JP2017072185A - 真空断熱材及びこれを用いた機器 - Google Patents

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Kazuteru Kashiwabara
一輝 柏原
越後屋 恒
Hisashi Echigoya
恒 越後屋
祐志 新井
Yushi Arai
祐志 新井
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Abstract

【課題】熱伝導率を抑制した真空断熱材及び真空断熱材を備えた機器を提供する。
【解決手段】孔を有する第二芯材101を厚み方向に積層した芯材10と、樹脂層を含んで形成され、芯材を収納した外包材11と、を有し、外包材内部が大気圧未満の圧力であり、芯材及び外包材で囲まれた減圧空間12を有する真空断熱材1。
【選択図】図2

Description

本発明は、真空断熱材及びこれを用いた機器に関する。
芯材を外包材に挿入した後、外包材内圧力を減圧する工程を経て製造される真空断熱材が広く知られている。このような真空断熱材は、減圧工程により外包材内の空気量が減少しているため、熱伝達メカニズムとしては、対流による熱伝達の影響は比較的小さく、芯材の繊維間や外包材等で生じる固体熱伝導に比較的支配される。このような中、芯材繊維間の熱伝導を抑制する技術として、例えば特許文献1が知られている。
特開2009−133336号公報
特許文献1は、芯材を構成する不織布に高密度部と低密度部とを設ける構成を開示しており、例えば低密度部として不織布4の繊維の一部を押し分けて貫通穴31を設ける構成を開示しているが、この貫通穴の直径は1mm程度と小さい(0058,0062,0063,0067、図15)。芯材の繊維による固体熱伝導を抑制するには、完成した真空断熱材においても、形成された穴や凹部による空間が残存している必要がある。しかし、特許文献1のような小さな寸法の貫通穴では、真空断熱材の減圧工程を経ると周囲の繊維の圧縮により縮小し、消滅すると考えられる。また、密閉フィルム3(外包材)と芯材との位置関係については何ら開示していない。
上記事情に鑑みてなされた本発明は、孔を有する第二芯材を厚み方向に積層した芯材と、樹脂層を含んで形成され、前記芯材を収納した外包材と、を有し、前記外包材内部が大気圧未満の圧力であり、前記芯材及び前記外包材で囲まれた減圧空間を有する真空断熱材である。
本発明によれば、熱伝導率を低減した真空断熱材及びこれを備えた機器を提供できる。
(a)は実施例1の第一芯材の正面図、(b)は実施例1の第二芯材の正面図、(c)は第一芯材及び第二芯材を積層して形成した実施例1の芯材の側面断面図 実施例1の真空断熱材の側面断面図 (a)は減圧後の実施例1の真空断熱材に収められている芯材の形状の模式図、(b)は空間を有しない比較例としての真空断熱材に収められている芯材の形状の模式図 実施例2の真空断熱材の側面断面図 実施例3の真空断熱材の側面断面図 実施例4の真空断熱材の正面図 図6のA−A線に沿って折り曲げられた真空断熱材のB−B線に沿った側面断面図 実施例5の芯材の正面図 図8のC−C線断面斜視図 冷蔵庫の正面図 冷蔵庫の扉の断面図
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施例を詳細に説明する。同様の構成要素には同様の符号を付し、また、同一の説明は繰り返さない。
図1(a)は本実施例の第一芯材100の正面図、図1(b)は本実施例の第二芯材101の正面図、図1(c)は第一芯材100及び第二芯材101を積層して形成した芯材10の側面断面図、図2は本実施例の真空断熱材1の側面断面図である。
真空断熱材1は、複数枚が厚み方向に積層されたシート状の芯材10と、芯材10を内包する外包材11と、を有する。真空断熱材1は、芯材10を外包材11に挿入した後外包材11を減圧する工程を経て製造できる。
[芯材10]
