JP2016171678A - ワイヤーハーネス支持体、ワイヤーハーネス及びハーネス保護材 - Google Patents
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Abstract
【課題】電線を保護する保護部材と棒状の固定部材とをより簡単な構成で固定する技術を提供すること。【解決手段】ワイヤーハーネス支持体100は、固定部材2と、第一板状部31と第一板状部31から突出して形成された一対の第二板状部32とを含み、一対の第二板状部32の少なくとも一方に形成された固定用係止部33を含む、保護部材3と、固定用係止部33に引っ掛かることが可能に形成され、固定用係止部33に引っ掛かった状態において保護部材3とともに固定部材2の周囲を囲む長尺部4と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、棒状の固定部材にワイヤーハーネスを組み付ける方法に関する。
自動車等の車両に搭載されるワイヤーハーネスにおいて、電線が、棒状の固定部材に固定されることがある。例えば、電線が、インストルメントパネルの裏側に配設されるリインフォースメント(固定部材)に固定されることがある。
また、電線を保護する保護部材として、例えば、特許文献1には、直線状に敷設された電線束を支持する板状の保護部材が示されている。特許文献1では、複数の板状部分の間に中空構造が形成された中空板材(プラスチックダンボールシート)によって形成された保護部材が示されている。
ここで、特許文献1には、保護部材を、複数のクランプを用いて固定部材に固定することが示されている。しかしながら、リインフォースメント等の棒状の固定部材に対して、より簡単な構成で保護部材を固定することが望まれている。
本発明は、電線を保護する保護部材と棒状の固定部材とをより簡単な構成で固定する技術を提供することを目的とする。
第1態様に係るワイヤーハーネス支持体は、棒状の固定部材と、一方面側に電線を配設可能な第一板状部と前記第一板状部から他方面側に突出して形成された一対の第二板状部とを含み、前記一対の第二板状部の少なくとも一方に形成された固定用係止部を含む、保護部材と、前記固定用係止部に引っ掛かることが可能に形成され、前記固定用係止部に引っ掛かった状態において前記保護部材とともに前記固定部材の周囲を囲む長尺部と、を備える。
第2態様に係るワイヤーハーネス支持体は、第1態様に係るワイヤーハーネス支持体の一態様である。第2態様に係るワイヤーハーネス支持体においては、前記固定用係止部は、前記長尺部を引っ掛け可能な第一スリット部と、前記第一スリット部から前記第二板状部の外縁部に達し、前記第二板状部の外縁部側から前記第一スリット部側に向けて徐々に幅が狭くなるように形成された第二スリット部と、を含む。
第3態様に係るワイヤーハーネス支持体は、第1態様又は第2態様に係るワイヤーハーネス支持体の一態様である。第3態様に係るワイヤーハーネス支持体においては、前記長尺部には、前記固定用係止部の周縁部に当接することで前記固定用係止部の貫通方向の少なくとも一方向において前記長尺部の移動を規制する規制部が形成されている。
第4態様に係るワイヤーハーネス支持体は、第1態様から第3態様のいずれか1つに係るワイヤーハーネス支持体の一態様である。第4態様に係るワイヤーハーネス支持体においては、前記一対の第二板状部の一方には、前記固定用係止部が形成され、前記一対の第二板状部の他方には、前記長尺部が形成されている。
第5態様に係るワイヤーハーネス支持体は、第1態様から第3態様のいずれか1つに係るワイヤーハーネス支持体の一態様である。第5態様に係るワイヤーハーネス支持体においては、前記固定用係止部は、前記一対の第二板状部の両方に形成され、前記長尺部が、前記保護部材と別体の部材であり、一方の前記固定用係止部から他方の前記固定用係止部にかけわたされた状態で前記固定用係止部に引っ掛かって、前記保護部材とともに前記固定部材の周囲を囲む。
第6態様に係るワイヤーハーネス支持体は、第1態様から第3態様のいずれか1つに係るワイヤーハーネス支持体の一態様である。第6態様に係るワイヤーハーネス支持体においては、前記固定用係止部は、前記一対の第二板状部の一方に形成され、前記第二板状部の一方の主面側から他方の主面側へ貫通して形成され、前記長尺部は、前記保護部材の外周側において前記固定部材に少なくとも1回巻き付けられた状態で、その巻きはじめ側の部分と巻き終わり側の部分とが前記固定用係止部に引っ掛かって前記保護部材とともに前記固定部材の周囲を囲む。
第7態様に係るワイヤーハーネス支持体は、第1態様から第6態様のいずれか1つに係るワイヤーハーネス支持体の一態様である。第7態様に係るワイヤーハーネス支持体においては、前記保護部材は、複数の板状部分と前記複数の板状部分の間に配設されて前記複数の板状部分の間に中空空間を形成する介在部分とを含む中空板材によって形成されている。
第8態様に係るワイヤーハーネスは、第1態様から第7態様のいずれか1つに係るワイヤーハーネス支持体と、前記保護部材の一方面側に配設された電線と、を備える。
第9態様に係るハーネス保護材は、一方面側に電線を配設可能な第一板状部と前記第一板状部から他方面側に突出して形成された一対の第二板状部とを含み、前記一対の第二板状部の少なくとも一方に形成された固定用係止部を含む、保護部材と、前記固定用係止部に引っ掛かることが可能に形成され、前記固定用係止部に引っ掛かった状態において前記保護部材との間に棒状の部材を配設可能な長尺部と、を備える。
上記の各態様において、ワイヤーハーネス支持体では、固定用係止部に長尺部が引っ掛かることで、保護部材と長尺部とが固定部材の周囲を囲む。この場合、固定部材を保護部材と長尺部との間に配設させることで保護部材と固定部材とを固定できる。このため、保護部材と固定部材とをより簡単な構成で固定できる。
また、第2態様において、固定用係止部は、第一スリット部と第二スリット部とを含む。この場合、第二板状部の外縁部から第二スリット部を通して第一スリット部に長尺部を引っ掛けることで、保護部材と固定部材とを固定できる。
また、第3態様において、長尺部には、固定用係止部の周縁部に当接することで固定用係止部の貫通方向の少なくとも一方向において長尺部の移動を規制する規制部が形成されている。この場合、固定用係止部から長尺部が抜けてしまうことを抑制できる。
