JP2016200557A - 校正装置、距離計測装置及び校正方法 - Google Patents

校正装置、距離計測装置及び校正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】移動体が移動中で、計測データが少なくても精度良く安定して視差オフセットを求めることができる校正装置及び校正方法並びに距離計測装置を提供する。【解決手段】基準画像1の中の立体物上の少なくとも2つの特徴点を抽出し、各特徴点の画面座標1を求める立体物特徴点抽出部と、比較画像1を用いて各特徴点の視差1を算出する視差算出部と、所定の時間経過した後に撮像された基準画像2及び比較画像2を用いて基準画像2の中での各特徴点の画面座標2及び視差2を算出する移動検出部と、画面座標1、視差1、画面座標2及び視差2を用いて視差オフセットを算出する視差オフセット算出部を備え、視差オフセット算出部は、基準画像の画面座標を三次元座標に変換する変換式を用いて三次元座標での2点の移動量の差を表わした差分式に基づいて定義された、視差オフセットを未知数とした評価関数により視差オフセットを算出する。【選択図】図3

Description

本発明は、車両等の移動体に搭載されるステレオカメラによる距離計測装置をリアルタイムで校正する校正装置、その校正装置を搭載した距離計測装置及びその校正方法に関する。
近年、自動車の安全性向上をアシストする装置として衝突防止装置や車間距離制御装置等を搭載した自動車が販売されており、さらに進んで自動運転の実現を目指した研究開発が盛んに行われている。これらの装置は、前方の自動車等までの距離を自動で計測し、車間距離が短くなると運転者への警告発報等を行い、さらに短くなると衝突回避のためにブレーキやステアリング等の制御を行うものである。つまり、これらの装置において車間距離の自動計測は必須であり、自動運転においても必須な処理である。
車間距離の自動計測では、レーダーやステレオカメラ等が使用されているが、ステレオカメラは、複数の立体物の大きさ、位置、速度等を瞬時に検出し、さらに走行領域の境界となる側壁、路肩、白線等の路面のマークまで的確に検出することができるという利点を有している。
ステレオカメラは複数(通常は2つ)のカメラを1つに纏めたようなもので、複数のレンズで被写体を撮像し、撮像された複数の画像から被写体までの距離を計測する。
ここで、ステレオカメラによる距離の計測について説明する。図1は平行等位に設置された2台のカメラで構成されるステレオカメラによる距離計測の原理を説明するための図である。カメラ11及び12は平行等位に距離Bだけ離して設置されており(即ち基線長はB)、焦点距離は同じfである。光軸方向は図の真上方向で、カメラ11,12の設置面から光軸方向に距離Zだけ離れた位置に被写体Aを置いた場合、被写体Aの像は、カメラ11では光学中心Oと被写体Aを結ぶ直線と撮像面13との交点であるPに、カメラ12では光学中心Oと被写体Aを結ぶ直線と撮像面14との交点であるPにそれぞれ結像する。そして、直線APと平行で光学中心Oを通る直線を引き、その直線と撮像面13との交点をP’とすると、P’はカメラ12でのPと同じ位置であり、PとP’のずれが視差となる。通常、視差は方向の差を意味し角度で表されることが多いが、ここではPとP’の距離Dを視差と呼ぶことにする。この距離D(視差D)を計測することにより、三角形AOと三角形O’Pが相似であることから、被写体Aまでの距離Zは下記数1で求めることができる。
数1が成立するためには、2つのカメラを図1に示されるように正確に平行等位に設置し、画像にずれが生じないようにしなければならない。しかし、2つのカメラを強固に固定することによりずれを生じないようにしようとするとコストがかかってしまうので、撮像後の画像を補正して調整するのが現実的な解決策となっている。画像補正による調整はステレオカメラの出荷前にも実施されているが、ステレオカメラを自動車に搭載して使用していくにしたがい、振動や温度変化等の影響を受けてずれが生じてしまうことがあるので、ステレオカメラを使用中にも自動的に調整されることが望まれている。
ずれには光軸回りの回転(ロール)による回転ずれ、上下方向の動き(チルト又はピッチ)による縦ずれ及び左右方向の動き(パン又はヨー)による横ずれがある。このうち、カメラを平行等位に設置した場合、回転ずれ及び縦ずれは、ステレオマッチングがうまくいかなくなるので検出しやすいが、横ずれはステレオマッチングが正常に行えるので、ステレオマッチングでは検出されず、さらにそのずれが視差に直接加わるので、算出される距離に及ぼす影響が大きい。特に、遠距離にある被写体の距離の計測ではその影響が大きい。よって、この横ずれによる視差の誤差(視差オフセット)を検出し、視差を補正する必要がある。
視差オフセットの検出として、無限遠と見做せる位置にある物体に対する視差は0となるはずであるが、0ではない場合、その視差の値が視差オフセットとなることから、月のように無限遠と見做せる位置にある物体の視差を計測することにより視差オフセットを算出することができる。しかし、そのような物体は常に撮影できるわけではない。そこで、走行中の周囲にある物体を用いて視差オフセットを算出し、視差を補正する方法が提案されている。
特開平9−126759号公報(特許文献1)では、自車両近傍の左右の白線を認識し、最小二乗法により左右それぞれの白線を直線近似し、近似直線の交点を無限遠点とすることによりカメラ間の相対ずれ角を算出し、補正を行っている。特開2001−169310号公報(特許文献2)では、信号機や電柱のようにサイズ等が既知の静止対象物の視差を2つの時刻において算出し、その2つの時刻間の車両移動量を車速より算出し、算出した視差と車両移動量に基づいて視差オフセットを算出し、視差を補正している。
