以下では、本発明の実施の形態に係る照明器具について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。従って、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態等は、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1について、図1から図5を用いて説明する。
[照明器具の構成]
図1は、実施の形態1に係る照明器具1の外観斜視図である。
照明器具1は、天井又は壁等に取り付けられる照明器具である。照明器具1が天井又は壁等に取り付けられ、使用されるときには、照明器具1は例えば前面カバー30に覆われた状態になる。従って、図1に示されるように、照明器具1の見た目(外観)は、例えば、前面カバー30の見た目(外観)となる。また、照明器具1を上面視した場合(z軸方向から見た場合)の照明器具1の寸法は、例えば130mm程度である。また、照明器具1の厚み(z軸方向の長さ)は例えば50mm程度である。なお、以下の実施の形態では、+z軸方向を上側、−z軸方向を下側と表現する。
図2は、実施の形態1に係る照明器具1の分解斜視図である。図2の(a)は、照明器具1を上側から見た分解斜視図である。図2の(b)は、照明器具1を下側から見た分解斜視図である。
図2に示されるように、照明器具1は、取付部10、器具本体20及び前面カバー30を備える。
取付部10は、被取付部(天井又は壁等)に取り付けられる部材である。取付部10は、取付板11、電線挿通孔12、ねじ孔13及びねじ受け孔14を有する。取付部10の材質は、例えば金属である。
取付板11は、被取付部(天井又は壁等)に取り付けられる板である。取付板11は、例えば円形形状を有する。なお、取付板11の形状は、円形形状に限らず、多角形形状等でもよい。
電線挿通孔12は、天井又は壁等からの電線(例えばVVFケーブル)を器具本体20へ挿通するための孔であり、取付板11に設けられる。
ねじ孔13は、取付板11を天井又は壁等に取り付けるためのねじ(図示せず)を通す孔であり、取付板11に設けられる。
ねじ受け孔14は、器具本体20を取付部10に取り付けるためのねじ(図示せず)を受ける孔であり、取付板11から下側へ突出した突起に設けられた孔である。ねじ受け孔14には、例えば、ねじを受けるためのねじ山が設けられる。
器具本体20は、取付部10に取り付けられて固定される。器具本体20は、例えば、円形形状の底面の周縁から上側へ向けて第2の周壁24が突出した略有底円筒形状の上側が開口した筐体である。器具本体20は、上側の開口に取付部10が嵌め込まれるようにして取付部10に取り付けられる。器具本体20は、底面にも開口を有し、底面の開口には透光性カバー27が取り付けられる。器具本体20には、電源回路21、発光部22及び端子台23が設けられる。また、電源回路21、発光部22及び端子台23は、器具本体20が有する第2の周壁24に囲まれる。器具本体20は、後述する発光部22の点灯により発生する熱を放熱するための放熱体として、例えばアルミ材により形成される。また、器具本体20は、第2の係合部25及びガイド孔26を有する。
電源回路21は、発光部22に供給するための電力を生成する電源回路である。電源回路21は、例えば交流電力から直流電力を生成する。
発光部22は、透光性カバー27へ光を発する光源であり、表面実装(SMD:Surface Mount Device)型の発光モジュールであって、基板と、基板に実装されたLED(Light Emitting Diode)パッケージとを備える。なお、発光部22は、COB(Chip On Board)型の発光モジュールであってもよい。
端子台23は、電線挿通孔12から器具本体20へ挿通された電線を電源回路21へ中継接続する。これにより、電源回路21は、例えば交流電力が供給される。
第2の周壁24は、電源回路21、発光部22及び端子台23を側方から囲む外周形状が例えば環状の周壁である。第2の周壁24により、電源回路21、発光部22及び端子台23は保護される。なお、第2の周壁24は、周壁面に開口を有してもよく、図2に示されるように、連続して繋がった周でなくてもよい。
