JP2016170053A - レーザレーダ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザレーダ装置の検出精度を向上させる。
【解決手段】ステップS3において、各受光素子からの受光信号のサンプリングが行われ、受光値が測定される。ステップS4において、各受光素子の受光値のピーク検出が行われ、各検出領域における検出距離が検出される。ステップS5において、受光系統毎に異なる補正テーブルを用いて、各検出領域の検出距離をサンプリング距離との差に応じて補正する。ステップS6において、補正後の各検出領域の検出距離に基づいて、物体の検出が行われる。本発明は、例えば、車両用のレーザレーダ装置に適用できる。
【選択図】図8
【解決手段】ステップS3において、各受光素子からの受光信号のサンプリングが行われ、受光値が測定される。ステップS4において、各受光素子の受光値のピーク検出が行われ、各検出領域における検出距離が検出される。ステップS5において、受光系統毎に異なる補正テーブルを用いて、各検出領域の検出距離をサンプリング距離との差に応じて補正する。ステップS6において、補正後の各検出領域の検出距離に基づいて、物体の検出が行われる。本発明は、例えば、車両用のレーザレーダ装置に適用できる。
【選択図】図8
Description
本発明は、レーザレーダ装置に関し、特に、検出精度を向上させるようにしたレーザレーダ装置に関する。
従来、パルス状のレーザ光である測定光を所定の監視領域に投光し、物体からの反射光を受光手段により受光し、測定光の投光時刻と反射光の受光時刻との差に基づいて物体までの距離を測定する距離測定装置が知られている。このような距離測定装置では、受光した反射光の強度に応じた受光信号が受光手段より出力され、その受光信号が増幅される。そして、増幅後の受光信号がピークとなる時刻が受光時刻とみなされ、測定光の投光時刻との差が検出される。
また、従来、受光時刻の検出精度を向上させる技術が提案されている。例えば、特許文献1では、受光信号の波形が所定の閾値と交わる2つの時刻(以下、交差時刻と称する)の中間の中間時刻に基づいて、受光信号がピークとなる受光時刻を求める技術が提案されている。具体的には、2つの交差時刻の幅であって受信強度により変動する時間幅と、受光時刻と中間時刻との差である補正時間との間の対応関係を示すデータが予め求められる。そして、時間幅と中間時刻が測定され、測定された時間幅に対応する補正時間が上記のデータから求められ、測定された中間時刻を求めた補正時間で補正することにより、受光時刻が求められる。
さらに、例えば、受光信号を所定の時間間隔でサンプリングして得られた離散的なサンプリングデータを用いて補間演算を行うことにより、受光信号がピークとなる受光時刻を検出する方法が知られている。
一方、受光信号の増幅時に波形の歪みが生じ、受光信号のピーク位置がずれてしまう。そのため、特許文献1に記載の技術や補間演算を用いても、受光信号の波形の歪みにより、受光信号がピークとなる受光時刻を正確に検出することは困難である。
そこで、本発明は、レーザレーダ装置の検出精度を向上させるようにするものである。特に、受光信号をサンプリングして得られる受光値を用いて距離を測定するレーザレーダ装置の検出精度を向上させるようにするものである。
本発明の一側面のレーザレーダ装置は、パルス状のレーザ光である測定光を投光する投光部と、測定光の反射光を受光する受光素子を備える受光部と、受光素子からの受光信号を所定のサンプリング間隔で設定されている複数のサンプリング時刻毎にサンプリングすることにより受光値を検出する測定部と、複数のサンプリング時刻における複数の受光値を用いて所定の補間演算を行うことにより、受光信号がピークとなるピーク時刻に対応する距離である検出距離を検出するピーク検出部と、検出距離毎に設定されており、検出距離の補正に用いる補正量を示す補正情報を記憶する記憶部と、補正情報に基づいて、検出距離を補正する補正部とを備え、補正量は、サンプリング間隔の間にレーザ光が進む距離の半分の距離であるサンプリング間隔距離だけ検出距離が増減する毎に同じ値となる。
本発明の一側面のレーザレーダ装置においては、パルス状のレーザ光である測定光が投光され、測定光の反射光が受光され、受光信号を所定のサンプリング間隔で設定されている複数のサンプリング時刻毎にサンプリングすることにより受光値が検出され、複数のサンプリング時刻における複数の受光値を用いて所定の補間演算を行うことにより、受光信号がピークとなるピーク時刻に対応する距離である検出距離が検出され、検出距離毎に設定されており、検出距離の補正に用いる補正量であって、サンプリング間隔の間にレーザ光が進む距離の半分の距離であるサンプリング間隔距離だけ検出距離が増減する毎に同じ値となる補正量を示す補正情報に基づいて、検出距離が補正される。
従って、レーザレーダ装置の検出精度が向上する。特に、受光信号をサンプリングして得られる受光値を用いて距離を測定するレーザレーダ装置の検出精度が向上する。
この投光部は、例えば、駆動回路、発光素子、投光光学系等により構成される。この受光素子は、例えば、フォトダイオードからなる。この測定部は、例えば、A/Dコンバータにより構成される。このピーク検出部、補正部は、例えば、マイクロコンピュータ、各種のプロセッサ等の演算装置により構成される。
この補正情報を、検出距離の変動幅がサンプリング間隔距離の範囲内において、検出距離と補正量との関係を示すデータとし、この補正部には、データに基づいて、検出された検出距離に対する補正量を求めさせ、求めた補正量を用いて検出距離を補正させることができる。
これにより、簡単な処理により検出距離を精度よく補正することができる。