特許文献1及び特許文献2では白線や信号機等の特定の対象物を使用して補正を行っているので、特定の対象物がない環境では補正ができない。即ち、白線がない又は片側にしか白線がない環境では特許文献1の方法は使用できず、信号機や電柱がない高速道路等では特許文献2の方法は使用できない。
特許第4894771号公報(特許文献3)では、特定の対象物の認識処理を行わずに視差オフセットを算出する方法を提供している。特許文献3では、入力画像中の複数の特徴点の視差と2次元のオプティカルフロー(物体の動きをベクトルで表したもの)を算出し、平坦な道路面上の特徴点においては、その特徴点の垂直成分及び視差並びに視差オフセットで校正された視差の2乗及びオプティカルフローの垂直成分はそれぞれ特定の関係を有することを利用して、視差オフセットを算出している。これにより、特定の対象物を認識することなく視差を補正できるが、入力画像に平坦な道路面が含まれていなければならず、建物や電柱等の立体物を有効利用することができず、道路面の大部分が隠されてしまう渋滞時等では補正の精度が劣化する。
特許第5440461号公報(特許文献4)及び特開2013−224919号公報(特許文献5)では、上記の問題を解決すべく、特定の形状物に依存せず、走行中に撮影される様々な画像を利用した視差オフセットの検出方法が提案されている。特許文献4及び特許文献5では、地面に対して静止している複数の被写体を利用して視差オフセットを算出している。つまり、同一の被写体を走行中の2地点からステレオカメラで撮影した画像に対して、視差オフセットの影響をキャンセルするために、特許文献4では視差と視差の差分を2軸とした空間で計測データをモデル化し、特許文献5では視差の差分の代わりに視差の比又は視差の逆数の差を使用して計測データをモデル化する。そして、モデルを表す関数のパラメータから視差オフセットを算出している。
特開平9−126759号公報 特開2001−169310号公報 特許第4894771号公報 特許第5440461号公報 特開2013−224919号公報
西久保直輝、押田康太郎、岡雄平、実吉敬二、「FPGAによるステレオカメラの自動校正」、第29回日本ロボット学会学術講演会予稿集、東京都、2011年9月
しかしながら、特許文献4及び特許文献5の方法が適用できるのは静止物体に限られ、さらに、モデル化による手法を利用しているので、高い精度で視差オフセットを算出するためには多くの計測データが必要であり、演算量が増大となる。
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、移動体が移動中での視差オフセットの算出において、白線や信号機等の特定の対象物や平坦な道路等の特定の形状物の存在が必要であるとか、適用範囲は静止物体に限られる等の制約条件を設定する必要がなく、ステレオカメラ(ステレオ画像撮像装置)で撮像される様々な画像を利用でき、計測データが少なくても精度良く安定して視差オフセットを求めることができる校正装置及び校正方法並びにその校正装置を搭載してリアルタイムに高精度で視差を補正し、正確な距離計測を行う距離計測装置を提供することにある。
本発明は、移動体に搭載されて距離計測を行う距離計測装置にて用いられるステレオ画像撮像装置のパラメータを校正する校正装置に関し、本発明の上記目的は、前記ステレオ画像撮像装置で撮像された基準画像1の中の立体物上の少なくとも2つの特徴点を抽出し、前記各特徴点の画面座標1を求める立体物特徴点抽出部と、前記ステレオ画像撮像装置で撮影された比較画像1を用いて前記各特徴点の視差1を算出する視差算出部と、前記基準画像1及び前記比較画像1を撮像した時刻より所定の時間経過した後に前記ステレオ画像撮像装置で撮像された基準画像2及び比較画像2を入力し、前記基準画像2又は前記比較画像2を用いて前記各特徴点のオプティカルフローを検出し、前記基準画像2及び前記比較画像2を用いて前記基準画像2の中での前記各特徴点の画面座標2及び視差2を算出する移動検出部と、前記画面座標1、前記視差1、前記画面座標2及び前記視差2を用いて前記ステレオ画像撮像装置のパラメータの校正に使用する視差オフセットを算出する視差オフセット算出部を備え、前記視差オフセット算出部は、前記ステレオ画像撮像装置で撮像される画像の画面座標を三次元座標に変換する変換式を用いて前記三次元座標での2点の移動量の差を表わした差分式に基づいて定義された、視差オフセットを未知数とした評価関数により前記視差オフセットを算出することにより達成される。
また、本発明の上記目的は、前記評価関数は前記移動量の差の二乗和として定義され、前記画面座標1、前記視差1、前記画面座標2及び前記視差2を用いて数値解析により前記評価関数を最小とする視差オフセットを求めることにより、或いは、前記評価関数は前記差分式で構成され、前記画面座標1、前記視差1、前記画面座標2及び前記視差2を用いて前記各差分式を0とする個別視差オフセットを算出し、前記個別視差オフセットの代表値を前記視差オフセットとすることにより、或いは、前記視差オフセット算出部は、前記画面座標1及び前記視差1より前記各特徴点の三次元座標1を算出し、前記画面座標2及び前記視差2より前記各特徴点の三次元座標2を算出し、前記三次元座標1及び前記三次元座標2より算出される移動量の差が所定の閾値より大きい特徴点の組合せは前記視差オフセットの算出には使用しないことにより、或いは、前記移動検出部は、前記基準画像1及び前記比較画像1を撮像した時刻後の所定の時間間隔で所定の数の基準画像及び比較画像を入力し、最後に入力した基準画像N及び比較画像N以外の基準画像及び比較画像に対してはオプティカルフローの検出のみを行い、前記基準画像N及び比較画像Nに対してのみ前記各特徴点の視差2の算出まで行うことにより、より効果的に達成される。
また、上記校正装置を搭載することにより、リアルタイムに高精度で視差を補正し、正確な距離計測を行う距離計測装置を達成できる。
