JP2016204531A - ローソク - Google Patents

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坂本 悦夫
Etsuo Sakamoto
悦夫 坂本
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Abstract


【課題】
使用時に燃焼剤が垂れず、安全に使用でき、更に意匠効果にも優れた環境負荷の少ないローソクを提供する。
【解決手段】
燃焼剤と燃焼芯よりなるローソク燃焼体の外周面に、難燃性の耐油紙が巻回されたローソクである。
【選択図】 図2

Description

本発明は使用時に燃焼剤が垂れないため安全に使用できて、しかも意匠効果に優れたローソクに関するものである。
従来より、使用時に燃焼剤が垂れないローソクの開発は業界の課題の一つであり、そのためにいくつかの提案がなされている。例えば、ローソク本体の外周全面にポリエチレンフィルムを巻いたローソク(特許文献1)、ろうそく本体の外周にポリエステルフィルムのような合成樹脂薄膜を巻きつけたろうそく(特許文献2)が提案されている。
さらに本願出願人は、燃焼剤と該燃焼剤内部に配置された燃焼芯からなる燃焼体の外周面に、アミノ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、6−ナイロン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、合成セルロース系樹脂から選ばれる合成樹脂と植物繊維とを一体化させた剛性および耐熱性を有し、かつ熱変形が生じにくい薄状の複合体を装着するとともに、該複合体を通して灯りが透けて見えるように構成したキャンドル(特許文献3)を提案した。
また、円柱状に成形された燃焼剤と、この燃焼剤の外周に固定された燃焼筒とからなるローソクであって、 前記燃焼筒は、前記燃焼剤側に硫酸紙を配した積層芯であり、前記積層芯が前記燃焼剤側から第1の硫酸紙、不織布、および第2の硫酸紙の順に積層されていることを特徴とするローソク(特許文献4)などが提案されている。
実開昭57−200540号公報 実開昭56− 39451号公報 特許第3520386号公報 特許第5433511号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2で提案されたポリエステル等の合成樹脂薄膜を巻きつけたローソクでは、燃焼火炎の熱により該薄膜は熔融あるいは熱変形してしまい、熔融したロウが流下するのを防ぐ効果はほとんど期待できない。
また、特許文献3で提案された燃焼剤と該燃焼剤内部に配置された燃焼芯からなる燃焼体の外周面に合成樹脂と植物繊維とを一体化させた耐熱性に優れた薄状の複合体を巻きつけたキャンドルは、熔融ロウ垂れ防止効果は優れているものの、使い終わっての廃棄の際に合成樹脂と植物繊維との分別が困難である。さらに一般に市販されている難燃性の合成樹脂と植物繊維とを一体化させた薄状の複合体は、その合成樹脂として塩化ビニル樹脂フィルムと和紙が貼りあわされている場合が多いため、廃棄焼却に伴うダイオキシン発生や、埋め立ての際の環境への負荷が大きいことがデメリットであり、代替素材の検討が急がれていた。
さらに、特許文献4のローソクは、燃焼剤側から第1の硫酸紙、不織布、および第2の硫酸紙の順に積層された積層芯を用いることでロウ垂れを防ぐことを目的とした屋外用のローソクである。該ローソクは熔融した燃焼剤の燃焼芯となる不織布への供給を耐油性の硫酸紙が阻害することで燃焼が妨げられ有風下で消えてしまう可能性が大きい。また、該燃焼筒はローソクの燃焼とともに燃焼して消失することとなり、本発明のローソクとは全く異なるものである。
したがって、本発明の目的は、環境負荷の少ない材料・素材を使用した、使用時に燃焼剤が垂れない、安全に使用できる、意匠効果に優れたローソクを提供することである。
