JP2016168090A - 光音響画像化装置 - Google Patents

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【課題】光の指向性の低い光源を用いたとしても、被検体内の深部からの光音響波を検出することが可能な光音響画像化装置を提供する。【解決手段】この光音響画像化装置100は、被検体Pに光を照射する第1光源部10および第2光源部20と、第1光源部10および第2光源部20からの光を吸収した被検体P内の検出対象物Qから発生する光音響波AWを検出する検出部30と、検出部30により検出された光音響波AWの検出信号に基づいて、画像を生成する制御を行う制御部50と、を備える。そして、第1光源部10は、LED素子11を含み、第2光源部20は、LED素子11よりも指向性の高い光を照射可能なLD素子21を含む。【選択図】図1

Description

この発明は、光音響画像化装置に関し、特に、光源部を備える光音響画像化装置に関する。
従来、光源部を備える光音響画像化装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、光を発生する光源と、光により被検体内で発生する音響波(光音響波)を受信する受信器と、受信された音響波に基づいて画像データを生成する信号処理部とを備える被検体情報取得装置(光音響画像化装置)が開示されている。この被検体情報取得装置では、光源は、受信器とは離間する位置に配置されており、光源からの光は、光を導光するバンドルファイバにより光源から受信器近傍まで導光される。この結果、バンドルファイバにより導光された光が受信器近傍の位置から被検体に向けて照射される。また、この被検体情報取得装置では、光源として、大きな出力が得られるYAGレーザなどの固体レーザ、または、固体レーザのかわりに発光ダイオードなどが用いられる。なお、現状では、光源として固体レーザを用いる場合には、被検体情報取得装置が大型化してしまうため、被検体情報取得装置を小型化可能な発光ダイオードを光源として用いることが望まれている。
特開2012−250019号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の被検体情報取得装置では、固体レーザに比べて光の指向性が低い発光ダイオードを光源として用いる場合には、被検体内の浅い部分(浅部)には光源からの光が届くものの、被検体内の深い部分(深部)には光源からの光が十分に届かない場合がある。この場合、被検体内の深部からの光音響波が検出されないという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、光の指向性の低い光源を用いたとしても、被検体内の深部からの光音響波を検出することが可能な光音響画像化装置を提供することである。
この発明の一の局面による光音響画像化装置は、被検体に光を照射する光源部と、光源部からの光を吸収した被検体内の検出対象物から発生する光音響波を検出する検出部と、検出部により検出された光音響波の検出信号に基づいて、画像を生成する制御を行う制御部と、を備え、光源部は、光源として、第1半導体発光素子と、第1半導体発光素子よりも指向性の高い光を照射可能な第2半導体発光素子とを含む。
この発明の一の局面による光音響画像化装置では、上記のように、光源として、第1半導体発光素子と、第1半導体発光素子よりも指向性の高い光を照射可能な第2半導体発光素子とを光源部に設ける。これにより、第1半導体発光素子の光が被検体内の深部に届かなかったとしても、第1半導体発光素子よりも指向性の高い光を照射可能な第2半導体発光素子の光を被検体内の深部まで届けることができる。その結果、被検体内の深部の検出対象物から光音響波を発生させることができるので、第2半導体発光素子よりも光の指向性の低い第1半導体発光素子を用いたとしても、被検体内の深部からの光音響波を検出することができる。また、光源として第1半導体発光素子および第2半導体発光素子を用いることにより、光源として固体レーザを用いる場合と比べて、光音響画像化装置の大型化を抑制することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、第1半導体発光素子により被検体内の浅部に対して光を照射するとともに、第2半導体発光素子により被検体内の深部に対して光を照射するように構成されている。このように構成すれば、第1半導体発光素子の光により被検体内の浅部の検出対象物から光音響波を発生させることができるとともに、第2半導体発光素子の光により被検体内の深部の検出対象物から光音響波を発生させることができる。その結果、第1半導体発光素子と第2半導体発光素子とにより、被検体内の浅部で発生した光音響波および被検体内の深部で発生した光音響波の両方を効果的に検出することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、第1半導体発光素子は、半導体発光ダイオード素子を含み、第2半導体発光素子は、半導体レーザ素子を含む。このように構成すれば、固体レーザ光源などと比べて消費電力の小さい半導体発光ダイオード素子を光源として用いることにより、光音響画像化装置の消費電力が増加するのを抑制することができる。また、半導体発光ダイオード素子よりも光の指向性の高い半導体レーザ素子を光源として用いることにより、被検体内の深部の検出対象物から光音響波を発生させることができるので、比較的指向性の低い半導体発光ダイオード素子を用いたとしても、被検体内の深部からの光音響波を検出することができる。これらの結果、光音響画像化装置の消費電力が増加するのを抑制しつつ、被検体内の深部からの光音響波を検出することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、検出部とは離間して配置され、制御部を含む装置本体部をさらに備え、光源部は、装置本体部とは離間した状態で、検出部の近傍に配置されている。このように構成すれば、検出部とは離間した状態で光源部が配置される場合と比べて、光源部から被検体の検出部に対応する部分に照射されるまでの間に光の損失が生じるのを抑制することができる。その結果、被検体内の検出対象物から確実に光音響波を発生させることができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、第2半導体発光素子により照射される光の照射方向を変化させることが可能な可変機構を有する。このように構成すれば、第2半導体発光素子により照射される光の照射領域を変更することができる。