この補正情報には、検出距離と補正量との関係を示す関数を含ませ、この補正部には、検出された検出距離に対する補正量を関数を用いて算出させ、算出した補正量を用いて検出距離を補正させることができる。
これにより、簡単な処理により検出距離を精度よく補正することができる。
この受光部には、水平方向のそれぞれ異なる検出方向からの反射光を受光する複数の受光素子を設け、この測定部は、各受光素子の受光値を検出させ、このピーク検出部には、各受光素子の受光値に基づいて、検出方向毎に検出距離を検出させ、この補正情報には、検出方向毎の補正量を示させ、この補正部には、検出方向毎の補正量を用いて、各検出方向の検出距離を補正させることができる。
これにより、複数の検出方向の検出距離の検出精度が向上する。
本発明の一側面によれば、レーザレーダ装置の検出精度を向上させることができる。特に、本発明の一側面によれば、受光信号をサンプリングして得られる受光値を用いて距離を測定するレーザレーダ装置の検出精度を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
1.実施の形態
2.変形例
<1.実施の形態>
{レーザレーダ装置11の構成例}
図1は、本発明を適用したレーザレーダ装置の一実施の形態であるレーザレーダ装置11の構成例を示している。
{レーザレーダ装置11の構成例}
図1は、本発明を適用したレーザレーダ装置の一実施の形態であるレーザレーダ装置11の構成例を示している。
レーザレーダ装置11は、例えば、車両に設けられ、その車両の前方の監視を行う。なお、以下、レーザレーダ装置11により物体の検出が可能な領域を監視領域と称する。また、以下、レーザレーダ装置11が設けられている車両を他の車両と区別する必要がある場合、自車両と称する。さらに、以下、自車両の左右方向(車幅方向)と平行な方向を水平方向と称する。
レーザレーダ装置11は、制御部21、測定光投光部22、受光部23、測定部24、及び、演算部25を含むように構成される。
制御部21は、車両制御装置12からの指令や情報等に基づいて、レーザレーダ装置11の各部の制御を行う。
測定光投光部22は、物体の検出に用いるパルス状のレーザ光(レーザパルス)である測定光を監視領域に投光する。
受光部23は、測定光の反射光を受光し、水平方向のそれぞれ異なる方向からの反射光の強度(明るさ)を検出する。そして、受光部23は、各方向の反射光の強度に応じた電気信号である複数の受光信号を出力する。
測定部24は、受光部23から供給されるアナログの受光信号に基づいて、受光部23における反射光に対する受光値の測定を行い、測定した受光値を示すデジタルの受光信号を演算部25に供給する。
演算部25は、測定部24から供給される受光値の測定結果に基づいて、監視領域内の物体の検出を行い、検出結果を制御部21及び車両制御装置12に供給する。
車両制御装置12は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)等により構成され、監視領域内の物体の検出結果に基づいて、自動ブレーキ制御や運転者への警報等を行う。
{測定光投光部22の構成例}
図2は、レーザレーダ装置11の測定光投光部22の構成例を示している。測定光投光部22は、駆動回路101、発光素子102、及び、投光光学系103を含むように構成される。
図2は、レーザレーダ装置11の測定光投光部22の構成例を示している。測定光投光部22は、駆動回路101、発光素子102、及び、投光光学系103を含むように構成される。
駆動回路101は、制御部21の制御の下に、発光素子102の発光強度や発光タイミング等の制御を行う。
発光素子102は、例えば、レーザダイオードからなり、駆動回路101の制御の下に、測定光(レーザパルス)の発光を行う。発光素子102から発光された測定光は、レンズ等により構成される投光光学系103を介して監視領域に投光される。
{受光部23の構成例}
図3は、レーザレーダ装置11の受光部23の構成例を示している。受光部23は、受光光学系201及び受光素子202−1乃至202−16を含むように構成される。
図3は、レーザレーダ装置11の受光部23の構成例を示している。受光部23は、受光光学系201及び受光素子202−1乃至202−16を含むように構成される。
なお、以下、受光素子202−1乃至202−16を個々に区別する必要がない場合、単に受光素子202と称する。
受光光学系201は、レンズ等により構成され、光軸が車両の前後方向を向くように設置される。そして、受光光学系201は、監視領域内の物体等により反射された測定光の反射光が入射し、入射した反射光を各受光素子202の受光面に入射させる。
各受光素子202は、例えば、入射した光電荷をその光量に応じた電流値の受光信号に光電変換するフォトダイオードからなる。また、各受光素子202は、受光光学系201に入射した反射光が集光する位置において、受光光学系201の光軸に対して垂直、かつ、自車両の車幅方向に平行(すなわち、水平方向)に一列に並ぶように設けられている。そして、受光光学系201に入射した反射光は、受光光学系201への水平方向の入射角度に応じて、各受光素子202に振り分けられて入射する。従って、各受光素子202は、監視領域からの反射光のうち、水平方向においてそれぞれ異なる方向からの反射光を受光する。これにより、監視領域は水平方向の複数の方向における複数の領域(以下、検出領域と称する)に分割され、各受光素子202は、それぞれ対応する検出領域からの反射光を個別に受光する。そして、受光素子202は、受光した反射光をその受光量に応じた電流値の受光信号に光電変換し、得られた受光信号を測定部24に供給する。
