JP2016167393A - 荷電粒子ビーム照射システムおよび荷電粒子ビームの出射方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム照射システムおよび荷電粒子ビームの出射方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シンクロトロンからイオンビームの出射制御を実施する際、安定でかつ、線量率を向上できるビーム出射制御を提供する。【解決手段】イオンビームを加速して出射するシンクロトロン13と、シンクロトロン13から出射されたイオンビームを照射する照射装置30を有する粒子線照射システムにおいて、シンクロトロン13は高周波電圧を印加する出射用高周波電極16aを備え、当該出射用高周波電極16aに印加する高周波電圧として、シンクロトロン13から出射するイオンビームのエネルギーに応じて制御する搬送波信号を周波数変調した高周波電圧を用いることを特徴とする粒子線照射システムによって、上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム照射システムおよび荷電粒子ビーム出射方法に係り、特に、陽子または重イオンなどの荷電粒子ビーム(イオンビーム)を患部に照射してがんを治療する粒子線治療装置に適応するのに好適な荷電粒子ビーム照射システムおよび荷電粒子ビーム出射方法に関する。
がんの放射線治療として、陽子または重イオン等のイオンビームを患者のがんの患部に照射して治療する粒子線治療が知られている。この治療に用いる粒子線治療装置は、イオンビーム発生装置、ビーム輸送系、および照射装置を備える。イオンビーム発生装置は、周回軌道に沿って周回するイオンビームを所望のエネルギーまで加速させるシンクロトロンやサイクロトロンを有する。
シンクロトロンは、周回軌道に沿って周回するイオンビームに高周波電圧を印加して目標のエネルギーまで加速する高周波加速装置(加速空胴)、周回しているイオンビームのベータトロン振動振幅を増大させる出射用高周波電極、およびイオンビームを周回軌道から取り出す出射用デフレクターを備える(例えば、特許文献1)。目標エネルギーまで加速されたイオンビームをシンクロトロンからビーム輸送系へ出射する際、出射用高周波電極に高周波磁場または高周波電場(以下、高周波電圧と表記)を印加し、周回しているイオンビームの固有振動であるベータトロン振動振幅を増大させる(特許文献1)。ベータトロン振動振幅を効率良く増大させる高周波電圧として、複数の線スペクトル信号で構成される帯域制限高周波電圧が挙げられる(特許文献2)。ベータトロン振動振幅が増大したイオンビームは、安定限界外に移動し、シンクロトロンからビーム輸送系へ出射され、照射装置に輸送される。
照射装置は、上記イオンビーム発生装置から導かれたイオンビームを、患者の体表面からの深さ及び患部形状に合わせて整形して、治療用ベッド上の患者の患部に照射する。照射装置では、患部形状に合わせてビームを走査し照射するビームスキャニング法が注目されている。ビームスキャニング法には、スポットスキャニング照射法やラスタースキャニング照射法がある。
スポットスキャニング照射法では、患部をスポットと呼ばれる領域に分割し、治療計画によりスポット毎に付与する照射線量を設定する。スポットに照射される線量は、線量モニタにて逐次計測する。線量モニタで計測した照射線量が所定線量に到達すると、イオンビームの照射を停止する。イオンビームの照射停止後、走査電磁石の励磁量を次のスポット位置に対応した励磁量に変更し、イオンビームを照射する。このような走査と照射の繰り返しにより、患部平面方向の照射を実施する。また、患部平面方向の照射を完了したら、照射面の深さ方向を変更する。患部深さ方向の照射は、イオンビームの飛程を変更することで制御する。具体的には、照射装置に供給するイオンビームのエネルギーを変更することで実現できる。
また、ラスタースキャニング照射法では、スポットスキャニング照射法とは異なり、照射経路に沿ってイオンビームを走査しながら照射する。このため、ラスタースキャニング照射法では、出射ビーム電流の時間構造を考慮してイオンビームの電流を低く設定し、患部平面方向に対して複数回に分けて走査し照射(以下、リペイント)することで、所定の線量一様度を担保しつつ、照射線量を満了させる。
このように、ビームスキャニング法では、患部形状に合わせたイオンビームを照射するため、従来の散乱体照射法のように、患部形状に合わせた一様な吸収線量範囲(拡大ブラックピーク(Spread-Out Bragg Peak)以下、SOBPと表記)を形成するための散乱体(SOBPフィルタ)や、ボーラス、コリメータ等の患部形状に合わせた患者固有具が不要となり、イオンビーム発生装置から照射装置に供給されるイオンビームを効率よく患部に照射することが可能である。