本発明者は上記目的を達成するため鋭意検討した結果、本発明に到達したものである。すなわち、第一の発明は、燃焼剤と燃焼芯よりなるローソク燃焼体の外周面に、難燃性の耐油紙が巻回されたローソクであり、第二の発明は、該難燃性の耐油紙がトレーシングペーパーであることを特徴とする請求項1記載のローソクである。
本発明のローソクにおいては、燃焼剤と燃焼芯よりなるローソク燃焼体の外周面に、環境負荷の少ない生分解性を有する難燃性の耐油紙が巻回されることで、該難燃性の耐油紙が熔融したロウの垂れを防止する熔融ロウ流下防止体として機能する。
本発明のローソクにおける該難燃性の耐油紙は剛性、耐熱性を有し、合成樹脂製フィルム、シートと比べ、耐熱性に優れ、耐熱変形性を示すことで、熔融ロウを確実に溜め置くことができるという優れた特性を持つ。即ち、該難燃性の耐油紙より構成された熔融ロウ流下防止体は、熔融したロウが流下するのを防ぐ堰としての機能を十分に発揮でき、本発明のローソクを熔融ロウが垂れないローソクとしている。さらに該防止体の高さが燃焼火炎よりも高くなるような使用形態では、該防止体はホヤの機能をも果たすので、有風条件下での使用においても燃焼火炎が消え難く、屋外での使用に威力を発揮する。またこの場合には、熔融ロウ流下防止体が既にホヤの機能を有しているので、ローソクを収容する容器やホヤを必要とせず、簡便に使用できる。また本発明のローソクは、使い捨てとして使用しても生分解性を有するため環境負荷が少なく、使用後の容器やホヤを清掃、手入れする必要も無く、取り扱いが極めて簡易である。さらに本発明の該難燃性の耐油紙に透明性に優れたトレーシングペーパーを使用することで、該耐油紙を通して灯りが透けて見えるという機能を付与させれば、該防止体越しに提灯、ぼんぼり様のやわらかな暖かみのある灯りが楽しめるなど、使用雰囲気に合わせた装飾効果が簡便、簡易に得られることとなる。
図1は本発明のローソクの一例(1)を示す斜視図である。 図2は本発明のローソクの他の一例(2)を示す斜視図である。 図3は本発明のローソクの他の一例(3)を示す斜視図である。 図4は本発明のローソクの他の一例(4)を示す斜視図である。 図5は本発明のローソクの使用例の一例(1)を示す斜視図である。 図6は本発明のローソクの使用例の他の一例(2)を示す斜視図である。 図7は本発明のローソクの使用例の他の一例(3)を示す斜視図である。 図8は本発明のローソクの使用例の他の一例(4)を示す斜視図である。 図9は本発明のローソクの使用例の他の一例(5)を示す斜視図である。 図10は本発明のローソクの使用例の他の一例(6)を示す斜視図である。
次に本発明のローソクの一例を図面にて説明する。図1は、本発明のローソクの斜視図であり、ローソク4は燃焼剤と該燃焼剤内部に挿入配置された燃焼芯からなるローソク燃焼体2と、該ローソク燃焼体の外周面に難燃性の耐油紙を巻回した熔融ロウ流下防止体3から構成されている。該熔融ロウ流下防止体3は燃焼火炎1が隠れる事のないように巻回されている。また、図2は本発明のローソクの他の例を示す斜視図であり、該難燃性の耐油紙は熔融ロウ流下防止体3の高さを燃焼火炎1よりも高くなるように巻回されている。図1に示す形態のローソクは該熔融ロウ流下防止体3が熔融したロウが流下するのを防ぐ堰として機能するので燃焼剤の垂れを生じない。また、図2に示す形態の本発明のローソクは、該熔融ロウ流下防止体3が熔融したロウが流下するのを防ぐ堰として機能し燃焼剤が垂れないばかりか、該熔融ロウ流下防止体3がホヤの機能をも果たすので有風条件下での使用においても燃焼火炎が消え難く、屋外での使用に威力を発揮するなど、本発明のローソクの使用態様の幅を広げるものとなり、より優れたローソクとなる。
