JP2016161878A - ズームレンズ及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】迅速なるフォーカシングが可能であり、防振時の光学性能とフォーカシングに伴う光学性能変動とが良好に補正されたズームレンズを提供する。
【解決手段】物体側から順に、前側レンズ群FGと、絞りSPと、後側レンズ群RGとを備え、前側レンズ群FGは、最も物体側に位置する正のFレンズ群G1を含む複数のレンズ群G1〜G4により構成され、各レンズ群G1〜G4の空気間隔を変化させることによって変倍を行う機能を有し、後側レンズ群RGは、物体側から順に、正のAレンズ群G5と、負のBレンズ群G6aと、負のCレンズ群G6bと、正のDレンズ群G6cとを含み、Aレンズ群G5を光軸方向に移動させることによって合焦を行う機能と、Cレンズ群G6bを光軸と交差する面内で移動させることによって像振れを補正する機能とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】物体側から順に、前側レンズ群FGと、絞りSPと、後側レンズ群RGとを備え、前側レンズ群FGは、最も物体側に位置する正のFレンズ群G1を含む複数のレンズ群G1〜G4により構成され、各レンズ群G1〜G4の空気間隔を変化させることによって変倍を行う機能を有し、後側レンズ群RGは、物体側から順に、正のAレンズ群G5と、負のBレンズ群G6aと、負のCレンズ群G6bと、正のDレンズ群G6cとを含み、Aレンズ群G5を光軸方向に移動させることによって合焦を行う機能と、Cレンズ群G6bを光軸と交差する面内で移動させることによって像振れを補正する機能とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ズームレンズ及び撮像装置に関する。
従来より、ズームレンズでは、最も物体側に位置する光学系以外のレンズ群を光軸方向に移動させることによって合焦(フォーカシング)を行う方式が知られている。この方式の場合、合焦時にズームレンズの全長が変化しないことから、堅牢性や操作性が高いといった利点を有している。
また、ズームレンズでは、手振れ等による像振れを補正する像振れ補正機構(手振れ補正機構や防振機構ともいう。)を備えたものがある。像振れ補正機構では、ズームレンズを構成する一部の光学系を光軸と交差(具体的には直交)する面内で移動させることによって、像面に結像される像を光軸に垂直な方向にシフトし、手振れ等の振動に起因した像振れを光学的に補正する。
例えば、物体側から順に、変倍時に固定である正の第1レンズ群、正の第2レンズ群、負の第3レンズ群、及び正の第4レンズ群で構成される前側レンズ群と、絞りと、正の第5レンズ群、負の第6レンズ群、及び正の第7レンズ群で構成される全体として正の後側レンズ群とで構成され、第2レンズ群から第4レンズ群を光軸方向に移動させることによって変倍を行い、第3レンズ群を物体側に移動させることによってフォーカシングを行い、第6レンズ群を光軸に対して垂直な方向に変位させることによって防振を行うズームレンズが開示されている(特許文献1〜3を参照。)。
また、物体側から順に、変倍時に固定である正の第1レンズ群、負の第2レンズ群、正の第3レンズ群、及び負の第4レンズ群で構成される前側レンズ群と、絞りと、正の第5レンズ群、負の第6レンズ群、及び正の第7レンズ群で構成される全体として正の後側レンズ群とで構成され、第2レンズ群から第4レンズ群を光軸方向に移動させることによって変倍を行い、第3レンズ群を像面側に移動させることによってフォーカシングを行い、第6レンズ群を光軸に対して垂直な方向に変位させることによって防振を行うズームレンズが開示されている(特許文献4,5を参照。)。
また、物体側から順に、変倍時に固定である正の第1レンズ群、負の第2レンズ群、及び変倍時に固定であり且つ絞りを含む正の第3レンズ群で構成される前側レンズ群と、正の第4レンズ群、正の第5レンズ群、負の第6レンズ群、及び変倍時に固定である正の第7レンズ群で構成される後側レンズ群とで構成され、第2レンズ群、第4レンズ群、第5レンズ群、及び第6レンズ群を光軸方向に移動させることによって変倍を行い、第5レンズ群を物体側に移動させることによってフォーカシングを行い、第4レンズ群中の負レンズユニットを光軸に対して垂直な方向に変位させることによって防振を行うズームレンズが開示されている(特許文献6を参照。)。
しかしながら、上述した特許文献1〜3に記載のズームレンズでは、比較的大型となる正の第2レンズ群でフォーカシングを行っているため、迅速なフォーカシングを行うのに不向きであった。
また、上述した特許文献4,5に記載のズームレンズでも、比較的大型となる正の第3レンズ群でフォーカシングを行っているため、迅速なフォーカシングを行うのに不向きであった。
また、上述した特許文献6に記載のズームレンズでは、防振レンズ群である正の第4レンズ群中にある負のレンズユニットと、フォーカスレンズ群である正の第5レンズとが、光軸方向に連続して配置されている。このため、防振時の光学性能とフォーカシングに伴う光学性能変動とを同時に良好に補正することが困難であった。
本発明の態様の一つは、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、迅速なるフォーカシングが可能であり、防振時の光学性能とフォーカシングに伴う光学性能変動とが良好に補正され、なお且つ、望遠端でテレフォトタイプの光学配置が取り易くなり、大口径化が容易となるズームレンズ、並びにそのようなズームレンズを備えた撮像装置を提供することを目的の一つとする。
〔1〕 本発明の第1の態様に係るズームレンズは、物体側から順に、前側レンズ群と、絞りと、後側レンズ群とを備え、前記前側レンズ群は、最も物体側に位置して全体として正の屈折力を有するFレンズ群を含む複数のレンズ群により構成され、各レンズ群の空気間隔を変化させることによって変倍を行う機能を有し、前記後側レンズ群は、物体側から順に、全体として正の屈折力を有するAレンズ群と、全体として負の屈折力を有するBレンズ群と、全体として負の屈折力を有するCレンズ群と、全体として正の屈折力を有するDレンズ群とを含み、前記Aレンズ群を光軸方向に移動させることによって合焦を行う機能と、前記Cレンズ群を光軸と交差する面内で移動させることによって像振れを補正する機能とを有することを特徴とする。