イオンビーム発生装置としてシンクロトロンを利用する場合、照射装置に供給するイオンビームのエネルギーは、加速空胴に供給する高周波電圧の周波数と偏向電磁石の磁場強度により制御可能である。また、シンクロトロンから照射装置に供給するイオンビームの電流は、出射用高周波電圧の振幅値により制御可能である。スキャニングビーム走査法で要求されるスポット毎のイオンビームの照射制御は、出射用高周波電圧の印加および印加停止制御により実現できる。特に、スポットに対する照射線量が所定線量に到達した際にイオンビームの照射を停止する際には、シンクロトロンから出射するイオンビームを素早く停止させることで、照射線量の精度を高める必要がある。
特許第2596292号公報 特許第3053175号公報
しかし、上記従来技術には次のような問題があった。ビームスキャニング法では、照射線量を高精度に制御するため、シンクロトロンから出射するビーム電流を高精度に制御する必要があるが、この際、出射ビーム電流には商用周波数(50Hz/60Hz)から数kHzの低い周波数成分が電流リップルとして重畳されている。この低い周波数成分の電流リップルは主に、出射用高周波電極に印加する高周波電圧に含まれる高周波成分と、偏向電磁石や四極電磁石といった、シンクロトロンを構成する電磁石の励磁電流に重畳する商用周波数成分があることが分かっている。
例えば、ビームの出射に必要な高周波電圧として、複数の線スペクトルデータで構成された帯域制限高周波電圧を用いる場合、線スペクトルの間隔に対応した高周波成分の電流リップルが生じてしまう。この高周波成分の電流リップルは、出射用高周波電極に印加する高周波電圧の線スペクトル間隔に応じて、数100μsから数msの時間構造として現れる。スポットスキャニング照射法でのスポット照射時間は数ms前後であり、ラスタースキャニング照射法での患部平面の1回あたりのビーム走査時間は数10msであるため、数100μsから数msの時間構造を有する電流リップルは無視できない。また電流リップルの強度は、出射用高周波電極に印加する高周波電圧の強度に応じて変化するため、従来のビーム出射制御法では電流リップル成分のみを抑制するのは困難である。
また、偏向電磁石や四極電磁石の励磁電流により生じるリップルは、商用周波数とその整数倍の高調波成分が電流リップルとして重畳する。一般に電磁石の励磁電流に起因するリップルは、電磁石電源の調整により所定以下のレベル(出力値に対するリップル成分を例えば0.01%以下)に抑制した上で利用している。
このような低い周波数成分の電流リップルが重畳された場合、以下に示す課題がある。まず、出射用高周波電極に印加する高周波電圧に起因する高周波成分の電流リップルは、出射ビーム電流と独立に制御できないため、電流リップルに起因して照射される線量の制御が困難である。そのため、低い線量を照射する場合には、シンクロトロンから出射するビーム電流を予め低く設定し、電流リップルに起因して照射される線量を低く抑える必要がある。そのため、患部平面内の照射時間が掛かり、線量率が低下する課題が挙げられる。特に、ビームを走査しながら照射するラスタースキャニング照射法においては、出射ビーム電流に生ずる電流リップルの時間構造は、走査領域の線量分布に直接影響を及ぼすため、出射ビーム電流を低く設定し、数10〜数100回のリペイントを実施する必要があり、線量率を向上する妨げとなる。
また、電磁石の励磁電流に商用周波数成分の電流リップルが重畳すると、電磁石が発生する磁場強度が時間的に変化する。特にビーム出射条件を決定している四極電磁石の励磁電流に商用周波数成分の大きな電流リップルが重畳すると、ビームが出射可能な条件(安定限界)が商用周波数に基づいて変動するため、出射ビーム電流に商用周波数成分の電流リップルが生じてしまう。そのため、シンクロトロンを構成する電磁石の励磁電流に商用周波数成分の電流リップルが生じないように電磁石電源を調製するが、完全に抑制することは困難である。商用周波数成分の電流リップルは高周波成分の電流リップルよりも出射ビーム電流への影響は小さいものの、リップル周波数が50Hzや60Hz等、非常に低いため、ビームを走査しながら照射するラスタースキャニング照射法においては、走査ビーム電流に緩やかな「うねり」を生じるため、高周波成分の電流リップルと同様に走査領域内の線量分布に影響を及ぼす恐れがある。
本発明の目的は、シンクロトロンからイオンビームの出射制御を実施する際、周回しているイオンビームのベータトロン振動振幅を増大させる出射用高周波電極に印加する高周波電圧に起因する出射ビームの電流リップルの発生を低減し、安定なビーム出射制御を実現することにある。
また、本発明の目的は、シンクロトロンからイオンビームの出射制御を実施する際、線量率を向上できるビーム出射制御を実現することにある。
上記の目的を実現する本発明の特徴は、イオンビームを加速して出射するシンクロトロンと、シンクロトロンから出射されたイオンビームを照射する照射装置を有する粒子線照射システムにおいて、シンクロトロンは高周波電圧を印加する出射用高周波電極を備え、当該出射用高周波電極に印加する高周波電圧として、シンクロトロンから出射するイオンビームのエネルギーに応じて制御する搬送波信号を周波数変調した高周波電圧を用いることにある。