ここで、図4及び図5を参照して、各受光素子202の検出領域の具体例について説明する。図4は、レーザレーダ装置11が設けられた自車両Cを上から見た場合の各検出領域の位置を模式的に示している。図5は、受光部23を上から見た場合の各受光素子202と各検出領域との関係を模式的に示している。なお、図5では、図を分かりやすくするために、各検出領域からの反射光のうち受光光学系201のレンズの中央を通る光線のみを模式的に示している。
各受光素子202は、自車両Cの進行方向に向かって右から受光素子202−1、202−2、202−3・・・の順に一列に並べられている。これに対して、レーザレーダ装置11の監視領域は、自車両Cの前方に放射状に広がる検出領域A1乃至A16により構成され、各検出領域は、自車両Cの進行方向に向かって左から検出領域A1、A2、A3・・・の順に並んでいる。例えば、受光素子202−1は、監視領域内の左端であって、自車両Cの左前方の斜線で示される検出領域A1からの反射光を受光する。また、受光素子202−16は、監視領域内の右端であって、自車両Cの右前方の斜線で示される検出領域A16からの反射光を受光する。さらに、受光素子202−8及び202−9は、監視領域の中央の網掛けで示される検出領域A8及びA9からの反射光を受光する。
{測定部24の構成例}
図6は、レーザレーダ装置11の測定部24の構成例を示している。測定部24は、電流電圧変換部251、増幅部252、及び、サンプリング部253を含むように構成される。電流電圧変換部251は、トランス・インピーダンス・アンプ(TIA)261−1乃至261−16を含むように構成される。増幅部252は、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)262−1乃至262−16を含むように構成される。サンプリング部253は、A/Dコンバータ(ADC)263−1乃至263−16を含むように構成される。また、TIA261−i、PGA262−i及びADC263−i(i=1乃至16)は、それぞれ直列に接続されている。
図6は、レーザレーダ装置11の測定部24の構成例を示している。測定部24は、電流電圧変換部251、増幅部252、及び、サンプリング部253を含むように構成される。電流電圧変換部251は、トランス・インピーダンス・アンプ(TIA)261−1乃至261−16を含むように構成される。増幅部252は、プログラマブル・ゲイン・アンプ(PGA)262−1乃至262−16を含むように構成される。サンプリング部253は、A/Dコンバータ(ADC)263−1乃至263−16を含むように構成される。また、TIA261−i、PGA262−i及びADC263−i(i=1乃至16)は、それぞれ直列に接続されている。
なお、以下、TIA261−1乃至261−16、PGA262−1乃至262−16、及び、ADC263−1乃至263−16をそれぞれ個々に区別する必要がない場合、それぞれ単にTIA261、PGA262、及び、ADC263と称する。また、以下、直列に接続されている受光素子202−iからADC263−i(i=1乃至16)までの各回路を、それぞれ受光系統iと称する。例えば、受光系統1は、受光素子202−1からADC263−1までの回路により構成される。
各TIA261は、制御部21の制御の下に、受光素子202から供給される受光信号の電流−電圧変換を行う。すなわち、各TIA261は、入力された電流としての受光信号を電圧としての受光信号に変換するとともに、制御部21により設定されたゲインで変換後の受光信号の電圧を増幅する。そして、各TIA261は、増幅後の受光信号を後段のPGA262に供給する。
各PGA262は、制御部21の制御の下に、TIA261から供給される受光信号の電圧を、制御部21により設定されたゲインで増幅し、後段のADC263に供給する。
各ADC263は、受光信号のA/D変換を行う。すなわち、各ADC263は、制御部21の制御の下に、PGA262から供給されるアナログの受光信号のサンプリングを行うことにより受光値の測定を行う。そして、各ADC263は、受光値のサンプリング結果(測定結果)を示すデジタルの受光信号を演算部25に供給する。
{演算部25の構成例}
図7は、演算部25の機能の構成例を示している。演算部25は、検出部301、及び、通知部302を含むように構成される。また、検出部301は、ピーク検出部311、記憶部312、補正部313、及び、物体検出部314を含むように構成される。
図7は、演算部25の機能の構成例を示している。演算部25は、検出部301、及び、通知部302を含むように構成される。また、検出部301は、ピーク検出部311、記憶部312、補正部313、及び、物体検出部314を含むように構成される。
ピーク検出部311は、後述するように、各受光素子202の受光値のピーク検出を行う。これにより、後述するように、測定光の反射光の強度の水平方向及び時間方向(距離方向)のピークが検出される。ピーク検出部311は、検出結果を補正部313に供給する。
補正部313は、後述するように、記憶部312に記憶されている補正テーブル又は補正関数に基づいて、各受光素子202の受光値のピークの検出結果の補正を行い、補正後の検出結果を物体検出部314に供給する。
物体検出部314は、補正後の各受光素子202の受光値のピークの検出結果に基づいて、監視領域内の物体の検出を行い、検出結果を制御部21及び通知部302に供給する。
通知部302は、監視領域内の物体の検出結果を車両制御装置12に供給する。
{物体検出処理}
次に、図8のフローチャートを参照して、レーザレーダ装置11により実行される監視処理について説明する。なお、この処理は、例えば、レーザレーダ装置11が設けられている車両のイグニッションスイッチ又はパワースイッチがオンされたとき開始され、オフされたとき終了する。