本発明の校正装置によれば、立体物上の特徴点を用いて視差オフセットを算出しており、移動している立体物でも利用できるので、ステレオ画像撮像装置で撮像されるほぼ全ての画像を利用することができる。また、少なくとも2つの特徴点があれば視差オフセットを算出できるので、計測データが少なくても精度良く視差オフセットを算出することができる。
また、本発明の校正装置を搭載した距離計測装置によれば、リアルタイムに高精度で視差を補正できるので、正確な距離計測を行うことができる。
ステレオカメラによる距離の計測の原理を示す概略図である。 画面座標及び三次元座標の座標軸の設定を示す図である。 本発明の構成例(第1実施形態)を示すブロック図である。 本発明の動作例(第1実施形態)を示すフローチャートである。 ステレオマッチングでのマッチング領域の例を示すイメージ図である。 サブピクセル精度での算出方法を示すイメージ図である。 オプティカルフロー検出でのマッチング領域の例を示すイメージ図である。 本発明のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の構成例(第2実施形態)を示すブロック図である。 本発明の動作例(第2実施形態)の一部(視差オフセット算出部での動作)を示すフローチャートである。 本発明の構成例(第3実施形態)を示すブロック図である。 本発明の動作例(第3実施形態)を示すフローチャートである。
本発明では、移動体に搭載されたステレオ画像撮像装置が移動しても、撮像される立体物の形状は変わらないので、立体物上の点(特徴点)の移動距離及び移動方向は同じであるということを利用して、視差オフセットを算出する。つまり、撮像された画像(撮像画像)上での特徴点の位置は二次元の座標(画面座標)で定義されるので、ステレオ画像撮像装置が移動した場合、撮像画像上での特徴点が動いた距離は特徴点が最初にどの位置にあるかにより異なるが、三次元の座標(三次元座標)で位置が定義される実際の特徴点が動いた距離は、立体物の形状は変わらないので、特徴点の最初の位置に関係なく同じである。さらには、動いた方向も同じである。そして、画面座標での特徴点の位置から三次元座標での特徴点の位置の算出において視差を使用するので、その視差に視差オフセットを加味し、画面座標から三次元座標への変換式を用いて三次元座標での移動距離を定式化すれば、移動距離は同じであるという条件の下、複数の特徴点の画面座標の値から視差オフセットの最適解を求めることができる。
なお、本発明では、ステレオ画像撮像装置において、撮像画像に対してシェーディング補正、カメラ間感度差補正、歪み補正等が実施されるものとする。シェーディングとは、撮像画像の画面の端にいくほど明るさが減衰してしまう現象のことである。カメラ間感度差とは、同一製品のカメラでも個体差があるので、輝度の検出のされ方に差が生じてしまうことを言う。シェーディング及びカメラ間感度差は、後述のステレオマッチング等での誤検出の原因となるので、ステレオ画像撮像装置において補正しておく。また、カメラから得られる画像は、カメラのレンズの影響を受け、画像中心から離れるほど歪み量が大きくなるので、この歪みも補正しておく。さらに、回転ずれ及び縦ずれについてもステレオ画像撮像装置において検出し、校正しておく。
計測の対象となる特徴点の抽出は、例えば非特許文献1に記載されている「特徴点検出」の方法で行う。即ち、撮像画像の中から、互いに直角な2方向にエッジの強い領域を特徴点として抽出する。
次に、画面座標から三次元座標への変換について説明する。
図2は、画面座標及び三次元座標の座標軸の設定を示す図で、図1でのカメラ11に対応している。図2に示されるように、カメラ11の光学中心Oを通り、カメラ11の光軸と垂直に交わる平面上において、光学中心Oを原点として、水平方向を三次元座標のx軸、垂直方向を三次元座標のy軸、光軸方向を三次元座標のz軸とする。また、カメラ11の光軸は撮像面13の中心を通り、撮像面13は光軸と垂直に交わるように設定されているとして、撮像面13上において、中心を原点として、三次元座標のx軸と平行で反対方向を画面座標のi軸、三次元座標のy軸と平行で反対方向を画面座標のj軸とする。撮像面では被写体は逆さまに映るので、撮像された画像において、被写体から見るとi軸及びj軸はx軸及びy軸とそれぞれ同じ方向となる。このような座標軸の設定において、被写体Aの三次元座標での位置(座標)が(X,Y,Z)で、画面座標での位置(座標)が(I,J)の場合、X及びYは下記数2及び数3で、Zは前述の数1でそれぞれ求めることができる。
ここで、図1の場合と同様に、Bは基線長、Dは視差である。
計測された視差Dに誤差(視差オフセット)がなければ、被写体Aの三次元座標での座標が画面座標の座標より数1〜3を用いて算出できるが、視差オフセットDが加算されている場合、三次元座標での座標(X,Y,Z)は下記数4〜6のようになる。

撮像画像から抽出された特徴点α及びαの時刻tでの画面座標の値をそれぞれ(I(t),J(t))及び(I(t),J(t))とし、計測された視差をそれぞれD(t)及びD(t)とすると、時刻tからtまでの三次元座標での特徴点αとαの座標の変化量(移動量)の差は下記数7〜9のようになる。

ここで、Exmn,Eymn及びEzmnは、それぞれx座標での変化量の差、y座標での変化量の差及びz座標での変化量の差である。
特徴点α及びαが同一の立体物上に存在する場合、特徴点α及びαそれぞれの三次元座標での移動距離は同じであり、さらに移動方向も同じであるから、Exmn,Eymn及びEzmnは全て0となる。よって、Exmn=Eymn=Ezmn=0を満たすDを算出することにより、視差オフセットを求めることができるが、Exmn=0、Eymn=0及びEzmn=0それぞれから算出されるDが同じ値になるとは限らない。実測データには計測精度や演算精度等の様々な要因により誤差が混入するからである。同様に、特徴点が3点以上の場合、特徴点の複数の組合せから算出されるDでも不一致は生じる。そこで、実測データから最適解を求める手法にて最適なDを求め、その最適なDを視差オフセットとする。