その結果、たとえば第2半導体発光素子の光により被検体内の深部を照射すれば、被検体内の深部からの光音響波を検出することができるとともに、たとえば第2半導体発光素子の光の照射領域と第1半導体発光素子の光の照射領域とが重なるように第2半導体発光素子の光を照射すれば、被検体内で注目したい部分の光音響波を効果的に検出することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、第1半導体発光素子が設けられる第1光源部と、第1光源部とは別個に設けられるとともに第2半導体発光素子が設けられる第2光源部とを含む。このように構成すれば、第1光源部の配置と第2光源部の配置とを比較的自由に設計することができるので、光音響波を検出するのに効果的な位置に第1光源部と第2光源部とを容易に配置することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、光源部は、第1半導体発光素子および第2半導体発光素子が共に搭載された基板を含む単一の光源部により構成されている。このように構成すれば、第1半導体発光素子と第2半導体発光素子との2つの光源を用いる場合にも、光源部の構成を簡素にすることができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、制御部は、第1半導体発光素子と第2半導体発光素子とを、互いに独立して駆動する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、第1半導体発光素子の光と第2半導体発光素子の光とを、互いに独立したタイミングで被検体に照射させることができる。その結果、第1半導体発光素子の光による光音響波の検出信号と第2半導体発光素子の光による光音響波の検出信号とを、互いに独立したタイミングで取得することができる。
この場合、好ましくは、制御部は、第1半導体発光素子の光による光音響波の検出信号と、第2半導体発光素子の光による光音響波の検出信号とを、合成する処理を行うように構成されている。このように構成すれば、検出信号のノイズ部分を低減し、注目する部分(シグナルの部分)をより強調することができる。その結果、光音響波の検出信号のS/N比(シグナル/ノイズ比)を向上させることができる。
上記第1半導体発光素子と第2半導体発光素子とを互いに独立して駆動する構成において、好ましくは、制御部は、第1半導体発光素子の光による光音響波の検出信号に基づいて、第1の色の画像を生成するとともに、第2半導体発光素子の光による光音響波の検出信号に基づいて、第1の色とは異なる第2の色の画像を生成するように構成されている。このように構成すれば、第1半導体発光素子の光による画像と、第2半導体発光素子の光による画像とを、それぞれ、第1の色と、第1の色とは異なる第2の色とで表示させることができる。その結果、第1半導体発光素子の光の照射領域と、第2半導体発光素子の光の照射領域とを、視覚的に容易に識別することができる。
上記第1半導体発光素子と第2半導体発光素子とを互いに独立して駆動する構成において、好ましくは、第1半導体発光素子は、第1の波長の光を照射可能に構成されており、第2半導体発光素子は、第1の波長とは異なる第2の波長の光を照射可能に構成されている。ここで、一般的に、被検体内の検出対象物は、光の波長に応じて、光の吸収率が異なる。したがって、上記のように構成すれば、第1の波長の光の吸収率と、第2の波長の光の吸収率とが検出対象物毎に異なることを利用して、被検体内の検出対象物を容易に判別することができる。
上記一の局面による光音響画像化装置において、好ましくは、第1半導体発光素子により照射される光の出力と、第2半導体発光素子により照射される光の出力とが可変に構成されている。このように構成すれば、第1半導体発光素子または第2半導体発光素子から被検体内に照射される光の光量を、測定条件などに応じて容易に調節することができる。
本発明によれば、上記のように、光の指向性の低い光源を用いたとしても、被検体内の深部からの光音響波を検出することが可能な光音響画像化装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置のプローブ部を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置のプローブ部におけるLED素子、LD素子および超音波振動子の配置を示す平面図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の第2光源部におけるLD素子の光の照射方向の調節を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の第2光源部を説明するための斜視図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の光音響波画像を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による光音響画像化装置の合成後の光音響波の検出信号の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態による光音響画像化装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態による光音響画像化装置のプローブ部を示す斜視図である。 本発明の第2実施形態による光音響画像化装置のプローブ部におけるLED素子、LD素子および超音波振動子の配置を示す平面図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例による光音響画像化装置のプローブ部を説明するための図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例による光音響画像化装置のプローブ部を説明するための図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による光音響画像化装置のプローブ部を説明するための図である。 本発明の第1実施形態の第4変形例による光音響画像化装置の光音響波画像を説明するための図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(光音響画像化装置の構成)
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100の構成について説明する。
