JP2016185288A - 携帯型心電計およびコンピュータプログラム - Google Patents

携帯型心電計およびコンピュータプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2016185288A
JP2016185288A JP2015067558A JP2015067558A JP2016185288A JP 2016185288 A JP2016185288 A JP 2016185288A JP 2015067558 A JP2015067558 A JP 2015067558A JP 2015067558 A JP2015067558 A JP 2015067558A JP 2016185288 A JP2016185288 A JP 2016185288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrocardiograph
living body
pulse
electrode
electrocardiogram
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015067558A
Other languages
English (en)
Inventor
信明 寺口
Nobuaki Teraguchi
信明 寺口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2015067558A priority Critical patent/JP2016185288A/ja
Publication of JP2016185288A publication Critical patent/JP2016185288A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Abstract

【課題】使用者にとってより使いやすく、より簡単に心電を計測することが可能な携帯型心電計を提供する。【解決手段】携帯型心電計は、生体に装着されて生体の脈拍および心電を計測する。携帯型心電計は、生体への装着位置において生体の脈拍に関連する信号を検出する脈拍検出器と、生体に装着された複数の電極から、生体の電位差に対応する信号を受け取るインタフェースと、生体の電位差に対応する信号を利用して生体の心電を出力する心電計測器と、脈拍の信号の周波数成分を解析し、周波数成分から特定される生体の心臓の状態が予め定められた不整脈状態に該当するとき、心電計測器の出力を利用して心電を計測する信号処理回路とを備えている。【選択図】図8

Description

本発明は、携帯型心電計に関する。
日本の医療統計によれば、日本人の死亡原因の第1位は悪性新生物であり、第2位は心疾患である。
心疾患を特定するためには、心電を計測することが有力である。心電の計測にあたっては、被験者をベッドに横たわらせた状態で、複数の電極を被験者の体に取り付ける必要が有る。そして、そのような心電図計測に利用される装置は、比較的大がかりであることが多い。今後、高齢化がますます進むため、心疾患を持つ人の割合が急速に増加することが考えられる。健康な生活を続けていくためには、心電等を利用して健康状態を常に把握する必要が出てくる。
近年、小型の心電計が開発されつつある。たとえば特許文献1は携帯型心電計を開示する。使用者は、携帯型心電計の電極を指と胸の二か所に当てることにより、心電を計測することができる。
ここでいう「携帯型」とは、「手に持って持ち運びができること」を差し示している。
特開2009−82364号公報
特許文献1に記載された携帯型心電計では、その電極配置に起因して、使用者は携帯型心電計を胸に突き立てるような形態で胸に押し当てる必要がある。衣服をめくり上げておかなければならないため、使用する場所を選ぶ必要があり、使用には若干の手間を要していた。そのため、体調が悪くなってきたから心電を計測したい、あるいは念のために心電を計測したい、と思い立ったときにすぐに利用できるような心電計が必要とされていた。または、携帯型心電計が計測を促したときに、すぐに利用できるような心電計が必要とされていた。
また、不整脈の症状は常時現れているわけではなく、異常を感じた患者が病院へ行っても診察時には不整脈が治まっていることもよくある。結果として、異常(不整脈発症)時の心電を計測できないことがある。このような場合には、診療時間外の不整脈発症時に心電計測し、データを保存しておくことが診療の助けとなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、使用者にとってより使いやすく、より簡単に心電を計測することが可能な携帯型心電計を提供する。
本発明の実施形態による携帯型心電計は、生体に装着されて前記生体の脈拍および心電を計測することが可能な携帯型心電計であって、前記生体への装着位置において前記生体の脈拍に関連する信号を検出する脈拍検出器と、前記生体に装着された複数の電極から、前記生体の電位差に対応する信号を受け取るインタフェースと、前記生体の電位差に対応する信号を利用して前記生体の心電を出力する心電計測器と、前記脈拍の信号の周波数成分を解析し、前記周波数成分から特定される前記生体の心臓の状態が予め定められた不整脈状態に該当するとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する信号処理回路とを備える。
ある実施の形態において、携帯型心電計は、音、光、画像および文字の少なくとも1つの出力を制御する制御回路をさらに備え、前記生体の心臓の状態が予め定められた不整脈状態に該当するとき、前記信号処理回路は警告信号を出力し、前記警告信号の受信に応答して、前記制御回路は、前記音、光、画像および文字の少なくとも1つの出力を制御する。
ある実施の形態において、前記信号処理回路は前記音、光、画像および文字の少なくとも1つが出力された後、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する。
ある実施の形態において、前記携帯型心電計は、前記生体である使用者の入力を受け付ける入力装置を更に備え、前記音、光、画像および文字の少なくとも1つが出力された後、前記入力装置が前記使用者の入力を受け付けると、前記信号処理回路は前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する。
ある実施の形態において、前記インタフェースは、前記複数の電極の各々から、有線または無線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取る。
ある実施の形態において、前記携帯型心電計は、前記脈拍検出器、前記インタフェース、前記心電計測器および前記信号処理回路を収容する筐体と、前記複数の電極である第1電極および第2電極とをさらに備え、前記第1電極は前記筐体表面に取り付けられ、前記第2電極は前記筐体の内部から引き出し可能に前記筐体の内部に収容され、前記インタフェースは、前記第1電極および前記第2電極から有線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取る。
ある実施の形態において、前記携帯型心電計は、前記脈拍検出器、前記インタフェース、前記心電計測器および前記信号処理回路を収容する筐体と、前記複数の電極である第1電極および第2電極とをさらに備え、前記第1電極は前記筐体表面に取り付けられ、前記第2電極は、バッテリおよび無線通信回路を備えており、前記インタフェースは、前記第1電極から有線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取り、前記第2電極から無線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取る。
ある実施の形態において、前記信号処理回路は、計測された前記心電のデータを記録媒体に格納する。
