脱工具は、直軸部と当該直軸部の第1の端部から延出された、鉤状に屈曲してなる鉤状部とを含む鉤棒と、前記直軸部の、前記第1の端部とは反対側の第2の端部に接合された持ち手と、を有し、前記持ち手が前記直軸部の軸心方向に細長く偏平した環部材からなることを特徴とする。
また、前記環部材は、二つの半円を二本の平行な直線で結んでなるトラック状をしていることを特徴とする。
あるいは、前記環部材は、第1の円弧と当該第1の円弧よりも径の大きな第2の円弧を二本の平行な直線で結んでなるだるま穴状をしており、前記第1の円弧に相当する部分が前記直軸部に接合されていることを特徴とする。
あるいは、また、前記環部材は、外周における前記軸心と直交する方向の幅が、前記直軸部との接合部位から遠ざかるにしたがって漸増する形状に形成されており、前記接合部位とは反対側に位置する内周部分が、前記直軸部に向かって弓なりに膨出した形状に形成されていることを特徴とする。
上記の構成からなる本発明に係る、乗客コンベアの移動手摺着脱工具によれば、持ち手が環部材からなるため、当該移動手摺着脱工具を引く作業において、作業者は、当該環部材の内周に指を引掛けて作業をすることができる。加えて、前記環部材は、鉤棒を構成する直軸部の軸心方向に細長く偏平しているため、当該移動手摺着脱工具を前記軸心方向に引く作業において、作業者は、当該環部材(持ち手)の外周をその幅方向(前記軸心と直交する方向)から、しっかり把持して作業をすることもできる。
実施形態に係る、乗客コンベアの移動手摺着脱工具を用いた移動手摺の着脱対象となるエスカレータの一例の概略構成を示す斜視図である。 上記エスカレータを構成する欄干の一部を示す横面図である。 上記移動手摺着脱工具の、(a)は正面図であり、(b)は左側面図であり、(c)は平面図である。 上記移動手摺着脱工具による移動手摺のガイドレールからの脱着手順を説明するための図である。 上記移動手摺着脱工具による移動手摺のガイドレールからの脱着手順を説明するための図である。 上記移動手摺着脱工具による移動手摺のガイドレールからの脱着手順を説明するための図である。 上記移動手摺着脱工具の持ち手の持ち方の一例を示す図である。 上記移動手摺着脱工具の変形例を示す図である。
以下、実施形態に係る、乗客コンベアの移動手摺着脱工具(以下、単に「工具」と言う。)10について図面を参照しながら説明する。工具10(図3)を用いた作業対象である乗客コンベアには、エスカレータや動く歩道があるが、ここでは、エスカレータを例にして説明する。
〔エスカレータ〕
エスカレータ100は、図1に示すように、無端状に連結されて循環走行する複数の踏段102と、当該複数の踏段102の走行路の両側に当該走行路に沿って立設された欄干104,106を有する。エスカレータ100の乗客は、踏段102の踏面102Aに乗って、下(階下)から上(階上)、または、上から下へと搬送される。欄干104と欄干106とは、同様の構成なので、以下、欄干104および欄干104に関連する構成のみについて説明する。
欄干104は、走行路に沿って立設された複数の欄干パネル108を有する。本例の欄干パネル108はガラス製である。
欄干パネル108の下部には、踏段102側に張り出した内デッキ110、および踏段102とは反対側に張り出した外デッキ112が設けられている。また、踏段102と間隙を空けてスカートガード114が立設されている。
内デッキ110、外デッキ112、およびスカートガード114は、例えば、ステンレス鋼の板体からなる。内デッキ110、外デッキ112、およびスカートガード114は、それぞれ、踏段102の走行方向に沿って複数枚が列設されている。
欄干104は、欄干パネル108の外周に沿い、踏段102と同期した速度で周回走行する移動手摺116を有する。
