JP2016197049A - 角速度検出装置 - Google Patents

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智 竹原
之靖 上野
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山口 敦嗣
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Abstract


【課題】衝撃によるジャイロセンサへの影響度合いを把握可能な角速度検出装置を提供する。
【解決手段】本発明は、車両に搭載される角速度検出装置であって、車両の角速度を検出する振動型のジャイロセンサ1と、車両が受けた衝撃の周波数及びレベルを検出する衝撃検出センサ3と、衝撃検出センサ3の検出結果のうち、ジャイロセンサ1の検出結果に影響を与える周波数帯域として設定された所定周波数帯域の周波数成分を抽出する抽出部4と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載される角速度検出装置に関する。
多くの車両には、車両の角速度の変化を検出する振動型のジャイロセンサが搭載されている。振動型のジャイロセンサは、自己加振による振動子の振動から得られるコリオリ力を検出し、角速度を出力する。振動型のジャイロセンサは、例えば、一定方向に振動する駆動アーム部と、回転(角速度)が加わった際にコリオリ力により振動する検出アーム部と、を備えている。検出アーム部の振動は、圧電体によって電圧(電気信号)に変換される。振動型のジャイロセンサは、検出アーム部の検出結果に基づいて車両の角速度を検出する。ジャイロセンサの検出結果は、車両において、エアバッグの展開制御やナビゲーション等、様々な用途で用いられる。車両に搭載されるジャイロセンサは、例えば特開2006−145398号公報に記載されている。
特開2006−145398号公報
ここで、例えば車両が悪路を走行している際、車両に衝撃が加わり、振動型のジャイロセンサを備える角速度検出装置にもその衝撃が伝わる。このような車両への衝撃が、振動型のジャイロセンサの検出結果に影響を及ぼすおそれがある。当該影響が的確に把握されていない従来の角速度検出装置には、検出精度の観点から改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、衝撃によるジャイロセンサへの影響度合いを把握可能な角速度検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の角速度検出装置は、車両に搭載される角速度検出装置であって、車両の角速度を検出する振動型のジャイロセンサ(1)と、車両が受けた衝撃の周波数及びレベルを検出する衝撃検出センサ(3)と、前記衝撃検出センサの検出結果のうち、前記ジャイロセンサの検出結果に影響を与える周波数帯域として設定された所定周波数帯域の周波数成分を抽出する抽出部(4)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、衝撃検出センサにより検出された車両への衝撃のうち、ジャイロセンサに影響がある周波数、すなわちジャイロセンサの弱点となる周波数を含む所定周波数帯域の信号が、抽出部により抽出される。これにより、抽出結果の信号レベルを確認することができ、ジャイロセンサの検出結果(出力値)への衝撃の影響度合いを把握することが可能となる。なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本実施形態の角速度検出装置の構成を示す構成図である。 本実施形態のジャイロセンサの構成を説明するための説明図である。 本実施形態の衝撃検出センサが検出した衝撃(弱点周波数を多く含む振動)を示す説明図である。 本実施形態の衝撃検出センサが検出した衝撃(弱点周波数の少ない振動)を示す説明図である。 本実施形態のバンドパスフィルタが図3の信号から抽出した抽出結果を示す説明図である。 本実施形態のバンドパスフィルタが図4の信号から抽出した抽出結果を示す説明図である。 本実施形態の一時的な禁止状態を説明するための説明図である。 本実施形態の判定制御の流れを説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、説明に用いる各図は概念図であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない場合がある。本実施形態の角速度検出装置は、車両に搭載され、車両に加わる角速度(回転)を検出する装置である。