また、第4態様において、一対の第二板状部の一方には、固定用係止部が形成され、一対の第二板状部の他方には、長尺部が形成されている。この場合、長尺部を保護部材の一部を用いて作ることができる。
また、第5態様において、固定用係止部は、一対の第二板状部の両方に形成されている。この場合、長尺部を用いて一対の第二板状部同士を近付けることができる。
また、第6態様において、固定用係止部は、一対の第二板状部の一方に形成されている。また、長尺部は、保護部材の外周側において固定部材に少なくとも1回巻き付けられた状態で、保護部材とともに固定部材の周囲を囲む。この場合、長尺部と1つの固定用係止部とで保護部材を固定部材に固定できる。
また、第7態様において、保護部材は、複数の板状部分と介在部分とを含む中空板材によって形成されている。この場合、保護部材は、中空構造を有するため、強度の割に比較的軽量である。また、中空板材に使用される材料も強度の割に少ない。その結果、材料費を抑制することができる。
また、第8態様のワイヤーハーネスにおいては、固定部材が保護部材と長尺部との間に配設されることで保護部材と固定部材とが固定される。このため、保護部材と固定部材とをより簡単な構成で固定できる。
また、第9態様のハーネス保護材においては、長尺部が固定用係止部に引っ掛かった状態において、長尺部と保護部材との間に棒状の部材が配設可能となる。この場合、例えば、棒状の固定部材を保護部材と長尺部との間に配設させることで保護部材と固定部材とを固定できる。このため、保護部材と固定部材とをより簡単な構成で固定できる。
以下、添付の図面を参照しつつ、実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具現化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<第1実施形態>
まず、図1〜8を参照しつつ、第1実施形態に係るワイヤーハーネス支持体100及びワイヤーハーネス101について説明する。ワイヤーハーネス支持体100は、棒状の固定部材2と保護部材3と長尺部4とを備える。また、ワイヤーハーネス101は、ワイヤーハーネス支持体100と電線9とを備える。なお、保護部材3と長尺部4とを備えるものを、ハーネス保護材と称することも考えられる。ワイヤーハーネス支持体100において、保護部材3は、長尺部4によって固定部材2に取り付けられている。ワイヤーハーネス支持体100及びワイヤーハーネス101は、例えば、自動車等の車両に搭載される。
まず、図1〜8を参照しつつ、第1実施形態に係るワイヤーハーネス支持体100及びワイヤーハーネス101について説明する。ワイヤーハーネス支持体100は、棒状の固定部材2と保護部材3と長尺部4とを備える。また、ワイヤーハーネス101は、ワイヤーハーネス支持体100と電線9とを備える。なお、保護部材3と長尺部4とを備えるものを、ハーネス保護材と称することも考えられる。ワイヤーハーネス支持体100において、保護部材3は、長尺部4によって固定部材2に取り付けられている。ワイヤーハーネス支持体100及びワイヤーハーネス101は、例えば、自動車等の車両に搭載される。
また、本実施形態では、ワイヤーハーネス支持体100が、複数の板状部分38と介在部分39とを含む中空板材30によって形成された保護部材3を備える事例について説明する。
図1は、車両80における固定部材2の配設箇所を示す説明図である。図2は、ワイヤーハーネス支持体100の斜視図である。図3は、保護部材3を形成する中空板材30の部分切欠き斜視図である。図4は、保護部材3の展開平面図である。図5は、保護部材3の一部拡大展開平面図である。図6は、保護部材3の斜視図である。図7は、ワイヤーハーネス支持体100の正面図である。図8は、ワイヤーハーネス支持体100を含むワイヤーハーネス101の斜視図である。図9は、ワイヤーハーネス支持体100を含むワイヤーハーネス101の平面図である。なお、図2,4〜9において、保護部材3は簡略化して示されている。
<ワイヤーハーネス支持体:固定部材>
ワイヤーハーネス支持体100は、棒状の固定部材2を備える。棒状の固定部材2としては、例えば、円柱状に形成された固定部材2又は筒状に形成された固定部材2等が考えられる。本実施形態では、図1に示されるように、固定部材2が、車両のインストルメントパネルの裏側に車両の幅方向に延びるように配設されるリインフォースメント(インパネ用リインフォースメント)である事例について説明する。
ワイヤーハーネス支持体100は、棒状の固定部材2を備える。棒状の固定部材2としては、例えば、円柱状に形成された固定部材2又は筒状に形成された固定部材2等が考えられる。本実施形態では、図1に示されるように、固定部材2が、車両のインストルメントパネルの裏側に車両の幅方向に延びるように配設されるリインフォースメント(インパネ用リインフォースメント)である事例について説明する。
<ワイヤーハーネス支持体:保護部材>
ワイヤーハーネス支持体100は、保護部材3を備える。本実施形態では、上述のように、保護部材3は、中空空間が形成された中空板材30によって形成されている。まず、図3を参照しつつ中空板材30について説明する。
ワイヤーハーネス支持体100は、保護部材3を備える。本実施形態では、上述のように、保護部材3は、中空空間が形成された中空板材30によって形成されている。まず、図3を参照しつつ中空板材30について説明する。
中空板材30は、例えば、樹脂で構成された部材であることが考えられる。また、中空板材30は、折り曲げ可能な部材であることが考えられる。
本実施形態では、図3に示されるように、中空板材30は、複数(ここでは2つ)の板状部分38と、複数の板状部分38の間に配設されて複数の板状部分38の間に中空空間を形成する介在部分39とを含む。
複数の板状部分38及び介在部分39を形成する材質は特に限定されない。即ち、複数の板状部分38及び介在部分39は、紙によって形成されていてもよいし、樹脂によって形成されていてもよいし、また、これらの組み合わせによって構成されていてもよい。複数の板状部分38及び介在部分39の少なくとも1つを紙によって形成する場合には、その表面に撥水処理等を施すことが好ましい。
板状部分38は、平板状に形成されている。複数の板状部分38は、介在部分39を介して間隔をあけた状態で連結されている。
ここでは、複数の板状部分38の間に、複数の介在部分39が相互間に間隔をあけた並列状態で設けられている。