〔2〕 前記〔1〕に記載のズームレンズにおいて、前記後側レンズ群は、無限遠物体に合焦しているときの広角端から望遠端への変倍時に固定されている構成であることが好ましい。
〔3〕 前記〔1〕又は〔2〕に記載のズームレンズにおいて、前記前側レンズ群の中で最も大きい負の屈折力を有するNレンズ群の焦点距離をfn、前記前側レンズ群の中で前記Nレンズ群よりも物体側に位置するレンズ群の広角端における合成焦点距離をfp、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftとしたときに、
0.15<|fn|/(fw・ft)1/2<0.45、 0.5<fp/(fw・ft)1/2<1.5 の関係を満足する構成であることが好ましい。
0.15<|fn|/(fw・ft)1/2<0.45、 0.5<fp/(fw・ft)1/2<1.5 の関係を満足する構成であることが好ましい。
〔4〕 前記〔1〕〜〔3〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記Aレンズ群の望遠端における横倍率をβft、前記後側レンズ群の中で前記Aレンズ群よりも像面側に位置するレンズ群の望遠端における合成横倍率をβfrとしたときに、2.0<(1−βft 2)・βfr 2<5.0 の関係を満足する構成であることが好ましい。
〔5〕 前記〔1〕〜〔4〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記Cレンズ群の望遠端における横倍率をβbt、前記後側レンズ群の中で前記Cレンズ群よりも像面側に位置するレンズ群の望遠端における合成横倍率をβbrとしたときに、0.5<|(1−βbt)・βbr|<2.5 の関係を満足する構成であることが好ましい。
〔6〕 前記〔1〕〜〔5〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記Nレンズ群と前記絞りとの間に、正の屈折力を有し且つ少なくとも1つの変倍時に光軸方向に移動するレンズ群が配置されている構成であることが好ましい。
〔7〕 前記〔1〕〜〔6〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記Fレンズ群は、変倍時に固定されている構成であることが好ましい。
〔8〕 前記〔1〕〜〔7〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記Bレンズ群の焦点距離をfb、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftしたときに、0.4<|fb|/(fw・ft)1/2<2.0 の関係を満足する構成であることが好ましい。
〔9〕 前記〔1〕〜〔8〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記Dレンズ群の焦点距離をfd、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftしたときに、0.2<|fd|/(fw・ft)1/2<0.65 の関係を満足する構成であることが好ましい。
〔10〕 本発明の第2の態様に係る撮像装置は、前記〔1〕〜〔9〕の何れかに記載のズームレンズと、前記ズームレンズにより結像された像を撮像する固体撮像素子とを備えることを特徴とする。
以上のように、本発明の一つの態様によれば、迅速なるフォーカシングが可能であり、防振時の光学性能とフォーカシングに伴う光学性能変動とが良好に補正され、なお且つ、望遠端でテレフォトタイプの光学配置が取り易くなり、大口径化が容易となるズームレンズ、並びにそのようなズームレンズを備えた撮像装置を提供することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明において例示されるレンズデータ等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
なお、以下の説明において例示されるレンズデータ等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1は、本発明の一実施形態として示すズームレンズの構成図である。
本実施形態のズームレンズは、図1に示すように、例えば、交換レンズシステムカメラや、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、監視カメラなどの撮像装置の撮像光学系として使用されるものである。その中でも特に、ミラーレス一眼カメラの交換レンズとして好適に用いられる。
本実施形態のズームレンズは、図1に示すように、例えば、交換レンズシステムカメラや、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、監視カメラなどの撮像装置の撮像光学系として使用されるものである。その中でも特に、ミラーレス一眼カメラの交換レンズとして好適に用いられる。
具体的に、図1に示すズームレンズは、物体側から順に、前側レンズ群FGと、絞りSPと、後側レンズ群RGとを備えている。
前側レンズ群FGは、最も物体側に位置して全体として正の屈折力を有するFレンズ群を含む複数のレンズ群により構成される。本実施形態では、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群(Fレンズ群)G1と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群G4とが配置された構成である。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側が凸とされたメニスカス形状の負レンズL1と、両面が凸とされた正レンズL2と、両面が凸とされた正レンズL3と、物体側が凸面とされたメニスカス形状の正レンズL4とを有して構成されている。また、第1レンズ群G1では、正レンズL3を省略することも可能である。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側が凸面とされたメニスカス形状の負レンズL5と、両面が凹とされた負レンズL6と、物体側が凸面とされたメニスカス形状の正レンズL7と、物体側が凹面とされたメニスカス形状の負レンズL8とを有し、且つ、負レンズL6と正レンズL7とが接合された接合レンズを有して構成されている。
