JP2016194592A - 定着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 圧縮コイルばねを用いた一対の加圧機構を有する定着装置装置において、圧縮コイルばねが傾いて支持され、ニップ部の加圧力が低下することがある。
【解決手段】 加圧機構は、一端が枠体に対して加圧方向に回動可能に支持されたレバーと、レバーの他端に設けられた第1のばね支持部と枠体に設けられた第2のばね支持部との間に設けられた圧縮コイルばねと、を有し、レバーを介して第1の定着部材を第2の定着部材に対して加圧し、第1のばね支持部と第2のばね支持部との少なくとも一方は、圧縮コイルばねの巻き端部に近い部分に接触する第1の支持領域と、遠い部分に接触する第2の支持領域と、を有し、第1の支持領域は第2の支持領域よりも圧縮コイルばねから離れる方向にオフセットしている。
【選択図】 図8
【解決手段】 加圧機構は、一端が枠体に対して加圧方向に回動可能に支持されたレバーと、レバーの他端に設けられた第1のばね支持部と枠体に設けられた第2のばね支持部との間に設けられた圧縮コイルばねと、を有し、レバーを介して第1の定着部材を第2の定着部材に対して加圧し、第1のばね支持部と第2のばね支持部との少なくとも一方は、圧縮コイルばねの巻き端部に近い部分に接触する第1の支持領域と、遠い部分に接触する第2の支持領域と、を有し、第1の支持領域は第2の支持領域よりも圧縮コイルばねから離れる方向にオフセットしている。
【選択図】 図8
Description
本発明は電子写真技術を用いた画像形成装置が備える定着装置に関するものである。
複写機、レーザープリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置は、第1の定着部材と、第2の定着部材と、を互いに圧接させて形成したニップ部で記録材を搬送しつつ記録材上の未定着トナー像を加熱定着するものが一般的である。
この定着装置において、第1の定着部材と第2の定着部材とを圧接させるために、第1の定着部材の両端部を圧縮コイルばねの弾性力によって第2の定着部材に対して加圧するための一対の加圧機構を有するものがある。この一対の加圧機構において、両端部の加圧バランスを改善するため、両端部に設置された圧縮コイルばねの巻き端部位置を揃える構成が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載された定着装置では以下の課題がある。特許文献1に記載された定着装置は、定着部材の両端に設置される圧縮コイルばねの巻き端部位置を揃えることで、両端の加圧力を揃えるという技術思想のものである。しかしながら、圧縮コイルばねの端部は、ばね巻き端部がコイルの軸線方向において最も突出しているため、図11に示す白抜き矢印のように、ばね巻き端部近傍は、ばね支持部から大きな反力を受ける。図11に示す矢印は、圧縮コイルばね87がばね支持部材より受ける反力の大きさ(矢印の長さ)と反力の向き(矢印の向き)を図示したものである。特許文献1の定着装置では、圧縮コイルばね87は、圧縮コイルばね87の軸線87sを通る断面上2箇所のばね支持領域においてそれぞれ、F11及びF12と、F13及びF14の反力を受ける。ばね巻き端部近傍のF11は、F12よりも大きく、ばね巻き端部近傍のF14はF13よりも大きい。よって、圧縮コイルばね87は、ばね支持部から均一な反力を得られない。従って、圧縮コイルばね87が回転する力が働きやすくなる。その結果、圧縮コイルばね87の力Fsの作用方向がニップ部の加圧力Ft方向から傾くことによりニップ部の加圧力に損失が生じやすい。
これに対して、圧縮コイルばねに作用する反力のバランスを矯正する構成として、ばね端部を切削研磨するものが知られているものの、ばね端部を切削研磨した圧縮コイルばねを定着装置に採用した場合、コストアップするだけでなく以下のような課題がある。巻き端部を切削研磨した圧縮コイルばねは、巻き端部近傍のコイルの厚みが薄くなるため剛性が低下しやすく、薄くなったコイル部に大きな荷重がかかるとばねが変形する。その結果、ニップ部の加圧力が低下する場合があるという課題がある。
本発明の目的は、圧縮コイルばねを用いた一対の加圧機構を有する定着装置において、圧縮コイルばねの傾きを抑制し、ニップ部の加圧力の低下を抑制できる定着装置を提供することである。