本発明によれば、安定でかつ、線量率を向上できる粒子線照射システムのビーム出射制御を実現できる。
本発明を適用した第1実施例の荷電粒子ビーム照射システムの構成の構成を示す図である。 本発明を適用した第1実施例の特徴である出射用高周波電極に印加する高周波電圧の印加帯域を示す図である。 本発明を適用した第1実施例の特徴である出射用高周波電極に印加する高周波電圧の時間的な周波数変化を示す図である。 本発明を適用した第1実施例の特徴である出射制御装置の構成を示す図である。 本発明を適用した第1実施例の特徴である変調周波数信号を出力する三角波発振器の構成を示す。 本発明を適用した第2実施例の特徴であるRF−KO法で出射用高周波電極に印加する高周波電圧の印加帯域を示す図である。 本発明を適用した第2実施例の特徴である出射用高周波電極に印加する高周波電圧の時間的な周波数変化を示す図である。 本発明を適用した第2実施例の特徴である出射制御装置の構成を示す図である。 本発明を適用した第3実施例の特徴である出射用高周波電極に印加する高周波電圧の印加帯域を示す図である。 本発明を適用した第3実施例の特徴である出射用高周波電極に印加する高周波電圧の時間的な周波数変化を示す図である。 比較例である出射用高周波電極に印加する高周波電圧の印加方法を示す図である。 比較例である出射制御装置の構成を示す図である。
以下に本発明の荷電粒子ビーム照射システムおよびそのビーム出射方法の実施形態を、図面を用いて説明する。
本発明の荷電粒子ビーム照射システムおよびそのビーム出射方法の第1実施例を、図1乃至図5を用いて説明する。
図1は、本発明の好適な一実施例である荷電粒子ビーム照射システムの構成を示す図である。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システム1は、図1に示すように、イオンビーム発生装置11、ビーム輸送装置14、照射装置30を備えている。ビーム輸送装置14は、イオンビーム発生装置11と治療室内に配置される照射装置30を接続する。制御システム100は、患部への照射線量および照射位置を計画する治療計画装置43、治療計画情報431を記憶する記憶装置42、荷電粒子ビーム照射システム1を統括的に制御する統括制御装置40、シンクロトロン11を構成する機器の制御タイミングを管理するタイミングシステム50、荷電粒子ビーム照射システム1の統括的な安全制御を管理するインターロックシステム60を備える。
イオンビーム発生装置11は、イオン源(図示せず)、前段加速器12およびシンクロトロン13を備える。イオン源は前段加速器12に接続され、前段加速器12はシンクロトロン13に接続される。前段加速器12は、イオン源で発生したイオンビーム10をシンクロトロン13に入射可能なエネルギーまで加速する。前段加速器12で加速されたイオンビーム10aは、シンクロトロン13に入射される。
シンクロトロン13は、周回軌道に沿って周回するイオンビーム10bに高周波電圧を印加して目標のエネルギーまで加速する高周波加速装置(加速空胴)19、周回しているイオンビームのベータトロン振動振幅を増大させる出射用高周波電極16a、およびイオンビームを周回軌道から取り出す出射用デフレクター16bを備える。
シンクロトロン13に入射されたビーム10bは、高周波加速空胴19に印加した加速高周波電圧によりエネルギーを付与されることで、所望のエネルギーまで加速される。この際、シンクロトロン13内を周回するイオンビーム10bの周回軌道が一定となるように、イオンビーム10bの周回エネルギーの増加に合わせて偏向電磁石18a、四極電磁石18b等の磁場強度および加速空胴19に印加する高周波電圧の周波数を高める。
所望のエネルギーまで加速されたイオンビーム10bは、出射準備制御により、四極電磁石18bおよび六極電磁石(図示せず)の励磁量により周回ビーム10bが出射可能な条件(周回ビームの安定限界15)を成立させる。出射準備制御が終了後、出射制御装置20から高周波電圧(Vext)を高周波増幅器17で増幅した後に、出射用高周波電極16aに印加し、シンクロトロン13内を周回するビーム10bのベータトロン振動振幅を増大させる。このベータトロン振動振幅の増大により、安定限界15(図2)を超えた周回ビーム10bはシンクロトロン13から高エネルギービーム輸送系14に出射される。シンクロトロン13からのビーム出射制御は、出射制御装置20によって出射用高周波電極16aに印加する高周波電圧により、ビーム出射(高周波電圧(Vext)の印加)およびビーム停止(高周波電圧(Vext)の停止)を制御することで行う。
シンクロトロン11から出射されたビーム10cは、高エネルギービーム輸送系14により照射装置30に輸送される。照射装置30では、患者に照射するビーム10dの照射線量を計測する線量モニタ31にて、照射するビーム10dの線量強度を逐次確認し、走査電磁石32で患部形状に合わせてビーム10dを走査する。また、患部深さ方向のビーム飛程変更は、シンクロトロン13で加速するビーム10bのエネルギーを変更して出射することで、患部形状に合わせた照射野を形成する。
