JP2016175103A - レーザマーキング装置、該レーザマーキング装置における印字方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

レーザマーキング装置、該レーザマーキング装置における印字方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】移動印字を行なう場合において、マーキングヘッドの配置を精緻に行う必要がなく、正しい印字を行うことができるレーザマーキング装置、該レーザマーキング装置における印字方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】印字パターンの設定を受け付け、ワークの移動スピードの設定を受け付ける。レーザ光発生部を有するマーキングヘッドのX軸方向とワークの移動方向との角度、又はマーキングヘッドのY軸方向とワークの移動方向との角度を取得し、取得した角度及びワークの移動スピードに基づいて印字パターンを補正する。補正された印字パターンに基づいて印字データを生成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ワークの表面に文字を印字するレーザマーキング装置、該レーザマーキング装置における印字方法及びコンピュータプログラムに関する。
レーザマーキング装置は、ヘッド及びコントローラを有するレーザマーカと、ユーザの指示に応じて印字データを生成する印字データ生成装置とで構成される。印字データ生成装置で生成される印字データは、印字される文字列の内容、印字位置、印字サイズ等の情報を含む。
レーザマーカ及び印字データ生成装置を用いて、例えば半導体ウェハに形成された数百個のICチップ等、マトリクス状に配置されたワークに対して所望の印字パターンをマーキングする。例えば特許文献1では、固定幅フォントを使用して印字することにより、一定の印刷領域に確実に一定の文字列を印刷することができる。
特開2008−044001号公報
レーザマーキング装置における印字方法としては、ワークが移動中に印字する移動印字と、ワークが静止中に印字する静止印字とがある。静止印字には、ワークをコンベア等で移動しているときに、一時的に静止させて印字する方法も含まれる。
移動印字を行う場合、印字対象となるワークがコンベア等で移動しているときに、ワークの移動方向とX軸/Y軸スキャナのX軸方向又はY軸方向とが一致するように、レーザマーキング装置のマーキングヘッドを設置する必要がある。方向が一致していない場合には、印字する文字列が傾き、正しく文字列を印字することができない。
X軸/Y軸スキャナのX軸方向又はY軸方向は、レーザマーキング装置のマーキングヘッドの筐体の外辺の方向と一致しているため、ワークが搬送されるラインに対して、マーキングヘッドの筐体をワークの搬送方向と一致させる必要がある。マーキングヘッドが、平面図において略長方形の外形を有している場合、短手方向がX軸スキャナのX軸方向となり、長手方向がY軸スキャナのY軸方向となるようにマーキングヘッドを設置する。したがって、移動印字を行なうためにレーザマーキング装置を設置する場合、マーキングヘッドをワークが搬送される搬送ラインに対する角度がずれないよう、筐体の長手方向か短手方向のいずれかをワークの搬送方向と一致させ、正確に配置しなければならないという問題点があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、移動印字を行なう場合において、マーキングヘッドの配置を精緻に行う必要がなく、正しい印字を行うことができるレーザマーキング装置、該レーザマーキング装置における印字方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係るレーザマーキング装置は、レーザ光を発するレーザ光発生部と、載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、印字データを生成する印字データ生成部と、前記ワーク表面に文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部とを有するレーザマーキング装置であって、前記印字データ生成部は、印字パターンの設定を受け付ける印字パターン設定受付部と、前記ワークの移動スピードの設定を受け付ける移動情報設定受付部と、前記レーザ光発生部を有するマーキングヘッドのX軸方向と前記ワークの移動方向との角度、又は前記マーキングヘッドのY軸方向と前記ワークの移動方向との角度を取得する角度取得部と、取得した角度及び前記ワークの移動スピードに基づいて前記印字パターンを補正する印字パターン補正部とを備え、前記印字データ生成部は、補正された印字パターンに基づいて印字データを生成し、前記レーザ光制御部は、生成された印字データに基づいて前記レーザ光走査部の動作を制御し、前記ワーク表面に印字することを特徴とする。
また、第2発明に係るレーザマーキング装置は、第1発明において、前記角度取得部は、前記マーキングヘッドのX軸方向と前記ワークの移動方向との角度、又は前記マーキングヘッドのY軸方向と前記ワークの移動方向との角度の設定を受け付けることが好ましい。
また、第3発明に係るレーザマーキング装置は、第1又は第2発明において、前記移動情報設定受付部は、前記ワークの移動方向の設定を受け付け、前記印字パターン補正部は、取得した角度、前記ワークの移動スピード及び移動方向に基づいて前記印字パターンを補正することが好ましい。
また、第4発明に係るレーザマーキング装置は、第1乃至第3発明のいずれか1つにおいて、前記ワークの移動スピードを検出する速度検出部を備えることが好ましい。
