JP2016197219A - 積層体及び光学フィルム - Google Patents

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淳 武田
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晃治 飯島
暢之 芥川
Nobuyuki Akutagawa
暢之 芥川
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Hideyuki Nishikawa
秀幸 西川
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Abstract

【課題】重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層を中間層または下層に備えた積層体及び光学フィルムにおいて、光学異方性層の良好な耐久性とその上層の良好な膜特性とを両立する。
【解決手段】積層体10は、重合性液晶化合物と、紫外光を吸収して重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物とを含む重合性組成物を光重合して形成されてなり、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,又はコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層12と、その上に隣接して積層されてなる上層13とを少なくとも含み、光重合活性点を生じる化合物が、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、又は少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層を中間層または下層に備えてなる積層体及び光学フィルムに関する。
液晶表示装置は、液晶テレビや、パソコン、携帯電話、デジタルカメラなどの液晶パネル等の用途で広く用いられている。通常、液晶表示装置は、液晶セルの両側に偏光板を設けた液晶パネル部材を有し、バックライト部材からの光を液晶パネル部材で制御することにより表示が行われている。
近年では、液晶表示装置の大型化、高精細化に向けた検討が進められており、例えば、バックライト部材においては、高輝度化、及び、省電力化が求められている。高輝度且つ省電力なバックライトシステムとして、液晶セルへの出射側に、所定の偏光軸の直線偏光または所定の方向の円偏光を透過し、透過光以外の光を反射する特性示す、いわゆる輝度向上フィルムを備えた構成が提案されている。
例えば、特許文献1には、反射帯域幅及び反射中心波長の異なる複数層のコレステリック液晶層をフィルム基材上に備えた円偏光分離素子と、光学異方性素子と、周期的構造体とが一体化されてなる輝度向上フィルムが開示されている。
また、液晶の配向を利用した光学フィルムとして、重合性液晶化合物を重合することにより、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層が知られている(特許文献2)。
かかる光学異方性層は表面エネルギーが高いため、その上層成膜時に塗膜のぬれ性が悪い、いわゆる「ハジキ現象」を生じやすいという問題がある。
特に、その上層として液晶化合物を含む組成物を塗布成膜する場合、ハジキ現象が生じると、界面に非密着部分が形成され、その近傍では下地の配向規制力が塗膜に対して作用しづらく、得られる配向膜において配向欠陥が生じやすいという問題がある。
上層成膜時の塗布液のハジキ現象を抑制するために、上層の成膜に用いる塗布液に界面活性剤を添加することが提案されている。特許文献3には、液晶化合物を含む組成物に混合することにより、膜厚方向上部まで液晶分子を均一性良く配向させることが可能な液晶配向促進剤として、一分子中に、フッ素置換脂肪族基やオリゴシロキサノキシ基等の疎水性基と、少なくとも二つの環状構造を含む排除体積効果を有する基とを有する化合物が提案されている。特許文献3には、液晶化合物として、棒状液晶化合物や円盤状液晶化合物を含むことが記載されている。
また、特許文献4には、フッ素基を含有する側鎖及び液晶分子と相溶する基を特定の割合で有する(メタ)アクリル共重合体からなる添加剤を、特定量液晶組成物中に添加することにより、配向欠陥を抑制することが可能となることが記載されている。
国際公開第2008−016056号 特開2008−40309号公報 特開2000−345164号公報 特開2006−16599号公報
特許文献4に記載されている添加剤、いわゆるフッ素系ポリマー界面活性剤やシリコーン系界面活性剤は、その疎水性基を利用して塗膜表面に偏在し、塗布液の表面張力を低下させることにより、塗布液のハジキ現象(以下、ハジキと略記する)を抑制し、下地と密着性良く塗膜を形成することに貢献する。
しかしながら、光学フィルムに含まれる液晶分子は、その用途により、重合性や形状等が様々であり、液晶分子の種類に関わらず同様の密着性を得ることが難しい。また、密着性が改善されたとしても、下地上に存在する界面活性剤により配向規制力を阻害してしまうことがある。
一方、光学異方性層の光重合時の光照射量を下げることにより、光学異方性層の表面エネルギーを下げて上層の塗膜のハジキを抑制することができる。しかしながら、この方法により得られる光学フィルムなどの積層体は、光学異方性層の耐久性がよくないという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層を中間層または下層に備えてなり、光学異方性層の良好な耐久性とその上層の良好な膜特性とを両立した積層体を提供することを目的とするものである。
本発明はまた、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層を中間層または下層に備えてなり、光学異方性層の良好な耐久性とその上層の良好な膜特性とを両立した積層体を備えた光学フィルムを提供することを目的とするものである。
本発明の積層体は、
重合性液晶化合物と、紫外光を吸収して重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物とを含む重合性組成物を光重合して形成されてなり、
重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層と、
光学異方性層上に隣接して積層されてなる上層とを含み、
光重合活性点を生じる化合物が、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、または、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤とを含むものである。
本明細書において、紫外光とは、波長10〜400nmの光を意味するものとする。
「吸収する紫外光の波長が異なる」とは、光重合開始剤または増感剤の吸収スペクトルのピーク波長が異なることを意味するものとする。
また、本明細書において、「紫外光を吸収して重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物」とは、紫外光を吸収して、直接活性点を生じる化合物及び間接的に活性点を生じる化合物を含むものとする。
光重合活性点を生じる化合物のうち、少なくとも1種が紫外光の吸収波長の最大値が300nm以下であり、少なくとも1種が紫外光の吸収波長の最大値が320nm以上であることが好ましい。
光重合活性点を生じる化合物は、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤を含むことが好ましい。
重合性組成物中において、重合性液晶化合物に対する、紫外光の吸収波長の最大値が320nm以上である光重合活性点を生じる化合物の含有量が2重量パーセント以下であることが好ましい。
光学異方性層において、重合性液晶化合物がコレステリック配向の状態で固定化されてなることが好ましい。また、重合性液晶化合物は、円盤状液晶化合物または棒状液晶化合物であることが好ましい。
また、本発明の積層体としては、光学異方性層の上層と反対側に更に光学異方性層を隣接して備えてなる態様が挙げられる。
光学異方性層は、フッ素含有化合物またはポリシロキサン構造を有する化合物からなる分子量が15000以下である界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤はフッ素含有化合物からなることが好ましく、この場合は、液晶層中に、フッ素原子を0.001質量%以上0.10質量%未満含有することが好ましい。
また、界面活性剤は、ポリアルキレンオキシド基及び/または水酸基を有することが好ましい。
本明細書において、界面活性剤が分子量1500以上の高分子化合物である場合の界面活性剤の分子量は、重量平均分子量を意味するものとする。本明細書において、重量平均分子量(以下Mwと略記)は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値を意味するものとし、下記の条件で測定される重量平均分子量である。
溶媒 テトラヒドロフラン
装置名 TOSOH HLC−8320GPC
カラム TOSOH TSKgel Super HZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ4000を3本接続して使用。
カラム温度 25℃
試料濃度 0.1質量%
流速 0.35ml/min
校正曲線 TOSOH製TSK標準ポリスチレン Mw=2800000〜1050までの7サンプルによる校正曲線を使用。
本発明の光学フィルムは、支持体と、支持体上に備えられてなる上記本発明の積層体とを含むものである。
本発明の光学フィルムの好適な態様としては、支持体と、支持体上に備えられてなる上記フッ素含有化合物またはポリシロキサン構造を有する化合物からなる分子量が15000以下である界面活性剤を含む本発明の積層体とを含み、光学異方性層の上層側の表面に、界面活性剤が存在してなるものが挙げられる。かかる態様の光学フィルムにおいて、支持体と光学異方性層との間にλ/4板を備えてなることが好ましい。
本発明の積層体は、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層と、光学異方性層上に隣接して積層されてなる上層とを含むものであり、光学異方性層が、重合性液晶化合物と、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、または、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤とを含む重合性組成物を光重合して形成されてなる。かかる構成によれば、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層の良好な耐久性と、その上層の良好な膜特性とを両立させることができる。
本発明に係る一実施形態の積層体の概略断面図である。 本発明にかかる一実施形態の光学フィルムの概略断面図である。 本発明の一実施形態の液晶表示装置の構成を示す概略図である。 本発明の一実施形態のバックライトシステムの構成を示す概略図である。
以下の説明は、本発明の代表的な実施形態に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
「背景技術」の項目において述べたように、重合性液晶化合物を重合することにより、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層は、表面エネルギーが高いため、その上層成膜時に塗布液のハジキを生じやすく、ハジキにより形成される光学異方性層と上層との非密着部分が、その近傍の上層の膜特性(配向性等)を低下させるという問題があることを述べた。また、光学異方性層の光重合時の光照射量を下げることにより上層の塗膜のハジキを抑制して製造された積層体は、光学異方性層の耐久性がよくないという問題があることも述べた。