第3レンズ群G3は、両面が凸とされた正レンズL9を有して構成されている。
第4レンズ群G4は、物体側から順に、両面が凸とされた正レンズL10と、両面が凸とされた正レンズL11と、両面が凹とされた負レンズL12とを有し、且つ、正レンズL11と負レンズL12とが接合された接合レンズを有して構成されている。
後側レンズ群RGは、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第5レンズ群(Aレンズ群)G5と、全体として負の屈折力を有する第6aレンズ群(Bレンズ群)G6aと、全体として負の屈折力を有する第6bレンズ群(Cレンズ群)G6bと、全体として正の屈折力を有する第6cレンズ群(Dレンズ群)G6cとが配置された構成である。
第5のレンズ群G5は、物体側から順に、物体側が凸面とされたメニスカス形状の負レンズL13と、両面が凸とされた正レンズL14とを有して構成されている。
第6aレンズ群G6aは、物体側から順に、物体側が凹面とされたメニスカス形状の正レンズL15と、両面が凹とされた負レンズL16とを有して構成されている。また、負レンズL16については、物体側の面を非球面とすることも可能である。
第6bレンズ群G6bは、物体側から順に、両面が凸とされた正レンズL17と、両面が凹とされた負レンズL18と、両面が凹とされた負レンズL19とを有し、且つ、正レンズL17と負レンズL18とが接合された接合レンズを有して構成されている。
第6cレンズ群G6cは、物体側から順に、両面が凸とされた正レンズL20と、両面が凸とされた正レンズL21と、物体側が凹面とされたメニスカス形状の負レンズL22と、両面が凸とされた正レンズL23とを有して構成されている。
絞りSPは、物体側から像面IP側に入射する光束の径(光量)を制限するものである。また、後側レンズ群RG(第6cレンズ群G6c)と像面IPとの間には、光学ブロックGが配置されている。光学ブロックGは、例えば、光学フィルタや、フェースプレート、水晶ローパスフィルタ、赤外カットフィルタなどに相当するものである。本実施形態では、光学ブロックGとして、ローパスフィルタ(LPF)を用いている。
本実施形態のズームレンズと、固体撮像素子とを備える撮像装置では、像面IPが固体撮像素子の撮像面に相当する。固体撮像素子としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor device)センサなどの光電変換素子を用いることができる。
撮像装置では、本実施形態のズームレンズの物体側から入射した光が最終的に固体撮像素子の撮像面に結像する。そして、この固体撮像素子が受像した光を光電変換して電気信号として出力し、被写体の像に対応したデジタル画像を生成する。デジタル画像は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やメモリカード、光ディスク、磁気テープなどの記録媒体に記録することが可能である。なお、撮像装置が銀塩フィルムカメラのときは、像面IPがフィルム面に相当する。
本実施形態のズームレンズをミラーレス一眼カメラ100の交換レンズ101に適用した撮像装置の一例を図2に示す。図2に示すミラーレス一眼カメラ100において、本実施形態のズームレンズにより構成される交換レンズ101は、カメラ本体102に対して着脱自在に取り付けられている。また、カメラ本体102の内部には、本実施形態のズームレンズの像面IPに対応した位置に固体撮像素子103が配置されている。
本実施形態のズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍(ズーミング)に際して、図1に示すように、前側レンズ群FGを構成する各レンズ群G1〜4の空気間隔を変化させる。具体的には、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の空気間隔が大となり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の空気間隔が変化し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4の空気間隔が小となるように、第1レンズ群G1以外のレンズ群G2〜G4をそれぞれ光軸方向に移動させる。
すなわち、広角端から望遠端への変倍に際して、第1レンズ群G1は、固定である。第2レンズ群G2は、図1中の矢印aで示すように、物体側から像面側へと移動する。第3レンズ群G3は、図1中の矢印bで示すように、像面側に凸となる軌跡を描くように移動する。第4レンズ群G4は、第4レンズ群G4は、図1中の矢印cで示すように、像面側から物体側へと移動する。また、絞りS及び後側レンズ群RGは、変倍時に何れも固定である。
また、本実施形態のズームレンズでは、広角端から中間焦点位置への変倍に際して、第4のレンズ群G4を物体側から像面側へと少量移動させると共に、中間焦点位置から望遠端への変倍に際して、第4のレンズ群G4を像面側から物体側へと移動させる構成としてもよい。
本実施形態のズームレンズでは、無限遠物体から近距離物体への合焦(フォーカシング)を行う際に、第5レンズ群G5が像面側から物体側へと移動する。なお、図1中に実線で示す矢印d1は、近距離物体に合焦しているときの広角端から望遠端への変倍に伴う像面変動を補正するための移動軌跡を示している。一方、図1中に破線で示す矢印d2は、無限遠物体では第5レンズ群G5が固定であるため、光軸方向に移動しないことを示している。