本発明で使用するローソク燃焼体2は、例えばパラフィンワックスなどの炭化水素系化合物、ステアリン酸などの高級脂肪酸、木蝋や蜜蝋などの高級脂肪酸と高級アルコールとのエステル、ステアリルアルコールなどの高級脂肪族アルコールなどの、いずれも生分解性を有するワックスを主成分とした燃焼剤と、可燃性植物繊維を主体とした紐状の燃焼芯とから構成された公知のローソク燃焼体である。該ローソク燃焼体2の形状はその形状や大きさなど特に限定されないが、該難燃性の耐油紙を該ローソク燃焼体2の外周面に巻回させて熔融ロウ流下防止体としての機能を発揮させるためには、凹凸の多くない単純な形状が好ましい。例えば図3に示すような、円柱形状、角柱形状や逆円錐形状、円錐台形状、逆円錐台形状などは該ローソク燃焼体2への該難燃性の耐油紙の装着のしやすさ、使用時における熱変形のしにくさなどにより、特に望ましい。
ローソク燃焼体2の外周面に巻回される難燃性の耐油紙は、該難燃性の耐油紙により形成された熔融ロウ流下防止体3が熔融したロウが流下するのを防ぐ堰としての機能を発揮するためには、耐熱性を有し熱変形を生じずかつ液を浸透させないという特性が必要である。また、図2に示すように熔融ロウ流下防止体3の高さが燃焼火炎1よりも高くなるように巻回された形態のローソクは、燃焼火炎1からの灯りが難燃性の耐油紙を通して透けて見えローソクの装飾効果が発揮できる。また、使い捨てとして使用でき、作成時の該防止体3自体の取り扱いが簡便で、かつ安価に作成できることが望ましい。
上記の熔融ロウ流下防止体3の備えるべき特性を検討するため、まず熔融ロウ流下防止体を構成する素材として紙を想定してみると、紙は剛性、耐熱性を有し熱変形を生じないが、一方で液を浸透させるという特性を有しているため、熔融ロウが浸み出て流下したり、熔融ロウを吸い上げ、燃焼火炎の接触で燃え上がる可能性がある。
一方、熔融ロウ流下防止体を構成する素材として合成樹脂を想定してみると、合成樹脂は液を浸透させないという特性を有しているため、熔融ロウが滲み出て流下することは無いが、一般に耐熱性に劣り、熱変形を生じやすく、熱変形の結果ロウ垂れを生じがちになり、外観的に見苦しくなるばかりか、燃焼火炎に接触し焦げたり、燃え上がる可能性がある。
これらのことから熔融ロウ流下防止体3としては熔融ロウが浸透しない難燃性の紙、すなわち難燃性の耐油紙が、剛性、耐熱性を有し熱変形を生じにくく、熔融ロウを確実に溜め置くことができるという熔融ロウ流下防止体3が必要とするすべての特性を持つ素材であることを見出したのである。
なお、本明細書で言う耐油紙とは、溶融ロウが浸透したり、しみ出たりあるいは吸い上げられない生分解性を有するパルプを原料とした紙であれば、特に限定しない。紙のセルロース繊維間の微細な隙間を溶融ロウが浸透しない程度に低減、あるいは消失させてやれば、溶融ロウがしみ出ない、あるいは吸い上げない紙、すなわち耐油紙となる。
例えば、密度化と呼ばれる、パルプ原料をよく叩いて抄造し表面を平滑化することで隙間を減らす、例えばグラシンペーパーや、化学変性と呼ばれる硫酸などでセルロース繊維の表面をゲル化、膨潤させて隙間を減らす、例えばパーチメント紙、硫酸紙、擬羊皮紙などや、含浸と呼ばれる、屈折率がセルロースに近い油脂や樹脂を浸透させて隙間を埋める耐油紙がある。
特に、耐油紙の中でも、トレーシングペーパーは透過性に優れ、本発明のローソクの該難燃性の耐油紙の素材とした際に燃焼火炎が透ける様が灯火照明の演出効果に優れている。
トレーシングペーパーは一般の紙質とは異なり、優れた透過性を有することで、複数の絵柄、図柄を重ね合わせると下の絵柄、図柄が透けて見えるため、オーバーラップ的な効果が期待できるし、ホットスタンプともよばれ、刻印による印字と耐熱ラバーによる帯押に大別され、トレーシングペーパーにも、金・銀はもちろん、コーポレートカラーなどのような特色を押すことができ、表面のテクスチャーとしては、鏡面やヘヤライン、木目、ホログラム、パールなどの多様な印刷特性がある。さらには、トレーシングペーパーに型押しやスジ押しをした場合、普通紙と違って、その部分が白濁する特徴を生かせば、独特の風合い、多様な表現が可能である。