各介在部分39は、細長い板状に形成されており、両側の板状部分38に対して直交する姿勢で、当該板状部分38に対して繋がっている。
このため、中空板材30を、介在部分39の延在方向に対して直交する面で切断すると、一対の板状部分38の間に複数の介在部分39が並列状に存在するはしご状断面を示す。
このような中空板材30は、例えば、はしご状断面に応じた押出孔から樹脂を押出す押出成型装置によって、連続的に製造することができ、これにより、板材を容易に低コストで製造することができる。或いは、並列状態に配設される複数の介在部分39の両側部に、2つ板状部分38を熱溶着、接着剤等で接合することによっても、中空板材30を製造することができる。
中空構造を有する板材の例は上記例に限られない。例えば、板材は、複数の板状部の間に、山部と谷部とが波状に連続する介在部が挟込まれた構成であってもよい。或は、板材は、複数の板状部の間に存在する介在部が三角柱等の多角柱状の中空形状を形成するものであってもよく、特に、ハニカム構造を形成するものであってもよい。
これらの中空構造を有する板材のうち樹脂によって形成されたものは、プラスチックダンボールと呼ばれることもある。
中空板材30を材料として保護部材3を形成することにより、以下の利点を得ることができる。即ち、中空板材30は、複数の介在部分39が間隙を設けて並列に配置されているため、介在部分39の延在方向に沿って曲がり難い反面、介在部分39の並列方向に沿って曲がり易い。この際に、中空板材30は、介在部分39を挟み込む一方の板状部分38のうち介在部分39と接していない部分に介在部分39の延在方向に沿ってスリットを設けることで、他方の板状部分38のうちスリットに対向する部分を折り目としてさらに曲がり易くなる。また、中空構造を形成する構造体によって、中空板材30の強度は優れたものとなっている。さらに、中空板材30は、中空構造を有するため、強度の割に比較的軽量である。また、中空板材30に使用される材料も、強度の割に少ない。このため、材料費を抑えることができる。
そして、中空板材30により形成される保護部材3は、一方面301側に電線9を配設可能な第一板状部31と第一板状部31から他方面302側に突出して形成された一対の第二板状部32とを含む。ここでは、1枚の中空板材30が断面多角形状に折り曲げられることで保護部材3が形成される。
また、保護部材3における一対の第二板状部32の少なくとも一方には固定用係止部33が形成されている。なお、本実施形態は、一対の第二板状部32の一方に固定用係止部33が形成され、一対の第二板状部32の他方に長尺部4が形成されている場合の事例である。ちなみに、長尺部4は、固定用係止部33に引っ掛かることが可能に形成されている。
<ワイヤーハーネス支持体:保護部材(第一板状部)>
保護部材3における第一板状部31について説明する。本実施形態では、第一板状部31は、平板状に形成された部分である。しかしながら、第一板状部31が、固定部材2の外周面に沿うように湾曲して曲げられている場合等も考えられる。
保護部材3における第一板状部31について説明する。本実施形態では、第一板状部31は、平板状に形成された部分である。しかしながら、第一板状部31が、固定部材2の外周面に沿うように湾曲して曲げられている場合等も考えられる。
そして、第一板状部31の一方面301側には、図8に示されるように、電線9が配設される。また、第一板状部31の他方面302側には、図2,8に示されるように、固定部材2が配設される。なお、第一板状部31の一方面301の裏側の面が、第一板状部31の他方面302である。
<ワイヤーハーネス支持体:保護部材(一対の第二板状部)及び長尺部>
次に、保護部材3における一対の第二板状部32について説明する。本実施形態において、一対の第二板状部32は、第一板状部31の両側から他方面302側に突出して形成されている。そして、第一板状部31及び一対の第二板状部32によって成される溝には、固定部材2が通される。
次に、保護部材3における一対の第二板状部32について説明する。本実施形態において、一対の第二板状部32は、第一板状部31の両側から他方面302側に突出して形成されている。そして、第一板状部31及び一対の第二板状部32によって成される溝には、固定部材2が通される。
ここでは、図4に示されるように、長尺部4及び固定用係止部33が形成された1枚の中空板材30が折り曲げられることで、保護部材3が作られる。このため、一対の第二板状部32は、1枚の中空板材30の中間部分よりも外縁部側の部分が中間部分から起立するように折り曲げられることによって形成される。なお、この場合、1枚の中空板材30の中間部分は、第一板状部31を成す。
そして、本実施形態では、一対の第二板状部32の一方には、長尺部4が形成されている。また、一対の第二板状部32の他方には、固定用係止部33が形成されている。
まず、長尺部4について説明する。本実施形態では、保護部材3を形成する中空板材30の一部が長尺部4を成す場合が示されている。即ち、保護部材3及び長尺部4は、同じ中空板材30によって構成されていると。以下、便宜上、必要に応じて、長尺部4が形成された第二板状部32を第二板状部321と、固定用係止部33が形成された第二板状部32を第二板状部322と、区別して称する。
本実施形態において、長尺部4は、第二板状部321の一部が切り起こされて形成される。ここでは、図4に示されるように、長尺部4は、第二板状部321の外縁部の一部を含む部分が切り起こされることで形成される。より具体的には、長尺部4は、第二板状部321の外縁部から中央部分側に向かう切れ目と、この切れ目の中央部分側から保護部材3の長手方向に沿う切れ目と、によって囲まれた部分が起こされることで形成される。
ワイヤーハーネス支持体100においては、長尺部4が、保護部材3の長手方向に沿うように第二板状部321の一部が切り起こされることで形成される。そして、図6に示されるように、第二板状部321に形成された長尺部4が、根元側の部分を起点に第二板状部322側へ曲げられることで、後述する固定用係止部33に引っ掛けられる。
また、ワイヤーハーネス支持体100において、長尺部4の寸法(保護部材3の長手方向における寸法)は、保護部材3の幅方向(長手方向に直交する方向)における第一板状部31の寸法と同じ若しくはそれよりも大きいことが好ましい。この場合、第二板状部321に形成された長尺部4を、より確実に第二板状部322に形成された固定用係止部33に引っ掛けることが可能になる。