芯材10は、平面状の第一芯材100と、厚み方向に貫通した1つ又は2つ以上の孔1010を設けた第二芯材101とを有する。芯材10は、厚み方向の一方側(図1(c)中では下側)の最外層から他方側に向かって途中までの層として第一芯材100が積層されており、そこから厚み方向の他方側(図1(c)中では上側)の最外層までの層として第二芯材101が積層されている。第二芯材101の孔1010は、それぞれ厚み方向で重なっている。重なった孔1010によって芯材10には、厚み方向に非貫通の空間12が形成されている。空間12の詳細については後述する。
本実施例の第一芯材100及び第二芯材101の外端1001,1011の形状は矩形状であるが、略円形状、略楕円形状、略多角形状等にしてもよい。
芯材10は、例えば、スラリー化したグラスウールやガラス繊維を抄造した湿式のガラスシートとすることができる。このガラスシートの製造法は、例えば以下の工程を含むことができる。まず、硫酸を分散剤として、繊維径3〜5μm,繊維長20〜50mmのガラス繊維をスラリー化する。その後、ガラス繊維が落下しない程度の平面状の網にスラリーを流し込んで漉き、乾燥させる。これらの工程を経て、第一芯材100を製造できる。
一方、上述の平面状の網の一部に、例えば円筒状の物体を立設固定して、スラリーがこの領域に滞留しないようにしておくと、この物体の形状に対応した形状の孔1010を有する第二芯材101を製造できる。このようにして第二芯材101を製造すると、ガラス繊維の使用量を比較的低減することができる。
第二芯材101の別の製造法としては、平面状の網に物体を立設固定することに代えて、製造した第一芯材100に対して冶具を用いて、孔1010を開ける工程を経させても良い。この場合、ガラス繊維の使用量が比較的増加するものの、上記の製造法に比して、物体周囲にスラリー化した繊維が滞留することを抑制できる。このため、孔1010の近傍領域において芯材10が面方向に繊維が絡みつくことが抑制できるため、熱伝導率を低減した第二芯材101を提供できる。なお、いわゆる乾式の芯材は厚みが比較的大きいため、孔1010を開ける工程を行いにくい。このため、第一芯材100に冶具を用いて第二芯材101を製造する場合は、第一芯材100は上記のガラス繊維を漉く工程を経て製造されたものであることが好ましい。
[外包材11]
外包材11は、1つの開口を有する袋状の物を使用できる。外包材11は、この開口を介して芯材10を内側に挿入可能である。外包材11の材質としては、例えば、アルミ蒸着された蒸着層や、複数の樹脂フィルム層を含むラミネートフィルムを製袋した三方袋を用いることができる。アルミ層を用いることで、輻射による熱伝達を抑制できる。また、伸縮性のある樹脂フィルム層を用いることで、後述する外包材11の押し込みに対する強度を向上できる。
積層した芯材10を外包材11に挿入した後に外包材11内を減圧すると、真空断熱材1の上面視において、空間12と重なる領域及び外端1001,1011より外側の領域に位置する外包材11が、大気圧により押し込まれる。このため、空間12と重なる領域では、外包材11が空間12に向かって凸になり、外端1001,1011より外側の領域では、外包材11が各第一芯材100及び第二芯材101の外端1001,1011に密着するようになる。
この減圧工程により、空間12は、芯材10及び外包材11で囲まれた減圧空間となる。なお、外包材11に芯材10を挿入する際、積層した芯材10を一旦内袋(不図示)に入れた後真空引きすることで芯材10を圧縮してから内袋の開口部を封止し、その上でこれを外包材11に挿入する工程を行っても良い。こうすると、芯材10を圧縮してから外包材11に挿入できるため、挿入工程を容易に行うことができる。挿入工程の後、内袋の封止を解除すれば、外包材11を減圧した際に上記と同様の効果を得ることができる。
[孔1010及び空間12]
外包材11には、孔1010の外周領域及び外端1001,1011の領域で、大気圧による押し込み力が大きく印加される。中でも、孔1010に重なる領域では、押し込まれた外包材11を芯材10が支持しないため、孔1010の外周領域に力が集中する。このため、外包材11の破断を抑制する構成を施すことが好ましい。これを、孔1010や空間12の寸法等の観点から説明する。
