JP2016160558A - 不織布製造装置、これにより製造される不織布、並びに不織布製造方法 - Google Patents

不織布製造装置、これにより製造される不織布、並びに不織布製造方法 Download PDF

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靖彦 大谷
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Abstract

【課題】縦配列に近い配列から横配列に近い配列まで、形成されるウェブの繊維の配列方向を自由に設定することができるとともに、ウェブの横幅についてもノズル列の長さを設定することにより幅の広いものにも対応できる不織布製造装置、これにより製造される不織布、並びに不織布製造方法を提供せんとする。【解決手段】ノズル列2の並び方向Aを、コンベア90の進行方向Xと直交するウェブ幅方向Yに対して傾斜する斜め方向に設定するとともに、熱風の流れの方向を並び方向Aに直交する方向(揺動の方向B)に周期的に揺動させる気流揺動手段3を設けた。【選択図】図1

Description

本発明は、ノズルヘッドから押し出される熱可塑性の溶融樹脂を熱風で噴射することによりフィラメント状に延伸し、コンベア上に集積してその自己融着性によりウェブを形成させる不織布製造装置、これにより製造される不織布、並びに不織布製造方法に関する。
この種の不織布製造装置は、通常、ノズルヘッドから溶融樹脂が真下に向かって供給・延伸され、コンベア上に集積し、形成されるウェブは繊維がランダムな方向を向き、その分子も配向されていない状態である。このようなウェブからなる不織布は、延伸加工しても大きな強度アップは期待できない。
これに対し、ウェブの繊維を縦方向に配列させる方法や(例えば、特許文献1〜5参照。)、ウェブの繊維を横方向に配列する方法(例えば、特許文献6、7参照。)も提案されている。しかしながら、これら縦や横への配列は、熱風を楕円形の回転部材にぶつけてコアンダ効果により溶融樹脂をノズル列と直交する方向に揺動させることなどを利用したものである。
したがって、特に横方向へ配列させる場合、形成されるウェブの幅は狭いものとなる。縦横の配列方法を組み合わせて縦横2方向に繊維が配列した強度の高い不織布を作成することもできるが、横方向へ配列したウェブの幅により、作成できる不織布の幅にも限界が生じるという課題があった。
特開2001−140159号公報 特開2004−84082号公報 特開2004−84083号公報 特開2004−84084号公報 特開2004−84085号公報 特開2001−98455号公報 特開2002−249969号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、縦配列に近い配列から横配列に近い配列まで、形成されるウェブの繊維の配列方向を自由に設定することができるとともに、ウェブの横幅についてもノズル列の長さを設定することにより幅の広いものにも対応できる不織布製造装置、これにより製造される不織布、並びに不織布製造方法を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、ノズル列から押し出される熱可塑性の溶融樹脂に熱風を噴射して繊維状に延伸し、コンベア上に集積してその自己融着性によりウェブを形成させる不織布製造装置において、前記ノズル列の並び方向を、前記コンベアの進行方向と直交するウェブ幅方向に対して傾斜する斜め方向に設定するとともに、前記熱風の流れの方向を前記並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる気流揺動手段を設け、これにより形成される前記ウェブの繊維が前記揺動の方向に傾斜配列されることを特徴とする不織布製造装置を構成した。
