JP2016173143A - 断熱材、冷蔵庫、断熱材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】断熱材全体の形状を自由に設計できるようにする。【解決手段】本実施形態の断熱材は、繊維により構成されるコア材と、前記コア材を構成するものであって、前記コア材の形状を維持する支持材と、を備え、前記支持材は、前記コア材の断熱面に対応する断熱面対応部を有し、且つ、この断熱面対応部のうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる形状となっている。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、断熱材、この断熱材を構成するコア材、この断熱材を備える冷蔵庫、並びに、この断熱材の製造方法に関する。
従来より、断熱機能を有するコア材を外包材内に収容することで構成される断熱材が考えられている(例えば、特許文献1参照)。しかし、従来の断熱材は、比較的硬くて自由な成形が困難なコア材を外包材内に収容するものである。そのため、平板状の断熱材は容易に得ることができるが、複雑な形状、例えば三次元的な形状を有する断熱材を得ることは困難である。
本実施形態は、全体の形状を自由に設計することができる断熱材、この断熱材を備える冷蔵庫、並びに、全体の形状を自由に設計することができる断熱材の製造方法を提供する。
本実施形態に係る断熱材は、繊維により構成されるコア材と、前記コア材を構成するものであって、前記コア材の形状を維持する支持材と、を備える。前記支持材は、前記コア材の断熱面に対応する断熱面対応部を有し、且つ、この断熱面対応部のうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる形状となっている。
本実施形態に係る断熱材の製造方法は、繊維により構成されるコア材を備える断熱材を製造する方法であって、前記外包材内に前記コア材を構成する支持材を収容する支持材収容行程を含む。前記支持材は、前記コア材の形状を維持するものであって、前記コア材の断熱面に対応する断熱面対応部を有し、且つ、この断熱面対応部のうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる形状となっている。
以下、一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1に例示する断熱材10は、その主体部を構成するコア材11を外包材12内に収容した構成である。コア材11は、繊維13と支持材14を備える。コア材11は、断熱面11aを有する。この断熱面11aは、断熱材10が取り付けられる対象物、例えば冷蔵庫の内部あるいは外部に対面する面部であり、取付対象物の内部と外部との間で断熱機能を発揮する面部である。また、図2に例示する断熱材20は、その主体部を構成するコア材21を外包材22内に収容した構成である。コア材21は、繊維23と支持材24を備える。コア材21は、断熱面21aを有する。この断熱面21aは、断熱材20が取り付けられる対象物の内部あるいは外部に対面する面部であり、取付対象物の内部と外部との間で断熱機能を発揮する面部である。外包材12,22は、断熱材10,20の表面部を構成する。外包材12,22は、例えば1層または2層以上の樹脂フィルムに金属または金属酸化物を蒸着させたいわゆるラミネート材であり、気体の透過性を無くした気密性を有する。この場合、外包材12,22は、コア材11,21を収容可能な袋状に構成されている。
コア材11,21を収容した外包材12,22は、内部が真空に近い圧力まで減圧された後、密封される。これにより、コア材11,21を収容した外包材12,22は、真空断熱材10,20として形成される。また、このように構成される断熱材10,20において、支持材14,24は繊維13,23により覆われる。また、断熱材10,20においては、外包材12,22と支持材14,24との間に繊維13,23が介在している。よって、支持材14,24は、外包材12,22の内面に接していない。
繊維13,23は、ランダムに絡み合った樹脂繊維で形成されている。この場合、繊維13,23は、エレクトロスピニング法で成形されている。エレクトロスピニング法で生成された繊維13,23は、外径が0.1nm〜10μm程度となる細い繊維となり、且つ、長さが外径の例えば1000倍以上となる長い繊維となる。また、エレクトロスピニング法で生成された繊維13,23は、全体的に直線状ではなく、ランダムに湾曲した縮れ形状をなす。そのため、繊維同士の絡み合いが多くなる。