まずは数値解析の手法にてDの最適解を求める方法について説明する。
L個の特徴点α,α,…,αに対して下記数10で表わされる目的関数(評価関数)を定義する。
ここで、m,nは1以上L以下の整数で、
はm<nを満たすm,nの各組合せでの二乗和の総和を意味する。そして、この評価関数を最小とするDを算出し、そのDを視差オフセットとする。数値解析の手法としては、最急降下法、ニュートン法等を用いる。
次に、代表値の算出により視差オフセットを算出する方法について説明する。つまり、複数の視差オフセット(個別視差オフセット)Dを算出し、個別視差オフセットの代表値(平均値、最頻値等)を視差オフセットとする。
m<nを満たすm,nの組合せにてExmn=0、Eymn=0及びEzmn=0を満たすDをそれぞれ算出し、算出された全てのDの代表値を視差オフセットとする。代表値の算出において、不適と推測される個別視差オフセットを除外して算出しても良い。例えば、個別視差オフセットの平均値を算出し、平均値との偏差の絶対値が所定の値以上の個別視差オフセットを除いて再度算出した平均値を視差オフセットとする。或いは、単純に絶対値が所定の値以上の個別視差オフセットを除いて代表値を算出しても良い。このような個別視差オフセットは、対象とした特徴点が異なる移動物体上に存在している等、条件を満たしていない可能性があるからである。
数値解析による方法と個別視差オフセット算出による方法を組み合わせた方法で視差オフセットを算出しても良い。例えば、数10の代わりに、下記数11の3式を評価関数として、各評価関数を最小とする視差オフセット(個別視差オフセット)Dを算出し、個別視差オフセットの代表値を視差オフセットとする。
mとnの組合せを複数のグループに分け、各グループにて数10を評価関数として個別視差オフセットを算出し、算出された個別視差オフセットの代表値を視差オフセットとしても良い。例えば、特徴点が撮像画像上で複数箇所に固まって存在していたら、各固まりを1つのグループとする。この組み合わせた方法においても、不適と推測される個別視差オフセットを除外しても良い。
なお、最適な視差オフセットの算出において、x座標、y座標及びz座標全てのデータを使用せずに、少なくとも1つの座標のデータを使用して算出しても良い。
ステレオ画像撮像装置は所定の時間間隔で画像を撮像し、出力する。視差オフセットも所定の時間間隔で算出(更新)されるが、視差オフセット算出の時間間隔は画像撮像の時間間隔と同じでも良いが、画像撮像の時間間隔よりも長くても良い。例えば、視差オフセットの算出に必要な処理時間が画像撮像の時間間隔より長い場合、視差オフセット算出の時間間隔は長くなる。
このように、本発明の校正装置では、視差オフセット算出の対象となる特徴点は立体物上に存在すれば良く、特徴点の抽出は自動で行うので、ステレオ画像撮像装置で撮像されるほぼ全ての画像を利用することができる。また、少なくとも2つの特徴点が存在すれば良く、特徴点の3つの座標(x座標、y座標、z座標)を使用して視差オフセットを算出できるので、計測データが少なくても精度良く視差オフセットを算出することができる。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図3は本発明の構成例(第1実施形態)を示すブロック図である。本構成例では、校正装置20は、メモリ210、立体物特徴点抽出部220、視差算出部230、移動検出部240及び視差オフセット算出部250より構成され、ステレオ画像撮像装置10から出力される基準画像及び比較画像を入力し、視差オフセットを算出する。
ステレオ画像撮像装置10は2台のカメラを備え、2台のカメラの焦点距離は同じfで、カメラ間の距離(基線長)はBで、光軸が平行になるように事前に調整されている。この2台のカメラが平行等位になるようにステレオ画像撮像装置10は車両等の移動体に設置される。移動体の進行方向に向かって右側(図1においてカメラ11の位置に相当)のカメラが基準画像を撮像し、左側(図1においてカメラ12の位置に相当)のカメラが比較画像を撮像する。基準画像及び比較画像は同じタイミングで所定の時間間隔で撮像され、前述のように、補正(シェーディング補正、カメラ間感度差補正、歪み補正等)並びに回転ずれ及び縦ずれの校正が施されて、出力される。
ステレオ画像撮像装置10から出力された基準画像及び比較画像はメモリ210に格納される。立体物特徴点抽出部220は、メモリ210に格納された基準画像(基準画像1)から複数の特徴点(特徴点1)を抽出する。視差算出部230は、メモリ210に格納された基準画像1とそれに対応した比較画像(比較画像1)を用いて、特徴点1の視差(視差1)をステレオマッチングにて算出する。移動検出部240はオプティカルフロー検出部241及び視差検出部242より構成され、オプティカルフロー検出部241は、基準画像1より後に撮像された基準画像(基準画像2)をメモリ210から読み出し、オプティカルフローの検出手法により基準画像2から特徴点1に対応する特徴点(特徴点2)を検出し、視差算出部242は、基準画像2とそれに対応した比較画像(比較画像2)を用いて、特徴点2の視差(視差2)をステレオマッチングにて算出する。視差オフセット算出部250は、特徴点1及び特徴点2の画面座標の値並びに視差1及び視差2から数値解析により視差オフセットを算出する。
このような構成の校正装置20の動作例を図4のフローチャートを参照して説明する。
ステレオ画像撮像装置10が所定の時間間隔で撮像して出力した基準画像及び比較画像は、順次、メモリ210に格納される。メモリ210には、同じタイミングで撮像された基準画像と比較画像が対応付くように格納される。