ここで、前記ノズル列を第1のノズル列とし、これと並び方向が異なる第2のノズル列を設けるとともに、該第2のノズル列から押し出される溶融樹脂に噴射される熱風の流れの方向を該第2のノズル列の並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる第2の気流揺動手段を設け、各ノズル列から押し出された溶融樹脂よりなる2以上の繊維配列方向の異なる層を有する不織布を製造するものが好ましい。
特に、前記第2のノズル列の並び方向が、コンベアの進行方向に直交するウェブ幅方向であるものが好ましい。
或いは、前記第2のノズル列の並び方向が、第1のノズル列の並び方向と同様に斜め方向であるが、前記ウェブ幅方向に対して第1のノズル列の並び方向と反対の方向に傾斜しているものが好ましい。
また、前記ノズル列が、複数のノズルが配列された複数のダイを、それぞれ前記ウェブ幅方向の異なる位置に設け、且つ各ダイのノズル配列方向を前記並び方向に一致させて構成されるものが好ましい。
特に、前記気流揺動手段が、前記各ダイに対応する位置にそれぞれ設けられるものが好ましい。
また本発明は、ノズル列から押し出される熱可塑性の溶融樹脂に熱風を噴射して繊維状に延伸し、コンベア上に集積してその自己融着性によりウェブを形成させる不織布製造装置において、前記ノズル列が、複数のノズルが配列された複数のダイをそれぞれ前記コンベアの移動方向に直交する前記ウェブの幅方向の異なる位置に設け、且つ各ダイのノズル配列方向を前記コンベアの進行方向に一致させて構成され、前記熱風の流れの方向を前記コンベアの進行方向に直交するウェブ幅方向に周期的に揺動させる気流揺動手段を設け、これにより形成される前記ウェブの繊維が前記ウェブ幅方向に配列されることを特徴とする不織布製造装置をも構成した。
また本発明は、上述の不織布製造装置により製造され、繊維が傾斜配列された層又はウェブ幅方向に配列された層を有する不織布をも提供する。
また本発明は、ノズル列から押し出される熱可塑性の溶融樹脂に熱風を噴射して繊維状に延伸し、コンベア上に集積してその自己融着性によりウェブを形成させる不織布製造方法において、前記ノズル列の並び方向を、前記コンベアの進行方向と直交するウェブ幅方向に対して傾斜する斜め方向に設定するとともに、前記熱風の流れの方向を前記並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる気流揺動手段を設け、これにより形成される前記ウェブの繊維を前記揺動の方向に傾斜配列させる不織布製造方法をも提供する。
ここで、前記ノズル列を第1のノズル列とし、これと並び方向が異なる第2のノズル列を設けるとともに、該第2のノズル列から押し出される溶融樹脂に噴射される熱風の流れの方向を該第2のノズル列の並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる第2の気流揺動手段を設け、各ノズル列から押し出された溶融樹脂よりなる2以上の繊維配列方向の異なる層を有する不織布を製造することが好ましい。
また、前記ノズル列を、複数のノズルが配列された複数のダイをそれぞれ前記ウェブ幅方向の異なる位置に設け、且つ各ダイのノズル配列方向を前記並び方向に一致させて構成することが好ましい。
また本発明は、ノズル列から押し出される熱可塑性の溶融樹脂に熱風を噴射して繊維状に延伸し、コンベア上に集積してその自己融着性によりウェブを形成させる不織布製造方法において、前記ノズル列が、複数のノズルが配列された複数のダイをそれぞれ前記コンベアの移動方向に直交する前記ウェブの幅方向の異なる位置に設け、且つ各ダイのノズル配列方向を前記コンベアの進行方向に一致させて構成され、前記熱風の流れの方向を前記コンベアの進行方向に直交するウェブ幅方向に周期的に揺動させる気流揺動手段を設け、これにより形成される前記ウェブの繊維を前記ウェブ幅方向に配列させる不織布製造方法をも提供する。