また、本実施形態において、長尺部4には、固定用係止部33に引っ掛かった状態で固定用係止部33の貫通方向の少なくとも一方向において長尺部4の移動を規制する規制部41が形成されている。ここでは、図5に示されるように、規制部41は、長尺部4における第一板状部31側の外縁部から長尺部4の中央部分側に向かうスリットである。例えば、規制部41は、長尺部4の一部が切り取られることで形成されることが考えられる。
また、本実施形態では、図4に示されるように、規制部41は、長尺部4の外縁部側の部分から長尺部4の中央部分側に向かうにつれ徐々にその幅が狭くなるように形成されている。なお、規制部41が、長尺部4の外縁部側の部分から長尺部4の中央部分側にまでその幅が一定のスリットである場合等も考えられる。
次に、第二板状部322に形成された固定用係止部33について説明する。固定用係止部33は、長尺部4が引っ掛けられる部分である。本実施形態では、固定用係止部33は、第二板状部322の外縁部から第二板状部322の中央部分側に向かうスリットである。この場合、長尺部4を第二板状部322の外縁部側から固定用係止部33に通すことができる。なお、固定用係止部33が、第二板状部322の外縁部に形成されていない場合、即ち、固定用係止部33が、第二板状部322の中央部分に形成された孔である場合も考えられる。
また、本実施形態において、固定用係止部33は、第二板状部322の一方の主面側から他方の主面側に貫通している。しかしながら、保護部材3が中空板材30によって構成されている場合において、固定用係止部33が、第二板状部322における2つの板状部分38のうちの内側(第一板状部31側)の板状部分38のみを貫通するように形成されている場合も考えられる。
また、本実施形態においては、図4に示されるように、固定用係止部33の第二板状部322の外縁部側の部分は、その幅が、長尺部4の厚みよりも大きくなるように形成されている。この場合、長尺部4の厚みよりも固定用係止部33の第二板状部322の外縁部側の部分の幅が大きいため、第二板状部32から容易に長尺部4を固定用係止部33に通すことができる。
また、本実施形態において、長尺部4は、規制部41で固定用係止部33に引っ掛かる。規制部41が固定用係止部33に係止する状態において、規制部41は固定用係止部33の周縁部に当接する。ここでは、規制部41が、固定用係止部33の第二板状部322の一方の主面側の周縁部と他方の主面側の周縁部とに当接するため、固定用係止部33の貫通方向における長尺部4の移動が規制される。
また、本実施形態では、固定用係止部33は、保護部材3の長手方向における固定用係止部33の寸法(以下、固定用係止部33の幅と称する)は、長尺部4の厚みよりも小さい部分を含むことが考えられる。ちなみに、長尺部4の厚みは、長尺部4の一方側の主面から他方側の主面に向かう方向における寸法、ここでは、中空板材30の一方の板状部分38から他方の板状部分38に向かう方向における寸法と一致する。この場合、ワイヤーハーネス支持体100においては、長尺部4が、固定用係止部33におけるその幅が長尺部4の厚みよりも小さい部分に通されることで、固定用係止部33に当接し、固定用係止部33の幅と同じ厚みになるまで長尺部4が変形する。そして、元の形状に戻ろうとする長尺部4が、固定用係止部33の内縁部に強く当接することで、固定用係止部33に長尺部4が引っ掛かった状態が作られる。
また、ここでは、固定用係止部33は、第二板状部322の外縁部側から中央部分側に向かうにつれ徐々にその幅が小さくなるように形成されている。この場合、固定用係止部33の第二板状部322の外縁部側から通された長尺部4は、第二板状部322の中央側の部分に近付けられるにつれ、固定用係止部33の内縁部に徐々に強く当接する。従って、本実施形態では、簡単に、かつ、強固に長尺部4を固定用係止部33に引っ掛けることが可能となる。
また、図2,4に示されるように、本実施形態では、保護部材3が、2つの長尺部4及び2つの固定用係止部33を含む場合の事例が示されている。しかしながら、保護部材3が、1つの長尺部4及び1つの固定用係止部33を含む場合又は3つ以上の長尺部4及び3つ以上の固定用係止部33を含む場合等も考えられる。
<ワイヤーハーネス支持体>
図2,7に示されるように、本実施形態では、保護部材3の長尺部4が固定用係止部33に引っ掛かった状態において、保護部材3及び長尺部4は、固定部材2の周囲を囲む。なお、ここでは、保護部材3と長尺部4とが固定部材2の周囲を四方から囲んでいる。このため、固定部材2が保護部材3から外れてしまうことが抑制される。即ち、本実施形態のワイヤーハーネス支持体100では、固定部材2を保護部材3と長尺部4との間に配設させることで保護部材3と固定部材2とを固定できるため、保護部材3と固定部材2とをより簡単な構成で固定できる。
図2,7に示されるように、本実施形態では、保護部材3の長尺部4が固定用係止部33に引っ掛かった状態において、保護部材3及び長尺部4は、固定部材2の周囲を囲む。なお、ここでは、保護部材3と長尺部4とが固定部材2の周囲を四方から囲んでいる。このため、固定部材2が保護部材3から外れてしまうことが抑制される。即ち、本実施形態のワイヤーハーネス支持体100では、固定部材2を保護部材3と長尺部4との間に配設させることで保護部材3と固定部材2とを固定できるため、保護部材3と固定部材2とをより簡単な構成で固定できる。
また、本実施形態において、長尺部4には、固定用係止部33の周縁部に当接することで固定用係止部33の貫通方向の少なくとも一方向において長尺部4の移動を規制する規制部41が形成されている。ここでは、規制部41が固定用係止部33における第二板状部322の一方の主面側及び他方の主面側の周縁部に当接可能なスリットに形成されている。このため、長尺部4が、固定用係止部33の貫通方向において第二板状部322の一方の主面側から他方の主面側へ移動すること及び第二板状部322の他方の主面側から一方の主面側へ移動することが、規制部41が固定用係止部33に当接することで抑制される。この場合、固定用係止部33から長尺部4が抜けてしまうことを抑制できる。
また、本実施形態において、一対の第二板状部32の一方には、固定用係止部33が形成され、一対の第二板状部32の他方には、長尺部4が形成されている。ここでは、長尺部4は、第二板状部321の一部を切り起こすことで設けることができる。この場合、長尺部4を保護部材3の一部を用いて作ることができる。