この場合、繊維13,23は、ガラスよりも密度の小さな有機系のポリマーで形成されている。繊維13,23をガラスよりも密度の小さなポリマーで形成することにより繊維13,23の軽量化を図ることができる。繊維13,23は、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリオキシメチレン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリサルファン、ポリエーテルサルファン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、変性ポリフェニレンエーテル、シンジオタクチックポリスチレン、液晶ポリマー、ユリア樹脂、不飽和ポリエステル、ポリフェノール、メラミン樹脂、エポキシ樹脂やこれらを含む共重合体などから選択される1種類、または2種類以上のポリマーの混紡によって形成することができる。
繊維13,23をエレクトロスピニング法で形成する場合、上記ポリマーを溶液化する。溶媒としては、例えば、イソプロパノール、エチレングリコール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、アセトン、酢酸エチル、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピリジンなどの揮発性の有機溶剤や水を用いることができる。また、溶媒としては上記溶媒より選ばれる一種でもよく、また、複数種類が混在してもよい。なお、本実施形態に適用可能な溶媒は、上記溶媒に限定されるものではない。上記溶媒は、あくまでも例示である。
繊維13,23をエレクトロスピニング法で形成する場合、繊維同士の絡み合いを多くすることができるから、紡糸すると同時に、不織布状の繊維シートを形成することが可能である。また、繊維13,23をエレクトロスピニング法で形成することによりマイクロオーダからナノオーダの繊維径を得ることができるから、1枚あたりの繊維シートの厚みを非常に薄くすることが可能である。
なお、絡み合った繊維の間の空隙の体積を小さくすることで空隙の数が増加し断熱性がより良くなる。また、繊維13,23を多数の空隙を有する構造とすることで、軽量化を図ることもできる。そのため、繊維13,23の繊維径は約5μm以下とすることが好ましく、さらに好ましくは1μm以下、つまりナノオーダの繊維径とすることが好ましい。また、繊維13,23は、例えばケイ素酸化物、金属の水酸化物、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩など各種の無機フィラーを添加してもよい。繊維13,23に無機フィラーを添加することにより、断熱性を維持しつつ強度の向上を図ることができる。添加する無機フィラーとしては、例えば、ウォラスナイト、チタン酸カリウム、ゾノトライト、石膏繊維、アルミニウムポレート、MOS(塩基性硫酸マグネシウム)、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維、タルク、マイカ、ガラスフレークなどが考えられる。
支持材14は、例えばアクリル系の樹脂材料で構成されるものであり、真空に耐え得る強度を有し、断熱材10のコア材11の形状を維持する機能を有する。また、支持材14は、多数の空隙を有する構成となっており、断熱性を備えた構成となっている。この場合、支持材14は、2つの直方体状の部位を各部位の端部にて連結したような形状となっており、従って、断面がL字状をなす。
図3に例示するように、支持材14は、コア材11に形成される断熱面11aに対応する断熱面対応部14aを有する。この断熱面対応部14aは、繊維13を介してコア材11の断熱面11aに内側から対向する。そして、支持材14は、この断熱面対応部14aのうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる形状となっている。この場合、断熱面対応部14aは、2つの面部14a1,14a2からなる。この場合、2つの面部14a1,14a2が相互に直角となるように接続されることで、L字状の1つの断熱面対応部14aが形成されている。そして、この断熱面対応部14aが対向する断熱面11aもL字状となる。そして、断熱面対応部14aは、一方の面部14a1の法線方向N1と他方の面部14a2の法線方向N2とが相互に交わる構成となっている。
一方、支持材24は、例えばアクリル系の樹脂材料で構成されるものであり、真空に耐え得る強度を有し、断熱材20のコア材21の形状を維持する機能を有する。また、支持材24は、多数の空隙を有する構成となっており、断熱性を備えた構成となっている。この場合、支持材24は、断面が円弧状をなす。