以上にしてなる本願発明に係る不織布製造装置及び不織布製造方法によれば、ノズル列の並び方向を、前記コンベアの進行方向と直交するウェブ幅方向に対して傾斜する斜め方向に設定するとともに、前記熱風の流れの方向を前記並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる気流揺動手段を設けることで、ウェブの繊維を前記揺動の方向に傾斜配列させることができる。したがって、その配列方向を適宜設定することができ、縦配列に近い配列から横配列に近い配列まで、配列方向を自由に設定することができ、強度の高い不織布を作成することができる。また、ウェブの横幅の寸法についても、ノズル列の長さを設定することにより十分な幅を維持することが可能である。
また、前記ノズル列を第1のノズル列とし、これと並び方向が異なる第2のノズル列を設けるとともに、該第2のノズル列から押し出される溶融樹脂に噴射される熱風の流れの方向を該第2のノズル列の並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる第2の気流揺動手段を設け、各ノズル列から押し出された溶融樹脂よりなる2以上の繊維配列方向の異なる層を有する不織布を製造するので、第1のノズル列による傾斜配列された第1の層に、異なる方向(縦方向/横方向/斜め方向)に配列された第2の層を積層することができ、用途などに応じて様々な配列方向の組み合わせを有する不織布を提供することができる。
たとえば、第2のノズル列の並び方向を、コンベアの進行方向に直交するウェブ幅方向とすれば、斜め方向に配列した層とコンベア進行方向に沿った縦方向に配列した層とが積層した不織布を提供できる。
また、前記第2のノズル列の並び方向を、第1のノズル列の並び方向と同様に斜め方向であるが前記ウェブ幅方向に対して第1のノズル列の並び方向と反対の方向に傾斜する方向とすれば、幅方向に対して互いに反対方向に配向が傾斜した層を積層した不織布を提供することができる。
また、前記ノズル列が、複数のノズルが配列された複数のダイを、それぞれ前記ウェブ幅方向の異なる位置に設け、且つ各ダイのノズル配列方向を前記並び方向に一致させて構成されるので、ダイ一つあたりのノズルの数、ノズル列の長さ、コンベア進行方向に沿ったダイの設置スペースをそれぞれ抑えつつ、十分な幅のウェブを形成することができる。特に、横方向に近い配向を実現する場合に上記ノズルの数やノズル列の長さ、ダイの設置スペースが増える傾向になるが、複数のダイを上記のように配置させることで横方向に近い配向であっても効率よく生産することが可能となる。
この場合、前記気流揺動手段を各ダイに対応する位置にそれぞれ設けることで効率よく実現できる。
また、複数のノズルが配列された複数のダイをそれぞれコンベアの移動方向に直交するウェブの幅方向の異なる位置に設け、且つ、各ダイのノズル配列方向をコンベアの進行方向に一致させて構成し、熱風の流れの方向をコンベアの進行方向に直交するウェブ幅方向に周期的に揺動させる気流揺動手段を設けたので、ウェブの繊維をウェブ幅方向(横方向)に配列させることが可能となる。
(a)は本発明の第1実施形態に係る不織布製造装置の要部を示す説明図、(b)は作成されるウェブの繊維の配列の状況の模式図。 同じく不織布製造装置の気流揺動手段により繊維が揺動する様子を示す説明図。 (a)は同じく不織布製造装置の他の例を示す説明図、(b)は作成されるウェブの繊維の配列の状況の模式図。 (a)は同じく不織布製造装置の更に他の例を示す説明図、(b)は作成されるウェブの繊維の配列の状況の模式図。 (a)は積層するウェブを作成する装置を示す説明図、(b)は作成されるウェブの繊維の配列の状況の模式図。 (a)は本発明の第2実施形態に係る不織布製造装置の要部を示す説明図、(b)は作成されるウェブの繊維の配列の状況の模式図。 (a)は同じく不織布製造装置の更に他の例を示す説明図、(b)は作成されるウェブの繊維の配列の状況の模式図。 本発明の第3実施形態に係る不織布製造装置の要部を示す説明図。 本発明の第4実施形態に係る不織布製造装置の要部を示す説明図。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。まず、図1〜図5に基づき、本発明の第1実施形態を説明する。