また、本実施形態において、保護部材3は、複数の板状部分38と介在部分39とを含む中空板材30によって形成されている。この場合、保護部材3は、中空構造を有するため、強度の割に比較的軽量である。また、中空板材30に使用される材料も、強度の割に少ない。その結果、材料費を抑制することができる。
<ワイヤーハーネス>
次に、図8,9を参照しつつ、ワイヤーハーネス101について説明する。ワイヤーハーネス101は、ワイヤーハーネス支持体100と電線9とを備える。電線9は、保護部材3の一方面301側に配設されている。なお、本実施形態では、ワイヤーハーネス101は、複数の電線9を備える。
次に、図8,9を参照しつつ、ワイヤーハーネス101について説明する。ワイヤーハーネス101は、ワイヤーハーネス支持体100と電線9とを備える。電線9は、保護部材3の一方面301側に配設されている。なお、本実施形態では、ワイヤーハーネス101は、複数の電線9を備える。
ワイヤーハーネス101において、電線9は、例えば、芯線91と芯線91の周囲を覆う絶縁被覆92とを備える絶縁電線であることが考えられる。芯線91は、例えば、銅又はアルミニウム等の金属を主成分とする部材であることが考えられる。また、絶縁被覆92は、例えば、ポリエチレン又は塩化ビニル等を主成分とする合成樹脂の部材であることが考えられる。
図9に示される例では、複数の電線9がクランプ99によって固定部材2に固定される場合が示されている。クランプ99は、例えば、複数の電線9の周囲に巻回されたベルト部とベルト部を固定部材2に固定するクリップ部とを含む。従って、ここでは、固定部材2には、クランプ99を固定するクランプ用固定孔が形成されており、該クランプ用固定孔は、保護部材3の第一板状部31によって覆われない位置に形成されていることが考えられる。なお、保護部材3の第一板状部31にクランプ用の貫通孔が形成され、固定部材2におけるこの貫通孔に重なる位置にクランプ用固定孔が形成される場合も考えられる。なお、図9において、クランプ99は、仮想線(二点鎖線)で示されている。
ワイヤーハーネス101においては、複数の電線9が、保護部材3の第一板状部31に配設される。これにより、第一板状部31が電線9と固定部材2との間に介在することで、電線9が固定部材2に接触することが抑制される。このため、固定部材2におけるバリ等によって生じたエッジ部分に電線9が接触し、傷つくことを抑制できる。
また、図9に示される例では、保護部材3は、固定部材2の延在方向における一部の領域を覆う場合が示されている。しかしながら、保護部材3は、固定部材2の延在方向における全部の領域を覆う場合、即ち、保護部材3が固定部材2の全長に亘って設けられている場合も考えられる。また、固定部材2の延在方向における一部の領域を覆う保護部材3が、固定部材2の延在方向において複数並べられる場合も考えられる。この場合、電線の保護を必要とする部分のみに、保護部材3を配設することも可能となる。
ワイヤーハーネス101においても、固定部材2を保護部材3と長尺部4との間に配設させることで保護部材3と固定部材2とを固定できるため、保護部材3と固定部材2とをより簡単な構成で固定できる。
また、ワイヤーハーネス101においては、保護部材3の一部を用いて長尺部4が形成されるため、保護部材3と固定部材2とを固定するためのクランプの数を減らすこと又はクランプを不要とすることができ、ワイヤーハーネス101を構成する部品点数を削減することができる。
<第2実施形態>
次に、図10〜13を参照しつつ、第2実施形態に係るワイヤーハーネス支持体200について説明する。ワイヤーハーネス支持体200は、保護部材3と異なる構造の保護部材3A及び長尺部4Aを含む。図10は、ワイヤーハーネス支持体200の斜視図である。図11は、ワイヤーハーネス支持体200の正面図である。図12は、保護部材3Aの展開平面図である。図13は、保護部材3Aの一部拡大展開平面図である。なお、図10〜13において、図1〜9に示される構成要素と同じ構成要素には、同じ参照符号が付されている。また、図10〜13において、保護部材3Aは簡略化して示されている。以下、本実施形態における第1実施形態と異なる点について説明する。
次に、図10〜13を参照しつつ、第2実施形態に係るワイヤーハーネス支持体200について説明する。ワイヤーハーネス支持体200は、保護部材3と異なる構造の保護部材3A及び長尺部4Aを含む。図10は、ワイヤーハーネス支持体200の斜視図である。図11は、ワイヤーハーネス支持体200の正面図である。図12は、保護部材3Aの展開平面図である。図13は、保護部材3Aの一部拡大展開平面図である。なお、図10〜13において、図1〜9に示される構成要素と同じ構成要素には、同じ参照符号が付されている。また、図10〜13において、保護部材3Aは簡略化して示されている。以下、本実施形態における第1実施形態と異なる点について説明する。
ワイヤーハーネス支持体200は、固定部材2と保護部材3Aと長尺部4Aとを備える。なお、保護部材3Aにおける第一板状部31及び一対の第二板状部32と固定部材2とは、第1実施形態と同様であるためその説明を省略する。
本実施形態では、保護部材3Aは、一対の第二板状部32の両方に形成された固定用係止部33Aを含む点で異なる。また、固定用係止部33Aが、第一スリット部331と第二スリット部332とを含む点も異なる。また、長尺部4Aが、保護部材3Aと別体の部材である点も異なる。
はじめに、長尺部4Aについて説明する。図10,11に示されるように、本実施形態において、長尺部4Aは、ひも状の部材である。長尺部4Aとしては、例えば、樹脂製のひもである場合又はゴム製のひもである場合等が考えられる。また、本実施形態でも、長尺部4Aには、規制部41Aが形成されている。
ここでは、規制部41Aは、長尺部4Aにおける規制部41A以外の部分よりもその外形が大きく形成されている。例えば、規制部41Aが、長尺部4Aにおける結び目である場合が考えられる。しかしながら、長尺部4Aにテープ等の別部材を取り付けることで規制部41Aが設けられる場合も考えられる。
次に、固定用係止部33Aについて説明する。本実施形態において、固定用係止部33Aは、一対の第二板状部32の両方に形成されている。なお、ここでは、図12に示されるように、一対の第二板状部32それぞれに2つずつ固定用係止部33Aが形成されている場合の事例である。即ち、ここでは、保護部材3Aには、4つの固定用係止部33Aが形成されている。しかしながら、保護部材3Aに上記以外の数の固定用係止部33Aが形成されている場合も考えられる。