本発明の第1実施形態による光音響画像化装置100は、図1に示すように、装置本体部1と、装置本体部1とは別個に設けられるプローブ部2とを備えている。装置本体部1とプローブ部2とは、配線71と配線72と配線73(図2参照)とを介して接続されている。装置本体部1には、光源駆動部40と、制御部50と、表示部60とが設けられている。また、プローブ部2には、第1光源部10と、第1光源部10とは別個に設けられる第2光源部20と、検出部30とが設けられている。
光音響画像化装置100は、概略的には、被検体Pに向けて第1光源部10および第2光源部20により光を照射するとともに、被検体P内の検出対象物Qから発生した光音響波AWを検出部30により検出するように構成されている。また、光音響画像化装置100は、検出された光音響波AWの検出信号に基づいて、光音響波AWに基づく画像(以下、光音響波画像という)を制御部50により生成するとともに、生成された光音響波画像を表示部60により表示するように構成されている。この結果、光音響画像化装置100では、被検体P内の検出対象物Qを画像化することが可能である。なお、光音響画像化装置100では、プローブ2は、光音響波AWの検出時(測定時)には、装置本体部1とは離間した状態で用いられる。つまり、第1光源部10、第2光源部30および検出部30は、共に、光音響波AWの検出時(測定時)には、装置本体部1とは離間した状態で用いられる。以下、光音響画像化装置100の各構成について詳細に説明する。
(第1光源部および第2光源部の構成)
ここで、第1実施形態では、第1光源部10には、光源として、半導体発光ダイオード素子(以下、LED素子という)11が設けられており、第2光源部20には、光源として、LED素子11よりも指向性の高い光を照射可能な半導体レーザ素子(以下、LD素子という)21が設けられている。この場合、比較的小型であるLED素子11およびLD素子21を光源として用いることにより、第1光源部10および第2光源部20を小型化することができるので、光源としてLED素子11が設けられた第1光源部10および光源としてLD素子21が設けられた第2光源部20の両方を検出部30近傍に設けることが可能となる。また、この場合、第1光源部10および第2光源部20を被検体Pに直接的に当接させて光を照射し、光音響波AWの測定を行うことが可能である。これにより、検出部30とは離間する位置に設けられた光源から検出部30まで光を導光して被検体Pに照射する場合と異なり、被検体Pに到達するまでの間に光が減衰するのを抑制することが可能である。なお、半導体発光ダイオード素子11および半導体レーザ素子21は、それぞれ、本発明の「第1半導体発光素子」および「第2半導体発光素子」の一例である。
ここで、光の指向性は、たとえば、光源の配光角により判断することが可能である。つまり、配光角がより小さい場合には、光源からの光の広がりがより小さくなるので、光の指向性が高いと判断することが可能である。つまり、本明細書では、指向性が高いとは、配光角が小さいことを意味し、指向性が低いとは、配光角が大きいことを意味する。一例として、LED素子11として、配光角約120度のLED素子を用い、LD素子21として、配光角約5度のLD素子を用いることが可能である。また、本明細書では、光源から出射された光の強度を測定した場合に、光軸上の光強度に対して半分(50%)の強度になる光軸に対する角度を半値半角とし、その角度の2倍を半値全角としたときに、半値全角を配光角という。
また、第1実施形態では、第1光源部10は、指向性の低いLED素子11により人体などの被検体P内の比較的浅い部分(浅部)に対して光を照射するように構成されている。また、第2光源部20は、指向性の高いLD素子21により被検体P内の比較的深い部分(深部)に対して光を照射するように構成されている。なお、ここで、被検体P内の比較的浅い部分(浅部)に対して光を照射するとは、被検体P内の浅部に対して主に光を照射することを意味し、被検体P内の浅部に対してのみ光を照射することを意味せず、被検体P内の深部に対して一切光を照射しないということを意味しない。同様に、被検体P内の比較的深い部分(深部)に対して光を照射するとは、被検体P内の深部に対して主に光を照射することを意味し、被検体P内の深部に対してのみ光を照射することを意味せず、被検体P内の浅部に対して一切光を照射しないということを意味しない。
図2に示すように、第1光源部10は、複数(2つ)設けられている。また、2つの第1光源部10は、検出部30の近傍でかつ検出部30に隣接する位置において、X方向の両側から検出部30を挟むように配置されている。また、第2光源部20は、2つ設けられている。また、2つの第2光源部20は、検出部30の近傍でかつ第1光源部10よりも外側の位置で、X方向の両側から検出部30を挟むように配置されている。言い換えると、2つの第1光源部10および2つの第2光源部20は、それぞれ、検出部30に対して略線対称の位置に配置されている。また、2つの第1光源部10および2つの第2光源部20は、それぞれ異なる位置で被検体Pに向けて光を照射するように構成されている。
また、2つの第1光源部10は、それぞれ、配線71を介して装置本体部1に接続されており、配線71を介して装置本体部1からの電力や制御信号などが供給されるように構成されている。また、2つの第2光源部20は、それぞれ、配線72を介して装置本体部1に接続されており、配線72を介して装置本体部1からの電力や制御信号などが供給されるように構成されている。
〈筐体内の光源の配置〉
次に、図3を参照して、第1光源部10の筐体10aの内部におけるLED素子11の配置と、第2光源部20の筐体20a内におけるLD素子21の配置とについて説明する。なお、2つの第1光源部10および2つの第2光源部20は、略同様の構成であるので、以降は、X2側の第1光源部10および第2光源部20を例に説明する。
図3に示すように、第1光源部10には、筐体10aの内部において、複数(5×22=110個)のLED素子11と、1つのLED光源基板12とが設けられている。LED光源基板12には、光音響波AWの測定状態で被検体P側(Z2側)に複数(110個)のLED素子11がアレイ状に搭載されている。また、複数のLED素子11は、全体として、後述する超音波振動素子30aの配列される配列方向(Y方向)に沿って延びるように、LED光源基板12に搭載されている。また、LED光源基板12は、制御部50から出力される制御信号に基づいて、LED素子11をパルス発光させるように構成されている。また、第1光源部10の筐体10aには、Z2側に無色透明なアクリル樹脂などからなる導光部10bが設けられており、第1光源部10のLED素子11による光は、導光部10bを介して被検体Pに向けて照射される。