第2の係合部25は、後述する前面カバー30を器具本体20に取り付ける構造を有する。例えば、第2の係合部25は、第2の周壁24の外周面に設けられたねじ山である。具体的には、第2の係合部25は、第2の周壁24の周方向に螺旋状に延びるように設けられたねじ山である。より具体的には、第2の係合部25は、第2の周壁24の外周面を底面側から徐々に上側へ移動しながら周方向に延びるねじ山であり、第2の周壁24が周壁面に有する開口を除いて連続して延びるように設けられる。なお、第2の係合部25は、最低限ねじの作用が得られる長さで断続的に設けられてもよい。
ガイド孔26は、ねじ受け孔14が挿入される孔である。ねじ受け孔14がガイド孔26に挿入されることで、取付部10と器具本体20との位置関係が決まる。そして、ガイド孔26を介してねじ止めがされることで、器具本体20が取付部10に固定される。
透光性カバー27は発光部22を覆って、器具本体20に取り付けられる。つまり、透光性カバー27は、器具本体20の外面の一部を構成し、発光部22を保護している。透光性カバー27は、発光部22が発する光を器具本体20の外部に透光する材料で構成されている。透光性カバー27は、例えば、アクリル又はポリカーボネート等の樹脂材料、又は、ガラス材料等により形成される。透光性カバー27は、例えば発光部22からの光を集光するための集光機能を有してもよい。例えば、透光性カバー27は、フレネルレンズであってもよい。また、透光性カバー27に発光部22からの光を拡散するための光拡散機能を持たせてもよい。
前面カバー30は、底部31の周縁から第3の周壁34が突出した略有底円筒形状の上側が開口したカバーである。前面カバー30は、透光性カバー27が取り付けられた器具本体20を透光性カバー27が取り付けられた底面側から覆って、器具本体20に取り付け可能なカバーである。照明器具1の外観は、前面カバー30が器具本体20に取り付けられたときに、図1に示されるように前面カバー30の外観となる。前面カバー30は、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラス又はシリコン樹脂等により形成され透光性を有する。また、前面カバー30は、光拡散性を有し、透光性カバー27から照射される光を拡散する。前面カバー30は、底部31、第1の周壁32、第1の係合部33及び第3の周壁34を有する。
底部31は、前面カバー30が器具本体20を覆うときに、透光性カバー27と対向する。つまり、底部31は、器具本体20の透光性カバー27が取り付けられた底面側を覆う。底部31は、曲面形状を有し、透光性カバー27から照射された光を受け、照明器具1の外へ光を拡散して放出する。
第1の周壁32は、底部31から被取付部100に向かって突出した内周形状が環状の周壁である。第1の周壁32の内径は、第2の周壁24の外径よりも大きく、前面カバー30が器具本体20を覆うときに、第1の周壁32の内周面と第2の周壁24の外周面は周方向に沿って対向する。つまり、第1の周壁32は、第2の周壁24を側面から囲む。
第1の係合部33は、前面カバー30を器具本体20に取り付ける構造を有する。例えば、第1の係合部33は、第1の周壁32の内周面に設けられたねじ山である。具体的には、第1の係合部33は、第1の周壁32の内周面の周方向に螺旋状に延びるように設けられたねじ山である。より具体的には、第1の係合部33は、第1の周壁32の内周面を底部31側から徐々に上側へ移動しながら周方向に延びるねじ山であり、ねじ山が最低限ねじの作用が得られる長さで断続的に延びるように設けられる。なお、第1の係合部33は、第2の係合部25と同じように、ねじ山が連続して延びるように設けられてもよい。
第1の係合部33と第2の係合部25とにより、前面カバー30は、別途、締結部材(ねじ等)を使用することなく器具本体20に取り付けられる。具体的には、後述する図4で詳細に説明する。
第3の周壁34は、底部31の周縁から突出し、第1の周壁32を囲む周壁である。以下、第3の周壁34について、図3で詳細に説明する。
図3は、実施の形態1に係る照明器具1の上面図及び断面図である。図3では、取付部10が被取付部100(天井又は壁等)に取り付けられ、器具本体20が取付部10に取り付けられ、前面カバー30が器具本体20に取り付けられた状態の照明器具1が示される。取付部10及び器具本体20はねじ(図示せず)で固定される。前面カバー30を器具本体20に取り付ける方法については後述する図4で詳細に説明する。図3の(a)には、照明器具1の上面図が示される。図3の(b)には、図3の(a)に示されるIII−III線における断面が示される。また、図3の(b)には、照明器具1の構成要素ではない被取付部100が示されている。