ある実施の形態において、前記記録媒体は前記携帯型心電計に着脱可能である。
ある実施の形態において、前記信号処理回路は前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数から特定される基本周波数が第1閾値TH1未満であるとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する。
ある実施の形態において、前記信号処理回路は、前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数から特定される基本周波数が第2閾値TH2より大きいと判定したとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する。
ある実施の形態において、前記信号処理回路は、前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数が基本周波数を含み、かつ前記脈拍の周波数が前記基本周波数の倍数の周波数を少なくとも1つ含むと判定したとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する。
ある実施の形態において、前記信号処理回路は、前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数に基本周波数が含まれていないと判定したとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する。
ある実施の形態において、前記基本周波数の倍数の周波数は6〜17Hzの範囲内である。
ある実施の形態において、前記第1閾値TH1は、1Hzである。
ある実施の形態において、前記第2閾値TH2は、2.5Hzである。
ある実施の形態において、前記基本周波数の倍数の周波数は6〜17Hzの範囲内である。
本発明の実施形態によるコンピュータプログラムは、上述のいずれかの実施の形態にかかる携帯型心電計に備えられた前記信号処理回路によって実行されるコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは前記信号処理回路に、前記生体の脈拍に関連する信号の周波数成分を解析するステップと、前記周波数成分の解析結果が予め定められた不整脈条件に該当するか否かを判断するステップと、前記不整脈条件に該当するとき、前記心電計測器の出力を利用して前記生体の心電を計測するステップとを実行させる。
例示的な実施の形態にかかる携帯型心電計によれば、脈拍に関連する信号から、心臓の状態が不整脈状態に該当するか否かを検出し、所定の不整脈状態に該当するときは心電を計測する。これにより、病気の早期発見・体調管理に役立つ。
心電波形の基本成分を示す図である。 正常な成人の心電波形例を示す図である。 徐脈性不整脈の心電波形例を示す図である。 頻脈性不整脈の心電波形例を示す図である。 心房細動の第1の心電波形例を示す図である。 心房細動の第2の心電波形例を示す図である。 期外収縮の波形例を示す図である。 補充収縮の波形例を示す図である。 正常な成人の脈波の波形例を示す図である。 脈波の基本成分(a)と心電波形の基本成分(b)との対応関係を示す図である。 図2Dに示す心房細動における脈波(a)と心電波形(b)との関係を示す図である。 本発明の例示的な実施の形態にかかる、脈拍計測機能を有する心電計10の外観正面図である。 本発明の例示的な実施の形態にかかる心電計10の側面図である。 電極20bが筐体12から引き出されたときの心電計10を示す図である。 心電計10のハードウェア構成例を示す図である。 心電計10の処理の手順を示すフローチャートである。 脈波の波形にフーリエ変換処理を施して得られた、周波数成分ごとのパワー解析結果を示す図である。 脈拍検出器100が脈拍を検出している期間中(図8のステップS1)のディスプレイ504の表示例を示す図である。 図8のステップS5における計測結果の呈示例を示す図である。 図8のステップS7を経てステップS9に至ったときの計測結果の呈示例を示す図である。 使用者が心電計測を行うか否かの指示を入力する際の表示例を示す図である。 心電計測を行っている期間中の使用者を示す図である。 電極20b(図6B等)に代えて、電極20cをベルト16の外側表面に配置した心電計11の構成例を示す図である。 心電計11の側面を示す図である。 心電計11の使用例を示す図である。 無線電極20dと、無線通信回路として実現されるインタフェース202dとを示す図である。 心電計に設けられた電極20aと、右手の腕に配置された無線電極20dとを用いて心電計測を行うときの心電計の使用例を示す図である。 使用者の胸部に貼り付けられた無線電極20dを示す図である。 使用者の両腕に設けられた電極20aおよび無線電極20dを示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による携帯型心電計の実施形態を説明する。
以下では、まず心電波形および脈波波形をそれぞれ説明し、その後本願発明者らが得た知見を説明する。
(心電波形および脈波波形)
図1は、心電波形の基本成分を示す。基本成分には、それぞれP、Q、R、S、T波と名付けられた波形成分が含まれている。
なお、心電波形の測定には、少なくとも2つの電極を必要とする。これは、心電波形が個々の電極で測定した電位の差、すなわち電位差を反映したものであるためである。
最初に現れるP波は、心房の興奮過程を示す。正常な場合には,まず右房が興奮した後に左房が興奮する。P波はそれらの過程を反映する。続くQRSの各波の部分が心室興奮を表す。T波は、心室筋の興奮が消退していく過程を反映する。PQRSTの各波は、図1に示す横軸(基線)を順に跨ぐように現れる。
図2A〜図2Gは、種々の心電波形例を示す。便宜的にP波またはR波の位置に「P」または「R」を付している。
図2Aは、正常な成人の心電波形例を示す。図2Aに示す心電波形例は、P-QRS-Tの各波が一定の形とタイミングで出現している。このような状態を「洞調律」と呼ぶ。正常な成人の場合、洞調律は、たとえば60〜150回/分である。
図2B〜図2Gは、不整脈に該当する波形例を示す。
図2Bは徐脈性不整脈の心電波形例を示し、図2Cは頻脈性不整脈の心電波形例を示す。徐脈性不整脈および頻脈性不整脈の各心電波形もまた、P-QRS-Tの各波が一定の形とタイミングで出現している。しかしながら、そのタイミング(間隔)が洞調律と異なっている。徐脈性不整脈の心拍数は、洞調律よりも遅く、たとえば60回/分未満である。頻脈性不整脈の心拍数は、洞調律よりも速く、たとえば150回/分よりも速い。
図2Dは、心房細動の第1の心電波形例を示す。図2Dに示されるように、この例では、基本波形が概ね一定周期で出現しているが、その間に細かい波が重なっている。より具体的には、心電波形の基線(図1の横軸に対応する。)に注目されたい。基線には細かく振動する波形が多数出現しており、P波が明瞭ではない。この例では、1〜2.5Hzの基本波形に、一分間に400〜1000回以上の周期(6Hz〜17Hz以上の高調波)が重畳される。
図2Eは、心房細動の第2の心電波形例を示す。この例では、基本周期が存在せず、さらに、一分間に400〜1000回以上の周期(6Hz〜17Hz以上の高調波)が重畳される。特定の周波数成分を識別することは困難であり、広く分散している。
図2Fは、期外収縮の波形例を示す。波形左端からみて右側へ3つ目のR波(波線部)が予定よりも早く出現している。ただし、その後は元の洞調律に戻ることが多い。部分的に頻脈が発生しているということができる。
図2Gは、補充収縮の波形例を示す。波形左端からみて右側へ3つ目のR波(波線部)が予定よりも遅く出現している。脈が飛んでいると言うこともできる。ただし、その後は元の洞調律に戻ることが多い。部分的に徐脈が発生しているということができる。