次に、図8のフローチャートを参照して、レーザレーダ装置11により実行される監視処理について説明する。なお、この処理は、例えば、レーザレーダ装置11が設けられている車両のイグニッションスイッチ又はパワースイッチがオンされたとき開始され、オフされたとき終了する。
ステップS1において、測定光投光部22は、測定光を投光する。具体的には、駆動回路101は、制御部21の制御の下に、発光素子102からパルス状の測定光を出射させる。発光素子102から出射された測定光は、投光光学系103を介して監視領域全体に投光される。
ステップS2において、受光部23は、反射光に応じた受光信号を生成する。具体的には、各受光素子202は、受光光学系201を介して、ステップS1の処理で投光した測定光に対する反射光のうち、それぞれ対応する方向の検出領域からの反射光を受光する。そして、各受光素子202は、受光した反射光をその受光量に応じた電気信号である受光信号に光電変換し、得られた受光信号を後段のTIA261に供給する。
ステップS3において、測定部24は、受光信号のサンプリングを行う。具体的には、各TIA261は、制御部21の制御の下に、各受光素子202から供給された受光信号の電流−電圧変換を行うとともに、制御部21により設定されたゲインにより受光信号の電圧を増幅する。各TIA261は、増幅後の受光信号を後段のPGA262に供給する。
各PGA262は、制御部21の制御の下に、各TIA261から供給される受光信号の電圧を、制御部21により設定されたゲインで増幅し、後段のADC263に供給する。
各ADC263は、制御部21の制御の下に、各PGA262から供給される受光信号のサンプリングを行い、受光信号をA/D変換する。各ADC263は、A/D変換後の受光信号をピーク検出部311に供給する。
ここで、図9のタイミングチャートを参照して、受光信号のサンプリング処理の具体例を説明する。
図9の格段の横軸は時間を示している。また、1段目は、測定光の発光タイミングを示している。2段目は、ADC263のサンプリングタイミングを規定するトリガ信号の波形を示している。3段目は、ADC263における受光信号のサンプリングタイミングを示している。なお、3段目の縦軸は受光信号の値(電圧)を示し、受光信号上の複数の黒丸は、それぞれサンプリングポイントを示している。従って、隣接する黒丸と黒丸の間の時間が、サンプリング間隔となる。
制御部21は、例えば、測定光の投光と同時にトリガ信号を各ADC263に供給する。各ADC263は、トリガ信号が入力されてから所定の時間が経過した後、所定のサンプリング周波数(例えば、数十MHzから数GHz)で所定の回数(例えば32回)だけ受光信号のサンプリングを行う。すなわち、測定光が1回投光されると、受光信号のサンプリングが、所定のサンプリング間隔で所定の回数行われる。
なお、以下、ADC263のサンプリング周波数が60MHzの場合を例に挙げて説明する。この場合、約16.7ナノ秒のサンプリング間隔(時間間隔)でサンプリングが行われる。従って、距離に換算して2.5mのサンプリング間隔(距離間隔)で受光値のサンプリングが行われ、その結果、各検出領域内の自車両からの距離方向において2.5m間隔の各地点からの反射光の強度が測定される。
そして、各ADC263は、測定光の投光時刻を基準とする(投光時刻を0とする)各サンプリング時刻における受光値(サンプル値)を示すデジタルの受光信号をピーク検出部311に供給する。
なお、以下、各サンプリング時刻を距離に換算したものをサンプリング距離と称する。すなわち、サンプリング距離は、レーザレーダ装置11から投光された測定光が往復して、あるサンプリング時刻に戻ってこられる距離を意味する。各サンプリング時刻に対応するサンプリング距離は、測定光の投光時刻から各サンプリング時刻までの時間(Time of Flight)に基づいて求められる。また、以下、各サンプリング距離に対応するサンプリング時刻における受光値を、単に各サンプリング距離に対応する受光値と称する。さらに、以下、サンプリング距離の間隔をサンプリング間隔距離と称する。サンプリング間隔距離は、サンプリング間隔の間にレーザ光が進む距離の半分の距離に等しい。
ステップS4において、ピーク検出部311は、ピーク検出を行う。具体的には、ピーク検出部311は、各受光素子202の受光値がピークとなるピーク時刻、又は、ピーク時刻に対応する距離(以下、検出距離と参照する)を算出する。ここで、検出距離とは、測定光の投光時刻から各受光素子202のピーク時刻までの時間(Time of Flight)を距離に換算したものである。従って、この検出距離は、各検出領域において反射光の強度がピークとなる位置、すなわち、各検出領域において検出対象となる物体が存在する可能性が高い位置までの自車両からの距離を表す。
ここで、図10及び図11を参照して、検出距離の算出方法の一例について説明する。
例えば、ピーク検出部311は、後述するように、離散的なサンプリングデータを用いて補間演算を行うことにより、検出距離を求める。
一方、図10は、ピーク検出部311が実行するような補間演算を行わずに、受光値のサンプリング結果のみに基づいて検出距離を求めた場合の、物体までの実際の距離(実距離)と検出距離との関係を示している。この場合、受光値(サンプル値)がピークとなるサンプリング時刻に対応するサンプリング距離が、そのまま検出距離として求められる。従って、検出距離は、2.5mの分解能で検出され、図10の実線で示されるように、0m,2.5m,5.0m,7.5m,・・・のように2.5m間隔で階段状に変化する。そのため、例えば、実距離が30m±1.25mの範囲内である場合、すなわち、実距離が28.75mから31.25mの範囲内である場合、検出距離は全て30mとなり、最大で1.25mの量子化誤差が生じる。