本実施形態において、固定用係止部33Aは、第二板状部32の一方の主面側から他方の主面側へ貫通している。
なお、第1実施形態と同様、保護部材3Aが、中空板材30によって構成されている場合、固定用係止部33Aが、第二板状部322における2つの板状部分38のうちの内側(第一板状部31側)の板状部分38のみを貫通するように形成されている場合も考えられる。この場合、後述する長尺部4Aは、固定用係止部33Aに通された後、中空板材30の介在部分39間を通って外部へ引き出されることが考えられる。
また、本実施形態において、固定用係止部33Aは、第一スリット部331と第二スリット部332とを含む。第一スリット部331は、長尺部4Aを引っ掛け可能な部分である。本実施形態では、図13に示されるように、第一スリット部331は、長尺部4Aにおける規制部41A以外の部分を挿通可能に形成されている。
即ち、第一スリット部331の幅は、長尺部4Aの規制部41Aの最大幅又は最小幅よりも小さくなるように形成されていることが考えられる。
また、第一スリット部331の幅は、長尺部4Aにおける規制部41A以外の部分の最小幅と同じ又はこれよりも小さいことが考えられる。この場合、後述する第二スリット部332から通された長尺部4Aは、変形しつつ第一スリット部331に通される。そして、第一スリット部331を挿通後に、長尺部4Aが元の形状に戻る又は戻ろうとすることで第一スリット部331の内周縁部に強く当接し、引っ掛かる。
また、本実施形態では、第一スリット部331は、円形状に形成されている。しかしながら、第一スリット部331が、三角形状又は筋状等の他の形状に形成されている場合も考えられる。
次に、第二スリット部332について説明する。第二スリット部332は、第一スリット部331から第二板状部32の外縁部に達する。そして、第二スリット部332は、第二板状部32の外縁部側から第一スリット部331側に向うにつれ徐々に幅が狭くなるように形成されている。
本実施形態では、図13に示されるように、第二スリット部332は、第一スリット部331側の部分において、その幅が第一スリット部331の最小幅と同じに形成されている。
また、第二スリット部332は、第二板状部32の外縁部側において、その幅が第一スリット部331の最小幅又は最大幅よりも大きくなるように形成されている。ここでは、図13に示されるように、第一スリット部331の最大幅よりも大きくなるように形成されている場合が示されている。
本実施形態において、第二スリット部332における第二板状部32の外縁部側の部分では、長尺部4Aにおける規制部41A以外の部分を容易に挿通させることが可能である。一方、第二スリット部332における第一スリット部331側の部分は、第一スリット部331に挿通された長尺部4Aが容易に抜けてしまうことを防ぐ。従って、本実施形態では、長尺部4Aを容易に固定用係止部33Aに挿通し引っ掛けることができ、かつ、その引っ掛け状態をより強固なものにすることができる。
次に、ワイヤーハーネス支持体200について説明する。図10,11に示されるように、ワイヤーハーネス支持体200においては、長尺部4Aが、一方の固定用係止部33Aから他方の固定用係止部33Aにかけわたされた状態で固定用係止部33Aに引っ掛かって、保護部材3Aとともに固定部材2の周囲を囲んでいる。即ち、ワイヤーハーネス支持体200においては、固定部材2の第一板状部31側に対し反対側の位置に長尺部4Aが存在する。即ち、長尺部4Aと第一板状部31との間に固定部材2が配設されている。
また、ワイヤーハーネス支持体200においては、長尺部4Aに形成された2つの規制部41A各々は、一対の第二板状部32のそれぞれの外側に設けられている。この場合、長尺部4Aの2つの規制部41Aが近付く方向に移動することが抑制される。なお、第二板状部32の内側と外側とにそれぞれ規制部41Aが設けられ、固定用係止部33Aの貫通方向における長尺部4Aの移動が規制されている場合も考えられる。
また、図11に示される例では、一対の第二板状部32の先端側の部分間の幅が、第一板状部31に連なる部分間の幅よりも小さくなっている。即ち、長尺部4Aの規制部41Aが第二板状部32の外側面に当接することによって一対の第二板状部32の先端側の部分同士が近付けられている。
また、本実施形態において、長尺部4Aの規制部41Aよりも外側の部分、即ち、長尺部4Aの端を含む部分は、比較的短くなるように形成されている。このため、本実施形態のワイヤーハーネス支持体200においては、図10,11に示されるように、長尺部4Aの端を含む部分は垂れ下がっている。この場合、比較的長さが短い長尺部4Aを用いて固定部材2の周囲を保護部材3Aとともに囲むことができる。
本実施形態においても、長尺部4Aが固定用係止部33Aに引っ掛かった状態において、保護部材3Aと長尺部4Aとは固定部材2の周囲を囲む。このため、固定部材2が保護部材3Aから外れてしまうことが抑制される。即ち、本実施形態のワイヤーハーネス支持体200では、固定部材2を保護部材3Aと長尺部4Aとの間に配設させることで保護部材3Aと固定部材2とを固定できる。また、長尺部4Aは比較的簡素な構成の部材である。従って、本実施形態では、保護部材3Aと固定部材2とをより簡単な構成で固定できる。
また、本実施形態において、固定用係止部33Aは、第一スリット部331と第二スリット部332とを含む。この場合、第二板状部32の外縁部から第二スリット部332を通して第一スリット部331に長尺部4Aを引っ掛けることで、保護部材3Aと固定部材2とを固定できる。
また、本実施形態において、固定用係止部33Aは、一対の第二板状部32の両方に形成されている。この場合、長尺部4Aを用いて一対の第二板状部32同士を近付けることができる。特に規制部41A間の寸法を第一板状部31の第一方向における寸法よりも小さくすることにより、より簡単に一対の第二板状部32同士を近付けることができる。その結果、固定部材2が保護部材3Aから外れてしまうことを抑制できる。
また、ワイヤーハーネス101におけるワイヤーハーネス支持体100の代わりにワイヤーハーネス支持体200を適用することも考えられる。
<第3実施形態>