不整脈は、ただちに対処しないと致命的状態をもたらすものや、致命的な不整脈に移行しやすい危険なもの、あるいは緊急性がなく経過観察で済ませるものなど、臨床的な観点から分類することができる。
たとえば、不整脈のうち、図2Dおよび図2Eに示す不整脈は、血栓を形成しやすいため脳梗塞を生じさせる、または致死性であると考えられている。よって、このような不整脈を早期に確認することは非常に重要である。
一方、図2B、図2C、図2F、図2Gに示す不整脈は、図2Dおよび図2Eの不整脈と比較すると、軽度の症状と言える。
上述の説明から理解されるように、すべての不整脈について心電波形を確認することが常に必要とされるわけではない。特定の不整脈について心電波形を確認することが必要である。
次に、図3を参照しながら脈波を説明する。
図3は正常な成人の脈波の波形例を示す。脈波とは、心臓の拍動に伴う末梢血管系内の血圧・体積の変化を捉えた波形である。心臓の動きそのものではなく、末梢血管の運動を計測することによって、間接的に心電図R−R間隔と同様の意味を持つ情報が得られるとされている。
図4は、脈波の基本成分(a)と心電波形の基本成分(b)との対応関係を示す。心臓の1回の拍動に対応して、脈波の基本成分(a)と心電波形の基本成分(b)とが出現する。したがって、脈波には、図2B〜図2Gのいずれの不整脈も反映され得る。なお、この対応関係は一例である。脈波の計測部位に応じて、たとえば脈波のピークとR波のピークとの位置関係は変わり得る。
たとえば、図5は、図2Dに示す心房細動における脈波(a)と心電波形(b)との関係を示す。破線で囲まれた位置に注目すると、心電波形の基線付近に出現する細かい波形が脈波にも現れていることが理解される。
(本願発明者らが得た知見)
本願発明者らはまず、心電よりも、脈波の方が簡易に計測することができることに注目した。
たとえば心電波形は、少なくとも2つの電極を利用して取得される。被験者は、たとえば1つの電極を心臓近傍の胸部に当て、他方の電極を体の一部に当てる。心電計は、それぞれの電極の電位差を計測してそのインピーダンス(胸部インピーダンス)を心電波形として取得する。胸部誘導による心電計測を行うためには、電極を心臓近傍の胸部に当てることが必要である。
一方、脈波は、生体の一部(たとえば指先、耳朶または手首)に取り付けた脈波センサを利用して取得される。たとえば光学式の脈波センサは、赤外光の光源および受光素子を有している。光源から放射された近赤外光は、体内で透過され、または反射されて、受光素子によって検出される。血管の容積変化に伴って光の吸収量が変化するため、受ける光の強度が変化する。脈波センサは、光の強度変化に対応する電気信号を脈波として出力する。
一例として、手首に巻くだけで計測可能な脈波に対し、心臓近傍の胸部を含む複数の箇所に複数の電極を装着しなければならない心電は若干手間を要すると言える。
その一方で、心電は、心臓の拍動に起因する筋電位差を計測した結果である。心電を利用することによって、より直接的に心臓の電気的な活動を監視できる。
本願発明者らは、脈波計測は比較的簡便であること、および、不整脈の態様によっては心電計測が重要であることに着目した。そして、脈波を利用して心臓の活動を簡易に計測しつつ、所定の不整脈に該当するとの疑いが生じた場合には心電計測を行うことにすればよいとの結論に至った。本願発明者らは、ここでいう「所定の不整脈」を、心電計測が特に必要と考えられる心房細動であるとした。したがって、図2Dおよび図2Eに該当する状態を脈波から判断することができればよい。
心房細動のおそれが存在するかどうかは、脈波の周波数成分の規則性で判断すればよい。「脈波の周波数成分の規則性」とは、脈波が、主として単一の周波数成分を有するかどうかを言う。たとえば図2Eでは、特定の周波数成分は存在していないと言える。一方、図2Dでは、R波は比較的規則的に出現しているが、基線付近に出現する細かい波形、つまり高周波成分も多く含まれていることになる。
以下、上述した知見に基づいてなされた本願発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態)
図6Aは、本発明の例示的な実施の形態にかかる、脈拍計測機能を有する心電計10の外観正面図である。心電計10は、たとえば腕時計のように使用者の手首に巻き付けて装着されて持ち運ばれ、使用され得る。心電計10が、手に持って持ち運び可能な程度の大きさおよび重量を有することを「携帯型」と呼ぶ。
心電計10は、使用者の脈拍および心電を計測することが可能である。心電計10は、使用者の脈拍を計測して、その脈拍の信号の周波数成分を解析する。その周波数成分から特定される使用者の心臓の状態が予め定められた不整脈状態(たとえば心房細動)に該当するとき、心電計10は心電を計測する。
心電計10は、筐体12と、ベルト16と、ディスプレイ504とを有する。
筐体12は、心電計10を構成するハードウェアを収容する。たとえば筐体12は、後述する電極、脈拍検出器、インタフェース、心電計測器および信号処理回路を収容している。
ベルト16は、心電計10を使用者の手首周辺に固定する。ディスプレイ504は、種々の情報を表示する。図6Aの例では、ディスプレイ504には時計が表示されている。後述のようにディスプレイ504には計測結果が表示され得る。
図6Bは、心電計10の側面図である。なお、以下、本原稿では、既に説明した構成要素には図面上同じ参照符号を付し、その説明は省略する。
心電計10は、脈拍検出器100、電極20aおよび20bを有している。
脈拍検出器100は、使用者に装着された位置においてその使用者の脈拍に関連する信号を検出する。「脈拍に関連する信号」は、たとえば図3に示す脈波波形を表す信号である。または、「脈拍に関連する信号」として、所定の値以上の正のピーク、または所定の値以下の負のピーク、およびそのピークになった時刻の情報であってもよい。使用者の脈拍の周波数を特定できる情報であればよい。以下の説明では、「脈拍に関連する信号」は、図3に示すような、脈波波形を表す信号であるとする。なお、脈波波形を表す信号は、心電計10内部において処理される際、離散的なデジタル信号に変換されるが、理解の容易のため、アナログ連続信号の波形を利用して説明する。
電極20aおよび20bは、後述する心電計測器における心電計測のために設けられている。電極20aは、筐体12の裏側に設けられており、心電計10が使用者の手首に装着されたとき、使用者の手首に接触する。
電極20bは、筐体12のスロット14から引き出し可能に、筐体12の内部に収容されている。電極20bは、通常は筐体12の内部に収容されており、たとえば心電計測時に使用者によって筐体12のスロット14から引き出される。
図6Cは、電極20bが筐体12から引き出されたときの心電計10を示す。電極20bはリード線22を介して筐体12内部のコネクタインタフェース(図示せず)と接続されている。
図7は、心電計10のハードウェア構成例を示す。
心電計10は、脈拍検出器100と、心電計測器200と、信号処理ユニット300と、記憶装置400と、表示処理回路500と、入力装置600とを備えている。これらの要素は、互いにバスラインLで接続され、相互にデータの授受が可能である。なお、それぞれの回路にはバッテリ(図示せず)から電力が供給されている。これらのハードウェアが、図6Aに示されるように、心電計10の筐体12の中に収容される。
脈拍検出器100は、赤外光源102と、赤外線センサ104、AD変換回路106とを有する。脈拍検出器100による脈拍に関連する信号の検出原理は既に説明したので再度の説明は省略する。
赤外光源102は、近赤外光を放射する。赤外線センサ104は、入射する赤外光を受けてその光量に応じたアナログ電気信号を出力する。このアナログ電気信号が、脈拍に関連する信号である。AD変換回路106は、出力されたアナログ電気信号をデジタル信号に変換し、バスラインLを経由して信号処理ユニット300に送る。たとえば信号処理ユニット300のCPU302(後述)は、受信した脈拍に関連する信号が5回目の血流変化を示すと、それまでに経過した時間Tから1分間あたりの平均脈拍数(5×60/T)を算出する。