立体物特徴点抽出部220は、時刻t1に撮像された基準画像SP1をメモリ210より読み出し、非特許文献1に記載されている「特徴点検出」の方法により複数の特徴点(特徴点1)を抽出する(ステップS10)。基準画像には、図2で示されている撮像面と同様の座標軸(i軸、j軸)をもつ二次元の座標(画面座標)が設定されており、抽出された各特徴点1の画面座標での座標値(I1,J1)(k=1,2,…,K、Kは特徴点の数)を要素とした画面座標データ(画面座標)TC1が出力される。
画面座標データTC1は視差算出部230、オプティカルフロー検出部241及び視差オフセット算出部250に入力される。
視差算出部230は、基準画像SP1及び基準画像SP1に対応付けられた時刻t1に撮像された比較画像CP1をメモリ210より読み出し、画面座標データTC1を用いて、ステレオマッチングの手法により、各特徴点1の視差を算出する。ステレオマッチングの手法としては画像を小領域(ウィンドウ)に分けてマッチングする領域ベース法を使用し、マッチングの評価関数としてはSAD(Sum of Absolute Difference)関数を使用する。まず、画面座標データTC1により基準画像SP1における特徴点1の位置(基準位置1)を特定する。基準位置1を特定した後、比較画像CP1において、図5に示されるような、基準位置1より水平方向の右側の領域の画像データ(輝度)と基準画像SP1での基準位置1の画像データ(輝度)とのマッチングを行う(ステップS20)。即ち、両方の画像データのSAD値をSAD関数より算出し、マッチング領域内でSAD値が最小となる箇所を比較画像CP1での特徴点1の位置(比較位置1)とする。ステレオ画像撮像装置10内での2台のカメラの位置より、マッチング領域を図4に示される領域に限定している。そして、基準位置1と比較位置1のずれから視差を算出するが、ずれの精度を上げるために、サブピクセル精度の視差を求める(ステップS30)。図6は、図5に示されるマッチング領域での一部のSAD値を模擬化した図で、s2において最小のSAD値になっているとする。図6において、SAD関数は最小値付近では線形近似できると仮定し、SAD値が最小となる位置のs2とその前後の位置のSAD値のうちSAD値が大きい方の位置(図6ではs3)を直線で結び(図6では直線s2s3)、さらに傾きがその直線の傾きと逆符号でSAD値が小さい方の位置(図6ではs1)を通る直線を引き、2つの直線の交点を真の比較位置1とする。この真の比較位置1と基準位置1のずれを視差とする。なお、最小値付近でのSAD関数を線形近似ではなく、二次曲線等で近似しても良い。算出された各特徴点1の視差D1(k=1,2,…,K)は視差データPA1として視差オフセット算出部250に出力される。
画面座標データTC1を入力したオプティカルフロー検出部241は、メモリ210より基準画像SP1と時刻t2(t2>t1)に撮像された基準画像SP2を読み出し、オプティカルフローの検出手法により基準画像SP2から特徴点1に対応する特徴点(特徴点2)を検出する。まず、画面座標データTC1により基準画像SP1における特徴点1の位置(基準位置1)を特定する。基準位置1を特定した後、ステレオマッチングの手法と同様に、SAD関数を評価関数として、基準画像SP2において、基準位置1以外の領域の画像データと基準画像SP1での基準位置1の画像データとのマッチングを行う(ステップS40)。即ち、両方の画像データのSAD値をSAD関数より算出し、SAD値が最小となる箇所を特徴点2の仮の位置とする。この際、マッチング領域を、図7に示されるように、特徴点1の移動先として予測される領域に限定しても良い。特徴点2の仮の位置を検出したら、視差検出部230と同様に、仮の位置を基にサブピクセル精度で特徴点2の位置(基準位置2)を求める(ステップS50)。即ち、仮の位置の上下左右の位置のSAD値を基に、i軸方向及びj軸方向の両方向で線形近似等により基準位置2を求める。求められた基準位置2の座標値(I2,J2)(k=1,2,…,K)は画面座標データTC2として視差算出部242及び視差オフセット算出部250に出力される。
視差算出部242は、基準画像SP2及び基準画像SP2に対応付けられた時刻t2に撮像された比較画像CP2をメモリ210より読み出し、画面座標データTC2を用いて、視差算出部230と同様にステレオマッチングの手法により、各特徴点2の視差を算出する(ステップS60、S70)。動作内容は視差算出部230と同様である。算出された各特徴点2の視差D2(k=1,2,…,K)は視差データPA2として視差オフセット算出部250に出力される。
視差オフセット算出部250は、入力された画面座標データTC1、視差データPA1、画面座標データTC2及び視差データPA2を用いて、下記数12で定義される評価関数F(D0)を最小とする視差オフセットD0を数値解析の手法(最急降下法、ニュートン法等)により求める(ステップS80)。
ここで、a,bは1以上K以下の整数で、
はa<bを満たすa,bの各組合せでの二乗和の総和を意味する。
算出された視差オフセットD0は校正装置20を搭載した距離計測装置での距離計測に用いられる視差の補正に使用される。
ステレオ画像撮像装置10が画像を撮像する時間間隔と同じ時間間隔で視差オフセットの算出を行う場合は、基準画像2を基準画像1とし、比較画像2を比較画像1として、次の時刻に撮像された画像を基準画像2及び比較画像2として、ステップS10〜S80を繰り返す。この場合、立体物特徴点抽出部220の特徴点抽出(ステップS10)及び視差算出部230の視差算出(ステップS20、S30)を省略し、オプティカルフロー検出部241が検出した基準位置2及び視差算出部242が算出した視差を流用しても良い。