また、第2光源部20には、筐体20aの内部において、複数(5個)のLD素子21と、1つのLD光源基板22とが設けられている。LD光源基板22には、光音響波AWの測定状態で被検体P側(Z2側)に複数(5個)のLD素子21が搭載されている。また、複数(5個)のLD素子21は、Y方向に並んで、略等距離間隔の位置で、LD光源基板22に搭載されている。また、LD光源基板22は、制御部50から出力される制御信号に基づいて、LD素子21をパルス発光させるように構成されている。また、第2光源部20の筐体20aには、Z2側に無色透明なアクリル樹脂などからなる導光部20bが設けられており、第2光源部20のLD素子21による光は、導光部20bを介して被検体Pに向けて照射される。
LED素子11およびLD素子21は、共に、人体などの被検体Pの測定に適した赤外領域の測定波長の光(たとえば、約700nm〜約1000nmに中心波長を有する光)を発生するように構成されている。なお、LED素子11およびLD素子21の発生する光の測定波長は、検出を所望する検出対象物Qに応じて適宜決定されればよい。この第1実施形態では、LED素子11およびLD素子21は、互いに略同一の測定波長の光を発生するように構成されている。
〈第2光源部の可変機構〉
ここで、第1実施形態では、第2光源部20には、LD素子21により照射される光の照射方向を変化させることが可能な可変機構Sが設けられている。以下、図4および図5を参照して、可変機構Sによる光の照射方向の変化について説明する。
具体的には、図4に示すように、第2光源部20では、LD素子21は、配線部72が位置A、位置Bまたは位置Cに移動することにより、図示しない回動軸周りに回動し、照射方向を変化させるように構成されている。つまり、LD素子21は、位置Aの光の照射方向、位置Bの光の照射方向および位置Cの光の照射方向の3種類の照射方向に向けて、光を照射することが可能に構成されている。なお、この際、複数(5個)のLD素子21の全てが回動される。
ここで、位置Aの光の照射方向は、光音響波AWの測定状態で被検体Pに対して略垂直に光を照射する照射方向である。位置Aの光の照射方向では、被検体Pに対して略垂直に光を照射する(入射させる)ことができるので、位置A、位置Bおよび位置Cのうち最も被検体P内の深部まで光を照射することが可能である。また、位置Bの光の照射方向は、位置Aの光の照射方向よりも検出部30側(X1側)に傾斜した状態で、被検体Pに対して光を照射する照射方向である。また、位置Cの光の照射方向は、位置Bの光の照射方向よりもさらに検出部30側(X1側)に傾斜した状態で、被検体Pに対して光を照射する照射方向である。つまり、位置Bおよび位置Cでは、位置Aの光の照射方向よりも浅い角度で被検体Pに対して光を照射する(入射させる)ことができるので、被検体P内のより浅い部分(浅部)に対して光を照射することが可能である。つまり、第2光源部20では、LD素子21は、照射方向を変化させることにより、被検体P内の深部から浅部まで光を照射することが可能に構成されている。これにより、光音響画像化装置100を使用するユーザは、被検体P内において測定したい注目部分に対して、LD素子21の光を照射させることが可能となる。
可変機構Sは、図4および図5に示すように、第2光源部20の筐体20aに設けられた開口部23と、係合溝部24とを含んでいる。開口部23は、筐体20aの外側から内側まで貫通する貫通孔であり、配線72内の導線(図示せず)を筐体20aの内部に引き込むために設けられている。そして、筐体20aの内部に引き込まれた導線は、LD光源基板22に電気的に接続されている。また、開口部23は、筐体20aの外表面に沿って延びるように形成されている。これにより、開口部23に沿って、配線72を移動させることが可能となる。
係合溝部24は、筐体20aの外表面に沿って延びる開口部23のY方向の両側に、開口部23と接続するように3対設けられている。3対の係合溝部24は、それぞれ、図4に示す位置A、位置Bおよび位置Cに対応する。また、可変機構Sは、配線部72の端部72aに設けられ、係合溝部24と係合するための棒状の1対の係合部72bを含んでいる。この1対の係合部72bは、それぞれ、配線部72の端部72aのY方向の両側に設けられている。つまり、第1実施形態の可変機構Sでは、配線部72を開口部23に沿って移動させることにより、位置A、位置Bまたは位置Cのいずれかの位置に配線部72を移動させることが可能であり、配線部72の1対の係合部72bを3対の係合溝部24のうちいずれかの対と係合させることにより、位置A、位置Bおよび位置Cに配線部72を固定することが可能である。この結果、LD素子21により照射される光の照射方向が変化する。なお、可変機構Sは、本発明の「可変機構」の一例であり、上記の例に限られず、どのような可変機構が用いられてもよい。
(検出部の構成)
図1および図2に示すように、検出部30は、超音波プローブであり、配線73を介して装置本体部1と接続されている。また、検出部30は、超音波振動子30aを有している。検出部30では、超音波振動子30aは、被検体P側(Z2側)において複数設けられている。また、複数の超音波振動子30aは、Y方向に沿ってアレイ状に配列されている。なお、図3では、超音波振動子30aが配列された領域のみを図示し、配列された超音波振動素子30aの各々については図示を省略している。
検出部30は、第1光源部10または第2光源部20から照射された光を吸収した被検体P内の検出対象物Qから発生する光音響波AWによって超音波振動子30aが振動されることにより、光音響波AWを検出するように構成されている。また、検出部30は、制御部50から出力される制御信号に基づいて、超音波振動子30aを振動させることにより、被検体Pに向けて超音波UWを送信することが可能なように構成されている。また、検出部30は、超音波振動子30aから送信され被検体P内で反射された超音波UWによって超音波振動子30aが振動されることにより、超音波UWを検出するように構成されている。また、検出部30は、検出された光音響波AWの検出信号および超音波UWの検出信号を、配線73を介して制御部50に出力するように構成されている。
なお、本明細書では、説明の都合上、被検体P内の検出対象物Qがパルス光を吸収することにより発生する超音波を「光音響波」として、超音波振動子30aにより発生されるとともに、被検体P内で反射される超音波を「超音波」として区別して記載する。
(光源駆動部の構成)
図1に示すように、光源駆動部40は、電池などの電力源(図示せず)から電力を取得するとともに、制御部50から出力される制御信号に基づいて、第1光源部10のLED素子11および第2光源部20のLD素子21に電力を供給するように構成されている。