本発明者は、光学異方性層の耐久性を低下させることなく光学異方性層の表面エネルギーを下げて上層の塗膜のハジキを抑制するという上記課題の解決方法について鋭意検討を行った。本発明者は、光学異方性層の光重合時の光照射量を下げて製造された積層体の、光学異方性層の耐久性が低くなる原因は、光重合時の光照射量不足により光学異方性層中の残存モノマーが多くなり、後工程の上層の光重合時において充分な転化率で重合していないことであると考えた。
本発明者は、光学異方性層を光重合により形成する際に、重合に用いる光の利用効率を高める、すなわち、塗膜に照射される光をより多く光重合活性点の生成に利用することにより、上層の光重合時に光学異方性層内に残存するモノマーやオリゴマーの重合を進行しやすくし、得られる積層体における光学異方性層の転化率を上げられると考え検討を行った。
光重合に用いる光源は、高圧水銀ランプのように幅広い紫外域の線スペクトルを有する光源を主に利用するが、近年では、比較的狭帯域な単一ピーク光源である紫外線発光ダイオード(UV−LED,Ultraviolet-Light Emitting Diode)も利用されるようになってきている。
光重合において、重合活性点の生成の起点となる重合開始剤や増感剤は、重合に用いる光源のスペクトル形状や帯域にできるだけ吸収波長が一致するものが通常選択される。光重合の際に塗膜に照射される光をより多く光重合活性点の生成に利用するために、本発明者は、重合活性点の生成の起点となる重合開始剤や増感剤として、吸収波長が光源のスペクトルの形状や帯域内にある2種以上を用いることを試みた。その結果、後記実施例に示されるように、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層の上層を成膜する際のハジキを抑制し、且つ、光学異方性層の良好な耐久性と、その上層の良好な膜特性とを両立できることがわかった。
光源として高圧水銀ランプを用いる場合、例えば、相対強度の高いピーク波長(輝線波長)が245nm、313nm、365nm(主波長)、405nm、436nmである場合は、これらの波長を含む吸収波長を有する、好ましくは吸収ピークを有する重合開始剤または増感剤を2種以上選択する。2種以上の重合開始剤または増感剤を用いることにより、1種の重合開始剤を用いる場合に比して、高効率に開始剤の分解が進み、より多くの重合活性点を高効率に生成して光学異方性層の重合を進行させることができる。
比較的狭帯域な単一ピーク光源であるUV−LED等を光源として用いる場合でも、その帯域の範囲内(例えば、365〜385nm)で吸収ピーク波長の異なる重合開始剤または増感剤を2種以上用いることにより、重合活性点を1種の時に比して高効率に生成することができる。
このように、重合活性点を高効率に生成することにより、単位時間当たりの重合開始点の発生効率が高まり、重合開始剤または増感剤を1種のみ用いた場合に比して多く開始点から重合性液晶化合物の重合が進む。多くの重合開始点から重合が進む場合、分子量(重量平均,数平均)が小さくなる傾向があるのに加え、重合反応の途中段階において、未重合のモノマーと共に多くの重合活性点が層内に存在することになる。このような状態の光学異方性層上に上層の塗布液を塗布すれば、光学異方性層のポリマー転化率が低いため、塗布液のハジキを生じにくい上、その後の上層の光重合時のUV照射により、光学異方性層中の未転化のモノマーまたはオリゴマーの重合も高効率に進行すると考えている。
ハジキを抑制する観点では、上層の塗布成膜時の光学異方性層の表面エネルギーと、塗布液の表面エネルギーとの差が0〜10mN/mの範囲内となることが好ましく、この差は小さいほど好ましい。従って、上層の塗布成膜時の光学異方性層の表面エネルギーと、塗布液の表面エネルギーとの差が上記範囲内、好ましくは上記範囲内のより小さい値となるように、上層塗布成膜前の光学異方性層の光重合の光照射量を調整し、上層の塗布後、上層の光重合時に未転化のモノマーを重合する。上記したように、上層の光重合時に、光学異方性層内には未転化のモノマーと共に多くの重合活性点が存在しているため、上層の光重合における光照射を利用して、光学異方性層を高転化率に重合することができる。
すなわち、重合性液晶化合物と、紫外光を吸収して重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物とを含む重合性組成物を調製する重合性組成物調製工程において、重合性組成物中に含まれる光重合活性点を生じる化合物が、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、または、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤とを含む構成とし、
重合性組成物に紫外光を照射して重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層を形成する光学異方性層形成工程と、
光学異方性層上に光重合性組成物の塗膜を形成した後に、塗膜に紫外光を照射して、塗膜の硬化と光学異方性層中の未転化の重合性液晶化合物の少なくとも1部の重合とを実施する上層形成工程とを実施することにより、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層の上層を成膜する際のハジキを抑制し、且つ、光学異方性層の良好な耐久性と、その上層の良好な膜特性とを両立することができると考えている。
特開2011−247934号公報には、コレステリック反射フィルムの選択反射の波長領域を容易に拡大し、かつ、生産性よく製造可能な重合性組成物に、重合開始剤を1種または2種以上含有することが開示されている。しかしながら、この文献において、重合開始剤を2種以上用いることができることが記載されているのみで、2種以上用いることによる効果については記載がない。吸収波長の異なる2種以上の開始剤を用いている実施例は存在するが、その上層の成膜を実施している例はなく、2種以上の開始剤を含むコレステリック液晶層と上層の塗布適性及び耐久性に関する記載も示唆もない。本発明において、コレステリック液晶層上に更に塗膜を設ける際、コレステリック液晶層に2種以上の開始剤を含むことで、耐久条件の前後でRe変化が小さいという良好な耐久性に加え、コレステリック液晶層に接した塗布層からの経時による拡散成分の進入を遮断することでコレステリック液晶層の膜厚変化を抑制でき、反射中心波長の変化が制御できると考えている。
以下に、上記の製造方法により得られる本発明の積層体について、その一実施形態を、図1を参照して説明する。図1は本実施形態の積層体10の構成を表す概略断面図である。本明細書の図面において、視認しやすくするため各部の縮尺は適宜変更して示してある。
図1示される積層体10は、支持体11の表面11s上に、重合性液晶化合物と、紫外光を吸収して重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物とを含む重合性組成物を光重合して形成されてなり、
重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層12と、
光学異方性層12上に隣接して積層されてなる上層13とを含み、
光重合活性点を生じる化合物が、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、または、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤とを含むものである。
図1では、光学異方性層12が、支持体表面11sに対して円盤状液晶化合物がホモジニアス配向して固定化されてなる層である態様について、円盤状液晶化合物のホモジニアス配向を模式的に示してある。
光学異方性層12は、支持体11上に形成されていなくてもよいが、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる層は、支持体11の表面11sの配向規制力を利用することにより容易に形成することができる。
なお、重合性液晶化合物が棒状液晶化合物である場合のホメオトロピック配向とは、棒状液晶化合物の長軸方向が支持体表面11sに対して仰角90度の状態で配向することを意味し、ホモジニアス配向とは、棒状液晶化合物の長軸方向が支持体表面11sに対して水平の状態で配向することを意味する。重合性液晶化合物が円盤状液晶化合物である場合のホメオトロピック配向とは、円盤状液晶化合物の平面が支持体表面11sに対して水平の状態で配向することを意味し、ホモジニアス配向とは、円盤状液晶化合物の平面が支持体表面11sに対して仰角90度の状態で配向することを意味する。それぞれの角度の揺らぎ幅は光学異方性層の任意の場所においてプラスマイナス5度未満である。本発明における配向状態は、Axo Scan(0PMF−1、Axometrics社製)を用いて確認することができる。
<支持体>
図1に示される支持体11は、基材11a上に配向層11bを備えてなり、配向層11bにより表面11sに配向規制力を有している。
基材11aとしては、ガラスやポリマーフィルムを用いることができる。基材として用いられるポリマーフィルムの材料の例には、セルロースアシレートフィルム(例えば、セルローストリアセテートフィルム(屈折率1.48)、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂フィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、(メタ)アクリルニトリルフィルム、ポリオレフィン、脂環式構造を有するポリマー(ノルボルネン系樹脂(商品名「アートン(登録商標)」、JSR社製、非晶質ポリオレフィン(商品名「ゼオネックス(登録商標)」、日本ゼオン社製))、などが挙げられる。このうちトリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート(PET)、脂環式構造を有するポリマーが好ましく、特にトリアセチルセルロースが好ましい。
基材11aの膜厚としては、5μm〜1000μm程度であればよく、好ましくは10μm〜250μmであり、より好ましくは15μm〜90μmである。基材11は最終的に剥離される仮支持体であってもよい。
配向層11bは、基材11a上に有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、酸化シリコンなどの無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成等の手段で設けることができる。更には、電場の付与、磁場の付与、或いは光照射により配向機能が生じる配向層も知られている。
以下、好ましい例として表面をラビング処理して用いられるラビング処理配向層及び光配向層を説明する。
−ラビング処理配向層−
ラビング処理配向層に用いることができるポリマーの例には、例えば特開平8−338913号公報明細書中段落番号[0022]記載のメタクリレート系共重合体、スチレン系共重合体、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコール、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル共重合体、カルボキシメチルセルロース、ポリカーボネート等が含まれる。シランカップリング剤をポリマーとして用いることができる。水溶性ポリマー(例、ポリ(N−メチロールアクリルアミド)、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール)が好ましく、ゼラチン、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが更に好ましく、ポリビニルアルコール及び変性ポリビニルアルコールが最も好ましい。