心電計測器200は、インタフェース202aおよび202bと、電流源204と、生体アンプ206と、AD変換回路208とを有する。
インタフェース202aおよび202bは、それぞれ接続端子であり、使用者に装着された電極20aおよび20bから、装着位置の電位差に対応する信号を受け取る。
心電計測器200は、電流源204と、生体アンプ206と、AD変換回路208とを含む。生体アンプ206は、電極20aおよび20bの間の電位差およびインピーダンスを計測する。インピーダンスの計測時には、電流源204は微弱な電流を流しながら計測が行われる。電位差計測かインピーダンス計測かは信号処理ユニット300からの制御によって切り替えられる。AD変換回路208は、計測されたデータをアナログ信号からデジタル信号に変換し、バスラインLを経由して信号処理ユニット300のCPU302に送る。
信号処理ユニット300は、CPU302と、RAM304と、ROM306とを有する。CPU302はデジタル信号処理を行う半導体集積回路である。RAM304にはプログラム308が展開されている。このプログラム308はROM306に記憶されており、心電計10が起動されるとROM306からRAM304に読み出される。
プログラム308は、後述する図8に示すフローチャートの処理を実現する命令コード群が記述されており、CPU302によって実行される。CPU302は、このコンピュータプログラム308に記述された命令コードにしたがって、脈拍検出器100および心電計測器200から出力された各信号を解析し、計測データや解析結果を記憶装置400に送り、記録を蓄積する。
記憶装置400は、記録制御回路402と、記録媒体404とを有する。記録制御回路402は、信号処理ユニット300からバスラインLを介して受け取ったデータを記録媒体404に格納する。記憶装置400は、たとえばフラッシュメモリ装置である。記録制御回路402および記録媒体404は、それぞれ、フラッシュメモリ装置のメモリコントローラと、メモリセルに対応する。記録媒体404は、たとえばフラッシュメモリのメモリカードであってもよい。その場合には、記録媒体404は、心電計10に着脱可能である。
不整脈の症状は常時現れているわけではない。例えば、発作性心房細動と持続性心房細動のうち、前者の心房細動が発生した場合には、異常を感じて患者が病院へ行っても診察時には治まっていることがある。そのため、不整脈発症時の不整脈のデータを保存することは、極めて有意義である。
表示処理回路500は、表示制御回路502と、ディスプレイ504とを有する。
表示制御回路502は、信号処理ユニット300から表示命令および表示用のデータを受け取り、表示用のデータを処理してディスプレイ504に画像および/または文字を表示する。表示処理回路500は、たとえばグラフィック処理回路(GPU)である。
ディスプレイ504は、たとえば液晶パネル、有機ELパネル、電子ペーパを用いた表示装置である。
なお、表示処理回路500は、使用者へ情報を呈示するための構成の一例である。他の例として、音を出力するための音声制御回路およびスピーカであってもよいし、光源を点灯および消灯させるための電源回路および光源であってもよい。心電計10は、音、光、画像および文字の少なくとも1つの出力を制御する制御回路を備え、出力するために必要なハードウェア(スピーカ、光源、ディスプレイ等)を有していればよい。
入力装置600は、使用者の入力を受け付ける。本実施の形態では、入力装置600はディスプレイに重畳して配置されたタッチスクリーンパネル602であるとする。しかしながら、これは一例である。入力装置600およびディスプレイ504は、タッチセンサがディスプレイの画素に組み込まれた、インセル型のタッチスクリーンパネルディスプレイであってもよい。または、入力装置600は、ハードウェアボタン、スイッチであってもよい。
図8は、心電計10の処理の手順を示すフローチャートである。
ステップS1において、脈拍検出器100は、CPU302の指示に応答して脈拍の検出を開始する。脈拍検出器100は、たとえば図3や、図5に示す脈波(a)を検出する。
ステップS2において、CPU302は、得られた脈波の波形を利用して、周波数解析を行う。たとえばCPU302は、得られた脈波にフーリエ変換処理を行い、脈波に含まれる各周波数成分のパワーを抽出する。
たとえば図9は、脈波の波形にフーリエ変換処理を施して得られた、周波数成分ごとのパワー解析結果を示す。理解の便宜のため、この図面の縦軸のスケールは強調して表示されている。
再び図8を参照する。
続くステップS3aおよびS3bは、被験者の心臓の状態が図2A〜図2Gのいずれに該当するかを判定する処理である。
ステップS3aにおいて、CPU302は、脈波の周波数の解析結果に、基本周波数のパワーが存在するか否かを判定する。「基本周波数」とは、予め定められた値(閾値)TH0以上のパワーを持つ周波数である。複数の周波数のパワーが、当該閾値TH0以上を示す場合には、それらのうち、最も大きいパワーの周波数が基本周波数である。このような規則に従い、CPU302は基本周波数の有無を判定する。基本周波数が存在する場合には処理はステップS3bに進み、存在しない場合には処理はステップS5に進む。基本周波数が存在しない場合とは、図2Eに該当する心房細動のおそれがあることを意味する。
ステップS3bにおいて、CPU302は高周波数帯域Wが含まれるかどうかを判定する。例示的な本実施の形態では、高周波数帯域Wは6〜17Hzである。典型的には、基本周波数の倍数成分(高調波成分)が少なくとも1つ高周波数帯域Wに入ることになる。なお、以下の説明中の具体的な数値についても、例示であって他の値も採り得ることに留意されたい。
高周波数帯域Wが含まれるかどうかは、たとえば高周波数帯域Wに含まれる各周波数のパワーの平均が所定以上であるか否かによって判定することができる。高周波数帯域Wが含まれるとCPU302が判定した場合には処理はステップS5に進む。高周波数帯域Wが含まれるとは、図2Dに該当する心房細動のおそれがあることを意味する。
ステップS4において、CPU302は、基本周波数の値に応じて処理をステップS6、S7またはS8に分岐させる。すなわちCPU302は、基本周波数の値が閾値TH1(たとえば1Hz)未満の場合にはステップS6の処理に分岐し、閾値TH2(たとえば2.5Hz)より大きい場合にはステップS7の処理に分岐し、それ以外(閾値TH1以上かつ閾値TH2以下)の場合にはステップS8の処理に分岐する。なお、ステップS3bを経てステップS4が行われているため、基本周波数が閾値TH2より大きく6Hz未満である。
ステップS5において、CPU302は、使用者の心臓の状態が、図2Dまたは図2Eの心房細動のおそれがあると判定し、ディスプレイ504を介してその結果を使用者に呈示する。
ステップS6、S7またはS8において、CPU302はそれぞれ、使用者の心臓の状態は、徐脈、頻脈または正常であると判定する。既に説明した通り、徐脈および頻脈は、使用者の心臓が不整脈状態であることを意味する。
ステップS9において、CPU302は、ディスプレイ504を介して判定結果を使用者に呈示する。このときCPU302は、使用者にさらに心電計測を行うか否かを判断させる表示および選択オプションを呈示してもよい。
心電計測を行いたい場合には、使用者は心電の計測を指示する。
ステップS10において、CPU302は、入力装置600を介して使用者の指示を受け付ける。
ステップS11において、心電計測器200は、CPU302の指示に応答して心電の計測を開始する。心電計測器200は、たとえば図2A〜図2Gに示す心電を計測する。
ステップS12において、CPU302は、ディスプレイ504を介して心電の計測結果を使用者に呈示する。
以下、図10〜図12Bを参照しながらディスプレイ504の表示例を説明する。