(制御部の構成)
制御部50は、CPU(図示せず)を含み、検出部30から出力された検出信号に基づいて、被検体P内の画像化を行うように構成されている。具体的には、制御部50は、光音響波AWの検出信号に基づいて光音響波AWに基づく画像(光音響波画像)を生成するとともに、超音波UWの検出信号に基づいて超音波UWに基づく画像(以下、超音波画像という)を生成するように構成されている。また、制御部50は、生成された光音響波画像および超音波画像を、表示部60に表示させる制御を行うように構成されている。
また、第1実施形態では、制御部50は、第1光源部10のLED素子11と、第2光源部20のLD素子21とを互いに独立して駆動する制御を行うように構成されている。つまり、制御部50は、第1光源部10のLED素子11による光の照射タイミングと、第2光源部20のLED素子21による光の照射タイミングとを、互いに独立して制御するように構成されている。この際、制御部50は、LED光源基板12に搭載された複数(110個)のLED素子11を、一体として制御するとともに、LD光源基板22に搭載された複数(5個)のLD素子21を、一体として制御するように構成されている。この結果、制御部50は、LED素子11の光による光音響波AWの検出信号と、LD素子21の光による光音響波AWの検出信号とを、個別に取得するように構成されている。
また、第1実施形態では、制御部50は、取得されたLED素子11の光による光音響波AWの検出信号に基づいて、第1の色(たとえば、赤色)の画像を生成するように構成されている。また、制御部50は、取得されたLD素子21の光による光音響波AWの検出信号に基づいて、第1の色とは異なる第2の色(たとえば、青色)の画像を生成するように構成されている。また、制御部50は、図6に示すように、生成された第1の色の画像と第2の色の画像とを合成することにより、第1の色の画像と第2の色の画像との合成画像I1を生成するように構成されている。また、制御部50は、生成された合成画像I1を、表示部60に表示させる制御を行うように構成されている。
合成画像I1においては、被検体P内の比較的浅い部分(浅部)では、LED素子11の光が主に照射されているため、主に第1の色で血管や脂肪などの検出対象物Qが画像化されている。また、被検体P内の比較的深い部分(深部)では、LD素子21の光が主に照射されているため、主に第2の色で血管や脂肪などの検出対象物Qが画像化されている。また、浅部と深部との中間部分では、第1の色と第2の色との中間の色で検出対象物Qが画像化されている。なお、図6に示す合成画像I1は、図4の位置Aの光の照射方向(光音響波AWの測定状態で被検体Pに対して略垂直に光を照射する照射方向)で、LD素子21による光を被検体Pに対して照射した場合に得られる合成画像を示している。図4の位置Bまたは位置Cの光の照射方向で、LED素子21による光を被検体Pに対して照射した場合には、より浅い部分で第2の色の画像を得ることが可能である。
また、第1実施形態では、合成画像I1を生成しない場合には、制御部50は、図7に示すように、LED素子11の光による光音響波AWの検出信号A1と、LD素子21の光による光音響波AWの検出信号A2とを、加算または乗算することにより、合成する処理を行うように構成されている。この結果、制御部50は、検出対象物Qに対応するシグナル部分が強調された合成後の光音響波AWの検出信号A3を取得するように構成されている。
また、制御部50は、LED素子11に流れる電流(電流値)と、LD素子21に流れる電流(電流値)とを互いに独立して制御するように構成されている。これにより、制御部50は、LED素子11により照射される光の出力と、LD素子21により照射される光の出力とを、互いに独立して変化させることが可能に構成されている。つまり、光音響画像化装置100では、LED素子11により照射される光の出力と、LD素子21により照射される光の出力とが可変に構成されている。これにより、たとえば皮膚に対する最大露光許容量(MPE:Maximum Permissible Exposure)を考慮して、光の光量(LED素子11およびLD素子21により被検体Pに対して照射される光の光量)を容易に調節することが可能となる。
(表示部の構成)
図1に示すように、表示部60は、一般的な液晶方式のモニタなどにより構成されている。また、表示部60は、制御部50の制御に基づいて、制御部50により生成された光音響波画像、超音波画像または合成画像I1などを表示するように構成されている。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、光源として、LED素子11を第1光源部10に設けるとともに、LED素子11よりも指向性の高い光を照射可能なLD素子21を第2光源部20に設ける。これにより、LED素子11の光が被検体P内の深部に届かなかったとしても、LED素子11よりも指向性の高い光を照射可能なLD素子21の光を被検体P内の深部まで届けることができる。その結果、被検体P内の深部の検出対象物Qから光音響波AWを発生させることができるので、LD素子21よりも光の指向性の低いLED素子11を用いたとしても、被検体P内の深部からの光音響波AWを検出することができる。また、光源としてLED素子11およびLD素子21を用いることにより、光源として固体レーザを用いる場合と比べて、光音響画像化装置100の大型化を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、LED素子11により被検体P内の浅部に対して光を照射するとともに、LD素子21により被検体P内の深部に対して光を照射するように光音響画像化装置100を構成する。これにより、LED素子11の光により被検体P内の浅部の検出対象物Qから光音響波AWを発生させることができるとともに、LD素子21の光により被検体P内の深部の検出対象物Qから光音響波AWを発生させることができる。その結果、LED素子11とLD素子21とにより、被検体P内の浅部で発生した光音響波AWおよび被検体P内の深部で発生した光音響波AWの両方を効果的に検出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1半導体発光素子は、LED素子11であり、第2半導体発光素子は、LD素子21である。これにより、固体レーザ光源などと比べて消費電力の小さいLED素子11を光源として用いることにより、光音響画像化装置100の消費電力が増加するのを抑制することができる。