配向層11bの膜厚は、0.1〜10μmの範囲にあることが好ましい。
――ラビング処理――
ラビング処理は、一般にポリマーを主成分とする膜の表面を、紙や布で一定方向に擦ることにより実施することができる。ラビング処理の一般的な方法については、例えば、「液晶便覧」(丸善社発行、平成12年10月30日)に記載されている。
ラビング密度を変える方法としては、「液晶便覧」(丸善社発行)に記載されている方法を用いることができる。ラビング密度(L)は、下記式(A)で定量化されている。
式(A) L=Nl(1+2πrn/60v)
式(A)中、Nはラビング回数、lはラビングローラーの接触長、rはローラーの半径、nはローラーの回転数(rpm)、vはステージ移動速度(秒速)である。
ラビング密度を高くするためには、ラビング回数を増やす、ラビングローラーの接触長を長く、ローラーの半径を大きく、ローラーの回転数を大きく、ステージ移動速度を遅くすればよく、一方、ラビング密度を低くするためには、この逆にすればよい。また、ラビング処理の際の条件としては、特許4052558号の記載を参照することもできる。
−光配向層−
光照射により形成される光配向層に用いられる光配向材料としては、多数の文献等に記載がある。例えば、特開2006−285197号公報、特開2007−76839号公報、特開2007−138138号公報、特開2007−94071号公報、特開2007−121721号公報、特開2007−140465号公報、特開2007−156439号公報、特開2007−133184号公報、特開2009−109831号公報、特許第3883848号、特許第4151746号に記載のアゾ化合物、特開2002−229039号公報に記載の芳香族エステル化合物、特開2002−265541号公報、特開2002−317013号公報に記載の光配向性単位を有するマレイミド及び/またはアルケニル置換ナジイミド化合物、特許第4205195号、特許第4205198号に記載の光架橋性シラン誘導体、特表2003−520878号公報、特表2004−529220号公報、特許第4162850号に記載の光架橋性ポリイミド、ポリアミド、またはエステルが好ましい例として挙げられる。特に好ましくは、アゾ化合物、光架橋性ポリイミド、ポリアミド、またはエステルである。
上記材料から形成した光配向層に、直線偏光または非偏光照射を施し、光配向層を製造する。
本明細書において、「直線偏光照射」とは、光配向材料に光反応を生じせしめるための操作である。用いる光の波長は、用いる光配向材料により異なり、その光反応に必要な波長であれば特に限定されるものではない。好ましくは、光照射に用いる光のピーク波長が200nm〜700nmであり、より好ましくは光のピーク波長が400nm以下の紫外光である。
光照射に用いる光源は、通常使われる光源、例えばタングステンランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、キセノンフラッシュランプ、水銀ランプ、水銀キセノンランプ、カーボンアークランプ等のランプ、各種のレーザー(例、半導体レーザー、ヘリウムネオンレーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、YAGレーザー)、発光ダイオード、陰極線管などを挙げることができる。
直線偏光を得る手段としては、偏光板(例、ヨウ素偏光板、二色色素偏光板、ワイヤーグリッド偏光板)を用いる方法、プリズム系素子(例、グラントムソンプリズム)やブリュースター角を利用した反射型偏光子を用いる方法、または偏光を有するレーザー光源から出射される光を用いる方法が採用できる。また、フィルターや波長変換素子等を用いて必要とする波長の光のみを選択的に照射してもよい。
照射する光は、直線偏光の場合、配向層に対して上面、または裏面から配向層表面に対して垂直、または斜めから光を照射する方法が採用される。光の入射角度は、光配向材料によって異なるが、例えば、0〜90°(垂直)、好ましくは40〜90°である。
非偏光を利用する場合には、斜めから非偏光を照射する。その入射角度は、10〜80°、好ましくは20〜60°、特に好ましくは30〜50°である。
照射時間は好ましくは1分〜60分、更に好ましくは1分〜10分である。
以上、支持体11として、基材11a上に配向層11bを備えた態様について説明したが、表面11sに配向規制力を付与する方法は特に制限されず、基材11aの表面を直接配向処理(例えば、ラビング処理)する方法としてもよい。その場合は、配向層11bを設けなくてもよい。直接配向処理が可能な基材11aとしては、例えば、PET基材フィルム等を挙げることができる。
<光学異方性層>
光学異方性層12は、重合性液晶化合物と、紫外光を吸収して重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物とを含む重合性組成物を光重合して形成されてなり、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる層である。
光学異方性層12は、支持体11の配向層11bのラビング処理面に上記重合性組成物を塗布し、重合性液晶化合物の分子を所望の配向状態に配向させた塗膜を形成した後、塗膜を光重合により硬化させて液晶化合物の分子の配向状態を固定化する。本実施形態では、光重合による硬化は、光学異方性層12上に形成される上層13の塗膜形成前の光学異方性層形成工程と、上層13の塗膜形成後の光重合とにより実施される。
重合性組成物の支持体表面11s上への塗布は、ロールコーティング方式やグラビア印刷方式、スピンコート方式などの適宜な方式で展開する方法などにより行うことができる。更にワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法、等の種々の方法によって行うことができる。また、インクジェット装置を用いて、組成物をノズルから吐出して、塗布膜を形成することもできる。
塗布膜の形成後、光重合を実施する前に、塗布膜を乾燥させてもよい。乾燥は放置により行ってもよく、加熱して行ってもよい。乾燥の工程において、液晶成分に由来する光学機能が発現するものであってもよい。例えば、乾燥により重合性組成物に含まれる溶剤が除去される過程で、液晶相を形成させていてもよい。液晶相の形成は、加熱により液晶相への転移温度とすることにより行ってもよい。例えば、一旦等方性相の温度まで加熱し、その後、液晶相転移温度まで冷却する等によって、安定的に液晶相の状態にすることができる。液晶相転移温度は、製造適性等の面から10〜250℃の範囲内であることが好ましく、10〜150℃の範囲内であることがより好ましい。10℃未満であると液晶相を呈する温度範囲にまで温度を下げるために冷却工程等が必要となることがある。また200℃を超えると、一旦液晶相を呈する温度範囲よりも更に高温の等方性液体状態にするために高温を要し、熱エネルギーの浪費、基板の変形、変質等からも不利になる。
なお、光重合において、光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。また、雰囲気の酸素濃度は重合度に関与するため、空気中で所望の重合度に達せず、膜強度が不十分の場合には、窒素置換等の方法により、雰囲気中の酸素濃度を低下させることが好ましい。好ましい酸素濃度としては、10%以下が好ましく、7%以下が更に好ましく、3%以下が最も好ましい。
また、一旦重合させた後に、重合温度よりも高温状態で保持して熱重合反応によって反応を更に推し進める方法や、再度紫外光を照射する方法を用いることもできる。反応率の測定は、反応性基(例えば重合性基)の赤外振動スペクトルの吸収強度を、反応進行の前後で比較することによって行うことができる。
(重合性組成物)
光学異方性層12の原料液である重合性組成物は、重合性液晶化合物と、紫外光を吸収して重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物とを含み、光重合活性点を生じる化合物として、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、または、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤とを含んでいる。
―重合性液晶化合物―
重合性組成物に含まれる重合性液晶化合物としては、ホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向可能なものであれば特に制限されないが、棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物であることが好ましい。重合性基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、ビニル基等を挙げることができる。重合性液晶化合物を硬化させることにより、液晶化合物の配向を固定することができる。重合性基を有する液晶化合物は、モノマーであるか、重合度が100未満の比較的低分子量な液晶化合物が好ましい。
棒状液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。
重合性液晶化合物である棒状液晶化合物としては、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許4683327号、同5622648号、同5770107号、WO95/22586号、同95/24455号、同97/00600号、同98/23580号、同98/52905号、特開平1−272551号、同6−16616号、同7−110469号、同11−80081号、及び特願2001−64627号の各公報などに記載の化合物を用いることができる。更に棒状液晶化合物としては、例えば、特表平11−513019号公報や特開2007−279688号公報に記載の化合物も好ましく用いることができる。
下記表1に、光学異方性層12として好適な棒状液晶化合物を例示する。
円盤状液晶化合物としては、例えば、特開2007−108732号や特開2010−244038号に記載の化合物が挙げられる。下記表2に、後記実施例において用いている、光学異方性層12として好適な円盤状液晶化合物を例示する。
―重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物(光重合開始剤または増感剤)―
重合性組成物には、重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物として、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、または、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤とを含んでいる。
吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、または、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤は、以下に示す重合開始剤及び増感剤から、光重合の光源のスペクトル特性に応じて、好ましくは、光源の相対強度の高いピーク波長(輝線波長)を含む吸収波長を有する、好ましくは吸収ピークを有する重合開始剤または増感剤を2種以上選択されて含まれていることが好ましい。