次に、上記目的を達成するために第5発明に係る印字方法は、レーザ光を発するレーザ光発生部と、載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、印字データを生成する印字データ生成部と、前記ワーク表面に文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部とを有するレーザマーキング装置で実行することが可能な印字方法であって、前記レーザマーキング装置は、印字パターンの設定を受け付ける工程と、前記ワークの移動スピードの設定を受け付ける工程と、前記レーザ光発生部を有するマーキングヘッドのX軸方向と前記ワークの移動方向との角度、又は前記マーキングヘッドのY軸方向と前記ワークの移動方向との角度を取得する工程と、取得した角度及び前記ワークの移動スピードに基づいて前記印字パターンを補正する工程とを含み、補正された印字パターンに基づいて印字データを生成することを特徴とする。
次に、上記目的を達成するために第6発明に係るコンピュータプログラムは、レーザ光を発するレーザ光発生部と、載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、印字データを生成する印字データ生成部と、前記ワーク表面に文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部とを有するレーザマーキング装置で実行することが可能なコンピュータプログラムであって、前記レーザマーキング装置を、印字パターンの設定を受け付ける印字パターン設定受付手段、前記ワークの移動スピードの設定を受け付ける移動情報設定受付手段、前記レーザ光発生部を有するマーキングヘッドのX軸方向と前記ワークの移動方向との角度、又は前記マーキングヘッドのY軸方向と前記ワークの移動方向との角度を取得する角度取得手段、及び取得した角度及び前記ワークの移動スピードに基づいて前記印字パターンを補正する印字パターン補正手段として機能させ、前記印字データ生成部を、補正された印字パターンに基づいて印字データを生成する手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
第1発明、第5発明及び第6発明では、印字パターンの設定を受け付け、ワークの移動スピードの設定を受け付ける。レーザ光発生部を有するマーキングヘッドのX軸方向とワークの移動方向との角度、又はマーキングヘッドのY軸方向とワークの移動方向との角度を取得し、取得した角度及びワークの移動スピードに基づいて印字パターンを補正する。補正された印字パターンに基づいて印字データを生成するので、ワークが移動する場合であってもワークが静止した状態で印字するのと同様の状態で印字することが可能となる。
第2発明では、マーキングヘッドのX軸方向とワークの移動方向との角度、又はマーキングヘッドのY軸方向とワークの移動方向との角度の設定を受け付ける。設定を受け付けた角度及びワークの移動スピードに基づいて印字パターンを補正することができ、補正された印字パターンに基づいて印字データを生成するので、ワークが移動する場合であってもワークが静止した状態で印字するのと同様の状態で印字することが可能となる。
第3発明では、ワークの移動方向の設定を受け付け、取得した角度、ワークの移動スピード及び移動方向に基づいて印字パターンを補正するので、ワークが移動する場合であってもワークが静止した状態で印字するのと同様の状態で印字することが可能となる。
第4発明では、ワークの移動スピードを検出する速度検出部を備えるので、ワークが静止している状態の印字データに移動スピードに相当する移動ベクトルを加算することができ、ワークが移動する場合であってもワークが静止した状態で印字するのと同様の状態で印字することが可能となる。
本発明によれば、マーキングヘッドのX軸方向とワークの移動方向との角度、又はマーキングヘッドのY軸方向とワークの移動方向との角度を取得し、取得した角度及びワークの移動スピードに基づいて印字パターンを補正する。補正された印字パターンに基づいて印字データを生成するので、ワークが移動する場合であってもワークが静止した状態で印字するのと同様の状態で印字することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置の構成を模式的に示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置の、固体レーザマーカを用いる場合の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置の、ファイバレーザマーカを用いる場合の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の、CPU等の制御部を用いた場合の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の設定画面の例示図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の角度設定画面の例示図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の印字パターン補正の例示図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置のワークとマーキングヘッドとの位置関係を示す模式図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置のワークWの移動ベクトルの分解の例示図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の印字パターンのX軸方向の補正の例示図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の印字パターンのY軸方向の補正の例示図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の印字パターン補正の例示図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の印字パターン補正の計算例を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の印字パターン補正の他の計算例を示す他の説明図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置の印字パターン補正のr−θ座標系における計算例を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置のCPUの印字処理の手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置及び該レーザマーキング装置でワークが移動しながら印字する印字方法について、図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置の構成を模式的に示すブロック図である。