移動手摺116は、無端ベルト状をしており、図に現れている略半周部分が、欄干パネル108の周縁部に設けられたガイドレール118(図2)に案内され、残りの半周部分が、欄干パネル108下端部(不図示)下方および内デッキ110の下方に敷設されたガイドレール(不図示)に案内されて周回走行する。欄干パネル108の上端縁に沿って走行する区間(乗客が掴む区間)では、ガイドレール118(図2)によって、水平方向に移動するように案内された後、斜行するように案内され、再び水平方向に案内される。
図2に示すように、ガイドレール118は、「W」字様の横断面形状をした、金属材料(例えば、ステンレス鋼)の引き抜き材からなるガイドブラケット120を有する。ガイドブラケット120は、下方に開口したコ字断面の溝部120Aを有する。ガイドブラケット120は、溝部120Aが、ゴムシートからなるグリップ部材122を介して、欄干パネル108の上端縁部に嵌め込まれて、欄干パネル108に固定されている。また、ガイドブラケット120は、横断面において、溝部120Aの両側の、上方に開口したコ字断面の凹部120B,120Cの両端部から互いに反対向きに延出された庇部120D,120Eを有する。
ガイドレール118は、庇部120D,120E各々のほとんどを覆って貼着された摺接部材124,126を有する。摺接部材124,126は、ナイロンの押し出し材からなる。
ここで、ガイドレール118において、庇部120D,120Eおよびこれを覆う摺接部材124,126部分をフランジ部118A,118Bと称することとする。また、ガイドレール118において、符号120F,120Gで指し示す面を(ガイドレール118の)側面(側面120F,120G)と称することとする。後述するように、ガイドレール118において、フランジ部118A,118Bが、移動手摺116の幅方向における両端部が嵌めこまれる部分となる。なお、ガイドレールの種類によっては、摺接部材が設けられておらず、ガイドブラケットの庇部自体が、移動手摺が嵌めこまれるフランジ部となる場合がある。
移動手摺116は、合成ゴムあるいは合成樹脂からなり、横断面が偏平なC字状をしている。移動手摺116は、ガイドレール118に、前記C字断面の開口部を下方に向け、当該C字断面の両端部内面が左右のフランジ部118A,118Bを包囲するような形で嵌め込まれている。
移動手摺116の前記C字の一方の端である第1端116Aとガイドレール118の側面120Fとの間には、隙間C1が、もう一方の端である第2端116Bと側面120Gとの間には,C2が開けられている。
〔移動手摺着脱工具〕
上記のようにガイドレール118に嵌め込まれている移動手摺116をガイドレール118に対して着脱する工具10は、図3に示すように、鉤棒12と持ち手20を有する。
鉤棒12は、金属材料(例えば、鉄鋼材料)からなり、主として、丸棒が屈曲加工されてものである。鉤棒12は、真っ直ぐに延びる直軸部14と、直軸部14の第1の端部14Aから延出された、鉤状に(略L字状に)屈曲してなる鉤状部16を含む。また、鉤状部16の先端には、球状部18が形成されている。
直軸部14の第2の端部14Bに、持ち手20が接合されている。持ち手20は、金属材料製(例えば、鉄鋼材料製)の丸棒が曲げ加工された環部材からなる。持ち手20は、直軸部14の軸心X1方向に細長く偏平した(陸上競技の)トラック状をしている。トラック状とは、二つの半円を二本の平行な直線で結んでなる形状を言う。
ここで、トラック状をした持ち手20において、直軸部14との接合部分に在る半円部を第1半円部20A、もう一方の半円部を第2半円部20B、第1半円部20Aと第2半円部20Bを結ぶ二本の直線部の内、一方を第1直線部20C、もう一方を第2直線部20Dと言うこととする。
上記の形状をした工具10において、持ち手20の幅W1(第1半円部20Aと第2半円部20Bの最外周間の距離)、および長さL1は、持ち手20を幅方向から把持(図7(a))しやすい長さに設定されている。
〔着脱手順〕