本実施形態の角速度検出装置は、図1に示すように、1つのECU(電子制御ユニット)9内に配置されており、ジャイロセンサ1と、自己診断部2と、衝撃検出センサ3と、バンドパスフィルタ(「抽出部」に相当する)4と、判定部5と、を備えている。ECU9は、車両中央部(例えばコンソールボックス周辺)に配置されている。なお、本実施形態のECU9は、エアバッグ(図示せず)の展開を制御するエアバッグECUである。
ジャイロセンサ1は、振動型のジャイロセンサであって、コリオリの力を利用して車両の角速度(回転)を検知する。本実施形態のジャイロセンサ1は、車両のロールレートを検出する。ジャイロセンサ1は、車両のピッチレート又はヨーレートを検出するものであっても良い。なお、コリオリの力の式は、Fc=2×m×v×ωである。Fcはコリオリの力であり、mは振り子の質量であり、vは振り子の速度であり、ωは角速度である。振動型のジャイロセンサの構成は公知の構成であるため、ここではロールレートを検出する構成(ジャイロセンサ1)について簡単に説明する。
ジャイロセンサ1は、図2に示すように、振動子10と、駆動回路部11と、検出回路部12と、を備えている。振動子10は、圧電体10aを備え、X軸(車両前後方向)が回転軸となるように配置されている。振動子10は、駆動アーム部101と、検出アーム部102と、駆動アーム部101及び検出アーム部102を連結する連結部103と、を備えている。駆動回路部11は、逆圧電効果を利用して駆動アーム部101に第一方向(ここでは車両左右方向)の振動を発生させる。ここで、車両がX軸回りに回転すると、振動子10に対し、コリオリの力が振動子10の駆動振動方向に直交する方向に発生する。コリオリの力は検出アーム部102に伝達され、検出アーム部102が振動を開始する。検出アーム部102は、コリオリの力によって生じた振動を圧電効果により電圧(電気信号)に変換して出力する。検出回路部12は、検出アーム部102が出力した電気信号を受信して、角速度に変換する。ジャイロセンサ1は、自己診断部2を介して、検出結果(角速度出力)を判定部5に送信する。ジャイロセンサ1は、このような原理を利用して、ロールレートを検出する。また、ピッチレート及びヨーレートは、ロールレートと同様の原理で検出することができる。
自己診断部2は、ジャイロセンサ1の検出結果又は自身が送信した診断信号に対するジャイロセンサ1の検出結果(返答信号)に基づいて、ジャイロセンサ1が正常であるか否かを判定する電子回路部である。自己診断部2は、ジャイロセンサ1内に配置された、ジャイロセンサ1用の診断回路である。自己診断部2は、検出回路部12に接続されている。自己診断部2は、検出回路部12から検出結果(角速度出力)を受信し、当該検出結果に基づいてジャイロセンサ1が正常であるか否かを判定する。このように、自己診断部2は、常時又は所定時間毎に、いわゆるダイアグを実行する。本実施形態の自己診断部2は、検出アーム部102の信号レベルが所定の異常閾値を超えた場合、ジャイロセンサ1が異常(故障)であると判定し、信号レベルが異常閾値未満であれば正常と判定する。自己診断部2は、判定部5に接続されており、診断結果(ステータス出力)を判定部5に送信する。なお、自己診断部2は、駆動回路部11にも接続されており、振動子10の振幅や周波数を監視している。
衝撃検出センサ3は、車両が受けた衝撃の周波数及びレベルを検出するセンサである。本実施形態の衝撃検出センサ3は、加速度センサであって、ジャイロセンサ1と同一基板A上に配置されている。さらに本実施形態の衝撃検出センサ3は、X軸方向(車両前後方向)、Y軸方向(車両左右方向)、及びZ軸方向(車両上下方向)の加速度が検出できるように、複数(ここでは3つ)の加速度センサ31、32、33で構成されている。衝撃検出センサ3は、検出結果をバンドパスフィルタ4に送信する。
バンドパスフィルタ4は、衝撃検出センサ3に接続された回路部品であり、衝撃検出センサ3の検出結果を受信する。本実施形態のバンドパスフィルタ4は、加速度センサ31〜33に接続されている。バンドパスフィルタ4は、衝撃検出センサ3の検出結果から所定周波数帯域の周波数成分を抽出し、判定部5に送信する。所定周波数帯域は、ジャイロセンサの検出結果に影響を与える周波数帯域に設定されている。