図1に示すように、本実施の形態に係るレーザマーキング装置10は、マーキングヘッド(レーザ光走査部)1と、マーキングヘッド1の動作を制御するコントローラ(レーザ光発生部及びレーザ光制御部)2と、コントローラ2とデータ通信することが可能に接続されている印字データ生成装置(印字データ生成部)3とで構成されている。印字データ生成装置3は、コントローラ2に対して印字データを展開データとして送信する。印字データ生成装置3は、展開データを生成するプログラムをインストールしたコンピュータ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等で構成されることが好ましい。
コントローラ2には、必要に応じて各種外部機器4が接続される。外部機器4としては、例えばライン上に搬送されるワークWの種別、位置等を確認するイメージセンサ等の画像認識装置401、ワークWとマーキングヘッド1との距離に関する情報を取得する変位計等の距離測定装置402、所定のシーケンスに従って機器の制御を行うPLC403、ワークWの通過を検出するPDセンサ、その他各種のセンサ等を例示的に挙げることができる。
レーザマーキング装置10は、ワークWの表面に印字する印字パターンを設定し、ワークWの表面に印字する。図2は、本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置10の、固体レーザマーカを用いる場合の構成を示すブロック図である。なお、印字とは、文字、記号、図形等のマーキングを意味しており、具体的には、ひらがな、カタカナ、漢字、アルファベット、数字、記号、絵文字、アイコン、ロゴ、バーコード、二次元コード等のグラフィックを含む。
レーザマーキング装置10は、コントローラ2(レーザ光発生部200及びレーザ光制御部201を含む)とマーキングヘッド1(レーザ出力部202)とを含み、レーザ出力部202に含まれるレーザ発振部204のレーザ媒質206で発振されたレーザビームLbをワークWの表面で二次元状に走査させることでワークWの表面に印字する。印字動作を制御する印字信号は、レーザビームLbのオンオフ信号であり、1パルスが発振されるレーザビームLbの1パルスに対応するPWM信号である。PWM信号は、周波数に応じたデューティ比に基づいてレーザ強度を規定することができる。変形例として、周波数に基づいた走査速度によってレーザ強度を規定しても良い。
レーザ光発生部200は、レーザ励起光源208と集光部210とを備え、レーザ励起光源208には電源から定圧電源が供給される。レーザ励起光源208は、半導体レーザ、ランプ等で構成される。具体的には、レーザ励起光源208は、複数の半導体レーザダイオード素子を直線状に並べたレーザダイオードアレイで構成され、各素子からのレーザ発振がライン状に出力され、集光部210の入射面に入射される。
レーザ光発生部200とレーザ出力部202とは、光ファイバケーブル212によって連結され、レーザ光発生部200が生成したレーザ励起光は、上述したレーザ媒質206に入射される。レーザ媒質206は、ロッド状の固体レーザ媒質(例えばNd:YVO4 )で構成され、一方の端面からレーザ励起光を入力して励起され、他方の端面からレーザビームLbを出射する、いわゆるエンドポンピングによる励起方式が採用されている。レーザ媒質206は、固体レーザ媒質に波長変換素子を組み合わせて、出射されるレーザビームLbの波長を任意の波長に変換できるようにしても良い。
レーザ媒質206は、上述した固体レーザ媒質の代わりに、レーザビームを発振させる共振器で構成することなく、波長変換のみを行う波長変換素子で構成しても良い。この場合、半導体レーザの出力光に対して波長変換を行えば良い。
波長変換素子としては、例えばKTP(KTiPO4 )、有機非線形光学材料や他の無機非線形光学材料、例えばKN(KNbO3 )、KAP(KAsPO4 )、BBO、LBO、バルク型の分極反転素子(LiNbO3 (Periodically Poled Lithium Niobate:PPLN)、LiTaO3 等)が利用できる。また、Ho、Er、Tm、Sm、Nd等の希土類をドープしたフッ化物ファイバを用いたアップコンバージョンによるレーザの励起光源用半導体レーザを用いることもできる。
レーザ出力部202は、レーザビームLbを発振させる上述したレーザ発振部204を備えている。レーザ発振部204は、上述したレーザ媒質206が放出する誘導放出光の光路に沿って所定の距離を隔てて対向配置された出力ミラー及び全反射ミラーと、これらの間に配されたアパーチャ、Qスイッチ等を備えている。レーザ媒質206が放出する誘導放出光を、出力ミラーと全反射ミラーとの間における多重反射により増幅し、Qスイッチの動作により短周期にて通断しつつアパーチャによりモード選別して、出力ミラーを経てレーザビームLbを出射する。
レーザ発振部204として、CO2 やヘリウム−ネオン、アルゴン、窒素等の気体を媒質として用いる気体レーザ方式を採用しても良い。例えば炭酸ガスレーザを用いた場合、レーザ発振部204は、内蔵電極を含むレーザ発振部204の内部に炭酸ガス(CO2 )が充填され、コントローラ2から与えられる印字信号に基づいて内蔵電極により炭酸ガスを励起してレーザ発振させる。
レーザビーム走査系220は、レーザ発振部204と光路を一致させたZ軸スキャナを内蔵するビームエキスパンダ242と、X軸スキャナ224と、X軸スキャナ224と直交するよう配置されたY軸スキャナ226とを備える。レーザビーム走査系220は、レーザ発振部204から出射されるレーザビームLbを、X軸スキャナ224及びY軸スキャナ226でワークWの表面上の作業領域で二次元状に走査させる。