本実施形態のズームレンズでは、図1中の矢印eで示すように、第6bレンズ群G6bを光軸Oと交差(具体的には直交)する面内で移動させる。これにより、像面IPに結像される像を光軸Oに垂直な方向にシフトし、手振れ等の振動に起因した像振れを光学的に補正することが可能となっている。
なお、像振れ補正時にレンズを光軸Oと直交する方向に移動させる場合、像面IPに結像される像を光軸Oに垂直な方向にシフトさせるのに十分な移動量を確保できれば、光軸Oと直交する方向からずれていたとしても、像振れ補正(防振)を行うことが可能である。
本実施形態のズームレンズでは、最も物体側に正の屈折力を有する第1のレンズ群(Fレンズ群)G1を配置することで、望遠端でテレフォトタイプの光学配置が取り易くなり、大口径化が容易となる。
また、本実施形態のズームレンズでは、迅速なるフォーカシングを可能とするために、レンズ群を小径化し易い後側レンズ群RGの中にフォーカシング群を配置している。その中でも特に、小径化に有利な絞りSPに近い第5レンズ群(Aレンズ群)G5をフォーカシング群としている。
そして、本実施形態のズームレンズでは、第6aレンズ群(Bレンズ群)G6aによって、防振群である第6bレンズ群(Cレンズ群)G6bの防振敏感度が確保し易い位置に、フォーカシング群の像点を移動させ、第6cレンズ群(Dレンズ群)G6cによって、第6bレンズ群(Cレンズ群)G6bの像点を像面IPに移動させている。
一方、第6aレンズ群(Bレンズ群)G6aによる第5レンズ群(Aレンズ群)G5の像点の移動がなければ、第5レンズ群(Aレンズ群)G5のみで第6bレンズ群(Cレンズ群)G6bの防振敏感度の確保し易い位置に、フォーカシング群の像点を配置することとなる。この場合、フォーカシングに伴う光学性能の変動を抑制することが困難となる。
また、フォーカシングに伴う光学性能の変動を抑制することを優先すれば、第6bレンズ群(Cレンズ群)G6bの物点が防振敏感度の確保が困難な位置となり、防振時に防振群のシフト量が大きくなり、防振時の光学性能を良好に補正することが困難となる。
さらに、本実施形態のズームレンズでは、第6cレンズ群(Dレンズ群)G6cによって、第6bレンズ群(Cレンズ群)G6bの像点を像面IPに移動させているので、適切なバックフォーカスとなり、光学全長の大型化が抑制し易くなっている。
本実施形態のズームレンズでは、無限遠物体に合焦しているときの広角端から望遠端への変倍時に、後側レンズ群RGが光軸方向に移動せずに固定されている構成であることが好ましい。この構成の場合、変倍時にFナンバーを一定にし易くなる。
本実施形態のズームレンズでは、前側レンズ群FGの中で最も大きい負の屈折力を有するNレンズ群(本実施形態では第2レンズ群G2)の焦点距離をfn、前側レンズ群FGの中でNレンズ群よりも物体側に位置するレンズ群(本実施形態では第1レンズ群G1)の広角端における合成焦点距離をfp、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftとしたときに、下記条件式(1),(2)の関係を満足することが好ましい。
0.15<|fn|/(fw・ft)1/2<0.45 …(1)
0.5<fp/(fw・ft)1/2<1.5 …(2)
0.15<|fn|/(fw・ft)1/2<0.45 …(1)
0.5<fp/(fw・ft)1/2<1.5 …(2)
上記条件式(1)は、前側レンズ群FGの中で最も大きい負の屈折力を有するNレンズ群の焦点距離を規定したものである。上記条件式(1)の上限を超えない範囲とすれば、特に広角端における負の歪曲収差の補正が容易となる。一方、上記条件式(1)の下限を超えない範囲とすれば、変倍比を確保し易くなる。
上記条件式(2)は、Nレンズ群より物体側に位置するレンズ群の広角端における合成焦点距離を規定したものである。上記条件式(2)の上限を超えない範囲とすれば、望遠端でテレフォトタイプの光学配置とし易くなるので、明るいFナンバーの確保が容易となる。一方、上記条件式(2)の下限を超えない範囲とすれば、特に望遠端における球面収差補正が容易となる。
また、本実施形態のズームレンズでは、下記条件式(1)’,(2)’の関係を満足することが更に好ましい。
0.20<|fn|/(fw・ft)1/2<0.35 …(1)’
0.7<fp/(fw・ft)1/2<1.2 …(2)’
0.20<|fn|/(fw・ft)1/2<0.35 …(1)’
0.7<fp/(fw・ft)1/2<1.2 …(2)’
本実施形態のズームレンズでは、Aレンズ群(本実施形態では第5レンズ群G5)の望遠端における横倍率をβft、後側レンズ群RGの中でAレンズ群よりも像面側に位置するレンズ群(本実施形態では第6a〜第6cレンズ群G6a〜G6c)の望遠端における合成横倍率をβfrとしたときに、下記条件式(3)の関係を満足することが好ましい。
2.0<(1−βft 2)・βfr 2<5.0 …(3)
2.0<(1−βft 2)・βfr 2<5.0 …(3)
上記条件式(3)は、Aレンズ群の望遠端における横倍率と、後側レンズ群RGの中でAレンズ群よりも像面側に位置するレンズ群の望遠端における合成横倍率とを規定したものである。上記条件式(3)の上限を超えない範囲とすれば、フォーカシングに伴う光学性能の変動を抑制することが容易となる。一方、上記条件式(3)の下限を超えない範囲とすれば、近距離へのフォーカシングの際に、Aレンズ群の移動量を少なくできるため、迅速なるフォーカシングを確保し易くなる。
また、本実施形態のズームレンズでは、下記条件式(3)’の関係を満足することが更に好ましい。
3.0<(1−βft 2)・βfr 2<4.0 …(3)’
3.0<(1−βft 2)・βfr 2<4.0 …(3)’
本実施形態のズームレンズでは、Cレンズ群(本実施形態では第6bレンズ群G6b)の望遠端における横倍率をβbt、後側レンズ群RGの中でCレンズ群よりも像面側に位置するレンズ群(本実施形態では第6cレンズ群G6c)の望遠端における合成横倍率をβbrとしたときに、下記条件式(4)の関係を満足することが好ましい。