視差オフセットD0の算出は、前述のように、数値解析の手法ではなく、EXab=0、EYab=0及びEZab=0(a<b)を満たす個別視差オフセットを算出し、算出された全ての個別視差オフセットの代表値(平均値、最頻値等)を視差オフセットD0とする方法で行っても良い。この方法において、前述のように、不適と推測される個別視差オフセットを除外しても良い。数値解析による方法と個別視差オフセット算出による方法を組み合わせた方法で視差オフセットを算出しても良い。
なお、第1実施形態では、視差算出部230及び242でのステレオマッチング並びにオプティカルフロー検出部241でのオプティカルフロー検出における評価関数としてSAD関数を使用しているが、SSD(Sum of Squared Difference)関数を使用しても良い。または、SAD関数又はSSD関数を使用した方法ではなく、位相限定相関法によりずれを算出しても良い。また、サブピクセル精度で位置を求めているが、精度よりも処理時間を優先する場合等では、サブピクセル精度まで求めなくても良い。
また、オプティカルフロー検出部241は、基準画像SP2から特徴点2を検出しているが、比較画像CP2から検出しても良い。この場合においてマッチング領域を限定する場合は、視差算出部230が出力した視差データPA1を利用することになり、視差算出部242は、基準画像SP2において特徴点2の検出を行い、視差D2(k=1,2,…,K)を算出することになる。
第1実施形態での動作例では、立体物特徴点抽出部220、視差算出部230、オプティカルフロー検出部241及び視差算出部242は、それぞれ全ての特徴点に対する処理が完了した後にデータを出力しているが、立体物特徴点抽出部220が特徴点1を抽出するたびに座標値を出力し、視差算出部230、オプティカルフロー検出部241及び視差算出部242の処理を実行するようにしても良い。即ち、ステップS10〜S70を特徴点単位で実行し、全ての特徴点に対する処理が完了した後に、ステップS80を実行する。
図8は、本発明のシミュレーション結果を示す図である。
移動体の前方10mと20mに立体物を置き、移動体を5m前進させ、前進前と前進後の2地点でそれぞれ基準画像と比較画像を撮像する。B×f=100、視差オフセットD0=5と設定し、それぞれの立体物に特徴点を1点ずつ設定した場合(2points)、2点ずつ設定した場合(4points)及び3点ずつ設定した場合(6points)でシミュレーションを行った。なお、視差の測定精度は0.2px(ピクセル)である。図8において、横軸は視差オフセットD0、縦軸は評価関数のDensity(深さ)である。図8で示されるように、3つの場合全てにおいてD0=5近辺にピークがあり、高精度に視差オフセットが検出されていることがわかる。
第1実施形態において、視差オフセット算出部が視差オフセットを算出する前に、不適切な特徴点の組合せを検出し、視差オフセットの算出ではその組合せは使用しないことにより、視差オフセットの算出の精度を上げることができる。具体的には、2つの特徴点の三次元座標におけるx座標、y座標及びz座標での時刻t1からt2までの変化量(移動量)の差を算出し、その差が所定の閾値以上の特徴点の組合せは視差オフセットの算出では使用しない。このような特徴点は異なる移動物体上に存在している等の可能性があるので、条件を満たさないのである。
上述の不適切な特徴点の組合せを除外する機能を追加した構成例(第2実施形態)のブロック図を図9に示す。視差オフセット算出部350を除いて、第2実施形態の構成は、図3に示される第1実施形態の構成と同じであるため、同一構成についての説明は省略する。
視差オフセット算出部350は、移動量検査部351、視差オフセット推定部352及びメモリ353より構成される。移動量検査部351は、特徴点1及び特徴点2の画面座標の値、視差1及び視差2、さらにメモリ353に格納された視差オフセットを用いて各特徴点の三次元座標におけるx座標、y座標及びz座標での時刻t1からt2までの変化量を算出し、変化量の差(絶対値)が所定の閾値以上の特徴点の組合せを抽出する。視差オフセット推定部352は、移動量検査部351が抽出した特徴点の組合せを除いた組合せで、特徴点1及び特徴点2の画面座標の値並びに視差1及び視差2から数値解析等により視差オフセットを算出する。算出された視差オフセットは出力されるとともに、メモリ353に格納され、次の視差オフセット算出での移動量検査部351の変化量算出に使用される。なお、変化量算出で使用する視差オフセットの初期値としては0を使用する。
視差オフセット算出部350の動作例を図10のフローチャートを参照して説明する。
移動量検査部351は、画面座標データTC1、視差データPA1、画面座標データTC2及び視差データPA2を入力し、メモリ353に格納された視差オフセットD0を読み出し、各特徴点の三次元座標におけるx座標、y座標及びz座標での時刻t1からt2までの変化量VX、VY及びVZ(k=1,2,…,K)を下記数13より算出する(ステップS810)。
そして、下記数14より算出される2つの特徴点の変化量の差(絶対値)ΔVXab、ΔVYab及びΔVZab(a,bは1以上K以下の整数、a<b)の少なくとも1つが所定の閾値θ以上である特徴点の組合せを抽出し(ステップS820)、除外組合せデータEPとして出力する。
なお、所定の閾値θはΔVXab、ΔVYab及びΔVZabに対して共通ではなく、異なる閾値を用いても良い。
視差オフセット推定部352は、画面座標データTC1、視差データPA1、画面座標データTC2、視差データPA2及び除外組合せデータEPを入力し、除外組合せデータEPに含まれる特徴点の組合せ以外の特徴点の組合せで、画面座標データTC1、視差データPA1、画面座標データTC2及び視差データPA2を用いて、第1実施形態での視差オフセット算出部250と同様に、数値解析の手法等により視差オフセットD0を求める(ステップS830)。