まず、孔1010は、芯材10の上面視で略円形状、略楕円形状、又は略多角形状等にできるが、略円形状にした場合について検討する。孔1010の直径をn倍にすると、孔1010の面積、すなわち減圧空間を覆う外包材11の面積はn2倍になる。このため、大気圧による外包材11の押し込み力はn2倍になる。一方、孔1010の外周長さはn倍になるため、押し込み力を支持する領域はn倍になる。すなわち、外包材11が孔1010の外周で受ける単位長さ当たりの力はn倍になると考えられる。よって、孔1010の直径を大きくするほど、外包材11は破断し易くなる。外包材11が破断すると真空状態が解除されてしまうため、破断を抑制する構成が望まれる。
また、孔1010の面積や個数を増加させると、外包材11が受ける力を支持する芯材10の面積が減少するため、芯材10に印加される単位面積当たりの圧縮力が大きくなる。圧縮力が大きくなった結果、減圧後の真空断熱材1の厚みが小さくなると、減圧空間に向かって凸となった外包材11の2面が接触して熱伝導経路が発生するおそれがあるので、構成上適正な範囲に圧縮力を収めることが好ましい。孔1010の総面積は、第二芯材101の面積及び孔1010の総面積の和の例えば50%以下にすることが好ましい。
また、真空断熱材1の上面視において、各空間12は、空間12の寸法の2倍以上、好ましくは2.5倍以上の距離だけ離間していることが好ましい。例えば、本実施例の直径φ20mmの空間12を備える真空断熱材1においては、図1(b)に例示した縦方向離間距離a、横方向離間距離aをそれぞれ40mm以上、好ましくは50mm以上にすると良い。なお、例えば孔1010の形状が略円形状でない場合は、各方向の寸法毎に同様に考える。例えば、a方向が長軸方向、a方向が短軸方向である略楕円形状である場合、aを長軸寸法の、aを短軸寸法の、それぞれ2倍以上、好ましくは2.5倍以上の距離だけ離間させるとよい。
このように、熱伝導の抑制の観点からは、孔1010の面積を大きくして芯材10の使用量を抑制することが好ましいが、上記に鑑みて構成することが望まれる。孔1010の直径の上限は、外包材11や芯材10の強度、減圧後の真空断熱材1の厚さにもよるが、例えば、外包材11が樹脂フィルムの場合、空間12を形成する孔1010それぞれの直径を例えばφ20mm以下とすれば、大気圧による外包材11の押し込みを考慮しても、外包材11が押し込みにより破断すること等を抑制できる。このとき、芯材10をガラス繊維とするのであれば、減圧後の真空断熱材1の厚みを例えば孔1010の直径の1/4以上、好ましくは半分以上、すなわち上記の例であれば5mm以上、好ましくは10mm以上になるように設計すると、減圧空間において外包材11の2面を離間させやすくできる。なお、孔1010の形状を略円形状以外にするのであれば、最も長い寸法となる方向に置き換えて同様に考えることができる。例えば略楕円形状であれば、孔1010の直径に代えて、長軸長さに置き換えればよい。
一方、減圧後に減圧空間が生じる寸法にするため、孔1010の任意の方向の寸法、例えば直径の下限は、例えばφ2mm以上、好ましくは4mm以上にすることができる。以上の知見によれば、外包材11に対する大気圧による押し込み力に鑑みると、孔1010の形状は、孔1010の面積に対して孔1010の外周長さを確保しやすい形状、例えば略円形状又は略楕円形状が好ましい。孔1010の形状を略円形状以外にする場合は、孔1010の直径に代えて、例えば(孔1010の外周長さ)/孔1010の面積)の値を指標にすることができる。
上述したように、空間12は芯材10の厚み方向について少なくとも一方側には非貫通である。このため、仮に減圧空間に空気が所定量以上残留していても、対流によって厚み方向の一方側から他方側に熱が伝達されることを抑制できる。このように、空間12を非貫通とすることは、例えば減圧工程による真空引きを高精度に行うことが困難な場合に好ましい。