次に、図14〜16を参照しつつ、第3実施形態に係るワイヤーハーネス支持体300について説明する。ワイヤーハーネス支持体300は、保護部材3,3Aと異なる構造の保護部材3Bを含む。また、ワイヤーハーネス支持体300は、2つの規制部41A間の寸法が、第2実施形態のものと異なる長尺部4Bを含む。
次に、図14〜16を参照しつつ、第3実施形態に係るワイヤーハーネス支持体300について説明する。ワイヤーハーネス支持体300は、保護部材3,3Aと異なる構造の保護部材3Bを含む。また、ワイヤーハーネス支持体300は、2つの規制部41A間の寸法が、第2実施形態のものと異なる長尺部4Bを含む。
図14は、ワイヤーハーネス支持体300の斜視図である。図15は、ワイヤーハーネス支持体300の正面図である。図16は、保護部材3Bの展開平面図である。なお、図14〜16において、図1〜13に示される構成要素と同じ構成要素には、同じ参照符号が付されている。また、図14〜16において、保護部材3Bは簡略化して示されている。以下、本実施形態における第1実施形態及び第2実施形態と異なる点について説明する。
ワイヤーハーネス支持体300は、固定部材2と保護部材3Bと長尺部4Bとを備える。なお、保護部材3Bにおける第一板状部31及び一対の第二板状部32と固定部材2とは、第1実施形態及び第2実施形態と同様であるためその説明を省略する。
本実施形態では、保護部材3Bは、一対の第二板状部32の一方に形成された固定用係止部33Bを含む点で第2実施形態と異なる。また、長尺部4Bが、保護部材3Bの外周側において固定部材2に少なくとも1回巻き付けられる点で異なる。
はじめに、長尺部4Bについて説明する。本実施形態においても、長尺部4Bは、ひも状の部材である。長尺部4Bとしては、例えば、第2実施形態の同様、樹脂製のひもである場合又はゴム製のひもである場合等が考えられる。
そして、長尺部4Bは、保護部材3Bの外周側において固定部材2に少なくとも1回巻き付け可能な長さに形成されている。ここでは、図14,15に示されるように、長尺部4Bは、保護部材3Bの外周側において固定部材2に1回巻き付け可能な長さに形成されている。しかしながら、長尺部4Bが保護部材3Bの外周側において固定部材2に2回以上巻き付け可能な長さである場合も考えられる。
また、本実施形態において、長尺部4Bには規制部41Aが形成されている。ここでは、図15に示されるように、長尺部4Bには2つの規制部41Aが形成されている。なお、長尺部4Bにおいて、2つの規制部41A間の寸法は、第2実施形態のものよりも比較的長くなるように設定されている。長尺部4Bにおいて、2つの規制部41A間の部分が保護部材3Bの外周側に巻き付けられる部分であるためである。
次に、保護部材3Bについて説明する。図14〜16に示されるように、保護部材3Bにおいては、一対の第二板状部32の一方に固定用係止部33Bが形成されている。以下、第1実施形態と同様、固定用係止部33Bが形成された第二板状部32を第二板状部322と称し、固定用係止部33Bが形成されていない第二板状部32を第二板状部321と称する。
また、固定用係止部33Bは、第二板状部322の一方の主面側から他方の主面側へ貫通して形成されている。また、固定用係止部33Bは、固定用係止部33Aと同様、第一スリット部331及び第二スリット部332を含む。
固定用係止部33Bの第一スリット部331は、長尺部4Bを引っ掛け可能な部分である。本実施形態では、図14,15に示されるように、第一スリット部331は、長尺部4Bにおける規制部41A以外の部分を2回挿通可能に形成されている。なお、第一スリット部331には、規制部41Aを挿通させることができない。
例えば、本実施形態においては、第一スリット部331の幅若しくは長さ(第二板状部322の第一板状部31側から先端側に向かう方向における寸法)が、長尺部4Bにおける規制部41A以外の部分の断面幅2つ分の大きさに形成されていることが考えられる。
固定用係止部33Bの第二スリット部332は、第2実施形態と同様の構造であることが考えられる。
本実施形態のワイヤーハーネス支持体300においては、長尺部4Bが、保護部材3Bの外周側において固定部材2に1回巻き付けられる。そして、その巻きはじめ側の部分と巻き終わり側の部分とが固定用係止部33Bに引っ掛かって保護部材3Bとともに固定部材2の周囲を囲んでいる。
なお、本実施形態において、巻きはじめ側の部分とは、長尺部4Bにおける2つの規制部41Aのうちの一方側の部分を意味する。より具体的には、ここでは、長尺部4Bにおける2つの規制部41Aのうちの一方からその一方の規制部41A側の端部までの部分を、巻きはじめ側の部分と称している。また、巻き終わり側の部分とは、長尺部4Bにおける2つの規制部41Aのうちの他方側の部分を意味する。より具体的には、ここでは、長尺部4Bにおける2つの規制部41Aのうちの他方からその他方の規制部41A側の端部までの部分を、巻き終わり側の部分と称している。
例えば、長尺部4Bを保護部材3Bに巻き付ける作業においては、まず、巻はじめ側の部分の規制部41Aが第二板状部322の内側(保護部材3Bの溝側)に位置した状態で、巻はじめ側の部分が、固定用係止部33Bの第二スリット部332から第一スリット部331に通され、第一スリット部331に引っ掛けられる。そして、この状態で、長尺部4Bが、第二板状部322の外側面、第一板状部31の一方面301及び第二板状部321の外側面に沿うようにして、保護部材3Bに巻き付けられる。そして、巻終わり側の部分の規制部41Aが第二板状部322の外側に位置した状態で、巻き終わり側の部分が、固定用係止部33Bの第二スリット部332から第一スリット部331に通され、第一スリット部331に引っ掛けられる。これにより、巻きはじめ側の部分と巻終わり側の部分とが固定用係止部33Bに引っ掛かって、長尺部4Bと保護部材3Bとが固定部材2の周囲を囲む状態が作られる。
本実施形態においても、長尺部4Bが固定用係止部33Bに引っ掛かった状態において、保護部材3Bと長尺部4Bとは固定部材2の周囲を囲む。このため、固定部材2が保護部材3Bから外れてしまうことが抑制される。即ち、本実施形態のワイヤーハーネス支持体300では、固定部材2を保護部材3Bと長尺部4Bとの間に配設させることで保護部材3Bと固定部材2とを固定できる。また、長尺部4Bは比較的簡素な構成の部材である。従って、本実施形態では、保護部材3Bと固定部材2とをより簡単な構成で固定できる。