なお、第2実施形態では、不適切な特徴点の組合せの抽出と視差オフセットの算出を分けて行っているが、視差オフセットの算出の中で不適切な特徴点の組合せの抽出を行い、抽出された組合せを視差オフセットの算出に使用しないようにしても良い。即ち、ステップS820及びS830を特徴点の組合せ単位で実行しても良い。
視差オフセットの算出において、特徴点の移動距離が短すぎると、算出される視差オフセットの精度が落ちる可能性があり、特徴点の移動距離が長い方が精度を上げることができる。しかし、移動距離が長いと、移動後の特徴点を画像から検出するのに時間がかかり、特徴点を正確に検出できないおそれもある。そこで、特徴点を抽出した後、ステレオ画像撮像装置から出力される所定の数の画像に対しては特徴点の検出(オプティカルフローの検出)のみを行い、その後の画像に対して視差オフセットの算出まで行うことにより、特徴点の検出の精度を落とすことなく、算出される視差オフセットの精度を上げることができる。
このような処理を行う本発明の構成例(第3実施形態)のブロック図を図11に示す。図3に示される第1実施形態に対して、第3実施形態にはスイッチ410〜415が追加され、さらに移動検出部にメモリ443が追加されている。なお、第1実施形態と同一構成には同一符号を付して説明は省略する。
第3実施形態の動作例を図12のフローチャートを参照して説明する。なお、第3実施形態では、時刻tに撮像された画像から特徴点の抽出を行い、時刻t,t,…,tに撮像された画像は特徴点の検出のみを行い、時刻tN+1に撮像された画像に対して視差オフセットの検出まで行うとする。
立体物特徴点抽出部220が時刻tに撮像された画像を基準画像SP1及び比較画像CP1としてメモリ210より読み出す時、スイッチ410,411はONで、スイッチ412,413,414,415はOFFとなる(ステップS100)。立体物特徴点抽出部220は特徴点の抽出を行い、視差算出部230は視差の算出を行い、画面座標データTC1及び視差データPA1が視差オフセット算出部250に出力される(ステップS110)。画面座標データTC1はオプティカルフロー検出部441にも出力され、オプティカルフロー検出部441は第1実施形態でのオプティカルフロー検出部241と同様に、時刻tに撮像された基準画像SP2をメモリ210より読み出して、基準画像SP1も用いて特徴点を検出し、画面座標データTC2を出力する(ステップS120)。出力された画面座標データTC2はメモリ443に格納される。
次に、スイッチ410,411,412,413,414はOFFで、スイッチ415のみONとなる(ステップS130)。そして、オプティカルフロー検出部441の特徴点検出のみが実施される。即ち、オプティカルフロー検出部441は、時刻tに撮像された画像を基準画像SP1としてメモリ210より読み出し、時刻tに撮像された画像を基準画像SP2として読み出し、さらにメモリ443より画面座標データTC2を読み出し、基準画像SP2より特徴点を検出する(ステップS140)。この際、基準画像SP1における特徴点の位置の特定を、画面座標データTC2を用いて行う。検出された特徴点の座標値は画面座標データTC2として出力され、メモリ443に格納される。格納された画面座標データTC2は、次の時刻での特徴点の位置の特定に使用される。
その後、時刻tN−1に撮像された画像を基準画像SP1としてメモリ210より読み出すまで、各時刻に撮像された画像に対してステップS140を繰り返す。
時刻tに撮像された画像を基準画像SP1としてメモリ210より読み出す時、スイッチ410,411はOFFで、スイッチ412,413,414,415はONとなる(ステップS150)。そして、ステップS140と同様の処理によりオプティカルフロー検出部441は特徴点の検出を行い、画面座標データTC2を出力する(ステップS160)。画面座標データTC2は視差算出部242及び視差オフセット算出部250に入力される。視差算出部242は、メモリ210より時刻tN+1に撮像された画像を基準画像SP2及び比較画像CP2として読み出し、入力した画面座標データTC2を用いて視差を算出し、視差データPA2として視差オフセット算出部250に出力する(ステップS170)。視差オフセット算出部250は、入力された画面座標データTC1、視差データPA1、画面座標データTC2及び視差データPA2を用いて、視差オフセットD0を求める(ステップS180)。
なお、第3実施形態では、撮像された画像に対する処理の切り替えをスイッチにて行っているが、時刻に関する情報等を画像に付加し、その情報を基に各部にて行う処理を切り替えるようにしても良い。

以上、本発明に係る校正装置について説明したが、本発明は上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成、方法を採り得ることは勿論である。また、本発明に係る校正装置は、コンピュータシステムを利用し、ソフトウェア(コンピュータプログラム)により実装されることができ、そして、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、GPU(Graphics Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアにより実装されることも勿論できる。
11、12 カメラ
10 ステレオ画像撮像装置
20、30、40 校正装置
210、353、443 メモリ
220 立体物特徴点抽出部
230、242、 視差検出部
240、440 移動検出部
241、441 オプティカルフロー検出部
250、350 視差オフセット算出部
351 移動量検査部
352 視差オフセット推定部
410、411、412、413、414、415 スイッチ