本発明に係る不織布製造装置1は、図1及び図2に示すように、ノズル列2から押し出される熱可塑性の溶融樹脂Mに熱風を噴射して繊維状に延伸し、コンベア90上に集積してその自己融着性によりウェブWを形成させる装置であって、特に、ノズル列2の並び方向Aを、コンベア90の進行方向Xと直交するウェブ幅方向Yに対して傾斜する斜め方向に設定するとともに、熱風の流れの方向を並び方向Aに直交する方向(揺動の方向B)に周期的に揺動させる気流揺動手段3を設けたことを特徴としている。
これによりコンベア90上に集積・形成されるウェブWの繊維は、揺動方向Bに傾斜配列される。本発明はこのようにノズル列2の方向Aをウェブ幅方向Yに対して傾斜する斜め方向に設定し、形成されるウェブWの繊維を傾斜配列させるものであり、完全な横配列ではないがノズル列の並び方向をコンベア90の進行方向Xに近づけることで、図4に示すように横配列に近い不織布を得ることができる。
ノズル列2は、具体的には溶融樹脂を吐出するダイ4の下面に長手方向に沿って複数開口するノズル(吐出口20)の列であり、ダイ4の樹脂流路21には、図示しない押出機やギアポンプ等からなるポリマーラインが接続され、溶融樹脂が供給される。本例ではノズル列2を1列設けたものを例示しているがノズル列を平行に2列以上設けたものでもよい。
また、ダイ4のノズル列2に沿った前後(ノズル列2の並び方向に直角な横方向)の位置には、図2に示すようにノズル列2から押し出された溶融樹脂Mを繊維状に延伸するための熱風を噴射するスリット(噴射口51、52)が開口している。ダイ4の熱風流路50には、図示しないコンプレッサ等からなる熱風ラインが接続される。
このようなノズル列や熱風のスリットの構成については、従来から公知のダイの構成を広く適用することができる。また、熱風の噴射は、本例のようにダイ4のノズル列2の前後位置に設けたスリットから噴射すること以外に、ダイ4とは別体で構成される熱風噴射装置を設けたものでもよい。
コンベア90は繊維を集積して不織布を形成するコレクタを構成しており、図示しないコンベア駆動機構や負圧で繊維を吸引する機構が設けられ、さらにコンベア90の先には、図示省略するが、後述する延伸機や形成された不織布を巻き取りる巻取り機が設けられている。これらコレクタ等の構成についても公知の構成を広く適用できる。
気流揺動手段3は、本実施形態では上述の特許文献1に記載の気流振動機構を応用したものである。具体的には、特許文献1に記載のように楕円柱状が回転する気流振動機構をななめに設けた上記ノズル列2と平行に配置したものである。この気流振動機構が回転することで熱風の気流にコアンダ効果が生じ、ノズル列2から押し出される繊維が周期的に振らされ、この状態でコンベア90上に集積することで揺動方向に配向したウェブが形成されることになる。
気流揺動手段3としての楕円柱状の気流振動機構は、本例ではダイ4に対してコンベアの下流側斜め下方の位置に一つのみ設けられているが、複数、例えばダイ4に対してコンベア上流側と下流側の斜め下方の互いに対向する位置にそれぞれ1つづつ合計2つ設けて、揺動の振れ幅を大きくすることも好ましい。この場合、各気流振動機構を互いに位相をずらして回転させることで繊維の引き寄せを交互に行うようにすればよい。
また、気流揺動手段3はこのような気流振動機構を用いることに何ら限定されない。特許文献1〜7にも記載されているようなその他の機構、例えば回転する円筒体の周壁面に突出部を設けた構造のものや、断面正方形や多角形の回転体の構造、回転体ではなく板部材を揺動させる構造のもの、その他の種々の形態を適用することが可能である。
ノズル列2の並び方向(A)を適宜変更できるように、ダイ4自体を角度変更、調節できるように回動可能に支持する機構を設けることが好ましい。このような回動支持機構としては、特許第5626301号公報や特許第5626409号公報に記載のダイの回動支持機構を用いることができる。このようにダイ4の回動支持機構を設ける場合、ダイ4に平行に配置される気流揺動手段3も一体的に回動支持する機構とすることが好ましい。