また、本実施形態において、長尺部4Bは、保護部材3Bの外周側において固定部材2に少なくとも1回巻き付けられた状態で、保護部材3Bとともに固定部材2の周囲を囲む。この場合、長尺部4Bと1つの固定用係止部33Bとで保護部材3Bを固定部材2に固定できる。その結果、固定用係止部33Bを保護部材3Bに設ける作業を簡素化できる。
また、ワイヤーハーネス101におけるワイヤーハーネス支持体100の代わりにワイヤーハーネス支持体300を適用することも考えられる。
<応用例>
保護部材3が、不織布を加熱しつつ、プレスすることによって板状に形成された部材によって形成されている場合も考えられる。なお、保護部材3A,3Bにおいても同様である。
保護部材3が、不織布を加熱しつつ、プレスすることによって板状に形成された部材によって形成されている場合も考えられる。なお、保護部材3A,3Bにおいても同様である。
また、保護部材3が、平板状の部材が組み合わされることで、固定部材2を収容可能な溝が形成される形状に形成される場合も考えられる。この場合、各平板状の部材は、溶接又は接着剤等で接続されていることが考えられる。なお、保護部材3A,3Bにおいても同様である。
長尺部4に規制部41が形成されていない場合も考えられる。この場合、固定用係止部33の内縁部に長尺部4が押し付けられることで固定用係止部33に固定されることが考えられる。即ち、固定用係止部33の内縁部と長尺部4との接触圧によって固定されている場合も考えられる。第2,3実施形態においても同様である。なお、第3実施形態において、長尺部4Bに規制部41Aが形成されていない場合、長尺部4Bにおける巻きはじめ側の部分は、長尺部4Bの一方側の部分を意味することが考えられる。また、長尺部4Bにおける巻終わり側の部分は、長尺部4Bの他方端側の部分を意味することが考えられる。
なお、本発明に係るワイヤーハーネス支持体、ワイヤーハーネス及びハーネス保護材は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された各実施形態および応用例を自由に組み合わせること、或いは各実施形態および応用例を適宜、変形するまたは一部を省略することによって構成されることも可能である。
100 ワイヤーハーネス支持体
101 ワイヤーハーネス
2 固定部材
3 保護部材
30 中空板材
301 一方面
302 他方面
31 第一板状部
32 第二板状部
33 固定用係止部
331 第一スリット部
332 第二スリット部
38 板状部分
39 介在部分
4 長尺部
41 規制部
9 電線
101 ワイヤーハーネス
2 固定部材
3 保護部材
30 中空板材
301 一方面
302 他方面
31 第一板状部
32 第二板状部
33 固定用係止部
331 第一スリット部
332 第二スリット部
38 板状部分
39 介在部分
4 長尺部
41 規制部
9 電線
Claims (9)
- 棒状の固定部材と、
一方面側に電線を配設可能な第一板状部と前記第一板状部から他方面側に突出して形成された一対の第二板状部とを含み、前記一対の第二板状部の少なくとも一方に形成された固定用係止部を含む、保護部材と、
前記固定用係止部に引っ掛かることが可能に形成され、前記固定用係止部に引っ掛かった状態において前記保護部材とともに前記固定部材の周囲を囲む長尺部と、を備える、ワイヤーハーネス支持体。 - 請求項1に記載のワイヤーハーネス支持体であって、
前記固定用係止部は、前記長尺部を引っ掛け可能な第一スリット部と、前記第一スリット部から前記第二板状部の外縁部に達し、前記第二板状部の外縁部側から前記第一スリット部側に向けて徐々に幅が狭くなるように形成された第二スリット部と、を含む、ワイヤーハーネス支持体。 - 請求項1又は請求項2に記載のワイヤーハーネス支持体であって、
前記長尺部には、前記固定用係止部の周縁部に当接することで前記固定用係止部の貫通方向の少なくとも一方向において前記長尺部の移動を規制する規制部が形成されている、ワイヤーハーネス支持体。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス支持体であって、
前記一対の第二板状部の一方には、前記固定用係止部が形成され、
前記一対の第二板状部の他方には、前記長尺部が形成されている、ワイヤーハーネス支持体。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス支持体であって、
前記固定用係止部は、前記一対の第二板状部の両方に形成され、
前記長尺部が、前記保護部材と別体の部材であり、一方の前記固定用係止部から他方の前記固定用係止部にかけわたされた状態で前記固定用係止部に引っ掛かって、前記保護部材とともに前記固定部材の周囲を囲む、ワイヤーハーネス支持体。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス支持体であって、
前記固定用係止部は、前記一対の第二板状部の一方に形成され、前記第二板状部の一方の主面側から他方の主面側へ貫通して形成され、
前記長尺部は、前記保護部材の外周側において前記固定部材に少なくとも1回巻き付けられた状態で、その巻きはじめ側の部分と巻き終わり側の部分とが前記固定用係止部に引っ掛かって前記保護部材とともに前記固定部材の周囲を囲む、ワイヤーハーネス支持体。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス支持体であって、
前記保護部材は、複数の板状部分と前記複数の板状部分の間に配設されて前記複数の板状部分の間に中空空間を形成する介在部分とを含む中空板材によって形成されている、ワイヤーハーネス支持体。 - 請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス支持体と、
前記保護部材の一方面側に配設された電線と、を備える、ワイヤーハーネス。 - 一方面側に電線を配設可能な第一板状部と前記第一板状部から他方面側に突出して形成された一対の第二板状部とを含み、前記一対の第二板状部の少なくとも一方に形成された固定用係止部を含む、保護部材と、
前記固定用係止部に引っ掛かることが可能に形成され、前記固定用係止部に引っ掛かった状態において前記保護部材との間に棒状の部材を配設可能な長尺部と、を備える、ハーネス保護材。
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