X軸スキャナ224及びY軸スキャナ226は、光を反射する反射面として全反射ミラーであるガルバノミラー224a、226a、ガルバノミラー224a、226aを回動軸に固定して回動するためのガルバノモータ224b、226bと、回動軸の回転位置を検出して位置信号として出力する位置検出部とを備える。また、X軸スキャナ224、Y軸スキャナ226は、スキャナ駆動回路228に接続されている。スキャナ駆動回路228はコントローラ2に接続されており、コントローラ2から供給される制御信号に基づいてX軸スキャナ224、Y軸スキャナ226を駆動する。
ここで、マーキングヘッド1内のX軸スキャナ224及びY軸スキャナ226によりレーザ光が走査される方向は、マーキングヘッド1の筐体の外辺と一致している。図1の例では、マーキングヘッド1の長手方向がY軸スキャナ226により走査される方向と一致し、短手方向がX軸スキャナ224により走査される方向と一致する。そのため、ワークWの搬送方向(移動方向)とX軸スキャナ224の移動方向とが一致する。
ビームエキスパンダ242は、レーザ媒質206から出射するレーザビームLbのスポット径を調整する。スポット径を調整することで、ワーキングディスタンス(焦点距離)を調整することができる。すなわち、ビームエキスパンダ242で入射レンズと出射レンズとの相対距離を変化させることで、レーザビームLbのビーム径を拡大/縮小し、焦点位置を変化させることができる。
ビームエキスパンダ242、X軸スキャナ224、Y軸スキャナ226の動作を制御することにより、ワーキングディスタンスを調整しながらレーザビームLbをワークWの表面で二次元状に走査することができる。したがって、ワークWの表面に対して焦点距離を合わせた状態で高精度に且つ最小スポットで印字することができる。
図3は、本発明の実施の形態に係るレーザマーキング装置10の、ファイバレーザマーカを用いる場合の構成を示すブロック図である。図3に示すように、レーザマーキング装置10は、コントローラ2とマーキングヘッド1とで構成され、コントローラ2に接続された印字データ生成装置3は、ワークWの印字条件等の入力を受け付けて、ディスプレイ上に印字条件に対応するパラメータの設定画面等を表示する表示部を備えた入出力手段である。
コントローラ2は、メイン制御回路508、ワーク加工情報記憶部510、電源回路512、励起光源514及びレーザビーム増幅器516を含むレーザ発振器ユニットで構成され、コントローラ2によってレーザの発振制御、レーザビームの走査制御等が実行される。励起光源514は、レーザ媒質を励起するための励起光を生成するLD(レーザダイオード)等の発光素子と集光レンズとを含む。
レーザビーム増幅器516は、コアにレーザ媒質が添加された光ファイバを含み、レーザビーム増幅器516を用いてレーザビームを増幅することにより、エネルギー密度の高い高出力のレーザビームを生成することができる。レーザビーム増幅器516は、低出力の種光を発生させるマスターオシレータ部、種光を増幅するパワーアンプ部、ポンピング用光源装置、アイソレータ等で構成され、マスターオシレータ部及びパワーアンプ部は、レーザ媒質としてイッテルビウム(Yb)などの希土類元素が添加された希土類ドープ光ファイバによって構成される。
コントローラ2とマーキングヘッド1とは光ファイバケーブル520によって連結され、光ファイバケーブル520には、レーザビーム増幅器516で増幅されたレーザビームが直接的に入力される。
マーキングヘッド1は、光アイソレータ522、ビームエキスパンダ524、ビームサンプラー526、シャッタ528、フォトインタラプタ530、ダイクロイックミラー532、Z軸スキャナ534、X軸/Y軸スキャナ536、パワーモニタ538及びガイド光源540を含む。
光アイソレータ522は、光ファイバケーブル520の端面から出射されたレーザビームを通過させ、戻り光を抑制する戻り光抑制手段を構成し、光ファイバケーブル520を介して伝送されたレーザビームをビームエキスパンダ524へ入力する順方向への伝送を許容し、逆方向への伝送を禁止する。光アイソレータ522は、例えば、アパーチャ、偏光子、ファラデー回転子によって構成される。アパーチャは、通過光を制限するための遮断板である。偏光子は、複屈折結晶からなるロッド状の光学素子である。ファラデー回転子は、磁界の印加によって偏光面を回転させる磁気光学素子である。
ビームエキスパンダ524は、レーザビームのビーム径を可変に制御するビーム径可変手段を構成し、光アイソレータ522と光軸を一致させて配置される。ビームエキスパンダ524は、光路上に配置された複数のレンズによって構成され、レンズ間の距離を調整することにより、ビーム径を所望の値に変換している。ビームサンプラー526は、ビームエキスパンダ524を通過したレーザビームの一部をダイクロイックミラー532に向けて反射させ、他の一部をパワーモニタ538側へ透過させる光学素子である。
パワーモニタ538は、ビームサンプラー526を透過したレーザビームを受光し、レーザパワーを検出するレーザパワー検出用センサであり、レーザパワーの検出結果をパワーレベル検出信号としてコントローラ2内のメイン制御回路508へ出力する。パワーモニタ538としては、例えばサーモパイル(熱電堆)、フォトダイオード等が用いられる。
シャッタ528は、レーザビームを必要に応じて遮断するための遮断装置であり、遮断板、及び遮断板を移動させる駆動機構によって構成される。シャッタ528は、ビームサンプラー526及びダイクロイックミラー532の間に配置されている。
フォトインタラプタ530は、シャッタ528が閉じているか否かを光学的に検出する光学センサである。ダイクロイックミラー532は、特定波長の光のみを反射し、他の波長の光を透過させる光学素子であり、シャッタ528を通過したレーザビームをZ軸スキャナ534に向けて反射し、ガイド光源540からのガイド光をそのまま透過させる。