また、ダイ4の回動支持機構を、ノズル列2の中央を通るコンベア90面に垂直な軸を中心に回動させる支持機構とし、その軸の位置をコンベア90の幅方向中央の位置とした場合、例えば図1に示すようにウェブ幅方向Yに対して角度αだけダイ4を傾けた状態では、気流揺動手段3による繊維の振れ幅をLとして、形成されるウェブWはコンベアに対して(L/2)sinαだけ中央位置が一方にずれることになる。したがって、このようなずれを調整できる機構として、ダイ4及び気流揺動手段3をウェブ幅方向に一体的に移動させることができる機構を設けることが好ましい。
また、他の方法として、回動支持機構をダイ4と気流揺動手段3の双方を一体的に回動させる機構とし、且つ、その回動中心軸をノズル列2の中央の位置からノズル列並び方向Aに直交する方向BにL/2だけ水平方向にずれた位置にすることで、該回動中心軸をコンベア幅方向中央の位置とすれば、ノズル列2の傾き角にかかわらず常にウェブWとコンベア90の中央位置を一致させることができる。
コンベア90上に集積・形成されるウェブWは、さらに斜めの配列方向に延伸させることが配列性を向上させることができ、ウェブの更なる強度アップを図れる点で好ましい。本発明のように傾斜配列の場合、ウェブを延伸させる延伸手段としては、縦横同時に延伸させる2軸延伸装置を用いることが効率的である。勿論、縦方向、横方向に順次延伸するようにしてもよい。
図3は、ノズル列2の並び方向をウェブ幅方向に対して図1の方向と反対の方向に傾けて不織布を製造する装置形態を示している。このようにして作製される不織布は図1のものと繊維の配列が同じく反対方向に傾斜したものとなる。
また、図4は、ノズル列2の並び方向を図1の方向よりもさらに傾けて不織布を製造する装置形態を示している。このようにして作製される不織布は、繊維の配列方向が図1によるものと比べてよりウェブ幅方向(横方向)を向いたものとすることができる。ただし、同じ幅の不織布を製造するためにはより長いノズル列を備えるダイが必要となる。
このように異なる方向に繊維が配列された複数のウェブを積層したものも好ましい。この場合、それぞれのウェブを配列方向に延伸させたうえで積層することも好ましい。積層後に縦横に延伸させることもできる。また、図5のように従来同様、縦方向に繊維を配列させたウェブを形成し、このウェブを図1〜図4のように傾斜配列されたウェブと積層したものも好ましい。この場合もそれぞれ延伸させたうえで積層したり、積層後に縦横に延伸させることができる。
次に、図6及び図7に基づき、第2実施形態を説明する。
本実施形態は、図6に示すように、第1実施形態で説明したウェブ幅方向に対して傾斜したノズル列2(第1のノズル列)に加えて、これと並び方向が異なる第2のノズル列2Aを同じく設けたものである。第2のノズル列2Aには、ノズル列2に対する気流揺動手段3と同様、第2のノズル列2Aから押し出される溶融樹脂に噴射される熱風の流れの方向を該第2のノズル列2Aの並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる第2の気流揺動手段3Aが設けられている。
本例では第2のノズル列2Aは、従来と同様、ウェブ幅方向に沿った並び方向としたものであり、縦方向に繊維が配列したウェブが形成され、このウェブが第1のノズル列2により形成される傾斜配列されたウェブと積層し、縦及び斜めの複数方向に配列したウェブが同じコレクタ上に形成される。これをそのまま製品としてもよいが、さらに縦横に延伸させることもできる。
第2のノズル列2Aは第2のダイ4Aの下面に形成されている。これら第2のダイ4Aやダイ4Aに接続されるポリマーラインや熱風ライン、ダイ4Aの回動支持機構、気流揺動手段3Aの構成、その他変形例などについては、第1のノズル列2を構成するダイ4、気流揺動手段3について第1実施形態で説明した構成等と同様であるため、その説明は省略する。