発光部22が発した光は、発光部22を覆う透光性カバー27から照射され、底部31及び第1の周壁32から放出される。底部31は、透光性カバー27から照射された光を拡散して照明器具1の外へ放出する。同様に、第1の周壁32は、透光性カバー27から照射された光を拡散して放出する。このとき、前面カバー30が器具本体20に取り付けられた状態では、図3の(b)に示されるように、第1の周壁32の内周面と第2の周壁24の外周面とが接近し、第1の周壁32の外周面に第2の周壁24の影が映し出される。これに対して、第3の周壁34においても発光部22から照射された光が拡散されて放出される。また、図3の(b)に示されるように、第3の周壁34と第1の周壁32との間には空間が設けられ、第3の周壁34は、この空間越しに第1の周壁32を囲む。従って、第1の周壁32と第3の周壁34との間の空間によって、第1の周壁32の外周面に映し出された第2の周壁24の影は薄くなる。つまり、第3の周壁34は、第1の周壁32に映し出された第2の周壁24の影を、照明器具1の外部へ映し出すことを抑制するために設けられた周壁である。
次に、別途、締結部材(ねじ等)を使用することなく前面カバー30が器具本体20に取り付けられる構成を、照明器具1が有することを図3の(b)を用いて説明する。
上述したように、第1の周壁32の内径は、第2の周壁24の外径よりも大きい。また、第1の周壁32の内周面には、第1の係合部33が設けられ、第2の周壁24の外周面には第2の係合部25が設けられる。具体的には、第1の周壁32は、第1の周壁32の内周面より内側に突出した突起(第1の係合部33)を有し、第2の周壁24は、第2の周壁24の外周面より外側に突出した突起(第2の係合部25)を有する。このとき、第1の係合部33及び第2の係合部25は、第2の周壁24の第2の係合部25が設けられた箇所の外径が、第1の周壁32の第1の係合部33が設けられた箇所の内径より大きくなるように設けられる。これにより、図3の(b)に示されるように、第1の係合部33と第2の係合部25とが掛かり合う状態になることで、前面カバー30が別途、締結部材(ねじ等)を使用することなく器具本体20に取り付けられる。言い換えると、第1の係合部33が第2の係合部25に支えられる状態、さらに言い換えると、第1の係合部33が第2の係合部25に引っ掛かる状態になることで、前面カバー30が別途、締結部材(ねじ等)を使用することなく器具本体20に取り付けられる。
従って、前面カバー30は、第1の係合部33と第2の係合部25とが掛かり合うことで、器具本体20に取り付けられ、第1の係合部33と第2の係合部25との掛かり合いが解除されることで取り外される。
[前面カバーを器具本体に取り付ける方法]
次に前面カバー30を器具本体20に取り付ける方法について説明する。
図4は、実施の形態1に係る前面カバー30を器具本体20に取り付ける方法を説明する図である。
図4には、取付部10が被取付部100に取り付けられ、そして器具本体20が取付部10に取り付けられた状態が示されている。被取付部100は、例えば天井である。このように、取付部10及び器具本体20が固定された状態で、前面カバー30は取り付けられる。なお、被取付部100は壁であってもよい。
図4に示されるように、まず、前面カバー30の開口が被取付部100側を向くようにして、前面カバー30が第1の周壁32の軸方向の器具本体20側(天井側)へ移動させられることで、第2の周壁24が第1の周壁32の内側に挿入される(図4に示される矢印i)。次に、第2の周壁24が第1の周壁32の内側に挿入された後も、前面カバー30が天井側へ移動させられることで、第2の係合部25は、第1の係合部33と接触する。そして、第1の係合部33と第2の係合部25とは、第1の係合部33と第2の係合部25とが接触した状態で前面カバー30が第1の周壁32の軸回り(例えば時計回り)に回転させられることで掛かり合う(図4に示される矢印ii)。つまり、第1の係合部33と第2の係合部25とは、第1の周壁32が第2の周壁24にねじ入れられることで掛かり合い、前面カバー30は、器具本体20に螺合して取り付けられる。また、取り付けられた前面カバー30が、例えば反時計回りに回転させられることで、第1の係合部33と第2の係合部25との掛かり合いは解除され、前面カバー30は器具本体20から取り外される。