Z軸スキャナ534は、光路上に配置された1又は2以上のレンズと、レンズを移動させるレンズ駆動用モータによって構成されるレーザビームの走査機構であり、レンズを変位させることによって、マーキングヘッド1から出射されるレーザビームの焦点位置を光軸方向に調整することができる。また、Z軸スキャナ534は、レーザビームの集光機能を有している。なお、Z軸スキャナ534は、ワークWの高さに追随してレーザビームの焦点位置を光軸方向に移動させることが可能な走査機構である。
X軸/Y軸スキャナ536は、交差する回転軸にそれぞれ配置された2つのガルバノミラーと、ガルバノミラーを回転させるガルバノミラー駆動用モータとによって構成されるレーザビームの走査機構であり、ガルバノミラーを軸回転させることによって、レーザビームを光軸と交差する方向に走査させる。ここでは、印字対象面に照射されるレーザビームの光軸方向をZ軸方向と呼び、光軸と交差する互いに平行でない2つの方向をそれぞれX軸方向及びY軸方向と呼ぶ。
Z軸スキャナ534を通過したレーザビームは、X軸/Y軸スキャナ536のガルバノミラーによって反射され、ワークWに照射される。ガイド光源540は、レーザビームLbの照射位置をワークW上で可視化するためのガイド光を生成する光源装置である。ガイド光源540から出射されたガイド光は、ダイクロイックミラー532を透過し、レーザビームの光路に入る。レーザビームの光路に入ったガイド光は、Z軸スキャナ534及びX軸/Y軸スキャナ536を経てワークWに照射される。
コントローラ2のワーク加工情報記憶部510は、ワークWのレーザ印字に関する情報をワーク加工情報として保持するメモリであり、ワーク加工情報として、文字などをワークW上に加工する際の加工線の描画情報、レーザ発振を制御するためのレーザ出力制御情報などが保持される。
メイン制御回路508は、ワーク加工情報記憶部510内に保持されているワーク加工情報に基づいて、励起光源514、レーザビーム増幅器516、Z軸スキャナ534、X軸/Y軸スキャナ536及びシャッタ528を制御する制御手段を構成し、具体的には、レーザ出力制御情報に基づいて、マーキングヘッド1から出射されるレーザビームのピークパワーやパルス幅を調整するための発振器制御信号を生成し、励起光源514及びレーザビーム増幅器516へ制御信号を出力する。
また、メイン制御回路508は、レーザ出力制御情報や描画情報に基づいて、Z軸スキャナ534のレンズ駆動用モータ、X軸/Y軸スキャナ536のミラー駆動用モータ、及び、シャッタ528を制御するための駆動信号を生成し、各種の制御信号をZ軸スキャナ534、X軸/Y軸スキャナ536及びシャッタ528へ出力する。
図4は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置(印字データ生成部)3の、CPU等の制御部を用いた場合の構成を示すブロック図である。図4に示すように、本実施の形態に係る印字データ生成装置3は、少なくとも動作を制御する制御プログラムを実行するCPU(制御部)31、メモリ32、記憶装置33、I/Oインタフェース34、ビデオインタフェース35、可搬型ディスクドライブ36、通信インタフェース37及び内部バス38を備えている。
CPU31は、内部バス38を介して印字データ生成装置3の上述したようなハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御するとともに、記憶装置33に記憶されているコンピュータプログラム100に従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。メモリ32は、SRAM、SDRAM等の揮発性メモリで構成され、コンピュータプログラム100の実行時にロードモジュールが展開され、コンピュータプログラム100の実行時に発生する一時的なデータ等を記憶する。
記憶装置33は、内蔵される固定型記憶装置(ハードディスク)、ROM等で構成されている。記憶装置33に記憶されたコンピュータプログラム100は、プログラム及びデータ等の情報を記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体90から、可搬型ディスクドライブ36によりダウンロードされ、実行時には記憶装置33からメモリ32へ展開して実行される。もちろん、通信インタフェース37を介して接続されている外部コンピュータからダウンロードされたコンピュータプログラムであっても良い。
通信インタフェース37は内部バス38に接続されており、接続線によりコントローラ2と接続されることにより、データ通信を行うことができる。具体的には、印字データあるいはフォントデータの一部を印字データに組み合わせて生成された展開データをコントローラ2へ送信する。もちろん、外部のコンピュータとインターネット等を介して接続しておき、例えばコンピュータプログラム等をダウンロードしても良い。
I/Oインタフェース34は、キーボード41、マウス42等の入力装置と接続されており、ワークWの表面に印字するデータ(印字データ)の入力を受け付ける。ビデオインタフェース35は、LCD等の表示装置43と接続され、データの入力を受け付ける画面、ワークWの表面に印字された文字列の状態等を表示する。
表示装置43は、レーザ光の走査領域に対応する設定平面を表示し、設定平面上に印字パターンを表示する。なお、「設定平面」とは、レーザマーキング装置のX軸方向及びY軸方向を座標軸とする直交座標として規定された平面を意味しており、レーザマーキング装置により照射されるレーザ光の二次元状の走査領域に対応した平面である。印字データ生成装置3で、生成された印字データを設定平面で表したものを表示装置43で目視で確認することができ、印字データ生成装置3で生成された印字データは、コントローラ2を介してマーキングヘッド1に送信され、ワークWの表面に印字される。設定平面における印字データとワークWの表面における印字とが略同じになるよう、コントローラ2、マーキングヘッド1の動作を制御する。