上記課題を解決するための本願発明の好適な実施態様の一つは、第1の定着部材と、前記第1の定着部材と共にニップ部を形成する第2の定着部材と、前記第2の定着部材の長手方向の両端部を支持する枠体と、前記第1の定着部材を前記第2の定着部材に対して加圧するために前記第1の定着部材の長手方向の両端部に設けられた一対の加圧機構と、を備え、前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱してトナー像を記録材に定着する定着装置において、前記加圧機構は、一端が前記枠体に対して前記第1の定着部材の加圧方向に回動可能に支持されたレバーと、前記レバーの他端に設けられた第1のばね支持部と前記枠体に設けられた第2のばね支持部との間に設けられた圧縮コイルばねと、を有し、前記圧縮コイルばねの弾性力によって前記レバーを介して前記第1の定着部材を前記第2の定着部材に対して加圧し、前記第1のばね支持部と前記第2のばね支持部との少なくとも一方は、前記圧縮コイルばねの巻方向において前記圧縮コイルばねの巻き端部に近い部分に接触する第1の支持領域と、前記巻き方向において前記巻き端部から遠い部分に接触する第2の支持領域と、を有し、前記第1の支持領域は前記第2の支持領域よりも前記圧縮コイルばねの軸方向において前記圧縮コイルばねから離れる方向にオフセットしていることを特徴とするものである。
本発明によれば、圧縮コイルばねを用いた一対の加圧機構を有する定着装置において、圧縮コイルばねの傾きを抑制し、ニップ部の加圧力の低下を抑制できる定着装置を提供することできる。
(実施例1)
図1および図2を用いて本実施例に係る定着装置72について説明する。尚、以下の説明において、定着装置を構成する部材に関して、長手方向とは記録材の搬送方向と直交する方向である。図1(a)は定着装置72の長手方向の模式断面図であり、図1(b)は、定着装置72のニップ部の拡大図である。図2(a)は定着装置内のフィルム10側から見たときの定着装置72の概略模式図である。図2(b)は記録材搬送方向下流側から見たときの定着装置72の概略模式図である。
図1および図2を用いて本実施例に係る定着装置72について説明する。尚、以下の説明において、定着装置を構成する部材に関して、長手方向とは記録材の搬送方向と直交する方向である。図1(a)は定着装置72の長手方向の模式断面図であり、図1(b)は、定着装置72のニップ部の拡大図である。図2(a)は定着装置内のフィルム10側から見たときの定着装置72の概略模式図である。図2(b)は記録材搬送方向下流側から見たときの定着装置72の概略模式図である。
本実施例に示す定着装置72は、筒状のフィルム10と、フィルム10の内面に接触するヒータ30と、加圧ローラ20と、を有し、ヒータ30はフィルム10を介して加圧ローラ20と共に定着ニップ部N2を形成する。定着ニップ部N2でトナー画像が形成された記録材を搬送しながら加熱してトナー画像を記録材に定着する。定着装置72は、更に、ヒータ30を支持するヒータホルダ41と、曲げ剛性を向上させるための加圧ステー42と、フィルム10の長手方向への移動を規制する規制部材としての定着フランジ45と、を有する。
フィルム10と、ヒータ30と、ヒータホルダ41と、加圧ステー42と、定着フランジ45と、をユニット化してフィルムユニット(第1の定着部材)とする。本実施例の定着装置72は、このフィルムユニットを加圧ローラ(第2の定着部材)20に対して加圧する構成である。
フィルム10は、基層11と、その基層11の外側に設けられた離型層12、とを有する。また、定着性向上のために、その基層11と、離型層12と、の間にシリコーンゴム等で形成された弾性層13を設けても良い。弾性層13を設ければ、記録材Pの担持する未定着トナー像Tを包み込むことによって均一に熱を与えることができる。弾性層13の厚みは、ウォームアップ時間の短縮の観点から、50μm以上500μm以下が好ましい。基層11としては、熱伝導率の高いSUS、Ni等の薄肉金属、あるいは、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK等の耐熱性樹脂により薄肉の可撓性を有するエンドレスベルトに形成したものを用いることもできる。基層11の外側には、離型層12として、PFA、PTFE、FEPなどのフッ素樹脂を単品もしくはブレンドしてコーティングするか、上記フッ素樹脂の単品あるいはブレンド品のチューブを被覆する。離型層12の厚みは、耐久性の観点から5μm以上であることが好ましい。また離型層12が厚すぎると、熱伝導度が下がってしまい定着性に悪影響を与えてしまうことから、50μm以下が好ましい。