このように、前面カバー30は、第1の係合部33と第2の係合部25とが掛かり合うことで、器具本体20に着脱自在に取り付けられる。
なお、前面カバー30は、透光性を有し透光性カバー27から照射される光を拡散するカバーであったが、これに限らない。例えば前面カバー30は、透光性を有さず透光性カバー27から照射される光を通過させる開口35を有する前面カバー30aであってもよい。
図5は、実施の形態1に係る透光性を有さない前面カバー30aが取り付けられた照明器具1を説明する図である。図5には、図3の(b)における透光性を有する前面カバー30が、透光性を有さない前面カバー30aに置き換えられたときの断面が示されている。
前面カバー30aは、円形形状の底部31aの周縁から第1の周壁32aが突出した略有底円筒形状の上面側が開口したカバーである。第1の周壁32aには、第1の係合部33aが設けられる。第1の係合部33aは、第1の係合部33と同様に、第2の係合部25と掛かり合う構造を有し、前面カバー30aは器具本体20に螺合される。前面カバー30aは、透光性を有さない例えば合成樹脂材料等により形成される。また、前面カバー30aは、略有底円筒形状であるが、底部31aには開口35が設けられる。開口35は、透光性カバー27から照射された光を通過させる。つまり前面カバー30aが取り付けられた照明器具1は、透光性カバー27により集光された光をそのまま照明器具1の外へ放出する。
このように、透光性カバー27により集光された光をそのまま照明器具1の外へ放出する前面カバー30aが、器具本体20に着脱自在に取り付けられてもよい。
[効果等]
照明器具の外観を変えたいという要望がある。これに対して、例えば、照明器具の前面(光を主に放出する面)を覆う前面カバーが取り換えられることで照明器具の外観が変えられる。
しかし、前面カバーがねじ又は接着剤等で固定されていることがあり、ユーザが容易にカバーを取り替えることができないことがある。
そこで、本実施の形態に係る照明器具1は、被取付部100に取り付けられる取付部10と、取付部10に取り付けられ、発光部22及び発光部22に電力を供給する電源回路21が設けられた器具本体20と、発光部22を覆って、器具本体20に取り付けられる透光性カバー27とを備える。また、照明器具1は、透光性カバー27が取り付けられた器具本体20を覆って、器具本体20に取り付け可能な前面カバー30を備える。前面カバー30には、前面カバー30を器具本体20に取り付けるための第1の係合部33が設けられ、器具本体20には、前面カバー30を器具本体20に取り付けるための第2の係合部25が設けられる。そして、前面カバー30は、第1の係合部33と第2の係合部25とが掛かり合うことで、器具本体20に着脱自在に取り付けられる。
これにより、器具本体20と前面カバー30とが掛かり合うため、別途、締結部材(ねじ等)を使用することなく、ユーザが前面カバー30を容易に着脱することができる。つまり、前面カバー30が容易に着脱できるため、前面カバー30を形状等の異なる前面カバーに取り換えることができる。例えば、外観が角柱、円柱、角錐又は円錐等の立体形状の異なる前面カバーが取り換えられてもよい。また、色の異なる前面カバーが取り換えられてもよい。また、光拡散の度合いの異なる前面カバーが取り換えられてもよい。従って、ユーザは、前面カバー30を容易に取り換えることができ、照明器具1の外観を変えることができる。
また、前面カバー30が着脱されることによっても、照明器具1の外観を変えることができる。例えば、前面カバー30が取り付けられている場合には、照明器具1の外観は照明器具1を覆っている前面カバー30の外観となる。一方、前面カバー30が取り外されている場合には、照明器具1の外観は前面カバー30が取り外された照明器具1の器具本体20が露出された外観となる。ただし、前面カバー30が取り外されている場合には、発光部22が透光性カバー27で保護されていることが好ましい。また、前面カバー30が取り外されている場合には、埃等の進入から器具本体20を保護するために、第2の周壁24には開口が設けられず、第2の周壁24が器具本体20の側面を全周囲っていることが好ましい。このように、前面カバー30が着脱されることによっても、照明器具1の外観を変えることができる。
また、前面カバー30は、透光性を有し透光性カバー27から照射される光を拡散する。
また、前面カバー30は、透光性を有さず透光性カバー27から照射される光を通過させる開口を有する。