上記の構成を有する工具10による、移動手摺116のガイドレール118に対する着脱手順について、図4〜図6を参照しながら説明する。ここでは、先ず、図1に示した、移動手摺116が斜行する区間を上から下まで脱着する場合(取り外す場合)について、説明する。移動手摺116を脱着する作業者は、走行停止中の踏段102の踏面102Aに立って作業を行う。作業者は、最初に、上記斜行する区間における複数の踏段102の内、上段に位置する一または二の踏段102の踏面102Aに立つ。
作業者(不図示)は、片手で工具10の持ち手20を持ち、もう一方の片手を鉤状部16に添えて、鉤状部16を、図4(a)に示すように、上方(矢印T1の向き)移動させ、球状部18を先頭に、隙間C1から、球状部18および鉤状部16の先端部分を移動手摺116の内側に押し込む(図4(b))。
これにより、移動手摺116の第1端116Aを鉤状部16が引掛けた状態となる。作業者は、この引掛けた状態で、図4(b)に示すように、持ち手20を持った手を移動手摺116の長手方向と直交する略水平方向(矢印T2の向き)に引いた後、図4(c)に示すように、引いた状態を維持しながら(矢印T3)、工具10(鉤状部16)を矢印T4の向きに回転させつつ、工具10全体を上方に持ち上げて、移動手摺116の一部(鉤状部16で引掛けられた部分とその近傍)をガイドレール118のフランジ部118Aから外す(図5)。
次に、工具10全体を、鉤状部16の先端部分を中心に、移動手摺116の下方側へ倒して(回転させて)、図6に示すように、移動手摺116の長手方向と略平行にする。
鉤状部16の先端部分が、フランジ部118Aから外れた移動手摺116部分(以下、「離脱部分」と言う。)とフランジ部118Aとの間に挟まれている状態で、作業者は、踏段102(図1)を降りながら持ち手20を持った手を鉤状部16側とは反対向き(矢印T5の向き)に、移動手摺116が斜行する区間に亘って引き続けることにより、前記離脱部分を起点として、連続的に、移動手摺116がフランジ部118Aから前記斜行する区間に相当する長さ分離脱することとなる。
一方のフランジ部118Aから離脱した移動手摺116部分は、他方のフランジ部118B(図2)に向かって、押圧することによって、当該部分がガイドレール118から脱着されることとなる。
上述したように、上記一連の作業のいくつかは、工具10を(直軸部14の軸心X1方向に)引く作業(図4(a)矢印T2、同図(c)の矢印T3、図6の矢印T5)となる。この場合に、工具10の持ち手20は、(トラック状をした)環部材からなるため、作業者は、当該環部材の内周に指を引掛けて作業をすることができる。例えば、図7(a)に示すように持ち手20の第1直線部20Cから第2半円部20Bにかけて、4本の指を引掛けて作業することができる。あるいは、図7(b)に示すように、第2半円部20Bに3本の指を引掛けて作業をすることができる。
さらに、前記環部材は、直軸部14の軸心X1方向に細長く偏平しているため(図3)、図7(c)に示すように、当該環部材(持ち手20)の外周をその幅方向(軸心X1と直交する方向)から把持して作業をすることもできる。
このように、工具10では、作業者が、持ち手20に指を引掛けたり、持ち手20を把持したり、といった具合に、自身の使い勝手に応じた持ち方を選択できる。とは言え、必ずしも一方の持ち方だけをするとは限らない。例えば、ライズの高いエレベータになれば、上記した斜行する区間も相当に長くなるため、当該区間に渡って、工具10を引き続ける作業では、手(指)が非常に疲れてしまう。この場合、途中で持ち方を変えて(すなわち、把持から引掛け、または引掛けから把持)、疲れを少しでも緩和する、といった使い方をすることが考えられる。
なお、移動手摺116をガイドレール118に装着する場合(取り付ける場合)は、以下のように作業を行う。
先ずは、工具10を用いない手作業で、図2に示すガイドレール118のフランジ部118Bに、移動手摺116の外れている部分全長に亘って、幅方向における対応する端部部分(第2端116B側端部部分)を嵌めこむ。