図5は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置(印字データ生成部)3の機能ブロック図である。本実施の形態に係る印字データ生成装置3の印字パターン設定受付部301は、文字列等の印字パターンの設定を受け付ける。
印字パターン設定受付部301では、印字する文字列等の印字パターンの設定を受け付けるだけでなく、印字する文字列のフォントデータの設定、印字する文字列のサイズの設定等を受け付ける。また、ワークWの表面に正しく印字するために、印字面の形状の設定、印字する文字列の座標の設定、印字する文字の基準位置の設定、印字する文字列の角度の設定、印字条件の設定等を受け付ける。これらの設定を受け付けた内容が、印字データとしてコントローラ2へ送信される。
移動情報設定受付部302は、ワークWの移動スピード及び移動方向の設定を受け付ける。具体的には、移動方向として、マーキングヘッド1のX軸の正方向(X+)、X軸の負方向(X−)、Y軸の正方向(Y+)、Y軸の負方向(Y−)の設定を受け付ける。移動スピードは、例えば「等速」であれば300mm/s、「エンコーダ」であれば300mm/plsのように入力を受け付ける。ここで、「移動スピード」とは、方向成分を持たない速さの絶対値を意味する。
図6は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の設定画面の例示図である。印字データ生成装置3の設定画面は、ワークWの表面にどのように印字するかについて、ソフトウェアを用いて表示装置43上で設定するためのGUIである。図6の例では、印字選択ボタン61により、「静止印字」か「移動印字」かの選択を受け付ける。以後、「移動印字」の選択を受け付けた場合について説明する。
そして、ヘッド状態表示領域62に、ワークWの移動方向に対するマーキングヘッド1の設置されている方向が表示される。図6のヘッド状態表示領域62では、黒塗りの長方形がマーキングヘッド1の模式図であり、黒塗りの長方形の長手方向がY軸スキャナのY軸方向となり、短手方向がX軸スキャナのX軸方向となる。速度設定領域63、64では、ワークWを搬送するラインスピードを、「等速」、あるいは「エンコーダ」検出かを選択し、それぞれラインスピードを、単位「mm/s」、あるいは「mm/pls」として数値の入力を受け付ける。また、ヘッド位置調整領域65では、上から順にマーキングヘッド1のY軸の負方向(Y−)、X軸の負方向(X−)、Y軸の正方向(Y+)、X軸の正方向(X+)に対応するアイコンが表示されており、いずれかのアイコンを選択することで、マーキングヘッド1に対するワークWの移動方向を変動させることができる。図6のヘッド位置調整領域65では、上から二つ目の反転しているX軸の負方向(X−)が選択されている。
図5に戻って、角度取得部303は、マーキングヘッド1のX軸方向とワークWの移動方向との角度、又はマーキングヘッド1のY軸方向とワークWの移動方向との角度を取得する。例えば、マーキングヘッド1のX軸方向とワークWの移動方向との角度、又はマーキングヘッド1のY軸方向とワークWの移動方向との角度の設定を、設定画面から受け付ける。
図7は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3を用いて、マーキングヘッド1とワークWの移動方向とがなす角度の角度設定画面の例示図である。図7に示すように、回転角度θを回転角度入力領域71に入力することで、設置されたマーキングヘッド1の回転角度を設定する。もちろん、座標値設定領域72においてマーキングヘッド1の設置位置を直接指定できることは言うまでもない。
図5に戻って、印字パターン補正部305は、角度取得部303で取得した角度、ワークWの移動スピード及び移動方向に基づいて印字パターンを補正する。図8は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の印字パターン補正の例示図である。図8は、ワークWの移動方向とマーキングヘッド1のX軸方向とが一致している場合を例示している。
図8(a)に示すように、文字列「ABC」を印字パターンとして設定を受け付けた場合、まず静止印字するときの文字パターンとしてマーキングヘッド1の移動ベクトルが生成される。そして、ワークWの移動方向、すなわちマーキングヘッド1のX軸方向の移動ベクトルと、静止印字する場合の移動ベクトルとをベクトル加算することにより、図8(c)に示すように、移動文字としてのマーキングヘッド1の移動ベクトルが生成される。
しかし、ワークWの移動方向とマーキングヘッド1のX軸方向あるいはY軸方向とが一致していない場合も多い。この場合、ワークWの移動方向をX軸方向及びY軸方向の移動ベクトルに分解し、それぞれに対する移動ベクトルを算出する。
図9は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3のワークWとマーキングヘッド1との位置関係を示す模式図である。図9に示すように、マーキングヘッド1の形状に応じてX軸方向91とY軸方向92とが定まる。ワークWの移動方向93は、コンベア等による搬送方向となる。図9の例は、レーザマーキング装置を用いて、ワークWの表面に「CBA」と印字する場合である。
図9に示すように、ワークWは移動方向93に従って左から右へと移動する。本実施の形態では、「A」、「B」、「C」が別々の文字ブロックとして設定されている場合、マーキングヘッド1の印字範囲に入ってきた順に印字するため、「A」→「B」→「C」の順に印字する。なお、印字方法は特にこれに限定されるものではなく、例えば文字列「CBA」を1つの文字ブロックとして印字することで、「C」→「B」→「A」の順に印字しても良いことは言うまでもない。
図10は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3のワークWの移動ベクトルの分解の例示図である。図10に示すように、ワークWの移動ベクトルQは、マーキングヘッド1のX軸方向のベクトルQxと、マーキングヘッド1のY軸方向のベクトルQyとに分解される。移動印字する場合の移動ベクトルは、それぞれ分解されたベクトルQx、ベクトルQyについて、図8と同様にX軸方向の移動ベクトル、Y軸方向の移動ベクトルを算出し、2つの移動ベクトルを合成して算出する。