図3(a)は減圧後の本実施例の真空断熱材1に収められている芯材10の形状の模式図、図3(b)は空間12を有しない比較例としての真空断熱材1Aに収められている芯材10の形状の模式図である。図1(b)に例示したように、本実施例の真空断熱材1には、複数の空間12を配することができ、例えば格子状に配置できる。真空断熱材1の上面視において、外包材11は、空間12が配置された箇所それぞれに加えて、外端1011において、厚み方向内側に押し込まれる力を受ける。すなわち外包材11は、空間12の外周及び外端1011それぞれで芯材10を押し込む力を与えることになる。このように、空間12によって、芯材10中央側領域においても押し込み力を与えることができるため、本実施例の真空断熱材1は、平滑性を向上し得る。このため、これを通じて美感を向上し得る。一方、比較例の真空断熱材1Aでは、外包材11は、芯材10端面、すなわち外端1001付近でのみ芯材10を厚み方向に押し込む。すなわち、芯材10の中央側領域は比較的凸な形状になり、本実施例に比して中央側が大きく膨らみやすい。
空間12の分布は、真空断熱材1の形状に相似した分布にすることができる。例えば本実施例のように芯材10が上面視において矩形状である場合は、空間12の分布を矩形状の繰り返し、すなわち実質的に格子状に配すると、真空断熱材1に均等に空間12を分布させやすいため好ましい。同様に、芯材10が略円形である場合は、実質的に同心円周上に空間12を配すると好ましい。
また、芯材10の外端1011の近傍には空間12を設けずに、芯材10の平面形状を保持しておくとよい。例えば本実施例においては、外端1011からの縦方向距離c、横方向距離cを、それぞれ直径φの0.5倍以上、好ましくは1.0倍以上にするとよい。外端1011近傍に空間12を設けると、外包材11が外端1011を外側に押して芯材10が破損したり、外端1011近傍の芯材10の量が少なくなってその他の製造工程で破損するおそれが生じるためである。また、外端1011を切り取るように空間12を設けると、外端1011の長さが増加することになるため、外包材11が厚み方向に延在する部分の面積が増加する。こうすると、外包材11による熱伝達が増加するため、好ましくない。以上から、例えば、外端1011から10mm以上は空間12を設けずに、平面形状を保持させると好ましい。なお、孔1010が略円形状以外の形状である場合は、上述したa,aと同様に考えることができる。
[吸着剤]
第一芯材100又は第二芯材101の層の間に、ゼオライト系等の吸着剤(不図示)を配置できる。こうすると、外包材11減圧後の残存気体を吸着することで、真空断熱材1の初期熱伝導率の低減に寄与したり、外包材11内部に侵入してきた気体を吸着することで、真空断熱材1の断熱性能の劣化抑制に寄与する。第二芯材101の間に吸着剤を配すると時間経過とともに空間12に集まる可能性があるため、第一芯材100の間に配すると好ましい。
[その他]
上述した真空断熱材1では、厚み方向の他方側(図1(c)では上側)の最外層を第二芯材101としたが、最外層又は略最外層を第一芯材100にしてもよい。これにより、外包材11が減圧工程後に第一芯材100に接触するように設計すると、効果的に外包材11の破断を抑制できる。但しこの場合、第一芯材100が薄いと、外包材11の押し込み力を第一芯材100が支持しきれずに破断するおそれがあり、厚いと空間12の減圧が効果的に行われないおそれがある。破断した第一芯材100が厚み方向に垂れて延在すると厚み方向の熱伝達が生じやすくなるため、破断を抑制しつつ、かつ減圧空間を形成できるように構成することが好ましい。なお、上述したように略最外層に第一芯材100を設けなければ、これらの設計を省略し得るため、減圧工程後の真空断熱材1を製造し易い。
実施例2の構成は、以下の点を除き実施例1と同様にできる。
図4は本実施例の真空断熱材1の側面断面図である。芯材10は、第二芯材101を厚み方向の一方側最外層から他方側の最外層まで積層して形成されており、空間12は一方側から他方側に貫通した貫通孔として形成されている。こうすることで、芯材10の量を更に抑制できるため、芯材10を通じた熱伝導をさらに抑制できる。但しこの場合、減圧空間に空気が所定量以上残っていると対流による熱伝達の影響が大きくなるため、例えば真空引きを高精度に行えるときに行うのが好ましい。
空間12が貫通孔であることから、外包材11が厚み方向の両側から減圧空間に向けて凸状に変形する。外包材11による熱伝達を抑制するため、これら2面の外包材11が離間するように構成するとよい。
実施例3の構成は、以下の点を除き実施例2と同様にできる。