0.5<|(1−βbt)・βbr|<2.5 …(4)
0.5<|(1−βbt)・βbr|<2.5 …(4)
上記条件式(4)は、Cレンズ群の望遠端における横倍率と、後側レンズ群RGの中でCレンズ群よりも像面側に位置するレンズ群の望遠端における合成横倍率とを規定したものである。上記条件式(4)の上限を超えない範囲とすれば、防振時の偏心コマ収差の抑制が容易となる。一方、上記条件式(4)の下限を超えない範囲とすれば、防振時のCレンズ群のシフト量を少なくできるため、ズームレンズ全体の小型化が容易となる。
また、本実施形態のズームレンズでは、下記条件式(4)’の関係を満足することが更に好ましい。
1.0<|(1−βbt)・βbr|<2.0 …(4)’
1.0<|(1−βbt)・βbr|<2.0 …(4)’
本実施形態のズームレンズでは、Nレンズ群(本実施形態では第2レンズ群G2)と絞りSPとの間に、正の屈折力を有し且つ少なくとも1つの変倍時に光軸方向に移動するレンズ群(本実施形態では第3〜第4レンズ群G3〜G4)が配置されている構成であることが好ましい。
この構成の場合、変倍に伴う像面変動の抑制が容易となる。また、本実施形態のズームレンズでは、そのようなレンズ群を少なくとも2つ配置することで、変倍に伴う像面変動の抑制が更に容易となる。
本実施形態のズームレンズでは、最も物体側に位置して全体として正の屈折力を有するFレンズ群(本実施形態では第1レンズ群G1)が、変倍時に光軸方向に移動せずに固定されている構成であることが好ましい。
この構成の場合、変倍時にズームレンズの全長が変化しないため、使用時のハンドリングが容易となる。また、ズームレンズの堅牢性も向上する。
本実施形態のズームレンズでは、Bレンズ群(本実施形態では第6aレンズ群G6a)の焦点距離をfb、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftしたときに、下記条件式(5)の関係を満足する構成であることが好ましい。
0.4<|fb|/(fw・ft)1/2<2.0 …(5)
0.4<|fb|/(fw・ft)1/2<2.0 …(5)
上記条件式(5)は、Bレンズ群の焦点距離を規定したものである。上記条件式(5)の上限を超えない範囲とすれば、防振時にCレンズ群(本実施形態では第6bレンズ群G6b)のシフト量を少なくし易くなるため、ズームレンズ全体の小型化が容易となる。一方、上記条件式(5)の下限を超えない範囲とすれば、特に望遠端のおける球面収差の補正が容易となる。
また、本実施形態のズームレンズでは、下記条件式(5)’の関係を満足することが更に好ましい。
0.6<|fb|/(fw・ft)1/2<1.5 …(5)’
0.6<|fb|/(fw・ft)1/2<1.5 …(5)’
本実施形態のズームレンズでは、Dレンズ群(本実施形態では第6cレンズ群G6c)の焦点距離をfd、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftしたときに、下記条件式(6)の関係を満足する構成であることが好ましい。
0.2<|fd|/(fw・ft)1/2<0.65 …(6)
0.2<|fd|/(fw・ft)1/2<0.65 …(6)
上記条件式(6)は、Dレンズ群の焦点距離を規定したものである。上記条件式(6)の上限を超えない範囲とすれば、特に望遠端における正の歪曲収差の補正が容易となる。一方、上記条件式(6)の下限を超えない範囲とすれば、バックフォーカスの確保が容易となる。
また、本実施形態のズームレンズでは、下記条件式(6)’の関係を満足することが更に好ましい。
0.3<|fd|/(fw・ft)1/2<0.55 …(6)’
0.3<|fd|/(fw・ft)1/2<0.55 …(6)’
以上のような条件を満足する本実施形態のズームレンズでは、迅速なるフォーカシングが可能であり、防振時の光学性能とフォーカシングに伴う光学性能変動とが良好に補正され、なお且つ、望遠端でテレフォトタイプの光学配置が取り易くなり、大口径化(例えばF2.8)が容易となる。
なお、本発明は、上記実施形態のズームレンズに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態のズームレンズにおいて、第1レンズ群G1の物体側に、必要に応じて屈折力のあるレンズ群やコンバーターレンズ群などを配置することも可能である。
例えば、上記実施形態のズームレンズにおいて、第1レンズ群G1の物体側に、必要に応じて屈折力のあるレンズ群やコンバーターレンズ群などを配置することも可能である。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
実施例1の設計データに基づくズームレンズの構成を図3に示す。なお、図3において、(W)は広角端でのレンズ配置を示し、(T)は中間焦点位置でのレンズ配置を示し、(T)は望遠端でのレンズ配置を示す。
実施例1の設計データに基づくズームレンズの構成を図3に示す。なお、図3において、(W)は広角端でのレンズ配置を示し、(T)は中間焦点位置でのレンズ配置を示し、(T)は望遠端でのレンズ配置を示す。
図3に示す実施例1のズームレンズは、上記図1に示すズームレンズと同様のレンズ構成を有し、上記図1に示すズームレンズと同様の変倍及び合焦、並びに像振れ補正のレンズ動作を行う。したがって、図3においては、上記図1に示すズームレンズと同等の部位については同じ符号を付すものとする。
実施例1のズームレンズの設計データについては、以下の表1A〜表1Dに示すとおりである。
なお、表1A中に示す面番号「i(iは自然数を表す。)は、ズームレンズを構成する各レンズのうち、最も物体側に位置するレンズのレンズ面を1番目として、像面側に向かうに従い順次増加するレンズ面の番号を示している。
また、表1A中に示すレンズ「LjRk(jは自然数、kは1又は2を表す。)」のうち、Lは、ズームレンズを構成する各レンズのうち、最も物体側に位置するレンズを1番目として、像面側に向かうに従い順次増加するレンズの番号を示している。一方、Rは、各レンズの物体側のレンズ面を1とし、像面側のレンズ面を2として示している。なお、「絞り」と「光学ブロック(平面)」についても併せて表記する。