図11は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の印字パターンのX軸方向の補正の例示図である。図11(a)に示すように、文字列「ABC」を印字パターンとして設定を受け付けた場合、まず静止印字するときの文字パターンとしてマーキングヘッド1の移動ベクトルが生成される。そして、ワークWのX軸方向の移動ベクトルと、静止印字する場合の移動ベクトルとをベクトル加算することにより、図11(c)に示すように、X軸方向への移動文字としてのマーキングヘッド1の移動ベクトルが生成される。
図12は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の印字パターンのY軸方向の補正の例示図である。図12(a)に示すように、文字列「ABC」を印字パターンとして設定を受け付けた場合、まず静止印字するときの文字パターンとしてマーキングヘッド1の移動ベクトルが生成される。そして、ワークWのY軸方向の移動ベクトルと、静止印字する場合の移動ベクトルとをベクトル加算することにより、図12(c)に示すように、Y軸方向への移動文字としてのマーキングヘッド1の移動ベクトルが生成される。
図13は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の印字パターン補正の例示図である。図13に示すように、図11で生成されたX軸方向の移動ベクトルと、図12で生成されたY軸方向の移動ベクトルとを合成することで、実際の移動方向に対するマーキングヘッド1の移動ベクトルが生成される。このように生成された印字パターンの補正データに基づいて、ワークWの表面に印字する。
図14乃至図16を用いて、縦棒を移動印字する場合の座標計算例について説明する。図14は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の印字パターン補正の計算例を示す説明図である。図14では、X軸方向への移動の場合の印字データ出力速度をS、印字するドット間隔をD、移動スピードをVとする。図14(a)に示すように、ワークWが、マーキングヘッド1のX軸方向に移動スピードVで移動する場合、最初印字されるドットの座標を(Px、0)とすると、次に印字されるドットの座標は(Px+V×D/S、D)と表すことができる。
同様にして、順次印字されるドットの座標は(Px+V×2D/S、2D)、(Px+V×3D/S、3D)、・・・と表すことができる。一方、ワークWの移動方向が、マーキングヘッド1のX軸方向と一致しない場合、移動スピードVは、速度ベクトル(Vx、Vy)で表すことができる。
図15は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の印字パターン補正の他の計算例を示す他の説明図である。図15では、X軸方向への移動の場合の印字データ出力速度をS、印字するドット間隔をD、移動スピードをV(Vx、Vy)とする。
図15(a)に示すように、ワークWが、移動スピードベクトルVで移動する場合、最初印字されるドットの座標を(Px、Py)とすると、次に印字されるドットの座標は(Px+Vx×D/S、Py+D+Vy×D/S)と表すことができる。
同様にして、順次印字されるドットの座標は(Px+Vx×2D/S、Py+2D+Vy×2D/S)、(Px+Vx×3D/S、Py+3D+Vy×3D/S)、・・・と表すことができる。
また、座標系としてr−θ座標系を用いても良い。図16は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3の印字パターン補正のr−θ座標系における計算例を示す説明図である。図16では、X軸方向への移動の場合の印字データ出力速度をS、印字するドット間隔をD、移動スピードをV(Vr、θ)とする。
図16(a)に示すように、ワークWが、移動スピードベクトルVrで移動する場合、最初印字されるドットの座標を(Px、Py)とすると、次に印字されるドットの座標は(Px+Vr・cos θ×D/S、Py+D+Vr・sin θ×D/S)と表すことができる。
同様にして、順次印字されるドットの座標は(Px+Vr・cos θ×2D/S、Py+2D+Vr・sin θ×2D/S)、(Px+Vr・cos θ×3D/S、Py+3D+Vr・sin θ×3D/S)、・・・と表すことができる。
図5に戻って、印字データ生成部306は、補正された印字パターンに基づいて印字データを生成する。印字データ送信部307は、生成された印字データをコントローラ(レーザ光制御部)2へ送信する。これにより、所望の文字列がワークWの表面に移動印字される。
なお、ワークWの移動スピードを検出する速度検出部308を備えることが好ましい。具体的には、ワークWを搬送するコンベア等の移動スピードを検出するエンコーダ等を設置し、ワークWのX軸方向の移動スピードを検出することができる。これにより、移動スピードが変動した場合であっても正しく印字することができる移動文字の文字パターンを生成することが可能となる。
図17は、本発明の実施の形態に係る印字データ生成装置3のCPU31の印字処理の手順を示すフローチャートである。図17において、印字データ生成装置3のCPU31は、文字列等の印字パターンの設定を受け付ける(ステップS1701)。
CPU31は、ワークWの移動スピード及び移動方向の設定を受け付ける(ステップS1702)。具体的には、マーキングヘッド1のX軸の正方向(X+)、X軸の負方向(X−)、Y軸の正方向(Y+)、Y軸の負方向(Y−)の設定を受け付けるとともに、移動スピードの入力を受け付ける。例えば「等速」であれば300mm/s、「エンコーダ」であれば300mm/plsのように入力を受け付ける。