ヒータホルダ41は、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等の材料を用いて横断面が半円形状樋型に形成されている。ヒータホルダ41の下面(加圧ローラ20側の面)には、ヒータホルダ41の長手方向に沿って凹部形状の溝41aが設けられている。そして、この溝41aによりヒータ30を支持している。そして、このヒータホルダ41の外周にはフィルム10がルーズに外嵌されている。フィルム10が外嵌されたヒータホルダ41は、ヒータホルダ41の長手方向の両端部が定着フランジ45を介し、フレーム91の両端部に支持されている。ヒータホルダ41は図1(b)に示すように定着ニップN2において、記録材搬送方向の下流側に、フィルム10の内周面と接触する部分の長手方向に沿って設けた突起部41bを有する。突起部41bはヒータ30のフィルム10との摺動面に対してフィルム外面側に向けて突出量hだけ突出している。突起部41bは記録材搬送方向に対して長手一様に同じ位置に配置されている。本実施例の定着装置では突出量hを0.2mmとしている。ここで、摺動面とは、図1(b)に示したようにフィルム10とヒータ30およびヒータホルダ41で形成される圧接部の内、フィルム10とヒータ30の圧接部のことである。
図1(a)において、加圧ローラ20は、芯軸部21と、その芯軸部21の外側に設けられた弾性層22と、弾性層22の外側に設けられた離型層24と、を有する。弾性層22は、シリコーンゴム或いはフッ素ゴムなどを用いることができる。離型層24は、PFA、PTFE、FEPなどのフッ素樹脂を単品もしくはブレンドしてコーティングする、もしくはフッ素樹脂の単品あるいはブレンド品のチューブを用いる。本実施例では、芯軸部21としてφ22の鉄製芯金を用い、弾性層22として厚み4mmのシリコーンゴムを用いた。離型層24としては、厚み50μmのPFAのチューブを用いた。
ヒータ30は、フィルム10の内周面と接触しつつフィルム10を加熱する。このヒータ30は長手方向に細長い基板を有する。基板は、アルミナや窒化アルミ等のセラミックス基板、あるいはポリイミド、PPS、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂基板を用いることができる。その基板の裏面(加圧ローラ20と反対側の面)には、基板の長手方向に沿って例えばAg/Pd(銀パラジウム)、RuO2、Ta2N等の発熱抵抗層が細帯状に塗工して形成してある。また、基板の裏面には、発熱抵抗層の保護と絶縁性を確保するためにガラスコートが形成されている。基板のフィルム10の内面と接触する面には、摺動性を良好にする目的で、摺動層を設けている。摺動層としては、ポリイミドやポリアミドイミドなどの耐熱性樹脂やガラスコートなどが用いられる。本実施例では、ヒータ30の基板の寸法は、長手方向350mm、短手方向10mm、厚み方向0.6mmとしている。
加圧ステー42は剛性を有する金属等の材料を用いて横断面がU字形状に形成してある。この加圧ステー42は、フィルム10の内側においてヒータホルダ41の上面(加圧ローラ20と反対側の面)に配置されている。そして、フレーム91に支持されている定着フランジ45を介して加圧ステー42の長手方向の両端部を加圧力Ftにより加圧ローラ20の軸線に向けて加圧する。これによってヒータ30がフィルム10を介して加圧ローラ20表面に押圧され、ヒータ30とフィルム10との間に所定幅の内面ニップN3と、フィルム10と加圧ローラ20との間に所定幅の定着ニップN2と、が形成される。内面ニップN3でトナー像Tの加熱定着に必要な熱をヒータ30からフィルム10に伝えて、定着ニップN2でフィルム10から記録材Pへ熱を伝えつつ記録材を搬送する。
制御部44は、プリント指令に応じて駆動源であるモータを駆動して加圧ローラ20の芯軸部21の長手方向の端部に設けられている駆動ギアを回転させる。これにより加圧ローラ20は所定の周速度で矢印方向へ回転する。その際、定着ニップN2における加圧ローラ20表面とフィルム10表面との摩擦力によって、フィルム10には加圧ローラ20の回転方向とは逆向きに回転する回転力が作用する。これにより、フィルム10は、フィルム10内面がヒータ30の摺動層に接触しながらヒータホルダ41の外側を加圧ローラ20と略同じ周速度で矢印方向へ従動回転する。