これに対して、ピーク検出部311は、各サンプリング時刻における受光値、及び、各サンプリング時刻に対応するサンプリング距離を用いて補間演算を行うことにより、検出距離の距離分解能を上げ、量子化誤差を軽減する。すなわち、ピーク検出部311は、サンプリングにより2.5m間隔で離散的に得られたサンプリングデータを用いて補間演算を行うことにより、サンプリング距離の間において受光値がピークとなる距離(検出距離)を推定する。
例えば、ピーク検出部311は、加重平均を用いて検出距離を求める。具体的には、例えば、図11に示されるように、2.5mから25.0mまでの2.5m間隔の各サンプリング距離に対応する受光値(サンプル値)s1乃至s10が得られている場合、次式(1)に示される加重平均を用いて検出距離dが算出される。
この演算により、例えば、隣接する2つのサンプリング距離の間において受光値のピークが現れる場合でも、受光値がピークとなる距離(検出距離)を正確に推定することができる。すなわち、サンプリング結果のみに基づいて、補間演算を行わずに検出距離を求める場合と比較して、検出距離の検出精度が向上する。
なお、検出距離の算出に用いる補間演算は、上述した加重平均を用いる方法に限定されるものではない。例えば、離散的なサンプリングデータを用いて直線あるいは曲線を近似するような補間演算を用いてもよい。
また、ピーク検出部311は、各受光素子202の受光値のピーク値(以下、受光ピーク値と称する)を求める。例えば、ピーク検出部311は、受光素子202毎に、各サンプリング時刻における受光値のうちの最大値を受光ピーク値として求める。例えば、図11の例の場合、受光値s5が受光ピーク値として求められる。この場合、実際の受光値のピーク値Pとは誤差が生じる。
或いは、ピーク検出部311は、補間演算等により各受光素子202のピーク時刻における受光値(≒ピーク値P)を算出し、算出した受光値を各受光素子202の受光ピーク値としてもよい。
そして、ピーク検出部311は、各検出領域における検出距離及び受光ピーク値の検出結果を補正部313に供給する。
ステップS5において、補正部313は、検出距離を補正する。
図12は、同じ波形の入射光が受光素子202−1乃至202−3に入射した場合に、受光系統1乃至3のADC263−1乃至263−3に入力される受光信号の波形の例を示している。図内の最上段に、入射光の波形が示され、2乃至4段目に、受光系統1乃至3のADC263−1乃至263−3に入力される受光信号の波形が示されている。なお、2乃至4段目において、実線の波形が、ADC263−1乃至263−3に入力される受光信号の波形を示し、点線の波形が、元の入射光の波形を示している。
この図に示されるように、ADC263−1乃至263−3に入力される受光信号の波形は、入射光と比べてそれぞれ歪んだ波形となるとともに、それぞれ異なる波形となる。これは、受光素子202からADC263までの各受光系統の経路において発生する受光信号の歪みに起因する。例えば、TIA261やPGA262での信号の増幅時に発生する波形のなまりや、配線経路において生じるノイズ等の影響により、各受光信号の歪みが発生する。また、例えば、各部品の個体差や、配線のレイアウトの違い等により、受光系統間で波形の歪み具合が異なる。
この受光信号の波形の歪みにより、検出距離と実距離との間に受光系統毎に異なる傾向の誤差が生じる。例えば、図13は、図10の点線の枠Aで囲まれた範囲の離散的な受光値(サンプル値)を用いた補間演算により得られる検出距離の演算結果の例を模式的に示している。図13の横軸は実距離を示し、縦軸は検出距離を示している。また、点線の直線は検出距離の理想値を示しており、検出距離が実距離と一致している。一方、実線の曲線は、実際の検出距離の演算値を示しており、検出距離と実距離との間に誤差が生じている。なお、この図では、説明を分かりやすくするために、検出距離の誤差を実際の値より大きく示している。
検出距離の誤差は、サンプリング間隔距離と同じ間隔で繰り返される。換言すれば、検出距離の誤差は、サンプリング間隔距離だけ検出距離が増減する毎に同じ値となる。すなわち、この例では、サンプリング間隔距離が2.5mであるため、図13に示されるように、検出距離の誤差は、2.5m間隔で変化する。例えば、検出距離が24.0mの場合と29.0mの場合とでは、両者の距離の差が、サンプリング間隔距離である2.5mの整数倍である5.0mであるため、誤差は同じ値になる。これは、同じ物体を2.5mだけ移動させて検出した場合に、受光値は、検出距離として2.5mずれた状態で、ほぼ同じ波形として検出されるためである。
そこで、補正部313は、例えば、図14に示される補正テーブルを用いて検出距離を補正する。この補正テーブルにおいて、nは自然数であり、2.5nは、サンプリング間隔距離のn倍である。例えば、検出距離が2.5n−1.2(m)で表される場合、換言すれば、検出距離とサンプリング間隔距離のn倍(2.5n)との距離差Dが−1.2mである場合、補正量は−1.07cmとなる。検出距離が2.5n±0.0(m)で表される場合、換言すれば、検出距離とサンプリング間隔距離のn倍(2.5n)とが等しい場合、補正量は±0.00cmとなる。検出距離が2.5n+0.1(m)で表される場合、換言すれば、検出距離とサンプリング間隔距離のn倍(2.5n)との距離差Dが+0.1mである場合、補正量は+4.80cmとなる。
すなわち、この補正テーブルでは、サンプリング間隔距離のn倍(2.5n)を基準にして、0.1m間隔で検出距離とサンプリング間隔距離のn倍との距離差Dに対する補正量が設定されている。