図4に例示するように、支持材24は、コア材21に形成される断熱面21aに対応する断熱面対応部24aを有する。この断熱面対応部24aは、繊維23を介してコア材21の断熱面21aに内側から対向する。そして、支持材24は、この断熱面対応部24aのうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる形状となっている。この場合、断熱面対応部24aは、曲面24a1を有する。そして、断熱面対応部24aは、この曲面24a1のうち少なくとも2箇所における法線方向N1,N2が相互に交わる構成となっている。
また、支持材14,24の角部は、丸みを帯びた形状となっている。そのため、例えば、支持材14,24を外包材12,22内に挿入する際や、支持材14,24を収容した外包材12,22内を減圧する際に、外包材12,22のうち支持材14,24の角部に対向する部分に応力が集中してしまうことを防止することができる。よって、外包材12,22の破れや破損を回避することができる。また、外包材12,22内において支持材14,24の角部の周辺部分をより多くの繊維13,23で覆うことにより、同じく、外包材12,22の破れや破損を回避することができる。
本実施形態に係る断熱材10,20によれば、コア材11,21の一部を構成し当該コア材11,21の形状を維持する支持材14,24は、断熱面11a,21aに対応する断熱面対応部14a,24aのうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる形状となっている。即ち、支持材14,24は、平板状ではなく三次元的な形状を有する。この構成によれば、三次元的な形状を有する支持材14,24によりコア材11,21の形状が支持されるので、断熱材10,20全体としての形状を三次元的な形状で維持することができる。従って、支持材14,24の形状を適宜設計することにより、断熱材10,20全体の形状を、断熱材10,20の取付対象に応じて自由に設計することができる。
次に、上述した断熱材10,20における繊維13,23の具体的な構成例について説明する。図5に例示する断熱材10,20は、繊維13,23が複数の繊維シート13a,23aを構成しており、これら複数の繊維シート13a,23aが支持材14,24の周囲に積層された構成である。このとき、繊維シート13a,23aの積層枚数は、少なくとも数百枚以上あるいは数千枚以上とするとよい。また、図6に例示する断熱材10,20は、繊維13,23が長尺な繊維シート13c,23cを構成しており、その繊維シート13c,23cが支持材14,24の周囲に巻き付けられた構成である。このとき、繊維シート13c,23cの巻回数は、少なくとも100巻き以上とするとよい。また、図7に例示する断熱材10,20は、繊維13,23が、支持材14,24に直接成膜された繊維膜13d,23dとして備えられている構成である。このとき、繊維膜13dの膜厚は、少なくとも繊維シート13a,23aの100枚分あるいは繊維シート13c,23cの100巻き分に相当する厚さとするとよい。このように、繊維13,23の具体的な構成としては、種々の構成を採用することができる。要は、支持材14,24が全体的にあるいは部分的に繊維13,23により覆われる構成であれば、種々の構成を採用することができる。
次に、上述した断熱材10,20の製造方法の一例について説明する。ここでは、2つの製造方法を説明する。
(収容行程→被覆行程型の製造方法)
図8に例示するように、この製造方法では、まず、外包材12,22内に支持材14,24を収容する(A1)。そして、この支持材収容行程の後に、外包材12,22内に収容された支持材14,24を繊維13,23により覆う(A2)。即ち、この製造方法では、外包材12,22内においてコア材11,21を形成する。この場合、外包材12,22内に収容された支持材14,24に、繊維シート13c,23cを巻き付けること、繊維膜13d,23dを直接成膜すること、は困難である。
(収容行程→被覆行程型の製造方法)
図8に例示するように、この製造方法では、まず、外包材12,22内に支持材14,24を収容する(A1)。そして、この支持材収容行程の後に、外包材12,22内に収容された支持材14,24を繊維13,23により覆う(A2)。即ち、この製造方法では、外包材12,22内においてコア材11,21を形成する。この場合、外包材12,22内に収容された支持材14,24に、繊維シート13c,23cを巻き付けること、繊維膜13d,23dを直接成膜すること、は困難である。
そのため、被覆行程では、外包材12,22と支持材14,24との間の隙間に複数の繊維シート13a,23aを積層させることで、支持材14,24を繊維13,23により覆うことが好ましい。なお、繊維シート13a,23aは、外包材12,22内に1枚ずつ挿入してもよいし、2枚以上の複数枚を同時に挿入してもよい。また、断熱材10,20を真空断熱材として製造するのであれば、被覆行程の後に、外包材12,22内を真空化する真空化行程が行われる。