なお、熔融ロウ流下防止体3の構成材料である、耐油紙の素材、材質及び厚み等はローソク燃焼体2の単位時間当たりの燃焼量、燃焼火炎1と該防止体3との距離、また該防止体3が図2に示すようなホヤとしての機能を付加された場合の熱の篭もりなど様々な使用形態において要求される耐熱性等を考慮して使用条件に応じた素材を適宜選択すればよい。
例えば、市販トレーシングペーパーであれば、必要な剛性が確保できれば、特に厚みに関して限定されないが、厚みが40μm未満のトレーシングペーパーであれば剛性に乏しく、湿気にも影響されやすく表面にシワを発生しやすくなり、使用するのに好ましくない場合がある。一方、厚みを増すと透光性が減少したり、コスト高となるので、通常、70μm〜200μm程度厚が好ましく、100μm〜150μm程度厚のトレーシングペーパーがより好ましく使用される。
さらに、印刷特性からすれば、印刷手段によって適用できる厚みがあり、例えばレーザープリンター印刷では80μm程度以上、インクジェットプリンター印刷では、100μm程度以上の厚みがあれば印刷できる。そのため印刷業者に頼らず、市販のレーザープリンターやインクジェットプリンターで印刷できるため少量印刷やオリジナル印刷対応が可能である。
次に、耐油紙を難燃化する手法としては、公知の手法が使用でき、耐油紙が難燃化あるいは不燃化付与できれば、特に限定されるものではない。例えば、三酸化アンチモンなどのアンチモン化合物、有機または無機のリン酸、含窒素化合物、ハロゲン系、水酸化アルミ二ウム、グアニジン系化合物等の難燃剤を塗布、噴霧、含浸、浸潤、内添して難燃性あるいは不燃性を付加する。
ローソク燃焼体2の外周面に、難燃性の耐油紙を巻回させて熔融ロウ流下防止体3を形成させる手段は、あらかじめ成形されたローソク燃焼体2の外周面に難燃性の耐油紙を巻き付け、公知の粘着あるいは接着の手段を用いて固定するか、または該難燃性の耐油紙で、あらかじめ公知の粘着あるいは接着の手段を用いて熔融ロウ流下防止体3を成形し、これに成形されたローソク燃焼体2を挿入固定してもよい。このとき、該難燃性の耐油紙は該ローソク燃焼体の外周面に層状に複数回巻回してもよい。これにより結果として必要とされる耐熱性、剛性等の条件が得られればよい。また、必要に応じて該ローソク燃焼体2と熔融ロウ流下防止体3とを粘着あるいは接着固定してもよい。
粘着あるいは接着の手段としては、公知の手法が使用でき、例えばゴム系、アクリル系、シリコーン系などの粘着剤、または、熱硬化性樹脂系、熱可塑性樹脂系、ゴム系、それらの複合系、ホットメルト系、デンプン系、ポリビニルアルコール系、エーテル系、エチレン-酢酸ビニル樹脂エマルジョン系などの接着剤の中から熔融ロウ流下防止体3の構成素材等を考慮して適宜選択すればよい。
熔融ロウ流下防止体3はローソク燃焼体2の外周面にできるだけ密着して装着されていることが望ましい。装着時にローソク燃焼体2と熔融ロウ流下防止体3の間に空隙があったり、装着後、又は使用時に熔融ロウ流下防止体3が変形し、ローソク燃焼体2と熔融ロウ流下防止体3の間に空隙が生じた場合、該空隙が熔融ロウが空隙部を流下する過程で冷却固化する程度に小さい場合はさほどの問題ないが、それ以上に空隙が大きい場合は、熔融ロウが該空隙から流下することとなり不都合を生じる。
熔融ロウ流下防止体3は、必ずしもローソク燃焼体2の外周面全面に巻回される必要はなく、所定の燃焼時間に限定するのであれば、例えば図4のように、ローソク燃焼体上部外周面のみでもよい。