具体的に、所定周波数帯域は、駆動回路部11が駆動アーム部101を駆動させる駆動周波数、車両回転時に検出回路部12が検出する検出周波数、及びジャイロセンサ1の構造体に起因する構造周波数の少なくとも1つを含むように設定されている。本実施形態の所定周波数帯域は、上記3つの周波数すべてを含む周波数帯域に設定されている。ジャイロセンサ1の構造(音叉型やダブルT型などの型、配置方向、固定位置、又は固定方法等)から、ジャイロセンサ1がある周波数の振動を受けると検出アーム部102が共振する。この共振する周波数が構造周波数である。ジャイロセンサ1は、駆動周波数、検出周波数、又は構造周波数の振動を受けると、検出アーム部102の出力が大きくなり、振動の大きさによっては大きく誤った値が出力される。これら3つの周波数(又は周波数帯域)はジャイロセンサ1の弱点周波数といえる。所定周波数帯域は、ジャイロセンサ1の検出対象(ロールレート)の弱点周波数に応じて設定されている。所定周波数帯域の設定原理は、ジャイロセンサ1の検出対象がピッチレート又はヨーレートである場合も同様である。なお、ジャイロセンサ1に影響する衝撃の方向は、ジャイロセンサ1の構造やECU9への実装状態等によって推定することができる。バンドパスフィルタ4に接続される加速度センサ31〜33の配置(検出方向)は、当該推定に応じて設定することができる。
ここで、バンドパスフィルタ4の抽出結果の一例について図3〜図6を参照して説明する。図3〜図6において、縦軸は振動(加速度:G)であり、横軸は時間(秒:sec)である。図3〜図6は、悪路走行時のデータである。図3及び図4に示すように、車両が悪路を走行した際、衝撃検出センサ3(例えばZ軸方向の加速度センサ33)の検出結果のピーク値は、弱点周波数を多く含む振動の場合(図3)と少ない振動の場合(図4)とでほぼ同等である。一方、図5及び図6に示すように、図3及び図4の信号に対するバンドパスフィルタ4の抽出結果のピーク値は、弱点周波数を多く含む振動の場合(図5)と少ない振動の場合(図6)とで大きく異なる。このように、バンドパスフィルタ4により、弱点周波数を含む所定周波数帯域(例えば1000MHz〜1400MHz)の周波数成分を抽出することで、衝撃のジャイロセンサ1への影響度合い(影響の大きさ)を的確に把握することができる。
判定部5は、自己診断部2及びバンドパスフィルタ4に接続された、CPUやメモリ等を備える電子回路である。判定部5は、各種情報をメモリ等に記録する。本実施形態の判定部5は、エアバッグ制御用のECU9内に配置されており、ジャイロセンサ1の検出結果等に基づいてエアバッグの展開制御を行う。
判定部5は、図1に示すように、判定の機能として、状態判定部51と、使用判定部52と、を備えている。状態判定部51は、バンドパスフィルタ4の抽出結果に基づいて、ジャイロセンサ1の検出結果の状態を判定する。より具体的に、本実施形態の状態判定部51は、バンドパスフィルタ4の抽出結果に基づいて、ジャイロセンサ1の検出結果が正常であるか否か(衝撃の影響の有無)を判定する。
状態判定部51は、バンドパスフィルタ4を通過した信号、すなわち衝撃により検出された所定周波数帯域の信号(加速度情報)を受信する。状態判定部51は、受信した所定周波数帯域の信号レベルに基づいて、ジャイロセンサ1の検出結果の状態(正常/異常)を判定する。具体的に、状態判定部51は、図5に示すように、バンドパスフィルタ4の抽出結果の信号レベルが所定閾値以上である場合、ジャイロセンサ1の検出結果が異常(衝撃の影響が大きい状態)であると判定する。一方、状態判定部51は、図6に示すように、バンドパスフィルタ4の抽出結果の信号レベルが所定閾値未満である場合、ジャイロセンサ1の検出結果が正常(衝撃の影響が小さい又はない状態)であると判定する。所定閾値は、衝撃検出センサ3の加速度センサ31〜33毎に設定されている。