Claims (11)

  1. 移動体に搭載されて距離計測を行う距離計測装置にて用いられるステレオ画像撮像装置のパラメータを校正する校正装置において、
    前記ステレオ画像撮像装置で撮像された基準画像1の中の立体物上の少なくとも2つの特徴点を抽出し、前記各特徴点の画面座標1を求める立体物特徴点抽出部と、
    前記ステレオ画像撮像装置で撮影された比較画像1を用いて前記各特徴点の視差1を算出する視差算出部と、
    前記基準画像1及び前記比較画像1を撮像した時刻より所定の時間経過した後に前記ステレオ画像撮像装置で撮像された基準画像2及び比較画像2を入力し、前記基準画像2又は前記比較画像2を用いて前記各特徴点のオプティカルフローを検出し、前記基準画像2及び前記比較画像2を用いて前記基準画像2の中での前記各特徴点の画面座標2及び視差2を算出する移動検出部と、
    前記画面座標1、前記視差1、前記画面座標2及び前記視差2を用いて前記ステレオ画像撮像装置のパラメータの校正に使用する視差オフセットを算出する視差オフセット算出部を備え、
    前記視差オフセット算出部は、前記ステレオ画像撮像装置で撮像される画像の画面座標を三次元座標に変換する変換式を用いて前記三次元座標での2点の移動量の差を表わした差分式に基づいて定義された、視差オフセットを未知数とした評価関数により前記視差オフセットを算出することを特徴とする校正装置。
  2. 前記評価関数は前記移動量の差の二乗和として定義され、前記画面座標1、前記視差1、前記画面座標2及び前記視差2を用いて数値解析により前記評価関数を最小とする視差オフセットを求める請求項1に記載の校正装置。
  3. 前記評価関数は前記差分式で構成され、前記画面座標1、前記視差1、前記画面座標2及び前記視差2を用いて前記各差分式を0とする個別視差オフセットを算出し、前記個別視差オフセットの代表値を前記視差オフセットとする請求項1に記載の校正装置。
  4. 前記視差オフセット算出部は、前記画面座標1及び前記視差1より前記各特徴点の三次元座標1を算出し、前記画面座標2及び前記視差2より前記各特徴点の三次元座標2を算出し、前記三次元座標1及び前記三次元座標2より算出される移動量の差が所定の閾値より大きい特徴点の組合せは前記視差オフセットの算出には使用しない請求項1乃至3のいずれかに記載の校正装置。
  5. 前記移動検出部は、前記基準画像1及び前記比較画像1を撮像した時刻後の所定の時間間隔で所定の数の基準画像及び比較画像を入力し、最後に入力した基準画像N及び比較画像N以外の基準画像及び比較画像に対してはオプティカルフローの検出のみを行い、前記基準画像N及び比較画像Nに対してのみ前記各特徴点の視差2の算出まで行う請求項1乃至4のいずれかに記載の校正装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の校正装置を搭載していることを特徴とする距離計測装置。
  7. 移動体に搭載されて距離計測を行う距離計測装置にて用いられるステレオ画像撮像装置のパラメータを校正する校正方法において、
    前記ステレオ画像撮像装置で撮像された基準画像1の中の立体物上の少なくとも2つの特徴点を抽出し、前記各特徴点の画面座標1を求める立体物特徴点抽出ステップと、
    前記ステレオ画像撮像装置で撮影された比較画像1を用いて前記各特徴点の視差1を算出する視差算出ステップと、
    前記基準画像1及び前記比較画像1を撮像した時刻より所定の時間経過した後に前記ステレオ画像撮像装置で撮像された基準画像2及び比較画像2を入力し、前記基準画像2又は前記比較画像2を用いて前記各特徴点のオプティカルフローを検出し、前記基準画像2及び前記比較画像2を用いて前記基準画像2の中での前記各特徴点の画面座標2及び視差2を算出する移動検出ステップと、
    前記画面座標1、前記視差1、前記画面座標2及び前記視差2を用いて前記ステレオ画像撮像装置のパラメータの校正に使用する視差オフセットを算出する視差オフセット算出ステップを有し、
    前記視差オフセット算出ステップは、前記ステレオ画像撮像装置で撮像される画像の画面座標を三次元座標に変換する変換式を用いて前記三次元座標での2点の移動量の差を表わした差分式に基づいて定義された、視差オフセットを未知数とした評価関数により前記視差オフセットを算出することを特徴とする校正方法。
  8. 前記評価関数は前記時間変化量の二乗和として定義され、前記画面座標1、前記視差1、前記画面座標2及び前記視差2を用いて数値解析により前記評価関数を最小とする視差オフセットを求める請求項7に記載の校正方法。
  9. 前記評価関数は前記差分式で構成され、前記画面座標1、前記視差1、前記画面座標2及び前記視差2を用いて前記各差分式を0とする個別視差オフセットを算出し、前記個別視差オフセットの代表値を前記視差オフセットとする請求項7に記載の校正方法。
  10. 前記視差オフセット算出ステップは、前記画面座標1及び前記視差1より前記各特徴点の三次元座標1を算出し、前記画面座標2及び前記視差2より前記各特徴点の三次元座標2を算出し、前記三次元座標1及び前記三次元座標2より算出される移動量の差が所定の閾値より大きい特徴点の組合せは前記視差オフセットの算出には使用しない請求項7乃至9のいずれかに記載の校正方法。
  11. 前記移動検出ステップは、前記基準画像1及び前記比較画像1を撮像した時刻後の所定の時間間隔で所定の数の基準画像及び比較画像を入力し、最後に入力した基準画像N及び比較画像N以外の基準画像及び比較画像に対してはオプティカルフローの検出のみを行い、前記基準画像N及び比較画像Nに対してのみ前記各特徴点の視差2の算出まで行う請求項7乃至10のいずれかに記載の校正方法。
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