図10は、脈拍検出器100が脈拍を検出している期間中(図8のステップS1)のディスプレイ504の表示例を示す。ディスプレイ504は、時計の画像を図示された文字および画像に切り替える。図示されたスターマーク510は現在行われている処理を示す。心拍計測後に周波数解析が行われている期間中は、スターマーク510は「解析中」の文字の隣に表示される。
図11は、図8のステップS5における計測結果の呈示例を示す。CPU302は、ディスプレイ504を介して図11に示す文字情報を表示させる。同時にCPU302は、スピーカ(図示せず)を介して、予め設定されたメロディーを出力する。これにより、使用者は引き続き心電計測を行うことを知ることができ、そのための電極の設置が必要であることも認識できる。
図11の表示例から理解されるように、本実施の形態では、心房細動のおそれが高いと判断すると、CPU302は強制的に心電の計測処理に移行する。上述のように心房細動は危険が高いと考えられているからである。ただし、強制的に心電の計測処理に移行する処理は、動作の一例である。心電の計測処理を行わずに、危険性が高いことを使用者に周知させるだけでもよい。
図12Aは、図8のステップS7を経てステップS9に至ったときの計測結果の呈示例を示す。CPU302は、ディスプレイ504を介して図12Aに示す文字情報を表示させる。CPU302は、引き続き心電計測を行うかどうかを使用者に質問する。
図12Bは、使用者が心電計測を行うか否かの指示を入力する際の表示例を示す。使用者は、ディスプレイ504の「はい」または「いいえ」の表示にタッチする。「はい」の表示がタッチされたことをタッチスクリーンパネル602が検出すると、CPU302は心電計測を実行する。実行に先立って、CPU302はさらにディスプレイ504の表示を変更して、電極をセットすることを使用者に求めてもよい。一方、「いいえ」の表示がタッチされたことをタッチスクリーンパネル602が検出すると、CPU302は処理を終了する。
図13は、心電計測を行っている期間中の使用者を示す。心電計10の裏面に配置されている電極20aは、使用者の手首に接触している。一方、電極20bは使用者によって筐体12から引き出され、使用者の心臓近傍の胸部に貼り付けられている。
以上、本発明の例示的な実施の形態を説明した。上述の構成および動作により、以下のような利点が得られる。
(1)まず心拍(脈拍)で心臓の活動をモニタリングするため、計測が比較的に簡便である。心電計測のように常時電極を使用する必要はないため、心電計10の装着性および携帯性が向上する。
(2)予め定められた不整脈状態(心拍異常)時に電極を用いた心電計測に切り替えるため、適時の心電計測を実現できる。
(3)電極が単純に並んでいる単なるリストバンドではなく、電極を筐体から引き出し可能に設けた。これにより、収納性が高くなると共に、心臓付近に電極を装着しやすくなり、精度よい心電計測が効果的に実現される。
(実施の形態2)
本実施の形態においては、電極を設ける位置の変形例を説明する。
図14Aは、電極20b(図6B等)に代えて、電極20cをベルト16の外側表面に配置した心電計11の構成例を示す。図14Bは、心電計11の側面を示す。電極20aの位置は、実施の形態1の例と同じである。「外側表面」とは、心電計11を使用者の手首に装着したときに外部に露出される面を言う。
電極20cは、ベルト16の内部に敷設されたリード線24と接続され、リード線24は、インタフェース202b(図7)と接続されている。
図15は、心電計11の使用例を示す。使用者は、心電計11を装着した後、腕を曲げて電極20cを心臓近傍の胸部に押し当てる。電極20cがベルト16の外側表面に配置されているため、衣服をめくり上げる必要がない。使用者は服の裾から心電計11を装着した腕を胸部周辺に差し入れるだけで、比較的容易に電極を胸部に押し当てることができる。実施の形態1の例のように、電極20bを引き出し、さらに計測後に収納する必要がないため、利便性が向上する。併せて、計測時の使用者の動作を低減することもできるため、心電計測における安静な状態を保ちやすい。
(実施の形態3)
本実施の形態では、無線化された電極を用いる心電計の構成例を説明する。
図16は、無線電極20dと、無線通信回路として実現されるインタフェース202dとを示す。図16には心電計測器201のみが示されている。心電計10の他の構成は、たとえば図7に示す構成と同じである。
無線電極20dは、上述の無線電極20bまたは20cに代えて用いられ得る。無線電極20dを電極20bまたは20cとともに用いてもよい。
無線電極20dは、電極板(図示せず)に加えて、バッテリ20d−1および無線通信回路20d−2を有している。電極板にて計測した電位差の情報を、バッテリ20d−1からの電力で駆動される無線通信回路20d−2を用いて送信する。
インタフェース202dは、電極20dから無線で送信された生体の電位差に対応する信号を受信する。
図17は、心電計に設けられた電極20aと、右手の腕に配置された無線電極20dとを用いて心電計測を行うときの心電計の使用例を示す。無線電極20dから得られた電位信号は電波で心電計10に送信され、心電計測に利用される。
使用者は、心電計測時に心電計10のディスプレイ504において、波形を直接見ることが可能である。また、心臓に近いところから心電を得ることが容易になるため、より高い精度を得ることが可能となる。
本実施の形態の第1変形例として、無線電極20dに粘着性材料を塗布し、使用者の胸部に貼り付けておいてもよい。図18は、使用者の胸部に貼り付けられた無線電極20dを示す。この変形例によれば、無線電極20dを常に心臓近傍の胸部に配置することができるため、心電の計測を任意の時点から開始でき、心電を常時モニタすることも可能になる。
本実施の形態の第2変形例として、無線電極20dを電極20aと反対側の腕に装着してもよい。図19は、使用者の両腕に設けられた電極20aおよび無線電極20dを示す。この変形例は、胸部誘導を行わない心電計測に有用である。本変形例によっても、心電の計測を任意の時点から開始でき、心電を常時モニタすることが可能になる。なお、図18の例と比較すると、胸部よりも腕へ電極を装着するため、違和感が低減される。
本明細書は、以下の項目に記載の呼吸数の計測方法、計測システム、およびコンピュータプログラムを開示している。
[項目1]
生体に装着されて前記生体の脈拍および心電を計測することが可能な携帯型心電計であって、
前記生体への装着位置において前記生体の脈拍に関連する信号を検出する脈拍検出器と、
前記生体に装着された複数の電極から、前記生体の電位差に対応する信号を受け取るインタフェースと、
前記生体の電位差に対応する信号を利用して前記生体の心電を出力する心電計測器と、
前記脈拍の信号の周波数成分を解析し、前記周波数成分から特定される前記生体の心臓の状態が予め定められた不整脈状態に該当するとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する信号処理回路と
を備えた携帯型心電計。
項目1の携帯型心電計によると、脈拍に関連する信号から、心臓の状態が不整脈状態に該当するか否かを検出し、所定の不整脈状態に該当するときは心電を計測する。まず計測が比較的に簡便な脈拍に関連する信号を利用するため、心電計測のように常時電極を使用する必要はない。よって携帯型心電計の装着性および携帯性が向上する。そして、予め定められた不整脈状態(心拍異常)時に該当する場合には心電を計測するため、適時の心電計測を実現できる。これにより、病気の早期発見・体調管理に役立つ。
[項目2]
音、光、画像および文字の少なくとも1つの出力を制御する制御回路をさらに備え、
前記生体の心臓の状態が予め定められた不整脈状態に該当するとき、前記信号処理回路は警告信号を出力し、
前記警告信号の受信に応答して、前記制御回路は、前記音、光、画像および文字の少なくとも1つの出力を制御する、項目1に記載の携帯型心電計。