図15は、n=10の場合に、図14の補正テーブルを用いて検出距離を補正した結果を示している。例えば、検出距離が23.8mの場合、検出距離はサンプリング間隔距離の10倍である25.0mに最も近く、その距離差Dは−1.2mとなる。そして、距離差D=−1.2mに対する補正量は−1.07cmとなるので、補正後の検出距離は、23.7893m(=23.8m+(−1.07cm))となる。検出距離が25.0mの場合、検出距離はサンプリング間隔距離の10倍である25.0mと等しく、その距離差Dは0.0mとなる。そして、距離差D=0.0mに対する補正量は±0.00cmとなるので、補正後の検出距離は、25.0000mとなる。検出距離が25.1mの場合、検出距離はサンプリング間隔距離の10倍である25.0mに最も近く、その距離差Dは0.1mとなる。そして、距離差D=0.1mに対する補正量は+4.80cmとなるので、補正後の検出距離は、25.1480m(=25.1m+4.80cm)となる。
なお、検出距離が補正テーブルに設定されている検出距離と完全に一致しない場合には、例えば、補正テーブルに設定されている検出距離の中で一番近い距離に対応する補正量が用いられる。
また、この補正テーブルは、受光系統毎(検出領域毎)に個別に作成され、受光系統毎(検出領域毎)にサンプリング間隔距離のn倍と検出距離との差に応じて補正量が設定される。そして、各検出領域における検出距離は、それぞれ異なる補正テーブルを用いて補正される。
ここで、補正テーブルの作成方法の例について説明する。
例えば、レーザレーダ装置11の検出距離と実際の距離との差を実測することにより補正テーブルが作成される。具体的には、まず、受光素子202−1に対応する検出領域A1内に、測定光に対する反射光の歪みが少ない反射体が設置される。
次に、レーザレーダ装置11の検出領域A1における検出距離が2.5n−1.2(m)となるように、反射体の位置が調整される。例えば、n=10とした場合、レーザレーダ装置11の検出領域A1における検出距離が23.8mとなるように、反射体の位置が調整される。そして、この状態でレーザレーダ装置11と反射体との間の実際の距離が測定され、実測値から23.8mを引いた値が、検出距離が2.5n−1.2(m)の場合の補正量に設定される。
次に、レーザレーダ装置11の検出領域A1における検出距離が23.9mとなるように、反射体の位置が調整される。そして、この状態でレーザレーダ装置11と反射体との実際の距離が測定され、実測値から23.9mを引いた値が、検出距離が2.5n−1.1(m)の場合の補正量に設定される。
以下、検出領域A1の検出距離が26.2mになるまで0.1m刻みで同様の作業が繰り返され、受光素子202−1を含む受光系統1に対する補正テーブルが作成される。
また、検出領域A2乃至A16についても同様の作業が行われ、受光素子202−1乃至202−16をそれぞれ含む受光系統1乃至16に対する補正テーブルが作成される。
このように、補正テーブルには、少なくとも検出距離の変動幅がサンプリング間隔距離の範囲内のデータのみを設定すればよい。これにより、補正テーブルのデータ量を削減でき、補正テーブルを記憶させるメモリ量も削減できるという効果を奏することができる。
さらに、図14の補正テーブルの例では、検出距離を2.5n−Dの形式で表す例を示したが、必ずしもこの形式で検出距離を表す必要はない。例えば、補正テーブルの作成に用いた具体的な検出距離をそのまま用いるようにしてもよい。具体的には、例えば、図15の表の検出距離と補正量の部分からなる補正テーブルを用いるようにしてもよい。
この場合、例えば、検出距離が19mであるとき、19mに2.5n(m)を加算していき、その計算値に対して補正テーブル内で最も近い検出距離に対する補正量を用いて、検出距離を補正するようにすればよい。例えば、計算値は、n=1の場合、21.5m(=19.0m+2.5m×1)となり、n=2の場合、24.0m(=19.0m+2.5m×2)となり、n=3の場合、26.5m(=19.0m+2.5m×3)となる。そして、n=2の場合の計算値24.0mと一致する検出距離が補正テーブルに存在するので、検出距離が24.0mの場合の補正量−5.20cmを用いて、検出距離が補正される。
なお、補正テーブルの代わりに、所定の関数(以下、補正関数と称する)を用いて検出距離を補正するようにしてもよい。例えば、サンプリング間隔距離である2.5mの範囲内で、レーザレーダ装置11の検出距離を0.1m間隔で測定し、これらの検出距離と実距離との関係を近似した補正関数を求める。例えば、図13において、検出距離が27.5mから30mの範囲における曲線を近似した補正関数を求める。そして、補正テーブルの代わりに当該補正関数を記憶しておき、サンプリングと補間演算で得られた検出距離を当該補正関数に適用し、検出距離を補正することにより実距離が計算される。
なお、この補正関数は、受光系統毎(検出領域毎)に個別に作成される。
以上のようにして、各受光系統(各検出領域)に適した補正テーブル又は補正関数が作成され、その結果、各検出領域における検出距離が適切に補正される。
なお、補正テーブル又は補正関数の作成方法は、上述した方法に限定されるものではなく、任意の方法を採用することができる。
なお、上述したように、補間演算等により各受光素子202のピーク時刻における受光値が受光ピーク値として算出されている場合、検出距離の補正に合わせて受光ピーク値を補正するようにしてもよい。すなわち、検出距離を補正すると、検出距離に対応するピーク時刻も変化するので、そのピーク時刻の変化に合わせて受光ピーク値を補正するようにしてもよい。