また、光重合活性点を生じる化合物のうち、少なくとも1種が紫外光の吸収波長の最大値が300nm以下であり、少なくとも1種が、最大値が320nm以上であることが好ましい。少なくとも1種が紫外光の吸収波長の320nm以上である化合物の重合性組成物中の含有量は、重合性液晶化合物に対して2重量パーセント以下であることが好ましい。
光重合開始剤または増感剤としては、α−カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)、アシルフォスフィンオキシド化合物(特公昭63−40799号公報、特公平5−29234号公報、特開平10−95788号公報、特開平10−29997号公報記載)等が挙げられる。
また、光重合開始剤または増感剤は、約200nm〜400nm(250nm〜380nmがより好ましい。)の範囲内に吸収波長の極大値を有し、極大値は少なくとも5000以上のモル吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。モル吸光係数はメタノールに光重合開始剤または増感剤を溶解させたものの吸収波長を測定し、以下の式からモル吸光係数を求めた。吸収波長は紫外可視分光光度計(UV3150,島津製作所製)にて測定することができる。
log(I/I)=e・c・d
eはモル吸光係数[L/(mol・cm)]であり、cはモル濃度[mol/L]、dはセル長[cm]
用いうる光重合開始剤または増感剤としては、少なくとも芳香族基を有する化合物であることが好ましく、例えば、アシルホスフィン化合物、アセトフェノン系化合物、α−アミノケトン化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、チオキサントン化合物、オキシム化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、トリハロメチル化合物、アゾ化合物、有機過酸化物、ジアゾニウム化合物、ヨードニウム化合物、スルホニウム化合物、アジニウム化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、メタロセン化合物等のオニウム塩化合物、有機硼素塩化合物、ジスルホン化合物などが挙げられる。
これらのうち、感度の観点から、オキシム化合物、アセトフェノン系化合物、α−アミノケトン化合物、トリハロメチル化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、チオキサントン化合物及び、チオール化合物が好ましい。
オキシム系化合物の具体例としては、特開2001−233842号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報記載の化合物、特開2006−342166号公報記載の化合物を用いることができる。
光重合開始剤または増感剤として好適に用いられるオキシム誘導体等のオキシム化合物としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
また上記記載以外のオキシムエステル化合物として、カルバゾールN位にオキシムが連結した特表2009−519904号公報に記載の化合物、ベンゾフェノン部位にヘテロ置換基が導入された米国特許7626957号公報に記載の化合物、色素部位にニトロ基が導入された特開2010−15025号公報及び米国特許公開2009−292039号記載の化合物、国際公開特許2009−131189号公報に記載のケトオキシム系化合物、トリアジン骨格とオキシム骨格を同一分子内に含有する米国特許7556910号公報に記載の化合物、405nmに吸収極大を有しg線光源に対して良好な感度を有する特開2009−221114号公報記載の化合物などを用いてもよい。
市販品ではIRGACURE(登録商標)−OXE01、IRGACURE−OXE02が好適に用いられる。
またアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。またアシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR(登録商標)−TPO(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。
さらに、チオキサントン化合物としては、下記の例示化合物を用いることができる。例えば、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系増感剤を挙げることができる。市販品のチオキサントン系増感剤の代表例としては、KAYACURE(登録商標)−DETX(商品名:日本化薬社製)、Speedcure(登録商標)−ITX(Lambson社製)、Esacure(登録商標)−ITX(Lamberti社製)等が挙げられる。
組成物中の重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物(光重合開始剤または増感剤)の重合性液晶化合物の合計量100質量部に対する含有量は、硬化性の観点から0.5〜15質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましく、2〜8質量部であることが更に好ましい。
また、重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物の種類別の質量比は特に制限されないが、光重合活性点を生じる化合物を2種含む場合は、含有量の多い方の開始剤を開始剤1,少ない方を開始剤2とした時、(開始剤1の含有量)/(開始剤2の含有量)は、1〜20であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、3〜8であることが特に好ましい。
以下に、重合開始剤及び増感剤の例として、後記実施例及び比較例において使用している化合物を下表に示す。
―界面活性剤―
重合性組成物には、界面活性剤を含むことが好ましい。界面活性剤として、フッ素含有化合物またはポリシロキサン構造を有する化合物であり、分子量が15000以下である界面活性剤、好ましくは分子量が10000以下である界面活性剤を含むことにより、上層のハジキの抑制効果を高めることができる。従って、かかる界面活性剤を含まない場合に比して、光学異方性層12の転化率が高い状態であってもハジキを効果的に抑制することができるので、上層の膜特性及び光学異方性層の耐久性を高くすることができる。
フッ素やシロキサン構造を有する化合物は、表面に偏在する性質を有しているため、重合性組成物にかかる界面活性剤を含むことにより、塗膜中に含まれるフッ素含有化合物またはポリシロキサン構造を有する化合物からなる、分子量が15000以下である界面活性剤が、塗膜の乾燥工程及び液晶分子の配向熟成工程中に塗膜内を表面に向かって移動する。従って、表面に、かかる界面活性剤が存在してなる光学異方性層12を形成することができる。また、分子量を10000以下であれば、より良好にハジキ現象及び配向欠陥の生成を抑制することができる。
特に、上層の形成に、棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物を含む液晶組成物からなる塗布液を用いる場合には、上記分子量の範囲とすることにより棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物を含む液晶組成物からなる塗布液のハジキ現象を良好に抑制し、且つ、液晶分子を積層体表面10sに対して平行方向または垂直方向に良好に配向させて、配向欠陥の抑制された配向層を形成することができる。そのメカニズムは定かではないが、本発明者は、かかる分子量の範囲内の界面活性剤は、塗布液の塗布時にはそのぬれ性を良好に改善して塗布液のハジキ現象を良好に抑制し、塗膜が形成されるとともに、フッ素やシロキサン構造の偏在性により塗膜中を塗膜表面へ移動することから、表面10sの配向規制力への悪影響が少なく、塗膜中の棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物の配向欠陥を抑制して配向層を形成することができると考えている。分子量が15000をこえるような大きな分子からなる界面活性剤は、塗膜中から空気界面側へ界面活性剤が抽出されにくく、表面10s近傍に残存するため、配向欠陥抑制効果が充分に得られないものと推察される。
そのために界面活性剤は、比較的分子量が小さいほうがよく、好ましくは10000以下であり、更に好ましくは5000以下である。また、界面活性剤は、積層体10の表面10sに成膜する塗布液に含まれる溶剤に相溶または溶解しやすいものであることが好ましい。ここで、溶解するとは、界面活性剤を溶剤に固形分濃度10%になるように混合したときに、溶液の透過率が99%以上を示すことを意味する。界面活性剤の溶解性パラメータ(Solubility Parameter,SP値)は、上層作製用塗布液に含まれる棒状液晶化合物または円盤状液晶化合物のSP値と近いほど好ましく、これらのSP値の差は、5以下であることが好ましく、4以下であることが更に好ましく、2以下であることが特に好ましい。溶解性パラメータとは、どれだけ溶剤等に溶けやすいかということを数値化したものであり、有機化合物ではよく使われる極性と同様の概念である。溶解性パラメータは大きい程、極性が大きいことを表す。本明細書において、SP値は、山本秀樹著、SP値基礎・応用と計算方法(情報機構、2005年3月31日発行)のp.66に記載されている、Fedorの推算法で計算した値を用いている。
また、上層として、コレステリック液晶層を形成する場合は、通常の配向規制力に加えてキラル剤による捩れ力を作用させる必要がある。従って、積層体表面10sに存在する界面活性剤による作用がより少ないことが好ましいと考えられる。上記したように、分子量が大きいほど、配向規制力への影響が大きいと考えられることから、更にキラル剤による捩れ力を充分に得るためには、積層体表面10sの配向規制力がより高いことが必要となる。そのために上層の塗布液が塗布された際に塗布液中の溶剤によって、積層体表面10sの界面活性剤がより抽出されやすいことが好ましいため、界面活性剤の分子量がより小さい、10000以下である必要があるものと推察される。
フッ素含有化合物またはポリシロキサン構造を有する化合物であり、分子量が15000以下の界面活性剤としては特に制限されないが、ポリアルキレンオキシド基及び/または水酸基を有する化合物であることが好ましい。
また、界面活性剤はフッ素含有化合物からなることが好ましく、この場合は、光学異方性層12中に、フッ素原子を0.001質量%以上0.10質量%未満含有することが好ましい(後記実施例を参照)。フッ素含有化合物は、光学異方性層12に含まれる重合性液晶化合物とフッ素含有化合物の極性が離れすぎず、相溶状態を保ち、ハジキ現象抑制能及び液晶化合物の配向性についても良好とする観点から、フッ素パートの重量比は20%から98%が好ましく、30%から95%が更に好ましく、35%から90%が特に好ましい。フッ素パートとは、高分子中のフッ素原子を含む繰り返し単位のことであり、フッ素元素が主鎖、もしくは側鎖の一部に含んでいれば、フッ素パートと見なす(すなわち、フッ素元素を含まない繰り返し単位を非フッ素パートと定義している。)。
また、フッ素パートの中のω-フッ素系(例:後記表3中の化合物におけるC, C13基など)パートを多く含み、かつ高分子量体(分子量10000以上)のフッ素含有ポリマーは比較的円盤状液晶化合物または棒状液晶化合物を水平配向させる傾向がある。逆に非フッ素パートにOH基やCOOH基、NH基等の極性の高い官能基を多く有するフッ素含有化合物は円盤状液晶化合物または棒状液晶化合物を垂直配向させる傾向がある。