[項目3]
前記音、光、画像および文字の少なくとも1つが出力された後、前記信号処理回路は前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、項目2に記載の携帯型心電計。
[項目4]
前記生体である使用者の入力を受け付ける入力装置を更に備え、
前記音、光、画像および文字の少なくとも1つが出力された後、前記入力装置が前記使用者の入力を受け付けると、前記信号処理回路は前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、項目3に記載の携帯型心電計。
[項目5]
前記インタフェースは、前記複数の電極の各々から、有線または無線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取る、項目1から4のいずれかに記載の携帯型心電計。
[項目6]
前記脈拍検出器、前記インタフェース、前記心電計測器および前記信号処理回路を収容する筐体と、
前記複数の電極である第1電極および第2電極と
をさらに備え、
前記第1電極は前記筐体表面に取り付けられ、
前記第2電極は前記筐体の内部から引き出し可能に前記筐体の内部に収容され、
前記インタフェースは、前記第1電極および前記第2電極から有線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取る、項目5に記載の携帯型心電計。
項目6の携帯型心電計によると、筐体内部から引き出し可能に電極が設けられている。これにより、収納性が高くなると共に、心臓付近に電極を装着しやすくなり、精度よい心電計測が効果的に実現される。
[項目7]
前記脈拍検出器、前記インタフェース、前記心電計測器および前記信号処理回路を収容する筐体と、
前記複数の電極である第1電極および第2電極と
をさらに備え、
前記第1電極は前記筐体表面に取り付けられ、
前記第2電極は、バッテリおよび無線通信回路を備えており、
前記インタフェースは、前記第1電極から有線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取り、前記第2電極から無線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取る、項目5に記載の携帯型心電計。
[項目8]
前記信号処理回路は、計測された前記心電のデータを記録媒体に格納する、項目1から7のいずれかに記載の携帯型心電計。
[項目9]
前記記録媒体は前記携帯型心電計に着脱可能である、項目8に記載の携帯型心電計。
[項目10]
前記信号処理回路は前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数から特定される基本周波数が第1閾値TH1未満であるとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、項目1から9のいずれかに記載の携帯型心電計。
[項目11]
前記信号処理回路は、前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数から特定される基本周波数が第2閾値TH2より大きいと判定したとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、項目1から9のいずれかに記載の携帯型心電計。
[項目12]
前記信号処理回路は、前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数が基本周波数を含み、かつ前記脈拍の周波数が前記基本周波数の倍数の周波数を少なくとも1つ含むと判定したとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、項目1から9のいずれかに記載の携帯型心電計。
[項目13]
前記信号処理回路は、前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数に基本周波数が含まれていないと判定したとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、項目1から9のいずれかに記載の携帯型心電計。
[項目14]
前記第1閾値TH1は、1Hzである、項目10に記載の携帯型心電計。
[項目15]
前記第2閾値TH2は、2.5Hzである、項目11に記載の携帯型心電計。
[項目16]
前記基本周波数の倍数の周波数は6〜17Hzの範囲内である、項目12に記載の携帯型心電計。
[項目17]
項目1から16のいずれかに記載の携帯型心電計に備えられた前記信号処理回路によって実行されるコンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは前記信号処理回路に、
前記生体の脈拍に関連する信号の周波数成分を解析するステップと、
前記周波数成分の解析結果が予め定められた不整脈条件に該当するか否かを判断するステップと、
前記不整脈条件に該当するとき、前記心電計測器の出力を利用して前記生体の心電を計測するステップと
を実行させる、コンピュータプログラム。
本発明は、生体の脈拍および心電を計測する機器に利用することができる。脈拍の状態から不整脈を検知し、不整脈発生時に概ね任意の場所およびタイミングで心電を計測することが可能となるため、病気の早期発見・体調管理に有用である。また本発明は、そのような機器のためのコンピュータプログラムとして利用することができる。
10、11 心電計
12 筐体
16 ベルト
20a、20b、20c 電極
20d 無線電極
100 脈拍検出器
200 心電計測器
202a、202b 有線インタフェース
202d 無線インタフェース
300 信号処理ユニット
400 記憶装置
500 表示処理回路
600 入力装置

Claims (17)

  1. 生体に装着されて前記生体の脈拍および心電を計測することが可能な携帯型心電計であって、
    前記生体への装着位置において前記生体の脈拍に関連する信号を検出する脈拍検出器と、
    前記生体に装着された複数の電極から、前記生体の電位差に対応する信号を受け取るインタフェースと、
    前記生体の電位差に対応する信号を利用して前記生体の心電を出力する心電計測器と、
    前記脈拍の信号の周波数成分を解析し、前記周波数成分から特定される前記生体の心臓の状態が予め定められた不整脈状態に該当するとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する信号処理回路と
    を備えた携帯型心電計。
  2. 音、光、画像および文字の少なくとも1つの出力を制御する制御回路をさらに備え、
    前記生体の心臓の状態が予め定められた不整脈状態に該当するとき、前記信号処理回路は警告信号を出力し、
    前記警告信号の受信に応答して、前記制御回路は、前記音、光、画像および文字の少なくとも1つの出力を制御する、請求項1に記載の携帯型心電計。
  3. 前記音、光、画像および文字の少なくとも1つが出力された後、前記信号処理回路は前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、請求項2に記載の携帯型心電計。
  4. 前記生体である使用者の入力を受け付ける入力装置を更に備え、
    前記音、光、画像および文字の少なくとも1つが出力された後、前記入力装置が前記使用者の入力を受け付けると、前記信号処理回路は前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、請求項3に記載の携帯型心電計。
  5. 前記インタフェースは、前記複数の電極の各々から、有線または無線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取る、請求項1から4のいずれかに記載の携帯型心電計。