図8に戻り、ステップS6において、物体検出部314は、物体の検出を行う。具体的には、物体検出部314は、各検出領域の補正後の検出距離、及び、受光ピーク値に基づいて、監視領域内の他の車両、歩行者、道路付帯物等の物体の有無、並びに、物体の種類、方向、距離等の検出を行う。
なお、物体検出部314の物体検出方法には、任意の方法を採用することができる。
ここで、図16を参照して、物体検出方法の一例について説明する。
図16のグラフは、自車両の前方に車両351が走行している場合に、車両351からの反射光が戻ってくる付近のサンプリング時刻における受光値の水平方向の分布を示している。すなわち、このグラフは、当該サンプリング時刻における各受光素子202の受光値を、各受光素子202の水平方向の並び順に横軸方向に並べたグラフである。
測定光は車両351によって反射されて受光素子202により受光されるが、投光から受光までには時間差が生じている。この時間差は、レーザレーダ装置11と車両351との距離に比例するので、車両351からの反射光は、該時間差と一致するサンプリングタイミング(サンプリング時刻tn)における受光値として測定される。従って、車両351を含む検出領域の各受光素子202の受光値のうち、特にサンプリング時刻tnにおける受光値が大きくなる。
また、前方に車両351が存在する場合、車両351により反射された反射光が、受光素子202により受光されるため、検出領域内に車両351を含む各受光素子202の受光値が大きくなる。特に、車両351の後方の左右のリフレクタ352L,352Rの反射率が高いため、検出領域内にリフレクタ352L,352Rを含む各受光素子202の受光値が特に大きくなる。
従って、図16のグラフに示されるように、水平方向の受光値の分布において、2つの顕著なピークP11,P12が現れる。また、リフレクタ352Lとリフレクタ352Rの間の車体により反射された反射光も検出されるため、ピークP11とピークP12の間の受光値もその他の領域に比べて高くなる。このように、同じサンプリング時刻における受光値の水平方向の分布において、顕著な2つのピークを検出することにより、前方の車両を検出することが可能である。
なお、上述したように、検出距離を補正することにより、ピークP11,P12の位置をより正確に検出することが可能になる。これにより、例えば、リフレクタ352L,352Rの検出精度が向上し、前方の車両の検出精度が向上する。例えば、前方の車両の認識率、前方の車両の検出速度、前方の車両の検出位置の精度等が向上する。
ステップS7において、演算部25は、検出結果を供給する。具体的には、物体検出部314は、物体の検出結果を制御部21及び通知部302に供給する。通知部302は、例えば、物体の有無に関わらず、物体の検出結果を定期的に車両制御装置12に供給する。或いは、通知部302は、例えば、車両が前方の物体に衝突する危険性がある場合に限り、物体の検出結果を車両制御装置12に供給する。
その後、処理はステップS1に戻り、ステップS1乃至S7の処理が繰り返し実行される。すなわち、定期的に測定光が投光され、受光値に基づいて物体の検出を行う処理が繰り返される。
以上のように、各検出領域における検出距離を補正することにより、レーザレーダ装置11の物体の検出精度を向上させることができる。
<2.変形例>
以下、上述した本発明の実施の形態の変形例について説明する。
以下、上述した本発明の実施の形態の変形例について説明する。
レーザレーダ装置11の構成は、上述した例に限定されるものではなく、必要に応じて変更することが可能である。
例えば、制御部21と演算部25を統合したり、機能の分担を変更したりすることが可能である。
また、例えば、受光素子202、TIA261、PGA262、ADC263の数を、必要に応じて増減することが可能である。
さらに、例えば、複数の受光信号が入力され、入力された受光信号の中から選択した受光信号を出力するマルチプレクサ(MUX)を1つ以上、受光素子202とTIA261の間に設けるようにしてもよい。この場合、TIA261、PGA262、及び、ADC263の組み合わせをMUXの数だけ設け、各組が各MUXから出力される受光信号に対してサンプリング等の処理を行うようにすればよい。
なお、この場合、2以上の受光素子202からの受光信号が、1つのMUXを介して1つのADC263に入力されるようになり、複数の受光系統の一部が重複するようになる。この場合も、MUXを設けない場合と同様の方法により、各受光系統の補正テーブル又は補正関数を作成し、作成した補正テーブル又は補正関数を用いて各検出領域の検出距離を補正するようにすればよい。
また、1つの検出領域において2以上の受光値のピークが検出される場合があるが、その場合も同様の方法により、各ピークに対応する検出距離を補正することが可能である。具体的には、例えば、加重平均を算出するために用いるデータの数を少なくして、算出する。想定されるピークとピークとの間隔よりも小さい間隔においてサンプリングされる数のデータを用いる。
さらに、以上の説明では、検出距離を補正する例を示したが、同様の方法により、距離に換算する前のピーク時刻を補正するようにすることも可能である。なお、この場合も、検出距離を補正する場合と同様に、受光系統毎(検出領域毎)に個別に補正テーブル又は補正関数が作成され、受光系統毎(検出領域毎)にサンプリング時刻と所定の演算により求められたピーク時刻との差に応じて補正量が設定される。
また、本発明は、レーザ以外の測定光を用いるレーダ装置に適用することも可能である。
[コンピュータの構成例]
なお、上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