次に、片手で工具10を持ち、鉤状部16の先端部分が上方に向き、かつ工具10(の軸心X1)が移動手摺116の長手方向と略平行となる姿勢で、当該先端部分を移動手摺116の第1端116Aに引掛ける。工具10をひねって(軸心X1を中心に回転させて)、引掛けた第1端116Aが、フランジ部118Aの先端かそれよりも外方に位置するまで、当該引掛けた部分を弾性変形(以下、この部分を「弾性変形部位」と言う。)させる。
そして、そのまま、持ち手20を持った手を鉤棒12とは反対に引き続けると共に、反対の手で、前記弾性変形部位の近傍をフランジ部118Aに向かって押圧することによって、連続的に、移動手摺116がガイドレール118に嵌め込まれていくこととなる。このように、移動手摺116の装着する際にも、工具10を引いて行う作業は必要となる。
以上、本発明に係る、乗客コンベアの移動手摺着脱工具を実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上記した形態に限らないことは言うまでもない。特に、持ち手に関しては、図8(a)〜図8(c)に示す変形例1〜3のような形態としても構わない。なお、変形例1〜3のいずれも、鉤棒の形態は、上記実施形態の工具10における鉤棒12と同様の形態なので、工具10と同じ符号を付して、その説明は省略することとする。また、持ち手も正面視における環部材の形状が、工具10とは、異なっているだけなので、変形例1〜3については、正面図のみを示すこととする。
(変形例1)
図8(a)に示すように、変形例1に係る工具30の持ち手32は、だるま穴状をしている。だるま穴とは、第1の円弧と前記第1の円弧よりも径の大きな円弧を二本の平行な直線で結んでなる形状を言う。
ここで、だるま穴状をした持ち手32において、直軸部14との接合部分に在る円弧部を第1の円弧部32A、第1の円弧部32Aよりも径の大きな円弧部を第2の円弧部32B、第1の円弧部32Aと第2の円弧部32Bを結ぶ二本の平行な直線部の内、一方を第1直線部32C、もう一方を第2直線部32Dと言うこととする。
第2の円弧部32Bの内周の半径を、工具10の第2半円部20B(図3)の内周の半径よりも大きくすることで、図7(b)に示すような持ち方をした場合における指にかかる負担を工具10よりも軽減することができる。一方で、第1直線部32Cと第2直線部32D部分における持ち手32の幅W2を、工具10の幅W1よりも短くすることにより、持ち手全体のコンパクト性が損なわれない。
さらに、持ち手32の外周を幅方向に把持して、工具30を引いて行う作業の場合、第1直線部32C、第2直線部32D部分よりも幅の広い第2の円弧部32Bが、把持した手の持ち手32に対するすべり止めとして機能するため、作業性が向上する。
(変形例2)
図8(b)に示すように、変形例2に係る工具40の持ち手42を構成する環部材は、その外周における、直軸部14の軸心X1と直交する方向の幅Wxが、直軸部14との接合部位(直軸部14の第2の端部14B)から遠ざかるにしたがって漸増する形状に形成されている。また、当該環部材において、前記接合部位とは反対側に位置する内周部分が、直軸部14に向かって弓なりに膨出した膨出部42Aに形成されている。
膨出部42Aを設けることにより、図7(b)に示すような持ち方をした場合における指にかかる負担を工具10、工具30よりも軽減することができる。
また、持ち手42を、その幅Wxが上記のように漸増する形状としているため、工具40を引いて行う作業の場合、把持される部分全体が、把持した手の持ち手42に対するすべり止めとして機能するため、作業性が向上する。
(変形例3)
図8(c)に示すように、変形例3に係る工具50の持ち手52は、工具10(図3)の持ち手20における第1直線部20Cと第2直線部20Dが互いに近づく向きに湾曲され、持ち手52の長手方向(軸心X1の方向)の中央領域をくびれさせた形状としている。