なお、状態判定部51は、ジャイロセンサ1の検出対象に応じた衝撃信号(X軸方向加速度、Y軸方向加速度、又はZ軸方向加速度)に基づいて、各検出結果の状態を判定する。例えば、音叉型の振動子10を用いたジャイロセンサ1において、ロールレートの検出結果は、検出回路部12が検出する振動方向に対して衝撃が加わった場合に影響を受ける。本実施形態において、ジャイロセンサ1の構成のうちロールレートを検出する検出回路部12は、車両上下方向の振動を検出するため、当該検出結果は車両上下方向の衝撃により影響を受け得る。したがって、状態判定部51は、衝撃検出センサ3のうちZ軸方向の加速度を検出する加速度センサ33からバンドパスフィルタ4を介して受信した信号に基づいて、ロールレート(検出結果)の状態を判定する。衝撃検出センサ3の衝撃の検出方向(各加速度センサ31〜33の検出方向)は、ジャイロセンサ1が検出する振動方向に応じて設定されている。
使用判定部52は、状態判定部51の判定結果及び自己診断部2の診断結果に基づいて、ジャイロセンサ1の検出結果の使用の可否を判定する。本実施形態の使用判定部52は、使用について、許可、一時禁止、及び継続禁止の何れの制御を選択するかを決定する。
(許可)
使用判定部52は、自己診断部2が「正常」と診断し且つ状態判定部51が「正常」と判定した場合、次回判定までのジャイロセンサ1の検出結果の使用を許可する。換言すると、使用判定部52は、自己診断部2によりジャイロセンサ1が正常であると診断され且つバンドパスフィルタ4の抽出結果の信号レベルが所定閾値未満である場合、次回判定までのジャイロセンサ1の検出結果の使用を許可する。この場合、ジャイロセンサ1の検出結果は、ECU9で使用され、他の装置(ECU)でも使用可能となる。
(一時禁止)
一方、使用判定部52は、自己診断部2が「正常」と診断し且つ状態判定部51が「異常」と判定した場合、次回判定までのジャイロセンサ1の検出結果の使用を禁止する。換言すると、使用判定部52は、自己診断部2によりジャイロセンサ1が正常であると診断され且つバンドパスフィルタ4の抽出結果の信号レベルが所定閾値以上である場合、次回判定までのジャイロセンサ1の検出結果の使用を禁止する。つまり、使用判定部52は、自己診断部2が正常と診断し且つ状態判定部51が正常と判定するまで、一時的に検出結果の使用を禁止(中止)する。自己診断部2が正常と診断していても、車両が所定レベル以上の弱点周波数の衝撃を受けたことによって、当該ジャイロセンサ1の検出結果は大きく変動している。つまり、ジャイロセンサ1の検出結果は、自己診断で異常と診断されるほどではないが、正しい値から大きくずれている(異常出力)と推定できる。使用判定部52は、このような場合に、ジャイロセンサ1の検出結果の使用を一時的に禁止する。
また、使用判定部52は、自己診断部2が「異常」と診断し且つ状態判定部51が「異常」と判定した場合、次回判定までのジャイロセンサ1の検出結果の使用を禁止する。換言すると、使用判定部52は、自己診断部2によりジャイロセンサ1が異常であると診断され且つバンドパスフィルタ4の抽出結果の信号レベルが所定閾値以上である場合、次回判定までのジャイロセンサ1の検出結果の使用を禁止する。使用判定部52は、当該禁止状態において、その後(次回以降の判定で)、自己診断部2が「正常」と診断し且つ状態判定部51が「正常」と判定した場合、使用を許可(再開)する。使用判定部52は、自己診断部2により一度異常と判定された場合でも、使用可否の判定を継続して行い、判定結果に応じて禁止状態を解除する。
図7に示すように、使用判定部52は、上記(一時)禁止状態において、自己診断部2によりジャイロセンサ1が正常であると診断され且つバンドパスフィルタ4の抽出結果の信号レベルが所定閾値未満である場合、ジャイロセンサ1の検出結果の使用を許可する。
ジャイロセンサ1自体が正常であっても、弱点周波数で大きな衝撃を受けると、出力レベルが大きくなって異常出力となるため、自己診断部2が誤って異常(故障)と診断することがある。つまり、このような場合、当該診断結果は、ジャイロセンサ1自体の異常によるものでない可能性が高い。状態判定部51が異常(衝撃の影響あり)と判定したタイミングで、自己診断部2から「異常」の診断結果を受信した場合、自己診断部2の診断結果は誤り(誤りの可能性大)であると推定できる。したがって、使用判定部52は、当該判定による禁止状態では、使用の再開を許容するように設定されている。
(継続禁止)
また、使用判定部52は、自己診断部2が「異常」と診断し且つ状態判定部51が「正常」と判定した場合、使用判定部52の状態が所定状態になるまで、ジャイロセンサ1の検出結果の使用を禁止する。換言すると、使用判定部52は、自己診断部2によりジャイロセンサ1が異常であると診断され且つバンドパスフィルタ4の抽出結果の信号レベルが所定閾値未満である場合、使用判定部52の状態が所定状態になるまで、ジャイロセンサ1の検出結果の使用を禁止する。この場合、使用判定部52は、使用判定部52の状態が所定状態になるまで、診断結果を保持(ラッチ)する。