なお、上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどが含まれる。
図17は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)601,ROM(Read Only Memory)602,RAM(Random Access Memory)603は、バス604により相互に接続されている。
バス604には、さらに、入出力インタフェース605が接続されている。入出力インタフェース605には、入力部606、出力部607、記憶部608、通信部609、及びドライブ610が接続されている。
入力部606は、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる。出力部607は、ディスプレイ、スピーカなどよりなる。記憶部608は、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる。通信部609は、ネットワークインタフェースなどよりなる。ドライブ610は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリなどのリムーバブルメディア611を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU601が、例えば、記憶部608に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース605及びバス604を介して、RAM603にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU601)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア611に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータでは、プログラムは、リムーバブルメディア611をドライブ610に装着することにより、入出力インタフェース605を介して、記憶部608にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部609で受信し、記憶部608にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM602や記憶部608に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
11 レーザレーダ装置
12 車両制御装置
21 制御部
22 測定光投光部
23 受光部
24 測定部
25 演算部
101 駆動回路
102 発光素子
202−1乃至202−16 受光素子
253 サンプリング部
263−1乃至263−4 A/Dコンバータ
301 積算部
302 検出部
311 ピーク検出部
313 補正部
314 物体検出部
A1乃至A16 検出領域
12 車両制御装置
21 制御部
22 測定光投光部
23 受光部
24 測定部
25 演算部
101 駆動回路
102 発光素子
202−1乃至202−16 受光素子
253 サンプリング部
263−1乃至263−4 A/Dコンバータ
301 積算部
302 検出部
311 ピーク検出部
313 補正部
314 物体検出部
A1乃至A16 検出領域
Claims (4)
- パルス状のレーザ光である測定光を投光する投光部と、
前記測定光の反射光を受光する受光素子を備える受光部と、
前記受光素子からの受光信号を所定のサンプリング間隔で設定されている複数のサンプリング時刻毎にサンプリングすることにより受光値を検出する測定部と、
複数の前記サンプリング時刻における複数の前記受光値を用いて所定の補間演算を行うことにより、前記受光信号がピークとなるピーク時刻に対応する距離である検出距離を検出するピーク検出部と、
前記検出距離毎に設定されており、前記検出距離の補正に用いる補正量を示す補正情報を記憶する記憶部と、
前記補正情報に基づいて、前記検出距離を補正する補正部と
を備え、
前記補正量は、前記サンプリング間隔の間に前記レーザ光が進む距離の半分の距離であるサンプリング間隔距離だけ前記検出距離が増減する毎に同じ値となる
レーザレーダ装置。 - 前記補正情報は、前記検出距離の変動幅が前記サンプリング間隔距離の範囲内において、前記検出距離と前記補正量との関係を示すデータであり、
前記補正部は、前記データに基づいて、前記ピーク検出部により検出された前記検出距離に対する補正量を求め、求めた前記補正量を用いて前記検出距離を補正する
請求項1に記載のレーザレーダ装置。 - 前記補正情報は、前記検出距離と前記補正量との関係を示す関数を含み、
前記補正部は、前記ピーク検出部により検出された前記検出距離に対する補正量を前記関数を用いて算出し、算出した前記補正量を用いて前記検出距離を補正する
請求項1に記載のレーザレーダ装置。 - 前記受光部は、水平方向のそれぞれ異なる検出方向からの前記反射光を受光する複数の前記受光素子を備え、
前記測定部は、各前記受光素子の前記受光値を検出し、
前記ピーク検出部は、各前記受光素子の前記受光値に基づいて、前記検出方向毎に前記検出距離を検出し、
前記補正情報は、前記検出方向毎の前記補正量を示し、
前記補正部は、前記検出方向毎の前記補正量を用いて、各前記検出方向の前記検出距離を補正する
請求項1に記載のレーザレーダ装置。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170126 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170718 |