ここで、工具50の持ち手52において、工具10の持ち手20の第1半円部20A、第2半円部20Bに相当する部分を、それぞれ、第1半円部52A、第2半円部52Bと言うこととする。また、第1直線部20Cを湾曲させたような部分を第1湾曲部52C、第2直線部20Dを湾曲させたような部分を第2湾曲部52Dと言うこととする。
持ち手52の長手方向(軸心X1の方向)の中央領域をくびれさせた形状とすることにより、持ち手52のくびれ部分(第1湾曲部52C、第2湾曲部52D)を含む外周を幅方向に把持した場合、軸心X1方向におけるどちらの向きに対しても、把持した手の持ち手52に対するすべり止め機能が発揮されることとなる。これにより、例えば、図4(a)に示すような、工具50を引く動作を伴わない作業において、持ち手52を安定して把持することができる。
以上、本発明に係る、乗客コンベアの移動手摺着脱工具を実施形態およびその変形例に基づいて説明してきたが、本発明は、上記した形態に限らないことは勿論であり、例えば、以下の形態としても構わない。
(1)上記実施形態およびその変形例1〜3では、持ち手20,32,42,52を構成する環部材を、丸棒が曲げ加工されてなるものとしたが、これに限らず、例えば、環部材は、金属材料からなる板材を打ち抜き加工して作製しても構わない。
(2)上記実施形態およびその変形例1〜3では、持ち手の外周に直軸部14の第2の端部14Bを付き合わせた状態で、溶接によって、両者を接合しているが、これに限らず、正面視(図3(a)、図8)で、直軸部14の第2の端部14B部分を持ち手の一部に重ねた状態で、溶接によって、両者を接合しても構わない。
(3)上記実施形態では、工具10によって移動手摺を着脱する乗客コンベアとして、エスカレータを例にしたが、工具10は、エスカレータに限らず、他の乗客コンベア、例えば、パレット式やゴムベルト式の動く歩道にも使用できる。すなわち、環状に連結された複数のパレットからなる無端搬送体やゴムベルトからなる無端搬送体を循環走行させて乗客を搬送する動く歩道の、無端搬送体の走行路に沿って立設された欄干の移動手摺の着脱にも使用できる。
本発明に係る、乗客コンベアの移動手摺着脱工具は、例えば、エスカレータにおける移動手摺の着脱に好適に利用可能である。
10,30,40,50 乗客コンベアの移動手摺着脱工具
12 鉤棒
14 直軸部
14A 第1の端部
14B 第2の端部
16 鉤状部
20,32,42,52 持ち手

Claims (4)

  1. 直軸部と当該直軸部の第1の端部から延出された、鉤状に屈曲してなる鉤状部とを含む鉤棒と、
    前記直軸部の、前記第1の端部とは反対側の第2の端部に接合された持ち手と、
    を有し、
    前記持ち手が前記直軸部の軸心方向に細長く偏平した環部材からなることを特徴とする、乗客コンベアの移動手摺着脱工具。
  2. 前記環部材は、二つの半円を二本の平行な直線で結んでなるトラック状をしていることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの移動手摺着脱工具。
  3. 前記環部材は、第1の円弧と当該第1の円弧よりも径の大きな第2の円弧を二本の平行な直線で結んでなるだるま穴状をしており、前記第1の円弧に相当する部分が前記直軸部に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの移動手摺着脱工具。
  4. 前記環部材は、外周における前記軸心と直交する方向の幅が、前記直軸部との接合部位から遠ざかるにしたがって漸増する形状に形成されており、前記接合部位とは反対側に位置する内周部分が、前記直軸部に向かって弓なりに膨出した形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの移動手摺着脱工具。
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