また、LED素子11よりも光の指向性の高いLD素子21を光源として用いることにより、被検体P内の深部の検出対象物Qから光音響波AWを発生させることができるので、比較的指向性の低いLED素子11を用いたとしても、被検体P内の深部からの光音響波AWを検出することができる。これらの結果、光音響画像化装置100の消費電力が増加するのを抑制しつつ、被検体P内の深部からの光音響波AWを検出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、検出部30とは離間して配置される装置本体部1を設ける。そして、装置本体部1とは離間した状態で、検出部30の近傍に第1光源部10および第2光源部20を配置する。これにより、検出部30とは離間した状態で第1光源部10および第2光源部20が配置される場合と比べて、第1光源部10および第2光源部20から被検体Pの検出部30に対応する部分に照射されるまでの間に光の損失が生じるのを抑制することができる。その結果、被検体P内の検出対象物Qから確実に光音響波AWを発生させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、LD素子21により照射される光の照射方向を変化させることが可能な可変機構Sを第2光源部20に設ける。これにより、LD素子21により照射される光の照射領域を変更することができる。その結果、たとえばLD素子21の光により被検体P内の深部を照射すれば、被検体P内の深部からの光音響波AWを検出することができるとともに、たとえばLD素子21の光の照射領域とLED素子11の光の照射領域とが重なるようにLD素子21の光を照射すれば、被検体P内で注目したい部分の光音響波AWを効果的に検出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、LED素子11が設けられる第1光源部10と、第1光源部10とは別個に設けられるとともにLD素子21が設けられる第2光源部20とを光音響画像化装置100に設ける。これにより、第1光源部10の配置と第2光源部20の配置とを比較的自由に設計することができるので、光音響波AWを検出するのに効果的な位置に第1光源部10と第2第光源部20とを容易に配置することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、LED素子11とLD素子21とを、互いに独立して駆動する制御を行うように制御部50を構成する。これにより、LED素子11の光とLD素子21の光とを、互いに独立したタイミングで被検体Pに照射させることができる。その結果、LED素子11の光による光音響波AWの検出信号とLD素子21の光による光音響波AWの検出信号とを、互いに独立したタイミングで取得することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、LED素子11の光による光音響波AWの検出信号と、LD素子21の光による光音響波AWの検出信号とを、合成する処理を行うように制御部50を構成する。これにより、検出信号のノイズ部分を低減し、注目する部分(シグナルの部分)をより強調することができる。その結果、光音響波AWの検出信号のS/N比(シグナル/ノイズ比)を向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、LED素子11の光による光音響波AWの検出信号に基づいて、第1の色の画像を生成するとともに、LD素子21の光による光音響波AWの検出信号に基づいて、第1の色とは異なる第2の色の画像を生成するように制御部50を構成する。これにより、LED素子11の光による画像と、LD素子21の光による画像とを、それぞれ、第1の色と、第1の色とは異なる第2の色とで表示部60に表示させることができる。その結果、LED素子11の光の照射領域と、LD素子21の光の照射領域とを、視覚的に容易に識別することができる。また、LED素子11の光の照射領域と、LD素子21の光の照射領域とを、識別可能に表示部60に表示させることにより、表示部60に表示された画像(たとえば、図6に示す合成画像I1)を確認しつつ、LD素子21の照射方向を可変機構Sにより調節することができる。その結果、LD素子21による光を被検体P内で注目したい部分に対して容易に照射させることができる。したがって、LD素子21により照射される光の照射方向を可変する可変機構を第2光源部20に設ける構成において、第1の色の画像と、第2の色の画像とを生成することは、極めて効果的である。
また、第1実施形態では、上記のように、LED素子11により照射される光の出力と、LD素子21により照射される光の出力とが可変に光音響画像化装置100を構成する。これにより、LED素子11またはLD素子21から被検体P内に照射される光の光量を、測定条件などに応じて容易に調節することができる。
[第2実施形態]
次に、図8〜図10を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、LED素子11が設けられた第1光源部10とLD素子21が設けられた第2光源部20とが別個に設けられた上記第1実施形態とは異なり、LED素子11およびLD素子21が共に設けられた単一の光源部110を設ける例について説明する。
(光音響画像化装置の構成)
本発明の第2実施形態による光音響画像化装置200は、図8に示すように、プローブ部102を備える点で、上記第1実施形態の光音響画像化装置100とは相違する。また、プローブ部102には、検出部30と、光源部110とが設けられている。なお、上記第1実施形態と同一の構成については、同じ符号を付してその説明を省略する。
(光源部の構成)
第2実施形態では、光源部110には、光源として、LED素子11およびLD素子21が設けられている。つまり、第2実施形態では、光源部110は、指向性の低いLED素子11により人体などの被検体P内の比較的浅い部分(浅部)に対して光を照射するとともに、指向性の高いLD素子21により被検体P内の比較的深い部分(深部)に対して光を照射するように構成されている。
また、第2実施形態では、図9に示すように、光源部110は、複数(2つ)設けられている。また、2つの光源部110は、検出部30の近傍でかつ検出部30に隣接する位置において、X方向の両側から検出部30を挟むように配置されている。また、2つの光源部110は、それぞれ、配線171を介して装置本体部1に接続されており、配線171を介して装置本体部1からの電力や制御信号などが供給されるように構成されている。なお、この第2実施形態においても、制御部50は、光源部110のLED素子11と、光源部110のLD素子21とを互いに独立して駆動する制御を行うように構成されている。