  6. 前記脈拍検出器、前記インタフェース、前記心電計測器および前記信号処理回路を収容する筐体と、
    前記複数の電極である第1電極および第2電極と
    をさらに備え、
    前記第1電極は前記筐体表面に取り付けられ、
    前記第2電極は前記筐体の内部から引き出し可能に前記筐体の内部に収容され、
    前記インタフェースは、前記第1電極および前記第2電極から有線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取る、請求項5に記載の携帯型心電計。
  7. 前記脈拍検出器、前記インタフェース、前記心電計測器および前記信号処理回路を収容する筐体と、
    前記複数の電極である第1電極および第2電極と
    をさらに備え、
    前記第1電極は前記筐体表面に取り付けられ、
    前記第2電極は、バッテリおよび無線通信回路を備えており、
    前記インタフェースは、前記第1電極から有線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取り、前記第2電極から無線で前記生体の電位差に対応する信号を受け取る、請求項5に記載の携帯型心電計。
  8. 前記信号処理回路は、計測された前記心電のデータを記録媒体に格納する、請求項1から7のいずれかに記載の携帯型心電計。
  9. 前記記録媒体は前記携帯型心電計に着脱可能である、請求項8に記載の携帯型心電計。
  10. 前記信号処理回路は前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数から特定される基本周波数が第1閾値TH1未満であるとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、請求項1から9のいずれかに記載の携帯型心電計。
  11. 前記信号処理回路は、前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数から特定される基本周波数が第2閾値TH2より大きいと判定したとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、請求項1から9のいずれかに記載の携帯型心電計。
  12. 前記信号処理回路は、前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数が基本周波数を含み、かつ前記脈拍の周波数が前記基本周波数の倍数の周波数を少なくとも1つ含むと判定したとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、請求項1から9のいずれかに記載の携帯型心電計。
  13. 前記信号処理回路は、前記脈拍の信号をフーリエ変換し、前記脈拍の周波数に基本周波数が含まれていないと判定したとき、前記心電計測器の出力を利用して前記心電を計測する、請求項1から9のいずれかに記載の携帯型心電計。
  14. 前記第1閾値TH1は、1Hzである、請求項10に記載の携帯型心電計。
  15. 前記第2閾値TH2は、2.5Hzである、請求項11に記載の携帯型心電計。
  16. 前記基本周波数の倍数の周波数は6〜17Hzの範囲内である、請求項12に記載の携帯型心電計。
  17. 請求項1から16のいずれかに記載の携帯型心電計に備えられた前記信号処理回路によって実行されるコンピュータプログラムであって、
    前記コンピュータプログラムは前記信号処理回路に、
    前記生体の脈拍に関連する信号の周波数成分を解析するステップと、
    前記周波数成分の解析結果が予め定められた不整脈条件に該当するか否かを判断するステップと、
    前記不整脈条件に該当するとき、前記心電計測器の出力を利用して前記生体の心電を計測するステップと
    を実行させる、コンピュータプログラム。
JP2015067558A 2015-03-27 2015-03-27 携帯型心電計およびコンピュータプログラム Pending JP2016185288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015067558A JP2016185288A (ja) 2015-03-27 2015-03-27 携帯型心電計およびコンピュータプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015067558A JP2016185288A (ja) 2015-03-27 2015-03-27 携帯型心電計およびコンピュータプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016185288A true JP2016185288A (ja) 2016-10-27

Family

ID=57202986

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015067558A Pending JP2016185288A (ja) 2015-03-27 2015-03-27 携帯型心電計およびコンピュータプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016185288A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018198286A1 (ja) * 2017-04-27 2018-11-01 マクセル株式会社 生体認証装置、生体認証システム、及び携帯端末
JP2022003554A (ja) * 2017-05-15 2022-01-11 アップル インコーポレイテッドApple Inc. 身体活動に関連付けられたアフォーダンスのスクロール可能なリストの表示
US11638158B2 (en) 2020-02-14 2023-04-25 Apple Inc. User interfaces for workout content
US11660503B2 (en) 2016-06-11 2023-05-30 Apple Inc. Activity and workout updates
US11712179B2 (en) 2018-05-07 2023-08-01 Apple Inc. Displaying user interfaces associated with physical activities
US11791031B2 (en) 2019-05-06 2023-10-17 Apple Inc. Activity trends and workouts
US11798672B2 (en) 2014-09-02 2023-10-24 Apple Inc. Physical activity and workout monitor with a progress indicator
US11896871B2 (en) 2022-06-05 2024-02-13 Apple Inc. User interfaces for physical activity information
US11908343B2 (en) 2015-08-20 2024-02-20 Apple Inc. Exercised-based watch face and complications
US11931625B2 (en) 2021-05-15 2024-03-19 Apple Inc. User interfaces for group workouts
US11950916B2 (en) 2018-03-12 2024-04-09 Apple Inc. User interfaces for health monitoring
US11979467B2 (en) 2019-06-01 2024-05-07 Apple Inc. Multi-modal activity tracking user interface