(被覆行程→収容行程型の製造方法)
図9に例示するように、この製造方法では、まず、支持材14,24を繊維13,23により覆う(B1)。そして、この被覆行程の後に、繊維13,23により被覆された支持材14,24、つまりコア材11,21を外包材12,22内に収容する(B2)。即ち、この製造方法では、外包材12,22外においてコア材11,21を形成し、その後、そのコア材11,21を外包材12,22内に収容する。この場合、外包材12,22内に収容されていない支持材14,24に、繊維シート13c,23cを巻き付けること、繊維膜13d,23dを直接成膜すること、は容易である。
図9に例示するように、この製造方法では、まず、支持材14,24を繊維13,23により覆う(B1)。そして、この被覆行程の後に、繊維13,23により被覆された支持材14,24、つまりコア材11,21を外包材12,22内に収容する(B2)。即ち、この製造方法では、外包材12,22外においてコア材11,21を形成し、その後、そのコア材11,21を外包材12,22内に収容する。この場合、外包材12,22内に収容されていない支持材14,24に、繊維シート13c,23cを巻き付けること、繊維膜13d,23dを直接成膜すること、は容易である。
そのため、被覆行程では、繊維シート13c,23cを支持材14,24の周囲に巻き付ける手法、あるいは、支持材14,24に繊維膜13d,23dを直接成膜する手法を採用することが可能である。また、支持材14,24に繊維シート13a,23aを積層させることも可能である。よって、支持材14,24に繊維シート13a,23aを積層する手法に、繊維シート13c,23cを支持材14,24の周囲に巻き付ける手法または支持材14,24に繊維膜13d,23dを直接成膜する手法、あるいは、その双方の手法を組み合わせることも可能である。また、断熱材10,20を真空断熱材として製造するのであれば、支持材収容行程の後に、外包材12,22内を真空化する真空化行程が行われる。
以上は、断熱材10,20の構成の一例および製造方法の一例について説明した。次に、上述した本実施形態に係る思想を冷蔵庫に適用する場合の一実施形態ついて説明する。即ち、図10に例示するように、冷蔵庫用の支持材34は、一面が開放したほぼ矩形の容器状をなす。この支持材34は、複数の板状の断熱材を組み合わせたものではなく、1つの分離不能な部品として構成されたものである。
そして、図11に例示するように、袋状の外包材32内に、繊維33および支持材34からなるコア材31を収容あるいは形成し、内部を真空に近い圧力まで減圧して密封する。これにより、一面が開放したほぼ矩形の容器状をなす断熱材30を形成する。そして、図12に例示するように、この断熱材30の外側に例えば金属製の外板40を取り付け、また、断熱材30の内側に例えば樹脂製の内板41を取り付ける。これにより、冷蔵庫の本体部を構成する断熱箱体40を形成する。そして、この断熱箱体40に、図示しない仕切り板や扉などを取り付けることにより、冷蔵庫が製造される。この冷蔵庫によれば、複数の断熱パネルを組み合わせることにより断熱材30を構成するのではなく、断熱材30を分離不能な1つの部材として構成した。従って、熱のリークが発生しにくく、極めて断熱性能の良い冷蔵庫を得ることができる。
なお、ここでは、断熱材30を分離不能な1つの部材として構成することにより、断熱箱体40の全体を一括で断熱する構成例を説明した。しかし、本実施形態に係る冷蔵庫は、三次元的な形状の断熱材を部分的に用いる構成としてもよい。即ち、例えば冷蔵庫の角部や図示しない機械室の周辺部分などは、三次元的な形状を有する複雑な構成となっている。そのため、このような複雑な形状となっている部位については、その形状に合わせた三次元的な形状の断熱材を個別に形成し、これにより、断熱する構成としてもよい。従来の真空断熱パネルでは、平板状に形成することは容易であるものの、形状を三次元的に加工することは困難であった。そのため、従来の平板状の真空断熱パネルにより三次元的な形状の部位を断熱することは困難であった。本実施形態によれば、三次元的な複雑な形状を有する部位に対しても、その形状に合った断熱材を備えることができる。また、本実施形態に係る断熱材を用いれば、軽量化を図ることもできる。