第1のノズル列2のウェブ幅方向に対する傾きや、第2のノズル列2Aの並び方向は種々の組み合わせが可能であり、例えば図7に示すように第2のノズル列2Aの並び方向をウェブ幅方向に対して第1のノズル列2の並び方向と反対の方向に傾けたものも好ましい。このような組み合わせにより積層形成されたウェブは繊維の配列が反対方向に傾斜したものを組み合わせたものとなる。この場合はウェブの幅方向である横方向に高い伸縮性を有する不織布が得られる。
本実施形態によれば、別々のコンベアで形成されたウェブを重ねることに比べて、接合のために融点近くまで温度を上げる工程などを省略でき、効率的となる。このような本実施形態の不織布も2軸延伸などによって縦横の引張強度を増大させることができ、加えて縦横の伸縮性も確保できることになる。
第2のノズル列2Aを第1のノズル列2に対しコンベア進行方向Xの下流側に配置しているが上流側でも勿論よい。また、さらに単又は複数の異なる並び方向のノズル列を組み合わせて積層したウェブを形成するものも好ましい。
次に、図8に基づき、本発明の第3実施形態を説明する。
本実施形態は、ノズル列の方向がななめ方向で且つ同じ方向の複数のダイ4、4をウェブ幅方向の異なる位置に配置したものであり、これにより一つのあたりのダイの長さ寸法を抑えつつ横方向に近い配列である程度の幅を有する不織布を提供できるものである。繊維の配列を横配列に近づけようとすると、上記した第1実施形態の図4で示した例のようにダイが長くなる傾向となり、装置製作上、実用的でなくなる。そこで本実施形態のようにノズル列を複数のダイ4で構成することにより横配列に近い配列で且つ幅広の繊維配列不織布を得ることが可能となるのである。
ダイ4に対応する位置にそれぞれ気流揺動手段3が設けられているが、ダイ4が同一直線上に並ぶ配置であれば、共通の気流揺動手段3を設けることもできる。本例では各ダイ4をコンベア移動方向にずれた位置に配置しているが、同じ位置に並べることもできる。
その他、各ダイ4、ダイ4に接続されるポリマーラインや熱風ライン、回動支持機構、気流揺動手段3の構成、その他変形例、ウェブ同士の積層、延伸などについては、第1実施形態で説明した構成等と同様であるため、その説明は省略する。
次に、図9に基づき本発明の第4実施形態を説明する。
本実施形態は、ノズル列2Bの並び方向がコンベア進行方向Xと平行な複数のダイ4Bをそれぞれウェブ幅方向の異なる位置に配置するとともに、各ダイ4Bに対応して気流揺動手段3Bをそれぞれ設け、形成されるウェブWの繊維をウェブ幅方向、すなわち横方向に配列させるものである。本例では各ダイ4Bをコンベア移動方向にずれた位置に配置しているが、同じ位置に並べることもできる。
その他、各ダイ4B、ダイ4Bに接続されるポリマーラインや熱風ライン、回動支持機構、気流揺動手段3Bの構成、その他変形例、ウェブ同士の積層、延伸などについては、第1実施形態で説明した構成等と同様であるため、その説明は省略する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
1 不織布製造装置
2、2A、2B ノズル列
3、3A、3B 気流揺動手段
4、4A、4B ダイ
20 吐出口
21 樹脂流路
50 熱風流路
51 噴射口
90 コンベア
M 溶融樹脂
W ウェブ

Claims (13)

  1. ノズル列から押し出される熱可塑性の溶融樹脂に熱風を噴射して繊維状に延伸し、コンベア上に集積してその自己融着性によりウェブを形成させる不織布製造装置において、
    前記ノズル列の並び方向を、前記コンベアの進行方向と直交するウェブ幅方向に対して傾斜する斜め方向に設定するとともに、
    前記熱風の流れの方向を前記並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる気流揺動手段を設け、
    これにより前記ウェブの繊維が前記揺動の方向に傾斜配列されることを特徴とする不織布製造装置。
  2. 前記ノズル列を第1のノズル列とし、これと並び方向が異なる第2のノズル列を設けるとともに、