次に、本発明の特徴の1つである高周波電圧(Vext)の印加方法について、図2、図3、図4を用いて、比較例である図11,図12と比較しながら説明する。図11は比較例としての出射用高周波電極に印加する高周波電圧の印加方法を示す図であり、図12はこの比較例における出射制御装置の構成を示す図である。
シンクロトロン13内のビーム10bは、設計軌道の周囲をベータトロン振動しながら周回している。シンクロトロン13一周当たりのベータトロン振動数はチューン(ν)と呼ばれ、ビームのチューン(νbeam)は集群化したイオンビーム10bの運動量幅に応じて幅(Δν)を持つ。
図11に示すように、比較例でのビーム出射制御法では、チューンの幅Δνに対応した周波数範囲(Δf)の出射用高周波電圧(Vext)を印加することで、周回するイオンビーム101の振動振幅を増大し、安定限界15を超えさせることでビームを出射していた(102)。この際の出射用高周波電極16aに印加する高周波電圧の中心周波数(fc)および周波数幅(Δf)は、それぞれ、下記の(1)式と(2)式とで示される。
ここで、frevはイオンビーム10bの周回周波数であり、νmax,νminは、それぞれチューンの幅(Δν)の最大値と最小値を示している。また、出射ビームの電流は、出射用高周波電圧Vextの振幅値Aextで制御していた。
比較例での高周波電圧の生成法を図12に示す。出射用高周波電圧は、低周波数領域の帯域制限高周波電圧と出射ビームエネルギーに対応した正弦波信号(搬送波信号)の高周波電圧の乗算処理で生成する。まず、正弦波発振器21の出力周波数を出射ビームエネルギーに対応した搬送波信号として制御することにより、出射ビームのエネルギーに対応した中心周波数fcの高周波電圧を発生する。次に、νmax、νminに対応する周波数fmax、fminの周波数範囲fw(fw=Δf=fmax−fmin)に渡り、一定の周波数間隔fdivで線スペクトルを構成される帯域制限高周波電圧を帯域制限高周波発生器22にて生成する。帯域制限高周波発生器22では、複数の線スペクトルで構成される帯域制限高周波電圧を周波数範囲fw、周波数間隔fdivの条件で逆フーリエ変換することで生成する。この際、各線スペクトルの初期位相はランダムに設定しておく。これら二つの高周波電圧を乗算器23にて乗算し、中心周波数がfc、帯域幅がfwおよび、周波数間隔がfdivの帯域制限高周波電圧vextを生成する。このような乗算制御を実施することで、シンクロトロン11から出射するビームのエネルギー変更に、中心周波数fcを搬送波信号として制御することで、搬送波信号の変更のみで容易に実現できる。この帯域制限高周波電圧を振幅変調回路24Aにて所望の出射ビーム電流を実現するように振幅設定値Aextで制御する。この後、シンクロトロン11を構成する機器のタイミング制御を統括するタイミングシステム50から出力されるタイミング信号51および、荷電粒子ビーム照射システム1の安全制御を統括するインターロックシステム60からのビーム出射制御指令61に基づき、高周波スイッチ271,272が閉じられることで、出射用高周波電圧Vextが高周波増幅器17に伝送される。高周波増幅器17で増幅された出射用高周波電圧Vextは高周波電極16aに印加され、ビームが出射される。
比較例において、出射ビームの電流リップル成分として、シンクロトロン11を構成する偏向電磁石18aおよび四極電磁石18bの励磁電流リップルの周波数成分や、帯域制限高周波電圧を構成する線スペクトル同士のうなり(ビート)に因るものである。
次に、本実施例の特徴の一つである出射用高周波電極16aに印加する高周波電圧vextの制御方法について説明する。図2は本発明を適用した第1実施例の特徴である出射用高周波電極に印加する高周波電圧の印加帯域を示す図であり、図3は本発明を適用した第1実施例の特徴である出射用高周波電極に印加する高周波電圧の時間的な周波数変化を示す図である。
図2に示すように、帯域制限高周波電圧の各線スペクトルを周波数変調する。この周波数変調を適用することで、各線スペクトルの周波数間隔が時間的に変化するため、線スペクトルの周波数間隔fdivは一定とならず、線スペクトル同士のうなり(ビート)によるリップル周波数成分を低減できる。
周波数変調を適用した帯域制限高周波電圧は下記の(3)式および(4)式で示される。
ここで、fmodは変調周波数、fripは線スペクトル周波数の最大周波数偏移、mは変調指数である。帯域制限高周波電圧を構成する各線スペクトル周波数は、図2に示すように、周波数変調により、fripの範囲で周波数が偏移する。この周波数偏移の時間変化について図3を用いて説明する。
図3(b)は帯域制限高周波電圧の周波数スペクトルの時間変化を示したものであり、図3(a)は、図3(b)のA部の瞬時の周波数スペクトルを示している。式(3)において、各線スペクトルの初期位相φをランダムに設定することで、各線スペクトルの位相をずらし、各線スペクトル周波数間隔を変化させる。このように線スペクトル同士のうなり(ビート)の周波数を時間的に変化させることで、出射ビームの電流リップルとして重畳する周波数を拡散させ、特定の周波数成分が高くなることを抑えられる。