また、表1A中に示す「r」は、各面番号に対応したレンズ面の曲率半径[mm](但し、Rの値が∞となる面は、その面が平面であることを示す。)を示している。
また、表1A中に示す「d」は、物体側からi番目のレンズ面とi+1番目のレンズ面との軸上面間隔[mm]を示し、可変となる場合は、広角端、中間焦点位置、望遠端での軸上面間隔[mm]を別表に示している。
また、表1A中に示す「nd」は、各レンズの屈折率を示している。
また、表1A中に示す「νd」は、各レンズのアッベ数を示している。
また、表1A中に示すレンズ「LjRk(jは自然数、kは1又は2を表す。)」のうち、Lは、ズームレンズを構成する各レンズのうち、最も物体側に位置するレンズを1番目として、像面側に向かうに従い順次増加するレンズの番号を示している。一方、Rは、各レンズの物体側のレンズ面を1とし、像面側のレンズ面を2として示している。なお、「絞り」と「光学ブロック(平面)」についても併せて表記する。
また、表1A中に示す「r」は、各面番号に対応したレンズ面の曲率半径[mm](但し、Rの値が∞となる面は、その面が平面であることを示す。)を示している。
また、表1A中に示す「d」は、物体側からi番目のレンズ面とi+1番目のレンズ面との軸上面間隔[mm]を示し、可変となる場合は、広角端、中間焦点位置、望遠端での軸上面間隔[mm]を別表に示している。
また、表1A中に示す「nd」は、各レンズの屈折率を示している。
また、表1A中に示す「νd」は、各レンズのアッベ数を示している。
表1Bには、広角端、中間焦点位置、望遠端における全系の焦点距離と、表1A中に示す「d」のうち、軸上面間隔が可変となる場合(D1〜D4)の軸上面間隔[mm]とを示している。
表1Cには、非球面とされたレンズの面番号と、その非球面係数を示している。但し、実施例1のズームレンズでは、非球面とされたレンズが無いため、空欄としている。なお、非球面は、光軸からの高さhの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にして、以下の非球面式Xにより表すことができる。なお、「R」は曲率半径、「K」はコーニック定数、「A4,A6,A8,A10」は非球面係数を表す。なお、非球面係数の数値における「E±m」(mは整数を表す。)という表記は、「×10±m」を意味している。
表1Dには、(1)「|fn|/(fw・ft)1/2」、(2)「fp/(fw・ft)1/2」、(3)「(1−βft 2)・βfr 2」、(4)「|(1−βbt)・βbr|」、(5)「|fb|/(fw・ft)1/2」、(6)「|fd|/(fw・ft)1/2」の各条件式を示している。
以上のように構成される実施例1のズームレンズについて、広角端において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図)を図4A、中間焦点位置において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図を図4B、望遠端において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図を図4Cにそれぞれ示す。
また、広角端において近距離物体(−1.0m)に合焦しているときの諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図)を図5A、中間焦点位置において近距離物体に合焦しているときの諸収差図を図5B、望遠端において近距離物体に合焦しているときの諸収差図を図5Cにそれぞれ示す。
なお、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す各球面収差図では、C線(波長約656nm)における球面収差を「符号C」、d線(波長約588nm)における球面収差を「符号d」、e線(波長約546nm)における球面収差を「符号e」、F線(青、波長約486nm)における球面収差を「符号F」、g線(青、波長約436nm)における球面収差を「符号g」でそれぞれ示している。
一方、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す各非点収差図では、各波長のサジタル光線に対する非点収差を「実線」、各波長のタンジェンシャル光線に対する非点収差を「破線」でそれぞれ示している。
一方、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す各歪曲収差図では、e線における歪曲収差(ディストーション)を示している。
一方、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す各非点収差図では、各波長のサジタル光線に対する非点収差を「実線」、各波長のタンジェンシャル光線に対する非点収差を「破線」でそれぞれ示している。
一方、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す各歪曲収差図では、e線における歪曲収差(ディストーション)を示している。
また、実施例1のズームレンズの像振れ補正(防振)時(0.3°)における無限遠合焦位置での横収差図を図6A〜図6Cに示す。なお、図6Aは、実施例1のズームレンズにおける広角端での横収差図を示す。図6Bは、実施例1のズームレンズにおける中間焦点位置での横収差図を示す。図6Cは、実施例1のズームレンズにおける望遠端での横収差図を示す。
また、図6A〜図6Cにおいて、(a−1),(a−2),(a−3)は、それぞれ像高Y=15.0(mm)、Y=−15.0(mm)、Y=0(mm)におけるメリジオナルの横収差(mm)を示し、(b−1),(b−2),(b−3)は、それぞれに対応するサジタルの横収差(mm)を示す。また、像振れ補正(防振)時の計算条件は、波長546.1nmにおいて0.3度防振時である。