本実施形態において、所定状態は、「電源が再投入された後(再起動後)の自己診断の結果が正常である状態」に設定されている。つまり、ジャイロセンサ1の検出結果は、当該禁止判定以後、角速度検出装置の電源がオフされた後に再度オンされるまで使用禁止となる。例えば、この禁止状態は、イグニションがオフされてから、再度オンされた後に自己診断で正常と判定されることによって解除される。状態判定部51が正常(衝撃の影響なし)と判定したタイミングで、自己診断部2から「異常」の診断結果を受信した場合、自己診断部2の診断に衝撃が影響しておらず、自己診断部2の診断結果は正しいと推定できる。したがって、この場合、状態判定部51は、ジャイロセンサ1が異常(故障)であることを確定し、検出結果の使用を継続的に禁止状態とする。
(判定制御の流れ)
ここで、本実施形態の判定制御の流れについて説明する。図8に示すように、衝撃検出センサ3は、車両の加速度情報(G)を取得する(S101)。そして、バンドパスフィルタ4は、衝撃検出センサ3から加速度情報を取得し、その抽出結果を判定部5に送信する(S102)。一方で、判定部5は、自己診断部2の診断結果(常時自己診断結果)を受信する(S103)。自己診断部2が正常と診断した場合(S104:Yes)、判定部5は、当該診断タイミングにおける検出結果に衝撃の影響がないか否か、すなわち所定周波数帯域の信号レベルが所定閾値未満であるか否かを判定する(S105)。なお、診断結果と検出結果との出力タイミングのずれは、所定期間許容されるように設定されている。
所定周波数帯域の信号レベルが所定閾値未満である場合(S105:Yes)、判定部5は、ジャイロセンサ1の検出結果(出力)が正常であると判定し(S106)、検出結果の使用を許可する(S107)。そして、判定制御は再度ステップS101に戻る。一方、所定周波数帯域の信号レベルが所定閾値以上である場合(S105:No)、判定部5は、ジャイロセンサ1の検出結果が異常であると判定し(S108)、検出結果の使用を禁止する(S109)。そして、判定制御は再度ステップS101に戻る。
自己診断部2が異常と診断した場合(S104:No)、上記同様、判定部5は、当該診断タイミングにおける検出結果に衝撃の影響がないか否か、すなわち所定周波数帯域の信号レベルが所定閾値未満であるか否かを判定する(S110)。所定周波数帯域の信号レベルが所定閾値未満である場合(S110:Yes)、判定部5は、自己診断部2の診断結果が正しいと判定した上(S111)、検出結果の使用を禁止する(S112)。そして、この場合、判定部5は、ジャイロセンサ1が異常(故障)であると確定し、自身の状態が所定状態になるまで、継続して診断結果を保持(ラッチ)する(S113)。一方、所定周波数帯域の信号レベルが所定閾値以上である場合(S110:No)、判定部5は、自己診断部2の診断結果が誤りと判定した上(S114)、検出結果の使用を禁止する(S115)。この場合、ステップS112の場合と異なり、判定制御は再度ステップS101に戻る。つまり、後のステップS106の判定結果によっては、検出結果の使用が再開される。
(作用効果)
本実施形態によれば、検出された衝撃に対し、バンドパスフィルタ4が弱点周波数を含む所定周波数帯域の信号を抽出することにより、ジャイロセンサ1の検出結果への衝撃の影響度合いを的確に把握することができる。また、衝撃の影響度合いが把握できることにより、ジャイロセンサ1の検出結果が使用可能な状態であるか否か(検出結果の有効性)を判定することができる。そして、本実施形態によれば、自己診断部2の診断結果が誤診断(誤ダイアグ)であるか否か、及びジャイロセンサ1の検出結果が誤検出(異常出力)であるか否かを判定することが可能となる。例えば、自己診断で異常と診断されないレベルの外乱振動を受けたジャイロセンサ1の検出結果は、振動(加速度)により強制的に加振された成分を含んでおり、正しい角速度が検出できていない。しかし、自己診断では正常と診断されているため、従来の構成では、正しい検出結果として使用される。一方、本実施形態によれば、衝撃によるジャイロセンサ1への影響を把握できるため、当該影響の大小に応じて検出結果の使用の可否を判定することができる。つまり、本実施形態によれば、的確に誤検出(異常出力)の使用を排除でき、使用する角速度情報の精度向上が可能となる。