US11977729B2 (en) 2022-06-05 2024-05-07 Apple Inc. Physical activity information user interfaces
US11996190B2 (en) 2013-12-04 2024-05-28 Apple Inc. Wellness aggregator

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11996190B2 (en) 2013-12-04 2024-05-28 Apple Inc. Wellness aggregator
US11798672B2 (en) 2014-09-02 2023-10-24 Apple Inc. Physical activity and workout monitor with a progress indicator
US11908343B2 (en) 2015-08-20 2024-02-20 Apple Inc. Exercised-based watch face and complications
US11660503B2 (en) 2016-06-11 2023-05-30 Apple Inc. Activity and workout updates
US11918857B2 (en) 2016-06-11 2024-03-05 Apple Inc. Activity and workout updates
JPWO2018198286A1 (ja) * 2017-04-27 2020-05-14 マクセル株式会社 生体認証装置、生体認証システム、及び携帯端末
WO2018198286A1 (ja) * 2017-04-27 2018-11-01 マクセル株式会社 生体認証装置、生体認証システム、及び携帯端末
JP2022003554A (ja) * 2017-05-15 2022-01-11 アップル インコーポレイテッドApple Inc. 身体活動に関連付けられたアフォーダンスのスクロール可能なリストの表示
JP7308893B2 (ja) 2017-05-15 2023-07-14 アップル インコーポレイテッド 身体活動に関連付けられたアフォーダンスのスクロール可能なリストの表示
US11950916B2 (en) 2018-03-12 2024-04-09 Apple Inc. User interfaces for health monitoring
US11712179B2 (en) 2018-05-07 2023-08-01 Apple Inc. Displaying user interfaces associated with physical activities
US11791031B2 (en) 2019-05-06 2023-10-17 Apple Inc. Activity trends and workouts
US11972853B2 (en) 2019-05-06 2024-04-30 Apple Inc. Activity trends and workouts
US11979467B2 (en) 2019-06-01 2024-05-07 Apple Inc. Multi-modal activity tracking user interface
US11716629B2 (en) 2020-02-14 2023-08-01 Apple Inc. User interfaces for workout content
US11985506B2 (en) 2020-02-14 2024-05-14 Apple Inc. User interfaces for workout content
US11638158B2 (en) 2020-02-14 2023-04-25 Apple Inc. User interfaces for workout content
US11931625B2 (en) 2021-05-15 2024-03-19 Apple Inc. User interfaces for group workouts
US11938376B2 (en) 2021-05-15 2024-03-26 Apple Inc. User interfaces for group workouts
US11992730B2 (en) 2021-05-15 2024-05-28 Apple Inc. User interfaces for group workouts
US11896871B2 (en) 2022-06-05 2024-02-13 Apple Inc. User interfaces for physical activity information
US11977729B2 (en) 2022-06-05 2024-05-07 Apple Inc. Physical activity information user interfaces

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016185288A (ja) 携帯型心電計およびコンピュータプログラム
US9655532B2 (en) Wearable physiological monitoring and notification system based on real-time heart rate variability analysis
US10849519B2 (en) Wearable cardiac electrophysiology measurement devices, software, systems and methods
EP3125746B1 (en) System and method for detecting variation of heart rate of a user
US20160000379A1 (en) Method and apparatus for dynamic assessment and prognosis of the risks of developing pathological states
CN104640498A (zh) 移动心脏健康监视
CN203539335U (zh) 心血管检测装置
JP2009089883A (ja) 心房細動検出装置、システムおよび方法
WO2000044274A2 (en) Personal physiological monitor
JP2016154754A (ja) 生体情報測定装置
KR101012810B1 (ko) 단채널 휴대용 무선 심전도 측정장치 및 방법
JP6676499B2 (ja) 疲労度判定装置、疲労度判定方法、疲労度判定プログラム、及び、生体情報測定装置
JP2009028441A (ja) 生体情報測定装置、生体情報表示方法、および表示プログラム
CN116096293A (zh) 双导联qt间期预测
JP7053228B2 (ja) 心電図解析装置およびその制御方法
JP2001212089A (ja) 心拍間隔表示方法および心拍間隔表示装置
CN103637791A (zh) 基于gsm网络的远程心电监测***
KR20060031837A (ko) 이동통신 단말기의 심박변동율을 이용한 바이오유니트
US20210161401A1 (en) Electrocardiograph
WO2014106873A1 (ja) 携帯型心電計
JP2006061416A (ja) 生体電位検知システム
CN115251938A (zh) 腕式可穿戴设备及腕式可穿戴设备的控制方法
KR20210080866A (ko) 저전력 장거리 통신망을 이용한 심전도 측정 장치 및 판독 알고리즘
RU169762U1 (ru) Портативный электрокардиограф
WO2024042749A1 (ja) 生体情報測定装置