本発明で熔融ロウ流下防止体3の高さが燃焼火炎1より高くなるように装着されている形態のローソクは、有風条件下での使用においても燃焼火炎が消え難いという優れた機能を有しているので、屋外での使用にも適している。例えば、図5及び図6のような灯篭や提灯、墓参用ローソク等の屋外での使用に用いれば、他にローソク用の容器やホヤは必要なく、かつ使い捨てにでき、簡便、簡易に使用できる。また、図7に示すような精霊流し等への使用も、風により炎が消えることもなく、熔融ロウ流下防止体越しに揺らめく炎が川の流れの中を漂う様は幻想的で幽玄な雰囲気を醸し出し、従来のローソクにない効果が、簡便、簡易に得られるものとなる。また図8〜図10は、本発明のローソクの使用形態の一例であり、和風の使用雰囲気や華やいだ場などそれぞれの場面に好適な装飾効果が簡便、簡易に得られる。
また、本発明のローソクの熔融ロウ流下防止体3に、所望の色、模様を付け加えたり、書き込み、印刷、転写などの公知の手段で図案、文字等を加えることもできる。とりわけ市販のトレーシングペーパーはカラーバリエーション、パターンバリエーションに富んでおり、薄口〜特厚口のグレードが品揃えされており、使用雰囲気に合わせた任意の材質の物を選ぶこともでき、高級感、くつろぎ感、厳粛な雰囲気等の装飾効果を簡便、簡易に得ることが可能である。
次に、表1に示す実施例及び比較例により本発明のローソクを具体的に説明する。
Figure 2016204531
実施例1〜4と比較例1〜3の熔融ロウ流下防止体の素材としてとして、カットサイズ(60mm×158mm)の、耐油紙として市販の厚みが40μm、80μm、110μm、200μmのトレーシングペーパー、市販の厚みが100μmのインクジェットプリンタ用上質紙及び市販の厚みが150μmの白濁塩化ビニル樹脂フィルムを準備した。
なお、実施例1〜4の熔融ロウ流下防止体素材の耐油紙の難燃化と比較例2の上質紙の難燃化は、ノンネン600(丸菱油化工業株式会社)を精製水で2倍希釈した難燃処理液中に5分間含浸させた後に乾燥させたものを、難燃耐油紙、難燃上質紙とした。
パラフィンを主剤とした燃焼剤と木綿芯とからなる直径47mm、高さ40mmの円柱形状のローソク燃焼体21個を用意し、その内、ローソク燃焼体3個ずつの外周面には、それぞれ厚みが40μm、80μm、110μm、200μmのトレーシングペーパーを難燃処理した。次に該難燃耐油紙の上端が図2に示すように該ローソク燃焼体の上端より20mm上となるように密に巻回し、
市販のデンプン系接着剤で接着固定して熔融ロウ流下防止体とし実施例1〜4のサンプルとした。
さらに上記ローソク燃焼体3個ずつに、上述の難燃化していない厚み110μmのトレーシングペーパー、難燃処理した難燃上質紙を実施例サンプル同様に巻回し市販のデンプン系接着剤で接着固定し比較例1、比較例2サンプルとした。さらにまた、上記のローソク燃焼体3個に上記の厚みが150μmの白濁塩化ビニル樹脂フィルムを実施例サンプル同様に巻回し塩化ビニル樹脂系接着剤で接着固定し比較例3サンプルとした。
これらの実施例サンプル及び比較例サンプルを用い、これらを15cm間隔で配置し、燃焼芯に点火後、サンプルから約3mの距離に配置した家庭用扇風機の首振りで且つ最大約0.5m/秒の風速での送風下で5時間燃焼させて、各サンプルの燃焼特性及びロウ垂れの状態を観察した。
実施例のすべてのサンプルは5時間の燃焼経過を通して熔融ロウ流化防止体の熱変形は無く、しかも熔融ロウは一切垂れず、良好な燃焼状態を維持した。ただし、実施例1の熔融ロウ流化防止体は厚みが40μmと薄く燃焼火炎の熱のこもりで少しばかりシワが発生し、実施例2の該防止体はわずかにシワが発生したものの、いずれも熔融ロウ流化防止体としての機能には全く問題はなかった。
また、実施例の各サンプルの熔融ロウ流化防止体の素材である難燃耐油紙が透過性に優れたトレーシングペーパーであるため、灯りが透ける効果が確認されたものの、実施例4サンプルに関しては200μmと厚めのトレーシングペーパーであるためやや灯りが透ける効果が小さくなることが分かった。