重合性組成物中の界面活性剤の含有量は、塗布膜中の界面への偏在および、面状良化の観点から、組成物の総質量に対して5質量%以下であることが好ましく、4質量%以下がより好ましく、3質量%以下であることが更に好ましい。
以下に、重合性組成物に含まれる界面活性剤として好適な化合物を例示する。
フッ素含有化合物としては、例えば、特開2011−191582号公報の段落0028〜0034に記載の配向制御剤として記載される化合物のうちのフッ素を含むもの、特許2841611号に記載のフッ素系界面活性剤、特開2005−272560号公報の段落0017〜0019に記載のフッ素系界面活性剤などが挙げられる。
ポリシロキサン構造を有する化合物としては、例えば、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン、ジメチルシリコーン、ジフェニルシリコーン、ハイドロジェン変性ポリシロキサン、ビニル変性ポリシロキサン、ヒドロキシ変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、クロル変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、メタクリロキシ変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、長鎖アルキル変性ポリシロキサン、フェニル変性ポリシロキサン、シリコーン変性コポリマーなどの珪素原子含有の低分子化合物が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤の市販品としては、信越化学社製のKF−96、X−22−945、トーレシリコーンDC3PA、同DC7PA、同SH11PA、同SH21PA、同SH28PA、同SH29PA、同SH30PA、同FS−1265−300(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)、TSF−4300、同−4440、同−4445、同−4446、同−4452、同−4460(以上、GE東芝シリコン(株)製)、ポリシロキサンポリマーKP341(信越化学(株)製)、BYK−301、同BYK−302、同BYK−307、同BYK−325、同BYK−331、同BYK−333、同BYK−341、同BYK−345、同BYK−346、同BYK−348、同BYK−375(ビックケミー・ジャパン(株)製)アロンGS−30(東亜合成社製)、シリコーンL−75、シリコーンL−76、シリコーンL−77、シリコーンL−78、シリコーンL−79、シリコーンL−520及びシリコーンL−530(日本ユニカ社製)等を挙げることができる。
表4に、好適な界面活性剤について例示する。
―溶剤―
重合性組成物は溶剤を含んでいることが好ましい。溶剤は低表面張力溶剤でも、標準表面張力溶剤でもよい。なかでも、液晶層を形成するための組成物には、低表面張力溶剤を含有することが好ましい。
低表面張力溶剤の表面張力は10〜22mN/m(10〜22dyn/cm)であり、15〜21mN/mであることが好ましく、18〜20mN/mであることがより好ましい。標準表面張力溶剤の表面張力は22mN/mより大きく、23〜50mN/mであることが好ましく、23〜40mN/mであることがより好ましい。
また、低表面張力溶剤の表面張力と標準表面張力溶剤の表面張力との差は、2mN/m以上であることが好ましく、3mN/m以上であることがより好ましく、4〜20mN/m以上であることが更に好ましく、5〜15mN/mであることが特に好ましい。
なお、本明細書において、溶剤の表面張力は、溶剤ハンドブック(講談社、1976年発行)に記載の値である。溶剤の表面張力は、例えば、協和界面科学株式会社製自動表面張力計CBVP−A3により測定することができる物性値である。測定は25℃の条件で行えばよい。
溶剤としては、有機溶剤が好ましく用いられ、この中から、低表面張力溶剤と標準表面張力溶剤とを選択することができる。有機溶剤の例には、アルコール(例、エタノール、tert-ブチルアルコール)、アミド(例、N、N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環化合物(例、ピリジン)、炭化水素(例、ヘプタン、シクロペンタン、トルエン、ヘキサン、テトラフルオロエチレン)、アルキルハライド(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル(例、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル)、ケトン(例、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル(例、テトラヒドロフラン、1、2−ジメトキシエタン)、アミン(例、トリエチルアミン)が挙げられる。二種類以上の有機溶剤を併用してもよい。これらの溶剤は、重合時の溶剤として用いたものを、除去せずそのまま組成物の溶剤として用いることもできる(たとえばトルエンなど)。
低表面張力溶剤の例としては、tert−ブチルアルコール(19.5mN/m)、テトラフルオロエチレン(TFE、20.6mN/m)、トリエチルアミン(20.7mN/m)、シクロペンタン(21.8mN/m)、ヘプタン(19.6mN/m)及びこれら溶剤のいずれか2種以上の組み合わせからなる混合溶剤などが挙げられる。数値は表面張力を示す。これらのうち、tert−ブチルアルコール、テトラフルオロエチレン、トリエチルアミン、シクロペンタンが、安全性の観点から、好ましく、tert-ブチルアルコールまたはテトラフルオロエチレンがより好ましく、tert-ブチルアルコールが更に好ましい。
標準表面張力溶剤の例としては、メチルエチルケトン(MEK、23.9mN/m)、酢酸メチル(24.8mN/m)、メチルイソブチルケトン(MIBK、25.4mN/m)、シクロヘキサノン(34.5mN/m)、アセトン(23.7mN/m)、酢酸イソプロピル(0.0221mN/m)及びこれら溶剤のいずれか2種以上の組み合わせからなる混合溶剤などが挙げられる。数値は表面張力を示す。これらのうち、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンと他の1つの溶剤の混合溶剤、酢酸メチルとメチルイソブチルケトンとの混合溶剤などが好ましい。
重合性組成物全質量に対する溶剤の濃度は、95〜50質量%であることが好ましく、93〜60質量%であることがより好ましく、90〜75質量%であることが更に好ましい。
液晶層形成の際の乾燥工程では、重合性組成物の溶剤は、溶剤全量に対して、95質量%以上除去されることが好ましく、98質量%以上除去されることがより好ましく、99質量%以上除去されることが更に好ましく、実質的に100質量%除去されることが特に好ましい。
―キラル剤―
重合性組成物から形成される光学異方性層12を、コレステリック液晶相を固定した層とする場合は、液晶成分はキラル剤(カイラル剤とも称する)を含むことが好ましい。
キラル剤は、公知の種々のキラル剤(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4−3項、TN、STN用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第一42委員会編、1989に記載)から選択することができる。キラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物あるいは面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物または面性不斉化合物の例には、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファン及びこれらの誘導体が含まれる。キラル剤は、重合性基を有していてもよい。キラル剤が重合性基を有する場合は、重合性基を有するキラル剤と重合性液晶化合物との重合反応により、重合性液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル剤から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成することができる。この態様では、重合性基を有するキラル剤が有する重合性基は、重合性液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、キラル剤の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基またはアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることが更に好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることが特に好ましい。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
強い捩れ力を示すキラル剤としては、例えば、特開2010−181852号公報、特開2003−287623号公報、特開2002−80851号公報、特開2002−80478号公報、特開2002−302487号公報、に記載のキラル剤が挙げられ、好ましく用いることができる。更に、これらの公開公報に記載されているイソソルビド化合物類については対応する構造のイソマンニド化合物類を用いることもでき、これらの公報に記載されているイソマンニド化合物類については対応する構造のイソソルビド化合物類を用いることもできる。
好適なキラル剤の構造式を以下に例示する。
光学異方性層12は、コレステリック液晶相を固定してなるコレステリック液晶層であってもよい。コレステリック液晶層及びコレステリック液晶層の製造方法としては、例えば、特開平1−133003号公報、特許3416302号、特許3363565号、特開平8−271731号公報に記載を参照することができる。
光学異方性層12の液晶化合物分子の配向に基づく光学的性質、例えば、コレステリック液晶相の光学的性質は、層中において保持されていれば十分であり、硬化後の液晶層の液晶組成物はもはや液晶性を示す必要はない。例えば、液晶化合物分子が硬化反応により高分子量化して、もはや液晶性を失っていてもよい。
<上層>
光学異方性層12上に隣接して積層されてなる上層13としては特に制限されない。後記する光学フィルム1のように、上層が、光学異方性層12と同様、重合性液晶化合物の配向が固定されてなる光学異方性層であってもよいし、光学異方性層12の保護層のような層であってもよい。
上層13の形成に用いられる重合性組成物(塗布液)としては、上層13に必要とされる機能に応じて選択される重合性化合物と、紫外光を吸収して重合性化合物の光重合活性点を生じる化合物とを含んでいれば特に制限されない。上層13の重合性組成物において、光重合活性点を生じる化合物を、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、または、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤とを含むものとしてもよい。かかる構成とすることにより、上層13の上に更に隣接して形成されてなるポリマー層を備える場合においても、上層13の形成に上記した光学異方性層12の製造方法を適用すれば、上層13の耐久性とさらにその上に隣接されて形成されてなるポリマー層の良好な膜特性とを両立することができる。
例えば図2に模式的に示される光学フィルム1は、重合性円盤状液晶化合物がホメオトロピック配向状態で固定化されてなる本実施形態の光学異方性層12aと、光学異方性層12a上に隣接して積層されてなり、重合性円盤状液晶化合物がコレステリック配向状態で固定化されてなる本実施形態の光学異方性層12bと、光学異方性層12b上に隣接して積層されてなり、重合性棒状液晶化合物がコレステリック配向状態で固定化されてなる本実施形態の上層13とを備えてなる積層体10を支持体11上に備えている。