実施例1のズームレンズは、表1A〜表1Dに示すように、上記本発明の条件を満たすものである。そして、この実施例1のズームレンズについては、図4A〜図4C、図5A〜図5C、及び図6A〜図6Cに示すように、各収差が良好に補正されていることがわかる。
(実施例2)
実施例2の設計データに基づくズームレンズの構成を図7に示す。なお、図7に示す実施例2のズームレンズは、上記図1に示すズームレンズと同様のレンズ構成を有し、上記図1に示すズームレンズと同様の変倍及び合焦、並びに像振れ補正のレンズ動作を行う。したがって、図7においては、上記図1に示すズームレンズと同等の部位については同じ符号を付すものとする。
実施例2の設計データに基づくズームレンズの構成を図7に示す。なお、図7に示す実施例2のズームレンズは、上記図1に示すズームレンズと同様のレンズ構成を有し、上記図1に示すズームレンズと同様の変倍及び合焦、並びに像振れ補正のレンズ動作を行う。したがって、図7においては、上記図1に示すズームレンズと同等の部位については同じ符号を付すものとする。
実施例2に示すズームレンズの設計データについては、以下の表2A〜表2Dに示すとおりである。なお、表2A〜表2Dの表記方法については、表1A〜表1Dの場合と同様である。
以上のように構成される実施例2のズームレンズについて、広角端において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図)を図8A、中間焦点位置において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図を図8B、望遠端において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図を図8Cにそれぞれ示す。
また、広角端において近距離物体(−1.0m)に合焦しているときの諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図)を図9A、中間焦点位置において近距離物体に合焦しているときの諸収差図を図9B、望遠端において近距離物体に合焦しているときの諸収差図を図9Cにそれぞれ示す。なお、図8A〜図8C及び図9A〜図9Cの表記方法については、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す場合と同様である。
また、実施例2のズームレンズの像振れ補正時における無限遠合焦位置での横収差図を図10A〜図10Cに示す。なお、図10Aは、実施例2のズームレンズにおける広角端での横収差図を示す。図10Bは、実施例2のズームレンズにおける中間焦点位置での横収差図を示す。図10Cは、実施例2のズームレンズにおける望遠端での横収差図を示す。なお、図10A〜図10Cの表記方法については、図6A〜図6Cに示す場合と同様である。
実施例2のズームレンズは、表2A〜表2Dに示すように、上記本発明の条件を満たすものである。そして、この実施例2のズームレンズについては、図8A〜図8C、図9A〜図9C、及び図10A〜図10Cに示すように、各収差が良好に補正されていることがわかる。
(実施例3)
実施例3の設計データに基づくズームレンズの構成を図11に示す。なお、図11に示す実施例3のズームレンズは、上記図1に示すズームレンズのうち、第1レンズ群G1を構成する正レンズL3を省略した以外は同様のレンズ構成を有し、上記図1に示すズームレンズと同様の変倍及び合焦、並びに像振れ補正のレンズ動作を行う。したがって、図11においては、上記図1に示すズームレンズと同等の部位については同じ符号を付すものとする。
実施例3の設計データに基づくズームレンズの構成を図11に示す。なお、図11に示す実施例3のズームレンズは、上記図1に示すズームレンズのうち、第1レンズ群G1を構成する正レンズL3を省略した以外は同様のレンズ構成を有し、上記図1に示すズームレンズと同様の変倍及び合焦、並びに像振れ補正のレンズ動作を行う。したがって、図11においては、上記図1に示すズームレンズと同等の部位については同じ符号を付すものとする。
実施例3に示すズームレンズの設計データについては、以下の表3A〜表3Dに示すとおりである。なお、表3A〜表3Dの表記方法については、表1A〜表1Dの場合と同様である。
以上のように構成される実施例3のズームレンズについて、広角端において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図)を図12A、中間焦点位置において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図を図12B、望遠端において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図を図12Cにそれぞれ示す。
また、広角端において近距離物体(−1.0m)に合焦しているときの諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図)を図13A、中間焦点位置において近距離物体に合焦しているときの諸収差図を図13B、望遠端において近距離物体に合焦しているときの諸収差図を図13Cにそれぞれ示す。なお、図12A〜図12C及び図13A〜図13Cの表記方法については、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す場合と同様である。
また、実施例3のズームレンズの像振れ補正時における無限遠合焦位置での横収差図を図14A〜図14Cに示す。なお、図14Aは、実施例3のズームレンズにおける広角端での横収差図を示す。図14Bは、実施例3のズームレンズにおける中間焦点位置での横収差図を示す。図14Cは、実施例3のズームレンズにおける望遠端での横収差図を示す。なお、図14A〜図14Cの表記方法については、図5A〜図5Cに示す場合と同様である。
実施例3のズームレンズは、表3A〜表3Dに示すように、上記本発明の条件を満たすものである。そして、この実施例3のズームレンズについては、図12A〜図12C、図13A〜図13C及び図14A〜図14Cに示すように、各収差が良好に補正されていることがわかる。