CPU31は、マーキングヘッド1のX軸方向とワークWの移動方向との角度、又はマーキングヘッド1のY軸方向とワークWの移動方向との角度を取得する(ステップS1703)。例えば、マーキングヘッド1のX軸方向とワークWの移動方向との角度、又はマーキングヘッド1のY軸方向とワークWの移動方向との角度の設定を、設定画面から受け付けても良いし、角度センサ304によりマーキングヘッド1のXY平面上での傾斜角度を検出しても良い。
CPU31は、取得した角度、ワークWの移動スピード及び移動方向に基づいて印字パターンを補正し(ステップS1704)、補正された印字パターンに基づいて印字データを生成する(ステップS1705)。CPU31は、生成された印字データをコントローラ(レーザ光制御部)2へ送信する(ステップS1706)。これにより、所望の文字列がワークWの表面に移動印字される。
以上のように本実施の形態によれば、マーキングヘッド1のX軸方向とワークWの移動方向との角度、又はマーキングヘッド1のY軸方向とワークWの移動方向との角度を取得し、取得した角度、ワークWの移動スピード及び移動方向に基づいて印字パターンを補正する。補正された印字パターンに基づいて印字データを生成するので、ワークWが移動する場合であってもワークWが静止した状態で印字するのと同様の状態で印字することが可能となる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内であれば多種の変更、改良等が可能である。
1 マーキングヘッド(レーザ光走査部)
2 コントローラ(レーザ光発生部及びレーザ光制御部)
3 印字データ生成装置(印字データ生成部)
4 外部機器
10 レーザマーキング装置
31 CPU
32 メモリ
33 記憶装置
90 可搬型記録媒体
100 コンピュータプログラム

Claims (6)

  1. レーザ光を発するレーザ光発生部と、
    載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、
    印字データを生成する印字データ生成部と、
    前記ワーク表面に文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部と
    を有するレーザマーキング装置であって、
    前記印字データ生成部は、
    印字パターンの設定を受け付ける印字パターン設定受付部と、
    前記ワークの移動スピードの設定を受け付ける移動情報設定受付部と、
    前記レーザ光発生部を有するマーキングヘッドのX軸方向と前記ワークの移動方向との角度、又は前記マーキングヘッドのY軸方向と前記ワークの移動方向との角度を取得する角度取得部と、
    取得した角度及び前記ワークの移動スピードに基づいて前記印字パターンを補正する印字パターン補正部と
    を備え
    前記印字データ生成部は、補正された印字パターンに基づいて印字データを生成し、
    前記レーザ光制御部は、生成された印字データに基づいて前記レーザ光走査部の動作を制御し、前記ワーク表面に印字することを特徴とするレーザマーキング装置。
  2. 前記角度取得部は、前記マーキングヘッドのX軸方向と前記ワークの移動方向との角度、又は前記マーキングヘッドのY軸方向と前記ワークの移動方向との角度の設定を受け付けることを特徴とする請求項1に記載のレーザマーキング装置。
  3. 前記移動情報設定受付部は、前記ワークの移動方向の設定を受け付け、
    前記印字パターン補正部は、取得した角度、前記ワークの移動スピード及び移動方向に基づいて、前記印字パターンを補正する請求項1又は2に記載のレーザマーキング装置。
  4. 前記ワークの移動スピードを検出する速度検出部を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のレーザマーキング装置。
  5. レーザ光を発するレーザ光発生部と、
    載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、
    印字データを生成する印字データ生成部と、
    前記ワーク表面に文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部と
    を有するレーザマーキング装置で実行することが可能な印字方法であって、
    前記レーザマーキング装置は、
    印字パターンの設定を受け付ける工程と、
    前記ワークの移動スピードの設定を受け付ける工程と、
    前記レーザ光発生部を有するマーキングヘッドのX軸方向と前記ワークの移動方向との角度、又は前記マーキングヘッドのY軸方向と前記ワークの移動方向との角度を取得する工程と、
    取得した角度及び前記ワークの移動スピードに基づいて前記印字パターンを補正する工程と
    を含み、
    補正された印字パターンに基づいて印字データを生成することを特徴とする印字方法。
  6. レーザ光を発するレーザ光発生部と、
    載置されたワーク表面をレーザ光にて二次元状に走査するレーザ光走査部と、
    印字データを生成する印字データ生成部と、
    前記ワーク表面に文字列を印字するための印字データに基づいて、レーザ印字を行うレーザ光制御部と
    を有するレーザマーキング装置で実行することが可能なコンピュータプログラムであって、
    前記レーザマーキング装置を、
    印字パターンの設定を受け付ける印字パターン設定受付手段、
    前記ワークの移動スピードの設定を受け付ける移動情報設定受付手段、
    前記レーザ光発生部を有するマーキングヘッドのX軸方向と前記ワークの移動方向との角度、又は前記マーキングヘッドのY軸方向と前記ワークの移動方向との角度を取得する角度取得手段、及び
    取得した角度及び前記ワークの移動スピードに基づいて前記印字パターンを補正する印字パターン補正手段
    として機能させ、
    前記印字データ生成部を、補正された印字パターンに基づいて印字データを生成する手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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