〈筐体内の光源の配置〉
次に、図10を参照して、光源部110の筐体110aの内部におけるLED素子11の配置と、LD素子21の配置とについて説明する。なお、2つの光源部110は、略同様の構成であるので、以降は、X2側の光源部110を例に説明する。
図10に示すように、光源部110には、筐体110aの内部において、複数(90個)のLED素子11と、複数(5個)のLD素子21と、1つの光源基板112とが設けられている。光源基板112には、光音響波AWの測定状態で被検体P側(Z2側)に複数(90個)のLED素子11と、複数(5個)のLD素子21とが共に搭載されている。
また、複数(90個)のLED素子11は、複数(5個)のLD素子21が配置される位置を除いた位置で光源基板112にアレイ状に搭載されている。また、複数(5個)のLD素子21は、Y方向に並んで、略等距離間隔の位置で、光源基板112に搭載されている。また、複数(5個)のLD素子21は、光源部110の筐体110a内で、検出部30の超音波振動子30aに隣接する位置に配置されている。つまり、光源部10の筐体110a内で検出部30の超音波振動子30aに隣接する位置では、LED素子11とLD素子21とが交互にY方向に並んで配置されている。
また、光源基板112は、制御部50から出力される制御信号に基づいて、LED素子11およびLD素子21をパルス発光させるように構成されている。また、光源部110の筐体110aには、Z2側に導光部110bが設けられており、光源部110のLED素子11およびLD素子21による光は、導光部110bを介して被検体Pに向けて照射される。なお、第2実施形態では、光源部110には、可変機構が設けられておらず、LED素子11およびLD素子21による光は、共に、光音響波AWの測定状態で被検体Pに対して略垂直に光を照射する照射方向に向けて出射される。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、光源として、LED素子11と、LED素子11よりも指向性の高い光を照射可能なLD素子21とを光源部110に設ける。これにより、上記第1実施形態と同様に、LD素子21よりも光の指向性の低いLED素子11を用いたとしても、被検体P内の深部からの光音響波AWを検出することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、LED素子11およびLD素子21が共に搭載された光源基板112を光源部110に設ける。これにより、LED素子11とLD素子21との2つの光源を用いる場合にも、光源部110の構成を簡素にすることができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、本発明の第1半導体発光素子としてLED素子11を用い、本発明の第2半導体発光素子としてLD素子21を用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1半導体発光素子と、第1半導体発光素子よりも指向性の高い光を照射可能な第2半導体発光素子とを用いれば、どのような半導体発光素子が用いられてもよい。たとえば、一のLED素子と、一のLED素子よりも指向性の高い光を照射可能なLED素子とを用いてもよいし、一のLD素子と、一のLD素子よりも指向性の高い光を照射可能なLED素子とを用いてもよい。また、半導体発光素子として、半導体有機発光ダイオード素子を用いてもよい。
また、上記第1実施形態では、プローブ部2において、2つの第1光源部10を検出部30の近傍でかつ検出部30に隣接する位置に配置し、2つの第2光源部20を検出部30の近傍でかつ第1光源部10よりも外側の位置に配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、プローブ部における第1光源部および第2光源部の数および配置は、どのように構成されてもよい。
たとえば、図11に示す第1実施形態の第1変形例によるプローブ部202のように構成してもよい。図11に示すように、プローブ部202には、2つの第1光源部10と、1つの第2光源部220と、検出部30とが設けられている。2つの第1光源部10は、検出部30の近傍でかつ検出部30に隣接する位置において、X方向の両側から検出部30を挟むように配置されている。また、第2光源部220は、検出部30の近傍でかつ検出部30に隣接する位置において、検出部30のY1方向側に配置されている。言い換えると、図11に示す第1変形例では、検出部30を3方向から囲むように、2つの第1光源部10および1つの第2光源部220が設けられている。また、第2光源部220には、上記第1実施形態と同様に、開口部223と、係合溝部224と、配線272とを含む可変機構S1が設けられており、第2光源部220は、LD素子21の照射方向を変化させるように構成されている。
また、図12に示す第1実施形態の第2変形例によるプローブ部302のように構成してもよい。図12に示すように、プローブ部302には、2つの第1光源部10と、2つの第2光源部220と、検出部30とが設けられている。図11に示す第1変形例とは異なり、2つの第2光源部220は、検出部30の近傍でかつ検出部30に隣接する位置において、検出部30のY方向の両側から検出部30を挟むように配置されている。言い換えると、図12に示す第2変形例では、検出部30を4方向から囲むように、2つの第1光源部10および2つの第2光源部220が設けられている。
また、上記第1実施形態では、第1光源部10および第2光源部20に、それぞれ、導光部10bおよび導光部20bを設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図13に示す第1実施形態の第3変形例によるプローブ部402のように、第2光源部420に被検体Pに向けて光を照射するための導光部を設けずに、第1光源部10の導光部10bを介して被検体Pに向けて光を照射するように構成してもよい。これにより、第1光源部10と第2光源部420とで、被検体Pに向けて光を照射するための導光部10bを共用することができるので、第2光源部420の部品点数を抑制することが可能である。