かかる構成の光学フィルム1は、支持体11上に本実施形態の積層体10を備えてなる構成としているので、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層を複数層有している態様であっても、積層体10の効果を奏するものとなる。
以上述べたように、積層体10は、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層12と、光学異方性層12上に隣接して積層されてなる上層13とを含むものであり、光学異方性層12が、重合性液晶化合物と、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、または、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤とを含む重合性組成物を光重合して形成されてなる。かかる構成によれば、重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層12の良好な耐久性と、その上層13の良好な膜特性とを両立させることができる。
光学フィルム1の用途は特に限定されない。光学フィルムの例としては、位相差フィルム、反射フィルム、光吸収フィルムなどが挙げられる。より具体的には、液晶表示装置等に用いられる光学補償フィルム、偏光フィルム及び輝度向上フィルム、遮熱フィルム、投映用フィルムなどが挙げられる。
光学フィルム1は、上記実施形態の光学フィルム1の態様以外に、積層フィルムを作製するための支持体フィルムであってもよい。
光学フィルム1の好適な態様としては、光学異方性層12bのRth(550)と上層13のRth(550)の符号が異なる態様が挙げられる。かかる構成の光学フィルム1は、液晶表示装置のバックライトシステムの輝度向上フィルムとして好適に使用することができる。このような輝度向上フィルムを備えたバックライトシステム及び液晶表示装置については、特願2013−174971(本出願時未公開)に詳細が記載されている。
[液晶表示装置]
本発明の光学フィルムは、液晶表示装置のバックライトに用いる輝度向上フィルムとして用いることができる。以下、本発明の一実施形態である液晶表示装置について説明する。図3は、本発明にかかる一実施形態である液晶表示装置20の構成を示す概略図である。図4は、バックライトユニット40の概略断面図である。
図3に示されるように、液晶表示装置20は、一対の偏光板(上側偏光板21,下側偏光板28)と、これらに挟持されてなる液晶セル30と、下側偏光板28の液晶セルとは反対の面側にバックライトユニット40とを有しており、液晶セル30は、液晶25とその上下に配置されてなる液晶セル上電極基板23と液晶セル下電極基板26とを有している。なお、バックライトユニット40に偏光発光フィルムを備えているので、下側偏光板28を省略することも可能である。
液晶表示装置20を透過型として使用する場合、上側偏光板21をフロント側(視認側)偏光板、下側偏光板28をリア側(バックライト側)偏光板とし、図示していないが、液晶25と上側偏光板21との間にカラーフィルターを備える態様となる。図3において、22と29は互いに略直交した各偏光板の吸収軸の方向を示しており、24と27は各電極基板の配向制御方向を示している。
図4に示されるように、バックライトユニット40は、白色光を出射する光源42と、光源42から出射された一次光を導光させて出射させる導光板43と、導光板43上に備えられてなる輝度向上フィルム44と、導光板43を挟んで輝度向上フィルム44と対向配置される反射板41とを備える。輝度向上フィルム44は、本発明の光学フィルム1を有する。なお、バックライトユニット40において、光学フィルム1は上層13側が導光板43側となるように配置されている。
光源42としては、430nm〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有する青色光と、500nm〜600nmの波長帯域に発光中心波長を有する緑色光と、600nm〜4700nmの波長帯域に発光強度のピークの少なくとも一部を有する赤色光とを発光する光源であれば特に制限されない。かかる光源としては、青色光を発光する青色発光ダイオード(LED)と、青色発光ダイオードの光が入射した時に緑色光と赤色光を発光する蛍光材料を有する光源、300nm以上430nm未満の波長帯域に発光中心を有するUV光を発光するUV発光ダイオードと、UV発光ダイオードの光が入射した時に青色光と緑色光と赤色光を発光する蛍光材料を有する光源、青色光を発光する青色発光ダイオードと、青色発光ダイオードの光が入射した時に緑色光〜赤色光にかけての広いピークの光を発光する蛍光材料(黄色蛍光体など)を有する光源(疑似白色LED)、各色の発光ダイオードを備えた光源等が好ましく例示される。
反射板41は、光源から発光されて輝度向上フィルムで反射された光の偏光状態を変換し、反射する。このような反射板41としては特に制限はなく、公知のものを用いることができ、特許3416302号、特許3363565号、特許4091978号、特許348656号等に記載されている。
導光板43としては、公知のものを何ら制限なく使用することができる
輝度向上フィルム44は、上記実施形態の光学フィルム1において、支持体11と光学異方性層12との間にλ/4板を備えてなり、光学異方性層12及び上層13の一方が反射中心波長380nm以上500nm未満、且つ半値幅100nm以下である反射率ピークを有する光反射層であり、他方が反射中心波長500nm以上750nm以下、且つ半値幅200nm以下である反射率ピークを有する光反射層であり、光学異方性層12のRth(550)と上層13のRth(550)の符号が異なる態様を有するものである。かかる態様の輝度向上フィルムは、液層層110で青色光(L)、上層13で緑色光(L)と赤色光(L)の右円偏光又は左円偏光の少なくとも一方を反射し、λ/4板は波長λの光を円偏光から直線偏光に変換することができる。かかる構成により、第一の偏光状態の円偏光(例えば右円偏光)が光学異方性層12及び上層13で実質的に反射され、一方で第二の偏光状態の円偏光(例えば左円偏光)が光学異方性層12及び上層13で実質的に透過し、透過光はλ/4板によって直線偏光に変換されて出射される。反射された右円偏光は反射板41等によりその方向及び偏光状態をランダム化されて再度輝度向上フィルム44に入射して左円偏光が透過して出射される。このように、反射された偏光状態の光を再循環することにより光の利用効率を高め、バックライトから出射される光Lwの強度を高めることができる。
バックライトユニット40は、その他、公知の拡散板や拡散シート、プリズムシート(例えば、住友スリーエム社製BEFシリーズなど)、導光器を備えていることも好ましい。その他の部材についても、特許3416302号、特許3363565号、特許4091978号、特許3448626号などに記載されており、これらの公報の内容は本発明に組み込まれる。
なお、上記バックライトユニットが備えられる液晶表示装置において、液晶セルの駆動モードについては特に制限はなく、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等の種々のモードを利用することができる。液晶セルは、VAモード、OCBモード、IPSモード、またはTNモードであることが好ましいが、これらに限定されるものではない。VAモードの液晶表示装置の構成としては、特開2008−262161号公報の図2に示す構成が一例として挙げられる。ただし、液晶表示装置の具体的構成には特に制限はなく、公知の構成を採用することができる。
バックライトユニットの輝度向上フィルムが、本発明の光学フィルムを備えることにより、特に赤色及び緑色の波長変換域が広くなり、高輝度なバックライト及び液晶表示装置を得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、物質量とその割合、操作等は本発明の趣旨から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
「主な使用化合物」
以下に示す実施例及び比較例において使用する化合物は以下のとおりである。
<重合性液晶化合物>
棒状液晶化合物及び円盤状液晶化合物については既に述べた表1及び表2に示したものを使用した。
<界面活性剤>
分子量15000以下の界面活性剤については既に述べた表4に示したものを使用した。
ピッチグラジエント層(PG層)に用いた界面活性剤については、PG層の説明部分に記載したものを用い、その他の界面活性剤は下記表6のものを使用した。
<重合開始剤及び増感剤>
重合開始剤及び増感剤については既に述べた表3に示したものを使用した。
<キラル剤>
上記表5に示されるものを使用した。
<配向助剤>
配向助剤は以下の表7に示されるものを使用した。配向助剤OA1〜OA3において、下記構造式中、トリメチル置換のベンゼン環におけるメチル基の置換位置の異なる2種類の化合物の混合物(混合質量比 50:50)
<支持体>
セルロースアシレートフィルムT1(「TD40UL」(富士フイルム株式会社製)を、温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、フィルム表面温度を40℃に昇温した後に、フィルムの片面に下記に示す組成のアルカリ溶液を、バーコーターを用いて塗布量14ml/mで塗布し、110℃に加熱した。(株)ノリタケカンパニーリミテド製のスチーム式遠赤外ヒーターの下に、10秒間搬送した。続いて、同じくバーコーターを用いて、純水を3ml/m塗布した。次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンに10秒間搬送して乾燥し、アルカリ鹸化処理したセルロースアシレートフィルムを作製して支持体とした。
<配向層Y1>
上記のように鹸化処理した長尺状のセルロースアセテートフィルムに、下記の組成の配向層塗布液を#14のワイヤーバーで連続的に塗布した。60℃の温風で60秒、更に100℃の温風で120秒乾燥した。得られた塗布膜に連続的にラビング処理を施した。このとき、長尺状のフィルムの長手方向と搬送方向は平行とし、フィルム長手方向に対するラビングローラーの回転軸は時計回りに45°の方向(以下、ラビング方向Aとする)とした。
<配向層Y2>
フィルム長手方向に対するラビングローラーの回転軸を時計回りに75°の方向(以下、ラビング方向Bとする)とした以外は配向層Y1と同様にして配向層Y2を形成した。
<ハードコート層HC>
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌してハードコート層塗布液とした。
メチルエチルケトン900質量部に対して、シクロヘキサノン100質量部、部分カプロラクトン変性の多官能アクリレート(DPCA−20、日本化薬(株)製)750質量部、シリカゾル(MIBK−ST、日産化学工業(株)製)200質量部、光重合開始剤IN7(イルガキュア184、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)50質量部、を添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用の塗布液Aを調製した。
下地層(支持体,配向層,液晶層等)上に、ハードコート層用塗布液Aをグラビアコーターを用いて塗布した。100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量150mJ/cmの紫外光を照射して塗布層を硬化させ、厚さ12μmのハードコート層HCを形成した。