図5は本実施例の真空断熱材1の側面断面図である。積層された芯材10の厚み方向について、一方側及び他方側それぞれの最外層を含む箇所には第二芯材101が積層された領域が存在し、かつ、中央側の1箇所又は2箇所以上には第一芯材100が単数又は複数積層された領域が存在する。
真空断熱材1には、上面視において重なる位置、かつ厚み方向の両側に空間12が設けられている。さらにそれら2つの空間12の間に第一芯材100が配されており、芯材10による熱伝導を抑制しつつ、減圧空間に残留した空気の対流による熱伝達を抑制できる。空間12の間に配される芯材は、空気の対流を抑制すればよいから、必ずしも第一芯材100である必要はなく、空間12と重なる部分以外に孔を設けた第二芯材101でもよい。
吸着剤は、中央側に積層されている第一芯材100の1箇所以上を2層以上にして、これら第一芯材100の間に配すると好ましい。このとき、真空断熱材1の上面視において、空間12に重なる領域を含んで吸着材を配すると、減圧空間に残留している空気を効果的に吸着できるためさらに好ましい。
また、第一芯材100の目付を第二芯材101の目付よりも大きくすると好ましい。第一芯材100には、空間12の途中に設けられて空気の対流を抑制したり、吸着剤を保持する機能がより期待されるため、対流の遮断や強度を確保すると好ましく、一方、第二芯材101には、熱伝導を抑制する機能がより期待されるため、芯材10の量を抑制すると好ましいからである。例えば、第一芯材100の目付を150g/m以上、又は180g/m以上とし、第二芯材101の目付を150g/m未満、又は120g/m以下にすることができる。
実施例4の構成は、以下の点を除き実施例1乃至3の何れかと同様にできる。
図6は本実施例の真空断熱材1の正面図、図7は図6のA−A線に沿って折り曲げられた本実施例の真空断熱材1のB−B線に沿った側面断面図である(但し、空間12の図示は省略している)。本実施例の真空断熱材1は、折り曲げられている。折り曲げ部分に相当する芯材10には空間が設けられており、これを折り曲げ用空間13と呼称する。折り曲げ用空間13の形成は、空間12と同様に孔を設けることで形成できる。折り曲げ用空間13を形成する孔の形状は、孔1010と同様にできるが、好ましくは、折り曲げ方向に長軸を有する略楕円形状である。例えば、図6に示すA−A線に沿って芯材10を折り曲げる場合、A−A線方向に長軸を有する略楕円形状の孔を芯材10に設けておくことができる。このように、長軸方向に折り曲げ用空間13を複数配すると、折り曲げを効果的に行えるため好ましい。なお、折り曲げ用空間13も減圧空間を形成し得るため、空間12と同様の効果を奏することができる。
本実施例では折り曲げ用空間13を芯材10の厚み方向に貫通するものにしているが、非貫通でも良い。折り曲げ方向の外側(山側)に開口する折り曲げ用空間13を設けると、折り曲げにより芯材10に角が発生することを抑制できるため、外包材11が角に沿って引き延ばされて破断することを抑制できる。一方、折り曲げ方向の内側(谷側)に開口する折り曲げ用空間13を設けると、折り曲げにより芯材10に出っ張りが生じることを抑制できるため、折り曲げ部分近傍に他の部材等を配置し難くなることを抑制できる。
また、折り曲げ方向の内側(谷側)に開口する折り曲げ用空間13を設けると、折り曲げに伴い外包材11が「余り」、真空断熱材1の厚み方向内側に押し込まれることがある。このため、このようにするときは、折り曲げ用空間13を貫通孔にしたり、折り曲げ用空間13を分割する第一芯材100又は第二芯材101の積層位置を厚み方向中央より山側寄りにすることで、外包材11が内側に押し込まれても、減圧空間で他の部材から離間するようにできる。
実施例5の構成は、以下の点を除き実施例1乃至4の何れかと同様にできる。
図8は本実施例の芯材10の正面図、図9は図8のC−C線断面斜視図である。本実施例の折り曲げ用空間13は略楕円形状であり、円周上に複数が並び、折り曲げ用空間13それぞれの長軸方向が円周方向を向いている。こうすることで、芯材10の略円形の領域を、厚み方向の一方に凸させるよう曲げることができる。図8に例示するように折り曲げ用空間13の並ぶ円の内側に空間12を配置しても良いし、配置しなくても良い。