FG…前側レンズ群 RG…後側レンズ群 G1…第1レンズ群(Fレンズ群) G2…第2レンズ群 G3…第3レンズ群 G4…第4レンズ群 G5…第5レンズ群(Aレンズ群) G6a…第6aレンズ群(Bレンズ群) G6b…第6bレンズ群(Cレンズ群) G6c…第6cレンズ群(Dレンズ群) L1〜L4…第1レンズ群を構成するレンズ L5〜L8…第2レンズ群を構成するレンズ L9…第3レンズ群を構成するレンズ L10〜L12…第4レンズ群を構成するレンズ L13,L14…第5レンズ群を構成するレンズ L15,L16…第6aレンズ群を構成するレンズ L17〜L19…第6bレンズ群を構成するレンズ L20〜L23…第6cレンズ群を構成するレンズ SP…絞り G…光学ブロック IP…像面 100…ミラーレス一眼カメラ(撮像装置) 101…交換レンズ(ズームレンズ) 102…カメラ本体 103…固体撮像素子
Claims (10)
- 物体側から順に、前側レンズ群と、絞りと、後側レンズ群とを備え、
前記前側レンズ群は、最も物体側に位置して全体として正の屈折力を有するFレンズ群を含む複数のレンズ群により構成され、各レンズ群の空気間隔を変化させることによって変倍を行う機能を有し、
前記後側レンズ群は、物体側から順に、全体として正の屈折力を有するAレンズ群と、全体として負の屈折力を有するBレンズ群と、全体として負の屈折力を有するCレンズ群と、全体として正の屈折力を有するDレンズ群とを含み、前記Aレンズ群を光軸方向に移動させることによって合焦を行う機能と、前記Cレンズ群を光軸と交差する面内で移動させることによって像振れを補正する機能とを有することを特徴とするズームレンズ。 - 前記後側レンズ群は、無限遠物体に合焦しているときの広角端から望遠端への変倍時に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
- 前記前側レンズ群の中で最も大きい負の屈折力を有するNレンズ群の焦点距離をfn、前記前側レンズ群の中で前記Nレンズ群よりも物体側に位置するレンズ群の広角端における合成焦点距離をfp、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftとしたときに、
0.15<|fn|/(fw・ft)1/2<0.45、
0.5<fp/(fw・ft)1/2<1.5
の関係を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載のズームレンズ。 - 前記Aレンズ群の望遠端における横倍率をβft、前記後側レンズ群の中で前記Aレンズ群よりも像面側に位置するレンズ群の望遠端における合成横倍率をβfrとしたときに、
2.0<(1−βft 2)・βfr 2<5.0
の関係を満足することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のズームレンズ。 - 前記Cレンズ群の望遠端における横倍率をβbt、前記後側レンズ群の中で前記Cレンズ群よりも像面側に位置するレンズ群の望遠端における合成横倍率をβbrとしたときに、
0.5<|(1−βbt)・βbr|<2.5
の関係を満足することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のズームレンズ。 - 前記Nレンズ群と前記絞りとの間に、正の屈折力を有し且つ少なくとも1つの変倍時に光軸方向に移動するレンズ群が配置されていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のズームレンズ。
- 前記Fレンズ群は、変倍時に固定されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のズームレンズ。
- 前記Bレンズ群の焦点距離をfb、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftしたときに、
0.4<|fb|/(fw・ft)1/2<2.0
の関係を満足することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のズームレンズ。 - 前記Dレンズ群の焦点距離をfd、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftしたときに、
0.2<|fd|/(fw・ft)1/2<0.65
の関係を満足することを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のズームレンズ。 - 請求項1〜9の何れか一項に記載のズームレンズと、
前記ズームレンズにより結像された像を撮像する固体撮像素子とを備える撮像装置。
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JP2015042899A JP2016161878A (ja) | 2015-03-04 | 2015-03-04 | ズームレンズ及び撮像装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2017181719A (ja) * | 2016-03-30 | 2017-10-05 | キヤノン株式会社 | ズームレンズおよびそれを有する撮像装置 |
US10295806B2 (en) | 2015-10-20 | 2019-05-21 | Canon Kabushiki Kaisha | Zoom lens and image pickup apparatus including the same |
JP2020177057A (ja) * | 2019-04-16 | 2020-10-29 | 株式会社ニコン | 変倍光学系、光学機器および変倍光学系の製造方法 |
-
2015
- 2015-03-04 JP JP2015042899A patent/JP2016161878A/ja active Pending
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