<λ/2層(HWP)1>
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌してλ/2層(HWP)1用塗布液とした。配向層Y2上に、#5.0のワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度(V)は26m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥および円盤状液晶性化合物(以後、DLC化合物とも称する)の配向熟成のために、115℃の温風で90秒間、続いて、80℃の温風で60秒間加熱し、80℃にてUV照射を行い、液晶性化合物の配向を固定化した。光学異方性層HWP1の厚みは2.0μmであった。DLC化合物の円盤面のフィルム面に対する平均傾斜角は90°であり、DLC化合物がフィルム面に対して、垂直に配向していることを確認した。また、遅相軸の角度は配向層Y2形成時のラビングローラーの回転軸と平行で、フィルム長手方向を90°(フィルム幅方向を0°)とすると、15°であった。
<λ/2層(HWP)2>
重合開始剤として重合開始剤IN2を3.00質量部、重合開始剤IN5を1.00質量部配合し、増感剤を添加しなかった以外はHWP1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液をHWP2形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、HWP1と同様にしてλ/2層(HWP)2を形成した。
<λ/2層(HWP)3>
重合開始剤として重合開始剤IN2を3.00質量部、重合開始剤IN4を1.00質量部配合し、増感剤を添加しなかった以外はHWP1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液をHWP3形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、HWP1と同様にしてλ/2層(HWP)3を形成した。
<比較例用λ/2層(HWP)4>
重合開始剤としてIN2を3.00質量部のみ配合した以外はHWP2形成用組成物と同様の組成を有する塗布液を比較例用HWP4形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、HWP1と同様にして比較例用λ/2層(HWP)4を形成した。
<比較例用λ/2層(HWP)5>
重合開始剤を用いずに、HWP1に用いた増感剤IN6を1.00質量部のみ配合した以外はHWP1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液を比較例用HWP5形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、HWP1と同様にして比較例用λ/2層(HWP)5を形成した。
<λ/4層(QWP)1>
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌してλ/4層(QWP)1用塗布液とした。実施例1,3〜5,8〜12では配向層Y1上に、比較例5ではハードコート層上に、#3.2のワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度(V)は40m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥及び円盤状液晶化合物の配向熟成のために、60℃の温風で80秒間加熱した。続いて、70℃にてUV照射を行い、液晶化合物の配向を固定化し光学異方性層を形成した。このとき、UV照射量は300mJ/cm2とした。
<λ/4層(QWP)13>
界面活性剤を添加しなかった以外はQWP1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液をQWP13形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、QWP1と同様にしてλ/4層(QWP)13を形成した(実施例13)。
<λ/4層(QWP)14>
界面活性剤SF1とSF5の代わりに、界面活性剤SF9を0.15質量部添加した以外はQWP1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液をQWP14形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、QWP1と同様にしてλ/4層(QWP)14を形成した(実施例14)。
<λ/4層(QWP)15>
界面活性剤SF1とSF5の代わりに、界面活性剤SF11を0.15質量部添加した以外はQWP1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液をQWP15形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、QWP1と同様にしてλ/4層(QWP)15を形成した(実施例15)。
<上層用λ/4層(QWP)0>
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して上層用λ/4層(QWP)0用塗布液とした。下地となるλ/2層(HWP)の表面に連続的にラビング処理を施した。このとき、長尺状のフィルムの長手方向と搬送方向は平行であり、フィルム長手方向とラビングローラーの回転軸とのなす角度が−75°(反時計回り)とした(フィルム長手方向を90°とすると、ラビングローラーの回転軸は165°,ラビング方向C)。
調製した上層用λ/4層(QWP)0用塗布液を、上記ラビング処理した表面上に#2.2のワイヤーバーで連続的に塗布した。フィルムの搬送速度(V)は26m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥および棒状液晶性化合物の配向熟成のために、60℃の温風で60秒間加熱し、60℃にてUV照射を行い、液晶性化合物の配向を固定化した。λ/4層(QWP)0の厚みは0.8μmであった。棒状液晶性化合物の長軸のフィルム面に対する平均傾斜角は0°であり、液晶性化合物がフィルム面に対して、水平に配向していることを確認した。また、遅相軸の角度はラビングローラーの回転軸と直交で、フィルム長手方向を90°(フィルム幅方向を0°)とすると、75°であった。
このようにして、支持体上にλ/2板とλ/4板とが積層されてなる位相差板を得た(実施例2,6,7、比較例1,2)。
<λ/4層(QWP)2>
重合開始剤としてIN2を3.00質量部のみ配合した以外はQWP1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液をQWP2形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、QWP1と同様にしてλ/4層(QWP)2を形成した(比較例3,4,6)。
<青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層1>
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して青色光反射用円盤状コレステリック液晶層(B−DLC)1用塗布液とした。下地となるλ/4層(QWP)1の表面に、調製した塗布液を、3.0μmの膜厚になるようにワイヤーバーで連続的に塗布した。
続いて、溶媒を70℃、2分間乾燥し、溶媒を気化させた後に107℃で2分間加熱熟成を行って、均一な配向状態を得た。その後この塗布膜を50℃に保持し、これに窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて紫外光照射(150mJ/cm)して、青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層1を形成した(実施例3)。
<青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層2>
増感剤IN6の代わりに、重合開始剤IN4を用いた以外はB−DLC層1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液を調製し、青色光反射用円盤状コレステリック液晶層(B−DLC)2形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、B−DLC層1と同様にして青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層2を形成した(実施例8)。
<青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層3>
重合開始剤IN2と重合開始剤IN4の配合比を変えた以外はB−DLC層2形成用組成物と同様の組成を有する塗布液を調製し、青色光反射用円盤状コレステリック液晶層(B−DLC)3形成用塗布液とした(重合開始剤IN2を3質量部、重合開始剤IN4を0.5質量部)。かかる塗布液を用いて、B−DLC層1と同様にして青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層3を形成した(実施例9)。
<青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層4>
増感剤IN6の代わりに、重合開始剤IN3(3質量部)を用いた以外はB−DLC層1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液を調製し、青色光反射用円盤状コレステリック液晶層(B−DLC)4形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、B−DLC層1と同様にして青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層4を形成した(実施例10)。
<青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層5>
重合開始剤IN2と増感剤IN6の配合比を変えた以外はB−DLC層1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液を調製し、青色光反射用円盤状コレステリック液晶層(B−DLC)5形成用塗布液とした(重合開始剤IN2を3質量部、増感剤IN6を3質量部)。かかる塗布液を用いて、B−DLC層1と同様にして青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層5を形成した(実施例11)。
<青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層6>
重合開始剤IN2と増感剤IN6の代わりに、増感剤IN5(3質量部)と重合開始剤IN4(1質量部)を用いた以外はB−DLC層1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液を調製し、青色光反射用円盤状コレステリック液晶層(B−DLC)6形成用塗布液とした。かかる塗布液を用いて、B−DLC層1と同様にして青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層6を形成した(実施例11)。
<青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層7>