本実施例は、各実施例の真空断熱材1を備える機器の一例である冷蔵庫2に関する。図10は冷蔵庫2の正面図、図11は冷蔵庫の扉6の断面図である。
冷蔵庫2は、冷蔵室扉6a,6b、冷凍室扉7a,7b,8、野菜室扉9を有する。扉6−9の何れにも真空断熱材1を適宜配することができるが、本実施例では冷蔵室扉6に実施例1の真空断熱材1を配する場合を説明する。
冷蔵室扉6は、冷蔵庫2の正面側に設けられた鋼板60と、鋼板60の背面側に空間を画定する側板61と、鋼板60と側板61との間に取り付けられた真空断熱材1及び発泡断熱材62を有する。真空断熱材1は、空間12を設けた側の面を発泡断熱材62に向け、略最外層が第一芯材100である側の面を鋼板60に向けて取付けられている。
発泡断熱材62の充填に伴い、真空断熱材1の発泡断熱材62側の面には押し込み力が加えられる。すると、外包材11のうち、空間12に重なっている部分は厚み方向内側に押し込まれて移動するが、この移動に伴いできた空間に発泡断熱材62が充填されるため、外包材11近傍に空気層やボイドができることを抑制できる。また、最外層が第一芯材100であるために凹が少ない側の面が鋼板60に向いているため、鋼板60と真空断熱材1との間に空気層ができることを抑制できる。仮に、真空断熱材1の取付向きを反対にすると、外包材11のうち、空間12に重なっている部分と鋼板60との間に凹が生じて、結果として空気層が生じるおそれがある。
真空断熱材1は、その他の実施例の物等、本発明の思想の範囲に属するその他の物を適用しても良いし、冷凍室扉7,8や野菜室扉9又はその他の箇所に設けても良い。同様の取付構成を任意の機器に適用可能であることは、当業者に明らかである。
1・・・真空断熱材
10・・・芯材
100・・・第一芯材
1001・・・外端
101・・・第二芯材
1010・・・孔
1011・・・外端
11・・・外包材
12・・・空間
13・・・折り曲げ用空間
2・・・冷蔵庫
6・・・冷蔵室扉
7・・・冷凍室扉
8・・・冷凍室扉
9・・・野菜室扉
1A・・・比較例の真空断熱材

Claims (8)

  1. 孔を有する第二芯材を厚み方向に積層した芯材と、
    樹脂層を含んで形成され、前記芯材を収納した外包材と、を有し、
    前記外包材内部が大気圧未満の圧力であり、
    前記芯材及び前記外包材で囲まれた減圧空間を有する真空断熱材。
  2. 前記外包材の上面視において、前記外包材のうち、前記外包材及び前記空間が重なっている部分が、前記外包材の他の部分及び前記芯材に対して離間していることを特徴とする請求項1に記載の真空断熱材。
  3. 前記外包材内の圧力下における前記芯材の厚みは、前記孔の寸法のうち最も長い方向の寸法の1/4以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の真空断熱材。
  4. 前記第二芯材に設けられた前記孔の総面積は、前記第二芯材が大気圧下にある状態で、前記第二芯材の面積及び前記孔の総面積の和に対して、50%以下の値であることを特徴とする請求項1乃至3何れか一項に記載の真空断熱材。
  5. 前記空間は、厚み方向の一方側及び他方側それぞれに設けられており、
    該一方側及び他方側の空間の間に、シート状の第一芯材、又は、当該真空断熱材の上面視において前記空間と重なる部分以外の部分に孔を有する第二芯材を配したことを特徴とする請求項1乃至4何れか一項に記載の真空断熱材。
  6. 前記一方側及び他方側の空間の間に設けた第一芯材又は第二芯材の目付は、当該真空断熱材のその他の部分の前記第一芯材及び第二芯材の目付よりも実質的に大きいことを特徴とする請求項5に記載の真空断熱材。
  7. 前記孔の任意の方向の寸法が2mm以上であることを特徴とする請求項1乃至6何れか一項に記載の真空断熱材。
  8. 請求項1乃至6何れか一項に記載の真空断熱材と、
    該真空断熱材を取付ける取付部と、を有し、
    前記真空断熱材は、シート状の第一芯材を略最外層に有し、該略最外層の側を前記取付部に取付けたことを特徴とする機器。
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