また、式(4)に示した変調指数mについても、変調周波数fmodを一定値で制御すると、変調周波数成分が出射ビームの電流リップルとして生じるため、変調周期Tmod(Tmod=1/fmod)毎に変調周波数fmodを変化させる。図3(b)では、変調周期を3段階(Tmod1、Tmod2、Tmod3)で変更している。この際、変調信号は、三角波とすることで周波数変調の側波帯成分の遮断特性を改善できる。
次に、本発明を適用した第1実施例を実現する出射制御装置の構成を図4に示す。ここでは、図12に示した比較例の出射制御装置の構成と異なる点について説明する。発振器は帯域制限高周波電圧の中心周波数fcを制御する正弦波発振器(搬送波発振器)21Cとともに、変調周波数fmodを変調指数mで示した振幅値で出力する三角波発振器21Mを用意する。また、変調回路は、高周波電極16aに印加する高周波電圧の振幅値を制御する振幅変調回路24Aとともに、周波数変調用の変調回路24Fを設ける。
本実施例では、まず、正弦波発振器(搬送波発振器)21Cから中心周波数fcとした出力高周波信号を搬送波、三角波発振器21Mから出力する変調周波数fmodとした変調波および、変調指数mを周波数変調用変調回路24Fに入力し、周波数変調する。これにより中心周波数fcに対して変調指数mで示した最大周波数偏移fripの周波数変調信号fssを生成する。この際、周波数変調時の変調指数mは1%未満(例えば、0.2%〜0.5%程度)と低くて構わない。また、最大周波数偏移fripは、出射ビームに重畳する電流リップルの主たる低周波成分(例えば、偏向電磁石や四極電磁石の励磁電流に重畳する商用周波数成分(50Hz/60Hz))もしくは、電流リップルの主たる低周波成分の整数倍の周波数に合わせることによって、ビーム電流リップルの周波数成分を相殺できる。
次に、帯域制限高周波発生器22より出力される周波数帯域幅fw/2、線スペクトル周波数間隔fdivの帯域制限高周波電圧と周波数変調信号fssを乗算器23で乗算することで、fss±fwの周波数変調された帯域制限高周波電圧を生成する。
周波数変調された帯域制限高周波電圧は、シンクロトロン11から出射するビーム電流に応じて振幅変調回路24Aにて振幅を制御した後、タイミングシステム50からのタイミング信号51、インターロックシステム60からのビーム出射制御指令61に応じて高周波スイッチ271、272を制御する。各々の高周波スイッチ271、272がともに閉じることで、出射制御装置20から高周波増幅器17に高周波電圧Vextを伝送する。以上のような制御を適用することで、図3に示したような周波数スペクトルで構成される高周波電圧Vextを実現できる。高周波増幅器17で高周波電圧Vextを所定の電圧まで増幅した後、高周波電極16aに印加する。
また、シンクロトロン11から出射するビーム電流を安定に制御するフィードバック制御を実現する場合には、振幅変調回路24Aに入力する振幅制御データAextに対して、フィードバック補正手段29にて振幅値を補正する。本実施例では、フィードバック補正手段29に対して、コントローラ28からフィードバック補正手段29目標ビーム電流値ItgとフィードバックゲインGfbを設定し、線量モニタ31から線量計測データ311を設定する。フィードバック補正手段29では、目標ビーム電流値Itgと線量計測データ311のずれを演算し、このずれ量に基づきフィードバックゲインGfbを乗じたものを振幅設定値Aextに補正する。
本実施例では、帯域制限高周波電圧を生成する際の中心周波数fcに対して周波数変調を適用することで、複数の線スペクトルで構成される帯域制限高周波電圧の周波数変調制御が容易に実現できる。
なお、本実施例では図示していないが、帯域制限高周波電圧を構成する各線スペクトル周波数に対して個別に正弦波発振器を用意し、これらの正弦波発振器からの出力に対して周波数変調し、これらの周波数変調した高周波信号を加算器で合成することでも同様の高周波電圧を生成することは可能である。
次に、周波数変調制御時の変調周波数fmodの制御法について説明する。図5に変調周波数信号を出力する三角波発振器21Mの構成を示す。先に示したように、変調指数mを0.3%、最大周波数偏移fripを60Hzとすると、式(4)から変調周波数fmodは20kHzとなる。この際、変調周波数fmodを一定周波数で制御すると、出射ビームに電流リップル周波数として重畳する恐れがある。そのため、この変調周波数fmodを出力周期毎に変更することで出射ビームに電流リップルに変調周波数fmodの成分が重畳することを抑制する。