そして5時間の燃焼後、実施例の各サンプル3個はすべての熔融ロウ流化防止体の上端にライターの炎を2秒間接触させ難燃性の効果を調べたところ、その接触部位にわずかな炎を形成するものの、いずれも1秒以内に自己消火した。従って仮に、熔融ロウ流化防止体に燃焼火炎が近接し接触状態となっても、熔融ロウ流化防止体を難燃性にすることにより該熔融ロウ流化防止体に着火して燃えるという事態は起こらず、火災に対する安全性が確保できる事となる。
また、比較例1サンプルは実施例3サンプルの熔融ロウ流化防止体の素材と同じの難燃化していない厚が110μmのトレーシングペーパーを使用しているため、実施例3サンプル同様、3個ともすべて5時間の燃焼を通して熔融ロウ流化防止体の熱変形は無く、しかも熔融ロウは一切垂れず、良好な燃焼状態を維持した。
ただし、5時間燃焼後に熔融ロウ流化防止体の上端にライターの炎を接触させたところ、燃え拡がった。しかしながら、耐油紙ゆえに熔融ロウの吸い上げによる燃焼挙動は観察されなかった。従って仮に、熔融ロウ流化防止体に燃焼火炎が近接し接触状態となった場合に該熔融ロウ流化防止体に着火して燃えるという事態が予想されることより、耐油紙を難燃化することで、火災に対する安全性が確保できる。
また、比較例2サンプルは、実施例サンプルと同様に3個ともすべて5時間の燃焼経過を通して熔融ロウ流化防止体の難燃上質紙の熱変形は無かったものの、熔融ロウが熔融ロウ防止体表面より浸み出る状況を観察した。さらには、5時間燃焼後に熔融ロウ流化防止体の上端にライターの火を接触させたところ、難燃化しているにもかかわらず上質紙は熔融ロウを吸い上げ燃え上がる状況を観察した。したがって仮に、熔融ロウ流化防止体に燃焼火炎が近接し接触状態となった場合に該熔融ロウ流化防止体が燃焼芯の働きをして熔融ロウを吸い上げ燃え上がる恐れがある。
さらにまた、比較例3サンプルは、3個の内の1個が燃焼開始1時間後より白濁塩化ビニル樹脂フィルムが熱変形し始め、3時間30分後には3個のキャンドルすべてに熱変形が見られ、特にそのうちの2個は激しく熱変形し、ついにはそのうちの1個が燃焼火炎上方部を覆う状態となり炎が消えるに至った。約3時間経過時より残りのサンプル2個の白濁塩化ビニル樹脂フィルムが激しく熱変形した結果、サンプル1個が熔融ロウが漏れ出る状況を観察し、残るサンプル1個は燃焼火炎に接触する状態となり、ついには焦げるに至った。
本発明のローソク燃焼体の外周面に難燃性の耐油紙が捲く巻回されたローソクは、該難燃性の耐油紙が生分解性、剛性、耐熱性を有し、耐熱変形性を示すことで、熔融ロウを確実に溜め置くことができる燃焼剤の垂れない安全なローソクであり、廃棄の際に環境負荷の少ないローソクである。さらに熔融ロウ流化防止体の高さが燃焼火炎よりも高くなるような使用形態では、該熔融ロウ流化防止体はホヤの機能をも果たすので、有風条件下での使用においても燃焼火炎が消え難く、屋外で安全に使用できる。また本発明のローソクは、使い捨てとして使用しても生分解性を有するため環境負荷が少なく、使用後の容器やホヤを清掃、手入れする必要も無く、取り扱いが極めて簡易である。また、使用する耐油紙は生分解性に優れており、環境への負荷が小さい利点を有する。さらに該難燃性の耐油紙に透明性に優れたトレーシングペーパーを使用することで、該耐油紙を通して灯りが透けて見えるという機能を付与させれば、該熔融ロウ流化防止体越しに提灯、ぼんぼり様のやわらかな暖かみのある灯りが楽しめるなど、使用雰囲気に合わせた装飾効果が簡便、簡易に得られることとなる。
1 燃焼火炎
2 ローソク燃焼体
3 熔融ロウ流下防止体
4 ローソク

Claims (2)

  1. 燃焼剤と燃焼芯よりなるローソク燃焼体の外周面に、難燃性の耐油紙が巻回されたローソク。
  2. 該難燃性の耐油紙がトレーシングペーパーであることを特徴とする請求項1記載のローソク。
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