これにより、透光性を有し光を拡散する前面カバー30が取り付けられた場合には、照明器具1から放出される光を拡散光にすることができる。また、透光性を有さず透光性カバー27から照射される光を通過させる開口を有する前面カバー30が取り付けられた場合には、照明器具1から放出される光を透光性カバー27で例えば集光された光等に変えることができる。また、ユーザは、透光性を有し光を拡散する前面カバーと透光性を有さず透光性カバー27から照射される光を通過させる開口を有する前面カバーとを容易に取り換えることができ、照明器具1の外観を変えることができる。
また、前面カバー30は、底部31と、底部31から突出した第1の周壁32と、を有する。器具本体20は、電源回路21及び発光部22を囲む第2の周壁24を有する。そして、底部31及び第1の周壁32は、第2の周壁24を覆う。
これにより、器具本体20は、前面カバー30の底部31及び第1の周壁32により、周囲のより多くの領域を覆われる。従って、ユーザが前面カバー30を取り換えることで、照明器具1の外観をより変えることができる。
また、前面カバー30は、底部31の周縁から突出し、第1の周壁32を囲む第3の周壁34を有する。
これにより、前面カバー30が透光性を有し、光を拡散させるカバーの場合、器具本体20と接触している第1の周壁32に器具本体20の影が映るが、器具本体20の影が映った第1の周壁32をさらに第3の周壁34が覆うため、器具本体20の影を目立たなくすることができる。
また、第1の周壁32は、内周形状が環状であり、第1の係合部33は、第1の周壁32の内周面に設けられたねじ山である。また、第2の周壁24は、外周形状が環状であり、第2の係合部25は、第2の周壁24の外周面に設けられたねじ山である。そして、第1の係合部33と第2の係合部25とは、第1の周壁32に第2の周壁24がねじ入れられることで、掛かり合う。
これにより、前面カバー30は、ねじ入れる及びねじ外すという簡単な動作で器具本体20に着脱されるため、ユーザが前面カバー30をより容易に取り換えることができる。また、前面カバー30は、ねじの作用で取り付けられるため、意図的に取り外すとき以外には外れにくくなる。
(実施の形態1の変形例)
以下、実施の形態1の変形例について、図6から図9を用いて説明する。
実施の形態1の変形例の照明器具1aは、器具本体20及び前面カバー30の側面を囲むための、筒状の枠体40を備える。この点が、実施の形態1の照明器具1と異なる。それ以外の構成要素は実施の形態1の照明器具1におけるものと同じであるため、説明は省略する。
図6は、実施の形態1の変形例に係る照明器具1aの外観斜視図である。
照明器具1aは、天井又は壁等に取り付けられる照明器具である。照明器具1aが天井又は壁等に取り付けられ、使用されるときには、照明器具1aは前面カバー30及び枠体40に覆われた状態になる。従って、図6に示されるように、照明器具1aの見た目(外観)は、例えば、前面カバー30及び枠体40の見た目(外観)となる。
図7は、実施の形態1の変形例に係る照明器具1aを下側から見た分解斜視図である。図7には、取付部10に器具本体20が取り付けられた状態の分解斜視図が示されている。
図7に示されるように、照明器具1aは、さらに枠体40を備える。
枠体40は、照明器具1aを装飾する飾りである。枠体40は、軸方向に(z軸方向)に開口42及び開口43が設けられた円筒形状を有し、器具本体20及び前面カバー30を囲むように取り付けられる。枠体40は、例えば透光性を有さない合成樹脂材料により形成される。なお、枠体40は、例えば透光性を有してもよく、前面カバー30から放出された光を透光してもよい。また、枠体40は、前面カバー30から放出された光を反射してもよい。また、枠体40は、例えば階段状に形成され、開口42から開口43に向けて、内径及び外径が大きくなる。枠体40は、開口42に突起部41を有する。
突起部41は、枠体40の一方の開口(開口42)に近い内周面に周方向に延びるように設けられた突起である。突起部41は、枠体40の開口42に近い内周面から例えば略垂直に突出している。また、突起部41は、枠体40の突起部41における内径が、枠体40の内周面の内径のうち最も小さくなるように設けられる。突起部41について、図8でより詳細に説明する。