増感剤IN6を添加せず、重合開始剤IN2を3質量部とした以外はB−DLC層1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液を調製し、青色光反射用円盤状コレステリック液晶層(B−DLC)7形成用塗布液とした。下地となるλ/4層(QWP)2の表面に、調製した塗布液を、3.0μmの膜厚になるようにワイヤーバーで連続的に塗布した。続いて、溶媒を70℃、2分間乾燥し、溶媒を気化させた後に107℃で2分間加熱熟成を行って、均一な配向状態を得た。その後この塗布膜を50℃に保持し、これに窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて紫外光照射(比較例3では300mJ/cm,比較例4では150mJ/cm,比較例6では50mJ/cm)して、青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層7を形成した。
<青色光反射用円盤状コレステリック液晶層(B−DLC)13>
界面活性剤を入れなかった以外はB−DLC層1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液を調製し、青色光反射用円盤状コレステリック液晶層(B−DLC)13形成用塗布液とした。同じく界面活性剤を添加していないλ/4層QWP13の表面に、調製した塗布液を用いて、B−DLC層1と同様にして青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層13を形成した(実施例13)。
<青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層14>
界面活性剤SF1とSF5の代わりに、界面活性剤SF9を0.15質量部添加した以外はB−DLC層1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液をB−DLC層14形成用塗布液とした。
同じく界面活性剤をSF9としたλ/4層QWP14の表面に、調製した塗布液を用いて、B−DLC層1と同様にして青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層14を形成した(実施例14)。
<青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層15>
界面活性剤SF1とSF5の代わりに、界面活性剤SF11を0.15質量部添加した以外はB−DLC層1形成用組成物と同様の組成を有する塗布液をB−DLC層15形成用塗布液とした。
同じく界面活性剤をSF11としたλ/4層QWP15の表面に、調製した塗布液を用いて、B−DLC層1と同様にして青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層15を形成した(実施例15)。
<赤色光反射用円盤状コレステリック液晶層(R−DLC)>
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して赤色光反射用円盤状コレステリック液晶層(R−DLC)用塗布液とした。下地となるλ/4層(QWP)1の表面に、調製した塗布液を、3.0μmの膜厚になるようにワイヤーバーで連続的に塗布した。
続いて、溶媒を70℃、2分間乾燥し、溶媒を気化させた後に107℃で2分間加熱熟成を行って、均一な配向状態を得た。その後この塗布膜を50℃に保持し、これに窒素雰囲気下で高圧水銀灯を用いて紫外光照射(150mJ/cm)して、赤色光反射用円盤状コレステリック液晶(R−DLC)層を形成した(実施例4)。Axometric社製Axometryで測定した光透過率から、透過率が60%以下となる領域を確認した結果、短波側450nm〜510nmの反射帯域を有し、中心波長は480nmであった。
<ピッチグラジエントコレステリック液晶(PG)層>
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌してピッチグラジエントコレステリック液晶(PG)層用塗布液とした。調製した塗布液を、青色光反射用円盤状コレステリック液晶(B−DLC)層(1(実施例3),2〜6(実施例8〜12)上に、5.5μmの膜厚になるように調整し、連続的に塗布した。フィルムの搬送速度(V)は20m/minとした。塗布液の溶媒の乾燥及び棒状液晶化合物の配向熟成のために、110℃の温風で120秒間加熱した。続いて、100℃にて照射量20mJ/cmでUV照射した。更にその後、配向再熟成として、80℃の温風で120秒加熱した。続いて、70℃にて照射量800mJ/cmでUV照射し、ピッチグラジエントコレステリック液晶(PG)層を形成した。
<ピッチグラジエントコレステリック液晶(PG)層1>
重合開始剤として重合開始剤IN2を3.00質量部、増感剤IN6を1.00質量部配合した以外はPG層と同様の組成を有する塗布液をPG層1形成用塗布液とした。調製した塗布液を、QWP層1上に、5.5μmの膜厚になるように調整し、連続的に塗布し、上記PG層と同様にしてPG層1を形成した(実施例5)。
<ピッチグラジエントコレステリック液晶(PG)層2>
キラル剤CH1の配合量を4.5質量部とした以外はPG層と同様の組成を有する塗布液をPG層2形成用塗布液とした。調製した塗布液を、赤色光反射用円盤状コレステリック液晶(R−DLC)層上に、5.5μmの膜厚になるように調整し、連続的に塗布し、上記PG層と同様にしてPG層2を形成した(実施例4)。
<評価>
(ヘイズ評価)
得られた光学フィルム試料40mm×80mmを、25℃,60%RHでヘイズメーター(HGM−2DP、スガ試験機)を用いて、JISK−7136(2000)に従って測定した。AあるいはBであることが好ましく、Aであることが更に好ましい。
評価指標 A 1.0%以下
B 1.0%超〜2.0%以下
C 2.0%超〜3.0%以下
D 3.0%超
(ハジキ評価)
得られた光学フィルム1m幅を3mの長さで検査し、円形、もしくは楕円形に色が異なる、もしくは抜けているように見える故障をハジキとみなし、ハジキ状故障を目視で確認した。
評価指標 A 個数;0個
B 個数;1〜3個
C 個数;4〜6個
D 個数7個以上
(密着性)
JIS D0202−1988に準拠するクロスカット試験(碁盤目テープ剥離試験)を実施した。格子状のカットで形成された100マスのうち、セロハンテープ(「CT24」,ニチバン(株)製)の貼り付けおよび剥ぎ取りにより剥離したマス目の数に基づき、以下の基準で密着性を評価した。Aであることが好ましい。
評価指標 A ハガレマス数 30個以下
B ハガレマス数 31個以上
(耐久性)
―評価方法A―
フィルム形態で自動複屈折率計(KOBRA−21ADH、王子計測機器(株)社製)を用いて波長550nmにおいてRe(550)を測定し、更に、測定したフィルムを80℃セルコ内に、500時間放置し、取り出し、25℃60%RH環境下で24時間調湿後、再び同一箇所を自動複屈折率計でリタデーション値を測定した。熱処理前後のΔRe(550)を算出し、以下の指標で分類した。
評価指標AあるいはBであることが好ましく、Aであることが更に好ましい。
評価指標 A Δ0nm以上〜5nm未満
B Δ5nm以上〜10nm未満
C Δ10nm以上〜15nm未満
D Δ15nm以上
―評価方法B―
フィルム形態でフィルムを80℃セルコ内に、500時間放置し、取り出し、25℃60%RH環境下で24時間調湿後、Axometric社製Axometryで光透過率を測定した。このとき、熱処理前の、反射帯域450〜510nmにおける、短波側(450nm)の反射帯域の熱処理後の変化Δを計算した。評価指標AあるいはBであることが好ましく、Aであることが更に好ましい。
評価指標 A Δ0nm超〜2nm以下
B Δ2nm超〜5nm以下
C Δ5nm超〜10nm以下
D Δ10nm超
各実施例の層構成及び評価結果を表8に示す。
コレステリック液晶層を第4層にした実施例態様においては、上記効果に加え、反射中心波長の変化が制御できることもわかった。
比較例3,4および6において、フィルムを80℃環境下に500時間放置したあと取り出し、25℃60%RH環境下で24時間調湿後の反射中心波長の変化量が10nmであったのに対し、コレステリック液晶層を第4層にした本発明の実施例においてはいずれも3nm未満であった。これらは分光光度計(UV3150,島津製作所製)を用いて各サンプルの透過スペクトルを測定し、最も小さい透過率とベースライン透過率の和を2で割った高さの透過率となる2つの波長のうち、短波側の波長の値をλ1(nm)、長波側の波長の値をλ2(nm)として、下記式によって算出した。
反射中心波長=(λ1+λ2)/2
1 光学フィルム
10 積層体
11 支持体
11a 基材
11b 配向層
12 光学異方性層
13 上層
表4に、好適な界面活性剤について例示する。

Claims (14)

  1. 重合性液晶化合物と、紫外光を吸収して該重合性液晶化合物の光重合活性点を生じる化合物とを含む重合性組成物を光重合して形成されてなり、
    前記重合性液晶化合物がホメオトロピック配向,ホモジニアス配向,またはコレステリック配向の状態で固定化されてなる光学異方性層と、
    該光学異方性層上に隣接して積層されてなる上層とを含み、
    前記光重合活性点を生じる化合物が、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも2種の光重合開始剤、または、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤とを含む積層体。
  2. 前記光重合活性点を生じる化合物のうち、少なくとも1種が前記紫外光の吸収波長の最大値が300nm以下であり、少なくとも1種が前記最大値が320nm以上である請求項1記載の積層体。
  3. 前記重合性組成物中において、前記重合性液晶化合物に対する、前記最大値が320nm以上である前記光重合活性点を生じる化合物の含有量が2重量パーセント以下である請求項2記載の積層体。
  4. 前記光学異方性層において、前記重合性液晶化合物がコレステリック配向の状態で固定化されてなる請求項1〜3いずれか1項記載の積層体。
  5. 前記重合性液晶化合物が、円盤状液晶化合物である請求項1〜4いずれか1項記載の積層体。
  6. 前記重合性液晶化合物が、棒状液晶化合物である請求項1〜5いずれか1項記載の積層体。
  7. 前記光学異方性層の前記上層と反対側に更に前記光学異方性層を隣接して備えてなる請求項1〜6いずれか1項記載の積層体。
  8. 前記光重合活性点を生じる化合物が、吸収する紫外光の波長が異なる少なくとも1種の光重合開始剤と少なくとも1種の増感剤を含む請求項1〜7いずれか1項記載の積層体。
  9. 前記光学異方性層は、フッ素含有化合物またはポリシロキサン構造を有する化合物からなる界面活性剤を含み、該界面活性剤の分子量が15000以下である請求項1〜8いずれか1項記載の積層体。
  10. 前記界面活性剤がフッ素含有化合物からなり、前記光学異方性層中に、フッ素原子を0.001質量%以上0.10質量%未満含有する請求項9記載の積層体。
  11. 前記界面活性剤が、ポリアルキレンオキシド基及び/または水酸基を有する請求項9または10記載の積層体。
  12. 支持体と、該支持体上に備えられてなる請求項1〜11いずれか1項記載の積層体とを含む光学フィルム。
  13. 支持体と、該支持体上に備えられてなる請求項9〜11いずれか1項記載の積層体とを含み、前記光学異方性層の前記上層側の表面に、前記界面活性剤が存在してなる光学フィルム。
  14. 前記支持体と前記光学異方性層との間にλ/4板を備えてなる請求項13記載の光学フィルム。
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