具体的には、変調周波数fmodの三角波を出力する三角波発振器21Mには、DDS(Direct Digital Synthesizer)方式の発振器を適用する。DDS方式の発振器は、周波数設定レジスタ211、位相設定レジスタ212、振幅設定レジスタ213、ルックアップ・テーブル214、カウンタ215、D/A変換器216および、低域通過フィルタ217を備える。ルックアップ・テーブル214には三角波の振幅−位相情報がデジタルデータで用意されており、位相レジスタで振幅−位相情報の読み込み開始位相を決定し、周波数レジスタで振幅−位相情報の読み込み間隔を決定する。読み込んだデータを振幅レジスタの設定値で振幅変調した後、D/A変換、フィルタリングすることで所望の波形を出力する。
本実施例では、三角波の振幅値と初期位相は一定とし、出力周波数を周期毎に変化させるため、位相設定レジスタ212および振幅設定レジスタ213の説明は割愛する。コントローラ28から三角波発振器21Mに設定される周波数fmodは、周波数設定レジスタ211に設定される。設定周波数fmodの三角波を出力するため、ルックアップ・テーブルの読み込み間隔を設定する。つまり、周波数設定レジスタ211にて、読み込みデータ数を決定し、ルックアップ・データ214とカウンタ216に設定する。ルックアップ・データ214は周波数設定レジスタ211に設定された周波数に対応した間隔でデータを更新出力する。この更新出力されたデータ数をカウンタ215でカウントする。カウンタ215でのカウント数が周波数設定レジスタ211から出力されたカウント値に一致した際、コントローラ28に対して設定周波数fmodの更新指令218を出力し、コントローラ28はコントローラ内に用意してある変調周波数データ(図示せず)を更新出力する。このようにルックアップ・データ214から出力された高周波信号データをD/A変換器216で変換し、低域通過フィルタ217でエイリアス信号を除去することで三角波の出力周期毎に周波数の変更を実現する。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システムによれば、出射用高周波電極に印加する高周波電圧を周波数変調することで、周回ビームに印加される高周波電圧の周波数成分が時間的に常に変化するため、周回ビームに印加する高周波電圧の電力が時間的に分散され、ベータトロン振動振幅を増大する際に出射ビーム電流に特定の周波数成分の電流リップルが重畳することを抑制できる。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システムによれば、帯域制限高周波電圧を構成する線スペクトルを周波数変調することで、周回ビームに印加される高周波電圧の周波数範囲(印加帯域)が広がる。周波数変調により線スペクトル1本当たりの印加帯域が広がることで、効率良く周回ビームのベータトロン振動振幅を増大できるため、ビーム利用効率の向上による線量率の向上が期待できる。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システムによれば、帯域制限高周波電圧を構成する線スペクトルを周波数変調する際、変調周波数を出射ビーム電流に重畳する電流リップルの周波数成分に応じて制御することで、出射ビーム電流に生じる電流リップルを相殺することができる。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システムによれば、帯域制限高周波電圧を構成する線スペクトルを周波数変調する際、変調周波数を変調周期毎に変化させることで、出射ビーム電流に変調周波数成分の電流リップルが重畳することを抑制できる。
本発明の荷電粒子ビーム照射システムおよびそのビーム出射方法の第2実施例を、図6、図7、図8を用いて説明する。本実施例では、シンクロトロン11から出射する高周波電圧として、単一周波数の高周波電圧を周回ビームのチューンの幅Δνに対応した周波数範囲(Δf)にわたり掃引するRF−KO(RF−Knock Out)電圧を適用した場合を示しており、第1実施例と異なる部分のみを説明する。
図6に示したように、RF−OK電圧を用いてビームを出射する際には、チューンの幅(Δν=νmax−νmin)に対応した周波数fmax、fminの周波数範囲fwを単一周波数の高周波電圧(正弦波高周波電圧)を出射ビームエネルギーと対応して制御する搬送波信号として掃引する。この際、この掃引する正弦波高周波電圧の周波数を周波数変調することで、第1実施例と同様に出射ビームに生ずる電流リップルを抑制できる。また、図7に示したように、変調周波数fmodを一定値で制御すると、変調周波数成分が出射ビームの電流リップルとして生じるため、変調周期Tmod(Tmod=1/fmod)毎に変調周波数fmodを変化させる。この際、変調信号は、三角波とすることで周波数変調の側波帯成分の遮断特性を改善できる。
次に本発明を適用する際の本発明を適用した第2実施例を実現する出射制御装置の構成を図8に示す。第1実施例と異なり、帯域制限信号発生器22の代わりにノコギリ波発振器21Kを設けた。正弦波発振器(搬送波発振器)21Cからの高周波電圧を周波数変調器24F1にて変調周波数fmod、変調指数mripで周波数変調することで、周波数変調された高周波電圧fssを生成する。この周波数変調された高周波電圧fssを周波数変調回路24F2にてノコギリ波発振器21K、変調指数mKOで周波数変調する。この際、変調指数mKOは式(5)に示すように、分母を変調周波数(fmod)、分子をチューンの幅(Δf=fmax−fmin)とする。