図8は実施の形態1の変形例に係る照明器具1aの上面図及び断面図である。図8では、図3に示される照明器具1から、さらに、枠体40が取り付けられた状態の照明器具1aが示される。枠体40を取り付ける方法については後述する図9で詳細に説明する。図8の(a)には、照明器具1aの上面図が示される。図8の(b)には、図8の(a)に示されるVIII−VIII線における断面が示される。また、図8の(b)には、照明器具1aの構成要素ではない被取付部100が示されている。
図8の(b)に示されるように、突起部41は、枠体40の突起部41における内径が、第3の周壁34の先端における外径よりも小さくなるように設けられる。これにより、前面カバー30の第3の周壁34の先端が、開口43から開口42へ向けて枠体40の内側に挿入されていくと、第3の周壁34と突起部41とが接触する。なお、前面カバー30が取り付けられたときに、第3の周壁34の先端面と突起部41の突出方向が略垂直になるように、突起部41は設けられることが好ましい。図8の(b)には、第3の周壁34と突起部41とが接触した状態が示されている。次に、枠体40を取り付ける方法について説明する。
図9は、実施の形態1の変形例に係る枠体40を取り付ける方法を説明する図である。
図9には、取付部10が被取付部100(例えば天井)に取り付けられ、そして器具本体20が取付部10に取り付けられた状態が示されている。このように、取付部10及び器具本体20が固定された状態で、前面カバー30及び枠体40は取り付けられる。
図9に示されるように、まず枠体40が被取付部100に取付部10と一体となって取り付けられた器具本体20を囲む。そして、第1の係合部33と第2の係合部25とが掛かり合うことで、前面カバー30が、器具本体20に螺合して取り付けられる。このとき、枠体40は、突起部41が第3の周壁34の先端により枠体40の軸方向へ押圧され、被取付部100と挟持される。
ここで、枠体40を取り付ける方法についてより具体的に説明する。ユーザは枠体40を例えば左手で持ち上げ、枠体40の開口42側から器具本体20を枠体40の内側へ挿入する。ユーザが引き続き枠体40を持ち上げることで、枠体40の開口42は例えば被取付部100に接触する。次に、ユーザは前面カバー30を例えば右手で持ち上げ、図4で説明したように、前面カバー30を器具本体20に螺合して取り付ける。突起部41は、枠体40の突起部41における内径が、第3の周壁34の先端における外径よりも小さくなるように設けられているため、ユーザが前面カバー30を回転させていくと、前面カバー30は被取付部100側へ移動していき、突起部41と第3の周壁34の先端とが接触する。さらに前面カバー30が回転させられると、突起部41が第3の周壁34の先端により枠体40の軸方向(被取付部100側)へ押圧されるため、枠体40は、被取付部100と前面カバー30とに挟まれて固定される。
このように、枠体40は、前面カバー30の回転量に応じて被取付部100と前面カバー30とに挟まれて固定される。これにより、前面カバー30の回転量を調整することで、突起部41の厚み(z軸方向の長さ)、又は、突起部41が設けられる位置が異なる枠体40を取り付けることができる。例えば、突起部41の厚みが厚い場合には、前面カバー30の回転量を少なくし、突起部41の厚みが薄い場合には、前面カバー30の回転量を多くする。また、前面カバー30が器具本体20から取り外される方向へ回転させられることで、枠体40も取り外される。なお、取付部10の大きさが枠体40の開口42側の外径よりも大きい場合には、枠体40は、前面カバー30の回転量に応じて、被取付部100の代わりに取付部10と前面カバー30とに挟まれて固定されてもよい。
なお、図5に示されるように、器具本体20に第3の周壁34を有さない前面カバー30aが螺合される場合にも、枠体40が着脱されてもよい。この場合、突起部41は、枠体40の突起部41における内径が、第1の周壁32aの先端における外径よりも小さくなるように設けられる。ユーザが前面カバー30aを回転させていくと、前面カバー30aは被取付部100側へ移動していき、突起部41と第1の周壁32aの先端とが接触する。さらに前面カバー30aが回転させられると、突起部41が第1の周壁32aの先端により枠体40の軸方向(天井方向)へ押圧されるため、枠体40は、被取付部100と前面カバー30aとに挟まれて固定される。
このように、照明器具1aは、器具本体20及び前面カバー30を囲むための筒状の枠体40を備え、枠体40は、第1の周壁32が第2の周壁24にねじ入れられることで前面カバー30と被取付部100又は取付部10とに挟まれ、挟持される。