温度検知部としてのサーミスタ35は、フィルム10の温度を検知し、温度検知信号を制御部44に出力する。サーミスタ35は、プリンタ72で使用可能な全サイズの記録材Pが通過する領域の温度が検知できるように設けられている。制御部44は、サーミスタ35から温度検知信号を取り込み、その温度検知信号に基づいてフィルム10が所定の目標温度になるように発熱抵抗層へ供給される電力を制御する。このようにフィルム10の温度が所定の目標温度に維持された状態において、未定着トナー像Tを担持する記録材Pが入り口ガイド28に沿って定着ニップN2に案内され、フィルム10と加圧ローラ20とにより挟持搬送される。その搬送過程において記録材Pにはヒータ30により加熱されているフィルム10の熱と定着ニップN2の圧力が加えられ、その熱と圧力によってトナー像Tは記録材Pの面上に定着される。定着ニップN2を通過した記録材Pはフィルム10から曲率分離され、搬送ローラ26で排出される。 次に、実施例の加圧機構について図3及び図4を用いて説明する。図3は定着装置72の斜視図である。図4は、図3において矢印Rの方向に視点を持つ時の定着装置72の側面図である。加圧ローラ20は、長手方向の両端部に設けられたフレーム(枠体)91に軸受120を介して回動可能に支持されている。フィルムユニットを加圧する方向を規制するガイド部91aがフレーム91に設けられている。
一対の加圧機構は、レバー部84と、フレーム91に設けられたレバー部84の回動支点91b及びばね支持部93(第2のばね支持部)と、圧縮コイルばね87と、を有し、フィルムユニット10の長手方向の両端部に設けられている。
レバー部84は、その一端がフレーム91の回転支点91bにおいてフィルムユニット10を加圧方向に回動可能に支持される部材である。
圧縮コイルばね87は、レバー部84の他端に設けられたばね支持部840(第1のばね支持部)とフレーム91のばね支持部93との間に圧縮された状態で設けられている。レバー部84の他端は、圧縮コイルばねの下端87aを支持する。一方、ばね支持部93は、フレーム91に設けられ、圧縮コイルばね87の上端87bを支持する。ばね支持部93は、圧縮コイルばね87の加圧力が所定の圧力(指定荷重)になるように圧縮コイルばね87の高さを規制する役割を有する。本実施例の圧縮コイルばね87は、自由高さ35mmであり、加圧時の指定高さが27mmである。レバー部84は、圧縮コイルばね87の弾性力によって回転支点91bを中心に回動し、レバー部84を介して定着フランジ45に加圧力Ftを作用させ、フィルムユニットを加圧ローラ20に対して加圧する。尚、カム部材95によりレバー部84を圧縮コイルばね87の圧縮方向に動作させることで定着ニップ部N2の加圧力を解除することができる。
次に図4を用いて、本実施例におけるばね支持部の構成について説明する。圧縮コイルばね87は右巻きで有効巻き数が10巻きであり、端部形状がクローズドエンドの圧縮コイルばねである。圧縮コイルばね87は固定側のばね支持部93とレバー部84のばね支持部840との間で圧縮支持されている。図5(a)(b)は、ばね支持部93の斜視外観図である。ばね支持部93のフレーム91への取り付け面には、図5(b)に示すように、位置決めピン93fが形成され、フレーム91の取り付け穴91cに対し位置決めし取り付けられる。ばね支持部材93のばね支持面には、図5(a)に示すように、円柱状部93aの周りに溝93cが形成されている。溝93cの先端部には、設置される圧縮コイルばね87のばね巻き端部87c(図6)を受ける平面部93dがあり、図5(c)に示すように93dから徐々にその深さが浅くなっていくように形成されている。
図6は定着装置72の圧縮コイルばね87の支持部を拡大した側面図である。レバー部84は板状部材(板材)であり、板状部材のエッジ部に圧縮コイルばね87の内径部に差し込む凸部84bと、凸部84bを挟んでばね支持領域84c(第2のばね支持領域)、ばね支持領域84d(第1のばね支持領域)が形成されている。ばね支持領域84cとばね支持領域84dとは、圧縮コイルばね87の軸方向から見ると圧縮コイルばね87の軸中心に対して対称の位置に設けられている。レバー部材84の回動支点91bから遠いばね支持領域84dは、取り付けられる圧縮コイルばねの軸線87sに垂直な平面に対し、ばね支持領域84cから一段下がった高さに形成されている。つまり、ばね支持領域84dはばね支持領域84cよりも圧縮コイルばね87の軸方向において圧縮コイルばね87から離れる方向にオフセットしている。