また、従来の構成では、ダイアグ(自己診断)によりジャイロセンサが異常と診断された場合、当該判定は、一律にラッチされ、ジャイロセンサの検出結果の使用は継続して禁止状態となる(図7の二点鎖線参照)。つまり、ダイアグで一度異常と診断されると、実際の故障の有無にかかわらず、ジャイロセンサが機能しなくなる。従来の構成では、正常なジャイロセンサに対し、例えば石はね等による一時的な衝撃が原因で異常と診断された場合でも、異常が確定され、次回電源投入後の診断(診断結果「正常」)時まで検出結果を使用することができなくなる。しかし、本実施形態によれば、自己診断部2により一度異常と診断された場合でも、衝撃の影響の大小に応じて当該診断結果の正誤を判定することができる。そして、本実施形態では、正誤判定の結果に応じて、使用の禁止状態を継続的とするか又は一時的とするかが決定される。自己診断の結果が誤りであると判定された場合、禁止期間は、一時的なものに決定され、次回以降の判定に依存する。これにより、不要なラッチを防ぐことができ、ジャイロセンサ1の有効稼働期間を長く確保でき、ジャイロセンサ1の使用精度及び稼働効率を向上させることができる。このように、本実施形態によれば、把握した衝撃の影響度合いを利用することにより、異常出力の有無だけでなく、診断結果の正誤も判定することができ、より適切で有効なジャイロセンサ1の使用が可能となる。
また、例えばジャイロセンサ1を厳重に又は複雑な構成で車両に固定するなどにより、構造的に弱点周波数を抑えることも可能である。しかし、この構成では、より多くの固定具や大きな固定スペースが必要となり、ジャイロセンサ1又はジャイロセンサ1を含む装置(ECU等)の小型化が困難となる。また、固定の具合によって弱点周波数の抑制にばらつきが生じてしまう。しかし、本実施形態によれば、衝撃の影響を把握して使用の可否を制御できるため、構造的な制約が低減し、固定具及び固定スペースの低減が可能となり、装置の小型化及び設計自由度を向上させることができる。また、本実施形態は、電気的なフィルタ(ここではバンドパスフィルタ4)によって必要成分を抽出する構成であるため、固定など製造上のばらつきの影響を抑制することができる。
また、バンドパスフィルタ4を用いることで、所定周波数帯域の信号を容易且つ的確に取り出すことができる。また、衝撃検出センサ3が加速度センサ31〜33で構成されているため、検出方向の調整が容易で且つ簡素な構成で衝撃の周波数及びレベルを取得することができる。また、衝撃検出センサ3は、ジャイロセンサ1と同一の基板A上に配置されているため、衝撃によるジャイロセンサ1への影響を精度良く検出することができる。このように、衝撃検出センサ3は、ジャイロセンサ1と同一ECU内に配置されるなど、ジャイロセンサ1周辺に配置されることが好ましい。
(その他)
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、バンドパスフィルタ4は、加速度センサ31〜33のうち、少なくともジャイロセンサ1の検出対象に応じた加速度センサに接続されていれば良い。また、角速度検出装置が複数のジャイロセンサを備える場合又はジャイロセンサが複数の角速度を検出する場合、所定周波数帯域はジャイロセンサ毎に又は角速度毎に設定され、角速度検出装置は当該設定に対応する複数のバンドパスフィルタを備えても良い。一方、複数のジャイロセンサ又は複数の角速度に対して、共通の所定周波数帯域が設定されても良く、角速度検出装置は共通のバンドパスフィルタ4を備えても良い。また、継続禁止の終期を設定する「所定状態」は、「判定部5(ECU9)の電源がオフされた状態」に設定されても良い。このように、所定状態は、使用を確実に禁止する観点から、判定部5の電源がオフされたことを含むように設定されることが好ましい。換言すると、継続禁止の状態は、少なくとも判定部5の電源がオフされるまで保持されることが好ましい。また、所定周波数帯域の抽出は、ソフトウェア的に行っても良い。衝撃検出センサ3は、加速度センサ31〜33に限らず、衝撃のレベルと周波数を検出できるセンサであれば良い。