本実施形態に係る断熱材は、繊維により構成されるコア材と、前記コア材を構成するものであって、前記コア材の形状を維持する支持材と、を備える。前記支持材は、前記コア材の断熱面に対応する断熱面対応部を有し、且つ、この断熱面対応部のうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる形状となっている。また、本実施形態に係る断熱材の製造方法は、繊維により構成されるコア材を備える断熱材を製造する方法であって、前記外包材内に前記コア材を構成する支持材を収容する支持材収容行程を含む。前記支持材は、前記コア材の形状を維持するものであって、前記コア材の断熱面に対応する断熱面対応部を有し、且つ、この断熱面対応部のうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる形状となっている。本実施形態によれば、三次元的な形状を有する支持材によりコア材の形状を維持することができ、従って、所望の形状をなす支持材を使用することで、断熱材全体の形状を自由に設計することができる。
また、本実施形態に係る冷蔵庫によれば、分離不能な1つの部材として構成された断熱材を用いている。従って、極めて断熱性能の高い冷蔵庫を提供することができる。
本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、支持材の形状は適宜変更して実施することができる。例えば図13に例示する支持材44は、断熱面対応部44aのうち少なくとも3箇所における法線方向N1,N2,N3が相互に交わる形状となっている。その他、本実施形態では、三次元的に複雑な形状を有する支持材を採用することができる。
また、支持材の材質は、適宜変更して実施することができる。また、支持材は、空隙を有さない中実の構成であってもよい。また、本実施形態に係る断熱材は、例えば、貯湯容器、建材、保温釜などといった冷蔵庫以外にも適用可能である。また、繊維は、樹脂繊維ではなく、ガラス繊維であってもよい。また、断熱材は、真空化していないものであってもよい。
図面中、10,20は断熱材、11,21はコア材、11a,21aは断熱面、12,22,32は外包材、13,23,33は繊維、13a,23a,13c,23cは繊維シート、13d,23dは繊維膜、14,24,34,44は支持材、14a,24a,44aは断熱面対応部、14a1,14a2は面部、24a1は曲面を示す。
Claims (16)
- 繊維により構成されるコア材と、
前記コア材を構成するものであって、前記コア材の形状を維持する支持材と、を備え、
前記支持材は、前記コア材の断熱面に対応する断熱面対応部を有し、且つ、この断熱面対応部のうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる形状となっている断熱材。 - 前記断熱面対応部は、少なくとも2つの面部を有し、一方の面部の法線方向と他方の面部の法線方向とが相互に交わる請求項1に記載の断熱材。
- 前記断熱面対応部は、曲面を有し、この曲面のうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる請求項1に記載の断熱材。
- 前記支持材は、前記繊維により覆われている請求項1から3の何れか1項に記載の断熱材。
- 前記繊維は、複数の繊維シートを構成しており、
前記支持材の周囲に複数の前記繊維シートが積層されている請求項4に記載の断熱材。 - 前記繊維は、繊維シートを構成しており、
前記支持材の周囲に前記繊維シートが巻き付けられている請求項4に記載の断熱材。 - 前記繊維は、前記支持材に直接成膜された繊維膜として備えられている請求項4に記載の断熱材。
- 前記支持材は、前記外包材に接していない請求項1から7の何れか1項に記載の断熱材。
- 請求項1から8の何れか1項に記載の断熱材を備える冷蔵庫。
- 繊維により構成されるコア材を備える断熱材を製造する方法であって、
前記コア材を構成し当該コア材の形状を維持するものであって、前記コア材の断熱面に対応する断熱面対応部を有し、且つ、この断熱面対応部のうち少なくとも2箇所における法線方向が相互に交わる形状となっている支持材を、前記外包材内に収容する支持材収容行程を含む断熱材の製造方法。 - 前記支持材を前記繊維により覆う被覆行程をさらに備える請求項10に記載の断熱材の製造方法。
- 前記被覆行程では、前記繊維により構成された複数の繊維シートを前記支持材の周囲に積層する請求項11に記載の断熱材の製造方法。
- 前記被覆行程では、前記繊維により構成された繊維シートを前記支持材の周囲に巻き付ける請求項11に記載の断熱材の製造方法。
- 前記被覆行程では、前記繊維からなる繊維膜を前記支持材に直接成膜する請求項11に記載の断熱材の製造方法。
- 前記支持材収容行程の後に前記被覆行程を行う請求項11から14の何れか1項に記載の断熱材の製造方法。
- 前記支持材収容行程の前に前記被覆行程を行う請求項11から14の何れか1項に記載の断熱材の製造方法。
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