    該第2のノズル列から押し出される溶融樹脂に噴射される熱風の流れの方向を該第2のノズル列の並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる第2の気流揺動手段を設け、
    各ノズル列から押し出された溶融樹脂よりなる2以上の繊維配列方向の異なる層を有する不織布を製造する請求項1記載の不織布製造装置。
  3. 前記第2のノズル列の並び方向が、コンベアの進行方向に直交するウェブ幅方向である請求項2記載の不織布製造装置。
  4. 前記第2のノズル列の並び方向が、第1のノズル列の並び方向と同様に斜め方向であるが、前記ウェブ幅方向に対して第1のノズル列の並び方向と反対の方向に傾斜している請求項2記載の不織布製造装置。
  5. 前記ノズル列が、複数のノズルが配列された複数のダイを、それぞれ前記ウェブ幅方向の異なる位置に設け、且つ各ダイのノズル配列方向を前記並び方向に一致させて構成される請求項1記載の不織布製造装置。
  6. 前記気流揺動手段が、前記各ダイに対応する位置にそれぞれ設けられる請求項5記載の不織布製造装置。
  7. ノズル列から押し出される熱可塑性の溶融樹脂に熱風を噴射して繊維状に延伸し、コンベア上に集積してその自己融着性によりウェブを形成させる不織布製造装置において、
    前記ノズル列が、複数のノズルが配列された複数のダイをそれぞれ前記コンベアの移動方向に直交する前記ウェブの幅方向の異なる位置に設け、且つ各ダイのノズル配列方向を前記コンベアの進行方向に一致させて構成され、
    前記熱風の流れの方向を前記コンベアの進行方向に直交するウェブ幅方向に周期的に揺動させる気流揺動手段を設け、
    これにより前記ウェブの繊維が前記ウェブ幅方向に配列されることを特徴とする不織布製造装置。
  8. 請求項1〜6の何れか1項に記載の不織布製造装置により製造され、繊維が傾斜配列された層を有する不織布。
  9. 請求項7に記載の不織布製造装置により製造され、繊維がウェブ幅方向に配列された層を有する不織布。
  10. ノズル列から押し出される熱可塑性の溶融樹脂に熱風を噴射して繊維状に延伸し、コンベア上に集積してその自己融着性によりウェブを形成させる不織布製造方法において、
    前記ノズル列の並び方向を、前記コンベアの進行方向と直交するウェブ幅方向に対して傾斜する斜め方向に設定するとともに、
    前記熱風の流れの方向を前記並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる気流揺動手段を設け、
    これにより前記ウェブの繊維を前記揺動の方向に傾斜配列させる不織布製造方法。
  11. 前記ノズル列を第1のノズル列とし、これと並び方向が異なる第2のノズル列を設けるとともに、
    該第2のノズル列から押し出される溶融樹脂に噴射される熱風の流れの方向を該第2のノズル列の並び方向に直交する方向に周期的に揺動させる第2の気流揺動手段を設け、
    各ノズル列から押し出された溶融樹脂よりなる2以上の繊維配列方向の異なる層を有する不織布を製造する請求項10記載の不織布製造方法。
  12. 前記ノズル列を、複数のノズルが配列された複数のダイをそれぞれ前記ウェブ幅方向の異なる位置に設け、且つ各ダイのノズル配列方向を前記並び方向に一致させて構成してなる請求項10記載の不織布製造方法。
  13. ノズル列から押し出される熱可塑性の溶融樹脂に熱風を噴射して繊維状に延伸し、コンベア上に集積してその自己融着性によりウェブを形成させる不織布製造方法において、
    前記ノズル列が、複数のノズルが配列された複数のダイをそれぞれ前記コンベアの移動方向に直交する前記ウェブの幅方向の異なる位置に設け、且つ各ダイのノズル配列方向を前記コンベアの進行方向に一致させて構成され、
    前記熱風の流れの方向を前記コンベアの進行方向に直交するウェブ幅方向に周期的に揺動させる気流揺動手段を設け、
    これにより前記ウェブの繊維を前記ウェブ幅方向に配列させる不織布製造方法。
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