周波数変調回路24F2にて、周波数変調された高周波信号fssをチューンの幅Δfに渡り、ノコギリは発振器の掃引周波数幅fKOで掃引することが可能となる。以上のような制御を適用することで、図7に示したような周波数スペクトルで構成される高周波電圧Vextを実現できる。これ以降の制御は第1実施例と同様であり、出射ビームエネルギーを変更する際には、搬送波となる中心周波数fcを変更することで出射ビームに対応した範囲で高周波電圧を掃引することができる。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システムによれば、出射用高周波電極に印加する高周波電圧を周波数変調することで、周回ビームに印加される高周波電圧の周波数成分が時間的に常に変化するため、周回ビームに印加する高周波電圧の電力が時間的に分散され、ベータトロン振動振幅を増大する際に出射ビーム電流に特定の周波数成分の電流リップルが重畳することを抑制できる。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システムによれば、帯域制限高周波電圧を構成する線スペクトルを周波数変調することで、周回ビームに印加される高周波電圧の周波数範囲(印加帯域)が広がる。周波数変調により線スペクトル1本当たりの印加帯域が広がることで、効率良く周回ビームのベータトロン振動振幅を増大できるため、ビーム利用効率の向上による線量率の向上が期待できる。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システムによれば、帯域制限高周波電圧を構成する線スペクトルを周波数変調する際、変調周波数を出射ビーム電流に重畳する電流リップルの周波数成分に応じて制御することで、出射ビーム電流に生じる電流リップルを相殺することができる。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システムによれば、帯域制限高周波電圧を構成する線スペクトルを周波数変調する際、変調周波数を変調周期毎に変化させることで、出射ビーム電流に変調周波数成分の電流リップルが重畳することを抑制できる。
本発明の荷電粒子ビーム照射システムおよびそのビーム出射方法の第3実施例を、図9、図10を用いて説明する。本実施例では、第1実施例に示した帯域制限高周波電圧の線スペクトル周波数の最大周波数偏移(frip)と線スペクトルの周波数間隔(fdiv)の関係が異なる。ここでは、第1実施例と異なる部分のみを説明する。
帯域制限高周波を用いたビーム出射制御法において、帯域制限高周波を構成する各線スペクトルが周回ビームのベータトロン振動振幅を増大させることで、安定限界を越えさせシンクロトロン外にビームを出射する。この際、ビームの出射効率を高める場合の線スペクトルと高周波電力の関係を説明する。出射効率を高めるため、周回ビーム分布に対して帯域制限高周波が直接印加される確率を高める目的で線スペクトル本数を増やす、つまり、線スペクトル間隔を狭めると、出射用高周波の電力を一定とすると、線スペクトル一本あたりの高周波電力は低下する。一方、線スペクトル1本当りの電力を高めることで出射効率を高める目的で、帯域制限高周波の線スペクトル間隔(fdiv)を広げると、周回ビーム分布に対して帯域制限高周波が直接印加される確率が低くなる。そのため、ビーム出射効率を考える上で、線スペクトル1本あたりの高周波電力を高めつつ、周回ビーム分布に対する帯域制限高周波の印加範囲を最適に調整する必要がある。
本実施例では、図9に示したように、帯域制限高周波電圧の線スペクトル周波数の最大周波数偏移(frip)を線スペクトルの周波数間隔(fdiv)の1/2前後に広げることで、線スペクトルの線スペクトルの本数と帯域制限高周波の高周波電力を維持しつつ、周回ビーム分布に対して帯域制限高周波が直接印加される確率を高めることで出射効率を向上できる。
また、図10に示したように、帯域制限高周波電圧の線スペクトル周波数の最大周波数偏移(frip)を線スペクトルの周波数間隔(fdiv)の1/2とした場合には、ある時間の帯域制限高周波(図10のA部)を観察すると、時間的には線スペクトルは離散的に構成されているが、帯域制限高周波電圧の線スペクトル周波数の最大周波数偏移(frip)が線スペクトルの周波数間隔(fdiv)の1/2となっているため、帯域制限高周波のスペクトル幅に対して満遍なく印加されている。この際、(数4)に示した変調指数mは帯域制限高周波電圧の線スペクトル周波数の最大周波数偏移(frip)が広くなることで大きくなる。そのため、変調周波数(fmod)も最大周波数偏移(frip)に応じて調整する。