また、ジャイロセンサ1と衝撃検出センサ3は、1つのパッケージに収まっていても良い。また、ジャイロセンサ1と衝撃検出センサ3は、互いに別の基板又は別のECU内に配置されていても良いが、影響の判定精度の観点から、両者は同一基板上又は同一ECU内に配置されることが好ましい。また、ジャイロセンサ1は、ヨーレート、ピットレート、及びロールレートの少なくとも1つを検出可能な構成であれば良い。また、本実施形態の角速度検出装置は、バンドパスフィルタ4の抽出結果を別途の記録手段(メモリ等)に記録するように構成されていても良い。
また、使用判定部52は、自己診断部2の診断結果を考慮せず(例えば受信せず)、状態判定部51の判定結果により使用の可否を判定しても良い。この場合、例えば、使用判定部52は、状態判定部51が正常と判定した場合にジャイロセンサ1の検出結果の使用を許可し、状態判定部51が異常と判定した場合にジャイロセンサ1の検出結果の使用を禁止するように構成される。この構成によっても、把握した衝撃の影響に応じて適切に使用の可否を判定することができる。
1:ジャイロセンサ、 2:自己診断部、 3:衝撃検出センサ、
31、32、33:加速度センサ、 4:バンドパスフィルタ、
5:判定部、 51:状態判定部、 52:使用判定部、 A:基板

Claims (12)

  1. 車両に搭載される角速度検出装置であって、
    車両の角速度を検出する振動型のジャイロセンサ(1)と、
    車両が受けた衝撃の周波数及びレベルを検出する衝撃検出センサ(3)と、
    前記衝撃検出センサの検出結果のうち、前記ジャイロセンサの検出結果に影響を与える周波数帯域として設定された所定周波数帯域の周波数成分を抽出する抽出部(4)と、
    を備えることを特徴とする角速度検出装置。
  2. 前記抽出部は、バンドパスフィルタを備える請求項1に記載の角速度検出装置。
  3. 前記衝撃検出センサは、加速度センサ(31、32、33)を備える請求項1又は2に記載の角速度検出装置。
  4. 前記衝撃検出センサは、前記ジャイロセンサと同一基板(A)上に配置されている請求項1〜3の何れか一項に記載の角速度検出装置。
  5. 前記抽出部の抽出結果に基づいて前記ジャイロセンサの検出結果の状態を判定する状態判定部(51)を備える請求項1〜4の何れか一項に記載の角速度検出装置。
  6. 前記抽出部の抽出結果に基づいて、前記ジャイロセンサの検出結果の使用の可否を判定する使用判定部(52)を備える請求項1〜5の何れか一項に記載の角速度検出装置。
  7. 前記使用判定部は、前記抽出部の抽出結果の信号レベルが所定閾値以上である場合、前記ジャイロセンサの検出結果の使用を禁止する請求項6に記載の角速度検出装置。
  8. 前記ジャイロセンサの検出結果に基づいて前記ジャイロセンサが正常であるか否かを判定する自己診断部(2)を備え、
    前記使用判定部は、前記抽出部の抽出結果及び前記自己診断部の診断結果に基づいて、前記ジャイロセンサの検出結果の使用の可否を判定する請求項6又は7に記載の角速度検出装置。
  9. 前記使用判定部は、前記自己診断部により前記ジャイロセンサが正常であると診断され且つ前記抽出部の抽出結果の信号レベルが所定閾値未満である場合、前記ジャイロセンサの検出結果の使用を許可する請求項8に記載の角速度検出装置。
  10. 前記使用判定部は、前記自己診断部により前記ジャイロセンサが正常であると診断され且つ前記抽出部の抽出結果の信号レベルが所定閾値以上である場合、前記ジャイロセンサの検出結果の使用を禁止する請求項8又は9に記載の角速度検出装置。
  11. 前記使用判定部は、前記自己診断部により前記ジャイロセンサが異常であると診断され且つ前記抽出部の抽出結果の信号レベルが所定閾値未満である場合、電源がオフされた後に再度オンされるまで、前記ジャイロセンサの検出結果の使用を禁止する請求項8〜10の何れか一項に記載の角速度検出装置。
  12. 前記使用判定部は、前記自己診断部により前記ジャイロセンサが異常であると診断され且つ前記抽出部の抽出結果の信号レベルが所定閾値以上である場合、前記ジャイロセンサの検出結果の使用を禁止し、当該禁止状態において、その後、前記自己診断部により前記ジャイロセンサが正常であると診断され且つ前記抽出部の抽出結果の信号レベルが所定閾値未満である場合、前記ジャイロセンサの検出結果の使用を許可する請求項8〜11の何れか一項に記載の角速度検出装置。
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