また、上記第1実施形態では、LD素子21により照射される光の照射方向を変化させることが可能な可変機構Sを第2光源部20に設けた例を示し、上記第2実施形態では、光の照射方向を変化させることが可能な可変機構を光源部110には設けない例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、上記第1実施形態において、LED素子11により照射される光の照射方向を変化させることが可能な可変機構を第1光源部10に設けてもよい。また、上記第2実施形態において、LED素子11およびLD素子21により照射される光の照射方向を変化させることが可能な可変機構を光源部110に設けてもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、LED素子11と、LD素子21とを互いに独立して駆動する制御を行うように制御部50を構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、LED素子と、LD素子とを互いに独立して駆動させずに、同じタイミングで駆動する制御を行うように制御部を構成してもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、互いに略同一の測定波長の光を発生するようにLED素子11およびLD素子21を構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1の波長の光を照射可能にLED素子を構成し、第1の波長とは異なる第2の波長の光を照射可能にLD素子を構成してもよい。つまり、互いに異なる測定波長の光を発生するようにLED素子およびLD素子を構成してもよい。
この場合、図14に示す第4変形例のように、さらに、第1の波長の光による光音響波の検出信号に基づいて、第1の色の画像を生成し、第2の波長の光による光音響波の検出信号に基づいて、第2の色の画像を生成するとともに、第1の色の画像と第2の色の画像とを合成した合成画像I2を生成してもよい。これにより、光の波長に応じて光の吸収率が異なる検出対象物を、視覚的に識別可能に表示させることが可能となる。たとえば、第1の波長を約750nmとし、第2の波長を約850nmとする。この場合、血液中の脱酸素化ヘモグロビン(検出対象物Qの一例)は、約850nmの光よりも約750nmの光をよく吸収するため、合成画像I2のうち約750nmの光に対応する第1の色で表示された部分を、脱酸素化ヘモグロビンであると視覚的に識別することが可能である。また、血液中の酸素化ヘモグロビン(検出対象物Qの一例)は、約750nmの光よりも約850nmの光をよく吸収するため、約850nmの光に対応する第2の色で表示された部分を、酸素化ヘモグロビンであると視覚的に識別することが可能である。したがって、第1の波長の光の吸収率と、第2の波長の光の吸収率とが検出対象物Q毎に異なることを利用して、被検体P内の検出対象物Qを容易に判別することができる。
10 第1光源部
11 LED素子(第1半導体発光素子)
20、220、420 第2光源部
21 LD素子(第2半導体発光素子)
30 検出部
50 制御部
100、200 光音響画像化装置
110 光源部
112 光源基板(基板)
S、S1 可変機構

Claims (12)

  1. 被検体に光を照射する光源部と、
    前記光源部からの光を吸収した前記被検体内の検出対象物から発生する光音響波を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記光音響波の検出信号に基づいて、画像を生成する制御を行う制御部と、を備え、
    前記光源部は、光源として、第1半導体発光素子と、前記第1半導体発光素子よりも指向性の高い光を照射可能な第2半導体発光素子とを含む、光音響画像化装置。
  2. 前記第1半導体発光素子により前記被検体内の浅部に対して光を照射するとともに、前記第2半導体発光素子により前記被検体内の深部に対して光を照射するように構成されている、請求項1に記載の光音響画像化装置。
  3. 前記第1半導体発光素子は、半導体発光ダイオード素子を含み、
    前記第2半導体発光素子は、半導体レーザ素子を含む、請求項1または2に記載の光音響画像化装置。
  4. 前記検出部とは離間して配置され、前記制御部を含む装置本体部をさらに備え、
    前記光源部は、前記装置本体部とは離間した状態で、前記検出部の近傍に配置されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  5. 前記光源部は、前記第2半導体発光素子により照射される光の照射方向を変化させることが可能な可変機構を有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  6. 前記光源部は、前記第1半導体発光素子が設けられる第1光源部と、前記第1光源部とは別個に設けられるとともに前記第2半導体発光素子が設けられる第2光源部とを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  7. 前記光源部は、前記第1半導体発光素子および前記第2半導体発光素子が共に搭載された基板を含む単一の光源部により構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  8. 前記制御部は、前記第1半導体発光素子と前記第2半導体発光素子とを、互いに独立して駆動する制御を行うように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  9. 前記制御部は、前記第1半導体発光素子の光による前記光音響波の検出信号と、前記第2半導体発光素子の光による前記光音響波の検出信号とを、合成する処理を行うように構成されている、請求項8に記載の光音響画像化装置。
  10. 前記制御部は、前記第1半導体発光素子の光による前記光音響波の検出信号に基づいて、第1の色の画像を生成するとともに、前記第2半導体発光素子の光による前記光音響波の検出信号に基づいて、前記第1の色とは異なる第2の色の画像を生成するように構成されている、請求項8または9に記載の光音響画像化装置。
  11. 前記第1半導体発光素子は、第1の波長の光を照射可能に構成されており、
    前記第2半導体発光素子は、前記第1の波長とは異なる第2の波長の光を照射可能に構成されている、請求項8〜10のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
  12. 前記第1半導体発光素子により照射される光の出力と、前記第2半導体発光素子により照射される光の出力とが可変に構成されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の光音響画像化装置。
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