これにより、ユーザは前面カバー30を器具本体20に着脱自在に取り付けることで、枠体40を着脱自在に取り付けることができる。枠体40は、照明器具1aを装飾する飾りであるため、ユーザは、枠体40を取り付けることで照明器具1aの外観を変えることができる。また、枠体40が容易に着脱できるため、枠体40を形状等の異なる枠体40に取り換えることができる。例えば、枠体40は、第1の周壁32が第2の周壁24にねじ入れられて、前面カバー30と天井、壁又は取付部10とに挟まれるため、高さの異なる枠体40が取り換えられる。つまり、照明器具1は、高さの異なる枠体40が取り換えられる構造を有するため、枠体40が取り換えられることによる照明器具1の外観の変更を容易にする。また、枠体40を色の異なる枠体40に取り換えることができる。例えば木目調のカラー、メタリックなカラー等の枠体40が取り換えられてもよい。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2について、図10及び図11を用いて説明する。
実施の形態2の照明器具2は、取付部10の代わりに取付部50を備え、器具本体20の代わりに器具本体60を備える点が実施の形態1の照明器具1と異なる。それ以外の構成要素は実施の形態1の照明器具1におけるものと同じであるため、説明は省略する。
図10は、実施の形態2に係る照明器具2の外観斜視図である。図10には、照明器具2の構成要素ではない被取付部101が示されている。被取付部101は、引掛シーリングである。
照明器具2は、被取付部101(引掛シーリング)に取り付けられる照明器具である。照明器具2が被取付部101に取り付けられ、使用されるときには、照明器具2は前面カバー30に覆われた状態になる。従って、図10に示されるように、照明器具2の見た目(外観)は、例えば、前面カバー30の見た目(外観)となる。
図11は、実施の形態2に係る照明器具2を上側から見た分解斜視図である。
図11に示されるように、照明器具2は取付部50、器具本体60及び前面カバー30を備える。前面カバー30は実施の形態1におけるものと同じであるため説明は省略する。
取付部50は、被取付部101に取り付けられる取付板である。取付部50には、被取付部101に取り付けられる引掛栓刃部51が設けられている。取付部50は、例えば合成樹脂材料により形成される。
引掛栓刃部51は、照明器具2を被取付部101と電気的及び機械的に接続するための例えばアダプタ装置であり、被取付部101が有する1対の刃受けに接続される1対の引掛栓刃51aを有する。
器具本体60は、端子台23が備えられていない点が器具本体20と異なる。器具本体60は、照明器具2を被取付部101と電気的及び機械的に接続するための引掛栓刃部51を備えるため、天井又は壁等からの電線を中継接続する端子台23が備えられなくてもよい。それ以外の器具本体60の構成要素は器具本体20におけるものと同じであるため、説明は省略する。
実施の形態2における前面カバー30を器具本体60に取り付ける方法は、実施の形態1で説明した前面カバー30を器具本体20に取り付ける方法と同じである。つまり、引掛シーリングに取り付けられる照明器具2は、天井又は壁等に直接取り付けられる照明器具1と同様に第1の係合部33と第2の係合部25とが掛かり合うことで前面カバー30が取り付けられる。
このように、取付部50には、被取付部101に取り付けられる引掛栓刃部51が設けられている。
これにより、引掛シーリングに取り付けられる照明器具2について、ユーザが前面カバー30を容易に取り換えることができ、照明器具2の外観を変えることができる。
(実施の形態2の変形例)
以下、実施の形態2の変形例について、図12及び図13を用いて説明する。
実施の形態2の変形例の照明器具2aは、器具本体60及び前面カバー30の側面を囲むための、筒状の枠体40を備える。この点が、実施の形態2の照明器具2と異なる。それ以外の構成要素は実施の形態2の照明器具2におけるものと同じであるため、説明は省略する。
図12は、実施の形態2の変形例に係る照明器具2aの外観斜視図である。
照明器具2aは、被取付部101(引掛シーリング)に取り付けられる照明器具である。照明器具2aが被取付部101に取り付けられ、使用されるときには、照明器具2aは前面カバー30及び枠体40に覆われた状態になる。従って、図12に示されるように、照明器具2aの見た目(外観)は、例えば、前面カバー30及び枠体40の見た目(外観)となる。枠体40は、実施の形態1の変形例におけるものと同じであるため詳細な説明は省略する。