図7(a)は定着装置72を斜め下方から見た斜視外観図であり、図7(b)(c)(d)は圧縮コイルばね87とばね支持部材93のみの組み付けた状態を示した図である。圧縮コイルばね87の上端87bは、図7(b)(c)(d)に示すように、ばね巻き端部87cがばね支持面93の平面部93dに突き当てられ、圧縮コイルばね87の軸線周りの回転方向の位置が規制される。ばね端部87cに続くコイル部は、ばね支持部93の溝93cに支持される。図7(c)に示すように、ばねの有効巻き数が整数であるため、レバー部84に支持された他方のばね巻き端部87dは、ばね巻き端部87cの下方に位置する。圧縮コイルばね87のばね下端87aについては、圧縮コイルばね87の巻き方向においてばね巻き端部87dに近い部分はレバー部84のばね支持領域84dと接触しつつ支持さればね巻き端部87dから遠い部分はばね支持領域84cと接触しつつ支持される。
図8は、圧縮コイルばね87が圧縮支持された場合に、ばね支持部93およびばね支持部840から圧縮コイルばね87が受ける反力の大きさ(矢印の長さ)と反力の向き(矢印の向き)を矢印で示した定着装置の側面図である。圧縮コイルばね87は、上端87bをばね支持部93の溝部93cで略均等に反力F11とF12を受け、下端87aをレバー部84のばね支持領域84cとばね支持領域84dとにおいて略均等に反力F13とF14とを受ける。圧縮コイルばね87の両端における反力の大きさは、F11とF12、F13とF14でそれぞれ略均等である。よって、圧縮支持された圧縮コイルばね87に回転力が作用することは無く、ばねの作用力Fsを効率良くニップ部の加圧力Ftに作用させることができる。
尚、本実施例では、端部形状がクローズドエンドの圧縮コイルばねを使用した場合を説明したが、オープンエンドの圧縮コイルばねを使用しても同様の効果を得ることができる。
図9(a)(b)に、オープンエンドの圧縮コイルばねを使用した実施例におけるばね支持状態を示す。図9(a)は、ばね支持部910をフレーム91に直接形成した実施例である。圧縮コイルばね87の一方の巻き端部87cをばね支持部910に支持させて圧縮コイルばね87の回転止めとし、レバー部のばね支持部840との間で圧縮コイルばね87を圧縮支持している。フレーム91には、圧縮コイルばね87の内径を支持する凸部93yを形成し、その両側にばね上端87bを支持するばね支持領域93g、ばね支持領域93hが形成されている。圧縮コイルばね87の巻方向で巻き端部87cに近いばね支持領域93g(第2の支持領域)が、ばね支持領域93h(第1の支持領域)より低くなっている。つまり、ばね支持領域93gは、ばね支持領域93hよりも圧縮コイルばね87の軸方向において圧縮コイルばね87から離れる方向にオフセットしている。そのため、圧縮コイルばね87の端部87b、87aは、93gと93h、84cと84dでそれぞれ略均等な大きさの反力を受けるように構成できる。その結果、圧縮支持された圧縮コイルばね87に回転力が作用することは無く、ばねの作用力Fsを効率良くニップ部の加圧力Ftに作用させることができる。
次に、図9(b)はばね支持部材93で圧縮コイルばね87を4点で支持した実施例である。図10(a)は本実施例でのばね支持部93の斜視図であり、図10(b)はばね支持部材の上面図および側面図である。ばね巻き端部87cを突き当てる回転止め形状93dの隣には、ばね側面を受けるばね支持領域93i(第1の支持領域)が形成されている。更に、ばね内径部を支持する円柱部93aの中心を回転中心とし、使用する圧縮コイルばね87の巻き方向に沿って、3つの支持領域93j、93k、93m(第2の支持領域)がそれぞれ90度位相をずらした位置に形成されている。
4つのばね支持領域は、図10(b)に示すように、圧縮コイルばね87の巻方向において93iから93mに向かうにつれて圧縮コイルばね97の軸方向で圧縮コイルばねに近づくように形成されている。その結果、圧縮コイルばね87を圧縮支持した場合には、93iと93j、93kと93mでそれぞれ略均等な大きさの反力を受けることができる。よって、レバー部84のばね支持部840とばね支持部93で圧縮支持された圧縮コイルばね87に回転力が作用することは無く、ばねの作用力Fsを効率良くニップ部の加圧力Ftに作用させることができる。