本実施例の荷電粒子ビーム照射システムによれば、帯域制限高周波電圧を構成する線スペクトルを周波数変調することで、周回ビームに印加される高周波電圧の周波数範囲(印加帯域)が広がる。周波数変調により線スペクトル1本当たりの印加帯域が広がることで、効率良く周回ビームのベータトロン振動振幅を増大できるため、ビーム利用効率の向上による線量率の向上が期待できる。
1…荷電粒子ビーム照射システム、
9…周回ビーム電荷量モニタ、
10a,10b,10c,10d…ビーム、
11…イオンビーム発生装置、
12…前段加速器、
13…シンクロトロン、
14…ビーム輸送装置、
15…安定限界、
15a…シンクロトロン振動による安定限界の変動範囲、
16a…出射用高周波電極、
16b…出射用デフレクター、
17…高周波増幅器、
18a…偏向電磁石、
18b…四極電磁石、
19…加速空胴、
20…出射制御装置、
21C…正弦波発振器(搬送波発振器)、
21M…三角波発振器、
21K…ノコギリ波発振器
22…帯域制限信号発生器、
23…乗算器、
24A…振幅変調器、
24F1,24F2…周波数変調器、
271,272…高周波スイッチ、
28…コントローラ、
29…フィードバック補正回路
30…照射装置、
31…線量モニタ、
311…線量計測データ、
32…走査電磁石、
34…コリメータ、
36…患者、
40…加速器制御装置、
41…統括制御装置、
42…記憶装置、
43…治療計画装置、
431…治療計画情報、
50…タイミングシステム、
51…タイミング信号、
60…インターロックシステム、
61…ビーム出射制御指令、
100…制御システム(制御装置)、
101…高周波電圧印加前の周回ビーム分布、
102…出射用高周波電圧印加時の周回ビーム分布。

Claims (8)

  1. イオンビームを加速して出射するシンクロトロンと、
    前記シンクロトロンから出射された前記イオンビームを照射する照射装置とを有する粒子線照射システムにおいて、
    前記シンクロトロンは、高周波電圧を印加する出射用高周波電極を備え、
    前記出射用高周波電極に印加する高周波電圧として、前記シンクロトロンから出射するイオンビームのエネルギーに応じて制御する搬送波信号を周波数変調した高周波電圧を用いることを特徴とする粒子線照射システム。
  2. 請求項1に記載の粒子線照射システムにおいて、
    前記シンクロトロンから出射するイオンビームのビーム電流に重畳される電流リップルの周波数成分に応じて、前記出射用高周波電極に印加する高周波電圧の変調周波数を制御することを特徴とする粒子線照射システム。
  3. 請求項1または2に記載の粒子線照射システムにおいて、
    前記シンクロトロンから出射するイオンビームのビーム電流に重畳される電流リップルの周波数と同一の周波数又はその整数倍の周波数で、前記出射用高周波電極に印加する高周波電圧を周波数変調することを特徴とする粒子線照射システム。
  4. 請求項1乃至3に記載の粒子線照射システムにおいて、
    出射用高周波電極に印加する高周波電圧を周波数変調する際、変調周波数(fmod)の出力周期(Tmod)毎に変調周波数(fmod)を変更することを特徴とする粒子線照射システム。
  5. イオンビームを加速して出射するシンクロトロンと、
    前記シンクロトロンから出射された前記イオンビームを照射する照射装置とを有する粒子線照射システムにおいて、
    前記シンクロトロンを構成する出射用高周波電極に印加する高周波電圧として、前記シンクロトロンから出射するイオンビームのエネルギーに応じて制御する搬送波信号を周波数変調した高周波電圧を用いることを特徴とする荷電粒子ビームの出射方法。
  6. 請求項5に記載の荷電粒子ビームの出射方法において、
    前記シンクロトロンから出射するイオンビームのビーム電流に重畳される電流リップルの周波数成分に応じて、前記出射用高周波電極に印加する高周波電圧の変調周波数を制御することを特徴とする荷電粒子ビームの出射方法。
  7. 請求項5または6に記載の荷電粒子ビームの出射方法において、
    前記シンクロトロンから出射するイオンビームのビーム電流に重畳される電流リップルの周波数と同一の周波数又はその整数倍の周波数で、前記出射用高周波電極に印加する高周波電圧を周波数変調することを特徴とする荷電粒子ビームの出射方法。
  8. 請求項5乃至7に記載の荷電粒子ビームの出射方法において、
    出射用高周波電極に印加する高周波電圧を周波数変調する際、変調周波数(fmod)の出力周期(Tmod)毎に変調周波数(fmod)を変更することを特徴とする荷電粒子ビームの出射方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109758678A (zh) * 2018-12-14 2019-05-17 江苏海明医疗器械有限公司 一种医用加速器剂量率稳定控制方法

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