次に、実施の形態2の変形例における枠体40を取り付ける方法について図13を用いて説明する。
図13は実施の形態2の変形例に係る照明器具2aの上面図及び断面図である。図13では、図8に示される照明器具1aから、枠体40が取り付けられた状態の照明器具2aが示される。図13の(a)には、照明器具2aの上面図が示されるが、照明器具2aの構成要素ではない被取付部101が示されている。図13の(b)には、図13の(a)に示されるXIII−XIII線における断面が示される。また、図13の(b)には、照明器具2aの構成要素ではない被取付部100及び101が示されている。
図13の(b)に示されるように、突起部41は、枠体40の突起部41における内径が、第3の周壁34の先端における外径よりも小さくなるように設けられる。これにより、前面カバー30が器具本体60に螺合していくことで、前面カバー30の第3の周壁34の先端が、開口43から開口42へ向けて枠体40の内側に挿入されていき、第3の周壁34と突起部41とが接触する。そして、さらに前面カバー30が回転させられると、突起部41が第3の周壁34の先端により枠体40の軸方向(天井方向)へ押圧されるため、枠体40は、取付部50と前面カバー30とに挟まれて固定される。実施の形態1の変形例においては、枠体40は、被取付部100又は取付部10と前面カバー30とに挟まれて固定されたが、実施の形態2の変形例では、枠体40は、被取付部100とは挟まれない。照明器具2aは、被取付部101に取り付けられているため、取付部50と被取付部100との間に少なくとも被取付部101の厚み(z軸方向の長さ)に相当する隙間が生じる。これにより、枠体40は、取付部50と前面カバー30とに挟まれて固定されることが好ましい。
このように、枠体40は、前面カバー30の回転量に応じて取付部50と前面カバー30とに挟まれて固定される。これにより、前面カバー30の回転量を調整することで、突起部41の厚み(z軸方向の長さ)、又は、突起部41が設けられる位置が異なる枠体40を取り付けることができる。また、前面カバー30が器具本体60から取り外される方向へ回転させられることで、枠体40も取り外される。従って、ユーザは前面カバー30を器具本体60に着脱自在に取り付けることで、枠体40を着脱自在に取り付けることができる。枠体40は、照明器具2aを装飾する飾りであるため、ユーザは、枠体40を取り付けることで照明器具2aの外観を変えることができる。
(その他の実施の形態)
以上、本発明に係る照明器具について、上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではない。
上記実施の形態では、前面カバー30は、ねじの作用で着脱自在に取り付けられたが、これに限らない。例えば、第1の係合部33及び第2の係合部25の形状は、第1の係合部33と第2の係合部25とが掛かり合う形状であればよい。例えば、第1の係合部33は、第1の周壁32に前面カバー30の開口から底部31側へL字状に設けられた切り欠きで、第2の係合部25は、第2の周壁24の外周面から突出した、第1の係合部33の切り欠きの幅に対応した大きさの突起であってもよい。これにより、第2の係合部25が第1の係合部33の切り欠きにはめ込まれ第1の係合部33の切り欠きの底(L字の底)に接触したときに、前面カバー30が回転させられることで、第1の係合部33と第2の係合部25とは掛かり合う(第1の係合部33が第2の係合部25に引っ掛かる)。
また、上記実施の形態では、照明器具は被取付部100(天井又は壁等)又は101(引掛シーリング)に取り付けられたが、これに限らない。例えば、照明器具は、口金を有し、天井又は壁等に設けられたソケットに取り付けられてもよい。また、例えば、照明器具は、ペンダントライトであってもよく、天井から吊り下げられて取り付けられてもよい。
また、上記実施の形態では、枠体40は照明器具を装飾する飾りであったが、これに限らない。例えば、枠体40は、照明器具を装飾し、かつ、センサを備えてもよい。センサは、例えば人感センサであり、赤外線等を検出する。センサは、例えば、人の存在又は動き等を検出し、人の有無等に応じて照明器具の点灯、消灯が切り替えられてもよい。
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。