図9(c)は、図9(a)の構成に対し、圧縮コイルばね87を受ける面を傾斜面で形成した実施例の図である。ばね支持部をフレーム91と一体的に形成し、ばね上端87bを支持するばね支持領域93g、ばね支持領域93hと、レバー部84のばね支持領域84dとばね支持領域84cを傾斜させている。圧縮コイルばねの巻方向において巻き端部87cに近いばね支持領域93gからばね支持領域93hに向かうにつれてばね支持領域は圧縮コイルばね87の軸方向において圧縮コイルばねに近づく。圧縮コイルばね87の巻方向において圧縮コイルばね87の巻き端部87dに近いばね支持領域84dから巻き端部87dから遠いばね支持領域84cに向かうにつれてばね支持領域が圧縮コイルばね87の軸方向において圧縮コイルばねに近づく。この構成で圧縮コイルばね87を圧縮支持した場合、圧縮コイルばね87の両端部は、93gと93h、84cと84dでそれぞれ略均等な大きさの反力を受ける。よって圧縮支持された圧縮コイルばね87に回転力が作用することは無く、ばねの作用力Fsを効率良くニップ部の加圧力Ftに作用させることができる。
以上のように、本願発明によると、圧縮コイルばねを用いた一対の加圧機構を有する定着装置において、圧縮コイルばねの傾きを抑制し、ニップ部の加圧力の低下を抑制するという効果を奏する。尚、上記実施例では、圧縮コイルばねの巻き方向を右巻きバネとしたが、左巻きばねを使用する場合でも同様である。つまり、ばね支持領域を、ばねの巻方向においてばねの巻き端部から遠ざかる程、ばねの軸方向においてばねに近づくように形成すれば良い。
N2 定着ニップ部
P 記録材
10 フィルム
20 加圧ローラ
30 ヒータ
41 ヒータホルダ
45 定着フランジ
72 定着装置
84 レバー部
87 圧縮コイルばね
91 フレーム
93 ばね支持部
95 カム部材
840 ばね支持部
P 記録材
10 フィルム
20 加圧ローラ
30 ヒータ
41 ヒータホルダ
45 定着フランジ
72 定着装置
84 レバー部
87 圧縮コイルばね
91 フレーム
93 ばね支持部
95 カム部材
840 ばね支持部
Claims (5)
- 第1の定着部材と、
前記第1の定着部材と共にニップ部を形成する第2の定着部材と、
前記第2の定着部材の長手方向の両端部を支持する枠体と、
前記第1の定着部材を前記第2の定着部材に対して加圧するために前記第1の定着部材の長手方向の両端部に設けられた一対の加圧機構と、を備え、
前記ニップ部でトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱してトナー像を記録材に定着する定着装置において、
前記加圧機構は、一端が前記枠体に対して前記第1の定着部材の加圧方向に回動可能に支持されたレバーと、
前記レバーの他端に設けられた第1のばね支持部と前記枠体に設けられた第2のばね支持部との間に設けられた圧縮コイルばねと、
を有し、前記圧縮コイルばねの弾性力によって前記レバーを介して前記第1の定着部材を前記第2の定着部材に対して加圧し、
前記第1のばね支持部と前記第2のばね支持部との少なくとも一方は、前記圧縮コイルばねの巻方向において前記圧縮コイルばねの巻き端部に近い部分に接触する第1の支持領域と、前記巻き方向において前記巻き端部から遠い部分に接触する第2の支持領域と、を有し、
前記第1の支持領域は前記第2の支持領域よりも前記圧縮コイルばねの軸方向において前記圧縮コイルばねから離れる方向にオフセットしていることを特徴とする定着装置。 - 前記第1の支持領域と前記第2の支持領域とは、前記軸方向から見ると前記圧縮コイルばねの軸中心に対して対称である位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記第1のばね支持部は、前記第1の支持領域と前記第2の支持領域とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
- 前記レバーは板材で形成されており、前記第1の支持領域と前記第2の支持領域は前記板材のエッジ部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の定着装置。
- 前記巻き端部の形状は、クローズドエンドであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
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